説明

乾燥機

【課題】茶滓などの含水有機物を効率よく乾燥させ、再利用し易い乾燥物を得ることができる簡易な構成の乾燥機を提供する。
【解決手段】乾燥機1は、含水有機物を加熱乾燥させる乾燥手段2と、この乾燥手段2に含水有機物を供給する供給手段3と、乾燥手段2と供給手段3との間に配置された粒状化手段4と、を備える。粒状化手段4は、多孔板41およびカッタ42を備える。カッタ42は、供給手段3のホッパ30の吐出口35を塞ぐように設けられ、カッタ42は、多孔板41に隣接し、乾燥手段2側に設けられる。ホッパ30に搬入された含水有機物は、ホッパ30内の第1スクリュ31により、多孔板41の孔から押し出され、カッタ42に切断され、ペレット状で乾燥手段2に投入される。ペレット状の含水有機物は、形状が均質化されているため、効率的に乾燥され、比較的低温でも乾燥させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水分を含む有機物を乾燥させる乾燥機に関し、特に、脱水処理された有機性廃棄物を略筒状の乾燥機の本体内部に投入して、加熱乾燥させる乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料製造工場から排出される茶滓やコーヒー豆滓などの有機性廃棄物は、水分を多く含み腐敗し易く、また、そのままでは焼却処理することも困難であるため、乾燥させて含水率を低下させる。こうした茶滓などの水分を含む有機性廃棄物(以下、「含水有機物」)を乾燥させる乾燥機として、ステンレスなどの金属製の筒状本体内部に、駆動装置により回転されるスクリュが設けられたものが知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
特許文献1に開示された乾燥機は、本体の長手方向が地面に対してほぼ水平となるように設置され、本体の一端部上側には含水有機物を本体内部へ供給するホッパが接続されている。また、この乾燥機には、本体を加熱する加熱装置と、本体内部で含水廃棄物が加熱されて発生する水蒸気を本体外部へ排出する開口とが設けられている。
【0004】
この乾燥機では、ホッパ内に一時的に貯留された茶滓などの含水有機物が自然落下によりホッパから本体内部に供給され、本体内部に供給された含水有機物は、スクリュの回転により本体の一端部側から他端部側へ移送される。本体内部を移動する含水有機物は、加熱された本体の内面壁に接触しながら移送されることで加熱乾燥される。特許文献1に開示された乾燥機によれば、含水有機物の乾燥に伴って含水有機物から蒸発した水分は、乾燥機に設けられた開口から排出されるため、含水有機物は速やかに乾燥される。
【0005】
ところで、特許文献1に開示された乾燥機のように、廃棄物として取り扱われる含水有機物を乾燥させるために用いられる乾燥機においては、少ないエネルギー量で効率よく含水有機物の含水率を低下させ、重量を減らすことが重要視される。このため、乾燥処理により得られる乾燥物の品質は考慮されず、様々な性状の含水有機物がそのまま乾燥処理に供される。
【0006】
例えば、特許文献1に開示された乾燥機では、ホッパ内に収容された含水有機物は、様々な大きさの塊状で本体内に投入されるため、大きな塊状物の内部が乾燥されないことがある。このように乾燥が不十分な乾燥物は、焼却処理には適するものの、内部から腐敗が進むため、再資源化することは困難である。
【0007】
一方、含水有機物を充分に乾燥させるためには、乾燥処理時間を長くしたり加熱温度を高くするなどする必要があり、乾燥処理に必要なエネルギー量の増大を招く。また、茶滓を高温で乾燥させると、乾燥された茶滓の品質劣化を招き、再利用が困難になる恐れもある。
【特許文献1】特開平9−101084号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、構成が簡易で、含水有機物を均質な状態で効率よく乾燥させ、乾燥処理に必要なエネルギー量を抑えることができる乾燥機を提供することである。また、本発明の別の目的は、再資源化しやすい乾燥物を得ることができる乾燥機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ホッパなどを備える供給手段から乾燥手段に供給される含水有機物をペレット状にして乾燥処理することを特徴とする。より具体的には、本発明は以下を提供する。
【0010】
(1)水分を含む含水有機物を内部空間に収容して加熱乾燥させる乾燥手段と、この乾燥手段に接続され前記内部空間に含水有機物を供給する供給手段と、を備える含水有機物の乾燥機であって、前記供給手段と前記乾燥手段との間に、前記供給手段から前記乾燥手段に供給される含水有機物を粒状化する粒状化手段を設けることを特徴とする乾燥機。
【0011】
