乗り物用物入れ装置
【課題】蓋体がボックス本体に確実に保持されてなるロック機能を維持しつつ、蓋体を開成した時に、前記ロック手段が突出せず、物品の出し入れ時に、物品がひっかかる恐れがない乗り物用物入れ装置を提供する。
【解決手段】蓋体4は、中空部17を介してアウタリッド5及びインナリッド6よりなり、インナリッド6は、ボックス本体に一端部が開成方向に付勢された状態で軸支されてなり且つ他端部には係止部材8が中空部17に開口3eを介して入り込む方向に付勢された状態で軸支されてなり、アウタリッド5は、インナリッド6に対して前後スライド自在に支持されてなり且つアウタリッド5が所定の前側位置にある時に係止部材8を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側位置にある時に係止部材8がボックス本体への係合を離脱してなるロック抑え部材16を立設してなる。
【解決手段】蓋体4は、中空部17を介してアウタリッド5及びインナリッド6よりなり、インナリッド6は、ボックス本体に一端部が開成方向に付勢された状態で軸支されてなり且つ他端部には係止部材8が中空部17に開口3eを介して入り込む方向に付勢された状態で軸支されてなり、アウタリッド5は、インナリッド6に対して前後スライド自在に支持されてなり且つアウタリッド5が所定の前側位置にある時に係止部材8を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側位置にある時に係止部材8がボックス本体への係合を離脱してなるロック抑え部材16を立設してなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車や鉄道、航空機、船舶などの乗り物に用いられる物入れ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の乗り物、特に自動車用物入れ装置としては、物品を出し入れ可能なるボックス本体と、該ボックス本体の開口を開閉可能なる蓋体と、該蓋体の裏面に配されてなり且つ薄物を収脱可能なる補助箱とを備え、前記蓋体に設けたロック手段を解除して、蓋体を補助箱と一緒に開方向に回動すると、前記ボックス本体の開口が開放されるもの(先行技術文献1。)が、従来技術として知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−103291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術の乗り物用物入れ装置は、蓋体を補助箱と一緒に開成方向に回動すると、蓋体は、ボックス本体の開口の上に開放されるが、前記ロック手段の係合部が、蓋体の裏面、つまり補助箱の下面から突出しているので、ボックス本体への物品の出し入れ時に、前記ロック手段の係合部に物品が引っかかる恐れがある。また、前記ロック手段の係合部は、突起然として、意匠的にも改善が望まれている。
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明は、蓋体がボックス本体に確実に保持されてなるロック機能を維持しつつ、蓋体を開成した時に、前記ロック手段が突出せず、物品の出し入れ時に、物品がひっかかる恐れがない乗り物用物入れ装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1記載の乗り物用物入れ装置は、物品を収納可能なるボックス本体と、該ボックス本体の開口部を覆う位置及び該開口部を開成する位置に移動可能なる蓋体と、該蓋体を前記ボックス本体の開口部を覆う位置に固定可能なる係止部材とより少なくとも構成されてなり、前記蓋体は、中空部を介してアウタリッド及びインナリッドの二層構造よりなり、該インナリッドは、前記ボックス本体に一端部が開成方向に付勢された状態で軸支されてなり且つ他端部には前記係止部材が前記中空部に開口を介して入り込む方向に付勢された状態で軸支されてなり、前記アウタリッドは、前記インナリッドに対して前後スライド自在に支持されてなり且つ該アウタリッドが所定の前側位置にある時に前記係止部材を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側位置にある時に前記係止部材が前記ボックス本体への係合を離脱してなるロック抑え部材を立設してなることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の請求項2記載の乗り物用物入れ装置は、請求項1記載の前記係止部材は、前記インナリッドの左右両端部に配設してなることを特徴とする。
【0008】
