説明

乳房内乳首シーラント

本発明は、1以上の植物油および次硝酸ビスマスを含む獣医製剤または医薬製剤ならびにそれらの製造方法および使用方法に関する。前記製剤は、動物における乳腺炎を予防または治療するための乳首シーラントとして有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、米国仮出願第61/119,763号(出願日:2008年12月4日)に基づく利益を主張する。
【0002】
技術分野
本発明は、動物における乳腺炎の治療および予防のための乳首シーラント製剤およびそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
乳腺炎は、乳牛の最も一般的な疾患である。商業用牛群において、乳汁の質の低下によるコストは極めて大きい可能性がある。このコストは、生産量の減少および、処理ストリームからの汚染乳の抑制の必要性に起因する可能性がある。
【0004】
乳腺炎は、ある種の損傷による乳房組織の炎症反応であり、その最も一般的なものは細菌感染症である。炎症反応は、乳房組織および乳汁における血液タンパク質および白血球の増加からなる。この反応の目的は、刺激物を破壊し、損傷組織を修復し、乳房を正常機能に戻すことである。
【0005】
炎症は、(a)乳房の腫れ(持続性炎症は、組織損傷および、乳房内の分泌組織と非生産性結合組織との置換をもたらす)、(b)乳汁の凝固(これらの凝塊は、凝固した白血球、分泌細胞およびタンパク質である)ならびに(c)泌乳量の低下、を特徴とする。
【0006】
乳腺炎は、細菌が乳管を通過し、乳び槽として知られる乳首の部分に侵入した後に生じる。主に2つの期間において乳腺炎が生じる可能性がある。泌乳期または非泌乳期(乾乳期)である。
【0007】
泌乳期中では、乳首への侵入は、通例搾乳中に起こる。搾乳ユニット中への望ましくない空気の侵入がある場合、乳汁中または乳首先端に存在する微生物は、乳管および乳び槽に侵入する。搾乳後、乳管は1〜2時間拡張したままであり、その間、損傷した乳管は、永続して部分的に開放されたままである可能性がある。このことにより、環境からの微生物の侵入または傷ついた皮膚に存在する微生物の乳管への侵入が容易になる。乳び槽および乳管を覆う組織への細菌の付着は、搾乳中のフラッシングアウト(flushing-out)を妨げ、感染の確立を助長しうる。最終的には、細菌は腺組織に侵入し、そこで細菌は腺房細胞に作用する。細菌によって産生される毒素は、泌乳上皮細胞の死またはその損傷を引き起こし、次いでこれらの細胞は血管透過性を増加させる物質を血流中に産生する。これにより、血液から腺房への白血球の移動が可能となり、そこで白血球は細菌を飲み込むことによって機能する。
【0008】
泌乳期が終わり、搾乳がしばらくの間停止されると、天然のケラチン乳首プラグの形成によって乳管が閉鎖される。このことは、一般的には2〜3週間の間に起こる。しかしながら、この乳首プラグの形成前には、乳管は開放されており、細菌感染症を大変起こしやすい。乳首プラグが不十分に形成されている場合においても、感染が進行する機会が存在しうる。実際に、大部分のウシは、このプラグを形成するにの1〜9週間かかり、ウシの5%まではこのプラグを形成しない。一般的には、乾乳処置後10日目において、乳首の50%は、なお“開放されている”(例えば、Williamson JH, Woolford MW, Day AM. The prophylactic effect of a dry cow antibiotic against Streptococcus uberis. New Zealand Veterinary Journal (1995) 43, 228-234 を参照のこと)。
【0009】
乾乳期における乳腺炎の新規症例を予防するために、多くの農家は乳房内抗生物質の予防的投与でウシを処置する。乳房内抗生物質は、抗生物質を配合したペーストまたはゲルの形態で投与される。シリンジを用いて、乳首の基部の開口部経由で乳管に直接にその物質を挿入する。乳腺炎の予防は、乾乳期中に乳管に侵入するする恐れのある細菌を駆除するために乳管内に十分な抗生物質が保持されることに依存している。
【0010】
しかしながら、つい最近、乳牛におけるこのような抗生物質予防薬の使用に関する関心が高まってきた。これは、2つの理由による。(a)培養ベース乳製品の製造において牛乳加工業者に問題を引き起こす恐れのある、乳汁中の残留抗生物質の可能性および(b)動物株とヒト株に交差する抗生物質に対する細菌耐性の発生の可能性である。
【0011】
この問題に対する興味深い解決として、乳管において機械的バリアを作成するように設計された、天然のウシケラチン乳首プラグの作用を真似した乳房内薬の開発が行われてきた。このようなバリアを塗布することによって、ケラチンプラグの形成によって乳管が密封される前の時点で細菌の侵入からウシを保護することが可能である。
【0012】
この人工の機械的バリアを形成させることが可能な種々の手段が提案されている。これらには、(a)乳首の外側および基部にフィルム形成スプレーが塗布されるフィルムバリア(例えば、米国特許第6,030,633号)、(b)乳首プラグの形成のための支持体としての機能を果たすように設計された、またはそれ自体で乳首プラグとしての機能を果たし、乳管に挿入されるシリコーン製などの物質のプラグ(例えば、米国特許公開第20070239181号)、(c)シリンジによって塗布され、乳管に塗布された場合、乳首を吸う新生仔の行為によって、または酪農家の手動搾乳によって、またはペーストの“はぎ取り”によって取り除かれるまで乳管を封鎖するように設計された重金属不活性ペースト(例えば、米国特許第6,506,400号、第6,340,469号および第6,254,881号)が含まれる。
【0013】
これらの場合、これらのバリアは、どのような種類の抗生物質も抗感染薬も含まない。新規感染の予防は、単に、乳首開口部または乳管内にわたって形成されるバリアの完全性に左右される。しかしながら、乾乳処置時の搾乳停止の直後の乳圧の増大によって乳首から乳汁が漏れ、天然のケラチンプラグの形成を妨害しうるのと同様に、この同じ事象がこれらの非天然型物理的バリアの損傷をもたらしうる。
【0014】
実際、重金属乳首シーラント処置ウシの、処置100日後の乳首のX線イメージングによって、シール物質の少なくとも一部が“消失した”ことが明らかにされた(例えば、Woolford, M.W., Williamson, J.H., Day, A.M. and Copeman, P.J.A. (1998) The prophylactic effect of a teat sealer on bovine mastitis during the dry period and the following lactation. NZ Vet. J. 46: 12-19 を参照のこと)。乳首シーラント物質は、断片化したかまたは乳腺内のより高い位置に移動した可能性がある。あるいは、乳首シーラント物質は、ウシの運動によって生じた乳圧の増大によって、または減少してはいるが継続している乳汁生産によって、乳管から絞りだされた可能性がある。
【0015】
従って、天然のケラチンプラグと同様に、人工の物理的バリアを通じて感染が生じる危険性がある。
【0016】
従って、上記の問題を助長しない、より優れた乳首プラグ製品が求められている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0017】
植物油および次硝酸ビスマスを含む製剤であって、ゲルまたはペーストである前記製剤が提供される。この製剤は、好ましくは、植物油からの天然の抗感染薬を含み、従って抗感染性を有する。この製剤は、動物の乳房組織における乳腺炎を治療または予防するのに有用である。
【0018】
動物における乳房組織の乳腺炎または炎症を治療または予防する方法もまた開示される。乳腺炎を予防または治療するために、本明細書に開示された製剤を乳房組織と接触させることができる。
【0019】
本明細書記載の製剤の製造方法もまた提供される。本明細書記載の製剤は、製剤の成分を接触させるかまたは混合してゲルまたはペーストを調製する任意の既知の方法によって製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】注入の週数による平均(SEM)log10乳首シーラント重量(g/腺)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
発明の詳細な説明
本発明は、1以上の植物油および次硝酸ビスマスを含む獣医製剤または医薬製剤ならびにそれらの製造方法および使用方法に関する。この製剤は、動物における乳腺炎を予防または治療するための乳首シーラントとして有用である。
【0022】
