説明

中継装置、通信システムおよび放送システム

【課題】中継装置と基地局装置間の通信の利用効率を向上させることができる中継装置を得ること。
【解決手段】本発明にかかる中継装置は、基地局と端末の通信を中継する中継装置であって、基地局が決定した、端末への送信電力を指示する送信電力情報を受信するアナログ受信処理部(41)と、送信電力情報に基づいて端末へ送信する信号の送信電力を設定するレベル設定部(45)と、を備え、設定した送信電力で端末へ信号を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局と複数の端末間の通信を中継する中継装置、その中継装置を含む通信システムおよび放送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
基地局装置と端末装置の直接の通信が困難な場合、中継装置を用いることにより基地局装置と端末装置の通信を実現することができる。たとえば、下記非特許文献1に記載の通信システムでは、中継装置として人工衛星に搭載された中継装置を用いている。この通信システムの中継装置は、周波数分割多重された信号を受信してアナログ処理によりそのまま時分割多重信号に変換して送信する。
【0003】
【非特許文献1】郡,守倉,加藤著「衛星搭載FDM/TDM変換回路の設計と特性」信学論,’86/11 Vol.J69-B No.11 pp.1480-1487
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術によれば、中継装置は、受信電力が異なる周波数分割多重された信号を受信し、そのまま時分割多重信号に変換して送信する。そのため、中継装置から送信する多重信号のピーク電力が高くなり、利用効率に制約が生じ、収容利用者数にも制約が生じる、という問題があった。また、収容利用者数をなるべく多くするために、送信出力を高利得増幅器の飽和レベルで動作させると、位相と振幅の大きさによって情報を表す多値変調(たとえば16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)を使用することが困難である、という問題があった。
【0005】
一方、基地局装置または端末装置が受信レベル(電力)を測定し、その測定結果に基づいて通信相手に送信する信号の送信電力を制御する送信電力制御を行うことにより、性能や伝送路状態に応じた効率の良い通信を行うことができる。一般に、基地局装置と中継装置間の通信(以下、基地局中継装置間通信という)の方が、端末装置間と中継装置間(以下、端末中継装置間通信という)の通信にくらべ安定した高い品質の通信が可能である。しかしながら、従来の通信システムの送信電力制御では、基地局または端末装置が受信レベルに基づいて制御を行う。そのため、端末装置間と中継装置間の通信品質の影響を受け、安定している基地局中継装置間通信の利用効率を最大限に利用することができない、という問題があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、中継装置と基地局装置間の通信の利用効率を向上させることができる中継装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、基地局と端末の通信を中継する中継装置であって、前記基地局が決定した、前記端末への送信電力を指示する送信電力情報を受信する受信手段と、前記送信電力情報に基づいて前記端末へ送信する信号の送信電力を設定する電力設定手段と、を備え、前記設定した送信電力で前記端末へ信号を送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、中継装置と端末装置間のみ送信電力制御を行うようにしたので、中継装置と基地局装置間の通信は中継装置と端末装置間の通信路状況の影響を受けず、中継装置と基地局装置間の利用効率を向上させることができる、という効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明にかかる中継装置、通信システムおよび放送システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる実施の形態1の通信システムの一例を示す図である。図1に示すように、本実施の形態の通信システムは、無線通信を行う基地局装置11と、基地局装置11とその通信相手との通信を中継する中継装置12と、中継装置12を経由して基地局装置11と通信を行う端末装置13−1〜13−4と、で構成される。なお、ここでは、端末装置13−1〜13−4を4台としているが、端末装置の台数はこれに限らず何台で構成してもよい。
【0011】
