説明

二成分払出装置

【課題】異なる二つの物質を一つの容器に別々に収納し、重力で第一の流体を押し出しながら、同時に粒状物を含む第二の流動可能な物質を払出すための方法及び二成分払出装置の提供。
【解決手段】発泡性の第一の流体35を多孔性物質59を通して押し出し、第一の泡状の押し出し物を得、これと同時に、粒状物を含むことが好ましい第二の流動可能な物質45を第一の押し出し物の付近に払出すための方法及び器具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の範囲
本発明は、二成分を含む生産物流体を製造及び払出しするための払出装置に関し、一方の成分は粒状物又は高粘度流体のいずれかを含むことが好ましい。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
粒子状の固形物を含む洗浄流体及び手用洗剤等の流体が知られている。これらの流体には、砂状物の入った又は顆粒状のハンドソープ又はローション等の流体が含まれる。粒状物が大きかったり重かったりする可能性があると、砂状物の入った流体は、粒子が沈殿して組成が不均一になったり保存期間が短くなったりするという欠点を有する。ゲル化剤を配合することによりある程度まで沈殿を減少させることができるが、ゲル化剤は一般的に流体の粘度を上昇させるため、不利である場合が多い。
【0003】
粒子状の固形物は砂状物及び軽石を含んでよい。砂状物とは、研磨材として使用できるくらい比較的小さな(好ましくは角のある)任意の顆粒状物質である。軽石とは非常に軽い多孔質の火山ガラスであって、粒子の大きさが異なっているために洗剤中で研磨材及び吸収剤として使用できる可能性がある。
【0004】
上記以外の粒子状の固形物としては、特許文献1に開示されているようなプラスチック合成樹脂スクラバー粒子、特許文献2に開示されているような、木粉、細粒状海綿、細粒状コルク及びおがくず等のセルロース研磨材、並びに、特許文献3に開示されているような飛散シリカ細粒等の細粒化シリカが挙げられる。
【0005】
砂状物の入った流体は、一般的に、流体中に砂状物が配合されたものであり、使用できる状態になっている。公知の払出装置は、砂状物又は他の粒状物を流体とは別々に払出したり、また、払出し後に砂状物と流体とを合わせたりできるものではない。従って、公知の払出装置は、使用前には別々にしておくことが好ましい粒状物及び流体を多量に払出すには有用でない。
【0006】
泡を形成する公知の払出装置は、一般的に、小孔を有する多孔性物質である泡形成装置に気液混合物を通過させる。孔又は気孔に気液混合物を通過させることにより、この混合物が乱流状態におかれるため、泡を形成できる。泡を形成する多孔性物質は、例えば、プラスチック若しくはセラミックの多孔性物質、又は、十字に交差した金属若しくはプラスチックのワイヤーでできたメッシュ若しくはふるい、又は、布地であってよい。
【0007】
払出される流体の多くは粒状物を含み、公知の泡形成装置を通過する際に、この粒状物が装置の孔又は気孔に詰まって装置を使用できなくする可能性がある。また、粘度の高い流体は、正常操作条件の範囲を超える圧力をかけないと十分に流れないため、泡形成装置の小さな孔又は気孔を通って流れるのに適切ではない。
【0008】
公知の払出装置では、粒状物又は粘度の高い流体を配合した流体を払出して泡状物を得ることができない。
【0009】
公知の泡形成装置は、本出願人らによるOphardtらの2002年6月25日に発行された特許文献4、Banksの1995年8月29日に発行された特許文献5、及び、Banksの2000年7月4日に発行された特許文献6に記載されているものを含む。これらの開示内容は、本明細書中に参照することによって組み込む。
【0010】
公知の装置は、払出すまで別々にしておくことが好ましい二成分を払出すことができるポンプ部の構造が単純ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許No.3,645,904
【特許文献2】米国特許No.4,508,634
【特許文献3】米国特許No.4,673,526
【特許文献4】米国特許No.6,409,050
【特許文献5】米国特許No.5,445,288
【特許文献6】米国特許No.6,082,586
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
発明の要約
従来公知の装置の欠点を少なくとも部分的に克服するために、本発明は、第一の流体を押し出して第一の押出物を得、同時に、粒状物を含むことが好ましい第二の流動可能な物質を払出すための方法及び器具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
第一の流体は、発泡性であって、かつ、多孔性物質を通って押し出されることにより、泡状の第一の押出物を得られるようなものであることが好ましい。第二の流動可能な物質は、流体又は流動可能な粒状物であってよい。
【0014】
