説明

二成分用現像ローラ及び二成分現像方法

【課題】OPC地汚れの問題である逆帯電トナーの発生を押さえるよう現像ローラやキャリアの表面構造の組成が最適になるようにし、OPCの地肌汚れのない品質の良い安定した二成分用現像ローラ、及び該現像ローラを用いる二成分現像方法を提供すること。
【解決手段】負帯電のトナーを使用する二成分現像方法において、樹脂構造中に窒素を含有しその含有量の比が平均で窒素原子の原子の個数1に対して炭素原子の原子の個数20〜100である樹脂を少なくとも表面に有することを特徴とする二成分用現像ローラ、及び該現像ローラを用いることを特徴とする二成分現像方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法、静電記録法等において形成される電気的潜像を二成分トナーにより現像し顕画像を得る現像方法に用いられる二成分用現像ローラ、及び該現像ローラを用いる二成分現像方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真法としては、米国特許第2297691号明細書(特許文献1)、特公昭42−23910号公報(米国特許第3666363号明細書・・・特許文献2)等に記載されているように多数の方法が知られている。
一般には光導電物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーによって現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱加圧、圧力或いは溶剤蒸気等により定着し転写物を得るものである。
【0003】
また、トナーによって電気的潜像を可視化する方法としては、例えば米国特許第2874063号明細書(特許文献3)に記載されている磁気ブラシ法、米国特許第2618552号明細書(特許文献4)に記載されているカスケード現像法、米国特許第2221776号明細書(特許文献5)に記載されている粉末雲法及びファーブラシ現像法、液体現像法等、多数の現像法が知られている。
これらの現像法において、特にトナー及びキャリアを主体とする二成分現像剤を用いる磁気ブラシ法、カスケード法、液体現像法等が広く実用化されている。
【0004】
この他、高抵抗の磁性トナーを用いる現像方法として、特開昭52−94140号公報(西ドイツ特許第2704361号明細書・・・特許文献6)にはトナー粒子の誘電分極を利用した現像方法が示されている。
また、高抵抗の磁性トナーを用いるその他の方法として、トナー粒子相互の摩擦、トナー粒子とスリーブ等との摩擦等によりトナー粒子を摩擦帯電して、これを静電像保持部材に接触して現像する方法も知られている。
【0005】
一般に二成分現像といっても、類似の方法が色々考えられ、一般的には、磁性キャリアとトナーを混合し混ぜ合わせることにより、キャリアとトナーが摩擦帯電され、上記のような現像現象が発生する。このとき、常にフレッシュなトナーを供給するために、磁性ローラにより、トナーのまぶされたキャリアを感光体へ搬送する。したがって、ホッパー内にはトナーとキャリアの混合物がアジテータにより撹拌混合され、このときに必要な帯電量をトナーが獲得することになる。これを拡張した形で、ホッパー内にはトナーのみ貯蔵し、磁性ローラ表面にのみキャリアとトナーの混合物を磁力で保持する方法がある。このときには、ホッパー内よりトナーを少しずつローラ上のキャリアとトナーの混合物へ供給しローラ上でキャリアとトナーの撹拌が行なわれ、トナーに必要な帯電量を与える。
また、これら二成分現像において使用されるトナーは磁性トナーである場合もあれば、非磁性トナーである場合もある。
本発明は上記のような磁性二成分現像方式、非磁性二成分方式を含む二成分現像方法に用いられる二成分用現像ローラ、及び該現像ローラを用いる二成分現像方法に関するものである。
【0006】
負帯電のトナーを使用する二成分現像方式においては、感光体にトナーを現像する前に現像ローラ表面のキャリアとトナーの混合された現像剤中のトナーが、充分に負に帯電したトナーの薄層を形成しなければならない。充分に均一な帯電が行なわれないとトナーの粒子中に逆の帯電の正帯電トナーが生成し地肌部分の地汚れとなる。
しかし、今までどのような現像ローラ表面やキャリア表面でトナーを摩擦帯電したら良いか、またその表面の状態がどのようなものであれば効率良く充分に均一帯電されるかなどについては明らかになってなっておらず、試行錯誤により現像ローラの表面を構成するに至っている。しかし、これでは安定した均一帯電がなされず、逆にトナーに対して逆帯電成分を持たせる働きをしてしまい、OPCの地肌汚れの原因となり、トナー消費量が大幅に増えるためにランニングコストが高くなり、ユーザーに対して不利益をもたらしていた。
【0007】
【特許文献1】米国特許第2297691号明細書
【特許文献2】特公昭42−23910号公報
【特許文献3】米国特許第2874063号明細書
【特許文献4】米国特許第2618552号明細書
【特許文献5】米国特許第2221776号明細書
【特許文献6】特開昭52−94140号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、上記OPC地汚れの問題となっている逆帯電トナーの発生を押さえるよう現像ローラの表面構造の組成が最適になるようにし、OPCの地肌汚れのない品質の良い安定した二成分用現像ローラ、及び該現像ローラを用いる二成分現像方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は鋭意検討の結果、二成分用現像ローラについて、負帯電のトナーを使用する二成分現像において、現像ローラの表面を構成する樹脂に、少なくとも樹脂構造中に窒素を含有しその含有量の比が窒素原子の原子の個数1に対して炭素原子の原子の個数が20〜100である樹脂を用いた現像ローラを使用するか、または負帯電のトナーを使用する二成分現像方式において、現像ローラの表面を構成する樹脂に、少なくとも窒素を含有し、その含有量の比が窒素原子の原子の個数1に対して炭素原子の原子の個数が100以下である窒素を含有する物質を乾燥重量で50wt%以上の含有量で分散してなる樹脂を用いた現像ローラを使用するかが良く、これら現像ローラとキャリアの組み合わせた構成であれば帯電が安定し地肌汚れが防止されることを見い出した。