本発明によれば、供給手段と乾燥手段との間に粒状化手段を設けるため、含水有機物をペレット状にして乾燥手段に供給できる。ペレット状の含水有機物は、形状が均質化されているため、ほぼ均質に乾燥され、乾燥むらが生じにくく、比較的低い温度でも効率よく乾燥させることができる。従って、乾燥に必要なエネルギー量を低減できる。また、乾燥処理の前後で品質の変化を生じることが防止でき、腐敗しがたく、再生資源としての利用に適した乾燥物を得ることができる。さらに、ペレットは流動性がよいため、含水有機物が乾燥手段の内部空間に付着することを防止でき、含水有機物を乾燥手段の内部空間で移動させるために必要なエネルギー量を低減することもできる。
【0012】
ここで、「含水有機物」とは、茶滓、コーヒー豆滓などの飲料製造残渣、おからや生ゴミなどの食品残渣、および排水の生物処理により生じる有機性汚泥などの有機性廃棄物をいう。本発明は、特に、含水有機物を加圧脱水して得られる脱水ケーキの乾燥に好適に用いられるが、含水有機物の脱水処理は加圧脱水に限られず、真空脱水や遠心脱水してもよい。
【0013】
含水有機物の乾燥処理に必要なエネルギー量を低減するため、茶滓などの含水有機物は、排出後直ちに脱水および乾燥させることが好ましく、供給手段前段に脱水機を設け、脱水機の出口と供給手段の投入口とを直結してもよい。なお、本発明において、含水有機物は、脱水することなく供給手段に投入することもできるが、含水有機物を脱水処理しない場合は、乾燥処理に要するエネルギー量が多くなるため、好ましくない。
【0014】
(2)前記粒状化手段は、多孔板と、この多孔板を通過した含水有機物を切断するカッタと、を備えることを特徴とする(1)に記載の乾燥機。
【0015】
多孔板およびカッタは、供給手段と乾燥手段とを繋ぎ含水有機物が通る通路に設け、5〜30mm、特に10〜20mm程度の間隔で隣接して設けることが好ましい。多孔板は、直径5〜30mm、特に10〜20mm程度の複数の小孔を備えることが好ましい。供給手段から吐出される含水有機物は多孔板を通り、カッタにより所定幅で切断される。このため、本発明によれば、供給手段から吐出される含水有機物を確実かつ効率的に粒状化できる。
【0016】
多孔板およびカッタは、供給手段または/および乾燥手段内部に設けることができる。例えば、供給手段から含水有機物が吐出される吐出口と乾燥手段の入口とを直接接続するとともに、供給手段の吐出口を覆うように多孔板を設け、乾燥手段の入口側にカッタを設けることができる。このように、多孔板とカッタとを供給手段および乾燥手段の一方または両方にまたがるように設け、粒状化手段を供給手段または/および乾燥手段と一体化させれば、乾燥機の複雑化や大型化を防止できる。
【0017】
また、供給手段と乾燥手段とを、これらから取り外し可能に構成された接続管などを備える接続手段で接続し、多孔板およびカッタの少なくとも一方を接続管内に収容するように設けてもよい。例えば、多孔板を供給手段の吐出口を覆うように設けるとともに、この吐出口に接続された接続管内にカッタが収容されるようにしてもよい。あるいは、多孔板とカッタとを接続管内部に設け、管内を横断させてもよい。このように、供給手段と乾燥手段とを接続する取り外し可能な接続管の内部に多孔板およびカッタの少なくとも一方を収容するようにすれば、粒状化手段のメンテナンスを容易にできる。
【0018】
(3)前記供給手段は、前記乾燥手段に接続され含水有機物が投入されるホッパと、このホッパの投入口から前記粒状化手段に向かって延びる第1スクリュと、この第1スクリュを回転させて前記ホッパに投入された含水有機物を前記乾燥手段に移送する第1駆動装置と、を備えることを特徴とする(1)または(2)に記載の乾燥機。
【0019】
ホッパ内部に貯留された含水有機物は水分を含んでおり、ブリッジを形成して塊状となりやすいが、(3)記載の発明に従い、ホッパ内に第1スクリュを設け、この第1スクリュを第1駆動装置で回転させることにより、塊状となった含水有機物であっても定量的かつ効率よくホッパ吐出口に移送できる。また、ホッパ内に第1スクリュを設けることにより、乾燥手段本体内の乾燥用雰囲気に影響を与えることを防止して含水有機物を連続的に乾燥手段に投入できる。
【0020】
ホッパの吐出口側に位置する第1スクリュの先端側に粒状化手段を設ければ、ホッパ内の含水有機物を第1スクリュの動きにより定量的にホッパ吐出口から押し出し、ペレット状の含水有機物を確実かつ安定的に乾燥手段に投入できる。
【0021】
なお、「乾燥用雰囲気」とは、乾燥処理のために調整された状態をいうものとし、具体的には高温減圧状態や高温真空状態などをいう。また、「ホッパ」とは、所定量の含水有機物を受け入れ、少なくとも一時的に貯留する貯留槽であり、含水有機物が投入される投入口と、ホッパ内の含水有機物が排出される吐出口と、を備える。ホッパの形状は限定されず、開放型の容器または密閉型の容器のいずれでもよい。開放型の容器としては、例えば漏斗状のものが挙げられ、密閉型の容器としては、投入口および吐出口を備えるタンクが挙げられる。含水有機物の腐敗を防ぐためには、タンクなどの密閉型の容器でホッパを構成するとともに、タンク内部に炭酸ガスや窒素ガスなどを充填して貧酸素条件とすることが好ましい。
【0022】
(4)前記乾燥手段における含水有機物の乾燥処理状態に応じて、前記供給手段の第1スクリュの回転速度を制御する第1制御装置をさらに備えることを特徴とする(3)に記載の乾燥機。