本明細書記載の製剤は、新規細菌感染または真菌感染の侵入を防ぐための物理的バリアを形成するその能力および、乳首プラグが不完全に形成される場合であっても、乳首プラグ剤の周囲またはそれを通した細菌の侵入を積極的に防ぐその能力によって有益である。これらのさらなる防御特性は、ウシまたは乳汁における残留抗生物質の可能性をもたらしうる抗生物質(天然の抗感染薬以外)によらないことが理想的であろう。
【0023】
特記しない限り、本明細書で用いられるすべての学術用語は、本開示が属する当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。文脈から明白でない限り、単数用語“ある(a)”、“ある(an)”および“その(the)”は、複数指示対象を含む。同様に、文脈から明白でない限り、用語"または(or)"は"および(and)"を含むものとする。
【0024】
本明細書で用いられるとき、用語“動物”は、すべての哺乳動物、鳥および魚を含み、ヒトを含むすべての脊椎動物もまた含む。この用語はまた、胚期および胎児期を含む、すべての発育段階における個々の動物を含む。本明細書において、用語"家畜動物"は、有用目的または商業目的のためにヒトによって飼われる動物の任意の品種または集団のことを言う。例えば、このような動物は、限定するものではないが、畜牛(ウシ)、ヒツジ(羊)、ブタ(豚またはイノシシ)、家禽(トリ)などを含む。本明細書において、用語“乳牛”または“畜牛”は、一般に、任意の年齢のウシ起源の動物を指すために用いられる。交換可能用語は、“ウシ”、“子牛”、“早期去勢牛”、“雄牛”、“未経産雌牛”、“牛”などを含む。本明細書において、用語“ブタ”は、一般に、任意の年齢のブタ起源の動物を指すために用いられる。交換可能用語は、“子豚”、“雌豚”などを含む。
【0025】
本開示、特に請求項および/またはパラグラフにおいて、“含む(comprises)”、“含んだ(comprised)”、“含んでいる(comprising)”などの用語は、米国特許法に基づく意味を有することができ、例えば、それらは“含む(includes)”、“含んだ(included)”、“含んでいる(including)”などを意味することができ、“から本質的になっている(consisting essentially of)”および“から本質的になる(consists essentially of)”などの用語は、米国特許法でそれらに帰属された意味を有し、例えば、それらは明記されていない要素を許容するが、先行技術に示されているかまたは本発明の基本的もしくは新規特性を損なう要素を排除することに注意されたい。
【0026】
本発明は、一部分において、重金属シーラント基剤と、抗感染性を有することが知られている低濃度の天然の植物油抽出物との製剤であって、該油がシーラントから周辺組織に移動する傾向を有さないような該製剤に関する出願人の発見に基づく。
【0027】
一実施形態において、本発明は、少なくとも1つの植物油および次硝酸ビスマスを含む乳首シーラント製剤であって、ゲルまたはペーストである前記製剤に関する。ゲルまたはペーストは、さらに、流動パラフィン、ステアリン酸アルミニウムおよび/または二酸化ケイ素を含むことができる。植物油は、ワイルドタイム油、レッドタイム油、ゲラニオールタイム油、ケイヒ油、シナモンリーフ油およびそれらの混合物からなる群から選択される。植物油は、約1重量%〜約15重量%、約1重量%〜約14重量%、約1重量%〜約13重量%、約1重量%〜約10重量%、約2重量%〜約12重量%、約2重量%〜約11重量%、約2重量%〜約10重量%、約3重量%〜約9重量%、約3重量%〜約8重量%、約4重量%〜約8重量%、約4重量%〜約7重量%、約4重量%〜約6重量%、約1重量%〜5重量%、約1重量%、約1.5重量%、約2重量%、約2.5重量%、約3重量%、約3.5重量%、約4重量%、約4.5重量%または約5重量%の量で存在することができる。さらにまた、植物油は、約1重量%〜約10重量%または約1重量%〜5重量%または約2.5重量%〜5重量%の量で存在することができるケイヒ油またはシナモンリーフ油であることができる。他の実施形態において、植物油は、約1重量%〜約10重量%、約1重量%〜5重量%または約1重量%〜3重量%の量で存在することができるタイム油であることができる。
【0028】
本発明の一実施形態は、重金属シーラント基剤に、抗感染性を有することが知られている低濃度の天然の植物油抽出物を、該油が、シーラントから周辺組織に移動する傾向を有さないように加えることである。
【0029】
この目的に役立つことができる多くの油が存在しうる。油は、植物の種、樹皮、花、根または他の部分から抽出される。本発明に使用しうる、抗感染性を有することが示されている植物抽出油の一部の限定するものではないリストは、アケビ(アケビア・トリフォリアータ(Akebia trifoliate))、アルファルファ(メディカゴ・サティウァ(Medicago sativa))、アルカネット(アルカンナ・ティンクトリア(Alkanna tinctoria))、アレゲニー・バーベリー(ベルべリス・カナデンシス(Berberis Canadensis))、アーモンド(プルヌス・アミグダリス(Prunis amygdalis))、ノブドウ(アムペロプシス・ヤポニカ(Ampelopsis japonica))、ヒロハヘビノボラズ(ベルベリス・アムーレンシス(Berberis amurensis))、キハダ(フェロデンドロン・アムレンセ(Phellodendron amurense))、アミリス(アミリス・バルサミフェラ(Amyris blsamifera))、アンゼリカ(アンジェリカ・アノマラ(Angelica anomala))、アニスの実(ピムピネルラ・アニスム(Pimpinella anisum))、一年生キバナスイートクローバー(メリロトゥス・インディクス(Melilotus indicus))、リンゴ(マルス・ドメスティカ(Malus domestica))、紫草(アルネビア・エウクロマ(Arnebia euchroma))、オーストラリアンサンダルウッド(サンタルム・シカトゥム(Santalum sicatum))、ビャクシ(アンジェリカ・ダフリカ(Angelica dahurica))、白朮(アトラクチロデス・マクロセファラ(Atractylodes macrocephala))、コガネバナ(スクテラリア・バイカレンシス(Scutellaria baicalensis))、メギ(ベルベリス・ゲオルギー(Berberis georgii))、メギ(ベルベリス・ウルガリス(Berberis vulgaris))、イカリソウ(エピメディウム・グランディフロールム(Epimedium grandiflorum))、バジル(オキムム・バシリクム(Ocimum basilicum))、ベイ(ピメンタ・ラケモサ(Pimenta racemosa))、ゲッケイジュ(ラウリ・フルクトゥス(Lauri fructus))、月桂樹葉油(ラウリ・フォリ・アエテロレウム(Lauri folii aetheroleum))、サイコ(ブプレウルム・キネンセ(Bupleurum chinense))、ハマボウフウ(グレニア・リトトラリス(Glehnia littoralis))、ベンゾイン(リンデラ・ベンゾイン(Lindera benzoin))、ベンゾイン(スティラックス・ベンゾイン(Styrax benzoin))、ベルガモット(キトルス・ベルガミア(Citrus bergamia))、コノテガシワ(ツヤ・オリエンタリス(Thuja orientalis))、ベルベリスspp.(Berberis spp.)