二官能性シンコナアルカロイドにより触媒作用が及ぼされる非対照炭素−炭素結合形成反応
本発明のある態様は、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒に関する。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒は、6’位にヒドロキシ基を含有する。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒は、C9位にO−アリール基またはO−アロイル基を含有する。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒は、C9位に、必要に応じて置換されたO−ジアゼン基または必要に応じて置換されたO−ベンゾイル基を含有する。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒は、C9位にチオ尿素を含有する。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒は、C9位にNH(=S)NH−アリール基を含有する。
本発明の別の態様は、プロキラル電子欠損アルケンまたはプロキラルイミンからキラル非ラセミ化合物を調製する方法であって、触媒の存在下でプロキラルアルケンまたはイミンを求核剤と反応させ、それによって、キラル非ラセミ化合物を生成する工程を有してなり、前記触媒が誘導体化キニーネまたはキニジンである方法に関する。ある実施の形態において、求核剤はマロン酸エステルまたはβ−ケトエステルである。ある実施の形態において、求核剤はアルキルまたはアリールまたはアラルキル2−シアノ−2−アルキルアセテートである。ある実施の形態において、求核剤はアルキルまたはアリールまたはアラルキル2−シアノ−2−アリールアセテートである。
本発明の別の態様は、速度論的分割方法であって、誘導体化キニーネまたはキニジンの存在下でラセミアルデヒドまたはラセミケトンを求核剤と反応させ、それによって、非ラセミキラル化合物を生成する工程を有してなる方法に関する。ある実施の形態において、速度論的分割は、動的である。
本発明の別の態様は、プロキラル電子欠損アルケンまたはプロキラルイミンからキラル非ラセミ化合物を調製する方法であって、触媒の存在下でプロキラルアルケンまたはイミンを求核剤と反応させ、それによって、キラル非ラセミ化合物を生成する工程を有してなり、前記触媒が誘導体化キニーネまたはキニジンである方法に関する。ある実施の形態において、求核剤はマロン酸エステルまたはβ−ケトエステルである。ある実施の形態において、求核剤はアルキルまたはアリールまたはアラルキル2−シアノ−2−アルキルアセテートである。ある実施の形態において、求核剤はアルキルまたはアリールまたはアラルキル2−シアノ−2−アリールアセテートである。
本発明の別の態様は、速度論的分割方法であって、誘導体化キニーネまたはキニジンの存在下でラセミアルデヒドまたはラセミケトンを求核剤と反応させ、それによって、非ラセミキラル化合物を生成する工程を有してなる方法に関する。ある実施の形態において、速度論的分割は、動的である。
【発明の詳細な説明】
【政府の支援】
【0001】
本発明は、合衆国国立保健研究所により提供された支援(GM−61591)により行われた。したがって、合衆国政府は本発明に特定の権利を有する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、鏡像異性的に純粋な化合物に関し、特に、二官能性シンコナアルカロイドにより触媒作用が及ぼされる非対照炭素−炭素結合形成反応に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、鏡像異性的に純粋な化合物の要望が急激に増えてきた。そのようなキラル非ラセミ化合物の重要な用途の1つは、製薬業界における合成のための中間体としてである。例えば、鏡像異性的に純粋な化合物には、ラセミ薬剤混合物よりも優れた利点が数多くあることが次第に明らかになってきた。これらの利点としては、鏡像異性的に純粋な化合物に関連することが多い、より大きな有効性および副作用の少なさが挙げられる。
【0004】
有機合成の従来の方法が、ラセミ材料を製造するために、しばしば最適化された。鏡像異性的に純粋な化合物の製造は、歴史的に、天然供給源(いわゆる、「キラルプール」)に由来する鏡像異性的に純粋な出発材料の使用、および従来の技法によるラセミ混合物の分割の2つの様式の内の1つで行われてきた。しかしながら、これらの各方法には、重大な欠点がある。キラルプールは、自然に見つかる化合物に限られ、それゆえ、特定の構造と立体配置のみしか容易に入手できない。分割剤を使用する必要があるラセミ化合物の分割は、不便で、時間がかかるであろう。
【0005】
鏡像異性的に純粋な材料は、電子の不足したアルケンに求核剤を非対称共役付加することによって得られるであろう。非対称共役付加は、天然の生物学的活性な化合物の全合成のための、鏡像異性体が豊富な高官能性炭素骨格構造を構成する最も強力な結合形成反応の内の1つである。詳しくは、非特許文献1〜8を参照のこと。その戦略的な重要性は、マイケル付加が、より複雑な分子間および分子内のタンデムプロセスの開始工程になれることを考えて、明らかである。詳しくは、非特許文献9〜12を参照のこと。
【0006】
マイケル受容体の中でも、ニトロアルケンが非常に魅力的である。何故ならば、ニトロ基は、最も電子吸引性の強い公知の官能基であるからである。非特許文献13および14。しばしば「合成カメレオン」とも称されるニトロ基は、付加が行われた後にさらに転換される潜伏性(masked)官能基としても働くことができる。非特許文献15。Nef反応、求核置換、アミノ基への還元、マイヤー(Myer)反応、およびニトリルオキシドへの転化は、ニトロ基が経ることのできる転換の最良の例である。非特許文献16〜27。ニトロアルケンの使用をさらにより一層魅力的にする多数の触媒的合成方法が近年開発されてきた。非特許文献28〜30。
【0007】
炭素求核剤のニトロアルケンへの共役付加と並行したそれらのアルケニルスルホンへの共役付加は、合成的に価値のあるC−C結合形成反応の一群を構成する。したがって、多大な労力が、アルケニルスルホンへの非対称共役付加の進展に向けられてきた。キラル補助戦略の使用に著しい進歩が見られたが、アルケニルスルホンに関する高エナンチオ選択性の触媒反応共役付加の実現はまだよく理解されていない。エナンチオ選択的共役付加の評価には、非特許文献31〜35を参照のこと。非特許文献64。キラル1−アミノピロリジンのアルケニルスルホンへの共役付加については、非特許文献36を参照のこと。非特許文献37〜41。アルケニルスルホンへの分子内マイケル付加については、非特許文献42を参照のこと。有機ボロン酸のトランス−β−置換ビニルスルホンへのRh−触媒エナンチオ選択的共役付加については、非特許文献43を参照のこと。
【0008】
さらに、炭素求核剤のアルケニルケトンへの共役付加は、様々なマイケル供与体と受容体両方の入手し易さおよび1,4−付加物の実証された広い有用性のために、全て炭素の第四立体中心の形成のための強力な戦略を提供する。特に、触媒非対称合成における、そのときからの様々な大きな前進にもかかわらず、この課題は依然として、低下していない合成の意義の手強い挑戦である。非特許文献44〜48。α−フェニルα−シアノアセテートの非環式α,β−不飽和ケトンへのキラル(サレン)Al錯体−触媒共役付加については、非特許文献49を参照のこと。非対照触媒反応に焦点を当てた特別な課題については、非特許文献50を参照のこと。エナンチオ選択的触媒反応についての主題については、非特許文献51を参照のこと。非特許文献52。α−置換ケトエステルのビニルケトンへのエナンチオ選択的触媒共役付加が、1994年にシバサキとその共同研究者により報告された。非特許文献53。二官能性キラルLa−Na−BINOL錯体により、環式および非環式α−置換ケトエステルのメチルビニルケトン(MVK)への付加が62〜91%eeで起こった。つい最近、ソデオカおよびその共同研究者が、α−置換ケトエステルのメチルおよびエチルビニルケトンへの共役付加について86〜93%eeを生じたPd−BINAP錯体を報告した。非特許文献54。これらのキラル金属錯体媒介反応は、ケトエステル供与体に関する相当な研究範囲を示しながら、マイケル受容体としてMVKに関してのみ90%eeを超えた。さらに、−50から−20℃で行われる、その反応を15から72時間で完了させるには、5〜10モル%の触媒添加が必要とされる。著しい進歩が見られるが、これらの結果から、アルケニルケトンに関する広い基質範囲の作業的に単純であり、効率的であり、迅速なエナンチオ選択的触媒共役付加の開発にとって、緊急性と挑戦の両方が浮き彫りになった。
【0009】
本発明は、ニトロアルケン、アルケニルスルホンおよびアルケニルケトンなどのプロキラル基質からのキラル化合物の触媒非対称合成に関する。
【0010】
触媒非対称合成は、化学者に、錯体分子を効率的に合成するための新規の強力な手段を与えている。触媒系の多くは、金属ベースであり、キラルルイス酸および有機金属レドックスベースの触媒反応に依存しているが、次第に増えている非対称反応は、求核剤が極めて重要な役割を果たしている自然の状況の膨大な取り合わせで形成されるキラル求核剤により触媒作用を受ける。主な文献としては、非特許文献55〜61を参照のこと。非対称触媒のこの拡大している分野において、キラルアミンは中心的な役割を果たす。キラルアミンは、キラル配位子として大々的に利用されてきたが、それらは、幅広い範囲の非対称転換に触媒作用を及ぼし、代わりの非対称技術によっては到達できないであろう高い選択性と収率で光学的に向上した生成物を生じる上で大きな見込みを示してもいる。非特許文献62。
【0011】
歴史的に、シンコナアルカロイドは、非対称触媒反応において、その中でもとりわけ、2基置換ケテンアルコール分解についての1960年代からのプラセウス(Pracejus)の先駆的な研究において使用された最初のキラルアミンであった。シンコナアルカロイドは、天然の生成物に根ざした豊富で華やかな歴史と、製薬化学的性質を持つ。非特許文献63、65〜67。シンコナアルカロイドは、熱帯地域原産のキナノキ属の木の樹皮を抽出することによってまとめて単離される。有機化学を別にすれば、シンコナアルカロイドは、食品香味料として(例えば、トニック水の苦味成分として)、およびマラリアの治療に幅広い用途が見出されている。非特許文献68および69。さらに、配位子、クロマトグラフィー・セレクタ、およびNMR識別剤としてのそれらの役割が、過去三十年に亘り、大々的に調査されてきた。過去四十年に亘り、シンコナアルカロイドの触媒特性について、いくつかの論文が公表されてきた。非特許文献70〜73。
【0012】
これらの反応は、ヘミエステル、α−アミノ酸およびα−ヒドロキシ酸などの、様々な重要なキラル構成ブロックの研究および工業規模の非対称合成に広く適用できそうである。市販の修飾された二量体シンコナアルカロイド(DHQD)2AQN、(DHQ)2AQN(図1参照)が、環式無水物のエナンチオ選択的アルコール分解のためのエナンチオ選択性の再利用可能な触媒として、デン(Deng)およびその共同研究者によって最近確認された。しかしながら、市販の(DHQD)2AQNは高価である。例えば、1モルの(DHQD)2AQNの市販価格(アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company))は、$100,000より高い。さらに、この二量体触媒は、多量(例えば、キログラムの量)では入手できない。したがって、二量体触媒を用いた立体選択的反応は、比較的大規模(>0.1モル)では実際的ではない。その結果、(DHQD)2AQNに対して比較的効果的であるが、製造するのに実質的に高くない新世代の単量体触媒の開発が、非常に実用的価値がある。
【0013】
酸性および塩基性/求核性の構造部分の両方を有するキラルの金属触媒および有機触媒が、非対称触媒反応を開発するためのますます強力な基盤を構成するようになってきた。効率的であるがそれでも容易に入手できるそのような二官能性キラル触媒の設計と開発は、依然として重大な課題である。ウィンバーグ(Wynberg)とその共同研究者は、天然のシンコナアルカロイドが、それらのC9−OH基とアミン基により、エナンチオ選択的反応に関して、それぞれ、求核剤と求電子剤を活性化させることによって、二官能性キラル有機触媒として働いたことを示した。非特許文献74。しかしながら、キラル有機触媒としての天然のシンコナアルカロイドにより触媒作用を受ける様々な反応のエナンチオ選択性は通常穏やかであった。ハタケヤマとその共同研究者により、キニジンから容易に入手できる硬質修飾シンコナアルカロイドが報告された。非特許文献75および76。その触媒は、エナンチオ選択的モリタ−ベイリス−ヒルマン(Morita-Baylis-Hillman)(MBH)反応にとって効率的であることが分かった。C6’−OH基とアミン基の両方が、エナンチオ選択的MBH反応の転移状態の安定化に関係すると考えられる。
【0014】
特に、キニジンまたはキニーネいずれかから得られる容易に入手できる二官能性有機触媒が開発され、それらを非対照炭素−炭素結合形成反応にうまく使用することが示された。
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【非特許文献33】M.Yamaguchi in Comprehensive Asymmetric Catalysis (Eds.: E.N.Jacobsen, A.Pfaltz, H.Yamamoto), Springer, Heidelberg, 2003, Suppl.1, Supplement to chap.31.2, p.151
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【非特許文献48】Bella,M.;Jorgensen,A. J.Am.Chem.Soc. 2004, 126, 5672-5673
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【非特許文献76】Hatakeyama,S., Organic Lett., 2003, 5, 3103
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明のある態様は、キニーネに基づく触媒とキニジンに基づく触媒に関する。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒とキニジンに基づく触媒は、6’位にヒドロキシ基を含む。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒は、C9位にO−アリール基またはO−アロイル基を含む。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒は、C9位に必要に応じて置換されたO−ジアゼン基または必要に応じて置換されたO−ベンゾイル基を含む。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒は、C9位にチオ尿素を含む。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒は、C9位にNH(=S)NH−アリール基を含む。
【0016】
本発明の別の態様は、プロキラル電子欠損アルケンまたはプロキラルイミンからキラル非ラセミ化合物を調製する方法であって、触媒の存在下でプロキラルアルケンまたはイミンを求核剤と反応させ、それによって、キラル非ラセミ化合物を生成する工程を有してなり、触媒が誘導体化キニーネまたはキニジンである方法に関する。ある実施の形態において、求核剤はマロネートまたはβ−ケトエステルである。ある実施の形態において、求核剤は、アルキルまたはアリールまたはアラルキル2−シアノ−2−アルキルアセテートである。ある実施の形態において、求核剤はアルキルまたはアリールまたはアラルキル2−シアノ−2−アリールアセテートである。
【0017】
本発明の別の態様は、速度論的分割方法であって、誘導体化されたキニーネまたはキニジンの存在下でラセミアルデヒドまたはラセミケトンを求核剤と反応させ、それによって、非ラセミキラル化合物を生成する工程を有してなる方法に関する。ある実施の形態において、速度論的分割は動的である。
【発明を実施するための最良の手段】
【0018】
非環式分子における非隣接立体中心のエナンチオ選択的構成は、一般に、2つの立体中心が異なる段階で生成される多段プロセスにより行われる。根本的により効率的な戦略は、外部キラル試薬との非対称タンデム反応により容易に入手できる非キラル出発材料から一工程で両方の立体中心を形成することである。キラル試薬の化学量論的量を用いたそのような非対称タンデム反応の開発において注目に値する実施例が報告されてきたが、効率的な触媒反応制御によるこの強力な戦略を実施するには、まだ手強い課題がある。
【0019】
非隣接ヒドロキシ基−アミノ基の構成に関する選択された実施の形態としては、以下を参照のこと。(a)Yamagiwa,N.;Matesunaga,S.J.Am.Chem.Soc.2003,125,16178-16179. (b)Minter,A.R.;Fuller,A.A.;Mapp,A.K.J.Am.Chem.Soc.2003,125,6846-6847. (c)Josephsohn,N.S.;Snapper,M.L.;Hoveyda,A.H.J.Am.Chem.Cos.2003,125,4018-4019. (d)Kochi,T.;Tang,T.P.;Ellman,J.A.J.Am.Chem.Soc.2002,124,6518-6519. (e)Kobayashi,S.;Hamada,T.;Manabe,K.J.Am.Chem.Soc.2002,124,5640-5641.