更に、本発明の請求項3記載の乗り物用物入れ装置は、請求項1又は請求項2記載の前記ボックス本体には、前記係止部材のロック部が出没可能なるロック受け部が形成されてなり、該ロック受け部には、前記係止部材のロック部が没入する際に押されて外方に移動し、前記係止部材のロック部が没入していない際には前記ボックス本体の壁面と略面一の位置にあるロックカバーが配設されてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、請求項1記載の発明によれば、物品を収納可能なるボックス本体と、該ボックス本体の開口部を覆う位置及び該開口部を開成する位置に移動可能なる蓋体と、該蓋体を前記ボックス本体の開口部を覆う位置に固定可能なる係止部材とより少なくとも構成されてなり、前記蓋体は、中空部を介してアウタリッド及びインナリッドの二層構造よりなり、該インナリッドは、前記ボックス本体に一端部が開成方向に付勢された状態で軸支されてなり且つ他端部には前記係止部材が前記中空部に開口を介して入り込む方向に付勢された状態で軸支されてなり、前記アウタリッドは、前記インナリッドに対して前後スライド自在に支持されてなり且つ該アウタリッドが所定の前側位置にある時に前記係止部材を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側位置にある時に前記係止部材が前記ボックス本体への係合を離脱してなるロック抑え部材を立設してなるため、前記蓋体の開成位置では、閉成を保持する係止部材がインナリッドとアウタリッドとの間の中空部に収納している、換言すると、係止部材が蓋体より突出しないので、物品の出し入れ時に、物品がひっかかる恐れがないことになる。前記蓋体がインナリッドとアウタリッドとの二部品のみが表にあるので、デザインがシンプルにでき、意匠性が向上する。アウタリッドを後ろ側に移動させることで、所定の位置にアウタリッドが達すると、ロック抑え部材により係止部材が外れ、インナリッドにより蓋体全体が回動して、ボックス本体の開口部が開成し、ボックス本体への物品の出し入れが可能になるので、操作性が著しく向上する、という実益的効果を奏する。
【0010】
また、本発明は、請求項2記載の発明によれば、前記係止部材は、前記インナリッドの左右両端部に配設してなるため、ボックス本体への係止の安定性が著しく増すことになる、という実益的効果を奏する。
【0011】
更に、本発明は、請求項3記載の発明によれば、前記ボックス本体には、前記係止部材のロック部が出没可能なるロック受け部が形成されてなり、該ロック受け部には、前記係止部材のロック部が没入する際に押されて外方に移動し、前記係止部材のロック部が没入していない際には前記ボックス本体の壁面と略面一の位置にあるロックカバーが配設されてなるため、前記蓋体を開成した際には、前記ボックス本体の壁面、即ち内面が略面一にでき、ボックス本体から物品を取り出す際に引っかかる恐れがより少なくなる、という実益的効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例1に係る乗り物用物入れ装置を前側より示す斜視図。
【図2】図1の乗り物用物入れ装置の分解斜視図。
【図3】図2のDAで囲んだ位置の係止部材及びその周囲の分解斜視図。
【図4】図2のDBで囲んだ位置のロックカバー及びその周囲の分解斜視図。
【図5】図1に示す乗り物用物入れ装置を左右に分割して示す断面図。
【図6】図5で示す乗り物用物入れ装置の蓋体をそのまま回転させた状態、換言すると蓋体を最も後ろ側にスライドさせた状態を示す図5相当断面図。
【図7】図6で示す乗り物用物入れ装置の蓋体を前側にスライドさせてボックス本体の開口部を閉じた状態を示す図5相当断面図。
【図8】図7で示す乗り物用物入れ装置の蓋体を最も前側にスライドさせた状態を示す図5相当断面図。
【図9】ロック抑え部材の斜面部で係止部材が抑えられている状態(ロック状態)の係止部材周りの様子を示す断面斜視図。
【図10】図7及び図8に示すようにロック抑え部材の下面部で係止部材が抑えられている状態(ロック状態)の係止部材周りの様子を示す断面斜視図。
【図11】ロック抑え部材で係止部材が抑えられていない状態(アンロック状態)の係止部材周りの様子を示す一部断面の斜視図。
【図12】図11で示す状態での係止部材周りの様子を示す一部断面の斜視図。
【図13】図11で示す状態でストッパを省略して示す係止部材周りの様子を示す一部断面の斜視図。
【図14】図11のDC−DC線に沿った断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。本発明において、蓋体がボックス本体に確実に保持されてなるロック機能を維持しつつ、蓋体を開成した時に、前記ロック手段が突出せず、物品の出し入れ時に、物品がひっかかる恐れがない乗り物用物入れ装置を提供するという目的を、物品を収納可能なるボックス本体と、該ボックス本体の開口部を覆う位置及び該開口部を開成する位置に移動可能なる蓋体と、該蓋体を前記ボックス本体の開口部を覆う位置に固定可能なる係止部材とより少なくとも構成されてなり、前記蓋体は、中空部を介してアウタリッド及びインナリッドの二層構造よりなり、該インナリッドは、前記ボックス本体に一端部が開成方向に付勢された状態で軸支されてなり且つ他端部には前記係止部材が前記中空部に開口を介して入り込む方向に付勢された状態で軸支されてなり、前記アウタリッドは、前記インナリッドに対して前後スライド自在に支持されてなり且つ該アウタリッドが所定の前側位置にある時に前記係止部材を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側位置にある時に前記係止部材が前記ボックス本体への係合を離脱してなるロック抑え部材を立設してなることで、実現した。以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0014】
