説明

中間転写ドラム

【課題】円筒状支持体と、その外周面に形成した弾性層と、前記弾性層の外周面に形成した塗膜層と、を備える中間転写ドラムであって、記録用紙の搬送性能を向上した中間転写ドラムを提供すること。
【解決手段】円筒状支持体と、その外周面に形成した弾性層と、弾性層の外周面に形成した塗膜層と、を備える中間転写ドラムにおいて、塗膜層が骨材およびバインダーを含有することを特徴とする中間転写ドラム。骨材は、ポリアミド粒子を含有するものであり、バインダーがウレタン系であることが好ましく、弾性層の硬度は、JIS A(ASKER A硬度)にて30〜50であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真複写機などの電子写真方式による画像形成装置において、感光体上などに形成されたトナー画像を記録用紙などに転写する際に使用される中間転写ドラムに関するものである。本発明の中間転写ドラムは、電子写真の基本原理を使用する他の機器、例えばレーザービームプリンター、ファクシミリなどにも使用可能であり、複数種のカラートナーを使用するカラー複写機、カラープリンターなどに使用される中間転写ドラムにも使用することができる。
【背景技術】
【0002】
上記画像形成装置として、特に感光体ドラムなどの像担持体に対して複数の色の異なるトナーが収容される現像装置を配置し、像担持体に1色のカラートナー像を形成する度に、中間転写ドラムに転写(一次転写)する動作を繰り返して行い、全部の色のカラートナー画像を中間転写ドラムに重ねて転写した後に、転写ローラーと中間転写ドラムの周面との間で記録用紙を挟持して、中間転写ドラムの周面に形成されている画像を記録用紙上に一括転写(二次転写)してカラープリントを作成するようにしたものが知られている。かかる中間転写ドラムとしては、円筒状支持体の外周面に弾性層を備えるものが一般的であるが、特にトナーの転写性能を考慮した場合、低硬度の弾性層を備えるものが市場において要求されている。
【0003】
ところで、特に低硬度の弾性層を備える中間転写ドラムを使用した画像形成装置では、中間転写ドラム上の二次転写像を記録用紙に転写した後、中間転写ドラムに記録用紙が密着してしまうことがある。つまり、中間転写ドラムから記録用紙が良好に分離できないことがあり、この結果、記録用紙の搬送性能が阻害される傾向があった。
【0004】
上述のような不具合を防止する手段として、中間転写ドラムの表面粗さを大きくする方法がある。中間転写ドラムの表面粗さを大きくすると、転写の際、中間転写ドラムと記録用紙との密着性が低下して、静電吸着力が小さくなり、中間転写ドラムから記録媒体を容易に分離することができる。
【0005】
下記特許文献1では、中間転写ドラムの外径をD(mm)、中間転写ドラムの十点表面粗さをRz(μm)、中間転写ドラム表面の凹凸のピッチ平均値をSm(μm)としたとき、Rz≧0.125×D−10の関係に規定するとともに、Sm≦2500/Rzの関係に規定することにより、記録用紙の搬送性能を向上する点が記載されている。しかし、かかる文献では、所望の表面粗さなどを制御するための、中間転写ドラムの具体的な構成についての開示はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−107931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、円筒状支持体と、その外周面に形成した弾性層と、前記弾性層の外周面に形成した塗膜層と、を備える中間転写ドラムであって、記録用紙の搬送性能を向上した中間転写ドラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下に示す中間転写ドラムにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明に係る中間転写ドラムは、円筒状支持体と、その外周面に形成した弾性層と、前記弾性層の外周面に形成した塗膜層と、を備える中間転写ドラムにおいて、前記塗膜層が骨材およびバインダーを含有することを特徴とする。