非隣接ジアミノ基の構成については、以下を参照のこと。(f)Matsubara,R.;Nakamura,Y.;Kobayashi,S.Angew.Chem.Int.Ed.2004,43,3258-3260. 非隣接ジオールの構成については、以下を参照のこと。(g)Flamme,E.M.;Roush,W.R.J.Am.Chem.Soc.2002,124,13644-13645. (h)Evans,D.A.;Gauchet-Prunet,J.A.J.Org.Chem.1993,58,2446-2453.
1,3−関連ジアルキル基の構成については、以下を参照のこと。(i)Tan,Z.;Negishi,E.Angew.Chem.Int.Ed.2004,43,2911-2914. (j)Myers,A.G.;Yang,B.H.;Mckinstry,L.;Kopechy,D.J.;Gleason,J.L.J.Am.Chem.Soc.1997,119,6496-6511.
マイケル付加
特に、多くの天然の生成物において1,3−第3−第4立体中心が存在し、またそのような構造的モチーフを構成する効率的な方法がないために、1,3−第3−第4立体中心を直接エナンチオ選択的に形成するために、容易に入手できる3基置換炭素供与体のα−置換マイケル受容体への触媒非対称共役付加が開発されるに至った。Wang.X.;Meg.Q.;Perl,N.R.;Xu,Y.;Leighton,J.L.J.Am.Chem.Soc.2005,127,12806-12807; Shirakawa,S.;Lombardi,P.L.;Leighton,J.L.J.Am.Chem.Soc.2005,127,9974-9975; and Keller,L.;Camara,C.;Pinheiro,A.;Dumas,F.;d’Angelo,J.Tetrahedron Lett.2001,42,381-383. そのような戦略において合成的に有用なエナンチオ選択性およびジアステレオ選択性を得るために、キラル触媒は、C−C結合形成求核付加においてだけでなく、その後のプロトン付加段階においても、効率的な立体制御を行う必要がある。ここに、そのようなタンデム触媒共役付加−プロトン付加の最初の実現が開示されていることが注目すべきことである。さらに、本発明の方法は、ブロモピロールアルカロイドのマンザシジンAの簡潔で融通の利く非対称合成において活用される。マンザシジンの非対称合成については、以下を参照のこと:(a)When,P.M.;DuBois,J.J.Am.Chem.Soc.2002,124,12950-12951. (b)Namba,K.;Sinada,T.;Teramoto,T.;Ohfune,Y.J.A.Chem.Soc.2000,122,10708-10709. (c)Lanter,J.C.;Chen,H.;Zhang,X.;Sui,Z.Org.Lett.2005,ASAP. (−)−ダイシハーベインの非対称合成については、以下を参照のこと: (d)Masaki,H.;Maeyama,J.;Kamada,K.;Esumi,T.;Iwabuchi,Y.;Hatakeyama,S.J.Am.Chem.Soc.2000,122,5216-5217. (e)Snider,B.B.;Hawryluk,N.A.Org.Lett.2000,2,635-638. (−)−ナカドマリンAの非対称合成については、以下を参照のこと:Ono,L.;Nakagawa,M.;Nishida,A.Angew,Chem.Int.Ed.2004,43,2020-2023.
1などの容易に入手できる修飾シンコナアルカロイドは、様々な3基置換炭素求核剤のニトロアルケン、α,β−不飽和スルホンおよびケトンへの共役付加のための非常に効率的な触媒である(図1および図9を参照のこと)。3基置換炭素求核剤の1−触媒共役付加の機械論的研究から示された転移状態モデルを考慮すると、タイプ1の触媒が、図3に示されたような、3基置換炭素供与体のα−置換マイケル受容体へのエナンチオ選択的C−C結合形成求核付加と、その結果得られたエノレートのその後のジアステレオ選択的プロトン付加の両方を促進させられるであろうことが想定された。その結果、本発明のシンコナアルカロイドは、タンデム非対称反応により、第3および第4立体中心両方の立体選択的生成を制御する二重機能キラル触媒として働くことがここに示される。例えば、本発明の触媒は、3基置換炭素供与体のα−置換マイケル受容体への非対称共役付加を促進できる。
【0020】
3基置換炭素供与体およびα−ハロゲン化物を有するα−置換マイケル受容体による1−触媒の効率的かつ一般的なタンデム非対称共役付加−プロトン付加が発明された。かなりの範囲の3基置換炭素供与体と組み合わされたハロゲン化物官能基の合成多様性により、このタンデム反応が、1,3−第4−第3立体中心の非対称形成のための非常に多様な触媒反応手法を提供することができる。
【0021】
モデル基質としてα−シアノケトン3aおよびα−クロロアクリロニトリルに関する触媒スクリーニング研究を、室温でトルエン中において行った(図5参照)。1aにより触媒作用が及ぼされた反応により、最良のエナンチオ選択性およびジアステレオ選択性が得られ、10モル%の触媒添加率で、75%eeおよび3:1のdr比で対応する1,4−付加物4aが生じた。反応を20モル%の1aで行い、反応濃度を1.0Mから0.1Mに減少させた場合、eeおよびdrは、それぞれ、91%および7:1に改善した。その合成の重要性に加えて、DABCOおよび他のシンコナアルカロイドによるジアステレオ選択性よりも劇的に高い1aで得られたジアステレオ選択性も重要な機械論的影響である。何故ならば、それにより、立体選択的プロトン付加が、1aによる触媒制御によるのではなく、求核付加において形成された第4立体中心による基質制御によるものであるという可能性が排除されるからである。
【0022】
これらの期待できる結果にしたがって、3基置換炭素マイケル供与体に関する1a−触媒タンデム共役付加−プロトン付加の領域を探求した(図6および7)。触媒1aは、様々な環式3基置換炭素供与体について広く効果的であることが分かった。この触媒は、環のサイズ並びに求核炭素に結合した置換基の電子的性質および立体的性質に関して、環式供与体の変更を容易に受け入れた。それゆえ、様々な環式α−シアノケトン3a〜3dおよびケトエステル3e〜3hの2との反応は、71〜95%の収率で進行して、7〜20:1のdrで1,3−第3−第4立体中心を含有する所望の付加物4a〜4hを生じ、主要なジアステレオマーが、91〜99%eeで生成された。
【0023】
α−フェニルα−シアノアセテート3iの2への、1aにより触媒作用を受けた付加は、2:1のdr比で行われ、主要なジアステレオマーが79%eeで得られた。触媒1のC9−置換基の構造変更が、容易に達成できた。そのような変更は、3aおよび2の非対称タンデム反応に関するエナンチオ選択性およびジアステレオ選択性両方に重大な影響を及ぼすことが示されたのが重要である。これらの観察は、C9−置換基を変えることによって、非環式供与体とのタンデム非対称共役付加−プロトン付加に関する触媒1の効率の改善を思い起こさせた。その結果、C9−カルボキシレート置換基を有するC6’−OHシンコナアルカロイド(1d)により、1aにより示されたものよりも優れた、著しく改善されたエナンチオ選択性およびジアステレオ選択性が得られることが分かった。1dの存在下での様々な非環式供与体の2との反応が、4〜10:1のdrで生じ、88〜93%eeで主要なジアステレオマーが生じたことが重要である。
【0024】
チオ尿素シンコナアルカロイド誘導体により触媒作用を受けた、アルファ−シアノカルボニル化合物のアクリロニトリルおよび2−クロロアクリロニトリルへの非対称共役付加の追加の実施の形態が図8〜10に示されている。追加のチオ尿素含有触媒が図11に示されている。
【0025】
立体複雑性を形成する上でのこのタンデム非対称反応の独特な能力、その高い立体選択性および相当な基質範囲により助長されて、生物学的および構造的に興味深い、1,3−第3−第4中心を含有する天然生成物の新規かつ簡潔な非対称全合成を開発した。ブロモピロールアルカロイドであるマンザシジンA(13)が、天然供給源からの限られた供給のために、我々の全合成研究に関して特に魅力的な標的になった。緊密に関連したマンザシジンDの2つの簡潔かつ立体選択性の高い非対称合成が、それぞれ、ウェン(When)とディボイス(Du Bois)およびランター(Lanter)とその共同研究者により報告されたが、マンザシジンA(13)の唯一の立体選択性の高い合成は、オーフネとその共同研究者により22工程で行われた。それらの場合、N−置換第4および第3立体中心は、キラル補助制御または基質制御のいずれかにより、別々の工程で形成された。
【0026】
1,3−第3−第4立体中心を有するテトラヒドロピリミジンコアは、中間体4kの立体特異的転換により構成できると考えられた。この中間体は、1dにより触媒作用を受ける、ジアステレオ選択性およびエナンチオ選択性の高いタンデム共役付加−プロトン付加によって優れた収率で直接得られる(図12)。塩化物がアジドにより置換され、その後、立体的にそれほど妨害されていないニトリル基の選択的アルコール分解によって、第3立体中心の立体化学健全性を損なわずに、4kが6に転化された。次いで、6におけるチオエステル基およびエステル基の両方が、水素化ホウ素ナトリウムにより還元された。得られたジオールの保護の後、8において立体的に非常に妨害されたニトリル基の水和が、パーキンの工程により行われ、アミド9が優れた収率で得られた。9におけるアジドの対応するBoc−保護アミンへのワンポット変換により、アミド10が得られた。このアミドは、バーゲス(Burgess)により報告された条件下でホフマン(Hoffman)転移を容易に経て、83%の収率で11を直接形成する。TBDPS基を除去した後、ジオール12は、92%eeの純粋なジアステレオマーとして70%の収率で単離された。ジオール12は以前に、オーフネ(Namba,K.;Shinada,T.;Teramoto,T.;Ohfune,Y. J.Am.Chem.Soc.2000,122, 10708-10709)により4工程で13に転化されたので、12のこの9工程の合成は、13工程のマンザシジンA(13)の形式非対称全合成を構成する。この経路により、13の類似物を調製できることが重要である。
【0027】
二重機能キラル触媒としてのシンコナアルカロイドによる触媒タンデム非対称共役付加−プロトン付加反応が発見されたことが注目に値する。この反応により、1,3−立体中心の一段階構成のための新規の触媒反応手法が確立される。天然生成物の全合成に関するこの手法の合成的価値は、マンザシジンAへの簡潔かつ融通の利くエナンチオ選択的経路の開発において、際立った。
【0028】
マンニッヒ反応
エナンチオ選択的マンニッヒ反応は、光学活性キラルアミンの合成にとって根本的に重要である。詳しくは、以下を参照のこと:(a)Co’rdova,A.Ccc.Che.Res.2004,37,102. (b)Kobayashi,S.;Ueno,M.In Comprehensive Asymmetric Catalysis Supplement I;Jacobsen,E.N.,Pfaltz,A.,Yamamoto,H.Eds.;Springer:Berlin,2003;Chapter 29.5. (c)Kabayashi,S.;Ishitani,H.Chem.Rev.1999,99,1069,およびその中の文献。エノールシランなどの予め活性化したエノレート求核剤およびα−ケトエステルや1,3−ジケトンなどのエノール化可能なカルボニル求核剤とのエナンチオ選択的マンニッヒ反応のための効率的なキラル金属触媒および有機触媒の開発において、多大な進歩が成し遂げられた。Kobayashi,S.;Ueno,M.;Saito,S.;Mizuki,Y.;Ishitani,H.;Yamashita,Y.Proc.Natl.Adad.Sci.U.S.A.2004,101,5476;Akiyama,T.;Itoh,J.;Yokota,K.;Fuchibe,K.Angew,Chem.Int.Ed.2004,43,1566;Hosephsohn,N.S.;Snapper,M.L.;Hoveyda,A.H.J.Am.Chem.Soc.2004,126,3734;Kobayashi,S.;Matsubara,R.;Nakamura,Y.;Kitagawa,H.;Sugiura,M.J.Am.Chem.Soc.2003,125,2507;Wenzel,A.G.;Lalonde,M.P.;Jacobsen,E.N.Synlett,2003,1919;Wenzel,A.G.;Jacobsen,E.N.J.Am.Chem.Soc.2002,124,12964;Kobayashi,S.;Hamada,T.;Manabe,K.J.Am.Chem.Soc.2002,124,5640;Lou,S.;Taoka,B.M.;Ting,A.;Schaus,S.E.J.Am.Chem.Soc.2005,127,11256;Hamashima,Y.;Sasamoto,N.;Hotta,D.;Somei,H.;Umebayashi,N.;Sodeoka,M.Angew.Chem.Int.Ed.2005,44,1525;Poulsen,T.B.;Alemparte,C.;Saaby,S.;Bella,M.;Horgensen,K.A.Angew.Chem.,Ind.Ed.2005,44,2;Uraguchi,D.;Terada,M.J.Am.Chem.Soc.2004,126,5356. アルデヒドおよびケトンとのエナンチオ選択性の高い直接マンニッヒ反応が、キラル第2アミンおよびキラル金属錯体により達成された。Trost,B.M.;Jaratjaroonphong,J.;Reutrakul,V.J.Am.Chem.Soc.2006,128,2778;Mitsumori,S.;Zhang,H.;Cheong,P.;Houk,K.N.;Tanaka,F.;Barbas,C.F.,III.J.Am.CHem.Soc.2006,128,1040;Kano,T.;Yamagushi,Y.;Tokuda,O.;Maruoka,K.J.Am.Chem.Soc.2005,127,16408;Harada,S.;Handa,S.;Mtsunaga,S.;Shibasaki,M.Angew.Chem.,Int.Ed.2005,44,4365;Okada,A.;Shibuguchi,T.;Ohshima,T.;Masu,H.;Yamaguchi,K.;Shibasaki,M.Angew,Chem.,Int.Ed.205,44,4564;Notz,W.;Watanabe,S.-I.;Chowdari,N.S.;Zhong,G.;Betancort,J.M.;Tanaka,F.;Barbas,C.F.,III.Adv.Synth.Catal.2004,346,1131;Zhuang,W.;Saaby,S.;Horgensen,K.A.Angew.Chem.,Int.Ed.2004,43,4476;Co’rdova,A.Chem.Eur.J.2004,10,1987;Notz,W.;Tanaka,F.;Barbas,C.F.,III.Acc.Chem.Res.2004,37,5801;Hayashi,Y.;Tsuboi,W.;Ashimine,I.;Urushima,T.;Shoki,M.;Sakai,K.Angew,Chem.,Int.Ed.2003,42,3805;List,B.;Phjarliev,P.;Biller,W.T.;Martin,H.J.J.Am.Chem.Soc.2002,124,827;List,B.J.Am.Chem.Soc.200,122,9336. しかしながら、マロネートの単純なイミンとのエナンチオ選択性の高いマンニッヒ反応は、依然として分かりにくい。