説明

乾燥システム

【課題】装置構成を簡略化して導入コストを低減することができると共に、運転コストを低減でき、排ガスの問題も生じないクリーンな乾燥システムを提供する。
【解決手段】筒状を有して内部に被乾燥物3を収容する乾燥処理容器1と、乾燥処理容器1内で回転して被乾燥物3を撹拌する撹拌装置8と、撹拌装置8の回転を駆動する撹拌モータ10とを有する乾燥装置と、発電した電力により撹拌モータ10を介し撹拌装置8を回転させて被乾燥物3を攪拌し、且つ、発電に伴い発生する発生熱を乾燥処理容器1に伝えて乾燥処理容器1内の被乾燥物3を加熱するよう構成した燃料電池200とにより乾燥システムを構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品汚泥、下水汚泥、動物し尿汚泥等の含水の被乾燥物を乾燥する際に好適な乾燥システムに関する。
【背景技術】
【0002】
食品工場等においては常に大量の泥状の食品廃棄物が発生しており、又、下水等の排水を活性汚泥処理設備で浄化する際にも大量の汚泥が発生する。食品汚泥は処理することにより動物の飼料等として利用することができ、又、下水汚泥及び動物し尿汚泥等は処理することにより肥料等として利用することができる。このため、種々の研究・開発がなされているが、この種の汚泥はいずれも水分を含んだ泥状を有しているために取扱性が悪いという問題がある共に、臭いが発する問題もあり、従って、汚泥を利用するためには先ず乾燥を行うようにしている。
【0003】
汚泥の乾燥には、スチームジャケットを備えたケーシング内に、スクリュー羽根を備えた複数の回転軸を配設し、ジャケットと回転軸とスクリュー羽根に加熱蒸気を供給して、ケーシング内に投入した汚泥を加熱・乾燥する乾燥機が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08−206698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の乾燥機によれば、複数のスクリュー羽根で汚泥を撹拌しながらスチームジャケットと回転軸とスクリュー羽根に加熱蒸気を供給して汚泥を加熱しているので、汚泥を効果的に加熱して乾燥することができる。
【0006】
しかし、上記特許文献1の乾燥機においては、スチームジャケットと回転軸とスクリュー羽根に供給する加熱蒸気は外部から供給する必要があるため、蒸気発生装置(ボイラ)を独自に備えた場合には、加熱蒸気を発生させる水と燃料を供給するための構成も備えなければならず、更に複数のスクリュー羽根を回転する駆動モータへの給電も外部から行う必要があるために、乾燥装置本体周辺の装備が非常に複雑且つ大掛かりになり、蒸気配管工事、燃料配管工事等の作業が増加して乾燥装置導入のための導入コストが増大するという問題がある。更に、蒸気発生装置では燃料の燃焼のために運転コストが増加する問題があると共に、蒸気発生装置からの排気の問題も生じていた。
【0007】
本発明は、装置構成を簡略化して導入コストを低減することができると共に、運転コストを低減でき、排ガスの問題も生じないクリーンな乾燥システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、筒状を有して内部に被乾燥物を収容する乾燥処理容器と、該乾燥処理容器内で回転して被乾燥物を撹拌する撹拌装置と、該撹拌装置の回転を駆動する撹拌モータとを有する乾燥装置と、
発電した電力により前記撹拌モータを介し撹拌装置を回転させて被乾燥物を攪拌し、且つ、発電に伴い発生する発生熱を前記乾燥処理容器に伝えて該乾燥処理容器内の被乾燥物を加熱するよう構成した燃料電池と
を有することを特徴とする乾燥システムである。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記燃料電池を気密容器内に設置し、該気密容器内に熱交換流体を供給して燃料電池の発生熱により熱交換流体を加熱し、加熱した熱交換流体を加熱流体供給管により前記乾燥処理容器内に供給して被乾燥物を直接加熱することを特徴とする請求項1に記載の乾燥システムである。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記燃料電池を気密容器内に設置し、且つ、前記乾燥処理容器の外周に加熱用ジャケットを形成し、前記気密容器内に熱交換流体を供給して燃料電池の発生熱により熱交換流体を加熱し、加熱した熱交換流体を加熱流体供給管により前記加熱用ジャケットに供給して被乾燥物を外部から加熱することを特徴とする請求項1に記載の乾燥システムである。
