説明

乾式の目地仕上げ材およびプレセット建材

【課題】所定の目地幅と目地における止水性との双方を確保することができる乾式の目地仕上げ材およびプレセット建材を提供すること。
【解決手段】タイル材10どうしで乾式の目地仕上げ材20のスペーサ部21を挟み込むだけで、これらのタイル材10どうしの間の目地幅をスペーサ部21の一定とされた隣接方向の幅とすることができる。また、目地仕上げ材20がタイル材10どうしで挟み込まれると、第1タイル材11に密着して固定されている基部211と一体のリップ22は、第2タイル材12に接触した状態で、第2タイル材12を押圧する力の反力で弾性変形して格納領域23に進入する。リップ22は、このときに生じる弾性復帰力で第2タイル材12に圧接し、これにより、第2タイル材12に密着する。したがって、目地仕上げ材20は、タイル材10どうしの間の目地30を止水することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、隣り合って配置される建材どうしの隙間に配置される乾式の目地仕上げ材、および、当該乾式の目地仕上げ材が固定されている建材であるプレセット建材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、隣り合って配置される、例えばタイルなどの建材どうしの隙間である目地に配置される乾式の目地仕上げ材が提案されている(例えば、特許文献1〜4)。
【0003】
特許文献1には、化粧合成樹脂層が形成されている目地材が開示されている。また、特許文献2には、軟質ゴムからなる目地板および中空の舌片を備えた乾式目地ジョイナーが開示されている。また、特許文献2には、軟質塩化ビニル樹脂の押し出し成形品にてなる目地板、および、弾性体からなる中空の舌片を備えた乾式目地ジョイナーも開示されている。また、特許文献3には、TPE樹脂またはEPDMゴムで形成された建物用の目地材が開示されている。また、特許文献4には、ゴムまたはゴム様弾性体よりなる定型ガスケットが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭63−169603号公報
【特許文献2】実開平2−141004号公報
【特許文献3】特開2010−12738号公報
【特許文献4】特開平5−148914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、乾式の目地仕上げ材としては、建材の例えばコバ面などの側面との間で隙間が形成されることを防止するとともに、目地における止水性を確保するために、発泡材料や弾性材料などの軟質材料から形成されたものがある。また、乾式の目地仕上げ材として、隣り合って配置される建材どうしで挟み込まれた状態でこれらの建材とともに配列されるだけで簡易的に所定の目地幅を確保するために、当該隣り合って配置される建材どうしで挟み込まれても比較的変形しにくい硬質材料から形成されたものもある。
【0006】
しかしながら、これらの乾式の目地仕上げ材は、目地における止水性の確保、あるいは、所定の目地幅の確保のいずれか一方であれば可能であるが、両立することは難しい。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、所定の目地幅と目地における止水性との双方を確保することができる乾式の目地仕上げ材およびプレセット建材を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る乾式の目地仕上げ材は、隣り合って配置される第1建材と第2建材との間に形成される隙間である目地に配置される乾式の目地仕上げ材であって、前記第1建材の側面と対向した状態で前記第1建材の側面に沿って密着して固定されうる端面である固定端面を有する基部、および、前記基部のうち前記目地仕上げ材の表側から裏側に向かう方向である厚さ方向において前記目地仕上げ材の表側の端部から前記第1建材と前記第2建材とが隣り合う方向である隣接方向において前記第2建材側に延設され、前記第2建材の側面と対向する先端部を有し、前記基部の前記固定端面と前記先端部の前記第2建材の側面と対向する端面との間の距離が前記基部の前記第1建材の側面に沿う方向である沿側面方向に一定に形成されているスペーサ部と、弾性変形可能であり、一端部が前記基部のうち前記隣接方向において前記固定端面と反対側に形成されている側面であって前記厚さ方向において前記先端部よりも前記目地仕上げ材の裏側の部分に前記先端部と離間して一体に設けられている止水部と、を備え、前記止水部は、外力が付与されていない場合に、他端部が前記厚さ方向において前記一端部よりも前記目地仕上げ材の表側に位置するとともに、前記隣接方向において前記スペーサ部の前記先端部よりも前記第2建材側に突出しており、前記第2建材の側面と接触して当該第2建材の側面から押圧力が付与された場合に、弾性変形し、前記スペーサ部の前記先端部と前記第2建材の側面とが接触したときには、前記第2建材の側面と接触した状態で前記スペーサ部と前記第2建材の側面とによって囲まれる領域である格納領域に収められることを特徴としている。