本発明は、ある態様において、第一の貯蔵器に発泡性の第一の流体を供給し、第二の貯蔵器に第二の流動可能な物質(好ましくは、乾燥粒状物、又は、流体中の粒状物)を供給することを含む、泡を払出す方法を提供する。上記方法は、第一の流体を空気と共に多孔性物質を通過させ、泡を含む中間生成物を得て排出口へ押し出すことを含む。また、上記方法は、第二の流動可能な物質を、多孔性物質を通過させることなく同時に排出口へ払出し、これによって、泡を含む中間生成物及び第二の流動可能な物質を含む最終生産物を製造することも含む。第二の流動可能な物質は、多孔性物質を通過できない粒子状の固形物を含む流体、粘度が非常に高いために多孔性物質を通過できない流体、及び、乾燥した流動可能な粒状物から選択されることが好ましい。
【0015】
第二の流動可能な物質が流体である場合、好ましくは、泡を含む中間生成物及び第二の流体は共に排出通路へ押し出されて、そこで互いに接触し、好ましくはこの排出通路の中で合一する。また、泡を含む中間生成物及び第二の流体は、共に押し出された後、排出通路の中である程度混合されてもよい。
【0016】
泡を含む中間生成物及び第二の流体は、一方の流体がもう一方の周りを環状に同じ方向へ押し出され、流体として共に押し出されることが好ましい。泡を含む中間生成物は、第二の流体を含むもう一方の流体の周りを環状に押し出されることが好ましい。
【0017】
単独で又は空気と共に第一の流体を多孔性物質を通して押し出すこと、並びに、第二の流動可能な物質を払出すこと及び/又は押し出すことは、ピストンチャンバー形成部中で独立したピストン部が動くことによって実施されることが好ましい。独立したピストン部とピストンチャンバー形成部との間には、第一の貯蔵器に連結した入口と排出口とを有する第一の流体チャンバー、及び、第二の貯蔵器に連結した入口を有する流動可能な物質のための第二のチャンバーがあることが好ましい。ピストン部がピストンチャンバー部の中で相互に動くと、第一の流体は第一の流体チャンバーの中に引っ張られたりそこから押し出されたりし、また、第二の流動可能な物質は第二のチャンバーから払出され、2本の流体は共に使用者へ供給される。第一の流体が発泡性である場合、独立したピストン部とピストンチャンバーとの間には、更に、空気入口及び排気口を有する空気チャンバーもある。ピストン部がピストンチャンバー部の中で相互に動くと、空気は空気チャンバーの中に引っ張られたりそこから押し出されたりし、第一の流体は第一の流体チャンバーの中に引っ張られたりそこから押し出されたりし、そして、第二の流動可能な物質は第二のチャンバーから払出される。空気及び第一の流体は混ざり合って泡形成装置を通過し、泡状中間生成物が得られる。第二の流動可能な物質は、泡状中間生成物と共に使用者へ送られる。
【0018】
公知のポンプを様々に組み合わせて、本発明に従って払出装置を提供するために使用できる。
【0019】
例えば、(粒状物又は粘度の高い液体を含んでいても含んでいなくてもよい)流体を払出しかつ押し出すポンプとして、(大きさの異なるシリンダーを有していても有していなくてもよい)一方向弁を組み込んだ2つ又は3つのポンプを、例えば、本出願人らによるOphardtの1994年2月1日に発行された米国特許No.5,282,552に記載されているように使用してよい。この開示内容は、本明細書中に参照によって組み込む。空気と発泡性の液体とを混合する際に使用して泡状中間生成物を得ることができるポンプの性質に関しては、本出願人らによるOphardtらの2002年6月25日に発行された米国特許No.6,409,050、Banksの米国特許No.5,445,288及びNo.6,082,586に開示されているようなものを採択できる。好ましい実施形態によれば、泡状中間生成物の払出しと同時に第二の流動可能な物質を払出すポンプ機構を得るために、泡状中間生成物を形成する従来公知の装置の中で使用するようなピストン及びこれと相補的なピストンチャンバー形成部を改変する。
【0020】
好ましいポンプ機構は、独立したピストンと独立したピストンチャンバー形成部との間に、第一の流体及び第二の流動可能な物質それぞれのために、また、第一の流体が発泡性である場合には任意に空気のために、ポンプチャンバー及び/又はポンプ機能をそれぞれ別々に有していてよい。これらの2つ又は3つのチャンバーはそれぞれ、ピストン及びピストンチャンバーと同じ軸方向に配置されることが好ましい。従来公知の払出装置のように、ピストンをピストンチャンバー形成部に対して相互に動かして、それぞれのチャンバーからの汲み出又は払出しを実施してよい。ピストンの相互の運動は、公知の石鹸払出装置のようにレバーを手動で動かすことによって実施できる。
【0021】
公知の石鹸払出装置は、永久使用の払出装置ハウジングの中に配置したりこの中を置き換えたりするのに適した使い捨てポンプを有する使い捨ての貯蔵器を含む。本発明によれば、既存の公知の払出装置の中を置き換えるために、使い捨てポンプを含む新規の使い捨て貯蔵器部が得られる可能性がある。しかしながらこの新規の貯蔵器は、貯蔵器チャンバーを2つ組み込んだものである(一方は発泡性である可能性がある第一の液体のため、もう一方は、例えば粒状物を含む、第二の流動可能な物質のため)。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明による払出装置の第一の実施形態を側面から見た断面概略図である。
【図2】本発明による払出装置の第二の実施形態を側面から見た断面図である。
【図3】図1の押し出された物質を切断線3−3’で切断した断面図である。
【図4】図3と同様の図であるが、砂状物液押出物が異なる。
【図5】本発明による払出装置と共に使用するための貯蔵器の概略図であり、1つの貯蔵器をもう1つの貯蔵器の中に配置している。
