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二酸化炭素の吸着分解触媒及びその製造方法
説明

二酸化炭素の吸着分解触媒及びその製造方法

【課題】
大気中から二酸化炭素を効率よく吸着し、光分解する二酸化炭素の吸着分解触媒を提供する。
【解決手段】
二酸化炭素の吸着分解触媒は、アルカリ土類金属を含む多孔質鉱物に担持された二酸化チタンが、それぞれの磁場密度が2000ガウス乃至5000ガウスの対をなす磁石が対向配置された間の磁場空間を通過した空気を流しつつ、その雰囲気下に350℃乃至550℃で少なくとも10分間保持させたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素の吸着分解触媒及びその製造方法に係り、より詳細には、二酸化炭素を吸着し、太陽光を始めとする光により励起された光触媒により分解する二酸化炭素の吸着分解触媒及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、二酸化炭素排出量の増加による地球規模の環境破壊が認識され、その排出量の削減が国際的な課題とされている。このような二酸化炭素排出量の削減に加え、排出される二酸化炭素を回収することも重要課題であると認知されてきた。回収した二酸化炭素は、大気中に放出されないように液化又は固化して地中或は海中に閉じ込める研究もなされているが、大規模な投資と、貯蔵に伴う危険性が懸念されている。
【0003】
最も望ましい方策は、大気中の二酸化炭素を酸素と炭素に分解することであるが、従来の技術は二酸化炭素を吸着する段階までの技術(特許文献1参照)は知られているが、分解する段階までの技術が開発されていなかったため、吸着能力の限界を超えれば機能しなくなる問題があり、また、吸着された二酸化炭素は加熱等により二酸化炭素が再放出される等の問題があった。地球環境を考えるとき、二酸化炭素を分解し、二酸化炭素そのものを消失させる技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−300306号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたものであって、その目的とするところは、大気中から二酸化炭素を効率よく吸着し、光分解する二酸化炭素の吸着分解触媒及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の二酸化炭素の吸着分解触媒は、アルカリ土類金属を含む多孔質鉱物に担持された二酸化チタンが、それぞれの磁場密度が2000ガウス〜5000ガウスの対をなす磁石が対向配置された間の磁場空間を通過した空気を流しつつ、その雰囲気下に350℃〜550℃で少なくとも10分間保持させたことを特徴とする。
【0007】
本発明の二酸化炭素の吸着分解触媒のアルカリ土類金属を含む多孔質鉱物が、マグネシウム、カルシウム、バリウムの1種又は2種以上を成分として含む化合物を担持させた多孔質鉱物であってよい。
本発明の二酸化炭素の吸着分解触媒のアルカリ土類金属を含む多孔質鉱物が、マグネシウム、カルシウム、バリウムの1種又は2種以上を該原素の酸化物成分の合量重量百分率として20%〜40%含むことが好ましい。
本発明の二酸化炭素の吸着分解触媒のアルカリ土類金属を含む多孔質鉱物が、セピオライトであってよい。
【0008】
本発明の二酸化炭素の吸着分解触媒の製造方法は、アルカリ土類金属を含む多孔質鉱物に二酸化チタンを付着させる付着工程と、二酸化チタンを付着した多孔質鉱物を350〜550℃で焼成する焼成工程と、焼成した多孔質鉱物を、それぞれの磁場密度が2000ガウス〜5000ガウスの対をなす磁石が対向配置された間の磁場空間を通過した空気を流しつつ、その雰囲気下に350℃〜550℃で少なくとも10分間保持させる励起工程とからなってよい。
また、この励起工程が、二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を、それぞれの磁場密度が2000ガウス〜5000ガウスの対をなす磁石が対向配置された間の磁場空間を通過した空気を流しつつ、その雰囲気下に350℃〜550℃で少なくとも10分間保持させ、引き続いて、上記の磁場空間を通過した空気を通気しながら少なくとも100℃まで冷却する工程であってよい。
【0009】
本発明の二酸化炭素の吸着分解触媒のアルカリ土類金属を含む多孔質鉱物の製造方法が、アルカリ土類金属を成分として含む化合物と多孔質鉱物とを分解温度が450〜800℃の有機結合材と共に混練して造粒する造粒工程と、該混練造粒物を有機結合材の分解温度以上の温度で焼成する造粒焼成工程とからなっていてよい。
ここで分解温度が450〜800℃の有機結合材がポリビニルアルコールであり、10〜30重量%濃度のポリビニルアルコール水溶液として用いられ、多孔質鉱物の重量1に対し、ポリビニルアルコールの重量が0.01〜0.08であることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、アルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物に担持された二酸化チタンは、磁場雰囲気に暴露されることにより励起状態となり、太陽光等の光が当たると、二酸化チタンが更に高いエネルギーの励起状態となり、二酸化炭素を炭素と酸素に分解することができる。