、カバノキ(ベトゥラ・アルバ(Betula alba))、カバノキ(ベトゥラ・レンタ(Betula lenta))、ビターアーモンド(プルヌス・ドゥルキス(Prunus dulcis))、ウイキョウ(フォエニクルム・ウルガレ(Foeniculum vulgare))、ビターオレンジ(キトゥルス・アウランティウム(Citrus aurantium))、コメツブウマゴヤシ(メディカゴ・ルプリナ(Medicago lupulina))、クロコショウ(ピペル・ニグルム(Piper nigrum))、ブラックベリードバーベリー(ベルベリス・カリアンタ(Berberis calliantha))、ブルーフルーテッドバーベリー(ベルベリス・ガグネパイニイ(Berberis gagnepainii))、ヤチヤナギ(ミリカ・ガレ(Myrica gale))、ボルド葉(ボルド・フォリウム(Boldo folium))、ボリジ(ボラゴ・オフィキナリス(Borago officinalis))、ナガバクコ(リキウム・バルバルム(Lycium barbarum))、オランダビユ(プソラレア・コリリフォリア(Psoralea corylifolia))、ブッコノキ(バロスマ・ベツリナ(Barosma betulina))、バックホーンバーク(フラングラエ・コルテックス(Frangulae cortex))、ヨウシュハクセン(ディクタムヌス・アルブス(Dictamnus albus))、ケードネズ(ユニペルス・オクシケドルス(Juniperus oxycedrus))、カユプテ(メラレウカ・レウカデンドラ(Melaleuca leucadendra))、カユプテ(メラレウカ・レウカデンドロン(Melaleuca leucadendron))、ショウブ根(アコルス・カラムス(Acorus calamus))、カリフォルニアバーベリー(マホニア・ピンナタ(Mahonia pinnata))、カモミール(マトリカリア・レクティタ(Matricaria recutita))、カモミールフラワー(マトリカリアエ・フロス(Matricariae flos))、カンファー(キンナモムム・カンフォラ(Cinnamomum camphora))、キャラウエイ果実(カルム・カルウィ(Carum carvi))、キャラウェイ油(カルウィ・アエテロレウム(Carvi aetheroleum))、カルダモン(エレトゥタリア・カルダモムム(Elettaria cardamomum))、カーネーション(ディアンツス・カリオフィルス(Dianthus caryophyllus))、キャロットシード(ダウクス・カロータ(Daucus carota))、ヒマシ(リキヌス・コムムニス(Ricinus communis))、シダーウッド(ユニペルス・ウィルギニアナ(Juniperus virginiana))、シダーウッド・アトラス(ケドルス・アトランティカ(Cedrus atlantica))、セロリ(アピウム・グラウェオレーンス(Apium graveolens))、モロッコカモミール(オルメニス・ムルチカウリス(Ormenis multicaulis))、キンコウボク(ミケリア・カムパカ(Michelia champaka))、オオバコ(プランタゴ・アシアティカ(Plantago asiatica))、オオイバラ(ロサ・ラエウィガータ(Rosa laevigata))、クサスギカズラ(アスパラグス・コキンキネンシス(Asparagus cochinchinensis))、トウメギ(ベルベリス・キネンシス(Berberis chinensis)、クコ(リキウム・キネンセ(Lycium 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paradisii))、セキショウ(アコルス・グラミネウス(Acorus gramineus))、ゴボウ(アルクチウム・ラプパ(Arctium lappa))、ウォーター・プランテーン(アリスマ・プランタゴアクアチカ(Alisma plantago-aquatica))、キンミズヒキ(アグリモニア・ピローサ(Agrimonia pilosa))、ツルドクダミ(ポリゴヌム・ムルチフロルム(Polygonum multiflorum))、ヘリクリスム、イモルテル(ヘリクリスム・アングスチフォリウム(Helichrysum angustifolium))、アサ(カンナビス・サティウァ(Cannabis sativa))、ヘナ(ローソニア・イネルミス(Lawsonia inermis))、フッケリーメギ(ベルベリス・アングロサ(Berberis angulosa))、カミメボウキ(オーキムム・サンクトゥム(Ocimum sanctum))、ハニーサックル(ロニケラ・カプリフォリウム(Lonicera caprifolium))、セイヨウカラハナソウ(フムルス・ルプルス(Humulus lupulus))、ホップノキ(プテレア・トリフォリアータ・モルリス(Ptelea trifoliata mollis))、セイヨウワサビ(アルモラキア・ルスチカーナ(Armoracia rusticana))、コウボク(マグノリア・オフィキナリス(Magnolia officinalis))、コオウレン(ピクロリザ・スクロフラリイフロラ(Picrorhiza scrophulariiflora))、ヒメアマドコロ(ポリゴナートゥム・シビリクム(Polygonatum sibiricum))、オウレン(コプティス・キネンシス(Coptis chinensis))、コウヘイ(ウィーテックス・ネグンド(Vitex negundo))、オウギ(アストラガルス・メムブラナーケウス(Astragalus membranaceus))、ヒアシンス(ヒアキントゥス・オリエンタリス(Hyacinthus orientalis))、シラン(ブレティルラ・ストリアータ(Bletilla striata))、ヒソップ(ヒスソプス・オフィキナリス(Hyssopus officinalis))、アキノギンリョウソウ(モノトロパ・ウニフローラ(Monotropa uniflora))、ヨウシュヤマゴボウ(フィトラクカ・アキノーサ(Phytolacca acinosa))、イレックス・プベスケンス(Ilex pubescens)、イヌラ(イヌラ・グラウェオーレンス(Inula graveolens))、アイビー(ヘデラ・ヘリックス(Hedera helix))、ウメ(プルヌス・ムメ(Prunus mume))、メギ(ベルベリス・ツンベルギイ(Berberis thunbergii))、スイカズラ(ロニケラ・ヤポニカ(Lonicera japonica))、エンジュ(ソフォラ・ヤポニカ(Sophora japonica))、ブドウサンショウ(クサントクシルム・ピペリツム(Zanthoxylum piperitum))、ネズミモチ(リグストルム・ヤポニクム(Ligustrum japonicum))、ジャスミン(ヤスミヌム・グランディフロールム(Jasminium grandiflorum))、ジャスミン(ヤスミヌム・オフィキナレ(Jasminum officinale))、セイヨウネズ(ユニペルス・コムムニス(Juniperus communis))、ジュニパーベリー(ユニペリ・フルクトゥス(Juniperi fructus))、オオミツバショウマ(キミキフガ・ヘラクレイフォリア(Cimicifuga heracleifolia))、チョウセンメギ(ベルベリス・コレアーナ(Berberis koreana))、カワミドリ(アガスタケ・ルゴーサ(Agastache rugosa))、チョウセンゴヨウ(ピヌス・コライエンシス(Pinus koraiensis))、チョウセンオキナグサ(プルサチルラ・コレアーナ(Pulsatilla koreana))、クララ(ソフォラ・フラベスケンス(Sophora flavescens))、クル(ピクロリザ・クロア(Picrorhiza kurroa))、ロックローズ(キストゥス・ラダニフェルス(Cistus ladaniferus))、ゲッケイジュ(ラウルス・ノビリス(Laurus nobilis))、ラベンダー(ラウァンドゥラ・アングスティフォリア(Lavandula angustifolia))、ラベンダー(ラウァンドゥラエ・アエテロレウム(Lavandulae aetheroleum))、オオバヒイラギナンテン(マホニア・ベアレイ(Mahonia bealei))、レモン(キトルス・リモヌム(Citrus limonum))、レモン油(キトリ・アエテロレウム(Citri aetheroleum))、レモンティーツリー(レプトスペルムム・ペテルソニイ(Leptospermum petersonii))、レモンバーベナ(リッピア・キトリオドラ(Lippia citriodora))、レモングラス(キンボポゴン・フレクスオスス(Cymbopogon flexuosus))、レモンユーカリ(エウカリプツス・キトリオドラ(Eucalyptus citriodora))、オリーブ・ティーツリー(レプトスペルムム・リウェルシドゲイ(Leptospermum liversidgei))、レオヌルス・ヤポニクス(Leonurus japonicus)、ヒオウギ(ベラムカンダ・キネンシス(Belamcanda chinensis))、レピディウム・アペタルム(Lepidium apetalum)、レッサーバードック(アルクチウム・ミヌス(Arctium minus))、ライム(キトルス・アウランティフォリア(Citrus aurantifolia))、リナロエ(ブルセラ・デルペキアナ(Bursera delpechiana))、リンデン・ブロッサム(ティリア・コルダタ(Tilia cordata))、リンデンフラワー(ティリアエ・フロス(Tiliae flos))、アマ(リヌム・ウシタティッシムム(Linum usitatissimum))、亜麻仁油(リニ・オレウム(Lini oleum))、アオモジ(リトセア・クベバ(Litsea cubeba))、ビワ(エリオボトゥリア・ヤポニカ(Eriobotrya japonica))、ハス(ネルムボ・ヌキフェラ(Nelumbo nucifera))、ウマノスズクサ(アリストロキア・デビリス(Aristolochia debilis))、ティーツリー(メラレウカ・アルテルニフォリア(Melaleuca alternifolia))、マゼランバーベリー(ベルベリス・ブクシフォリア(Berberis buxifolia))、マホベルベリス・アクウィサルゲンチイ(Mahoberberis aquisargentii)、マホニアspp.