説明

乾燥機

【課題】2次フィルター体の塵埃を確実に回収することが出来る乾燥機を提供する。
【解決手段】外気取り入れ口から外気を吸引し衣類を収納する内槽(図示せず)内に送風し排気口(図示せず)より排気する送風機(図示せず)と、外気取り入れ口14に固着された2次枠体21aに固着された2次フィルター21bより成る2次フィルター体21と、2次フィルター体21と対向するように本体1に挿着される1次フィルター体22を備え、1次フィルター体22を本体1に装着したときに、先端が2次フィルター21bの奥側端部に当接する除塵ブラシ体24を1次フィルター体22に設け、除塵ブラシ体24にて1次フィルター体22の下流面側を塵埃前収納部23aと塵埃後収納部23bに分割したもので、1次フィルター体22の本体1への抜き差し時に、2次フィルター体21が除塵され、塵埃を塵埃前収納部23aと塵埃後収納部23bとで確実に受けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の乾燥機として、図18に示すようなものがある(例えば、特許文献1参照)。図18は、上記特許文献1に記載された乾燥機の熱風循環路の部分断面図である。
【0003】
図18において、熱風循環路51の一部に、循環する空気を加熱するヒータ52を設け、そのヒータ52の上流側に、ヒータ52側から、2次フィルター体54と、熱風循環路51に挿抜可能な1次フィルター体53が順に設けられ、1次フィルター体53を熱風循環路51より抜き差ししたときに、2次フィルター体54の上流側の表面に接触するブラシ部材55を、1次フィルター体53の下流面の奥側端部に設けたものである。
【0004】
以上のように構成された従来の乾燥機の動作は、以下の通りである。ヒータ52で加熱された空気は、図示しない送風機によって、図示しない乾燥室に収納された衣類に吹き付けられ、その衣類から発生した蒸気を含んだ空気は、図示しない凝縮機に流入しそこで、蒸気は凝縮されて回収されると共に、乾いた空気が、熱風循環路51を通って、1次フィルター体53に至る。そして1次フィルター体53で、比較的大きな塵埃が捕捉され、1次フィルター体53を通り抜けた細塵は、2次フィルター体54で捕捉され、きれいになった空気が、ヒータ52で再び加熱され、これがまた乾燥室に送られるという動作を繰り返しながら、衣類の乾燥を行うようになっている。
【0005】
そして、1次フィルター体53が目詰まりしたときは、1次フィルター体53を熱風循環路51より抜き出し、ブラシ等を用いて清掃を行い、清掃後、1次フィルター体53を熱風循環路51に挿入するようにする。又、1次フィルター体53を熱風循環路51から挿抜する際に、1次フィルター体53に設けたブラシ部材55が2次フィルター体54の上流側表面に接触しながら移動して、2次フィルター体54に付着した塵埃が除去され、1次フィルター体53上に落下して、2次フィルター体54の清掃が自動的に行われるようになっている。
【特許文献1】実願平4−050907号(実開平6−003299号公報)のマイクロフイルム
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら上記従来の乾燥機の構成では、一般に軟質材で形成されたブラシ部材55が1次フィルター体53の後端側に形成されているために、1次フィルター体53を熱風循環路51から取外す際に、図19(a)に示すように、ブラシ部材55が1次フィルター体3を引き出す方向と逆方向に屈曲する。
【0007】
このため、ブラシ部材55の先端部に附着した塵埃の一部が、1次フィルター体53を引き出す際の振動等により、1次フィルター体53を引き出す方向と反対側に、すなわち、1次フィルター体53上ではなく、熱風循環路51内に落下してしまう、という課題があった。また、1次フィルター体53の清掃後、それを熱風循環路1に取付ける際は、図19(b)に示すように、2次フィルター体54に取り残されていた塵埃が、ブラシ部材55の先端で押されて、やはり熱風循環路51内に落下してしまう、という課題があった。
【0008】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、通風路内に塵埃を落下させること無く、2次フィルター体の塵埃を確実に1次フィルター体に落下させ、確実に塵埃を回収、廃棄することが出来る乾燥機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記従来の課題を解決するために、本発明の洗濯機は、外気取り入れ口と排気口を有する略直方体の本体に、被乾燥物を収納する内槽と、前記内槽を収納する外槽と、前記外気取り入れ口と前記排気口を連通する連通路と、前記連通路内に配され、前記外気取り入れ口から外気を吸引し前記内槽内に送風し前記排気口より排気する送風機と、前記外気取り入れ口に配され塵埃を捕集する捕集フィルター体とを備え、前記捕集フィルター体は、前記本体に固着された2次枠体と前記2次枠体に固着された2次フィルターより成る2次フィルター体と、前記2次フィルター体と対向するように前記本体に抜き差し自在に挿着されると共に取っ手を有する1次枠体と前記一次枠体の上流面に固着された1次フィルターとからなる1次フィルター体より構成され、前記1次フィルター体を前記本体に装着したときに、先端が前記2次フィルターの奥側端部に当接する除塵ブラシ体を前記1次フィルター体の下流面側に設け、前記1次フィルター体を前記本体から抜き差しする時に前記2次フィルターの一端から他端に移動しながら除塵すると共に、前記除塵ブラシ体にて前記1次フィルター体の下流面側を塵埃前収納部と塵埃後収納部に分割したもので、乾燥用に吸引される空気中に含まれる浮遊粉塵を確実にキャッチするために捕集フィルター体を設けるが、1次フィルター体が本体に抜き差し自在に装着されているので、捕集された塵埃を1次フィルターから取り除く清掃作業を、例えばゴミ箱の近傍でも容易に行うことができる。