【0023】
供給手段に第1スクリュを設ける場合、この第1スクリュを回転させる第1駆動装置を制御して第1スクリュの回転速度を制御することにより、乾燥手段に供給される含水有機物の供給速度やペレットの形状を調整できる。このため、含水有機物の性状などに応じて、乾燥処理条件を容易に変更し、効率的かつ確実に含水有機物を乾燥させることができる。
【0024】
(5)前記乾燥手段は、前記内部空間を有する略円筒状の本体と、この本体の内部空間に設けられ本体の長手方向に沿って延びる第2スクリュと、この第2スクリュを回転させて前記乾燥手段に供給された含水有機物を入口側から出口側に移送する第2駆動装置と、を備えることを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載の乾燥手段。
【0025】
乾燥手段に投入された含水有機物は、第2スクリュで攪拌移送しながら加熱乾燥することが好ましい。加熱乾燥は、本体の内壁面を加熱することにより本体の内壁面と接触する含水有機物を加熱して乾燥させる伝導伝熱乾燥を主体とし、他の乾燥方式を併用することが好ましい。他の乾燥方式としては、本体の内部空間に除湿処理された空気を送って乾燥させる対流伝熱乾燥(または熱風乾燥)、および、本体内部を減圧または真空状態とする減圧乾燥(真空乾燥含む)などが挙げられる。
【0026】
なお、含水有機物を伝導伝熱方式で乾燥させるため、乾燥機には、本体を加熱する加熱手段を設ける。加熱手段としては、本体を被覆して加熱する電熱線などが挙げられる。また、熱利用効率を高めるためには、本体をステンレスなどの金属製の二重管構造とし、二重管の間に温水や温風などの熱源を供給する加熱手段を設けることが好ましい。
【0027】
(6)前記乾燥手段は、この乾燥手段で含水有機物が乾燥されて得られる乾燥物が取り出される出口に接続される略円筒状の出口管と、この出口管に設けられるロータリバルブと、をさらに備えることを特徴とする(1)から(5)のいずれかに記載の乾燥機。
【0028】
本発明によれば、出口管にロータリバルブを設けることにより、乾燥手段本体内部の乾燥用雰囲気に影響を与えることを防止して、乾燥物を連続的に取り出すことができる。ここで「乾燥物」とは、含水有機物を乾燥させて含水率を15重量%以下、好ましくは10重量%以下としたものである。
【0029】
出口管の先端には密閉可能な容器で構成された乾燥物貯槽を接続することが好ましい。さらに、乾燥物貯槽には、槽内の空気を吸引する吸引ポンプなどの吸引装置および槽内に窒素ガスなどの不活性ガスを吹き込むガス供給手段を接続することが好ましい。このような構成にすると、乾燥手段本体内部から乾燥物を乾燥物貯槽に真空輸送し、乾燥物貯槽に不活性ガスを充填できるため、乾燥物の酸化や雑菌汚染を防止できる。
【0030】
(7)前記乾燥手段は、前記第2スクリュの軸を加熱するスクリュ加熱手段をさらに備えることを特徴とする(5)または(6)に記載の乾燥機。
【0031】
本発明によれば、第2スクリュの少なくとも軸を加熱することにより、第2スクリュと接触しながら乾燥機本体内を移送される含水有機物を速やかに乾燥させることができる。第2スクリュの軸を加熱する具体的構成としては、第2スクリュの軸を金属製の円筒などで構成して、この円筒の一端に、加熱された温水または蒸気を吹き込むロータリジョイントなどを接続する構成が挙げられる。なお、この場合、円筒の他端には、円筒内を通過し温水や蒸気などが排出される排出口を設けるようにする。
【0032】
(8)前記乾燥手段は、前記第2スクリュの軸方向と直交する方向に延びる区画板を前記本体の内部空間にさらに備えることを特徴とする(5)から(7)のいずれかに記載の乾燥機。
【0033】
本発明では、乾燥手段の内部空間に区画板を設けることにより、長手方向に移送される含水有機物の一部を堰き止め、含水有機物のショートパスを防止するとともに、内部空間を有効に活用できる。
【0034】
区画板の大きさおよび形状は、区画板と内部空間の壁面との間に、含水有機物が通る隙間が形成されるものとする。例えば、区画板は円板の一端部が切り欠かれるとともに、溝が形成された平面視略U字形板で構成できる。略U字形の区画板は、本体内部に第2スクリュを設けた後であっても、溝に第2スクリュの軸を挟み込むようにして簡易に設置でき、また、溝の間に含水有機物が通過できる孔が形成されるため、設備清掃時などに残留物を排出でき、メンテナンスが容易となり好ましい。
【0035】
(9)前記乾燥手段における含水有機物の乾燥処理状態に応じて、前記乾燥手段の第2スクリュの回転速度を制御する第2制御装置をさらに備えることを特徴とする(5)から(8)のいずれかに記載の乾燥機。
【0036】
本発明によれば、第2スクリュを回転させる第2駆動装置を制御することにより、乾燥手段内部を攪拌する第2スクリュの回転速度が制御される。このため、含水有機物の性状に応じて乾燥手段内の滞留時間を容易に調整して、効率的かつ確実に含水有機物を乾燥させることができる。
【0037】