つづいて、本実施の形態の動作について説明する。本実施の形態の中継装置12は、基地局装置11宛の信号を端末装置13−1〜13−4から受信すると、受信した信号の受信電力をそれぞれ測定する。そして、受信した信号に含まれる基地局装置11宛のデータに、測定した受信電力を受信電力情報として時間多重して送信する。また、このときに、さらにこれら以外の情報が時間多重または別の多重方法により多重化されていても構わない。
【0012】
図2は、本実施の形態の基地局装置11と中継装置12間の信号フォーマットの一例を示す図である。この信号フォーマットは、データ21−1〜21−4と、付加情報22−1〜22−4と、で構成される。中継装置12から基地局装置11へ向かう通信(以下、上り回線という)の場合には、データ21−1〜21−4は端末装置13−1〜13−4から送信された基地局装置11宛のデータであり、付加情報22−1〜22−4は前述の受信電力情報である。また、基地局装置11から中継装置12の方向の通信(以下、下り回線という)の場合には、データ21−1〜21−4は端末装置13−1〜13−4宛のデータであり、付加情報22−1〜22−4は後述の送信電力情報である。図2では、データ21−1〜21−4と付加情報22−1〜22−4で構成される信号フォーマットを一例として示したが、信号フォーマットとして、さらに、これら以外の情報が時分割多重または別の多重方法により多重化されていても構わない。
【0013】
基地局装置11は、中継装置12から信号を受信すると、その信号に含まれる受信電力情報に基づいて、端末装置13−1〜13−4にそれぞれについて、対応する送信電力情報を決定する。そして、基地局装置11は、決定した送信電力情報を付加情報22−1〜22−4としてデータ21−1〜21−4に時分割多重し中継装置12へ送信する。このときの送信電力情報の決定方法としては、たとえば、中継装置11から受信した信号に含まれる端末装置13−1〜13−4のそれぞれの受信電力情報に基づいて決定する。具体的には、たとえば、ある端末装置の受信電力情報が所定の基準受信電力より大きい場合は、その端末装置に対応する送信電力を下げるように送信電力情報を決定し、逆に、受信電力情報が基準受信電力より小さい場合は、送信電力を上げるように送信電力情報を決定する。
【0014】
そして、中継装置12は、基地局装置11から信号を受信すると、この信号に含まれる送信電力情報に基づいて、端末装置13−1〜13−4に送信するそれぞれの送信電力を設定して、設定した電力で端末装置13−1〜13−4へ信号を送信する。
【0015】
つづいて、中継装置12と端末装置13−1〜13−4との通信について説明する。図3は、本実施の形態の端末装置13−1〜13−4から中継装置12への送信データと、中継装置12から基地局装置11への送信信号のフォーマットと、の一例を示す図である。図3の上段は、端末装置13−1〜13−4から中継装置12への送信されたデータを示し、下段は、中継装置12から基地局装置11への送信信号のフォーマットを示す。データ31−1〜31−4は、それぞれ端末装置13−1〜13−4から基地局装置12宛に送信されたデータである。
【0016】
図3の下段の中継装置12から送信される信号は、データ21−1〜21−4とそれぞれ同一のデータであるデータ32−1〜32−4と、受信電力情報33−1〜33−4と、を含む。受信電力情報33−1〜33−4は、前述の中継装置12が測定した端末装置13−1〜13−4にそれぞれ対応する受信レベルの測定結果である。中継装置12は、このように端末装置13−1〜13−4から送信されたデータ32−1〜32−4に受信電力情報33−1〜33−4を時分割多重して、基地局装置11へ送信する。
【0017】
つづいて、本実施の形態の中継装置12の構成例について説明する。図4は、中継装置12の基地局装置11から端末装置13−1〜13−4宛の通信を中継する構成部(以下、端末宛データ処理部という)の構成例を示す図である。
【0018】
図4に示すように、本実施の形態の端末宛データ処理部は、アナログ受信処理部41と、A/D(Analog-Digital)変換部42と、シンボル信号抽出部43と、分離部44と、レベル設定部45−1〜45−4と、送信フィルタ46−1〜46−4と、D/A(Digital-Analog)変換部47−1〜47−4と、アナログ送信処理部48−1〜48−4と、で構成される。アナログ受信処理部41,A/D(Analog-Digital)変換部42,シンボル信号抽出部43,分離部44は、受信処理を行う受信手段と考えることができる。レベル設定部,送信フィルタ,D/A変換部,アナログ送信処理部の4構成要素を4式備える構成としたが、これに限らずこれらの構成要素は、想定される端末装置の数に基づいて何式で構成してもよい。
【0019】