【0011】
請求項4に係る発明は、前記燃料電池を気密容器内に設置し、且つ、前記乾燥処理容器の外周に加熱用ジャケットを形成し、前記気密容器内に熱交換流体を供給して燃料電池の発生熱により熱交換流体を加熱し、加熱した熱交換流体を加熱流体供給管により前記加熱用ジャケットに供給して被乾燥物を外部から加熱すると共に、前記加熱した熱交換流体を分岐管により乾燥処理容器内に供給して被乾燥物を直接することを特徴とする請求項1に記載の乾燥システムである。
【0012】
請求項5に係る発明は、前記気密容器内に熱交換流体として水を供給し、燃料電池の発生熱によって生成した水蒸気を前記加熱用ジャケットに供給するようにしたことを特徴とする請求項3又は4に記載の乾燥システムである。
【0013】
請求項6に係る発明は、前記気密容器内に熱交換流体として空気を供給し、燃料電池の発生熱によって加熱した加熱空気を少なくとも乾燥処理容器内に供給するようにしたことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の乾燥システムである。
【0014】
請求項7に係る発明は、前記燃料電池が前記乾燥処理容器の外周に一体に形成され、燃料電池の発生熱の伝熱により乾燥処理容器内の被乾燥物を外部から加熱するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の乾燥システムである。
【0015】
請求項8に係る発明は、前記燃料電池の電力で撹拌モータを駆動する以外の余剰電力を外部に供給するようにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の乾燥システムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の乾燥システムは、乾燥処理容器内の被乾燥物を撹拌する撹拌装置を備えた乾燥装置と、発電した電力により撹拌装置を回転させて被乾燥物を攪拌し、且つ、発電に伴い発生する発生熱を乾燥処理容器に伝えて該乾燥処理容器内の被乾燥物を加熱するよう構成した燃料電池とにより構成したので、簡略且つコンパクトな乾燥システムによって独立して被乾燥物の加熱・乾燥を行うことができ、しかも、外部からの電力の供給、及び蒸気発生装置によって大量の加熱蒸気を製造するための水と燃料を供給するための構成を装備する必要がないので、周辺設備の工事費が大幅に低減され、乾燥システム導入のための費用を低減できるという優れた効果を奏し得る。
【0017】
更に、従来の蒸気発生装置を備えた場合のように燃料供給による運転コストの増加を招くことがなく、排気の問題も生じないためクリーンな運転が可能になるという効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明を実施する乾燥システムの一実施例を示す概略側面図である。
【図2】本発明を実施する乾燥システムの他の実施例を示す概略側面図である。
【図3】図2の乾燥システムに類似した実施例を示す概略側面図である。
【図4】本発明を実施する乾燥システムの更に他の実施例を示す概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0020】
図1は本発明の乾燥システムの一実施例を示す概略側面図であり、この乾燥システムは乾燥装置100と燃料電池200とにより構成されている。
【0021】
図1の乾燥装置100は、横置きの筒状を有し両端が蓋体2a,2bで閉塞された乾燥処理容器1を備えており、該乾燥処理容器1の一端の蓋体2aの上部には食品汚泥、下水汚泥、動物し尿汚泥等からなる被乾燥物3を投入するための供給口4が設けられ、又、他端の蓋体2bの下部には加熱・乾燥された乾燥物3’を取り出すための排出口5が設けられている。前記乾燥処理容器1には、該乾燥処理容器1の軸中心に位置するように前記蓋体2a,2bを貫通して配置した回転軸6と、乾燥処理容器1内の回転軸6に固定したプレート状の複数の撹拌部材7とからなる撹拌装置8が設けられている。更に、前記乾燥処理容器1の外部に突出した回転軸6には、減速機構9を介して撹拌モータ10が接続されている。図1に示す撹拌装置8は、回転軸6の長手方向に所要の間隔を有して周方向の位置が順次変わるように回転軸6に対して複数のプレート状の撹拌部材7が半径方向に延びて固定されており、且つ、各撹拌部材7の先端は乾燥処理容器1の内面に間隔を隔てて接近しており、更に、各撹拌部材7は、回転軸6の回転によって供給口4から投入された被乾燥物3を徐々に排出口5側へ向かって移動させるように、回転軸6に対して所要の傾斜角或いはねじれを有して取り付けられている。尚、前記撹拌装置8の構成は図1に示すものに限定されるものではなく、スクリュー羽根を備えるようにしてもよい。