(10)前記供給手段と前記乾燥手段とを接続する接続手段と、乾燥用空気を前記乾燥手段の内部空間に供給する送風手段と、前記乾燥手段の内部空間の空気を吸引する吸引手段と、をさらに備え、前記送風手段は、前記乾燥手段に接続される送風管を備え、前記吸引手段は、前記乾燥手段に接続される吸引管を備え、前記送風管および前記吸引管は、開閉可能に構成されることを特徴とする(1)から(9)のいずれかに記載の乾燥機。
【0038】
本発明に係る乾燥機では、送風管から乾燥用空気を供給しながら吸引管から排気させることにより熱風乾燥を行なうことができ、また、送風管を閉じて吸引管から本体内部空間内の空気を吸引することにより減圧乾燥を行なうこともできる。すなわち、本体に開閉可能に構成された管を有する送風手段と吸引手段とを接続することにより、乾燥処理される含水有機物の種類に応じて熱風乾燥および減圧乾燥の2つの乾燥方式を適宜選択して用いることができる。
【0039】
「乾燥用空気」とは、湿度が50%程度以下の空気をいう。乾燥用空気の温度は限定されないが、乾燥処理に要する時間を短くするためには、80〜140℃の熱風を用いることが好ましい。乾燥手段本体から排出された空気を冷却するなどの除湿処理をして乾燥用空気として乾燥手段に循環送風してもよい。
【0040】
(11)前記接続手段は、前記供給手段と前記乾燥手段とに接続される略円筒状の接続管を備え、前記送風手段の送風管は、前記接続管の壁面に接続され、前記粒状化手段のカッタは、前記接続管の内部であって前記接続管より前記供給手段に近い位置に収容されることを特徴とする(10)に記載の乾燥機。
【0041】
本発明によれば、多孔板を通過した後、カッタによりペレット状に切断された含水有機物に空気を当てることで乾燥を促進するとともに、ペレット状となった含水有機物の粒同士が付着しあうことを防止し、含水有機物をより速やかに乾燥させることができる。
【0042】
(12)前記乾燥手段が2台以上直列に接続されて設けられることを特徴とする(1)から(11)のいずれかに記載の乾燥機。
【0043】
本発明によれば、乾燥手段を2台以上、直列に接続して設けることにより、各乾燥手段での乾燥条件を適宜、設定し、効率的かつ確実に含水有機物を乾燥させることができる。また、乾燥機は上下方向に積層するように配置すれば、乾燥手段の設置面積の増大を防止できる。
【0044】
多段に設けられた各乾燥手段の第2スクリュは、大きさなどの形状が異なってもよく、また、回転速度は各乾燥手段の第2スクリュによって個別に調整できるように構成することが好ましい。
【発明の効果】
【0045】
本発明によれば、簡易な構成で、効率的に均質な乾燥処理ができる乾燥機を提供できる。このため、本発明の乾燥機によれば、従来廃棄物として焼却処理されていた含水有機物の品質劣化を防止しながらこれを充分に乾燥させ、再利用に適した乾燥物を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
以下、図面を参照して本発明について具体的に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る乾燥機1の模式図であり、図2は、乾燥機1の断面構成を示す図である。図3は、粒状化手段の構成を示し、図4は、乾燥機1の内部構造を示す。なお、以下の説明では、同一部材には同一符号を付し、説明を省略または簡略化する。また、上下左右といった方向を示す用語は、乾燥機1を床面などに固定した状態を基準とするもので、説明の便宜上、用いるものである。
【0047】
乾燥機1は、図1に示すように、乾燥手段2と、供給手段3と、乾燥手段2と供給手段3とを接続する接続手段5と、粒状化手段4と、送風手段6と、吸引手段7と、第1乾燥手段2aと第2乾燥手段2bとを接続する組立手段8と、第1制御装置および第2制御装置を兼ねるコントローラCと、を備える。乾燥手段2は同一構成の2台の乾燥手段である第1乾燥手段2aおよび第2乾燥手段2bを含み、送風手段6は同一構成の第1送風手段6aおよび第2送風手段6bを含み、吸引手段7は同一構成の第1吸引手段7aおよび第2吸引手段7bを含む。
【0048】
供給手段3は、ホッパ30と、このホッパ30の内部に設けられた第1スクリュ31と、第1駆動装置としての第1モータ32と、を備える。ホッパ30は、含水有機物が投入される投入口34と、含水有機物が排出される吐出口35と、を備え、密閉可能なタンクで構成されている。第1スクリュ31は、第1モータ32により回転される軸に羽根が螺旋状に巻きつけられた構成で、ホッパ30内のほぼ中心に位置し、投入口34側から吐出口35側に延びる。
【0049】
接続手段5は、円筒状の接続管51を備え、供給手段3と乾燥手段2とを接続する。具体的には、接続管51の一端はホッパ30の吐出口35と接続され、他端は第1乾燥手段2aと接続されている。含水有機物は、供給手段3の吐出口35、接続手段5の接続管51および後述する乾燥手段2の入口14で構成される管状の部分を通り、乾燥手段2内に入る。
【0050】