アナログ受信処理部41は、受信した信号に対して、帯域制限,ダウンコンバートなどの処理を行い、中間周波数またはベースバンドのアナログ信号を出力する。A/D変換部42はアナログ信号をディジタル信号に変換する。シンボル信号抽出部43はディジタル信号からシンボル信号を抽出し、分離部44はシンボル信号を端末装置13−1〜13−4にそれぞれ送信する信号に分離して、分離後の信号をそれぞれの端末装置13−1〜13−4に対応するレベル設定部45−1〜45−4へ出力する。レベル設定部45−i(i=1〜4)はシンボル信号に含まれる送信電力情報に基づいて送信レベルを調整し、送信レベル調整後のシンボル信号を送信フィルタ46−iへ出力する。送信フィルタ46−iは、レベル調整後のシンボル信号をフィルタ処理し、波形整形した送信信号を出力する。D/A変換部47−iは、波形整形したディジタルの送信信号をアナログ信号に変換する。アナログ送信処理部48−iでは、D/A変換部47−iから出力されたアナログ信号にアップコンバート,帯域制限,電力増幅等の処理を行い、電波として端末装置13−iへ送信する。
【0020】
なお、本実施の形態では、基地局装置11から送信されたデータはブロック単位で時分割多重することを想定しているが、シンボルごとに交互に時分割多重してもよい。シンボル単位で多重するとブロック単位で時分割多重する場合にくらべ中継時の遅延を小さくすることが可能である。
【0021】
図5は、中継装置12の端末装置13−1〜13−4から基地局装置11宛の通信を中継する構成部(以下、基地局宛データ処理部という)の構成例を示す図である。図5に示すように、本実施の形態の基地局宛データ処理部は、アナログ受信処理部51−1〜51−4と、A/D(Analog-Digital)変換部52−1〜52−4と、シンボル信号抽出部53−1〜53−4と、レベル(受信電力)情報付加部54−1〜54−4と、多重化処理部55と、送信フィルタ56と、D/A(Digital-Analog)変換部57と、アナログ送信処理部58と、で構成される。なお、ここでは、アナログ受信処理部,A/D変換部,シンボル信号抽出部,レベル情報付加部を1式とする構成要素を4式備える構成としたが、これに限らず、想定される端末装置の数に基づいて何式で構成してもよい。
【0022】
アナログ受信処理部51−i(i=1〜4)は、端末装置13−iから受信した信号に対して、帯域制限,ダウンコンバートなどの処理を行い、中間周波数またはベースバンドのアナログ信号を出力する。A/D変換部52−iは、アナログ信号をディジタル信号に変換する。シンボル信号抽出部53−iは、ディジタル信号からシンボル信号を抽出し、レベル情報付加部54−iは、シンボル信号に基づいて受信電力を測定し、測定結果に基づいてシンボル信号に対して送信レベルの調整を行う。そして、受信電力の測定結果を受信電力情報としてレベル調整後のシンボル信号に時分割多重する。
【0023】
多重化処理部55は、レベル情報付加部54−1〜54−4から出力された信号を時分割多重する。送信フィルタ56は、時分割多重されたシンボル信号をフィルタ処理し波形整形した送信信号を出力する。D/A変換部57は、波形整形したディジタルの送信信号をアナログ信号に変換する。アナログ送信処理部58は、D/A変換部57から出力されたアナログ信号にアップコンバート,帯域制限,電力増幅等の処理を行い、電波として基地局装置11へ送信する。
【0024】
なお、本実施の形態では、基地局装置11と中継装置12間の通信は時分割多重方式としたが、中継装置12と各端末装置13−1〜13−4間の通信については、時分割多重方式としても周波数分割多重方式としてもよい。
【0025】
図6−1は、時分割多重の場合の信号のフォーマットと周波数スペクトルの一例を示す図であり、図6−2は、周波数分割多重の場合の信号のフォーマットと周波数スペクトルの一例を示す図である。図6−1のデータ61−1〜61−4は、それぞれ端末装置13−1〜13−4から送信されたデータを示し、スペクトル62は、データ61−1〜61−4が時分割多重された信号の周波数スペクトルを示す。図6−2のデータ63−1〜63−4は、それぞれ端末装置13−1〜13−4から周波数分割により送信されたデータを示し、スペクトル64−1〜64−4は、これらの信号の周波数スペクトルを示す。
【0026】
時分割多重方式では、図6−1に示すように周波数軸上で帯域の広い単一のスペクトルとなる。これに対して、周波数分割多重の場合は、図6−2に示すように複数の帯域の狭いスペクトルとなる。周波数分割多重では、このように帯域の狭いスペクトルとなるため、ピーク電力を抑制することができる。中継装置12と各端末装置13−1〜13−4間の通信を周波数分割多重方式とする場合には、中継装置12は、基地局装置11から受信したデータを、伝送レートを遅くして、端末装置13−1〜13−4ごとに異なる搬送波周波数によって送信する。すなわち、中継装置12は、時分割多重信号を周波数多重信号に変換して送信する。また、逆に端末装置13−1〜13−4から受信した周波数分割多重信号を時分割多重信号に変換して基地局装置11に送信する。
【0027】
