説明

乳酸を低減してある膠質輸液製剤

【課題】乳酸を含まない新規膠質輸液製剤の提供。
【解決手段】本発明は、手術中の出血に対する又はショックに対する輸液療法に使用するための、有機カルボン酸の塩を含む膠質輸液製剤であって、当該膠質輸液製剤がヒトを含む哺乳動物に投与された場合、当該哺乳動物における内因性の血中乳酸値に影響を及ぼさない量まで、当該有機カルボン酸の塩としての乳酸塩の量を低減してあることを特徴とする前記膠質輸液製剤に関する。本発明に係る膠質輸液製剤においては、乳酸塩を実質的に含まないようにしてあるため、従来技術の膠質輸液に代えて本発明に係る膠質輸液製剤を使用することにより、手術中の血中乳酸値を指標とした酸素需給バランスの評価をより正確に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手術中の出血に対する又はショックに対する輸液療法に使用するための、有機カルボン酸の塩を含む膠質輸液製剤であって、当該膠質輸液製剤がヒトを含む哺乳動物に投与された場合、当該哺乳動物における内因性の血中乳酸値に影響を及ぼさない量まで、当該有機カルボン酸の塩としての乳酸塩の量を低減してあることを特徴とする前記膠質輸液製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
輸液の中には血漿増量・体外循環灌流液といわれるものがある。この血漿増量・体外循環灌流液は、(1)急性出血の治療、特に急性大量出血の際の初期治療における代用血漿として使用され、(2)外傷、熱傷、出血などに基づく外科的ショックの予防及び治療において使用され、(3)手術時における輸血量の節減のために使用され、そして(4)灌流を容易にして手術中の併発症の危険を減少するために、体外循環灌流液として使用される。かかる血漿増量・体外循環灌流液の内で、人工高分子化合物を含むものは、「膠質輸液」又は人工代用血漿といわれる。
【0003】
手術中の出血に対しては、通常、人工代用血漿である膠質輸液による輸液療法をまず行い、酸素需給バランスの指標をモニターしながら輸血開始時期を決定する。輸血によるGVHD(Graft Versus Host Disease:移植片対宿主病)等のマイナス要因は確率的には非常に低いものであるが、依然としてリスクがあることから、安易な輸血は控えなければならない。また、輸血には善意で賄われている貴重な献血を使用するので、輸血用血液の使用は安易に判断されるべきではない。そこで、人工代用血漿である膠質輸液による輸液療法をまず行い、酸素需給バランスの指標をモニターしながら輸血開始時期を決定することは、臨床現場において重要な手順となっている。
【0004】
酸素需給バランスの指標としては、ヘモグロビン値、動脈血中酸素分圧、動脈血pH、Base Excess、血中乳酸値などがある。これらの指標の内で、血中乳酸値は、乳酸が嫌気的代謝によって産生することから、酸素需給バランスの評価に際して最も重要かつ確実な指標であり、また、重症例での予後判定因子としても極めて有用なものとされている。
【0005】
また、生体への大きな侵襲のために急性に発生し、放置すれば死亡に至る場合がある症候群である「ショック」は、組織や臓器を構成する細胞が正常の機能を発揮するのに必要な血液が不十分な時に発生する通常動脈圧の低下をきたす病態である。通常、低血圧による主要組織への血液灌流の減少によりO2の運搬や取り込みが不十分となって好気的代謝ができなくなり、その結果、より多くの乳酸が産生、蓄積される嫌気性呼吸へと移行することがショックの根底をなす病態である。したがって、ショックの診断においても指標として血中乳酸値をモニターすることの重要性が示唆されている(以下、非特許文献1を参照のこと)。
【0006】
ところで、臨床において用いられている従来技術の膠質輸液は、現在、乳酸塩、具体的には乳酸ナトリウムを含むものしか存在しない。しかしながら、かかる従来技術の膠質輸液を灌流させると、その膠質輸液中に含まれる外因性の乳酸塩によって内因性の血中乳酸値が有意に高く示される可能性がある。したがって、前記した輸液療法における輸血開始時期の決定及びショックの診断における重要な指標としての血中乳酸値を正確にモニターするためには、膠質輸液中に、内因性の血中乳酸値に影響を及ぼすような成分が含まれないようにすべきである。
【0007】