本発明の実施例1に係る構造を、図1〜図14を用いて説明する。この実施例1の「乗り物用物入れ装置」である自動車用コンソールボックス1は、前後関係では、図示しないインストルメントパネルの後側RRに配されている。同じく、上下関係では、図示しない床の上側UPに配されている。同じく、左右関係では、図示しない左側LHの座席と右側RHの座席との間に配されているもので、前記座席に着座する乗員の物品(図示省略)、例えばCD、MDなどの音響機器やティッシュペーパー、チケット、菓子類などの一時保管場所として供されるものである。
【0015】
前記自動車用コンソールボックス1は、前記物品を収納・取り出しが可能なる開口部3dを有する合成樹脂製のボックス本体3と、該ボックス本体3の開口部3dを除いてほとんどを覆う合成樹脂製のフィニッシャ2と、前記ボックス本体3の開口部3dを覆う合成樹脂製の蓋体4とより大要構成されてなる。
【0016】
前記ボックス本体3は、前壁3aと、左右対称の側壁3b、3bと、後壁3cと、底面部3fとより前後に長い方形の箱状に形成されてなる。前記側壁3b、3bには、後述するロックカバー13が進退自在なるよう内側から外側に貫通しているロック受け部3eが左右対称の位置に形成されてなる。前記開口部3dは、前記前壁3aと側壁3b、3bと後壁3cとより形成されてなる。
【0017】
前記フィニッシャ2は、前記開口部3dより前側FRに配される天井部材2aと、左右対称の側辺部材2b、2bと、後辺部材2cと、前記開口部3dより若干狭い開口面積の開口部2dとよりなる。前記側辺部材2b、2bの前側FRの端部は、図1及び図2に示すように、前壁が無く開放したままである。開放したままである理由は、図示しないインストルメントパネルの後側RRに配されている空調装置とのダクトの接続などに供するためである。
【0018】
前記蓋体4は、ボックス本体3の開口部3dを覆う位置及び該開口部3dを開成する位置に移動可能なると共に合成樹脂製のアウタリッド5及びインナリッド6より上下二層構造に形成されてなり、前記アウタリッド5と前記インナリッド6との間には、中空部17が形成されてなる。
【0019】
前記アウタリッド5は、前記インナリッド6に対して前後スライド自在に支持されてなり且つ弁当箱の一方のような、カタカナのコを横倒ししたような断面形状をなし、垂下されてなる周囲の端部5aは、前記フィニッシャ2の天井部材2aに干渉しない程度まで垂下形成されてなる。前記アウタリッド5の内側である前記中空部17側の面には、前記アウタリッド5が所定の前側FR位置にある時に前記係止部材8を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側RR位置にある時に前記係止部材8が前記ボックス本体3への係合を離脱してなる所定の幅寸法をなすロック抑え部材16が平行(図10参照)に垂下形成されてなる。該ロック抑え部材16は、垂下形成されてなる前端部16aと、前記インナリッド6に近接した位置に配されてなる下面部16cと、前端部16a及び下面部16c間を接続する斜面部16bとより形成されてなる。
【0020】
前記インナリッド6は、大要平板状をなし、一端部、換言すると、図2の下側の回転中心部は、軸支部6bであり、前記ボックス本体3に固定されたタワー7の頭部7bに嵌合され且つ前記タワー7の頭部7bに形成された貫通孔7aと、前記インナリッド6に形成されてなる貫通孔6cとに軸支されてなる第2回転軸12により回転自在に軸支されてなる。該第2回転軸12は、図示しないスプリングにより前記インナリッド6が開成方向に常時付勢されている。前記インナリッド6の他端部、換言すると、図2で上側に持ち上げられる先端部には、係止部材8が前記中空部17に開口6aを介して入り込む方向に第1スプリング9により付勢された状態で「第1回転軸」であるピン11により軸支されてなる。前記ピン11は、インナリッド6に形成された支持部6eに回転自在に軸支されてなり、ナット10により螺合支持されてなる。符号6dは、前記第1スプリング9により図11及び図12に示すように、係止部材8を略水平位置に保持するストッパである。
【0021】
前記ロックカバー13は、前記ボックス本体3の側壁3b、3bの内面と略面一の位置から突出しないように支持されていると共に前記ボックス本体3の側壁3b、3bのロック受け部3e、3eの外側に架設されてなるプレート15との間に、第2スプリング14が介在されてなることで、前記係止部材8のロック部8cで押されて引っ込んでも、再度略面一の位置に復帰可能としてある。
【0022】
前記係止部材8は、貫通孔8a、8aを介して前記ピン11により回転自在に軸支されてなる。符号8bは、前記係止部材8の支持部であり、先端にロック部8cが形成されてなる。
【0023】
図1、図2、図9〜図13の左斜め下側矢印FRが、自動車の前側方向、同じく図1、図2、図9〜図13の右斜め上側矢印RRが、自動車の後ろ側方向、図1、図2、図9〜図13の左斜め上側矢印RHが、自動車の右側方向、図1、図2、図9〜図13の右斜め下側矢印LHが、自動車の左側方向をそれぞれ指し示している。
【0024】
次に、この実施例1の作用を説明する。
