説明

乗客コンベアの自動給油装置

【課題】感雨センサが雨上がりを検出した時、自動ブロアー装置によりチェーンに付着した水分やゴミを吹き飛ばしてから、自動給油装置によりチェーンに給油を行う屋外設置型乗客コンベアの自動給油装置を得る。
【解決手段】屋外に設置され、踏段チェーン5等が設けられた乗客コンベアと、乗客コンベアの外部に設置され、降雨を検出するとともに雨上がり検出する感雨センサと、乗客コンベアに設置され、乗客コンベアの稼動中又は停止中の乗客コンベアが起動する際に感雨センサが雨上がりを検出すると、自動的に動作され、チェーンに付着している水分をブロアーにより吹き飛ばすように構成された自動ブロアー装置13と、乗客コンベア内に設置され、自動ブロアー装置の停止後に自動的に動作され、チェーンに潤滑油を給油する自動給油装置11とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、屋外に設置されるエスカレータ等のステップチェーンの延命効果が期待できる乗客コンベアの自動給油装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、チェーンなどに自動的に給油を行う屋外型エスカレータの自動給油装置において、エスカレータ本体あるいはその周辺に雨滴センサー、或いはオイルパンにフロートスイッチを設けて、通常の自動給油動作の他に、これらの出力により自動給油できるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平7−76481号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の屋外型エスカレータの自動給油装置では、降雨を検知してチェーンに追加給油をなして、雨水による流出油分の保障のための補給をするので、降雨による雨水とともに追加給油した油が一緒に流れ出てしまう恐れがあり、あまり効率的でなく余分な油が必要であるという問題があった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、乗客コンベアに設置した感雨センサが雨上がりを検出すると、自動ブロアー装置を起動してチェーンに付着した水分やゴミを吹き飛ばし、一定時間後に自動ブロアー装置を停止させ、その後自動給油装置によりチェーンに給油を行うようにした乗客コンベアの自動給油装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る乗客コンベアの自動給油装置においては、屋外に設置され、踏段チェーン、ドライブチェーン及び手摺駆動チェーン等のチェーン類が設けられた乗客コンベアと、乗客コンベアの外部に設置され、降雨を検出するとともに雨上がり検出する感雨センサと、乗客コンベア内に設置され、乗客コンベアの稼動中又は停止中の乗客コンベアが起動する際に感雨センサが雨上がりを検出すると、自動的に動作され、チェーン類に付着している水分をブロアーにより吹き飛ばすように構成された自動ブロアー装置と、乗客コンベア内に設置され、自動ブロアー装置の停止後に自動的に動作され、チェーン類に潤滑油を給油する自動給油装置とを備えたものである。
【0007】
また、屋外に設置され、踏段チェーン、ドライブチェーン及び手摺駆動チェーン等のチェーン類が設けられた乗客コンベアと、乗客コンベアの外部に設置され、降雨を検出するとともに雨上がり検出する感雨センサと、乗客コンベア内に設置され、乗客コンベアの稼動中又は停止中の乗客コンベアが起動する際に感雨センサが雨上がりを検出すると、自動的に動作され、チェーン類に付着している水分をブロアーにより吹き飛ばすように構成された自動ブロアー装置と、自動ブロアー装置の天井面部に設けられた防滴カバーと、乗客コンベア内に設置され、自動ブロアー装置の停止後に自動的に動作され、チェーン類に潤滑油を給油する自動給油装置とを備えたものである。
