説明

二環式ジヒドロイミダゾロンCGRP受容体アンタゴニスト

CGRP受容体のアンタゴニストであって、CGRPが関与する疾患(例えば、偏頭痛)の治療又は予防において有用な、式(I)〔式中、可変要素B、G、G、G、G、E、E、E、A、A、A、A、R及びRPG並びにYは、本明細書中で定義されている通りである〕で表される化合物。本発明は、さらに、前記化合物を含んでいる医薬組成物、並びに、CGRPが関与する前記疾患の予防又は治療における前記化合物及び組成物の使用にも関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
CGRP(Calcitonin Gene−Related Peptide:カルシトニン遺伝子関連ペプチド)は、カルシトニンメッセンジャーRNAの組織特異的改変プロセシングによって産生される天然の37アミノ酸ペプチドであり、中枢神経系及び末梢神経系の中に広く分布している。CGRPは、主として感覚性求心性中枢ニューロンに局在しており、血管拡張を含めた幾つかの生体作用を媒介する。CGRPは、ラット及びヒトにおいてそれぞれ1個及び3個のアミノ酸が異なるα−及びβ−形態で発現する。CGRP−α及びCGRP−βは類似の生物学的特性を示す。細胞から遊離すると、CGRPは主にアデニリルシクラーゼの活性化に主として結びつけられる特定の細胞表面受容体に結合することによりその生物学的応答を開始する。CGRP受容体は同定されており、脳、心血管、内皮及び平滑筋起源のものを含めた幾つかの組織及び細胞において薬理学的に評価されている。
【0002】
薬理学的特性に基づいて、上記受容体はCGRP及びCGRPと称される少なくとも2つのサブタイプに分けられている。7個のN末端アミノ酸残基を欠くCGRPの断片であるヒトα−CGRP−(8−37)はCGRPの選択的アンタゴニストであり、ジアセトアミドメチルシステインCGRP([Cys(ACM)2,7]CGRP)であるCGRPの直鎖アナログはCGRPの選択的アゴニストである。CGRPは、偏頭痛や群発頭痛のような脳血管障害の病理に関与する強力な神経調節物質である。臨床研究で、偏頭痛の発作中は頸静脈中のCGRPレベルが高いことが分かっており(Goadsbyら,Ann.Neurol.,1990,28,183−187)、及び、CGRPの唾液レベルは偏頭痛患者において発作の間上昇していることが示された(Bellamyら,Headache,2006,46,24−33)。CGRPそれ自体は偏頭痛様頭痛を誘発することが判明している(Lassenら,Cephalalgia,2002,22,54−61)。臨床試験で、CGRPアンタゴニストのBIBN4096BSは偏頭痛の急性発作を治療するのに有効であることが判明しており(Olesenら,New Engl.J.Med.,2004,350,1104−1110)、対照群においてCGRP注入により誘導される頭痛を予防することができた(Petersenら,Clin.Pharmacol.Ther.,2005,77,202−213)。
【0003】
CGRPを介した三叉神経血管系の活性化は偏頭痛病因において重要な役割を果たし得る。加えて、CGRPは頭蓋内血管の平滑筋上の受容体を活性化して、血管拡張を高める。これが偏頭痛発作中の頭痛の痛みに関与していると考えられる(Lance,Headache Pathogenesis:Monoamines,Neuropeptides,Purines and Nitric Oxide,Lippincott−Raven Publishers,1997,3−9)。硬膜の主要動脈である中硬膜動脈は、CGRPを含めた幾つかの神経ペプチドを含む三叉神経節由来の感覚線維により神経支配されている。ネコにおいて三叉神経節を刺激するとCGRPレベルが上昇し、ヒトにおいて三叉神経系を活性化すると顔面が紅潮し、外頸静脈中のCGRPレベルが上昇した(Goadsbyら,Ann.Neurol.,1988,23,193−196)。ラットにおいて硬膜を電気刺激すると中硬膜動脈の直径が大きくなったが、この作用はペプチドCGRPアンタゴニストであるCGRP(8−37)を前投与すると阻止された(Williamsonら,Cephalalgia,1997,17,525−531)。ラットにおいて三叉神経節を刺激すると顔面血流が増加し、これはCGRP(8−37)により抑制された(Escottら,Brain Res.,1995,669,93−99)。マーモセットにおいて三叉神経節を電気刺激すると顔面血流が増加するが、これは非ペプチドCGRPアンタゴニストBIBN4096BSにより阻止することができた(Doodsら,Br.J.Pharmacol.,2000,129,420−423)。よって、CGRPの血管作用はCGRPアンタゴニストにより減弱、防止または後退され得る。
【0004】
ラット中硬膜動脈のCGRP媒介血管拡張が、三叉神経核尾部のニューロンを過敏にすることが判明した(Williamsonら,The CGRP Family:Calcitonin Gene−Related Peptide(CGRP),Amylin,and Adrenomedullin、Landes Bioscience,2000,245−247)。また、偏頭痛中の硬膜血管の拡張は三叉神経ニューロンを過敏にし得る。頭蓋外疼痛及び顔面異疼痛を含めた偏頭痛の関連症状の幾つかは過敏になった三叉神経ニューロンの結果であり可能性がある(Bursteinら,Ann.Neurol.,2000,47,614−624)。CGRPアンタゴニストはニューロンの過敏化の作用を減弱、防止または後退させるのに有効であり得る。
【0005】
本発明の化合物がCGRPアンタゴニストとして作用する能力により、該化合物はヒト及び動物、特にヒトにおいてCGRPが関与する障害に対する有用な薬物となる。前記障害には偏頭痛及び群発頭痛(Doods,Curr.Opin.Inves.Drugs,2001,2(9),1261−1268;Edvinssonら,Cephalalgia,1994,14,320−327);慢性緊張型頭痛(Ashinaら,Neurology,2000,14,1335−1340);疼痛(Yuら,Eur.J.Pharm.,1998,347,275−282);慢性疼痛(Hulseboschら,Pain,2000,86,163−175);神経性炎症及び炎症性疼痛(Holzer,Neurosci.,1988,24,739−768;Delay−Goyetら,Acta Physiol.Scanda.,1992,146,537−538;Salmonら,Nature Neurosci.,2001,4(4),357−358);眼痛(Mayら,Cephalalgia,2002,22,195−196)、歯痛(Awawdehら,Int.Endocrin.J.,2002,35,30−36)、インスリン非依存性糖尿病(Molinaら,Diabetes,1990,39,260−265);血管障害;炎症(Zhangら,Pain,2001,89,265)、関節炎、気管支過敏症、喘息(Fosterら,Ann.NY Acad.Sci.,1992,657,397−404;Schiniら,Am.J.Physiol.,1994,267,H2483−H2490;Zhengら,J.Virol.,1993,67,5786−5791);ショック、敗血性(Beerら,Crit.Care Med.,2002,30(8),1794−1799);アヘン剤禁断症候群(Salmonら,Nature Neurosci.,2001,4(4),357−358)、モルヒネ耐性(Menardら,J.Neurosci.,1996,16(7),2342−2351);男性及び女性の顔面潮紅(Chenら,Lancet,1993,342,49;Spetzら,J.Urology,2001,166,1720−1723);アレルギー性皮膚炎(Wallengren,Contact Dermatitis,2000,43(3),137−143);乾せん;脳炎、脳外傷、虚血、卒中、てんかん及び神経変性疾患(Rohrenbeckら,Neurobiol.of Disease,1999,6,15−34);皮膚疾患(Geppetti and Holzer編,Neurogenic Inflammation,1996,フロリダ州ボカ・ラトンに所在のCRC Press)、神経性皮膚発赤、酒さ(skin rosaceousness)及び紅斑;耳鳴(Herzogら,J.Membrane Biology,2002,189(3),225);炎症性腸疾患、過敏性腸症候群(Hoffmanら,Scandinavian Journal of Gastroenterology,2002,37(4)414−422)及び膀胱炎が含まれる。偏頭痛や群発頭痛を含めた頭痛の急性的または予防的治療が特に重要である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Goadsbyら,Ann.Neurol.,1990,28,183−187
【非特許文献2】Bellamyら,Headache,2006,46,24−33
【非特許文献3】Lassenら,Cephalalgia,2002,22,54−61
【非特許文献4】Olesenら,New Engl.J.Med.,2004,350,1104−1110
【非特許文献5】Petersenら,Clin.Pharmacol.Ther.,2005,77,202−213
【非特許文献6】Lance,Headache Pathogenesis:Monoamines,Neuropeptides,Purines and Nitric Oxide,Lippincott−Raven Publishers,1997,3−9
【非特許文献7】Goadsbyら,Ann.Neurol.,1988,23,193−196
【非特許文献8】Williamsonら,Cephalalgia,1997,17,525−531
【非特許文献9】Escottら,Brain Res.,1995,669,93−99
【非特許文献10】Doodsら,Br.J.Pharmacol.,2000,129,420−423
【非特許文献11】Williamsonら,The CGRP Family:Calcitonin Gene−Related Peptide(CGRP),Amylin,and Adrenomedullin、Landes Bioscience,2000,245−247
【非特許文献12】Bursteinら,Ann.Neurol.,2000,47,614−624
【非特許文献13】Doods,Curr.Opin.Inves.Drugs,2001,2(9),1261−1268
【非特許文献14】Edvinssonら,Cephalalgia,1994,14,320−327
【非特許文献15】Ashinaら,Neurology,2000,14,1335−1340
【非特許文献16】Yuら,Eur.J.Pharm.,1998,347,275−282
【非特許文献17】Hulseboschら,Pain,2000,86,163−175
【非特許文献18】Holzer,Neurosci.,1988,24,739−768
【非特許文献19】Delay−Goyetら,Acta Physiol.Scanda.,1992,146,537−538
【非特許文献20】Salmonら,Nature Neurosci.,2001,4(4),357−358
【非特許文献21】Mayら,Cephalalgia,2002,22,195−196
【非特許文献22】Awawdehら,Int.Endocrin.J.,2002,35,30−36
【非特許文献23】Molinaら,Diabetes,1990,39,260−265
【非特許文献24】Zhangら,Pain,2001,89,265
【非特許文献25】Fosterら,Ann.NY Acad.Sci.,1992,657,397−404
【非特許文献26】Schiniら,Am.J.Physiol.,1994,267,H2483−H2490
【非特許文献27】Zhengら,J.Virol.,1993,67,5786−5791
【非特許文献28】Beerら,Crit.Care Med.,2002,30(8),1794−1799
【非特許文献29】Salmonら,Nature Neurosci.,2001,4(4),357−358
【非特許文献30】Menardら,J.Neurosci.,1996,16(7),2342−2351
【非特許文献31】Chenら,Lancet,1993,342,49;
【非特許文献32】Spetzら,J.Urology,2001,166,1720−1723
【非特許文献33】Wallengren,Contact Dermatitis,2000,43(3),137−143
【非特許文献34】Rohrenbeckら,Neurobiol.of Disease,1999,6,15−34
【非特許文献35】Geppetti and Holzer編,Neurogenic Inflammation,1996,フロリダ州ボカ・ラトンに所在のCRC Press
【非特許文献36】Herzogら,J.Membrane Biology,2002,189(3),225
【非特許文献37】Hoffmanら,Scandinavian Journal ofGastroenterology,2002,37(4)414−422
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、CGRP受容体に対するリガンドとして有用な、特に、CGRP受容体に対するアンタゴニストとして有用な化合物、それら化合物を調製する方法、治療におけるそれら化合物の使用、それら化合物を含んでいる医薬組成物、及びそれら化合物を用いる治療方法に関する。
【0008】
本発明は、CGRP受容体のアンタゴニストであって、CGRPが関与する疾患(例えば、偏頭痛)の治療又は予防において有用な、式(I):
【化1】

【0009】

〔式中、可変要素B、G、G、G、G、E、E、E、A、A、A、A、R、RPG及びYは、本明細書中で定義されているとおりである〕
で表される二環式ジヒドロイミダゾロンCGRP受容体アンタゴニスト化合物に関する。本発明は、さらに、これらの化合物を含む医薬組成物、並びに、CGRPが関与する疾患の予防又は治療における前記化合物及び組成物の使用にも関する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、式(I):
【化2】