【0010】
即ち、本発明によれば、下記の二成分用現像ローラ、及びそれを用いる二成分現像方法が提供される。
(1)「負帯電のトナーを使用する二成分現像方法に用いられる現像ローラであって、樹脂構造中に窒素を含有しその含有量の比が平均で窒素原子の原子の個数1に対して炭素原子の原子の個数20〜100である樹脂を少なくとも表面に有することを特徴とする現像ローラ」、
(2)「負帯電のトナーを使用する二成分現像方法に用いられる現像ローラであって、窒素を含有しその含有量の比が窒素原子の原子の個数1に対して炭素原子の原子の個数100以下である窒素を含有する物質を乾燥重量で50wt%以上の含有量で分散してなる樹脂を少なくとも表面に有することを特徴とする現像ローラ」、
(3)「負帯電トナーを使用する二成分現像方法において、樹脂構造中に窒素を含有しその含有量の比が平均で窒素原子の原子の個数1に対して炭素原子の原子の個数20〜100である樹脂を少なくとも表面に有する現像ローラを用いることを特徴とする二成分現像方法」、
(4)「負帯電トナーを使用する二成分現像方法において、窒素を含有しその含有量の比が窒素原子の原子の個数1に対して炭素原子の原子の個数100以下である窒素を含有する物質を乾燥重量で50wt%以上の含有量で分散してなる樹脂を少なくとも表面に有する現像ローラを用いることを特徴とする二成分現像方法」。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、下記の効果を有する。
(1)負帯電のトナーを使用する二成分現像において現像ローラの表面樹脂の構造中に窒素を含有しその含有量の比が平均で窒素原子の原子の個数1に対して炭素原子の原子の個数20〜100であることにより地汚れレベルが大幅に改善される。
(2)負帯電のトナーを使用する二成分現像において現像ローラの表面樹脂の中に、窒素を含有しその含有量の比が窒素原子の原子の個数1に対して炭素原子の原子の個数100以下である窒素を含有する物質を分散してなる系であって、その含有量が乾燥重量で50wt%以上であることによりOPC地汚れレベルが大幅に改善される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
この現象が起こる原理について明確に証明はできないが、以下のように考えられる。
一般に、窒素原子は3価あるいは4価の構造をとることができ、外殻電子雲の電子が足りないため電荷的にはカチオンとなりやすいのではあるが、他の原子と結合して分子となったときには見かけ中和された様にみえる。しかし窒素原子自体は電子排斥性が非常に強く、他の酸性物質が近傍に存在するとその影響を受けて電子雲が酸性物質の方へ偏り疑似塩基として作用する。
一般に、負帯電トナーには負帯電用の帯電制御剤が分散されており、これら負帯電用の帯電制御剤は酸性物質であり、また、正帯電用トナーに使用される帯電制御剤は塩基性であるので帯電のし易さから考えると酸性物質は負に帯電しやすく、また、塩基性物質は正に帯電しやすくなると考えられる。
【0013】
したがって、本発明の構成で負帯電トナーを使用するとトナー自体は酸性であり、摩擦で擦る相手の現像ローラやキャリアは疑似塩基となり、現像ローラやキャリアは正に帯電しやすくなり、また、逆にトナーは負に帯電しやすくなる。これは必然的に現像ローラとキャリアの帯電列を極端に正帯電に、またトナーを極端に負帯電においたのと同じ状態である。
したがって、本発明におけるように現像ローラとキャリアの表面が正帯電性を持った物質で被覆してあれば、トナーをこれらの表面で摩擦帯電させることになるのでトナーの均一帯電としては理想的になるものと考えられる。
【0014】
本発明に使用できる、構造中に窒素をもった樹脂の一例には次のようなものが挙げられる。
ポリアミド;ポリイミド;ポリアミン;ポリイミン;ポリアクリルアミド;ポリアクリルイミド;ポリエチレンアミン;ポリエチレンイミン;ポリアリルアミン;アミノポリアクリルアミド;ポリアミドイミド;ポリエーテルイミド;ポリオキシエチレンアルキルアミン;ポリグリシジルアミン型エポキシ;ユリア樹脂;アミノ酸樹脂;ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、メラミン、あるいはこれらの樹脂や他の樹脂との共重合物、混合物などが使用できるが、あくまで一例であり、本発明がこれら樹脂の種類に左右されるものではない。
【0015】
本発明に使用できる、樹脂中に分散できる窒素原子を含んだ物質の一例としては次のものが挙げられる。
イミダゾール;2−メチルイミダゾール;2−エチル−4−エチルイミダゾール;2−フェニルイミダゾール;2−ウンデシルイミダゾール;2−ヘプタデシルイミダゾール;1−ベンジル−2−メチルイミダゾール;2−フェニル−4−メチルイミダゾール;1−シアノエチルイミダゾール;1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール;1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール;1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール;1−アミノエチル−2−メチルイミダゾール;1−アミノエチル−2−メチルイミダゾール;1−(シアノエチルアミノエチル)−2−メチルイミダゾール;N−[2−(2−メチル−1−イミダゾリル)]尿素;1