(Mahonia spp.)、イチョウ(ギンクゴ・ビローバ(Ginkgo biloba))、トウモロコシ(ゼア・マイス(Zea mays))、マジョラム(マヨラネ・ヘルバ(Majorane herba))、オレオレジン(ドリオプテリス・フィリクス-マス(Dryopteris filix-mas))、マンダリン(キトルス・レティクラタ(Citrus rticulata))、マジョラム(ティムス・マスチキナ(Thymus mastichina))、メリッサ(メリッサ・オフィキナリス(Melissa officinalis))、メリッサ葉(メリッサエ・フォリウム(Melissae folium))、メリッサオイル(メリッサエ・アエテロレウム(Melissae aetheroleum))、メキシカンバーベリー(マホニア・ハエマトカルパ(Mahonia haematocarpa))、メキシカンバーベリー(マホニア・トリフォリオラータ(Mahonia trifoliolata))、ミモザ(アカキア・デアルバータ(Acacia dealbata))、ミントブッシュ(プロスタンテラ・ロツンディフォリア(Prostanthera rotundifolia))、ミントオイル(メンタエ・アルベンシス・アエテロレウム(Menthae arvensis aetheroleum))、ボタン(パエオニア・スフルティコーサ(Paeonia suffruticosa))、カラシナ(ブラッシカ・ユンケア(Brassica juncea))、ミルラ(バルサモデンドロン・ミルラ(Balsamodendron myrrha))、ミルラ(コムミフォラ・ミルラ(Commiphora myrrha))、ギンバイカ(ミルツス・コンムニス(Myrtus communis))、キンレンカ(トロパエオルム・マユス(Tropaeolum majus))、ゲンノショウコ(ゲラニウム・ネパレンセ(Geranium nepalense))、ネロリ(キトルス・アウランティウム(Citrus aurantium))、ニアウリ(メラルウカ・ウィリディフローラ(Melaleuca viridiflora))、ハマスゲ(キペルス・ロツンドゥス(Cyperus rotundus))、ナツメグ(ミリスティカ・フラグランス(Myristica fragrans))、ボクソク(クエルクス・コルテックス(Quercus cortex))、オークモス(エウェルニア・プルナストリ(Evernia prunastri))、オリーブ(オレア・エウロパエア(Olea europaea))、オレンジブロッサム(キトルス・キネンシス・ブロッソム(Citrus cinensis blossom))、オレガノ(オリガヌム・ウルガレ(Origanum valgare))、オレゴングレープ(マホニア・アクイフォリウム(Mahonia aquifolium))、オレゴングレープ(マホニア・ネルウォーサ(Mahonia nervosa))
、オリエンタル・ラディッシュ(ラファヌス・サティウス・ニゲル(Raphanus sativus niger))、ソゴウコウ(リクイダンバル・オリエンタリス(Liquidambar orientalis))、オリガヌム(チムス・カピタツス(Thymus capitatus))、モクセイ(オスマンツス・フラグランス(Osmanthus fragrans))、パエオニアspp.(Paeonia spp.)、パルマローザ(キンボポゴン・マルティニイ(Cymbopogon martinii))、パナックス・プセウドギンセング(Panax pseudoginseng)、パプリカ(カプシキ・フルクトゥス・アケル(Capsici fructus acer))、セイヨウリンゴ(マルス・プミル(Malus pumil))、パセリ(ペトロセリヌム・サティウム(Petroselinum sativum))、パチョリ(ポゴステモン・パトゥコウリ(Pogostemon patchouli))、パトリニアspp.(Patrinia spp.)、ピーナッツ(アラキス・ヒポガエア(Arachis hypogaea))、フジバカマ(エウパトリウム・ヤポニクム(Eupatorium japonicum))、グンバイナズナ(トラスピ・アルウェンセ(Thlaspi arvense))、ペニーロイヤルミント(メンタ・プレギウム(Mentha pulegium))、セイヨウハッカ(メンタ・ピペリタ(Mentha piperita))、ペパーミントバーク(メンタエ・ピペリタエ・アエテロレウム(Menthae piperitae aetheroleum))、ペルーバルサム(ミロキシロン・バルサムム(Miroxylon balsamum))、ダイダイ(キトルス・アウランティウム(Citrus aurantium))、パインニードル(ピヌス・シルウェストリス(Pinus sylvestris))、ピンクフルーテッドバーベリー(ベルベリス・ソウリエアナ(Berberis soulieana))、オオウメガサソウ(キマフィラ・ウムベラータ(Chimaphila umbellate))、ザクロ(プニカ・グラナツム(Punica granatum))、ジャガイモ(ソラヌム・ツベロスム(Solanum tuberosum))、エゴマ(ペリルラ・フルテスケンス・ナンキネンシス(Perilla frutescens nankinensis))、フィトラッカ・エスクレンタ(Phytolacca esculenta)、ゼンコ(ペウケダヌム・プラエルプトルム(Peucedanum praeruptorum))、クソニンジン(アルテミシア・アンヌア(Artemisia annua))、ダイコン(ラファヌス・サティウス(Raphanus sativus))、ナタネ(ブラッシカ・ナプス(Brassica napus))、サヤダイコン(ラファヌス・サティウス・カウダツス(Raphanus sativus caudatus))、ラベンサラ(ラベンサラ・アロマティカ(Ravensara aromatica))、レッドタイム(ティムス・セルピルム(Thymus serpyllum))、シャクナゲ(ロドデンドロン・アントポゴン(Rhododendron anthopogon))、ダイオウ根(レイ・ラディックス(Rhei radix))、ヘラオオバコ(プランタゴ・ランケオラタ(Plantago lanceolata))、ロケット(エルカ・ウェシカリア・サティウァ(Eruca vesicaria sativa)、ローマンカモミール(アンテミス・ノビリス(Anthemis nobilis))、バラ(ロサ・ダマスケナ(Rosa damascena))、ローズゼラニウム(ペラルゴニウム・ロサ(Pelargonium rosa))、ムスクローズ(ロサ・モスカータ(Rosa mochata))、ローズヒップ(ロサ・ルビギノーサ(Rosa rubiginosa))、ローズマリー(ロスマリヌス・オフィキナリス(Rosmarinus officinalis))、ローズマリーリーフ(ロスマリニ・フォリウム(Rosmarini folium))、ローズマリー油(ロスマリニ・アエテロレウム(Rosmarini aetheroleum))、ローズウッド(アニバ・ロサエドラ(Aniba rosaedora))、ラウンド・ヘッディド・ブッシュ・クローバー(レスペデザ・カピタータ(Lespedeza capitata))、ヘンルーダ(ルタ・グラウェオレンス(Ruta graveolens))、ベニバナ(カルタムヌス・ティンクトリウス(Carthamnus tinctorius))、ベニバナ(カルタムス・ティンクトリウス(Carthamus tinctorius))、サフラン(クロクス・サティウス(Crocus sativus))、セージ(サルビアエ・オフィキナリス(Salviae officinalis))、セージ(サルビアエ・アエテロレウム(Salviae aetheroleum))、セージ葉(サルビアエ・フォリウム(Salviae folium))、サーモンバーベリー(ベルベリス・アグレガーテ(Berberis aggregate))、ビャクダン(サンタルム・アルブム(Santalum album))、サルゲントドクサ・クネアータ(Sargentodoxa