【0011】

〔式中、
Bは、以下からなる群より選択されるヘテロ環であり:
【化3】

【0012】

ここで、T、U、V及びWは、それぞれ独立して、炭素原子又は窒素原子であるが、窒素原子であるのは、T、U、V及びWのうちの2以下であり;
Xは、以下のものから選択され:
(1)−O−、
(2)−S(O)−、
(3)−Si(OR)−C1−4アルキル−[ここで、アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(4)−Si(C1−4アルキル)[ここで、各アルキルは、独立して、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(5)−N(R)−、
(6)−(C=O)−、
(7)−C(R)(R)−、
(8)−C(N(R)−SO)(R)−、
(9)−C(N(R)(C=O)R)(R)−、
(10)−C(N(R)(C=O)OR)(R)−、
(11)−CR1011−、
(12)−N(R11)−、及び、
(13)−CR−;
Bは、置換されていないか、又は、R、R、R、R、R10及びR11からそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されており、その際、R、R及びRは、独立して、以下のものから選択され:
(1)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−O−C1−6アルキル、
(d)−C3−6シクロアルキル、
(e)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、オキサゾリル、チアゾリル、チエニル及びモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ハロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル及び−OCFからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている]、
(f)−CO19
(g)−NR2021
(h)−SO22
(i)−CONR20a21a
(j)トリフルオロメチル、
(k)−OCO19
(l)−(NR20a)CO19
(m)−O(CO)NR20a21a
(n)−(NR19)(CO)NR20a21a、及び、
(o)−O−C3−6シクロアルキル];
(2)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−O−C1−6アルキル、
(d)トリフルオロメチル、
(e)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ハロ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチルからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている]];
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、ピリダジニル、ピロリジニル、アゼチジニル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アゼパニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、クロマニル、フリル、イミダゾリニル、インドリニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソインドリニル、テトラヒドロイソキノリニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピロリル、キナゾリニル、テトラヒドロフリル、チアゾリニル、プリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、1,3−ジオキソラニル、オキサジアゾリル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル及びモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、
(b)ハロ、
(c)ヒドロキシ、
(d)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、
(e)−C3−6シクロアルキル、
(f)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル又はモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、−C1−6−アルキル、−O−C1−6−アルキル、ハロ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチルから独立して選択される1〜5の置換基で置換されている]、
(g)−CO19
(h)−(CO)R19
(i)−NR2021
(j)−CONR2021
(k)オキソ、及び、
(l)−S(O)22];
(4)ハロ、
(5)オキソ、
(6)ヒドロキシ、
(7)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(8)−CN、
(9)−CO19
(10)−NR2021
(11)−SO22
(12)−CONR20a21a
(13)−OCO19
(14)−(NR20a)CO19
(15)−O(CO)NR20a21a
(16)−(NR19)(CO)NR20a21a
(17)−(CO)−(CO)NR20a21a
(18)−(CO)−(CO)OR19
(19)−SONR20a21a、及び、
(20)水素;
又は、RとR及びそれらが結合している炭素原子が一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ジオキソラニル、ジオキサニル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチアピラニル、オキセタニル、チエタニル及びテトラヒドロチエニルから選択される環を形成し[ここで、硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、当該環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−OR
(iii)−C3−6シクロアルキル、
(iv)−CO
(v)−NR
(vi)−S(O)
(vii)−C(=O)NR、及び、
(viii)フェニル];
(b)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は場合により前記環に縮合してもよく、及び、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(iii)−OR
(iv)−CO
(v)−O(C=O)R
(vi)−CN、
(vii)−NR
(viii)オキソ、
(ix)−C(=O)NR
(x)−N(R)C(=O)R
(xi)−N(R)CO
(xii)−O(C=O)NR、及び、
(xiii)−S(O)];
(c)−OR
(d)ハロ、
(e)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−O−CO
(m)−O−(C=O)−NR
(n)−NR−(C=O)−NR
(o)−C(=O)R、及び、
(p)オキソ];
及びAは、独立して、以下のものから選択され:
(1)−O−、
(2)−S(O)−、
(3)−Si(OR)(C1−4アルキル)−[ここで、アルキルは、置換されていないか又はハロで置換されている]、
(4)−Si(C1−4アルキル)−[ここで、各アルキルは、独立して、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(5)−CR−、
(6)−N(R)−、
(7)−(C=O)−、及び、
(8)結合;
及びAは、独立して、以下のものから選択され:
(1)−O−、
(2)−S(O)−、
(3)−Si(OR)(C1−4アルキル)−[ここで、アルキルは、置換されていないか又はハロで置換されている]、
(4)−Si(C1−4アルキル)−[ここで、各アルキルは、独立して、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(5)−CR−、
(6)−N(R)−、及び、
(7)−(C=O)−;
、E及びEは、それぞれ独立して、以下のものから選択され:
(1)−C(R)=、
(2)−N=、及び、
(3)−(N−O)=;
は、以下のものから選択され:
(1)結合、
(2)−CR−、
(3)−CR−CH−、
(4)−CH−CR−、及び、
(5)−(C=O)−;
は、以下のものから選択され:
(1)結合、
(2)−CR−、
(3)−CR−CH−、
(4)−CH−CR−、
(5)−(C=O)−、
(6)−N(R)−、
(7)−O−、
(8)−S(O)−、
(9)−SiR−、
(10)−C(R)=C(R)−、及び、
(11)−C≡C−;
は、以下のものから選択され:
(1)結合、
(2)−CR−、
(3)−N(R)−、
(4)−O−、
(5)−S(O)−、
(6)−SiR−、
(7)−C(Ri)=C(R)−、
(8)−C≡C−、及び、
(9)−(C=O)−;
は、以下のものから選択され:
(1)−CR−、
(2)−N(R)−、
(3)−O−、
(4)−S(O)−、
(5)−SiR−、
(6)−C(Ri)=C(R)−、及び、
(7)−C≡C−;
は、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C(=O)R
(3)−CO
(4)−S(=O)R
(5)−SO
(6)−C(=O)NR
(7)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C3−6シクロアルキル、
(d)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(iii)−OR
(iv)−NR
(v)−C(=O)R
(vi)−CO、及び、
(vii)オキソ];
(e)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−CF
(m)−O−CO
(n)−O−(C=O)−NR
(o)−NR−(C=O)−NR、及び、
(p)−C(=O)R];
(8)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−OR、及び、
(d)C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];
は、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−OC1−6アルキル、
(d)−C3−6シクロアルキル、
(e)フェニル、
(f)−CONR20a21a
(g)−CO19、及び、
(h)−NR2021];
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、
(4)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜5のフルオロで置換されている]、
(b)ハロ、
(c)−CN、
(d)ヒドロキシ、及び、
(e)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]];
(5)ハロ、
(6)ヒドロキシ、
(7)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(8)−CN、
(9)−CO19
(10)−NR2021
(11)−SO22
(12)−CONR20a21a
(13)−OCO19、及び、
(14)−(NR20a)CO19
は、以下のものから選択され:
(1)水素;
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、
(c)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、及び、
(d)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、アゼピニル、アゼパニル、アゼチジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ジベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、フリル、フラニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソインドリニル、イソキノリニル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、4−オキソナフチリジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソピリジル、2−オキソキノリニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリミジル、ピロリジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイミダゾピリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、チアゾリル、チアゾリニル、チエノフリル、チエノチエニル、チエニル、イソオキサゾリル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、オキセタニル、テトラヒドロチアピラニル、チエタニル及びトリアゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ハロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、−CN及び−OCFからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている]];
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、アゼピニル、アゼパニル、アゼチジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ジベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、フリル、フラニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソインドリニル、イソキノリニル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、4−オキソナフチリジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソピリジル、2−オキソキノリニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリミジル、ピロリジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイミダゾピリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、チアゾリル、チアゾリニル、チエノフリル、チエノチエニル、チエニル、イソオキサゾリル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、オキセタニル、テトラヒドロチアピラニル、チエタニル及びトリアゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、
(d)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−CN、
(iii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(iv)−OR];
(e)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−O−CO
(m)−O−(C=O)−NR
(n)−NR−(C=O)−NR
(o)C(=O)R、及び、
(p)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];
(4)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(5)−CN、
(6)−CO19
(7)−NR2021
(8)−CONR20a21a、及び、
(9)−C1−6シクロアルキル[ここで、該C1−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(d)−OR、及び、
(e)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−OR
(ii)ハロ、
(iii)−CN、及び、
(iv)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]];
は、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C(=O)R
(3)−CO
(4)−S(=O)R
(5)−SO
(6)−C(=O)NR
(7)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C3−6シクロアルキル、
(d)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(iii)−OR
(iv)−NR
(v)−C(=O)R
(vi)−CO
(vii)オキソ、及び、
(viii)−CN];
(e)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−CF
(m)−O−CO
(n)−O−(C=O)−NR
(o)−NR−(C=O)−NR、及び、
(p)−C(=O)R];
(8)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−OR、及び、
(d)C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];
又は、RとR及びそれらが結合している原子が一緒になって、4員、5員、6員又は7員のアルキル環又はヘテロアルキル環を形成し[ここで、該ヘテロアルキル環は、N、O及びSから選択される付加的なヘテロ原子を場合により含んでいてもよく、ここで該硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、前記環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜4の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、ハロ、OR、CN及び−C(=O)ORからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている]、
(c)−OR、及び、
(d)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];
10は、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−CN、
(d)フェニル、及び、
(e)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている];
11は、独立して、以下のものからなる群から選択され:
フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニル、フェナントリル、アントリル、アゼピニル、アゼパニル、アゼチジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、クロマニル、シンノリニル、ジベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、フリル、フラニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソクロマニル、イソインドリニル、イソキノリニル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、4−オキソナフチリジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソピリジル、2−オキソキノリニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリミジル、ピロリジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイミダゾピリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、チアゾリル、チアゾリニル、チエノフリル、チエノチエニル、チエニル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、オキセタニル、テトラヒドロチアピラニル及びチエタニル[ここで、R11は、置換されていないか、又は、R12、R13、R14、R15a及びR15bからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている];
12、R13、R14、R15a及びR15bは、それぞれ独立して、以下のものから選択され:
(1)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C3−6シクロアルキル、
(d)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、及び、
(iii)−OR];
(e)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−CF
(m)−O−CO
(n)−O−(C=O)−NR
(o)−NR−(C=O)−NR、及び、
(p)−C(=O)R];
(2)−C1−6シクロアルキル[ここで、該C1−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(d)−OR、及び、
(e)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−OR
(ii)ハロ、
(iii)−CN、及び、
(iv)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]]];
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル(piperdinyi)、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(d)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(iii)−OR];
(e)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−O−CO
(m)−O−(C=O)−NR
(n)−NR−(C=O)−NR
(o)−C(=O)R、及び、
(p)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];
(4)ハロ、
(5)オキソ、
(6)−OR
(7)−CN、
(8)−CO
(9)−C(=O)R
(10)−NR
(11)−S(O)
(12)−C(=O)NR
(13)−O−CO
(14)−N(R)CO
(15)−O−(C=O)−NR
(16)−NR−(C=O)−NR
(17)−SONR
(18)−N(R)SO
又は、R15aとR15b及びそれらが結合している原子が一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チエタニル及びテトラヒドロチエニルから選択される環を形成し[ここで、硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、前記環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−OR
(iii)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(iv)−CO
(v)−NR
(vi)−S(O)
(vii)−C(=O)NR、及び、
(viii)フェニル];
(b)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は顔ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、及び、
(iii)−OR];
(c)−OR
(d)ハロ、
(e)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−O−CO
(m)−O−(C=O)−NR
(n)−NR−(C=C)−NR、及び、
(o)−C(=O)R];
19は、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(d)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(e)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−C1−4アルキル、
(ii)−OC1−6アルキル、
(iii)ハロ、
(iv)トリフルオロメチル、及び、
(v)−OCF]];
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(d)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、及び、
(e)フェニル];
(4)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、ピロリジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、イミダゾリニル、インドリニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソインドリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロフリル、キノキサリニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(c)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(d)−C3−6シクロアルキル、
(e)オキソ、
(f)−CN、
(g)ヒドロキシ、及び、
(h)フェニル];
20及びR21は、それぞれ独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−OCF
(d)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(e)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(ii)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(iii)−CN、
(iv)ハロ、及び、
(v)トリフルオロメチル]];
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(4)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(b)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(c)ハロ、
(d)ヒドロキシ、
(e)トリフルオロメチル、
(f)−OCF、及び、
(g)−CN];
(5)−COR19、及び、
(6)−SO22
20a及びR21aは、それぞれ独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(b)ハロ、
(c)ヒドロキシ、
(d)−OCF
(e)−C3−6シクロアルキル、及び、
(f)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(ii)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(iii)−CN
(iv)ハロ、及び、
(v)トリフルオロメチル]];
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(4)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(b)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(c)ハロ、
(d)ヒドロキシ、
(e)トリフルオロメチル、
(f)−OCF、及び、
(g)−CN];
又は、R20aとR21aは一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピペラジニル及びモルホリニルから選択される環を形成し[ここで、該環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(1)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(2)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(3)ハロ、
(4)ヒドロキシ、
(5)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜3のハロで置換されている]、
(b)−O−C1−4アルキル[ここで、該O−C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜3のハロで置換されている]、及び、
(c)ハロ];
(6)ベンジル[ここで、該ベンジルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜3のハロで置換されている]、
(b)−OC1−4アルキル[ここで、該O−C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜3のハロで置換されている]、及び、
(c)ハロ];
(7)−COR19、及び、
(8)−SO22];
22は、以下のものから選択され:
(1)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、
(2)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル及びモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(b)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(c)ハロ、
(d)ヒドロキシ、
(e)トリフルオロメチル、
(f)−OCF
(g)−CN、及び、
(h)ベンジル[ここで、該ベンジルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(ii)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(iii)ハロ、及び、
(iv)トリフルオロメチル]];
PGは、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(b)ハロ、
(c)ヒドロキシ、
(d)−OCF
(e)−C3−6シクロアルキル、及び、
(f)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(ii)−OR
(iii)−CN、
(iii)ハロ、及び、
(iv)トリフルオロメチル]];
(3)−CHOR
(4)−CH−O−CHCHSi(CH
は、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(c)ヒドロキシル、
(d)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(e)−CN、及び、
(f)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、チエニル、ピリダジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、フラニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピラジニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(iii)−CN、
(iv)ニトロ、
(v)ヒドロキシル、及び、
(vi)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]]];
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、チエニル、ピリダジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、フラニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピラジニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(d)ニトロ、
(e)ヒドロキシル、及び、
(f)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];及び、
(4)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている];
及びRは、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−CN、
(d)−CO
(e)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、チエニル、ピリダジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、フラニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピラジニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−OR
(iii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(iv)ニトロ]];
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、チエニル、ピリダジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、フラニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピラジニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(d)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(e)−CN、及び、
(f)−CO];
(4)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている];
又は、RとR及びそれらが結合している窒素原子が一緒になって、4員、5員又は6員の環を形成し[ここで、該環は、N、O及びSから選択される付加的なヘテロ原子を場合により含んでいてもよく、該硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、前記環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜4の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(d)フェニル];
は、独立して、以下のものから選択され:
(1)C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜4の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−CO
(d)−CN、及び、
(e)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、チエニル、ピリダジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、フラニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピラジニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−OR
(iii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(iv)ニトロ]];
(2)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、チエニル、ピリダジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、フラニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピラジニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(a)−OR
(b)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(c)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(d)−CN、及び、
(e)−CO];及び、
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている];
及びRは、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(3)−OR
(4)−CN、
(5)ハロ、
(6)フェニル、及び、
(7)ベンジル;
並びに、RとR及びそれらが結合している炭素原子が一緒になって、3員、4員、5員又は6員の環を形成することができ[ここで、該環は、N、O及びSから選択されるヘテロ原子を場合により含んでいてもよく、該硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、当該環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜4の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C1−6アルキル[ここで、該−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(d)フェニル];
及びRは、独立して、以下のものから選択され:
(1)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(2)−OR
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(4)フェニル、及び、
(5)ベンジル;
並びに、RとR及びそれらが結合しているケイ素原子が一緒になって、3員、4員、5員又は6員の環を形成することができ[ここで、該環は、N、O及びSから選択されるヘテロ原子を場合により含んでいてもよく、該硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、当該環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜4の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜3のハロで置換されている]、及び、
(d)フェニル];
及びRは、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(3)−OR
(4)ハロ、
(5)フェニル、及び、
(6)ベンジル;
qは、0、1又は2である〕
で表される二環式ジヒドロイミダゾロン化合物、並びにその医薬的に許容される塩並びにその個々のエナンチオマー及びジアステレオマーに関する。
【0013】

本発明の一実施形態では、Bは、
【化4】

【0014】

〔これらは、置換されていないか、又は、R、R、R、R、R10及びR11からそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されており、ここで、T、U、V、W、X、R、R、R、R、R10及びR11は、本明細書中で定義されている〕
並びにその医薬的に許容される塩並びにその個々のエナンチオマー及びジアステレオマーからなる群から選択される。
【0015】
本発明の別の実施形態では、Bは、
【化5】