【0009】
また、上記乾式の目地仕上げ材において、前記スペーサ部の前記先端部のうち前記厚さ方向において前記目地仕上げ材の裏側の面は、前記先端部の前記第2建材の側面と対向する端面と、前記第2建材の側面とが前記隣接方向に近付いて接触する際に、前記弾性変形している止水部と当接することで当該止水部を前記格納領域に案内する案内面を有していることが好ましい。
【0010】
また、本発明に係るプレセット建材は、上記の乾式の目地仕上げ材と、隣り合って配置される建材のうちの1つと、を備え、前記乾式の目地仕上げ材の前記基部の前記固定端面が前記1つの建材の側面と対向した状態で当該側面に沿って密着して固定されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
乾式の目地仕上げ材を間に挟んで第1建材と第2建材とを隣り合わせるように配置する施工を行う際には、隣り合って配置される第1建材と第2建材とで乾式の目地仕上げ材のスペーサ部を挟み込むだけで、第1建材と第2建材との間の目地幅をスペーサ部の一定に形成された隣接方向の幅とすることができるという効果を奏する。つまり、本願発明は、所定の目地幅を確保することができるという効果を奏する。
【0012】
また、乾式の目地仕上げ材が隣り合って配置される第1建材と第2建材とで挟み込まれると、第1建材の側面に対向した状態で密着して固定されている乾式の目地仕上げ材の止水部が第2建材の側面に接触し、第2建材の側面を押圧する力の反力で弾性変形して格納領域に進入する。止水部は、このときに生じる弾性復帰力で第2建材の側面に圧接し、これにより、第2建材に密着する。したがって、乾式の目地仕上げ材は、第1建材と第2建材との間の目地を止水することができるという効果を奏する。つまり、本願発明は、目地における止水性を確保することができるという効果を奏する。また、乾式の目地仕上げ材が第1建材と第2建材とに挟み込まれた状態である場合において、スペーサ部と止水部との間に水が入り込んでしまったときには、止水部は、この水の自重により格納領域に進入する方向と反対側に変形しようとするので、第2建材の側面に対する圧接力を大きくする。これにより、止水部の第2建材に対する密着力が高められる。したがって、乾式の目地仕上げ材は、第1建材と第2建材とに挟み込まれた状態である場合において、スペーサ部と止水部との間に水が入り込んでしまったときには、第1建材と第2建材との間の目地に対する止水性をより一層向上させることができるという効果を奏する。
【0013】
以上のように、本願発明は、所定の目地幅と目地における止水性との双方を確保することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、実施の形態1に係る乾式の目地仕上げ材および建材の概略を示す側断面図である。
【図2】図2は、プレセット建材の概略を示す側断面図である。
【図3】図3は、プレセット建材の動作状態を示す側断面図である。
【図4】図4は、実施の形態2に係るプレセット建材の概略を示す側断面図である。
【図5】図5は、プレセット建材の動作状態を示す側断面図である。
【図6】図6は、プレセット建材の他の動作状態を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明に係る乾式の目地仕上げ材およびプレセット建材の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の各実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0016】
〔実施の形態1〕
以下、実施の形態1に係る乾式の目地仕上げ材およびプレセット建材について説明する。図1は、実施の形態1に係る乾式の目地仕上げ材および建材の概略を示す側断面図である。図2は、プレセット建材の概略を示す側断面図である。図3は、プレセット建材の動作を示す側断面図である。プレセット建材1−1は、壁面や床面などに敷設されるものである。プレセット建材1−1は、タイル材10と、乾式の目地仕上げ材20と、を備えており、密着固定材fにより目地仕上げ材20の後述の基部211の固定端面211aが1つのタイル材10の後述の側面10aと対向した状態でこの側面10aに沿って密着して固定されているものである。密着固定材fは、例えばシール材である両面粘着テープあるいは接着剤などの固定手段であり、タイル材10の側面10aに沿って当該側面10a上に薄肉に直接形成されるものである。以下、乾式の目地仕上げ材20を2枚のタイル材10の間に形成される隙間である目地30に配置する場合を例に挙げて説明する。また、以下、乾式の目地仕上げ材20を単に目地仕上げ材20と称する。なお、図2〜3では、図示の簡略化のため、密着固定材fを省略して図示している。
【0017】