粒状化手段4は、複数の小孔を備える円板状の多孔板41と、多孔板41を通過した糸状の含水有機物を切断する回転式のカッタ42と、を備える。図3に示すように多孔板41は、ホッパ30の吐出口35に嵌め込まれ、ホッパ30から吐出される含水有機物の通路を横断するように配置されている。カッタ42は、多孔板41に隣接して第1乾燥手段2a側に配置され、接続管51内に収容されている。なお、接続管51を設けることなく、供給手段3の吐出口35と乾燥手段2の入口14とを直接接続し、吐出口35に多孔板41を設け、入口14にカッタ42が収容されるように構成してもよい。
【0051】
第1乾燥手段2aと、第2乾燥手段2bとは同一の構成であり、それぞれが、本体21と、第2スクリュ22と、第2駆動装置としての第2モータ27と、スクリュ加熱手段25と、区画板26と、を備える。本体21は両端が閉じられて内部空間20が形成された略円筒状で、両端には、本体21の軸と直交する方向に延びる互いに平行な一対の円筒が接続されている。これら一対の円筒のうち、一方の円筒の一端は開口した入口14で、他端は第1脚部13aとなっている。他方の円筒の両端は開口し、排気用口18および出口を兼ねる第2脚部13bとなっている。乾燥手段2は第1脚部13a、13b(これらをまとめて「脚部13」という)を下側として設置される。
【0052】
このように、本体21は上下左右方向にほぼ対称な外形をなす。また、図2に示すように、排気用口18および第2脚部13bに面する本体21の壁面は開口し、排気用口18および第2脚部13bは本体21の内部空間20と連通する。このため、乾燥された乾燥物は第2脚部13bを出口として内部空間20から取り出され、第1乾燥手段2aの第2脚部13bを第2乾燥手段2bの入口14に接続することで、容易に2台以上の乾燥手段2を直列に接続することができる。
【0053】
第1乾燥手段2aと第2乾燥手段2bとは、組立手段8を介して接続されている。組立手段8は、第1組立管80aおよび第2組立管80b(以下、これらをまとめて「組立管80」という)と、第1組立管80aに設けられた破砕装置82と、を備える。第1組立管80aは、第1乾燥手段2aの第2脚部13bと第2乾燥手段2bの入口14とを接続し、第2組立管80bは、第1乾燥手段2aの第1脚部13aと第2乾燥手段2bの排気用口18とを接続している。これにより、第1乾燥手段2aの入口14に投入された含水有機物は、第1乾燥手段2aの第2脚部13bから第1組立管80aを経て第2乾燥手段2bの入口14に入り、第2乾燥手段2bの第2脚部13bから排出される。
【0054】
第2乾燥手段2bの第2脚部13bには、管状の出口管15の一端が接続されている。出口管15の他端側には、密閉可能な容器で構成された乾燥物貯槽150が接続されている。乾燥物貯槽150は、吸引ポンプなどの吸引装置、入口を塞ぐように設けられたバグフィルタ、および貯槽下部に設けられ窒素ガスを槽内に吹き込むガス供給管(いずれも図示せず)を備え、内部空間20から乾燥物を乾燥物貯槽150に真空輸送し、貧酸素条件下で貯留する。また、出口管15と乾燥物貯槽150との間には、ロータリバルブ152が設けられ、乾燥手段2の内部空間20の乾燥用雰囲気を保持した状態で、内部空間20から乾燥物を取り出せる。
【0055】
送風手段6は、ファン60と、送風管61と、送風管61の途中に設けられた開閉可能な弁62と、を備える。第1送風手段6aの送風管61は接続管51の壁面に接続され、ファン60から送出された乾燥用空気を、接続管51を介して第1乾燥手段2aに供給する。一方、第2送風手段6bの送風管61は第1組立管80aの壁面に接続され、第1組立管80aを介して第2乾燥手段2bに乾燥用空気を供給する。
【0056】
吸引手段7は、乾燥手段2の内部空間20の空気を吸引する吸引装置としての吸引ポンプ70と、この吸引ポンプ70に接続された吸引管71と、吸引管71の途中に設けられた開閉可能な弁72と、を備える。また、吸引管71の途中には温度計T、および湿度計Hが設けられ、内部空間20の出口(第2脚部13b)側から吸引される気体の温度および湿度を測定することにより、含水有機物の乾燥処理状態を把握できる。
【0057】
送風手段6と吸引手段7とは循環管67により接続され、内部空間20から吸引された気体が循環利用できるように構成されている。吸引管71の途中にはコンデンサなどで構成される除湿装置68が設けられ、乾燥手段2内部の高温多湿の空気が冷却されることにより除湿され、乾燥用空気として送風管61へ送られる。含水有機物の乾燥を促進するため、循環管67の途中に熱交換器などを設けて乾燥用空気を加熱した熱風として送風管61へ送ってもよい。
【0058】
なお、第1吸引手段7aの吸引管71から排出される排出気体は湿度が高いため、第2吸引手段7bの吸引管71から排出される排出気体のみを循環利用してもよい。この場合循環管67は、第1送風手段6aおよび第2送風手段6bの両方に接続すればよい。このように、乾燥手段2から排出される排出気体を循環利用することで、排気ガスの発生を抑制し、気体の加熱に必要なエネルギー量を低減できる。
【0059】
