説明

乾燥装置

【課題】循環式乾燥装置において、風量への影響が少ない乾燥物B1の分岐構造とする。
【解決手段】供給機1から被乾燥物Aを機械式乾燥機2に送り込み、気流搬送路5でもって、その乾燥物B1を、気流乾燥機4、固気分離サイクロン6を経て供給機1へ循環させるとともに、気流搬送路5の途中から分岐して製品分離用サイクロン7から製品B2を取り出す循環式乾燥装置である。その両サイクロン6、7への分岐部Qにおいて、その上流に、一方の分岐管5bの開口面5b’に臨む調整板11を間隙tをもって設ける。乾燥物B1は粉体であって慣性力(直進性)が強く、一方、気流Cの慣性力は小さく、間隙tを迂回して気流Cの流路は確保される。このため、調整板11による分岐管開口面5b’の覆い度合でもって、その分岐管5bに至る風量を低下させることなく、両分岐管5a、5bに至る乾燥物B1を一定割合で配分することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、汚泥等の湿潤した被乾燥物を乾燥する乾燥装置、特に、その気流搬送経路の対の分岐経路への乾燥物の配分調整構造に関する。
【背景技術】
【0002】
汚泥等の湿潤した被乾燥物を乾燥する乾燥装置には、被乾燥物を供給する供給機と、供給された被乾燥物を乾燥させる乾燥機と、乾燥で得られた乾燥物を気流搬送する気流搬送経路と、気流搬送経路で搬送された乾燥物を気流と分離するサイクロンからなる固気分離装置とを備え、固気分離装置で分離された乾燥物の一部を製品として排出するとともに、残りを供給機に再供給して被乾燥物と混合し、被乾燥物の水分を調整するようにしたものがある(特許文献1、2参照)。
【0003】
この乾燥装置は、固気分離装置の下方に分離される乾燥物を分岐させる分岐手段を設け、その下方に供給機を配置する必要があるので、装置全体の高さ寸法が高くなる問題がある。また、気流と分離された後の乾燥物を分岐させるため、排出するものと再供給するものとを適切に配分するには、分岐手段としてスクリュフィーダ等のような大型の機械設備も必要になる(特許文献1参照)。
【0004】
このため、上記気流搬送経路を2つの分岐経路に分岐し、一方の分岐経路を固気分離装置に接続し、他方の分岐経路に、気流搬送される乾燥物を気流と分離し、製品として排出するサイクロンからなる製品排出手段を接続することにより、固気分離装置の下方に分離される乾燥物を分岐させる分岐手段を不要として、装置全体の高さ寸法をコンパクトに設計できるようにした乾燥装置が提案されている(特許文献2、本願図1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−151430号公報
【特許文献2】特開2010−210162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この循環式乾燥装置は、循環させる水分調整用乾燥物の量の制御が必要となり、上記特許文献2記載の技術では、水分調整用乾燥物を気流搬送しているため、分岐部下流に設けたダンパによりその制御を行っている(特許文献2段落0023、図1、図2符号11参照)。
しかし、このダンパは、分岐部下流側にあって気流搬送経路の流通軸に回転軸を直交させ、その回転軸の回転角度でもって流通断面を所要大きさに遮って制御する(ダンパの開度を調整して制御する)。このため、乾燥物の量を制御すると同時に、搬送用の気流の風量に大きく影響を与える。
【0007】
ここで、下流側のサイクロンからなる固気分離装置(特許文献2図1、図2符号6参照)は、風量に応じてその大きさ、容量を設計するため、前記のようにダンパの開度を調整して風量が著しく変化すると、サイクロンの分離効率が低下する恐れがある。すなわち、設計通りの固気分離ができない恐れがある。
【0008】
この発明は、上記の実情に鑑み、上記循環式乾燥装置において、風量への影響が少ない分岐構造とすることを課題とする。
【0009】
上記課題を達成するために、この発明は、例えば、この循環式乾燥装置において気流搬送される乾燥物は粉体であって慣性力(直進性)が強いため、乾燥物の配分は分岐部分における各経路の投影面積(分岐部の各経路の開口のその上流路の軸に直交する断面積)の割合に依存する。一方、気流の慣性力は小さく、気流の流路が確保されていればほぼ一定の割合で配分される。