【0008】
また、感雨センサは、遅延回路により雨上がりと弱い雨との区別を行えるものである。
【0009】
また、自動ブロアー装置の動作中及び自動給油装置の動作中に感雨センサが降雨を検出した時は、自動ブロアー装置及び自動給油装置の動作を停止するものである。
【0010】
また、乗客コンベアの稼動中に自動ブロアー装置及び自動給油装置が動作すれば、以後は乗客コンベアの稼動中に感雨センサが降雨を検出しても、自動ブロアー装置及び自動給油装置の動作を停止するものである。
【0011】
また、自動ブロアー装置は、装置の吹出口に接続されたブロアー分岐管と、分岐管にそれぞれ接続された左右一対のフレキシブルホースと、フレキシブルホースの先端に接続され、チェーン類にブロアーを噴出する噴射ノズルとを備えるものである。
【0012】
また、自動給油装置は、10リットル以上の大容量タンクを有し、上部には引き上げ用の取っ手が設けられるものである。
【0013】
また、自動給油装置に用いる潤滑油は、高粘度で浸透性に優れたものである。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、乗客コンベアに設置した感雨センサが雨上がりを検出すると、自動ブロアー装置を起動してチェーンに付着した水分やゴミを吹き飛ばし、一定時間後に自動ブロアー装置を停止させ、その後自動給油装置によりチェーンに給油を行うようにしたので、給油した潤滑油が雨に流されることがなくなるので、踏段チェーンの寿命を延長させる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における乗客コンベアの自動給油装置の要部構造を示す斜視図、図2はこの発明の実施の形態1における乗客コンベアの自動給油装置に用いる自動ブロアー装置の概略構造を示す要部の斜視図、図3は自動ブロアー装置の構造を示す拡大斜視図、図4は自動ブロアー装置の防滴カバーの構造を示す斜視図、図5は自動ブロアー装置の先端の噴射ノズルと踏段チェーンとの配置構成を示す要部斜視図、図6はこの発明の実施の形態1における乗客コンベアの自動給油装置の制御動作を説明するためのフローチャートである。
【0016】
図1〜図5において、屋外に設置型されるエスカレータ等の乗客コンベアは、トラス1と、内側板2と、この内側板上をガイドレールに沿って移動する移動手摺3と、内側板2間を移動する踏段4と、複数の踏段4を連結した踏段チェーン5と、この踏段チェーン5を駆動するチェーンスプロケット6と、このチェーンスプロケットを駆動するドライブチェーン7と、このドライブチェーンを駆動するマンコンベアの駆動機8と、移動手摺3を駆動する移動手摺チェーン9と、防滴構造の制御盤10と、屋外に設けられて雨が降ったり、雨が上がったりしたことを検出する感雨センサ(図示せず)とを備えている。そして、乗客コンベアは一定時間毎に潤滑油を供給する必要があるチェーン部である踏段チェーン5、ドライブチェーン7及び移動手摺チェーン9を備えている。乗客コンベアの運転時間が約百時間を経過したら、チェーン部である踏段チェーン5、ドライブチェーン7及び移動手摺チェーン9に自動給油装置11により潤滑油が自動的に給油される構成となっている。この自動給油装置11は、従来は比較的小容量の3リットルタンクからなる自動給油装置であったが、この発明においては給油装置の点検並びにタンク補給の作業性を向上させるために、比較的大容量の12リットルタンクからなる湿度センサ付き自動給油装置11を設置している。また、この自動給油装置11は、天井面部に防滴カバーを設けて防滴構造にするとともに、装置を引き上げ易いように上部両サイドに取っ手12を設けている。自動給油装置11は、乗客コンベアの運転時間が例えば数百時間を経過したら、給油ポンプによる給油を開始し、最も長い踏段チェーン5が少なくとも一巡するまでの予定時間、例えば約90秒を経過してから給油ポンプを停止するようになっているが、屋外に設置される乗客コンベアにおいては、踏段チェーン5の寿命が著しく短くなる。