説明

中継装置

【課題】当日のみ使用可能な持玉数を管理する持玉システムと当日及び翌日以降も使用可能な貯玉数を管理する貯玉システムとを導入するにあたり、該玉数を含む情報の確実なやり取りが担保できるような中継装置を提供する。
【解決手段】中継装置10は、会員カードが挿入(Sb01)された景品交換装置40から会員カード挿入通知(Sb02)を受信すると、カード受付装置30におけるビジタカードの受付を禁止するためのカード受付禁止要求(Sb03)を送信し、景品交換処理(Sb31)を行った景品交換装置から処理結果通知(Sb32)を受信すると、カード受付通知におけるビジタカードの受付を許容するためのカード受付許諾要求(Sb48)を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者が獲得し当日のみ使用可能に貯蓄される当日貯蓄数を記憶する当日貯蓄数管理装置,ビジタ用記録媒体を受け付けるビジタ用記録媒体受付装置,及び景品交換処理を行う景品交換装置のそれぞれと通信可能な中継装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1に示すように、会員遊技者が獲得し当日及び翌日以降も使用可能に貯蓄される貯玉数を記憶する貯玉サーバと、該貯玉サーバと通信可能であり、前記会員遊技者の会員カードを受け付けて、該会員カードから特定される前記貯玉数を使用した景品交換処理を行う景品交換装置と、を備える貯玉システムが知られている。
【0003】
また特許文献2に示すように、遊技者が獲得し当日のみ使用可能に貯蓄される持玉数を記憶する持玉サーバと、該持玉サーバと通信可能であり、前記遊技者の持玉カードを受け付けて、該持玉カードから特定される前記持玉数を使用した景品交換処理を行う景品交換装置と、を備える持玉システムも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−229149号公報
【特許文献2】特開平7−51458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで管理会社の異なる貯玉システムと持玉システムとを導入する場合には、会員カードから特定される貯玉数と持玉カードから特定される持玉数とが別管理でそれぞれ存在することになり、共通の景品交換装置で景品交換処理を行うには、該景品交換装置と前記貯玉サーバ及び前記持玉サーバとの間で、貯玉数や持玉数を含む情報をやり取りするための中継装置が必要になる。そして、このような中継装置を介しての、玉数を含む情報の中継にあたっては、それぞれのシステムで管理する玉数を同時進行で更新しようとすると、制御の不都合等により、それぞれのシステムで玉数が二重に計上されるおそれがある。
【0006】
本発明は、このような背景のもとになされたものであり、その目的は、当日のみ使用可能な遊技媒体数を管理するシステムと当日及び翌日以降も使用可能な遊技媒体数を管理するシステムとを導入するにあたり、該遊技媒体数を含む情報の確実なやり取りが担保できるような中継装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するために、次のような手段を採る。なお後述する発明を実施するための最良の形態の説明及び図面で使用した符号を参考のために括弧書きで付記するが、本発明の構成要素は該付記したものには限定されない。
【0008】
まず手段1は、
会員遊技者に所有される会員用記録媒体(会員カード2)に対応付けて当該会員遊技者が獲得し当日のみ使用可能に貯蓄される会員当日貯蓄数(持玉数)を記憶すると共に、ビジタ遊技者に所有されるビジタ用記録媒体(ビジタカード3)に対応付けて当該ビジタ遊技者が獲得し当日のみ使用可能に貯蓄されるビジタ当日貯蓄数(持玉数)を記憶する当日貯蓄数管理装置(持玉サーバ20)と通信するための第1通信手段(第1通信部11a)と、
前記ビジタ用記録媒体を受け付けるビジタ用記録媒体受付装置(カード受付装置30)と通信するための第2通信手段(第2通信部11b)と、
前記会員用記録媒体に対応付けて前記会員遊技者が獲得し当日及び翌日以降も使用可能に貯蓄される過去貯蓄数(貯玉数)を記憶する過去貯蓄数管理装置(貯玉サーバ50)と通信可能であり、前記会員用記録媒体を受け付け、該受け付けた会員用記録媒体に対応する前記会員当日貯蓄数、前記過去貯蓄数、前記ビジタ用記録媒体受付装置により受け付けたビジタ用記録媒体に対応する前記ビジタ当日貯蓄数を使用した景品交換処理を行う景品交換装置(40)と通信するための第3通信手段(第3通信部11c)と、
を有する中継装置(10)であって、
前記会員用記録媒体を受け付けた前記景品交換装置から当該会員用記録媒体の記録情報(Sb02の会員カード挿入通知に含まれる会員カードID)を受信したことに基づいて、当該会員用記録媒体に対応する会員当日貯蓄数を前記当日貯蓄数管理装置から取得する会員当日貯蓄数取得処理(Sb11のカード挿入通知を送信する処理)と、該取得した会員当日貯蓄数を前記景品交換処理に使用させるために前記景品交換装置に対して送信する会員当日貯蓄数送信処理(Sb21の持玉数通知を送信する処理)とを行う会員当日貯蓄数処理手段(制御部12)と、
前記ビジタ用記録媒体を受け付けた前記ビジタ用記録媒体受付装置から当該ビジタ用記録媒体の記録情報(Sd02のカード情報通知に含まれるビジタカードID)を受信したことに基づいて、当該ビジタ用記録媒体に対応するビジタ当日貯蓄数を前記当日貯蓄数管理装置から取得するビジタ当日貯蓄数取得処理(Sd11のカード挿入通知を送信する処理)と、該取得したビジタ当日貯蓄数を前記景品交換処理に使用させるために前記景品交換装置に対して送信するビジタ当日貯蓄数送信処理(Sd21の持玉数通知を送信する処理)とを行うビジタ当日貯蓄数処理手段(制御部12)と、
前記会員用記録媒体を受け付けた前記景品交換装置から当該会員用記録媒体の記録情報を受信したことに基づいて、前記ビジタ用記録媒体受付装置による前記ビジタ用記録媒体の受付を禁止するための受付禁止処理(Sb03のカード受付禁止要求を送信する処理)を行うと共に、前記景品交換処理を行った前記景品交換装置から当該景品交換処理の終了を示す景品交換終了通知(Sb32の処理結果通知)を受信したことに基づいて、前記ビジタ用記録媒体受付装置による前記ビジタ用記録媒体の受付を許容するための受付許容処理(Sb48のカード受付許諾要求を送信する処理)を行うビジタ用記録媒体受付可否制御手段(制御部12)と、を有することを特徴とする中継装置である。
【0009】
また手段2に係る発明は、
手段1に記載した中継装置(10)であって、
前記ビジタ用記録媒体受付可否制御手段(制御部12)は、前記ビジタ用記録媒体(ビジタカード3)を受け付けた前記ビジタ用記録媒体受付装置(カード受付装置30)から当該ビジタ用記録媒体の記録情報(Sd02,Sf02のカード情報通知に含まれるビジタカードID)を受信した後、前記ビジタ当日貯蓄数処理手段(制御部12)により前記ビジタ当日貯蓄数送信処理(Sd21の持玉数通知を送信する処理)を行う前に、前記会員用記録媒体(会員カード2)を受け付けた前記景品交換装置(40)から当該会員用記録媒体の記録情報(Sf02’の会員カード挿入通知に含まれる会員カードID)を受信したことに基づいて、前記ビジタ用記録媒体受付装置による前記ビジタ用記録媒体の受付を解除するための受付解除処理(Sf04の排出許可通知を送信する処理)を行うことを特徴とする中継装置である。
【0010】
また手段3に係る発明は、
手段1又は2に記載した中継装置(10)であって、
前記会員当日貯蓄数処理手段は、前記会員当日貯蓄数送信処理に伴って、前記景品交換装置で受け付けた会員用記録媒体に基づく前記会員当日貯蓄数を零にするための会員当日貯蓄数零処理(持玉サーバの持玉数を零にするためにSd15のカード挿入レスポンスを送信する処理)を行うと共に、前記景品交換装置から会員当日貯蓄数(処理後持玉数を含むSb32の処理結果通知)を受信したことに基づいて、前記会員用記録媒体に基づく前記会員当日貯蓄数を当該受信した会員当日貯蓄数に更新するための会員当日貯蓄数更新処理(持玉サーバの持玉数を処理後持玉数に更新するためにSb41のカード排出通知を送信する処理)を行い、
前記ビジタ当日貯蓄数処理手段は、前記ビジタ当日貯蓄数送信処理に伴って、前記ビジタ用記録媒体受付装置で受け付けたビジタ用記録媒体に基づく前記ビジタ当日貯蓄数を零にするためのビジタ当日貯蓄数零処理(持玉サーバの持玉数を零にするためにSd15のカード挿入レスポンスを送信する処理,及びビジタカードが記録している持玉数を零にするためにSd23の記録更新要求を送信する処理)を行うと共に、前記景品交換装置からビジタ当日貯蓄数(処理後持玉数を含むSd32の処理結果通知)を受信したことに基づいて、前記ビジタ用記録媒体に基づく前記ビジタ当日貯蓄数を当該受信したビジタ当日貯蓄数に更新するためのビジタ当日貯蓄数更新処理(持玉サーバの持玉数を処理後持玉数に更新するためにSd41のカード排出通知を送信する処理,及びビジタカードが記録している持玉数を処理後持玉数に更新するためにSd48の記録更新要求を送信する処理)を行うことを特徴とする中継装置である。
【0011】
また手段4に係る発明は、
手段1〜3のいずれか1つに記載した中継装置(10)であって、
前記会員当日貯蓄数取得処理で取得した会員当日貯蓄数(記憶持玉数)と前記景品交換装置(50)から受信した会員当日貯蓄数(処理後持玉数)とが正常な関係であるか否かを判定する会員当日貯蓄数判定手段(Sb33の処理を行う制御部12)と、
前記ビジタ当日貯蓄数取得処理で取得したビジタ当日貯蓄数(記憶持玉数)と前記景品交換装置から受信したビジタ当日貯蓄数(処理後持玉数)とが正常な関係であるか否かを判定する(Sd33の判定を行う)ビジタ当日貯蓄数判定手段(制御部12)と、
前記会員当日貯蓄数判定手段又は前記ビジタ当日貯蓄数判定手段により正常な関係でないと判定されたことに基づいて、所定の異常処理(Sb34又はSd34のエラー処理)を行う異常処理手段(御部12)と、をさらに有することを特徴とする中継装置である。
【0012】
また手段5に係る発明は、
手段1〜4のいずれか1つ又に記載した中継装置(10)であって、
前記当日貯蓄数管理装置(持玉サーバ20)は、複数の種別(4エリア)の会員当日貯蓄数(持玉数)を記憶すると共に、複数の種別(4エリア)のビジタ当日貯蓄数(持玉数)を記憶し、
前記会員当日貯蓄数処理手段(制御部12)は、前記複数の種別の会員当日貯蓄数を対象として、前記会員当日貯蓄数取得処理(Sb11)と、前記会員当日貯蓄数送信処理(Sb21)と、前記会員当日貯蓄数零処理(Sb15)と、前記会員当日貯蓄数更新処理(Sb41)とを行い、
前記ビジタ当日貯蓄数処理手段(制御部12)は、前記複数の種別のビジタ当日貯蓄数を対象として、前記ビジタ当日貯蓄数取得処理(Sd11)と、前記ビジタ当日貯蓄数送信処理(Sd21)と、前記ビジタ当日貯蓄数零処理(Sd15)と、前記ビジタ当日貯蓄数更新処理(Sd41)とを行うことを特徴とする中継装置である。
【0013】
また手段6に係る発明は、
手段1〜5のいずれか1つに記載した中継装置(10)であって、
前記当日貯蓄数管理装置(持玉サーバ20)及び前記ビジタ用記録媒体受付装置(カード受付装置30)との通信が確立されているか否かを判定する(Sa12及びSa22の判定を行う)通信確立判定手段(制御部12)をさらに有し、
該通信確立判定手段により通信が確立されていると判定されたことを条件として、前記景品交換装置(40)との通信を行うことを特徴とする中継装置である。
【0014】
