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乱用抵抗性アンフェタミン化合物類
説明

乱用抵抗性アンフェタミン化合物類

【課題】治療的に有効な乱用抵抗性のアンフェタミン剤形あるいは徐放性および持続的な治療効果を提供するアンフェタミン剤形を提供すること。
【解決手段】本発明は、アンフェタミンに共有結合している化学的部分を含む化合物、組成物およびそれらの使用法を記載する。これらの化合物および組成物は、アンフェタミンの乱用および過量の減少または防止に有用である。これらの化合物および組成物は、注意力欠陥多動性障害(ADHD)、ADD、睡眠発作および肥満などの一定の障害に対する乱用抵抗性の代替治療の提供において特に使用される。アンフェタミンの経口生物学的利用能は、治療的に有用な用量において維持される。高用量では生物学的利用能は大きく減少し、そのため経口乱用傾向を低下させる方法が提供される。さらに、本発明の化合物および組成物は、静脈内投与または鼻腔内投与などの非経口経路によるアンフェタミンの生物学的利用能を低下させて、さらにそれらの乱用傾向を制限する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
出願関連の相互参照
本出願は、35U.S.C.119(e)下、2003年5月29日出願の米国仮出願第60/473,929号明細書、および2004年5月5日出願の米国仮出願第60/567,801号明細書に対する利益を主張し、これらは、双方とも参照としてその全体が、本明細書に援用されている。
【0002】
発明の分野
本発明は、ある化学的部分に共有結合しているアンフェタミンを含むアンフェタミン化合物、組成物ならびに送達および使用法に関する。
【0003】
本発明は、アンフェタミンの生理学的活性を、放出されるまで低下または排除除去する様式で、ある化学的部分に共有結合しているアンフェタミンからなる化合物に関する。前記共役体は、アンフェタミン放出を試みる違法化学者によって使用される可能性の高い操作を模擬する試験において安定である。本発明は、経口投与によるアンフェタミン組成物の治療的送達方法をさらに提供する。さらに、経口投与後のアンフェタミン放出は、長時間にわたって徐々に生じ、それにより、薬物濃度のスパイキングが排除される。意図された処方以上の用量で摂取された際、吸収された薬物の最高濃度および総量などのアンフェタミンの生物学的利用能が大きく低下する。このことは、極限用量(1日1g以上)の使用をしばしば伴うアンフェタミン乱用の可能性を減少させる。また、前記組成物は、違法使用において用いられることが多い静脈内「シューティング」、鼻腔内「スノーティング」または吸入「スモーキング」などの非経口投与経路による乱用に対しても抵抗性である。したがって、本発明は、一般にアンフェタミンによって治療されている注意力欠損高活動障害(ADHD)などの一定の障害に対して興奮剤ベースの治療を提供する。本発明の組成物によるADHD治療により、既存の興奮剤治療に較べて乱用傾向性の大きな低下がもたらされる。
【背景技術】
【0004】
発明の背景
本発明は、アンフェタミン共役化合物、組成物ならびにその製造法および使用法に関する。特に、本発明は、経口投与された場合に、その治療的有効性を維持する抗乱用/徐放性製剤に関する。さらに本発明は、多幸感効果を減少または低下させる一方で、投与後、治療的に有効な血中濃度を維持する製剤に関する。
【0005】
アンフェタミンは、注意力欠損高活動障害(ADHD)、肥満および睡眠発作などの種々の治療に処方される。アンフェタミンおよびメタンフェタミンは、中枢神経を興奮させ、ADHD、睡眠発作および肥満を治療するために医療的に用いられてきた。その興奮作用のため、アンフェタミンとその誘導体(例えば、アンフェタミン類縁体)は、乱用されることが多い。同様に、p−メトキシアンフェタミン、メチレンジオキシアンフェタミン、2,5−ジメトキシ−4−メチルアンフェタミン、2,4,5−トリメトキシアンフェタミンおよび3,4−メチレンジオキシメタンフェタミンもまた乱用されることが多い。
【0006】
注意力欠損高活動障害(ADHD)を有する児童において、強力なCNS興奮剤が単独で、または行動療法の補助として与えられる薬物治療として、数十年間用いられてきた。メチルフェニデート(リタリン)は、最も頻繁に処方される興奮剤であったが、そのクラスの原型であるアンフェタミン(アルファ−メチル−フェネチルアミン)は、長らく使用されており、最近は益々使用されている(ブラッドリー・シー(Bradly C)、ボーエン・エム(Bowen M)、「Amphetamine(Benzedrine)therapy of children’s behevior disorders」、American Journal of Orthopsychiatry 11:p.92)(1941)。
【0007】
アンフェタミンの乱用可能性は、その使用における主要な欠点である。その乱用可能性の高さのため、管理物質条例(CSA)により付帯条項IIの地位となっている。付帯条項IIの分類は、医療的使用は認められるが、乱用可能性の高い薬物のためのものである。アンフェタミンの乱用可能性は長年にわたり知られており、FDAは製品の添付文書における以下の黒枠警告を要求している。
【0008】
【表1】