cuneata)、チョウセンゴミシ(スキサンドラ・キネンシス(Schisandra chinensis))、スクロフラリア・ニングポエンシス(Scrophularia ningpoensis)、ウツボグサ(プルネルラ・ウルガリス(Prunella・vulgaris))、ゴマ(セサムム・インディクム(Sesamum Indicum))、サンシュユ(コルヌス・オフィキナリス(Cornus officinalis))、シソ(ぺリラ・フルテスケンス(Perilla frutescens))、オオセンナリ(ニカンドラ・フィサロイデス(Nicandra physaloides))、ノコギリソウ(アキレア・シビリカ(Achillea sibirica))、ビャッカジャゼツソウ(オルデンランディア・ディフサ(Oldenlandia diffusa))、ユッカ(クイライア・サポニンス(Quillaia saponins))、コバノセンダングサ(ビデンス・ビピンナータ(Bidens bipinnata))、スパニッシュ・セージ(サルウィア・ラウァンドゥラエフォリア(Salvia lavandulaefolia))、スペアミント(メンタ・スピカータ(Mentha spicata))、スパイクラベンダー(ラウァンドゥラ・ラティフォリア(Lavandula latifolia))、スパイクナード(ナルドスタキス・ヤタマンシ(Nardostachys jatamansi))、オオウメガサソウ(キマフィラ・マクラーテ(Chimaphila maculate))、カナダツガ(ツガ・カナデンシス(Tsuga Canadensis))、シキミ(イリキウム・アニサツム(Illicium anisatum))、シキミ(イリキウム・ウェルム(Illicium Verum))、スタージャスミン(トラケロスペルムム・ヤスミノイデス(Trachelospermum jasminoides))、セイヨウイラクサ(ウルティカエ・ヘルバ(Urticae herba))、イチゴゼラニウム(サキシフラガ・ストロニフェラ(Saxifraga stolonifera))、ホウキグサ(バッシア・スコパリア(Bassia scoparia))、モウセンゴケ(ドロセラ・ロツンディフォリア(Drosera rotundifolia))、ヒマワリ(ヘリアンツス・ディワリカトゥス(Helianthus divaricatus))、スイートマジョラム(オリガナ・マヨラナ(Origana majorana))、スイート・オレンジ(キトルス・セネンシス(Citrus senensis))、
タジェット(タゲテス・グランドゥリフェラ(Tagetes glandulifera))、タンジー(タナケトゥム・ウルガレ(Tanacetum vulgare))、タラクサクムspp.(Taraxacum spp.)、タラゴン(アルテミシア・ドラクンクルス(Artemisia dracunculus))、ハマヨモギ(アルテミシア・スコパリア(Artemisia scoparia))、シオン(アステル・タタリクス(Aster tataricus))、ティーツリー(メラレウカ・アルテルニフォリア(Melaleuca alternifolia))、テキサス・マホニア(マホニア・スワセイイ(Mahonia swaseyi))、ミシマサイコ(ブプレウルム・ファルカートゥム(Bupleurum falcatum))、タイム(チムス・ウルガリス(Thymus vulgaris))、タイム油(チミ・アエテロレウム(Thymi aetheroleum))、スーマック(サトゥレヤ・チムブラ(Satureja thymbra))、テンナンショウ(アリサエマ・コンサングイネウム(Arisaema consanguineum))、ニワウルシ(アイラントゥス・アルティッシマ(Ailanthus altissima))、ボタン(パエオニアspp.(Paeonia spp.))、トリコサンテス・キリローウィ・ヤポニカ(Trichosanthes kirilowii japonica)、ドクダミ(ホウツイニア・コルダータ(Houttuynia cordata))、チューベローズ(ポリアンテス・トゥーベローサ(Polianthes tuberosa))、ウコン(クルクマ・ロンガ(Curcuma Longa))、アブラギリ(アレウリテス・フォルディ(Aleurites fordii))、カノコソウ(ワレリアナ・オフィキナリス(Valeriana officinalis))、バニラ(ワニラ・プラニフォリア(Vanilla planifolia))、ベルベット・バーベリー(ベルベリス・トメントーサ(Berberis tomentosa))、クマツヅラ(ウェルベナ・オフィキナリス(Verbena officinalis))、ベチバー(ウェティウェリア・ジザノイデス(Vetiveria zizanoides))、ニオイスミレ(ウィオラ・オドラータ(Viola odorata))、シロヤマモモ(ミリカ・ケリフェラ(Myrica cerifera))、ネギ(アリウム・フィストゥロースム(Allium fistulosum))、シロクワ(モルス・アルバ(Morus alba))、シロガラシ(シナピス・アルバ(Sinapis alba))、ウスバサイシン(アサルム・シエボルディ(Asarum sieboldii))、ワイルドインディゴ(バプティシア・ティンクトリア(Baptisia tinctoria))、ウィンターグリーン(ガウルテリア・プロカムベンス(Gaultheria procumbens))、ウォード(イサティス・ティンクトリア(Isatis tinctoria))、ウコギ(エレウテロコックス・グラキリスティルス(Eleutherococcus gracylistylus))、フブキショウマ(キミキフーガ・ダフリカ(Cimicifuga dahurica))、ヨウシュオグルマ(イヌラ・ブリタニカ(Inula britannica))、ヤマシャクヤク(パエオニア・ヤポニカ(Paeonia japonica))、セイヨウノコギリソウ(アキレア・イレフォリウム(Achillea illefolium))、セイヨウノコギリソウ(ミレフォリイ・ヘルバ(Millefolii herba))、カワラヨモギ(アルテミシア・カピラリエス(Artemisia capillaries))、イランイラン(カナンガ・オドラタ(Cananga odorata))、オウレン(コプティス・テエタ(Coptis teeta))、ユズ(キトルス・ユノス(Citrus junos))、ジンジバ(リッピア・ヤワニカ(Lippia yavanica))を含む。
【0030】
各オイルは、抗菌効果または抗真菌効果などの一連の臨床効果を有しうる成分の混合物を含む。
【表1】

【0031】
本製剤は、次硝酸ビスマスまたは重次硝酸ビスマス(heavy bismuth subnitrate)などのビスマスを含むことができる。本発明は、さらに、他のビスマス塩、例えば限定するものではないが、オキシ塩化ビスマス、次炭酸ビスマス、次没食子酸ビスマス、ビスマスサブサリチラートまたはテルル化ビスマスを含む。一実施形態において、次硝酸ビスマスなどのビスマスは、約40重量%〜約90重量%、約45重量%〜約85重量%、約50重量%〜約80重量%、約55重量%〜約75重量%または約60重量%〜約70重量%の量で存在することができる。他の実施形態において、次硝酸ビスマスは、約50重量%〜約70重量%の量で存在することができる。
【0032】
本発明はまた、流動パラフィンを含むことができる。流動パラフィンまたは鉱油は重アルカンの混合物であり、ヌジョール(nujol)、アデプシン油(adepsine oil)、グライモール(glymol)、アルボリン(alboline)、医療用パラフィン(medicinal paraffin)、サキソール(saxol)またはUSP鉱油を含む多くの名称を有する。一実施形態において、流動パラフィンは、約5重量%〜約50重量%、約10重量%〜約45重量%、約15重量%〜約40重量%、約20重量%〜約35重量%または約25重量%〜約30重量%の量で存在することができる。他の実施形態において、流動パラフィンは、約25重量%〜約40重量%の量で存在することができる。
【0033】