マロネートおよび活性化されたN−トシル−リミノエステルのマンニッヒ反応が唯一39〜87%eeで報告された:Marigo,M.;Kjaersgaard,A.;Juhl,K.;Gathergood,N.;Jorgensen,K.A.Chem.Eur.J.2003,9,2359. しかしながら、耐空気および耐水分(air-and moisture-tolerant)条件下で実際的に入手できるキラル触媒によりうまく促進された場合、さらなる手の込んだ合成のために適切に保護された光学活性α−アミノ酸に対して非常に魅力的な収斂的手法を提供できるであろう。α−アミノ酸の合成については、以下を参照のこと:(a)Ma,J.Angew.Chem.,Int.Ed.2003,42,4290. (b)Magriotis,P.A.Angew.Chem.,Int.Ed.2001,40,4377. (c)Liu,M.;Sibi,M.P.Tetrahedron 2002,58,7991. α−アミノ酸の最近の合成については、以下を参照のこと:(a)Berkessel,A.;Cleemann,F.;Mukherjee,S.Angew.Chem.,Int.Ed.2005,44,2. (b)Hsiao,Y.;Rivera,N.R.;Rosner,T.;Krska,S.W.;Njolito,E.;Wang,F.;Sun,Y.;Armstrong,J.D.;Grabowski,E.J.;Tillyer,R.D.;Spindler,F.;Malan,C.J.Am.Chem.Soc.2004,126,9918. (c)Zhou,Y.;Tang,W.;Wang,W.;Li,W.;Zhang,X.J.Am.Chem.Soc.2002,124,4952. (d)Sibi,M.P.;Asano,Y.J.Am.Chem.Soc.2001,123,9708. (e)Myers,J.;Jacobsen,E.N.J.Am.Chem.Soc.1999,121,8959. そのような直接のマンニッヒ反応の実施は、特に難しい。何故ならば、この反応は、1,3−ジケトンおよびα−ケトエステルと比較して、エノール化が難しく、キラルエナミン触媒反応に適していない、反応性の弱いイミンおよびカルボニル求核剤の組合せを含むからである。
【0029】
ここに、マロネートおよびN−Bocイミンとの、シンコナアルカロイドにより触媒作用を受ける、エナンチオ選択性の高いマンニッヒ反応を開発するための協同的水素結合触媒反応の用途を開示する。キラルチオ尿素およびリン酸などのキラル水素結合供与体は、エノールシランおよび1,3−ジケトンとのマンニッヒ反応を含む様々なエナンチオ選択的求核付加に対する単純なイミンの活性化のための効果的な触媒として確認された。Yoon,T.P.;Jacobsen,E.N.Angew.Chem.,Int.Ed.2005,44,466;Yoon,T.P.;Jacobsen,E.N.Science 2003,299,1691;Vachal,P.;Jacobsen,E.J.J.Am.Chem.Soc.2002,124,10012;Vachal,P.;Jacobsen,E.N.Org.Lett.2000,2,867;Sigman,M.S.;Vachal,P.;Jacobsen,E.N.Angew.Chem.,Int.Ed.2000,39,1279;Sigman,M.S.;Jacobsen,E.N.J.Am.Chem.Soc.1998,120,4901;Xu,X.;Furukawa,T.;Okino,T.;Miyabe,H.;Takemoto,Y.Chem.Eur.J.2006,12,466;Okino,T.;Nakamura,S.;Furukawa,T.;Takemoto,Y.Org.Lett.2004,6,625;Okino,T.;Hoashi,Y.;Takemoto,Y.J.Am.Chem.Soc.2003,125,12672;Bernardi,L.;Fini,F.;Herrera,R.P.;Ricci,A.;Sgarzani,V.Tetrahedron 2006,62,375. しかしながら、シンコナアルカロイドなどのキラル水素結合受容体は、エナンチオ選択的共役付加のためのマロネートの活性化に効果的であることが示された。Li,H.;Wang,Y.;Tang,L.;Deng,L.J.Am.Chem.Soc.2004,126,9906. したがって、チオ尿素官能基を有するシンコナアルカロイド誘導体は、マロネートの単純なイミンとのマンニッヒ反応のための効率的な二官能性触媒として働くであろうと考えられる。キニーネまたはキニジンから二段階で得られる触媒1dが、Li,B.;Jiang,L.;Liu,M.;Chen,Y.;Ding,L.;Wu,Y.Synlett 2005,4,603およびVakulya,B.;Varga,S.;Csa’mpai,A.;Soo’s,T.Org Lett.2005,7,1967により報告されたことに留意されたい。最近の用途については、以下を参照のこと:Mccooey,S.H.;Connon,S.J.Angew,Chem.,Int.Ed.2005,44,6367;and Ye,J.;Dixon,D.J.;Hynes,P.Chem.Commun.2005,35,4481。
【0030】
したがって、ジクロロメタン中でN−Boc−保護イミン4Dへのマロン酸ジメチル5aの付加のための触媒として、6’−または9−チオ尿素官能基いずれかを有するシンコナアルカロイド誘導体の研究を開始した。図13に要約したように、電子吸引性アリール置換基を有する6’−または9−チオ尿素シンコナアルカロイドが最も効果的な触媒として浮上した。触媒のチオ尿素Q−1dおよびチオ尿素Q−3によるマンニッヒ反応は、それぞれ、77%eeおよび72%eeで起こった(番号4および7)。様々な溶媒中における合成で容易に入手できるチオ尿素Q−1dによる反応の研究によって、アセトニトリルおよびアセトンが、ジクロロメタンに代わる適切な代替物と確認された(番号8および9)。意外なことに、これらの溶媒中の反応は、温度変化に対して異なって応答した。−20℃での反応対室温での反応について、エナンチオ選択性は、ジクロロメタン中でわずかに増加したが、アセトニトリル中では著しく減少した。アセトン中では、エナンチオ選択性へのよりはっきりした正の温度効果が観察された。これにより、−60℃での4Dの5aとのエナンチオ選択性の高い完全な反応に到達した(番号13)。チオ尿素Q−1dおよびチオ尿素QD−1d両方により触媒作用を受けたエナンチオ選択的マンニッヒ反応の領域を、上述した最適化条件下で調査した(図14)。チオ尿素QD−1dのエナンチオ選択性は、アリールイミンの立体特性とはほぼ関係ないことが分かった。チオ尿素QD−1dの存在下でのo−,m−,およびp−トリルイミン(4B−D)との反応は、97〜99%eeで起こった。電子の豊富なアリールイミンを含む、様々な電子特性の幅広いヘテロアリールイミンおよびアリールイミンについて、非常に高いエナンチオ選択性が得られた。R−未分岐アルキルアミン(4M−O)を含むN−Bocアルキルイミンについて非常に良好なエナンチオ選択性が達成されたことは注目に値する。有用なレベルのエナンチオ選択性を維持するにはチオ尿素QD−1dを高添加(100モル%)する必要があったが、チオ尿素QD−1dは、95%より高い収率で容易に再利用できた。4M〜Nに関するこれらの結果は、N−Boc−R−未分岐アルキルイミンとの最初のエナンチオ選択性の高いマンニッヒ反応を表す(番号13〜14)。チオ尿素触媒1dも、異なるバルクのマロネートを許容した。これにより、強酸または強塩基条件を使用せずに、アミン6をα−アミノ酸7に転化できる。チオ尿素QD−1d触媒マンニッヒ反応は、α−ケトエステルにも適用できる(図15[A])。ケト置換基の立体のばらつきは、チオ尿素触媒1dにより容易に受け入れられ、それによって、マンニッヒ反応が、様々な光学活性α−アミノケトンに到達できることが重要である。
【0031】
結論として、容易に入手できる二官能性シンコナアルカロイド触媒による協働性水素結合触媒反応を探求することによって、N−Bocアリールイミンおよびアルキルイミンのマロネートおよびα−ケトエステルとのエナンチオ選択性の高い直接マンニッヒ反応が開発された(マロネートおよびα−ケトエステルのN−Bocアリールイミンに対するマンニッヒ反応を報告している、Tilman,A.L.;Ye,J.;Dixon,D.J.Chem.Commun.2006,1991を参照のこと)。これにより、穏やかな、水分適合性かつ空気適合性の化合物の下で、容易に得られる出発材料からN−Bocα−アミノ酸の収斂的エナンチオ選択的合成が確立されるに至った。
【実施例】
【0032】
本発明を一般的に説明してきたが、本発明の特定の態様および実施の形態の説明目的のためだけに含まれ、本発明を制限することが意図されていない以下の実施例を参照することによって、本発明がより容易に理解されるであろう。
【0033】
一般情報
1Hおよび13C NMRスペクトルが、バリアン(Varian)機器で記録され(それぞれ、400MHzおよび100MHz)、テトラメチルシラン信号または残留プロトン性溶媒信号に対して内部参照された。1H NMRに関するデータは以下のように記録される:化学シフト(δ、ppm)、多重度(s,一重;d,二重;t,三重;q,四重;m,多重)、積分、結合定数(Hz)。13C NMRに関するデータは化学シフト(δ、ppm)に関して報告される。赤外線スペクトルは、パーキン・エルマー(Perkin Elmer)FT−IR分光計で記録され、吸収周波数が報告される。20eVのCH4/CIまたはNH3/CIいずれかにより行われた新たな化合物全てに関する低分解能質量スペクトルは、ヒューレット・パッカード(Hewlett-Packard)5989A GC/MSで記録し、正確な質量スペクトルは、VG7070高分解能質量分析計で記録した。比旋光度をジャスコ(Jasco)・デジタル旋光計で測定した。
【0034】
高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)分析を、Regis(R,R)Whelk−O1リバーシブルカラム(250×4.6mm)またはDaicel Chiralpak ODカラム(250×4.6mm)を用いて、クォータナリポンプを備えたヒューレット・パッカード1100シリーズ機器で行った。UV検出を、220nmまたは254nmでモニタした。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は本発明のいくつかのシンコナアルカロイドに基づく触媒の構造と名称集を示す。
【図2】図2は本発明のいつくかのシンコナアルカロイドに基づく触媒の二官能特性を示す。
【図3】図3は、3基置換された炭素供与体の、アルファ置換されたマイケル受容体へのエナンチオ選択的C−C結合形成求核付加および得られたエノレートのその後のジアステレオ選択的プロトン付加に関して提案された機構を示す。
【図4】図4は本発明の選択された触媒を示す。
【図5】図5は本発明の触媒を用いた触媒作用マイケル付加の結果を示す。全ての反応は、別記しない限り、10モル%の触媒についてトルエン中の0.05ミリモルの3a、0.2ミリモルの2で行った。キー:b 1H NMR分析により決定した。C キラルGC[β−CD、100℃、4分、次いで、100℃〜150℃(0.75℃/分)]により決定した。d 反応は20モル%の触媒で行った。
【図6】図6は環式マイケル供与体への非対照1,4−付加−プロトン付加反応を示す。別記しない限り、全ての反応は、表に列記した期間に亘り室温でQd−1aの触媒について1mlのトルエン中の0.1ミリモルの3、0.4ミリモルの2で行った。括弧内の結果は、Q−1aにより触媒作用を受けた反応を示す。キー:b 単離された収率。c 粗製反応生成物の1H NMR分析により決定した。d キラルHPLCまたはGC分析により決定した。e 代わりに0.8ミリモルの2を用いた。f 立体配置はX線分析により決定した。
【図7】図7は非環式マイケル供与体への非対照1,4−付加−プロトン付加反応を示す。別記しない限り、全ての反応は、表に列記した期間に亘り室温で20モル%の触媒について1mlのトルエン中の0.1ミリモルの2、0.8ミリモルの1で行った。キー:b 単離された収率。c 粗製反応生成物の1H NMR分析により決定した。d キラルHPLCまたはGC分析(解説情報を参照にこと)により決定した。e 収率の代わりに転化率を用いた。f 0.5mlのトルエンを用いた。g 純粋なジアステレオマーを得た。h 立体配置は、後の合成研究後に確認した。
【図8】図8は、触媒Q−ビスCF3TUを用いた、本発明の1,4−付加−プロトン付加反応―の温度の影響を示す。
【図9】図9は、アルファ−シアノカルボニル化合物のアクリロニトリルへの非対照マイケル付加を示す。別記しない限り、反応は、Q−触媒について2.0mlのトルエン中の0.2ミリモルの供与体、0.6ミリモルの受容体で行った。括弧内の結果は、反対の鏡像異性体を与えるためにQD−触媒について得た。b 単離された収率。c キラルHPLC分析により決定した。d 立体配置は先の結果との比較により決定した。
【図10】図10は、2−クロロアクリロニトリルによるアルファ−シアノカルボニル化合物の非対照共役付加−プロトン付加を示す。別記しない限り、反応は、室温で、10モル%の触媒について3mlのトルエン中で0.3ミリモルの供与体、0.9ミリモルの受容体で行った。キー:b 単離された収率。c 粗製反応生成物の1H NMR分析により決定した。d キラルHPLCまたはGC分析により決定した。e 立体配置は、先に報告された結果との比較により決定した。f 括弧内の結果は、反対の鏡像異性体を与えるためにQD−触媒について得た。g 反応は−20℃で行った。
【図11】図11は本発明の方法において触媒として使用してよい選択されたC6’またはC9チオ尿素シンコナアルカロイド誘導体を示す。
【図12】図12は、マンザシジンAの触媒作用非対称形式合成を示す。キー:a)NaN3、DMSO、室温、56%、10:1d.r.。b)TMSCl、MeOH、0℃、95%、9:1d.r.。c)NaBH4、Hg(OAc)2、EtOH、0℃、83%、9:1d.r.。d)TBDPSCl、イミダゾール、DMF、室温、91%、10:1d.r.。e)[PtH(PMe2OH)(PMe2O)2H]、EtOH、H2O、80℃、97%、93%ee、9:1d.r.。f)Pd/C、Boc2O、EtOH、H2、室温、68%、91%ee。g)Pb(OAc)4、tBuOH、還流、83%、11:1d.r.。h)TBAF、THF、室温、70%、92%ee、単独のジアステレオマー(TBDPS=tert−ブチルクロロジフェニルシラン)。
【図13】図13は、マロン酸ジメチル(5a)のN−Boc−イミン(4D)へのシンコナアルカロイド触媒付加を示す。触媒は図11に示したものである。別記しない限り、反応は、16時間に亘り、10モル%の触媒について0.10mlの溶媒中0.05ミリモルの4D、0.15ミリモルの5aで行った。キー:b チオ尿素官能性を持たないシンコナアルカロイドは、中程度のeeを与えた。c 1H NMR分析により決定した。d HPCL分析により決定した。e 反応は、24時間に亘り−60℃でQ−1d(20モル%)について行った。