【0009】
さらに、処方薬製品の乱用における最近の新事態は、ADHDに対して処方されたアンフェタミンの乱用についての懸念を益々増加させている。オキシコンチン(OxyContin)と同様、強力な麻薬性鎮痛剤であるアッダーオールXR(Adderall XR(登録商標))は、単回用量錠剤に較べて高い乱用傾向性を有する製品となっている。この原因は、各錠剤における高濃度のアンフェタミンおよび粉砕の際の有効薬剤成分の全量放出可能性に関する。したがって、オキシコンチンのように、物質乱用者が粉末を吸う、またはそれを水に溶解させて注射することによる急速な立ち上がりにより、高用量の薬剤を得る可能性があり得る(コーン・イー・ジェイ(Cone,E.J.)、アール・ヴィー・ファント(R.V.Fant)ら、「Oxycodone involvent in drug abuse deaths:a DAWN−based classification scheme applied to an oxycodone postmortem database containing over 1000 cases」、J Anal Toxicol 27(2):p.57−67;discussion 67)(2003)。
【0010】
「自分たちの薬を配ったり売ったりしている障害を有する学生を、ADHDの薬を摂取していない児童の53パーセントが知っていたこと、また、障害の治療を受けている者の34%が、その薬を売ったり、取引するように話をもちかけられたのを認めたこと」が、最近注目されている(ダートマス−ヒッチコック(Dartmouth−Hitchcock)(2003))。「ADHD興奮剤乱用の理解」http://12.42.224.168/healthyliving/familyhome/jan03familyhomestimulantabuse.htm)。また、ある予備校の学生達は、全部の錠剤を飲んだり、それらを粉砕して鼻から吸い込む目的でデキセドリンおよびアッダーアールを得たことが報告されている(ダートマス−ヒッチコック(Dartmouth−Hitchcock)(2003))。
【0011】
麻薬取締局(DEA、2003年)によれば、
メチルフェニデートおよびアンフェタミンは、経口的に乱用されたり、錠剤を粉砕して鼻から吸い込まれたり、または水に溶かして注射されることがあり得る。乱用パターンは、容量の増大、過度の使用、エピソードの頻発、それに引き続く重篤な抑うつおよび医学的および社会的に重大な有害結果にもかかわらず、これらの薬物の使用継続への抗し難い欲求を特徴とする。この強力な興奮剤を、特に鼻からの吸い込みまたは注射などの非経口経路による乱用に対して抵抗性にすることにより、そうでない場合に、有効で有益な処方薬に対し、かなり大きな価値が提供されると考えられる。
(DEA(2003)。「Stimulant Abuse By School Age Children:A Guide for School Officials」http://www.deadiversion.usdoj.gov/pubs/brochures/stimulant/stimulant_abuse.htm)。
【0012】
典型的に、徐放製剤は、ある選択された時間、胃内および/または腸内での分解または崩壊に対して抵抗性のポリマー材料または材料混合物と混合した、またはそれによって覆われた薬物粒子を含有する。薬物の放出は、使用されるポリマー材料またはポリマー混合物の性質に依って、浸出、浸食、破裂、拡散または類似の作用によって生じ得る。また、これらの製剤は、有効成分の乱用を可能にする比較的単純なプロトコルに伴う破壊に供される。
【0013】
慣習的に、薬剤製造元は、徐放性製剤またはカプセル剤を製剤化するために、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースまたはプルランなどの親水性の親水性コロイドゲル性ポリマーを用いてきた。これらのポリマーは、低pHの水性環境に曝されると、先ずゲルを形成し、それにより、ポリマー基質内に含有されている有効薬剤を徐々に拡散させる。しかし、ゲルが腸内などに見られる高pH環境に入ると、それは溶解し、より抑制されない薬物放出をもたらす。高pH環境において、より良好な徐放性を提供するために、幾つかの薬剤製造元では、アクリル樹脂、アクリルラテックス分散液、セルロースアセテートフタレートおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートなどの、高pHでのみ溶解するポリマーを単独で、または親水性ポリマーと組み合わせて使用している。
【0014】
これらの製剤は、前記薬剤を親水性ポリマー、または親水性かつ水に不溶性のポリマーの微細分割粉末と組み合わせることによって調製される。これらの成分を、水または有機溶媒と混合して顆粒化し、その顆粒を乾燥する。次いで、この乾燥顆粒を、通常はさらに、種々の製剤添加物と混合し、錠剤へと圧縮する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
これらの製剤タイプは、徐放性を示す剤形の製造に好結果で用いられてきたが、これらの製剤は、不均一な放出などの幾つかの欠点を被っており、また乱用され易い。
【0016】
治療的に有効な、乱用抵抗性のアンフェタミン剤形に対する必要性が存在している。さらに、徐放性および持続的な治療効果を提供するアンフェタミン剤形に対する必要性が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0017】
発明の概要
本発明は、種々の化学的部分に対するアンフェタミンおよびその誘導体または類縁体の共有結合を提供する。化学的部分は、プロドラッグ形態、すなわち、体内で通常の代謝過程によって、活性形態へと変換される分子を生じる任意の物質を含むことができる。化学的部分は、例えば、アミノ酸、ペプチド、糖ペプチド、炭水化物、ヌクレオシドまたはビタミン類であり得る。
【0018】
化学的部分は、リンカーを介してアンフェタミンに直接的、または間接的に共有結合している。その結合部位は、典型的にはアンフェタミン上に利用できる官能基によって決定される。
【0019】
本発明の一実施形態において、化学的部分は、本明細書に定義された担体ペプチドである。担体ペプチドは、担体のN末端、C末端または単一のアミノ酸または長鎖配列(すなわち、ジペプチド、トリペプチド、オリゴペプチド、またはポリペプチド)の一部であり得るアミノ酸の側鎖を介して、アンフェタミンに結合できる。担体ペプチドは、(i)アミノ酸、(ii)ジペプチド、(iii)トリペプチド、(iv)オリゴペプチド、または(v)ポリペプチドであることが好ましい。また、担体ペプチドは、(i)天然アミノ酸のホモポリマー、(ii)2種以上の天然アミノ酸のヘテロポリマー、(iii)合成アミノ酸のホモポリマー、(iv)2種以上の合成アミノ酸のヘテロポリマー、または(v)1種以上の天然アミノ酸と1種以上の合成アミノ酸のヘテロポリマーであり得る。担体および/または共役体のさらなる実施形態は、担体/共役体の非結合部分が遊離状態および非保護状態であり得るものである。アルキル側鎖を有する合成アミノ酸は、長さがC〜C17のアルキルから選択されることが好ましく、長さがC〜Cのアルキルから選択されることがより好ましい。
【0020】
アンフェタミンに対する化学的部分の共有結合は、注射により、または鼻空内に投与された場合、その生理学的活性を低下させ得る。しかし、本発明の組成物は、化学的部分に共有結合した経口生物学的利用能の残存するアンフェタミンを提供する。生物学的利用能は、経口投与後、共有結合の加水分解の結果である。加水分解は、時間依存的であり、このことにより、アンフェタミンは長時間にわたって、活性体で利用できるようになる。一実施形態において、該組成物は、徐放製剤で見られる薬物動態に類似した経口生物学的利用能を提供する。他の実施形態において、アンフェタミンの放出は、非経口経路によって送達された場合に減少または回避される。
【0021】
一実施形態において、該組成物は、錠剤、カプセル剤または他の経口剤形の粉砕後に、該組成物の有効性および乱用抵抗性を維持する。対照的に、基質内への取り込みを介してアンフェタミンの放出を制御するために用いられる従来の徐放製剤は、粉砕直後にアンフェタミンの全含量まで放出されやすい。粉砕された錠剤の含量が注射または鼻から吸い込まれた場合、高用量のアンフェタミンは、常習者によって求められる「ラッシュ」効果を生じる。
【0022】
一実施形態において、アンフェタミンを天然または合成のアミノ酸である単一アミノ酸に結合させる。他の実施形態において、アンフェタミンを天然アミノ酸および合成アミノ酸の任意の組合せであり得るジペプチドまたはトリペプチドに結合させる。他の実施形態において、アミノ酸は、プロテアーゼによる消化のため、L−アミノ酸から選択される。
【0023】
他の実施形態において、ポリペプチドまたはアミノ酸に対するアンフェタミンの側鎖の結合は、グルタミン酸、アスパラギン酸、セリン、リジン、システイン、トレオニン、アスパラギン、アルギニン、チロシンおよびグルタミンのホモポリマーまたはヘテロポリマーから選択される。ペプチドの例としては、Lys、Ser、Phe、Gly−Gly−Gly、Leu−Ser、Leu−Glu、GluとLeuのホモポリマーおよび(Glu)n−Leu−Serのヘテロポリマーが挙げられる。好ましい一実施形態において、該組成物は、Lys−Amp、Ser−Amp、Phe−Amp、およびGly−Gly−Gly−Ampから選択される。
【0024】
他の実施形態において、本発明は、互いに結合しているか、さもなければ構造において無修飾の担体とアンフェタミンを提供する。この実施形態は、アンフェタミンに対する結合位置以外に遊離カルボキシおよび/またはアミン末端および/または側鎖基を有する担体としてさらに記述できる。好ましい一実施形態において、担体は、単一のアミノ酸、ジペプチドでも、トリペプチド、オリゴペプチド、またはポリペプチドのいずれであっても、天然アミノ酸のみを含む。
【0025】
本発明の他の実施形態は、化学的部分に共有結合しているアンフェタミンを含む経口投薬用に製剤化された組成物を、必要とする患者に投与することを含んでなり、前記アンフェタミンの血中濃度が治療的有効濃度を維持しているが、多幸感効果をもたらすことがない、多幸感を防ぐアンフェタミン投与量を送達する方法を提供する。
【0026】
他の実施形態において、ある化学的部分の共有結合は、治療的であると考えられる用量を超える用量において、アンフェタミンの毒性を低下させることにより過量の可能性を大きく低下させる一方、通常の用量範囲内でその薬剤活性を維持する。化学的部分の共有結合は、アンフェタミンの生理学的活性を低下または排除し得る。したがって、活性を回復させるためには、その化学的部分からアンフェタミンを遊離させることが必要である。高用量ではアンフェタミンの遊離の原因となる過程が部分的に、または完全に飽和に至り得るため、活性アンフェタミンの有害濃度の遊離を減少または回避し得る。例えば、薬理学的活性、遊離、飽和の態様は、図1〜図55にさらに示されている。
【0027】
本発明の他の実施形態において、ある化学的部分の共有結合は、治療的であると考えられる用量を超える用量で投与される場合のアンフェタミン吸収の速度または総量を減少させることにより、過量の可能性を大きく低下させる。
【0028】
本発明の他の実施形態において、ある化学的部分の共有結合は、治療的であると考えられる用量を超える用量で投与される場合のアンフェタミンクリアランスの速度または総量を増加させることにより、過量の可能性を大きく低下させる。
【0029】
他の実施形態は、本発明の組成物の提供、投与、処方などを含む、注意力欠陥多動性障害、睡眠発作または肥満を患っている患者を治療する方法を提供する。
【0030】
本発明の他の実施形態は、経口摂取された場合、アンフェタミン単独と比較して、治療上、生物学的に同等なAUCを提供するが、多幸感をもたらすCmaxを提供することがない、ある化学的部分に共有結合したアンフェタミンの治療的有効量を患者に提供することを含むアンフェタミンの送達法を提供する。
【0031】
本発明の他の目的、利点、および実施形態は、以下に記載されており、この説明および本発明の実施から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】アミノ酸アンフェタミン共役体の合成を示す図である。
【図2】リジンアンフェタミン共役体の合成を示す図である。
【図3】セリンアンフェタミン共役体の合成を示す図である。
【図4】フェニルアラニンアンフェタミン共役体の合成を示す図である。
【図5】トリグリシンアンフェタミン共役体の合成を示す図である。
【図6】d−アンフェタミンまたはL−リジン−d−アンフェタミンを経口投与された個々の動物のd−アンフェタミン血漿中濃度を示すグラフである。
【図7】ラットへの硫酸d−アンフェタミンまたはL−リジン−d−アンフェタミン(1.5mg/kg d−アンフェタミン塩基)の経口投与後のd−アンフェタミン血漿中濃度(ELISA分析)を示すグラフである。
【図8】ラットへの硫酸d−アンフェタミンまたはL−リジン−d−アンフェタミン(3mg/kg d−アンフェタミン塩基)の経口投与後のd−アンフェタミン血漿中濃度(ELISA分析)を示すグラフである。
【図9】ラットへの硫酸d−アンフェタミンまたはL−リジン−d−アンフェタミン(6mg/kg d−アンフェタミン塩基)の経口投与後のd−アンフェタミン血漿中濃度(ELISA分析)を示すグラフである。
【図10】L−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミンの漸増用量に関する、投与30分後におけるd−アンフェタミン血漿中濃度(ELISA分析)を示すグラフである。
【図11】ラットへのL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミン(60mg/kg d−アンフェタミン塩基)の経口投与後のd−アンフェタミン血漿中濃度(ELISA分析)を示すグラフである。
【図12】ラットへのL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミン(3mg/kg d−アンフェタミン塩基)の鼻腔内投与後のd−アンフェタミン血漿中濃度(ELISA分析)を示すグラフである。
【図13】ラットへのL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミン(1.5mg/kg d−アンフェタミン塩基)のボーラス静脈内投与後のd−アンフェタミン血漿中濃度(ELISA分析)を示すグラフである。
【図14】ラットへのデキサドリンスパンスールカプセル、粉砕デキサドリンスパンスールカプセルまたはL−リジン−d−アンフェタミン(3mg/kg d−アンフェタミン塩基)の経口投与後のd−アンフェタミン血漿中濃度(ELISA分析)を示すグラフである。
【図15A−15B】ラットへのL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミン(1.5mg/kg d−アンフェタミン塩基)の経口投与後のng/mL(図15A)およびμM(図15B)におけるd−アンフェタミン血漿中濃度(LC/MS/MS分析)を示すグラフである。
【図16A−16B】ラットへのL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミン(3mg/kg d−アンフェタミン塩基)の経口投与後のng/mL(図16A)およびμM(図16B)におけるd−アンフェタミン血漿中濃度(LC/MS/MS分析)を示すグラフである。
【図17A−17B】ラットへのL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミン(6mg/kg d−アンフェタミン塩基)の経口投与後のng/mL(図17A)およびμM(図17B)におけるd−アンフェタミン血漿中濃度(LC/MS/MS分析)を示すグラフである。
【図18A−18B】ラットへのL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミン(12mg/kg d−アンフェタミン塩基)の経口投与後のng/mL(図18A)およびμM(図18B)におけるd−アンフェタミン血漿中濃度(LC/MS/MS分析)を示すグラフである。
【図19A−19B】ラットへの硫酸d−アンフェタミン(60mg/kg d−アンフェタミン塩基)の経口投与後のng/mL(図19A)およびμM(図19B)におけるd−アンフェタミン血漿中濃度(LC/MS/MS分析)を示すグラフである。
【図20】ラットにおけるヒト等価用量(mg/kg d−アンフェタミン塩基)の漸増に比例したL−リジン−d−アンフェタミンおよびd−アンフェタミンの相対的生物学的利用能(Cmax)を示すグラフである。
【図21】ラットにおける用量(mg/kg d−アンフェタミン塩基)の漸増に比例したL−リジン−d−アンフェタミンおよびd−アンフェタミンの相対的生物学的利用能(AUCinf)を示すグラフである。
【図22】ラットにおけるヒト等価用量(mg/kg d−アンフェタミン塩基)の漸増に比例したL−リジン−d−アンフェタミンおよびd−アンフェタミンの相対的生物学的利用能(AUCinf)を示すグラフである。
【図23】ラットへのL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミン(3mg/kg d−アンフェタミン塩基)の鼻腔内投与後のd−アンフェタミン血漿中濃度(LC/MS/MS分析)を示すグラフである。
【図24】ラットへのL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミン(3mg/kg d−アンフェタミン塩基)の鼻腔内投与後のng/mL(図24A)およびμMにおける(図24B)d−アンフェタミンおよびL−リジン−d−アンフェタミンの血漿中濃度(LC/MS/MS分析)を示すグラフである。
【図25】ラットへのL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミン(1.5mg/kg d−アンフェタミン塩基)のボーラス静脈内投与後のd−アンフェタミン血漿中濃度(LC/MS/MS分析)を示すグラフである。
【図26A−26B】ラットへのL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミン(3mg/kg d−アンフェタミン塩基)の鼻腔内投与後のng/mL(図26A)およびμMにおける(図26B)d−アンフェタミンの血漿中濃度(LC/MS/MS分析)を示すグラフである。
【図27】意識のあるオスビーグル犬(n=3)におけるL−リジン−d−アンフェタミンの静脈内注入(2mg/kg)または経口投与(2mg/kg)30分後のL−リジン−d−アンフェタミンの平均血漿中濃度の時間プロフィルを示すグラフである。
【図28】意識のあるオスビーグル犬(n=3)におけるL−リジン−d−アンフェタミン(2mg/kg)の静脈内注入または経口投与30分後のd−アンフェタミンの血漿中濃度の時間プロフィルを示すグラフである。
【図29A−29B】意識のあるオスビーグル犬(n=3)における静脈内注入(2mg/kg)30分後のng/mL(図29A)およびμMにおける(図29B)L−リジン−d−アンフェタミン濃度およびd−アンフェタミン濃度の平均血漿中濃度の時間プロフィルを示すグラフである。
【図30A−30B】意識のあるオスビーグル犬(n=3)におけるL−リジン−d−アンフェタミン(2mg/kg)の経口投与後のng/mL(図30A)およびμMにおける(図30B)L−リジン−d−アンフェタミン濃度およびd−アンフェタミン濃度の平均血漿中濃度の時間プロフィルを示すグラフである。
【図31A−31B】意識のあるオスビーグル犬におけるL−リジン−d−アンフェタミンの静脈内投与(図31A)または経口投与(図31B)後のL−リジン−d−アンフェタミンの個々の血漿中濃度の時間プロフィルを示すグラフであって、用いられる経口製剤は、溶液および水中0.2mg/mLを含む。
【図32A−32B】意識のあるオスビーグル犬におけるL−リジン−d−アンフェタミンの静脈内投与(図32A)または経口投与(図32B)後のd−アンフェタミンの個々の血漿中濃度の時間プロフィルを示すグラフである。
【図33】オスイヌに対するL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミン(1.8mg/kg d−アンフェタミン塩基)の経口投与後のd−アンフェタミンの血漿中濃度を示すグラフである。
【図34】メスイヌに対するL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミンの経口投与(1.8mg/kg d−アンフェタミン塩基)後のd−アンフェタミンの血漿中濃度を示すグラフである。
【図35】オスおよびメスイヌにおけるL−リジン−d−アンフェタミンまたはd−アンフェタミンの増量静脈内ボーラス注射後の平均血圧を示すグラフである。
【図36】オスおよびメスイヌにおけるL−リジン−d−アンフェタミンまたはd−アンフェタミンの増量静脈内ボーラス注射後の左心室血圧を示すグラフである。
【図37】L−リジン−d−アンフェタミンまたはd−アンフェタミンの経口投与後のラットの歩行活動(5時間経時)を示すグラフである。
【図38】L−リジン−d−アンフェタミンまたはd−アンフェタミンの経口投与後のラットの歩行活動(12時間経時)を示すグラフである。
【図39】L−リジン−d−アンフェタミンまたはd−アンフェタミンの鼻腔内投与後のラットの歩行活動(1時間経時)を示すグラフである。
【図40】L−リジン−d−アンフェタミンまたはd−アンフェタミンの鼻腔内投与(カルボキシメチルセルロースと共に)後のラットの歩行活動(2時間経時)を示すグラフである。
【図41】L−リジン−d−アンフェタミンまたはd−アンフェタミンの静脈内投与後のラットの歩行活動(3時間経時)を示すグラフである。
【図42】乱用抵抗性アンフェタミンアミノ酸−、ジ−およびトリ−ペプチド共役体の鼻腔内生物学的利用能(ELISA分析)を示すグラフである。
【図43】乱用抵抗性アンフェタミンアミノ酸−、ジ−およびトリ−ペプチド共役体の経口生物学的利用能(ELISA分析)を示すグラフである。
【図44】乱用抵抗性アンフェタミントリ−ペプチド共役体の静脈内生物学的利用能(ELISA分析)を示すグラフである。
【図45】乱用抵抗性アンフェタミンアミノ酸共役体の鼻腔内生物学的利用能(ELISA分析)を示すグラフである。
【図46】乱用抵抗性アンフェタミンアミノ酸共役体の経口生物学的利用能(ELISA分析)を示すグラフである。
【図47】乱用抵抗性アンフェタミンアミノ酸−、ジ−およびトリ−ペプチド共役体の静脈内生物学的利用能(ELISA分析)を示すグラフである。
【図48】乱用抵抗性アンフェタミンアミノトリ−ペプチド共役体の鼻腔内生物学的利用能(ELISA分析)を示すグラフである。
【図49】乱用抵抗性アンフェタミンアミノ酸−およびジ−ペプチド共役体の鼻腔内生物学的利用能(ELISA分析)を示すグラフである。
【図50】D−およびL−アミノ酸異性体を含有する乱用抵抗性アンフェタミンジ−ペプチド共役体の鼻腔内生物学的利用能(ELISA分析)を示すグラフである。
【図51A−51B】ラットに対するL−リジン−d−アンフェタミンまたは硫酸d−アンフェタミン(5mg/kg d−アンフェタミン塩基)の経口投与後、血清中濃度に関してはng/ml(図51A)、脳組織に関してはng/g(図51B)におけるd−アンフェタミンおよびL−リジン−d−アンフェタミンの血漿中濃度を示すグラフであって、血清および脳組織のd−アンフェタミンおよびL−リジン−d−アンフェタミンの濃度は、LC/MS/MSにより測定した(カッコ内に示された化合物)。
【図52A−52B】ヒトへのL−リジン−d−アンフェタミン(7.37mgのd−アンフェタミン塩基を含有する25mgのメシル酸L−リジン−d−アンフェタミン)の経口投与後72時間にわたる血漿中d−アンフェタミンおよびL−リジン−d−アンフェタミン濃度(52A、ng/mL;52B、μM)(LC/MS/MS分析)を示すグラフである。
【図53A−53B】ヒトへのL−リジン−d−アンフェタミン(22.1mgのd−アンフェタミン塩基を含有する25mgのメシル酸L−リジン−d−アンフェタミン)の経口投与後72時間にわたる血漿中d−アンフェタミンおよびL−リジン−d−アンフェタミン濃度(53A、ng/mL;53B、μM)(LC/MS/MS分析)を示すグラフである。
【図54A−54B】ヒトへのL−リジン−d−アンフェタミン(22.1mgのd−アンフェタミン塩基を含有する75mgのメシル酸L−リジン−d−アンフェタミン)またはアッダーオールXR(Adderall XR(登録商標))(21.9mgのアンフェタミン塩基を含有する35mg)のヒトへの経口投与後の血漿中d−アンフェタミン濃度(54A、0〜12時間;54B、0〜72時間)(LC/MS/MS分析)を示すグラフである。
【図55A−55B】ヒトへのL−リジン−d−アンフェタミン(22.1mgのd−アンフェタミン塩基を含有する75mgのメシル酸L−リジン−d−アンフェタミン)またはデキサドリンスパンスール(Dexadrine Spansule(登録商標))(22.1mgのアンフェタミン塩基を含有する30mg)のヒトへの経口投与後の血漿中d−アンフェタミン濃度(55A、0〜12時間;55B、0〜72時間)(LC/MS/MS分析)を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
発明の詳細な説明
本発明による、また本発明に用いられる以下の用語は、他に明白に述べない限り以下の意味に定義される。アンフェタミンを担体に結合する追加の方法に関しては、各々が参照としてその全体が本明細書に援用されている米国特許出願第10/156,527号明細書、および/またはPCT/US第03/05524号明細書および/またはPCT/US第03/05525号明細書を参照されたい。
【0034】
本発明は、過量または乱用を生ずるアンフェタミンの可能性を低下させるために、アンフェタミンの共有結合的修飾を利用する。アンフェタミンは、治療的と考えられる用量以上の用量で、未修飾アンフェタミンに比較して、その薬理学的活性を低下させるように共有結合的に修飾される。治療用に意図された用量のような低用量で投与された場合、共有結合的に修飾されたアンフェタミンは、未修飾アンフェタミンと同様の薬理学的活性を保持する。アンフェタミンの共有結合的修飾は、従来の化学による任意の化学的部分の結合を含み得る。
【0035】
本発明の化合物、組成物および方法は、過量の可能性の低下、乱用または常用の可能性の低下を提供し、および/または毒性の高さまたは最適以下の放出プロフィルに関してアンフェタミンの特徴を改善する。下記の理論に限定されることは望まないが、過量の防止は、治療的に示された量を超えて、プロドラッグからの活性アンフェタミンの放出を制限する加水分解の場での天然の関門機構によって生じると考えられる。したがって、プロドラッグによって放出された活性アンフェタミンから得られる「ラッシュ」または「ハイ」を制限し、代替投与経路の効果を制限することにより、乱用抵抗性が提供される。さらに、プロドラッグ自体は、血液脳関門を通過しないと考えられるため、中枢神経系には実質的に存在しない。
【0036】
本出願を通じて、「ペプチド」の使用は、単一のアミノ酸、ジペプチド、トリペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチドまたは担体ペプチドを含むことが意図される。オリゴペプチドは、2つのアミノ酸から70のアミノ酸を含むことが意図される。
【0037】
さらに、時には本発明は、活性剤共役体に関する特定の実施形態を説明するために、アミノ酸、ジペプチド、トリペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチドまたは担体ペプチドに結合した活性剤であるとして記載される。共役体の好ましい長さおよび他の好ましい実施形態には、本明細書に記載されている。
【0038】
本出願を通して「化学的部分」の使用は、少なくとも、アミノ酸、ペプチド、糖ペプチド、炭水化物、脂質、ヌクレオシドまたはビタミンが意図される。
【0039】
炭水化物としては、糖、澱粉、セルロースおよび関連化合物、例えば、nが2超の整数である(CHO)、またはnが5超のC(HO)n−1が挙げられる。より具体的な例としては、例えば、フルクトース、グルコース、ラクトース、マルトース、スクロース、グリセルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン、エリトロース、リボース、リブロース、キシルロース、ガラクトース、マンノース、セドヘプツロース、ノイラミン酸、デキストリンおよびグリコーゲンが挙げられる。
【0040】
糖蛋白質は、蛋白質に共有結合した炭水化物(またはグリカン)である。炭水化物は、単糖、二糖、オリゴ糖、多糖またはそれらの誘導体(例えば、スルホ−またはホスホ−置換)の形態であり得る。
【0041】
糖ペプチドは、L−および/またはD−アミノ酸からなるオリゴペプチドに結合した炭水化物である。糖−アミノ−酸は、任意の種類の共有結合によって単一のアミノ酸に結合した糖である。グリコシル−アミノ−酸は、グリコシル結合(O−、N−またはS−)によって、アミノ酸に結合した糖からなる化合物である。
【0042】
本明細書に用いられる「組成物」は、記載された分子共役体を含有する任意の組成物を広く指す。該組成物は、乾燥製剤、水性溶液または滅菌組成物を含んでなり得る。本明細書に記載された分子を含む組成物は、凍結乾燥形態で保存でき、また、炭水化物などの安定化剤と結合できる。使用時、該組成物は、塩、例えば、NaCl、界面活性剤、例えばドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、および他の成分を含有する水性溶液に配置できる。
【0043】
「アンフェタミン」は、限定はしないが、アンフェタミン、メタンフェタミン、p−メトキシアンフェタミン、メチレンジオキシアンフェタミン、2,5−ジメトキシ−4−メチルアンフェタミン、2,4,5−トリメトキシアンフェタミンおよび3,4−メチレンジオキシメタンフェタミンなどの中枢神経系興奮活性を有する交換神経興奮性フェネチルアミン誘導体のいずれかを意味する。
【化1】