【0016】

〔これらは、置換されていないか、又は、R、R、R、R、R10及びR11からそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されており、ここで、R、R、R、R、R10及びR11は、本明細書中で定義されている〕
並びにその医薬的に許容される塩並びにその個々のエナンチオマー及びジアステレオマーからなる群から選択される。
【0017】
本発明の一実施形態では、Bは、2−オキソベンゾイミダゾリニル、2−オキソピペラジニル、3−オキソモルホリニル及び3−オキソチオモルホリニルから選択される。
【0018】
本発明の一実施形態では、R、R及びRは、それぞれ独立して、以下のものから選択される:
(1)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)フルオロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−O−C1−6アルキル、
(d)−C3−6シクロアルキル、
(e)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、オキサゾリル、チアゾリル、チエニル及びモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ハロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル及び−OCFからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている]、
(f)−CO19
(g)−NR2021
(h)−SO22
(i)−CONR20a21a
(j)トリフルオロメチル、
(k)−(NR20a)CO19
(l)−(NR19)(CO)NR20a21a、及び、
(m)−O−C3−6シクロアルキル];
(2)−C3−6シクロアルキル、[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)フルオロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−O−C1−6アルキル、
(d)トリフルオロメチル、及び、
(e)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ハロ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチルからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている]];
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、ピリダジニル、ピロリジニル、アゼチジニル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アゼパニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、クロマニル、フリル、イミダゾリニル、インドリニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソインドリニル、テトラヒドロイソキノリニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピロリル、キナゾリニル、テトラヒドロフリル、チアゾリニル、プリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、1,3−ジオキソラニル、オキサジアゾリル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル及びモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−CF
(b)ハロ、
(c)ヒドロキシ、
(d)−O−CF
(e)−C3−6シクロアルキル、
(f)−CO19
(g)−(CO)R19
(h)−CONR2021
(i)オキソ、及び、
(j)−S(O)22];
(4)ハロ、
(5)オキソ、
(6)ヒドロキシ、
(7)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(8)−CN、
(9)−CO19
(10)−NR2021
(11)−SO22
(12)−CONR20a21a
(13)−SONR20a21a、及び、
(14)水素。
【0019】
本発明の一実施形態では、RとR及びそれらが結合している炭素原子は一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ジオキソラニル、ジオキサニル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチアピラニル、オキセタニル、チエタニル及びテトラヒドロチエニルから選択される環を形成する[ここで、硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、前記環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−OR
(iii)−C3−6シクロアルキル、
(iv)−CO
(v)−NR
(vi)−S(O)
(vii)−C(=O)NR、及び、
(viii)フェニル];
(b)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は場合により前記環に縮合してもよく、及び、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−CF
(iii)−OR
(iv)−CO
(v)−O(C=O)R
(vi)−CN、
(vii)オキソ、及び、
(viii)−C(=O)NR];
(c)ハロ、
(d)−CO
(e)−C(=O)NR
(f)−CN、
(g)−C(=O)R、及び、
(h)オキソ]。
【0020】
本発明の一実施形態では、Xは、以下のものから選択される:
(1)−O−、
(2)−S(O)−、
(3)−N(R)−、
(4)−(C=O)−、
(5)−C(R)(R)−、
(6)−C(N(R)−SO)(R)−、
(7)−C(N(R)(C=O)R)(R)−、
(8)−C(N(R)(C=O)OR)(R)−、
(9)−CR1011−、
(10)−N(R11)−、及び、
(11)−CR−。
【0021】
本発明の一実施形態では、A及びAは、独立して、以下のものから選択される:
(1)−O−、
(2)−CR−、
(3)−N(R)−、
(4)−(C=O)−、及び、
(5)結合。
【0022】
本発明の一実施形態では、A及びAは、結合である。
【0023】
本発明の一実施形態では、A及びAは、独立して、以下のものから選択される:
(1)−O−、
(2)−CR−、
(3)−N(R)−、及び
(4)−(C=O)−。
【0024】
本発明の一実施形態では、A及びAは、−CR−である。
【0025】
本発明の一実施形態では、E、E及びEは、それぞれ独立して、以下のものから選択される:
(1)−C(R)=、及び、
(2)−N=。
【0026】
本発明の一実施形態では、E、E及びEは、それぞれ独立して、−C(R)=から選択される。
【0027】
本発明の一実施形態では、Gは、以下のものから選択され:
(1)結合、及び、
(2)−CR−。
【0028】
本発明の一実施形態では、Gは、結合である。
【0029】
本発明の一実施形態では、Gは、以下のものから選択される:
(1)結合、
(2)−CR−、
(3)−C(Ri)=C(R)−、及び、
(4)−C≡C−。
【0030】
本発明の一実施形態では、Gは、結合である。
【0031】
本発明の一実施形態では、Gは、以下のものから選択される:
(1)結合、
(2)−CR−、
(2)−C(Ri)=C(R)−、
(4)−C≡C−、及び、
(5)−(C=O)−。
【0032】
本発明の一実施形態では、Gは、以下のものから選択される:
(1)−CR
(2)−N(R)−,
(3)−O−、
(4)−S(O)−,
(5)−C(R)=C(R)−、及び、
(6)−C≡C−。
【0033】
本発明の一実施形態では、Rは、以下のものから選択される:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OC1−6アルキル、及び、
(c)フェニル];
(4)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜5のフルオロで置換されている]、
(b)ハロ、
(c)−CN、
(d)ヒドロキシ、及び、
(e)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]];
(5)ハロ、
(6)ヒドロキシ、
(7)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(8)−CN、及び、
(9)−CO19
【0034】
本発明の一実施形態では、Rは、以下のものから選択される:
(1)水素、
(2)−CF、及び、
(3)ハロ。
【0035】
本発明の一実施形態では、Rは、以下のものから選択される:
(1)水素
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、
(c)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、及び、
(d)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ベンゾイミダゾリル、フラニル、イミダゾリル、インドリル、モルホリニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピペリジル、ピペラジニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリミジル、ピロリジニル、ピロリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロフリル、テトラゾリル、チアゾリル、チエニル、イソオキサゾリル、テトラヒドロピラニル及びトリアゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ハロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、−CN及び−OCFからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている]];
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ベンゾイミダゾリル、フラニル、イミダゾリル、インドリル、モルホリニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピペリジル、ピペラジニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリミジル、ピロリジニル、ピロリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロフリル、テトラゾリル、チアゾリル、チエニル、イソオキサゾリル、テトラヒドロピラニル及びトリアゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−CO
(d)−C(=O)NR
(e)−CN、
(f)−N(R)C(=O)R
(g)−N(R)SO、及び、
(h)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];
(4)−C1−6シクロアルキル[ここで、該C1−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−CN、及び、
(c)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]]。
【0036】
本発明の一実施形態では、Rは、フェニル又はピリジルである。
【0037】
本発明の一実施形態では、Rは、以下のものから選択される:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−C3−6シクロアルキル、
(c)−CF、及び、
(d)−O−R];
(3)−C3−6シクロアルキル。
【0038】
本発明の一実施形態では、Rは、水素又はメチルである。
【0039】
本発明の一実施形態では、Rは、以下のものから選択される:
(1)水素、
(2)−C(=O)R
(3)−CO
(4)−S(=O)R
(5)−SO
(6)−C(=O)NR
(7)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(8)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−OR、及び、
(d)C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]]。
【0040】
本発明の一実施形態では、Rは、水素、メチル又は−C(=O)Rである。
【0041】
本発明の一実施形態では、RとR及びそれらが結合している原子は一緒になって、4員、5員、6員又は7員のアルキル環又はヘテロアルキル環を形成する[ここで、該ヘテロアルキル環は、N、O及びSから選択される付加的なヘテロ原子を場合により含んでいてもよく、ここで、当該硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、前記該環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜4の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、ハロ、OR、CN及び−C(=O)ORからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている]、
(c)−OR、及び、
(d)−C1−6アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]]。
【0042】
本発明の一実施形態では、RとR及びそれらが結合している原子は一緒になって、4員、5員、6員又は7員のアルキル環又はヘテロアルキル環を形成する[ここで、該ヘテロアルキル環は、N、O及びSから選択される付加的なヘテロ原子を場合により含んでいてもよく、ここで、当該硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、前記環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜4の置換基で置換されている:
(a)ハロ、及び、
(b)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]]。
【0043】
本発明の一実施形態では、R10は、以下のものから選択される:
(a)水素、及び、
(b)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]。
【0044】
本発明の一実施形態では、R10は、水素である。
【0045】
本発明の一実施形態では、R11は、独立して、以下のものからなる群から選択される: フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニル、フェナントリル、アントリル、アゼピニル、アゼパニル、アゼチジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、クロマニル、シンノリニル、ジベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、フリル、フラニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソクロマニル、イソインドリニル、イソキノリニル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、4−オキソナフチリジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソピリジル、2−オキソキノリニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリミジル、ピロリジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイミダゾピリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、チアゾリル、チアゾリニル、チエノフリル、チエノチエニル、チエニル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、オキセタニル、テトラヒドロチアピラニル及びチエタニル[ここで、R11は、置換されていないか、又は、R12、R13、R14、R15a及びR15bからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されており、その際、R12、R13、R14、R15a及びR15bは、本明細書中で定義されている]。
【0046】
本発明の一実施形態では、R11は、独立して、以下のものからなる群から選択される: フェニル、ピリジル及びチエニル[ここで、R11は、置換されていないか、又は、R12、R13、R14、R15a及びR15bからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されており、その際、R12、R13、R14、R15a及びR15bは、本明細書中で定義されている]。
【0047】
本発明の一実施形態では、R11はフェニルである[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、R12、R13、R14、R15a及びR15bからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されており、その際、R12、R13、R14、R15a及びR15bは、本明細書中で定義されている]。
【0048】
本発明の一実施形態では、RPGは、以下のものから選択される:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜3のハロで置換されている]、
(3)−CHOR、及び、
(4)−CH−O−CHCHSi(CH
【0049】
本発明の一実施形態では、RPGは、メチル又は水素である。
【0050】
本発明の別の実施形態は、式(IA):
【化6】

【0051】

〔式中、A、A、B、E、E、E、G、G、G、G及びRは、本明細書中で定義されている〕
で表される化合物、並びにその医薬的に許容される塩並びにその個々のエナンチオマー及びジアステレオマーを包含する。
【0052】
本発明の別の実施形態は、式(IB):
【化7】

【0053】

〔式中、B、E、E、E、G、G、R及びRは、本明細書中で定義されている〕
で表される化合物、並びにその医薬的に許容される塩並びにその個々のエナンチオマー及びジアステレオマーを包含する。
【0054】
本発明の別の実施形態は、式(IC):
【化8】

【0055】

〔式中、B、E、E、E、R及びRは、本明細書中で定義されている〕
で表される化合物、並びにその医薬的に許容される塩並びにその個々のエナンチオマー及びジアステレオマーを包含する。
【0056】
本発明の別の実施形態は、式(ID):
【化9】

