説明

予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材

【課題】予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材を提供する。
【解決手段】本発明は、クリーニング基材に、非イオン性の線状ポリマーを含浸させることが、予期せぬことに、物品のクリーニング効率を向上させ、且つクリーンにされた硬質又は軟質表面への汚れ及び埃の付着を防止するという研究結果に基づいている。非イオン性の線状ポリマーは、例えば、ポリアクリルアミドである。加えて、本発明は、クリーニング組成物を前記基材に配合する方法に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリーンにされた硬質又は軟質表面上の汚れ除去を向上させ、且つ再び汚れが付着するのを抑制するための、予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材に関するものである。前記基材には、クリーニングを向上させるために、線状の非イオン性ポリマーが配合される。前記基材は、床、調理台、トイレ、窓及び自動車のような硬質表面並びに衣類、家具及びカーペットのような軟質表面をクリーンにするために用いられ得る。加えて、前記基材にクリーニング組成物を配合する方法が開示されている。
【背景技術】
【0002】
家庭の埃及び汚れは、布、スポンジ又は他の同様な手持ち器具を用いて硬質表面及び軟質表面から除去される。埃及び汚れの除去を容易にするために、多数の商業的に入手可能な表面クリーニング組成物が存在する。液体クリーナーは、幾分かの少量%の界面活性剤、例えば非イオン性界面活性剤、カチオン性又はアニオン性界面活性剤、溶剤、例えばアルコール、水酸化アンモニウム、ビルダー、キレート剤、防腐剤、殺虫剤及び水からなる。クリーナーに好ましい香りを付与するため並びに、溶剤及び/又は界面活性剤の好ましくない臭いを隠すために、香料が添加され得、そして染料も、クリーニング組成物に好ましい色を付与するために、所望により添加される。
【0003】
液体クリーナーは、特定の種類の汚れに対してクリーニング効率が制限され、そして表面に対して、汚れを縞状とするか又は再付着させる。とりわけ汚れ及び埃収集に関連して、基材のクリーニングにおけるクリーニング効率を改善するための技術に対する要求が存在する。特に、前記技術は、既存のクリーニング製品に対して互換性及び/又は使用可能とすべきである。
【0004】
米国特許公開第2006/0052269号明細書は、繊維ベースの材料をクリーンにするための、予め加湿された使い捨てワイプを開示している。
米国特許第7,048,806号明細書は、ポリ−カチオン性ポリマーを含むクリーニングワイプを開示している。
米国特許第5,507,968号明細書は、洗剤組成物の調節された放出を含むクリーニング物品を開示している。
米国特許第6,653,274号明細書は、汚れ飛沫同伴系を含む硬質表面洗浄用組成物を開示している。
米国特許第7,049,281号明細書は、油状及びグリース状の汚染物資を除去するための多目的液体クリーニング組成物を開示している。
米国特許公開第2005/0192199号明細書は、使用中に汚れを凝集させるための稀釈可能なクリーニング組成物を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許公開第2006/0052269号明細書
【特許文献2】米国特許第7,048,806号明細書
【特許文献3】米国特許第5,507,968号明細書
【特許文献4】米国特許第6,653,274号明細書
【特許文献5】米国特許第7,049,281号明細書
【特許文献6】米国特許公開第2005/0192199号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、クリーニング基材を非イオン性の線状ポリマーに含浸させることは、予期せぬことに、前記物品のクリーニング効率を改善し、そして、クリーンにされた硬質又は軟質表面上へ汚れ及び埃が再付着するのを妨げるという研究結果に関するものである。
【0007】
他の側面において、本発明は、
クリーニング組成物を単層又は多層吸着材に配合して、予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材を製造する方法であって、
a)単層又は多層吸着材を入手する段階、並びに
b)前記単層又は多層吸着材にクリーニング組成物を配合する段階
を含む方法に関するものである。
本発明の更なる実施態様は、表面をクリーンにするための、予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材であって、
a)単層基材、並びに
b)クリーニング組成物であって、
i)線状の非イオン性ポリアクリルアミド約0.001質量%ないし約5質量%、
ii) 非揮発性有機溶剤約0.25質量%ないし約15質量%、
iii)少なくとも1種の洗浄用界面活性剤約0.001質量%ないし約15質量%、
iv) 所望により、他のクリーニングポリマー約0.001質量%ないし約5質量%、及び
v)バランス量の水、
を含むクリーニング組成物、
を含むクリーニング基材に関するものである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ポリアクリルアミドは線状又は非イオン性である。ポリアクリルアミドは、約5×106 amu(=原子質量単位)ないし約2.5×107 amuの重量平均分子量を有する高分子量ポリマーである。より好ましくは、ポリアクリルアミドの重量平均分子量は、少なくとも約1×107 amuないし約2×107 amu;そして最も好ましくは、前記重量平均分子量は、約1×107 amuないし約1.5×107 amuである。
水性のクリーニング組成物の一部として配合する場合には、線状の非イオン性ポリマーであるポリアクリルアミドは、クリーニング組成物約0.001%ないし約5.0%を含むか又は約0.001%ないし約2.0%を含むか又は約0.001%ないし約0.5%を含む。本明細書中における全ての%は、特記しない限りは質量に基づいている。
本発明の記載範囲内で、用語「線状」は、架橋されていないまっすぐな鎖に関するものである。
【0009】
クリーニング組成物は、1種以上の非揮発性有機溶剤を、該組成物の約0.25質量%ないし該組成物の約15質量%、又は該組成物の約0.5質量%ないし該組成物の約10質量%、又は該組成物の約1質量%ないし該組成物の約5質量%、の有効濃度にて含み得る。非イオン性の線状ポリマーであるポリアクリルアミドは、有機クリーニング溶剤が存在しないときでさえも、クリーニング性及び/又は湿潤性を提供する。クリーニング性は、正当な有機クリーニング溶剤を使用することにより、更に改良され得る。
非揮発性有機溶剤は、20℃で約0.13mbar未満の蒸気圧を有しており、及び/又は、少なくとも約230℃の沸点を有している。
これらの溶剤は、その低揮発性に起因して、急速に乾燥しない傾向があり、それ故、ワイプが乾燥してしまう前に、十分に仕事をする時間がある。好ましい溶剤は、エステル及びグリコールエーテルである。最も好ましい溶剤は、高沸点のグリコールエーテルである。
【0010】
このような溶剤は、適度の疎水性、高い沸点(及び/又は低い蒸気圧)及び、好ましくは、表面活性を提供するため、2種から3種のアルキレングリコール部分に結合された、末端の炭素原子数3ないし6の炭化水素鎖を有する。アルキレングリコール化学に基づく商業的に入手可能な疎水性のクリーニング溶剤の例は、トリエチレングリコールモノメチルエーテル[ダウ ケミカルズ(Dow Chemicals)社からのメトキシトリグリコール]、ジエチレングリコールモノエチルエーテル[ダウ ケミカルズ社からのカルビトール溶剤(Carbitol Solvent)(登録商標)]、トリエチレングリコールモノエチルエーテル[ダウ ケミカルズ社からのエトキシトリグリコール]、ジエチレングリコールブチルエーテル[ブチルカルビトール(Butyl CARBITOL]、トリエチレングリコールモノブチルエーテル[ブトキシトリグリコールエーテル]、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル[ヘキシルカルビトール(Hexyl CARBITOL]、エチレングリコールフェニルエーテル[ダワノールEPh(Dowanol EPh)(登録商標)]、ジプロピレングリコールメチルエーテル[ダワノールDPM]、トリプロピレングリコールメチルエーテル[ダワノールTPM]、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート[ダワノールDPMA]、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル[ダワノールDPnP]、トリプロピレングリコール−n−プロピルエーテル[ダワノールTPnP]、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル[ダワノールDPnB]、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル[ダワノールTPnB]、プロピレングリコールフェニルエーテル[ダワノールPPh]を含む。これらの溶剤は、米国のダウ ケミカルズ社から商業的に入手可能である。
この種類の更なる溶剤は、ドイツ国のクラリアント ゲーエムベーハー(Clariant GmbH)から入手可能である。その例は、メチルテトラグリコール及びブチルポリグリコールを含む。他の適する溶剤は、アルキルピロリドンを含む。
【0011】
本明細書中のクリーニング組成物は、洗浄用界面活性剤約0.001質量%ないし15質量%を含み得る。好ましくは、このような組成物は、界面活性剤約0.01質量%ないし2質量%を含む。より好ましくは、このような組成物は、界面活性剤約0.01質量%ないし0.5質量%を含む。洗浄用界面活性剤は好ましくは、両性イオン又は両親媒性又は非イオン性型であり、或いは、これらの種類の相溶性混合物を含み得る。適する洗浄用界面活性剤は、米国特許第3,664,961号、同第3,919,678号、同第4,222,905号及び同第4,239,659号の各明細書に記載されている。
【0012】
非イオン性界面活性剤の非限定的な例は:a)炭素原子数12ないし18のアルキルエポキシレート、例えばシェル(Shell)社からのネオドール(Neodol)(登録商標)非イオン性界面活性剤;b)炭素原子数6ないし12のアルキルフェノールアルコキシレート(式中、アルコキシレート単位は、エチレンオキシ単位とプロピレンオキシ単位との混合物である。);c)炭素原子数12ないし18のアルコール及び炭素原子数6ないし12のアルキルフェノールの、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマーとの縮合物、例えばBASFからのプルロニック(Pluronic)(登録商標);d)米国特許第6,150,322号明細書に開示されたような、炭素原子数14ないし22の中鎖の分岐されたアルコール、BA;e)米国特許第6,153,577号明細書、同第6,020,303号明細書及び同第6,093,856号明細書に開示されたような、炭素原子数14ないし22の中鎖の分岐されたアルキルアルコキシレート、BAEx(式中、xは1ないし30を表わす。);f)米国特許第4,565,647号明細書に開示されたようなアルキル多糖類、とりわけ、米国特許第4,483,780号明細書及び同第4,483,779号明細書に開示されたようなアルキル多糖類;g)米国特許第5,332,528号明細書、国際公開第92/06162号パンフレット、国際公開第93/19146号パンフレット、国際公開第93/19038号パンフレット及び国際公開第94/09099号パンフレットに開示されたようなポリヒドロキシ脂肪酸アミド;h)米国特許第6,482,994号明細書及び国際公開第01/42408号
パンフレットに開示されたようなエーテルで末端閉鎖されたポリ(オキシアルキル化)アルコール界面活性剤;並びにi)アミンオキシドを含む基材に関するものである。
本明細書中で使用するための好ましい界面活性剤は、米国特許第5,776,872号明細書、同第5,883,059号明細書、同第5,883,062号明細書及び同第5,906,973号明細書に開示されたようなアルキル多糖類である。
【0013】