タイル材10は、正面視で例えば正方形状とされた板状の建材である。タイル材10の側面10aは、隣り合って配列されるタイル材10どうしの間で互いに対向する側面であり、例えばコバ面などの側面をいう。以下、説明の都合上、必要に応じて、隣り合って配置される一対のタイル材10のうち一方のタイル材10を第1タイル材11と称し、他方のタイル材10を第2タイル材12と称する。ここで、第1タイル材11は、第1建材である。また、第2タイル材12は、第2建材である。また、図1〜3において、符号「10b」は、タイル材10の外部に露出する表側の面である表面を示している。また、符号「10c」は、タイル材10の表面10bに対して裏側の面である裏面を示している。
【0018】
目地仕上げ材20は、隣り合って配置されるタイル材10、実施の形態1では、第1タイル材11と第2タイル材12との間の目地30に配置されるものである。目地仕上げ材20は、実施の形態1では、単一の弾性材から成るものであり、隣り合って配置されるタイル材10どうしで挟み込まれても比較的変形しにくい硬質材料から形成されたものとされている。目地仕上げ材20は、スペーサ部21と、リップ22とを備えている。
【0019】
スペーサ部21は、隣り合うタイル材10どうしの目地幅を一定にするためのものである。ここでいう一定とは、隣り合うタイル材10どうしの目地幅が沿側面方向に厳密に一定であることのみならず、例えばスペーサ部21の製造誤差などによる隣接方向の寸法のバラツキによって目地幅が沿側面方向にほぼ一定となる場合も含まれる。スペーサ部21は、基部211および先端部212を有している。
【0020】
基部211は、目地仕上げ材20を第1タイル材11に固定するためのものである。基部211は、第1タイル材11の側面111に沿う形状に形成されており、固定端面211aを有している。固定端面211aとは、第1タイル材11の側面111と対向した状態でこの側面111に沿って密着して固定されうる端面である。つまり、基部211は、固定端面211aが第1タイル材11の側面111と対向した状態でこの側面111に沿って密着して固定されると、第1タイル材11の側面111に延在するものであり、第1タイル材11の側面111に固定された状態で第1タイル材11の側面111と平行な方向である沿側面方向に延出するものである。実施の形態1では、基部211は、図2における側面視で断面が隣接方向よりも厚さ方向に長い長方形状に形成されている。ここでいう隣接方向とは、第1タイル材11と第2タイル材12とが隣り合う方向である。また、厚さ方向とは、図2における側面視で目地仕上げ材20の表側から裏側に向かう方向である。基部211は、予め第1タイル材11の側面111に沿って形成された密着固定材fにより、第1タイル材11の側面111と対向する固定端面211aが第1タイル材11の側面111に密着して固定されるものである。つまり、基部211の固定端面211aは、第1タイル材11の側面111と目地仕上げ材20の固定端面211aとの間に介在させた密着固定材fにより、この側面111と対向した状態で第1タイル材11の側面111に沿って密着して固定されるものである。固定端面211aは、基部211の内側面211dよりも面積が大きく形成されており、目地仕上げ材20の側面のうち最大面積を有する部分とされている。ここでいう内側面211dとは、スペーサ部21の基部211のうち隣接方向において固定端面211aと反対側に形成されている側面である。
【0021】
先端部212は、目地仕上げ材20を第1タイル材11と第2タイル材12との間の目地30に配置する場合に、第1タイル材11の側面111に対する第2タイル材12の側面121の隣接方向の位置決めを行うためのものである。先端部212は、基部211のうち厚さ方向、言い換えれば、目地仕上げ材20の固定端面211aが第1タイル材11の側面111に固定されている状態で第1タイル材11の表側の面である表面112と裏側の面である裏面113とが対向する方向において目地仕上げ材20の表側の端部211bから隣接方向において第2タイル材12側に延設された部分、すなわち、スペーサ部21のうち隣接方向に第2タイル材12側に突出した部分であり、目地仕上げ材20を第1タイル材11と第2タイル材12との間の目地30に配置する場合に、第2タイル材12の側面121と対向するものである。
【0022】
スペーサ部21は、隣接方向における基部211の固定端面211aと、先端部212の対向端面212aとの間の距離が沿側面方向、言い換えれば、基部211の第1タイル材11の側面111に沿う方向に一定に形成されている。ここでいう先端部212の対向端面212aとは、先端部212の第2タイル材12の側面121と対向する端面である。スペーサ部21は、実施の形態1では、図2における側面視で断面が略逆L字状に形成されている。スペーサ部21は、隣接方向の固定端面211aおよび対向端面212aがそれぞれ第1タイル材11の側面111、第2タイル材12の側面121に接触することで、隣接方向に第1タイル材11および第2タイル材12と干渉し、第1タイル材11と第2タイル材12との間の目地幅をスペーサ部21の一定に形成された隣接方向の幅に合わせるものである。
【0023】
なお、符号「21a」は、スペーサ部21の外部に露出する表側の面である表面を示している。また、符号「21b」は、スペーサ部21の表面21aに対して裏側の面である裏面を示している。