万一、1次フィルターを誤って無くしたり、装着し忘れることがあっても、2次フィルター体が本体に固着されているので、塵埃の本体内への侵入を確実に防止できる。また本体から1次フィルター体を抜き差しする際に、除塵ブラシ体により2次フィルター体の清掃作業が自動的に行われるので、清掃作業が容易である。さらに、屈曲自在の除塵ブラシ体が2次フィルター体の後端部から先端部間を移動する際、除塵ブラシ体が撓むので、除塵ブラシ体の進行方向の前後に塵埃が落下するが、1次フィルター体の除塵ブラシ体の前後に塵埃前収納部と塵埃後収納部を形成しているので、2次フィルター体から落下してきた塵埃を確実に1次フィルター体内に収納することが出来る。
【0010】
又、本発明の乾燥機は、外気取り入れ口と排気口を有する略直方体の本体に、被乾燥物を収納する内槽と、前記内槽を収納する外槽と、前記外気取り入れ口と前記排気口を連通する連通路と、前記連通路内に配され、前記外気取り入れ口から外気を吸引し前記内槽内に送風し前記排気口より排気する送風機と、前記外気取り入れ口に配され塵埃を捕集する捕集フィルター体とを備え、前記捕集フィルター体は、前記本体に固着された2次枠体と前記2次枠体に固着された2次フィルターより成る2次フィルター体と、前記2次フィルター体と対向するように前記本体に着脱自在に挿着されると共に1次枠体と前記一次枠体の上流面に固着された1次フィルターとからなる1次フィルター体と、前記2次フィルターの一端から他端にかけて移動自在に1次フィルター体に設けられ前記2次フィルター体に付着した塵埃を除去する除塵ブラシ体から構成され、前記除塵ブラシ体の一部を、前記1次枠体の外表面に露出させたもので、1次フィルター体が本体に着脱自在に設けられているので、1次フィルター体の清掃が容易である。また、2次フィルター体が目詰まりしてきたときは、1次フィルター体を本体から取り外す前に、前記1次枠体の外表面に露出した除塵ブラシ体の一部を掴んで往復移動させることにより、手を汚さず、2次フィルター体に付着していた塵埃を確実に除去し、1次フィルター体内に回収することが出来るので、2次フィルターの清掃、塵埃の廃棄が容易である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の乾燥機は、通風路内に塵埃を落下させること無く、2次フィルター体の塵埃を、確実に1次フィルター体に回収し、容易に廃棄することが出来る乾燥機を提供することを目的とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
第1の発明は、外気取り入れ口と排気口を有する略直方体の本体に、被乾燥物を収納する内槽と、前記内槽を収納する外槽と、前記外気取り入れ口と前記排気口を連通する連通路と、前記連通路内に配され、前記外気取り入れ口から外気を吸引し前記内槽内に送風し前記排気口より排気する送風機と、前記外気取り入れ口に配され塵埃を捕集する捕集フィルター体とを備え、前記捕集フィルター体は、前記本体に固着された2次枠体と前記2次枠体に固着された2次フィルターより成る2次フィルター体と、前記2次フィルター体と対向するように前記本体に抜き差し自在に挿着されると共に取っ手を有する1次枠体と前記一次枠体の上流面に固着された1次フィルターとからなる1次フィルター体より構成され、前記1次フィルター体を前記本体に装着したときに、先端が前記2次フィルターの奥側端部に当接する除塵ブラシ体を前記1次フィルター体の下流面側に設け、前記1次フィルター体を前記本体から抜き差しする時に前記2次フィルターの一端から他端に移動しながら除塵すると共に、前記除塵ブラシ体にて前記1次フィルター体の下流面側を塵埃前収納部と塵埃後収納部に分割したもので、乾燥用に吸引される空気中に含まれる浮遊粉塵を確実にキャッチするために捕集フィルター体を設けるが、1次フィルター体が本体に抜き差し自在に装着されているので、捕集された塵埃を1次フィルターから取り除く清掃作業を、例えばゴミ箱の近傍でも容易に行うことができる。万一、1次フィルターを誤って無くしたり、装着し忘れることがあっても、2次フィルター体が本体に固着されているので、塵埃の本体内への侵入を確実に防止できる。また本体から1次フィルター体を抜き差しする際に、除塵ブラシ体により2次フィルター体の清掃作業が自動的に行われるので、清掃作業が容易である。さらに、屈曲自在の除塵ブラシ体が2次フィルター体の後端部から先端部間を移動する際、除塵ブラシ体が撓むので、除塵ブラシ体の進行方向の前後に塵埃が落下するが、1次フィルター体の除塵ブラシ体の前後に塵埃前収納部と塵埃後収納部を形成しているので、2次フィルター体から落下してきた塵埃を確実に1次フィルター体内に収納することが出来る。
【0013】
第2の発明は、外気取り入れ口と排気口を有する略直方体の本体に、被乾燥物を収納する内槽と、前記内槽を収納する外槽と、前記外気取り入れ口と前記排気口を連通する連通路と、前記連通路内に配され、前記外気取り入れ口から外気を吸引し前記内槽内に送風し前記排気口より排気する送風機と、前記外気取り入れ口に配され塵埃を捕集する捕集フィルター体とを備え、前記捕集フィルター体は、前記本体に固着された2次枠体と前記2次枠体に固着された2次フィルターより成る2次フィルター体と、前記2次フィルター体と対向するように前記本体に着脱自在に挿着されると共に1次枠体と前記一次枠体の上流面に固着された1次フィルターとからなる1次フィルター体と、前記2次フィルターの一端から他端にかけて移動自在に1次フィルター体に設けられ前記2次フィルター体に付着した塵埃を除去する除塵ブラシ体から構成され、前記除塵ブラシ体の一部を、前記1次枠体の外表面に露出させたもので、1次フィルター体が本体に着脱自在に設けられているので、1次フィルター体の清掃が容易である。また、2次フィルター体が目詰まりしてきたときは、1次フィルター体を本体から取り外す前に、前記1次枠体の外表面に露出した除塵ブラシ体の一部を掴んで往復移動させることにより、手を汚さず、2次フィルター体に付着していた塵埃を確実に除去し、1次フィルター体内に回収することが出来るので、2次フィルターの清掃、塵埃の廃棄が容易である。