【0057】

〔式中、B及びRは、本明細書中で定義されている〕
で表される化合物、並びにその医薬的に許容される塩並びにその個々のエナンチオマー及びジアステレオマーを包含する。
【0058】
本発明は、さらに、代表的な化合物1〜化合物13又はそれらの医薬的に許容される塩にも関する。
【0059】
本発明は、さらに、式(I)で表される化合物又はその医薬的に許容される塩及び医薬的に許容される担体を含んでいる、CGRPが関与する疾患又は障害(例えば、偏頭痛)を治療するための薬物又は医薬組成物にも関する。
【0060】
本発明は、さらに、CGRPが関与する疾患又は障害(例えば、偏頭痛)を治療するための、式(I)で表される化合物又はその医薬的に許容される塩の使用にも関する。
【0061】
本発明は、さらに、式(I)で表される化合物を1種類以上の医薬的に許容される担体と組み合わせることにより、CGRPが関与する疾患又は障害(例えば、偏頭痛)を治療するための薬物又は組成物を製造するための、本発明の化合物又はその医薬的に許容される塩の使用にも関する。
【0062】
1つ以上の上記構造又は部分構造に同一の名称の置換基が複数挙げられている場合、前記可変要素のそれぞれは各々同様に呼称されている可変要素と同じでも異なっていてもよいと理解されるべきである。例えば、Rが式(I)中のある立体配置に複数回挙げられており、式(I)中の各Rは独立してRで定義されている部分構造のいずれかであり得る。本発明は、所与の構造配置に関して各Rが同一でなければならない構造及び部分構造に限定されない。構造又は部分構造中に可変要素が複数回現れている場合にも当てはまる。
【0063】
本発明の化合物は1個以上の不斉中心を含み得、よってラセミ体及びラセミ混合物、単一エナンチオマー、ジアステレオマー混合物及び個々のジアステレオマーとして存在し得る。分子上の各種置換基の種類に応じて追加の不斉中心が存在することがある。そのような不斉中心はそれぞれ、独立して2つの光学異性体が生じ、混合物の形態及び純粋若しくは一部純粋な化合物としての考えられる光学異性体及びジアステレオマーのすべてが本発明の範囲に含まれると意図される。本発明はこれらの化合物の異性体すべてを包含すると考えられる。
【0064】
ジアステレオマーの個別合成又はそのクロマトグラフ分離は当該技術分野で公知のように本明細書中に開示されている方法を適宜に修飾することにより達成され得る。これらの完全な立体化学は、所要により公知の絶対配置を有する不斉中心を含む試薬を用いて誘導体化される結晶性生成物又は結晶性中間体のX線結晶構造解析により決定することができる。
【0065】
所望により、化合物のラセミ混合物は、個々のエナンチオマーが単離されるように分離され得る。この分離は当該技術分野で公知の方法により実施され得、例えば化合物のラセミ混合物をエナンチオマーとして純粋な化合物にカップリングしてジアステレオマー混合物を形成した後、標準的方法(例えば、分別結晶又はクロマトグラフィー)により個々のジアステレオマーに分離し得る。カップリング反応は多くの場合エナンチオマーとして純粋な酸又は塩基を用いる塩の形成である。その後、ジアステレオマー誘導体は付加されたキラル残基を切断することにより純粋なエナンチオマーに変換され得る。また、化合物のラセミ混合物はキラル固定相を用いるクロマトグラフィー方法によっても直接分離され得、この方法は当該技術分野で公知である。
【0066】
或いは、化合物の任意のエナンチオマーは、当該技術分野で公知の方法により公知の立体配置を有する光学的に純粋な出発物質又は試薬を用いる立体選択的合成により得られ得る。
【0067】
本明細書中に記載されている化合物の幾つかはオレフィン性二重結合を含み、別段の記載がない限り、それらはE及びZ幾何異性体の両方を含むことを意味する。
【0068】
本発明は、1つ以上の水素原子が重水素で置換されている式(I)を有する化合物を包含する。
【0069】
式(I)で定義される化合物の互変異性体も本発明の範囲に含まれる。例えは、カルボニル−CHC(O)−基(ケト体)を含む化合物はヒドロキシル−CH=C(OH)−基(エノール体)を形成すべく互変異性を受け得る。ケト及びエノール形態のいずれもが本発明の範囲に含まれる。
【0070】
当業者には自明のように、本明細書中で使用されているハロ又はハロゲンはクロロ、フルオロ、ブロモ及びヨードを含むと意図される。
【0071】
本明細書中で使用されている「アルキル」は、炭素−炭素二重結合も三重結合も持たない直鎖又は分岐鎖構造を意味すると意図される。よって、C1−6アルキルは、該基が直鎖又は分岐鎖配置で1、2、3、4、5又は6個の炭素を有するとして同定するように定義されており、C1−6アルキルの具体例にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル及びヘキシルが含まれるが、これらに限定されない。「シクロアルキル」は、その一部及び全部が3個以上の原子を有する環を形成しているアルキルである。C又はCアルキルは直接共有結合の存在を同定するように定義される。
【0072】
本明細書中で使用されている「アリール」は、各環が最高7個の員を有し、少なくとも1つの環が芳香族である安定な単環式又は二環式炭素環を意味すると意図される。アリール基の例にはフェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル又はビフェニルが含まれる。
【0073】
記載されている場合を除いて、本明細書中で使用されている用語「ヘテロ環」又は「ヘテロ環式」は、飽和又は不飽和であり、炭素原子及び1から6個のN、O、S、P及びSiからなる群から選択されるヘテロ原子から構成されている、安定な5から7員単環式又は安定な8から11員二環式ヘテロ環式環系を表し、ヘテロ環中の窒素、硫黄及びリンのヘテロ原子は酸化されていてもよく、前記窒素ヘテロ原子は4級化されていてもよい。この用語には上記したヘテロ環式環がベンゼン環と縮合している二環式基も含まれる。ヘテロ環式環が任意のヘテロ原子又は炭素原子で結合して安定な構造を生じさせてもよい。
【0074】
本明細書中で定義されているヘテロ環式基が置換されている場合、その置換基は、該ヘテロ環式基の環炭素原子に結合してもよいか、又は、置換を可能とする原子価を有している環ヘテロ原子(即ち、窒素、酸素又は硫黄)に結合してもよい。同様に、ヘテロ環式基が本明細書中において置換基として定義されている場合、その結合点は、該ヘテロ環式基の環炭素原子に存在していてもよいか、又は、結合を可能とする原子価を有している環ヘテロ原子(即ち、窒素、酸素又は硫黄)に存在していてもよい。
【0075】
−Cアルコキシにおけるような用語「アルコキシ」は、1から6個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖及び環状配置のアルコキシ基を包含する。その例にはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が含まれる。
【0076】
「医薬的に許容され得る」という語句は、正しい医学的判断の範囲内で過度の毒性、刺激、アレルギー応答、又は他の問題又は合併症を呈することなくヒト及び動物の組織と接触させて使用するのに適しており、妥当な損益比で釣り合う化合物、物質、組成物及び/又は剤形を指すために本明細書中で使用されている。
【0077】
本明細書中で使用されている「医薬的に許容され得る塩」は、親化合物がその酸又は塩基塩を作成することにより修飾されている誘導体を指す。医薬的に許容され得る塩の例には塩基性残基(例えば、アミン)の無機又は有機酸塩;酸性残基(例えば、カルボン酸)のアルカリ又は有機塩;等が含まれるが、これらに限定されない。医薬的に許容され得る塩には、例えば非毒性の無機又は有機酸から形成される親化合物の慣用の非毒性の塩又は第4級アンモニウム塩が含まれる。例えば、前記した慣用の非毒性塩には無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等)から誘導される塩;及び有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸等)から製造される塩が含まれる。
【0078】
本発明の化合物が塩基性の場合、塩は無機酸及び有機酸を含めた医薬的に許容され得る非毒性酸から製造され得る。前記酸には酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸等が含まれる。本発明の1つの態様では、塩はクエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、フマル酸及び酒石酸の塩である。本明細書中で使用されている場合、式(I)を有する化合物の言及は医薬的に許容され得る塩をも含むことを意味すると理解される。
【0079】
本発明の化合物は、有効量の当該化合物を投与することを含むCGRP受容体の拮抗を要する患者(例えば、哺乳動物)におけるCGRP受容体の拮抗方法において有用である。本発明は、本明細書中に開示されている化合物のCGRP受容体のアンタゴニストとしての使用に関する。霊長類、特にヒトに加えて、各種の他の哺乳動物が本発明の方法に従って治療され得る。
【0080】
本発明の別の実施態様は、患者に対して治療有効量のCGRP受容体のアンタゴニストである化合物を投与することを含む、前記患者におけるCGRP受容体が関与する疾患又は障害の治療、コントロール、回復又はリスクの軽減方法に関する。
【0081】
本発明は更に、本発明の化合物を医薬用担体又は希釈剤と組み合わせることを含むヒト及び動物におけるCGRP受容体活性の拮抗用薬剤の製造方法に関する。
【0082】
本発明の方法で治療される被験者は通常、CGRP受容体活性を拮抗させたい哺乳動物、例えば男性又は女性のヒトである。用語「治療有効量」は、研究者、獣医師、医師又は他の臨床家が求めている組織、系、動物又はヒトの生物学的又は医学的応答を引き出す本発明の化合物の量を意味する。本明細書中で使用されている用語「治療」は、挙げられている状態の特に前記疾患又は障害の素因を有する患者における治療及び予防又は予防的治療の両方を指す。
【0083】
本明細書中で使用されている用語「組成物」は、特定量の特定成分を含む生成物及び特定量の特定成分の組合せから直接又は間接的に生ずる生成物を包含すると意図される。医薬組成物に関連してこの用語は、活性成分及び担体を構成する不活性成分を含む生成物;及び2つ以上の成分の組合せ、複合体化又は集合から、1つ以上の成分の解離から、又は1つ以上の成分の他のタイプの反応又は相互作用から直接又は間接的に生ずる生成物を包含すると意図される。従って、本発明の医薬組成物は本発明の化合物を医薬的に許容され得る担体と混合することにより作成される組成物を包含する。「医薬的に許容され得る」とは、担体、希釈剤又は賦形剤が製剤の他の成分と相容性でなければならず、そのレシピエントにとって有害であってはならないことを意味する。
【0084】
本発明は、その範囲に本発明の化合物のプロドラッグを含む。通常、プロドラッグは、インビボで所望の化合物に容易に変換され得る本発明の化合物の機能性誘導体である。よって、本発明の治療方法において、用語「化合物の投与」又は「化合物を投与する」は、具体的に開示されている化合物、又は具体的に開示されていないが患者に投与した後インビボで具体的化合物に変換し得る化合物を用いた本明細書中に挙げられている各種状態の治療を包含する。適当なプロドラッグ誘導体の選択及び製造についての一般的方法は、例えば“Design of Prodrugs”,H.Bundgaard編,Elsevier,1985に記載されている。これらの化合物の代謝物は、本発明の化合物を生体環境に導入すると生ずる活性種を含む。
【0085】
本発明の化合物のCGRPアンタゴニストとして作用する能力により、本発明の化合物はヒト及び動物、特にヒトにおいてCGRPが関与する障害のための有用な薬物となる。
【0086】
本発明の化合物は、1つ以上の以下の状態又は疾患、すなわち頭痛;偏頭痛;群発頭痛;慢性緊張型頭痛;疼痛;慢性疼痛;神経性炎症及び炎症性疼痛;神経障害性疼痛;眼痛;歯痛;糖尿病;インスリン非依存性糖尿病;血管障害;炎症;関節炎;気道過敏症、喘息;ショック;敗血症;アヘン剤禁断症候群;モルヒネ耐性;男性及び女性の顔面潮紅;アレルギー性皮膚炎;乾せん;脳炎;脳外傷;てんかん;神経変性疾患;皮膚疾患;神経性皮膚発赤、酒さ及び紅斑;炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、膀胱炎;及びCGRP受容体の拮抗により治療又は予防され得る他の状態;の治療、予防、回復、コントロール又はリスクの軽減において使用される。偏頭痛や群発頭痛を含めた頭痛の急性的又は予防的治療が特に重要である。
【0087】
本発明の化合物は、式(I)を有する化合物又は他の薬物が使用され得る疾患又は状態の治療、予防、コントロール、回復又はリスクの軽減において1つ以上の他の薬物と組み合わせて使用され得、薬物の組合せはいずれかの薬物単独の場合に比してより安全であるか又はより有効である。前記した他の薬物は通常使用されている経路及び量で式(I)を有する化合物と同時又は順次投与され得る。式(I)を有する化合物を1つ以上の他の薬物と同時に使用する場合、他の薬物及び式(I)を有する化合物を含有する単位投与形態の医薬組成物が好ましい。しかしながら、併用治療には式(I)を有する化合物及び1つ以上の他の薬物を異なる重複スケジュールで投与する治療も含まれ得る。また、1つ以上の他の活性成分と組み合わせて使用するとき、本発明の化合物及び他の活性成分は各成分を単独で使用する場合よりも低い用量で使用され得ると考えられる。従って、本発明の医薬組成物には式(I)を有する化合物に加えて1つ以上の他の活性成分を含むものが含まれる。
【0088】
例えば、本発明の化合物は抗偏頭痛剤、例えばエルゴタミン及びジヒドロエルゴタミン、又は他のセロトニンアゴニスト、特に5−HT1B/1Dアゴニスト(例:スマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、アルモトリプタン、フロバトリプタン、ドニトリプタン及びリザトリプタン)、5−HT1Dアゴニスト(例:PNU−142633)及び5−HT1Fアゴニスト(例:LY334370);シクロオキシゲナーゼ阻害剤、例えば選択的シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤(例:ロフェコキシブ、エトリコキシブ、セレコキシブ、バルデコキシブ又はパラコキシブ);非ステロイド系抗炎症剤又はサイトカイン抑制性抗炎症剤(例:イブプロフェン、ケトプロフェン、フェノプロフェン、ナプロキセン、インドメタシン、スリンダク、メロキシカム、ピロキシカム、テノキシカム、ロルノキシカム、ケトロラック、エトドラック、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸、ジクロフェナック、オキサプロジン、アパゾン、ニメスリド、ナブメトン、テニダプ、エタネルセプト、トルメチン、フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、ジフルニサル、サルサレート、オルサラジン又はスルファサラジン等のような化合物);又はグルココルチコイドと一緒に使用され得る。また、本発明の化合物は鎮痛剤、例えばアスピリン、アセトアミノフェン、フェナセチン、フェンタニル、スフェンタニル、メタドン、アセチルメタドール、ブプレノルフィン又はモルヒネと一緒に投与され得る。
【0089】
更に、本発明の化合物はインターロイキン阻害剤、例えばインターロイキン−1阻害剤;NK−1受容体アンタゴニスト、例えばアプレピタント;NMDAアンタゴニスト;NR2Bアンタゴニスト;ブラジキニン−1受容体アンタゴニスト;アデノシンA1受容体アゴニスト;ナトリウムチャネルブロッカー、例えばラモトリジン;アヘン剤アゴニスト、例えば酢酸レボメタジル又は酢酸メタジル;リポキシゲナーゼ阻害剤、例えば5−リポキシゲナーゼの阻害剤;アルファ受容体アンタゴニスト、例えばインドラミン;アルファ受容体アゴニスト;バニロイド受容体アンタゴニスト;レニン阻害剤;グランザイムB阻害剤;サブスタンスPアンタゴニスト;エンドセリンアンタゴニスト;ノルエピネフリン前駆体;抗不安剤、例えばジアゼパム、アルプラゾラム、クロロジアゼポキシド及びクロロアゼペート;セロトニン5HT2受容体アンタゴニスト;オピオイドアゴニスト、例えばコデイン、ヒドロコドン、トラマドール、デキストロプロポキシフェン及びフェブタニル;mGluR5アゴニスト、アンタゴニスト又は増強剤;GABA A受容体モジュレーター、例えばアカムプロセートカルシウム;ニコチンを含めたニコチンアンタゴニスト又はアゴニスト;ムスカリン様アゴニスト又はアンタゴニスト;選択的セロトニン再取り込み阻害剤、例えばフルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、デュロキセチン、エスシタロプラム又はシタロプラム;抗うつ剤、例えばアミトリプチリン、ノルトリプチリン、クロミプラミン、イミプラミン、ベンラファキシン、ドキセピン、プロトリプチリン、デシプラミン、トリミプラミン又はイミプラミン;ロイコトリエンアンタゴニスト、例えばモンテルカスト又はザフィルルカスト;一酸化窒素抑制剤又は一酸化窒素合成抑制剤と一緒に使用され得る。
【0090】
また、本発明の化合物はギャップ結合阻害剤;ニューロンカルシウムチャネルブロッカー(neuronal calcium channel blocker)、例えばシバミド;AMPA/KAアンタゴニスト、例えばLY29355;シグマ受容体アゴニスト;及びビタミンB2と一緒に使用され得る。
【0091】
また、本発明の化合物はエルゴタミン及びジヒドロエルゴタミン以外のエルゴットアルカロイド、例えばエルゴノビン、エルゴノビン、メチルエルゴノビン、メテルゴリン、メシル酸エルゴロイド、ジヒドロエルゴコルニン、ジヒドロエルゴクリスチン、ジヒドロエルゴクリプチン、ジヒドロ−α−エルゴクリプチン、ジヒドロ−β−エルゴクリプチン、エルゴトキシン、エルゴコルニン、エルゴクリスチン、エルゴクリプチン、α−エルゴクリプチン、β−エルゴクリプチン、エルゴシン、エルゴスタン、ブロモクリプチン又はメチルセルギドと一緒に使用され得る。
【0092】
更に、本発明の化合物はβ−アドレナリン作動性アンタゴニスト、例えばチモロール、プロパノロール、アテノロール、メトプロロール又はナドロール等;MAO阻害剤、例えばフェネルジン;カルシウムチャネルブロッカー、例えばフルナリジン、ジルチアゼム、アムロジピン、フェロジピン、ニソリピン、イスラジピン、ニモジピン、ロメリジン、ベラパミル、ニフェジピン又はプロクロロペラジン;神経遮断剤、例えばオランザピン、ドロペリドール、プロクロロペラジン、クロロプロマジン及びクエチアピン;抗けいれん剤、例えばトピラメート、ゾニサミド、トナベルサト、カラベルサト、レベチラセタム、ラモトリジン、チアガビン、ガバペンチン、プレガバリン又はジバルプロエクスナトリウム;降圧剤、例えばアンギオテンシンIIアンタゴニスト(例:ロサルタン、イルベサルチン、バルサルタン、エプロサルタン、テルミサルタン、オルメサルタン、メドキソミル、カンデサルタン及びカンデサルタンシレキセチル)、アンギオテンシンIアンタゴニスト、アンギオテンシン変換酵素阻害剤(例:リシノプリル、エナラプリル、カプトプリル、ベナゼプリル、キナプリル、ペリンドプリル、ラミプリル及びトランドラプリル);或いはA型又はB型ボツリヌス毒素と一緒に使用され得る。
【0093】
本発明の化合物は増強剤、例えばカフェイン、H2−アンタゴニスト、シメチコン、水酸化アルミニウム又はマグネシウム;うっ血除去剤、例えばオキシメタゾリン、エピネフリン、ナファゾリン、キシロメタゾリン、プロフィルヘキセドリン又はレボデスオキシエフェドリン;抗組織剤、例えばカラミフェン、カルベタペンタン又はデキストロメトルファン;利尿剤;プロカイネティック剤、例えばメトクロプラミド又はドムペリドン;鎮静性又は非鎮静性抗ヒスタミン剤、例えばアクリバスチン、アザタジン、ブロモジフェンヒドラミン、ブロモフェニラミン、カルビノキサミン、クロロフェニラミン、クレマスチン、デキスブロモフェニラミン、デキスクロロフェニラミン、ジフェンヒドラミン、ドキシラミン、ロラタジン、フェニンダミン、フェニラミン、フェニルトロキサミン、プロメサジン、ピリラミン、テルフェナジン、トリプロリジン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン又はシュウドエフェドリンと一緒に使用され得る。本発明の化合物を制吐剤と一緒に使用してもよい。
【0094】
特に好ましい実施態様では、本発明の化合物は抗偏頭痛剤、例えばエルゴタミン又はジヒドロエルゴタミン;5−HT1アゴニスト、特に5−HT1B/1Dアゴニスト(具体的には、スマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、アルモトリプタン、フロバトリプタン、ドニトリプタン、アビトリプタン及びリザトリプタン)及び他のセロトニンアゴニスト;及びシクロオキシゲナーゼ阻害剤、例えば選択的シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤(具体的には、ロフェコキシブ、エトリコキシブ、セレコキシブ、バルデコキシブ又はパラコキシブ)と一緒に使用される。
【0095】
上記した組合せは、本発明の化合物と1つの他の活性化合物の組合せのみならず、本発明の化合物と2つ以上の他の活性化合物の組合せを含む。同様に、本発明の化合物は、本発明の化合物が有用である疾患又は状態の予防、治療、コントロール、回復又はリスクの軽減に使用される他の薬物と一緒に使用され得る。これらの他の薬物は通常使用されている経路及び量で、本発明の化合物と同時又は順次投与され得る。本発明の化合物を1つ以上の他の薬物と同時に使用する場合、本発明の化合物に加えて前記した他の薬物を含有する医薬組成物が好ましい。従って、本発明の医薬組成物には本発明の化合物に加えて1つ以上の他の活性成分をも含有するものが含まれる。
【0096】
本発明の化合物に対する他の活性成分の重量比は変更可能であり、各成分の有効量に依存する。通常、各成分の有効量が使用される。よって、例えば本発明の化合物を別の物質と組み合わせるとき、本発明の化合物:他の物質の重量比は通常約1000:1から約1:1000又は約200:1から約1:200の範囲である。本発明の化合物と他の活性成分の組合せも通常上記範囲内であるが、いずれの場合も各活性成分の有効量を使用すべきである。
【0097】
上記組合せにおいて、本発明の化合物と他の活性物質を別々に投与しても、一緒に投与してもよい。また、1つの成分を他の物質の投与前、投与と同時又は投与後に同一又は異なる投与経路を介して投与してもよい。
【0098】
本発明の化合物は経口により、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、ICV、槽内注射又は注入、皮下注射又はインプラント)により、吸入スプレー、経鼻、経膣、直腸内、舌下又は局所投与ルートにより投与され得、単独で又は一緒に各投与ルートに適した慣用の非毒性で医薬的に許容され得る担体、佐剤(アジュバント)及びビヒクルを含む適当な投与単位製剤に製剤化され得る。温血動物の治療に加えて、本発明の化合物はヒトに使用するために効果的である。
【0099】
本発明の化合物を投与するための医薬組成物は有利には投与単位形態で提供され得、製薬業界で公知の方法により製造され得る。いずれの方法も活性成分を1つ以上の補助成分からなる担体と混合するステップを含む。通常、医薬組成物は活性成分を液体担体及び/又は微細な固体担体と均一及び均密に混合した後、所要により生成物を所望の製剤に成形することにより製造される。医薬組成物には病気の経過又は状態に対して所望の効果を与えるのに十分な量の活性化合物が含まれている。本明細書中で使用されている用語「組成物」は特定量の特定成分を含む製品及び特定量の特定成分の組合せから直接又は間接的に生ずる製品が含まれると意図される。
【0100】
活性成分を含有する医薬組成物は錠剤、トローチ剤、口内錠、水性又は油性懸濁液剤、分散性散剤又は顆粒剤、エマルション剤、溶液剤、硬又は軟カプセル剤、シロップ剤又はエリキシル剤のような経口用に適した形態をとり得る。経口用に意図されている組成物は医薬組成物を製造するために当該技術分野で公知の方法に従って製造され得、医薬的に上品で口に合う製剤を提供するために前記組成物に甘味剤、着香剤、着色剤及び保存剤からなる群から選択される1つ以上の物質を配合してもよい。錠剤は活性成分を錠剤の製造に適している非毒性の医薬的に許容され得る賦形剤と混合して含有している。前記賦形剤の例は、不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウム;顆粒化及び崩壊剤、例えばトウモロコシデンプン又はアルギン酸;結合剤、例えばデンプン、ゼラチン又はアカシア;及び滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクであり得る。錠剤にコーティングが被せられていなくても、胃腸管での崩壊及び吸収を遅らせて長時間にわたり持続作用を与えるために公知の技術によりコーティングを被せてもよい。例えば、徐放性材料(例えば、モノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリル)が使用され得る。米国特許第4,256,105号、同第4,166,452号及び同第4,265,874号に記載されている技術によりコーティングして、制御放出用浸透圧性治療錠剤を形成してもよい。即時放出用に経口錠剤、例えば即溶融性タブレット又はウェファー、即効性タブレット又は即溶解性フィルムも製剤化され得る。
【0101】
経口用製剤は、活性成分が不活性固体希釈剤(例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリン)と混合されている硬ゼラチンカプセル剤;又は活性成分が水又は油性媒体(例えば、落花生油、流動パラフィン又はオリーブ油)と混合されている軟ゼラチンカプセル剤としても提供され得る。
【0102】
水性懸濁液剤は、活性物質を水性懸濁液を製造するのに適した賦形剤と混合して含有している。前記賦形剤は、懸濁剤(例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム及びアカシアガム)である。分散又は湿潤剤は天然に存在するリン脂質(例えば、レシチン)、又はアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート)、エチレンオキシドと長鎖脂肪アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸及びヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート)、又はエチレンオキシドと脂肪酸及び無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレエート)であり得る。水性懸濁液剤は1つ以上の保存剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチル又はn−プロピル)、1つ以上の着色剤、1つ以上の着香剤及び1つ以上の甘味剤(例えば、スクロース又はサッカリン)をも含有し得る。
【0103】
油性懸濁液剤は、活性成分を植物油(例えば、アラキス油、オリーブ油、ゴマ油又は落花生油)又は鉱油(例えば、流動パラフィン)中に懸濁させることにより製剤化され得る。この油性懸濁液剤は増粘剤(例えば、蜜ろう、固形パラフィン又はセチルアルコール)も含有し得る。上品な経口製剤を提供するために上記したような甘味剤及び着香剤を配合してもよい。抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸)を添加することにより上記組成物を保存することができる。
【0104】
水を添加することにより水性懸濁液を調製するのに適した分散性散剤及び顆粒剤は、分散又は湿潤剤、懸濁剤及び1つ以上の保存剤と混合して活性成分を含む。適当な分散又は湿潤剤及び懸濁剤の例は既に上記されている。追加の賦形剤、例えば甘味剤、着香剤及び着色剤を存在させてもよい。
【0105】
本発明の医薬組成物は水中油型エマルション剤の形態もとり得る。油相は植物油(例えば、オリーブ油又はアラキス油)及び/又は鉱油(例えば、流動パラフィン)であり得る。適当な乳化剤は天然に存在するガム(例えば、アカシアガム又はトラガカントガム)、天然に存在するリン脂質(例えば、大豆レシチン)、脂肪酸及び無水ヘキシトールから誘導されるエステル又は部分エステル(例えば、ソルビタンモノオレエート)、及び前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)であり得る。エマルション剤は甘味剤及び着香剤をも含有し得る。
【0106】
シロップ剤及びエリキシル剤は甘味剤(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール又はスクロース)を用いて製剤化され得る。前記製剤は粘滑剤、保存剤、着香剤及び着色剤をも含有し得る。
【0107】
医薬組成物は滅菌注射用水性又は油性懸濁液の形態をとり得る。この懸濁液は、上に挙げた適当な分散又は湿潤剤及び懸濁剤を用いて当該技術分野で公知の方法に従って製剤化され得る。滅菌注射剤は非毒性の非経口的に許容され得る希釈剤又は溶媒中の滅菌注射可能な溶液又は懸濁液(例えば、1,3−ブタンジオール溶液)でもあり得る。使用可能な許容され得るビヒクル及び溶媒には水、リンゲル液及び等張性塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌の固定油が通常溶媒又は懸濁媒体として使用されている。この目的で、合成モノ−又はジグリセリドを含めた無刺激性固定油が使用され得る。加えて、注射剤の製造には脂肪酸(例えば、オレイン酸)が使用される。
【0108】
本発明の化合物は薬物を直腸内投与するための座剤の形態でも投与され得る。前記組成物は、常温では固体であるが直腸温で液体であり、よって直腸中で溶融して薬物を放出する適当な非刺激性賦形剤と薬物を混合することにより製造され得る。前記材料はカカオ脂及びポリエチレングリコールである。
【0109】
局所用に、本発明の化合物を含有するクリーム剤、軟膏剤、ゼリー剤、溶液剤又は懸濁液剤等が使用される。局所適用のために、経皮パッチも使用され得る。
【0110】
本発明の医薬組成物及び方法は更に、上記した病的状態の治療に通常使用されている本明細書中に記載されている他の治療活性化合物を含み得る。
【0111】
CGRP受容体活性の拮抗を要する状態の治療、予防、コントロール、回復又はリスクの軽減において、適切な用量レベルは通常約0.01から500mg/患者の体重kg/日であり、これを1回で又は複数回で投与し得る。適当な用量レベルは約0.01から250mg/kg/日、約0.05から100mg/kg/日、又は約0.1から50mg/kg/日であり得る。この範囲内での用量は0.05から0.5、0.5から5、又は5から50mg/kg/日であり得る。経口投与のためには、治療対象の患者に対する用量を症状に合わせて調節するために組成物は1.0から1000mgの活性成分、特に1.0、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、50.0、75.0、100.0、150.0、200.0、250.0、300.0、400.0、500.0、600.0、750.0、800.0、900.0及び1000.0mgの活性成分を含有する錠剤の形態で提供され得る。化合物は1日1から4回のレジメンで投与され得、又は1日1から2回投与され得る。
【0112】
頭痛、偏頭痛、群発頭痛、或いは本発明の化合物が適応される他の疾患を治療する、予防する、コントロールする、回復させる又はリスクを軽減させる際、本発明の化合物を約0.1mgから約100mg/動物の体重kgの1日用量で投与したときに通常満足な結果が得られ、この用量を1日1回用量として、1日2から6回の分割用量で、又は持続放出形態で投与する。多くの大型の哺乳動物に対する1日総用量は約1.0mgから約1000mg又は約1mgから約50mgである。70kgの成人の場合の1日総用量は通常約7から約350mgである。この投与レジメンは最適の治療応答が得られるように調節され得る。
【0113】
しかしながら、特定患者に対する具体的用量レベル及び投与頻度は変更可能であり、使用する具体的化合物の活性、該化合物の代謝安定性及び作用時間、年齢、体重、全身健康状態、性別、食事、投与モード、投与時間、排泄率、薬物の組合せ、具体的状態の重症度及び治療を受ける宿主を含めた各種要因に依存する。
【0114】
本発明の化合物を製造するための幾つかの方法を以下のスキーム及び実施例において説明する。出発物質は当該技術分野で公知であるか又は本明細書中に説明されている手順に従って製造される。
【0115】
本発明の化合物は、容易に入手し得る出発物質、試薬及び一般的な合成手順を用いて以下のスキーム及び具体的実施例又はその改変に従って容易に製造され得る。これらの反応において、当業者に公知であるが詳細に記述されていない別のものを用いることもできる。本発明において特許請求されている化合物の一般的製造方法は以下のスキームにてらして当業者には容易に理解され、認識され得る。
【0116】
スキーム1
【化10】