【0024】
リップ22は、止水部である。リップ22は、一対のタイル材10どうしの間、実施の形態1では、第1タイル材11と第2タイル材12との間の目地30を止水するものである。ここでいう止水とは、一対のタイル材10どうしの間、すなわち、目地30において、タイル材10の表面10b側から裏面10c側への漏水を阻止することをいう。リップ22は、側面視で断面が略長方形状に形成されている。リップ22は、側面視で長手方向の一端部22aがスペーサ部21の基部211のうち内側面211dであって、厚さ方向においてスペーサ部21の先端部212よりも目地仕上げ材20の裏側の部分に先端部212と離間して一体に設けられている。実施の形態1では、リップ22は、側面視で長手方向の一端部22aがスペーサ部21の基部211のうち厚さ方向においてスペーサ部21の端部211bと反対側の端部211cに一体に設けられている。リップ22は、スペーサ部21の基部211の端部211cから、隣接方向において第2タイル材12に近付くに伴い厚さ方向における位置がスペーサ部21の先端部212の厚さ方向における位置に近付く方向に延出している。リップ22は、側面視で長手方向の他端部22bが隣接方向においてスペーサ部21の先端部212よりも第2タイル材12側に突出している。
【0025】
リップ22は、一端部22aが側面視において、図2における断面の短手方向に薄肉とされており、この一端部22aを基点として容易に弾性変形可能である。また、リップ22の側面視での長手方向の長さは、一端部22aから他端部22bまでの距離が一端部22aからスペーサ部21の先端部212までの最短距離よりも小さく形成されている。リップ22は、外力が付与されていない場合には、他端部22bが厚さ方向において一端部22aよりも目地仕上げ材20の表側に位置するとともに、隣接方向においてスペーサ部21の先端部212よりも第2タイル材12側に突出している。リップ22は、第2タイル材12の側面121と接触してこの側面121から押圧力が付与された場合に、一端部22aを基点として弾性変形し、スペーサ部21の先端部212の対向端面212aと第2タイル材12の側面121とが接触したときには、第2タイル材12の側面121と接触した状態で格納領域23に収められる。ここでいう格納領域23とは、スペーサ部21と第2タイル材12の側面121とによって囲まれる領域であり、隣接方向の範囲を示すものである。
【0026】
実施の形態1では、タイル材10の厚さは、例えば、3〜15[mm]、好ましくは4〜10[mm]とされている。また、実施の形態1では、目地仕上げ材20の厚さは、タイル材10と比較して若干薄いものとされ、例えば、2〜14[mm]、好ましくは3〜9[mm]とされている。また、実施の形態1では、目地仕上げ材20の幅は、例えば、2〜10[mm]、好ましくは2〜5[mm]とされている。ここでいうタイル材10あるいは目地仕上げ材20の厚さとは、タイル材10あるいは目地仕上げ材20の厚さ方向における寸法である。また、目地仕上げ材20の幅とは、目地仕上げ材20の隣接方向における寸法である。
【0027】
なお、図1〜3において、符号「s」で示される部材は、シート材であり、タイル材10の裏面10cが接着されるとともに、目地仕上げ材20をタイル材10に固定する際に、目地仕上げ材20の厚さ方向の位置決めをするためのものである。
【0028】
次に、実施の形態1のプレセット建材1−1の動作について説明する。
【0029】
目地仕上げ材20を間に挟んで一対のタイル材10どうしを隣り合うように配置する施工である建材配置施工、実施の形態1では、プレセット建材1−1どうしを隣接して配置する施工を行う際には、まず、目地仕上げ材20が密着して固定されている第1タイル材11の側面111と、第2タイル材12の側面121とを、互いに対向するように配置する。次に、第1タイル材11の側面111と第2タイル材12の側面121とが互いに対向している状態で、これらの第1タイル材11と第2タイル材12とを隣接方向に互いに近付ける。目地仕上げ材20のリップ22が第2タイル材12の側面121を押圧すると、リップ22は、第2タイル材12の側面121を押圧する力の反力で一端部22aを基点として弾性変形し、この反力に抗しながら一端部22aを中心として基部211側に回動し、格納領域23に進入する。さらに、第1タイル材11と第2タイル材12とを隣接方向に互いに近付けて行き、第2タイル材12の側面121が目地仕上げ材20のスペーサ部21の先端部212の対向端面212aに当接すると、目地仕上げ材20のスペーサ部21と第2タイル材12とが干渉し、第2タイル材12の第1タイル材11側への移動が規制される。すなわち、隣り合う一対のタイル材10どうしで目地仕上げ材20のスペーサ部21を挟み込むだけで、当該一対のタイル材10どうしの目地幅をスペーサ部21の一定に形成された隣接方向の幅とすることができる。つまり、プレセット建材1−1は、所定の目地幅を確保することができる。また、建材配置施工時において、隣り合う一対のタイル材10どうしで目地仕上げ材20のスペーサ部21を挟み込むだけで、当該一対のタイル材10どうしの目地幅をスペーサ部21の一定に形成された隣接方向の幅に合わせることができるので、隣り合う一対のタイル材10どうしの目地幅の調整を簡略化することができる。