【0044】
他の実施形態は、以下の略号によって記載される。
Lys−Amp=L−リジン−d−アンフェタミン、Lys−Amph、リジン−アンフェタミン、
KAMP、K−アンフェタミンまたは2,6−ジアミノヘキサン酸−(1−メチル−2−フェニルエチル)−アミド
Phe−Amp=フェニルアラニン−アンフェタミン、FAMPまたは2−アミノ−3−フェニルプロパン酸−(1−メチル−2−フェニルエチル)−アミド、
Ser−Amp=セリン−アンフェタミン、SAMP、または2−アミノ−3−ヒドロキシプロパン酸−(1−メチル−2−フェニルエチル)−アミド、Gly−Amp=GGG−アンフェタミン、GGGAMP、または2−アミノ−N−({[(1−メチル−2−フェニル−エチルカルボニル)−メチル]−カルボニル}−メチル)−アセトアミド
【0045】
本特許は、絶対配置に関らず、検討した全ての化合物を含むことが意図される。したがって、天然のL−アミノ酸が検討されるが、D−アミノ酸の使用もまた含まれる。同様に、アンフェタミンの言及は、当然デキストロ−またはレボ−異性体を含めるものとして解釈される。
【0046】
さらに、本特許を通じて、以下の略号が使用できる。
BOC=t−ブチルオキシカルボニル
CMC=カルボキシメチルセルロース
DIPEA=ジ−イソプロピルエチルアミン
mp=融点
NMR=核磁気共鳴
OSu=ヒドロキシスクシンイミドエステル
【0047】
「製造元の取り扱い説明書に一致しない様式で」とは、限定はしないが、表示に記載された量または資格のある医師により指示された量を超えた消費量および/または該組成物を注射、吸入または喫煙するなど、任意の手段(例えば、粉砕、破壊、融解、分離など)による、剤形の変更を含むことが意図される。
【0048】
「低下した」、「減少した」、「少なくした」または「低くした」などの語句の使用は、薬理学的活性における少なくとも10%の変化を含むことが意図され、乱用可能性および過量可能性を減少させるためには、より大きなパーセンテージの変化が好ましい。例えば、この変化は、25%、35%、45%、55%、65%、75%、85%、95%、96%、97%、98%、99%、またはその中の増加量超でもあり得る。
【0049】
挙げられた実施形態の各々において、アンフェタミンは、検討した興奮剤のいずれかであり得る。一実施形態において、アンフェタミンは、デキストロアンフェタミンまたはメチルフェニデートである。
【0050】
結合した化学的部分は、アンフェタミンが放出されるまで、薬理学的活性を低下させる任意の化学物質であり得る。該化学的部分は、単一のアミノ酸、ジペプチドまたはトリペプチドであることが好ましい。アンフェタミンは、特定の部位に結合して、種々の効果を生じる(ヘーベル(Hoebel)ら、1989年)。したがって、一定の化学的部分の結合により、これらの生物学的標的部位に対する結合を減少または防止できる。さらに、共有結合的修飾は、薬物が血液−脳関門を通過することを防ぐことにより、興奮剤の活性を防げることができる。該組成物の脳内への吸収は、経口投与以外の経路で送達される場合に、妨げられるか、または大きく減少されるか、および/または遅延されることが好ましい。
【0051】
結合した化学的部分は、天然物質または合成物質をさらに含んでもよい。これには、限定はしないが、アミノ酸、ペプチド、脂質、炭水化物、糖ペプチド、核酸またはビタミンに対するアンフェタミンの結合が含まれる。これらの化学的部分は、特に非経口的経路で送達される場合に、胃腸管における遅延放出に影響を及ぼし、所望の活性の急速な発現を防ぐことが予想できる(ヘーベル・ビー・ジー(Hoebel,B.G.)、エル・ヘルナンデズ(L.Hernandez)ら、「Microdialysis studies of brain norepinephrine,serotonin,and dopamine release during ingestive behavior.Theoretical and clinical implications」、Ann N Y Acad Sci 575:p.171−91)(1989)。
【0052】
挙げられた実施形態の各々において、該アミノ酸またはペプチドは、1つ以上の天然(L−)アミノ酸:アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グリシン、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、プロリン、フェニルアラニン、セリン、トリプトファン、トレオニン、チロシンおよびバリンからなり得る。他の実施形態において、該アミノ酸またはペプチドは、1つ以上の天然(D)アミノ酸:アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グリシン、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、プロリン、フェニルアラニン、セリン、トリプトファン、トレオニン、チロシンおよびバリンからなる。他の実施形態において、該アミノ酸またはペプチドは、アミノヘキサン酸、ビフェニルアラニン、シクロヘキシルアラニン、シクロヘキシルグリシン、ジエチルグリシン、ジプロピルグリシン、2,3−ジアミノプロピリオン酸、ホモフェニルアラニン、ホモセリン、ホモチロシン、ナフチルアラニン、ノルロイシン、オルニチン、フェニルアラニン(4−フルオロ)、フェニルアラニン(2,3,4,5,6 ペンタフルオロ)、フェニルアラニン(4−ニトロ)、フェニルグリシン、ピペコリン酸、サルコシン、テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸、およびt−ロイシンなどの1つ以上の非天然、非標準的または合成アミノ酸からなる。他の実施形態において、該アミノ酸またはペプチドは、1つ以上のアミノ酸アルコール類、例えば、セリンおよびトレオニンからなる。他の実施形態において、アミノ酸またはペプチドは、1つ以上のN−メチルアミノ酸類、例えば、N−メチルアスパラギン酸からなる。
【0053】
他の実施形態において、特定の担体が、基本短鎖アミノ酸配列として利用され、その末端または側鎖に追加のアミノ酸が付加される。他の実施形態において、上記アミノ酸配列は、20種の天然アミノ酸のうちの1つによって置換されている1つ以上のアミノ酸を有し得る。この置換は、配列内のアミノ酸に比して、構造または電荷において類似のアミノ酸によることが好ましい。例えば、イソロイシン(ILe)[I]は、構造的にロイシン(Leu)[L]と極めて類似しており、チロシン(Tyr)[Y]は、フェニルアラニン(Phe)[F]と類似しており、セリン(Ser)[S]はトレオニン(Thr)[T]と類似しており、システイン(Cys)[C]はメチオニン(Met)[M]と類似しており、アラニン(Ala)[A]はバリン(Val)[V]と類似しており、リジン(Lys)[K]はアルギニン(Arg)[R]と類似しており、アスパラギン(Asn)[N]はグルタミン(Gln)[Q]と類似しており、アスパラギン酸(Asp)[D]はグルタミン酸(Glu)[E]と類似しており、ヒスチジン(His)[H]はプロリン(Pro)[P]と類似しており、グリシン(Gly)[G]はトリプトファン(Trp)[W]と類似している。あるいは、好ましいアミノ酸置換は、親水性(すなわち極性)または20種の必須アミノ酸に関連した他の共通特性によって選択できる。好ましい実施形態は、GRAS特性のために、20種の天然アミノ酸を利用するが、アミノ酸鎖の本質的特性に影響しない、アミノ酸鎖上の副次的置換もまた考慮されることが認識される。
【0054】
一実施形態において、担体の範囲は、1つから12の化学的部分の間であり、1つから8つの部分であることが好ましい。他の実施形態において、化学的部分の数は、1、2、3、4、5、6または7から選択される。他の実施形態において、該共役体の担体部分の分子量は、約2,500kD未満であり、より好ましくは、約1,000kD未満であり、最も好ましくは、約500kD未満である。一実施形態において、該化学的部分は、単一のリジンである。他の実施形態において、該化学的部分は、追加の化学的部分に結合したリジンである。
【0055】
本発明の他の実施形態は、ある化学的部分に共有結合したアンフェタミンを含む、過量を防ぐための組成物である。
【0056】
本発明の他の実施形態は、非結合アンフェタミンの送達に比較して、アンフェタミンの吸収速度を低下させる化学的部分に共有結合したアンフェタミンを治療的有効量を含む、アンフェタミンを安全に送達するための組成物である。
【0057】
本発明の他の実施形態は、アンフェタミンの治療的範囲内の用量を超える用量で投与された場合、クリアランス速度を増加させる化学的部分に共有結合したアンフェタミンを含んでなる、アンフェタミンの毒性を低下させるための組成物である。
【0058】
本発明の他の実施形態は、アンフェタミンの治療的範囲内の用量を超える用量で投与された場合、アンフェタミンの毒性レベルを増加させない血清放出曲線を提供する化学的部分に共有結合したアンフェタミンを含んでなる、アンフェタミンの毒性を低下させるための組成物である。
【0059】
本発明の他の実施形態は、アンフェタミンの治療的範囲内の用量を超える用量で投与された場合、ある化学的部分に共有結合したアンフェタミンが、治療的に有効な生物学的利用能は提供するが、非結合アンフェタミンに比較して、血清中濃度のスパイキングまたは増加を防ぐ定常状態血清放出曲線を維持する前記結合アンフェタミンを含んでなる、アンフェタミンの生物学的利用能を低下させるための組成物である。
【0060】
本発明の他の実施形態は、ある化学的部分に共有結合したアンフェタミンを含んでなる、経口以外の手段で摂取された場合、アンフェタミンに関するCmaxスパイクを防ぐ一方で、経口摂取された場合は治療的に有効な生物学的利用能曲線を依然として提供するための組成物である。
【0061】
本発明の他の実施形態は、ある化学的部分に共有結合したアンフェタミンが治療的に有効な生物学的利用能を提供する定常状態血清放出曲線を維持するが、非結合アンフェタミンに比較して、血清中濃度のスパイキングまたは増加を防ぐ前記結合アンフェタミンを含んでなる、患者における毒性放出プロフィルを防ぐための組成物である。
【0062】
本発明の他の実施形態は、式I:
A−X−Z
(式中、Aは、本明細書に定義されたアンフェタミンであり、Xは、本明細書に定義された化学的部分であり、nは、1と50の間、およびそれらの増加量であり;Zは、アジュバントとして作用する、Xとは異なるさらなる化学的部分であり、mは、1と50の間、およびそれらの増加量である)の化合物である。他の実施形態において、nは、1と50の間であり、より好ましくは、1と10との間であり、mは0である。
【0063】
本発明の実施形態は、適切な用量で送達された場合は、アンフェタミンを治療的に有効にするが、アンフェタミンの治療的範囲内の用量を超える用量で投与された場合、アンフェタミンの吸収速度または生物学的利用能の程度を低下させるアンフェタミン組成物を提供する。また、本発明の実施形態は、アンフェタミンの治療的範囲内の用量を超える用量で投与された場合、共有結合した化学的部分が、アンフェタミンのクリアランス速度を増加させるアンフェタミン組成物を提供する。
【0064】
他の実施形態において、該アンフェタミン組成物は、非結合アンフェタミンに比較して、かなり毒性が低い。他の実施形態において、アンフェタミン組成物は、経口投与による過量の可能性を低下させるか、または排除する。他の実施形態において、該アンフェタミン組成物は、鼻腔内投与による過量の可能性を低下させるか、または排除する。他の実施形態において、アンフェタミン組成物は、注射による過量の可能性を低下させるか、または排除する。他の実施形態において、該アンフェタミン組成物は、吸入による過量の可能性を低下させるか、または排除する。
【0065】
他の実施形態において、本発明のアンフェタミン共役体は、親水性ポリマーおよび/または水不溶性ポリマーを含んでなるポリマー混合物をさらに含み得る。前記ポリマーは、乱用抵抗性を低下させることなく、アンフェタミン共役体の持続的放出性/乱用抵抗性をさらに高めるために、当業界基準に従って使用できる。例えば、組成物は、約70重量%から約100重量%のアンフェタミン共役体、約0.01重量%から約10重量%の親水性ポリマー(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、約0.01重量%から約2.5重量%の水不溶性ポリマー(例えば、アクリル樹脂)、約0.01重量%から約1.5重量%の添加剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)および約0.01重量%から約1重量%の着色剤を含むことができる。
【0066】
徐放製剤における使用に好適な親水性ポリマーとしては、アラビアゴム、トラガカントゴム、ローカストビーンゴム、ガーゴム、またはカラヤゴムなどの1種以上の天然または部分的もしくは全体的合成親水性ゴム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの修飾セルロース物質;寒天、ペクチン、カラゲーンおよびアルギン酸塩などの蛋白質物質;ならびにカルボキシポリメチレン、ゼラチン、カゼイン、ゼイン、ベントナイト、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、多糖類、修飾澱粉誘導体などの他の親水性ポリマー、および当業者に公知の他の親水性ポリマーまたはこのようなポリマーの組合せが挙げられる。これらの親水性ポリマーはゲル化して、水性酸性媒体に徐々に溶解し、それによりアンフェタミン共役体は、ゲルから胃内へ拡散することが可能となる。ゲルが腸に達すると、より高いpH媒体内に制御された量で溶解することとなり、さらなる徐放が可能となる。好ましい親水性ポリマーは、ダウケミカルカンパニー(Dow Chemical Company)により製造されたものおよびメトセル(Methocel)E10Mなどのメトセルエーテルとして知られているものなどのヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
【0067】
他の製剤は、限定はしないが、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、粉末ステアリン酸、水素化植物油、タルク、ポリエチレングリコールおよび鉱油などの潤滑剤;エメラルドグリーンレーク(Emerald Green Lake)、FD&C Red No.40、FD&C Yellow No.6、D&C Yellow No.10、またはFD&C Blue No.1および他の種々の認可着色添加剤(21 CFR、74節参照)などの着色剤;スクロース、乳糖、ゼラチン、澱粉ペースト、アラビアゴム、トラガカントゴム、ポビドンポリエチレングリコール、プルランおよびトウモロコシシロップなどの結合剤;コロイド状二酸化シリコンおよびタルクなどの滑剤;ラウリル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、トリエタノールアミンポリオキシエチレンソルビタン、ポロキサルコルおよび四級アンモニウム塩などの界面活性剤;防腐剤および安定化剤;乳糖、マンニトール、ブドウ糖、フルクトース、キシロース、ガラクトース、スクロース、マルトース、キシリトール、ソルビトール、カリウム、ナトリウムおよびマグネシウムの塩化物、硫酸塩およびリン酸塩などの賦形剤などの薬剤添加物;および/または当業界に公知の任意の他の薬剤添加物をさらに含むことができる。好ましい一実施形態において、徐放製剤は、ステアリン酸マグネシウムおよびEmerald Green Lakeをさらに含む。
【0068】
賦形剤を有してさらに製剤化されているアンフェタミン共役体は、製薬業界者に公知の任意の適切な方法によって製造できる。例えば、アンフェタミン共役体と親水性ポリマーとを一定分量の水と共にミキサーで混合し、湿潤顆粒を形成できる。この顆粒を乾燥してアンフェタミン共役体の親水性ポリマー被包性顆粒を得ることができる。生じた顆粒を粉砕し、篩いにかけ、水不溶性ポリマーおよび/または追加の親水性ポリマーなどの種々の薬剤添加物と混合できる。次いで、前記製剤を錠剤化し、胃液内で速やかに溶解または分散する保護コーティングでさらにフィルムコーティングできる。
【0069】
しかし、該アンフェタミン共役体は、長時間にわたって、消化管内へのアンフェタミン放出を制御する結果、即時放出化合物と比較した場合のプロフィルの改善および上記添加剤の添加なしでの乱用防止がもたらされる。好ましい一実施形態において、薬物動態曲線の鈍化または低下(例えば、多幸感作用の低下)を達成するための、さらなる徐法性添加剤を必要としないが、経口摂取された場合、アンフェタミン放出の治療的有効量が達成される。
【0070】
本発明の化合物は、種々の剤形によって投与できる。通常の当業者に公知の任意の生物学的に許容できる剤形およびその組合せが考慮される。好ましい剤形の例としては、限定はしないが、咀嚼錠、速溶錠、発泡錠、再構成可能な散剤、エリキシル剤、液剤、水剤、懸濁剤、乳剤、錠剤、多層錠、二層錠、カプセル剤、ソフトゼラチンカプセル剤、ハードゼラチンカプセル剤、カプレット剤、舐剤、咀嚼舐剤、ビーズ、散剤、顆粒剤、粒子剤、微粒子剤、分散性顆粒剤、カシェ剤およびこれらの組合せが挙げられる。
【0071】
アンフェタミンの最大放出を可能にし、治療的有効性および/または徐放を提供する一方、乱用抵抗性を維持するために、本発明の乱用抵抗性化合物を送達する最も有効な手段は経口である。経口経路で送達されると、アンフェタミン単独に比較して、好ましくは長時間にわたってアンフェタミンが血行に放出される。
【0072】
経口投与に好適な本発明の製剤は、カプセル剤、カプレット剤または錠剤などの個別単位として提供できる。また、これらの経口製剤は、水性液体または非水性液体において溶液または懸濁液を含み得る。該製剤は、水中油乳濁液または油中水乳濁液などの乳濁液であり得る。前記油類は、経腸製剤に精製液および滅菌液を加え、次いでこれを嚥下することのできない患者の栄養管内に入れることによって投与できる。
【0073】
ソフトゲルまたはソフトゼラチンカプセル剤は、例えば、適切な媒体(通常は、植物油が用いられる)中に、製剤を分散させ、高粘稠性の混合物を形成することによって調製できる。次いでこの混合物をソフトゲル業者に公知の方法と装置を用いてゼラチン基剤のフィルムによってカプセル化する。次に、このようにして形成された工業単位を、一定の重量に乾燥する。
【0074】
咀嚼錠は、例えば、前記薬剤を飲み込むのではなく咀嚼されることが意図されている比較的柔らかい芳香のある錠剤剤形を形成するようにデザインされた賦形剤と混合することによって調製できる。従来の錠剤装置および操作、すなわち直接的圧縮および顆粒化、またはスラッギング後の圧縮の双方が利用できる。薬剤の固体剤形製造に関与している各人は、用いられる方法および装置に精通しており、咀嚼剤形は、製薬業界では極めて一般的な剤形である。
【0075】
フィルムコーティング錠は、錠剤状に連続的なフィルム層を堆積させるために、例えば、回転槽コーティング法または空気懸濁法などの方法を用いて、錠剤をコーティングすることによって調製できる。
【0076】
圧縮錠は、例えば、前記製剤と、崩壊性に結合性を付加することが意図された賦形剤とを混合することによって調製できる。この混合物を、当業者に公知の方法および装置を用いて、直接圧縮するか、または顆粒化してから圧縮する。次いで生じた圧縮錠剤用量単位を、市場の必要性に応じて、すなわち、単位用量、巻き取り、束、ボトル、ブリスターパックなどに包装する。
【0077】
また、本発明は、広範囲の材料から調製できる、生物学的に許容できる担体の利用を考慮している。特定の薬用組成物を調製するために、そのような材料としては、限定はしないが、希釈剤、結合剤ならびに接着剤、潤滑剤、可塑剤、崩壊剤、着色剤、増量物質、芳香剤、甘味剤、および緩衝剤および吸着剤などのその他の材料が挙げられる。
【0078】
結合剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、または他の好適なセルロース誘導体、ポビドン、アクリル酸およびメタクリル酸コ−ポリマー、薬剤釉薬、ゴム類、乳清、澱粉および誘導体などのミルク誘導体ならびに当業者に公知の他の慣例的結合剤などの広範囲の材料から選択できる。代表的な非限定的溶媒は、水、エタノール、イソプロピルアルコール、メチレンクロリドまたはそれらの混合物および組合せである。代表的な非限定的増量物質としては、砂糖、乳糖、ゼラチン、澱粉および二酸化ケイ素が挙げられる。
【0079】
好ましい可塑剤は、限定はしないが、フタル酸ジエチル、セバシン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、クロノチン酸(cronotic acid)、プロピレングリコール、フタル酸ブチル、セバシン酸ジブチル、ひまし油およびそれらの混合物よりなる群から選択できる。明らかに、可塑剤は、実際疎水性であっても、親水性であってもよい。フタル酸ジエチル、セバシン酸ジエチルおよびひまし油などの水不溶性の疎水性物質は、ビタミンB6およびビタミンCなどの水溶性ビタミンの放出を遅延化するために用いられる。対照的に、親水性可塑剤は、水不溶性ビタミンが使用されている場合に用いられ、被包フィルムを溶解して、表面に溝を作るのを助け、栄養組成物の放出を助ける。
【0080】
当然のことではあるが、具体的に上記に挙げた成分に加えて、本発明の製剤は、芳香剤、防腐剤および抗酸化剤などの他の好適な試剤を含むことができる。そのような抗酸化剤は、食品として許容できるものであり、ビタミンE、カロテン、BHTまたは当業者に公知の他の抗酸化剤を含むことができる。
【0081】
混合によって含むことのできる他の化合物は、例えば、医薬的に不活性な成分、例えば、錠剤またはカプセル剤に関しては、乳糖、デキストロース、サッカロース、セルロース、澱粉またはリン酸カルシウムなどの固体または液体希釈剤、ソフトカプセル剤に関しては、オリーブ油、またはオレイン酸エチル、懸濁剤または乳濁剤に関しては、水または植物油;シリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウムおよび/またはポリエチレングリコールなどの潤滑剤;コロイド状粘土などのゲル化剤;トラガカントゴムまたはアルギン酸ナトリウムなどの増粘剤、澱粉、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルピロリドンなどの結合剤;澱粉、アルギン酸、アルギン酸塩またはグリコール酸ナトリウム澱粉などの崩壊剤;飽和剤混合物;染料;甘味剤;レシチン、ポリソルベートまたはラウリル硫酸塩などの湿潤剤;およびそのような製剤に対する添加剤として知られている保湿剤、防腐剤、緩衝剤および抗酸化剤などの他の治療的に許容できる副次的成分である。
【0082】
経口投与に関しては、希釈剤、分散剤および/または界面活性剤を含有する微細散剤または顆粒剤をドラフト中、水中またはシロップ中、乾燥状態でのカプセル中または小袋中、懸濁化剤を含む非水性懸濁液中、または水中またはシロップ中の懸濁液中で提供できる。望ましい場合または必要な場合は、芳香剤、防腐剤、懸濁化剤、増粘剤または乳化剤を含むことができる。
【0083】
経口投与用の液体分散剤は、シロップ剤、乳剤または懸濁剤であり得る。シロップ剤は、担体として例えば、サッカロースまたはグリセロールとサッカロースおよび/またはマンニトールおよび/またはソルビトールを含有し得る。懸濁剤および乳剤は、担体、例えば、天然ゴム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルアルコールを含有し得る。
【0084】
成人に対する用量範囲は、年齢、体重および患者の病態などの多くの因子に依存する。個別単位で提供される錠剤および他の提供形態は、本発明の化合物の1種以上の1日用量またはその適切な分割量を含有することが便利である。例えば、単位は、本発明の化合物の1種以上の5mgから500mg、より通常には10mgから250mgを含有し得る。
【0085】
剤形を、通常の当業者に公知の任意の放出形態と組み合わせることも可能である。これらには、即時放出、長時間放出、パルス放出、可変放出、制御放出、時限放出、持続放出、遅延放出、長時間作用およびそれらの組合せが含まれる。即時放出、長時間放出、パルス放出、可変放出、制御放出、時限放出、持続放出、遅延放出、長時間作用の特性およびそれらの組合せを得る能力は、当業界に公知である。
【0086】
本発明の組成物は、部分的に、すなわち、24時間の間に1回以上の分割用量で、24時間の間に単回用量で、24時間の間に2回用量で、または24時間の間に2回超の用量で投与できる。分割用量、2回用量または他の複数回用量は、24時間の間に同時に摂取してもよいし、異なる時間に摂取してもよい。前記用量は互いに、または異なる投与時間における個々の要素に関して不均一であってもよい。
【0087】
同様に、本発明の組成物は、ブリスターパックまたは他のそのような薬剤パッケージにおいて提供できる。さらに、本発明の課題物質の組成物は、指定された治療のための製品として、その組成物を個人が確認できる表示をさらに含むか、または添付される。この表示は、該組成物投与に関する上記の規定された時間の表示をさらに含み得る。例えば、前記表示は、該組成物の投与に関する日のうちの特定の、または全体の時間を示す時間表示であってもよいし、または前記表示は、該組成物の投与に関する週のうちの曜日を示す曜日表示であってもよい。ブリスターパックまたは他の組合せパッケージは、第2の薬剤製品を含んでもよい。
【0088】
本発明の組成物の薬理学的活性は、当業界に公知の標準的な薬理学的モデルを用いて証明できることは認識されよう。さらに本発明の組成物は、部位特異的送達のために、好適なポリマーの基質または膜に組込みまたは封入できるか、もしくは部位特異的送達を実施する能力を有する特異的標的剤によって機能化できることを認識されよう。これらの方法ならびに他の薬物送達法は当業界に周知である。
【0089】
本発明の他の実施形態において、該組成物の溶解度および溶解速度は、腸内、粘膜表面、または血流中で遭遇する生理的条件下で大きく変化する。他の実施形態において、前記溶解度および溶解速度は、アンフェタミンの生物学的利用能を、特に治療に意図された用量超の用量において大きく低下させる。他の実施形態において、生物学的利用能の低下は、鼻腔内投与の際に生じる。他の実施形態において、生物学的利用能の低下は、静脈内投与の際に生じる。
【0090】
記載された実施形態の各々に関して、以下の特徴の1つ以上を認めることができる。アンフェタミン共役体の毒性は、非結合アンフェタミンの毒性よりもかなり低い。共有結合した化学的部分は、経口投与による過量の可能性を低下または排除する。共有結合した化学的部分は、鼻腔内投与による過量または乱用の可能性を低下または排除する。共有結合した化学的部分は、注射による過量または乱用の可能性を低下または排除する。
【0091】
本発明は、アンフェタミンの乱用可能性を低下させるように、アンフェタミンを変化させる方法をさらに提供する。本発明の方法は、種々の化学的部分に対するアンフェタミンの共有結合によって、薬剤投与量を調節するための種々の方法を提供する。一実施形態は、ある化学的部分に共有結合したアンフェタミンを、個人に投与することを含んでなる、過量防止の方法を提供する。
【0092】
他の実施形態は、非結合アンフェタミンの送達と比較して、アンフェタミンの吸収速度を低下させる化学的部分に共有結合したアンフェタミンの治療的有効量を提供することを含んでなる、アンフェタミンを安全に送達する方法を提供する。
【0093】
他の実施形態は、アンフェタミン治療的範囲内の用量を超える用量で投与された場合に、薬理学的に活性なアンフェタミン(すなわち、遊離アンフェタミン)のクリアランス速度を増大させる化学的部分に共有結合したアンフェタミンを患者に提供することを含んでなる、アンフェタミンの毒性を低下させる方法を提供する。
【0094】
他の実施形態は、非結合アンフェタミンに関して、治療的範囲内の用量を超える用量で投与された場合に、アンフェタミンの毒性レベル超に増加しない血清放出曲線を提供する化学的部分に共有結合したアンフェタミンを患者に提供することを含んでなる、アンフェタミンの毒性を低下させる方法を提供する。
【0095】
他の実施形態は、非結合アンフェタミンに関して、治療的範囲内の用量を超える用量で投与された場合に、ある化学的部分に共有結合したアンフェタミンが、治療的に有効な生物学的利用能は提供するが、非結合アンフェタミンと比較して、血清中濃度のスパイキングまたは増加を防ぐ定常状態の血清中放出曲線を維持する、前記結合アンフェタミンを提供することを含んでなる、アンフェタミンの生物学的利用能を減少させる方法を提供する。
【0096】
他の実施形態は、化学的部分に共有結合したアンフェタミンを提供することを含んでなる、アンフェタミンのCmaxスパイクを防ぐ一方、治療的に有効な生物学的利用能曲線を依然として提供する方法を提供する。
【0097】
他の実施形態において、本発明の方法は、図6〜図55のものと同様の生物学的利用能曲線を提供する。
【0098】
他の実施形態は、特に処方された量超の用量で摂取された場合、ある化学的部分に共有結合したアンフェタミンが、治療的に有効な生物学的利用能は提供するが、非結合アンフェタミンと比較して、血清中濃度のスパイキングまたは増加を防ぐ定常状態の血清中放出曲線を維持する、前記結合アンフェタミンを患者に投与することを含んでなる、患者における毒性放出プロフィルを防ぐ方法を提供する。
【0099】
本発明の他の実施形態は、前記組成物が製造元の支持に一致しない様式で使用される場合、前記組成物は、アンフェタミンの薬理学的活性が低下するようにアンフェタミンに共有結合した化学的部分を含んでなり、前記組成物を必要とするヒトに、前記組成物を提供、投与または処方することを含んでなるアンフェタミンの乱用を減少させるか、または防ぐ方法である。
【0100】
本発明の他の実施形態は、前記組成物が製造元の取り扱い説明書に一致しない様式で使用される場合、本発明のアンフェタミン共役体が、アンフェタミンの薬理学的活性が低下するようにアンフェタミンに共有結合した化学的部分を含んでなり、前記アンフェタミン共役体を消費することを含んでなるアンフェタミンの乱用を減少させるか、または防ぐ方法である。
【0101】
本発明の他の実施形態は、本発明のアンフェタミン組成物が、アンフェタミンの過量の可能性を低下させるようにアンフェタミンに共有結合した化学的部分を含んでなり、アンフェタミン組成物を必要とするヒトに、アンフェタミン組成物を提供、投与または処方することを含んでなるアンフェタミンの過量を防ぐ方法である。
【0102】
本発明の他の実施形態は、本発明のアンフェタミン組成物が、アンフェタミンの過量の可能性を低下させるようにアンフェタミンに共有結合した化学的部分を含んでなり、前記組成物を消費することを含んでなるアンフェタミンの過量を防ぐ方法である。
【0103】
本発明の他の実施形態は、組成物が製造元の取り扱い説明書に一致しない様式で使用される場合、組成物がアンフェタミンの薬理学的活性が低下するようにアンフェタミンに共有結合した化学的部分を含んでなり、前記組成物を必要とするヒトに前記組成物を提供、投与または処方することを含んでなるアンフェタミンの多幸感効果を減少させるか、または防ぐ方法である。
【0104】
本発明の他の実施形態は、前記組成物が製造元の取り扱い説明書に一致しない様式で使用される場合、アンフェタミンの薬理学的活性が低下するようにアンフェタミンに共有結合した化学的部分を含んでなり、前記組成物を消費することを含んでなるアンフェタミンの多幸感効果を減少させるか、または防ぐ方法である。
【0105】
本発明の他の実施形態は、前記アンフェタミン組成物を、経口投与用に適合させ、前記組成物が鼻腔内または静脈内など、非経口的に投与される場合、前記アンフェタミンが、前記化学的部分からの遊離に抵抗性である、先の方法のうちのいずれかである。アンフェタミンは、胃、腸管または血清中に存在する酸および/または酵素の存在下で、前記化学的部分から遊離できることが好ましい。前記組成物は、任意に錠剤、カプセル剤、経口液剤、経口懸濁剤、または本明細書で検討した他の経口剤形であり得る。
【0106】
挙げられた方法の各々に関して、前記化学的部分は、1つ以上のアミノ酸、オリゴペプチド、ポリペプチド、炭水化物、糖ペプチド、核酸またはビタミンであり得る。前記化学的部分は、アミノ酸、オリゴペプチド、ポリペプチドまたは炭水化物であることが好ましい。前記化学的部分がポリペプチドである場合、前記ポリペプチドは、アミノ酸が70未満、アミノ酸が50未満、アミノ酸が10未満、アミノ酸が4未満であることが好ましい。前記化学的部分がアミノ酸である場合、前記アミノ酸は、リジン、セリン、フェニルアラニンまたはグリシンであることが好ましい。前記アミノ酸は、リジンであることが最も好ましい。
【0107】
挙げられた実施形態の各々に関して、共有結合は、エステルまたはカーボネート結合を含み得る。
【0108】
挙げられた方法の各々に関して、前記組成物は、実質的な多幸感なしで治療的効果を生じ得る。前記アンフェタミン組成物は、アンフェタミン単独と比較した場合、治療上、生物学的に等価なAUCを提供するが、多幸感をもたらすCmaxを提供する。
【0109】
本発明の他の実施形態は、本発明のアンフェタミン組成物が製造元の取り扱い説明書に一致しない様式で使用される場合、前記組成物は、アンフェタミンの薬理学的活性が低下するようにアンフェタミンに共有結合したアミノ酸またはペプチド(例えば、リジン)を含んでなり、アンフェタミン組成物を必要とするヒトにアンフェタミン組成物を経口投与することを含んでなるアンフェタミンの乱用を減少させるか、または防ぐ方法である。
【0110】
他の実施形態は、アンフェタミン組成物が、アンフェタミンが過量となる可能性を低下させるようにアンフェタミンに共有結合したアミノ酸またはペプチド(例えば、リジン)を含んでなり、アンフェタミン組成物を必要とするヒトにアンフェタミン組成物を経口投与することを含んでなるアンフェタミンの過量を防ぐ方法である。
【0111】
他の実施形態は、アンフェタミン組成物が製造元の取り扱い説明書に一致しない様式で使用される場合、前記組成物は、アンフェタミンの薬理学的活性が低下するようにアンフェタミンに共有結合したアミノ酸またはペプチド(例えば、リジン)を含んでなり、アンフェタミン組成物を必要とするヒトにアンフェタミン組成物を経口投与することを含んでなるアンフェタミンの多幸感効果を減少させるか、または防ぐ方法である。
【0112】
挙げられた方法の各々に関して、前記化学的部分に対するアンフェタミンの結合により、以下の性質を得ることができる。一実施形態において、アンフェタミンがその非結合状態で、またはその塩として送達される場合のアンフェタミンの毒性よりも、前記化合物の毒性が低下し得る。他の実施形態において、経口投与による過量の可能性が低下または排除される。他の実施形態において、鼻腔内投与による過量の可能性が低下または排除される。他の実施形態において、注射による過量の可能性が低下または排除される。
【0113】
本発明の他の実施形態は、各々の疾病または疾患に対して、一般に処方されたアンフェタミンがある化学的部分に共有結合している有効剤をさらに含んでなる、本発明の化合物または組成物を投与することを含んでなる、種々の疾患または病態を治療する方法を提供する。例えば、本発明の一実施形態は、ある化学的部分に共有結合したアンフェタミンを患者に投与することを含んでなる、注意力欠陥多動性障害(ADHD)を治療する方法を含んでなる。他の実施形態は、本発明の化合物または組成物、ある化学的部分に共有結合したアンフェタミンを患者に投与することを含んでなる、注意力欠損障害(ADD)を治療する方法を含んでなる。
【0114】
本発明の他の実施形態は、本発明の化合物または組成物を患者に投与することを含んでなる睡眠発作を治療する方法を提供する。
【0115】
本発明の理解をさらに容易にするために、下記の実施例が提供される。しかしながら、本発明の範囲は、例示のみを目的とするこれらの実施例に開示された具体的な実施形態に限定されない。
【実施例】
【0116】
実施例1
アミノ酸−アンフェタミン共役体の一般合成
アミノ酸共役体は、図1〜5に記載された一般的な方法により合成された。
【0117】
実施例2
L−リジン−d−アンフェタミンの合成
L−リジン−d−アンフェタミンは、以下の方法により合成された(図2を参照):
【0118】
【表2】