約6個ないし約30個、好ましくは約10個ないし約16個の炭素原子を含む疎水性基及び多糖類、例えばポリグリコシド,親水性基を有する、本明細書中で使用するための適するアルキル多糖類は米国特許第4,565,647号明細書に開示されている。濯がなくてもよい方法で使用するのに適した酸性又はアルカリ性クリーニング組成物/溶液にとって、推奨されるアルキル多糖類とは、好ましくは広範囲の鎖長分布を含むものであり、そこでは湿潤性、クリーニング性及び乾燥時に残留が少ないという最高のコンビネーションが提供される。この“広範囲分布”は、約10個ないし約16個の炭素原子を含む鎖長混合物の少なくとも約50%により定義される。好ましくは、アルキル多糖類のアルキル基は、好ましくは約6個ないし約18個の炭素原子、より好ましくは約8個ないし約16個の炭素原子の鎖長と、分子当たり約1個ないし1.5個の糖類、好ましくはグルコシド基を含む親水性基との混成からなる。この“広範囲鎖長分布”は、約10個ないし約16個の炭素原子を含む鎖長混合物少なくとも約50%により定義される。鎖長の広範囲混合物は、特に炭素原子数8ないし16の広い混合物は、より狭い鎖長範囲の混合物に比べて、特により低級鎖長(例えば、炭素原子数8ないし10又は炭素原子数8ないし12)のアルキル多糖類混合物に対して、非常に望ましい。推奨される炭素原子数8ないし16のアルキル多糖類は、より低級及びより狭い鎖長のアルキル多糖類並びに炭素原子数8ないし14のアルキルエトキシレートを含む他の好ましい界面活性剤に対して、非常に改善された香り溶解度を与えることも見出された。5個又は6個の炭素原子を含む如何なる低級糖類、例えばグルコース、ガラクトースも使用され得、そしてガラクトシル部分がグリコシル部分に対して置換され得る。疎水性基は所望により、2−、3−、4−位などに結合されており、それ故、グルコース、ガラクトースはグルコシド又はガラクトシドに対立するようになっている。例えば、付加的な糖類単位のある位置と、前述の糖類単位の2−、3−、4−及び/又は6−位との間で、間接糖類結合が可能である。グリコシル基は好ましくは、グルコースから誘導される。
【0014】
所望により、ポリアルキレンオキシド鎖に、疎水性部分及び多糖類を結合させることができる。好ましいアルキレンオキシドはエチレンオキシドである。典型的な疎水性基は、8ないし18個、好ましくは10ないし16個の炭素原子を含む飽和又は不飽和の、分岐された又は分岐されていない何れかのアルキル基を含む。好ましくは、アルキル基は、直鎖飽和アルキル基である。アルキル基は約3個までのヒドロキシ基を含み得、及び/又は、ポリアルキレンオキシド鎖は約10個までの、好ましくは5個未満のアルキレンオキシド部分を含み得る。適するアルキル多糖類は、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル及びオクタデシル、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−及びヘキサグルコシド及び/又はガラクトースである。適する混合物は、ココナッツアルキル、ジ−、トリ−、テトラ−及びペンタグルコシド及び獣脂アルキルジ−、トリ−、テトラ−及びペンタグルコシドを含む。
これらの化合物を調製するために、アルコール又はアルキルポリエトキシアルコールが最初に形成され、その後、グルコース又はグルコース源と反応して、グルコシド(1−位に結合)を形成する。付加的なグリコシル単位が、次いで、その1−位と、前述のグリコシル単位の2−、3−、4−及び/又は6−位、好ましくは2−位に結合され得る。
【0015】
アルキルポリグリコシドにおいて、アルキル部分は、脂肪、油又は化学的に製造されたアルコールのようなよくある発生源から誘導され得るのに対して、その糖部分は、加水分解された多糖類から作られる。アルキルポリグリコシドは、脂肪アルコールと、相対的な
疎水性を規定するグルコース単位数を持つグルコースのような糖との縮合生成物である。上述のように、糖単位は、脂肪アルコールとの反応の前後に、更にアルコキシル化され得る。このようなアルキルポリグリコシドは、国際公開第86/05199号パンフレットに記載されている。工業用アルキルポリグリコシドは、アルキル基の混成体並びに単糖類と様々なオリゴ糖類との混成体を表わす。アルキルポリグリコシド(“APG's”と記載することもある。)は、それらが、他の界面活性剤に比べて、クリーンにされた表面の表面外観における更なる改善を提供するので好ましい。グリコシド部分は好ましくはグルコース部分である。アルキル置換基は好ましくは、約8個ないし約18個の炭素原子、好ましくは約8個ないし約10個の炭素原子を含む飽和又は不飽和のアルキル部分、或いは、このようなアルキル部分の混成体である。炭素原子数8ないし16のアルキルポリグルコシドは、商業的に入手可能な、例えば、フランス国、セピック コーポレーション(Seppic Corporation)から入手可能なシムソール(Simusol)(登録商標)界面活性剤及び、ドイツ国、ヘンケル カーゲーアーアー(Henkel kGaA)から入手可能なグルコポン427(Glucopon 427)(登録商標)である。本発明において、好ましいアルキルポリグルコシドは、パーソナルクレンジングにおいて使用するには十分に精製されたものである。最も好ましいものは、“化粧品等級”のアルキルポリグルコシド、特に、ヘンケル社から入手可能なプランタレン2000(Plantaren 2000)(登録商標)、プランタレン2000N及びプランタレン2000N UPのような炭素原子数8ないし16のアルキルポリグルコシドである。この例は、N−メチル−N−1−デオキシグルシチルココアミド及びN−メチル−N−1−デオキシグルシチルオレアミドである。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドを製造するための方法は公知であり、そして米国特許第2,965,576号明細書及び同第2,703,798号明細書に記載されている。
【0016】
両イオン性界面活性剤の非限定的な例は:第2級及び第3級アミンの誘導体、ヘテロ環式第2級及び第3級アミンの誘導体、或いは、第4級アンモニウム化合物、第4級ホスホニウム化合物又は第3級スルホニウム化合物の誘導体[米国特許第3,929,678号明細書(第19段落第38行ないし第22段落第48行を参照]を含み、両イオン性界面活性剤の例としては、アルキルジメチルベタイン及びココジメチルアミドプロピルベタインを含むベタイン、炭素原子数8ないし18(好ましくは、炭素原子数12ないし18)のアミンオキシド並びに、スルホ及びヒドロキシベタイン、例えばN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ−1−プロパンスルホネート(アルキル基は、炭素原子数8ないし18、好ましくは炭素原子数10ないし14)が挙げられる。
両親媒性界面活性剤の非限定的な例は:第2級及び第3級アミンの脂肪族誘導体又は、ヘテロ環式第2級及び第3級アミンの脂肪族誘導体(これらにおいて、脂肪族基は直鎖又は分岐鎖であり得る。)を含む。脂肪族置換基の1種は、少なくとも約8個の炭素原子、約8個ないし約18個の炭素原子を含み、そして少なくとも1種は、アニオン性の水可溶性基、例えばカルボキシ基、スルホネート基、スルフェート基を含む。米国特許第3,929,678号明細書の第19段落第18行ないし第35行の、両親媒性界面活性剤の例を参照。
【0017】
本明細書において有用なアニオン性界面活性剤の非限定的な例は:a)炭素原子数11ないし18のアルキルベンゼンスルホネート(LAS);b)炭素原子数10ないし20の第1級、分岐鎖及びランダムアルキルスルホネート(AS);c)炭素原子数10ないし18の第2級(2,3)アルキルスルホネート;d)炭素原子数10ないし18のアルキルアルコキシスルホネート(AExS)(式中、好ましくは、xは1ないし30を表わす。);e)好ましくは、1ないし5個のエトキシ単位を含む、炭素原子数10ないし18のアルキルアルコキシカルボキシレート;f)米国特許第6,020,303号明細書及び同第6,060,443号明細書に開示されたような中鎖の分岐されたアルキルスルフェート;g)米国特許第6,008,181号明細書及び同第6,020,303号明
細書に開示されたような中鎖の分岐されたアルキルアルコキシスルフェート;h)国際公開第99/05243号パンフレット、国際公開第99/05242号パンフレット、国際公開第99/05244号パンフレット、国際公開第99/05082号パンフレット、国際公開第99/05084号パンフレット、国際公開第99/05241号パンフレット、国際公開第99/07656号パンフレット、国際公開第00/23549号パンフレット及び国際公開第00/23548号パンフレットに開示されたような変性されたアルキルベンゼンスルホネート(MLAS);i)メチルエステルスルホネート(MES);並びにj)α−オレフィンスルホネート(AOS)を含む。
カチオン性界面活性剤の非限定的な例は:26個までの炭素原子を有し得る第4級アンモニウム界面活性剤;a)米国特許第6,136,769号明細書に開示されたようなアルコキシレート第4級アンモニウム(AQA)界面活性剤;b)米国特許第6,004,922号明細書に開示されたようなジメチルヒドロキシエチル第4級アンモニウム;c)国際公開第98/35002号パンフレット、国際公開第98/35003号パンフレット、国際公開第98/35004号パンフレット、国際公開第98/35005号パンフレット及び国際公開第98/35006号パンフレットに開示されたようなポリアミンカチオン性界面活性剤;d)米国特許第4,228,042号明細書、同第4,239,660号明細書、同第4,260,529号明細書及び同第6,022,844号明細書に開示されたようなカチオン性エステル界面活性剤;e)米国特許第6,221,825号明細書及び国際公開第00/47708号パンフレットに開示されたようなアミノ界面活性剤、とりわけアミドプロピルジメチルアミン;及びf)エトキシル化され且つプロポキシル化された第4級アンモニウム化合物を含む。
【0018】
半極性の、非イオン性界面活性剤の非限定的な例は:約10個ないし約18個の炭素原子からなる一つのアルキル部分及び約1個ないし約3個の炭素原子を含むアルキル基及びヒドロキシアルキル基からなる基から選択された二つの部分を含む水溶性アミンオキシド;約10個ないし約18個の炭素原子からなる一つのアルキル部分及び約1個ないし約3個の炭素原子を含むアルキル基及びヒドロキシアルキル基からなる基から選択された二つの部分を含む水溶性ホスフィンオキシド;並びに約10個ないし約18個の炭素原子からなる一つのアルキル部分及び約1個ないし約3個の炭素原子を含むアルキル基及びヒドロキシアルキル基からなる基から選択された部分を含む水溶性スルホキシドを含む。国際公開第01/32816号パンフレット、米国特許第4,681,704号明細書及び米国特許第4,133,779号明細書を参照。
【0019】
クリーニング組成物は所望により、クリーニングポリマー約0%ないし約5%、又は約0.001%ないし約5%、或いはクリーニングポリマー約0.01%ないし約2%、或いはクリーニングポリマー約0.01%ないし約0.5%を含み、前記ポリマーは、少なくとも1種のカチオン性帯電単位、中でも、第4級アンモニウム部分又は、カチオン電荷をその場で形成し得る単位、中でも、アミン部分を含む。別の言い方をすれば、本明細書の下記で記載されたモノマー単位から結果として得られるオリゴマー、ポリマー、又はコポリマーは、pHが7で、一つの正味のカチオン電荷を有する。前記電荷は、本明細書に記載された単位の何れの中にも分配され得る。
クリーニングポリマー(類)は、不織基材上に吸着され、そしてその上で埃をクリーニング又は捕捉するために役立つ。これは、クリーンにされた表面に埃がまわりに擦り付けられるか又は再付着されるのを妨げる。
【0020】
一般的なカチオンポリマー及びその製造方法は、文献により知られている。例えば、カチオンポリマーの詳細な記載が、エム.エフアール.フーバー(M.Fr.Hoover)、ジャーナル オブ マクロモレキュラー サイエンス ケミストリー(Journal of Macromolecular Science Chemistry)、A4(6)、第1327頁ないし第1417頁、1970年10月、に見出され得る。他の
適するカチオンポリマーは、紙の製造の際に歩留り向上剤として使用されるものである。それらは、ジェームス キャセイ(James Casey)編、パルプ及び紙(Pulp and Paper)、「化学及び化学技術(Chemistry and Chemical Technology)」、第3版(1981年)に記載されている。これらのポリマーの分子量は、2000ないし5×106 の範囲にある。適切なクリーニングポリマーを以下に列記する。
ポリアクリル酸型ポリマー及びその誘導体、例えばアキュソール(Acusol)(登録商標)型又はグラスコールE−11(Glascol E−11)(登録商標);ポリエチレンイミン及びその誘導体。これらは、ドイツ国、ルートウィヒスハーフェンのBASF社(BASF AG)から、商標名ルパソール(Lupasol)の下に、商業的に入手可能である。
ポリアミドアミン−エピクロロヒドリン(PAE)樹脂は、ポリアルキレンポリアミンとポリカルボン酸との縮合生成物である。最も一般的なPAE樹脂は、ジエチレントリアミンとアジピン酸とを縮合させ、その後、エピクロロヒドリンとの次反応を行って得られる縮合生成物である。それらは、商標名キメン(Kymene)の下に、デラウエア州、ウィルミントン(Wilmington)のハーキュレス インコーポレーテッド(Hercules Inc.)から、又は、商標名ルレジン(Luresin)の下に、BASF社から入手可能である。
【0021】
これらのポリマーは、エル.エル.チャン(L.L.Chan)編、「湿潤強度樹脂及びそれらの用途(Wet Strength Resins and Their Applications)」、TAPPI出版(1994年)に記載されている。
【化1】