【0030】
また、第1タイル材11と第2タイル材12とを隣接方向に互いに近付けて行き、リップ22がスペーサ部21とともに第1タイル材11の側面111と第2タイル材12の側面121とに挟み込まれた際、リップ22は、第2タイル材12の側面121を押圧する力の反力により弾性変形し、その復帰力で第2タイル材12の側面121に圧接する。すなわち、第1タイル材11と第2タイル材12とを隣接方向に互いに近付けて行き、目地仕上げ材20のスペーサ部21が隣り合うタイル材10どうしで挟み込まれると、より具体的に述べれば、目地仕上げ材20のスペーサ部21が第1タイル材11の側面111と第2タイル材12の側面121とで挟み込まれると、第1タイル材11の側面121に対向した状態で密着して固定されている目地仕上げ材20のスペーサ部21と一体のリップ22は、第2タイル材12の側面121に接触した状態で、第2タイル材12の側面121を押圧する力の反力で一端部22aを基点として弾性変形して格納領域23に進入し、このときに生じる弾性復帰力で第2タイル材12の側面121に圧接する。これにより、リップ22は、スペーサ部21とともに第1タイル材11の側面111と第2タイル材12の側面121とに挟み込まれた際に第2タイル材12の側面121に密着する。したがって、プレセット建材1−1は、目地仕上げ材20により第1タイル材11と第2タイル材12との間の目地30を止水することができる。つまり、プレセット建材1−1は、目地30における止水性を確保することができる。
【0031】
以上のように、プレセット建材1−1は、所定の目地幅と目地30における止水性との双方を確保することができる。
【0032】
また、目地仕上げ材20が第1タイル材11の側面111と第2タイル材12の側面121とに挟み込まれた状態である場合において、スペーサ部21と、格納領域23に進入しているリップ22との間に水が入り込んでしまったときには、リップ22は、この水の自重により格納領域23に進入する方向と反対側に変形しようとするので、第2タイル材12の側面121に対する圧接力を大きくする。これにより、リップ22の第2タイル材12の側面121に対する密着力が高められる。したがって、目地仕上げ材20は、第1タイル材11の側面111と第2タイル材12の側面121とに挟み込まれた状態である場合において、スペーサ部21と、格納領域23に進入しているリップ22との間に水が入り込んでしまったときには、第1タイル材11と第2タイル材12との間の目地30に対する止水性をより一層向上させることができる。
【0033】
ここで、仮に、リップ22の側面視での短手方向の肉厚が一端部22aも含めて全体的に均一である場合や、リップ22の側面視での短手方向の肉厚が他端部22bを除いた部分で均一であって、他端部22bのみが他の部分よりも薄くなっている場合などのように、リップ22の側面視での短手方向において一端部22aが薄肉でない場合には、基部211に接続されているリップ22の一端部22aは、スペーサ部21と格納領域23に進入しているリップ22との間に入り込んでしまった水の重力を受けても、この水の重力による弾性変形がしにくいものとなる。このため、リップ22の一端部22aがスペーサ部21と格納領域23に進入しているリップ22との間に入り込んでしまった水の重力を受けて弾性変形したとしてもその変形量は小さく、これにより、リップ22の第2タイル材12の側面121に対する押圧力は、小さなものとなる。
【0034】
この点、実施の形態1では、リップ22の一端部22aがリップ22の側面視での短手方向において薄肉とされることでヒンジ構造としての機能を持っているため、スペーサ部21と格納領域23に進入しているリップ22との間に水が入り込んでしまった場合に、リップ22は、一端部22aがこの水の重力を受けて容易に弾性変形することができる。したがって、リップ22は、スペーサ部21と格納領域23に進入しているリップ22との間に入り込んでしまった水による弾性変形量が大きくなり、これにより、第2タイル材12の側面121に対する押圧力を大きくすることができる。したがって、リップ22の第2タイル材12の側面121に対する密着力を高めることができ、プレセット建材1−1の目地30における止水性を向上させることができる。
【0035】
また、目地仕上げ材20が第1タイル材11の側面111に密着した状態で予め固定されているので、例えば、建材配置施工を行う際には、目地仕上げ材20を予め柱などに打ち付けておくといった作業を不要にすることができる。
【0036】
また、互いに対向する一対のタイル材10どうしの隙間間隔を一定にするためのスペーサ部21の表面21aがそのまま目地仕上げ材20の表側の面を形成するので、建材配置施工後では、目地30における目地仕上げ材20の外観の仕上がりを良好なものにすることができる。すなわち、目地幅を規定するスペーサ部21の表面21aがそのまま目地仕上げ材20の外観を成す意匠面となるので、建材配置施工後では、目地30における目地仕上げ材20の見栄えを良好なものにすることができる。