次に、乾燥手段2の構成について図2を参照して詳細に説明する。本体21は、円筒状の円筒壁10と、この円筒壁10の両端を閉じる互いに平行な一対の円板状の側壁11a、11b(これらをまとめて「側壁11」という)とで構成され、円筒状の内部空間20が形成される。本実施例では、本体21は、ステンレスなどの金属製の内管と外管とで構成された二重管構造であり、内管と外管との間に設けられた空間(加熱用空間)に温水または蒸気を供給して内管を加熱する加熱手段(図示せず)が設けられている。加熱手段は、入口14側の壁面に接続され温水などを加熱用空間に供給する熱供給管、および第2脚部13b側の壁面に接続され温水などを加熱用空間から排出する熱排出管を備えている。
【0060】
円筒壁10の上側壁面には、入口14と排気用口18との間にさらに2つの開口16が設けられている。開口16は円筒壁10壁面から突出する円筒状であり、先端面を円板状の蓋で覆うことにより、開閉可能な構成とされている。
【0061】
図2および図4に示すように、本体21の内部空間20には、軸に羽根が螺旋状に巻きつけられて構成された第2スクリュ22が設けられている。スクリュ22の羽根は、複数の小孔を備えた多孔板などで構成し、含水有機物を攪拌混合しながら移送し、かつ、加熱乾燥に伴い発生する湿った空気が流れ易い構造とすることが好ましい。第2スクリュ22は、本体21の両端側のフランジ部分から本体21内部に配置され、本体21の長手方向に平行に延びて両端部は本体21の外部へ突出する。第2スクリュ22の軸は、ステンレスなどの金属製の管で構成されている。
【0062】
本体21外部へ突出した第2スクリュ22の軸の一端部には、第2スクリュ22の軸を回転させる第2モータ27が接続され、他端にはスクリュ加熱手段25が接続されている。スクリュ加熱手段25は、温水や蒸気などの熱源を第2スクリュ22の軸内に送る送液ポンプなどの熱源供給装置などで構成できる。第2スクリュ22の軸が加熱されることにより、軸に螺旋状に設けられた羽根も加熱され、第2スクリュ22に接して移送される含水有機物の乾燥を促進できる。
【0063】
また、内部空間20には、2枚の区画板26a、26b(以下、これらをまとめて「区画板26」という)が上方へ延びるようにして設けられている。図4に示すように区画板26は円板の一部が切り欠かれるとともに、溝260が形成され、平面視略U字形をなす。区画板26は、溝260を第2スクリュ22の軸に差し込んで配置され、区画板26の上部に隙間220が形成され、溝260の部分に通過孔が形成される。
【0064】
本体21には、2枚の区画板26のうち、第2脚部13bに近い側に設けられた区画板26bに隣接して温度計Tが設けられており、内部空間20の温度を計測することにより、含水有機物の乾燥処理状態を把握できるように構成されている。
【0065】
吸引管71に設けられた温度計T、湿度計Hおよび本体21に設けられた温度計Tは、コントローラCに接続されている。コントローラCは、第1モータ32および第2モータ27にも接続されている。コントローラCは中央演算処理装置(CPU)などを備え、温度計T、T(これらをまとめて「温度計T」という)および湿度計Hから伝達される測定値を入力し、これらの測定値に基づいて含水有機物の乾燥処理状態を判断し、第1モータ32および第2モータ27のいずれか一方または両方の出力を制御する信号を出力して、第1スクリュ31および第2スクリュ22のいずれか一方または両方の回転速度を制御する。
【0066】
次に、上述した乾燥機1を用いて、飲料製造工場から排出される茶滓やコーヒー豆滓などの含水有機物を乾燥させる方法について説明する。
【0067】
茶飲料などの製造工程で発生する茶滓などの含水有機物は、脱水機(図示せず)で機械的に脱水され、塊状の含水有機物(脱水ケーキ)としてホッパ30に投入される。脱水機の出口とホッパ30の投入口34とは、図示しないコンベアなどの搬送手段で接続されており、脱水ケーキは脱水機から排出されると直ちにホッパ30に搬入されるように構成されている。
【0068】
ホッパ30内に投入された塊状の含水有機物は、第1スクリュ31が回転されることにより、吐出口35側へ送られる。吐出口35に送られた含水有機物は、第1スクリュ31により多孔板41の小孔から押し出され、カッタ42により、5〜30mm好ましくは10〜20mm間隔で切断される。多孔板41の小孔の直径は、5〜30mm、特に10〜20mmであることが好ましく、多孔板41を通過してカッタ42により切断された含水有機物は、直径が5〜30mm好ましくは10〜20mm程度の円柱状のペレットとなる。
【0069】
ペレット状に調整された含水有機物は、自然落下して第1乾燥手段2aの内部空間20に投入される。内部空間20には、第2モータ27に駆動されて回転する第2スクリュ22が設けられており、含水有機物は、第2スクリュ22により入口14側から出口15側へ攪拌されながら運ばれる。内部空間20には、区画板26が設けられており、含水有機物はこの区画板26に堰き止められることにより、ショートパスが防止され、内部空間20が有効に利用される。
【0070】
