説明

乾燥装置

【課題】乾燥処理容器の所定の場所に被乾燥物を滞留させた状態で撹拌することができ、しかも乾燥処理容器内の被乾燥物を速やかに排出口から排出させることができる乾燥装置を提供する。
【解決手段】撹拌部材29が正転方向Sへ回転駆動すると、撹拌面41、43に動植物性残渣Kが接触して、動植物性残渣Kは移動しないで、乾燥処理容器7内の所定の場所に動植物性残渣Kを滞留させた状態で撹拌される。回転軸23と共に撹拌部材29が逆転方向Gへ回転駆動させると、搬送面45が動植物性残渣Kに接触する。搬送面45は回転軸23を基準として排出口19側へ下がるように傾斜し、しかも先端部47が回転軸23の逆転方向を向いているので、動植物性残渣Kは搬送面45に沿って排出口19の方向へ移動させられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は乾燥装置に係り、特に動植物性残渣、生ごみ、し尿等を撹拌しながら乾燥する乾燥装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載された乾燥装置は、横置きの筒状を有し両端が蓋体で閉塞された乾燥処理容器を備えており、該乾燥処理容器の一端の蓋体の上部には被乾燥物を投入するための供給口が設けられ、又、他端の蓋体の下部には加熱・乾燥された乾燥物を取り出すための排出口が設けられている。乾燥処理容器には、該乾燥処理容器の軸中心に位置するように蓋体を貫通して配置した回転軸と、乾燥処理容器内の回転軸に固定したプレート状の複数の撹拌部材とからなる撹拌装置が設けられている。更に、乾燥処理容器の外部に突出した回転軸には、減速機構を介して撹拌モータが接続されている。
【0003】
撹拌装置は、回転軸の長手方向に所要の間隔を有して周方向の位置が順次変わるように回転軸に対して複数のプレート状の撹拌部材が半径方向に延びて固定されており、且つ、各撹拌部材の先端は乾燥処理容器の内面に間隔を隔てて接近しており、更に、各撹拌部材は、回転軸の回転によって供給口から投入された被乾燥物を徐々に排出口側へ向かって移動させるように、回転軸に対して所要の傾斜角或いはねじれを有して取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−127798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の乾燥装置の撹拌部材は、回転軸の回転によって供給口から投入された被乾燥物を徐々に排出口側へ向かって移動させるように構成されているため、被乾燥物を排出口側へ向かって移動させないで撹拌することができないという不都合がある。例えば、乾燥にある程度の時間を要する場合は被乾燥物を滞留させた状態で撹拌する必要あるが、上記従来の乾燥装置はそれができない。このため撹拌部材の回転速度を遅くして対応するしかないが、適切な回転速度を設定することも簡単ではない。
また、撹拌部材の回転速度を遅くすると、被乾燥物の撹拌、破砕が不十分となるおそれもある。
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、乾燥処理容器の所定の領域に被乾燥物を滞留させた状態で撹拌することができ、しかも乾燥処理容器内の被乾燥物を速やかに排出口から排出させることができる乾燥装置の提供を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1の発明は、内側面に円弧状面を有し両端が閉鎖された横置きの乾燥処理容器と、前記乾燥処理容器内に入れられた被乾燥物を加熱する加熱手段と、前記乾燥処理容器の一端側に設けられた被乾燥物を投入するための供給口と、前記乾燥処理容器の他端側に設けられ加熱・乾燥された乾燥物を取り出すための排出口と、前記乾燥処理容器の軸中心に回転自在に設けられた回転軸と、前記回転軸に固定された複数の撹拌部材とからなる撹拌装置とを具備する乾燥装置において、前記撹拌部材は回転軸を正転駆動させると被乾燥物を軸方向へ移動させないで所定範囲の領域内で撹拌し、回転軸を逆転駆動させると被乾燥物を前記排出口側へ送るものであることを特徴とする乾燥装置である。