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール;1−シアノエチル−2−メチルイミダゾールトリメリテート;1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾールトリメリテート;1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテート;2,4−ジアミノ−6−[2−メチル−1−イミダゾリル]−エチル−1,3,5−トリアジン;2,4−ジアミノ−6−(2−ウンデシル−1−イミダゾリルエチル)−1,3,5−トリアジン;2,4−ジアミノ−6−[2−エチル−4−メチル−1−イミダゾリルエチル]−1,3,5−トリアジン;1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド;N,N’−ビス(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)尿素;N,N’−(2−メチル−1−イミダゾリルエチル)−アジポアミド;2,4−ジアルキルイミダゾール−5−ジチオカルボン酸;1,3−ジベンジル−2−メチルイミダゾリウムクロライド;2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシルメチルイミダゾール;2−フェニル−4,5−ビス(ヒドロキシルメチル)イミダゾール;1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ビス(シアノエトキシメチル)イミダゾール;2−メチルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物;2−フェニルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物;2,4−ジアミノ−6−[2−メチル−1−イミダゾリルエチル]−1,3,5−トリアジン・イソシアヌル酸付加物;2−アルキル−4−フォルミルイミダゾール;2,4−ジアルキル−5−フォルミルイミダゾール;2,4,6−カルボキシフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン;2,4,6−トリアミノ−1,3,5−トリアジンなどのイミダゾールやトリアジンの誘導体、
N−フェニルマレイミド;N−(2−クロロフェニル)−マレイミド;N−シクロヘキシルマレイミド;N−ラウリルマレイミド等のN−置換マレイミド、
塩化トリエチルベンジルアンモニウム;塩化テトラメチルアンモニウム;臭化トリエチルベンジルアンモニウム;塩化トリブチルベンジルアルコール;塩化トリメチルベンジルアンモニウム;塩化N−ラウリルピリジニウム;水酸化テトラ−n−ブチルアンモニウム;水酸化トリメチルベンジルアンモニウム;臭化トリメチルフェニルアンモニウム;臭化テトラメチルアンモニウム;臭化テトラエチルアンモニウム;テトラブチルアンモニウムハイドロゲンサルフェート;N−ベンジルピコリニウムクロライド;ヨウ化テトラメチルアンモニウム;ヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム;N−ラウリル−4−ピコリニウムクロライド;N−ラウリルピコリニウムクロライド等の一般式RNX(Rはアルキル基、アリル基等、XはCl、Br、I、SOなどの酸基を表わす。)で表わされる第4級アンモニウム塩、
1−メチル酢酸エステル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール;3−メチル−5−ピラゾロン;1−メチロール−5,5−ジメチルヒダントイン、
ポリアミド;ポリイミド;ポリアミン;ポリイミン;ポリアクリルアミド;ポリアクリルイミド;ポリエチレンイミン;ポリアリルアミン;ポリアミドイミド;ポリエーテルイミド;ポリオキシエチレンアルキルアミン;ポリグリシジルアミン型エポキシ;ユリア樹脂;アミノ酸樹脂;ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、メラミンあるいはこれらの樹脂や他の樹脂との共重合物、混合物などが使用できるが、あくまで一例であり、本発明がこれら物質の種類に左右されるものではない。
【実施例】
【0016】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
(実施例1)
現像ローラ表面樹脂:アミノ酸系樹脂(平均の比率約C:N=60at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で画像をだして非画像部のOPC地汚れを粘着テープで剥離し、PPC用紙に貼り付け反射濃度計で濃度を測定し、地汚れがついている部分と更のテープ部分の濃度差を出した。(以下ΔID)
その結果ΔID=0.04であった。
【0017】
(実施例2)
現像ローラ表面樹脂:ユリア系樹脂(平均の比率約C:N=20at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.04であった。
【0018】
(実施例3)
現像ローラ表面樹脂:メラミン系樹脂(平均の比率約C:N=30at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.04であった。
【0019】
(実施例4)
現像ローラ表面樹脂:ウレタン系樹脂(平均の比率約C:N=90at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.04であった。
【0020】
(実施例5)
現像ローラ表面樹脂:ポリアミド系樹脂(平均の比率約C:N=70at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.01であった。
【0021】
(実施例6)