【図14】図14は、QD−1dおよびQ−1d(括弧内)により触媒作用を受けた、マロネート5のN−Boc−イミンへのエナンチオ選択的マンニッヒ反応を示す。触媒は図11に示したものである。別記しない限り、反応は、36時間に亘り、−60℃で、アセトン(0.4ml)中4(0.20ミリモル)および5(0.30ミリモル)で行い、括弧内の結果はQ−1dについて得た。キー:b 単離された収率。c HPLC分析により決定した。d QD−1d触媒反応により調製された(+)−6Abの立体配置は、Sであると決定された。解説情報を参照のこと。e 反応は、60時間に亘り−60℃で5モル%のQD−1dについて行った。f 反応は、16〜24時間に亘り0℃で1d(100モル%)の高装填率でジクロロメタン中4(0.30ミリモル)および5(20ミリモル)で行った。QD−1dの回収率は>95%であった。
【図15】図15は、[A]QD−1dおよびQ−1d(括弧内)により触媒作用が及ぼされたα−ケトエステル8のN−Boc−イミン4Aへのエナンチオ選択的マンニッヒ反応を示す。触媒は図11に示したものである。別記しない限り、反応は、アセトン(0.4ml)中4A(0.20ミリモル)および8(0.30ミリモル)で行い、括弧内の結果はQ−1dについて得た。キー:b 単離された収率。c 1H NMR分析により決定した。d HPLC分析により決定した。図15は、[B]N−Boc−α−アミノ酸の合成も示す。
【政府の支援】
【0001】
本発明は、合衆国国立保健研究所により提供された支援(GM−61591)により行われた。したがって、合衆国政府は本発明に特定の権利を有する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、鏡像異性的に純粋な化合物に関し、特に、二官能性シンコナアルカロイドにより触媒作用が及ぼされる非対照炭素−炭素結合形成反応に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、鏡像異性的に純粋な化合物の要望が急激に増えてきた。そのようなキラル非ラセミ化合物の重要な用途の1つは、製薬業界における合成のための中間体としてである。例えば、鏡像異性的に純粋な化合物には、ラセミ薬剤混合物よりも優れた利点が数多くあることが次第に明らかになってきた。これらの利点としては、鏡像異性的に純粋な化合物に関連することが多い、より大きな有効性および副作用の少なさが挙げられる。
【0004】
有機合成の従来の方法が、ラセミ材料を製造するために、しばしば最適化された。鏡像異性的に純粋な化合物の製造は、歴史的に、天然供給源(いわゆる、「キラルプール」)に由来する鏡像異性的に純粋な出発材料の使用、および従来の技法によるラセミ混合物の分割の2つの様式の内の1つで行われてきた。しかしながら、これらの各方法には、重大な欠点がある。キラルプールは、自然に見つかる化合物に限られ、それゆえ、特定の構造と立体配置のみしか容易に入手できない。分割剤を使用する必要があるラセミ化合物の分割は、不便で、時間がかかるであろう。
【0005】
鏡像異性的に純粋な材料は、電子の不足したアルケンに求核剤を非対称共役付加することによって得られるであろう。非対称共役付加は、天然の生物学的活性な化合物の全合成のための、鏡像異性体が豊富な高官能性炭素骨格構造を構成する最も強力な結合形成反応の内の1つである。詳しくは、非特許文献1〜8を参照のこと。その戦略的な重要性は、マイケル付加が、より複雑な分子間および分子内のタンデムプロセスの開始工程になれることを考えて、明らかである。詳しくは、非特許文献9〜12を参照のこと。
【0006】
マイケル受容体の中でも、ニトロアルケンが非常に魅力的である。何故ならば、ニトロ基は、最も電子吸引性の強い公知の官能基であるからである。非特許文献13および14。しばしば「合成カメレオン」とも称されるニトロ基は、付加が行われた後にさらに転換される潜伏性(masked)官能基としても働くことができる。非特許文献15。Nef反応、求核置換、アミノ基への還元、マイヤー(Myer)反応、およびニトリルオキシドへの転化は、ニトロ基が経ることのできる転換の最良の例である。非特許文献16〜27。ニトロアルケンの使用をさらにより一層魅力的にする多数の触媒的合成方法が近年開発されてきた。非特許文献28〜30。
【0007】
炭素求核剤のニトロアルケンへの共役付加と並行したそれらのアルケニルスルホンへの共役付加は、合成的に価値のあるC−C結合形成反応の一群を構成する。したがって、多大な労力が、アルケニルスルホンへの非対称共役付加の進展に向けられてきた。キラル補助戦略の使用に著しい進歩が見られたが、アルケニルスルホンに関する高エナンチオ選択性の触媒反応共役付加の実現はまだよく理解されていない。エナンチオ選択的共役付加の評価には、非特許文献31〜35を参照のこと。非特許文献64。キラル1−アミノピロリジンのアルケニルスルホンへの共役付加については、非特許文献36を参照のこと。非特許文献37〜41。アルケニルスルホンへの分子内マイケル付加については、非特許文献42を参照のこと。有機ボロン酸のトランス−β−置換ビニルスルホンへのRh−触媒エナンチオ選択的共役付加については、非特許文献43を参照のこと。
【0008】
さらに、炭素求核剤のアルケニルケトンへの共役付加は、様々なマイケル供与体と受容体両方の入手し易さおよび1,4−付加物の実証された広い有用性のために、全て炭素の第四立体中心の形成のための強力な戦略を提供する。特に、触媒非対称合成における、そのときからの様々な大きな前進にもかかわらず、この課題は依然として、低下していない合成の意義の手強い挑戦である。非特許文献44〜48。α−フェニルα−シアノアセテートの非環式α,β−不飽和ケトンへのキラル(サレン)Al錯体−触媒共役付加については、非特許文献49を参照のこと。非対照触媒反応に焦点を当てた特別な課題については、非特許文献50を参照のこと。エナンチオ選択的触媒反応についての主題については、非特許文献51を参照のこと。非特許文献52。α−置換ケトエステルのビニルケトンへのエナンチオ選択的触媒共役付加が、1994年にシバサキとその共同研究者により報告された。非特許文献53。二官能性キラルLa−Na−BINOL錯体により、環式および非環式α−置換ケトエステルのメチルビニルケトン(MVK)への付加が62〜91%eeで起こった。つい最近、ソデオカおよびその共同研究者が、α−置換ケトエステルのメチルおよびエチルビニルケトンへの共役付加について86〜93%eeを生じたPd−BINAP錯体を報告した。非特許文献54。これらのキラル金属錯体媒介反応は、ケトエステル供与体に関する相当な研究範囲を示しながら、マイケル受容体としてMVKに関してのみ90%eeを超えた。さらに、−50から−20℃で行われる、その反応を15から72時間で完了させるには、5〜10モル%の触媒添加が必要とされる。著しい進歩が見られるが、これらの結果から、アルケニルケトンに関する広い基質範囲の作業的に単純であり、効率的であり、迅速なエナンチオ選択的触媒共役付加の開発にとって、緊急性と挑戦の両方が浮き彫りになった。
【0009】
本発明は、ニトロアルケン、アルケニルスルホンおよびアルケニルケトンなどのプロキラル基質からのキラル化合物の触媒非対称合成に関する。
【0010】
触媒非対称合成は、化学者に、錯体分子を効率的に合成するための新規の強力な手段を与えている。触媒系の多くは、金属ベースであり、キラルルイス酸および有機金属レドックスベースの触媒反応に依存しているが、次第に増えている非対称反応は、求核剤が極めて重要な役割を果たしている自然の状況の膨大な取り合わせで形成されるキラル求核剤により触媒作用を受ける。主な文献としては、非特許文献55〜61を参照のこと。非対称触媒のこの拡大している分野において、キラルアミンは中心的な役割を果たす。キラルアミンは、キラル配位子として大々的に利用されてきたが、それらは、幅広い範囲の非対称転換に触媒作用を及ぼし、代わりの非対称技術によっては到達できないであろう高い選択性と収率で光学的に向上した生成物を生じる上で大きな見込みを示してもいる。非特許文献62。
【0011】
歴史的に、シンコナアルカロイドは、非対称触媒反応において、その中でもとりわけ、2基置換ケテンアルコール分解についての1960年代からのプラセウス(Pracejus)の先駆的な研究において使用された最初のキラルアミンであった。シンコナアルカロイドは、天然の生成物に根ざした豊富で華やかな歴史と、製薬化学的性質を持つ。非特許文献63、65〜67。シンコナアルカロイドは、熱帯地域原産のキナノキ属の木の樹皮を抽出することによってまとめて単離される。有機化学を別にすれば、シンコナアルカロイドは、食品香味料として(例えば、トニック水の苦味成分として)、およびマラリアの治療に幅広い用途が見出されている。非特許文献68および69。さらに、配位子、クロマトグラフィー・セレクタ、およびNMR識別剤としてのそれらの役割が、過去三十年に亘り、大々的に調査されてきた。過去四十年に亘り、シンコナアルカロイドの触媒特性について、いくつかの論文が公表されてきた。非特許文献70〜73。
【0012】
これらの反応は、ヘミエステル、α−アミノ酸およびα−ヒドロキシ酸などの、様々な重要なキラル構成ブロックの研究および工業規模の非対称合成に広く適用できそうである。市販の修飾された二量体シンコナアルカロイド(DHQD)2AQN、(DHQ)2AQN(図1参照)が、環式無水物のエナンチオ選択的アルコール分解のためのエナンチオ選択性の再利用可能な触媒として、デン(Deng)およびその共同研究者によって最近確認された。しかしながら、市販の(DHQD)2AQNは高価である。例えば、1モルの(DHQD)2AQNの市販価格(アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company))は、$100,000より高い。さらに、この二量体触媒は、多量(例えば、キログラムの量)では入手できない。したがって、二量体触媒を用いた立体選択的反応は、比較的大規模(>0.1モル)では実際的ではない。その結果、(DHQD)2AQNに対して比較的効果的であるが、製造するのに実質的に高くない新世代の単量体触媒の開発が、非常に実用的価値がある。
【0013】
酸性および塩基性/求核性の構造部分の両方を有するキラルの金属触媒および有機触媒が、非対称触媒反応を開発するためのますます強力な基盤を構成するようになってきた。効率的であるがそれでも容易に入手できるそのような二官能性キラル触媒の設計と開発は、依然として重大な課題である。ウィンバーグ(Wynberg)とその共同研究者は、天然のシンコナアルカロイドが、それらのC9−OH基とアミン基により、エナンチオ選択的反応に関して、それぞれ、求核剤と求電子剤を活性化させることによって、二官能性キラル有機触媒として働いたことを示した。非特許文献74。しかしながら、キラル有機触媒としての天然のシンコナアルカロイドにより触媒作用を受ける様々な反応のエナンチオ選択性は通常穏やかであった。ハタケヤマとその共同研究者により、キニジンから容易に入手できる硬質修飾シンコナアルカロイドが報告された。非特許文献75および76。その触媒は、エナンチオ選択的モリタ−ベイリス−ヒルマン(Morita-Baylis-Hillman)(MBH)反応にとって効率的であることが分かった。C6’−OH基とアミン基の両方が、エナンチオ選択的MBH反応の転移状態の安定化に関係すると考えられる。
【0014】
特に、キニジンまたはキニーネいずれかから得られる容易に入手できる二官能性有機触媒が開発され、それらを非対照炭素−炭素結合形成反応にうまく使用することが示された。
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【非特許文献75】Hatakeyama,S. et al., J.Am.Chem.Soc., 1999, 121, 10219
【非特許文献76】Hatakeyama,S., Organic Lett., 2003, 5, 3103
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明のある態様は、キニーネに基づく触媒とキニジンに基づく触媒に関する。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒とキニジンに基づく触媒は、6’位にヒドロキシ基を含む。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒は、C9位にO−アリール基またはO−アロイル基を含む。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒は、C9位に必要に応じて置換されたO−ジアゼン基または必要に応じて置換されたO−ベンゾイル基を含む。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒は、C9位にチオ尿素を含む。ある実施の形態において、キニーネに基づく触媒およびキニジンに基づく触媒は、C9位にNH(=S)NH−アリール基を含む。
【0016】
本発明の別の態様は、プロキラル電子欠損アルケンまたはプロキラルイミンからキラル非ラセミ化合物を調製する方法であって、触媒の存在下でプロキラルアルケンまたはイミンを求核剤と反応させ、それによって、キラル非ラセミ化合物を生成する工程を有してなり、触媒が誘導体化キニーネまたはキニジンである方法に関する。ある実施の形態において、求核剤はマロネートまたはβ−ケトエステルである。ある実施の形態において、求核剤は、アルキルまたはアリールまたはアラルキル2−シアノ−2−アルキルアセテートである。ある実施の形態において、求核剤はアルキルまたはアリールまたはアラルキル2−シアノ−2−アリールアセテートである。
【0017】
本発明の別の態様は、速度論的分割方法であって、誘導体化されたキニーネまたはキニジンの存在下でラセミアルデヒドまたはラセミケトンを求核剤と反応させ、それによって、非ラセミキラル化合物を生成する工程を有してなる方法に関する。ある実施の形態において、速度論的分割は動的である。
【発明を実施するための最良の手段】
【0018】
非環式分子における非隣接立体中心のエナンチオ選択的構成は、一般に、2つの立体中心が異なる段階で生成される多段プロセスにより行われる。根本的により効率的な戦略は、外部キラル試薬との非対称タンデム反応により容易に入手できる非キラル出発材料から一工程で両方の立体中心を形成することである。キラル試薬の化学量論的量を用いたそのような非対称タンデム反応の開発において注目に値する実施例が報告されてきたが、効率的な触媒反応制御によるこの強力な戦略を実施するには、まだ手強い課題がある。
【0019】
非隣接ヒドロキシ基−アミノ基の構成に関する選択された実施の形態としては、以下を参照のこと。(a)Yamagiwa,N.;Matesunaga,S.J.Am.Chem.Soc.2003,125,16178-16179. (b)Minter,A.R.;Fuller,A.A.;Mapp,A.K.J.Am.Chem.Soc.2003,125,6846-6847. (c)Josephsohn,N.S.;Snapper,M.L.;Hoveyda,A.H.J.Am.Chem.Cos.2003,125,4018-4019. (d)Kochi,T.;Tang,T.P.;Ellman,J.A.J.Am.Chem.Soc.2002,124,6518-6519. (e)Kobayashi,S.;Hamada,T.;Manabe,K.J.Am.Chem.Soc.2002,124,5640-5641.