【0037】
また、目地仕上げ材20は、単一の弾性材から成るものであることから、スペーサ部21とリップ22とを、例えば押出成形などの加工方法により単一の材料で形成することができる。このため、目地仕上げ材20の成形性を良好にすることができる。
【0038】
また、目地仕上げ材20は、第1タイル材11の側面111に沿った目地仕上げ材20の最大面積を有する固定端面211aにおいて基部211を密着して固定させ、基部211のうち目地仕上げ材20の表側の端部211bに第2タイル材12側へ突出する先端部212を設け、基部211のうち目地仕上げ材20の裏側の端部211cに第2タイル材12側へ突出するリップ22を設ける構成としている。このため、実施の形態1のように小さな目地仕上げ材20であっても、スペーサ機能と止水機能とを併せ持たせることができる。また、目地仕上げ材20は、上記のような構成なので、実施の形態1のように大きさを小さくすることができる。
【0039】
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2に係る乾式目地部材およびプレセット建材について説明する。図4は、実施の形態2に係るプレセット建材の概略を示す側断面図である。図5は、プレセット建材の動作状態を示す側断面図である。図6は、プレセット建材の他の動作状態を示す側断面図である。実施の形態2に係るプレセット建材1−2は、スペーサ部21の先端部212にスペーサ傾斜面21cを設けるとともに、リップ22の他端部22bにリップ傾斜面22cを設けておくことで、リップ22が第2タイル材12の側面121を押圧した力の反力によりリップ22の一端部22aを中心として基部211側に回動しながら格納領域23に進入する際に、リップ22が格納領域23に収まることを容易にする点に特徴がある。この他、実施の形態2に係るプレセット建材1−2は、実施の形態1に係るプレセット建材1−1と基本的構成が同一であるので、その説明を省略する。
【0040】
プレセット建材1−2の目地仕上げ材20は、スペーサ部21の先端部212が第2タイル材12の側面121と接触している場合に、スペーサ部21の先端部212とリップ22の他端部22bとが、図4において、スペーサ部21の先端部212の裏面21bの下端よりも上方で接触するものである。
【0041】
実施の形態2のプレセット建材1−2は、スペーサ部21の先端部212のうち厚さ方向において目地仕上げ材20の裏側の面である裏面21bがスペーサ傾斜面21cを有するものである。具体的には、プレセット建材1−2は、隣接方向において、スペーサ部21の先端部212のうち基部211と反対側にある部分、すなわち対向端面212a側の部分がスペーサ傾斜面21cを有するものである。スペーサ傾斜面21cは、案内面である。スペーサ傾斜面21cは、スペーサ部21の先端部212のうち厚さ方向において対向端面212aよりも目地仕上げ材20の裏側の部分、すなわち図4において下方に形成されている。ここでいうスペーサ傾斜面21cとは、スペーサ部21の先端部212の裏面21bにおいて、隣接方向に基部211から離れるに伴い厚さ方向においてスペーサ部21の表面21aに近付く形状の傾斜面である。つまり、実施の形態2のスペーサ部21の先端部212は、側面視で、厚さ方向において、隣接方向の基部211からスペーサ傾斜面21cまでの長さが裏面21bから表面21a側に向かうに伴い増加する形状とされている。スペーサ傾斜面21cは、先端部212の対向端面212aと、第2タイル材12の側面121とが隣接方向に近付いて接触する際に、第2タイル材12の側面121からの押圧力を受けて弾性変形しているリップ22と干渉してしまった場合、このリップ22と当接することで当該リップ22を格納領域23に案内するものである。
【0042】
また、実施の形態2のプレセット建材1−2は、リップ22の他端部22bがリップ傾斜面22cを有するものである。ここでいうリップ傾斜面22cとは、リップ22が第2タイル材12の側面121に接触することで隣接方向におけるスペーサ傾斜面21cの位置と同じ位置まで格納領域23に進入した場合に、スペーサ傾斜面21cと対向した状態で当該スペーサ傾斜面21cに当接することで、リップ22が格納領域23にさらに進入することを規制する斜面である。つまり、リップ傾斜面22cは、スペーサ部21のスペーサ傾斜面21cと当接し、干渉することで、リップ22が第2タイル材12の側面121を押圧した力の反力により基部211側に回動することを規制する斜面である。実施の形態2では、リップ22は、側面視での長手方向の長さが厚さ方向におけるスペーサ部21の先端部212と一端部22aとの間の距離である回動許容基準寸法よりも長いものとされており、一端部22aを基準として、この回動許容基準寸法よりも長い部分にリップ傾斜面22cが形成されている。実施の形態2のリップ22は、側面視で、一端部22aを中心として基部211側に回動する方向において、長手方向の長さが基部211側から第2タイル材12の側面121側に向かうに伴い増加する形状とされている。