【0025】
CD(コンパクトディスク)、MD(ミニディスク)などの音響機器やティッシュペーパー、チケット、菓子類などの物品を収納可能なるボックス本体3と、該ボックス本体3の開口部3dを覆う位置(図7,図8参照)及び該開口部3dを開成する位置(図5参照)に移動可能なる蓋体4と、該蓋体4を前記ボックス本体3の開口部3dを覆う位置に固定可能なる係止部材8とより少なくとも構成されてなり、前記蓋体4は、中空部17を介してアウタリッド5及びインナリッド6の二層構造よりなり、該インナリッド6は、前記ボックス本体3に一端部が開成方向に付勢された状態で軸支されてなり且つ他端部には前記係止部材8が前記中空部17に開口6aを介して入り込む方向に付勢された状態で軸支されてなり、前記アウタリッド5は、前記インナリッド6に対して前後スライド自在に支持されてなり且つ該アウタリッド5が所定の前側FR位置にある時に前記係止部材8を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側RR位置にある時に前記係止部材8が前記ボックス本体3への係合を離脱してなるロック抑え部材16を立設してなるため、前記蓋体4の開成位置(図5参照)では、閉成を保持する係止部材8がインナリッド6とアウタリッド5との間の中空部17に収納している、換言すると、係止部材8が蓋体4より突出しないので、物品の出し入れ時に、物品がひっかかる恐れがないことになる。前記蓋体4がインナリッド6とアウタリッド5との二部品のみが表にあるので、デザインがシンプルにでき、意匠性が向上する。アウタリッド5を後ろ側RRに移動させることで、所定の位置にアウタリッド5が達すると、ロック抑え部材16により係止部材8が外れ、インナリッド6により蓋体4全体が回動して、ボックス本体3の開口部3dが開成し、ボックス本体3への物品の出し入れが可能になるので、操作性が著しく向上する、という実益的効果を奏する。
【0026】
また、前記係止部材8、8は、前記インナリッド6の左右両端部に配設してなるため、ボックス本体3への係止の安定性が著しく増すことになる、という実益的効果を奏する。
【0027】
更に、前記ボックス本体3には、前記係止部材8、8のロック部8c、8cが出没可能なるロック受け部3e、3eが形成されてなり、該ロック受け部3e、3eには、前記係止部材8、8のロック部8c、8cが没入する際に押されて外方に移動し、前記係止部材8、8のロック部8c、8cが没入していない際には前記ボックス本体3の側面3b、3bの壁面と略面一の位置にあるロックカバー13が配設されてなるため、前記蓋体4を開成した際には、前記ボックス本体3の側面3b、3bの壁面、即ち内面が略面一にでき、ボックス本体3から物品を取り出す際に引っかかる恐れがより少なくなる、という実益的効果を奏する。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、以上の実施例では、乗り物用物入れ装置としての自動車用コンソールボックス1を例にして説明したが、自動車用だけでなく、航空機、船舶、鉄道などあらゆる乗り物の物入れ装置に適用されるものである。
【0029】
本発明は、以上の実施例では、乗り物用物入れ装置としての自動車用コンソールボックス1は、前後関係では、図示しないインストルメントパネルの後ろ側RRに配され、左右関係では、図示しない座席と座席との間に配されているものとして説明したが、こうしたレイアウトに限定されるものではなく、座席に組み込まれたものでも、天井に組み込まれたものでも、左右何れかの、或いは左右双方の壁に組み込まれたものでも、床に組み込まれたものでも、良い。
【符号の説明】
【0030】
1 自動車用コンソールボックス(乗り物用物入れ装置)
3 ボックス本体
3d 開口部
3e ロック受け部
4 蓋体
5 アウタリッド
6 インナリッド
6a 開口
8 係止部材
8c ロック部
13 ロックカバー
16 ロック抑え部材
17 中空部
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車や鉄道、航空機、船舶などの乗り物に用いられる物入れ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の乗り物、特に自動車用物入れ装置としては、物品を出し入れ可能なるボックス本体と、該ボックス本体の開口を開閉可能なる蓋体と、該蓋体の裏面に配されてなり且つ薄物を収脱可能なる補助箱とを備え、前記蓋体に設けたロック手段を解除して、蓋体を補助箱と一緒に開方向に回動すると、前記ボックス本体の開口が開放されるもの(先行技術文献1。)が、従来技術として知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−103291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術の乗り物用物入れ装置は、蓋体を補助箱と一緒に開成方向に回動すると、蓋体は、ボックス本体の開口の上に開放されるが、前記ロック手段の係合部が、蓋体の裏面、つまり補助箱の下面から突出しているので、ボックス本体への物品の出し入れ時に、前記ロック手段の係合部に物品が引っかかる恐れがある。また、前記ロック手段の係合部は、突起然として、意匠的にも改善が望まれている。