すなわち、図3cに示すように、気流搬送経路5の分岐部Qの上流側に、分岐管5bの開口面5b’から離れて(間隙t)調整板11を設けると、乾燥物B1は調整板11に当ると、分岐管5bへの移動を阻止されて他の直進する乾燥物Bや気流Cに引きずられて移動するが、その直進性のため、間隙tから分岐管5bに進入することは少ない。一方、気流Cは直進性が小さく、その調整板11に当ると、調整板11と分岐管開口面5b’とに間隙tがあることから、その間隙tを介し調整板11を迂回するように分岐管5bに流れるため、気流Cの流路が確保されて、ほぼ一定の割合で配分される。
【0010】
この点に着目し、この発明は、被乾燥物を供給する供給機と、供給機から供給された被乾燥物を乾燥させる乾燥機と、乾燥機で乾燥された乾燥物を気流搬送する気流搬送経路と、気流搬送経路で搬送された乾燥物を気流と分離して供給機に再供給する固気分離装置とを備え、気流搬送経路を2つの分岐経路に分岐させ、一方の分岐経路を固気分離装置に接続し、他方の分岐経路に、気流搬送される乾燥物を気流と分離し、製品として排出する製品排出手段を接続した乾燥装置において、気流搬送経路の両分岐経路の分岐部上流に、その両分岐経路の一方の分岐部開口面に臨む調整板をその臨む分岐部開口面と間隙をもって設け、その調整板によって気流搬送される乾燥物の固気分離装置と製品排出手段への配分を調整する構成を採用したのである。
【0011】
この構成において、上記調整板による乾燥物の配分量の調整は、その調整板の分岐部開口面に臨む面積によって行うこととなり、その際、その面積を増減する方向に調整板を移動させて行うことが効果的であり、その調整板の調整移動後は、この乾燥装置の設計時の設定位置に固定でも、移動可能として、乾燥物の性状等に応じて乾燥物の分岐割合を適宜に調整し得るようにすることができる。その調整板の分岐部開口面に臨む面積の増減は、分岐部開口面に対して平行に調整板を移動する、例えば、下記の抜き差し態様等によって行うことができる。
なお、分岐部開口面に臨む面積の増減のみならず、上記間隙を狭拡する方向等を適宜に選択することもできる。調整板は、その調整作用に支障がない限りにおいて網状等の多孔のものでも良い。
【0012】
また、上記分岐部開口面の形状には、円形、楕円形、四角形等の種々のものが考えられるが、正方形や長方形等の矩形であると、調整板をその矩形開口面の一辺に沿って(平行に)移動可能とすれば、調整板による分岐部開口面の遮断面積変化(投影面積変化)が比例的となって乾燥物の配分量変化が安定する利点がある。調整板の形状や大きさは、その乾燥物配分量の調整をし得れば任意であって、前記開口面と同一としたり、異なる場合には四角形等としたりし得る。このとき、開口面への乾燥物の流通量を調整し得れば良いから、調整板は開口面全面を覆う大きさでなくても良い。
【0013】
さらに、上記間隙tが小さすぎると、気流が分岐流路に配分されにくくなって、調整板を臨ませた分岐経路への風量が十分でなくなる。但し、調整板による分岐経路開口面の覆う面積が小さければ、その十分な風量が確保し得るため、分岐経路への風量に応じてその間隙は適宜に設定する。一方、間隙が大きすぎると、乾燥物が隙間から回り込みやすくなって分岐経路に搬送されるため、調整板による乾燥物の配分効果が小さくなる。
【0014】
このため、調整板11が分岐経路開口面5b’の全面を覆った(遮断した)場合でも、分岐経路開口面と調整板の間の流通面積を分岐経路と同等に確保するようにすることが好ましい。例えば、分岐経路が円筒管からなる場合、分岐管5bの開口面5b’と調整板11の間隙tは、分岐管5bの開口面5b’の直径:dのとき、d/4=tであると、「分岐管5bの断面積」:πd/4=「分岐管開口面5b’と調整板11の間の流通面積」:「分岐管開口面5b’の周縁長さπd×間隙t」となって好ましく、分岐管5bを斜めに接続する場合、その開口面5b’が楕円状となって広くなることから、その楕円開口面5b’の周縁長さに応じて、間隙t:d/4〜d/16mm程度とするとよい。
【0015】
また、調整板は、分岐する前の気流搬送経路(主経路)の軸方向に移動可能として、上記間隙を調整できるようにすれば、風速(流速)が変化して、例えば、速くなると、隙間から回り込む乾燥物の量への影響が大きくなるため、何らかの理由によって、風量が変化した場合、その隙間を調整して所要の乾燥物の配分をすることができる。
【0016】
その調整板による乾燥物の分岐割合の調整手段の具体的な構成としては、例えば、上記気流搬送経路に分岐管を気密に差込んでその開口面を前記気流搬送経路の流通経路軸に直交させ、前記分岐管とその分岐部の前記気流搬送経路の下流側とで上記両分岐経路を構成したものとし得る。
