説明

二環性化合物、その製造法および用途

【課題】CCR拮抗作用、特にCCR5拮抗作用を有する新規環状化合物およびその用途を提供する。
【解決手段】式


[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を、Xは結合手等を、環Aは置換されていてもよい5〜6員環を、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を、Xは原子数1〜4の2価の基を、Zは2価の環状基等を、Zは結合手等を、Rは置換されていてもよいアミノ基、含窒素複素環基等を示す]で表される化合物またはその塩。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】

[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、Xは結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、Xは直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Zは結合手または2価の環状基を示し、Zは結合手または2価の基を示し、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式
【化2】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物(ただし、式:
【化3】

[式中、環Aは置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、Yは環Bが8員環を形成する2価の基を示し、Qは式:
【化4】

(式中、Xは結合手または2価の基を示し、RおよびRは同一または異なって水素あるいは低級アルキルを示すか、または互いに結合して環を形成していてもよい)で表される基を示し、Qは水素、置換されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示す]で表される化合物を除く)またはその塩。
【請求項2】
請求項1記載の化合物のプロドラッグ。
【請求項3】
がそれぞれ置換されていてもよいベンゼン、フラン、チオフェン、ピリジン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリンまたはテトラヒドロピランである請求項1記載の化合物。
【請求項4】
が置換されていてもよいベンゼンである請求項1記載の化合物。
【請求項5】
環Bが置換されていてもよい8員環である請求項1記載の化合物。
【請求項6】
が(1)ハロゲン原子、(2)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキル基および(3)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルコキシ基から選ばれた置換基で置換されていてもよいフェニレンである請求項1記載の化合物。
【請求項7】
がメチル基またはトリフルオロメチル基で置換されていてもよいフェニレンである請求項1記載の化合物。
【請求項8】
が−Z2a−W−Z2b−[Z2aおよびZ2bはそれぞれO、S(O)(mは0、1または2を示す)、置換されていてもよいイミノ基または結合手を示し、Wは置換されていてもよいアルキレン鎖、アルケニレン鎖または結合手を示す]で表される基である請求項1記載の化合物。
【請求項9】
が−CH−、−CH(OH)−または−S(O)−CH−(mは0、1または2を示す)で表される基である請求項1記載の化合物。
【請求項10】
が−S(O)−CH−(mは0、1または2を示す)で表される基である請求項1記載の化合物。
【請求項11】
が(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)置換されていてもよいアミジノ基または(4)置換されていてもよいグアニジノ基である請求項1記載の化合物。
【請求項12】
が置換されていてもよいアミノ基、または置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子もしくは酸素原子を含有していてもよい含窒素複素環基である請求項1記載の化合物。
【請求項13】
が式−NRR’(RおよびR’はそれぞれ置換されていてもよい脂肪族炭化水素基または置換されていてもよい脂環式複素環基を示す)で表されるである請求項1記載の化合物。
【請求項14】
が置換されていてもよい含窒素芳香族複素環基である請求項1記載の化合物。
【請求項15】
が置換されていてもよいイミダゾリル基または置換されていてもよいトリアゾリル基である請求項1記載の化合物。
【請求項16】
がそれぞれ置換基としてハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシ−C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシ−C1−6アルコキシを有していてもよいベンゼン、フラン、チオフェン、ピリジン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリンまたはテトラヒドロピランを、
環Bが環構成原子として酸素原子、窒素原子または酸化されていてもよい硫黄原子を有していてもよく、置換基として置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい複素環基またはホルミルを有していてもよい8ないし10員環を、
が(1)ハロゲン原子、(2)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルキル基および(3)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−4アルコキシ基から選ばれた置換基で置換されていてもよいベンゼンを、
が−Z2a−W−Z2b−[Z2aおよびZ2bはそれぞれO、S(O)(mは0、1または2を示す)、C1−4アルキル基で置換されていてもよいイミノ基または結合手を示し、Wは結合手またはそれぞれ置換基としてC1−6アルキル、水酸基、ヒドロキシイミノ、C1−6アルコキシイミノ有していてもよいC1−4アルキレン鎖またはC2−4アルケニレン鎖を、
がC1−4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基または環構成原子として硫黄原子もしくは酸素原子を含有していてもよく、C1−4アルキル基で置換されていてもよい含窒素複素環基である請求項1記載の化合物。
【請求項17】
式:
【化5】

[式中、Z1aは5または6員の芳香環を示し、Z2'はZ2a−W−Z2b−(Z2aおよびZ2bはそれぞれO,S(O)m(mは0、1または2を示す)、置換されていてもよいイミノ基、結合手を、Wは置換されていてもよいアルキレン鎖を示す)で表される基を示し、nは1、2または3を示し、YはO、S(O)p(pは0,1または2を示す)、CHまたはNR(Rは水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基または置換されていてもよいアシル基)を示し、R2’は(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)置換されていてもよいアミジノ基または(4)置換されていてもよいグアニジノ基を示し、Rは請求項1記載と同意義である]で表される化合物またはその塩。
【請求項18】
式:
【化6】