[式中、tは繰り返し単位を表わし、R1 、R2 及びZ1 は下記明細書中に定義されている。]。線状ポリマー単位は、線状重合性モノマーから形成される。線状重合性モノマーは、標準重合条件下で線状ポリマー鎖になるか、もう一つの方法として、重合が線状に進行するモノマーとして、本明細書中に定義されている。線状重合性モノマーは、下記式:
【化2】

を有する。
【0022】
例えば、骨核中に配合される酢酸ビニルモノマーは、加水分解されてビニルアルコール単位を形成する。線状ポリマー単位は、直接、即ち、線状重合性単位を介して、又は、間接的に、即ち、上記本明細書中に引用されたビニルアルコールの場合のような前躯体を介して、導入され得る。
各R1 は独立して水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、置換又は非置換フェニル基、置換又は非置換ベンジル基、炭素環式基、ヘテロ環式基及びそれらの混合物を表わす。好ましいR1 は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、フェニル基及びそれらの混合物、より好ましくは水素原子及びメチル基である。
各R2 は独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、置換又は非置換フェニル基、置換又は非置換ベンジル基、炭素環式基、ヘテロ環式基及びそれらの混合物を表わす。好ましいR2 は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基及びそれらの混合物である。
【0023】
各Z1 は独立して水素原子;ヒドロキシ基;ハロゲン原子;−(CH2 m R基[式中、Rは水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、−OR3 基、−O(CH2 n N(R3 2 基、−O(CH2 n + (R3 3 - 基、−OCO(CH2 n N(R3 2 基、−OCO(CH2 n + (R3 3 - 基、−C(O)NH−(CH2 n N(R3 2 基、−C(O)NH−(CH2 n + (R3 3 - 基、−(CH2 n N(R3 2 基、−(CH2 n + (R3 3 - 基、第4級アンモニウムイオンを含む非芳香族窒素原子ヘテロ環、N−オキシド部分を含む非芳香族窒素原子ヘテロ環、1個以上の窒素原子が第4級化されている芳香族窒素原子含有ヘテロ環を表わす。];少なくとも1個の窒素原子がN−オキシドである芳香族窒素原子含有ヘテロ環;−NHCHO(ホルムアミド)、又はそれらの混合物[これらの式中、各R3 は独立して水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、炭素原子数2ないし8のヒドロキシアルキル基及びそれらの混合物を表わし;Xは水溶性イオンを表わし;指数nは1ないし6を表わす。];炭素環式基、ヘテロ環式基及びそれらの混合物;−(CH2 m COR’基[式中、R’は−OR3 基、−O(CH2 n N(R3 2 基、−O(CH2 n + (R3 3 - 基、−NR3 (CH2 n N(R3 2 基、−NR3 (CH2 n + (R3 3 - 基、−(CH2 n N(R3 2 基、−(CH2 n + (R3 3 - 基、又はそれらの混合物[これらの式中、R3 、X及びnは上記本明細書中で定義されたものと同じ意味を表わす。]を表わす。好ましいZ1 は−O(CH2 n + (R3 3 - 基[式中、指数nは2ないし4を表わす。]を表わす。指数mは0ないし6、好ましくは0ないし2、より好ましくは0を表わす。
【0024】
ヘテロ環式Z1 単位を含む更なる重合性モノマーの非限定的な例は、1−ビニル−2−ピロリジノン、1−ビニルイミダゾール、2−ビニル−1,3−ジオキソラン、4−ビニル−1−シクロヘキセン−1,2−エポキシド及び2−ビニルピロリジンを含む。
クリーニングポリマー及びコポリマーは、カチオン電荷を有するか、又は、その場でカチオン電荷を形成する単位になるZ1 単位を含む。コポリマーが1個以上のZ1 単位、例えばZ1 単位、Z2 単位、Z3 単位、Zn 単位を含む場合は、コポリマーを成すモノマーの少なくとも約1%がカチオン単位を含むであろう。好ましいカチオン単位は、−O(CH2 n + (R3 3 - 基及び−(CH2 n + (R3 3 - 基を含む。コポリマーが2種のモノマーZ1 及びZ2 から形成される場合には、Z1 −Z2 の比率は好ましくは、約9:1ないし約1:9である。
【0025】
その場でカチオン電荷の形成が行われ得るZ1単位の非限定的な例は、−NHCHO単位である。ホルムアルデヒド単位を含んでポリマー又はコポリマーが調製され得、その幾分かは、次いで加水分解されて、ビニルアミン等価物:
【化3】

[ホルムアルデヒド単位を含む。]を形成し、その後、幾分かのホルムアルデヒド単位が加水分解されているコポリマーを処理して、ビニルアミン単位を含むコポリマーを形成し
、前記ポリマーは、下記式:
【化4】

[式中、Z1 は一部分を含むカチオン単位若しくは一部分を含む非カチオン単位であり得、そしてa+b=xである。]を有している。
【0026】
他の種類の好ましい直線的に重合可能なモノマーは、次式:
【化5】

で表わされる、カチオン帯電したヘテロ芳香族Z1ユニットを含む。
その非限定的な例は、前記式中、R1 及びR2 が各々水素原子を表わし、そしてR6 がメチル基を表わす4−ビニル(N−アルキル)ピリジンである。
【0027】
ヘテロ環式環を含む他の種類の好ましい直線的に重合可能なモノマーは、N−オキシド単位、例えば、次式:
【化6】

で表わされるN−オキシドを含むZ単位を含む。
その非限定的な例は、4−ビニルピリジンN−オキシドである。
【0028】
N−アルキルビニルピリジンモノマー及びN−オキシドビニルピリジンモノマーは、他の非芳香族モノマー、中でもビニルアミンと好適に結合され得る。好ましいポリマーは、第4級化されたN−オキシドと、窒素含有ヘテロ芳香族モノマーとの組み合わせから誘導されるコポリマーを含み、その非限定的な例は、N−メチルビニルピリジンとビニルピリジンとの4:1の比率でのコポリマー;N−メチルビニルピリジンとビニルピリジンとの4:6の比率でのコポリマー;ポリ(N−メチルビニルピリジン)とビニルピリジンN−オキシドとの、ポリマー対モノマーの比率が4:1でのコポリマー;ポリ(N−メチルビニルピリジン)とビニルピリジンN−オキシドとの、ポリマー対モノマーの比率が4:6でのコポリマー;並びにそれらの混合物を含む。
【0029】
上記本明細書中に記載されたように、幾つかの好ましいポリマー残部は、得られたポリマーの処理により形成され得る。例えば、ビニルアミン残部は好ましくは、次いで加水分解されるホルムアミドモノマーを介して、遊離アミン単位に導入される。ビニルアルコール単位は、酢酸ビニルモノマーから形成された残部の加水分解により得られる。同様に、アクリル酸残部は、例えば、次式:
【化7】

で表わされる単位の重合後にエステル化され得るか、或いは、アクリル酸又はアクリル酸前躯体モノマーとの重合により骨核が形成された後に形成され得る。
【0030】
クリーニングポリマー又はコポリマーは、環状的に重合されるモノマーから誘導される1種以上の環式ポリマー単位を含み得る。環状重合性モノマーは、標準重合条件下で環状ポリマー残部となり、並びに、重合を直線的に進行するのに役立つモノマーとして、本明細書中に定義されている。好ましい環状重合性モノマーは、次式:
【化8】

[式中、各R4 は独立して、単位重合を促進し得ることに加えて、隣接するR4 単位と共に環状残部を形成するオレフィン含有単位を表わし、R5 は線状又は分岐された炭素原子数1ないし12のアルキル基、ベンジル基、置換ベンジル基及びそれらの混合物を表わし、そしてX= は水溶性アニオンを表わす。]で表わされる。
【0031】
4 単位の非限定的な例は、アリル単位及びアルキル置換されたアリル単位を含む。好ましくは、得られた環状残部は、第4級窒素原子を含む6員環である。
5 は好ましくは炭素原子数1ないし4のアルキル基、好ましくはメチル基を表わす。
環状重合性モノマーの例は、次式:
【化9】

で表わされるジメチルジアリルアンモニウムであり、これは、次式:
【化10】

[式中、好ましくは、指数zは約10ないし約50000を表わす。]で表わされる単位を有するポリマー又はコポリマーとなる。
【0032】
クリーニングポリマー又はコポリマーは正味のカチオン電荷を保持しており、この電荷は、その場で発生するか、或いは、ポリマー又はコポリマー自体が元来の正電荷を有しているかの何れかである。好ましくは、ポリマー又はコポリマーは、カチオン電荷を含む残部を少なくとも10%、より好ましくは少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも約35%、最も好ましくは少なくとも約50%有する。
クリーニングポリマー又はコポリマーは、線状重合性モノマーと環状重合性モノマーとを含み得、例えば、次式:
【化11】