【0043】
実施の形態2のプレセット建材1−2では、建材配置施工を行う際、第1タイル材11と第2タイル材12とを隣接方向に互いに近付けて行き、リップ22が第2タイル材12の側面121を押圧すると、リップ22は、その押圧した力の反力により一端部22aを基点として弾性変形し、この反力に抗しながら一端部22aを中心として基部211側に回動し、格納領域23に進入する。この点は、実施の形態1と同様である。
【0044】
ここで、実施の形態2では、スペーサ部21の先端部212が側面視で、厚さ方向において、隣接方向の基部211からスペーサ傾斜面21cまでの長さが裏面21bから表面21a側に向かうに伴い増加する形状とされているとともに、リップ22が側面視で、一端部22aを中心として基部211側に回動する方向において、長手方向の長さが基部211側から第2タイル材12の側面121側に向かうに伴い増加する形状とされているので、スペーサ部21の先端部212の対向端面212aと第2タイル材12の側面121とが接触する直前であっても、リップ22は、リップ傾斜面22cがスペーサ部21の先端部212のスペーサ傾斜面21cと当接しない場合には、一端部22aを中心として基部211側に容易に回動することができる。つまり、リップ22が格納領域23に収まることが容易となる。これにより、図5において上方から下方に向けて見た場合に、目地仕上げ材20と第2タイル材12の側面121とのつなぎ目をきれいに仕上げることができる。
【0045】
また、実施の形態2では、先端部212の対向端面212aと、第2タイル材12の側面121とが隣接方向に近付いて接触する際に、第2タイル材12の側面121からの押圧力を受けて弾性変形し基部211側に回動しているリップ22のリップ傾斜面22cがスペーサ部21のスペーサ傾斜面21cと当接した場合には、リップ22は、そのリップ傾斜面22cがスペーサ部21のスペーサ傾斜面21cと当接しながら、格納領域23に案内される。つまり、先端部212の対向端面212aと、第2タイル材12の側面121とが隣接方向に近付いて接触する際に、第2タイル材12の側面121からの押圧力を受けて弾性変形し基部211側に回動しているリップ22のリップ傾斜面22cがスペーサ部21のスペーサ傾斜面21cと当接した場合には、リップ22は、スペーサ部21のスペーサ傾斜面21cにより格納領域23に案内される。したがって、この点でも、リップ22が格納領域23に収まることが容易となり、図5において上方から下方に向けて見た場合に、目地仕上げ材20と第2タイル材12の側面121とのつなぎ目をきれいに仕上げることができる。
【0046】
また、実施の形態2では、上述のように、スペーサ部21の先端部212のうち基部211と反対側にある部分、すなわち対向端面212a側の部分がスペーサ傾斜面21cを有するものである。すなわち、実施の形態2のスペーサ部21の先端部212を実施の形態1のスペーサ部21の先端部212と比較してみると、実施の形態2のスペーサ部21の先端部212は、実施の形態1の先端部212のうち図1〜3における側面図での右下部分に相当する部分が切り欠かれた形状となっているので、実施の形態2のリップ22を、他端部22bが図4〜6における側面図でのスペーサ部21の先端部212の下端よりも上側にまで延在した形状にすることができる。
【0047】
このため、実施の形態2では、図6に示すように、建材配置施工後において、先端部212の対向端面212aと第2タイル材12の側面121との間に隙間が生じている箇所では、リップ22の他端部22bが図4〜6における側面図でのスペーサ部21の先端部212の下端よりも上側に位置し、目地仕上げ材20を図6における上方から見て、リップ22のリップ傾斜面22cのうち、一端部22aを中心として回動する方向において第2タイル材12の側面121側の部分が露出することになる。つまり、目地仕上げ材20を図6における上方から見て、リップ22のリップ傾斜面22cのうち、一端部22aからの距離が大きい部分がスペーサ部21の先端部212の下端よりも表面21a側で露出することになる。したがって、目地仕上げ材20を図6における上方から見て、リップ22のリップ傾斜面22cのうち露出する部分と、スペーサ部21の表面21aとの間での段差が抑制される。これにより、建材配置施工後において、先端部212の対向端面212aと第2タイル材12の側面121との間に隙間が生じている箇所でも、図6において上方から下方に向けて見た場合に、目地30における目地仕上げ材20の外観の仕上がりを良好なものにすることができる。
【0048】
また、実施の形態2では、図6に示すように、建材配置施工後において、先端部212の対向端面212aと第2タイル材12の側面121との間に隙間が生じている箇所では、リップ22の他端部22bが第2タイル材12の側面121に密着しているので、リップ22のリップ傾斜面22cにより、目地仕上げ材20の表側から、スペーサ部21の先端部212と第2タイル材12の側面121との間に浸入してきた水を格納領域23に速やかに案内することができる。このため、実施の形態2では、実施の形態1と比較して、リップ22の第2タイル材12に対する止水効果を高めることができる。つまり、実施の形態2では、実施の形態1と比較して、第1タイル材11と第2タイル材12との間の目地30における止水効果を高めることができる。