本発明はまた、限定するものではないが、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸アンモニウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸グリコール、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸マンガン、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸ストロンチウムまたはステアリン酸亜鉛などのステアリン酸塩を含むこともできる。一実施形態において、ステアリン酸塩はステアリン酸アルミニウムである。ステアリン酸アルミニウムなどのステアリン酸塩は、約0.1重量%〜約10重量%、約1重量%〜約5重量%、約2重量%〜約4重量%、約2重量%〜約3重量%、約2.1重量%〜約2.9重量%、約2.1重量%〜約2.8重量%、約2.2重量%〜約2.7重量%、約2.2重量%〜約2.6重量%、約2.3重量%〜約2.5重量%、約2.3重量%〜約2.4重量%または約2.3重量%の量で存在することができる。さらに他の実施形態において、ステアリン酸アルミニウムは、約1.5重量%〜約4重量%の量で存在することができる。
【0034】
ウシからの乳汁が最終的にチーズ製造に用いられる別の実施形態において、本製剤は、ゲル基剤中にビスマスを含まない無毒の重金属塩を含むことができる(例えば、WO2008/045920参照)。ビスマスを含まないこの製剤は、熟成チーズにあまねく見られる"ブラックスポット不良"(BSD)と呼ばれる視覚的不良が小さなブラックスポット(おおよそ直径で0.5〜5mm)として生じる、チーズへの乳汁の加工処理に特に有用である。このスポットは、この問題で変質したチーズの等級(従って市場価値も)を低下させる、純粋に審美的で視覚的な不良である。チーズにおけるこのスポットは、感覚器による不良を何ら伴わない。ブラックスポットで変質したチーズは、変質しないチーズよりも等級は低いが販売することはできる。この実施形態において、製剤は、植物油担体、流動パラフィン、ステアリン酸アルミニウム、二酸化ケイ素および無毒の重金属塩、例えば限定するものではないが、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウムまたはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0035】
本明細書記載の製剤のための有用な増粘剤は当該分野で公知である。増粘剤として機能する化合物は、例えば、セルロース、デンプン、天然ゴム、モノチオグリセロール、合成ポリマー、例えばポリビニルピロリドンまたはアクリラート(メタクリラート)のポリマーおよびコポリマーなどを含む。一実施形態において、増粘剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、キサンタンガムおよびヒドロキシエチルデンプンの1以上を含む。増粘剤は、約0.1%〜約30%の量で存在することができる。他の実施形態において、増粘剤は二酸化ケイ素などのシリカである。さらに他の実施形態において、二酸化ケイ素は、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%または約5重量%の濃度で存在する。さらに他の実施形態において、二酸化ケイ素は、約0.1重量%〜約2重量%の量で存在することができる。
【0036】
ゲル基剤は、任意の適切なゲル製剤であることができ、そのホストは薬学業界で公知である。好ましいゲル基剤はステアリン酸アルミニウムおよび流動パラフィン(例えば鉱油、白色ワセリン、黄色ペトロラタムなど)を含む。典型的なゲル基剤は、ある種のワックスまたはオイルおよびステアリン酸アルミニウムまたはステアリン酸マグネシウムなどの塩を含む。本発明の他の実施形態において、ゲルはポリエチレンゲルを含む。このゲルは、低密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレンをベースとすることができる。
【0037】
レオロジーを調節し、それによって製剤の安定性を増加させるために乳白剤を加えることができる。乳白剤は、例えば、酸化亜鉛または二酸化チタンを含み、これは約0.5%〜約2.5%の量で存在することができる。二酸化チタンが特に好ましい。これらの化合物は当業界の医師に公知である。
【0038】
さらに、本明細書記載の製剤は、抗酸化剤および防腐薬などの他の不活性成分を含むことができる。これらの化合物は製剤業界に公知である。抗酸化剤、例えばα-トコフェロール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、フマル酸、リンゴ酸、アスコルビン酸ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウム、没食子酸n-プロピル、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)モノチオグリセロールなどを製剤に加えることができる。抗酸化剤は、一般に、製剤の全重量に基づいて約0.01%〜約2.0%の量で製剤に加えられるが、約0.05%〜約1.0%が特に好ましい。防腐薬、例えばパラベン(メチルパラベンおよび/またはプロピルパラベン)は約0.01%〜約2.0%の範囲の量で製剤に用いられるのが適切であるが、約0.05%〜約1.0%が特に好ましい。他の防腐薬は、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、安息香酸、ベンジルアルコール、ブロノポール、ブチルパラベン、セトリミド、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クレゾール、エチルパラベン、イミドウレア、メチルパラベン、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、酢酸フェニル水銀、ホウ酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ソルビン酸、チメロサールなどを含む。これらの化合物の範囲は約0.01%〜約5%を含む。
【0039】
本発明による製剤に着色剤を加えることができる。本発明により考えられる着色剤は当該技術分野で公知の着色剤である。具体的な着色剤は、例えば、色素、アルミニウムレーキ、カラメル、酸化鉄に基づく着色料または前述のいずれかの混合物を含む。特に好ましいものは有機色素および二酸化チタンである。好ましい範囲は約0.5%〜約25%である。
【0040】
本発明の製剤は、本発明による乳首シーラントの単回投与量を充填したシリンジにパッケージングすることができる。投与量は約1g、約2g、約3g、約4g、約5g、約6g、約7g、約8gまたは約9gであることができる。一実施形態において、本発明の製剤はシリンジによって塗布され、乳首を吸う新生仔の行為によって、または酪農家の手動搾乳によって、またはペーストもしくはゲルの“はぎ取り”によって取り除かれるまで一度で乳管を封鎖するように設計されている。
【0041】
本発明はまた、本明細書記載のいずれかの製剤の有効量を動物に投与することを含む、乳腺炎を予防または治療するための動物の治療方法を含む。好ましくは、本明細書に記載されるように、動物の乳房組織が製剤と接触される。製剤は、乳房組織に注射または注入されることができる。乳房組織は、乳管および乳び槽および周辺組織を含む、乳首のすべての組織および構造を含む。“治療”または“療法”は、動物が乳腺炎、乳腺炎の症状または乳腺炎の素因を有する場合に、該疾患、該疾患の症状または該疾患の素因を治療、回復、緩和、除去、改変、軽減、改善するかまたはそれに影響を及ぼす目的で、本発明の組成物を塗布または投与することと定義される。
【0042】
本発明はまた、動物の乳房組織における炎症を予防または軽減する方法であって、該組織と本明細書に記載の製剤とを接触させることを含む前記方法を含む。一実施形態において、本製剤は、細菌、とりわけスタフィロコックス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、ストレプトコックス・ウベリス(Streptococcus uberis)およびエッシェリヒア・コーリー(E.coli)の増殖を抑制する。本明細書において、用語"予防する"および"予防している"は、治療時には乳房組織の乳腺炎または炎症が無症候性である動物の治療を指す。
【0043】
本発明はまた、本明細書記載の製剤の製造方法もまた含む。製剤の成分を接触させるかまたは混合してゲルまたはペーストを調製する。本明細書記載の製剤の製造において、任意の公知のゲルまたはペーストの製剤化方法が有用である。
【0044】
本発明をさらに例示する、限定するものではない以下の実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、またそのように解釈されるべきものでもない。
【実施例1】
【0045】
乳首シーラント基本製剤
所望されるように作用する可能性のある植物由来のオイルの能力を試験するために基本製剤を作成した。この製剤は次のとおりであった。
【表2】

【0046】
下記の製造方法によって製剤を調製した。
【表3】

【0047】