本発明の二酸化炭素の吸着分解触媒は、例えば、コンクリ−トやモルタル等で造られた建造物の壁面又は屋上の表層部の表面に触媒を固着させるコーティング材として塗装される。この塗装面において、二酸化炭素の吸着分解触媒は、工場や一般生活環境から排出される二酸化炭素を、アルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物が吸着し、これを太陽光を始めとする光により励起された二酸化チタンが炭素と酸素に分解するため、大気中の二酸化炭素の濃度を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の二酸化炭素の吸着分解触媒製造装置の概念図である。
【図2】本発明の実施の形態による二酸化炭素の吸着分解触媒製造装置の構成を示す概略図である。
【図3】本発明の実施の形態による二酸化炭素の吸着分解触媒製造装置の磁場発生装置の水平断面図である。
【図4】本発明の実施の形態による二酸化炭素の吸着分解触媒の効果確認に使用した二酸化炭素測定装置の部分断面図である。
【図5】実施例1に係る試料Aの二酸化炭素の吸着分解触媒効果を示すグラフである。
【図6】実施例2、3に係る試料B、Cの二酸化炭素の吸着分解触媒効果を示すグラフである。
【図7】比較例に係る試料Dの二酸化炭素の吸着分解触媒効果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、太陽光等の光により励起され二酸化炭素を炭素と酸素に分解する二酸化炭素の吸着分解触媒に関するものである。該触媒はアルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物と光触媒からなるものであり、磁場雰囲気下において光触媒が分極励起されたものである。光触媒の分極励起は、磁場雰囲気を通過した空気を暴露することにより行なわれる。
【0013】
本発明のアルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物は、天然に産するアルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物を使用してもよく、又は、天然に産するアルカリ土類金属を成分として含む鉱物を多孔質鉱物に加工して使用してもよく、又は、多孔質鉱物にアルカリ土類金属を添加加工して使用してもよい。
【0014】
アルカリ土類金属としては、ベリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、及びラドンがあるが、マグネシウム、カルシウム及びバリウムを成分として含むものが、入手のし易さから好ましく使用できる。
【0015】
天然に産するアルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物としては、セピオライト、アタパルジャイトが知られている。中でも、セピオライトは本発明のアルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物として好ましく使用することができる。セピオライトの品質には特に制限はないが、アルカリ土類金属の含量が、アルカリ土類金属の酸化物換算で20〜40重量%含まれるものが好ましく利用できる。セピオライトの形状も特に制限はないが、製造設備の関係から平均粒子径が100〜2000μmのものが好ましく利用できる。100μm以下の粒子は粉塵になりやすく防塵の対策が必要になる。2000μ以上の粒子は目詰まりの問題を起こしやすい。
【0016】
天然に産するアルカリ土類金属を成分として含む鉱物としては、セピオライト、バーミキュライト、タルク(滑石)及び、アタパルジャイト等のマグネシウム珪酸塩系の鉱物、石膏、石灰岩、方解石、アラレ石等のカルシウム系鉱物、毒重石、重晶石等のバリウム系鉱物が知られているが、本発明のアルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物は、これらのアルカリ土類金属を成分として含む鉱物を多孔質鉱物に加工したものも使用することができる。アルカリ土類金属を成分として含む鉱物を多孔質鉱物に加工する方法としては、例えば、該鉱物を高温高圧下で焼成し、これを一気に大気圧下に戻すことにより多孔質鉱物にする方法がある。
【0017】
更に、本発明のアルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物は、多孔質鉱物にアルカリ土類金属を添加して加工した多孔質鉱物であってもよい。以下に、多孔質鉱物にアルカリ土類金属を添加して加工したアルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物の造り方を説明する。