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載した乾燥装置において、撹拌部材は回転軸に固定されラジアル方向に延びるアームと前記アームの先端部に固定された複数の平面をもつ多面体によって構成され、前記多面体は同じ面積の二つの平面が排出口側を基準として互いに逆向きとなるように傾斜し、且つ二つの平面の傾斜角度が同じに設定され、しかも先端部が回転軸の正転方向を向くと共に前記先端部の延長線が回転軸に直交する撹拌面を有し、前記多面体は平面が回転軸を基準として前記排出口側へ下がるように傾斜し、しかも先端部が回転軸の逆転方向を向く搬送面を有していることを特徴とする乾燥装置である。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載した乾燥装置において、撹拌面を構成する二つの平面の先端部どうしが接合していることを特徴とする乾燥装置である。
【0009】
請求項4の発明は、請求項2または3に記載した乾燥装置において、搬送面の先端部の延長線が回転軸に直交することを特徴とする乾燥装置である。
【0010】
請求項5の発明は、請求項2から4のいずれかに記載された乾燥装置において、アームには被乾燥物を破砕するための破砕羽根が設けられていることを特徴とする乾燥装置である。
【0011】
請求項6の発明は、請求項2から5のいずれかに記載された乾燥装置において、アームには乾燥処理容器の内周面に付着した被乾燥物を掻き取るスクレーパーが設けられていることを特徴とする乾燥装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明の乾燥装置によれば、乾燥処理容器の所定の範囲の領域内において被乾燥物を滞留させた状態で撹拌することができる。乾燥処理容器内の被乾燥物を速やかに排出口から乾燥処理容器外へ排出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態に係る乾燥装置の内部構造を説明するための縦断面図である。
【図2】図1の乾燥装置の平面図である。
【図3】図1の乾燥装置の背面図である。
【図4】図1の乾燥装置に搭載される回転軸と撹拌部材の部分拡大斜視図である。
【図5】図1の乾燥装置に搭載される乾燥処理容器と被乾燥物から蒸発した水の回収機構を説明するための図である。
【図6】図1の乾燥装置に搭載される乾燥処理容器と被乾燥物から発生した蒸気の回収機構を説明するための斜視図である。
【図7】図1の乾燥装置被乾燥物から発生した蒸気を冷却、回収するためのシステムを示す図である。
【図8】図1の乾燥装置に搭載される乾燥処理容器内において被乾燥物を撹拌するための撹拌部材の動作を説明するための図である。
【図9】図1の乾燥装置に搭載される乾燥処理容器内から被乾燥物を排出するための撹拌部材の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態に係る乾燥装置1を図面にしたがって説明する。
符号3はベースを示し、このベース3には上面側開口するほぼ箱状の筐体5が備えられている。筐体5には乾燥処理容器7が支持されており、この乾燥処理容器7の上面には開口13が形成され、更に両端は閉鎖板15、17によって閉鎖されている。また、乾燥処理容器7は内面と外面との間に蒸気導入空間8を有する二重構造となっている。
【0015】
乾燥処理容器7には蒸気導入管10が接続され、この蒸気導入管10を介してボイラー(図示せず)から蒸気導入空間8に蒸気が導入されるようになっている。また、乾燥処理容器7の下部に蒸気排出管12が接続され、この蒸気排出管12はボイラー(図示せず)に接続されている。
上記蒸気導入管10、蒸気排出管12および図示しないボイラーによって加熱手段が構成されている。
【0016】
乾燥処理容器7は、その内側面は底部から約三分の二の高さまでの部分が円弧状面9となっていて、円弧状面9より上側は垂直面11となっている。また閉鎖板17の下部には加熱・乾燥された被乾燥物を取り出すための排出口19が形成され、この排出口19は開閉自在な蓋体21によって閉鎖、開放されるようになっている。
【0017】
符号23は回転軸を示し、この回転軸23は乾燥処理容器7の軸中心に位置するように閉鎖板15、17を貫通して設けられている。回転軸23は閉鎖板15、17に設けられた図示しない軸受に回転自在に支持されている。回転軸23の一端部は閉鎖板15から突出しており、この突出部分にモータ25の駆動軸27が連結されている。
【0018】
回転軸23には22個の撹拌部材29が等間隔で固定されており、この撹拌部材は90°ずつずれて配置されている(図4参照)。
撹拌部材29の構成について説明する。