有機カルボン酸として酢酸を含有しうる血漿様溶液は知られている(以下、特許文献1を参照のこと)。当該血漿様溶液は、カリウムイオン、マグネシウムイオン、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、塩化物イオン、高分子の腫脹剤、(乳酸、酢酸、ピルビン酸又はクエン酸であることができる)有機カルボン酸又はその塩、及び糖を含有する。しかしながら、当該血漿溶液は、主に、臓器移植時等における移植臓器の保存を目的とした保存液であり、手術中の出血に対する又はショックに対する輸液療法において使用するための膠質輸液ではないし、その中に含有される有機カルボン酸として乳酸を積極的に除外していないばかりか、実施例においては乳酸ナトリウムが使用されている。さらに、酢酸は、有機カルボン酸の一例として挙げられているにすぎない。例えば、特許文献1(特許第3715312号公報)の第6頁第18〜26行には、「本発明の溶液は、その中に有機カルボン酸または塩類を含む。「その中の有機カルボン酸または塩類」は、哺乳類に代謝されうるいかなるカルボン酸またはカルボン酸誘導体をも含む。本発明の溶液に適したカルボン酸およびカルボン酸塩の例には乳酸および乳酸ナトリウム、クエン酸およびクエン酸ナトリウム、グルコン酸およびグルコン酸ナトリウム、ピルビン酸およびピルビン酸ナトリウム、コハク酸およびコハク酸ナトリウム、酢酸および酢酸ナトリウムが含まれる。後に続くHLB溶液の使用法を説明した例では、乳酸ナトリウムが使われている。in vivoで代謝された場合、乳酸が重炭酸塩のレベルを維持するのを助け、よってin vivoで生物学的なpHを維持するために、溶液の動態緩衝系の成分として機能する。」と記載されている。
【特許文献1】特許第3715312号公報
【非特許文献1】福島雅典総監修「メルクマニュアル第17版日本語版」日経BP社、1999年12月10日、p1709−1716
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記したように、手術中の代替血液として大量の膠質輸液を使用した場合、当該膠質輸液中に含有されている外因性の乳酸が血中乳酸値を指標とした酸素需給バランスの評価(すなわち、内因性の乳酸のみの増加度の評価)を困難にし、その結果、輸血療法の開始時期の判断を誤って治療すべき患者の状態をかえって悪化させてしまうという潜在的な問題が在る。また、血中乳酸値を指標とする酸素需給バランスの評価によって行われるショックの診断が、膠質輸液中の乳酸の存在によって正確に行うことができないという臨床上の問題も在る。
【0009】
本発明の課題は、前記した問題を解決するために、すなわち、輸液療法における輸血開始時期の決定及びショックの診断における重要な指標としての血中乳酸値を正確にモニターするために、膠質輸液製剤がヒトを含む哺乳動物に投与された場合、当該哺乳動物における内因性の血中乳酸値に影響を及ぼさない量まで、有機カルボン酸の塩としての乳酸塩の量を低減してある膠質輸液製剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、アルカリ化剤として乳酸塩を含有する膠質輸液に代えて使用しうる新規膠質輸液を鋭意探索した結果、例えば、特許文献1に記載される従来技術の血漿様溶液とは構成を相違する、すなわち、乳酸塩に代えて例えば酢酸塩を含有する膠質輸液が、輸液療法における輸血開始時期の決定及びショックの診断における重要な指標としての血中乳酸値を正確にモニターするという観点から優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
具体的には、本願発明の課題は、以下の[1]〜[7]に示す解決手段により解決される:
【0012】
[1] 手術中の出血に対する又はショックに対する輸液療法に使用するための、有機カルボン酸の塩を含む膠質輸液製剤であって、当該膠質輸液製剤がヒトを含む哺乳動物に投与された場合、当該哺乳動物における内因性血中乳酸値に影響を及ぼさない量まで、当該有機カルボン酸の塩としての乳酸塩の量を低減してあることを特徴とする前記膠質輸液製剤。
【0013】
[2] 前記哺乳動物における血中乳酸値に影響を及ぼさない量は0.15重量%未満である、前記[1]に記載の膠質輸液製剤。
【0014】
[3] 前記哺乳動物における血中乳酸値に影響を及ぼさない量は0.1重量%未満である、前記[2]に記載の膠質輸液製剤。
【0015】
[4] 前記哺乳動物における血中乳酸値に影響を及ぼさない量は0.05重量%未満である、前記[3]に記載の膠質輸液製剤。
【0016】
[5] 前記哺乳動物における血中乳酸値に影響を及ぼさない量は実質的にゼロである、前記[4]に記載の膠質輸液製剤。
【0017】
[6] 前記有機カルボン酸が酢酸である、前記[1]又は[2]に記載の膠質輸液製剤。
【0018】