[式中、Z2 、Z3 、x、y及びzは上記本明細書において定義されたものと同じ意味を表わし、そしてX- は塩素イオンを表わす。]で表わされるポリ(塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリルアミド)コポリマーである。
【0033】
本発明の一つの実施態様は、塩化ジメチルジアリルアンモニウムをベースとするポリマー及び、アクリルアミドと、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、それらの第4級化誘導体及びそれらの混合物からなる群から選択されたコモノマーとアクリルアミドとをベースとするコポリマーを含む組成物である。
本発明に使用するために適するポリマーの非限定的な例は:i)N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、それらの第4級化誘導体、ビニルアミン又はその誘導体、アリルアミン又はその誘導体及びそれらの混合物からなる群から選択された第一モノマー、並びii)にアクリル酸、メタクリル酸、炭素原子数1ないし6のアルキルメタクリレート、炭素原子数1ないし6のアルキルアクリレート、炭素原子数1ないし8のヒドロキシアルキルアクリレート、炭素原子数1ないし8のヒドロキシアルキルメタクリレート、アクリルアミド、炭素原子数1ないし16のアルキルアクリルアミド、炭素原子数1ないし16のジアルキルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はそのアルカリ塩、メタアクリルアミド、炭素原子数1ないし16のアルキルメタアクリルアミド、炭素原子数1ないし16のジアルキルメタアクリルアミド、ビニルホルムアミド、ビニルアセトアミド、ビニルアルコール、炭素原子数1ないし8のビニルアルキルエーテル、ビニルビリジン、イタコン酸、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル及びそれらの混合物からなる群から選択された第二モノマーを含むクリーニングコポリマーを含む。
【0034】
カチオン性多糖類は好ましくは、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性グァーガム及びカチオン性澱粉である。カチオン性ヒドロキシエチルセルロースの例は、ユーケア(Ucare)(登録商標)ポリマーJR25M、ポリマーJR400、ポリマーLK400及びポリマーLR400[全て、米国のダウ ケミカルズ(Dow Chemicals)から入手可能である。]並びに、米国のナショナル スターチ アンド ケミカル カンパニー(National Starch and Chemical Company)から入手可能な、セルキュートH200(Celquat H200)(登録商標)及びセルキュートL200である。
カチオン性グァーガムの例は、フランス国、ロディア(Rhodia)社から入手可能な、ジャグァーC13(Jaguar C13)(登録商標)及びジャグァー エクセル(Jaguar Excel)(登録商標)である。カチオン性澱粉の例は、CRC出版から刊行された、ディー.ビー.ソラレク(D.B.Solarek)著、「変性澱粉、性質及び用途(Modified Starches,Properties and Uses)」(1986年)に記載されている。カチオン性澱粉は、商標名カト(Cato)の下に、ナショナル スターチ アンド ケミカル カンパニーから入手可能である。
【0035】
クリーニング組成物は所望により、他の成分を含み得る。これらの他の所望による成分の非限定的な例は、洗剤のビルダー、酵素、酵素安定剤を含み、それらの非限定的な例は、プロピレングリコール、ホウ酸及び/又はホウ砂、泡抑制剤、汚れ懸濁剤、汚れ放出剤、pH調節剤、キレート剤、相安定剤、可溶化剤、増白剤、防腐剤、殺微生物剤、着色剤及びそれらの混合物を含む。
本発明はまた、非イオン性の線状ポリマー又はクリーニング組成物が含浸されている基材を含むクリーニング具に関するものである。加えて、本発明は、そのように含浸された基材を使用して硬質及び軟質表面をクリーンにする方法に関するものである。
非イオン性の線状ポリマーを基材に配合することにより使用することは、有意なクリーニング効果を生じさせることが説明されてきた。予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材は、埃が再び付着することをより効果的に妨げ得、同様のクリーニング量を達成するために、基材における活性剤の量を低減することができる。従って、水性のガラスクリーニング組成物は、本発明のクリーニング基材を用いてクリーンにされたクリーンガラスに対して、本発明のクリーニング基材を用いる場合には、基本的に界面活性剤を必要としないであろう。
加えて、クリーニング組成物を含む基材中の既存の低い活性剤レベルは、クリーンにさ
れている表面上への再付着に、これらのクリーニング活性剤が殆ど利用できないので、薄膜化/縞状化を改善する随伴効果を示すであろう。
【0036】
使用の際は、非イオン性の線状ポリマーは、基材のクリーニング表面上に直接適用される。その後、非イオン性の線状ポリマー及び1種以上の更なる成分を含む水性クリーニング組成物が基材に配合されるか又は吸着される場合に、“湿潤”又は予め加湿された基材が形成され得る。本明細書中に記載されたデータは、湿潤又は予め加湿された基材は、多量の埃を付着させることを証明している。
用語“基材”は、物理的接触、例えばワイピング、スクラビング、ブッフィング、ポリシング、リンシング等により、硬質及び軟質表面をクリーンにするために用いることができる如何なる天然及び/又は合成吸着材及び/又は吸着物質にも関するものである。好ましい基材は、繊維を織ったり編んだりする工程を経ること無く材料が形成されることを意味する不織布である。不織布材は、例えば、不織の、繊維シート材又はメルト−ブロー、コ−フォーム、エア−レイド、スパンボンド、ウェットレイド、結合され毛羽立てられたウェッブ材、及び/又はヒドロ−エンタングルド(hydro−entangled)材(また、スパン−レーストとして知られる。)を含み得る。基材は、木材パルプ、木材パルプブレンド、及び/又は合成繊維、例えば、ポリエステル、レーヨン(RAYON)(登録商標)、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び/又はセルロースポリマーを含み得る。基材は単層構造からなり、多層ラミネートではない。
【0037】
基材は、クリーニング組成物に関して浸透性であってもよいし又は浸透性で無くてもよい支持材を配合し得る。支持材は、基材に構造的な支持を提供し、基材に質感を付与し、及び/又は予防的バリアーを提供する。支持材は、例えば、紡織又は不織材、ポリマー材、天然繊維、合成繊維、又はそれらの混合物を含む如何なる適する材料からも製造することができる。
好ましい基材は、少なくとも1層の不織吸収又は吸着材を有する汎用のクリーニングワイプの形態で製造される。ワイプは、更に限定されず、木材パルプ又は木材パルプブレンド及び合成繊維を含み得、例えばポリエステル、レーヨン(RAYON)(登録商標)、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ポリプロピレン、ポリエチレン、その他のセルロースポリマー;或いは合成繊維又はこのような繊維の混合物を含み得る。バインダーは存在してもよいし、又は、存在しなくてもよい。製造者は、キンバリー−クラーク(Kimberly−Clark)社、イー.アイ. デュ ポン ド ヌムール アンド カンパニー(E.I. du Pont de Nemours and Company)、デクスター(Dexter)社、アメリカン ノン−ウーブンズ(American Non−wovens)社、ジェームス リバー(James River)社、ビービーエイ ノン−ウーブンズ(BBA Non−wovens)社及びピージーアイ(PGI)社を含む。このような基材の例は、米国特許第6,340,663号明細書、同特許第4,781,974号明細書、同特許第4,615,937号明細書、同特許第4,666,621号明細書、同特許第5,908,707号明細書、国際公開第98/03713号パンフレット、国際公開第97/40814号パンフレット、国際公開第96/14835号パンフレット、及び欧州特許第750063号明細書に記載されている。
【0038】
不織又は吸収材、例えば綿繊維、綿/ナイロン(登録商標)ブレンド、又は他の繊維が、基材中で使用され得る。スポンジを製造するために使用される再生セルロース、ポリウレタンフォーム等が、本明細書における使用には適し得る。
クリーニング基材の液体負荷能力は、該基材の乾燥質量に基づいて少なくとも約50%ないし約1000%;より好ましくは該基材の乾燥質量に基づいて少なくとも約200%ないし約800%;そして最も好ましくは該基材の乾燥質量に基づいて少なくとも約200%ないし約500%であるべきである。これは、基材の質量の1/2倍ないし10倍(
より正確には質量)の負荷として表わされる。基材は、限定されることなく、約0.01g/m2 ないし約1000g/m2 、最も好ましくは25g/m2 ないし120g/m2 (基準質量として見なされる。)変動し、そしてシート又はウェブとして製造され、これは、適する形状及び寸法に切断、打ち抜きなどされる。
【0039】
クリーニング基材は、熱−シール性又は接着性の熱可塑性オーバーラップ(例えば、ポリエチレン、MYLAR等)を用いて、個々にシールされ得る。より好ましくは、ワイプは、その後、埃誘引性ポリカチオンポリマーを、又は、埃誘引性ポリカチオンポリマーを含む液体クリーニング組成物で含浸されるか、又は、これらと接触する多数の個々のシートとして梱包され得る。更により好ましくは、ワイプは、製造工程の間に連続ウェブとして形成され得、そして蓋付き缶又は蓋付きタブのような取り出し容器内に入れられる。蓋は、外部環境から湿ったワイプをシールし、そして液体成分の早期の揮発を妨げるものである。限定されること無く、取り出し容器はプラスチック、例えば高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)又は他の硬質プラスチックから形成され得る。ワイプの連続ウェブは好ましくは、取り出し容器の上部の薄い開口部を、最も好ましくは蓋を、通り抜けられ得る。ウェブから所望長さ又は寸法を決定する手段が、その後、必要となるであろう。ナイフ刃、鋸歯状エッジ、又はウェブを所望寸法に切断する他の手段が、ディスペンサーの最上部の上に、非限定的な例ではあるが、カッティングエッジとしてその役目においては実際二重である薄い開口部が備わっている。或いはまた、ワイプの連続ウェブは、ミシン目を入れられ、折り畳まれ、分割され、或いは部分的に均一又は不均一な寸法又は長さに切断され得、これはその後、鋭い切断刃を必要としないであろう。更に、ハンドティッシュの場合には、ワイプは、一枚のワイプを取り除くと次々に進行するように、取り出され得る。
クリーニングワイプは好ましくは、限定されないが、約25ニュートン/mないし約250ニュートン/m、より好ましくは約75ニュートン/mないし約170ニュートン/mである、一定の湿潤張力強度を有している。
【0040】
他の好ましい基材は、例えば、米国特許第6,540,424号明細書に記載されている手持ち器具と一緒に使用するために、クリーンパッドの形態で製造される。前記文献に記載されているように、クリーンパッドは、埃及び破片と直接接触せしめるクリーニング表面から構成されている。この表面は、液体を吸収する能力を有する吸収材を含み、超吸収材をも含む。クリーニングパッドは好ましくは、クリーニング表面に結合されているポリエチレンフィルム支持層を有する。フィルム支持層は、ポリエチレン又は如何なる適するプラスチック、ゴム、他の弾性、ポリマー状又は可撓性材料からも形成され得る。
クリーニングパッドのクリーニング表面のために適する材料は、吸収材、例えば、米国特許第5,858,112号明細書及び同第5,962,112号明細書に記載された非結合ウェブ材である。他の適する材料は米国特許第4,720,415号明細書に記載されており、そして超吸収材は米国特許第4,995,133号明細書、同第5,638,569号明細書、同第5,960,508号明細書及び同第6,003,191号明細書に記載されている。
好ましい実施態様において、クリーニングパッド基材は、スパン−ボンド繊維不織ウェブを含む。スパン−ボンド繊維は、各成分が繊維の体積によって約50容積%である並列構造を有する2成分繊維を含む。スパン−ボンド繊維は、第一及び第二ポリプロピレン成分及び/又は、ポリプロピレンを含む第一成分とプロピレン−エチレンコポリマーを含む第二成分とを含み得る。約1%又は若干の酸化チタン又は二酸化チタン又が、繊維不透明度を改善するために添加される。
【0041】