また、給油する潤滑油は、従来のNo.54オイル(新日本石油株式会社製ダイヤモンドチェーンオイル、動粘度80cst(40℃))から浸透性に優れたNo.150オイル(新日本石油株式会社製ダイヤモンドチェーンオイル、動粘度150cst(40℃))に切り換える。このNo.150オイルは、高粘度で浸透性が良く、水をかけても洗い流されにくいため、チェーンに水を掛けてもピン内部にオイルが残留していることが確認されている。また、感雨センサは、例えば、乗客コンベアの下部水平部分の乗客コンベアと建物間の外部に取り付けられ、降雨を検出するとともに、遅延回路により降雨の終わり(雨上がり)を確実に検出する。また、遅延回路は、2分間のインターバルをも設けることにより、降雨の終わり(雨上がり)と弱い雨との区別も確実に検出する。この降雨センサが降雨を検出した時に、通常の給油に加えて追加給油を行っても、折角給油した潤滑油が雨に流されてしまい、チェーンの寿命を延長させる効果があまり期待できないという問題があった。
【0017】
そこで、この発明においては、上記自動給油装置11に加え、自動ブロアー装置13を設けたものである。この自動ブロアー装置13の天井面部には、雨による影響を受けないように防滴カバー14が取り付けられている。自動ブロアー装置13は、装置の吹出口に接続されたブロアー分岐管15と、このブロアー分岐管15にそれぞれ接続され、踏段チェーン5の近くまで延長された左右一対のフレキシブルホース16と、この各フレキシブルホース16の先端に接続された扁平形状の噴射ノズル17とを備えている。扁平形状の噴射ノズル17は、先端に行くに従って薄くなるとともに外側に拡開されており、その平面視が三角台形状でかつその側面視が先鋭形状となっている。そして、噴射ノズル17の先端開口部は、踏段チェーン5の帰路側で上方から下向きに且つ進行方向に向かって45°の角度で斜めに配置されており、その横幅は踏段チェーン5の幅と同等もしくは若干大きくなるように構成されている。その理由は、噴射ノズル17の先端開口部から噴出される約15m/秒のブロアーがチェーンの上方から入って下方に抜けるために、水分やゴミを押出す力が極めて効果的に働くことが確認されているからである。なお、噴射ノズル17の先端開口部は、踏段チェーン5の帰路側で上方から下向きに且つ進行方向に向かって直交するように配置しても良いものである。また、噴射ノズル17は、踏段チェーン5の帰路側1個所に1個を設置しているが、踏段チェーン5の帰路側の複数個所に複数個設置しても良いし、ドライブチェーン7及び移動手摺チェーン9に設置しても良いことは勿論である。
【0018】
乗客コンベアの停止中に雨が降り、乗客コンベアの起動前に雨が上がっていれば、乗客コンベアの起動直後に自動ブロアー装置13を動作させ、踏段チェーン5等に付着している水分やゴミを噴射ノズル17から噴出される約15m/秒のブロアーで効率良く吹き飛ばし、その後行われる自動給油時のオイルの浸透性を良くするとともに、踏段チェーン5の水分を乾燥させる。一定時間後(例えば、2〜5分後)に自動的に自動ブロアー装置13を停止させ、その後自動給油装置11を動作させて踏段チェーン5への給油を一定時間(例えば、90〜150秒)行う。これにより、給油した潤滑油が雨に流されることがなくなるので、踏段チェーン5の寿命を延長させる効果がある。なお、乗客コンベアが停止している間中は、自動ブロアーも自動給油も行わない。
また、乗客コンベアの稼動時間帯に雨が降れば、雨が上がった後に感雨センサが雨上がり信号を出力して自動ブロアー装置13を動作させ、ブロアーの停止後に自動給油を開始する。また、自動ブロアー装置13の動作中又は自動給油装置11による給油の最中に雨が降ってくれば、感雨センサが降雨を検出して自動ブロアー装置13の動作又は自動給油を停止する。