【0119】
不活性雰囲気下、Boc−Lys(Boc)−OSu(15.58g、35.13mmol)のジオキサン(100mL)溶液に、d−アンフェタミン遊離塩基(4.75g、35.13mmol)およびDiPEA(0.9g、1.22mL、7.03mmol)を加えた。生じた混合物を、室温で一晩攪拌した。次いで、溶媒および過剰の塩基を減圧蒸発を用いて除去した。粗製物を、酢酸エチルに溶解し、フラッシュカラム(幅7cm、シリカで24cmに充填された)上に乗せて、酢酸エチルで溶出した。生成物を単離し;溶媒をロータリー蒸発により還元し、精製保護アミドを高度真空により乾燥して白色固体を得た。H NMR(DMSO−d)δ1.02〜1.11(m、2H、Lysγ−CH)、δ1.04(d、3H、Ampα−CH)、δ1.22〜1.43(m、4H、Lys−βおよびδ−CH)、δ1.37(18H、Boc、6xCH)、δ2.60〜2.72(2H、AmpCH)、δ3.75〜3.83(m、1H、Lysα−H)δ3.9〜4.1(m、1H、Ampα−H)、δ6.54〜6.61(d、1H、アミドNH)、δ6.7〜6.77(m、1H、アミドNH)、δ7.12〜7.29(m、5H、ArH)、δ7.65〜7.71(m、1、アミドNH);mp=86〜88℃。
【0120】
【表3】