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明は、蓋体がボックス本体に確実に保持されてなるロック機能を維持しつつ、蓋体を開成した時に、前記ロック手段が突出せず、物品の出し入れ時に、物品がひっかかる恐れがない乗り物用物入れ装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1記載の乗り物用物入れ装置は、物品を収納可能なるボックス本体と、該ボックス本体の開口部を覆う位置及び該開口部を開成する位置に移動可能なる蓋体と、該蓋体を前記ボックス本体の開口部を覆う位置に固定可能なる係止部材とより少なくとも構成されてなり、前記蓋体は、中空部を介してアウタリッド及びインナリッドの二層構造よりなり、該インナリッドは、前記ボックス本体に一端部が開成方向に付勢された状態で軸支されてなり且つ他端部には前記係止部材が前記中空部に開口を介して入り込む方向に付勢された状態で軸支されてなり、前記アウタリッドは、前記インナリッドに対して前後スライド自在に支持されてなり且つ該アウタリッドが所定の前側位置にある時に前記係止部材を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側位置にある時に前記係止部材が前記ボックス本体への係合を離脱してなるロック抑え部材を立設してなることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の請求項2記載の乗り物用物入れ装置は、請求項1記載の前記係止部材は、前記インナリッドの左右両端部に配設してなることを特徴とする。
【0008】
更に、本発明の請求項3記載の乗り物用物入れ装置は、請求項1又は請求項2記載の前記ボックス本体には、前記係止部材のロック部が出没可能なるロック受け部が形成されてなり、該ロック受け部には、前記係止部材のロック部が没入する際に押されて外方に移動し、前記係止部材のロック部が没入していない際には前記ボックス本体の壁面と略面一の位置にあるロックカバーが配設されてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、請求項1記載の発明によれば、物品を収納可能なるボックス本体と、該ボックス本体の開口部を覆う位置及び該開口部を開成する位置に移動可能なる蓋体と、該蓋体を前記ボックス本体の開口部を覆う位置に固定可能なる係止部材とより少なくとも構成されてなり、前記蓋体は、中空部を介してアウタリッド及びインナリッドの二層構造よりなり、該インナリッドは、前記ボックス本体に一端部が開成方向に付勢された状態で軸支されてなり且つ他端部には前記係止部材が前記中空部に開口を介して入り込む方向に付勢された状態で軸支されてなり、前記アウタリッドは、前記インナリッドに対して前後スライド自在に支持されてなり且つ該アウタリッドが所定の前側位置にある時に前記係止部材を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側位置にある時に前記係止部材が前記ボックス本体への係合を離脱してなるロック抑え部材を立設してなるため、前記蓋体の開成位置では、閉成を保持する係止部材がインナリッドとアウタリッドとの間の中空部に収納している、換言すると、係止部材が蓋体より突出しないので、物品の出し入れ時に、物品がひっかかる恐れがないことになる。前記蓋体がインナリッドとアウタリッドとの二部品のみが表にあるので、デザインがシンプルにでき、意匠性が向上する。アウタリッドを後ろ側に移動させることで、所定の位置にアウタリッドが達すると、ロック抑え部材により係止部材が外れ、インナリッドにより蓋体全体が回動して、ボックス本体の開口部が開成し、ボックス本体への物品の出し入れが可能になるので、操作性が著しく向上する、という実益的効果を奏する。
【0010】
また、本発明は、請求項2記載の発明によれば、前記係止部材は、前記インナリッドの左右両端部に配設してなるため、ボックス本体への係止の安定性が著しく増すことになる、という実益的効果を奏する。
【0011】
更に、本発明は、請求項3記載の発明によれば、前記ボックス本体には、前記係止部材のロック部が出没可能なるロック受け部が形成されてなり、該ロック受け部には、前記係止部材のロック部が没入する際に押されて外方に移動し、前記係止部材のロック部が没入していない際には前記ボックス本体の壁面と略面一の位置にあるロックカバーが配設されてなるため、前記蓋体を開成した際には、前記ボックス本体の壁面、即ち内面が略面一にでき、ボックス本体から物品を取り出す際に引っかかる恐れがより少なくなる、という実益的効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例1に係る乗り物用物入れ装置を前側より示す斜視図。
【図2】図1の乗り物用物入れ装置の分解斜視図。
【図3】図2のDAで囲んだ位置の係止部材及びその周囲の分解斜視図。
【図4】図2のDBで囲んだ位置のロックカバー及びその周囲の分解斜視図。
【図5】図1に示す乗り物用物入れ装置を左右に分割して示す断面図。