【図6】貯蔵器の別の配置図であり、貯蔵器2つは積み重ねてある。
【図7】貯蔵器の別の配置の概略図であり、貯蔵器は並べてある。
【図8】柔らかいシートでできた貯蔵器を側面から見た断面概略図であり、内部の壁の外壁を形成しているシートと外側の貯蔵器の内壁を形成しているシートは同じものである。
【図9】本発明による払出装置の第三の実施形態を、膨張させた状態で側面から見た断面図である。
【図10】図9の弁栓部を、収縮させた状態で側面から見た断面図である。
【図11】本発明による払出装置の第四の実施形態を、収縮させた状態で側面から見た断面図である。
【図12】図11の切断線A−A’で切断した断面図であり、ピストンチャンバー形成部のみを示す。
【図13】本発明による払出装置の第五の実施形態を、膨張させた状態で側面から見た断面図である。
【図14】図13の実施形態の、収縮させた状態における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図面の詳細な説明
本発明による第一の好ましい実施形態を図解した図1について説明する。
【0024】
概して10で示すポンプ機構は、概略的には、第一の貯蔵器14の開口部12の中に固定されている。ポンプ機構10はピストンチャンバー形成部16を含み、その中でピストン18を同じ軸方向に滑らせることができる。
【0025】
ピストンチャンバー形成部16とピストン18との間にチャンバーが3つ設置されている。これらの3つのチャンバーは、空気チャンバー20、泡状液チャンバー30及び砂状物液チャンバー40を含む。これらのチャンバーはそれぞれ、一方向入口弁及び一方向排出弁を有する。空気チャンバー20は、柔らかい環状フランジを備えた一方向入口弁21を有していて、この環状フランジは外側に向かって放射状に傾斜しており、空気がチャンバー20に入れるように放射状に内側に反っている。一方向排気弁22も柔らかい環状フランジを同様に有していて、この環状フランジは内側に向かって放射状に傾斜しており、空気が空気チャンバー20から出られるように放射状に外側に反っている。空気入口弁21及び排気弁22は、ピストン18に設置されている。
【0026】
泡状液チャンバー30には入口33があり、これによって貯蔵器14の内部と流体でつながっている。一方向泡状液入口弁31は柔らかい環状フランジを有していて、この環状フランジは外側に向かって放射状に傾斜しており、泡状液35が貯蔵器14から泡状液チャンバー30に入れるように放射状に内側に反っている。一方向泡状液排出弁32は柔らかい環状フランジを有していて、この環状フランジは内側に向かって放射状に傾斜しており、泡状液が泡状液チャンバー30から出られるように放射状に外側に反っている。泡状液入口弁31は、ピストンチャンバー形成部16に設置されている。泡状液排出弁32はピストン18に設置されている。
【0027】
ピストンチャンバー形成部16は、概略的には、砂状物液45を入れた第二の貯蔵器44とその上端で連結している。第二の貯蔵器44は、折り畳みできること、及び、例えば口の部分がピストンチャンバー形成部16に固定するのに適した袋の形態であることが好ましい。
【0028】
砂状物液チャンバー40には入口43があり、第二の貯蔵器44の中から出た砂状物液45が入口43を通り抜けて一方向砂状物液入口弁41を通過し、砂状物液チャンバー40の中に流れ込むことができる。この一方向砂状物液入口弁41はピストンチャンバー形成部16に固定された柔らかい環状フランジを有していて、この環状フランジは外側に向かって放射状に傾斜しており、砂状物液45が砂状物液チャンバー40の中に流れ込めるように放射状に内側に反っている。
【0029】
ピストン18には柔らかい環状フランジを有する一方向砂状物液排出弁42がついており、この環状フランジは外側に向かって放射状に傾斜していて、砂状物液が砂状物液チャンバー40から出られるように放射状に内側に反っている。
【0030】
ピストン18は中空状の砂状物分配管50を有していて、この管の内部は、砂状物液排出弁42付近の閉口内端部52から開口砂状物液排出口53に向かって軸方向に砂状物分配通路46となっている。砂状物分配管50には砂状物液排出弁42から間隔をあけて密閉フランジ54が設置されていて、流体はこの密閉フランジ54を通過できず、軸方向のどちらにも流れない。一方向砂状物液弁42と密閉フランジ54との間の環状の空間49から砂状物分配通路46までの間には、開口部56が放射状に伸びている。
【0031】
ピストンチャンバー形成機構の中でピストン18が相互に動くと、第二の貯蔵器44から砂状物液チャンバー40の中へ砂状物液45が連続的に引っ張られ、これによって、一方向砂状物液排出弁42から放射状に伸びる開口部56を通って砂状物液45が砂状物分配通路46の中へ払出されるか又は押し出され、続いて砂状物液排出口53から排出される。羽根57を砂状物分配管50に設置して、砂状物液チャンバー40を形成するピストンチャンバー形成部16の円筒状内部側壁58の内部にピストン18を軸方向に配置できるようにすることが好ましい。
【0032】
泡状液チャンバー30について、ピストン18がピストンチャンバー形成部16の中へ及び外へ相互に動くことによって、泡状液35が入口開口部33から泡状液入口弁31を通過して泡状液チャンバー30の中へ引っ張られ、泡状液排出弁32から払出されるか又は押し出されて、泡状液分配通路36を通って泡状液分配通路36と空気分配通路26との連結部へ押し出される。