【0014】
第3の発明は、特に、第2の発明の1次枠体の外表面に露出した除塵ブラシ体の一部を取っ手としたもので、2次フィルター体を清掃するときは、取っ手を掴んで行えると共に、清掃後は、持ちかえること無くその取っ手を持ったまま、本体より1次フィルター体を外すことが出来るので、清掃、取り外し、塵埃の廃棄が簡単に出来る。
【0015】
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか一つの発明の除塵ブラシ体を、1次フィルター体に着脱自在としたもので、除塵ブラシ体が磨耗したときに、簡単にそれが交換できるので、便利であると共に、清掃する際も除塵ブラシ体のみ簡単に取り外して、容易に水洗い等も出来る。
【0016】
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか一つの発明の捕集フィルター体を、本体の上面又は正面に配置したもので、本体の上面又は正面は目に付きやすいので、捕集フィルター体への塵埃付着具合のチェックがいつでも手軽にでき、必要に応じて塵埃の処理、廃棄が確実におこなわれるようになるので、捕集フィルター体の目詰まりによる外気導入阻害が防止できる。特に、捕集フィルター体を、乾燥機の運転を操作する操作部の近傍に設ければ、常に使用者は見るために、汚れ具合が良く判るものである。
【0017】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施例によって本発明が限定されるものではない。
【0018】
(実施例1)
【0019】
以下、本発明の第1の実施例における乾燥機について、洗濯機能も備えた洗濯乾燥機を例に、説明する。図1は、本実施例における洗濯乾燥機の斜視図、図2は、同洗濯乾燥機の縦断面図、図3は、同洗濯乾燥機の外気取り入れ口の拡大斜視図、図4は、同洗濯乾燥機の1次フィルター体の斜視図、図5は、同洗濯乾燥機の捕集フィルター体の縦断面図、図6は、同1次フィルター体を本体から外すときの状態を示す縦断面図、図7は、同1次フィルターを本体に装着するときの状態を示す縦断面図である。
【0020】
図1〜7において、1は、正面1aと、側面1bと、背面1c及び上面1dを有する略直方体の本体で、上面1dには、手掛け部2aと排気口2bを有する開閉自在の外蓋2と、本実施の形態における洗濯乾燥機の運転や停止等を行うための操作部3が形成されている。
【0021】
本体1内には、図示しない吊り下げ手段で揺動自在に吊り下げられた外槽4と、外槽4の上面開口4aを覆うと共に略中央に通過口5aを有する中蓋5と、外槽4内に回転自在に支持され上面開口で外周囲に多数の排水孔7aを有すると共に、被乾燥物である衣類6を収納する内槽7と、内槽7の底部に回転自在に支持された回転翼8と、内槽7と回転翼8を回転させるモーター9と、該モーター9の回転力を必要に応じて、内槽7と回転翼8に伝達するクラッチ10と、水道水を内槽7内に供給する導水管11と、外槽4内の洗濯水やすすぎ水を排水する排水管12と、排水管12の途中に設けられ、排水を制御する電磁弁13が収納されている。
【0022】
内槽7の上端には、円環状で、脱水運転時の衣類6の偏りなどに起因する内槽7の回転アンバランスを吸収するためのバランサー7bが設けられている。
【0023】
さらに、本体1の上面1dの操作部3近傍には、外気取り入れ口14が設けられ、その、外気取り入れ口14には、捕集フィルター体16が設けられ、該捕集フィルター体16の内側には、外気取り入れ口14と排気口2bを連通する連通路1fの一部を形成すると共に、一端が外槽4に接続され、捕集フィルター体16と外槽4を連通する送風路17が設けられ、該送風路17内には、外気を捕集フィルター体16を通して吸引し、外槽4や内槽7に送風させ、さらに通過口5aを通して、外蓋2に設けた排気口2bから排気させるための送風機18と、吸引された外気を加熱して所定温度の温風にするヒーター19が内装されている。
【0024】
20は、内槽7内の温度や湿度を検知するセンサーで、該センサー20で検知した温度や湿度のデータにより、ヒーター19や送風機18の運転を制御する制御体(図示せず)も本体1に内装されている。捕集フィルター体16は、本体1に固着された2次フィルター体21と、2次フィルター体21と対向するように本体1に抜き差し自在に挿着される1次フィルター体22より構成されている。2次フィルター体21は、本体1に固着され略平板状に形成された2次枠体21aと、外周囲が、2次枠体21aで支持された2次フィルター21bから構成されている。
【0025】
1次フィルター体22は、略直方体に構成され上部に取っ手22aを形成し、一端面に開口部22bを有する塵埃収納室23が形成された1次枠体22cと、1次フィルター体22が本体1に装着されたときに、2次フィルター体21に対面するように1次枠体22cの他端面、すなわち上流面に固着され、吸引される外気に含まれた塵埃を捕集する1次フィルター22dから構成されている。
【0026】