基地局装置11と中継装置12は、一般に、両者ともに移動することは少ない。したがって、基地局装置11と中継装置12間の通信は固定通信であることが多く、安定した通信回線を確保することができるため、電力または周波数帯域に対して効率の良い通信を実現でき、通信容量を多くすることができる。しかし、従来技術の中継装置では、端末装置の位置に合わせて基地局装置からの送信電力制御を行うか、または、通信相手となる端末装置の全てが受信可能な送信電力で送信することが必要である。このため、基地局装置11と中継装置12間の送信電力も、その影響を受けて効率の悪い通信を実施していた。
【0028】
本実施の形態では、以上説明したように、中継装置12と端末装置13−1〜13−4間のみ送信電力制御を行うようにした。このため、送信電力制御によるロスが基地局装置11と中継装置12の間で発生せず、従来に比べ伝送効率の高い安定した通信を実現することができる。
【0029】
なお、本実施の形態では、基地局装置11が、中継装置12から端末装置13−1〜13−4へ送信する電力の送信レベルを決定して送信電力情報として中継装置12に送信するようにしたが、これに限らず、中継装置12が、端末装置13−1〜13−4の受信レベルの測定結果に基づいて送信レベルを決定して設定するようにしてもよい。また、その場合に、基地局装置11は、送信電力情報を送信する代わりに送信電力の最大値や送信電力範囲などの情報を送信するようにしてもよい。
【0030】
また、本実施の形態では、中継装置12が端末装置13−1〜13−4の受信レベルを測定するようにしたが、端末装置13−1〜13−4が、中継装置12から受信した受信電力を測定し、測定結果を受信電力情報として送信信号に含めて送信し、中継装置12では受信レベルを測定しないようにしてもよい。
【0031】
また、端末装置13−1〜13−4が、中継装置12から受信した受信電力を測定し、測定結果を端末受信電力情報として送信信号に含めて送信し、さらに、中継装置12も本実施の形態と同様に受信レベルを測定して受信電力情報として送信するようにしてもよい。この場合、基地局装置11は、中継装置12から端末装置13−1〜13−4へ送信する電力を設定するための送信電力情報(以下、第1の送信電力情報という)と、端末装置13−1〜13−4から中継装置12の送信電力を設定するための送信電力情報(以下、第2の送信電力情報という)と、を中継装置12へ送信する。そして、中継装置12は、中継装置12から端末装置13−1〜13−4へ送信する信号のレベルを第1の送信電力情報に基づいて設定し、端末装置13−1〜13−4宛の送信信号に第2の送信電力情報対を含めて送信する。そして、端末装置13−1〜13−4は、それぞれ自装置に対応する第2の送信電力情報に基づいて、中継装置12へ送信する信号の送信電力を設定する。
【0032】
実施の形態2.
図7は、本発明にかかる実施の形態2の通信システムの構成例を示す図である。実施の形態1では、基地局装置11と中継装置12間の接続を無線接続する構成としたが、本実施の形態では、基地局装置11と中継装置12間の接続を光ファイバーなどを用いた有線接続としている。これ以外の本実施の形態の構成および動作は、実施の形態1と同様である。
【0033】
このように、本実施の形態では、基地局装置11と中継装置12間を有線接続とした。このため、基地局装置11と中継装置12間の通信路は実施の形態1よりさらに安定した通信路となり、実施の形態1に比べ送信電力制御によるロスが生じない効果をより高めることができる。
【0034】
なお、本実施の形態では、基地局装置11と端末装置13−1〜13−4が双方向で通信を行う通信システムについて説明したが、基地局装置11から端末装置13−1〜13−4への方向のみデータを送信する放送システムに本実施の形態の中継装置を用いるようにしてもよい。この場合、基地局装置11からの送信データは、端末装置ごとのデータではなく、共通のデータが全ての端末装置に送信される。また、このような放送システムの場合、端末装置13−1〜13−4から基地局装置11宛のデータが送信されないため、中継装置12は、端末装置13−1〜13−4からの受信レベルを測定することができない。
【0035】
したがって、この場合、基地局装置11は、中継装置12から送信される受信電力情報を用いずに送信電力情報を決定することになる。たとえば、この決定はサービスエリアの状況によって決定する。図7に示すように、中継装置12がサービスエリア14−1〜14−3をカバーする場合、サービスエリア14−1〜14−3のそれぞれの通信状況に基づいて送信電力情報を決定する。サービスエリア14−1〜14−3の通信状況は、たとえば、サービスエリアの位置や障害物などの条件により決定してもよいし、サービスエリア14−1〜14−3内のそれぞれの受信状況を推定する他の方法を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