【0117】

スキーム1は、カルボン酸AとアミンBをカップリングさせてアミドCを生成させることにより本発明化合物を合成するための一般的な戦略について例証している。この反応において、標準的なカップリング条件(例えば、塩基としてのDIEA及び溶媒としてのDMFを用いたEDC及びHOBT)を用いて、良好な結果を得ることができる。そのようなアミドの合成においては、標準的な別のカップリング条件を用いてもよく、そのような別のカップリング条件としては、BOP、HATU若しくはPyCLUなどの代替的なカップリング試薬、又は、酸無水物若しくは酸塩化物としてのカルボン酸の活性化などがある。本発明の特定の化合物を調製することを可能とするために、場合により、有機合成の当業者にはよく知られている種々の保護基戦略を用いることができる。
【0118】
本発明化合物を調製するのに使用される酸Aの大部分は、容易に入手することができる。それらは、商業的な供給元から得ることができるか、又は、化学文献に記載されていて当業者にはよく知られている方法で合成することができる。興味深い酸Aの多くは、WoodらのWO 2008/020902及びBellらの米国特許第7,202,251号にも記載されている。
【0119】
アミン中間体の合成は、スキーム2〜スキーム3に記載されているようにして実施することができる。適切に置換されている出発物質を使用することによって、又は、中間体及び/若しくは最終生成物を当技術分野で知られている方法で所望されるように誘導体化することによって、種々の置換基を有しているアミン中間体を調製することができる。
【0120】
スキーム2
【化11】

【0121】

代表的なスピロイミダゾロンアニリン(5)の調製は、スキーム2において例証されている。市販されているインダン(1)は、CBZカルバメート(2)として保護することができる。カルボン酸を第1級アミドに変換した後、Bocの脱保護を行うことにより、α−アミノアミド(3)を生成させることができる。このα−アミノアミド(3)は、トルエン中で(トリメトキシメチル)ベンゼンで処理し、加熱した後、環化してイミダゾロン(4)となる。アルデヒド(3)と(トリメトキシメチル)ベンゼン以外のオルトエステルの反応を用いて、さまざまな置換イミダゾロン(4)を生成させることができる。よく知られているさまざまな方法(例えば、接触水素化など)を用いて、中間体(4)を脱保護してアニリン(5)を生成させることができる。有機合成の当業者は、この方法に簡単な変更を加えることによって別のスピロイミダゾロン中間体を得ることができるということを理解するであろう。さらに、インダン(1)に代わる出発物質を使用して、テトラリン系スピロイミダゾロン(4)などの異なった生成物を生成させることができる。
【0122】
スキーム3
【化12】

【0123】

スキーム3には、スピロイミダゾロン中間体の合成にいたる代替の経路が示されている。ヒダントイン(6)(Bell et al. (2006),Bioorg.Med.Chem.Lett. 16, 6165)をBoc無水物で処理した後、NaOHを用いた加水分解に付すことにより、インダニルアミノ酸(7)が得られる。第1級アミンを保護した後、カルボン酸を第1級アミドに変換し、次いで、脱保護することによって、中間体(8)を生成させることができる。さまざまな方法を用いてスピロイミダゾロン環(9)を形成させることが可能であり、そのような方法のうちの1つは、アミドをカルボン酸にカップリングさせた後、塩基が触媒する環化反応に付すことによる。別の方法は、酸塩化物と反応させた後、塩基が触媒する環化反応に付すことである。よく知られているさまざまな方法(例えば、接触水素化など)を用いて、ニトロ中間体(9)を還元してアニリン(5)を生成させることができる。(9)を(5)に変換するために、スズ又は鉄を使用する代替的な還元条件を用いることもできる。
【0124】
場合によっては、例えば置換基を操作することによって、最終生成物にさらなる変更を加えることができる。そのような操作としては、限定するものではないが、還元反応、酸化反応、アルキル化反応、アシル化反応及び加水分解反応などがあり、これらは、当業者には一般に知られている。
【0125】
場合によっては、当該反応を促進するために、又は、望ましくない反応生成物を回避するために、上記反応スキームを実施する順番を変えることができる。以下の実施例は、本発明がさらに完全に理解され得ることを目的として提供されている。これらの実施例は、単に例証的なものであって、決して本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【実施例】
【0126】
中間体1
【化13】

【0127】

(±)−ベンジル [2−アミノ−2−(アミノカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]カルバメート
段階A. (±)−5−アミノ−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]インダン−2−カルボン酸
(±)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−{[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ}インダン−2−カルボン酸(1.00g,1.94mmol)をTHF(5mL)に溶解させた溶液に、周囲温度で、ジエチルアミン(2.01mL,19.4mmol)を添加し、得られた混合物を3時間撹拌した。その反応混合物を1N NaOH(30mL)に注ぎ、EtOAc(3×30mL)で抽出した。その水層を濃HClで酸性化し、CHCl(3×30mL)で抽出した。CHCl層を合してNaSOで脱水し、濾過し、濃縮し、高真空下に乾燥させて、標題化合物を得た。MS:m/z=293(M+1)。
【0128】
段階B. (±)−5−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]インダン−2−カルボン酸
段階Aからの(±)−5−アミノ−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]インダン−2−カルボン酸(568mg,1.94mmol)をジオキサン(16mL)と水(4mL)に溶解させた溶液に、炭酸ナトリウム(412mg,3.89mmol)及び1−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]オキシ}ピロリジン−2,5−ジオン(533mg,2.14mmol)を添加した。その反応物を周囲温度で16時間撹拌し、次いで、飽和NHCl(30mL)に注ぎ、EtOAc(3×30mL)で抽出した。その有機層を合してNaSOで脱水し、濾過し、濃縮し、高真空下に乾燥させて、標題化合物を得た。MS:m/z=449(M+Na)。
【0129】
段階C. (±)−ベンジル tert−ブチル [2−(アミノカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2,5−ジイル]ビスカルバメート
段階Bからの(±)−5−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]インダン−2−カルボン酸(829mg,1.94mmol)と塩化アンモニウム(208mg,3.89mmol)とpyBOP(1.52g,2.92mmol)とDIEA(1.35mL,7.78mmol)をDMF(3mL)に溶解させた溶液を周囲温度で16時間撹拌した。その反応混合物を飽和NaHCO(20mL)に注ぎ、CHCl(3×20mL)で抽出した。有機層を合してNaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた粗製生成物をCHCl:MeOH:NHOH(100:0:0から90:9:1まで)の勾配で溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、標題化合物を得た。MS:m/z=426(M+1)。
【0130】
段階D. (±)−ベンジル [2−アミノ−2−(アミノカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]カルバメート
段階Cからの(±)−ベンジル tert−ブチル [2−(アミノカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2,5−ジイル]ビスカルバメート(670mg,1.58mmol)をCHCl(5mL)とTFA(1mL)に溶解させた溶液を16時間撹拌した。その反応混合物を飽和NaHCO(10mL)に注ぎ、CHCl(3×10mL)で抽出した。有機層を合してNaSOで脱水し、濾過し、濃縮し、高真空下に乾燥させて、標題化合物を得た。MS:m/z=326(M+1)。
【0131】
中間体2
【化14】

【0132】

(±)−5’−アミノ−2−フェニル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン
段階A. (±)−ベンジル (5−オキソ−2−フェニル−1,1’,3’,5−テトラヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5’−イル)カルバメート
(±)−ベンジル [2−アミノ−2−(アミノカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)カルバメート(「中間体1」に記載されている;35.0mg,0.108mmol)と(トリメトキシメチル)ベンゼン(0.022mL,0.129mmol)をトルエン(5mL)に溶解させた溶液を、還流温度で7.5時間加熱した。その反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた粗製生成物をDMSO(1mL)に溶解させ、HO:CHCN:CFCOH(90:10:0.1から5:95:0.1まで)の勾配で溶離させるHPLC(逆相C18カラムを使用)で精製した。当該生成物を含んでいる純粋なフラクションを合し、濃縮して、標題化合物を得た。MS:m/z=412(M+1)。
【0133】
段階B. (±)−5’−アミノ−2−フェニル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン
段階Aからの(±)−ベンジル (5−オキソ−2−フェニル−1,1’,3’,5−テトラヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5’−イル)カルバメート(568mg,1.94mmol)を脱ガスしたMeOH(2mL)に溶解させた溶液に、炭素担持10%パラジウム(5mg)を添加した。得られた懸濁液を3時間水素バルーンの下に置き、次いで、セライトのパッドを通して濾過し、濃縮し、高真空下に乾燥させて、標題化合物を得た。MS:m/z=278(M+1)。
【0134】
中間体3
【化15】