【0033】
空気チャンバーについて、ピストン18がピストンチャンバー形成部16の中へ及び外へ相互に動くことによって、空気が空気入口弁21を通過して空気チャンバー20の中へ引っ張られ、空気チャンバー20から排気弁22を通過して空気分配通路26を通って放出される。この空気分配通路26は環状混合チャンバー60において液体分配通路36と合流していて、この環状混合チャンバー60の付近には、ピストン18が砂状物分配管50の周りに保持している環状の多孔質部59がある。混合チャンバー60から放出された空気及びここから押し出された泡状液は、多孔質部59を通過して押し出され、概略的に61で図示する、空気、泡状液及びこれからできた気泡を含む泡状中間生成物が得られる。
【0034】
泡状中間生成物61が環状多孔質部59の排出口側から押し出されるのと同時に、砂状物液45が砂状物分配通路46を通って砂状物液排出口53から押し出される。砂状物液排出口53から放出される際、砂状物液45は円筒状の押出物48であり、泡状中間生成物61はこれの周りに環状に押し出される(両者は共に図3中に概略的に図示する)。ピストン18は排出管62を有していて、この排出管62は多孔質部59及び砂状物分配管50から軸方向に伸びており、軸方向に長い排出通路になっている。泡状中間生成物61及び砂状物液押出物48がこの排出通路を通って共に押し出される際に、この排出通路によって、この両者の衝突の促進、圧迫、合一、付着及び/又は混合を補助できる。
【0035】
第一の貯蔵器14の性質は限定されず、上端の開いた又は閉じた容器を含んでいてよい。閉じている場合には、容器は、穴のあいた硬い容器であっても折り畳める容器であってもよい。また、砂状物貯蔵器44の性質についても限定されず、上端の開いた又は閉じた容器を含んでいてよい。閉じている場合には、容器は、折り畳める容器であっても穴のあいた硬い容器であってもよく、第一の貯蔵器の内部にあってよい。
【0036】
本発明による払出装置の第二の実施形態を示す図2について説明する。図1と同様の参照番号を図2中でも使用して、類似する要素を示す。図1と同様に、図2は、空気と発泡性の液体とを払出して泡状中間生成物を生成するための第一の払出装置、及び、同時に第二の流体を払出す第二の払出装置の組み合わせを概略的に図示する。泡状中間生成物を生成するための第一の払出装置は本出願人らによる米国特許No.6,409,050に開示されているようなものであって、貯蔵器14からの泡状液35と空気とを混合するものであるが、ピストンチャンバー形成部16及びピストン18の内端部に(本出願人らによる米国特許No.5,282,552に開示されているような)ポンプを更に追加して第二の貯蔵器44から第二の液体45を払出すように改変したものである。
【0037】
図2中においては、空気チャンバー20について、ピストン18が相互に動くことによって、空気が空気チャンバー20の中へ引っ張られ、空気分配通路26を通って有効に放出され、放射状に内側に向かっている分配口54へと誘導される。泡状液チャンバー30は、ピストン18を動かすと第一の貯蔵器14から泡状液入口33を通って泡状液35が入る可能性のあるチャンバーであり、泡状液35は中間チャンバー64を通って泡状液チャンバー30に送られてよく、この泡状液チャンバー30から特に放射状排出口66を通って環状の泡状液分配通路36へ払出される。この環状の泡状液分配通路36は、環状の多孔質ふるい59上部の環状混合チャンバー60の中で、空気分配通路26を通って分配口54から出て来た空気と合流していて、空気と泡状液とが共に多孔質ふるい59を通らされることによって、排出管62の中に泡状中間生成物が生成する。
【0038】
砂状物液を押し出すための図2中のポンプ部は、図1中のものと本質的に同じである。砂状物液45は、入口43から砂状物液チャンバー40に入り、ピストン18が動くと、中央の砂状物液分配管50の砂状物液分配通路46を通って排出口53から外に押し出される。
【0039】
空気と泡状液とからできた泡状中間生成物はふるい59を通って排出管62の中へ、砂状物液分配管50の周りに環状に押し出される。一方、砂状物液45は砂状物液分配管50から排出管62の中へ同時に押し出される。
【0040】
図1及び図2の実施形態は共に、泡状中間生成物の排出口、及び、砂状物液押出物48の周りに環状に押し出された泡状中間生成物と軸を同じくする砂状物液の排出口を図示する。この実施形態は好ましいが、必須ではない。また、図1及び図2は、同じ軸方向に押し出された泡状中間生成物及び砂状物液を示すが、これは必須ではない。泡状中間生成物及び砂状物液押出物は、単に並べて、又は、排出管の異なる位置において、又は、例えば泡状中間生成物の周りに砂状物液押出物が環状になった状態で、又は、単にどこか(好ましくは排出管付近)に、押し出すことができる。別の好ましい実施形態としては、砂状物液分配管50の排出口53は、砂状物液押出物を分割して流体を複数生成してよく(例えば、図4中に示すように、4本の流体48が排出管65の内部に間隔をあけて放射状かつ環状に配置してよく)、泡状中間生成物61と押出物48との接触及び合一を増大してよい。
【0041】
