説明

二環性ピラゾール誘導体

DPP−IV阻害活性が高く、安全性、毒性等で改善された化合物として、下記式(I)で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩を提供する。[式中、R1は水素原子、置換されてもよいアルキル基等を表す。AとA間の実線および点線は、二重結合(A=A)等を表す。Aは、式C(R)で表される基等を表す。Aは、式C(R)で表される基等を表す。Rは水素原子、置換されてもよいアルキル基等を表す。Rは水素原子、置換されてもよいアルキル基等を表す。Rは水素原子、置換されてもよいアリール基等を表す。−Yは式(A)で表される基等を表す。(m1は0、1、2または3を表し、Rは、存在しないか、1つまたは2つ存在し、各々独立して、置換されてもよいアルキル基等を表す。)]


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)

[式中、Rは、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよいヘテロアリール基を表し;
とA間の実線および点線は、二重結合(A=A)または単結合(A−A)を表し、
とA間の実線および点線が、二重結合(A=A)の場合、Aは、窒素原子または式C(R)で表される基を表し、かつ、Aは、式C(R)で表される基を表し、
とA間の実線および点線が、単結合(A−A)の場合、Aは、C(R)(R)で表される基を表し、かつ、Aは、式C(R)(R)で表される基を表し、
また、AとA間の実線および点線が二重結合(A=A)を表し、Aが、式C(R)である場合、RとRが一緒になって、隣接する窒素原子および炭素原子と共に、置換されてもよい4〜7員環を形成してもよく;
は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ホルミル基、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいシクロアルキルオキシ基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいアルキニル基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいカルバモイル基、カルボキシ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいシクロアルキルオキシカルボニル基、テトラヒドロフラニルオキシカルボニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいアリールオキシ基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいアラルキル基、置換されてもよいアラルキルオキシ基、置換されてもよいアロイル基、置換されてもよいアリールチオ基、置換されてもよいアリールスルフィニル基、置換されてもよいアリールスルホニル基、置換されてもよいアルキルチオ基、置換されてもよいアルキルスルフィニル基、置換されてもよいアルキルスルホニル基、置換されてもよいヘテロアリール基、置換されてもよいヘテロアリールアルキル基、置換されてもよいヘテロアリールカルボニル基、置換されてもよいヘテロアリールオキシ基、置換されてもよいアルキルカルボニル基、置換されてもよいシクロアルキルカルボニル基、または置換されてもよい含窒素飽和ヘテロ環基を表し;
は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいカルバモイル基、カルボキシ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいアラルキル基、置換されてもよいアロイル基、置換されてもよいアリールオキシ基、置換されてもよいアリールチオ基、置換されてもよいアリールスルホニル基、置換されてもよいヘテロアリール基、置換されてもよいヘテロアリールアルキル基、置換されてもよいヘテロアリールカルボニル基、置換されてもよいヘテロアリールオキシ基または置換されてもよいアルキルカルボニル基を表し;
およびRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいカルバモイル基、カルボキシ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいシクロアルキルオキシ基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいアラルキル基、置換されてもよいアロイル基、置換されてもよいアリールオキシ基、置換されてもよいアリールチオ基、置換されてもよいアリールスルホニル基、置換されてもよいヘテロアリール基、置換されてもよいヘテロアリールアルキル基、置換されてもよいヘテロアリールカルボニル基または置換されてもよいアルキルカルボニル基を表し;
は、水素原子、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいビニル基、置換されてもよいエチニル基、置換されてもよい含窒素飽和ヘテロ環基または置換されてもよいヘテロアリール基を表し;
−Yは、下記に示す、式(A)、式(B)、式(C)または式(D)のいずれかの基を表す。

(式中、m1は0、1、2または3を表し、Rは、存在しないか、1つまたは2つ存在し、各々独立して、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいアラルキル基、置換されてもよいアミノ基、カルボキシ基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、もしくは置換されてもよいカルバモイル基を表すか、または2つのRが一緒になってメチレンもしくはエチレンを表し、環を構成する1つまたは複数の炭素原子と結合し新たな環を形成することもできる。)、

(式中、m2は0、1、2または3を表し、Rは、存在しないか、1つまたは2つ存在し、各々独立して、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいアラルキル基、置換されてもよいアミノ基、カルボキシ基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、もしくは置換されてもよいカルバモイル基を表すか、または2つのRが一緒になってメチレンもしくはエチレンを表し、環を構成する1つまたは複数の炭素原子と結合し新たな環を形成することもできる。)、

(式中、m3およびm4は、それぞれ独立して、0または1を表し、Rは、存在しないか、1つまたは2つ存在し、各々独立して、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいアラルキル基、置換されてもよいアミノ基、カルボキシ基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、もしくは置換されてもよいカルバモイル基を表すか、または2つのRが一緒になってメチレンもしくはエチレンを表し、環を構成する1つまたは複数の炭素原子と結合し新たな環を形成することもできる。)、

(式中、m5は1、2または3を表し、R10は、存在しないか、1つまたは2つ存在し、各々独立して、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいアラルキル基、置換されてもよいアミノ基、カルボキシ基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、もしくは置換されてもよいカルバモイル基を表すか、または2つのR10が一緒になってメチレンもしくはエチレンを表し、環を構成する1つまたは複数の炭素原子と結合し新たな環を形成することもでき、R11およびR12はそれぞれ独立して、水素原子、メチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルを表すか、またはR11およびR12が一緒になって、隣接する炭素原子と共に、シクロプロピル、シクロブチルもしくはシクロペンチルを表す。)]で表される化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項2】
式(II)