非隣接ジアミノ基の構成については、以下を参照のこと。(f)Matsubara,R.;Nakamura,Y.;Kobayashi,S.Angew.Chem.Int.Ed.2004,43,3258-3260. 非隣接ジオールの構成については、以下を参照のこと。(g)Flamme,E.M.;Roush,W.R.J.Am.Chem.Soc.2002,124,13644-13645. (h)Evans,D.A.;Gauchet-Prunet,J.A.J.Org.Chem.1993,58,2446-2453.
1,3−関連ジアルキル基の構成については、以下を参照のこと。(i)Tan,Z.;Negishi,E.Angew.Chem.Int.Ed.2004,43,2911-2914. (j)Myers,A.G.;Yang,B.H.;Mckinstry,L.;Kopechy,D.J.;Gleason,J.L.J.Am.Chem.Soc.1997,119,6496-6511.
マイケル付加
特に、多くの天然の生成物において1,3−第3−第4立体中心が存在し、またそのような構造的モチーフを構成する効率的な方法がないために、1,3−第3−第4立体中心を直接エナンチオ選択的に形成するために、容易に入手できる3基置換炭素供与体のα−置換マイケル受容体への触媒非対称共役付加が開発されるに至った。Wang.X.;Meg.Q.;Perl,N.R.;Xu,Y.;Leighton,J.L.J.Am.Chem.Soc.2005,127,12806-12807; Shirakawa,S.;Lombardi,P.L.;Leighton,J.L.J.Am.Chem.Soc.2005,127,9974-9975; and Keller,L.;Camara,C.;Pinheiro,A.;Dumas,F.;d’Angelo,J.Tetrahedron Lett.2001,42,381-383. そのような戦略において合成的に有用なエナンチオ選択性およびジアステレオ選択性を得るために、キラル触媒は、C−C結合形成求核付加においてだけでなく、その後のプロトン付加段階においても、効率的な立体制御を行う必要がある。ここに、そのようなタンデム触媒共役付加−プロトン付加の最初の実現が開示されていることが注目すべきことである。さらに、本発明の方法は、ブロモピロールアルカロイドのマンザシジンAの簡潔で融通の利く非対称合成において活用される。マンザシジンの非対称合成については、以下を参照のこと:(a)When,P.M.;DuBois,J.J.Am.Chem.Soc.2002,124,12950-12951. (b)Namba,K.;Sinada,T.;Teramoto,T.;Ohfune,Y.J.A.Chem.Soc.2000,122,10708-10709. (c)Lanter,J.C.;Chen,H.;Zhang,X.;Sui,Z.Org.Lett.2005,ASAP. (−)−ダイシハーベインの非対称合成については、以下を参照のこと: (d)Masaki,H.;Maeyama,J.;Kamada,K.;Esumi,T.;Iwabuchi,Y.;Hatakeyama,S.J.Am.Chem.Soc.2000,122,5216-5217. (e)Snider,B.B.;Hawryluk,N.A.Org.Lett.2000,2,635-638. (−)−ナカドマリンAの非対称合成については、以下を参照のこと:Ono,L.;Nakagawa,M.;Nishida,A.Angew,Chem.Int.Ed.2004,43,2020-2023.
1などの容易に入手できる修飾シンコナアルカロイドは、様々な3基置換炭素求核剤のニトロアルケン、α,β−不飽和スルホンおよびケトンへの共役付加のための非常に効率的な触媒である(図1および図9を参照のこと)。3基置換炭素求核剤の1−触媒共役付加の機械論的研究から示された転移状態モデルを考慮すると、タイプ1の触媒が、図3に示されたような、3基置換炭素供与体のα−置換マイケル受容体へのエナンチオ選択的C−C結合形成求核付加と、その結果得られたエノレートのその後のジアステレオ選択的プロトン付加の両方を促進させられるであろうことが想定された。その結果、本発明のシンコナアルカロイドは、タンデム非対称反応により、第3および第4立体中心両方の立体選択的生成を制御する二重機能キラル触媒として働くことがここに示される。例えば、本発明の触媒は、3基置換炭素供与体のα−置換マイケル受容体への非対称共役付加を促進できる。
【0020】
3基置換炭素供与体およびα−ハロゲン化物を有するα−置換マイケル受容体による1−触媒の効率的かつ一般的なタンデム非対称共役付加−プロトン付加が発明された。かなりの範囲の3基置換炭素供与体と組み合わされたハロゲン化物官能基の合成多様性により、このタンデム反応が、1,3−第4−第3立体中心の非対称形成のための非常に多様な触媒反応手法を提供することができる。
【0021】
モデル基質としてα−シアノケトン3aおよびα−クロロアクリロニトリルに関する触媒スクリーニング研究を、室温でトルエン中において行った(図5参照)。1aにより触媒作用が及ぼされた反応により、最良のエナンチオ選択性およびジアステレオ選択性が得られ、10モル%の触媒添加率で、75%eeおよび3:1のdr比で対応する1,4−付加物4aが生じた。反応を20モル%の1aで行い、反応濃度を1.0Mから0.1Mに減少させた場合、eeおよびdrは、それぞれ、91%および7:1に改善した。その合成の重要性に加えて、DABCOおよび他のシンコナアルカロイドによるジアステレオ選択性よりも劇的に高い1aで得られたジアステレオ選択性も重要な機械論的影響である。何故ならば、それにより、立体選択的プロトン付加が、1aによる触媒制御によるのではなく、求核付加において形成された第4立体中心による基質制御によるものであるという可能性が排除されるからである。
【0022】
これらの期待できる結果にしたがって、3基置換炭素マイケル供与体に関する1a−触媒タンデム共役付加−プロトン付加の領域を探求した(図6および7)。触媒1aは、様々な環式3基置換炭素供与体について広く効果的であることが分かった。この触媒は、環のサイズ並びに求核炭素に結合した置換基の電子的性質および立体的性質に関して、環式供与体の変更を容易に受け入れた。それゆえ、様々な環式α−シアノケトン3a〜3dおよびケトエステル3e〜3hの2との反応は、71〜95%の収率で進行して、7〜20:1のdrで1,3−第3−第4立体中心を含有する所望の付加物4a〜4hを生じ、主要なジアステレオマーが、91〜99%eeで生成された。
【0023】
α−フェニルα−シアノアセテート3iの2への、1aにより触媒作用を受けた付加は、2:1のdr比で行われ、主要なジアステレオマーが79%eeで得られた。触媒1のC9−置換基の構造変更が、容易に達成できた。そのような変更は、3aおよび2の非対称タンデム反応に関するエナンチオ選択性およびジアステレオ選択性両方に重大な影響を及ぼすことが示されたのが重要である。これらの観察は、C9−置換基を変えることによって、非環式供与体とのタンデム非対称共役付加−プロトン付加に関する触媒1の効率の改善を思い起こさせた。その結果、C9−カルボキシレート置換基を有するC6’−OHシンコナアルカロイド(1d)により、1aにより示されたものよりも優れた、著しく改善されたエナンチオ選択性およびジアステレオ選択性が得られることが分かった。1dの存在下での様々な非環式供与体の2との反応が、4〜10:1のdrで生じ、88〜93%eeで主要なジアステレオマーが生じたことが重要である。
【0024】
チオ尿素シンコナアルカロイド誘導体により触媒作用を受けた、アルファ−シアノカルボニル化合物のアクリロニトリルおよび2−クロロアクリロニトリルへの非対称共役付加の追加の実施の形態が図8〜10に示されている。追加のチオ尿素含有触媒が図11に示されている。
【0025】
立体複雑性を形成する上でのこのタンデム非対称反応の独特な能力、その高い立体選択性および相当な基質範囲により助長されて、生物学的および構造的に興味深い、1,3−第3−第4中心を含有する天然生成物の新規かつ簡潔な非対称全合成を開発した。ブロモピロールアルカロイドであるマンザシジンA(13)が、天然供給源からの限られた供給のために、我々の全合成研究に関して特に魅力的な標的になった。緊密に関連したマンザシジンDの2つの簡潔かつ立体選択性の高い非対称合成が、それぞれ、ウェン(When)とディボイス(Du Bois)およびランター(Lanter)とその共同研究者により報告されたが、マンザシジンA(13)の唯一の立体選択性の高い合成は、オーフネとその共同研究者により22工程で行われた。それらの場合、N−置換第4および第3立体中心は、キラル補助制御または基質制御のいずれかにより、別々の工程で形成された。
【0026】
1,3−第3−第4立体中心を有するテトラヒドロピリミジンコアは、中間体4kの立体特異的転換により構成できると考えられた。この中間体は、1dにより触媒作用を受ける、ジアステレオ選択性およびエナンチオ選択性の高いタンデム共役付加−プロトン付加によって優れた収率で直接得られる(図12)。塩化物がアジドにより置換され、その後、立体的にそれほど妨害されていないニトリル基の選択的アルコール分解によって、第3立体中心の立体化学健全性を損なわずに、4kが6に転化された。次いで、6におけるチオエステル基およびエステル基の両方が、水素化ホウ素ナトリウムにより還元された。得られたジオールの保護の後、8において立体的に非常に妨害されたニトリル基の水和が、パーキンの工程により行われ、アミド9が優れた収率で得られた。9におけるアジドの対応するBoc−保護アミンへのワンポット変換により、アミド10が得られた。このアミドは、バーゲス(Burgess)により報告された条件下でホフマン(Hoffman)転移を容易に経て、83%の収率で11を直接形成する。TBDPS基を除去した後、ジオール12は、92%eeの純粋なジアステレオマーとして70%の収率で単離された。ジオール12は以前に、オーフネ(Namba,K.;Shinada,T.;Teramoto,T.;Ohfune,Y. J.Am.Chem.Soc.2000,122, 10708-10709)により4工程で13に転化されたので、12のこの9工程の合成は、13工程のマンザシジンA(13)の形式非対称全合成を構成する。この経路により、13の類似物を調製できることが重要である。
【0027】
二重機能キラル触媒としてのシンコナアルカロイドによる触媒タンデム非対称共役付加−プロトン付加反応が発見されたことが注目に値する。この反応により、1,3−立体中心の一段階構成のための新規の触媒反応手法が確立される。天然生成物の全合成に関するこの手法の合成的価値は、マンザシジンAへの簡潔かつ融通の利くエナンチオ選択的経路の開発において、際立った。
【0028】
マンニッヒ反応
エナンチオ選択的マンニッヒ反応は、光学活性キラルアミンの合成にとって根本的に重要である。詳しくは、以下を参照のこと:(a)Co’rdova,A.Ccc.Che.Res.2004,37,102. (b)Kobayashi,S.;Ueno,M.In Comprehensive Asymmetric Catalysis Supplement I;Jacobsen,E.N.,Pfaltz,A.,Yamamoto,H.Eds.;Springer:Berlin,2003;Chapter 29.5. (c)Kabayashi,S.;Ishitani,H.Chem.Rev.1999,99,1069,およびその中の文献。エノールシランなどの予め活性化したエノレート求核剤およびα−ケトエステルや1,3−ジケトンなどのエノール化可能なカルボニル求核剤とのエナンチオ選択的マンニッヒ反応のための効率的なキラル金属触媒および有機触媒の開発において、多大な進歩が成し遂げられた。Kobayashi,S.;Ueno,M.;Saito,S.;Mizuki,Y.;Ishitani,H.;Yamashita,Y.Proc.Natl.Adad.Sci.U.S.A.2004,101,5476;Akiyama,T.;Itoh,J.;Yokota,K.;Fuchibe,K.Angew,Chem.Int.Ed.2004,43,1566;Hosephsohn,N.S.;Snapper,M.L.;Hoveyda,A.H.J.Am.Chem.Soc.2004,126,3734;Kobayashi,S.;Matsubara,R.;Nakamura,Y.;Kitagawa,H.;Sugiura,M.J.Am.Chem.Soc.2003,125,2507;Wenzel,A.G.;Lalonde,M.P.;Jacobsen,E.N.Synlett,2003,1919;Wenzel,A.G.;Jacobsen,E.N.J.Am.Chem.Soc.2002,124,12964;Kobayashi,S.;Hamada,T.;Manabe,K.J.Am.Chem.Soc.2002,124,5640;Lou,S.;Taoka,B.M.;Ting,A.;Schaus,S.E.J.Am.Chem.Soc.2005,127,11256;Hamashima,Y.;Sasamoto,N.;Hotta,D.;Somei,H.;Umebayashi,N.;Sodeoka,M.Angew.Chem.Int.Ed.2005,44,1525;Poulsen,T.B.;Alemparte,C.;Saaby,S.;Bella,M.;Horgensen,K.A.Angew.Chem.,Ind.Ed.2005,44,2;Uraguchi,D.;Terada,M.J.Am.Chem.Soc.2004,126,5356. アルデヒドおよびケトンとのエナンチオ選択性の高い直接マンニッヒ反応が、キラル第2アミンおよびキラル金属錯体により達成された。Trost,B.M.;Jaratjaroonphong,J.;Reutrakul,V.J.Am.Chem.Soc.2006,128,2778;Mitsumori,S.;Zhang,H.;Cheong,P.;Houk,K.N.;Tanaka,F.;Barbas,C.F.,III.J.Am.CHem.Soc.2006,128,1040;Kano,T.;Yamagushi,Y.;Tokuda,O.;Maruoka,K.J.Am.Chem.Soc.2005,127,16408;Harada,S.;Handa,S.;Mtsunaga,S.;Shibasaki,M.Angew.Chem.,Int.Ed.2005,44,4365;Okada,A.;Shibuguchi,T.;Ohshima,T.;Masu,H.;Yamaguchi,K.;Shibasaki,M.Angew,Chem.,Int.Ed.205,44,4564;Notz,W.;Watanabe,S.-I.;Chowdari,N.S.;Zhong,G.;Betancort,J.M.;Tanaka,F.;Barbas,C.F.,III.Adv.Synth.Catal.2004,346,1131;Zhuang,W.;Saaby,S.;Horgensen,K.A.Angew.Chem.,Int.Ed.2004,43,4476;Co’rdova,A.Chem.Eur.J.2004,10,1987;Notz,W.;Tanaka,F.;Barbas,C.F.,III.Acc.Chem.Res.2004,37,5801;Hayashi,Y.;Tsuboi,W.;Ashimine,I.;Urushima,T.;Shoki,M.;Sakai,K.Angew,Chem.,Int.Ed.2003,42,3805;List,B.;Phjarliev,P.;Biller,W.T.;Martin,H.J.J.Am.Chem.Soc.2002,124,827;List,B.J.Am.Chem.Soc.200,122,9336. しかしながら、マロネートの単純なイミンとのエナンチオ選択性の高いマンニッヒ反応は、依然として分かりにくい。マロネートおよび活性化されたN−トシル−リミノエステルのマンニッヒ反応が唯一39〜87%eeで報告された:Marigo,M.;Kjaersgaard,A.;Juhl,K.;Gathergood,N.;Jorgensen,K.A.Chem.Eur.J.2003,9,2359. しかしながら、耐空気および耐水分(air-and moisture-tolerant)条件下で実際的に入手できるキラル触媒によりうまく促進された場合、さらなる手の込んだ合成のために適切に保護された光学活性α−アミノ酸に対して非常に魅力的な収斂的手法を提供できるであろう。α−アミノ酸の合成については、以下を参照のこと:(a)Ma,J.Angew.Chem.,Int.Ed.2003,42,4290. (b)Magriotis,P.A.Angew.Chem.,Int.Ed.2001,40,4377. (c)Liu,M.;Sibi,M.P.Tetrahedron 2002,58,7991. α−アミノ酸の最近の合成については、以下を参照のこと:(a)Berkessel,A.;Cleemann,F.;Mukherjee,S.Angew.Chem.,Int.Ed.2005,44,2. (b)Hsiao,Y.;Rivera,N.R.;Rosner,T.;Krska,S.W.;Njolito,E.;Wang,F.;Sun,Y.;Armstrong,J.D.;Grabowski,E.J.;Tillyer,R.D.;Spindler,F.;Malan,C.J.Am.Chem.Soc.2004,126,9918. (c)Zhou,Y.;Tang,W.;Wang,W.;Li,W.;Zhang,X.J.Am.Chem.Soc.2002,124,4952. (d)Sibi,M.P.;Asano,Y.J.Am.Chem.Soc.2001,123,9708. (e)Myers,J.;Jacobsen,E.N.J.Am.Chem.Soc.1999,121,8959. そのような直接のマンニッヒ反応の実施は、特に難しい。何故ならば、この反応は、1,3−ジケトンおよびα−ケトエステルと比較して、エノール化が難しく、キラルエナミン触媒反応に適していない、反応性の弱いイミンおよびカルボニル求核剤の組合せを含むからである。
【0029】
ここに、マロネートおよびN−Bocイミンとの、シンコナアルカロイドにより触媒作用を受ける、エナンチオ選択性の高いマンニッヒ反応を開発するための協同的水素結合触媒反応の用途を開示する。キラルチオ尿素およびリン酸などのキラル水素結合供与体は、エノールシランおよび1,3−ジケトンとのマンニッヒ反応を含む様々なエナンチオ選択的求核付加に対する単純なイミンの活性化のための効果的な触媒として確認された。Yoon,T.P.;Jacobsen,E.N.Angew.Chem.,Int.Ed.2005,44,466;Yoon,T.P.;Jacobsen,E.N.Science 2003,299,1691;Vachal,P.;Jacobsen,E.J.J.Am.Chem.Soc.2002,124,10012;Vachal,P.;Jacobsen,E.N.Org.Lett.2000,2,867;Sigman,M.S.;Vachal,P.;Jacobsen,E.N.Angew.Chem.,Int.Ed.2000,39,1279;Sigman,M.S.;Jacobsen,E.N.J.Am.Chem.Soc.1998,120,4901;Xu,X.;Furukawa,T.;Okino,T.;Miyabe,H.;Takemoto,Y.Chem.Eur.J.2006,12,466;Okino,T.;Nakamura,S.;Furukawa,T.;Takemoto,Y.Org.Lett.2004,6,625;Okino,T.;Hoashi,Y.;Takemoto,Y.J.Am.Chem.Soc.2003,125,12672;Bernardi,L.;Fini,F.;Herrera,R.P.;Ricci,A.;Sgarzani,V.Tetrahedron 2006,62,375. しかしながら、シンコナアルカロイドなどのキラル水素結合受容体は、エナンチオ選択的共役付加のためのマロネートの活性化に効果的であることが示された。Li,H.;Wang,Y.;Tang,L.;Deng,L.J.Am.Chem.Soc.2004,126,9906. したがって、チオ尿素官能基を有するシンコナアルカロイド誘導体は、マロネートの単純なイミンとのマンニッヒ反応のための効率的な二官能性触媒として働くであろうと考えられる。キニーネまたはキニジンから二段階で得られる触媒1dが、Li,B.;Jiang,L.;Liu,M.;Chen,Y.;Ding,L.;Wu,Y.Synlett 2005,4,603およびVakulya,B.;Varga,S.;Csa’mpai,A.;Soo’s,T.Org Lett.2005,7,1967により報告されたことに留意されたい。最近の用途については、以下を参照のこと:Mccooey,S.H.;Connon,S.J.Angew,Chem.,Int.Ed.2005,44,6367;and Ye,J.;Dixon,D.J.;Hynes,P.Chem.Commun.2005,35,4481。
【0030】
したがって、ジクロロメタン中でN−Boc−保護イミン4Dへのマロン酸ジメチル5aの付加のための触媒として、6’−または9−チオ尿素官能基いずれかを有するシンコナアルカロイド誘導体の研究を開始した。図13に要約したように、電子吸引性アリール置換基を有する6’−または9−チオ尿素シンコナアルカロイドが最も効果的な触媒として浮上した。触媒のチオ尿素Q−1dおよびチオ尿素Q−3によるマンニッヒ反応は、それぞれ、77%eeおよび72%eeで起こった(番号4および7)。様々な溶媒中における合成で容易に入手できるチオ尿素Q−1dによる反応の研究によって、アセトニトリルおよびアセトンが、ジクロロメタンに代わる適切な代替物と確認された(番号8および9)。意外なことに、これらの溶媒中の反応は、温度変化に対して異なって応答した。−20℃での反応対室温での反応について、エナンチオ選択性は、ジクロロメタン中でわずかに増加したが、アセトニトリル中では著しく減少した。アセトン中では、エナンチオ選択性へのよりはっきりした正の温度効果が観察された。これにより、−60℃での4Dの5aとのエナンチオ選択性の高い完全な反応に到達した(番号13)。チオ尿素Q−1dおよびチオ尿素QD−1d両方により触媒作用を受けたエナンチオ選択的マンニッヒ反応の領域を、上述した最適化条件下で調査した(図14)。チオ尿素QD−1dのエナンチオ選択性は、アリールイミンの立体特性とはほぼ関係ないことが分かった。チオ尿素QD−1dの存在下でのo−,m−,およびp−トリルイミン(4B−D)との反応は、97〜99%eeで起こった。電子の豊富なアリールイミンを含む、様々な電子特性の幅広いヘテロアリールイミンおよびアリールイミンについて、非常に高いエナンチオ選択性が得られた。R−未分岐アルキルアミン(4M−O)を含むN−Bocアルキルイミンについて非常に良好なエナンチオ選択性が達成されたことは注目に値する。有用なレベルのエナンチオ選択性を維持するにはチオ尿素QD−1dを高添加(100モル%)する必要があったが、チオ尿素QD−1dは、95%より高い収率で容易に再利用できた。4M〜Nに関するこれらの結果は、N−Boc−R−未分岐アルキルイミンとの最初のエナンチオ選択性の高いマンニッヒ反応を表す(番号13〜14)。チオ尿素触媒1dも、異なるバルクのマロネートを許容した。これにより、強酸または強塩基条件を使用せずに、アミン6をα−アミノ酸7に転化できる。チオ尿素QD−1d触媒マンニッヒ反応は、α−ケトエステルにも適用できる(図15[A])。ケト置換基の立体のばらつきは、チオ尿素触媒1dにより容易に受け入れられ、それによって、マンニッヒ反応が、様々な光学活性α−アミノケトンに到達できることが重要である。
【0031】
結論として、容易に入手できる二官能性シンコナアルカロイド触媒による協働性水素結合触媒反応を探求することによって、N−Bocアリールイミンおよびアルキルイミンのマロネートおよびα−ケトエステルとのエナンチオ選択性の高い直接マンニッヒ反応が開発された(マロネートおよびα−ケトエステルのN−Bocアリールイミンに対するマンニッヒ反応を報告している、Tilman,A.L.;Ye,J.;Dixon,D.J.Chem.Commun.2006,1991を参照のこと)。これにより、穏やかな、水分適合性かつ空気適合性の化合物の下で、容易に得られる出発材料からN−Bocα−アミノ酸の収斂的エナンチオ選択的合成が確立されるに至った。
【実施例】
【0032】
本発明を一般的に説明してきたが、本発明の特定の態様および実施の形態の説明目的のためだけに含まれ、本発明を制限することが意図されていない以下の実施例を参照することによって、本発明がより容易に理解されるであろう。
【0033】
一般情報
1Hおよび13C NMRスペクトルが、バリアン(Varian)機器で記録され(それぞれ、400MHzおよび100MHz)、テトラメチルシラン信号または残留プロトン性溶媒信号に対して内部参照された。1H NMRに関するデータは以下のように記録される:化学シフト(δ、ppm)、多重度(s,一重;d,二重;t,三重;q,四重;m,多重)、積分、結合定数(Hz)。13C NMRに関するデータは化学シフト(δ、ppm)に関して報告される。赤外線スペクトルは、パーキン・エルマー(Perkin Elmer)FT−IR分光計で記録され、吸収周波数が報告される。20eVのCH4/CIまたはNH3/CIいずれかにより行われた新たな化合物全てに関する低分解能質量スペクトルは、ヒューレット・パッカード(Hewlett-Packard)5989A GC/MSで記録し、正確な質量スペクトルは、VG7070高分解能質量分析計で記録した。比旋光度をジャスコ(Jasco)・デジタル旋光計で測定した。
【0034】
高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)分析を、Regis(R,R)Whelk−O1リバーシブルカラム(250×4.6mm)またはDaicel Chiralpak ODカラム(250×4.6mm)を用いて、クォータナリポンプを備えたヒューレット・パッカード1100シリーズ機器で行った。UV検出を、220nmまたは254nmでモニタした。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は本発明のいくつかのシンコナアルカロイドに基づく触媒の構造と名称集を示す。
【図2】図2は本発明のいつくかのシンコナアルカロイドに基づく触媒の二官能特性を示す。
【図3】図3は、3基置換された炭素供与体の、アルファ置換されたマイケル受容体へのエナンチオ選択的C−C結合形成求核付加および得られたエノレートのその後のジアステレオ選択的プロトン付加に関して提案された機構を示す。
【図4】図4は本発明の選択された触媒を示す。
【図5】図5は本発明の触媒を用いた触媒作用マイケル付加の結果を示す。全ての反応は、別記しない限り、10モル%の触媒についてトルエン中の0.05ミリモルの3a、0.2ミリモルの2で行った。キー:b 1H NMR分析により決定した。C キラルGC[β−CD、100℃、4分、次いで、100℃〜150℃(0.75℃/分)]により決定した。d 反応は20モル%の触媒で行った。
【図6】図6は環式マイケル供与体への非対照1,4−付加−プロトン付加反応を示す。別記しない限り、全ての反応は、表に列記した期間に亘り室温でQd−1aの触媒について1mlのトルエン中の0.1ミリモルの3、0.4ミリモルの2で行った。括弧内の結果は、Q−1aにより触媒作用を受けた反応を示す。キー:b 単離された収率。c 粗製反応生成物の1H NMR分析により決定した。d キラルHPLCまたはGC分析により決定した。e 代わりに0.8ミリモルの2を用いた。f 立体配置はX線分析により決定した。
【図7】図7は非環式マイケル供与体への非対照1,4−付加−プロトン付加反応を示す。別記しない限り、全ての反応は、表に列記した期間に亘り室温で20モル%の触媒について1mlのトルエン中の0.1ミリモルの2、0.8ミリモルの1で行った。キー:b 単離された収率。c 粗製反応生成物の1H NMR分析により決定した。d キラルHPLCまたはGC分析(解説情報を参照にこと)により決定した。e 収率の代わりに転化率を用いた。f 0.5mlのトルエンを用いた。g 純粋なジアステレオマーを得た。h 立体配置は、後の合成研究後に確認した。
【図8】図8は、触媒Q−ビスCF3TUを用いた、本発明の1,4−付加−プロトン付加反応―の温度の影響を示す。
【図9】図9は、アルファ−シアノカルボニル化合物のアクリロニトリルへの非対照マイケル付加を示す。別記しない限り、反応は、Q−触媒について2.0mlのトルエン中の0.2ミリモルの供与体、0.6ミリモルの受容体で行った。括弧内の結果は、反対の鏡像異性体を与えるためにQD−触媒について得た。b 単離された収率。c キラルHPLC分析により決定した。d 立体配置は先の結果との比較により決定した。
【図10】図10は、2−クロロアクリロニトリルによるアルファ−シアノカルボニル化合物の非対照共役付加−プロトン付加を示す。別記しない限り、反応は、室温で、10モル%の触媒について3mlのトルエン中で0.3ミリモルの供与体、0.9ミリモルの受容体で行った。キー:b 単離された収率。c 粗製反応生成物の1H NMR分析により決定した。d キラルHPLCまたはGC分析により決定した。e 立体配置は、先に報告された結果との比較により決定した。f 括弧内の結果は、反対の鏡像異性体を与えるためにQD−触媒について得た。g 反応は−20℃で行った。
【図11】図11は本発明の方法において触媒として使用してよい選択されたC6’またはC9チオ尿素シンコナアルカロイド誘導体を示す。
【図12】図12は、マンザシジンAの触媒作用非対称形式合成を示す。キー:a)NaN3、DMSO、室温、56%、10:1d.r.。b)TMSCl、MeOH、0℃、95%、9:1d.r.。c)NaBH4、Hg(OAc)2、EtOH、0℃、83%、9:1d.r.。d)TBDPSCl、イミダゾール、DMF、室温、91%、10:1d.r.。e)[PtH(PMe2OH)(PMe2O)2H]、EtOH、H2O、80℃、97%、93%ee、9:1d.r.。f)Pd/C、Boc2O、EtOH、H2、室温、68%、91%ee。g)Pb(OAc)4、tBuOH、還流、83%、11:1d.r.。h)TBAF、THF、室温、70%、92%ee、単独のジアステレオマー(TBDPS=tert−ブチルクロロジフェニルシラン)。
【図13】図13は、マロン酸ジメチル(5a)のN−Boc−イミン(4D)へのシンコナアルカロイド触媒付加を示す。触媒は図11に示したものである。別記しない限り、反応は、16時間に亘り、10モル%の触媒について0.10mlの溶媒中0.05ミリモルの4D、0.15ミリモルの5aで行った。キー:b チオ尿素官能性を持たないシンコナアルカロイドは、中程度のeeを与えた。c 1H NMR分析により決定した。d HPCL分析により決定した。e 反応は、24時間に亘り−60℃でQ−1d(20モル%)について行った。
【図14】図14は、QD−1dおよびQ−1d(括弧内)により触媒作用を受けた、マロネート5のN−Boc−イミンへのエナンチオ選択的マンニッヒ反応を示す。触媒は図11に示したものである。別記しない限り、反応は、36時間に亘り、−60℃で、アセトン(0.4ml)中4(0.20ミリモル)および5(0.30ミリモル)で行い、括弧内の結果はQ−1dについて得た。キー:b 単離された収率。c HPLC分析により決定した。d QD−1d触媒反応により調製された(+)−6Abの立体配置は、Sであると決定された。解説情報を参照のこと。e 反応は、60時間に亘り−60℃で5モル%のQD−1dについて行った。f 反応は、16〜24時間に亘り0℃で1d(100モル%)の高装填率でジクロロメタン中4(0.30ミリモル)および5(20ミリモル)で行った。QD−1dの回収率は>95%であった。
【図15】図15は、[A]QD−1dおよびQ−1d(括弧内)により触媒作用が及ぼされたα−ケトエステル8のN−Boc−イミン4Aへのエナンチオ選択的マンニッヒ反応を示す。触媒は図11に示したものである。別記しない限り、反応は、アセトン(0.4ml)中4A(0.20ミリモル)および8(0.30ミリモル)で行い、括弧内の結果はQ−1dについて得た。キー:b 単離された収率。c 1H NMR分析により決定した。d HPLC分析により決定した。図15は、[B]N−Boc−α−アミノ酸の合成も示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学式III:
【化1】
により表される化合物であって、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R4は、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
化合物。
【請求項2】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項3】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項4】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項5】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項6】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項7】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項8】
R1がエチルであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項9】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項10】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項11】
R4が水素またはエーテルであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項12】
R4が水素または−OCH3であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項13】
R5が水素であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項14】
mが0であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項15】
nが0であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項16】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素または−OCH3であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項17】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項18】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項19】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項20】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項21】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項22】
化学式IV:
【化2】
により表される化合物であって、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R4は、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
化合物。
【請求項23】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項24】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項25】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項26】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項27】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項28】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項29】
R1がエチルであることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項30】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項31】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項32】
R4が水素またはエーテルであることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項33】
R4が水素または−OCH3であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項34】
R5が水素であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項35】
mが0であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項36】
nが0であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項37】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素または−OCH3であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項38】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項39】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項40】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項41】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項42】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項43】
化学式V:
【化3】
により表される化合物であって、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
化合物。
【請求項44】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項45】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項46】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項47】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項48】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項49】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項50】
R1がエチルであることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項51】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項52】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項53】
R5が水素であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項54】
mが0であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項55】
nが0であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項56】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項57】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項58】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項59】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項60】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項61】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項62】
キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを調製する方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式I:
【化4】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、置換または未置換アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリールカルボニル、またはヘテロアリールカルボニルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
nは0から5までの整数であり、
mは0から8までの整数であり、
R4は−OHを表す、
方法。
【請求項63】
Rがフェナントレンを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項64】
Rが置換または未置換ジアゼンを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項65】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項66】
Rがハロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項67】
Rが4−クロロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項68】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項69】
R1がエチルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項70】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項71】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項72】
nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項73】
mが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項74】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項75】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項76】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項77】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項78】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項79】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項80】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項81】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項82】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項83】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項84】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項85】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項86】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項87】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項88】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項89】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項90】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項91】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項92】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項93】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項94】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化5】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項95】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項94記載の方法。
【請求項96】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項94記載の方法。
【請求項97】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項94記載の方法。