【0010】
上記中間転写ドラムにおいては、弾性層の外周面に、バインダー中に分散した骨材を含有する塗膜層が形成されているため、塗膜層の表面粗さが大きくなり、転写の際、中間転写ドラムと記録用紙との密着性が低下して、静電吸着力が小さくなり、中間転写ドラムから記録媒体が容易に分離することができる。
【0011】
上記中間転写ドラムにおいて、前記骨材が、ポリアミド粒子を含有するものであり、前記バインダーがウレタン系であることが好ましい。塗膜層を構成するバインダーがウレタン系であることにより、塗膜層の潤滑性、耐摩耗性、可とう性、弾性層との密着性が向上する。さらに、骨材がポリアミド粒子を含有するものであると、ウレタン系バインダー中に骨材が良好に分散し、塗膜層表面における表面粗さのバラツキを低減することができ、加えて転写の際に転写ロールの押圧力を高く設定した場合であっても、骨材の変形を抑制し、中間転写ドラムと記録用紙との密着性を低下することができる。
【0012】
上記中間転写ドラムにおいて、前記弾性層の硬度が、JIS A(ASKER A硬度)にて30〜50であることが好ましく、30〜40であることがより好ましい。弾性層の硬度をこのような低硬度なものとすることにより、中間転写ドラムにおいて、トナーの転写性能を向上しつつ、記録用紙の搬送性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】クロスヘッドを備えた押出機を使用し、マンドレルを使用して未加硫ゴム組成物の円筒状成形体を製造する工程を例示した図
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る中間転写ドラムは、円筒状支持体と、その外周面に形成した弾性層と、該弾性層の外周面に形成した塗膜層と、を備え、塗膜層が骨材およびバインダーを含有するものである。
【0015】
上記骨材としては、転写の際、中間転写ドラムと記録用紙との密着性を低下するために、適度な粒子径、具体的には10〜30μmの粒子径を有する骨材が好適に使用可能である。記録用紙の搬送性能と、トナーの転写性能とを考慮した場合、骨材の粒子径は15〜25μmであることが好ましい。
【0016】
本発明においては、特に骨材がポリアミド粒子を含有するものであることが好ましい。骨材がポリアミド粒子を含有するものであると、ウレタン系バインダー中での分散性が良好となるため、塗膜層表面における表面粗さのバラツキを低減することができ、加えて転写の際に転写ロールの押圧力を高く設定した場合であっても、骨材の変形を抑制し、中間転写ドラムと記録用紙との密着性を低下することができる。ここで、「ポリアミド粒子を含有する骨材」とは、ポリアミド粒子からなる骨材の他、バインダーとの親和性を高めるために、バインダーを構成するポリマーによりコーティングされたポリアミド粒子からなる骨材、または界面活性剤および分散剤などと一緒に塗料中へ添加されたポリアミド粒子からなる骨材を意味する。
【0017】
上記バインダーとしては、使用する骨材を良好に分散させるものであれば特に限定なく使用可能であるが、塗膜層の潤滑性、耐摩耗性、可とう性、弾性層との密着性を向上するためには、ウレタン系のものが好ましい。ウレタン系の中でも、環境性などを考慮すると、水溶性ウレタン系のものがより好ましい。
【0018】
中間転写ドラムと記録用紙との密着性を低下し、記録用紙の搬送性能を向上するためには、塗膜層の表面粗さ(Ra)の平均値は1.0μm以上であることが好ましく、2.5μm以上であることがより好ましい。なお、表面粗さ(Ra)の測定は、ミツトヨ社製表面粗さ計を用いて、速度0.5mm/秒、カットオフλc0.8mm、区関数n=5にて行い、塗膜層表面の長手方向、合計6箇所の測定結果の平均値とした。
【0019】