(式中、Aは、窒素原子または式C(R)で表される基を表し、R、R、R、RおよびYは、請求項1記載と同義である。)で表される、請求項1記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項3】
が、下記に示す、式(E)、式(F)、式(G)または式(H)である、請求項1〜2のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。

(式中、Zは、酸素原子、式S(O)pまたは式N(R19)を表し、
13は、存在しないか、1つまたは2つ存在し、各々独立して、ハロゲン原子、水酸基、ホルミル基、カルボキシ基、シアノ基、アルキルチオ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、置換されてもよいアミノ基、置換されてもよいカルバモイル基、アルコキシカルボニル基、置換されてもよいアルキルカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、置換されてもよいフェニル基、置換されてもよいヘテロアリール基または含窒素飽和ヘテロ環基を表すか、または2つのR13が一緒になってC1−3アルキレンジオキシ基を表し、
14は、存在しないか、1つまたは2つ存在し、各々独立して、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基またはハロアルコキシ基を表し、
15はメチル、エチル、塩素原子または臭素原子を表し、
16は水素原子、メチル、エチル、塩素原子または臭素原子を表し、
17は水素原子、メチルまたはエチルを表し、
18は水素原子、メチル、エチル、シクロプロピルまたはシクロブチルを表し、
pは0、1または2を表し、
19は水素原子またはアルキル基を表す。)
【請求項4】
が式(E)もしくは式(H)である、請求項3記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項5】
が式(E)であり、R13が、1つまたは2つ存在し、各々独立して、ハロゲン原子、シアノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、C1−3アルキレンジオキシ基、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基またはハロアルコキシ基である、請求項4記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項6】
が下記式(J)である、請求項1〜2のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。

(式中、R20は、ハロゲン原子、シアノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基またはハロアルコキシ基を表し、R21は、水素原子またはフッ素原子を表す。)
【請求項7】
Yが式(A)もしくは(B)である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項8】
Yが式(A)である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項9】
が水素原子、シアノ基、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいシクロアルキル基、置換されてもよいアルケニル基、置換されてもよいカルバモイル基、カルボキシ基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいシクロアルキルオキシカルボニル基、テトラヒドロフラニルオキシカルボニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいアラルキル基、置換されてもよいアロイル基、置換されてもよいヘテロアリール基、置換されてもよいヘテロアリールアルキル基、置換されてもよいヘテロアリールカルボニル基または置換されてもよいアルキルカルボニル基である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のいずれかに記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項10】
が水素原子、シアノ基、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいカルバモイル基、カルボキシ基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいシクロアルキルオキシカルボニル基、テトラヒドロフラニルオキシカルボニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいアラルキル基、置換されてもよいアロイル基、置換されてもよいヘテロアリール基または置換されてもよいアルキルカルボニル基である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項11】
が水素原子、置換されてもよいアルキル基、シアノ基、置換されてもよいカルバモイル基、カルボキシ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいシクロアルキルオキシ基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいアラルキル基、置換されてもよいアロイル基、置換されてもよいヘテロアリール基、置換されてもよいヘテロアリールアルキル基、置換されてもよいヘテロアリールカルボニル基または置換されてもよいアルキルカルボニル基である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項12】
が水素原子または置換されてもよいアルキル基である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項13】
が、式:−C(R22)(R23)−A−R24(式中、R22およびR23はそれぞれ独立して、水素原子、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、メトキシもしくはエトキシを表すか、またはR22およびR23が一緒になって、隣接する炭素原子と共に、シクロプロピル、シクロブチルもしくはシクロペンチルを表し、Aは、単結合、メチレンまたはエチレンを表し、R24は、水素原子、シアノ基、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、テトラヒドロフラニル基、置換されてもよいカルバモイル基、カルボキシ基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアリールオキシ基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいアリールオキシカルボニル基、置換されてもよいアロイル基、置換されてもよいヘテロアリールカルボニル基または置換されてもよいアルキルカルボニル基を表す。)である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項14】
が水素原子、炭素原子数1から3の置換されていてもよいアルキル基、または、置換されてもよいアリール基であり、当該置換されてもよいアルキル基の置換基がフッ素原子、置換されてもよいアロイル基、カルボキシ基、置換されてもよいアルコキシカルボニル基、置換されてもよいアリール基および置換されてもよいアリールオキシ基から選ばれる、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
【請求項15】
が水素原子、メチルまたは式:−Ra−Rb−Rcで表される基である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩。
(ここで、
Raはアルキレン鎖を、
Rbは単結合またはカルボニル基を、
Rcは置換されてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアリール基、置換されてもよいヘテロアリール基、置換されてもよいヘテロアリールオキシ基または置換されてもよいアリールオキシ基を表す。)
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項17】
請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩を有効成分として含有するジペプチジルペプチダーゼ−IV阻害剤。
【請求項18】
請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩を有効成分として含有する糖尿病治療剤。
【請求項19】
ジペプチジルペプチダーゼ−IV阻害剤製造のための、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩の使用。
【請求項20】
糖尿病治療剤の製造のための、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩の使用。
【請求項21】
治療を必要とする患者に、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの薬学上許容される塩の有効量を投与することからなる、糖尿病の治療方法。

【国際公開番号】WO2005/021550
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【発行日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−513519(P2005−513519)
【国際出願番号】PCT/JP2004/012617
【国際出願日】平成16年8月25日(2004.8.25)
【出願人】(000002912)大日本住友製薬株式会社 (332)
【Fターム(参考)】