さらに手段7に係る発明は、
会員遊技者に所有される会員用記録媒体(会員カード2)に対応付けて当該会員遊技者が獲得し当日のみ使用可能に貯蓄される会員当日貯蓄数(持玉数)を記憶すると共に、ビジタ遊技者に所有されるビジタ用記録媒体(ビジタカード3)に対応付けて当該ビジタ遊技者が獲得し当日のみ使用可能に貯蓄されるビジタ当日貯蓄数(持玉数)を記憶する当日貯蓄数管理装置(持玉サーバ20)と、
前記ビジタ用記録媒体を受け付けるビジタ用記録媒体受付装置(カード受付装置30)と、
前記当日貯蓄数管理装置と通信するための第1通信手段(第1通信部11a)と、前記ビジタ用記録媒体受付装置と通信するための第2通信手段(第2通信部11b)と、前記会員用記録媒体に対応付けて前記会員遊技者が獲得し当日及び翌日以降も使用可能に貯蓄される過去貯蓄数(貯玉数)を記憶する過去貯蓄数管理装置(貯玉サーバ50)と通信可能であり、前記会員用記録媒体を受け付け、該受け付けた会員用記録媒体に対応する前記会員当日貯蓄数、前記過去貯蓄数、前記ビジタ用記録媒体受付装置により受け付けたビジタ用記録媒体に対応する前記ビジタ当日貯蓄数を使用した景品交換処理を行う景品交換装置と通信するための第3通信手段(第3通信部11c)と、を有する中継装置(10)と、
を備える景品交換システム(1)であって、
前記中継装置は、
前記会員用記録媒体を受け付けた前記景品交換装置から当該会員用記録媒体の記録情報(Sb02の会員カード挿入通知に含まれる会員カードID)を受信したことに基づいて、当該会員用記録媒体に対応する会員当日貯蓄数を前記当日貯蓄数管理装置から取得する会員当日貯蓄数取得処理(Sb11のカード挿入通知を送信する処理)と、該取得した会員当日貯蓄数を前記景品交換処理に使用させるために前記景品交換装置に対して送信する会員当日貯蓄数送信処理(Sb21の持玉数通知を送信する処理)とを行う会員当日貯蓄数処理手段(制御部12)と、
前記ビジタ用記録媒体を受け付けた前記ビジタ用記録媒体受付装置から当該ビジタ用記録媒体の記録情報(Sd02のカード情報通知に含まれるビジタカードID)を受信したことに基づいて、当該ビジタ用記録媒体に対応するビジタ当日貯蓄数を前記当日貯蓄数管理装置から取得するビジタ当日貯蓄数取得処理(Sd11のカード挿入通知を送信する処理)と、該取得したビジタ当日貯蓄数を前記景品交換処理に使用させるために前記景品交換装置に対して送信するビジタ当日貯蓄数送信処理(Sd21の持玉数通知を送信する処理)とを行うビジタ当日貯蓄数処理手段(制御部12)と、
前記会員用記録媒体を受け付けた前記景品交換装置から当該会員用記録媒体の記録情報を受信したことに基づいて、前記ビジタ用記録媒体受付装置による前記ビジタ用記録媒体の受付を禁止するための受付禁止処理(Sb03のカード受付禁止要求を送信する処理)を行うと共に、前記景品交換処理を行った前記景品交換装置から当該景品交換処理の終了を示す景品交換終了通知(Sb32の処理結果通知)を受信したことに基づいて、前記ビジタ用記録媒体受付装置による前記ビジタ用記録媒体の受付を許容するための受付許容処理(Sb48のカード受付許諾要求を送信する処理)を行うビジタ用記録媒体受付可否制御手段(制御部22)と、を有することを特徴とする景品交換システムである。
【発明の効果】
【0015】
まず手段1に係る中継装置によれば、景品交換装置で会員用記録媒体を受け付けてから景品交換処理が終了するまでは、ビジタ用記録媒体受付装置でのビジタ用記録媒体の受付が禁止されることにより、会員用記録媒体に基づく貯蓄数とビジタ用記録媒体に基づく貯蓄数とが同時進行で更新されることが無く、該貯蓄数を含む情報の確実なやり取りが担保できる。
【0016】
また手段2に係る中継装置によれば、ビジタ用記録媒体受付装置でビジタ用記録媒体を受け付けても、ビジタ当日貯蓄数送信処理を行う前に景品交換装置で会員用記録媒体を受け付けると、ビジタ用記録媒体の受付が解除されるので、会員用記録媒体に基づく貯蓄数とビジタ用記録媒体に基づく貯蓄数とが同時進行で更新されることが無く、該貯蓄数を含む情報の確実なやり取りが担保できる。
【0017】
また手段3に係る中継装置によれば、当日貯蓄数管理装置から取得した当日貯蓄数を景品交換装置に送信する際に、記録媒体に基づく当日貯蓄数を一旦零にする処理を行うことにより、該当日貯蓄数を景品交換装置の管理下に置き、景品交換装置から当日貯蓄数を受信すると、記録媒体に基づく当日貯蓄数を該受信した当日貯蓄数に更新する処理を行うことにより、該当日貯蓄数を再び当日貯蓄数管理装置の管理下に置くので、該当日貯蓄数を含む情報の確実なやり取りが担保できる。
【0018】
また手段4に係る中継装置によれば、当日貯蓄数管理装置から取得した当日貯蓄数と景品交換装置から受信した当日貯蓄数とが正常な関係でなければ、所定の異常処理を行うので、異常な当日貯蓄数の発生を検知できる。
【0019】
また手段5に係る中継装置によれば、当日貯蓄数管理装置で記憶している複数の種別の当日貯蓄数が全て景品交換装置に送信されて零にされるので、複数の種別の当日貯蓄数の、一部が当日貯蓄数管理装置の管理下にあり、一部が景品交換装置の管理下にあるという状況を防止できる。
【0020】
また手段6に係る中継装置によれば、当日貯蓄数管理装置及びビジタ用記録媒体受付装置との通信が確立されていることを条件として景品交換装置との通信が行われるので、景品交換に際して当日貯蓄数を含む情報のやり取りができる状況であることを担保できる。
【0021】
さらに手段7に係る景品交換システムによれば、景品交換装置で会員用記録媒体を受け付けてから景品交換処理が終了するまでは、ビジタ用記録媒体受付装置でのビジタ用記録媒体の受付が禁止されることにより、会員用記録媒体に基づく貯蓄数とビジタ用記録媒体に基づく貯蓄数とが同時進行で更新されることが無く、該貯蓄数を含む情報の確実なやり取りが担保できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は本発明に係る中継装置を含む景品交換システムの一例を表す機能ブロック図である。
【図2】図2(a)は持玉サーバが記憶している持玉DBの一例を表す図であり、図2(b)は貯玉サーバが記憶している貯玉DBの一例を表す図である。
【図3】図3は稼働開始時における景品交換システムの作用の一例を表すフローチャートである。
【図4】図4は通常状態で景品交換装置が会員カードを受け付けた場合における景品交換システムの作用の一例を表すフローチャートである。
【図5】図5は通常状態でカード受付装置が会員カードを受け付けた場合における景品交換システムの作用の一例を表すフローチャートである。
【図6】図6は通常状態でカード受付装置がビジタカードを受け付けた場合における景品交換システムの作用の一例を表すフローチャートである。
【図7】図7は通常状態でビジタカードと会員カードとが受け付けられて持玉が貯玉される場合における景品交換システムの作用の一例を表すフローチャートである。
【図8】図8は通常状態でビジタカードと会員カードとが受け付けられてビジタカードが排出される場合における景品交換システムの作用の一例を表すフローチャートである。
【図9】図9は中継装置と持玉サーバとがオフラインの第1オフライン状態で景品交換装置が会員カードを受け付けた場合における景品交換システムの作用の一例を表すフローチャートである。
【図10】図10は中継装置と持玉サーバとがオフラインの第1オフライン状態でカード受付装置が会員カードを受け付けた場合における景品交換システムの作用の一例を表すフローチャートである。
【図11】図11は中継装置と持玉サーバとがオフラインの第1オフライン状態でカード受付装置がビジタカードを受け付けた場合における景品交換システムの作用の一例を表すフローチャートである。
【図12】図12は中継装置と景品交換装置とがオフラインの第2オフライン状態で景品交換装置が会員カードを受け付けた場合における景品交換システムの作用の一例を表すフローチャートである。
【図13】図13は中継装置と景品交換装置とがオフラインの第2オフライン状態でカード受付装置が会員カードを受け付けた場合における景品交換システムの作用の一例を表すフローチャートである。
【図14】図14は中継装置と景品交換装置とがオフラインの第2オフライン状態でカード受付装置がビジタカードを受け付けた場合における景品交換システムの作用の一例を表すフローチャートである。
【図15】図15は景品交換システムの一例を表す概略図であり、(a)は本実施形態,(b)は変形例1,(c)は変形例2である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。以下においては、データベースを「DB」,リーダ/ライタを「R/W」,ステップSを「S」と略記する。
【0024】
本発明は、図1に示すように、遊技者が獲得し当日のみ使用可能に貯蓄される当日貯蓄数(持玉数)を記憶する当日貯蓄数管理装置(持玉サーバ20),ビジタ用記録媒体(ビジタカード3)を受け付けるビジタ用記録媒体受付装置(カード受付装置30),及び景品交換処理を行う景品交換装置40のそれぞれと通信可能な中継装置10、並びに該中継装置10を含む景品交換システム1に関する。
【0025】
この本発明に係る中継装置10及び景品交換システム1は、特に図4及び図6に示すように、中継装置10において、持玉サーバ20から取得した持玉数(Sb13,Sd13)を景品交換装置40に送信する(Sb21,Sd21)際に、会員カード2又はビジタカード3に基づく持玉数(即ち会員カード2の会員カードIDに対応付けて持玉サーバ20で記憶している持玉数、又はビジタカード3のビジタカードIDに対応付けて持玉サーバ20で記憶している持玉数及びビジタカード3が記録している持玉数)を一旦零にする処理(Sb15,Sd15,Sd23)を行うことにより、該持玉数を景品交換装置40の管理下に置き、景品交換装置40から減算後の当日貯蓄数を受信すると(Sb32,Sd32)、会員カード2又はビジタカード3に基づく持玉数を該減算後の持玉数に更新する処理(Sb41,Sd41,Sd48)を行うことにより、該持玉数を再び持玉サーバ20の管理下に置くので、該持玉数を含む情報の確実なやり取りが担保できることを特徴とするものである。
【0026】
つまり、管理会社の異なる貯玉システムと持玉システムとを導入する場合には、会員カードから特定される貯玉数と持玉カードから特定される持玉数とが別管理でそれぞれ存在することになり、共通の景品交換装置で景品交換処理を行うには、該景品交換装置と前記貯玉サーバ及び前記持玉サーバとの間で、貯玉数や持玉数を含む情報をやり取りするための中継装置が必要になる。そして、このような中継装置を介しての、玉数を含む情報の中継にあたっては、通信異常等が生ずると、それぞれのシステムで玉数が二重に計上されるおそれがある。そこで本発明に係る中継装置10及び景品交換システム1は、当日のみ使用可能な遊技媒体数を管理するシステムと当日及び翌日以降も使用可能な遊技媒体数を管理するシステムとを導入するにあたり、該遊技媒体数を含む情報の確実なやり取りが担保できるような中継装置と、該中継装置を含む景品交換システムを提供するものである。
【0027】