次硝酸ビスマスに加えて、ハッカ油または2.5%、5%のケイヒ油と2.5%シナモンリーフ油のいずれかを含む乳首シーラント試験試料を調製した。
【0048】
乳首シール剤への組み込みに天然の抗感染薬が最も適しているかどうか;適切と考えられる薬剤の濃度;既知の抗生物質ベース乳房内製剤(CEFAMASTER(登録商標)、セファロニウムペースト8.3重量%、Merial社、ジョージア州ダルース)と比較して有しうる薬剤の活性、を測定するためにin vitro試験を行った。
【0049】
抗感染薬を含まない市販乳首シーラント製品(TEATSEAL(登録商標)、次硝酸ビスマス65重量%、ファイザー社、ニューヨーク州ニューヨーク)もまた陰性対照として試験した。この試験の結果、予想されたように、この製品による抗感染活性は認められなかったことが示された(表4)。
【0050】
試験に用いた方法論は、ATCC Test Method 147-1998 (Antibacterial Activity Assessment of Textile Materials: Parallel Streak Method)をベースとした。種々の試験には以下の試験菌を用いた。
スタフィロコックス・アウレウス(Staphylococcus aureus)(ATCC 6538)
ストレプトコックス・ウベリス(Streptococcus uberis)(ATCC 19436)
エッシェリヒア・コーリー(Escherichia coli)(ATCC 8739)
【0051】
必要に応じて、適切な維持培地に保存株から試験菌を継代培養した。これらから、滅菌0.85%塩化ナトリウム溶液中に1マクファーランド標準の濃度と視覚的に同等の濃度に懸濁液を調製した。これらの細菌ブロス懸濁液を用いて、滅菌綿棒で、試験培地上に平行に線条接種した。
【0052】
リプティックソイ寒天栄養培地(TSA)50mlを135mmぺトリ皿に分注した。各プレートに、3つの平行な線条にして適切な微生物を接種した。
【0053】
試験製品おおよそ0.1グラムを、アルミホイル担体の表面に均等に塗布した。予備試験により、アルミホイルは試験菌に対してなんら抗菌効果を示さないことが明らかになった。次いで、この担体を、培地上の試験菌の平行な線条と直角においた。
【0054】
製品を含む担体周辺の明確なゾーンの存否および担体の下の増殖の存否によって抗菌活性を測定した。すべての製品および対照は2連でおこなった。
【0055】
ゾーン測定値は、試験試料および、どちらかの側のクリアゾーンのmmでの合計幅のことを言う。クリアゾーンが観測されなかった場合は、結果を0mmと記録した。
【表4】

【実施例2】
【0056】
ハッカを含有する乳首シーラント製剤
抗感染性で知られている材料であるハッカ油を含有する乳首シーラント製剤について試験を行った。これらを市販CEFAMASTER(登録商標)ペースト製剤と比較した。この試験において、分析中に用いたスタフィロコックス・アウレウス(Staphylococcus aureus)およびストレプトコックス・ウベリス(Streptococcus uberis)株に対しては、試料は抗菌活性を示さなかった。
【表5】

【0057】
次いで、より高濃度のハッカ油がより優れた結果をもたらすかどうかを測定するために試験を行った。100%ハッカ油試料に対して、この5%材料を試験した。
【表6】

【0058】
高濃度において、ハッカ油は満足な結果を示さなかった。
【実施例3】
【0059】
ケイヒ油またはシナモンリーフ油を含有する乳首シーラント製剤
種々の濃度のシナモンリーフ油またはケイヒ油を混合した乳首シーラント剤の試料を調製した。
【表7】

【0060】
ケイヒ油およびシナモンリーフ油製品は、濃度2.5%および5%の両方において、スタフィロコックス・アウレウス(Staphylococcus aureus)およびストレプトコックス・ウベリス(Streptococcus uberis)に対して活性を示した。5%ケイヒ油製品はまた、エッシェリヒア・コーリー(E.coli)に対しても優れた活性を示した。油抽出物の含有の理論的根拠が、乳首シーラント物質を介してのまたはその周囲への新規細菌の侵入の阻止を助長することであり、従って乳管におけるより有効なバリアを作成することであることを考慮すれば、この活性は十分に満足できると考えられた。
【0061】
試験製剤を、加速ストレス条件下でも試験した。試料を4週間、温度55℃に暴露したとき、成分の物理的分離は認められなかった。
【実施例4】
【0062】
タイム油、ユーカリ油およびアニス油を含有する乳首シーラント製剤
抗菌性を有することが知られている他の可能性のある油を試験した。これらには、タイム油、ユーカリ油およびアニス油、他の植物に由来する油を含めた。
【表8】

【0063】
試験した3つの油の中で、タイム油は強く阻害することが明らかになった。この驚くべき結果に基づいて、低濃度のタイム油を試験して、なお十分なレベルの活性が得られるかどうかを測定した。
【表9】

【0064】
3つの主要な乳腺炎病原体に対する阻害の程度を維持するためには、選択された製剤基剤において、2%を超える濃度でタイム油濃度を含むことが望ましいことをこの結果は示している。
【実施例5】
【0065】
乳首シーラント製剤の保持試験
ウシの乳房における乳房内乳首シーラントの保持は、粘度を含むいくつかの因子によって影響を受ける。本明細書記載の製剤のバッチを体温での粘度試験にかけ、ファイザーTEATSEAL(登録商標)と比較した。この試験の結果は、本明細書記載の基本製剤はTEATSEAL(登録商標)と同等の粘度を示すというものであった。
【0066】
本明細書記載の製剤は、約65重量%の次硝酸ビスマスと、ステアリン酸アルミニウムというゲル化剤とを含む。
【0067】
本明細書記載の製剤およびTEATSEAL(登録商標)の試料を、それぞれの試料1gを個々の垂直管に入れ、40℃に加熱した。次いで、各試料が管の下方に4cm移動するのにかかる時間を記録した。TEATSEAL(登録商標)の試料が必要とする平均時間は49分であったのに対し、本明細書記載の製剤の試料が必要とする平均時間は53分であったという結果が得られた。この試験における2つの製品間の差異は有意ではなかった。
【0068】
野外条件においては、本明細書記載の製剤は、TEATSEAL(登録商標)と同等であることが期待できる。しかしながら、TEATSEAL(登録商標)は、条件または乳房によっては断片化する恐れがあるのと同様に、本明細書記載の製剤に関してもこのことが起こる可能性がある。乾乳期における新規乳房内細菌感染症のかなりの部分がストレプトコックス・ウベリス(Streptococccus uberis)、スタフィロコックス・アウレウス(Staphylococcus aureus)またはエッシェリヒア・コーリー(E.coli)によるものであることから、このような場合、選択された植物油が新規細菌感染症の侵入に対してさらなるバリアとしての機能を果たすことが期待される。
【0069】
in vitro試験において、他の油もある程度の阻害を示すことが明らかにされているが、1%および3%のタイム油製剤を用いてさらなる大規模な試験を行うことが決定された。用いたタイム油はヨーロッパ薬局方(Eurpean Pharmacopoeia)に適合した:
解説:チムス・ウルガリス・L.(Thymus vulgaris L.)またはチムス・ジグス・Loefl.ex L.(T.zygis Loefl.ex L.)または両方の種の混合物の開花地上部から水蒸気蒸留により得た精油。
外観:チモールを思わせる、特徴的な、芳ばしい芳香族臭を有する、澄んだ、黄色または大変黒みをおびた赤茶色の可動性液体。
溶解性:エタノールおよび軽質石油に混和性。
重要成分:
β-ミルセン:1.0〜3.0%、
―γ-テルピネン:5.0〜10.0%、
―p-シメン:15.0〜28.0%、
―リナロール:4.0〜6.5%、
-テルピネン-4-オール:0.2〜2.5%、
―チモール:36.0〜55.0%,
―カルバクロール:1.0〜4.0%。
以下の処方に従って試料を調製した:
【表10】

【0070】
非抗感染製剤である市販TEATSEAL(登録商標)と2つのタイム油ベース製剤(1%および3%タイム油)の間で、保持およびプレ/ポストでの腺の腫れ/痛みを比較するために野外試験を企てた。
【0071】
乳管におけるタイム油ベース製剤の保持
注入後に、TEATSEAL(登録商標)および2つのタイム油ベース製剤が乳管にとどまる期間を評価した。各20頭のウシの内、陽性対照製剤(すなわちTEATSEAL(登録商標))および1つのタイム油製剤をそれぞれ2つの腺に注入した(タイム油製剤を左後分房LRおよび右前分房RFに、TEATSEAL(登録商標)製品を左前分房LFおよび右後分房RRに)。以前の泌乳における最大体細胞数が<200,000であり、乳腺炎の臨床歴がなく、予想される乾乳期が>60日であることに基づいてウシを選択した。泌乳の最終搾乳後、かつ乳首先端の無菌調製後に、乳首シーラント製剤の注入を行った。注入前にウシの直腸温を測定し、発熱および腫れの存在について乳腺を触診した。注入15分後に、直腸温を再度測定し、腺を再度触診した。