シャフト31が回転軸23をラジアル方向に貫通して固定されている。シャフト31と回転軸23には一対のリブ33、35が固定され、一対のリブ33、35はシャフト31と回転軸23を挟み込むように配置されている。これらシャフト31とリブ33、35によって回転軸23のラジアル方向へ延びるアーム37が構成されている。
【0019】
シャフト31の一端部には多面体としての変形六面体39が固定されている。この変形六面体39には同じ面積の二つの平面からなる撹拌面41、43が形成されており、これらの撹拌面41、43は排出口19側を基準として互いに逆向きとなるように傾斜している。また、撹拌面41、43の傾斜角度は30°で同じに設定されている。また、撹拌面41、43の先端部からなる頂部44は回転軸23の正転方向(図4において矢印Sで示す方向)を向くと共に頂部44の延長線は回転軸23に直交している。
また、変形六面体39の撹拌面41、43の反対側には搬送面45が形成されている。搬送面45は回転軸23を基準として排出口19側の方向(図4において矢印Hで示す方向)へ下がるように傾斜し、しかも先端部47が回転軸23の逆転方向(図4において矢印Gで示す方向)を向いている。
【0020】
シャフト31の他端部にはスクレーパー49が固定され、このスクレーパー49は長方形の平板の幅方向の中心でほぼ折り曲げた形状で、幅方向の両端部が乾燥処理容器7の内側面を向くように取り付けられている。
シャフト31の両端部の途中部分には、一対の破砕羽根51がそれぞれ固定されている。この破砕羽根51は長方形の平板によって構成されている。
上記撹拌部材29の変形六面体39、スクレーパー49および破砕羽根51は隣り合う撹拌部材29の変形六面体39、スクレーパー49および破砕羽根51の駆動領域が僅かにオーバーラップするように備えられ、乾燥処理容器7の軸方向において変形六面体39、スクレーパー49および破砕羽根51が走行しない範囲が生じないように設定されている。
【0021】
筐体5の上部には屋根体53が設けられており、この屋根体53の上面には供給口としての被乾燥物投入部55が取り付けられている。被乾燥物投入部55は筒状で屋根体53を貫通しており、また被乾燥物投入部55には図示しない開閉蓋が設けられている。
図5、図6に示すように、屋根体53の左右両側部は垂直壁57と、この垂直壁57に連続する下端部59とから成り、この下端部59は外方向へ傾斜している。
乾燥処理容器7の一対の上端部には排水樋61がそれぞれ備えられている。一対の排水樋61の内側の立ち上り部63は外側の立ち上り部65よりも高さ寸法が低く形成されている。屋根体53の下端部59は内側の立ち上り部63の上方を通り、その終端が排水樋61へ入り込んでいる。一対の排水樋61の後端には吸引管62が接続されている。
【0022】
屋根体53の左右の垂直壁57の外側には角筒67、69がそれぞれ固定されており、この角筒67、69内には多数の冷却パイプ71が収容されている。冷却パイプ71は小径の丸パイプによって構成され両端部が開口し、内周面には螺旋状の溝が形成されている。角筒67の前端には冷却水供給管73が接続され、角筒67の後端と角筒69の後端は連通管75を介して連通している。更に角筒69の前端には冷却水排出管77が接続されている。
符号79はカバーを示し、このカバー79によって屋根体53、角筒67、69が覆われている。なお、被乾燥物投入部55の上端部はカバー79から突出している。
【0023】
図7に示すように、冷却塔81は冷却水供給管73に接続され、冷却水排出管77はタンク83に接続され、更にタンク83はポンプ85を介して冷却塔81に接続されている。また、冷却塔81は真空ポンプ87を介して吸引管62に接続されている。
上記冷却塔81は、後述するように熱交換によって加温された冷却水を冷却する機能を有している。また、タンク83は冷却装置を有し、この冷却装置によってタンク内の冷却水を冷却することができる。更にタンク83にオゾンを供給するオゾン発生装置89が設けられている。
【0024】
次に、この乾燥装置1の動作について説明する。
被乾燥物投入部55の図示しない開閉蓋を開いて被乾燥物投入部55から被乾燥物としての例えば動植物性残渣Kを、開口13を介して乾燥処理容器7へ投入して開閉蓋を閉じる。
真空ポンプ87を作動させて吸引管62から乾燥処理容器7内の空気は吸引されて乾燥処理容器7内が減圧される。