また本発明に係る中継装置10及び景品交換システム1は、特に図4に示すように、景品交換装置40で会員用記録媒体を受け付けてから(Sb01)景品交換処理が終了するまでは(Sb31)、中継装置10の処理により、カード受付装置30でのビジタカード3の受付が禁止される(即ちSb01で会員カード2が挿入された景品交換装置40からSd02の会員カード挿入通知を受信した中継装置がSd03のカード受付禁止要求を送信することにより、カード受付装置30においてSb05でシャッタ34が閉鎖されてビジタカード3の受付が禁止され、Sb31で景品交換処理を終了した景品交換装置40からSb32の処理結果通知を受信した中継装置10がSb48のカード受付許諾要求を送信することにより、カード受付装置30においてSb50でシャッタ34が開放されてビジタカード3の受付が許容される)ことにより、会員カード2に基づく持玉数とビジタカード3に基づく持玉数とが同時進行で更新されることが無く、該持玉数を含む情報の確実なやり取りが担保できることを特徴とするものである。
【0028】
つまり、管理会社の異なる貯玉システムと持玉システムとを導入する場合には、会員カードから特定される貯玉数と持玉カードから特定される持玉数とが別管理でそれぞれ存在することになり、共通の景品交換装置で景品交換処理を行うには、該景品交換装置と前記貯玉サーバ及び前記持玉サーバとの間で、貯玉数や持玉数を含む情報をやり取りするための中継装置が必要になる。そして、このような中継装置を介しての、玉数を含む情報の中継にあたっては、それぞれのシステムで管理する玉数を同時進行で更新しようとすると、制御の不都合等により、それぞれのシステムで玉数が二重に計上されるおそれがある。そこで本発明に係る中継装置10及び景品交換システム1は、当日のみ使用可能な遊技媒体数を管理するシステムと当日及び翌日以降も使用可能な遊技媒体数を管理するシステムとを導入するにあたり、該遊技媒体数を含む情報の確実なやり取りが担保できるような中継装置と、該中継装置を含む景品交換システムを提供するものである。
【0029】
さらに本発明は、図1に示すように、遊技者が獲得した遊技媒体数を貯蓄した貯蓄数(ここでは持玉数)を記憶する貯蓄数管理装置(ここでは持玉サーバ),及び該貯蓄数を使用した景品交換処理を行う景品交換装置40のそれぞれと通信可能であり、前記貯蓄数を特定可能な記録媒体(ここではビジタカード3)を受け付ける遊技用装置(ここでは中継装置10及びカード受付装置30)に関し、特に図6に示すように、中継装置10が、景品交換装置40と通信可能状態(オンライン状態)では、該景品交換装置40の指示(Sd32)に応じてのみ、ビジタカード3から特定される持玉数を更新するための通信可能時貯蓄数更新処理(持玉サーバ20が記憶している持玉数を更新するためにSd41のカード排出通知を送信する処理、及びビジタカード3が記録している持玉数を更新するためにSd48の記録更新要求を送信する処理)を行うが、図14に示すように、景品交換装置40と通信不能状態(オフライン状態)では、更新すべき景品交換後持玉数の入力を受け付けると(Sl40)、景品交換装置40の指示によらずに、ビジタカード3から特定される持玉数を該更新すべき景品交換後持玉数に更新するための通信不能時貯蓄数更新処理を行うので、景品交換装置40と通信不能になったり景品交換装置40が故障しても景品交換業務を可能にしつつ、持玉数管理の確実性を担保できることを特徴とするものである。
【0030】
つまり、遊技用装置(ここでは中継装置10)と景品交換装置40との間がオフラインになった場合や、景品交換装置40が故障した場合には、遊技用装置から景品交換装置40に持玉数を送信できず、該持玉数を使用した景品交換処理ができないため、景品交換業務に支障が生ずる。ここで景品交換業務に支障が生じないように、遊技用装置と景品交換装置の双方で持玉数の更新を可能とすると、持玉サーバで管理している持玉数に二重計上などによる齟齬が出るおそれがある。そこで本発明に係る遊技用装置は、景品交換装置40と通信不能になったり景品交換装置40が故障しても景品交換業務を可能にしつつ、持玉数管理の確実性を担保できるような遊技用装置を提供するものである。
【0031】
まず、図1を参照して、景品交換システム1の構成について説明する。この景品交換システム1には、持玉サーバ20と、カード受付装置30と、該持玉サーバ20,カード受付装置30,及び景品交換装置40と通信可能な中継装置10とが含まれる。また景品交換装置40は、貯玉サーバ50と通信可能である。これら中継装置10,持玉サーバ20,カード受付装置30,景品交換装置40,及び貯玉サーバ50は、遊技場内に設けられる。
【0032】
ここで景品交換システム1に含まれる中継装置10,持玉サーバ20,及びカード受付装置30は、例えばX社が製造・販売するものであり、景品交換システム1に含まれない景品交換装置40,及び貯玉サーバ50は、例えば該X社以外のY社が製造・販売するものである。つまり中継装置10は、管理会社の異なる貯玉システム(Y社の貯玉サーバ50)と持玉システム(X社の持玉サーバ20)とを導入する場合において、貯玉数や持玉数を含む情報をやり取りするためのものである。
【0033】
該中継装置10と持玉サーバ20との間にはHUB6が設けられ、該HUB6には、遊技機(パチンコ機やパチスロ機)に対応して設けられ、該遊技機で獲得した遊技媒体数を計数する各台計数ユニット8が複数接続されている。この各台計数ユニット8において、カード(会員カード2又はビジタカード3)が受け付けられている状態で遊技媒体数の計数が行われると、該カードのカードID(会員カードID又はビジタカードID)と遊技媒体数の計数値とがHUB6を介して持玉サーバ20に送信され、該持玉サーバ20において、該送信されてきたカードIDに対応付けて記憶している持玉数に該送信されてきた計数値が加算更新されて貯蓄される。
【0034】
この景品交換システム1では、記録媒体である会員カード2及びビジタカード3が使用される。これらカードは、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、不揮発性のEEPROMを備える非接触式のICチップを記録領域として備えている。なお、ここでいうカードには、円形状を呈するコインも含まれる。
【0035】
会員カード2は、遊技場において会員登録を行った遊技者(会員遊技者)に対して発行される会員用記録媒体であり、該会員用記録媒体を個々に識別可能であると共に会員当日貯蓄数(持玉数)を特定可能な会員カードIDと、会員遊技者を個々に特定可能であると共に過去貯蓄数(貯玉数)を特定可能な会員IDとが、ICチップに予め記録されている。なお会員カード2のICチップには、持玉数及び貯玉数は記録されない。
【0036】
ビジタカード3は、遊技場において遊技者(ビジタ遊技者)に対して発行されるビジタ用記録媒体であり、該ビジタ用記録媒体を個々に識別可能な情報であると共にビジタ当日貯蓄数(持玉数)を特定可能なビジタカードIDが、ICチップに予め記録されている。またICチップには、持玉数も記録される。
【0037】
中継装置10は、制御部12に接続される第1通信部11a,第2通信部11b,第3通信部11c,ディスプレイ13,入力装置14,及びプリンタ15を有するコンピュータである。
【0038】
第1通信部11aは、HUB6を介して持玉サーバ20の後述する通信部21と通信可能に接続され、中継装置10と持玉サーバ20との間における通信を司るものである。第2通信部11bは、カード受付装置30の後述する通信部31と通信可能に接続され、中継装置10とカード受付装置30との間における通信を司るものである。第3通信部11cは、景品交換装置40の後述する中継装置通信部41bと通信可能に接続され、中継装置10と景品交換装置40との間における通信を司るものである。
【0039】
制御部12は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、中継装置10に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものであり、その処理については図3〜図14を参照して後述する。
【0040】
ディスプレイ13は各種の情報を表示するものであり、例えば各種のエラー処理でエラー内容を表示する。入力装置14は各種の情報を入力するものであり、例えば図13のSk40や図14のSl40で、景品交換後持玉数の入力を受け付ける。プリンタ15は各種の情報を印刷して発行するものであり、例えば各種のエラー処理でエラー内容を印刷して発行し、また図13のSk47’や図14のSl47’で処理結果記録レシートを印刷して発行する。
【0041】
持玉サーバ20は、制御部22に接続される通信部21,及び持玉DB23を有するコンピュータである。通信部21は、前述の如く、中継装置10との間における通信を司るものである。制御部22は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、持玉サーバ20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものであり、その処理については図3〜図14を参照して後述する。
【0042】
持玉DB23は、図2(a)に示すように、会員用記録媒体である会員カード2(ここでは前記会員当日貯蓄数特定情報である会員カードID)に対応付けて、会員遊技者が獲得した遊技媒体数が当日のみ使用可能に貯蓄された会員当日貯蓄数である会員用の持玉数を記憶すると共に、ビジタ用記録媒体であるビジタカード3(ここでは前記ビジタ当日貯蓄数特定情報であるビジタカードID)に対応付けて、ビジタ遊技者が獲得した遊技媒体数が当日のみ使用可能に貯蓄されたビジタ当日貯蓄数であるビジタ用の持玉数を記憶するものである。なお会員用の持玉DBでは、会員カードID及び持玉数に対応付けて、当該会員遊技者の会員IDも記憶されている。
【0043】
そして持玉DB23は、複数の種別(ここではエリア1〜エリア4の4種別)の会員用の持玉数,及びビジタ用の持玉数を記憶しており、ここではエリア1で、貸与単価及び交換単価(以下、「単価」と略称する、)が1円であるパチンコ玉の持玉数を記憶し、エリア2で、単価が4円であるパチンコ玉の持玉数を記憶し、エリア3で、単価が5円であるメダルの持玉数を記憶し、エリア4で、単価が20円であるメダルの持玉数を記憶している。
【0044】
カード受付装置30は、制御部32に接続される通信部31,カードR/W33,及びシャッタ34を有する端末である。通信部31は、前述の如く、中継装置10との間における通信を司るものである。制御部32は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、カード受付装置30に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものであり、その処理については図3〜図14を参照して後述する。
【0045】
カードR/W33は、カード挿入口(図示外)からカード(会員カード2又はビジタカード3)の挿入を受け付けて、該挿入されたカードの記録情報を読み取るものである。シャッタ34は、カード挿入口に設けられ、制御部32の制御により閉鎖(即ちカードの受付を禁止)及び開放(即ちカードの受付を許容)される。
【0046】
貯玉サーバ50は、制御部52に接続される通信部51,及び貯玉DB53を有するコンピュータである。通信部51は、景品交換装置40の後述する貯玉サーバ通信部41aと通信可能に接続されており、貯玉サーバ50と景品交換装置40との間における通信を司るものである。制御部52は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、貯玉サーバ50に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
【0047】
貯玉DB53は、図2(b)に示すように、会員用記録媒体である会員カード2(ここでは前記過去貯蓄数特定情報である会員ID)に対応付けて、会員遊技者が獲得した遊技媒体数が当日及び翌日以降も使用可能に貯蓄されたた過去貯蓄数である貯玉数を記憶するものである。