[式中、
は(C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ)フェニルを、
は(1)N−C1−6アルキル−N−テトラヒドロピラニルアミノ、
(2)置換されていてもよいC1−6アルキルで置換されていてもよいイミダゾリルまたは
(3)置換されていてもよいC1−6アルキルで置換されていてもよいトリアゾリルを、
は水素原子、置換されていてもよい低級アルキルまたは置換されていてもよい低級アルコキシ基を、
は(1)酸素原子(2)S(O)p(pは0、1または2を示す)(3)CHまたは(4)置換基としてホルミル、置換されていてもよいC1−6アルキル、置換されていてもよいC2−6アルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアリールメチルまたは置換されていてもよい複素環メチルを有していてもよいイミノ基を、
nは1、2または3を、
na は0または1を、
2aは結合手、S、SOまたはSOを示す]で表される化合物またはその塩。
【請求項19】
2aはSOを示す請求項18記載の化合物。
【請求項20】
2aは立体配置が(S)のSOを示す請求項18記載の化合物。
【請求項21】
は置換基としてホルミル、置換されていてもよいC1−6アルキル、置換されていてもよいC1−6アルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアリールメチルまたは置換されていてもよい複素環メチルを有していてもよいイミノ基を示す請求項18記載の化合物。
【請求項22】
8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−イソブチル−N−[4−[[N−メチル−N−(テトラヒドロピラン−4−イル)アミノ]メチル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−5−カルボキサミド。
【請求項23】
(S)−8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−イソブチル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−5−カルボキサミド メタンスルホン酸塩。

【請求項24】
(S)−8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−プロピル−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−5−カルボキサミド メタンスルホン酸塩。
【請求項25】
(S)−1−イソブチル−8−[4−(2−プロポキシエトキシ)フェニル]−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−5−カルボキサミド。
【請求項26】
(S)−8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)メチル]−N−[4−[[(1−プロピル−1H−イミダゾール−5−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−5−カルボキサミド。
【請求項27】
(S)−8−[4−(2−ブトキシエトキシ)フェニル]−1−イソブチル−N−[4−[[(4−プロピル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メチル]スルフィニル]フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ベンズアゾシン−5−カルボキサミド。
【請求項28】
式:

【化7】

(式中、各記号は請求項1記載と同意義)で表される化合物[ただし、式:
【化8】

(式中、各記号は請求項1記載と同意義である)で表される化合物を除く]、その塩またはその反応性誘導体と、式:
【化9】

(式中、ZおよびZは請求項1記載と同意義であり、R2”は(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化されていてもよい含窒素複素環基または(3)式:
【化10】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基を示す)で表される化合物[ただし、式:
【化11】

(式中、各記号は請求項1記載と同意義である)で表される化合物を除く]またはその塩とを縮合反応に付し、所望により、脱保護反応、酸化・還元反応および/または四級化反応に付すことを特徴とする式:
【化12】

(式中、R2”は上記と同意義であり、他の記号は請求項1記載と同意義である)で表される化合物[ただし、式:
【化13】

(式中、各記号は請求項1記載と同意義である)で表される化合物を除く]またはその塩の製造法。
【請求項29】
式:
【化14】

(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい低級アルキル基、置換されていてもよい低級アルコキシ基を示し、他の記号は請求項1記載と同意義)で表される化合物[ただし、式:
【化15】

(式中、各記号は請求項1記載と同意義である)で表される化合物を除く]、またはその塩。
【請求項30】
式:
【化16】

[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、Xは結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、Xは直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Zは結合手または2価の環状基を示し、Zは結合手または2価の基を示し、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
【化17】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物、その塩またはそのプロドラッグを含有するCCR拮抗剤組成物。
【請求項31】
請求項1記載の化合物、その塩またはそのプロドラッグを含有する医薬組成物。
【請求項32】
CCR拮抗剤である請求項31記載の組成物。
【請求項33】
CCRがCCR5および/またはCCR2である請求項30記載の組成物。
【請求項34】
CCRがCCR5である請求項30記載の組成物。
【請求項35】
HIV感染症、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、虚血性脳細胞障害、心筋梗塞、腎炎・腎症または動脈硬化の予防・治療剤である請求項30記載の組成物。
【請求項36】
HIVの感染症の予防・治療剤である請求項30記載の組成物。
【請求項37】
AIDSの予防・治療剤である請求項30記載の組成物。
【請求項38】
AIDSの病態進行抑制剤である請求項30記載の組成物。
【請求項39】
輸血用血液または血液製剤である請求項30記載の組成物。
【請求項40】
臓器または骨髄移植時における移植片対宿主病および/または拒絶反応の予防・治療剤である請求項30記載の組成物。
【請求項41】
さらにプロテアーゼ阻害剤および/または逆転写酵素阻害剤を組み合わせてなる請求項30記載の組成物。
【請求項42】
逆転写酵素阻害剤がジドブジン、ジダノシン、ザルシタビン、ラミブジン、スタブジン、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツまたはアバカビルである請求項41記載の組成物。
【請求項43】
プロテアーゼ阻害剤がサキナビル、リトナビル、インジナビル、アムプレナビルまたはネルフィナビルである請求項41記載の組成物。
【請求項44】
式:
【化18】