使用可能なマグネシウム、カルシウム及びバリウム化合物としては、酸化カルシウム、過酸化カルシウム、酸化マグネシウム、過酸化マグネシウム、酸化アルミニウムマグネシウム、酸化バリウム、過酸化バリウム等の酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム等の水酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の炭酸塩、塩化マグネシウム、塩化マグネシウムカリウム等の塩化物及びその塩化物複塩、フッ化カルシウム、ケイフッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、ケイフッ化マグネシウム、フッ化バリウム等のフッ化物、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化バリウム等の臭化物、ヨウ化カルシウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化バリウム等のヨウ化物、ケイ酸カルシウム(水ガラス)、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸バリウム等のケイ酸塩、リン酸カルシウム(リン灰石)、メタリン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸アンモニウムマグネシウム、リン酸バリウム、リン酸水素バリウム等のリン酸塩、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸バリウム等の硝酸塩、硫酸カルシウム(石膏)、チオ硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム(キーゼリット)、硫酸バリウム(重晶石)、亜硫酸バリウム、チオ硫酸バリウム等の硫酸塩及びその硫酸複塩、塩素酸カルシウム、次亜塩素酸カルシウム、塩素酸バリウム、次亜塩素酸バリウム等の塩素酸塩、過マンガン酸カルシウム、過マンガン酸バリウム等の過マンガン酸塩、クロム酸カルシウム、クロム酸バリウム等のクロム酸塩、タングステン酸カルシウム、(灰重石)、タングステン酸マグネシウム等のタングステン酸塩、モリブデン酸カルシウム等のモリブデン酸塩、シアン化カルシウム、チオシアン化カルシウム、チオシアン化バリウム等のシアン化物、炭化カルシウム(カーバイド)、炭化バリウム等の炭化物、硫化カルシウム、硫化マグネシウム、硫化バリウム(鶏冠石)等の硫化物、窒化カルシウム、窒化マグネシウム等の窒化物、シュウ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウムシュウ酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、シュウ酸バリウム、ステアリン酸バリウム等の有機酸塩等が挙げられる。
【0018】
中でも、酸化カルシウム、酸化マグネシウム及び酸化バリウム等の酸化物、並びに、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム及び水酸化バリウム等の水酸化物が好ましく使用でき、取り扱いの容易さから、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム及び水酸化バリウムがより好ましく利用できる。
アルカリ土類金属を成分として含む化合物は、単独又は2種類以上を混合して使用することができる。2種類以上の化合物を混合して使用する場合には、多孔質鉱物との混練前に、アルカリ土類金属を成分として含む化合物同士を予め混合し、均一化しておいてもよく、或は、多孔質鉱物にアルカリ土類金属を成分として含む化合物を混合しながら順番に加えてもよい。複数のアルカリ土類金属を成分として含む化合物を加える順番に、特に制限はない。
アルカリ土類金属を成分として含む化合物の品質は、特に制限はなく、市場に流通しているものを広く利用できる。形状については、平均粒子径が45〜500μmの粒径のものが利用できる。
【0019】
多孔質鉱物としては、珪藻土、セライト、クリストバライト、アエロジル及びシリカゲル等の珪酸系多孔質鉱物、活性アルミナ及び水酸化アルミニウム等の酸化アルミニウム系の多孔質鉱物、バーミキュライト、セピオライト、タルク(滑石)及び、アタパルジャイト等のマグネシウム珪酸塩系の多孔質鉱物、酸性白土、ベントナイト、モンモリロナイト、セリサイト(絹雲母)、ゼオライト(沸石)及びクレイ(粘土)等のアルミノ珪酸塩系の多孔質鉱物、並びに、アロフェン、シラスバルーン、軽石及び軽石凝灰岩等のテフラ系多孔質鉱物を列挙することができる。多孔質鉱物の中でもセピオライト、軽石、アエロジル、シラスバルーン、ゼオライト及び活性白土が好ましく利用できる。
多孔質鉱物の品質には特に制限はなく、市場に流通しているものを広く利用できる。形状も特に制限はないが、製造設備の関係から平均粒子径が100〜2000μmの粒径のものが利用できる。100μm以下の粒子は粉塵になりやすく防塵の対策が必要になる。2000μ以上の粒子は目詰まりの問題を起こしやすい。
【0020】