1次フィルター22dの大きさは、全体的に2次フィルター21bの平面的な面積より大きく形成されている。1次枠体22cの両外側面には、ガイドリブ22eが設けられ、本体1の外気取り入れ口14に形成されたガイド溝1eに挿入自在に支持されていて、1次フィルター体22が本体1に着脱自在に装着できるようになっている。
【0027】
24は、1次枠体22cの開口部22bを横断するように設けられ、屈曲自在に形成されたブラシ24aと、該ブラシ24aの根元部を保持するブラシ台24bより構成された除塵ブラシ体で、ブラシ台24bは、1次枠体22cの両側の内壁に設けたブラシ台支持リブ22fに取り付けられている。
【0028】
除塵ブラシ体24のブラシ24aの先端部は、ブラシ台24bの下方に設けられた押圧用のバネ体25により、所定圧力で2次フィルター21bの上流面の後端部21cの全幅に当接している。本実施例では、塵埃収納室23を、除塵ブラシ体24で、前側に位置し2次フィルター21bと対面する塵埃前収納室23aと、後ろ側に位置し、2次フィルター21bの後端部21cより所定の距離だけさらに後方まで延在する塵埃後収納室23bとに分割している。これにより、除塵ブラシ体24で除塵された塵埃を、塵埃前収納室23a、塵埃後収納室23bのいずれかに確実に収納することができる。
【0029】
尚、塵埃前収納室23aと塵埃後収納室23bは、ブラシ台24bの下端と1次フィルター22d間の空間を介して連通しているので、収納された塵埃は、区分けされず、下方に位置する塵埃後収納室23bに集まり、収納された塵埃が、2次フィルター体21に再付着しにくいものとなっている。
【0030】
特に、1次フィルター22dの塵埃後収納室23bに位置する部分を1次枠体22cの一部で塞ぐようにすれば、外気が通過しないので、外気流による2次フィルター21bへの塵埃の再附着を防止することができる。
【0031】
また、塵埃処理の際、塵埃後収納室23bの1次フィルター22dの細径穴に塵埃が入り込むことが無く、その分離が容易と成り、作業が簡単と成る。また、2次フィルター21bを構成する外気通過細径穴の大きさを、1次フィルター22dを構成する外気通過細径穴より小さく形成することで、1次フィルター22dを通過した塵埃を確実に捕集することができる。
【0032】
以上のように構成された本実施の形態における洗濯乾燥機の動作、作用は、以下の通りである。
【0033】
内槽7に、衣類6と必要量の洗剤を投入し、外蓋2を閉じて、操作部3で、洗濯量や、洗濯時間などを設定し、運転を開始すると、導水管11より水道水が、内槽7内に供給される。内槽7の側壁には排水孔7aが設けられているので、実際には、水は、外槽4内に溜まり、所定の水位に達すると、洗濯運転が開始する。この洗濯運転時には、クラッチ10が、回転翼8側に切り替わって、モーター9の動力が回転翼8に伝達され、回転翼8が正転、反転を繰り返す。
【0034】
洗濯運転が終了すると、電磁弁13が開いて、外槽4内の洗濯水が、排水管12を通して外部に排水される。洗濯水の排水が終わると、クラッチ10が、内槽7側に切り替わり、モーター9により内槽7が高速回転し、所定の時間脱水運転が行われる。この脱水運転の間も、電磁弁13は開いている。脱水運転が終了すると、電磁弁13が閉じられ、導水管11より水道水が再び供給され、所定の水位に達すると、すすぎ運転が開始する。すすぎ運転時には、回転翼8が、洗濯運転時と同様に正転、反転する。すすぎ運転が終了すると、電磁弁13が開いて、外槽4内のすすぎ水が、排水管12を通して外部に排水され、続いて、脱水運転が行われる。この後、更に1回又は2回のすすぎ運転、脱水運転が行われる。
【0035】
次に、乾燥運転について説明する。使用者が再び操作部3を操作して、乾燥運転を開始すると、送風機18と、ヒータ19に通電され、外気が、外気取り入れ口14に設けた1次フィルター体22、2次フィルター体21を通して吸引され、ヒータ19で加熱されて生成された温風が送風路17を通って、内槽7内の衣類6に吹き付けられる。この間、クラッチ10は、回転翼8側に切り替えられ、回転翼8が勢い良く正転、反転を繰り返して、衣類6を上方に放り投げるような動作をし、送風路17から吹き出される温風が効率よく衣類6に当たるようにしている。
【0036】
そして、衣類6から出た蒸気を含んだ空気は、中蓋5の通過口5a、外蓋2の排気口2bを通って、外部に排出されるようになっている。この乾燥運転の間、吸引される外気に含まれる塵埃の内、大きな塵埃は、1次フィルター体22で捕捉され、1次フィルター体22を通過した細塵は2次フィルター体21で確実に捕捉され、衣類6に常にきれいな温風が当たるようになっている。
【0037】
この乾燥運転を、センサー20で検知される温度や湿度が所定の値に到達するまで繰り返した後、自動的に停止される。このような洗濯、乾燥運転を幾度と無く繰り返していると、捕集フィルター体16に塵埃が堆積し、外気の侵入が阻止されて、乾燥効率が低下してくるので、定期的に1次フィルター体22や、2次フィルター体21を清掃する必要がある。
【0038】
この時、1次フィルター体22の汚れ具合は、本体1の上方でかつ操作部3の近傍に1次フィルター体22を設けているので、使用者にとっては、常に目で確認できるので、清掃作業が必要か否か容易に判断することが出来る。
【0039】
清掃作業を行う時は、図6に示すように、取っ手22aを持ち、上方に引き上げると、1次フィルター体22のバックアップ用に本体1に取り付けてある2次フィルター体21の2次フィルター21bで捕集された塵埃が、2次フィルター21bの後端部21cから先端部21dに向け除塵ブラシ体24のブラシ24aにより除塵され、1次フィルター体22の開口部22bより内部に落下収納される。
【0040】