【0048】
そして貯玉DB53は、複数の種別(ここではエリア1〜エリア4の4種別)の会員用の持玉数,及びビジタ用の持玉数を記憶しており、ここではエリア1で、貸与単価及び交換単価(以下、「単価」と略称する、)が1円であるパチンコ玉の持玉数を記憶し、エリア2で、単価が4円であるパチンコ玉の持玉数を記憶し、エリア3で、単価が5円であるメダルの持玉数を記憶し、エリア4で、単価が20円であるメダルの持玉数を記憶している。
【0049】
なお持玉サーバ20において、図2(a)に示す会員用の持玉数DB23で記憶されている会員ID及び4エリアの持玉数は、当日の営業終了後に、図示しない回線を介して、貯玉サーバ50に対して送信され、該貯玉サーバ50において、当該会員IDに対応付けて貯玉DB53で記憶している4エリアの貯玉数に当該4エリアの持玉数が各々加算されて、翌日以降も使用可能となる。
【0050】
景品交換装置40は、貯玉サーバ50と通信可能であり、会員カード2を受け付け、該受け付けた会員カード2に対応する会員用の持玉数,貯玉数,カード受付装置30により受け付けたビジタカード3に対応するビジタ用の持玉数を使用した景品交換処理を行うものである。この景品交換装置40は、制御部42に接続される貯玉サーバ通信部41a,中継装置通信部41b,ディスプレイ43,入力装置44,バーコードリーダ45,タッチパネル式ディスプレイ46,及びカードR/W47を有する端末である。
【0051】
貯玉サーバ通信部41aは、前述の如く、貯玉サーバ50との間における通信を司るものである。中継装置通信部41bは、前述の如く、中継装置10との間における通信を司るものである。制御部42は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、景品交換装置40に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものであり、その処理については図3〜図14を参照して後述する。
【0052】
ディスプレイ43は各種の情報を表示するものであり、入力装置44は各種の情報の入力を受け付けるものであり、バーコードリーダ45は景品に付されたバーコードを読み取るものであり、これらは遊技場の店員が操作するものである。タッチパネル式ディスプレイ46は各種の情報を表示すると共に、各種の情報の入力を受け付けるものであり、遊技者が操作するものである。カードR/W47は、カード挿入口(図示外)から会員カード2の挿入を受け付けて、該挿入された会員カードの記録情報を読み取るものである。
【0053】
この景品交換装置40において、中継装置10から受信した持玉数通知に含まれる4エリアの持玉数を制御部42のRAMで記憶している状態で行われる景品交換処理について説明する。まず制御部42は、該記憶している4エリアの持玉数をタッチパネル式ディスプレイ46に表示する。次に遊技場の店員が、交換する景品のバーコードをバーコードリーダ45で読み取ると、制御部42は、該読み取ったバーコードから特定される交換玉数をディスプレイ43及びタッチパネル式ディスプレイ46に表示する。次に遊技者が、前記表示されている4エリアの持玉数のうちの景品交換に使用する1又は2以上のエリアの持玉数をタッチパネル式ディスプレイ46で選択すると、制御部42は、前記記憶している持玉数のうちの該選択されたエリアの持玉数から前記交換玉数を減算して、景品交換処理を終了する。そして景品交換処理が終了した景品交換装置40において、制御部42は、該減算後の4エリアの持玉数である処理後持玉数を含む(即ち減算したエリアの持玉数と減算しなかったエリアの持玉数とを含む)処理結果通知を中継装置通信部41bから中継装置10に対して送信する。
【0054】
なお景品交換装置40においては、貯玉サーバ50から取得した4エリアの貯玉数を使用して、上記持玉数を使用したのと同様の景品交換処理も行われる。
【0055】
次に、図3〜図14を参照して、景品交換システム1の作用について説明する。なお各図に示す各処理は、Sa〜Slのステップ符号と、ステップ番号とからなり、同種の処理には極力同一のステップ番号を付してあるので、当該同種の処理については説明を省略する場合がある。
【0056】
図3は、稼働開始時における景品交換システム1の作用の一例を表すフローチャートである。まず持玉サーバ20,カード受付装置30,中継装置10,及び景品交換装置40の電源が投入されて、それらの初期化が終了している状態では、景品交換装置40が、Sa00で、接続確認要求を中継装置10に対して送信しているが、該中継装置10は、カード受付装置30及び持玉サーバ20との通信が確立されるまでは、該接続確認要求の受信を無視して、景品交換装置40との通信は行わない。
【0057】
この初期化終了状態で、中継装置10は、Sa01で、稼働開始操作を受け付けると、Sa11で、カード受付装置30との間で所定の情報を送受することによる通信確立処理を行い、Sa12で、カード受付装置30との通信が確立したか否かを判定する。このSa12でカード受付装置30との通信が確立しなかった(NO)、即ち通信確立前にタイムアップしたと判定した場合には、所定のエラー処理(例えばエラー画面をディスプレイ13に表示する)を行って、景品交換システム1の運用を不可とする。
【0058】
一方、Sa12でカード受付装置30との通信が確立した(YES)と判定した場合には、Sa13で、カード受付禁止要求をカード受付装置30に対して送信し、該カード受付禁止要求を受信したカード受付装置30は、Sa14で、カード受付不可通知を中継装置10に対して返信すると共に、Sa15で、シャッタ34を閉鎖することにより、カード(会員カード2又はビジタカード3)の受付を禁止する。
【0059】
またSa12でカード受付装置30との通信が確立した(YES)と判定した場合には、Sa21で、持玉サーバ20との間で所定の情報を送受することによる通信確立処理を行い、Sa22で、持玉サーバ20との通信が確立したか否かを判定する。このSa22で持玉サーバ20との通信が確立した(YES)と判定した場合には、Sa30で、前記接続確認要求を景品交換装置40から受信したことに基づいて、Sa31で、景品交換装置40との間で所定の情報を送受することによる通信確立処理を行う。これによれば、持玉サーバ20及びカード受付装置30との通信が確立されていることを条件として景品交換装置40との通信が行われるので、景品交換に際して持玉数を含む情報のやり取りができる状況であることを担保できる。
【0060】
一方、Sa32で持玉サーバ20との通信が確立しなかった(NO)、即ち通信確立前にタイムアップしたと判定した場合にも、後述する図11に示す処理を可能とするために、Sa30の接続確認要求の受信に基づいて、Sa31の通信確立処理を行う。
【0061】
Sa31の通信確立処理を行った後、Sa32で、カード受付許諾要求をカード受付装置30に対して送信し、該カード受付許諾要求を受信したカード受付装置30は、Sa33で、カード受付待機通知を中継装置10に対して返信すると共に、Sa34で、シャッタ34を開放することにより、カード(会員カード2又はビジタカード3)の受付を許容する。
【0062】
そしてカード受付待機通知を受信した中継装置10は、Sa41で、持玉サーバ20との通信が確立しているか否かを判定し、通信が確立していなければ(NO)、後述する図9〜図11に示す第1オフライン状態に移行し、通信が確立していれば(YES)、Sa42で、景品交換装置40との通信が確立しているか否かを判定し、通信が確立していなければ(NO)、後述する図12〜図14に示す第2オフライン状態に移行し、通信が確立していれば(YES)、後述する図4〜図8に示す通常状態に移行する。ここでSa42の処理を行う制御部12は、景品交換装置40と通信できる通信可能状態(オンライン)であるか通信できない通信不能状態(オフライン)であるかを判定する通信可否判定手段として機能するものである。
【0063】
図4は、通常状態で景品交換装置が会員カードを受け付けた場合における景品交換システムの作用の一例を表すフローチャートである。まず景品交換装置40は、Sb01で、会員カード2の挿入をカードR/W47で受け付けると、該会員カード2の記録情報(会員カードID及び会員ID)を読み取り、Sb02で、該読み取った会員カードIDを含む会員カード挿入通知を中継装置10に対して送信する。
【0064】
該会員カード挿入通知を受信した中継装置10は、Sb03で、カード受付禁止要求をカード受付装置30に対して送信し、該カード受付禁止要求を受信したカード受付装置30は、Sb04で、カード受付不可通知を中継装置10に対して返信すると共に、Sb05で、シャッタ34を閉鎖することにより、カード(会員カード2又はビジタカード3)の受付を禁止する。このSb03の処理を行う制御部12は、会員カード2を受け付けた景品交換装置40から当該会員カード2の会員カードIDを受信したことに基づいて、カード受付装置30におけるビジタカード3の受付を禁止するための受付禁止処理を行うビジタ用記録媒体受付可否制御手段として機能するものである。
【0065】
また前記会員カード挿入通知を受信した中継装置10は、Sb11で、該受信した会員カード挿入通知に含まれる会員カードIDを含むカード挿入通知を持玉サーバ20に対して送信し、該カード挿入通知を受信した持玉サーバ20は、Sb12で、該受信したカード挿入通知に含まれる会員カードIDに対応付けて持玉DB23で記憶している4エリアの持玉数を抽出し、Sb13で、該抽出した4エリアの持玉数を含むカード挿入結果を中継装置10に対して送信し、該カード挿入結果を受信した中継装置10は、Sb14で、該受信したカード挿入結果に含まれる4エリアの持玉数を記憶して、Sb21で、該記憶した4エリアの持玉数である記憶持玉数を含む持玉数通知を景品交換装置40に対して送信する。このSb11,及びSb21の処理を行う制御部12は、会員カード2を受け付けた景品交換装置40から当該会員カード2の会員カードIDを受信したことに基づいて、当該会員カードIDに対応付けて持玉サーバ20で記憶している持玉数を取得する会員当日貯蓄数取得処理と、該取得した持玉数を景品交換処理に使用させるために景品交換装置40に対して送信する会員当日貯蓄数送信処理とを行う会員当日貯蓄数処理手段として機能するものである。
【0066】
また前記カード挿入結果を受信した中継装置10は、Sb15で、該カード挿入結果を受信した旨を示すカード挿入レスポンスを持玉サーバ20に対して送信し、該カード挿入レスポンスを受信した持玉サーバ20は、Sb16で、前記Sb12で抽出した4エリアの持玉数を零にする。このSb15の処理を行う制御部12は、前記会員当日貯蓄数送信処理(Sb21)に伴って、景品交換装置40で受け付けた会員カード2に基づく持玉数(即ち持玉サーバ20で記憶している持玉数)を零にするための会員当日貯蓄数零処理を行うものである。
【0067】
前記持玉数通知を受信した景品交換装置40は、該持玉数通知に含まれる4エリアの持玉数を記憶して、Sb22で、該持玉数通知を受信した旨を示す持玉数応答を中継装置10に対して返信し、Sb31で、前記景品交換処理を行って、Sb32で、前記処理後持玉数(即ち減算後の4エリアの持玉数)を含む処理結果通知を中継装置10に対して送信する。
【0068】