乾燥手段2では、飲料製造工場などから発生する含水有機物の種類に応じて、熱風などの乾燥用空気を吹き込んで含水有機物を乾燥させる熱風乾燥または内部空間20内の空気を吸引しながら本体21を加熱して含水有機物を乾燥させる減圧乾燥を行なう。
【0071】
具体的には、減圧乾燥は、40〜60℃程度の比較的低い温度での乾燥処理に適しており、減圧乾燥によれば茶滓に含まれるカテキン類の分解を防止できるため、茶滓が排出される場合は減圧乾燥を行なうことが好ましい。減圧乾燥を行なう場合、本体21を加熱して、本体21内の含水有機物を加熱しながら、吸引ポンプ70から内部空間20内の揮発性物質や蒸気を含む気体を吸引排出して含水有機物を乾燥させる。なお、本体21は、吸引ポンプ70に代えてウォータエジェクタを用いて減圧してもよい。
【0072】
一方、コーヒー豆滓は、送風しながら乾燥させることが好ましいため、熱風乾燥させるとよい。本実施形態に係る乾燥機1では、乾燥手段2の入口14側から乾燥用空気を吹き込み、含水有機物の流れに沿って出口となる第2脚部13b側から排気するため、乾燥用空気として熱風を用いる場合でも、含水有機物の乾燥が進むに従い、徐々に熱風は温度降下するため、含水有機物に含まれる成分が酸化分解することが防止できる。
【0073】
また、本実施形態では、熱風乾燥を行なう場合、ファン60から送風される乾燥用空気を送風管61からカッタ42下流に吹き込み、含水有機物から蒸発した上記などを含んだ空気を吸引管71から排出して乾燥させる。送風管61は、乾燥手段2の本体21に接続してもよいが、本実施態様のようにカッタ42に隣接して設けることで、ペレット状にされた含水有機物の乾燥を促進するとともに、これらペレット同士の再結合を防止できる。
【0074】
このように、第1乾燥手段2aに投入された含水有機物は、出口となる第2脚部13b側へ運ばれるに従って乾燥される。第1乾燥手段2aは第2乾燥手段2bと接続され、第1乾燥手段2aにおいては、第2脚部13b側へ運ばれた含水有機物は、第2脚部13bから第1組立管80a内を自然落下して第2乾燥手段2bへ入る。第1組立管80a内には、複数の羽根を備えた回転式の破砕装置82が設けられており、第1乾燥手段2aから第2乾燥手段2bへ送られる含水有機物は破砕され、パウダー状にされる。
【0075】
第1組立管80bには、破砕装置82より第2乾燥手段2bに近い位置に第2送風手段6bの送風管61が接続されており、熱風乾燥を行なう場合は、破砕された含水有機物に乾燥用空気が吹き付けられ、乾燥が促進される。
【0076】
第2乾燥手段2b内に投入された含水有機物は、本体21内を入口14から出口となる第2脚部13b側へ移送されながら乾燥される。第2乾燥手段2bにおいては、第2脚部13bには出口管15が接続され、この出口管15のロータリバルブ152が開かれることにより、乾燥物が本体21外へ排出される。
【0077】
出口管15の先端には、ロータリバルブ152を介して吸引ポンプを備える乾燥物貯槽150が設けられ、第2乾燥手段2bの内部空間20から乾燥物が吸引ポンプで吸引され、バグフィルタで除塵された後、乾燥物貯槽150に貯留される。乾燥物貯槽150下部からは窒素ガスが供給され、槽内の乾燥物の酸化が防止される。なお、乾燥物貯槽150には、内部の界面位置を検出するセンサを設け、このセンサにより検出された界面位置に基づき、乾燥物の搬出時期を出力するように構成してもよい。
【0078】
また、乾燥機1は、2台の乾燥手段2が直列に接続されて構成され、第2乾燥手段2bの一対の脚部13が床面に固定されるが、上述した第1乾燥手段2aと第2乾燥手段2bとの接続構造を用いて、第2乾燥手段2bの後段に1台以上の乾燥手段2をさらに接続してもよい。複数の乾燥手段を直列に接続する場合、各乾燥手段の内部空間に設ける第2スクリュの形状、回転速度、および加熱温度などを適宜変更してもよい。
【0079】
また、供給手段3から乾燥手段2への含水有機物の供給速度または/および乾燥手段2内での含水有機物の移動速度は、第1スクリュ31または/および第2スクリュ22の回転速度を調整することにより、適宜変更するとよい。具体的には、温度計Tまたは/および湿度計Hにより測定された乾燥手段2内の温度および湿度から、含水有機物の乾燥処理が十分に行われていないと判断される場合は、コントローラCから第1スクリュ31または/および第2スクリュ22の回転速度を下げる信号を出力する。これにより、単位含水有機物量あたりの乾燥処理時間を長くして、十分な乾燥を行うことができる。また、乾燥処理が速やかに進んでいる場合、第1スクリュ31または/および第2スクリュ22の回転速度を上げ、単位時間当たりの含水有機物の処理量を増やすことができる。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、茶飲料製造などに伴い発生する茶滓などの有機性廃棄物を再資源化するために利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の一実施形態に係る乾燥機を示す図である。
【図2】上記実施形態に係る乾燥機の断面構成を示す図である。
【図3】上記実施形態に係る乾燥機の粒状化手段の構成を示す図である。