現像ローラ表面樹脂:ウレタン−シリコン共重合体(平均の比率約C:N=50at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.04であった。
【0022】
(実施例7)
現像ローラ表面樹脂:ポリエステル樹脂
表面樹脂添加剤:2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(樹脂中含有量50wt%)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.04であった。
【0023】
(実施例8)
現像ローラ表面樹脂:アクリル樹脂
表面樹脂添加剤:塩化トリエチルベンジルアンモニウム(樹脂中含有量60wt%)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.04であった。
【0024】
(実施例9)
現像ローラ表面樹脂:アミノ酸系樹脂(平均の比率約C:N=60at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0025】
(実施例10)
現像ローラ表面樹脂:ユリア系樹脂(平均の比率約C:N=20at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0026】
(実施例11)
現像ローラ表面樹脂:メラミン系樹脂(平均の比率約C:N=30at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0027】
(実施例12)
現像ローラ表面樹脂:ウレタン系樹脂(平均の比率約C:N=90at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0028】
(実施例13)
現像ローラ表面樹脂:ポリアミド系樹脂(平均の比率約C:N=70at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0029】
(実施例14)
現像ローラ表面樹脂:ウレタン−シリコン共重合体(平均の比率約C:N=50at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0030】
(実施例15)
現像ローラ表面樹脂:ポリエステル樹脂
表面樹脂添加剤:2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(樹脂中含有量50wt%)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0031】
(実施例16)
現像ローラ表面樹脂:アクリル樹脂
表面樹脂添加剤:塩化トリエチルベンジルアンモニウム(樹脂中含有量60wt%)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0032】
(参考例1)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア:アミノ酸系樹脂(平均の比率約C:N=60at:1at)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.04であった。
【0033】
(参考例2)
現像ローラ表面 :金属アルミニウム
キャリア:ユリア系樹脂(平均の比率約C:N=20at:1at)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.04であった。
【0034】
(参考例3)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア:メラミン系樹脂(平均の比率約C:N=30at:1at)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.04であった。
【0035】
(参考例4)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア:ウレタン系樹脂(平均の比率約C:N=90at:1at)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.04であった。
【0036】
(参考例5)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア:ポリアミド系樹脂(平均の比率約C:N=70at:1at)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.01であった。
【0037】
(参考例6)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア:ウレタン−シリコン共重合体(平均の比率約C:N=50at:1at)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.04であった。
【0038】
(参考例7)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア表面樹脂:ポリエステル樹脂
表面樹脂添加剤:2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(樹脂中含有量50wt%)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.04であった。
【0039】
(参考例8)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア表面樹脂:アクリル樹脂
表面樹脂添加剤:塩化トリエチルベンジルアンモニウム(樹脂中含有量60wt%)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.04であった。
【0040】