[7] 前記酢酸の塩が酢酸ナトリウムである、前記[6]に記載の膠質輸液製剤。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る膠質輸液製剤は、外因性の乳酸の影響を受けずに内因性の血中乳酸値を指標とした酸素需給バランスの評価を行うことができるので、手術中の出血に対する又はショックに対する輸液療法に使用する膠質輸液製剤として極めて有用である。すなわち、本願発明に係る膠質輸液製剤においては、当該膠質輸液製剤がヒトを含む哺乳動物に投与された場合、当該哺乳動物における内因性の血中乳酸値に影響を及ぼさない量まで、当該有機カルボン酸の塩としての乳酸塩の量を低減してあることにより、輸液療法における輸血開始時期の決定及びショックの診断における重要な指標としての血中乳酸値を正確にモニターすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
用語の定義
本明細書中、用語「膠質輸液」とは、人工高分子化合物を含む血漿増量・体外循環灌流液をいい、「人工代用血漿」ともいう。
【0021】
本明細書中、「膠質輸液製剤がヒトを含む哺乳動物に投与された場合、当該哺乳動物における内因性血中乳酸値に影響を及ぼさない量」とは、膠質輸液100mL当り0.20g未満(0.20重量%未満)の量をいい、好ましくは0.15重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満、さらにより好ましくは0.05重量%未満、最も好ましくは実質的にゼロの量をいう。
【0022】
本発明に係る膠質輸液製剤は、アルカリ化剤である有機カルボン酸の塩として、乳酸を、当該膠質輸液製剤がヒトを含む哺乳動物に投与された場合、当該有機カルボン酸の塩としての乳酸塩の量を、当該哺乳動物における内因性の血中乳酸値に影響を及ぼさない量まで、すなわち、膠質輸液100mL当り0.20g未満(0.20重量%未満)の量まで、好ましくは0.15重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満、さらにより好ましくは0.05重量%未満、最も好ましくは実質的にゼロの量まで、低減してあるので、従来技術の膠質輸液に代えて本発明に係る膠質輸液製剤を使用することにより、乳酸塩を含む従来技術の膠質輸液に比較して、手術中の血中乳酸値を指標とした酸素需給バランスの評価をより正確に行うことができる。
【0023】
本発明に係る膠質輸液製剤中に使用する乳酸塩以外の有機カルボン酸塩は、輸液成分としてのアルカリ化剤として作用しうるものであればいずれのものであってもよいが、安全性等の観点から、晶質輸液の成分として用いられている酢酸塩が好ましく、酢酸ナトリウムが特に好ましい。
【0024】
本発明に係る膠質輸液製剤中では、一般の電解質溶液中などで使用される電解質を、前記の酢酸ナトリウムと併せて使用できる。例えば、ナトリウム源としては、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、硫酸ナトリウム等を挙げることができ、これらは水和物であってもよい。
【0025】
カリウム源としては、塩化カリウム、酢酸カリウム、クエン酸カリウム、リン酸水素カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸カリウム等を挙げることができ、これらは水和物であってもよい。さらに、カルシウム源としては、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、パントテン酸カルシウム等を挙げることができ、これらは水和物であってもよい。
【0026】
塩素源としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等を挙げることができる。
【0027】
本発明に係る膠質輸液製剤の投与量及び投与速度は特に限定されないが、例えば、成人1回あたり500〜1000mLを徐々に静脈内に点滴注入する。
【実施例】
【0028】
以下に実施例は、本発明を具体的に説明するものであり、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲により画されるべきであって、当該実施例により限定されるべきではない。
【0029】
実施例1:酢酸含有膠質輸液(低分子デキストラン加酢酸リンゲル液)の調製
デキストラン40(名糖産業株式会社)以外の成分を注射用水に溶解し、次いで、デキストラン40を少量ずつ加えて溶解させた。注射用水でメスアップした後、0.22μmのフィルターでろ過滅菌を行い、アンプルに分注して熔閉した。調製した溶液のpHは6.8、生理食塩水に対する浸透圧比は1であった。
調製した酢酸含有膠質輸液(低分子デキストラン加酢酸リンゲル液)の組成を、対照に用いた低分子デキストラン加乳酸リンゲル液(市販の低分子デキストランL注、大塚製薬)の組成とともに以下の表1に示す。
【0030】
【表1】