該処理結果通知を受信した中継装置10は、Sb33で、前記記憶持玉数(即ちSb14で記憶した4エリアの持玉数)が該処理結果通知に含まれる処理後持玉数(即ち減算後の4エリアの持玉数)以上であるか否かを、各エリア毎に判定する。このSb33の処理を行う制御部12は、前記会員当日貯蓄数取得処理で取得した持玉数と景品交換装置40から受信した減算後の持玉数とが正常な関係(ここでは記憶持玉数≧処理後持玉数)であるか否かを判定する会員当日貯蓄数判定手段として機能するものである。
【0069】
このSb33で4エリアの持玉数の少なくともいずれかについて記憶持玉数が処理後持玉数未満である(NO)と判定した場合には、Sb34で、所定のエラー処理(例えばエラー画面をディスプレイ13に表示する,エラーダウンする,及び/又はエラー内容をプリンタ15で印刷して出力する)を行う。このSb34の処理を行う制御部12は、前記会員当日貯蓄数判定手段(Sb33)により正常な関係でないと判定されたことに基づいて、所定の異常処理を行う異常処理手段として機能するものである。これによれば、異常な持玉数(例えば景品交換処理が行われて減算されているはずなのに増加している持玉数)の発生を検知できる。
【0070】
一方、Sb33で4エリアの持玉数のすべてについて記憶持玉数が処理後持玉数以上である(YES)と判定した場合には、Sb41で、該処理後持玉数(即ち減算後の4エリアの持玉数)を含むカード排出通知を持玉サーバ20に対して送信し、該カード排出通知を受信した持玉サーバ20は、Sb42で、前記Sb16で零にした4エリアの持玉数を該受信したカード排出通知に含まれる4エリアの持玉数に更新して、Sb43で、該更新を行った旨を示す更新通知を中継装置10に対して送信する。このSb41の処理を行う制御部12は、景品交換処理を行って持玉数を減算した景品交換装置40から当該減算後の持玉数を受信したことに基づいて、会員カード2に基づく持玉数(即ち持玉サーバ20で記憶している持玉数)を当該減算後の持玉数に更新するための会員当日貯蓄数更新処理を行う会員当日貯蓄数処理手段として機能するものである。
【0071】
これによれば、持玉サーバ20から取得した持玉数を景品交換装置40に送信する際(Sb21)に、会員カード2に基づく持玉数を一旦零にする処理を行うことにより、該持玉数を景品交換装置40の管理下に置き、景品交換装置40から減算後の持玉数を受信すると、会員カード2に基づく持玉数を該減算後の持玉数に更新する処理を行うことにより、該持玉数を再び持玉サーバ20の管理下に置くので、該持玉数を含む情報の確実なやり取りが担保できる。つまり、持玉サーバ20に持玉数が残っている状態で、通信異常等が生ずると、該残っている持玉数に前記減算後の持玉数がさらに加算されて、持玉数が二重に計上されるおそれがあるところ、本発明では、持玉サーバ20に持玉数が残っていないので、かかる問題が生じない。
【0072】
また持玉サーバ20で記憶している複数の種別(4エリア)の持玉数が全て景品交換装置40に送信されて零にされるので、複数の種別の持玉数の、一部が持玉サーバ20の管理下にあり、一部が景品交換装置40の管理下にあるという状況を防止できる。
【0073】
そして本例では、中継装置10,持玉サーバ20,及びカード受付装置30を製造・販売するX社が、該持玉数を含む情報の確実なやり取りに対応しているので、景品交換装置40,及び貯玉サーバ50を製造・販売するY社は、景品交換システム1に接続しやすい。
【0074】
前記更新通知を受信した中継装置10は、Sb44で、前記Sb14で記憶した4エリアの持玉数を消去して、Sb45で、処理結果応答を景品交換装置40に対して送信し、またSb47で、カード排出レスポンスを持玉サーバ20に対して送信する。前記処理結果応答を受信した景品交換装置40は、Sb46で、受付中の会員カード2を排出する。
【0075】
また前記更新通知を受信した中継装置10は、Sb48で、カード受付許諾要求をカード受付装置30に対して送信し、該カード受付許諾要求を受信したカード受付装置30は、Sb49で、カード受付待機通知を中継装置10に対して返信すると共に、Sb50で、シャッタ34を開放することにより、カード(会員カード2又はビジタカード3)の受付を許容する。このSb48の処理を行う制御部12は、景品交換処理を行った景品交換装置40から当該景品交換処理の終了を示す景品交換終了通知(Sb32の処理結果通知)を受信したことに基づいて、カード受付装置30によるビジタカード3の受付を許容するための受付許容処理を行うビジタ用記録媒体受付可否制御手段として機能するものである。
【0076】
これによれば、景品交換装置40で会員カード2を受け付けてから景品交換処理が終了するまでは、カード受付装置30でのビジタカード3の受付が禁止されることにより、会員カード2に基づく持玉数とビジタカード3に基づく持玉数とが同時進行で更新されることが無く、該持玉数を含む情報の確実なやり取りが担保できる。
【0077】
なお、以上に説明した図4において、Sb11,Sb21,及びSb41の処理を行う制御部12は、通信可否判定手段により景品交換装置40と通信可能状態(オンライン)と判定している状態で、会員カード2を受け付けた景品交換装置40から当該会員カード2の会員カードIDを受信したことに基づいて、当該会員カードIDに対応付けて持玉サーバ20で記憶している持玉数を取得する貯蓄数取得処理と、該取得した持玉数を景品交換処理に使用させるために景品交換装置40に対して送信する処理とを行うと共に、景品交換装置40から減算後の持玉数を受信したことに基づいて、会員カード2に基づく持玉数を当該減算後の持玉数に更新するための処理を行う通信可能時処理手段として機能するものである。
【0078】
図5は、通常状態でカード受付装置30が会員カード2を受け付けた場合における景品交換システム1の作用の一例を表すフローチャートである。まずカード受付装置30は、Sc01で、会員カード2の挿入をカードR/W33で受け付けると、該会員カード2の記録情報(会員カードID)を読み取り、Sc02で、該読み取った会員カードIDを含むカード情報通知を中継装置10に対して送信する。
【0079】
該カード情報通知を受信した中継装置10は、Sc03で、該カード情報通知に含まれるのがビジタカードIDであるか否かを判定し、ここでは判定結果がNOなので、Sc11で、前記受信したカード情報通知に含まれる会員カードIDを含むカード挿入通知を持玉サーバ20に対して送信し、該カード挿入通知を受信した持玉サーバ20は、Sc12で、該受信したカード挿入通知に含まれる会員カードIDに対応付けて持玉DB23で記憶している4エリアの持玉数を抽出し、Sc13で、該抽出した4エリアの持玉数を含むカード挿入結果を中継装置10に対して送信し、該カード挿入結果を受信した中継装置10は、Sc14で、該受信したカード挿入結果に含まれる4エリアの持玉数を記憶する。
【0080】
また前記カード挿入結果を受信した中継装置10は、図4のSb15と同様に、Sc15で、該カード挿入結果を受信した旨を示すカード挿入レスポンスを持玉サーバ20に対して送信し、該カード挿入レスポンスを受信した持玉サーバ20は、Sc16で、前記Sc12で抽出した4エリアの持玉数を零にする。しかしながら、図4のSb21と同様の処理は行わずに、Sc21で、カード受付装置30に会員カード2が挿入された旨のエラー表示をディスプレイ13に表示する。
【0081】
そしてSc22で、確認ボタン(図示外)の操作を受け付けると、Sc41で、前記Sc14で記憶した4エリアの持玉数を含むカード排出通知を持玉サーバ20に対して送信し、該カード排出通知を受信した持玉サーバ20は、Sc42で、前記Sc16で零にした4エリアの持玉数を該受信したカード排出通知に含まれる4エリアの持玉数に更新して、Sc43で、該更新を行った旨を示す更新通知を中継装置10に対して送信する。
【0082】
該更新通知を受信した中継装置10は、Sc44で、前記Sc14で記憶した4エリアの持玉数を消去して、図4のSb45と同様の処理は行わずに、Sc47で、カード排出レスポンスを持玉サーバ20に対して送信する。またSc51で、排出許可通知をカード受付装置30に対して送信し、該排出許可通知を受信したカード受付装置30は、Sc52で、受付中の会員カード2を排出して、Sc53で、排出完了通知を中継装置10に対して送信する。
【0083】
つまり、中継装置10と持玉サーバ20,及び中継装置10と景品交換装置40とが通信可能な通常状態においては、会員カード2は、図5に示すようにカード受付装置30では受け付けられず、図4に示すように景品交換装置40で受け付けられる。なお中継装置10と景品交換装置40とが通信不能な第2オフライン状態においては、会員カード2は、図12に示すように景品交換装置40では受け付けられず、図13に示すようにカード受付装置30で受け付けられるが、これについては後述する。
【0084】
図6は、通常状態でカード受付装置30がビジタカード3を受け付けた場合における景品交換システム1の作用の一例を表すフローチャートである。まずカード受付装置30は、Sd01で、ビジタカード3の挿入をカードR/W33で受け付けると、該ビジタカード3の記録情報(ビジタカードID,持玉数)を読み取り、Sd02で、該読み取ったビジタカードIDと持玉数を含むカード情報通知を中継装置10に対して送信する。
【0085】
該カード情報通知を受信した中継装置10は、Sd03で、該カード情報通知に含まれるのがビジタカードIDであるか否かを判定し、ここでは判定結果がYESなので、Sd11で、前記受信したカード情報通知に含まれるビジタカードIDを含むカード挿入通知を持玉サーバ20に対して送信し、該カード挿入通知を受信した持玉サーバ20は、Sd12で、該受信したカード挿入通知に含まれるビジタカードIDに対応付けて持玉DB23で記憶している4エリアの持玉数を抽出し、Sd13で、該抽出した4エリアの持玉数を含むカード挿入結果を中継装置10に対して送信する。
【0086】
該カード挿入結果を受信した中継装置10は、該受信したカード挿入結果に含まれる4エリアの持玉数(即ち持玉サーバ20で記憶している記憶持玉数)と、前記Sd02のカード情報通知に含まれる4エリアの持玉数(即ちビジタカード3が記録している記録持玉数)とを比較して、比較結果が両者一致であれば、Sd14で、該一致した4エリアの持玉数を記憶する。また比較結果が記憶持玉数>記録持玉数であれば、Sd14で、該記録持玉数を記憶する。図11に示すように、中継装置10と持玉サーバ20とが通信不能な第1オフライン状態でカード受付装置30がビジタカード3を受け付けて景品交換処理が行われた場合には、持玉サーバ20には減算後の持玉数が記憶されないが、ビジタカード3には減算後の持玉数が記録されて、記憶持玉数>記録持玉数となるからである。なお比較結果が記憶持玉数<記録持玉数であれば、Sc14の処理を行わずにエラー処理を行う。記録持玉数が不正に書き換えられなければ、このような状況は生じないからである。
【0087】
また前記カード挿入結果を受信した中継装置10は、Sd21で、前記Sd14で記憶した4エリアの持玉数である記憶持玉数を含む持玉数通知を景品交換装置40に対して送信する。ここで前記Sd11,及びこのSd21の処理を行う制御部12は、ビジタカード3を受け付けたカード受付装置30からビジタカードIDを受信したことに基づいて、当該ビジタカードIDに対応付けて持玉サーバ20で記憶している持玉数を取得するビジタ当日貯蓄数取得処理と、該取得した持玉数を景品交換処理に使用させるために景品交換装置40に対して送信するビジタ当日貯蓄数送信処理とを行うビジタ当日貯蓄数処理手段として機能するものである。
【0088】