(参考例9)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア表面樹脂:アミノ酸系樹脂(平均の比率約C:N=60at:1at)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0041】
(参考例10)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア表面樹脂:ユリア系樹脂(平均の比率約C:N=20at:1at)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0042】
(参考例11)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア表面樹脂:メラミン系樹脂(平均の比率約C:N=30at:1at)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0043】
(参考例12)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア表面樹脂:ウレタン系樹脂(平均の比率約C:N=90at:1at)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0044】
(参考例13)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア表面樹脂:ポリアミド系樹脂(平均の比率約C:N=70at:1at)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0045】
(参考例14)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア表面樹脂:ウレタン−シリコン共重合体(平均の比率約50at:1at)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0046】
(参考例15)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア表面樹脂:ポリエステル樹脂
表面樹脂添加剤:2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(樹脂中含有量50wt%)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0047】
(参考例16)
現像ローラ表面:金属アルミニウム
キャリア表面樹脂:アクリル樹脂
表面樹脂添加剤:塩化トリエチルベンジルアンモニウム(樹脂中含有量60wt%)
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.02であった。
【0048】
(比較例1)
現像ローラ表面樹脂:ポリエステル樹脂
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=1.2であった。
【0049】
(比較例2)
現像ローラ表面樹脂:ポリアミド系樹脂(平均の比率約C:N=140at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.09であった。
【0050】
(比較例3)
現像ローラ表面樹脂:ポリエステル樹脂
表面樹脂添加剤:2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン(樹脂中含有量10wt%)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.08であった。
【0051】
(比較例4)
現像ローラ表面樹脂:ポリアミド系樹脂(平均の比率約C:N=200at:1at)
キャリア:シリコンコート磁性キャリア
トナー:負帯電トナー
上記構成で実施例1と同様にして、濃度差を出した。その結果ΔID=0.06であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負帯電のトナーを使用する二成分現像方法に用いられる現像ローラであって、樹脂構造中に窒素を含有しその含有量の比が平均で窒素原子の原子の個数1に対して炭素原子の原子の個数20〜100である樹脂を少なくとも表面に有することを特徴とする現像ローラ。
【請求項2】
負帯電のトナーを使用する二成分現像方法に用いられる現像ローラであって、窒素を含有しその含有量の比が窒素原子の原子の個数1に対して炭素原子の原子の個数100以下である窒素を含有する物質を乾燥重量で50wt%以上の含有量で分散してなる樹脂を少なくとも表面に有することを特徴とする現像ローラ。
【請求項3】
負帯電トナーを使用する二成分現像方法において、樹脂構造中に窒素を含有しその含有量の比が平均で窒素原子の原子の個数1に対して炭素原子の原子の個数20〜100である樹脂を少なくとも表面に有する現像ローラを用いることを特徴とする二成分現像方法。
【請求項4】
負帯電トナーを使用する二成分現像方法において、窒素を含有しその含有量の比が窒素原子の原子の個数1に対して炭素原子の原子の個数100以下である窒素を含有する物質を乾燥重量で50wt%以上の含有量で分散してなる樹脂を少なくとも表面に有する現像ローラを用いることを特徴とする二成分現像方法。

【公開番号】特開2009−69846(P2009−69846A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−289459(P2008−289459)
【出願日】平成20年11月12日(2008.11.12)
【分割の表示】特願2000−34964(P2000−34964)の分割
【原出願日】平成12年2月14日(2000.2.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】