【0031】
実施例2:自己血貯血モデルによる血中乳酸値の測定
ラット(350-400g、雄)を用い、3%セボフルレン麻酔下(純酸素投与、吸入セボフルレン濃度3%)に気管切開し、人工呼吸を開始(純酸素換気、吸入セボフルレン濃度3%、動脈血中二酸化炭素濃度を35±5mmHgを目標に呼吸器を設定)、左頚静脈および頚動脈にカニュレーションを施行した。
頚部を閉創したのちに吸入セボフルレン濃度を2%に変更し、10分後に実験開始前の値を得るために動脈血を採血した。
【0032】
動脈からシリンジポンプを用いて1mLを採血後、静脈よりシリンジポンプを用いて1mL輸液を行い、これを10回繰り返した。採血及び輸液の速度は1mL/分とした。Acetate群には実施例1において調製した酢酸含有膠質輸液を、Lactate群には対照である市販の低分子デキストランL注(大塚製薬)を用いて輸液を行った。10mLの自己血貯血と10mLの輸液が終了した時点でデータ取得用の採血を実施した。採血した血液中の乳酸値を以下の表2に示す。
【0033】
【表2】

【0034】
表2に示す血中乳酸値から、Lactate群ではAcetate群に比べて血中乳酸値が有意に上昇していることが分かる。これは、Lactate群において輸注された膠質輸液製剤中の外因性の乳酸塩が、Lactate群のラットにおける内因性の血中乳酸値に影響を及ぼしたことを示すものである。すなわち、乳酸ナトリウムは生体内では速やかに肝臓で分解すると言われているが、実験事実はかかる分解が完全ではなく、血中乳酸値に影響を及ぼしていることを示している。
【0035】
実施例3:肝門部血流遮断中の出血による血中乳酸値及びpHの測定
ラット(350-450g,雄)を用い、3%セボフルラン麻酔下(純酸素投与、吸入セボフルラン濃度3%)に気管切開し、人工呼吸を開始(1回換気量2.5mL、呼吸数65-75回/分)、総頚動脈(動脈圧測定及び脱血用)、内頸静脈(輸液又は輸血用)にカニュレーションを施行した。頚部を閉創したのち、開腹し、肝門部で肝動脈と門脈を縫合糸で確保した。セボフルラン濃度を2%に変更し、ヘパリン100単位を静脈投与後、動脈血液ガス分析を施行した。動脈血の血液ガス分析結果を以下の表3に示す。
【0036】
【表3】

【0037】
肝動脈と門脈を結紮遮断し、総頸動脈に留置したカテーテルから1mL/分の速度で1mL脱血、内頸静脈に留置したカテーテルから1mL/分の速度で1mL返血(輸血群、n=8)、又は1mL輸液(Acetate群:10%デキストラン加酢酸リンゲル液、n=8、Lactate群:10%デキストラン加乳酸リンゲル液、n=8)し、この操作を10回繰り返して計10mLの脱血に対し計10mLの返血又は輸液を行った後、動脈血液ガス分析を施行した。さらに、結紮遮断部より腸管側の門脈より採血し、血液ガス分析を行った。門脈血の血液ガス分析結果を以下の表4に示す。
【0038】
【表4】

【0039】
肝切除術では出血量軽減目的に肝門部血流遮断が施行される。肝門部血流遮断により、肝臓での乳酸代謝ができなくなり、また、腸管循環のうっ滞による腸管での酸素需給バランス破綻のため乳酸産生が亢進し、結果として生体内乳酸量が増加すると考えられている。表3に示す結果から、Acetate群は、Lactate群に比較して、有意に血中乳酸値が低いことが分かる。また、表4に示す結果から、Lactate群では、輸血群に比較して、有意なpHの低下が認められるが、Acetate群では、輸血群に比較して、有意なpHの低下は認められないことが分かる。
【0040】
以上の結果から、本発明に係る膠質輸液製剤は、乳酸塩を含む従来技術の膠質輸液製剤に比較して、外因性の乳酸の影響を受けずに内因性の血中乳酸値を指標とした酸素需給バランスの評価をより正確に行うことができるので、手術中の出血に対する又はショックに対する輸液療法に使用するための膠質輸液製剤としての有用性は極めて高い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手術中の出血に対する又はショックに対する輸液療法に使用するための、有機カルボン酸の塩を含む膠質輸液製剤であって、当該膠質輸液製剤がヒトを含む哺乳動物に投与された場合、当該哺乳動物における内因性の血中乳酸値に影響を及ぼさない量まで、当該有機カルボン酸の塩としての乳酸塩の量を低減してあることを特徴とする前記膠質輸液製剤。
【請求項2】
前記哺乳動物における血中乳酸値に影響を及ぼさない量は0.15重量%未満である、請求項1に記載の膠質輸液製剤。
【請求項3】
前記哺乳動物における血中乳酸値に影響を及ぼさない量は0.1重量%未満である、請求項2に記載の膠質輸液製剤。
【請求項4】
前記哺乳動物における血中乳酸値に影響を及ぼさない量は0.05重量%未満である、請求項3に記載の膠質輸液製剤。
【請求項5】
前記哺乳動物における血中乳酸値に影響を及ぼさない量は実質的にゼロである、請求項4に記載の膠質輸液製剤。
【請求項6】
前記有機カルボン酸が酢酸である、請求項1又は2に記載の膠質輸液製剤。
【請求項7】
前記酢酸の塩が酢酸ナトリウムである、請求項6に記載の膠質輸液製剤。

【公開番号】特開2009−120592(P2009−120592A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−270839(P2008−270839)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【出願人】(000163006)興和株式会社 (618)
【Fターム(参考)】