このときに、1次フィルター体22には、塵埃前収納室23aと塵埃後収納室23bが設けられているので、除塵ブラシ体24の上下どちらでも塵埃を収納できるので、塵埃を確実に収納することができる。そして、1次フィルター体22を本体1から取り出し、1次フィルター22dに付着した塵埃を処理すると共に、塵埃前収納室23aと塵埃後収納室23bの塵埃を、開口部22bより捨て去れば、容易に清掃作業が完了する。
【0041】
1次フィルター体22の清掃を終えたら、図7に示すように、1次枠体22cの両側に形成されたガイドリブ22eを、本体1に設けたガイド溝1eに合致させて、押し込むことにより、除塵ブラシ体24が、2次フィルター21bに取り残された塵埃を、今度は、先端部21dから後端部21cにかけて徐々に除塵を行い、塵埃前収納室23aと塵埃後収納室23bに塵埃を確実に収納することが出来る。
【0042】
以上のように、本実施例によれば、1次フィルター体22が本体1に抜き差し自在に装着されているので、捕集された塵埃を1次フィルター22dから取り除く清掃作業を、例えばゴミ箱の近傍でも容易に行うことができる。万一、1次フィルター体22を誤って無くしたり、装着し忘れることがあっても、2次フィルター体21が本体1に固着されているので、塵埃の本体1内への侵入を確実に防止できる。
【0043】
また本体1から1次フィルター体22を抜き差しする際に、除塵ブラシ体24により2次フィルター体21の清掃作業が自動的に行われるので、清掃作業が容易である。さらに、屈曲自在の除塵ブラシ体24が2次フィルター体21の後端部と先端部との間を移動する際、除塵ブラシ体24の前後に塵埃前収納部23aと塵埃後収納部23bを形成しているので、2次フィルター体21から落下してきた塵埃を確実に1次フィルター体22内に収納することが出来る。
【0044】
尚、上記実施例では、外気取り入れ口14を本体1の側面に設けたが、目に付きやすい本体1の上面1d或いは、正面1aに設けるようにすれば、捕集フィルター体16への塵埃付着具合のチェックがいつでも手軽にでき、必要に応じて塵埃の処理、廃棄が確実におこなわれるようになり、捕集フィルター体16の目詰まりによる外気導入阻害を確実に防止できる。
【0045】
(実施例2)
【0046】
図8は、本発明の第2の実施例における洗濯乾燥機の1次フィルター体の斜視図、図9は、同1次フィルター体の本体への取付図、図10は、同1次フィルター体を本体から取り出すときの状態を示す図である。尚、上記第1の実施例における洗濯乾燥機と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0047】
上記第1の実施例では、1次フィルター体の所定の位置に、除塵ブラシ体を固定するようにしたが、本実施例では、1次フィルター体内で除塵ブラシ体を自由に移動できるようにしたものである。
【0048】
図8〜図10において、28は、本実施の形態における洗濯乾燥機の本体1に設けた2次フィルター体21に対向するように、本体1に着脱自在に装着される略直方体の1次フィルター体で、一端面に開口部28aを有する塵埃収納室29が形成された1次枠体28bと、1次フィルター体28が本体1に装着されたときに、2次フィルター体21に対面するように1次枠体28bの他端面に固着され、吸引される外気に含まれた塵埃を捕集する1次フィルター28cから構成されている。1次枠体28bの両側面には、本体1のガイド溝1eでガイドされるガイドリブ28eが設けられている。
【0049】
30は、1次枠体28bに上下動自在に支持された除塵ブラシ体で、2次フィルター21bの上流面の全幅に渡って当接すると共に屈曲自在のブラシ30aと、ブラシ30の根元部を保持するブラシ台30bと、一端がブラシ台30bに固着され、他端側は、1次枠体28bの上方に形成された支持部28d内を可動自在に通過し、他端が、1次枠体28bより突出すなわち、洗濯乾燥機の本体1の外部に露出している連結棒30cと、該連結棒30cの先端に取り付けられた取っ手30dより構成されている。
【0050】
30fは、ブラシ台30bの上方に形成され内部に空間部30eを有する支持部結合部で、空間部30eの中央には、連結棒30cが内装され、該連結棒30cを引き上げたときに、空間部30eが、1次枠体28bに形成した支持部28dと嵌合するようになっている。
【0051】
1次フィルター体28に形成した塵埃収納室29は、2次フィルター21bと対向する部分に位置する塵埃前収納室29aと、2次フィルター21bより、図において下方に位置する塵埃後収納室29bとに分割され、塵埃前収納室29aと塵埃後収納室29bとは、1次フィルター28cとブラシ台30bとの間の空間を介して連通している。
【0052】
28fは、一次枠体28bの底部に形成された突起受け部で、ブラシ台30bの下方に設けられた突起30gを可動自在に支持する。
【0053】
以上のように構成された本実施例における洗濯乾燥機の1次フィルター28、2次フィルター21の清掃時の動作は以下の通りである。
【0054】
まず、2次フィルター体21の清掃を行うときは、使用者は、適宜取っ手30dを掴んで、除塵ブラシ体30を上下動させる。この上下動の動作により、2次フィルター体21の2次フィルター21bに附着している塵埃は、除塵ブラシ体30のブラシ30aにより、2次フィルター21bの後端部21cから先端部21d間が繰り返し除塵され、塵埃が塵埃前収納室29aと塵埃後収納室29bに落下するので、2次フィルター21bの目詰まりが解消される。
【0055】