多孔質鉱物に対するアルカリ土類金属を成分として含む化合物の混合比は、多孔質鉱物の重量1に対し、アルカリ土類金属の重量として0.1〜0.6の範囲が好ましい。造粒焼成されたアルカリ土類金属を含む多孔質鉱物のマグネシウム、カルシウム、バリウムの酸化物換算の合量百分率が20%〜40%であればより好ましい。多孔質鉱物に対するアルカリ土類金属の重量比が0.1以下の混合ではアルカリ土類金属の二酸化炭素を引き寄せる力が充分発揮されない恐れがあり、また、重量比が0.6以上では多孔質鉱物の量が減少するため、二酸化炭素を吸着する能力が減少する恐れがある。
【0021】
多孔質鉱物にアルカリ土類金属を成分として含む化合物を添加する場合には、結合材として分解温度が450〜800℃の有機結合材を使用してもよい。
多孔質鉱物及びアルカリ土類金属を成分として含む化合物と共に混練する有機結合材としては、多孔質鉱物とアルカリ土類金属を成分として含む化合物を混合して結合し、その後の450〜800℃の焼成工程で分解するものであればよい。有機結合材としては、カゼイン、ラテックス、デンプン、ゼラチン、フィブリン等の天然接着材、アクリル樹脂エマルジョン、α−オレフィン系樹脂、ウレタン樹脂エマルジョンエーテル系セルロース、エチレン−酢酸ビニルエマルジョン、エポキシ樹脂エマルジョン、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン樹脂等の合成接着剤が挙げられる。中でもポリビニルアルコールが好ましく使用できる。
【0022】
分解温度が450〜800℃の有機結合材の使用量は、多孔質鉱物とアルカリ土類金属を成分として含む化合物を混練してできる造粒の状態及び、造粒焼成後の焼成体の状態をみて、使用量を選択すればよい。有機結合材の使用量が少ないと多孔質鉱物とアルカリ土類金属を成分として含む化合物の付着が不十分となり、使用量が多いと多孔質鉱物の粒子同士が結合し合い粒子径が大きくなる傾向がある。有機結合材としてポリビニルアルコールを使用する場合は多孔質鉱物の重量1に対し、ポリビニルアルコールの重量0.01〜0.08を使用することが好ましく、0.02〜0.05であることがより好ましい。多孔質鉱物に対するポリビニルアルコールの使用量が0.01以下であると、多孔質鉱物とアルカリ土類金属を成分として含む化合物の付着が不十分となり、目的とする二酸化炭素の吸着分解触媒の能力が十分発揮されない恐れがある。また、多孔質鉱物に対するポリビニルアルコールの使用量が0.08以上になると、多孔質鉱物の粒子同士が結合し合い、粒子径が大きくなり過ぎて、後の工程で粉砕と分級が必要になることがある。
分解温度が450〜800℃の有機結合材の使用濃度は、多孔質鉱物とアルカリ土類金属を成分として含む化合物の混練状態をみて、分散剤と濃度を選択すればよい。ポリビニルアルコールの場合は10〜30重量%濃度の水溶液として使用することが好ましい。ポリビニルアルコール水溶液の濃度が10重量%以下であると、粘度が低くなり好ましい造粒ができない恐れがある。また、濃度が30重量%以上であると、粘度が高くなり過ぎて、混合がしにくくなる恐れがある。
【0023】
多孔質鉱物とアルカリ土類金属を成分として含む化合物の造粒方法に特に制限はなく、多孔質鉱物の周囲にアルカリ土類金属を成分として含む化合物の粉体が均一に付着され、有機結合材の結合力により0.1〜2mm程度の大きさに造粒できればよい。
例えば、平底のパン型ミキサーに水平回転するアジテータを持つ攪拌造粒機で予め粉体混合した所定量の多孔質鉱物及びアルカリ土類金属を成分として含む化合物に所定濃度の有機結合材溶液を噴霧して加えた後、一定時間回転混合して造粒する方法、ドラム式の転動造粒機に多孔質鉱物、アルカリ土類金属を成分として含む化合物及び有機結合材水溶液の各々の所定量を投入し、攪拌混合して造粒する方法、水平一軸又は二軸型押し出し造粒機に多孔質鉱物、アルカリ土類金属を成分として含む化合物及び有機結合材水溶液の各々を所定の比率となるように連続投入し、造粒品を連続的に取り出す方法等が挙げられる。造粒工程は通常大気下、室温で実施されるが、必要に応じ加熱又は冷却してもよい。
【0024】
造粒された混練混合物は、造粒焼成工程に送られ大気雰囲気下で焼成される。焼成の温度は使用した有機結合材の分解温度以上であることが好ましく、通常450℃〜800℃である。焼成温度が450℃以下では有機結合材の分解が不十分となり、分解残渣が多孔質鉱物に残留する恐れがある。焼成温度が高いと不経済であるばかりか冷却に時間が掛るため生産上非効率である。焼成の時間は5分から30分程度であり、通常5分〜15分程度である。焼成時間が短いと有機溶剤の分解が不十分となり、分解残渣が多孔質鉱物に残留し、多孔質鉱物の細孔を閉塞する恐れがある。焼成時間が長いと不経済であり、且つ、生産上非効率である。
造粒した粒子の焼成方法は、特に、制限はなく、必要な焼成温度と焼成時間が確保できればよい。例えば、ロータリーキルン、トンネルキルン、ローラーハースキルン及びシャトルキルン等の一般的な焼成炉が利用できる。少量の場合には実験用の電気炉が簡便に利用できる。焼成中にはアルカリ土類金属を成分として含む化合物の酸化反応と有機結合材の熱分解が起こるため、使用するキルンには排煙設備を設けてもよい。