【0022】
更に、前記乾燥処理容器1の外周には外筒28によって加熱用ジャケット29が形成してあり、加熱用ジャケット29には加熱流体供給管30からの加熱蒸気14a(熱交換流体)を供給するようにしている。31は前記加熱用ジャケット29を形成する外筒28に設けたドレン口である。
【0023】
前記燃料電池200は、燃料系路11から供給される水素と酸素を反応させることによって電気と水と熱を発生するようになっている。そして、図1の燃料電池200では、発電に伴って生じる発生熱を取り出して前記乾燥処理容器1に供給することにより被乾燥物3の加熱・乾燥を行うようにしている。即ち、前記燃料電池200を包囲する大きさの気密容器12を設け、該気密容器12内に燃料電池200を設置している。このとき、燃料電池200の外周面と気密容器12との間には空間が形成されることが好ましく、このため、例えば格子状の台13上に燃料電池200を設置している。前記気密容器12には熱交換流体としての水14を供給するための給水管15が接続してあり、該給水管15によって供給された水14は燃料電池200の発電に伴う発生熱により加熱されて加熱蒸気14aを生成するようになっている。更に、前記気密容器12の上部位置と前記乾燥装置100の前記加熱用ジャケット29との間は加熱流体供給管30によって接続してあり、前記気密容器12内で生成した加熱蒸気14aを加熱用ジャケット29に供給するようにしている。
【0024】
更に、前記気密容器12における前記燃料電池200の上面よりも上部位置には、上位センサ17aと下位センサ17bを有する水位計17が設けてあり、気密容器12内の水位が上位センサ17aと下位センサ17bの間のレベルLに常に位置するように給水管15に設けたバルブ18の開度を調節する制御器19を設けている。
【0025】
ここで、前記燃料電池200の反応温度について見ると、固体高分子形燃料電池(PEFC)の運転温度は70〜90℃であるのに対し、りん酸形燃料電池(PAFC)の運転温度は200℃であり、固体酸化物形燃料電池(SOFC)の運転温度は700〜1000℃であるため、りん酸形燃料電池及び固体酸化物形燃料電池によれば、工場等で一般の加熱用に用いられている0.1〜5MPaで110〜250℃程度の加熱蒸気を容易に製造することができる。
【0026】
又、前記燃料電池200によって発電された電力20は、整流器21を介して分電盤等の給電装置22に供給されており、給電装置22のからの電力により前記撹拌モータ10を駆動して撹拌装置8を回転するようにしている。又、前記撹拌モータ10を駆動する際に電力が余剰になる場合には、その余剰電力を照明等のその他の装置に利用したり、又は、余剰電力を売電するようにしている。尚、図示例では横置きの乾燥処理容器1の場合について例示したが、乾燥処理容器1は傾斜或いは縦置きにすることもできる。
【0027】
次に図1の乾燥システムの作動を説明する。
【0028】
気密容器12内には、燃料電池200が没入するレベルLになるように制御器19がバルブ18を制御して給水管15から水14が供給されている。この状態で燃料電池200を運転して発電を行うと、発電した電力は整流器21を介して分電盤等の給電装置22に供給され、更に、給電装置22からの電力により撹拌モータ10が駆動されて撹拌装置8が回転される。一方、気密容器12内の水14は、燃料電池200の発電に伴う発生熱により加熱されて加熱蒸気14aを生成し、生成した加熱蒸気14aは加熱流体供給管30を介して乾燥装置100の加熱用ジャケット29に供給される。
【0029】
従って、図1の乾燥システムでは、一端側(右側)の供給口4から乾燥処理容器1内に供給された被乾燥物3は、撹拌装置8の撹拌部材7によって撹拌されながら他端側(左側)へ移送されつつ、加熱用ジャケット29に供給された加熱蒸気14aによって加熱されることにより効果的に乾燥されるようになる。そして、乾燥した乾燥物3’は、他端側(左側)に設けられた排出口5から取り出される。