又1次フィルター体28が塵埃で目詰まり状態になったときは、取っ手30dを持ち、引き上げると、除塵ブラシ体30が上昇し、2次フィルター21bの塵埃を除塵し、塵埃前収納室29aと塵埃後収納室29bに落下集塵させ、さらに取っ手30dを引き上げると、支持部結合部30fが、1次枠体28bに形成した支持部28dと結合して、1次フィルター体28を本体1から取り外し、1次フィルター28cに附着している塵埃及び塵埃前収納室29aと塵埃後収納室29bに収納された塵埃をそれぞれ清掃すれば良い。
【0056】
1次フィルター体28の清掃を終えたら、1次枠体28bに設けたガイドリブ28eをガイド溝1e内に上方から差し込み、取っ手30dを押し込むと、まず、除塵ブラシ体30のブラシ30aが、2次フィルター21bの先端部21dから後端部21cに向けて上流面に接触しながら除塵し、突起30gが突起受け部28fに当接すると、1次枠体28bが押し下げられ、1次フィルター体28が外気取り入れ口14に確実に収納され、確実に2次フィルター21の塵埃による目詰まりを解消することができる。
【0057】
このように、使用者が、本体1内に収納されている2次フィルター21bの清掃を、取っ手30dを上下動させるだけで、容易に清掃できる利点を有している。なお、この時、取っ手30dではなく、連結棒30cの一端を、本体1から露出させておいても、2次フィルター体21の除塵は出来るものである。
【0058】
(実施例3)
【0059】
図11は、本発明の第3の実施例における洗濯乾燥機の1次フィルター体を収納したときの状態を示す断面図、図12は、同1次フィルター体を引き出すときの状態を示す図、図13は、同1次フィルター体を引き出すときの状態を示す部分拡大断面図である。尚、上記実施例における洗濯乾燥機と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0060】
上記第1及び第2の実施例では、1次フィルター体を本体の外気取り入れ口に対し上から挿入して取り付けるようにしたが、本実施例は、横から挿入して取り付けるようにしたものである。尚、洗濯乾燥機の基本的な各構成と動作は、前記第1、及び第2の実施例における洗濯乾燥機と同じである。
【0061】
図11〜13において、本実施の形態における洗濯乾燥機の本体1の送風路17と連通する外気取り入れ口33は下向きに開口し、その外気取り入れ口33に設けられた捕集フィルター体34は、本体1に略水平方向に固着された2次フィルター体35と、2次フィルター体35と対向するように、その下方に、且つ本体1に、側方より抜き差し自在に挿着される1次フィルター体36より構成されている。
【0062】
2次フィルター体35は、本体1に固着され略平板状に形成された2次枠体35aと、外周囲が、2次枠体35aで支持された2次フィルター35bから構成されている。
【0063】
1次フィルター体36は、略直方体に構成され側部に取っ手36aを形成し、上面に開口部36bを有する塵埃収納室37が形成された1次枠体36cと、1次フィルター体36が本体1に装着されたときに、2次フィルター35bに対面するように1次枠体36cの他端面に固着され、吸引される外気に含まれた塵埃を捕集する1次フィルター36dから構成されている。
【0064】
38は、先端が2次フィルター35bの全幅に渡って摺接し除塵するブレード状のブラシ38aと、ブラシ38aの根元部を保持するブラシ台38bとで構成された除塵ブラシ体で、ブラシ台38bは、1次フィルター体36を外気取り入れ口33に装着したときに、ブラシ38aの先端が、2次フィルター体35の2次フィルター35bの後端部35cに位置するように、後述する延設部36eに連結されることにより、1次枠体36cに着脱自在に取り付けられている。また、1次枠体36cに形成された塵埃収納室37は、除塵ブラシ体38を境に、前側の塵埃前収納室37aと、後側の塵埃後収納室37bに分割されている。
【0065】
本実施例では、塵埃後収納室37bの底面は、1次枠体36cより延設された延設部36eで覆っており、これにより、塵埃後収納室37bの底面から外気が侵入し、2次フィルター35bの細径孔に塵埃が再付着するのを防止している。又、図13に示すように、1次フィルター36dを引き出す際のブラシ38aの撓み代L1と、塵埃後収納室37bの開口幅L2との関係を、L1<L2としている。これにより、1次フィルター体36を引き出す際に、ブラシ38aが後方に撓んで、その先端から落下する塵埃を確実に塵埃後収納室37b内に収納することができる。
【0066】
以上のように構成された本実施例における洗濯乾燥機の1次フィルター体36、2次フィルター体35の清掃時の動作は、以下の通りである。
【0067】
1次フィルター体36の清掃を行うために、取っ手36aを掴んで、1次フィルター体36を横方向に引き出す。すると、この引き出し動作時に、1次フィルター体36に設けた除塵ブラシ体38のブラシ38aが、2次フィルター体35の2次フィルター35bに摺接して塵埃を除去し、除去された塵埃は、塵埃後収納室37b、塵埃前収納室37a内に落下し確実に収納される。そして、本体1から引き出した1次捕集フィルター体部分の分解斜視図36をゴミ箱の上でひっくり返して、塵埃後収納室37b、塵埃前収納室37a内の塵埃を廃棄すると共に、1次フィルター体36の1次フィルター36dをブラシなどで清掃する。
【0068】
以上のように、本実施例によれば、1次フィルター体36は、本体1に対し横向きに取り付けられているので、1次フィルター体36を取り出す際に、塵埃後収納室37bや塵埃前収納室37a内の塵埃が、周りに零れ落ちることが無く衛生的である。
【0069】
また、除塵ブラシ体38のブラシ台38bを、1次フィルター体36の1次枠体36cに対し着脱自在としているので、除塵ブラシ体38が磨耗したときに、簡単にそれが交換でき、便利であると共に、清掃する際も除塵ブラシ体38のみ簡単に取り外して、容易に水洗い等をすることが出来る。