また、乗客コンベアの稼動中に、雨が上がって自動ブロアー装置13を動作させ、ブロアーの停止後に自動給油を行った後は、乗客コンベアの稼動中に何度雨が降っても自動ブロアー装置13の動作及び自動給油は行わないようにする。
また、乗客コンベアの稼動中に、何度も雨が降ったり止んだりする場合は、例えば雨が30分止んでいれば、自動ブロアー装置13の動作及び自動給油装置11による自動給油を行うようにしても良い。
【0019】
次に、エスカレータ等の乗客コンベアの自動給油装置及び自動ブロアー装置の制御動作について、図6により説明する。
先ず、ステップS1で感雨センサを動作させ、感雨センサによりエスカレータ停止中に雨が降ったかどうかを判断する(ステップS2)。ステップS2でエスカレータ停止中に雨が降れば、感雨センサが降雨を検出する(ステップS3)。次に、感雨センサがエスカレータ起動前に雨が上がっているかどうか、すなわち、降雨の終わり(雨上がり)を検出したかどうかを判断する(ステップS4)。感雨センサは、降雨を検出するとともに、遅延回路により降雨の終わり(雨上がり)を確実に検出する。ステップS4でエスカレータ起動前に雨が上がっており、しかもエスカレータ稼動時間帯であれば(ステップS5)、エスカレータは起動し(ステップS6)、その直後に自動ブロアー装置13を動作させる(ステップS7)。そして、自動ブロアー装置13の動作中に感雨センサが降雨を検出すれば(ステップS8)、自動ブロアー装置13が動作中であっても運転を停止する(ステップS10)。ステップS8で感雨センサが降雨を検出しなければ、自動ブロアー装置13は所定の動作時間が経過するまで運転し(ステップS9)、その後、自動ブロアー装置13は停止する(ステップS10)。次に、ステップS11に進み、自動給油装置11を動作させる。そして、自動給油装置11の動作中に感雨センサが降雨を検出すれば(ステップS12)、自動給油装置11が動作中であっても運転を停止する(ステップS14)。ステップS12で感雨センサが降雨を検出しなければ、自動給油装置11は所定の動作時間が経過するまで運転し(ステップS13)、その後、自動給油装置11は停止する(ステップS14)。また、ステップS2でエスカレータ停止中に雨が降らなかった場合、又はステップS4でエスカレータ起動前に雨が上がっていない場合には、エスカレータ稼動時間帯であれば(ステップS15)、エスカレータは起動する(ステップS16)。次に、感雨センサが降雨を検出したかどうかを判断し(ステップS17)。雨が降っていれば、感雨センサが降雨の終わり(雨上がり)を検出したかどうかを判断する(ステップS18)。ステップS18で雨が上がっていれば、雨が上がった後にステップS7に進み、以下ステップS7〜S14の自動ブロアー動作及び自動給油動作を行う。なお、エスカレータが停止している最中は、自動ブロアー装置13及び自動給油装置11は動作しないように構成されている。また、エスカレータ稼動中に、上記ステップS7〜ステップS14の自動ブロアー動作及び自動給油動作を行った場合は、その後エスカレータ稼動中に何度雨が降っても自動ブロアー動作及び自動給油動作は行わない。また、エスカレータ稼動中に何度も雨が降ったり止んだりする場合は、雨が30分以上止んでいれば、自動ブロアー動作及び自動給油動作を行うようにしても良い。また、自動ブロアー装置13及び自動給油装置11は、それらの動作点検を行うため、手動運転スイッチ(テスト釦)を設けても良い。また、毎週月曜日の朝のエスカレータ起動時に、自動ブロアー動作及び自動給油動作を行うようにしても良い。この場合、エスカレータ起動信号を取り込んでから例えば30秒後に行うこととし、曜日の変更も随時行えるようにする。また、1回のブロアーの運転時間は、2分、3分、5分等が選択できる。また、1回の給油時間は、90秒、120秒、150秒等が選択できる。
【0020】
実施の形態2.