【0030】
燃料電池200は前記したように気密容器12内に供給される水14によって水冷されているので、燃料電池200は常に略一定の温度に保持されるようになる。又、前記燃料電池200が前記撹拌モータ10を駆動するのに必要な電力以上の電力を発電できる場合には、その余剰電力は売電することができる。
【0031】
尚、前記燃料電池200は、発電に伴う発生熱を用いて乾燥処理容器1内の被乾燥物3の加熱・乾燥を行うことを主体としたものであり、発電する電力は最低限撹拌モータ10を駆動できればよいので、燃料電池200に高い発電効率を要求する必要はない。従って、上記乾燥システムには強度が保持された比較的安価な燃料電池200を採用することができる。
【0032】
図2は、本発明の乾燥システムの他の実施例を示す概略側面図であり、図1の乾燥システムと相違する点は、気密容器12に水を供給することに代えて、気密容器12の下部に設けた空気管23により送風ファン24からの空気25(熱交換流体)を供給しており、燃料電池200の発電に伴う発生熱によって加熱された加熱空気25aを加熱流体供給管16によって乾燥処理容器1内に直接供給するようにしている点である。又、図1に示した加熱用ジャケット29を備えていない点である。
【0033】
図2の空気管23によって気密容器12内に供給する空気25は、燃料電池200の外周に対して均一に吹き付けることが好ましく、このために燃料電池200の外周に向けて空気を噴射する複数の空気ノズルを備えるようにしてもよい。更に、気密容器12の上部には加熱空気25aの温度を検出する温度センサ26が設けてあり、この温度センサ26による検出温度が所定の温度になるように前記送風ファン24の回転を制御する制御器27を備えている。尚、温度センサ26は加熱流体供給管16を流れる加熱空気25aの温度を検出するようにしてもよい。
【0034】
従って、図2の乾燥システムでは、送風ファン24により気密容器12に熱交換流体として空気25を供給しているので、気密容器12内の空気25は燃料電池200の発電に伴う発生熱によって加熱されて加熱空気25aとなり、この加熱空気25aが加熱流体供給管16により乾燥装置100の乾燥処理容器1内に直接供給される。従って、乾燥処理容器1内の被乾燥物3は撹拌装置8で撹拌されつつ加熱空気25aにより直接加熱されて効果的に乾燥されるようになる。
【0035】
燃料電池200は前記したように気密容器12内に供給される空気25によって空冷されており、加熱空気25aの温度が所定温度になるように制御器27によって送風ファン24を制御しているので、燃料電池200は常に略一定の温度に保持されるようになる。
【0036】
図3は、図2の乾燥システムに類似した実施例を示す概略側面図であり、図2の乾燥システムと相違する点は、乾燥処理容器1の外周に外筒28によって加熱用ジャケット29を形成しており、更に、燃料電池200の発電に伴う発生熱によって加熱された加熱空気25aを加熱流体供給管30によって前記加熱用ジャケット29に供給するようにしている点である。
【0037】
更に、図3の乾燥システムにおいては、前記加熱流体供給管30から破線のように分岐した分岐管32を乾燥処理容器1に接続しており、前記気密容器からの加熱空気25aを、前記加熱用ジャケット29に供給すると共に、乾燥処理容器1内に直接供給するようにしている。このとき、加熱流体供給管30と分岐管32に弁33,34を設けて、前記加熱用ジャケット29と乾燥処理容器1内に供給する加熱空気量を調節するようにしてもよい。
【0038】
図3の実施例によれば、乾燥処理容器1内の被乾燥物3は、加熱流体供給管30によって加熱用ジャケット29に供給される加熱空気25aと、分岐管32によって乾燥処理容器1内に直接供給される加熱空気25aとにより同時に加熱されて効果的に乾燥されるようになる。
【0039】
図4は本発明の乾燥システムの更に他の実施例を示す概略側面図である。この実施例では、前記乾燥処理容器1の外周に、円筒形を有して乾燥処理容器1を一体に包み込むように配置した燃料電池200aを備えている。従って、燃料電池200aの発電に伴う発生熱は伝熱によって乾燥処理容器1に伝えられるようになっており、又、燃料電池200aで発電された電力20は整流器21及び給電装置22を介して撹拌モータ10に供給され、撹拌装置8を回転駆動するようになっている。
【0040】