【0121】
該保護アミドを、50mLの無水ジオキサンに溶解し、攪拌しながら50mL(200mmol)の4M HCL/ジオキサンを加え、室温で一晩攪拌した。次いで、溶媒をロータリー蒸発により還元して粘稠性油を得た。100mLのMeOHを添加し、次いでロータリー蒸発により金色固体物質を得、さらに室温で高度真空下で保存乾燥した。H NMR(DMSO−d)δ0.86〜1.16(m、2H、Lysγ−CH)、δ1.1(d、3H、Ampα−CH)、δ1.40〜1.56(m、4H、Lys−βおよびδ−CH)、δ2.54〜2.78(m、2H、AmpCH、2H、Lysε−CH)、δ3.63〜3.74(m、1H、Lysα−H)δ4.00〜4.08(m、1H、Ampα−H)、δ7.12〜7.31(m、5H、AmpArH)、δ8.13〜8.33(d、3H、Lysアミン)、δ8.80〜8.78(d、1H、アミドNH);mp=120〜122℃。
【0122】
実施例3
Ser−Ampの合成
Ser−Ampは、アミノ酸以外同様の方法(図3を参照)により合成し、出発物質は、Boc−Ser(O−tBu)−OSuであり、脱保護は、HClの代わりにトリフルオロ酢酸溶液を用いて行われた。
【0123】
実施例4
Phe−Ampの合成
Phe−Ampは、アミノ酸以外同様の方法(図4を参照)により合成し、出発物質は、Boc−Phe−OSuであった。
【0124】
実施例5
Gly−Ampの合成
Gly−Ampは、アミノ酸以外同様の方法(図5を参照)により合成し、出発物質は、Boc−GGG−OSuであった。
【0125】
実施例6
d−アンフェタミン硫酸塩と比較したL−リジン−d−アンフェタミンの薬物動態(ELISA分析)
オスSD(Sprague−Dawley)ラットに、自由に水を与え、一晩絶食させ、L−リジン−d−アンフェタミンまたはd−アンフェタミン硫酸塩を経口胃管栄養法により投与した。全ての試験において、当量のd−アンフェタミン塩基を含有した。血漿中d−アンフェタミン濃度は、ELISA(アンフェタミンウルトラ、109319、ネオゲン(Neogen)社、ケンタッキー州レキシントン所在)により測定した。このアッセイは、主要d−アンフェタミン代謝物(パラ−ヒドロキシ−d−アンフェタミン)の発生が最少反応性(0.6%)のみでd−アンフェタミンに特異的ある。L−リジン−d−アンフェタミンはまた、ELISAにおいて本質的に非反応性(<1%)であることが確認された。
【0126】
d−アンフェタミンまたはL−リジン−d−アンフェタミンの平均(n=4)血漿中濃度曲線を、図6に示している。徐放性は、4匹全てのL−リジン−d−アンフェタミン投与動物に見られ、d−アンフェタミン硫酸塩を投与した動物と比較してCmaxは、実質的に減少した。d−アンフェタミンまたはL−リジン−d−アンフェタミンに関する個々の動物の血漿中d−アンフェタミン濃度は表1に示す。血漿中d−アンフェタミンの平均濃度は、表2に示す。L−リジン−d−アンフェタミンに関するピーク濃度対時間は、d−アンフェタミンと同様であった。d−アンフェタミンまたはL−リジン−d−アンフェタミンの経口投与の薬物動態パラメータは、表3に要約している。
【0127】
【表4】

【0128】
【表5】

【0129】
【表6】

【0130】
実施例6は、リジンが、活性剤のアンフェタミンに共役すると、アンフェタミンのピーク濃度が減少する一方、生物学的利用能は、アンフェタミンとほぼ等しく維持されることを説明している。L−リジン−d−アンフェタミンから放出されたアンフェタミンの生物学的利用能は、当量用量におけるアンフェタミン硫酸塩と同様であり、したがって、L−リジン−d−アンフェタミンは、その治療値を維持している。L−リジン−d−アンフェタミンからアンフェタミンの徐々の放出およびピーク濃度の減少は、過量の可能性を減じる。
【0131】
実施例7
ヒトの治療的用量の範囲に接近する種々の用量におけるL−リジン−d−アンフェタミンの経口生物学的利用能
d−アンフェタミン対L−リジン−d−アンフェタミンの血漿中平均(n=4)濃度は、図7、8および9に、それぞれ1.5mg/kg、3mg/kgおよび6mg/kgのラット経口投与に示している。徐放性は、3匹全てのL−リジン−d−アンフェタミン投与動物に見られた。1.5mg/kg、3mg/kgおよび6mg/kgに関する血漿中平均濃度は、それぞれ表4、5および6に示している。種々の用量におけるd−アンフェタミン対L−リジン−d−アンフェタミンの経口投与に関する薬物動態パラメータは、表7に要約している。
【0132】
【表7】

【0133】
【表8】

【0134】
【表9】

【0135】
【表10】

【0136】
実施例8
薬理学的用量以上と比較してヒトの治療的用量の範囲に接近する種々の用量におけるL−リジン−d−アンフェタミンの経口生物学的利用能
オスSDラットに、自由に水を与え、一晩絶食させ、当量のd−アンフェタミンを含有するアンフェタミン硫酸塩またはL−リジン−d−アンフェタミンの1.5mg/kg、3mg/kg、6mg/kg、12mg/kg、および60mg/kgを経口胃管栄養法により投与した。d−アンフェタミン濃度は、ELISAにより測定した。
【0137】
リジンが活性剤d−アンフェタミンに共役すると、投与30分後におけるd−アンフェタミン濃度は、1.5mg/kgから12mg/kgの用量範囲でほぼ50%まで減少することが立証された。しかしながら、薬理学的用量以上(60mg/kg)を与えると、L−リジン−d−アンフェタミンからのd−アンフェタミン濃度は、d−アンフェタミン硫酸塩に見られたものの8%に達しただけであった(表8および9、図10)。高用量における経口生物学的利用能における実質的な減少は、L−リジン−d−アンフェタミンの乱用の可能性を減じている。
【0138】
【表11】

【0139】
【表12】

【0140】
実施例9
高用量におけるL−リジン−d−アンフェタミンの経口生物学的利用能の減少
図11に示されたさらなる経口PK試験は、8時間の経時にわたる60mg/kg用量のd−アンフェタミンの血中濃度を示している。d−アンフェタミンの場合、血中濃度は、迅速に極めて高い濃度に達し、12匹の動物中8匹が、急性毒性症状のため、死亡または犠牲となった。一方、L−リジン−d−アンフェタミン投与動物の血中濃度(表10〜11)は、5時間までピークがなく、アンフェタミンを受けた動物の濃度のフラクションにのみ到達した(注:d−アンフェタミンの3時間後の有効データは、動物の死亡および犠牲のため決定できなかった)。
【0141】
【表13】

【0142】
【表14】

【0143】
実施例10
徐放性製剤(そのまま、または粉砕)またはL−リジン−d−アンフェタミンの投与後のd−アンフェタミンの経口生物学的利用能
d−アンフェタミン硫酸塩の徐放性製剤(デキサドリンスパンスールカプセル)の用量を、カプセル自体、または粉砕カプセルとしてラットに経口投与し、当量のd−アンフェタミン塩基を含有するL−リジン−d−アンフェタミンの投与と比較した(図14)。粉砕カプセルは、カプセルそのままと比較して、CmaxおよびAUCinfがそれぞれ84パーセントと13パーセントとに増加した(表12〜13)。対照的に、L−リジン−d−アンフェタミン投与後のd−アンフェタミンのCmaxおよびAUCinfは、徐放性が、化合物自体に固有であり、単純な操作により囲むことができないことを示すカプセルそれ自体と同様であった。
【0144】
【表15】

【0145】
【表16】

【0146】
実施例10は、d−アンフェタミンの従来の制御放出製剤よりも本発明の利点を説明している。
【0147】
実施例11
L−リジン−d−アンフェタミン対アンフェタミンの鼻腔内生物学的利用能の減少
オスのSDラットに、3mg/kgのアンフェタミン硫酸塩または当量のd−アンフェタミンを含有するL−リジン−d−アンフェタミン塩酸塩を用いて鼻腔内投与により投与した。L−リジン−d−アンフェタミンは、IN(鼻腔内)投与により血行中に有意な量のd−アンフェタミンを放出しなかった。アンフェタミン対L−リジン−d−アンフェタミンの平均(n=4)血漿中アンフェタミン濃度曲線を、図12に示す。L−リジン−d−アンフェタミンのIN投与に関する薬物動態パラメータは、表14に要約している。
【0148】
【表17】

【0149】
実施例11は、リジンが活性剤d−アンフェタミンに共役すると、鼻腔内経路による生物学的利用能は、実質的に減少し、それによってこの経路による薬物を乱用する可能性を減少させることを説明している。
【0150】
実施例12
アンフェタミン対L−リジン−d−アンフェタミンの静脈内生物学的利用能
オスのSDラットに、1.5mg/kgのd−アンフェタミンまたは当量のアンフェタミンを含有するL−リジン−d−アンフェタミンを用いて尾静脈の静脈内注射により投与した。IN投与に見られたように、共役体は、有意な量のd−アンフェタミンを放出しなかった。アンフェタミン対L−リジン−d−アンフェタミンの平均(n=4)血漿中アンフェタミン濃度曲線を、図13に示す。L−リジン−d−アンフェタミンのIV(静脈内)投与に関する薬物動態パラメータは、表15に要約している。
【0151】
【表18】