また前記カード挿入結果を受信した中継装置10は、Sd15で、該カード挿入結果を受信した旨を示すカード挿入レスポンスを持玉サーバ20に対して送信し、該カード挿入レスポンスを受信した持玉サーバ20は、Sd16で、前記Sd12で抽出した4エリアの持玉数を零にする。さらに前記カード挿入結果を受信した中継装置10は、Sd23で、持玉数零を含む記録更新要求をカード受付装置30に対して送信し、該記録更新要求を受信したカード受付装置30は、Sd24で、受付中のビジタカード3が記録している持玉数を該受信した記録更新要求に含まれる持玉数(即ち零)に更新して、Sd25で、記録更新通知を中継装置10に対して送信する。このSd15,及びSd23の処理を行う制御部12は、前記ビジタ当日貯蓄数送信処理(Sd21)に伴って、カード受付装置30で受け付けたビジタカード3に基づく持玉数(即ち持玉サーバ20で記憶している持玉数,及びビジタカード3が記録している持玉数)を零にするためのビジタ当日貯蓄数零処理を行うものである。
【0089】
前記持玉数通知を受信した景品交換装置40は、該持玉数通知に含まれる4エリアの持玉数を記憶して、Sd22で、該持玉数通知を受信した旨を示す持玉数応答を中継装置10に対して返信し、Sd31で、前記景品交換処理を行って、Sd32で、前記処理後持玉数(即ち減算後の4エリアの持玉数)を含む処理結果通知を中継装置10に対して送信する。
【0090】
該処理結果通知を受信した中継装置10は、Sd33で、前記記憶持玉数(即ちSd14で記憶した4エリアの持玉数)が該処理結果通知に含まれる処理後持玉数(即ち減算後の4エリアの持玉数)以上であるか否かを、各エリア毎に判定する。このSd33の処理を行う制御部12は、前記ビジタ当日貯蓄数取得処理で取得した持玉数と景品交換装置40から受信した減算後の持玉数とが正常な関係(ここでは記憶持玉数≧処理後持玉数)であるか否かを判定するビジタ当日貯蓄数判定手段として機能するものである。
【0091】
このSd33で4エリアの持玉数の少なくともいずれかについて記憶持玉数が処理後持玉数未満である(NO)と判定した場合には、Sd34で、所定のエラー処理(例えばエラー画面をディスプレイ13に表示する,エラーダウンする,及び/又はエラー内容をプリンタ15で印刷して出力する)を行う。このSd34の処理を行う制御部12は、前記ビジタ当日貯蓄数判定手段(Sd33)により正常な関係でないと判定されたことに基づいて、所定の異常処理を行う異常処理手段として機能するものである。これによれば、異常な持玉数(例えば景品交換処理が行われて減算されているはずなのに増加している持玉数)の発生を検知できる。
【0092】
一方、Sd33で4エリアの持玉数のすべてについて記憶持玉数が処理後持玉数以上である(YES)と判定した場合には、Sd41で、該処理後持玉数(即ち減算後の4エリアの持玉数)を含むカード排出通知を持玉サーバ20に対して送信し、該カード排出通知を受信した持玉サーバ20は、Sd42で、前記Sd16で零にした4エリアの持玉数を該受信したカード排出通知に含まれる4エリアの持玉数に更新して、Sd43で、該更新を行った旨を示す更新通知を中継装置10に対して送信する。
【0093】
前記更新通知を受信した中継装置10は、Sd44で、前記Sd14で記憶した4エリアの持玉数を消去して、Sd45で、処理結果応答を景品交換装置40に対して送信し、またSd47で、カード排出レスポンスを持玉サーバ20に対して送信する。
【0094】
また前記更新通知を受信した中継装置10は、Sd48で、前記受信した処理結果通知に含まれる処理後持玉数を含む記録更新要求をカード受付装置30に対して送信し、該記録更新要求を受信したカード受付装置30は、Sd49で、受付中のビジタカード3が記録している持玉数(ここでは零)を該受信した記録更新要求に含まれる処理後持玉数に更新して、Sd50で、記録更新通知を中継装置10に対して送信し、該記録更新通知を受信した中継装置10は、Sd51で、排出許可通知をカード受付装置30に対して送信し、該排出許可通知を受信したカード受付装置30は、Sd52で、受付中のビジタカード3を排出して、Sd53で、排出完了通知を中継装置10に対して送信する。
【0095】
ここで前記Sd41,及びこのSd48の処理を行う制御部12は、景品交換処理を行って持玉数を減算した景品交換装置40から当該減算後の持玉数を受信したことに基づいて、ビジタカード3に基づく持玉数(即ち持玉サーバ20で記憶している持玉数,及びビジタカード3が記録している持玉数)を当該減算後の持玉数に更新するためのビジタ当日貯蓄数更新処理を行うビジタ当日貯蓄数処理手段として機能するものである。
【0096】
これによれば、持玉サーバ20から取得した持玉数を景品交換装置40に送信する際(Sd21)に、ビジタカード3に基づく持玉数を一旦零にする処理を行うことにより、該持玉数を景品交換装置40の管理下に置き、景品交換装置40から減算後の持玉数を受信すると、ビジタカード3に基づく持玉数を該減算後の持玉数に更新する処理を行うことにより、該持玉数を再び持玉サーバ20の管理下に置くので、該持玉数を含む情報の確実なやり取りが担保できる。つまり、持玉サーバ20に持玉数が残っている状態で、通信異常等が生ずると、該残っている持玉数に前記減算後の持玉数がさらに加算されて、持玉数が二重に計上されるおそれがあるところ、本発明では、持玉サーバ20に持玉数が残っていないので、かかる問題が生じない。
【0097】
また持玉サーバ20で記憶している複数の種別(4エリア)の持玉数が全て景品交換装置40に送信されて零にされるので、複数の種別の持玉数の、一部が持玉サーバ20の管理下にあり、一部が景品交換装置40の管理下にあるという状況を防止できる。
【0098】
そして本例では、中継装置10,持玉サーバ20,及びカード受付装置30を製造・販売するX社が、該持玉数を含む情報の確実なやり取りに対応しているので、景品交換装置40,及び貯玉サーバ50を製造・販売するY社は、景品交換システム1に接続しやすい。
【0099】
なお、以上に説明した図6において、Sd11,Sd21,及びSd41の処理を行う制御部12は、通信可否判定手段により景品交換装置40と通信可能状態(オンライン)と判定している状態でカード受付装置30によりビジタカード3を受け付けたことに基づいて、該受け付けたビジタカード3のビジタカードIDから持玉数を特定する貯蓄数特定処理と、該特定した持玉数を景品交換処理に使用させるために景品交換装置40に対して送信する貯蓄数送信処理を行うと共に、景品交換処理を行って持玉数を減算した景品交換装置40から当該減算後の貯蓄数を受信したことに基づいて、前記特定した持玉数を当該減算後の持玉数に更新するための通信可能時貯蓄数更新処理を行う通信可能時処理手段として機能するものである。
【0100】
次に図7は、通常状態でビジタカード3と会員カード2とが受け付けられて持玉が貯玉される場合における景品交換システム1の作用の一例を表すフローチャートである。簡潔に述べると、カード受付装置30がビジタカード3を受け付け、中継装置10が前記ビジタ当日貯蓄数送信処理(Se21)を行った後に、景品交換装置40が会員カード2を受け付けると、貯玉処理(Se31)が行われる。
【0101】
具体的に、カード受付装置30は、Se01で、ビジタカード3の挿入をカードR/W33で受け付けると、該ビジタカード3の記録情報(ビジタカードID,持玉数)を読み取り、中継装置10,持玉サーバ20,カード受付装置30,及び景品交換装置40は、図6のSd02〜Sd25と同様の、Se02〜Se25の処理を行い、特に中継装置10は、Se21で、Se14で記憶した4エリアの持玉数である記憶持玉数を含む持玉数通知を景品交換装置40に対して送信する。
【0102】
該持玉数通知を受信した景品交換装置40は、該持玉数通知に含まれる4エリアの持玉数を記憶して、Se22で、該持玉数通知を受信した旨を示す持玉数応答を中継装置10に対して返信し、Se30で、会員カード2の挿入をカードR/W47で受け付けると、該会員カード2の記録情報(会員ID)を読み取り、Se31で、貯玉処理を行う。この貯玉処理において、まず制御部42は、前記記憶している4エリアの持玉数をタッチパネル式ディスプレイ46に表示する。次に遊技者が、該表示されている4エリアの持玉数のうちの貯玉する1又は2以上のエリアの持玉数(即ちエリア及び玉数)をタッチパネル式ディスプレイ46で指定すると、制御部42は、前記記憶している持玉数のうちの該選択されたエリアの持玉数から前記貯玉する玉数を減算し、前記読み取った会員IDと該減算した玉数(即ち貯玉する玉数)とを含む貯玉要求を貯玉サーバ50に対して送信する。該貯玉要求を受信した貯玉サーバ50は、該受信した貯玉要求に含まれる会員IDに対応付けて貯玉DB53で記憶している貯玉数に該受信した貯玉要求に含まれる玉数を加算して、貯玉完了通知を景品交換装置40に対して送信する。該貯玉完了通知を受信した景品交換装置40は、貯玉処理を終了する。そして貯玉処理が終了した景品交換装置40において、制御部42は、Se32で、前記減算後の4エリアの持玉数である処理後持玉数を含む(即ち減算したエリアの持玉数と減算しなかったエリアの持玉数とを含む)処理結果通知を中継装置通信部41bから中継装置10に対して送信する。
【0103】
その後、中継装置10,持玉サーバ20,カード受付装置30,及び景品交換装置40は、図6のSd33〜Sd53と同様の、Se33〜Se53の処理を行う。なおSe31の貯玉処理で、あるエリアの持玉数の全てが貯玉される場合には、Se42やSe49において更新される当該エリアの持玉数は、Se16で更新された零のままとなる。
【0104】
次に図8は、通常状態でビジタカード3と会員カード2とが受け付けられて該ビジタカード3が排出される場合における景品交換システム1の作用の一例を表すフローチャートである。簡潔に述べると、カード受付装置30がビジタカード3を受け付け、中継装置10が前記ビジタ当日貯蓄数送信処理を行う前に、景品交換装置40が会員カード2を受け付けると、ビジタカード3が排出され、会員カード2の持玉数を使用した景品交換処理(Sf31)が行われる。
【0105】
具体的に、まずカード受付装置30は、Sf01で、ビジタカード3の挿入をカードR/W33で受け付けると、該ビジタカード3の記録情報(ビジタカードID,持玉数)を読み取り、Sf02で、該読み取ったビジタカードIDと持玉数を含むカード情報通知を中継装置10に対して送信する。
【0106】
該カード情報通知を受信した中継装置10は、Sf03で、該カード情報通知に含まれるのがビジタカードIDであるか否かを判定し、ここでは判定結果がYESであるが、前記図6のSd21に示すビジタ当日貯蓄数送信処理を行う前(本例では前記図6のSd11に示すビジタ当日貯蓄数取得処理を行う前)に、Sf01’で会員カード2の挿入を受け付けた景品交換装置40から、該会員カード2の会員カードIDを含むSf02’の会員カード挿入通知を受信すると、Sf04で、排出許可通知をカード受付装置30に対して送信し、該排出許可通知を受信したカード受付装置30は、Sf05で、受付中のビジタカード3を排出して、Sf06で、排出完了通知を中継装置10に対して送信し、該排出完了通知を受信した中継装置10は、Sf07で、カード受付禁止要求をカード受付装置30に対して送信し、該カード受付禁止要求を受信したカード受付装置30は、Sf08で、カード受付不可通知を中継装置10に対して返信すると共に、Sf09で、シャッタ34を閉鎖することにより、カード(会員カード2又はビジタカード3)の受付を禁止する。
【0107】
その後、中継装置10,持玉サーバ20,カード受付装置30,及び景品交換装置40は、図4のSb11〜Sb50と同様の、Sf11〜Sf50の処理を行い、会員カード2の持玉数を使用した景品交換処理(Sf31)が行われる。