【図6】図5で示す乗り物用物入れ装置の蓋体をそのまま回転させた状態、換言すると蓋体を最も後ろ側にスライドさせた状態を示す図5相当断面図。
【図7】図6で示す乗り物用物入れ装置の蓋体を前側にスライドさせてボックス本体の開口部を閉じた状態を示す図5相当断面図。
【図8】図7で示す乗り物用物入れ装置の蓋体を最も前側にスライドさせた状態を示す図5相当断面図。
【図9】ロック抑え部材の斜面部で係止部材が抑えられている状態(ロック状態)の係止部材周りの様子を示す断面斜視図。
【図10】図7及び図8に示すようにロック抑え部材の下面部で係止部材が抑えられている状態(ロック状態)の係止部材周りの様子を示す断面斜視図。
【図11】ロック抑え部材で係止部材が抑えられていない状態(アンロック状態)の係止部材周りの様子を示す一部断面の斜視図。
【図12】図11で示す状態での係止部材周りの様子を示す一部断面の斜視図。
【図13】図11で示す状態でストッパを省略して示す係止部材周りの様子を示す一部断面の斜視図。
【図14】図11のDC−DC線に沿った断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。本発明において、蓋体がボックス本体に確実に保持されてなるロック機能を維持しつつ、蓋体を開成した時に、前記ロック手段が突出せず、物品の出し入れ時に、物品がひっかかる恐れがない乗り物用物入れ装置を提供するという目的を、物品を収納可能なるボックス本体と、該ボックス本体の開口部を覆う位置及び該開口部を開成する位置に移動可能なる蓋体と、該蓋体を前記ボックス本体の開口部を覆う位置に固定可能なる係止部材とより少なくとも構成されてなり、前記蓋体は、中空部を介してアウタリッド及びインナリッドの二層構造よりなり、該インナリッドは、前記ボックス本体に一端部が開成方向に付勢された状態で軸支されてなり且つ他端部には前記係止部材が前記中空部に開口を介して入り込む方向に付勢された状態で軸支されてなり、前記アウタリッドは、前記インナリッドに対して前後スライド自在に支持されてなり且つ該アウタリッドが所定の前側位置にある時に前記係止部材を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側位置にある時に前記係止部材が前記ボックス本体への係合を離脱してなるロック抑え部材を立設してなることで、実現した。以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0014】
本発明の実施例1に係る構造を、図1〜図14を用いて説明する。この実施例1の「乗り物用物入れ装置」である自動車用コンソールボックス1は、前後関係では、図示しないインストルメントパネルの後側RRに配されている。同じく、上下関係では、図示しない床の上側UPに配されている。同じく、左右関係では、図示しない左側LHの座席と右側RHの座席との間に配されているもので、前記座席に着座する乗員の物品(図示省略)、例えばCD、MDなどの音響機器やティッシュペーパー、チケット、菓子類などの一時保管場所として供されるものである。
【0015】
前記自動車用コンソールボックス1は、前記物品を収納・取り出しが可能なる開口部3dを有する合成樹脂製のボックス本体3と、該ボックス本体3の開口部3dを除いてほとんどを覆う合成樹脂製のフィニッシャ2と、前記ボックス本体3の開口部3dを覆う合成樹脂製の蓋体4とより大要構成されてなる。
【0016】
前記ボックス本体3は、前壁3aと、左右対称の側壁3b、3bと、後壁3cと、底面部3fとより前後に長い方形の箱状に形成されてなる。前記側壁3b、3bには、後述するロックカバー13が進退自在なるよう内側から外側に貫通しているロック受け部3eが左右対称の位置に形成されてなる。前記開口部3dは、前記前壁3aと側壁3b、3bと後壁3cとより形成されてなる。
【0017】
前記フィニッシャ2は、前記開口部3dより前側FRに配される天井部材2aと、左右対称の側辺部材2b、2bと、後辺部材2cと、前記開口部3dより若干狭い開口面積の開口部2dとよりなる。前記側辺部材2b、2bの前側FRの端部は、図1及び図2に示すように、前壁が無く開放したままである。開放したままである理由は、図示しないインストルメントパネルの後側RRに配されている空調装置とのダクトの接続などに供するためである。
【0018】
前記蓋体4は、ボックス本体3の開口部3dを覆う位置及び該開口部3dを開成する位置に移動可能なると共に合成樹脂製のアウタリッド5及びインナリッド6より上下二層構造に形成されてなり、前記アウタリッド5と前記インナリッド6との間には、中空部17が形成されてなる。
【0019】
前記アウタリッド5は、前記インナリッド6に対して前後スライド自在に支持されてなり且つ弁当箱の一方のような、カタカナのコを横倒ししたような断面形状をなし、垂下されてなる周囲の端部5aは、前記フィニッシャ2の天井部材2aに干渉しない程度まで垂下形成されてなる。前記アウタリッド5の内側である前記中空部17側の面には、前記アウタリッド5が所定の前側FR位置にある時に前記係止部材8を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側RR位置にある時に前記係止部材8が前記ボックス本体3への係合を離脱してなる所定の幅寸法をなすロック抑え部材16が平行(図10参照)に垂下形成されてなる。該ロック抑え部材16は、垂下形成されてなる前端部16aと、前記インナリッド6に近接した位置に配されてなる下面部16cと、前端部16a及び下面部16c間を接続する斜面部16bとより形成されてなる。