図1及び図2の好ましい実施形態において、3つの別個のチャンバーを有するポンプ機構を図示する。これらのチャンバーはそれぞれ、3本の異なる流体(すなわち空気、泡状液及び砂状物液)を受け入れ及び放出するのに適している。構成部2つのみ(すなわちピストンチャンバー形成部16及びピストン18)の間にチャンバーを3つ形成することが好ましいが、必須ではない。2つの別個のポンプ部を設置することにより、単一の作動装置で平行に汲み出すことができた。このポンプ部は、それぞれ排出口(すなわち、泡状中間生成物を生成する泡形成ポンプの排出口、及び、これとは別個の砂状物液ポンプの排出口)を有し、これら排出口は、泡状中間生成物及び砂状物液押出物を同じ位置で共に押し出すために連結している。
【0042】
2つの貯蔵器14及び貯蔵器44を、一方の貯蔵器をもう一方の貯蔵器の中に設置することは必須ではない。これら貯蔵器は、それぞれの液体(すなわち泡状液及び砂状物液)を汲み出す入口が泡状液チャンバー及び砂状物液チャンバーの入口とそれぞれ連結していれば、それぞれ別個の貯蔵器であってよい。(例えば図1及び図2中に図示するポンプのいずれかと共に使用するのに)適切に設置してよい2つの貯蔵器14及び貯蔵器44の異なる配置のいくつかを概略的に図示する図5〜8について説明する。この点において、図5は、図2中に示すように貯蔵器14から離してその内部に貯蔵器44を設置した2つの別個の貯蔵器を図示する;図1及び図2中に示す空気チャンバーの外側に貯蔵器14の開口部12を取り付け、また、図1及び図2中に示すピストンチャンバー形成部16の内部の外側壁58にチャンバー44の排出口13を取り付けてある。
【0043】
中央を通路が貫通している環状の貯蔵器14を図示する図6について説明する。貯蔵器44は、貯蔵器14の上部に垂直に積み重なっている。貯蔵器44の排出口13は、図1又は図2のピストンチャンバー形成部16の円筒状側壁58に取り付けるのに適している。貯蔵器14の環状の排出口12は、図1及び図2中に示す空気チャンバー20の周りのフランジに固定するのに適している。
【0044】
図7について、容器14及び容器44は隣り合って配置するが、図7中では簡潔に図示するために間隔をあけて示す。それぞれにはポンプに固定するための円筒状の連結部があり、選択的な開口部を有していて、例えば、図1及び図2中に示すチャンバー30に貯蔵器14中の流体を適切に連結し、また、図1及び図2中に示すチャンバー40に貯蔵器44を適切に連結することができる。
【0045】
図8は、柔らかいプラスチックシートでできていて、図1及び図2中に示すように下端排出口12が空気チャンバー20の周りに固定するのに適しており、また、図1及び図2中に示すように内部のシートが円筒部58の周りに固定するのに適している複式袋の断面概略図である。貯蔵器44の外壁を形成する柔らかいシートは、貯蔵器14の内壁を形成している。例えば上部の共通連結部に沿って、シートの上端は閉じていてよい。当業者であれば、上記以外にも多くの改変及び変形形態を見出せるであろう。
【0046】
図1及び図2の実施形態において、第二の貯蔵器44中の液体を砂状物液と称する。本発明によれば、砂状物液は砂状物を含む液体のみに限定されないことが好ましい。砂状物液とは例えば粒子状の固形物を含む液体を通常は意味するが、本明細書中の砂状物液は、(例えば、従来は多孔性物質を通過しなかった粘度の高い液体、又は、それ以外の、泡が形成されるまでは泡状液と混合しないことが望ましい任意の液体として望ましい可能性のある)任意の液体で置き換えてもよい。
【0047】
ポンプ機構10の第三の実施形態を示す図9について説明する。これは、砂状物液45を第二の貯蔵器44から汲み出すための液体ポンプを、乾燥した流動可能な粒状物(図9中で100と示す)を第二の貯蔵器44から払出す重力流払出装置で置き換えることを除いては、図1中に示すものと同一である。図9中に示すように、分配管50は、閉口内端52に栓102を有する。密閉フランジ54は軸方向に拡大していて、密閉用Oリングを含み、ピストンチャンバー形成部16の内部側壁58を密閉してチャンバー40を形成している。放射状に伸びる開口部56が分配管50を通って開いていて、粒状物100がチャンバー40から分配通路46の中に流れ込み、その後排出口53から外へ出られるようになっている。
【0048】
分配管50は、その入口43付近に、放射状に内側に向かって伸びる環状の弁台104を有していて、ピストン18がピストンチャンバー形成部16の中へ及び外へ相互に動くと、この環状の弁台104と栓102とにより、貯蔵器44中の粒状物100が重力で下へ流れてチャンバー40の中に流れ込むことができる。
【0049】
図9は、膨張させた状態におけるピストン18を図示する。栓102は弁台104に取り付けられているか、又は、十分近くに設置されていて入口43を塞ぎ、流体が下へ流れてチャンバー40の中に流れ込むのを防いでいる。
【0050】
図10は、ピストン18を収縮させた状態における、栓102及び弁台104の相対的な位置関係を図示する。栓102が十分に内部に動くと、第二の貯蔵器44からの粒状物100が重力で自由に下へ流れてチャンバー40の中に流れ込む。
【0051】
栓102の軸方向の長さ及び弁台104の相対的な大きさ及び位置を適切に選択して、ピストンを一回動かす度にチャンバー40の中に流れ込む可能性のある粒状物100の量の調節、及び、ピストンを動かす際に粒状物100を払出す相対的なタイミングの調節が可能である。どんな場合においても、粒状物100は、排出口53から48として、排出通路へ泡状中間生成物61を払出すのと本質的に同時に払出されるべきである。