【0108】
ここで前記Sf04の処理を行う制御部12は、ビジタカード3を受け付けたカード受付装置30から当該ビジタカード3のビジタカードIDを受信した後、前記ビジタ当日貯蓄数処理手段により前記ビジタ当日貯蓄数送信処理(図6のSd21)を行う前に、会員カード2を受け付けた景品交換装置40から当該会員カード2の会員カードIDを受信したことに基づいて、カード受付装置30によるビジタカード3の受付を解除するための処理を行うビジタ用記録媒体受付可否制御手段として機能するものである。これによれば、カード受付装置30でビジタカード3を受け付けても、ビジタ当日貯蓄数送信処理を行う前に景品交換装置40で会員カード2を受け付けると、ビジタカード3の受付が解除されるので、会員カード2に基づく持玉数とビジタカード3に基づく持玉数とが同時進行で更新されることが無く、該持玉数を含む情報の確実なやり取りが担保できる。
【0109】
図9は、中継装置10と持玉サーバ30とがオフラインの第1オフライン状態で景品交換装置40が会員カード2を受け付けた場合における景品交換システム1の作用の一例を表すフローチャートである。簡潔に述べると、この場合には、会員カード2の持玉数を特定できないので、会員カード2が排出されて、景品交換処理は行われない。
【0110】
具体的に、景品交換装置40は、Sg01で、会員カード2の挿入をカードR/W47で受け付けると、該会員カード2の記録情報(会員カードID及び会員ID)を読み取り、中継装置10,カード受付装置30,及び景品交換装置40は、図4のSb02〜Sb05に示すのと同様に、Sg02〜Sg05の処理を行うが、中継装置10と持玉サーバ20とが通信不能なので、図4のSb11以下の処理は行わずに、Sg06で、所定のエラー処理(例えばエラー画面をディスプレイ13に表示する)を行う。また景品交換装置40は、図4のSb21に示す持玉数通知の受信が無いので、Sg07で、タイムアウトを検知して、Sg08で、受付中の会員カード2を排出する。
【0111】
図10は、中継装置10と持玉サーバ20とがオフラインの第1オフライン状態でカード受付装置30が会員カード2を受け付けた場合における景品交換システム1の作用の一例を表すフローチャートである。簡潔に述べると、この場合にも、会員カード2の持玉数を特定できないので、会員カード2が排出されて、景品交換処理は行われない。
【0112】
具体的に、カード受付装置30は、Sh01で、会員カード2の挿入をカードR/W33で受け付けると、該会員カード2の記録情報(会員カードID)を読み取り、中継装置10,及びカード受付装置30は、図5のSc02〜Sc03に示すのと同様に、Sh02〜Sh03の処理を行うが、中継装置10と持玉サーバ20とが通信不能なので、図5のSc11以下の処理は行わずに、Sh04で、排出許可通知をカード受付装置30に対して送信し、該排出許可通知を受信したカード受付装置30は、Sh05で、受付中の会員カード2を排出して、Sh06で、排出完了通知を中継装置10に対して送信する。
【0113】
図11は、中継装置10と持玉サーバ20とがオフラインの第1オフライン状態でカード受付装置30がビジタカード3を受け付けた場合における景品交換システム1の作用の一例を表すフローチャートである。簡潔に述べると、この場合には、該ビジタカード3のビジタカードIDに対応付けて持玉サーバ20で記憶している記憶持玉数は特定できないが、該ビジタカード3が記録している記録持玉数は特定できるので、該記録持玉数を使用した景品交換処理(Si31)が行われる。
【0114】
具体的に、カード受付装置30は、Si01で、ビジタカード3の挿入をカードR/W33で受け付けると、該ビジタカード3の記録情報(ビジタカードID,持玉数)を読み取り、中継装置10,及びカード受付装置30は、図6のSd02〜Sd03に示すのと同様に、Si02〜Si03の処理を行うが、中継装置10と持玉サーバ20とが通信不能なので、図6のSd11〜Sd13の処理は行わずに、Si14で、前記受信したカード情報通知に含まれる4エリアの持玉数を記憶し、図6のSd15〜Sd16の処理は行わずに、図6のSd21〜Sd33に示すのと同様に、Si21〜Si33の処理を行い、図6のSd41〜Sd43,及びSd47の処理は行わずに、図6のSd44,Sd45,及びSd48〜Sd53に示すのと同様に、Si44,Si45,及びSi48〜Si53の処理を行う。
【0115】
図12は、中継装置10と景品交換装置40とがオフラインの第2オフライン状態で景品交換装置40が会員カード2を受け付けた場合における景品交換システム1の作用の一例を表すフローチャートである。簡潔に述べると、この場合には、会員カード2の持玉数を特定できないので、会員カード2が排出されて、景品交換処理は行われない。
【0116】
具体的に、景品交換装置40は、Sj01で、会員カード2の挿入をカードR/W47で受け付けると、該会員カード2の記録情報(会員カードID,会員ID)を読み取るが、中継装置10と景品交換装置40とが通信不能なので、図4のSb02以下の処理は行わず、図4のSb21に示す持玉数通知の受信が無いので、Sい02で、タイムアウトを検知して、Sい03で、受付中の会員カード2を排出する。
【0117】
図13は、中継装置10と景品交換装置40とがオフラインの第2オフライン状態でカード受付装置30が会員カード2を受け付けた場合における景品交換システム1の作用の一例を表すフローチャートである。簡潔に述べると、この場合には、会員カード2の持玉数は特定できるが、景品交換装置40が景品交換処理を行うことはできないので、中継装置10が、景品交換後の持玉数の入力を受け付けて、前記特定した会員カード2の持玉数を該入力を受け付けた持玉数に更新するための処理を行う。
【0118】
具体的に、カード受付装置30は、Sk01で、会員カード2の挿入をカードR/W33で受け付けると、該会員カード2の記録情報(会員カードID)を読み取り、中継装置10,持玉サーバ20,及びカード受付装置30は、図5のSc02〜Sc16に示すのと同様に、Sk02〜Sk16の処理を行うが、中継装置10と景品交換装置40とが通信不能なので、図5のSc21,及びSc22の処理は行わない。
【0119】
そしてSk14で記憶した持玉数(記憶持玉数)を使用した景品交換を行った後に、遊技場の店員から、Sk40で、該景品交換に使用した持玉数(使用持玉数)の入力を受け付けると、Sk41で、前記記憶持玉数から該使用持玉数を減算した後の4エリアの持玉数(景品交換後持玉数)を含むカード排出通知を持玉サーバ20に対して送信し、中継装置10,持玉サーバ20,及びカード受付装置30は、図5のSc42〜Sc53に示すのと同様に、Sk42〜Sk53の処理を行うと共に、中継装置10は、Sk43の更新通知を受信したことに基づいて、Sk47’で、処理結果を記録したレシートをプリンタ15で印刷して発行する。
【0120】
ここでSk11,及びSk41の処理を行う制御部12は、通信可否判定手段により景品交換装置40と通信不能状態(オフライン)と判定している状態で、カード受付装置30により会員カード2を受け付けたことに基づいて、当該会員カードIDに対応付けて持玉サーバ20で記憶している持玉数を取得する貯蓄数取得処理を行うと共に、更新すべき持玉数(ここでは使用持玉数)の入力を受け付けたことに基づいて、会員カード2に基づく持玉数を該入力を受け付けた持玉数に基づいて更新する(即ち記憶持玉数を、該使用持玉数を減算した景品交換後持玉数に更新する)ための処理を行う通信不能時処理手段として機能するものである。
【0121】
これによれば、会員カード2から特定される持玉数について、景品交換装置40と通信可能状態では、該景品交換装置40の指示に応じてのみ、会員カード2から特定される持玉数を更新するための通信可能時貯蓄数更新処理を行うが、景品交換装置40と通信不能状態では、更新すべき持玉数の入力を受け付けると、景品交換装置40の指示によらずに、会員カード2から特定される持玉数を該更新すべき持玉数に更新するための通信不能時貯蓄数更新処理を行うので、景品交換装置40と通信不能になったり景品交換装置40が故障しても景品交換業務を可能にしつつ、持玉数管理の確実性を担保できる。
【0122】
またSk47’の処理を行う制御部12及びプリンタ15は、前記通信不能時貯蓄数更新処理の処理結果を特定可能な情報が記録された処理結果記録媒体(ここでは処理結果記録レシート)を発行する処理結果記録媒体発行手段として機能するものである。これによれば、該処理結果記録媒体から特定される処理結果と照らし合わせての持玉数管理が可能である。
【0123】
図14は、中継装置10と景品交換装置40とがオフラインの第2オフライン状態でカード受付装置30がビジタカード3を受け付けた場合における景品交換システム1の作用の一例を表すフローチャートである。簡潔に述べると、この場合には、ビジタカード3の持玉数は特定できるが、景品交換装置40が景品交換処理を行うことはできないので、中継装置10が、景品交換後の持玉数の入力を受け付けて、前記特定したビジタカード3の持玉数を該入力を受け付けた持玉数に更新するための処理を行う。
【0124】
具体的に、カード受付装置30は、Sl01で、ビジタカード3の挿入をカードR/W33で受け付けると、該ビジタカード3の記録情報(ビジタカードID,持玉数)を読み取り、中継装置10,持玉サーバ20,及びカード受付装置30は、図6のSd02〜Sd16に示すのと同様に、Sl02〜Sl16の処理を行うが、中継装置10と景品交換装置40とが通信不能なので、図6のSd21,Sd22,及びSd31〜Sd34の処理は行わない。
【0125】
そしてSl14で記憶した持玉数(記憶持玉数)を使用した景品交換を行った後に、遊技場の店員から、Sl40で、該景品交換に使用した持玉数(使用持玉数)の入力を受け付けると、Sl41で、前記記憶持玉数から該使用持玉数を減算した後の4エリアの持玉数(景品交換後持玉数)を含むカード排出通知を持玉サーバ20に対して送信し、中継装置10,持玉サーバ20,及びカード受付装置30は、図6のSd42〜Sd53に示すのと同様に、Sl42〜Sl53の処理を行うと共に、中継装置10は、Sl43の更新通知を受信したことに基づいて、図13のSk47’に示すのと同様に、Sl47’で、処理結果を記録したレシートをプリンタ15で印刷して発行する。
【0126】
ここでSl11,及びSl41の処理を行う制御部12は、通信可否判定手段により景品交換装置40と通信不能状態(オフライン)と判定している状態で、カード受付装置30によりビジタカード3を受け付けたことに基づいて、当該ビジタカード3のビジタカードIDから持玉数を特定する貯蓄数特定処理を行うと共に、更新すべき持玉数(ここでは使用持玉数)の入力を受け付けたことに基づいて、前記特定した持玉数を該入力を受け付けた持玉数に基づいて更新する(即ち記憶持玉数を、該使用持玉数を減算した景品交換後持玉数に更新する)ための処理を行う通信不能時処理手段として機能するものである。
【0127】
これによれば、景品交換装置40と通信可能状態では、該景品交換装置40の指示に応じてのみ、ビジタカード3から特定される持玉数を更新するための通信可能時貯蓄数更新処理を行うが、景品交換装置40と通信不能状態では、更新すべき持玉数の入力を受け付けると、景品交換装置40の指示によらずに、ビジタカード3から特定される持玉数を該更新すべき持玉数に更新するための通信不能時貯蓄数更新処理を行うので、景品交換装置40と通信不能になったり景品交換装置40が故障しても景品交換業務を可能にしつつ、持玉数管理の確実性を担保できる。