【0072】
注入後、第2、4、6および8週目でウシを診察し、触診によって、各ウシの各腺に関して腫れまたは痛みの存在を評価した。各時点において、前もって1%タイム油、3%タイム油およびTEATSEAL(登録商標)で処置したそれぞれ5、5および10腺をランダムに選択し、乳首シーラントを絞りだした。各時点において、ウシ1頭につき1腺のみが絞り出されるようにこの選択を行った。乳首シーラントを存在または不存在とスコアし、各分房からの乳汁を濾紙を通し、乳首シーラントを風乾し、次いで重量を測定した。乳首シーラントを絞りだした後、市販TEATSEAL(登録商標)製剤を腺に再度注入した。
【0073】
分析
乳首シーラントを失った腺の割合を、週数および処置を独立変数として単変量χ2解析を用いて分析した。乳首シーラントの重量は正規分布していなかった。よって、重量のlog10(+1は、乳首シーラントが見いだされなかった腺を意味する)を分析した。週数および処置を固定効果とし、ウシをランダム効果とし、ウシにおける週数を繰り返し変数とする線形混合モデルを用い、複合対称性共分散構造を用いてこのデータを分析した。
【0074】
結果
組み入れ後、ウシ10匹を1%タイム油(n=20腺)およびTEATSEAL(登録商標)で処置し、ウシ11匹を3%タイム油(n=22腺)およびTEATSEAL(登録商標)で処置した。
【0075】
注入前後の標的動物の安全性データ
注入前および注入15分後の平均直腸温は、それぞれ36.9℃(SEM=0.2)および37.6℃(SEM=0.1)であり、最高温度は38.6℃であった。
【0076】
注入前に検査した84腺のうち22腺において軽微な腫れ(スコア2)が検出された。注入15分後において、1つのさらなる腺(TEATSEAL(登録商標)群における)が腫れているのが認められた(表11)。84腺のうち8腺において、注入前に軽微な痛み(スコア2)が検出されたが、注入後にはそのような腺は認められなかった(表11)。
【表11】

【0077】
注入後
処置後のある時点で、全部で12腺が‘腫れ’を有することが明らかになった。これらのすべてはスコア2(すなわち最小の正のスコア)であった。1%タイム油、3%タイム油およびTEATSEAL(登録商標)を注入した腺の合計(腺x4時点)のうち、それぞれ5つ(6.2%)、3つ(3.4%)および4つ(2.4%)が腫れを有することが認められた(表12)。
【0078】
LF、LR、RFおよびRR腺のうち、それぞれ2つ、1つ、1つおよび1つにおいて痛みが検出され、すべての時点を通じて、最大スコアは2であった。1%タイム油、3%タイム油およびTEATSEAL(登録商標)で処置された腺のうち、それぞれ1つ(1.2%)、2つ(2.3%)および2つ(1.2%)において痛みが検出されたが、すべて第4週目においてであった(表12)。
【表12】

【0079】
乳首シーラントの存在
試験期間中に乳首シーラントを損失した腺の割合に差異はなかった(p=0.75)。1%タイム油、3%タイム油およびTEATSEAL(登録商標)群に関しては、損失率はそれぞれ4/20(20%)、3/22(14%)および9/42(21%)腺であった。損失率は、週数の間で差異はなく、第2週、第4週、第6週および第8週目では、それぞれ19%、14%、24%および19%の腺に乳首シーラントがないことが確認された(p=0.89)。
【0080】
乳首シーラントの重量
処置間で乳首シーラントの量に差異はなかった(1%タイム油、3%タイム油およびTEATSEAL(登録商標)群に関して、それぞれ0.23±0.06、0.20±0.05、0.25±0.04(log10平均±SEM);p=0.73)。週数の影響はなかった(p=0.79;図1)。同様に、週数の交互作用による処理はなかった(p=0.14)。
【0081】
本明細書に引用または参照したすべての文書(“本明細書引用文書”)および本明細書引用文書に引用または参照したすべての文書は、本明細書または参照により本願に組み込まれる任意の文書に記載の任意の製品のための任意の製造業者の使用説明書、解説、製品仕様書および製品シートと共に、これによって参照により本願に組み込まれ、本発明の実施に用いることができる。
【0082】
ここまで、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明してきたが、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、それらの多くの明らかな変形が可能なので、上記パラグラフによって明らかにされる本発明は、上記の説明に示された詳細な説明に限定されるべきではないことが理解されなければならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)1以上の植物油、(b)次硝酸ビスマス、(c)流動パラフィン、(d)ステアリン酸アルミニウムおよび(e)二酸化ケイ素を含む乳首シーラント製剤であって、ゲルまたはペーストである前記製剤。
【請求項2】
前記植物油がタイム油、ケイヒ油およびシナモンリーフ油またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1記載の製剤。
【請求項3】
前記植物油が約1重量%〜約15重量%の量で存在する、請求項1または2に記載の製剤。
【請求項4】
前記次硝酸ビスマスが約40%〜約90%の量で存在する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製剤。
【請求項5】
前記流動パラフィンが約5重量%〜約50重量%の量で存在する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製剤。
【請求項6】
前記ステアリン酸アルミニウムが約0.1重量%〜約10重量%の量で存在する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製剤。
【請求項7】
前記二酸化ケイ素が約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%または約5重量%の量で存在する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製剤。
【請求項8】
(a)前記植物油が約1重量%〜約10重量%の量で存在し、(b)前記次硝酸ビスマスが約55%〜約75%の量で存在し、(c)前記流動パラフィンが約20重量%〜約35重量%の量で存在し、(d)前記ステアリン酸アルミニウムが約2重量%〜約3重量%の量で存在し、(e)前記二酸化ケイ素が約1重量%の量で存在する、請求項1記載の製剤。
【請求項9】
前記植物油がタイム油、ケイヒ油およびシナモンリーフ油またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1、3、4、5、6、7または8のいずれか1項に記載の製剤。
【請求項10】
1以上の植物油および次硝酸ビスマスを含む乳首シーラント製剤であって、ゲルまたはペーストである前記製剤。
【請求項11】
流動パラフィン、ステアリン酸アルミニウムまたは二酸化ケイ素をさらに含む、請求項10記載の乳首シーラント製剤。
【請求項12】
動物に前記製剤を投与することを含む、乳腺炎を予防または治療するための動物治療薬としての請求項1〜11のいずれか1項に記載の製剤の使用であって、前記製剤がゲルまたはペーストである前記使用。
【請求項13】
前記動物が家畜動物である、請求項12記載の使用。
【請求項14】
動物における乳腺炎の治療を目的とする医薬の製造方法であって、請求項1〜11のいずれか1項に記載の製剤が使用されることを特徴とする前記方法。
【請求項15】
前記動物が家畜動物である、請求項14記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2012−511010(P2012−511010A)
【公表日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539698(P2011−539698)
【出願日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/066594
【国際公開番号】WO2010/065747
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(304040692)メリアル リミテッド (73)
【Fターム(参考)】