【0052】
分配管50を通る開口部56は、ここを通る粒状物100が重力で流れやすいように広くなっている。ピストン18が中へ及び外へ相互に動く度に、泡状中間生成物61は排出管62の中に払出され、これと同時に粒状物100が排出口53から払出される。泡状中間生成物61及び払出された粒状物48は、排出口62から人の手等へ分配される。
【0053】
図9の実施形態は、空気チャンバー20、発泡性液体チャンバー30及びチャンバー40を、全て同軸上に有する。
【0054】
本発明によるポンプ機構10の第四の実施形態を図示する図11及び図12について説明する。図11のポンプ機構10は、図2のもの及び米国特許No.6,409,050に記載されているものと類似する泡形成ポンプを活用したものであり、図9中に示すものと類似する栓式払出装置を含んでいて、流動可能な粒状物100を第二の貯蔵器44から払出す。
【0055】
図11及び図12において、上記図と同様の番号を使用して、類似する要素を示す。
【0056】
ピストン18は、ピストンチャンバー形成部16の中へ及び外へ滑らせることができる。ピストン18とピストンチャンバー形成部16との間には空気チャンバー20が定められていて、ここから空気が空気分配通路26を通って出て、多孔質部59上部の混合チャンバー60に送られる。また、ピストン18とピストンチャンバー形成部16との間には更に泡状液チャンバー30が定められていて、第一の貯蔵器14から泡状液入口33を通って中間チャンバー64に送られた泡状液35が、その後で泡状液チャンバー30に送られる可能性がある。この泡状液チャンバー30から、ピストンチャンバー形成部16の円筒状内壁110の外側端とピストン18の内側肩部との間の軸方向の間隙106を通って、泡状液が外側へ放射状に払出され、その後混合チャンバー60へ送られる可能性がある。図11中の混合チャンバー60は、外側の環状のピストン胴部120の中心にあいている穴の内部に固定された中央ピストン栓114の外側に軸方向に広がっている1つ以上の溝である。従って、収縮させると、空気及び泡状液が混合チャンバー60の中に押し込まれて、多孔質部59を通過して泡状中間生成物が内側の排出管122から押し出される。ピストン18を引くと、空気が、排出管122、多孔質部59及び混合チャンバー60を上に向かって通過することによって空気チャンバー20に入る可能性がある。
【0057】
ピストンチャンバー形成部16は、中心軸128の周りに軸方向に外部円筒状壁124及び内部円筒状壁110を有し、これらは端壁130で連結していて、その中にピストン胴部120及び中央ピストン栓114を軸方向に滑らせて収納するのに適している。
【0058】
環状開口部138は、図12中に示すように、壁110と壁124との間で端壁130を半径方向に貫通している。ピストンチャンバー形成部16は、軸128と平行な軸136の周りに広がった、開口部132から中へ伸びる管134を含み、その中にチャンバー40が定められている。管134は入口43が開いていて、乾燥した流動可能な粒状物100を入れた第二の貯蔵器44と連結している。その入口43付近には管43があり、放射状に内側に向かって広がった環状の弁台104を有している。
【0059】
環状のピストン胴部120は中空の分配管50を有していて、この分配管50はチャンバー形成部16の管134の中へ軸方向に伸びており、この中で軸方向に滑ることができる。
【0060】
分配管50の内端には、弁台104と組み合わさって機能するのに適した栓102がついている。
【0061】
分配管50は、管134の内側壁58で密閉するための密閉フランジ54を有している。分配管50の内部には分配通路46があり、この内部分配通路46の中心に分配管50を通る開口部56があり、粒状物100がチャンバー40から内部分配通路46の中へ流れ込めるようになっている。
【0062】
分配管50の内部分配通路46は分配通路138と連結していて、この分配通路138は環状のピストン胴部120を通り、内側の排出管122と外側の管144との間において排出管122の周りに環状に広がる環状排出通路142の中へと伸びている。
【0063】
外側の管144、及び、これによって定められた排出通路142の下端146は、内側の排出管122の下端148から間隔をあけて上方にある。重力で払出された乾燥した粒状物100は、外側の管144の下端146から、内側の排出管122の下端148へ重力で落ち、そこで粒状物100は泡状中間生成物と合わさって使用者の手の上等に受け取られて使用される可能性がある。粒状物100の排出通路142と泡状中間生成物の排出口148との間に150で示す垂直方向の間隔があることによって、排出口148から出た液体が排出通路142へ入らず、このため粒状物100が排出通路142に詰まることは確実にない。
【0064】
図11及び図12中の弁栓機構の構造及びはたらきは、図9中におけるものと本質的に同じであるが、図11及び図12中では、ピストン18の残りの部分と軸が同じではない。
【0065】
本発明によるポンプ機構10の第五の実施形態を図示する図13及び図14について説明する。
【0066】
図13及び図14の実施形態は、図11及び図12中のものと同一の一般的な構成及びはたらきを有するが、ピストン18の中に軸方向に入っているポンプが流体を泡立たせずに払出すのに適したものであるため、空気チャンバーは設置されていない。むしろ、図13及び図14中の第一の貯蔵器14から流体35を汲み出すポンプは、図1中で使用する、第二の貯蔵器44から流体を汲み出すものと同一の型である。