【0135】

(±)−2−アミノ−5−ニトロインダン−2−カルボキサミド
段階A. (±)−ジ−tert−ブチル 5’−ニトロ−2,5−ジオキソ−1’3’−ジヒドロ−1H,3H−スピロ[イミダゾリジン−4,2’−インデン]−1,3−ジカルボキシレート
(±)−5’−ニトロ−1’,3’−ジヒドロ−2H,5H−スピロ[イミダゾリジン−4,2’−インデン)−2,5−ジオン(1.20g,4.85mmol;「Bell et al.(2006)Bioorg.Med.Chem.Lett. 16, 6165」に記載されている)と二炭酸二tert−ブチル(5.30g,24.3mmol)とTEA(540mg,5.34mmol)とDMAP(12.0mg,0.097mmol)をDME(29mL)に溶解させた溶液を、周囲温度で16時間撹拌した。その反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた粗製生成物をCHCl(50mL)に溶解させた。有機層を10%HCl(20mL)と飽和NaCO(20mL)とブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、濃縮し、高真空下に乾燥させて、標題化合物を得た。MS:m/z=448(M+1)。
【0136】
段階B. (±)−2−アミノ−5−ニトロインダン−2−カルボン酸
段階Aからの(±)−ジ−tert−ブチル 5’−ニトロ−2,5−ジオキソ−1’3’−ジヒドロ−1H,3H−スピロ[イミダゾリジン−4,2’−インデン]−1,3−ジカルボキシレート(2.17g,4.85mmol)をDME(16mL)に溶解させた溶液に、1N NaOH(43.7mL,43.7mmol)を添加し、得られた反応混合物を周囲温度で20時間撹拌した。その反応混合物を水(20mL)とEtO(20mL)で希釈した。得られた懸濁液を濾過し、層を分離させた。水層を、さらに、EtO(20mL)で洗浄した。その水層を体積が30mLになるまで濃縮し、HO:CHCN:CFCOH(90:10:0.1から5:95:0.1まで)の勾配で溶離させるHPLC(逆相C18カラムを使用)で精製した。当該生成物を含んでいる純粋なフラクションを合し、濃縮して、標題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。MS:m/z=223(M+1)。
【0137】
段階C. (±)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−ニトロインダン−2−カルボン酸
段階Bからの(±)−2−アミノ−5−ニトロインダン−2−カルボン酸(490mg,1.46mmol)と二炭酸二tert−ブチル(318mg,1.46mmol)とTEA(0,609mL,4.37mmol)の溶液を、DME(20mL)の中で、周囲温度で24時間撹拌した。20時間目に、追加の二炭酸二tert−ブチル(100mg)を添加した。その反応混合物を10%HCl(30mL)に注ぎ、EtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層を合してNaSOで脱水し、濾過し、濃縮し、高真空下に乾燥させて、標題化合物を得た。MS:m/z=323(M+1)。
【0138】
段階D. (±)−tert−ブチル [2−(アミノカルボニル)−5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバメート
段階Cからの(±)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−ニトロインダン−2−カルボン酸(470mg,1.46mmol)と塩化アンモニウム(156mg,2.92mmol)とEDC(419mg,2.19mmol)とHOBT(335mg,2.19mmol)とDIEA(1.27mL,7.29mmol)をDMF(5mL)に溶解させた溶液を、周囲温度で16時間撹拌した。その反応混合物を飽和NaHCO(20mL)に注ぎ、CHCl(3×20mL)で抽出した。有機層を合してNaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた粗製生成物を、CHCl:MeOH:NHOH(100:0:0から90:9:1まで)の勾配で溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、標題化合物を得た。MS:m/z=322(M+1)。
【0139】
段階E. (±)−2−アミノ−5−ニトロインダン−2−カルボキサミド
段階Dからの(±)−tert−ブチル [2−(アミノカルボニル)−5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル]カルバメート(113mg,0.352mmol)をEtOAc(5mL)に溶解させた溶液に、HCl(g)を10分間通気させた。その反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた粗製生成物をDMSO(1mL)に溶解させ、HO:CHCN:CFCOH(90:10:0.1から5:95:0.1まで)の勾配で溶離させるHPLC(逆相C18カラムを使用)で精製した。当該生成物を含んでいる純粋なフラクションを合し、濃縮して、標題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。MS:m/z=258(M+1)。
【0140】
中間体4
【化16】

【0141】

段階A. (±)−5’−ニトロ−2−プロピル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン
(±)−2−アミノ−5−ニトロインダン−2−カルボキサミド トリフルオロ酢酸塩(「中間体3」に記載されている;25.0mg,0.075mmol)と1,1,1−トリメトキシブタン(0.060mL,0.373mmol)をトルエン(5mL)に溶解させた溶液を、還流温度で16時間加熱した。その反応混合物を減圧下に濃縮して、標題化合物を得た。MS:m/z=274(M+1)。
【0142】
段階B. (±)−5’−アミノ−2−プロピル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン
段階Aからの(±)−5’−ニトロ−2−プロピル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン(20.0mg,0.073mmol)を脱ガスしたMeOH(5mL)に溶解させた溶液に、炭素担持10%パラジウム(10mg)を添加した。得られた懸濁液を1時間水素バルーンの下に置き、次いで、セライトのパッドを通して濾過し、濃縮し、高真空下に乾燥させて、標題化合物を得た。MS:m/z=244(M+1)。
【0143】
中間体5
【化17】

【0144】

(±)−5’−アミノ−2−tert−ブチル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン
段階A. (±)−2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]−5−ニトロインダン−2−カルボキサミド
(±)−2−アミノ−5−ニトロインダン−2−カルボキサミド トリフルオロ酢酸塩(「中間体3」に記載されている;25.0mg,0.075mmol)と2,2−ジメチルプロパノイルクロリド(0.011mL,0.089mmol)とトリエチルアミン(0.026mL,0.186mmol)をTHF(5mL)に溶解させた溶液を、周囲温度で16時間撹拌した。その反応混合物を飽和NHCl(10mL)に注ぎ、CHCl(3×10mL)で抽出した。固体沈澱物を濾過し、採取し、次いで、MeOHに溶解させ、有機層と合した。その合した有機層をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、標題化合物を得た。MS:m/z=306(M+1)。
【0145】
段階B. (±)−2−tert−ブチル−5’−ニトロ−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン
段階Aからの(±)−2−[(2,2−ジメチルプロパノイル)アミノ]−5−ニトロインダン−2−カルボキサミド(23.0mg,0.075mmol)と5N NaOH(0.075mL,0.38mmol)をEtOH(5mL)に溶解させた溶液を、3.5時間加熱還流させた。その反応混合物を飽和NHCl(10mL)に注ぎ、CHCl(3×10mL)で抽出した。その有機層を合してNaSOで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、標題化合物を得た。MS:m/z=288(M+1)。
【0146】
段階C. (±)−5’−アミノ−2−tert−ブチル−1’3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン
段階Bからの(±)−2−tert−ブチル−5’−ニトロ−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン(22.0mg,0.077mmol)を脱ガスしたMeOH(5mL)に溶解させた溶液に、炭素担持10%パラジウム(10mg)を添加した。得られた懸濁液を1時間水素バルーンの下に置き、次いで、セライトのパッドを通して濾過し、濃縮し、高真空下に乾燥させて、標題化合物を得た。MS:m/z=258(M+1)。
【0147】
中間体6
中間体5に関して概説した手順に本質的に従って、表1に挙げられている化合物を調製した。必要とされる出発物質は、市販されていたか、又は、上記文献に記載されていたか、又は、その中に記載されている方法(上記参照)で合成されたか、又は、有機合成の当業者によって容易に合成された。
【表1】

【0148】

中間体7
【化18】

【0149】

(±)−5’−アミノ−2−ピラジン−2−イル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン
段階A. (±)−ベンジル {2−(アミノカルボニル)−2−[(ピラジン−2−イルカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}カルバメート
(±)−ベンジル [2−アミノ−2−(アミノカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル]カルバメート(「中間体1」に記載されている;52.0mg,0.118mmol)とピラジン−2−カルボン酸(15.0mg,0.118mmol)とEDC(34.0mg,0.178mmol)とHOBT(27.0mg,0.178mmol)とトリエチルアミン(0.103mL,0.592mmol)をDMF(5mL)に溶解させた溶液を、周囲温度で16時間撹拌した。その反応混合物を、HO:CHCN:CFCOH(90:10:0.1から5:95:0.1まで)の勾配で溶離させるHPLC(逆相C18カラムを使用)で直接精製した。当該生成物を含んでいる純粋なフラクションを合し、濃縮して、標題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。MS:m/z=432(M+1)。
【0150】
段階B. (±)−5’−アミノ−2−ピラジン−2−イル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン
段階Aからの(±)−ベンジル {2−(アミノカルボニル)−2−[(ピラジン−2−イルカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}カルバメート(58.0mg,0.106mmol)と5N NaOH(0.106mL,0.532mmol)をEtOH(5mL)に溶解させた溶液を5時間加熱還流させた。その反応混合物を減圧下に濃縮した。得られた粗製生成物をDMSO(1mL)に溶解させ、HO:CHCN:CFCOH(90:10:0.1から5:95:0.1まで)の勾配で溶離させるHPLC(逆相C18カラムを使用)で精製した。当該生成物を含んでいる純粋なフラクションを合し、濃縮して、標題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。MS:m/z==280(M+1)。
【0151】
中間体8〜中間体10
中間体4に関して概説した手順に本質的に従って、表1に挙げられている化合物を調製した。必要とされる出発物質は、市販されていたか、又は、上記文献に記載されていたか、又は、その中に記載されている方法(上記参照)で合成されたか、又は、有機合成の当業者によって容易に合成された。
【表2】

【0152】

中間体11
【化19】

【0153】

5’−アミノ−2−フェニル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン〔エナンチオマーA〕
段階A. (±)−ベンジル (5−オキソ−2−フェニル−1,1’,3’,5−テトラヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5’−イル)カルバメート
Chiralcel OJ−Hカラムを使用し、0.1%DEAを調節剤として含んでいるヘプタン:EtOH(40:60)で溶離させることによって、(±)−5’−アミノ−2−フェニル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン(「中間体2」に記載されている;35.0mg,0.108mmol)のエナンチオマーを分離した。溶離した最初の主要なピークが、標題化合物「5’−アミノ−2−フェニル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン〔エナンチオマーA〕」であった。MS:m/z=278(M+1)。
【0154】
中間体12
【化20】

【0155】

5’−アミノ−2−フェニル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン〔エナンチオマーB〕
段階A. (±)−ベンジル (5−オキソ−2−フェニル−1,1’,3’,5−テトラヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5’−イル)カルバメート
Chiralcel OJ−Hカラムを使用し、0.1%DEAを調節剤として含んでいるヘプタン:EtOH(40:60)で溶離させることによって、(±)−5’−アミノ−2−フェニル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン(「中間体2」に記載されている;35.0mg,0.108mmol)のエナンチオマーを分離した。溶離した2番目の主要なピークが、標題化合物「5’−アミノ−2−フェニル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン〔エナンチオマーB〕」であった。MS:m/z=278(M+1)。
【0156】
実施例1
【化21】

【0157】

(±)−N−(5−オキソ−2−フェニル−1,1’,3’,5−テトラヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5’−イル)−2−[2−オキソ−3−(1,3−チアゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾ−ル−1−イル]アセトアミド
(±)−5’−アミノ−2−フェニル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン(10mg,0.036mmol;「中間体2」に記載されている)と[2−オキソ−3−(1,3−チアゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾ−1−イル]酢酸(10mg,0.036mmol)[Bell et al U.S.Patert 7,202,251]とEDC(10mg,0.054mmol)とHOBT(8.0mg,0.054mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0,031mL,0.180mmol)の混合物を、DMF(1mL)の中で、周囲温度で24時間撹拌した。その反応混合物を、HO:CHCN:CFCOH(90:10:0.1から5:95:0.1まで)の勾配で溶離させるHPLC(逆相C18カラムを使用)で直接精製した。当該生成物を含んでいる純粋なフラクションを合し、濃縮して、標題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。MS:m/z=535(M+1)。HRMS:m/z=535.1559;C2922に対して計算されたm/z=535.1547。
【0158】
実施例2
【化22】

【0159】

(±)−2−(2−オキソ−3−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)−N−(5−オキソ−2−ピリジン−2−イル−1,1’,3’,5−テトラヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5’−イル)アセトアミド
(±)−5’−アミノ−2−ピリジン−2−イル−1’,3’−ジヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5(1H)−オン ビス−トリフルオロ酢酸塩(26mg,0.051mmol;「中間体10」に記載されている)と(2−オキソ−3−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)酢酸(15mg,0.056mmol)[Bell et al.(2006) Bioorg.Med.Chem.Lett. 16, 6165]とEDC(15mg,0.077mmol)とHOBT(12mg,0.077mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.045mL,0.26mmol)の混合物を、DMF(0.5mL)の中で、周囲温度で72時間撹拌した。その反応混合物を、HO:CHCN:CFCOH(90:10:0.1から5:95:0.1まで)の勾配で溶離させるHPLC(逆相C18カラムを使用)で直接精製した。当該生成物を含んでいる純粋なフラクションを合し、濃縮して、標題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。MS:m/z=530(M+1)。HRMS:m/z=530.1953;C3023に対して計算されたm/z=530.1935。
【0160】
実施例3〜実施例9
実施例1に関して概説した手順に本質的に従って、表3に挙げられている化合物を調製した。必要とされる出発物質は、市販されていたか、又は、上記文献に記載されていたか、又は、その中に記載されている方法(上記参照)で合成されたか、又は、有機合成の当業者によって容易に合成された。場合によっては、簡単な保護基戦略を用いた。
【表3】

【0161】

実施例10〜実施例15
実施例1に関して概説した手順に本質的に従って、表4に挙げられている化合物を調製した。必要とされる出発物質は、市販されていたか、又は、上記文献に記載されていたか、又は、その中に記載されている方法(上記参照)で合成されたか、又は、有機合成の当業者によって容易に合成された。場合によっては、簡単な保護基戦略を用いた。
【表4】

【0162】

実施例16〜実施例19
実施例1に関して概説した手順に本質的に従って、表5に挙げられている化合物を調製した。必要とされる出発物質は、市販されていたか、又は、下記文献に記載されていたか、又は、その中に記載されている方法(上記参照)で合成されたか、又は、有機合成の当業者によって容易に合成された。場合によっては、簡単な保護基戦略を用いる。
【表5】