図示しないボイラーから蒸気導入管10を介して乾燥処理容器7の蒸気導入空間8へ蒸気が導入されて、乾燥処理容器7の円弧状面9、垂直面11が加熱され、これにより動植物性残渣Kが加熱される。なお、蒸気導入空間8を通過した蒸気は蒸気排出管12を介して図示しないボイラーへ戻り、再加熱される。
【0025】
冷却塔81において熱交換されて所定温度に冷却された冷却水が冷却水供給管73から角筒67へ供給され、この冷却水は角筒67内の多数の冷却パイプ71へ流入して、連通管75を通って角筒69へ入り、角筒69内の多数の冷却パイプ71へ流入し、冷却水排出管77から排出されてタンク83へ貯留される。このタンク83内の冷却水にオゾン発生装置89からオゾンが供給されて、冷却水が脱臭される。
なお、前述のように冷却パイプ71の内周面には螺旋状の溝が形成されているので、この溝に沿って冷却水が冷却パイプ71内を流れるので、冷却パイプ71を効率よく且つ確実に冷却することができる。
【0026】
前述のように乾燥処理容器7の円弧状面9、垂直面11は加熱されているので、動植物性残渣Kが加熱される。
また、モータ25を正転させ駆動軸27と共に回転軸23を正転駆動させる。すなわち回転軸23を矢印Sで示す正転方向へ駆動させて、この回転軸23と共に撹拌部材29が正転方向Sへ回転駆動させる(図8参照)。
【0027】
撹拌部材29が正転方向Sへ回転駆動すると、撹拌面41、43が動植物性残渣Kをかき分けるように動作する。前述のように撹拌面41、43は排出口19側を基準として互いに逆向きとなるように傾斜し、傾斜角度が同じに設定されており、更に頂部44は回転軸23の正転方向Sへ向くと共に頂部44の延長線が回転軸23に直交しているので、図8に示すように動植物性残渣Kは撹拌面41、43に沿ってH方向とF方向(H方向と反対方向)へ移動させられる。撹拌面41と撹拌面43は同じ面積に設定されているので、撹拌面41と撹拌面43によって移動させられる動植物性残渣Kの量はほぼ等しい。従って、動植物性残渣Kは移動しないで、乾燥処理容器7内の所定の領域内において動植物性残渣Kを滞留させた状態で撹拌することができる。
【0028】
また、撹拌部材29には4枚の破砕羽根51は設けられており、動植物性残渣Kを確実に破砕することができる。更にスクレーパー49によって乾燥処理容器7の円弧状面9に付着した動植物性残渣Kが掻き取られるので、動植物性残渣Kが円弧状面9に付着するのを防止することができる。
【0029】
一方、加熱された動植物性残渣Kから蒸気が発生する。前述のように乾燥処理容器7内は減圧されているので水の沸点が下がり、動植物性残渣Kに含まれる水を効率よく蒸発させることができる。
動植物性残渣Kから発生した蒸気は屋根体53の下端部59と排水樋61の内側立ち上り部63との隙間を通って、角筒67、69の下側の空間に流入する。前述のように冷却パイプ71内を流れる冷却水によって冷却パイプ71、角筒67、69が冷却されているので、角筒67、69の下側の空間に流入した蒸気が冷却されて、結露して水滴となる。この水滴は図5に示すように屋根体53の下端部59の上面に溜まり、更にこの上面から排水樋61へ流れ落ちる。
排水樋61内の水は真空ポンプ87によって吸引されて吸引管62を通り、冷却塔81へ送られて冷却水として使用される。
【0030】
動植物性残渣Kの乾燥が終了した場合には、蓋体21を開けて排出口19を開放してから、モータ25を逆転させ駆動軸27と共に回転軸23を逆転駆動させる。すなわち回転軸23を矢印Gで示す逆転方向へ駆動させて、回転軸23と共に撹拌部材29が逆転方向Gへ回転駆動する(図9参照)。
撹拌部材29が逆転方向Gへ回転駆動すると、搬送面45が動植物性残渣Kに接触する。前述のように搬送面45は回転軸23を基準としてH方向へ下がるように傾斜し、しかも先端部47が回転軸25の逆転方向Gを向いているので、図9に示すように動植物性残渣Kは搬送面45にガイドされてH方向へ移動させられる。従って、動植物性残渣Kを排出口19から排出することができる。
このように乾燥装置1では1つの撹拌部材29によって回転方向を変えるだけで、乾燥処理容器7の所定の領域内において動植物性残渣Kを滞留させた状態で撹拌することができ、しかも乾燥処理容器7内の動植物性残渣Kを速やかに排出口19から乾燥処理容器7外へ排出させることができる。
【0031】