図7はこの発明の実施の形態2における乗客コンベアの自動給油装置に用いる自動ブロアー装置の設置場所を示す要部の側面断面図、図8はこの発明の実施の形態2における乗客コンベアの自動給油装置に用いる自動ブロアー装置の設置場所を示す要部の斜視図である。
【0021】
この実施の形態2においては、自動ブロアー装置13を、図7及び図8に示すように、帰路側の踏段4と往路側の踏段4との間の空間に位置するように上部水平トラス1内に設置したものである。これにより、自動ブロアー装置13の設置スペースを特別に空ける必要がなく、自動ブロアー装置13をコンパクトに収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】この発明の実施の形態1における乗客コンベアの自動給油装置の要部構造を示す斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態1における乗客コンベアの自動給油装置に用いる自動ブロアー装置の概略構造を示す要部の斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態1における乗客コンベアの自動給油装置に用いる自動ブロアー装置の構造を示す拡大斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態1における乗客コンベアの自動給油装置に用いる自動ブロアー装置の防滴カバーの構造を示す斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態1における乗客コンベアの自動給油装置に用いる自動ブロアー装置の先端の噴射ノズルと踏段チェーンとの配置構成を示す要部斜視図である。
【図6】この発明の実施の形態1における乗客コンベアの自動給油装置の制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態2における乗客コンベアの自動給油装置に用いる自動ブロアー装置の設置場所を示す要部の側面断面図である。
【図8】この発明の実施の形態2における乗客コンベアの自動給油装置に用いる自動ブロアー装置の設置場所を示す要部の斜視図である。
【符号の説明】
【0023】
1 トラス
2 内側板
3 移動手摺
4 踏段
5 踏段チェーン
6 チェーンスプロケット
7 ドライブチェーン
8 駆動機
9 移動手摺チェーン
10 制御盤
11 自動給油装置
12 取っ手
13 自動ブロアー装置
14 防滴カバー
15 ブロアー分岐管
16 フレキシブルホース
17 噴射ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外に設置され、踏段チェーン、ドライブチェーン及び手摺駆動チェーン等のチェーン類が設けられた乗客コンベアと、
前記乗客コンベアの外部に設置され、降雨を検出するとともに雨上がり検出する感雨センサと、
前記乗客コンベア内に設置され、前記乗客コンベアの稼動中又は停止中の乗客コンベアが起動する際に前記感雨センサが雨上がりを検出すると、自動的に動作され、前記チェーン類に付着している水分をブロアーにより吹き飛ばすように構成された自動ブロアー装置と、
前記乗客コンベア内に設置され、前記自動ブロアー装置の停止後に自動的に動作され、前記チェーン類に潤滑油を給油する自動給油装置と、
を備えたことを特徴とする乗客コンベアの自動給油装置。
【請求項2】
屋外に設置され、踏段チェーン、ドライブチェーン及び手摺駆動チェーン等のチェーン類が設けられた乗客コンベアと、
前記乗客コンベアの外部に設置され、降雨を検出するとともに雨上がり検出する感雨センサと、
前記乗客コンベア内に設置され、前記乗客コンベアの稼動中又は停止中の乗客コンベアが起動する際に前記感雨センサが雨上がりを検出すると、自動的に動作され、前記チェーン類に付着している水分をブロアーにより吹き飛ばすように構成された自動ブロアー装置と、
前記自動ブロアー装置の天井面部に設けられた防滴カバーと、
前記乗客コンベア内に設置され、前記自動ブロアー装置の停止後に自動的に動作され、前記チェーン類に潤滑油を給油する自動給油装置と、
を備えたことを特徴とする乗客コンベアの自動給油装置。
【請求項3】
感雨センサは、遅延回路により雨上がりと弱い雨との区別を行えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の乗客コンベアの自動給油装置。
【請求項4】
自動ブロアー装置の動作中及び自動給油装置の動作中に感雨センサが降雨を検出した時は、前記自動ブロアー装置及び自動給油装置の動作を停止することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の乗客コンベアの自動給油装置。
【請求項5】
乗客コンベアの稼動中に自動ブロアー装置及び自動給油装置が動作すれば、以後は乗客コンベアの稼動中に感雨センサが降雨を検出しても、前記自動ブロアー装置及び自動給油装置の動作を停止することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の乗客コンベアの自動給油装置。
【請求項6】
自動ブロアー装置は、装置の吹出口に接続されたブロアー分岐管と、前記分岐管にそれぞれ接続された左右一対のフレキシブルホースと、前記フレキシブルホースの先端に接続され、チェーン類にブロアーを噴出する噴射ノズルとを備えていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の乗客コンベアの自動給油装置。
【請求項7】
自動給油装置は、10リットル以上の大容量タンクを有し、上部には引き上げ用の取っ手が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の乗客コンベアの自動給油装置。
【請求項8】
自動給油装置に用いる潤滑油は、高粘度で浸透性に優れたものであることを特徴とする請求項7記載の乗客コンベアの自動給油装置。
【請求項9】
自動ブロアー装置は、帰路側の踏段と往路側の踏段との間の空間に位置するように上部水平トラス内に設置したことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の乗客コンベアの自動給油装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−107837(P2009−107837A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−312130(P2007−312130)
【出願日】平成19年12月3日(2007.12.3)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】