なお、塗膜層の潤滑性をさらに高めるとともに、トナーのクリーニング性を向上するためには、塗膜層中にフッ素含有重合体を含有してもよい。フッ素含有重合体としては、フッ素樹脂微粉末、溶剤可溶型のフッ素樹脂ないしフッ素含有重合体など、非粘着性ないし潤滑性を有する公知のフッ素含有重合体が限定なく使用可能である。具体的には、カイナー(ポリフッ化ビニリデン微粉末、日本合成ゴム工業社製)、ルブロン(ポリ四フッ化エチレン微粉末、ダイキン工業社製)、KTL、KT(ポリ四フッ化エチレン微粉末、喜多村社製)などのフッ素樹脂粉末、フッ素含有ビニルモノマーと水酸基含有ビニルモノマーとの共重合体、フッ素置換アルキル基ないしフッ素置換アルコキシ基を有するポリエーテル化合物などの溶剤可溶型のフッ素含有重合体が例示される。溶剤可溶型で、水酸基を有するフッ素含有重合体としては、例えば特開平6−263867号公報開示のフッ素含有重合体が、好適に使用可能である。
【0020】
本発明において、塗膜層は、骨材、バインダー、必要に応じてフッ素含有重合体、希釈剤などを含有する塗料を、スプレー塗装などにより弾性層の外周面にコーティングした後、焼付処理を行うことにより形成することができる。
【0021】
上記弾性層としては、トナーの転写性能を向上するためには低硬度であることが好ましく、具体的にはJIS A(ASKER A硬度)にて30〜50であることが好ましく、30〜40であることがより好ましい。このような低硬度の弾性層としては、ゴム系の弾性層を例示することができ、特にクロロプレンゴムを含有するゴム成分と、植物油と、導電性フィラーと、を含有する弾性層が好ましい。
【0022】
ゴム成分としてクロロプレンゴムを含有することにより、弾性層にて半導電性の調整を比較的容易に行うことができ、かつ複写機やプリンターなどに要求される難燃性を向上することができる。弾性層の半導電性や難燃性などを考慮した場合、ゴム成分100重量部中にクロロプレンゴムを50重量部以上含有することが好ましく、70重量部以上含有することがより好ましい。なお、ゴム成分としてクロロプレンゴムとともに使用できるものとしては、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(アクリロニトリル−ブタジエンゴム;NBR)、エチレン−プロピレンゴムなどのジエン系合成ゴム;エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、アクリルゴム(ACM、ANM)、ウレタンゴム(U)、フッ素ゴム(FKM)、エピクロルヒドリンゴムなどの非ジエン系合成ゴム;さらには天然ゴムなどが挙げられる。これらのゴム材料を単独で、あるいは2種以上をクロロプレンゴムとともに使用することができる。
【0023】
弾性層が植物油を含有する場合、ゴム成分を可塑化することができるとともに、加硫後の弾性層を低硬度化することができる。ここで、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DOP)やアジピン酸ジ−2−エチルヘキシル(DOA)などの可塑剤または液状ゴムをゴム成分に添加した場合、ドラム表面上でのトナー固着、あるいは可塑剤や液状ゴムが含有する低沸点成分に起因した弾性層での発泡やエアホールの発生などの弊害が発生する場合がある。しかし、可塑剤や液状ゴムに代えて植物油を使用することにより、これらの弊害の発生を効果的に防止することができる。植物油としては、公知の植物油を限定なく使用することができ、具体的には、菜種油、大豆油、ハイオレインサフラワー油、ハイリノールサフラワー油、オリーブ油、パーム油、コーン油、ひまわり油、亜麻仁油などを例示することができる。特に菜種油を含有する未加硫ゴム組成物は加工性が特に良好であり、かつ弾性層を低硬度なものとしつつ、ドラム表面上にてトナー固着をより効果的に防止することができるため好ましい。
【0024】
弾性層が植物油を含有する場合、その含有量は、ゴム成分100重量部に対して、20〜60重量部であることが好ましく、35〜45重量部であることがより好ましい。植物油の含有量が 20重量部未満であると、弾性層の硬度が高くなる場合があり、60重量部を超えるとドラム表面に植物油がブリードアウトし、感光体表面などを汚染する場合がある。
【0025】