【図4】上記実施形態に係る乾燥機の乾燥手段の内部構成を示す図である。
【符号の説明】
【0082】
1 乾燥機
2 乾燥手段
3 供給手段
4 粒状化手段
5 接続手段
6 送風手段
7 吸引手段
8 組立手段
21 本体
22 第2スクリュ
25 スクリュ加熱手段
26 区画板
27 第2モータ(第2駆動装置)
30 ホッパ
31 第1スクリュ
32 第1モータ(第1駆動装置)
41 多孔板
42 カッタ
51 接続管
61 送風管
71 吸引管
C コントローラ(第1制御装置および第2制御装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水分を含む含水有機物を内部空間に収容して加熱乾燥させる乾燥手段と、この乾燥手段に接続され前記内部空間に含水有機物を供給する供給手段と、を備える含水有機物の乾燥機であって、
前記供給手段と前記乾燥手段との間に、前記供給手段から前記乾燥手段に供給される含水有機物を粒状化する粒状化手段を設けることを特徴とする乾燥機。
【請求項2】
前記粒状化手段は、多孔板と、この多孔板を通過した含水有機物を切断するカッタと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の乾燥機。
【請求項3】
前記供給手段は、前記乾燥手段に接続され含水有機物が投入されるホッパと、このホッパの投入口から前記粒状化手段に向かって延びる第1スクリュと、この第1スクリュを回転させて前記ホッパに投入された含水有機物を前記乾燥手段に移送する第1駆動装置と、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の乾燥機。
【請求項4】
前記乾燥手段における含水有機物の乾燥処理状態に応じて、前記供給手段の第1スクリュの回転速度を制御する第1制御装置をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の乾燥機。
【請求項5】
前記乾燥手段は、前記内部空間を有する略円筒状の本体と、この本体の内部空間に設けられ本体の長手方向に沿って延びる第2スクリュと、この第2スクリュを回転させて前記乾燥手段に供給された含水有機物を入口側から出口側に移送する第2駆動装置と、を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の乾燥手段。
【請求項6】
前記乾燥手段は、この乾燥手段で含水有機物が乾燥されて得られる乾燥物が取り出される出口に接続される略円筒状の出口管と、この出口管に設けられるロータリバルブと、をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の乾燥機。
【請求項7】
前記乾燥手段は、前記第2スクリュの軸を加熱するスクリュ加熱手段をさらに備えることを特徴とする請求項5または6に記載の乾燥機。
【請求項8】
前記乾燥手段は、前記第2スクリュの軸方向と直交する方向に延びる区画板を前記本体の内部空間にさらに備えることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の乾燥機。
【請求項9】
前記乾燥手段における含水有機物の乾燥処理状態に応じて、前記乾燥手段の第2スクリュの回転速度を制御する第2制御装置をさらに備えることを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載の乾燥機。
【請求項10】
前記供給手段と前記乾燥手段とを接続する接続手段と、
乾燥用空気を前記乾燥手段の内部空間に供給する送風手段と、
前記乾燥手段の内部空間の空気を吸引する吸引手段と、をさらに備え、
前記送風手段は、前記乾燥手段に接続される送風管を備え、
前記吸引手段は、前記乾燥手段に接続される吸引管を備え、
前記送風管および前記吸引管は、開閉可能に構成されることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の乾燥機。
【請求項11】
前記接続手段は、前記供給手段と前記乾燥手段とに接続される略円筒状の接続管を備え、
前記送風手段の送風管は、前記接続管の壁面に接続され、
前記粒状化手段のカッタは、前記接続管の内部であって前記接続管より前記供給手段に近い位置に収容されることを特徴とする請求項10に記載の乾燥機。
【請求項12】
前記乾燥手段が2台以上直列に接続されて設けられることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の乾燥機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−7025(P2006−7025A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−185031(P2004−185031)
【出願日】平成16年6月23日(2004.6.23)
【出願人】(000001063)栗田工業株式会社 (1,536)
【Fターム(参考)】