【0152】
実施例12は、リジンが活性剤アンフェタミンに共役すると、静脈内経路によるアンフェタミンの生物学的利用能は、実質的に減少し、それによってこの経路による薬物を乱用する可能性を減少させることを説明している。
【0153】
実施例13
漸増用量でのd−アンフェタミンと比較したL−リジン−d−アンフェタミン経口生物学的利用能
図15〜19に示されるように、ラットにおける経口投与後に吸収されたL−リジン−d−アンフェタミンのままのフラクションは、1.5mg/kgから12mg/kg(d−アンフェタミン塩基)までの用量の漸増に比例して非線形的に増加した。1.5mg/kgで吸収されたフラクションは、2.6%のみであったが、一方、12mg/kgでは24.6パーセントまで増加した。吸収されたフラクションは、60mg/kgの高用量で9.3パーセントまで低下した。0.25時間から3時間の範囲のTmaxおよびピーク濃度は、L−リジン−d−アンフェタミン投与ラットにおけるd−アンフェタミンよりも早期に生じた。L−リジン−d−アンフェタミンは、最少用量で8時間までに殆ど検出できない濃度で、d−アンフェタミンよりも速くクリアされた。
【0154】
L−リジン−d−アンフェタミンからのd−アンフェタミンに関するTmaxは、d−アンフェタミン硫酸塩投与後の0.5時間から1.5時間と比較して1.5時間から5時間の範囲であった。最大濃度に到達する時間の差異は、より高い用量でより増加した。L−リジン−d−アンフェタミンの経口送達後、d−アンフェタミンのCmaxは、治療範囲(HEDd−アンフェタミン硫酸塩;19.9mgから39.9mg)におけるヒトと当用量(HED)に近接している1.5mg/kgから6mg/kgの用量でd−アンフェタミン硫酸塩投与後のCmaxと比較して凡そ半分に減少した。HEDは、動物モデルの体表面積に準じて60kgのヒトに関する当用量として定義される。ラットの調整係数は6.2である。例えば、1.5mg/kgのd−アンフェタミンのラット用量に関するHEDは、1.5/6.2×60=14.52のd−アンフェタミン塩基に等しく;これは、その塩含量に調整された場合、14.52/0.7284=19.9mgのd−アンフェタミン硫酸塩に等しい。
【0155】
目標の治療範囲(12mg/kgと60m/kg;HEDd−アンフェタミン硫酸塩79.8mgと399mg)における上記のHEDの用量で、Cmaxは、d−アンフェタミン硫酸塩と比較して、それぞれ73パーセントと84パーセントまで減少した。L−リジン−d−アンフェタミンの経口投与後のd−アンフェタミンのAUCは、低用量でのd−アンフェタミン硫酸塩のものと同様であった。しかしながら、Cmaxで見られたように、L−リジン−d−アンフェタミンからのd−アンフェタミンに関するAUCは、高用量でのd−アンフェタミン硫酸塩と比較して、最高用量(60mg/kg;HED399mgのd−アンフェタミン硫酸塩)で76%まで減少したAUCinfと実質的に減少した。
【0156】
要約すると、L−リジン−d−アンフェタミンからのd−アンフェタミンの経口生物学的利用能は、ラットにおける高用量である程度減少した。しかしながら、用量に関する薬物動態は、52パーセントから81パーセント(1.5mg/kg用量から外挿された)の範囲で吸収されたフラクションを有する1.5mg/kgから60mg/kg(HEDd−アンフェタミン硫酸塩;19.9mgから797.2mg)の用量でL−リジン−d−アンフェタミンに関してほぼ線形であった。また、d−アンフェタミン硫酸塩の薬物動態は、62パーセントから84パーセントの範囲で吸収されたフラクションを有する1.5mg/kgから6mg/kg(HED;19.9から79.7)の低用量でほぼ線形であった。しかしながら、L−リジン−d−アンフェタミンと対照的に、パラメータは、12mg/kgと60mg/kg(HEDd−アンフェタミン硫酸塩;159.4mgと797.2mg)に関して、それぞれ101パーセントと223パーセント(1.5mg/kg用量から外挿された)として算出された吸収フラクションを有してd−アンフェタミン硫酸塩の高用量で不均衡に増加した。
【0157】
この結果は、硫酸塩として送達される際のd−アンフェタミンのクリアランスに関する能力は、高用量で飽和となるが、一方、L−リジン−d−アンフェタミンの徐々の加水分解により、高用量におけるd−アンフェタミンの放出飽和が除かれることを示唆している。d−アンフェタミンおよびL−リジン−d−アンフェタミンに関する生物学的利用能(CmaxおよびAUC)に対する用量の比例関係の差異は、図20〜22に例示されている。高用量におけるd−アンフェタミンと比較して、L−リジン−d−アンフェタミンの薬物動態特性は、用量を漸増する能力を低下させる。このことにより、安全性が改善され、ADHDまたは他の適応病態の治療のためにd−アンフェタミンを送達する方法としてL−リジン−d−アンフェタミンの乱用依存を減少させる。
【0158】
実施例14
d−アンフェタミンと比較したL−リジン−d−アンフェタミンの鼻腔内生物学的利用能
図23〜24に示されるように、L−リジン−d−アンフェタミンのボーラス鼻腔内投与後のd−アンフェタミンの生物学的利用能は、それぞれ56および1032のAUCinf値を有する当用量のd−アンフェタミン硫酸塩のものの凡そ5パーセントであった。また、鼻腔内経路によるL−リジン−d−アンフェタミン投与後のd−アンフェタミンのCmaxは、それぞれ78.6ng/mLおよび1962.9ng/mLの値を有する当量のd−アンフェタミン硫酸塩のものの約5パーセントであった。静脈内投与に関して、再度L−リジン−d−アンフェタミンの徐々の加水分解を反映して、d−アンフェタミン濃度のTmaxは、d−アンフェタミン硫酸塩のTmax(5分)と比較してL−リジン−d−アンフェタミンに関しては実質的に遅延された(60分)。L−リジン−d−アンフェタミン自体の高濃度は、鼻腔内投与後に検出され、この経路により送達された場合、d−アンフェタミンの生物学的利用能における大きな減少は、L−リジン−d−アンフェタミンの最少限の加水分解のためであることを示唆した。d−アンフェタミンの最少量のみが、L−リジン−d−アンフェタミンの鼻腔内投与により送達できると思われる。
【0159】
実施例15
d−アンフェタミンと比較したL−リジン−d−アンフェタミンの静脈内生物学的利用能
図25〜26に示されるように、L−リジン−d−アンフェタミンのボーラス静脈内投与後のd−アンフェタミンの生物学的利用能は、それぞれ237.8および420.2のAUCinf値を有する当用量のd−アンフェタミン硫酸塩のものの凡そ半分であった。また、L−リジン−d−アンフェタミン投与後のd−アンフェタミンのCmaxは、それぞれ99.5および420.2の値を有する当量のd−アンフェタミン硫酸塩のものの約1/4のみであった。L−リジン−d−アンフェタミンの徐々の加水分解を反映して、d−アンフェタミン濃度のTmaxは、d−アンフェタミン硫酸塩のTmax(5分)と比較してL−リジン−d−アンフェタミンに関しては実質的に遅延した(30分)。結論として、静脈内経路によるd−アンフェタミンの生物学的利用能は、実質的に減少し、L−リジン−d−アンフェタミンとして投与される場合に遅延される。さらに、生物学的利用能は、当用量のL−リジン−d−アンフェタミンの経口投与により得られたもの未満である。
【0160】
ラットにおけるLC/MS/MS生物学的利用能データの要約
以下の表は、実施例13〜15に検討された実験で採取された生物学的利用能データを要約している。表15〜17は、d−アンフェタミンまたはL−リジン−d−アンフェタミンの、経口、鼻腔内、またはボーラス静脈内投与後のd−アンフェタミンの薬物動態パラメータを要約している。
【0161】
【表19】

【0162】
【表20】

【0163】
【表21】

【0164】
表18〜20は、L−リジン−d−アンフェタミンの、経口、ボーラス静脈内、または鼻腔内投与後のL−リジン−d−アンフェタミンの薬物動態パラメータを要約している。
【0165】
【表22】

【0166】
【表23】

【0167】
【表24】

【0168】
表21および22は、d−アンフェタミン硫酸塩と比較した、L−リジン−d−アンフェタミンの、経口、鼻腔内、または静脈内投与後のd−アンフェタミンの生物学的利用能パーセントを要約している。
【0169】
【表25】

【0170】
【表26】

【0171】
表23〜28は、d−アンフェタミンまたはL−リジン−d−アンフェタミンのいずれかの、経口、鼻腔内、または静脈内投与後のd−アンフェタミンおよびL−リジン−d−アンフェタミンの経時的濃度を要約している。
【0172】
【表27】

【0173】
【表28】

【0174】
【表29】

【0175】
【表30】

【0176】
【表31】

【0177】
【表32】

【0178】
実施例19
イヌにおける生物学的利用能のLC/MS/MS分析
実験計画例:
これは、非無作為化の2つの処置の交叉試験であった。動物全てを、正常な食餌で維持し、各薬物投与前に一晩絶食させた。L−リジン−d−アンフェタミンの用量は、各投与日の朝に測定された体重に基づいた。送達された実際の用量は、投与前後のシリンジ重量に基づいた。連続的血液サンプルは、抗凝血剤としてヘパリンナトリウムを含有するバキュテナー管を用いて頚静脈の直接静脈穿刺により各動物から得た。誘導血漿サンプルは、クエスト・ファーマシューティカル・サービス(Quest Pharmaceutical Services)社(デラウェア州ニューアーク所在)へ発送されるまで凍結保存した。血漿アッセイ結果の薬物動態解析は、カルバート(Calvert)により実施された。動物は、以下のとおり処置された。
【0179】
【表33】

【0180】
試験品の投与:
経口:試験品は、単回の経口胃管栄養法により各動物に投与された。1日目に、動物は、シリンジに接合された食道管を用いて胃管栄養法により経口用量が与えられた。投与管を、必要な投与液が送達されたことを確保するために凡そ20mLの水道水で流した。
【0181】
静脈内:8日目に、動物は、橈側皮静脈に単回の30分静脈内点滴としてL−リジン−d−アンフェタミンが投与された。
【0182】
サンプル採取:
投与製剤:投与後、残りの投与製剤を貯えて凍結保存した。
【0183】
血液:連続血液サンプル(2mL)は、ヘパリンナトリウムを含有する静脈穿刺管を用いて採血した。血液サンプルは、経口投薬後、0、0.25、0.5、1、2、4、8、12、24、48および72時間目に取られた。血液サンプルは、静脈内点滴開始後、0、0.167、0.33、0.49(点滴中止前)、0.583、0.667、0.75、1、2、3、4、8、12、および23時間目に採血された。採血された血液サンプルを、直ちに冷却した。
【0184】
血漿:血漿サンプルは、血液サンプルの遠心分離により得られた。控えの血漿サンプル(各々約0.2mL)をラベル化前プラスチックバイアルに移し、凡そ−70℃で凍結保存した。
【0185】
サンプルアッセイ:
血漿サンプルは、2つの検体に関して1ng/mLのLLOQと共に検証されたLC−MS/MS法を用いてL−リジン−d−アンフェタミンおよびd−アンフェタミンに関して分析した。
【0186】
マイクロソフトエクセル(Microsoft Excel)(バージョン6、マイクロソフト社、ワシントン州レッドモンド所在)を、平均血漿中濃度の計算および血漿中濃度時間データのグラフ化のために用いた。薬物動態分析(非コンパートメント)は、ウィンノンリン(WinNonlin(登録商標))ソフトウェアプログラム(バージョン4.1、ファルサイト(Pharsight)社、カリフォルニア州マウンテンビュー所在)を用いて実施された。最大濃度、Cmax、およびCmaxに対する時間、Tmaxは、観測された値であった。血漿中濃度−時間曲線下面積(AUC)は、線形対数台形法則を用いて決定された。見かけの終末速度定数(λz)は、データの目視検査による線形最小二乗法回帰式を用いて誘導され、λzを算出するために適切なポイント数(最小の3つのデータポイント)を決定した。AUC(0〜inf)は、AUC(0〜t)およびCpred/λzの総計として算出され、Cpredは、最終定量可能な濃度の時間における予測濃度であった。血漿中クリアランス(CL/F)は、用量/AUC(0〜inf)の比率として決定された。平均滞留時間(MRT)は、AUMC(0〜inf)/AUC(0〜inf)の比率として算出され、AUMC(0〜inf)は、時間0から無限大までの最初のモーメント曲線下面積であった。定常状態(Vss)の分布容量は、CRTMRTとして推定された。半減期は、ln2/λzとして算出された。経口生物学的利用能(F)は、静脈内投与後のAUC(0〜inf)対経口投薬後のAUC(0〜inf)の比率として算出された。薬物動態パラメータの記述的統計(平均値および標準偏差)は、マイクロソフトエクセル(Microsoft Excel)を用いて算出された。
【0187】
本試験の目的は、オスのビーグル犬におけるL−リジン−d−アンフェタミン投与後のL−リジン−d−アンフェタミンおよびd−アンフェタミンの薬物動態を特性化することであった。図27に示されるように、交叉デザインにおいてL−リジン−d−アンフェタミンは、3匹のオスビーグル犬に経口(2mg/kg)投与と静脈内(2mg/kg、30分点滴)投与した。血液サンプルは、静脈内投薬後と経口投薬後、それぞれ24時間目までと72時間目までに採取した。血漿サンプルは、両分析に関して1ng/mLのLLOQを提供したLC−MS/MSアッセイを用いて分析した。
【0188】
L−リジン−d−アンフェタミンの静脈内投薬後または経口投薬後、L−リジン−d−アンフェタミンおよびd−アンフェタミンの血漿中平均濃度−時間プロフィルは、それぞれ図29と図30に示している。両経路後のd−アンフェタミン対L−リジン−d−アンフェタミンの比較プロフィルは、図27〜28に描写されている。個々のプロットは、図31〜32に描写されている。薬物動態パラメータは、表29〜37に要約されている。
【0189】
L−リジン−d−アンフェタミンの30分静脈内点滴後、血漿中濃度は、点滴の終末にピークに達した。点滴後のL−リジン−d−アンフェタミン濃度は、二指数関数的な様式で極めて迅速に下降し、凡そ投与8時間後では定量限界(1ng/mL)未満に落ちた。非コンパートメント薬物動態の分析結果は、L−リジン−d−アンフェタミンは、全身体水(0.7L/kg)に近い中等度の分布容量(Vss)で高クリアランス化合物であることを示している。平均クリアランス値は、2087mL/h・kg(34.8mL/min・kg)であり、イヌにおける肝血流量(40mL/min・kg)と同様であった。その結果、L−リジン−d−アンフェタミンは、経口投与後、有意な第1のパス効果(d−アンフェタミンへの変換を含む)を有する中等度から高肝抽出化合物である。
【0190】
L−リジン−d−アンフェタミンは、3匹のイヌ全てにおいて経口投与後0.5時間でTmaxを有して迅速に吸着された。平均の絶対経口生物学的利用能は33%であった。有意な第1のパス効果が、L−リジン−d−アンフェタミンに予測されるので、33%の生物学的利用能は、L−リジン−d−アンフェタミンがイヌにおいて極めて十分に吸収されることを示唆している。見かけの最終半減期は0.39時間であったので、静脈内投与後に見られるように迅速な放出を示している。
【0191】
L−リジン−d−アンフェタミンの静脈内または経口投与後のd−アンフェタミンの血漿中濃度−時間プロフィルは、両経路に関するCmax値、Tmax値およびAUC値について極めて類似しており、本質的に同じであった。L−リジン−d−アンフェタミンの2mg/kgの経口投薬において、d−アンフェタミンの平均Cmaxは、104.3ng/mLであった。d−アンフェタミンの半減期は、3.1時間から3.5時間であり、L−リジン−d−アンフェタミンと比較して極めて長かった。
【0192】
本試験において、L−リジン−d−アンフェタミンは、30分の時間をかけて点滴された。L−リジン−d−アンフェタミンの迅速なクリアランスのため、同様の用量が、静脈内ボーラス注入により与えられる場合、L−リジン−d−アンフェタミンからd−アンフェタミンの生物学的利用能は、減少し易くなるであろう。点滴として与えられても、L−リジン−d−アンフェタミンからd−アンフェタミンの生物学的利用能は、経口投薬された同様用量のものを超えず、ピーク濃度に対する時間は、実質的に遅延した。このデータにより、L−リジン−d−アンフェタミンが、静脈注射によるd−アンフェタミンの乱用依存を低下させることがさらに支持される。
【0193】
【表34】

【0194】
【表35】

【0195】
【表36】

【0196】
【表37】

【0197】
【表38】

【0198】
【表39】

【0199】
【表40】

【0200】
【表41】

【0201】
【表42】

【0202】
実施例20
静脈点滴後のd−アンフェタミンと比較して、L−リジン−d−アンフェタミンの心血管遅延作用
心収縮期および弛緩期の血圧(BP)は、治療用量でもd−アンフェタミンにより増加する。L−リジン−d−アンフェタミンは、全身性代謝の結果、d−アンフェタミン(ゆっくりにもかかわらず)を放出することが予想されることから、予備的な試験が、4匹のイヌ(オス2匹とメス2匹)に対しd−アンフェタミンまたはL−リジン−d−アンフェタミンの等モル用量を用いて行われた。この結果は、アミドプロドラッグが不活性であり、幾らかのd−アンフェタミンの遅い放出が、第1の投与後20分に開始することを示唆している。しかしながら、d−アンフェタミンに相対して、その作用の強さは低い。例えば、平均血圧を図35にグラフ化してある。以前に公表されたデータ(コーリィ(Kohli)およびゴールドバーグ(Goldberg)、1982年)と一致して、少用量のd−アンフェタミンは、血圧に対して迅速な効果を有することが見られた。最少用量(0.202mg/kg、0.5mg/kgのL−リジン−d−アンフェタミンと等モル)は、平均BPの急性ダブリングが発生し、続いて30分かけてゆっくりと回復する。
【0203】
対照的に、L−リジン−d−アンフェタミンは、注入後凡そ30分まで平均BPの変化は殆ど発生しなかった。その時間に血圧は、約20〜50%増加した。d−アンフェタミンの連続放出は、恐らく実験の残りの過程で血圧のゆっくりと安定した増加の原因となる。その後の注入では、d−アンフェタミンは、非用量依存的な様式でその効果を反復することが見られる。すなわち、最初の注入から10倍用量を増すと、同じ最大圧の上昇が生じた。このことは、d−アンフェタミンボーラス注入の連続的刺激の際、神経末端にカテコールアミンレベルの状態を反映し得る。L−リジン−d−アンフェタミンの連続投与後に見られた平均血圧の上昇は(図35)、より徐々でかつ強烈な作用を少なくすることに注目されたい。同様な結果は、左心室圧に見られた(図36)。これらの結果はさらに、L−リジン−d−アンフェタミンとして投与された場合、静脈内経路によりd−アンフェタミンの生物学的利用能の有意な減少を実証している。その結果、この薬物を注入する人に求められるd−アンフェタミンの薬理学的効果の迅速な発生は除かれる。
【0204】
【表43】