【0067】
図13及び図14中において、環状のピストン胴部120は、2つの環状の部分160及び162から形成されていて、その間に分配通路138が形成されていてよい。第二の貯蔵器44から粒状物100を払出すための栓−分配機構の配置及びはたらきは、図11中のものと本質的に同一である。
【0068】
空気チャンバーを形成できる図13中で20と示すチャンバーの内容物は、ピストンチャンバー形成部16の外壁124の内側とピストン18との間を密閉しないことによって、外気中に排出される可能性がある。
【0069】
図9、図11及び図13は、第二の貯蔵器44から粒状物100を払出す実施形態を示す。この粒状物100は、乾燥粉末、砂及び乾燥球粒等のような、重力で流動可能な任意の物質を含んでよい。この粒状物100は、洗浄流体及び手用洗剤等の流体に添加することが望ましい可能性のある、砂状物、軽石及びシリカ等の粒子状の固形物を含む。また、上記以外の粒子状の固形物は、例えば使用するまで流体と接触しない方がよい固形物として使用してもよい。
【0070】
各実施形態は、本出願人らによる1994年12月20日に発行された米国特許No.5,373,970に開示されている壁取付式石鹸払出装置等の公知の石鹸払出装置における使用に難なく適応している石鹸払出機構を提供するのに特に適している。この開示内容は、本明細書中に組み込む。第一の貯蔵器14及び第二の貯蔵器44を組み合わせて含む構造を、既存の貯蔵器と直接置き換えるのに適した形及び/又は大きさになるように都合よく配置できる。作動機構への連結に適したポンプ部及び特にピストンの外部機構は払出装置のためのものと同一であってよく、従って、本発明のポンプを有する払出装置貯蔵器は、一体型ポンプを有する公知の石鹸貯蔵器と置き換えることによって、既存の払出装置ハウジングにおいて使用できるよう容易に適応させることができる。
【0071】
当業者であれば、多くの改変及び変形形態を見出せるであろう。本発明の参照を定義するために、付随する特許請求の範囲を作製している。
【符号の説明】
【0072】
3−3’、切断線
10、ポンプ機構
12、開口部
13、開口部
14、第一の貯蔵器
16、ピストンチャンバー形成部
18、ピストン
20、空気チャンバー
21、空気入口弁
22、排気弁
26、空気分配通路
30、泡状液チャンバー
31、泡状液入口弁
32、泡状液排出弁
33、入口
35、泡状液
36、泡状液分配通路
40、砂状物液チャンバー
41、砂状物液入口弁
42、砂状物液排出弁
43、入口
44、第二の貯蔵器
45、砂状物液
46、砂状物分配通路
48、押出物
49、空間
50、砂状物分配管
52、閉口内端部
53、砂状物液排出口
54、密閉フランジ、分配口
56、開口部
57、羽根
58、内部側壁
59、多孔質部
60、混合チャンバー
61、泡状中間生成物
62、排出管
64、中間チャンバー
65、排出管
66、排出口
100、流動可能な粒状物
102、栓
104、弁台
106、間隙
110、円筒状内壁
114、ピストン栓
120、ピストン胴部
122、排出管
124、外部円筒状壁
128、中心軸
130、端壁
134、管
136、軸
138、分配通路
142、排出通路
144、管
146、下端
148、排出口
150、垂直方向の間隔
160、環状の部分
162、環状の部分
A−A’、切断線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
払出ポンプであって、
第一の流体を入れた第一の貯蔵器と、
重力で流動できる乾燥した流動可能な粒子状の固形物を入れた第二の貯蔵器と、
前記流体を下向きに払出す下端を有する垂直方向の流体払出管と、
隣接する流体払出管の周りに設置され、かつ、流体払出管の下端より上にある流動可能な物質の排出口であって、流動可能な物質を下向きに同時に払出す排出口と、
ピストンチャンバー形成部中の独立したピストン部、ここで、ピストン部とピストンチャンバー形成部との間には、第一の貯蔵器に連結した入口と流体払出管としての排出口とを有する第一の流体チャンバー、及び、第二の貯蔵器に連結した入口と流動可能な物質の排出口に連結した排出口とを有する流動可能な物質のチャンバーがある、と
を備え、
ピストン部がピストンチャンバー形成部の中で相互に動くことができ、ある方向に動くと、第一の流体が第一の流体チャンバーの中に引っ張られ、流動可能な物質のチャンバーの入口が閉じ、また、逆方向に動くと、第一の流体が流体払出管から排出され、流動可能な物質のチャンバーの入口が開き、
ピストン部がピストンチャンバー形成部の中で相互に動くと、第一の流体が流体払出管の下端から押し出され、これと同時に、流動可能な物質が固形物排出口から押し出される
ことを特徴とするポンプ。
【請求項2】
払出ポンプであって、
発泡性の液体である第一の流体を入れた第一の貯蔵器と、
重力で流動できる第二の流体を含む流動可能な物質を入れた第二の貯蔵器と、
第一の流体を下向きに払出す下端を有する垂直方向の流体払出管と、
隣接する流体払出管の周りに設置され、かつ、流体払出管の下端より上にある流動可能な物質の排出口であって、流動可能な物質を下向きに同時に払出す排出口と、