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的構成は、この実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更などがあっても発明に含まれる。
例えば、上記実施の形態では、タンク83にオゾンを導入して悪臭の防止等を行う構成としたが、本発明はこれに限定されず、EM菌等の微生物を用いて悪臭止等を行う構成としてもよい。
また、撹拌部材29の数は乾燥処理容器のサイズ等によって適宜変更する。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明の乾燥装置は、乾燥装置の製造、販売業において利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0033】
1…乾燥装置 3…ベース 5…筐体
7…乾燥処理容器 8…蒸気導入空間 9…円弧状面
10…蒸気導入管 12…蒸気排出管 11…垂直面
13…開口 19…排出口 21…蓋体
23…回転軸 25…モータ 27…駆動軸
29…撹拌部材 31…シャフト 33、35…リブ
37…アーム 39…変形六面体 41、43…撹拌面
44…頂部 45…搬送面 47…搬送面の先端部
49…スクレーパー 51…破砕羽根 53…屋根体
55…被乾燥物投入部 57…屋根体の垂直壁
59…屋根体の下端部 61…排水樋 62…吸引管
63…内側立ち上り部 65…外側立ち上り部 67、69…角筒
71…冷却パイプ 73…冷却水供給管 75…連通管
77…冷却水排出管 79…カバー 81…冷却塔
83…タンク 85…ポンプ 87…真空ポンプ
89…オゾン発生装置
K…動植物性残渣 S…正転方向 G…逆転方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側面に円弧状面を有し両端が閉鎖された横置きの乾燥処理容器と、前記乾燥処理容器内に入れられた被乾燥物を加熱する加熱手段と、前記乾燥処理容器の一端側に設けられた被乾燥物を投入するための供給口と、前記乾燥処理容器の他端側に設けられ加熱・乾燥された乾燥物を取り出すための排出口と、前記乾燥処理容器の軸中心に回転自在に設けられた回転軸と、前記回転軸に固定された複数の撹拌部材とからなる撹拌装置とを具備する乾燥装置において、前記撹拌部材は回転軸を正転駆動させると被乾燥物を軸方向へ移動させないで所定範囲の領域内で撹拌し、回転軸を逆転駆動させると被乾燥物を前記排出口側へ送るものであることを特徴とする乾燥装置。
【請求項2】
請求項1に記載した乾燥装置において、撹拌部材は回転軸に固定されラジアル方向に延びるアームと前記アームの先端部に固定された複数の平面をもつ多面体によって構成され、前記多面体は同じ面積の二つの平面が排出口側を基準として互いに逆向きとなるように傾斜し、且つ二つの平面の傾斜角度が同じに設定され、しかも先端部が回転軸の正転方向を向くと共に前記先端部の延長線が回転軸に直交する撹拌面を有し、前記多面体は平面が回転軸を基準として前記排出口側へ下がるように傾斜し、しかも先端部が回転軸の逆転方向を向く搬送面を有していることを特徴とする乾燥装置。
【請求項3】
請求項2に記載した乾燥装置において、撹拌面を構成する二つの平面の先端部どうしが接合していることを特徴とする乾燥装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載した乾燥装置において、搬送面の先端部の延長線が回転軸に直交することを特徴とする乾燥装置。
【請求項5】
請求項2から4のいずれかに記載された乾燥装置において、アームには被乾燥物を破砕するための破砕羽根が設けられていることを特徴とする乾燥装置。
【請求項6】
請求項2から5のいずれかに記載された乾燥装置において、アームには乾燥処理容器の内周面に付着した被乾燥物を掻き取るスクレーパーが設けられていることを特徴とする乾燥装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−44451(P2013−44451A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181037(P2011−181037)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(512164643)KE・OSマシナリー株式会社 (1)
【出願人】(311011771)株式会社大建 (1)
【Fターム(参考)】