或いはまた、クリーニングパッド用の吸収材は、エア−レイドコンポジット及び不織繊維不織ウェブからなる単層を含む。不織ウェブは、約14g/m2 の基準質量を有するポ
リプロピレンからなる単一成分不織繊維を含む。エア−レイドコンポジットは、約85%ないし約90%のクラフトパルプ毛羽及び約10%ないし約15%の複合ステープルファイバーを含む。複合ステープルファイバーは、シース−コア構造を有する;コア成分はポリエチレンテレフタレートを含み、シース成分はポリエチレンを含む。
クリーニング組成物は所望により、少なくとも1種の下記添加剤を含む:染みブロッキング剤、染み及び汚れ防止剤、酵素、潤滑剤、殺虫剤、殺ダニ剤、抗アレルギー剤、消臭剤、香料及び芳香剤、増白剤又は蛍光増白剤、酸化剤又は還元剤;フィルムに、バクテリア、ウィルス、ダニ、アレルギー源、埃、ゴミ又は油を捕捉又は吸着させるポリマー。
【0042】
クリーニング組成物は更なる添加剤を含み得る。適する添加剤は、芳香料又は香料、ワックス、染料及び/又は着色料、可溶化剤、安定剤、増粘剤、消泡剤、ヒドロトロープ剤、ローション及び/又は鉱油、酵素、漂白剤、曇り点改良剤、防腐剤、及び他のポリマーを含む。適するワックスは、カルナウバ、蜜ろう、鯨ろう、カンデリラろう、パラフィン、ラノリン、シェラック、エスパルト、オウリクリ、ポリエチレンワックス、塩素化ナフタリンワックス、ペトロラタム、微結晶性ワックス、セレシンワックス、オゾケライトワックス、及び/又はレゾワックスを含む。適切な可溶化剤は、ヒドロトロープ、例えば、低分子量有機酸の水溶性塩、例えばキシレンスルホン酸のナトリウム塩及び/又はカリウム塩を含む。適切な酸は、有機ヒドロキシ酸、クエン酸、ケト酸等を含む。適切な増粘剤は、ポリアクリル酸、キサンタンガム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、アルギネート、グァーガム、メチル、エチル、粘土、及び/又はプロピルヒドロキシセルロースを含む。適切な消泡剤は、シリコーン、アミノシリコーン、シリコーンブレンド、及び/又はシリコーン/炭化水素ブレンドを含む。適切なローションは、クロロフェン及び/又はラノリンを含む。適切な酵素は、リパーゼ及びプロテアーゼ、及び/又はヒドロトロープ、例えばキシレンスルホネート及び/又はトルエンスルホネートを含む。適切な漂白剤は、過酸、次亜ハロゲン酸塩、過酸化水素、及び/又は過酸化水素源を含む。
【0043】
適切な防腐剤は、カビ成長阻止剤、静菌剤;メチル、エチル及びプロピルパラベン;短鎖有機酸、例えば酢酸、乳酸及び/又はグリコール酸;ビスグアニジン化合物、例えばダンタガード(DANTAGARD)及び/又はグリダント(GLYDANT);及び/又は短鎖アルコール、例えばエタノール及び/又はIPAを含む。
適切なカビ成長阻止剤又は静菌剤は、カトン(Kathon)(登録商標)GC(5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾロン−3−オン)、カトンICP(2−メチル−4−イソチアゾロン−3−オン)、及びそれらのブレンド、及びカトン886(5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾロン−3−オン)[全て、ローム アンド ハース カンパニー(Rohm and Haas Company)から入手可能];ブーツ カンパニー リミテッド(Boots Company Ltd.)から入手可能なブロノポール(BRONOPOL)(2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール);ICI PLCから入手可能なプロキセル(PROXEL)CRL(プロピル−p−ヒドロキシベンゾエート);ニパ ラボラトリーズ リミテッド(Nipa Laboratories Ltd.)からのニパソールM(NIPASOL M);ダウ ケミカル カンパニー(Dow Chemical Co.)からのダウィサイド(DOWICIDE)A(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン);及びチバ スペシャルティ ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals AG)からのイルガサン(IRGASAN)DP200(2,4,4’−トリクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル)を含むカビ成長阻止剤(非イソチアゾロン化合物を含む)を含む。
【0044】
殺微生物剤は、クリーニング組成物に含まれ得る。殺微生物剤として機能する有用な第4級化合物の非限定的な例は、塩化ベンザルコニウム及び/又は置換塩化ベンザルコニウム、ジ(炭素原子数6ないし14)のアルキル−ジ−短鎖(炭素原子数1ないし4のアルキル及び/又はヒドロキシアルキル)第4級アンモニウム塩、塩化N−(3−クロロアル
キル)ヘキサミニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化メチルベンゼトニウム、及び塩化セチルピリジニウムを含む。カチオン性殺微生物活性剤として有用な第4級化合物は好ましくは、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジアルキルメチルベンジルアンモニウム、及びそれらの混合物からなる群から選択される。適切なビグアニド殺微生物活性剤は、ポリヘキサメチレンビグアニド塩酸塩、p−クロロフェニルビグアニド、4−クロロゼンズヒドリルビグアニド、ハロゲン化ヘキシジン、例えばクロルヘキシジン(1,1’−ヘキサメチレン−ビス−5−(4−クロロフェニル)ビグアニド)及びその塩を含む。これら第4級化合物の殺生物性効率にとって有効な典型的濃度は、とりわけ低−界面活性剤組成物においては、使用組成物の約0.001%ないし約0.8%、好ましくは約0.005%ないし約0.3%の範囲である。クリーニング組成物におけるビグアニド及び/又は第4級化合物の質量%は、最も一般的な家庭用及び産業用表面を殺菌、消毒及び/又は滅菌するために選択される。
【0045】
非第4級殺菌剤も有用である。このような殺菌剤は、アルコール、過酸化物、ホウ酸及びボレ−ト、塩素化炭化水素、有機金属、ハロゲン放出性化合物、水銀化合物、金属塩、ピネン油、有機硫黄化合物、ヨウ素化合物、硝酸銀、他の銀化合物、例えば二クエン酸銀、第4級ホスフェート化合物、及びフェノール類を含み得る。
これらの殺微生物物質、殺ダニ物質又は抗アレルギー物質は、水溶性でフィルム形成性のポリマー(米国特許第6,454,876号明細書を参照)、該ポリマーと共に用いる第4級アンモニウム化合物及び錯体(米国特許第6,482,392号明細書、同第6,080,387号明細書、同第6,284,723号明細書、同第6,270,754号明細書、同第6,017,561号明細書及び同第6,013,615号明細書を参照)、エッセンシャルオイル、例えばネロリドール(米国特許第6,361,787号明細書を参照)、カトン(KATHON)(米国特許第5,789,364号明細書及び米国特許第5,589,448号明細書を参照)、並びに可能ならば、漂白剤、例えば過酸化水素及びアルカリ金属次亜ハロゲン酸塩を含む。
【0046】
所望による殺ダニ剤は、ホウ酸、ボレ−ト、オクタボレ−ト、テトラボレ−ト、ホウ砂、及びメタボレ−トを含むホウ素化合物及び塩を含む。他の所望による殺ダニ剤は、ベンジルベンゾエート、フェニルサリチレート、ジフェニルアミン、メチルp−ナフチルケトン、クマリン、フェネチルベンゾエート、ベンジルサリチレート、フェニルベンゾエート、N−フルオロジクロロメチルチオ−シクロヘキセン−ジカルボキシイミド、p−ニトロベンゾエイック酸メチルエステル、p−クロロメタキシレノール、ブロモシンナミックアルデヒド、2,5−ジクロロ−4−ブロモフェノール、N,N−ジメチル−N’−トリイル−N’−(フルオロジクロロメチルチオ)スルファミド、2−フェニルフェノール、ナトリウム2−フェニルフェノレート、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾロン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾロン−3−オン、ベンズイミダゾリルメチル−カルバメート、本明細書中に列挙された殺微生物剤、及びそれらの混合物を含む。
所望による抗アレルギー金属イオンは、亜鉛、第一錫、第二錫、マグネシウム、カルシウム、マンガン、チタン、鉄、銅、ニッケル、及びそれらの混合物からなる群から選択された金属の塩のイオンを含む。他の所望による抗アレルギー剤は、タンニン、カテキン、及び没食子酸、過酸化水素、サチリル酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、アスコルビン酸、グルコン酸、ピルビン酸、グルカン酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシグルタミン酸、ヒドロキシフタル酸、リンゴ酸、及びそれらの混合物及び塩を含むポリフェノール化合物を含む。
【0047】
フィルム形成性ポリマーは、空気中のアレルギー源を還元し得る。適切なフィルム形成性ポリマーは、澱粉、ポリビニルアルコール、メチルセルロース及びその誘導体、ポリアクリル酸、5000を超える分子量を持つポリエチレングリコール、ポリエチレン、8000を超える分子量を持つポリプロピレングリコール、コスメチック トイレトリー フ
ラグランシズ アソシエーション(Cosmetic Toiletry Fragrances Association)ポリクォータニウム化合物1ないし14、ポリビニルピロリドン、及びそれらの混合物からなる群から選択された水溶性ポリマーを含む。特定の好ましいフィルム形成性ポリマーの具体例は、ヒドロキシ−プロピル澱粉、ダイセル(DAICEL)MC1310、クラレ(KURARAY)ポリビニルアルコール205、N−ポリビニル−2−ピロリドン、及びそれらの混合物からなる群から選択されたものである。
【0048】
本明細書中で使用する場合には、用語“植物性エッセンシャルオイル”又は“植物性エッセンシャルオイル化合物”(それらの誘導体を含むべきである)は、6員を有し、そして、少なくとも一つの酸化されたか又はヒドロキシ官能性の部分により置換された単環式の炭素環式構造に関するものである。これらの化合物は、クリーニング組成物に直接添加され得る。本発明の中に網羅される植物性エッセンシャルオイルの例は、アルデヒドC16(純粋)、α−テルピネオール、アミルシンナミックアルデヒド、サリチル酸アミル、アニスアルデヒド、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、シンナムアルデヒド、シンナミックアルコール、カルバクロール、カルベオール、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、p−シメン、ジエチルフタレート、ジメチルサリチレート、ジプロピレングリコール、オイカリプトール(シネオール)、オイゲノール、イソオイゲノール、ガラクソライド、ゲラニオール、グアヤコール、イオノン、メントール、メンチルサリチレート、メチルアントラニレート、メチルイオノン、メチルサリチレート、a−フェランドレン、ペニロイヤル油、ペリルアルデヒド、1−又は2−フェニルエチルアルコール、1−又は2−フェニルエチルプロピオネート、ピネロナール、酢酸ピネロニル、ピネロニルアルコール、D−プレゴン、テルピネン−4−オール、酢酸テルピニル、酢酸4−第三ブチルシクロヘキシル、タイム油、チモール、トランス−アネトールの代謝体、バニリン、エチルバニリン、ヒマラヤスギ油、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、アルミニウム塩化水和物、1−プロポキシ−プロパノール−2、ポリクォータニウム−10、シリカゲル、プロピレングリコールアルギネート、硫酸アルミニウム、ヒノキチオール、L−アスコルビン酸、タンニン酸及び誘導体、クロロヘキシジン、無水マレイン酸、ヒノキ油、AgClとTiO2 とのコンポジット、ジアゾリジニル尿素、6−イソプロピル−m−クレゾール、尿素、シクロデキストリン、水素添加されたホップ油、ポリビニルピロリドン、N−メチルピロリドン、アントラキノンのナトリウム塩、チオグリコール酸カリウム、及びグルタルアルデヒド、ジャスモン、ジヒドロジャスモン、ジャスモン酸の低級アルキルエステル、ジヒドロジャスモン酸の低級アルキルエステル、ファルネソール、ネロリドール、フィトール、イソフィトール、ゲラニルゲラニオール等からなる群から選択されたものを含む。油から選択され得るエッセンシャルオイルは、アニス、バルサム、バジリコ、ベイ、バース、カユプテ、樟脳、キャラウェー、シナモン、クローブ、コリアンダー、ディル、フェンネル、モミ、ニンニク、ラベンダー、ラベンジン、レモングラス、マジョラン、ナツメグ、ペパーミント、松、ローズマリー、ルー、セージ、スペアミント、ティーツリー、ヒバ、タイム、ウィンターグリーン及びイラン−イランからなる群から選択される。好ましいエッセンシャルオイルは、a−テルピネオール、オイゲノール、シンナミックアルコール、酢酸ベンジル、2−フェニルエチルアルコール、及びベンジルアルコールを含む。