【0163】

上記「実施例」及び「中間体」において特定のエナンチオマー及びジアステレオマーが記載されているが、反応条件及び試薬に変更を加えることによって(例えば、限定するものではないが:出発物質に関して逆のキラリティーを用いることによって;異なる触媒を用いることによって;試薬に関して逆のキラリティーを用いることによって;キラル分離の後で異なったエナンチオマー又はジアステレオマーを使用することを選択することによって)、代替のエナンチオマー及びジアステレオマーが得られ、これらのすべてが本発明の精神及び範囲に包含されるということは、当業者には充分に理解される。混合状態にある可能な光学異性体及びジアステレオマーの全て並びに純粋な化合物又は部分的に精製された化合物としての可能な光学異性体及びジアステレオマーの全ては、本発明の範囲内に包含されるということが意図されている。本発明は、これら化合物の全てのそのような異性体形態を包含するものである。
【0164】
本発明に従う化合物のCGRP受容体活性のアンタゴニストとしての有用性は、当技術分野で既知の方法によって実証することができる。125I−CGRPの受容体に対する結合の阻害及びCGRP受容体の機能的拮抗について、以下のように測定した。
【0165】
未変性受容体結合アッセイ
125I−CGRPのSK−N−MC細胞膜中の受容体に対する結合は、本質的に、既に記述されているようにして実施した〔Edvinsson et al.(2001)Eur.J.Pharmacol. 415, 39−44〕。簡潔に言えば、膜(25μg)を、10pMの125I−CGRPとアンタゴニストを含有している1mLの結合緩衝液[10mM HEPES,pH7.4、5mM MgCl、及び、0.2%ウシ血清アルブミン(BSA)]の中でインキュベートした。室温で3時間インキュベートした後、予め0.5%ポリエチレンイミンで3時間ブロックしておいたGFBガラス繊維フィルタープレート(PerkinElmer)を通して濾過することによりそのアッセイを停止させた。そのフィルターを氷冷アッセイ緩衝液(10mM HEPES,pH7.4、及び、5mM MgCl)で3回洗浄し、次いで、そのプレートを風乾させた。シンチレーション流体(50μL)を添加し、放射能をTopcount(Packard Instrument)上でカウントした。データの解析は、Prismを用いて実施し、チェン−プルソフ式(Cheng & Prusoff (1973) Biochem.Pharmacol. 22, 3099−3108)を用いてKを求めた。
【0166】
組換え受容体
ヒトCL受容体(Genbank受託番号L76380)を、5’NheI及び3’PmeIフラグメントとして、発現ベクターpIREShyg2(BD Biosciences Clontech)中にサブクローン化した。ヒトRAMP1(Genbank受託番号AJ001014)を、5’NheI及び3’NotIフラグメントとして、発現ベクターpIRESpuro2(BD Biosciences Clontech)中にサブクローン化した。HEK293細胞(ヒト胚腎臓細胞;ATCC#CRL−1573)を、10%ウシ胎児血清(FBS)、100単位/mLのペニシリン及び100μg/mLのストレプマイシンが補足されている、4.5g/Lのグルコースと1mMのピルビン酸ナトリウムと2mMのグルタミンを含んでいるDMEMの中で培養し、37℃及び湿度95%で維持した。HBSS中で、0.1%のEDTAを含んでいる0.25%のトリプシンで処理することにより、細胞を継代培養した。75cmフラスコ内で、リポフェクタミン2000(Invitrogen)を用いて10μgのDNAにコトランスフェクトすることにより、安定な細胞株を生成させた。CL受容体及びRAMP1発現構築物を等量でコトランスフェクトした。トランスフェクションを行ってから24時間経過した後、細胞を希釈し、その翌日、選択培地(増殖培地+300μg/mL ハイグロマイシン及び1μg/mL プロマイシン)を添加した。FACS Vantage SE(Becton Dickinson)を用いて、1回の細胞沈着によりクローン細胞株を生成させた。細胞を増殖させるために、増殖培地を、150μg/mLのハイグロマイシン及び0.5μg/mLのプロマイシンに調節した。
【0167】
組換え受容体結合アッセイ
組換えヒトCL受容体/RAMP1を発現する細胞を、PBSで洗浄し、50mMのHEPES、1mMのEDTA及び完全プロテアーゼ阻害剤(Roche)を含有する収穫緩衝液中で収穫した。細胞懸濁液を実験室ホモジナイザーを用いて破壊し、48,000×gで遠心分離して、膜を単離した。そのペレットを、収穫緩衝液+250mMのスクロースの中に再懸濁させ、−70℃で貯蔵した。結合アッセイのために、10pMの125I−hCGRP(CE Healthcare)及びアンタゴニストを含んでいる1mLの結合緩衝液(10mM HEPES,pH7.4、5mM MgCl、及び、0.2% BSA)の中で、20μgの膜を室温で3時間インキュベートした。予め0.05% ポリエチレンイミンでブロックしておいた96ウェルGFBガラス繊維フィルタープレート(PerkinElmer)を通して濾過することにより、アッセイを停止させた。そのフィルターを、氷冷アッセイ緩衝液(10mM HEPES,pH7.4、及び、5mM MgCl)で3回洗浄した。シンチレーション流体を添加し、そのプレートをTopcount(Packard)上でカウントした。非特異的結合を求め、データの解析は、以下の式に対して結合CPMデータをフィッティングさせる非線形最小二乗法を用いることにより求めた見かけ解離定数(K)を用いて実施した。
【数1】

【0168】

上記式中、Yは観察されたCPM結合であり、Ymaxは総結合カウントであり、Yminは非特異的結合カウントであり、(Ymax−Ymin)は特異的結合カウントであり、%Imaxは最大抑制%であり、%Iminは最小抑制%であり、放射標識はプローブであり、Kは熱飽和(Hot saturation)実験により求められた受容体に対する放射性リガンドについての見かけ解離定数である。
【0169】
組換え受容体機能アッセイ
ポリ−D−リシンで被覆されている96ウェルプレート(Corning)内で、細胞を完全増殖培地中で85,000細胞/ウェルで平板培養し、約19時間培養した後、アッセイに供した。細胞を、PBSで洗浄し、次いで、L−グルタミンと1g/LのBSAを含んでいるCellgro完全無血清/低タンパク質培地(Mediatech,Inc.)の中で、37℃及び湿度95%で、阻害剤と一緒に30分間インキュベートした。その細胞に、イソブチル−メチルキサンチンを300μMの濃度で添加し、37℃で30分間インキュベートした。その細胞に、ヒトα−CGRPを0.3nMの濃度で添加し、37℃で5分間インキュベートした。α−CGRP刺激の後、その細胞をPBSで洗浄し、製造業者の推奨プロトコル(cAMP SPA直接スクリーニングアッセイシステム;RPA 559;CE Healthcare)に従って、2段階アッセイ手順を用いるcAMP測定のために加工処理した。用量反応曲線をプロットし、式:
y=((a−d)/(1+(x/c))+d
〔ここで、y=応答、x=用量、a=最大応答、d=最小応答、c=変曲点、及び、b=勾配〕
によって規定される4パラメーターロジスティックフィットからIC50値を求めた。
【0170】
本明細書中に記載されているアッセイのような適切なアッセイにおいて、本発明の化合物は、CGRP受容体のアンタゴニストとしての活性(一般に、K値又はIC50値は、約50μM未満)を有しいることが予期される。そのような結果は、本発明化合物がCGRP受容体のアンタゴニストとしての固有活性を有しているということを示している。
【0171】
本発明の代表的な化合物に関し、上記組換え受容体結合アッセイにおける代表的なKi値を下記表に記載する。
【表6】

【0172】

本発明をその特定の詳細な実施形態を参照して記載し、例証してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、手順及びプロトコルに対して種々の改変、変化、変更、置換、削除又は付加を加え得ることを、当業者は理解するであろう。例えば、上記で示されている本発明の化合物を用いて該適応症に関して治療される対象の哺乳動物の応答性はさまざまであることの結果として、本明細書中において上記に記載されている特定の投与量以外の有効な投与量も適用することができる。同様に、選択された特定の活性化合物に従って及びそれらに応じて、又は、製薬用担体の有無に従って及びそれらに応じて、さらに、使用する投与方法及び製剤の型に従って及びそれらに応じて、観察される具体的な薬理学的応答もさまざまであり得る。結果におけるそのような予期される変動又は差異は、本発明の目的及び実践に従って予想される。従って、本発明は下記「特許請求の範囲」の範囲によって定義されること、及び、そのような「特許請求の範囲」は合理的に広く解釈されることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩、並びにそれらの個々のエナンチオマー及びジアステレオマー:
【化1】

〔式中、
Bは、以下からなる群より選択されるヘテロ環であり:
【化2】

ここで、T、U、V及びWは、それぞれ独立して、炭素原子又は窒素原子であるが、窒素原子であるのは、T、U、V及びWのうちの2以下であり;

Xは、以下のものから選択され:
(1)−O−、
(2)−S(O)−、
(3)−Si(OR)−C1−4アルキル−[ここで、アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(4)−Si(C1−4アルキル)[ここで、各アルキルは、独立して、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(5)−N(R)−、
(6)−(C=O)−、
(7)−C(R)(R)−、
(8)−C(N(R)−SO)(R)−、
(9)−C(N(R)(C=O)R)(R)−、
(10)−C(N(R)(C=O)OR)(R)−、
(11)−CR1011−、
(12)−N(R11)−、及び、
(13)−CR−;
Bは、置換されていないか、又は、R、R、R、R、R10及びR11からそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されており、その際、R、R及びRは、独立して、以下のものから選択され:
(1)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−O−C1−6アルキル、
(d)−C3−6シクロアルキル、
(e)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、オキサゾリル、チアゾリル、チエニル及びモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ハロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル及び−OCFからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている]、
(f)−CO19
(g)−NR2021
(h)−SO22
(i)−CONR20a21a
(j)トリフルオロメチル、
(k)−OCO19
(l)−(NR20a)CO19
(m)−O(CO)NR20a21a
(n)−(NR19)(CO)NR20a21a、及び、
(o)−O−C3−6シクロアルキル];
(2)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−O−C1−6アルキル、
(d)トリフルオロメチル、
(e)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ハロ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチルからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている;
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、ピリダジニル、ピロリジニル、アゼチジニル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アゼパニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、クロマニル、フリル、イミダゾリニル、インドリニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソインドリニル、テトラヒドロイソキノリニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピロリル、キナゾリニル、テトラヒドロフリル、チアゾリニル、プリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、1,3−ジオキソラニル、オキサジアゾリル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル及びモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、
(b)ハロ、
(c)ヒドロキシ、
(d)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、
(e)−C3−6シクロアルキル、
(f)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル又はモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、−C1−6−アルキル、−O−C1−6−アルキル、ハロ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチルから独立して選択される1〜5の置換基で置換されている]、
(g)−CO19
(h)−(CO)R19
(i)−NR2021
(j)−CONR2021
(k)オキソ、及び、
(l)−S(O)22];
(4)ハロ、
(5)オキソ、
(6)ヒドロキシ、
(7)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(8)−CN、
(9)−CO19
(10)−NR2021
(11)−SO22
(12)−CONR20a21a
(13)−OCO19
(14)−(NR20a)CO19
(15)−O(CO)NR20a21a
(16)−(NR19)(CO)NR20a21a
(17)−(CO)−(CO)NR20a21a
(18)−(CO)−(CO)OR19
(19)−SONR20a21a、及び、
(20)水素;
又は、RとR及びそれらが結合している炭素原子が一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ジオキソラニル、ジオキサニル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチアピラニル、オキセタニル、チエタニル及びテトラヒドロチエニルから選択される環を形成し[ここで、硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、当該環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−OR
(iii)−C3−6シクロアルキル、
(iv)−CO
(v)−NR
(vi)−S(O)
(vii)−C(=O)NR、及び、
(viii)フェニル];
(b)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は場合により前記環に縮合してもよく、及び、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(iii)−OR
(iv)−CO
(v)−O(C=O)R
(vi)−CN、
(vii)−NR
(viii)オキソ、
(ix)−C(=O)NR
(x)−N(R)C(=O)R
(xi)−N(R)CO
(xii)−O(C=O)NR、及び、
(xiii)−S(O)];
(c)−OR
(d)ハロ、
(e)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−O−CO
(m)−O−(C=O)−NR
(n)−NR−(C=O)−NR
(o)−C(=O)R、及び、
(p)オキソ];
及びAは、独立して、以下のものから選択され:
(1)−O−、
(2)−S(O)−、
(3)−Si(OR)(C1−4アルキル)−[ここで、アルキルは、置換されていないか又はハロで置換されている]、
(4)−Si(C1−4アルキル)−[ここで、各アルキルは、独立して、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(5)−CR−、
(6)−N(R)−、
(7)−(C=O)−、及び、
(8)結合;
及びAは、独立して、以下のものから選択され:
(1)−O−、
(2)−S(O)−、
(3)−Si(OR)(C1−4アルキル)−[ここで、アルキルは、置換されていないか又はハロで置換されている]、
(4)−Si(C1−4アルキル)−[ここで、各アルキルは、独立して、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(5)−CR−、
(6)−N(R)−、及び、
(7)−(C=O)−;
、E及びEは、それぞれ独立して、以下のものから選択され:
(1)−C(R)=、
(2)−N=、及び、
(3)−(N−O)=;
は、以下のものから選択され:
(1)結合、
(2)−CR−、
(3)−CR−CH−、
(4)−CH−CR−、及び、
(5)−(C=O)−;
は、以下のものから選択され:
(1)結合、
(2)−CR−、
(3)−CR−CH−、
(4)−CH−CR−、
(5)−(C=O)−、
(6)−N(R)−、
(7)−O−、
(8)−S(O)−、
(9)−SiR−、
(10)−C(R)=C(R)−、及び、
(11)−C≡C−;
は、以下のものから選択され:
(1)結合、
(2)−CR−、
(3)−N(R)−、
(4)−O−、
(5)−S(O)−、
(6)−SiR−、
(7)−C(Ri)=C(R)−、
(8)−C≡C−、及び、
(9)−(C=O)−;
は、以下のものから選択され:
(1)−CR−、
(2)−N(R)−、
(3)−O−、
(4)−S(O)−、
(5)−SiR−、
(6)−C(Ri)=C(R)−、及び、
(7)−C≡C−;
は、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C(=O)R
(3)−CO
(4)−S(=O)R
(5)−SO
(6)−C(=O)NR
(7)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C3−6シクロアルキル、
(d)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(iii)−OR
(iv)−NR
(v)−C(=O)R
(vi)−CO、及び、
(vii)オキソ];
(e)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−CF
(m)−O−CO
(n)−O−(C=O)−NR
(o)−NR−(C=O)−NR、及び、
(p)−C(=O)R];
(8)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−OR、及び、
(d)C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];
は、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−OC1−6アルキル、
(d)−C3−6シクロアルキル、
(e)フェニル、
(f)−CONR20a21a
(g)−CO19、及び、
(h)−NR2021];
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、
(4)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜5のフルオロで置換されている]、
(b)ハロ、
(c)−CN、
(d)ヒドロキシ、及び、
(e)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]];
(5)ハロ、
(6)ヒドロキシ、
(7)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(8)−CN、
(9)−CO19
(10)−NR2021
(11)−SO22
(12)−CONR20a21a
(13)−OCO19、及び、
(14)−(NR20a)CO19
は、以下のものから選択され:
(1)水素;
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、
(c)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、及び、
(d)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、アゼピニル、アゼパニル、アゼチジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ジベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、フリル、フラニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソインドリニル、イソキノリニル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、4−オキソナフチリジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソピリジル、2−オキソキノリニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリミジル、ピロリジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイミダゾピリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、チアゾリル、チアゾリニル、チエノフリル、チエノチエニル、チエニル、イソオキサゾリル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、オキセタニル、テトラヒドロチアピラニル、チエタニル及びトリアゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ハロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、−CN及び−OCFからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている]];
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、アゼピニル、アゼパニル、アゼチジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ジベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、フリル、フラニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソインドリニル、イソキノリニル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、4−オキソナフチリジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソピリジル、2−オキソキノリニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリミジル、ピロリジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイミダゾピリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、チアゾリル、チアゾリニル、チエノフリル、チエノチエニル、チエニル、イソオキサゾリル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、オキセタニル、テトラヒドロチアピラニル、チエタニル及びトリアゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、
(d)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−CN、
(iii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(iv)−OR];
(d)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−O−CO
(m)−O−(C=O)−NR
(n)−NR−(C=O)−NR
(o)C(=O)R、及び、
(p)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];
(4)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(5)−CN、
(6)−CO19
(7)−NR2021
(8)−CONR20a21a、及び、
(9)−C1−6シクロアルキル[ここで、該C1−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(d)−OR、及び、
(e)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−OR
(ii)ハロ、
(iii)−CN、及び、
(iv)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]];
は、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C(=O)R
(3)−CO
(4)−S(=O)R
(5)−SO
(6)−C(=O)NR
(7)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C3−6シクロアルキル、
(d)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(iii)−OR
(iv)−NR
(v)−C(=O)R
(vi)−CO
(vii)オキソ、及び、
(viii)−CN];
(e)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−CF
(m)−O−CO
(n)−O−(C=O)−NR
(o)−NR−(C=O)−NR、及び、
(p)−C(=O)R];
(8)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−OR、及び、
(d)C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];
又は、RとR及びそれらが結合している原子が一緒になって、4員、5員、6員又は7員のアルキル環又はヘテロアルキル環を形成し[ここで、該ヘテロアルキル環は、N、O及びSから選択される付加的なヘテロ原子を場合により含んでいてもよく、ここで、該硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、前記環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜4の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、ハロ、OR、CN及び−C(=O)ORからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている]、
(c)−OR、及び、
(d)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];
10は、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−CN、
(d)フェニル、及び、
(e)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている];
11は、独立して、以下のものからなる群から選択され:
フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニル、フェナントリル、アントリル、アゼピニル、アゼパニル、アゼチジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、クロマニル、シンノリニル、ジベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、フリル、フラニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソクロマニル、イソインドリニル、イソキノリニル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、4−オキソナフチリジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、2−オキソピリジル、2−オキソキノリニル、ピペリジル、ピペラジニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピリミジル、ピロリジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイミダゾピリジニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、チアゾリル、チアゾリニル、チエノフリル、チエノチエニル、チエニル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、オキセタニル、テトラヒドロチアピラニル及びチエタニル[ここで、R11は、置換されていないか、又は、R12、R13、R14、R15a及びR15bからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている];
12、R13、R14、R15a及びR15bは、それぞれ独立して、以下のものから選択され:
(1)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C3−6シクロアルキル、
(d)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、及び、
(iii)−OR];
(e)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−CF
(m)−O−CO
(n)−O−(C=O)−NR
(o)−NR−(C=O)−NR、及び、
(p)−C(=O)R];
(2)−C1−6シクロアルキル[ここで、該C1−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(d)−OR、及び、
(e)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−OR
(ii)ハロ、
(iii)−CN、及び、
(iv)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]]];
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル(piperdinyi)、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(d)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(iii)−OR];
(e)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−O−CO
(m)−O−(C=O)−NR
(n)−NR−(C=O)−NR
(o)−C(=O)R、及び、
(p)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];
(4)ハロ、
(5)オキソ、
(6)−OR
(7)−CN、
(8)−CO
(9)−C(=O)R
(10)−NR
(11)−S(O)
(12)−C(=O)NR
(13)−O−CO
(14)−N(R)CO
(15)−O−(C=O)−NR
(16)−NR−(C=O)−NR
(17)−SONR
(18)−N(R)SO
又は、R15aとR15b及びそれらが結合している原子が一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チエタニル及びテトラヒドロチエニルから選択される環を形成し[ここで、硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、当該前記環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−OR
(iii)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(iv)−CO
(v)−NR
(vi)−S(O)
(vii)−C(=O)NR、及び、
(viii)フェニル];
(b)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は顔ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、及び、
(iii)−OR];
(c)−OR
(d)ハロ、
(e)−CO
(f)−C(=O)NR
(g)−S(O)
(h)−CN、
(i)−NR
(j)−N(R)C(=O)R
(k)−N(R)SO
(l)−O−CO
(m)−O−(C=O)−NR
(n)−NR−(C=C)−NR、及び、
(o)−C(=O)R];
19は、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(d)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(e)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−C1−4アルキル、
(ii)−OC1−6アルキル、
(iii)ハロ、
(iv)トリフルオロメチル、及び、
(v)−OCF]];
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(d)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、及び、
(e)フェニル];
(4)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、チエニル、ピロリジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、イミダゾリニル、インドリニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソインドリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロフリル、キノキサリニル、ピペリジニル、ピペラジニル及びモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(c)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(d)−C3−6シクロアルキル、
(e)オキソ、
(f)−CN、
(g)ヒドロキシ、及び、
(h)フェニル];
20及びR21は、それぞれ独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−OCF
(d)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(e)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(ii)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(iii)−CN、
(iv)ハロ、及び、
(v)トリフルオロメチル]];
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(4)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(b)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(c)ハロ、
(d)ヒドロキシ、
(e)トリフルオロメチル、
(f)−OCF、及び、
(g)−CN];
(5)−COR19、及び、
(6)−SO22
20a及びR21aは、それぞれ独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(b)ハロ、
(c)ヒドロキシ、
(d)−OCF
(e)−C3−6シクロアルキル、及び、
(f)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(ii)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(iii)−CN
(iv)ハロ、及び、
(v)トリフルオロメチル]];
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(4)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(b)−OC1−6アルキル[ここで、該OC1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(c)ハロ、
(d)ヒドロキシ、
(e)トリフルオロメチル、
(f)−OCF、及び、
(g)−CN];
又は、R20aとR21aは一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピペラジニル及びモルホリニルから選択される環を形成し[ここで、該環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(1)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(2)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(3)ハロ、
(4)ヒドロキシ、
(5)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜3のハロで置換されている]、
(b)−O−C1−4アルキル[ここで、該O−C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜3のハロで置換されている]、及び、
(c)ハロ];
(6)ベンジル[ここで、該ベンジルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜3のハロで置換されている]、
(b)−OC1−4アルキル[ここで、該O−C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜3のハロで置換されている]、及び、
(c)ハロ];
(7)−COR19、及び、
(8)−SO22];
22は、以下のものから選択され:
(1)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のフルオロで置換されている]、
(2)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル及びモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(b)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(c)ハロ、
(d)ヒドロキシ、
(e)トリフルオロメチル、
(f)−OCF
(g)−CN、及び、
(h)ベンジル[ここで、該ベンジルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(ii)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(iii)ハロ、及び、
(iv)トリフルオロメチル]];
PGは、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜6の置換基で置換されている:
(a)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(b)ハロ、
(c)ヒドロキシ、
(d)−OCF
(e)−C3−6シクロアルキル、及び、
(f)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(ii)−OR
(iii)−CN、
(iii)ハロ、及び、
(iv)トリフルオロメチル]];
(3)−CHOR
(4)−CH−O−CHCHSi(CH
は、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(c)ヒドロキシル、
(d)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(e)−CN、及び、
(f)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、チエニル、ピリダジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、フラニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピラジニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(iii)−CN、
(iv)ニトロ、
(v)ヒドロキシル、及び、
(vi)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]]];
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、チエニル、ピリダジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、フラニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピラジニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−CN、
(c)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(d)ニトロ、
(e)ヒドロキシル、及び、
(f)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]];及び、
(4)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている];
及びRは、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−CN、
(d)−CO
(e)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、チエニル、ピリダジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、フラニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピラジニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−OR
(iii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(iv)ニトロ]];
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、チエニル、ピリダジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、フラニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピラジニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(d)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(e)−CN、及び、
(f)−CO];
(4)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている];
又は、RとR及びそれらが結合している窒素原子が一緒になって、4員、5員又は6員の環を形成し[ここで、該環は、N、O及びSから選択される付加的なヘテロ原子を場合により含んでいてもよく、該硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、前記環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜4の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−OR
(iii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(iv)フェニル];
は、独立して、以下のものから選択され:
(1)C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜4の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−CO
(d)−CN、及び、
(e)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、チエニル、ピリダジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、フラニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピラジニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−OR
(iii)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(iv)ニトロ]];
(2)フェニル又はヘテロ環[ここで、該ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、チエニル、ピリダジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、フラニル、ピペラジニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピラジニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(a)−OR
(b)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(c)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(d)−CN、及び、
(e)−CO];及び、
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている];
及びRは、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(3)−OR
(4)−CN、
(5)ハロ、
(6)フェニル、及び、
(7)ベンジル;
並びに、RとR及びそれらが結合している炭素原子が一緒になって、3員、4員、5員又は6員の環を形成することができ[ここで、該環は、N、O及びSから選択されるヘテロ原子を場合により含んでいてもよく、該硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、当該環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜4の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C1−6アルキル[ここで、該−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、及び、
(d)フェニル];
及びRは、独立して、以下のものから選択され:
(1)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(2)−OR
(3)−C3−6シクロアルキル[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(4)フェニル、及び、
(5)ベンジル;
並びに、RとR及びそれらが結合しているケイ素原子が一緒になって、3員、4員、5員又は6員の環を形成することができ[ここで、該環は、N、O及びSから選択されるヘテロ原子を場合により含んでいてもよく、該硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、当該環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜4の置換基で置換されている:
(a)ハロ、
(b)−OR
(c)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜3のハロで置換されている]、及び、
(d)フェニル];
及びRは、独立して、以下のものから選択され:
(1)水素、
(2)−C1−4アルキル[ここで、該C1−4アルキルは、置換されていないか又は1〜6のハロで置換されている]、
(3)−OR
(4)ハロ、
(5)フェニル、及び、
(6)ベンジル;
qは、0、1又は2である〕。
【請求項2】
Bが、
【化3】