【請求項98】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化6】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項99】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項98記載の方法。
【請求項100】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項98記載の方法。
【請求項101】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項98記載の方法。
【請求項102】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項103】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項104】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項105】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項106】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項107】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項108】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項109】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項110】
キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを調製する方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式II:
【化7】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、置換または未置換アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリールカルボニル、またはヘテロアリールカルボニルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
nは0から5までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
R4は−OHを表す、
方法。
【請求項111】
Rがフェナントレンを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項112】
Rが置換または未置換ジアゼンを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項113】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項114】
Rがハロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項115】
Rが4−クロロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項116】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項117】
R1がエチルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項118】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項119】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項120】
nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項121】
mが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項122】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項123】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項124】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項125】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項126】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項127】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項128】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項129】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項130】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項131】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項132】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項133】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項134】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項135】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項136】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項137】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項138】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項139】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項140】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項141】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項142】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化8】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項143】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項142記載の方法。
【請求項144】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項142記載の方法。
【請求項145】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項142記載の方法。
【請求項146】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化9】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項147】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項146記載の方法。
【請求項148】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項146記載の方法。
【請求項149】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項146記載の方法。
【請求項150】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項151】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項152】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項153】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項154】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項155】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項156】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項157】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項158】
キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを調製する方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式III:
【化10】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R4は、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
方法。
【請求項159】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項160】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項161】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項162】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項163】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項164】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項165】
R1がエチルであることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項166】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項167】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項168】
R4が水素またはエーテルであることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項169】
R4が水素または−OCH3であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項170】
R5が水素であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項171】
mが0であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項172】
nが0であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項173】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素または−OCH3であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項174】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項175】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項176】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項177】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項178】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項179】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化11】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項180】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項179記載の方法。
【請求項181】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項179記載の方法。
【請求項182】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項179記載の方法。
【請求項183】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化12】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項184】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項183記載の方法。
【請求項185】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項183記載の方法。
【請求項186】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項183記載の方法。
【請求項187】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項188】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項189】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項190】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項191】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項192】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項193】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項194】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項195】
キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを調製する方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式IV:
【化13】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R4は、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
方法。
【請求項196】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項197】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項198】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項199】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項200】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項201】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項202】
R1がエチルであることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項203】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項204】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項205】
R4が水素またはエーテルであることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項206】
R4が水素または−OCH3であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項207】
R5が水素であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項208】
mが0であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項209】
nが0であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項210】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素または−OCH3であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項211】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項212】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項213】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項214】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項215】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項216】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化14】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項217】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項216記載の方法。
【請求項218】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項216記載の方法。
【請求項219】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項216記載の方法。
【請求項220】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化15】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項221】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項220記載の方法。
【請求項222】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項220記載の方法。
【請求項223】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項220記載の方法。
【請求項224】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項225】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項226】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項227】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項228】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項229】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項230】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項231】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項232】
キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを調製する方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式V:
【化16】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
方法。
【請求項233】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項234】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項235】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項236】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項237】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項238】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項239】
R1がエチルであることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項240】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項241】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項242】
R5が水素であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項243】
mが0であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項244】
nが0であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項245】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項246】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項247】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項248】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項249】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項250】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項251】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化17】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項252】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項251記載の方法。
【請求項253】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項251記載の方法。
【請求項254】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項251記載の方法。
【請求項255】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化18】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項256】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項255記載の方法。
【請求項257】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項255記載の方法。
【請求項258】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項255記載の方法。
【請求項259】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項260】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項261】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項262】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項263】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項264】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項265】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項266】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項267】
速度論的分割方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式I:
【化19】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、置換または未置換アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリールカルボニル、またはヘテロアリールカルボニルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
nは0から5までの整数であり、
mは0から8までの整数であり、
R4は−OHを表す、
方法。
【請求項268】
Rがフェナントレンを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項269】
Rが置換または未置換ジアゼンを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項270】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項271】
Rがハロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項272】
Rが4−クロロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項273】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項274】
R1がエチルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項275】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項276】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項277】
nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項278】
mが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項279】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項280】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項281】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項282】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項283】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項284】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項285】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項286】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項287】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項288】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項289】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項290】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項291】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項292】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項293】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項294】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項295】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項296】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項297】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項298】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項299】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化20】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項300】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項299記載の方法。
【請求項301】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項299記載の方法。
【請求項302】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項299記載の方法。
【請求項303】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化21】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項304】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項303記載の方法。
【請求項305】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項303記載の方法。
【請求項306】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項303記載の方法。
【請求項307】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項308】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項309】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項310】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項311】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項312】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項313】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項314】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項315】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項316】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項317】
速度論的分割方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式I:
【化22】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、置換または未置換アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリールカルボニル、またはヘテロアリールカルボニルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
nは0から5までの整数であり、
mは0から8までの整数であり、
R4は−OHを表す、
方法。
【請求項318】
Rがフェナントレンを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項319】
Rが置換または未置換ジアゼンを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項320】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項321】
Rがハロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項322】
Rが4−クロロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項323】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項324】
R1がエチルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項325】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項326】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項327】
nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項328】
mが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項329】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項330】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項331】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項332】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項333】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項334】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項335】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項336】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項337】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項338】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項339】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項340】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項341】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項342】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項343】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項344】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項345】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項346】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項347】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項348】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項349】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化23】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項350】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項349記載の方法。
【請求項351】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項349記載の方法。
【請求項352】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項349記載の方法。
【請求項353】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化24】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項354】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項353記載の方法。
【請求項355】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項353記載の方法。
【請求項356】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項353記載の方法。
【請求項357】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項358】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項359】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項360】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項361】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項362】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項363】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項364】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項365】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項366】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項367】
速度論的分割方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式III:
【化25】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R4は、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
方法。
【請求項368】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項369】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項370】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項371】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項372】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項373】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項374】
R1がエチルであることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項375】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項376】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項377】
R4が水素またはエーテルであることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項378】
R4が水素または−OCH3であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項379】
R5が水素であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項380】
mが0であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項381】
nが0であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項382】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素または−OCH3であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項383】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項384】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項385】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項386】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項387】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項388】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化26】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項389】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項388記載の方法。
【請求項390】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項388記載の方法。
【請求項391】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項388記載の方法。
【請求項392】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化27】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項393】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項392記載の方法。
【請求項394】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項392記載の方法。
【請求項395】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項392記載の方法。