弾性層が導電性フィラーを含有する場合、弾性層を容易に半導電性に調整することができる。かかる導電性フィラーとしては、ゴム・エラストマー材料に半導電性を付与するために一般的に使用されるものを限定なく使用可能であり、具体的にはカーボンブラック、銅粉末、アルミニウム粉末、ニッケル粉末などの金属材料、炭素繊維の微粉末、導電処理された酸化チタン、インジウム・スズ酸化物などが例示され、単独で、あるいは2種以上が混合して使用される。なお、導電性フィラーを添加することにより、耐ヘタリ性(圧縮永久歪)が小さくなるなど、弾性層の物理特性の改善も併せて可能となる。導電性フィラーの含有量は、ゴム成分100重量部に対して、5〜40重量部であることが好ましく、15〜30重量部であることがより好ましい。導電性フィラーの含有量を上記範囲内とすることにより、弾性層の硬度および導電性を所望の範囲内に調整することができる。
【0026】
上記導電性フィラーとして、特にカーボンブラックを使用した場合、弾性層に半導電性を安定的に付与することができる傾向があるため好ましい。本発明において使用可能なカーボンブラックとしては、EC(Extra Conductive)カーボン、ECF(Extra Conductive Furnance )カーボン、SCF(Super Conductive Furnance )カーボン、CF(Conductive Furnance )カーボン、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MTなどが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもかまわない。
【0027】
上記弾性層の厚みとしては、2〜8mmであることが好ましく、4〜6mmであることがより好ましい。弾性層の厚みが2mm未満であると、転写の際、転写ロールの押圧力によるドラムの圧縮変形が小さく、転写におけるニップ幅が十分得られないために、画質欠陥が発生する場合があり、8mmを超えるとドラムの圧縮変形が大きくなりすぎて、記録用紙がカールするなどにより、記録用紙の搬送性能が悪化する傾向がある。
【0028】
本発明において、弾性層は、例えばクロロプレンゴムを含有するゴム成分、植物油、導電性フィラー、無機充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、各種加工助剤、オイル、その他ゴム工業において通常に使用される添加剤を含有する未加硫ゴム組成物を混練し(混練工程)、円筒状に成形し(成形工程)、加硫する(加硫工程)ことにより得られる。
【0029】
混練工程においては、公知の混練装置、例えばバンバリーミキサーやインターミックス、ニーダー、オープンロールを使用することができる。
【0030】
成形工程としては、クロスヘッド押出工程、射出成形工程などが例示されるが、特に弾性層の厚みを上記所望の範囲内に調整する場合には、クロスヘッド押出工程が好ましい。
【0031】
図1にてクロスヘッド押出工程の一例を示す。図1(a)は上面図であり、図1(b)はクロスヘッド近傍の斜視図である。使用される未加硫ゴム組成物の円筒状成形体の製造装置は、押出機1とその押し出し先端部に装着されたクロスヘッド3、並びにマンドレル5より構成され、ホッパー15より供給された未加硫ゴム組成物Mはスクリュー17により先端部に装着されたクロスヘッド3に加熱・可塑化されて送られる。マンドレル5は、クロスヘッドの一端からゴム押し出し方向と略直行方向に適宜の駆動手段により一定速度で送られる。押出機1から押し出された未加硫ゴム組成物はクロスヘッド3の内部においてマンドレル5の移動方向に流れ方向を変更され、かつ金型を覆うように筒状に流動させられ、所定厚みにてマンドレル5の外面に被覆され、ゴム層を有するマンドレル5aとして送り出される。得られた未加硫ゴム組成物の円筒状成形体は、通常はマンドレル5と共に加熱・加硫される(加硫工程)。加硫後の円筒状成形体(弾性層)は所定厚さとなるように研磨し、所定幅となるように端部を切断する。
【0032】
中間転写ドラムを構成する円筒状支持体用材料としては、公知のものが使用可能であり、具体的にはアルミニウム、真鍮、鉄などの金属材料、ABS、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイドなどの熱可塑性樹脂などが挙げられる。