【0070】
(実施例4)
【0071】
図14は、本発明の第4の実施例における洗濯乾燥機の部分斜視図、図15は、同洗濯乾燥機の捕集フィルター体部分の分解斜視図、図16は、同捕集フィルター体の1次フィルターの裏面図、図17は、図14のA−A断面図である。尚、上記実施例における洗濯乾燥機と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0072】
図14〜17において、本実施例における洗濯乾燥機の本体1に設けた送風路17に連通する外気取り入れ口40は、上記第1の実施例同様本体1の操作部3の近傍の側面1bに設けられ、その外気取り入れ口40に取り付けられた捕集フィルター体41は、本体1に形成された凹部1gに固着された2次フィルター体42と、2次フィルター体42に対向するように、本体1に着脱自在に装着される1次フィルター体43から構成されている。
【0073】
2次フィルター体42は、本体1の凹部1gに固着された略円盤状の2次枠体42aと、2次枠体42aの上流側面に固着された2次フィルター42bから構成されている。
【0074】
1次フィルター体43は、略直方体状で、端部に取っ手43aを有し、下流側に塵埃収納室44を有する1次枠体43bと、1次枠体43bの上流側面に形成された開口部43cに固着された1次フィルター43dと、1次枠体43bに取着され、1次フィルター体43を本体1から取り外すとき及び装着するときに2次フィルター体42の2次フィルター42bの上流側の面に摺接して、2次フィルター42bに付着した塵埃を除去する除塵ブラシ体45から構成されている。
【0075】
2次フィルター42bの細径孔の大きさは、第1の実施例同様、1次フィルター43dの細径孔より小さいものである。
【0076】
46は、本体1の凹部1gに嵌合すると共に、1次フィルター体43を覆うカバー体で、1次フィルター体43の開口部43cと対向する位置に格子状の開口部46aが形成されており、通常は、本体1の凹部1gに嵌合されており、1次フィルター体43を取り外すときは、カバー体46の端部の第2の開口部46bより出し入れするようになっている。また、カバー体46の後方底部には、2次フィルター体42の下半分を覆う覆い部46cが形成されている。
【0077】
除塵ブラシ体45は、2次フィルター42bに摺接するブラシ45aと、ブラシ45aの根元部を支持すると共に、1次フィルター体43に着脱自在に取り付けられるブラシ台45bからなり、ブラシ45aは、略L字状で、しかも図16に示すように、1次フィルター体43を本体1に装着したときに、2次フィルター体42の外周の内、後方上部の1/4円に当接する円弧部45cと、2次フィルター体42の後方半径部分に当接する半径部45dからなり、円弧部45cと半径部45dは途切れず、連なって形成されている。
【0078】
また、塵埃収納室44は、ブラシ45aの円弧部45cで、前側の、すなわち1次フィルター体43を引き出す側の塵埃前収納室44aと、後ろ側の塵埃後収納室44bとに分割されている。
【0079】
以上のように構成された本実施例における洗濯乾燥機の1次フィルター体43、2次フィルター体42による空気の清浄動作、清掃時の動作は、以下の通りである。
【0080】
洗濯乾燥機の乾燥運転時には、外気は、カバー体46の開口部46aから流入し、1次フィルター体43の1次フィルター43dで大きな塵埃が捕集され、2次フィルター体42の2次フィルター42bで細塵が捕集されて、きれいになった空気が送風路17に流入する。送風路17に流入した空気の流れ、作用は、第1の実施例と同じなので、その説明を省略する。
【0081】
尚、本実施例では、1次フィルター体43の開口部43cから流入した空気が、2次フィルター体42の下半分にも流れるようにするため、1次フィルター体43の1次枠体43bの一部に切り欠き43eを設けている。
【0082】
そして、1次フィルター体43が目詰まりしたときは、1次フィルター体43の取っ手43aを掴んで、1次フィルター体43を本体1から引き出す。この引き出し操作時に、除塵ブラシ体45のブラシ45aの円弧部45cが2次フィルター体42の上半分の塵埃を除去する。このとき、除去されて落下した塵埃は、塵埃前収納室44aに位置するブラシ45aの半径部45dの上に溜まる。同時に、後方に撓んだブラシ45aの先端の後部から落下した塵埃は、塵埃後収納室44b内に落下する。
【0083】
以上のように、1次フィルター体43を本体1から引き出す際に、2次フィルター体42が自動的に除塵されと共に、落下した塵埃は、1次フィルター体43の塵埃前収納室44aと塵埃後収納室44bで回収されるので、その塵埃の廃棄が容易にできる。そして外した1次フィルター体43を一般のブラシなどで清掃すれば良い。
【0084】
また、1次フィルター体43の清掃を終えたら、1次フィルター体43の後端を、カバー体46の第2の開口部46bから挿入し、押し込むだけで良い。また。この押し込み動作時に、2次フィルター体42の表面に残っていた塵埃が、ブラシ45aにより押されるように除去され、塵埃後収納室44b内に落下するので、2次フィルター体42をよりきれいにすることができるものである。
【0085】
尚、上記第1〜4の実施例では、洗濯機能と乾燥機能を有する洗濯乾燥機を例に、説明したが、衣類乾燥専用の衣類乾燥機に応用しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0086】