【0049】
以上、実施の形態1〜2について説明したが、プレセット建材1−1,1−2は、密着固定材fを第1タイル材11の側面111に形成せずに、目地仕上げ材20の固定端面211a上に直接形成しておき、第1タイル材11の側面111と、目地仕上げ材20の固定端面211a上に形成された密着固定材fとを対向させた状態で密着させて固定することで形成してもよい。
【0050】
また、建材配置施工を行う際、目地仕上げ材20がタイル材10の側面111,121に密着した状態で固定されているプレセット建材1−1,1−2を用いる代わりに、目地仕上げ材20と、当該目地仕上げ材20が固定されていないタイル材10とを用いて施工してもよい。この場合にも、前述の実施の形態1〜2のプレセット建材1−1,1−2と同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
以上のように、本発明に係る乾式目地部材は、隣り合って配置されるタイル材どうしの隙間に配置される乾式目地部材として有用である。
【0052】
また、本発明に係るプレセット建材は、タイル材がコバ面などの側面に予め固定されている建材として有用である。
【符号の説明】
【0053】
1−1,1−2 プレセット建材
11 第1タイル材(第1建材)
111 第1タイル材の側面
12 第2タイル材(第2建材)
121 第2タイル材の側面
20 乾式の目地仕上げ材
21 スペーサ部
21c スペーサ傾斜面(案内面)
211 基部
211a 固定端面
212 先端部
212a 対向端面(第2タイル材の側面と対向する端面)
22 リップ(止水部)
22a リップの一端部
22b リップの他端部
23 格納領域
30 目地

【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣り合って配置される第1建材と第2建材との間に形成される隙間である目地に配置される乾式の目地仕上げ材であって、
前記第1建材の側面と対向した状態で前記第1建材の側面に沿って密着して固定されうる端面である固定端面を有する基部、および、前記基部のうち前記目地仕上げ材の表側から裏側に向かう方向である厚さ方向において前記目地仕上げ材の表側の端部から前記第1建材と前記第2建材とが隣り合う方向である隣接方向において前記第2建材側に延設され、前記第2建材の側面と対向する先端部を有し、前記基部の前記固定端面と前記先端部の前記第2建材の側面と対向する端面との間の距離が前記基部の前記第1建材の側面に沿う方向である沿側面方向に一定に形成されているスペーサ部と、
弾性変形可能であり、一端部が前記基部のうち前記隣接方向において前記固定端面と反対側に形成されている側面であって前記厚さ方向において前記先端部よりも前記目地仕上げ材の裏側の部分に前記先端部と離間して一体に設けられている止水部と、
を備え、
前記止水部は、
外力が付与されていない場合に、他端部が前記厚さ方向において前記一端部よりも前記目地仕上げ材の表側に位置するとともに、前記隣接方向において前記スペーサ部の前記先端部よりも前記第2建材側に突出しており、
前記第2建材の側面と接触して当該第2建材の側面から押圧力が付与された場合に、弾性変形し、前記スペーサ部の前記先端部と前記第2建材の側面とが接触したときには、前記第2建材の側面と接触した状態で前記スペーサ部と前記第2建材の側面とによって囲まれる領域である格納領域に収められる
ことを特徴とする乾式の目地仕上げ材。
【請求項2】
前記スペーサ部の前記先端部のうち前記厚さ方向において前記目地仕上げ材の裏側の面は、前記先端部の前記第2建材の側面と対向する端面と、前記第2建材の側面とが前記隣接方向に近付いて接触する際に、前記弾性変形している止水部と当接することで当該止水部を前記格納領域に案内する案内面を有している
ことを特徴とする請求項1に記載の乾式の目地仕上げ材。
【請求項3】
請求項1あるいは2に記載の乾式の目地仕上げ材と、
隣り合って配置される建材のうちの1つと、
を備え、
前記乾式の目地仕上げ材の前記基部の前記固定端面が前記1つの建材の側面と対向した状態で当該側面に沿って密着して固定されている
ことを特徴とするプレセット建材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−144842(P2012−144842A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−1348(P2011−1348)
【出願日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【出願人】(000119232)株式会社イノアックコーポレーション (1,145)
【Fターム(参考)】