【0020】
前記インナリッド6は、大要平板状をなし、一端部、換言すると、図2の下側の回転中心部は、軸支部6bであり、前記ボックス本体3に固定されたタワー7の頭部7bに嵌合され且つ前記タワー7の頭部7bに形成された貫通孔7aと、前記インナリッド6に形成されてなる貫通孔6cとに軸支されてなる第2回転軸12により回転自在に軸支されてなる。該第2回転軸12は、図示しないスプリングにより前記インナリッド6が開成方向に常時付勢されている。前記インナリッド6の他端部、換言すると、図2で上側に持ち上げられる先端部には、係止部材8が前記中空部17に開口6aを介して入り込む方向に第1スプリング9により付勢された状態で「第1回転軸」であるピン11により軸支されてなる。前記ピン11は、インナリッド6に形成された支持部6eに回転自在に軸支されてなり、ナット10により螺合支持されてなる。符号6dは、前記第1スプリング9により図11及び図12に示すように、係止部材8を略水平位置に保持するストッパである。
【0021】
前記ロックカバー13は、前記ボックス本体3の側壁3b、3bの内面と略面一の位置から突出しないように支持されていると共に前記ボックス本体3の側壁3b、3bのロック受け部3e、3eの外側に架設されてなるプレート15との間に、第2スプリング14が介在されてなることで、前記係止部材8のロック部8cで押されて引っ込んでも、再度略面一の位置に復帰可能としてある。
【0022】
前記係止部材8は、貫通孔8a、8aを介して前記ピン11により回転自在に軸支されてなる。符号8bは、前記係止部材8の支持部であり、先端にロック部8cが形成されてなる。
【0023】
図1、図2、図9〜図13の左斜め下側矢印FRが、自動車の前側方向、同じく図1、図2、図9〜図13の右斜め上側矢印RRが、自動車の後ろ側方向、図1、図2、図9〜図13の左斜め上側矢印RHが、自動車の右側方向、図1、図2、図9〜図13の右斜め下側矢印LHが、自動車の左側方向をそれぞれ指し示している。
【0024】
次に、この実施例1の作用を説明する。
【0025】
CD(コンパクトディスク)、MD(ミニディスク)などの音響機器やティッシュペーパー、チケット、菓子類などの物品を収納可能なるボックス本体3と、該ボックス本体3の開口部3dを覆う位置(図7,図8参照)及び該開口部3dを開成する位置(図5参照)に移動可能なる蓋体4と、該蓋体4を前記ボックス本体3の開口部3dを覆う位置に固定可能なる係止部材8とより少なくとも構成されてなり、前記蓋体4は、中空部17を介してアウタリッド5及びインナリッド6の二層構造よりなり、該インナリッド6は、前記ボックス本体3に一端部が開成方向に付勢された状態で軸支されてなり且つ他端部には前記係止部材8が前記中空部17に開口6aを介して入り込む方向に付勢された状態で軸支されてなり、前記アウタリッド5は、前記インナリッド6に対して前後スライド自在に支持されてなり且つ該アウタリッド5が所定の前側FR位置にある時に前記係止部材8を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側RR位置にある時に前記係止部材8が前記ボックス本体3への係合を離脱してなるロック抑え部材16を立設してなるため、前記蓋体4の開成位置(図5参照)では、閉成を保持する係止部材8がインナリッド6とアウタリッド5との間の中空部17に収納している、換言すると、係止部材8が蓋体4より突出しないので、物品の出し入れ時に、物品がひっかかる恐れがないことになる。前記蓋体4がインナリッド6とアウタリッド5との二部品のみが表にあるので、デザインがシンプルにでき、意匠性が向上する。アウタリッド5を後ろ側RRに移動させることで、所定の位置にアウタリッド5が達すると、ロック抑え部材16により係止部材8が外れ、インナリッド6により蓋体4全体が回動して、ボックス本体3の開口部3dが開成し、ボックス本体3への物品の出し入れが可能になるので、操作性が著しく向上する、という実益的効果を奏する。
【0026】
また、前記係止部材8、8は、前記インナリッド6の左右両端部に配設してなるため、ボックス本体3への係止の安定性が著しく増すことになる、という実益的効果を奏する。
【0027】
更に、前記ボックス本体3には、前記係止部材8、8のロック部8c、8cが出没可能なるロック受け部3e、3eが形成されてなり、該ロック受け部3e、3eには、前記係止部材8、8のロック部8c、8cが没入する際に押されて外方に移動し、前記係止部材8、8のロック部8c、8cが没入していない際には前記ボックス本体3の側面3b、3bの壁面と略面一の位置にあるロックカバー13が配設されてなるため、前記蓋体4を開成した際には、前記ボックス本体3の側面3b、3bの壁面、即ち内面が略面一にでき、ボックス本体3から物品を取り出す際に引っかかる恐れがより少なくなる、という実益的効果を奏する。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、以上の実施例では、乗り物用物入れ装置としての自動車用コンソールボックス1を例にして説明したが、自動車用だけでなく、航空機、船舶、鉄道などあらゆる乗り物の物入れ装置に適用されるものである。