【0049】
汚れ防汚剤は、カーペットから埃、油、又は他の疎水性物質をよせつけないか又ははじく。フッ素化学的汚れ防汚剤は、ペルフルオロアルキル部分からなるペンダント又は末端基を有するポリマー又は化合物、フッ素界面活性剤、又はフッ素中間体を含み得る。幾つかの適切なフッ素化学的汚れ防汚剤の例は、デュポン社から入手可能なゾニル(ZONYL)7950及びゾニル5180を含む。用いられる場合には、汚れ及び染み防汚剤は、好ましくは、組成物の0.01%ないし3%、好ましくは0.05%ないし1%の濃度で存在する。 所望による染み防汚剤は、加水分解された無水マレイン酸と脂肪族α−オレ
フィン、芳香族オレフィン、又はビニルエーテルとのコポリマー、ポリ(ビニルメチルエーテル/マレイン酸)コポリマー、メタクリル酸ホモポリマー、及びメタクリル酸コポリマーからなる群から選択され得る。適切なポリ(ビニルメチルエーテル/マレイン酸)コポリマーは、例えば、製品名ガントレズ(GANTREZ)ANコポリマー(AN−119コポリマー、平均分子量20000;AN−139コポリマー、平均分子量41000;AN−149コポリマー、平均分子量50000;AN−169コポリマー、平均分子量67000;AN−179コポリマー、平均分子量80000)、ガントレズS(ガントレズS97、平均分子量70000)、及びガントレズES(ES−225、ES−335、ES−425、ES−435)、ガントレズV(V−215、V−225、V−425)の下に、米国、ニューヨーク州のISPコーポレーションから商業的に入手可能である。好ましくは、染み防汚剤は、デュポン社から入手可能なゼラン(ZELAN)338である。
【0050】
適切な汚れ戻り防止ポリマーは、汚れ懸濁性ポリアミンポリマーを含む。特に適するポリアミンポリマーは、いわゆるエトキシル化ポリエチレンアミン、即ち、エチレンオキシドとエチレンイミンとの重合反応生成物を含むアルコキシル化ポリアミンである。適切なエトキシル化ポリエチレンアミンは、製品名ESP−0620A(n=2及びy=20であるエトキシル化ポリエチレンアミン)の下に日本触媒株式会社から、又は、製品名ES−8165の下にBASFから及び製品名ルテンシト(LUTENSIT)K−187/50の下にBASFから、商業的に入手可能である。
適切な汚れ戻り防止ポリマーは、ポリアミンN−オキシドポリマーを含む。ポリアミンN−オキシドポリマーは、殆ど如何なる重合度においても得ることができる。平均分子量は、1000ないし100000;より好ましくは5000ないし100000;最も好ましくは5000ないし25000の範囲内にある。適切なポリビニルピリジン−N−オキシドポリマーは、商標名ホエ(Hoe)S4268の下にクラリアント ジャーマニー(Clariant Germany)社から、及び商標名PVNOの下にレイリー インダストリーズ インコーポレーテッド(Reilly Industries Inc.)から、商業的に入手可能である。
【0051】
更に、適切な汚れ戻り防止ポリマーは、N−ビニルポリマーを含む。適切なN−ビニルポリマーは、ポリビニルピロリドンポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、N−ビニルピロリドンとアクリル酸とのコポリマー、及びそれらの混合物を含む。N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとの適切なコポリマーは、商標名ソカラン(Sokalan)PG55の下にBASFから、商業的に入手可能である。適切なビニルピロリドンホモポリマーは、商標名ルビスコール(LUVISKOL)K15(粘土平均分子量10000)、ルビスコール(LUVISKOL)K25(粘土平均分子量24000)、ルビスコール(LUVISKOL)K30(粘土平均分子量40000)の下にBASFから商業的に入手可能であり、そして他の公知ビニルピロリドンホモポリマーは、例えば欧州特許公開第262897号明細書及び欧州特許公開第256696号明細書に記載されたものである。N−ビニルピロリドンとアクリル酸との適切なコポリマーは、商標名ソカランPG310の下にBASFから、商業的に入手可能である。好ましいN−ビニルポリマーは、ポリビニルピロリドンポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、N−ビニルピロリドンとアクリル酸とのコポリマー、及びそれらの混合物であり、更により好ましいのは、ポリビニルピロリドンポリマーである。
【0052】
適切な汚れ戻り防止ポリマーは、汚れ懸濁性ポリカルボキシレートポリマーを含む。当業者に公知の如何なる汚れ懸濁性ポリカルボキシレートポリマーも、例えば、ポリアクリレート並びに無水マレイン酸又は/及びアクリル酸のコポリマー等を含むホモ−又はコ−ポリマー状ポリカルボン酸又はその塩も、本発明において使用することができる。そのよ
うな汚れ懸濁性ポリカルボキシレートポリマーは、適切な不飽和モノマーを、好ましくはその酸の形態において重合又は共重合することにより、製造することができる。適切なポリマー状ポリカルボキシレートを形成するために重合され得る不飽和モノマー状の酸は、アクリル酸、マレイン酸又は無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アコニット酸、メサコン酸、シトラコン酸及びメチレンマロン酸酸を含む。本明細書に記載されているポリマー状カルボキシレートにおける、カルボキシレート基を含まない、例えばビニルメチルエーテル、スチレン、エチレンなどを含むモノマー状の部分の存在については、そのような部分が質量において40%を超えて構成されないという条件が適している。
本明細書において使用する特に適するポリマー状ポリカルボキシレートは、アクリル酸から誘導され得る。本明細書において有用な、このようなアクリル酸ベースのポリマーは、重合されたアクリル酸の水溶性塩である。酸としてのこのようなポリマーの平均分子量は、好ましくは2000ないし10000、より好ましくは4000ないし7000、そして最も好ましくは4000ないし5000の範囲である。このようなアクリル酸ポリマーの水溶性塩は、例えば、アルカリ金属塩、アンモニウム塩及び置換アンモニウム塩を含み得る。この種の水溶性のポリマーは、公知の材料である。洗剤組成物におけるこの種のポリアクリレートの使用は、例えば、米国特許第3,308,067号明細書に開示されている。
【0053】
アクリル/マレインベースのコポリマーが、好ましい汚れ懸濁性ポリカルボン酸ポリマーとして使用され得る。このような材料は、アクリル酸とマレイン酸とのコポリマーの水溶性塩を含む。酸の中のこのようなコポリマーの平均分子量は、好ましくは2000ないし100000、より好ましくは5000ないし75000、最も好ましくは7000ないし65000の範囲である。このようなコポリマーにおけるアクリレート部分とマレエート部分との比率は、30:1ないし1:1、より好ましくは10:1ないし2:1の範囲である。このようなアクリル酸/マレイン酸コポリマーの水溶性塩は、例えば、アルカリ金属塩、アンモニウム塩及び置換アンモニウム塩を含み得る。この種の水溶性のアクリレート/マレエートコポリマーは、欧州特許公開第66915号明細書に記載されている、公知の材料である。特に好ましいのは、平均分子量70000を持つ、マレイン/アクリル酸のコポリマーである。このようなコポリマーは、商標名ソカランCP5の下にBASFから、商業的に入手可能である。
【0054】
他の適切な汚れ戻り防止ポリマーは、以下のものを持つ汚れ防止剤ポリマーを含む:(a)以下のものから基本的になる1種以上の非イオン性親水性成分:(i)少なくとも重合度2を持つポリオキシエチレンセグメント、又は(ii)重合度2ないし10を持つオキシプロピレン又はポリオキシプロピレンセグメント(ここで、前記親水性セグメントは、それが、各端部において、エーテル結合により隣接部分に結合されていないと、如何なるオキシプロピレン単位をも含まない。)、又は(iii)オキシエチレン単位と1個ないし約30個のオキシプロピレン単位とを含むオキシアルキレン単位の混合物(ここで、前記混合物は、慣用のポリエステル合成繊維表面に汚れ防汚剤が堆積した場合において、親水性成分が、該繊維表面の親水性を増加させるのに十分大きい親水性を有するように、十分な量のオキシエチレン単位を含み、前記親水性セグメントは好ましくは、少なくとも約25%のオキシエチレン単位、より好ましくは、とりわけ約20個ないし30個のオキシプロピレン単位を有する成分のためには、少なくとも約50%のオキシエチレン単位を含む。);或いは(b)以下のものを含む1種以上の疎水性成分:(i)C3−オキシアルキレンテレフタレートセグメント(ここで、前記疎水性成分がオキシエチレンテレフタレートを含む場合には、オキシエチレンテレフタレート:C3−オキシアルキレンテレフタレート単位の比率は約2:1又はそれより低い。)、C4ないしC6−アルキレン又はオキシC4ないしC6−アルキレンセグメント、又はそれらの混合物、(iii)少なくとも重合度2を有するポリ(ビニルエステル)セグメント(好ましくはポリ酢酸ビニル)、又は(v)C1ないしC4アルキルエーテル又はC4−ヒドロキシアルキルエーテル置
換体、又はそれらの混合物(ここで、前記置換体は、C1ないしC4アルキルエーテル又はC4−ヒドロキシアルキルエーテルセルロース誘導体、又はそれらの混合物の形態で存在し、そしてこのようなセルロース誘導体は両親媒性であり、そのことにより、それらは、慣用の合成繊維表面に付着するのに十分なC1ないしC4アルキルエーテル及び/又はC4ヒドロキシアルキルエーテル単位を持ち、且つ、一旦慣用のポリエステル合成繊維表面に付着すると、繊維表面親水性が増加するのに十分な水酸基のレベルを保持する。)、或いは前記(a)と(b)との組み合わせを有する、汚れ戻り防止ポリマーを含む。
【0055】
前記(a)(i)のポリオキシエチレンセグメントは、より大きい重合度が使用され得るけれども、約1ないし約200、好ましくは約3ないし約150、より好ましくは約6ないし約100の重合度を有する。適切なオキソ−C4ないしC6−アルキレン疎水性部分はは、ポリマー状汚れ防汚剤の末端キャップ、例えば、米国特許第4,721,580号明細書に開示されている、M+ -OSO2 (CH2 n OCH2 CH2 O−基(式中、M+ はナトリウムを表わし、そしてnは整数4ないし6を表わす。)を有する。
汚れ戻り防止ポリマーは、セルロース誘導体、例えば、ヒドロキシエーテルセルロースポリマー、エチレンテレフタレート又はプロピレンテレフタレートとポリエチレンオキシド又はポリプロピレンオキシドテレフタレート等とのコポリマーブロックを含む。このような汚れ戻り防止ポリマーは商業的に入手可能であり、そしてセルロースのヒドロキシエーテル、例えばメトセル(METHOCEL)[ダウ ケミカルズ(Dow Chemicals)社製]を含む。本明細書において使用するためのセルロース汚れ戻り防止ポリマーは、C1ないしC4−アルキル及びC4−ヒドロキシアルキルセルロースからなる群から選択されたものを含む(米国特許第4,000,093号明細書を参照。)。ポリビニルエステル疎水性セグメントにより特徴付けられた汚れ戻り防止ポリマーは、ポリビニルエステルのグラフトコポリマー、例えばC1ないしC6−ビニルエステル、好ましくは、ポリアルキレンオキシド骨核、例えばポリメチレンオキシド骨核にグラフトされたポリ酢酸ビニルを含む(欧州特許公開第0219048号明細書を参照。)。商業的に入手可能なこの種の汚れ戻り防止ポリマーは、BASFから入手可能なソカラン型の材料、例えばソカランHP−220を含む。
好ましいある種類の汚れ戻り防止ポリマーは、エチレンテレフタレートとポリエチレンオキシド(PEO)テレフタレートとからなるランダムブロックを有するコポリマーである。この汚れ戻り防止ポリマーの分子量は、約25000ないし約55000の範囲内にある(米国特許第3,959,230号明細書及び同第3,893,929号明細書を参照。)。
【0056】
他の好ましい汚れ戻り防止ポリマーは、平均分子量300ないし5000のポリオキシエチレングリコールから誘導された、ポリエチレンテレフタレート単位90%ないし85%と共にエチレンテレフタレート単位10%ないし15%を含むエチレンテレフタレート繰り返し単位を持つポリエステルである。このポリマーの例は、商業的に入手可能な材料ゼルコン(ZELCON)51260(デュポン社製)及びミリーズ(MILEASE)(ICI社製)を含む(米国特許第4,702,857号明細書を参照。)。