その調整板の差込み方向は任意であるが、上記気流搬送経路の側壁から差込むのが好ましく、また、上方からがより好ましい。その際、スライド可能にして、調整後は、ボルト止め、溶接でもって固定するのが好ましい。
【0017】
上記調整板と分岐管の開口面との間隙は、その開口と調整板が全域において離れている(図3b参照)必要は無く、例えば、その分岐管の開口縁に調整板を揺動可能に設け、その調整板の揺動量によって前記間隙を調整し得るようにすることもできる。
その揺動は、ねじジャッキやシリンダでもってその揺動角度を調整・固定可能とすることができる。
【0018】
この発明は以上のように構成したので、風量の配分をほぼ一定にしたまま、乾燥物の配分を調整できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明に係る乾燥装置の一実施形態を示す概略図
【図2】同実施形態の乾燥物の搬送経路を示す斜視図
【図3】同実施形態の要部斜視図
【図3a】同実施形態の作用図であり、(a)は概略正面図、(b)は同概略側面図
【図3b】同作用図であり、(a)は概略正面図、(b)は同概略側面図
【図3c】同作用図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)の概略側面図
【図4】他の実施形態の要部斜視図
【図4a】同実施形態の作用図であり、(a)は概略切断正面図、(b)は同概略側面図
【図4b】同作用図であり、(a)は概略正面図、(b)は同概略側面図
【図5】他の実施形態の概略正面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
この実施形態の乾燥装置は、図1に示すように、湿潤した汚泥を被乾燥物Aとして供給する供給機1と、供給機1の下方に配置され、投入口2aに投入される被乾燥物Aを上下の撹拌羽根2b、2cで撹拌しながら、後述する循環供給される高温気流Cによって加熱乾燥する機械撹拌式乾燥機2と、機械撹拌式乾燥機2で乾燥された乾燥物B1を、高温気流Cと一緒に吸引するブロワ3と、ブロワ3で吸引された乾燥物B1を、高温気流Cで搬送しながら熱交換器4aによって間接加熱して乾燥する気流式乾燥機4と、気流式乾燥機4から送り出される乾燥物B1を高温気流Cで搬送する気流搬送経路(気流搬送管)5を備えている。
【0021】
その気流搬送経路5での気流搬送は、直前の気流式乾燥機4でのブロワ3による気流搬送をそのまま利用している。また、気流式乾燥機4は間接加熱する熱交換器4aを備えて、気流搬送する高温気流Cの風量を少なくすることができるため、後述する固気分離装置としてのサイクロン6や、製品排出手段としてのサイクロン7を小型化することができる。
【0022】
気流搬送経路5は2つの分岐経路(分岐管)5a、5bに分岐され、一方の分岐経路5aは、気流搬送された乾燥物B1を高温気流Cと分離するサイクロン6に接続され、他方の分岐経路5bは、気流搬送された乾燥物B1を高温気流Cと分離して、製品B2として排出するサイクロン7に接続されている。サイクロン6、7の下方には、それぞれ気流の通過を制限するロータリバルブ8が設けられている。サイクロン6、7の大きさの比率は、処理する乾燥物B1の種類や水分によって適宜に決定される。なお、サイクロン6、7の大きさ(処理能力)は、処理する乾燥物B1の量によって決定する。
【0023】
上記サイクロン6で下方に分離された乾燥物B1は、下方の供給機1に再供給され、被乾燥物Aの水分を調整するようになっている。また、製品排出手段としてのサイクロン7の下方には、その排出口から排出される製品B2を貯留する貯留槽9が設けられている。貯留槽9には重量計10が取り付けられ、単位時間当たりに貯留槽9に排出される製品B2の量を検出するようになっている。なお、各サイクロン6、7で乾燥物B1と分離された高温気流Cは、供給機1を経て機械撹拌式乾燥機2へ循環供給される。
【0024】
以上の構成は、上記特許文献2の乾燥装置と同一であって、この発明は、両サイクロン6、7への分岐部Qの構造を特徴とする。
すなわち、この実施形態の分岐部Qは、図3、図3a〜図3cに示すように、気流搬送経路5における分岐部Qの上流側に上記他方の分岐経路5bをなす分岐管が気密に差込まれ、その分岐管5bの開口面5b’は気流搬送経路5の軸cに対して直交している(図3a(a)参照)。