【請求項396】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項397】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項398】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項399】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項400】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項401】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項402】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項403】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項404】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項405】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項406】
速度論的分割方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式IV:
【化28】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R4は、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
方法。
【請求項407】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項408】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項409】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項410】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項411】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項412】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項413】
R1がエチルであることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項414】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項415】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項416】
R4が水素またはエーテルであることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項417】
R4が水素または−OCH3であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項418】
R5が水素であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項419】
mが0であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項420】
nが0であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項421】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素または−OCH3であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項422】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項423】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項424】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項425】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項426】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項427】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化29】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項428】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項427記載の方法。
【請求項429】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項427記載の方法。
【請求項430】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項427記載の方法。
【請求項431】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化30】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項432】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項431記載の方法。
【請求項433】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項431記載の方法。
【請求項434】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項431記載の方法。
【請求項435】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項436】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項437】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項438】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項439】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項440】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項441】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項442】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項443】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項444】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項445】
速度論的分割方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式V:
【化31】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
方法。
【請求項446】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項447】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項448】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項449】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項450】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項451】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項452】
R1がエチルであることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項453】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項454】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項455】
R5が水素であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項456】
mが0であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項457】
nが0であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項458】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項459】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項460】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項461】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項462】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項463】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項464】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化32】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項465】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項464記載の方法。
【請求項466】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項464記載の方法。
【請求項467】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項464記載の方法。
【請求項468】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化33】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項469】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項468記載の方法。
【請求項470】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項468記載の方法。
【請求項471】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項468記載の方法。
【請求項472】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項473】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項474】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項475】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項476】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項477】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項478】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項479】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項480】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項481】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項1】
化学式III:
【化1】
により表される化合物であって、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R4は、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
化合物。
【請求項2】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項3】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項4】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項5】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項6】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項7】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項8】
R1がエチルであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項9】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項10】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項11】
R4が水素またはエーテルであることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項12】
R4が水素または−OCH3であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項13】
R5が水素であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項14】
mが0であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項15】
nが0であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項16】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素または−OCH3であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項17】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項18】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項19】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項20】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項21】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
【請求項22】
化学式IV:
【化2】
により表される化合物であって、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R4は、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
化合物。
【請求項23】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項24】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項25】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項26】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項27】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項28】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項29】
R1がエチルであることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項30】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項31】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項32】
R4が水素またはエーテルであることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項33】
R4が水素または−OCH3であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項34】
R5が水素であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項35】
mが0であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項36】
nが0であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項37】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素または−OCH3であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項38】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項39】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項40】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項41】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項42】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項22記載の化合物。
【請求項43】
化学式V:
【化3】
により表される化合物であって、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
化合物。
【請求項44】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項45】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項46】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項47】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項48】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項49】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項50】
R1がエチルであることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項51】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項52】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項53】
R5が水素であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項54】
mが0であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項55】
nが0であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項56】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項57】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項58】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項59】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項60】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項61】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項43記載の化合物。
【請求項62】
キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを調製する方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式I:
【化4】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、置換または未置換アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリールカルボニル、またはヘテロアリールカルボニルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
nは0から5までの整数であり、
mは0から8までの整数であり、
R4は−OHを表す、
方法。
【請求項63】
Rがフェナントレンを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項64】
Rが置換または未置換ジアゼンを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項65】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項66】
Rがハロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項67】
Rが4−クロロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項68】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項69】
R1がエチルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項70】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項71】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項72】
nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項73】
mが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項74】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項75】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項76】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項77】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項78】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項79】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項80】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項81】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項82】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項83】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項84】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項85】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項86】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項87】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項88】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項89】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項90】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項91】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項92】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項93】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項94】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化5】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項95】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項94記載の方法。
【請求項96】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項94記載の方法。
【請求項97】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項94記載の方法。
【請求項98】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化6】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項99】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項98記載の方法。
【請求項100】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項98記載の方法。
【請求項101】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項98記載の方法。
【請求項102】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項103】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項104】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項105】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項106】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項107】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項108】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項109】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項62記載の方法。
【請求項110】
キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを調製する方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式II:
【化7】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、置換または未置換アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリールカルボニル、またはヘテロアリールカルボニルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
nは0から5までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
R4は−OHを表す、
方法。
【請求項111】
Rがフェナントレンを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項112】
Rが置換または未置換ジアゼンを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項113】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項114】
Rがハロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項115】
Rが4−クロロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項116】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項117】
R1がエチルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項118】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項119】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項120】
nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項121】
mが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項122】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項123】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項124】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項125】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項126】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項127】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項128】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項129】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項130】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項131】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項132】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項133】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項134】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項135】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項136】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項137】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項138】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項139】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項140】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項141】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項142】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化8】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項143】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項142記載の方法。
【請求項144】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項142記載の方法。
【請求項145】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項142記載の方法。
【請求項146】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化9】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項147】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項146記載の方法。
【請求項148】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項146記載の方法。
【請求項149】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項146記載の方法。
【請求項150】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項151】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項152】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項153】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項154】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項155】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項156】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項157】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項110記載の方法。
【請求項158】
キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを調製する方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式III:
【化10】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R4は、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
方法。
【請求項159】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項160】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項161】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項162】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項163】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項164】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項165】
R1がエチルであることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項166】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項167】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項168】
R4が水素またはエーテルであることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項169】
R4が水素または−OCH3であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項170】
R5が水素であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項171】
mが0であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項172】
nが0であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項173】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素または−OCH3であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項174】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項175】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項176】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項177】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項178】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項179】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化11】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項180】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項179記載の方法。
【請求項181】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項179記載の方法。
【請求項182】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項179記載の方法。
【請求項183】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化12】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項184】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項183記載の方法。
【請求項185】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項183記載の方法。
【請求項186】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項183記載の方法。
【請求項187】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項188】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項189】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項190】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項191】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項192】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項193】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項194】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項158記載の方法。
【請求項195】
キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを調製する方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式IV:
【化13】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R4は、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
方法。
【請求項196】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項197】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項198】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項199】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項200】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項201】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項202】
R1がエチルであることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項203】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項204】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項205】
R4が水素またはエーテルであることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項206】
R4が水素または−OCH3であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項207】
R5が水素であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項208】
mが0であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項209】
nが0であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項210】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素または−OCH3であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項211】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項212】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項213】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項214】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項215】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項216】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化14】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項217】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項216記載の方法。
【請求項218】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項216記載の方法。
【請求項219】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項216記載の方法。
【請求項220】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化15】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項221】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項220記載の方法。