以上のように、本発明にかかる中継装置、通信システムおよび放送システムは、基地局と複数の端末間の通信を中継する通信システムまたは放送システムに有用であり、特に、基地局と中継装置の通信路が安定しているシステムに適している。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明にかかる実施の形態1の通信システムの一例を示す図である。
【図2】実施の形態1の中継装置と基地局装置間の信号フォーマットの一例を示す図である。
【図3】実施の形態1の端末装置から中継装置への送信データと、中継装置から基地局装置への送信信号のフォーマットと、の一例を示す図である。
【図4】中継装置の端末宛データ処理部の構成例を示す図である。
【図5】中継装置の基地局宛データ処理部の構成例を示す図である。
【図6−1】時分割多重の場合の信号のフォーマットと周波数スペクトルの一例を示す図である。
【図6−2】周波数分割多重の場合の信号のフォーマットと周波数スペクトルの一例を示す図である。
【図7】実施の形態2の通信システムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
11 基地局装置
12 中継装置
13−1〜13−4 端末装置
14−1〜14−3 サービスエリア
21−1〜21−4,31−1〜31−4,32−1〜32−4,61−1〜61−4,63−1〜63−4 データ
22−1〜22−4 付加情報
33−1〜33−4 受信電力情報
41,51−1〜51−4 アナログ受信処理部
42,52−1〜52−4 A/D変換部
43,53−1〜53−4 シンボル信号抽出部
44 分離部
45−1〜45−4 レベル設定部
46−1〜46−4,56 送信フィルタ
47−1〜47−4,57 D/A変換部
48−1〜48−4,58 アナログ送信処理部
54−1〜54−4 レベル情報付加部
55 多重化処理部
62,64−1〜64−4 スペクトル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局と端末の通信を中継する中継装置であって、
前記基地局が決定した、前記端末への送信電力を指示する送信電力情報を受信する受信手段と、
前記送信電力情報に基づいて前記端末へ送信する信号の送信電力を設定する電力設定手段と、
を備え、
前記設定した送信電力で前記端末へ信号を送信することを特徴とする中継装置。
【請求項2】
前記基地局から受信する信号、および前記端末へ送信する信号を時分割多重信号とすることを特徴とする請求項1に記載の中継装置。
【請求項3】
前記基地局へ送信する信号を時分割多重信号とし、前記基地局から受信した時分割多重信号に含まれる前記端末宛のデータを周波数分割多重信号に変換して前記端末へ送信することを特徴とする請求項1に記載の中継装置。
【請求項4】
前記端末から受信した受信信号の電力を測定し、前記測定した電力を受信電力情報として前記基地局へ送信する信号に付加する受信電力情報付加手段、
をさらに備え、
前記送信電力情報を前記基地局が前記受信電力情報に基づいて決定した送信電力情報とすることを特徴とする請求項1、2または3に記載の中継装置。
【請求項5】
前記基地局へ送信する信号、および前記端末から受信する信号を時分割多重信号とすることを特徴とする請求項4に記載の中継装置。
【請求項6】
前記端末から受信する信号を周波数分割多重信号とし、前記端末から受信した周波数分割多重信号に含まれる前記基地局宛のデータを時分割多重信号に変換して前記基地局へ送信することを特徴とする請求項4に記載の中継装置。
【請求項7】
前記基地局と前記中継装置の接続を有線接続とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の中継装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つに記載の中継装置と、
前記中継装置に端末ごとの送信電力を指示する送信電力情報を送信する基地局と、
前記基地局と前記中継装置を経由して通信を行う端末と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項9】
請求項4、5または6に記載の中継装置と、
前記中継装置に端末ごとの送信電力を指示する送信電力情報を送信する基地局と、
前記基地局から前記中継装置を経由してデータ受信する端末と、
を備えることを特徴とする放送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−239350(P2009−239350A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−79179(P2008−79179)
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】