他の好ましい汚れ戻り防止ポリマー剤は、テレフタロイル繰り返し単位及びオキシアルキレンオキシ繰り返し単位のオリゴマー状エステル骨核及び該骨核に共有結合した端末部分からなる、実質的に線状エステルオリゴマーのスルホン化生成物である。これらの汚れ戻り防止ポリマーは十分に、米国特許第4,968,451号明細書に記載されている。他の適切な汚れ戻り防止ポリマーは、米国特許第4,711,730号明細書に記載されたテレフタレートポリエステル、米国特許第4,721,580号明細書に記載された末端封止オリゴマー状エステル、及び米国特許第4,702,857号明細書に記載されたブロックポリエステルオリゴマー状化合物を含む。
好ましい汚れ戻り防止ポリマーは、アニオン性の、とりわけスルホアロイル、末端封止テレフタレートエステルを開示している米国特許第4,877,896号明細書に記載さ
れた汚れ防汚剤を含む。
他の好ましい汚れ戻り防止剤は、テレフタロイル単位、スルホイソテレフタロイル単位、オキシエチレンオキシ単位及びオキシ−1,2−プロピレン単位を持つオリゴマーである。繰り返し単位はオリゴマー骨核を形成し、そして好ましくは、変性イソチオネートエンドキャップを用いて封止される。この種の特に好ましい汚れ戻り防止剤は、約1スルホイソテレフタロイル単位、5テレフタロイル単位、約1.7ないし約1.8の比率のオキシエチレンオキシ単位及びオキシ−1,2−プロピレンオキシ単位、並びに2エンドキャップ単位の2−(2−ヒドロキシエトキシ)エタンスルホン酸ナトリウムを含む。前記汚れ戻り防止剤は、オリゴマーの約0.5質量%ないし約20質量%の結晶性安定低下剤、好ましくはキシレンスルホネート、クメンスルホネート、トルエンスルホネート、及びそれらの混合物からなる群から選択されたものを含む(米国特許第5,415,807号明細書を参照。)。
【0057】
クリーニング組成物は、界面活性剤の効率を向上させるビルダー洗剤を含み得る。ビルダー洗剤は、クリーニング組成物において、柔軟剤及び/又は金属イオン封鎖及び緩衝剤として機能し得る。用いられる場合には、ビルダー洗剤は、クリーニング組成物の少なくとも約0.001%ないし約0.015%を成す。種々のビルダー洗剤が使用され得、そしてそれらは、ホスフェート−シリケート化合物、ゼオライト;アルカリ金属、アンモニウム及び置換アンモニウムポリ酢酸塩;ニトリロトリ酢酸の3アルカリ塩、カルボキシレート、ポリカルボキシレート、カルボネート、ビカルボネート、ポリホスフェート、アミノポリカルボキシレート、ポリヒドロキシスルホネート、及び澱粉誘導体を含む。
ビルダー洗剤は、ポリアセテート及びポリカルボキシレートを含み得る。ポリアセテート化合物及びポリカルボキシレート化合物は、エチレンジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミントリ酢酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ニトリロトリ酢酸、オキシジコハク酸、イミノジコハク酸、メリト酸、ポリアクリル酸又はポリメタクリル酸及びコポリマー、ベンゼンポリカルボン酸、グルコン酸、スルファミン酸、シュウ酸、リン酸、ホスホン酸、有機ホスホン酸、酢酸、及びクエン酸のナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、及び置換アンモニウム塩を含む。これらのビルダー洗剤は、一部が又は全部が、水素イオン形態で存在し得る。
ビルダー剤は、EDTAのナトリウム塩及び/又はカリウム塩及び置換アンモニウム塩を含み得る。置換アンモニウム塩は、メチルアミン、ジメチルアミン、ブチルアミン、ブチレンジアミン、プロピルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、エチレンジアミンテトラ酢酸及びプロパノールアミンのアンモニウム塩を含み得る。
【0058】
緩衝及びpH調節剤は、使用される場合には、有機酸、鉱酸;シリケート、メタシリケート、ポリシリケート、ボレート、カルボネート、カルバメート、ホスフェート、ポリホスフェート、ピロホスフェート、トリホスフェート、テトラホスフェートのうちのアルカリ金属及びアルカリ土類金属塩、アンモニア、水酸化物、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリエタノールアミン、及び2−アミノ−2−メチルプロパノールを含む。本発明の組成物のために好ましい緩衝剤は、窒素含有物質である。幾つかの例は、アミノ酸、例えばリシン、又は低級アルコールアミン、例えばモノ−、ジ−及びトリ−エタノールアミンである。他の好ましい窒素含有緩衝剤は、トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパノール、グルタミン酸2ナトリウム塩、N−メチルジエタノールアミド、2−ジメチルアミノ−2−メチルプロパノール(DMAMP)、1,3−ビス(メチルアミン)シクロヘキサン、1,3−ジアミノプロパノール、N,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノ−2−プロパノール、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン、(ビシン)及びN−トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン(トリシン)である。他
の適切な緩衝剤は、カルバミン酸アンモニウム、クエン酸及び酢酸を含む。上記の何れかの混合物も許容できる。有用な無機緩衝剤/アルカリ度源は、アンモニア、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属リン酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウムを含む。更なる緩衝剤については、「マックカッチョンの乳化剤及び洗剤(McCutcheon’s Emulsifiers and Detergents)」、北アメリカ版、1997年、マックカッチョン部門、マック パブリッシング カンパニー カーク(MC Publishing Company Kirk)及び国際公開第95/07971号パンフレットを参照。
【0059】
ワイプ又はクリーニングパッドは、床、カウンター上部、家具、窓、壁、及び自動車を含む無生物の家庭表面におけるクリーニング、消毒、又は滅菌のために使用され得る。他の表面は、ステンレス鋼、クロム、及びシャワーエンクロージャーを含む。ワイプ又はクリーニングパッドは、取り出し容器、チューブ等の中に、個々に又は一緒に梱包され得る。包装は、研磨面のある側で汚れを取り去り、続いて研磨面でないほうの側の使用によって汚れをぬぐうという、前記パッケージ面に印刷された使用手引きの情報を含み得る。
ワイプ又はクリーニングパッドは、手で使用され得るか、又は、ツール又は、ハンドルを有するような自動化ツールに取り付けられたクリーニング具の一部として使用され得る。ワイプ又はパッドを使用するツールの例は、米国特許第6,611,986号明細書、国際公開第00/71012号パンフレット、米国特許出願公開第2002/0129835号明細書、米国特許第6,192,543号明細書並びに国際公開第00/71012号パンフレット及び国際公開第00/27271号パンフレットに記載されている。
【0060】
本発明の別の実施態様は、クリーニング組成物を単層吸着材に配合して、予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材を製造する方法であって、
a)単層吸着材を入手する段階、並びに
b)クリーニング組成物であって、
i)線状の非イオン性ポリアクリルアミド約0.001質量%ないし約2質量%、
ii) 非揮発性有機溶剤約0.25質量%ないし約15質量%、
iii)少なくとも1種の洗浄用界面活性剤約0.001質量%ないし約15質量%、
iv) 所望により、他のクリーニングポリマー約0質量%ないし約5質量%、及び
v)バランス量の水、
を含む組成物
を前記単層吸着材に配合する段階、
を含む方法である。
【0061】
本発明の別の実施態様は、硬質又は軟質表面から汚れ又は破片を除去する方法であって、以下の工程を含む:
A)予め加湿された、クリーニング使い捨て基材であって、
a)単一層吸着材、並びに
b)クリーニング組成物であって、
i)ポリアクリルアミド約0.001質量%ないし約2質量%、
ii) 非揮発性有機溶剤約0.25質量%ないし約15質量%、
iii)少なくとも1種の洗浄用界面活性剤約0.001質量%ないし約15質量%、
iv) 所望により、他のクリーニングポリマー約0質量%ないし約5質量%、及び
v)バランス量の水、
を含む組成物
を含む基材を用意し、
B)汚れが付着した硬質又は軟質表面から汚れを除去するのに十分な力を用いて、乾燥した硬質又は軟質表面に付着した汚れ及び破片を、予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材の表面に噛み込ませ、
それにより、一旦汚れが除去された前記硬質又は軟質表面に、汚れが再付着するのを妨ぐる方法である。
本明細書中に記載された表面(硬質又は軟質)は、人体では無いことが理解される。
【実施例】
【0062】
下記実施例は本発明のある実施態様を記載しているが、しかし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。開示された態様に対して数多くの変更が、明細書の開示に従い、その考え方と発明の範囲を逸脱することなく、なされ得ることが理解されるできである。従って、これらの実施例は、本発明の範囲を制限することを意味しない。むしろ、本発明の範囲は、添付の請求項及びそれらの均等物によってのみ、決定されるものである。これらの実施例において、全ての部は、特記しない限り質量による。
【0063】
実施例
材料及び方法
汚れ混合物試験の準備
AATCCカーペット汚れ[米国、ノースカロライナ州、ウィンザーのテキスタイル
イノベーターズ(Textile Innovators)社製のTM−122、1g]及びブラック チャーム リサーチ クレイ(black charm research clay)[米国、ノースカロライナ州、ウィンザーのテキスタイル イノベーターズ社製、3g]を、ビーカー内で一緒に混合した。脱イオン水(15g)を、この汚れ混合物に添加し、そして、75℃まで加熱しながら撹拌した。一旦、この混合物を75℃にし、砂糖水溶液(4g、50質量%)、溶融した植物性ショートニング[クリスコ(Crisco)(登録商標)、1g]、イソプロパノール(120g)及び植物油(クリスコ、1g)を添加した。この汚れ混合物を75℃で1時間保持した後、それを周囲温度に冷却し、そして噴霧装置に添加した。
【0064】
白色セラミックタイル処理手順
白色セラミックタイルを予めクリーンにした。各タイルのCIE Lab及び光沢値を測定した。前記汚れ混合物を含む噴霧器を、処理する前記タイルから約30cmに保持した。ベースを作るために、このタイルに向かって、該タイルを約20噴射(1秒)、噴霧した。乾燥させ且つ垂れを防止するために、各10噴射の間に2分間、噴霧を停止した。望ましいコーティングが達成されるまで、これを継続した。このタイルを、室温で一晩放置し、乾燥させた。タイルを105℃で4時間焼いた。このタイルを冷却した。各タイルのCIE Lab及び光沢値を測定した。汚れたタイルを、ガードナー スクラブ インスツルメント(Gardener Scrub Instrument)上に置いた。セルローススポンジをプラスチックラップで包み、そしてホルダー内に置いた。本発明の、処理され、予め加湿された基材又は商業的に入手可能なワイプを、ホルダー内のスポンジの周囲に置いた。ガードナー装置を、4サイクルにセットした。前記スポンジは、4サイクルに渡り、汚れたタイルの上を通過した。4サイクルの最後に、各タイルのCIE Lab及び光沢値を測定した。
【0065】
ブラックエナメルパネル処理手順
ブラックエナメルパネル(12×18インチ=12×18×2.54cm)を予めクリーンにした。各パネルのCIE Lab及び光沢値を測定した。ブラック チャーム リサーチ クレイ(パネル当たり0.5g)を各パネルの表面全体に振りかけた。処理したパネルに水を噴霧し、そして湿った汚れをパネル上に均一に噴霧した。各試験パネルを乾燥させた。本発明の、処理され、予め加湿された基材又は商業的に入手可能なワイプを、汚れをパネル上を4回通過させた。4回目の通過の最後に、各クリーンにされたパネルのCIE光沢値を測定した。
【0066】
タイル及びパネルの測定
セラミック表面のCIE Lab測定を、開始時、汚れ処理後、及び、本発明のワイプ又は商業的に入手可能なワイプで、ワイプ試験の組み合わせにあたり3枚のタイルを使用し、それぞれのタイルの上を3箇所クリーニングした後に、行った。測定は、D65光源及び10°オブザーバーを用いて、ミノルタ(Minolta)CM−2600dで行った。SCE(反射鏡を取り外した)及びSCI(反射鏡を含む)を使用して、光沢値を8段階で決定した。汚れ除去率及び光沢保持率を、下記式を使用して決定した。