その分岐管5bの開口面5b’の上流側にはその開口面5b’に間隙tをもって臨む矩形の調整板11が設けられている(図3c(a)参照)。この調整板11は、気流搬送経路5をなす管の側壁から直交して進退可能に差込まれて前記開口面5b’と平行となっており、この調整板11を進退(出し入れ)することによって、気流搬送経路5の流通面に臨む分岐管5bの開口面5b’の全面を覆い得るとともに、その開口面5b’の投影面積が調整される。
【0025】
この開口面5b’に臨む調整板11の面積の調整において、図3cに示すように、気流搬送経路5の分岐部Qに至る乾燥物B1は調整板11に当ると、分岐管5bへの移動を阻止されて他の直進する乾燥物Bや気流Cに引きずられて移動するが、その直進性のため、間隙tから分岐管5bに進入することは少ない。一方、気流Cは直進性が小さく、その調整板11に当ると、調整板11と分岐管開口面5b’とに間隙tがあることから、その間隙tを介し調整板11を迂回するように分岐管5b内に流れるため、気流Cの流路が確保されて、ほぼ一定の割合で配分される。
したがって、図3a、図3bに示すように、調整板11の差込み度合を調整することによって、各サイクロン6、7への気流Cの風量を大きく変化させることなく、各サイクロン6、7への乾燥物B1の配分調整を行うことができる。
【0026】
調整板11は、乾燥物B1の性状が一定でその差込み度合を固定することが好ましい場合は、ボルト止めや溶接などによって移動不能とする。その不動とする場合、調整板11は差込みの態様ではなく、分岐管5bの開口部5b’から腕を軸cの方向に突出させて設け、その腕に調整板11を固定する態様とすることができる。
【0027】
図4、図4a、図4bには他の実施形態を示し、この実施形態は、同様に、気流搬送経路5における分岐部Qの上流側に、その下側壁から他方の分岐経路5bの分岐管が気密に差込まれ、その差込まれた分岐管5bは、気流搬送経路5の軸c方向に直交に屈曲すると共に、膨張して断面矩形状となり、その開口部面5b’はその軸cに直交している(図4a(a)参照)。
その矩形状分岐管の開口縁にはその開口面5b’の全面を覆い得る矩形状調整板11が揺動自在に設けられており、この調整板11が揺動することによって、気流搬送経路5の流通面に臨む分岐管5bの開口面5b’の面積(投影面積)が間隙tをもって調整される。
【0028】
したがって、図4a、図4bに示すように、調整板11の揺動度合を調整することによって、各サイクロン6、7への気流Cの風量を大きく変化させることなく、各サイクロン6、7への乾燥物B1の配分調整を行うことができる。
このとき、分岐管5bの縦断面(流通面積)より開口面5b’が大きくなっているため、気流搬送経路5内においてその分岐管5bが軸c方向に曲がっていても、分岐管5bへ配分される乾燥物B1は十分となっている。このように、図3の実施形態も含めて、気流搬送経路5内における、分岐管5bの開口面5b’の大きさを適宜に設定することによって、調整板11の最大解放時(図3a、図4a参照)の両分岐管5a、5bへの乾燥物B1の配分割合を調整することができる。
【0029】
調整板11の揺動度合の調整後は、ピンを分岐管5bの側壁(管5の側壁からでも良い)から差込む等のストッパでもってその揺動位置を固定する。また、調整板11と気流搬送経路5の周壁の間等に、エアー又は油圧シリンダやねじジャッキ等を設け、そのシリンダやねじジャッキの進退杆でもって、その揺動量を調整し得るようにすることができる。乾燥物B1の性状が一定でその差込み度合を固定することが好ましい場合は、それらのロック作用で固定したり、ボルト止めや溶接などによって移動不能としたりする。
なお、この矩形状開口面5b’であると、矩形調整板11による遮断面積変化(投影面積変化)が比例的となって乾燥物B1の配分量変化が安定する利点があり、図3〜図3cの実施形態においても、差込まれた分岐管5bの気流搬送経路5の軸c方向に直交に屈曲すると共に、膨張して断面四角状開口部5b’とし得る。
【0030】
上記実施形態においては、製品排出手段としてのサイクロン7に接続される分岐経路(分岐管)5bへの乾燥物B1の流入を調整するようにしたが、固気分離装置としてのサイクロン6への分岐経路(分岐管)5aへの乾燥物B1の流入を調整するようにしても良いことは勿論である。
また、気流搬送経路(主経路)5から分岐する管(分岐管)5bの分岐方向は、気流搬送経路(主経路)5に対し、上方又は下方或いは側方等と任意であるが、下方側であると、分岐管5b内において、重力によって乾燥物B1の直進性が増し、配分調整が正確にし得るとともに、搬送エネルギーの低減及び乾燥物B1の流路内での停滞を防止できる点で有利である。