【0029】
本発明は、以上の実施例では、乗り物用物入れ装置としての自動車用コンソールボックス1は、前後関係では、図示しないインストルメントパネルの後ろ側RRに配され、左右関係では、図示しない座席と座席との間に配されているものとして説明したが、こうしたレイアウトに限定されるものではなく、座席に組み込まれたものでも、天井に組み込まれたものでも、左右何れかの、或いは左右双方の壁に組み込まれたものでも、床に組み込まれたものでも、良い。
【符号の説明】
【0030】
1 自動車用コンソールボックス(乗り物用物入れ装置)
3 ボックス本体
3d 開口部
3e ロック受け部
4 蓋体
5 アウタリッド
6 インナリッド
6a 開口
8 係止部材
8c ロック部
13 ロックカバー
16 ロック抑え部材
17 中空部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を収納可能なるボックス本体と、該ボックス本体の開口部を覆う位置及び該開口部を開成する位置に移動可能なる蓋体と、該蓋体を前記ボックス本体の開口部を覆う位置に固定可能なる係止部材とより少なくとも構成されてなり、
前記蓋体は、中空部を介してアウタリッド及びインナリッドの二層構造よりなり、該インナリッドは、前記ボックス本体に一端部が開成方向に付勢された状態で軸支されてなり且つ他端部には前記係止部材が前記中空部に開口を介して入り込む方向に付勢された状態で軸支されてなり、前記アウタリッドは、前記インナリッドに対して前後スライド自在に支持されてなり且つ該アウタリッドが所定の前側位置にある時に前記係止部材を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側位置にある時に前記係止部材が前記ボックス本体への係合を離脱してなるロック抑え部材を立設してなることを特徴とする乗り物用物入れ装置。
【請求項2】
請求項1記載の乗り物用物入れ装置であって、
前記係止部材は、前記インナリッドの左右両端部に配設してなることを特徴とする乗り物用物入れ装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の乗り物用物入れ装置であって、
前記ボックス本体には、前記係止部材のロック部が出没可能なるロック受け部が形成されてなり、該ロック受け部には、前記係止部材のロック部が没入する際に押されて外方に移動し、前記係止部材のロック部が没入していない際には前記ボックス本体の壁面と略面一の位置にあるロックカバーが配設されてなることを特徴とする乗り物用物入れ装置。
【請求項1】
物品を収納可能なるボックス本体と、該ボックス本体の開口部を覆う位置及び該開口部を開成する位置に移動可能なる蓋体と、該蓋体を前記ボックス本体の開口部を覆う位置に固定可能なる係止部材とより少なくとも構成されてなり、
前記蓋体は、中空部を介してアウタリッド及びインナリッドの二層構造よりなり、該インナリッドは、前記ボックス本体に一端部が開成方向に付勢された状態で軸支されてなり且つ他端部には前記係止部材が前記中空部に開口を介して入り込む方向に付勢された状態で軸支されてなり、前記アウタリッドは、前記インナリッドに対して前後スライド自在に支持されてなり且つ該アウタリッドが所定の前側位置にある時に前記係止部材を固定方向に押圧すると共に所定の後ろ側位置にある時に前記係止部材が前記ボックス本体への係合を離脱してなるロック抑え部材を立設してなることを特徴とする乗り物用物入れ装置。
【請求項2】
請求項1記載の乗り物用物入れ装置であって、
前記係止部材は、前記インナリッドの左右両端部に配設してなることを特徴とする乗り物用物入れ装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の乗り物用物入れ装置であって、
前記ボックス本体には、前記係止部材のロック部が出没可能なるロック受け部が形成されてなり、該ロック受け部には、前記係止部材のロック部が没入する際に押されて外方に移動し、前記係止部材のロック部が没入していない際には前記ボックス本体の壁面と略面一の位置にあるロックカバーが配設されてなることを特徴とする乗り物用物入れ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−107574(P2013−107574A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255886(P2011−255886)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(000229955)日本プラスト株式会社 (740)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(000229955)日本プラスト株式会社 (740)
【Fターム(参考)】
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