【実施例】
【0033】
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明する。
【0034】
実施例1
(ゴム組成物の調製)
ゴム成分100重量部に対して、表1の配合処方に従い、実施例1の配合を、通常のオープンロールを用いて混練し、未加硫ゴム組成物を調整した。表1に記載の各配合剤を以下に示す。
【0035】
a)ゴム成分
(1)クロロプレンゴム (「スカイプレンTSR−61」、東ソー社製)
(2)EPDM (「エスプレン505」、住友化学社製)
b)植物油 菜種油 (日清オイリオ社製)
c)導電性フィラー カーボンブラック (「デンカブラック」、電気化学社製)
d)ステアリン酸 (花王社製)
e)プロセスオイル (「PW−380」、出光興産社製)
f)酸化マグネシウム (「キョーワマグ#150」、協和化学社製)
g)無機充填剤 炭酸カルシウム
h)サブ (「無硫黄U−8」、天満サブ化工社製)
i)酸化亜鉛 (「レノグランZnO−80」、バイエル社製)
j)硫黄 金華印微粉硫黄300mesh、鶴見化学工業社製
k)加硫促進剤
(1)「ノックマスター TMU−MS−80E」、バイエル社製
(2)「ノックマスター TT−80E」、大内新興化学社製
(3)「ノックマスター DT−75E」、大内新興化学社製
【0036】
【表1】

【0037】
(中間転写ドラムの作製)
上述したクロスヘッド押出工程により、外径120mmのアルミマンドレル(厚み2.5mm、長さ244mm)に、実施例1の未加硫ゴム組成物からなる円筒状成形体を被覆し、加硫(加硫条件;185℃−7分)することにより、アルミマンドレルの外周面に弾性層(厚み6mm)を形成した。その後、弾性層を厚み5mmとなるまで研磨し、アルミマンドレルと弾性層とからなる外径130mmの中間転写ドラムとした。続いて、弾性層を回転させつつ、その外周面に、表2に示す配合処方である塗料をスプレー塗装によりコーティングし、焼付処理(焼付条件;150℃−21分)を行うことで、アルミマンドレルの外周面に、弾性層と塗膜層とを備える中間転写ドラムを作製した。表2に記載の各配合剤を以下に示す。
【0038】
l)ポリアミド粒子/水溶性ウレタン系バインダー含有塗料 (「エムラロンTW823B」、ヘンケルテクノロジーズジャパン社製)
m)硬化剤 (「WH−1」、ヘンケルテクノロジーズジャパン社製)
n)水分散カーボン
o)水分散ベンガラ
p)希釈剤 50%アルコール
【0039】
【表2】

【0040】
かかる中間転写ドラムを画像形成装置に装着し、記録用紙の搬送性能を実機評価したところ、中間転写ドラムから記録用紙が良好に分離できることが確認された。
【符号の説明】
【0041】
1:押出機
3:クロスヘッド
5:マンドレル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状支持体と、その外周面に形成した弾性層と、前記弾性層の外周面に形成した塗膜層と、を備える中間転写ドラムにおいて、
前記塗膜層が骨材およびバインダーを含有することを特徴とする中間転写ドラム。
【請求項2】
前記骨材が、ポリアミド粒子を含有するものであり、前記バインダーがウレタン系である請求項1に記載の中間転写ドラム。
【請求項3】
前記弾性層の硬度が、JIS A(ASKER A硬度)にて30〜50である請求項1または2に記載の中間転写ドラム。

【図1】
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【公開番号】特開2010−164650(P2010−164650A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−4898(P2009−4898)
【出願日】平成21年1月13日(2009.1.13)
【出願人】(000003148)東洋ゴム工業株式会社 (2,711)
【Fターム(参考)】