汚れ除去率(%)=((ΔEd −ΔEf )/ΔEf )×100
ΔEd =[(Ld −Lc 2 +(ad −ac 2 +(bd −bc 2 1/2
ΔEf =[(Lf −Lc 2 +(af −ac 2 +(bf −bc 2 1/2
(c:クリーンタイル、d:汚れたタイル、f:ワイプを用いてクリーニング後の最後のもの)

光沢保持率(%)=(100−(Ig−Fg/Ig))×100
(I:初期読み値、F:最終読み値及びg:光沢)
【0067】
結果

実施例1

アルキルポリグルコシド成分を用いたクリーニング配合

組成物A:アルキルポリグルコシド配合
【表1】

ポリマー1はポリアクリルアミドを表わす;分子量=10000000ないし15000000、線状で且つ架橋されていない;ワイプはポリエステル/木材パルプ不織型。

配合は100gスケールで行った。電磁撹拌機を備えたビーカーに、脱イオン水(90g)を添加した。ポリマー1(0.02g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。この時点で、ポリマー1は完全に膨潤していた。アルキルポリグルコシド(0.03g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。1−ブトキシ−2−プロパノール(1g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。防腐剤(0.0002g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。十分な脱イオン水を添加して、全配合質量を100gにした。
【0068】
実施例2

第4級アンモニウム殺菌剤成分を用いたクリーニング配合

組成物B:第4級アンモニウム殺菌剤配合
【表2】

ポリマー1はポリアクリルアミドを表わす;分子量=10000000ないし15000000、線状で且つ架橋されていない;ワイプはポリエステル/木材パルプ不織型。

配合は100gスケールで行った。電磁撹拌機を備えたビーカーに、脱イオン水(90g)を添加した。ポリマー1(0.02g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。この時点で、ポリマー1は完全に膨潤していた。第4級アンモニウム殺菌剤(0.15g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。EDTA(0.11g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。1−ブトキシ−2−プロパノール(1.5g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。アミンオキシド界面活性剤(0.12g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。非イオン性界面活性剤(0.40g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。イソプロピルアルコール(1g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。クエン酸カリウム塩(0.1g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。十分な脱イオン水を添加して、全配合質量を100gにした。
【0069】
実施例3

第4級アンモニウム殺菌剤成分を用いたクリーニング配合

組成物C:第4級アンモニウム殺菌剤配合
【表3】

ポリマー1はポリアクリルアミドを表わす;分子量=10000000ないし15000000、線状で且つ架橋されていない;ワイプはポリエステル/木材パルプ不織型。

配合は100gスケールで行った。電磁撹拌機を備えたビーカーに、脱イオン水(90g)を添加した。ポリマー1(0.02g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。この時点で、ポリマー1は完全に膨潤していた。第4級アンモニウム殺菌剤(0.15g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。EDTA(0.038g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。1−ブトキシ−2−プロパノール(1.5g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。アミンオキシド界面活性剤(0.075g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。非イオン性界面活性剤(0.25g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。イソプロピルアルコール(2g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。塩化アンモニウム(0.1g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。十分な脱イオン水を添加して、全配合質量を100gにした。
【0070】
実施例4

ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩成分を用いたクリーニング配合

組成物D:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩配合
【表4】

ポリマー1はポリアクリルアミドを表わす;分子量=10000000ないし15000000、線状で且つ架橋されていない;ワイプはポリエステル/木材パルプ不織型。

配合は100gスケールで行った。オーバーヘッド撹拌機を備えたビーカーに、脱イオン水(90g)を添加した。固体ビルダー(TKPP、2g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。ポリマー1(0.025g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。この時点で、ポリマー1は完全に膨潤していた。界面活性剤(0.60g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。1−ブトキシ−2−プロパノール(2g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。エタノール(2g)を添加し、そして完全に溶解するまで混合した。十分な脱イオン水を添加して、全配合質量を100gにした。
【0071】
実施例5

アルキルポリグルコシド配合物を使用した、予め加湿されたクリーニングワイプの製造及び試験

パッデング装置を使用して、実施例1の配合を、ポリエステル/木材パルプ製の不織、乾燥ペーパータオル又はワイプに適用した。吸収質量%を記載した(吸収質量%は、ペーパータオル又はワイプの乾燥質量に基づいている。)。上述の手順に従って、本発明の、予め加湿されたクリーニングワイプを、汚れたホワイトセラミックタイルをクリーンにするために使用した。

【表5】

*クロロックス(CHLOROX):消毒用ワイプ

これらのデータは、本発明の、予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材が、表面をクリーンにするために使用され、極めて優れた結果を得たことを示している。
【0072】
実施例6

アルキルポリグルコシド配合物を使用した、予め加湿されたクリーニングワイプの製造及び試験

パッデング装置を使用して、実施例1の配合を、ポリエステル/木材パルプ製の不織、乾燥ペーパータオルに適用した。吸収質量%を記載した(吸収質量%は、ペーパータオル又はワイプの乾燥質量に基づいている。)。上述の手順に従って、本発明の、予め加湿されたクリーニングワイプを、汚れたブラックエナメルパネルをクリーンにするために使用した。

【表6】

これらのデータは、本発明の、予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材が、表面をクリーンにするために使用され、極めて優れた結果を得たことを示している。
【0073】
実施例7

第4級アンモニウム殺菌剤配合物を使用した、予め加湿されたクリーニングワイプの製造及び試験

パッデング装置を使用して、実施例2の組成物を、ポリエステル/木材パルプ製の不織、乾燥ペーパータオルに適用した。吸収質量%を記載した(吸収質量%は、ペーパータオル又はワイプの乾燥質量に基づいている。)。上述の手順に従って、本発明の、予め加湿されたクリーニングワイプを、汚れたブラックエナメルパネルをクリーンにするために使用した。

【表7】

*リソル(LYSOL):殺菌用ワイプ

これらのデータは、本発明の、予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材が、表面をクリーンにするために使用され、極めて優れた結果を得たことを示している。
【0074】
実施例8

ドデシルベンゼンスルホネートナトリウム塩配合物を使用した、予め加湿されたクリーニングワイプの製造及び試験

パッデング装置を使用して、実施例4の配合を、ポリエステル/木材パルプ製の不織、乾燥ペーパータオルに適用した。吸収質量%を記載した(吸収質量%は、ペーパータオル又はワイプの乾燥質量に基づいている。)。上述の手順に従って、本発明の、予め加湿されたクリーニングワイプを、汚れたブラックエナメルパネルをクリーンにするために使用した。

【表8】

これらのデータは、本発明の、予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材が、表面をクリーンにするために使用され、極めて優れた結果を得たことを示している。
【0075】
実施例9

米国特許第4,820,450号明細書、同第6,251,849号明細書、同第6,653,274号明細書、米国特許公開第2005/0192199号明細書に列挙された配合物を使用した、予め加湿されたクリーニングワイプの製造及び試験

米国特許第4,820,450号明細書の実施例1〜20、米国特許第6,251,849号明細書の表1及び表4〜7、米国特許第6,653,274号明細書の実施例1及び実施例3、米国特許公開第2005/0192199号明細書の表1〜4及び表6に列挙されたクリーニング配合物に、本発明のポリマー1を、0.1質量%含むように配合した。当業者に公知の方法を使用して、これらのクリーニング配合物を、ポリエステル/木材パルプ製の不織、乾燥ペーパータオルに適用した。吸収質量%を記載した(吸収質量%は、ペーパータオル又はワイプの乾燥質量に基づいている。)。本発明の、予め加湿されたクリーニングワイプ又は基材は、このようにして得られた。これらの予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材は、種々の硬質表面及び軟質表面をクリーンにするために使用され、極めて優れた結果を得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面をクリーンにするための、予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材であって、
a)単層基材、並びに
b)クリーニング組成物であって、
i)線状の非イオン性ポリアクリルアミド0.001質量%ないし5質量%、
ii) 非揮発性有機溶剤0.25質量%ないし15質量%、
iii)少なくとも1種の洗浄用界面活性剤0.001質量%ないし15質量%、
iv) 所望により、他のクリーニングポリマー0.001質量%ないし5質量%、及び
v)バランス量の水、
を含むクリーニング組成物、
を含むクリーニング基材。
【請求項2】
成分b)i)の前記ポリアクリルアミドが、約5000000amuないし約25000000amuの重量平均分子量を有する、請求項1に記載の予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材。
【請求項3】
成分b)i)の前記ポリアクリルアミドが、組成物の質量に基づいて0.001質量%ないし2質量%の濃度で、前記クリーニング組成物中に存在する、請求項1に記載のクリーニング基材。
【請求項4】
前記基材がクリーニングワイプである、請求項1に記載の予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材。
【請求項5】
クリーニング組成物を単層吸着材に配合して、予め加湿された、使い捨てのクリーニング基材を製造する方法であって、
a)単層吸着材を入手する段階、並びに
b)クリーニング組成物であって、
i)線状の非イオン性ポリアクリルアミド0.001質量%ないし5質量%、
ii) 非揮発性有機溶剤0.25質量%ないし15質量%、
iii)少なくとも1種の洗浄用界面活性剤0.001質量%ないし15質量%、
iv) 所望により、他のクリーニングポリマー0.001質量%ないし5質量%、及び
v)バランス量の水、
を含むクリーニング組成物を単層吸着材に配合する段階、
を含む方法。

【公表番号】特表2010−510341(P2010−510341A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536735(P2009−536735)
【出願日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際出願番号】PCT/EP2007/062378
【国際公開番号】WO2008/059013
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】