【0205】
【表44】

【0206】
実施例21
経口投与によるアンフェタミン対L−リジン−d−アンフェタミンに対する薬力学的(歩行活動)応答
オスSDラットに、自由に水を供給し、一晩絶食させ、6mg/kgのアンフェタミンまたは当量のd−アンフェタミンを含有するL−リジン−d−アンフェタミンを用いて経口胃管栄養法により投与した。水平歩行活動(HLA)を、フォトセル活動チャンバ(サンディエゴ・インストルメンツ(San Diego Instruments))を用いてライトサイクルの期間記録した。全カウントは、試験期間中12分毎に記録した。ラットは、3つの個別の実験において、それぞれ5時間、8時間、および12時間においてモニターされた。d−アンフェタミン対L−リジン−d−アンフェタミンに関して時間対HLAカウントを、図37〜38に示している。各実験において、ピーク活動までの時間が遅延され、薬力学的効果は、d−アンフェタミンと比較して、L−リジン−d−アンフェタミンに関する時間延長が明白であった。Lys−Amp投与ラットのHLAに関する全活動カウントは、全て3つの実験においてd−アンフェタミンにより誘導されたものよりも増加(11〜41%)した(表40および41)。
【0207】
【表45】

【0208】
【表46】

【0209】
実施例22
鼻腔内投与によるアンフェタミン対L−リジン−d−アンフェタミンに対する薬力学的応答
オスSDラットに、1.0mg/kgのアンフェタミンまたは当量のd−アンフェタミンを含有するL−リジン−d−アンフェタミンを用いて鼻腔内投与により投与した。同様に投与された動物の第2のセットにおいて、カルボキシメチルセルロース(CMC)を、62.6mg/mlの濃度(L−リジン−d−アンフェタミンの濃度よりも凡そ2倍高く、またd−アンフェタミン含量よりも5倍高い)で薬物溶液に加えた。CMC薬物混合物を完全に懸濁化してから、各用量を送達した。歩行活動は、節の標題実施例7に記載された手法を用いてモニターされた。図39〜40に示されているように、アンフェタミン/CMC対L−リジン−d−アンフェタミンおよびアンフェタミン対L−リジン−d−アンフェタミンCMCとの比較に関して活性対時間(1時間または2時間)が示されている。図39に示すように、L−リジン−d−アンフェタミンに対するCMCの添加は、水/CMCコントロールと同様なレベルにIN投与ラットの活動応答を減少させたが、一方、CMCの添加によるアンフェタミン活動に対する効果は見られなかった。CMCによるL−リジン−d−アンフェタミンのベースラインを超える活動増加は、d−アンフェタミン投与動物に見られる活動と比較した場合、CMCなしのLys−Ampの34%に較べて9%のみであった(表42)。CMCは、IN投与により誘導されたd−アンフェタミン活動に対して観察可能な影響を及ぼさなかった。
【0210】
【表47】

【0211】
実施例23
静脈内(IV)投与によるアンフェタミン対L−リジン−d−アンフェタミンに対する薬力学的応答
オスSDラットに、1.0mg/kgのd−アンフェタミンまたは当量のアンフェタミンを含有するL−リジン−d−アンフェタミンを用いて静脈内投与により投与した。活動対時間(3時間)を、d−アンフェタミン対L−リジン−d−アンフェタミンに関して示している(図41)。L−リジン−d−アンフェタミンにより誘導された活動は、実質的に減少し、ピーク活動に対する時間は、遅延した。3時間の時間に亘る全活動カウントとして発現された活動は、図41に示される。L−リジン−d−アンフェタミンのベースラインを超える活動増加は、d−アンフェタミン投与動物に見られた活動と比較した場合、L−リジン−d−アンフェタミンに関して34%であった(表43)。
【0212】
【表48】

【0213】
実施例24
経口投与L−リジン−d−アンフェタミンの毒性減少
1群当たり3匹のオスおよび3匹のメスSDラットに、0.1、1.0、10、60、100または1000mg/kgでL−リジン−d−アンフェタミンの単回経口投与を行った(表44)。各動物は、1日目から7日目(投与日を1日目とする)に毒性徴候および死亡が見られ、1つのラット/性別/群は、死亡の際に剖検された(スケジュール化または非スケジュール化)。
【0214】
【表49】

【0215】
本試験の重要観察としては以下の事項が挙げられる。
・1〜3群における全ての動物は、本試験の実施を通して観察できる徴候を示さなかった。
・4〜6群における全ての動物は、投与後2時間以内に歩行活動が増加し、2日目まで続いた。
・1000mg/kgで投与された1匹のメスラットは、2日目に死亡したことが判った。剖検により、クロモ多涙症、クロモ鼻漏、膨隆胃(ガス)、副腎肥大、および浮腫ならびに膨隆腸管が明らかとなった。
・全部で4匹のラットは、3日目に重度の皮膚変化病巣を有した。
・1000mg/kgで投与された1匹のオスラットは、腹側頚部に開口皮膚病変部のため3日目に安楽死させた。
・残り全ての動物は、4日目から7日目を通して正常に見えた。
【0216】
動物は、投与後1時間目、2時間目および4時間目に毒性徴候が見られ、投与後7日間毎日1回およびケージ側の観察を記録した。死亡または瀕死の状態で犠牲となった動物は、剖検され、廃棄された。1つの動物/性別/群の全てを、スケジュール化または非スケジュール化された死亡の際に剖検された。
【0217】
ケージ側の観察およびグロス剖検による知見を、表5に要約している。このデータは、致死量を確立するのに不十分であったが、本試験により、1匹だけの死亡が6匹動物の1群から生じたことから、L−リジン−d−アンフェタミンの経口致死量は、1000mg/kg超であることを示している。この投与群における第2の動物を3日目に安楽死させたが、それは、人道的理由のために行われ、この動物は、完全に回復するであろうと感じられた。アンフェタミン毒性(NTP、1990年;NIOSH登録番号:SI1750000;グッドマン(Goodman)ら、1985年)に特徴的である4〜6群に薬物誘導ストレスを観察により示唆した。全ての動物は、4〜7日目に異常な徴候を示さず、各処置レベルにおいて完全回復を示唆した。
【0218】
確立された致死量を支持するためのデータの欠如は、リジンとの共役アンフェタミンの推定保護効果のためであると考えられる。L−リジン−d−アンフェタミン自体は、不活性であることが示されたが、非共役体(d−アンフェタミン)への代謝の際に活性となる。したがって、高用量で、L−リジン−d−アンフェタミンの非共役体への代謝飽和が、観察毒性の欠如を説明でき、これは100mg/kg超の用量で予想され、d−アンフェタミン硫酸塩と一致する(NTP、1990年)。d−アンフェタミンの形成速度およびアンフェタミン形成程度の双方は、毒性軽減に帰属できる。あるいは、L−リジン−d−アンフェタミンの経口吸収はまた、このような高濃度で飽和になり得、L−リジン−d−アンフェタミンの生物学的利用能の限界により低毒性を示唆し得る。
【0219】
実施例25
L−リジン−d−アンフェタミンの薬力学的活動のインビトロ評価
本明細書に検討されたアミノ酸共役体においてアンフェタミンのアシル化は、親薬物の刺激活性を有意に軽減すると考えられることが予想された。例えば、マルボーラ(Marvola)(1976)は、アンフェタミンのN−アセチル化が、マウスにおける歩行活動の増加効果を無効にすることを示した。該共役体が、刺激剤として直接作用しないことを確認するために、我々は、標準的な放射性リガンドアッセイを用いて、Lys−Amp(10−9から10−5M)のヒト組換えドーパミン部位およびノルエピネフリントランスポート結合部位への特異的結合を試験した(ノバスクリーン(Novascreen)、メリーランド州ハノーバー所在)。これらの結果(表45参照)は、Lys−Ampが、これらの部位に結合しなかったことを示している。これらの結果を鑑みて該共役体は、刺激活性を保持しそうもないように思われる(マルボーラ(Marvola)(1976))。「Effect of acetylated derivatives of some sympathomimetic amines on the acute toxicity,locomotor activity and barbiturate anesthesia time in mice」、Acta Pharmacol Toxicol(Copenh)38(5):p.474−89)。
【0220】
【表50】

【0221】
実施例26
アンフェタミンを放出させるための「キッチン試験」のインビトロ評価
該共役体から遊離アンフェタミンを放出する種々の容易にアクセスできる物理化学的方法により化合物を処理する試みが、違法化学者によりなされ得ると予想された。乱用抵抗性の製剤は、水、酸(ビネガー)、塩基(ベーキングパウダーおよび重曹)、および加熱に曝された場合、d−アンフェタミンを放出しないさらなる特徴を有するであろう。L−リジン−d−アンフェタミンおよびGGG−Ampを用いる幾つかの試験において、以下の処理後ではアンフェタミンを検出しなかった。
【0222】
【表51】

【0223】
各試験において、サンプルを20〜60分間加熱沸騰させた。
【0224】
実施例27
経口、鼻腔内および静脈内経路により投与された種々のアミノ酸−アンフェタミン化合物の生物学的利用能
経口投与。オスSDラットに、自由に水を供給し、一晩絶食させ、アンフェタミンまたは当量のアンフェタミンを含有するアミノ酸−アンフェタミン共役体を用いて経口胃管栄養法により投与した。
【0225】
鼻腔内投与。オスSDラットに、1.8mg/kgのアンフェタミンまたは当量のアンフェタミンを含有するリジン−アンフェタミンを鼻腔内投与により投与した。
【0226】
種々のアミノ酸−アンフェタミン化合物の相対的インビボ性能は、図42〜50に示され、表46に要約されている。Ser−Ampからのアンフェタミンの鼻腔内生物学的利用能は、遊離アンフェタミンに較べてある程度減少した。しかしながら、この化合物は、経口経路の投与によりアンフェタミンと生物学的同等性はなかった。フェニルアラニンは、経口経路の投与によりアンフェタミンと生物学的同等性であったが、非経口経路の投与により生物学的利用能の減少は、殆ど、または全く見られなかった。Gly−Ampは、経口経路により、Cmax(74%)の減少を伴ってほぼ等しい生物学的利用能(90%)を有した。さらに、Gly−Ampは、鼻腔内および静脈内経路によりアンフェタミンと比較して生物学的利用能の減少を示した。
【0227】
【表52】

【0228】
実施例28
d−アンフェタミン共役体の経口Cmaxの減少
オスSDラットに、自由に水を与え、一晩絶食させ、アンフェタミン共役体またはd−アンフェタミン硫酸塩を経口胃管栄養法により投与した。全ての用量は、当量のd−アンフェタミン塩基を含有した。血漿中d−アンフェタミン濃度は、ELISA(アンフェタミンウルトラ、109319、ネオゲン(Neogen)社、ケンタッキー州レキシントン所在)により測定した。このアッセイは、主要d−アンフェタミン代謝物(パラ−ヒドロキシ−d−アンフェタミン)の発生が最少反応性(0.6%)のみでd−アンフェタミンに特異的ある。血漿中d−アンフェタミンおよびL−リジン−d−アンフェタミン濃度は、実施例に示されたLC/MS/MSにより測定された。
【0229】
実施例29
d−アンフェタミン共役体の鼻腔内生物学的利用能(AUCおよびCmax)の減少
オスSDラットに、自由に水を与え、アンフェタミン共役体またはd−アンフェタミン硫酸塩を含有する0.02mlの水を鼻腔フレア入れることにより用量を投与した。全ての用量は、当量のd−アンフェタミン塩基を含有した。血漿中d−アンフェタミン濃度は、ELISA(アンフェタミンウルトラ、109319、ネオゲン(Neogen)社、ケンタッキー州レキシントン所在)により測定した。このアッセイは、主要d−アンフェタミン代謝物(パラ−ヒドロキシ−d−アンフェタミン)の発生が最少反応性(0.6%)のみでd−アンフェタミンに特異的ある。血漿中d−アンフェタミンおよびL−リジン−d−アンフェタミン濃度は、実施例に示されたLC/MS/MSにより測定された。
【0230】
実施例30
d−アンフェタミン共役体の静脈内生物学的利用能(AUCおよびCmax)の減少
オスSDラットに、自由に水を与え、アンフェタミン共役体またはd−アンフェタミン硫酸塩を含有する0.1mlの水を尾静脈の静脈内注射により用量を投与した。全ての用量は、当量のd−アンフェタミン塩基を含有した。血漿中d−アンフェタミン濃度は、ELISA(アンフェタミンウルトラ、109319、ネオゲン(Neogen)社、ケンタッキー州レキシントン所在)により測定した。このアッセイは、主要d−アンフェタミン代謝物(パラ−ヒドロキシ−d−アンフェタミン)の発生が最少反応性(0.6%)のみでd−アンフェタミンに特異的ある。血漿中d−アンフェタミンおよびL−リジン−d−アンフェタミン濃度は、実施例に示されたLC/MS/MSにより測定された。
【0231】
実施例31
種々の化学的部分に対するアンフェタミンの結合
上記実施例は、その治療値を維持しながら過量の可能性を減少させる上で有用なアミノ酸など、化学的部分に共役されたアンフェタミンの使用を立証している。化学的部分に対するアンフェタミンの結合の有効性は、リジン(K)に対するアンフェタミンの結合により立証したが、上記の実施例は、説明目的のみであることを意味している。種々の化学的部分(すなわち、ペプチド類、糖ペプチド類、炭水化物類、ヌクレオシド類、またはビタミン類)に対するアンフェタミンの結合は、以下に示されるとおり、同様の手法により以下の代表的な出発物質を用いる。
【0232】
アンフェタミン合成例
Gly−Ampの合成
Gly−Ampは、アミノ酸出発物質がBoc−Gly−Gly−OSuであること以外同様の方法により合成された。
Glu−Phe−Ampの合成
Glu−Phe−Ampは、アミノ酸出発物質がBoc−Glu(OtBu)−Glu(OtBu)−OSuであり、出発薬物がPhe−Ampであること以外同様の方法により合成された(Phe−Amp合成を参照)。
His−Ampの合成
His−Ampは、アミノ酸出発物質がBoc−His(Trt)−OSuであること以外同様の方法により合成された。
Lys−Gly−Ampの合成
Lys−Gly−Ampは、アミノ酸出発物質がBoc−Lys(OtBu)−OSuであり、出発薬物共役体がGly−Ampであること以外同様の方法により合成された(Gly−Amp合成を参照)。
Lys−Glu−Ampの合成
Lys−Glu−Ampは、アミノ酸出発物質がBoc−Lys(Boc)−OSuであり、出発薬物共役体がGlu−Ampであること以外同様の方法により合成された。
Glu−Ampの合成
Glu−Ampは、アミノ酸出発物質がBoc−Glu(OtBu)−OSuであること以外同様の方法により合成された。
(d)Lys−(I)−Lys−Ampの合成
(d)Lys−(I)−Lys−Ampは、アミノ酸出発物質がBoc−(d)−Lys(Boc)−(I)−Lys(Boc)−OSuであること以外同様の方法により合成された。
グロン酸−Ampの合成
Gul−Ampは、炭水化物出発物質がグロン酸−OSuであること以外同様の方法により合成された。
【0233】
実施例32
経口投与後の脳組織におけるL−リジン−d−アンフェタミンの検出欠如
オスSDラットに、自由に水を与え、一晩絶食させ、L−リジン−d−アンフェタミンまたはd−アンフェタミン硫酸塩を経口胃管栄養法により投与した。全ての用量は、当量のd−アンフェタミン塩基を含有した。図51A〜Bに示されるように、d−アンフェタミン硫酸塩またはL−リジン−d−アンフェタミンの投与後、d−アンフェタミンの同様のレベルが、血清中ならびに脳組織中に検出された。しかしながら、共役体L−リジン−d−アンフェタミンは、血清中に相当量存在したが、脳組織には検出されず、共役体は、中枢神経系の作用部位にアクセスする血液脳関門を通過しないことを示した。
【0234】
実施例33
ADHDの治療に用いられるアンフェタミン徐放性製品アッダーオールXR(Adderall XR(登録商標))およびデキサドリンスパンスール(Dexadrine Spansule(登録商標))と比較したL−リジン−d−アンフェタミンの臨床的薬物動態評価および経口生物学的利用能
【0235】
【表53】