[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、Xは結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、Xは直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Zは結合手または2価の環状基を示し、Zは結合手または2価の基を示し、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
【化19】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物、その塩またはそのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とするCCR5を拮抗する方法。
【請求項45】
さらにプロテアーゼ阻害剤および/または逆転写酵素阻害剤を投与することを特徴とする請求項44記載の方法。
【請求項46】
式:
【化20】

[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、Xは結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、Xは直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Zは結合手または2価の環状基を示し、Zは結合手または2価の基を示し、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
【化21】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物、その塩またはそのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とするHIV感染症、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、虚血性脳細胞障害、心筋梗塞、腎炎・腎症、動脈硬化の予防・治療方法。
【請求項47】
臓器または骨髄移植時に、式:
【化22】

[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、Xは結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、Xは直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Zは結合手または2価の環状基を示し、Zは結合手または2価の基を示し、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
【化23】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物、その塩またはそのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする移植片対宿主病および/または拒絶反応の予防・治療方法。
【請求項48】
輸血時または血液製剤使用時に、式:
【化24】

[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、Xは結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、Xは直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Zは結合手または2価の環状基を示し、Zは結合手または2価の基を示し、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
【化25】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物、その塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とするHIV感染を予防する方法。
【請求項49】
輸血時または血液製剤使用時が輸血または血液製剤使用の1時間前ないし同時である請求項48に記載の方法。
【請求項50】
輸血用血液または血液製剤に式:
【化26】

[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、Xは結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、Xは直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Zは結合手または2価の環状基を示し、Zは結合手または2価の基を示し、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
【化27】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物、またはその塩を配合することを特徴とする、HIVウィルスの感染および増殖が防止または抑制された輸血用血液または血液製剤の製造法。
【請求項51】
輸血用血液または血液製剤に式:
【化28】

[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、Xは結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、Xは直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Zは結合手または2価の環状基を示し、Zは結合手または2価の基を示し、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
【化29】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物、またはその塩を配合することを特徴とする、輸血用血液または血液製剤におけるHIVウィルスの感染および増殖を防止または抑制する方法。
【請求項52】
CCR5拮抗剤を製造するための、式:
【化30】

[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、Xは結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、Xは直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Zは結合手または2価の環状基を示し、Zは結合手または2価の基を示し、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
【化31】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物、その塩またはそのプロドラッグの使用。
【請求項53】
臓器または骨髄移植時における移植片対宿主病および/または拒絶反応の予防・治療剤を製造するための、式:
【化32】

[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、Xは結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、Xは直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Zは結合手または2価の環状基を示し、Zは結合手または2価の基を示し、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
【化33】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物、その塩またはそのプロドラッグの使用。
【請求項54】
HIV感染症、慢性関節リウマチ、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、虚血性脳細胞障害、心筋梗塞、慢性腎炎、動脈硬化の予防・治療剤を製造するための、式:
【化34】

[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、Xは結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、Xは直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Zは結合手または2価の環状基を示し、Zは結合手または2価の基を示し、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
【化35】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物、その塩またはそのプロドラッグの使用。
【請求項55】
輸血用血液または血液製剤を製造するための、式:
【化36】

[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、Xは結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、Xは直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Zは結合手または2価の環状基を示し、Zは結合手または2価の基を示し、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
【化37】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物、その塩またはそのプロドラッグの使用。
【請求項56】
プロテアーゼ阻害剤および/または逆転写酵素阻害剤含有するHIVの感染症の予防・治療剤を製造するための式:
【化38】

[式中、Rは置換されていてもよい5〜6員環を示し、Xは結合手または直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、環Aは置換されていてもよい5ないし6員環を示し、環Bは置換されていてもよい8〜10員環を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子または置換されていてもよい窒素原子を示し、EおよびEはそれぞれ置換されていてもよい炭素原子、置換されていてもよい窒素原子、酸化されていてもよい硫黄原子または酸素原子を示し、aおよびbはそれぞれ単結合または二重結合であることを示し、Xは直鎖部分を構成する原子数が1ないし4個である2価の基を示し、Zは結合手または2価の環状基を示し、Zは結合手または2価の基を示し、Rは(1)置換されていてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよいアミノ基、(2)置換されていてもよく、環構成原子として硫黄原子または酸素原子を含有していてもよく、窒素原子が4級アンモニウム化またはオキシド化されていてもよい含窒素複素環基、(3)式:
【化39】

(式中、kは0または1を示し、kが0の時、燐原子はホスホニウム塩を形成していてもよく、RおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RおよびRは互いに結合して隣接する燐原子とともに環状基を形成していてもよい)で表される基、(4)置換されていてもよいアミジノ基または(5)置換されていてもよいグアニジノ基を示す]で表される化合物、その塩またはそのプロドラッグの使用。

【公開番号】特開2007−84578(P2007−84578A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−355701(P2006−355701)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【分割の表示】特願2002−229532(P2002−229532)の分割
【原出願日】平成14年8月7日(2002.8.7)
【出願人】(000002934)武田薬品工業株式会社 (396)
【Fターム(参考)】