【0031】
さらに、上記調整板11の大きさは、閉じた状態(開口面5b’に沿った状態)において開口面5b’全面を覆う大きさでなくても良く、また、調整板11を分岐する前の気流搬送経路(主経路)5の軸方向cに移動可能として、上記間隙tを調整できるようにすることもできる。例えば、上記図3bにおいて、図5に示すように、管路5に開口11cを大きく形成し、その開口11cを気密に塞いで管軸方向(軸c方向)に移動可能な差込み補助板11aを設け、その補助板11aに調整板11を差込んだ構成として、その補助板11aを調整板11と共に開口11c内を矢印のように移動させるようにしたり、前記開口11cの管軸方向適宜位置に調整板11を配置した後、その調整板11と開口11cの縁との間にスペーサを介在して調整板11を固定する構成等を採用したりすることができる。これらにおいて、調整板11は補助板11a等に対して抜き差し可能とし得る。
【符号の説明】
【0032】
A 被乾燥物
B1 乾燥物
B2 製品
C 高温気流
1 供給機
2 機械撹拌式乾燥機
2a 投入口
2b、2c 撹拌羽根
3 ブロワ
4 気流式乾燥機
4a 熱交換器
5 気流搬送経路
5a、5b 分岐経路(分岐管)
5b’ 分岐管開口面
6 固気分離装置としてのサイクロン
7 製品排出手段としてのサイクロン
8 ロータリバルブ
9 貯留槽
10 重量計
11 調整板
Q 分岐部
t 分岐管開口面と調整板の間隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被乾燥物(A)を供給する供給機(1)と、供給機(1)から供給された被乾燥物(A)を乾燥させる乾燥機(2、4)と、乾燥機(2、4)で乾燥された乾燥物(B1)を気流搬送する気流搬送経路(5)と、気流搬送経路(5)で搬送された乾燥物(B1)を気流(C)と分離して前記供給機(1)に再供給する固気分離装置(6)とを備え、前記気流搬送経路(5)を2つの分岐経路(5a、5b)に分岐し、一方の分岐経路(5a)を前記固気分離装置(6)に接続し、他方の分岐経路(5b)に、前記気流搬送される乾燥物(B1)を気流と分離し、製品(B2)として排出する製品排出手段(7)を接続した乾燥装置において、
上記気流搬送経路(5)の両分岐経路(5a、5b)の分岐部(Q)の上流に、前記両分岐経路(5a、5b)の一方の前記分岐部開口面(5b’)に臨む調整板(11)をその臨む分岐部開口面(5b’)と間隙(t)をもって設け、その調整板(11)によって前記気流搬送される乾燥物(B1)の上記固気分離装置(6)と製品排出手段(7)への配分を調整することを特徴とする乾燥装置。
【請求項2】
上記気流搬送経路(5)に上記一方の分岐管(5b)を気密に差込んでその開口面(5b’)を前記気流搬送経路(5)の流通経路軸(c)に直交させ、前記分岐管(5b)とその分岐部(Q)の前記気流搬送経路(5)の下流側とで上記両分岐経路(5a、5b)を構成したことを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項3】
上記分岐部開口面(5b’)を矩形状とし、上記調整板(11)をその開口面(5b’)の一辺に沿って移動可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の乾燥装置。
【請求項4】
上記調整板(11)を上記気流搬送経路(5)の側壁から差込んで設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載の乾燥装置。
【請求項5】
上記調整板(11)を上記分岐管(5b)の開口部(5b’)に設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載の乾燥装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−193894(P2012−193894A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−57967(P2011−57967)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(000142595)株式会社栗本鐵工所 (566)
【Fターム(参考)】