【0236】
ヒトにおけるL−リジン−d−アンフェタミンの薬物動態および経口生物学的利用能の臨床評価が実施された。L−リジン−d−アンフェタミンは、d−アンフェタミン塩基含量の用量を基準にして治療範囲の末端である低用量(25mg)および高用量(75mg)に近接した用量で経口投与された。さらに、高用量は、高用量のL−リジン−d−アンフェタミンと等しいアンフェタミン塩基を含有するアッダーオールXR(Adderall XR(登録商標))(シャイア(Shire))またはデキサドリンスパンスール(Dexadrine Spansule(登録商標))(グラクソスミスクライン(GlaxoSmithKline))の用量と比較された。治療群および用量は、表47に要約されている。定量限界以下(blq<0.5mg/mL)の全ての濃度は、薬物動態解析目的のためにゼロとして処理された。
【0237】
各個人被験者へ低用量および高用量でのL−リジン−d−アンフェタミン投与後のd−アンフェタミンおよびL−リジン−d−アンフェタミン自体の濃度ならびに薬物動態パラメータは、表48〜51に示している。各個人被験者へアッダーオールXR(Adderall XR(登録商標))またはデキサドリンスパンスール(Dexadrine Spansule(登録商標))の投与後のd−アンフェタミンの濃度ならびに薬物動態パラメータは、表52および53にそれぞれ示している。L−リジン−d−アンフェタミン共役体自体およびd−アンフェタミンを示す濃度−時間曲線(ng/mL、図52Aと53A、μM、図52Bと53B)は、図52と53に示している。L−リジン−d−アンフェタミンからのd−アンフェタミンの徐放性は、両用量に見られ、薬物動態パラメータ(CmaxおよびAUC)は、低用量と高用量が比較された場合、用量に比例した(表43、50および54;図52および53)。d−アンフェタミンの有意な濃度は、投与1時間後まで観測されなかった。L−リジン−d−アンフェタミン共役体自体が少量のみ(25mgおよび75mg用量に関して、それぞれ全薬物吸収の1.6パーセントおよび2.0パーセント;AUCinf−モルベース)、約1時間におけるピーク濃度で検出された(表49および51)。吸収された少量の共役体自体は、迅速であり、最高用量でさえも5時間まで検出できる濃度が存在せず完全に除かれた。
【0238】
交叉デザイン(7日間のウッシュアウト期間後にアッダーオールXR(Adderall XR(登録商標))を服用した同一の被験者)において、高用量のL−リジン−d−アンフェタミン用量は、等しい用量のアッダーオールXR(Adderall XR(登録商標))と比較された。アッダーオールXR(Adderall XR(登録商標))は、d−アンフェタミン塩およびl−アンフェタミン塩の混合物(当量のd−アンフェタミン硫酸塩、d−/l−アンフェタミン硫酸塩、d−アンフェタミンサッカリン酸塩、およびd−/l−アンフェタミンアスパラギン酸塩)を含有する、ADHDのための1日1回の徐放性治療用である。当量の徐放性デキサドリンスパンスール(Dexadrine Spansule(登録商標))(d−アンフェタミン硫酸塩の徐放性製剤を含有する)もまた、本試験に含まれた。ラットにおける薬物動態試験に見られたように、L−リジン−d−アンフェタミンの経口投与は、アッダーオールXR(Adderall XR(登録商標))およびデキサドリンスパンスール(Dexadrine Spansule(登録商標))のものと同様のd−アンフェタミン濃度−時間曲線を生じた(図54および55)。L−リジン−d−アンフェタミン投与後のd−アンフェタミンの生物学的利用能(AUCinf)は、両徐放性アンフェタミン製品とほぼ同等であった(表54)。典型的にはADHDに有効な1日1回の治療に必要とされる時間である、12時間の経時にわたって、L−リジン−d−アンフェタミンの生物学的利用能は、アッダーオールXR(Adderall XR(登録商標))(d−アンフェタミン+l−アンフェタミン濃度)とほぼ等しく、また、デキサドリンスパンスール(Dexadrine Spansule(登録商標))よりも20パーセント高かった。この臨床試験結果に基づいて、L−リジン−d−アンフェタミンは、ADHDに関して有効な1日1回の治療となり得るであろう。さらに、L−リジン−d−アンフェタミンは、ヒトと動物モデルにおいて同様の薬物動態を得、すなわち、d−アンフェタミンの遅延放出は、徐放性動態をもたらした。これらの知見に基づいて、L−リジン−d−アンフェタミンは、当然のことながら、ヒトにおける乱用抵抗性もまた有する。
【0239】
【表54】

【0240】
【表55】

【0241】
【表56】

【0242】
【表57】

【0243】
【表58】



【0244】
【表59】

【0245】
【表60】


【0246】
本明細書に示され、記載された本発明の特定の実施形態は、代表的なものだけであることは理解されよう。本発明の精神および範囲を逸脱せずに多数の変型、変化、置換および等価物が当業者に生じるであろう。特に、本出願に用いられた用語は、関連出願に用いられた類似の用語を考慮して幅広く読み取る必要がある。したがって、本明細書に記載され、添付の図面に示された課題事項は、単なる例示であって限定的な意味には考えないこと、また、本発明の範囲は、添付の請求項によってのみ決定されることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学的部分に共有結合しているアンフェタミンを含む化合物。
【請求項2】
前記化学的部分が、ポリペプチド、オリゴペプチド、アミノ酸、炭水化物、糖ペプチド、核酸またはビタミンから選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
4つ以上のアミノ酸を含有するペプチドに共有結合しているアンフェタミンを含む化合物。
【請求項4】
トリペプチドに共有結合しているアンフェタミンを含む化合物。
【請求項5】
ジペプチドに共有結合しているアンフェタミンを含む化合物。
【請求項6】
単一アミノ酸に共有結合しているアンフェタミンまたはその塩類を含む化合物。
【請求項7】
リジンに共有結合しているアンフェタミンを含む化合物。
【請求項8】
リジンに共有結合しているアンフェタミンから本質的なる化合物。
【請求項9】
前記アンフェタミンが、アンフェタミン、メタンフェタミン、メチルフェニデート、またはそれらの混合物から選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
アンフェタミンと、経口以外の経路を経て投与されるとき、前記アンフェタミンを薬理学的に不活性にさせるか、または薬理学的な活性を減少させる様式で、前記アンフェタミンに共有結合している化学的部分と、を含む組成物。
【請求項11】
経口用剤形において化学的部分に共有結合しているアンフェタミンを含む組成物。
【請求項12】
前記化学的部分が、ポリペプチド、オリゴペプチド、アミノ酸、炭水化物、糖ペプチド、核酸またはビタミンを含む、請求項10または11に記載の組成物。
【請求項13】
前記化学的部分が、同様の投与量および製剤で投与されたアンフェタミンのものと比較して、アンフェタミンの徐放性とアンフェタミンのピーク濃度を与える、請求項10〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
前記化学的部分がアミノ酸であり、前記アミノ酸がリジンである、請求項10〜13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
前記組成物が、鼻腔内投与されるとき、薬理学的有効形態においてアンフェタミンの放出に抵抗性である、請求項10〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
前記組成物が、吸入により投与されるとき、薬理学的有効形態において前記アンフェタミンの放出に抵抗性である、請求項10〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
前記組成物が、非経口注射により投与されるとき、薬理学的有効形態において前記アンフェタミンの放出に抵抗性である、請求項10〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
前記組成物が、薬理学的有効形態において特定の賦形剤の添加によりさらに減少される、アンフェタミンの放出に抵抗性である、請求項10〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
前記賦形剤が、イオン電荷化合物である、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記イオン電荷化合物が、カルボキシメチルセルロースである、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
前記化学的部分が、ポリペプチドである、請求項10〜13または請求項15〜18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
前記化学的部分が、オリゴペプチドである、請求項10〜13または請求項15〜18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
前記化学的部分が、アミノ酸である、請求項10〜13または請求項15〜18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項24】
前記化学的部分が、炭水化物である、請求項10〜13または請求項15〜18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項25】
前記化学的部分が、糖ペプチドである、請求項10〜13または請求項15〜18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項26】
前記化学的部分が、核酸である、請求項10〜13または請求項15〜18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項27】
前記化学的部分が、ビタミンである、請求項10〜13または請求項15〜18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項28】
前記アンフェタミンが、アンフェタミン、メタンフェタミン、メチルフェニデート、またはそれらの混合物から選択される、請求項10〜27のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項29】
前記経口用剤形が、錠剤、カプセル剤、カプレット剤、経口液剤および経口懸濁剤から選択される、請求項11〜18および請求項21〜28のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項30】
セリンに共有結合しているアンフェタミンを含む組成物。
【請求項31】
フェニルアラニンに共有結合しているアンフェタミンを含む組成物。
【請求項32】
グリシントリペプチドに共有結合しているアンフェタミンを含む組成物。
【請求項33】
ポリペプチドに共有結合しているアンフェタミンを含む組成物であって、前記ポリペプチドが、8つ未満のアミノ酸を含む、組成物。
【請求項34】
前記ポリペプチドが、4つ未満のアミノ酸を含む、請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
前記アミノ酸が、天然アミノ酸を含む、請求項34に記載の組成物。
【請求項36】
アンフェタミンの等モル量を含有する用量の非共役アンフェタミンと比較して、アンフェタミンの経口生物学的利用能が、治療効果のために意図された用量を超えた用量において低下されている、請求項10〜35のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項37】
アンフェタミン塩基または他の興奮剤の等モル量を含有する用量の非共役アンフェタミンと比較して、アンフェタミンの静脈内生物学的利用能が低下されている、請求項10〜35のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項38】
アンフェタミン塩基または他の興奮剤の等モル量を含有する用量の非共役アンフェタミンまたは他の非共役興奮剤と比較して、その鼻腔内生物学的利用能が減じられる、請求項10〜35のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項39】
請求項10〜38のいずれか一項に記載の組成物のエステルまたは塩。
【請求項40】
化学的部分にアミンを介して共有結合しているアンフェタミンを含む経口投薬用に製剤化された組成物を、必要とする患者に投与することを含み、アンフェタミンの血中濃度は治療的有効濃度を維持するが、多幸感効果をもたらさない、多幸感を防ぐ、または減少させる、アンフェタミンを送達する方法。
【請求項41】
化学的部分に共有結合しているアンフェタミンを投与することを含む、アンフェタミンを必要とする患者を治療する方法。
【請求項42】
アンフェタミンと比較したとき、治療的に生物学的同等性のAUCを提供する化学的部分に共有結合しているアンフェタミンの治療的有効量を、患者に提供することを含む、アンフェタミンを送達する方法。
【請求項43】
化学的部分に共有結合しているアンフェタミンを提供することを含む、注意力欠陥多動性障害を治療する方法。
【請求項44】
前記患者が、注意力欠陥多動性障害、睡眠発作または肥満を患っている、請求項41に記載の方法。
【請求項45】
請求項10〜39のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする人に提供することを含み、アンフェタミンの乱用を減少させる、または防ぐ方法であり、製造元の取り扱い説明書と一致しない様式で用いられたとき、アンフェタミンの薬理学的活性を低下させる、方法。
【請求項46】
請求項10〜39のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする人に投与することを含み、アンフェタミンの乱用を減少させる、または防ぐ方法であり、前記組成物が、製造元の取り扱い説明書と一致しない様式で用いられたとき、アンフェタミンの薬理学的活性を低下させる、方法。
【請求項47】
請求項10〜39のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする人に処方することを含み、アンフェタミンの乱用を減少させる、または防ぐ方法であり、前記組成物が、製造元の取り扱い説明書と一致しない様式で用いられたとき、アンフェタミンの薬理学的活性を低下させる、方法。
【請求項48】
請求項10〜39のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする人に提供することを含む、アンフェタミンの過量を防ぐ方法。
【請求項49】
請求項10〜39のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする人に処方することを含む、アンフェタミンの過量を防ぐ方法であり、前記組成物が、アンフェタミンの過量の可能性を低下させる様式でアンフェタミンに共有結合している化学的部分を含む、方法。
【請求項50】
請求項10〜39のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする人に提供することを含み、アンフェタミンの多幸感作用を減少させる、または防ぐ方法であり、前記組成物が、製造元の取り扱い説明書と一致しない様式で用いられたとき、アンフェタミンの薬理学的活性を低下させる、方法。
【請求項51】
請求項10〜39のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする人に処方することを含み、アンフェタミンの多幸感作用を減少させる、または防ぐ方法であり、前記組成物が、製造元の取り扱い説明書と一致しない様式で用いられたとき、アンフェタミンの薬理学的活性を低下させる、方法。
【請求項52】
請求項10〜39のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする人に経口投与することを含み、アンフェタミンの乱用を減少させる、または防ぐ方法であり、前記組成物が、製造元の取り扱い説明書と一致しない様式で用いられたとき、アンフェタミンの薬理学的活性を低下させる、方法。
【請求項53】
請求項10〜39のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする人に経口投与することを含む、アンフェタミンの過量を防ぐ方法。
【請求項54】
請求項10〜39のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする人に経口投与することを含み、アンフェタミンの多幸感作用を減少させる、または防ぐ方法であり、前記組成物が、製造元の取り扱い説明書と一致しない様式で用いられたとき、アンフェタミンの薬理学的活性を低下させる、方法。
【請求項55】
経口投薬用に製剤化された請求項10〜39のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする人に投与することを含み、多幸感を防ぐ、または減少させるアンフェタミンを送達する方法であり、アンフェタミンの血中濃度は、治療的有効濃度を維持するが、多幸感作用をもたらさない、方法。
【請求項56】
請求項10〜39のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする人に経口投与することを含み、アンフェタミンの乱用を減少させる、または防ぐ方法であり、前記組成物が、製造元の取り扱い説明書と一致しない様式で用いられたとき、アンフェタミンの薬理学的活性を低下させる、方法。
【請求項57】
請求項10〜39のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする人に経口投与することを含む、アンフェタミンの過量を防ぐ方法。
【請求項58】
前記化学的部分が、アミノ酸、オリゴペプチド、ポリペプチド、炭水化物、糖ペプチド、核酸またはビタミンを含む、請求項40〜44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記ポリペプチドが、70未満のアミノ酸を含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記ポリペプチドが、50未満のアミノ酸を含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記ポリペプチドが、10未満のアミノ酸を含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記ポリペプチドが、4つ未満のアミノ酸を含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記アミノ酸が、リジンである、請求項58に記載の方法。
【請求項64】
前記アミノ酸が、セリンである、請求項58に記載の方法。
【請求項65】
前記アミノ酸が、フェニルアラニンである、請求項58に記載の方法。
【請求項66】
前記アミノ酸が、グリシンである、請求項58に記載の方法。
【請求項67】
アンフェタミン単独と比較したとき、前記アンフェタミンは、治療的に生物学的同等性のAUCを提供するが、多幸感をもたらすCmaxを提供する、請求項40〜44のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24A】
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【図24B】
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【図25】
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【図26A】
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【図26B】
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【図27】
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【図28】
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【図29A】
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【図29B】
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【図30A】
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【図30B】
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【図31A】
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【図31B】
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【図32A】
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【図32B】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51A】
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【図51B】
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【図52A】
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【図52B】
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【図53A】
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【図53B】
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【図54A】
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【図54B】
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【図55A】
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【図55B】
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【公開番号】特開2012−6978(P2012−6978A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−219941(P2011−219941)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【分割の表示】特願2006−533534(P2006−533534)の分割
【原出願日】平成16年6月1日(2004.6.1)
【出願人】(507055017)シャイア エルエルシー (29)
【Fターム(参考)】