【0128】
以上に説明した本実施形態は、図15(a)に示すように、貯蓄数管理装置(持玉サーバ20)と遊技用装置(中継装置10+カード受付装置30)とが通信可能であり、かつ遊技用装置と景品交換装置40とが通信可能な景品交換システム1において、遊技用装置と景品交換装置40とがオフラインの場合には、遊技用装置でカード(会員カード2又はビジタカード3)を受け付けると、景品交換装置40の指示によらずに、該カードに基づく貯蓄数(持玉数)を更新可能な技術であるが、かかる技術は、機器の配置が異なる変形例1又は変形例2のような景品交換システム1にも適用可能である。
【0129】
例えば図15(b)に示す変形例1の如く、遊技用装置が中継装置を備えずにカード受付装置のみからなり、貯蓄数管理装置と遊技用装置とが通信可能であり、かつ遊技用装置と景品交換装置とが通信可能であって、遊技用装置がカードを受け付けると、該カードの貯蓄数を貯蓄数管理装置から取得して景品交換装置に対して送信して、該景品交換装置において当該貯蓄数を使用した景品交換処理を行う景品交換システムにおいて、遊技用装置と景品交換装置とがオフラインの場合には、遊技用装置でカードを受け付けると、景品交換装置の指示によらずに、該カードに基づく貯蓄数を更新可能とすることができる。
【0130】
また図15(c)に示す変形例2の如く、遊技用装置が中継装置を備えずにカード受付装置のみからなり、貯蓄数管理装置と遊技用装置とが通信可能であり、かつ貯蓄数管理装置と景品交換装置とが通信可能であって、遊技用装置がカードを受け付けると、該カードの貯蓄数が貯蓄数管理装置から景品交換装置に対して送信されて、該景品交換装置において当該貯蓄数を使用した景品交換処理を行う景品交換システムにおいて、貯蓄数管理装置と景品交換装置とがオフライン(換言すれば貯蓄数管理装置を介した遊技用装置と景品交換装置とがオフライン)の場合には、遊技用装置でカードを受け付けると、景品交換装置の指示によらずに、該カードに基づく貯蓄数を更新可能とすることができる。
【0131】
最後に、本発明の変形例について説明する。
【0132】
上記の実施形態では、図2に示すように、会員当日貯蓄数特定情報(会員カードID)と過去貯蓄数特定情報(会員ID)とが異なる情報である例について説明したが、これに限らず、該会員当日貯蓄数特定情報と過去貯蓄数特定情報は同一の情報であっても良い。
【0133】
上記の実施形態では、図1に示すように、会員カード2に持玉数や貯玉数が記録されていない例について説明したが、これに限らず、該会員カード2に持玉数や貯玉数が記録されていても良く、この場合には、会員当日貯蓄数零更新処理として、図4のSb11に示す処理に加えて、該記録されている持玉数を零にするために、図6のSd23の如き処理を行うのが好ましい。
【0134】
上記の実施形態では、図1に示すように、ビジタカード3に持玉数が記録されている例について説明したが、これに限らず、該ビジタカード3に持玉数が記録されていなくても良く、この場合には、ビジタ当日貯蓄数零更新処理として、図6のSd23に示す処理は行われず、また中継装置10と持玉サーバ20とがオフラインの第1オフライン状態でカード受付装置30がビジタカード3を受け付けても、図11の処理(即ちビジタカード3に記録されている持玉数を使用した景品交換処理)は行われず、図10の如き処理(即ちビジタカード3に持玉数が記録されていないので、景品交換業務を行うことができず、ビジタカード3を排出する処理)が行われる。
【0135】
上記の実施形態では、カード受付装置30のカードR/W33や景品交換装置40のカードR/W47においてカード(会員カード2及び/又はビジタカード3)が挿入されることにより、該カードが受け付けられる例について説明したが、これに限らず、これらカードR/Wにカードが近接され、該カードのICチップから非接触で記録情報を読み取って該読み取った記録情報を記憶することにより、該カードが受け付けられるものであっても良い。
【0136】
上記の実施形態では、図2に示すように、持玉DB23や貯玉DB53において、複数の種別(4エリア)の玉数を記憶している例について説明したが、これに限らず、該玉数を1種類のみ記憶するものであっても良く、また複数の種別の玉数を記憶する場合には、2以上の種別を記憶するものであれば良い。
【0137】
上記の実施形態では、図4のSb02,図8のSf02’,及び図9のSg02に示すように、会員カード2の挿入を受け付けた景品交換装置40から中継装置10に対して、該会員カード2の会員カードIDを含む会員カード挿入通知が送信され、図4のSb11,及び図8のSf11に示すように、該中継装置10から持玉サーバ20に対して、当該会員カードIDを含むカード挿入通知が送信されて、持玉サーバ20において、当該会員カードIDに対応する4エリアの持玉数が抽出される例について説明したが、これに限らず、会員カードIDではなく会員IDを含む会員カード挿入通知が送信され、該会員IDを含むカード挿入通知が送信されて、持玉サーバ20において、当該会員IDに対応する4エリアの持玉数が抽出されるようにしても良い。この場合において、図1に示すように、会員カード2のICチップに会員カードIDと会員IDの両方が記録されるのではなく、ICチップに会員カードID,磁気テープに会員IDが記録されるように構成して、カード受付装置30のカードR/W33はICチップの会員カードIDを読み取り、景品交換装置40のカードR/W47は磁気テープの会員IDを読み取るように構成しても良い。
【0138】
上記の実施形態では、図4のSb33等に示すように、ビジタ当日貯蓄数判定手段として機能する制御部12が、景品交換処理で減算が行われなかった場合(例えばキャンセルされた場合)を考慮して、記憶持玉数が処理後持玉数以上であるか否かを判定する例について説明したが、これに限らず、例えば景品交換処理では必ず減算が行われることを考慮して、記憶持玉数が処理後持玉数を超えているか否かを判定するようにしても良く、また景品交換処理では必ず最低交換玉数以上の減算が行われることを考慮して、記憶持玉数が(処理後持玉数−最低交換玉数)を超えているか否かを判定するようにしても良い。即ちビジタ当日貯蓄数判定手段は、記憶持玉数と処理後持玉数とが正常な関係であるか否かを判定するものであれば良い。
【0139】
上記の実施形態では、図13のSk40や図14のSl40で、使用持玉数の入力を受け付け、記憶持玉数から使用持玉数を減じて景品交換後持玉数を算出する例について説明したが、これに限らず、景品交換後持玉数の入力を受け付けて、該景品交換後持玉数の算出は行わないものであっても良い。即ち更新すべき貯蓄数の入力を受け付けるものであれば良い。
【0140】
上記の実施形態では、図13のSk40や図14のSl40で、中継装置10の入力装置14で入力された使用持玉数を制御部12が把握する例について説明したが、これに限らず、中継装置10と通信可能な他の装置で入力された使用持玉数を制御部12が把握するものであっても良い。即ち通信不能時処理手段として機能する制御部12は、更新すべき貯蓄数の入力を受け付けたことに基づいて通信不能時貯蓄数更新処理を行うものであれば良く、その入力形態は特に限定されない。
【0141】
上記の実施形態では、図13のSk47’や図14のSl47’で、処理結果記録媒体として、レシートを発行する例について説明したが、これに限らず、カードを発行しても良い。即ち処理結果記録媒体発行手段は、通信不能時貯蓄数更新処理の処理結果を特定可能な情報が記録された処理結果記録媒体を発行するものであれば良い。
【符号の説明】
【0142】
1…景品交換システム
2…会員カード
3…ビジタカード
10…中継装置
11a…第1通信部(持玉サーバ用)
11b…第2通信部(カード受付装置用)
11c…第3通信部(景品交換装置用)
12…制御部
13…ディスプレイ
14…入力装置
15…プリンタ
20…持玉サーバ
21…通信部
22…制御部
23…持玉DB
30…カード受付装置
31…通信部
32…制御部
33…カードR/W(ビジタカード及びオフライン時の会員カードを受付)
34…シャッタ
40…景品交換装置
41a…貯玉サーバ通信部
41b…中継装置通信部
42…制御部
43…ディスプレイ(店員向け)
44…入力装置(店員向け)
45…バーコードリーダ
46…(タッチパネル式)ディスプレイ(遊技者向け)
47…カードR/W(会員カードを受付)
50…貯玉サーバ
51…通信部
52…制御部
53…貯玉DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
会員遊技者に所有される会員用記録媒体に対応付けて当該会員遊技者が獲得し当日のみ使用可能に貯蓄される会員当日貯蓄数を記憶すると共に、ビジタ遊技者に所有されるビジタ用記録媒体に対応付けて当該ビジタ遊技者が獲得し当日のみ使用可能に貯蓄されるビジタ当日貯蓄数を記憶する当日貯蓄数管理装置と通信するための第1通信手段と、
前記ビジタ用記録媒体を受け付けるビジタ用記録媒体受付装置と通信するための第2通信手段と、
前記会員用記録媒体に対応付けて前記会員遊技者が獲得し当日及び翌日以降も使用可能に貯蓄される過去貯蓄数を記憶する過去貯蓄数管理装置と通信可能であり、前記会員用記録媒体を受け付け、該受け付けた会員用記録媒体に対応する前記会員当日貯蓄数、前記過去貯蓄数、前記ビジタ用記録媒体受付装置により受け付けたビジタ用記録媒体に対応する前記ビジタ当日貯蓄数を使用した景品交換処理を行う景品交換装置と通信するための第3通信手段と、
を有する中継装置であって、
前記会員用記録媒体を受け付けた前記景品交換装置から当該会員用記録媒体の記録情報を受信したことに基づいて、当該会員用記録媒体に対応する会員当日貯蓄数を前記当日貯蓄数管理装置から取得する会員当日貯蓄数取得処理と、該取得した会員当日貯蓄数を前記景品交換処理に使用させるために前記景品交換装置に対して送信する会員当日貯蓄数送信処理とを行う会員当日貯蓄数処理手段と、
前記ビジタ用記録媒体を受け付けた前記ビジタ用記録媒体受付装置から当該ビジタ用記録媒体の記録情報を受信したことに基づいて、当該ビジタ用記録媒体に対応するビジタ当日貯蓄数を前記当日貯蓄数管理装置から取得するビジタ当日貯蓄数取得処理と、該取得したビジタ当日貯蓄数を前記景品交換処理に使用させるために前記景品交換装置に対して送信するビジタ当日貯蓄数送信処理とを行うビジタ当日貯蓄数処理手段と、
前記会員用記録媒体を受け付けた前記景品交換装置から当該会員用記録媒体の記録情報を受信したことに基づいて、前記ビジタ用記録媒体受付装置による前記ビジタ用記録媒体の受付を禁止するための受付禁止処理を行うと共に、前記景品交換処理を行った前記景品交換装置から当該景品交換処理の終了を示す景品交換終了通知を受信したことに基づいて、前記ビジタ用記録媒体受付装置による前記ビジタ用記録媒体の受付を許容するための受付許容処理を行うビジタ用記録媒体受付可否制御手段と、を有することを特徴とする中継装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−35002(P2012−35002A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−180279(P2010−180279)
【出願日】平成22年8月11日(2010.8.11)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【出願人】(591085972)日本ゲームカード株式会社 (144)
【Fターム(参考)】