以上のように、本発明に係る乾燥機は、通風路内に塵埃を落下させること無く、2次フィルター体の塵埃を、確実に1次フィルター体に回収し、容易に廃棄することが出来るもので、衣類、原材料、食品などを乾燥させる各種乾燥機に応用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の第1の実施例における洗濯乾燥機の斜視図
【図2】同洗濯乾燥機の縦断面図
【図3】同洗濯乾燥機の外気取り入れ口の拡大斜視図
【図4】同洗濯乾燥機の1次フィルター体の斜視図
【図5】同洗濯乾燥機の捕集フィルター体の縦断面図
【図6】同1次フィルター体を本体から外すときの状態を示す縦断面図
【図7】同1次フィルターを本体に装着するときの状態を示す縦断面図
【図8】本発明の第2の実施例における洗濯乾燥機の1次フィルター体の斜視図
【図9】同1次フィルター体の本体への取付図
【図10】同1次フィルター体を本体から取り出すときの状態を示す図
【図11】本発明の第3の実施例における洗濯乾燥機の1次フィルター体を収納したときの状態を示す断面図
【図12】同1次フィルター体を引き出すときの状態を示す図
【図13】同1次フィルター体を引き出すときの状態を示す部分拡大断面図
【図14】本発明の第4の実施例における洗濯乾燥機の部分斜視図
【図15】同洗濯乾燥機の捕集フィルター体部分の分解斜視図
【図16】同捕集フィルター体の1次フィルターの裏面図
【図17】、図14のA−A断面図
【図18】従来の乾燥機の熱風循環路の部分断面図
【図19】(a)同熱風循環路より1次フィルター体を引き出す際の様子を示す部分断面図、(b)同熱風循環路に1次フィルター体をセットする際の様子を示す部分断面図、
【符号の説明】
【0088】
1 本体
1f 連通路
4 外槽
6 衣類(被乾燥物)
7 内槽
14、33、40 外気取り入れ口
16、34、41 捕集フィルター体
17 送風路
18 送風機
21、35、42 2次フィルター体
21a、35a,42a 2次枠体
21b、35b、42b 2次フィルター
22、28、36、43 1次フィルター体
22c、28b、36c、43b 1次枠体
22d、28c、36d、43d 1次フィルター
23、29、37、44 塵埃収納室
23a、29a、37a、44a 塵埃前収納室
23b、29b、37b、44b 塵埃後収納室
24、30、38、45 除塵ブラシ体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気取り入れ口と排気口を有する略直方体の本体に、被乾燥物を収納する内槽と、前記内槽を収納する外槽と、前記外気取り入れ口と前記排気口を連通する連通路と、前記連通路内に配され、前記外気取り入れ口から外気を吸引し前記内槽内に送風し前記排気口より排気する送風機と、前記外気取り入れ口に配され塵埃を捕集する捕集フィルター体とを備え、前記捕集フィルター体は、前記本体に固着された2次枠体と前記2次枠体に固着された2次フィルターより成る2次フィルター体と、前記2次フィルター体と対向するように前記本体に抜き差し自在に挿着されると共に取っ手を有する1次枠体と前記一次枠体の上流面に固着された1次フィルターとからなる1次フィルター体より構成され、前記1次フィルター体を前記本体に装着したときに、先端が前記2次フィルターの奥側端部に当接する除塵ブラシ体を前記1次フィルター体の下流面側に設け、前記1次フィルター体を前記本体から抜き差しする時に前記2次フィルターの一端から他端に移動しながら除塵すると共に、前記除塵ブラシ体にて前記1次フィルター体の下流面側を塵埃前収納部と塵埃後収納部に分割したことを特徴とする乾燥機。
【請求項2】
外気取り入れ口と排気口を有する略直方体の本体に、被乾燥物を収納する内槽と、前記内槽を収納する外槽と、前記外気取り入れ口と前記排気口を連通する連通路と、前記連通路内に配され、前記外気取り入れ口から外気を吸引し前記内槽内に送風し前記排気口より排気する送風機と、前記外気取り入れ口に配され塵埃を捕集する捕集フィルター体とを備え、前記捕集フィルター体は、前記本体に固着された2次枠体と前記2次枠体に固着された2次フィルターより成る2次フィルター体と、前記2次フィルター体と対向するように前記本体に着脱自在に挿着されると共に1次枠体と前記一次枠体の上流面に固着された1次フィルターとからなる1次フィルター体と、前記2次フィルターの一端から他端にかけて移動自在に1次フィルター体に設けられ前記2次フィルター体に付着した塵埃を除去する除塵ブラシ体から構成され、前記除塵ブラシ体の一部を、前記1次枠体の外表面に露出させたことを特徴とする乾燥機。
【請求項3】
1次枠体の外表面に露出した除塵ブラシ体の一部を取っ手とした請求項2に記載の乾燥機。
【請求項4】
除塵ブラシ体を、1次フィルター体に着脱自在としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の乾燥機。
【請求項5】
捕集フィルター体を、本体の上面又は正面に配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の乾燥機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−5097(P2010−5097A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−167350(P2008−167350)
【出願日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【特許番号】特許第4245653号(P4245653)
【特許公報発行日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(391044797)株式会社コーワ (283)
【Fターム(参考)】