〔これらは、置換されていないか、又は、R、R、R、R、R10及びR11からそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されており、ここで、T、U、V、W、X、R、R、R、R、R10及びR11は、本明細書中で定義されている〕
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物並びにその医薬的に許容される塩並びにその個々のエナンチオマー及びジアステレオマー。
【請求項3】
Bが、
【化4】

〔これらは、置換されていないか、又は、R、R、R、R、R10及びR11からそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されており、ここで、R、R、R、R、R10及びR11は、本明細書中で定義されている〕
からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物並びにその医薬的に許容される塩並びにその個々のエナンチオマー及びジアステレオマー。
【請求項4】
、R及びRが、それぞれ独立して:
(1)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)フルオロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−O−C1−6アルキル、
(d)−C3−6シクロアルキル、
(e)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、オキサゾリル、チアゾリル、チエニル及びモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ハロ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル及び−OCFからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている]、
(f)−CO19
(g)−NR2021
(h)−SO22
(i)−CONR20a21a
(j)トリフルオロメチル、
(k)−(NR20a)CO19
(l)−(NR19)(CO)NR20a21a、及び、
(m)−O−C3−6シクロアルキル];
(2)−C3−6シクロアルキル、[ここで、該C3−6シクロアルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜7の置換基で置換されている:
(a)フルオロ、
(b)ヒドロキシ、
(c)−O−C1−6アルキル、
(d)トリフルオロメチル、及び、
(e)フェニル[ここで、該フェニルは、置換されていないか、又は、−C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ハロ、ヒドロキシ及びトリフルオロメチルからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている]];
(3)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、ピリダジニル、ピロリジニル、アゼチジニル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アゼパニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、クロマニル、フリル、イミダゾリニル、インドリニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソインドリニル、テトラヒドロイソキノリニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピロリル、キナゾリニル、テトラヒドロフリル、チアゾリニル、プリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、1,3−ジオキソラニル、オキサジアゾリル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル及びモルホリニルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(a)−CF
(b)ハロ、
(c)ヒドロキシ、
(d)−O−CF
(e)−C3−6シクロアルキル、
(f)−CO19
(g)−(CO)R19
(h)−CONR2021
(i)オキソ、及び、
(j)−S(O)22];
(4)ハロ、
(5)オキソ、
(6)ヒドロキシ、
(7)−O−C1−6アルキル[ここで、該O−C1−6アルキルは、置換されていないか又は1〜5のハロで置換されている]、
(8)−CN、
(9)−CO19
(10)−NR2021
(11)−SO22
(12)−CONR20a21a
(13)−SONR20a21a、及び、
(14)水素
から選択される、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項5】
とR及びそれらが結合している炭素原子が、一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ジオキソラニル、ジオキサニル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチアピラニル、オキセタニル、チエタニル及びテトラヒドロチエニルから選択される環を形成する〔ここで、硫黄は、場合により、酸化されてスルホン又はスルホキシドとなっていてもよく、また、前記環は、置換されていないか、又は、
(a)−C1−6アルキル[ここで、該C1−6アルキルは、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜3の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−OR
(iii)−C3−6シクロアルキル、
(iv)−CO
(v)−NR
(vi)−S(O)
(vii)−C(=O)NR、及び、
(viii)フェニル];
(b)フェニル又はヘテロ環[ここで、ヘテロ環は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、チエニル、モルホリニル、チアゾリル及びオキサゾリルから選択され、その際、該フェニル又は該ヘテロ環は場合により前記環に縮合してもよく、及び、該フェニル又は該ヘテロ環は、置換されていないか、又は、以下のものからそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている:
(i)ハロ、
(ii)−CF
(iii)−OR
(iv)−CO
(v)−O(C=O)R
(vi)−CN、
(vii)オキソ、及び、
(viii)−C(=O)NR];
(c)ハロ、
(d)−CO
(e)−C(=O)NR
(f)−CN、
(g)−C(=O)R、及び、
(h)オキソ
からそれぞれ独立して選択される1〜5の置換基で置換されている〕、
請求項1〜4のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項6】
Xが、
(1)−O−、
(2)−S(O)−、
(3)−N(R)−、
(4)−(C=O)−、
(5)−C(R)(R)−、
(6)−C(N(R)−SO)(R)−、
(7)−C(N(R)(C=O)R)(R)−、
(8)−C(N(R)(C=O)OR)(R)−、
(9)−CR1011−、
(10)−N(R11)−、及び、
(11)−CR
から選択される、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項7】
及びAが、独立して、
(1)−O−、
(2)−CR−、
(3)−N(R)−、
(4)−(C=O)−、及び、
(5)結合
から選択される、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項8】
及びAが、独立して、
(1)−O−、
(2)−CR−、
(3)−N(R)−、及び
(4)−(C=O)−
から選択される、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項9】
、E及びEが、それぞれ独立して、
(1)−C(R)=、及び、
(2)−N=
から選択される、請求項1〜8のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項10】
が、
(1)結合、及び、
(2)−CR
から選択され;
が、
(1)結合、
(2)−CR−、
(3)−C(Ri)=C(R)−、及び、
(4)−C≡C−
から選択され;
が、
(1)結合、
(2)−CR−、
(2)−C(Ri)=C(R)−、
(4)−C≡C−、及び、
(5)−(C=O)−
から選択され;並びに、
が、
(1)−CR
(2)−N(R)−,
(3)−O−、
(4)−S(O)−,
(5)−C(R)=C(R)−、及び、
(6)−C≡C−
から選択される、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項11】
が、
(1)水素、
(2)−CF、及び、
(3)ハロ
から選択される、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項12】
が、フェニル又はピリジルである、請求項1〜11のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項13】
が、水素又はメチルである、請求項1〜12のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項14】
式(I)の化合物が、式(IA):
【化5】

〔式中、A、A、B、E、E、E、G、G、G、G及びRは、本明細書中で定義されている〕
で表される化合物である、請求項1に記載の化合物並びにその医薬的に許容される塩並びにその個々のエナンチオマー及びジアステレオマー。
【請求項15】
式(I)の化合物が、式(IB):
【化6】

〔式中、B、E、E、E、G、G、R及びRは、本明細書中で定義されている〕
で表される化合物である、請求項1に記載の化合物並びにその医薬的に許容される塩並びにその個々のエナンチオマー及びジアステレオマー。
【請求項16】
式(I)の化合物が、式(IC):
【化7】

〔式中、B、E、E、E、R及びRは、本明細書中で定義されている〕
で表される化合物である、請求項1に記載の化合物並びにその医薬的に許容される塩並びにその個々のエナンチオマー及びジアステレオマー。
【請求項17】
式(I)の化合物が、式(ID):
【化8】

〔式中、B及びRは、本明細書中で定義されている〕
で表される化合物である、請求項1に記載の化合物並びにその医薬的に許容される塩並びにその個々のエナンチオマー及びジアステレオマー。
【請求項18】
(±)−N−(5−オキソ−2−フェニル−1,1’,3’,5−テトラヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5’−イル)−2−[2−オキソ−3−(1,3−チアゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]アセトアミド;
(±)−2−(2−オキソ−3−ピリジン−2−イル−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)−N−(5−オキソ−2−ピリジン−2−イル−1,1’,3’,5−テトラヒドロスピロ[イミダゾール−4,2’−インデン]−5’−イル)アセトアミド
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項19】
以下の、
【化9】




からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【請求項20】
医薬的に許容される担体、及び請求項1〜19のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩を含んでいる、医薬組成物。
【請求項21】
頭痛を治療することが必要な哺乳動物患者における頭痛を治療する方法であって、当該患者に治療有効量の請求項1〜19のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩を投与することを含む、前記方法。
【請求項22】
CGRP受容体が関与している疾患又は障害を治療するための薬物を製造するための、請求項1〜19のいずれかに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩の使用。

【公表番号】特表2012−502995(P2012−502995A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527880(P2011−527880)
【出願日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際出願番号】PCT/US2009/056507
【国際公開番号】WO2010/033421
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(390023526)メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション (924)
【Fターム(参考)】