【請求項222】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項220記載の方法。
【請求項223】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項220記載の方法。
【請求項224】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項225】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項226】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項227】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項228】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項229】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項230】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項231】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項195記載の方法。
【請求項232】
キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを調製する方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式V:
【化16】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
方法。
【請求項233】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項234】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項235】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項236】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項237】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項238】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項239】
R1がエチルであることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項240】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項241】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項242】
R5が水素であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項243】
mが0であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項244】
nが0であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項245】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項246】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項247】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項248】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項249】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項250】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項251】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化17】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項252】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項251記載の方法。
【請求項253】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項251記載の方法。
【請求項254】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項251記載の方法。
【請求項255】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化18】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項256】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項255記載の方法。
【請求項257】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項255記載の方法。
【請求項258】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項255記載の方法。
【請求項259】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項260】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項261】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項262】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項263】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項264】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項265】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項266】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項232記載の方法。
【請求項267】
速度論的分割方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式I:
【化19】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、置換または未置換アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリールカルボニル、またはヘテロアリールカルボニルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
nは0から5までの整数であり、
mは0から8までの整数であり、
R4は−OHを表す、
方法。
【請求項268】
Rがフェナントレンを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項269】
Rが置換または未置換ジアゼンを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項270】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項271】
Rがハロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項272】
Rが4−クロロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項273】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項274】
R1がエチルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項275】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項276】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項277】
nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項278】
mが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項279】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項280】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項281】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項282】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項283】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項284】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項285】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項286】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項287】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項288】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項289】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項290】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項291】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項292】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項293】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項294】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項295】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項296】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項297】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項298】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項299】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化20】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項300】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項299記載の方法。
【請求項301】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項299記載の方法。
【請求項302】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項299記載の方法。
【請求項303】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化21】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項304】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項303記載の方法。
【請求項305】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項303記載の方法。
【請求項306】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項303記載の方法。
【請求項307】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項308】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項309】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項310】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項311】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項312】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項313】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項314】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項315】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項316】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項267記載の方法。
【請求項317】
速度論的分割方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式I:
【化22】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、置換または未置換アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリールカルボニル、またはヘテロアリールカルボニルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
nは0から5までの整数であり、
mは0から8までの整数であり、
R4は−OHを表す、
方法。
【請求項318】
Rがフェナントレンを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項319】
Rが置換または未置換ジアゼンを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項320】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項321】
Rがハロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項322】
Rが4−クロロベンゾイルを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項323】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項324】
R1がエチルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項325】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項326】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項327】
nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項328】
mが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項329】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項330】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項331】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項332】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項333】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項334】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項335】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項336】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項337】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項338】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項339】
Rがフェナントレンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項340】
Rがジアゼンであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項341】
Rがハロベンゾイルであり、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項342】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項343】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1がエチルであり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項344】
Rがフェナントレンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項345】
Rがジアゼンであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項346】
Rがハロベンゾイルであり、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項347】
Rが5−クロロ−3,6−ジフェニル−2,4−ジアゼンを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項348】
Rが4−クロロベンゾイルを表し、R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であることを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項349】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化23】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項350】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項349記載の方法。
【請求項351】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項349記載の方法。
【請求項352】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項349記載の方法。
【請求項353】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化24】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項354】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項353記載の方法。
【請求項355】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項353記載の方法。
【請求項356】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項353記載の方法。
【請求項357】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項358】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項359】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項360】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項361】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項362】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項363】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項364】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項365】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項366】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項317記載の方法。
【請求項367】
速度論的分割方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式III:
【化25】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R4は、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
方法。
【請求項368】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項369】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項370】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項371】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項372】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項373】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項374】
R1がエチルであることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項375】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項376】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項377】
R4が水素またはエーテルであることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項378】
R4が水素または−OCH3であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項379】
R5が水素であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項380】
mが0であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項381】
nが0であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項382】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素または−OCH3であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項383】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項384】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項385】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項386】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項387】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項388】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化26】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項389】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項388記載の方法。
【請求項390】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項388記載の方法。
【請求項391】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項388記載の方法。
【請求項392】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化27】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項393】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項392記載の方法。
【請求項394】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項392記載の方法。
【請求項395】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項392記載の方法。
【請求項396】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項397】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項398】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項399】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項400】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項401】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項402】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項403】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項404】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項405】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項367記載の方法。
【請求項406】
速度論的分割方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式IV:
【化28】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R4は、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
方法。
【請求項407】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項408】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項409】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項410】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項411】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項412】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項413】
R1がエチルであることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項414】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項415】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項416】
R4が水素またはエーテルであることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項417】
R4が水素または−OCH3であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項418】
R5が水素であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項419】
mが0であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項420】
nが0であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項421】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素または−OCH3であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項422】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項423】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項424】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項425】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が−OCH3であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項426】
R1が−CH=CH2であり、mが0であり、nが0であり、R4が水素であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項427】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化29】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項428】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項427記載の方法。
【請求項429】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項427記載の方法。
【請求項430】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項427記載の方法。
【請求項431】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化30】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項432】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項431記載の方法。
【請求項433】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項431記載の方法。
【請求項434】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項431記載の方法。
【請求項435】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項436】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項437】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項438】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項439】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項440】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項441】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項442】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項443】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項444】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項406記載の方法。
【請求項445】
速度論的分割方法であって、
触媒の存在下で、プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンを電子欠損アルケンと反応させ、それによって、キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンを生成する工程を有してなり、
前記触媒が、化学式V:
【化31】
により表され、
ここで、各存在毎に独立して、
Rは、Hもしくは置換または未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、複素環式、ヘテロシクロアルキル、−C(=O)−アルキル、−C(=O)−アルケニル、−C(=O)−アルキニル、−C(=O)−アリール、−C(=O)−アラルキル、−C(=O)−ヘテロアリール、−C(=O)−ヘテロアラルキル、−C(=O)−複素環式、−C(=O)−ヘテロシクロアルキル、−C(=S)N(H)−アルキル、−C(=S)N(H)−アルケニル、−C(=S)N(H)−アルキニル、−C(=S)N(H)−アリール、−C(=S)N(H)−アラルキル、−C(=S)N(H)−ヘテロアリール、−C(=S)N(H)−ヘテロアラルキル、−C(=S)N(H)−複素環式、または−C(=S)N(H)−ヘテロシクロアルキルを表し、
R1は、置換または未置換アルキルまたはアルケニルを表し、
R2およびR3は、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、またはエステルを表し、
R5は、Hまたは低級アルキルを表し、
nは0から6までの整数であり、
mは0から8までの整数である、
方法。
【請求項446】
Rが−C(=S)N(H)−アリールであることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項447】
Rが−C(=S)N(H)−単環式アリールであることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項448】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アシル、アルコキシル、シリルオキシ、ニトロ、チオール、アミン、イミン、アミド、ホスホネート、ホスフィン、カルボニル、カルボキシ、シリル、エーテル、チオエーテル、スルホニル、セレノエーテル、ケトン、アルデヒド、およびエステルからなる群より選択されることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項449】
Rが−C(=S)N(H)−C6(R’)6であり、R’が、各存在毎に独立して、水素、低級アルキル、および低級フルオロアルキルからなる群より選択されることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項450】
Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項451】
R1がアルキルであることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項452】
R1がエチルであることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項453】
R1がアルケニルであることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項454】
R1が−CH=CH2であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項455】
R5が水素であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項456】
mが0であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項457】
nが0であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項458】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが、−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)、−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)、−C(=S)N(H)−(Ph)、または−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項459】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(4−t−Bu−Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項460】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(2−i−Pr−Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項461】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項462】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項463】
R1が−CH2CH3であり、mが0であり、nが0であり、R5が水素であり、Rが−C(=S)N(H)−(3,5−ビスCF3−Ph)であることを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項464】
前記電子欠損アルケンが、C:
【化32】
により表され、
ここで、
Xが、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表し、
Yが、シアノ、ニトロ、アルキルエステル、アリールエステル、ヘテロアリールエステル、アラルキルエステル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表すことを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項465】
Xが塩素を表すことを特徴とする請求項464記載の方法。
【請求項466】
Yがシアノを表すことを特徴とする請求項464記載の方法。
【請求項467】
Xが塩素を表し、Yがシアノを表すことを特徴とする請求項464記載の方法。
【請求項468】
前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンがD:
【化33】
により表され、
ここで、
Qが、シアノ、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アラルキルカルボニル、またはヘテロアラルキルカルボニルを表し、
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルコキシル、ヘテロアラルコキシル、アルキルアミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、またはヘテロアラルキルアミノを表すことを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項469】
Qがシアノを表すことを特徴とする請求項468記載の方法。
【請求項470】
Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項468記載の方法。
【請求項471】
Qがシアノを表し、Gが、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシル、またはアラルコキシルを表すことを特徴とする請求項468記載の方法。
【請求項472】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約70モル%未満で存在することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項473】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約40モル%未満で存在することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項474】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約10モル%未満で存在することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項475】
前記触媒が、前記プロキラルβ−シアノケトン、プロキラルβ−ケトエステル、プロキラルβ−シアノエステルまたはプロキラル1,3−ジケトンに対して、約5モル%未満で存在することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項476】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約50%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項477】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約70%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項478】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項479】
前記キラル非ラセミβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項480】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約90%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項445記載の方法。
【請求項481】
前記キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノケトン、キラル非ラセミβ−アミノβ−ケトエステル、キラル非ラセミβ−アミノβ−シアノエステルまたはキラル非ラセミβ−アミノ1,3−ジケトンが、約95%より大きい鏡像異性過剰またはジアステレオマー過剰を有することを特徴とする請求項445記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2008−545704(P2008−545704A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513730(P2008−513730)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【国際出願番号】PCT/US2006/020324
【国際公開番号】WO2006/130437
【国際公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(502361511)ブランデイス ユニヴァーシティー (8)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【国際出願番号】PCT/US2006/020324
【国際公開番号】WO2006/130437
【国際公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(502361511)ブランデイス ユニヴァーシティー (8)
【Fターム(参考)】
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