従って、図4の乾燥システムでは、乾燥装置100と燃料電池200aとが一体化されたためにコンパクトな乾燥システムとすることができ、又、乾燥処理容器1内の被乾燥物3は、撹拌装置8によって撹拌されると共に、燃料電池200aによる発生熱の伝熱によって外部から加熱されることにより効果的に乾燥されるようになる。
【0041】
尚、本発明の乾燥システムは、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、食品汚泥、下水汚泥、動物し尿汚泥等の種々汚泥の他、他の含水物の乾燥にも適用できること、種々の燃料電池を用いることができること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0042】
1 乾燥処理容器
3 被乾燥物
8 撹拌装置
10 撹拌モータ
12 気密容器
14 水(熱交換流体)
14a 加熱蒸気
16 加熱流体供給管
20 電力
25 空気(熱交換流体)
25a 加熱空気
29 加熱用ジャケット
30 加熱流体供給管
32 分岐管
100 乾燥装置
200 燃料電池
200a 燃料電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状を有して内部に被乾燥物を収容する乾燥処理容器と、該乾燥処理容器内で回転して被乾燥物を撹拌する撹拌装置と、該撹拌装置の回転を駆動する撹拌モータとを有する乾燥装置と、
発電した電力により前記撹拌モータを介し撹拌装置を回転させて被乾燥物を攪拌し、且つ、発電に伴い発生する発生熱を前記乾燥処理容器に伝えて該乾燥処理容器内の被乾燥物を加熱するよう構成した燃料電池と
を有することを特徴とする乾燥システム。
【請求項2】
前記燃料電池を気密容器内に設置し、該気密容器内に熱交換流体を供給して燃料電池の発生熱により熱交換流体を加熱し、加熱した熱交換流体を加熱流体供給管により前記乾燥処理容器内に供給して被乾燥物を直接加熱することを特徴とする請求項1に記載の乾燥システム。
【請求項3】
前記燃料電池を気密容器内に設置し、且つ、前記乾燥処理容器の外周に加熱用ジャケットを形成し、前記気密容器内に熱交換流体を供給して燃料電池の発生熱により熱交換流体を加熱し、加熱した熱交換流体を加熱流体供給管により前記加熱用ジャケットに供給して被乾燥物を外部から加熱することを特徴とする請求項1に記載の乾燥システム。
【請求項4】
前記燃料電池を気密容器内に設置し、且つ、前記乾燥処理容器の外周に加熱用ジャケットを形成し、前記気密容器内に熱交換流体を供給して燃料電池の発生熱により熱交換流体を加熱し、加熱した熱交換流体を加熱流体供給管により前記加熱用ジャケットに供給して被乾燥物を外部から加熱すると共に、前記加熱した熱交換流体を分岐管により乾燥処理容器内に供給して被乾燥物を直接することを特徴とする請求項1に記載の乾燥システム。
【請求項5】
前記気密容器内に熱交換流体として水を供給し、燃料電池の発生熱によって生成した水蒸気を前記加熱用ジャケットに供給するようにしたことを特徴とする請求項3又は4に記載の乾燥システム。
【請求項6】
前記気密容器内に熱交換流体として空気を供給し、燃料電池の発生熱によって加熱した加熱空気を少なくとも乾燥処理容器内に供給するようにしたことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の乾燥システム。
【請求項7】
前記燃料電池が前記乾燥処理容器の外周に一体に形成され、燃料電池の発生熱の伝熱により乾燥処理容器内の被乾燥物を外部から加熱するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の乾燥システム。
【請求項8】
前記燃料電池の電力で撹拌モータを駆動する以外の余剰電力を外部に供給するようにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の乾燥システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−127798(P2011−127798A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−284782(P2009−284782)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【出願人】(303018621)
【出願人】(596125826)
【Fターム(参考)】