第一の貯蔵器と流体払出管の下端との間にある多孔性物質と、
ピストンチャンバー形成部中の独立したピストン部、ここで、ピストン部とピストンチャンバー形成部との間には、空気入口と排気口とを有する空気チャンバー、第一の貯蔵器に連結した入口と排出口とを有する第一の流体チャンバー、及び、第二の貯蔵器に連結した入口と排出口とを有する第二の流体チャンバーがある、と
を備え、
ピストン部がピストンチャンバー形成部の中で相互に動くことができ、ある方向に動くと、空気が空気チャンバーの中に引っ張られ、第一の流体が第一の流体チャンバーの中に引っ張られ、かつ、第二の流体が第二の流体チャンバーの中に引っ張られ、また、逆方向に動くと、空気が空気チャンバーの排気口から排出され、第一の流体が第一の流体チャンバーの排出口から排出され、かつ、第二の流体が第二の流体チャンバーの排出口から排出され、
独立したピストン部が動くことによって、第一の流体と空気は、加圧され、同時に多孔性物質を通過して、泡を含む中間生成物を形成し、この中間生成物が流体払出管の下端から押し出され、これと同時に、第二の流体が流動可能な物質の排出口から押し出される
ことを特徴とするポンプ。
【請求項3】
払出ポンプであって、
発泡性の液体である第一の流体を入れた第一の貯蔵器と、
重力で流動できる流動可能な物質を入れた第二の貯蔵器と、
第一の流体を下向きに払出す下端を有する垂直方向の流体払出管と、
隣接する流体払出管の周りに設置され、かつ、流体払出管の下端より上にある流動可能な物質の排出口であって、流動可能な物質を下向きに同時に払出す排出口と、
第一の貯蔵器と流体払出管の下端との間にある多孔性物質と、
ピストンチャンバー形成部中の独立したピストン部、ここで、ピストン部とピストンチャンバー形成部との間には、空気入口と排気口とを有する空気チャンバー、第一の貯蔵器に連結した入口と排出口とを有する第一の流体チャンバー、及び、第二の貯蔵器に連結した入口と排出口とを有する第二の流体チャンバーがある、と
を備え、
流動可能な物質は、乾燥した粒子状の固形物、多孔性物質を通過できない粒子状の固形物を含む流体、及び、粘度が非常に高いために多孔性物質を通過できない流体から選択されるものであり、
ピストン部がピストンチャンバー形成部の中で相互に動くことができ、ある方向に動くと、空気が空気チャンバーの中に引っ張られ、第一の流体が第一の流体チャンバーの中に引っ張られ、かつ、流動可能な物質が重力で第二の流体チャンバーの中に流れ込み、また、逆方向に動くと、空気が空気チャンバーの排気口から排出され、第一の流体が第一の流体チャンバーの排出口から排出され、かつ、流動可能な物質が第二の流体チャンバーの排出口から排出され、
独立したピストン部が動くことによって、第一の流体と空気は、加圧され、同時に多孔性物質を通過して、泡を含む中間生成物を形成し、この中間生成物が流体払出管の下端から押し出され、これと同時に、流動可能な物質が流動可能な物質の排出口から排出される
ことを特徴とするポンプ。
【請求項4】
前記第一の流体は発泡性であり、
前記ポンプはさらに、第一の貯蔵器と流体払出管の下端との間にある多孔性物質、及び、空気ポンプを備え、これにより、大気を加圧し、空気と第一の流体とを同時に多孔性物質に通過させて、中間生成物を形成し、この中間生成物が流体払出管の下端から払出される
ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
【請求項5】
前記第二の流体は、多孔性物質を通過できない粒子状の固形物を含む流体であり、該粒子状の固形物は、砂状物、軽石、プラスチック合成樹脂スクラバー粒子、木粉、細粒状海綿、細粒状コルク及び細粒化シリカからなる群から選択されるものである
ことを特徴とする請求項2又は4に記載のポンプ。
【請求項6】
前記粒子状の固形物は、砂状物、軽石、プラスチック合成樹脂スクラバー粒子、木粉、細粒状海綿、細粒状コルク及び細粒化シリカからなる群から選択されるものである
ことを特徴とする請求項3に記載のポンプ。
【請求項7】
前記流動可能な物質の排出口は流体払出管の周りに環状になっている
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のポンプ。
【請求項8】
前記流動可能な物質は、砂状物、軽石、プラスチック合成樹脂スクラバー粒子、木粉、細粒状海綿、細粒状コルク及び細粒化シリカからなる群から選択されるものである
ことを特徴とする請求項1又は7に記載のポンプ。
【請求項9】
前記第二の流体は、多孔性物質を通過できない粒子状の固形物を含む流体及び粘度が非常に高いために多孔性物質を通過できない流体から選択されるものである
ことを特徴とする請求項2に記載のポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−6663(P2012−6663A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185728(P2011−185728)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【分割の表示】特願2005−77439(P2005−77439)の分割
【原出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(504245664)ゴトーチ. コム インク. (11)
【Fターム(参考)】