【0025】
セピオライト又は上記の方法で造粒したアルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物は、表面に光触媒が付着される。以下に光触媒の付着方法について説明する。
光触媒はチタンの酸化物が知られており、二酸化チタン、一酸化チタン、三酸化二チタンに光触媒活性が認められている。中でも結晶形にアナターゼ型、ルチル型及びブルカイト型の3種類がある二酸化チタンの活性が高く、アナターゼ型の二酸化チタンが最も高い光触媒活性を有する。本発明に使用される二酸化チタンは、アナターゼ型の二酸化チタン又は後の焼成工程でアナターゼ型の二酸化チタンに変化するアモルファス状(非結晶形)の二酸化チタンが好ましく使用される。二酸化チタンは水に分散した状態で付着工程に用いられる。水に分散した二酸化チタンは平均粒子径が10μm以下の微粒子状のものが好ましく、中でも平均粒子径が1nm〜50nmの二酸化チタンナノコロイドを含むコロイド状の二酸化チタンがより好ましく使用できる。
二酸化チタンを水に安定して分散させるために、塩酸などの酸や有機分散剤等が使われていたが、最近は分散剤を含まないコロイド状のアナターゼ型二酸化チタン分散液も開発された。水に分散液したコロイド状のアナターゼ型又はアモルファス状の二酸化チタンの濃度は0.5〜3.0重量%程度であり、通常0.8〜1.2重量%程度である。
【0026】
アルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物に二酸化チタンを付着する方法には、二酸化チタンの分散液を噴霧する方法と二酸化チタンの分散液に浸漬する方法があるが、いずれか一つの方法、又はその両方を選択することができる。
アルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物に二酸化チタンの分散液を噴霧する方法は、例えば、篩様の容器にアルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物を収納し、上部から二酸化チタンを分散させた分散液を散水する方法、平底のパン型ミキサーに水平回転するアジテータを持つ攪拌造粒機で粒子を混合しながら所定量の二酸化チタンの分散液を噴霧する方法、及び、噴霧乾燥造粒機を使用し、二酸化チタンの分散液をスプレードライする方法等が挙げられる。噴霧する二酸化チタンの分散液の量は、アルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物の重量1に対し二酸化チタンの重量として0.0001〜0.1が好ましく、0.01〜0.05がより好ましい。
【0027】
一方、アルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物を二酸化チタンの分散液に浸漬する方法は、例えば、アルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物を底部が網状になっているトレイに入れ、二酸化チタンの分散液を容れた槽の中で分散液に浸す方法、アルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物と二酸化チタンの分散液を一つの容器に入れ、一定時間後に濾過する方法等が挙げられる。浸漬時間は10秒〜5分程度であり、通常1分〜3分程度である。浸漬時間が短すぎると粒子と粒子の間に分散液が入らない恐れがある。一方、浸漬時間が長すぎると、多孔質鉱物の孔内部まで分散液が入り込むため、次工程の乾燥に時間がかかる恐れがある。浸漬中にアルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物と二酸化チタンの分散液を攪拌するか、又は、アルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物を二酸化チタンの分散液中で振とうすると、浸漬時間を短縮することができる。
【0028】
二酸化チタンの分散液を噴霧する方法又は二酸化チタンの分散液に浸漬する方法で二酸化チタンを付着したアルカリ土類金属を成分として含む多孔質鉱物は乾燥工程に供される。乾燥の方法には、自然乾燥及び熱風乾燥する乾燥方法があるが、いずれか一つの方法、又はその両方を選択することができる。
自然乾燥方法は、例えば、浸漬方法により二酸化チタンを付着した粒子を大気雰囲気下、室温に放置して、水分の蒸発を待つ方法である。一方、熱風乾燥方法は、例えば、浸漬方法により二酸化チタンを付着した粒子を棚式乾燥機に入れ、大気雰囲気下、熱風を循環させて、水分を蒸発させるのが一般的な方法で、乾燥するまでの時間を短縮できる。前述したスプレードライは二酸化チタンの分散液を噴霧しながら熱風乾燥する方式のものである。熱風乾燥機の熱風温度は30〜120℃程度であり、通常70〜100℃程度である。低温では乾燥に時間がかかり、高温では付着した二酸化チタンが水分の沸騰する力で剥げ落ちる恐れがある。
【0029】
二酸化チタンを付着した多孔質鉱物は二酸化チタンを粒子表面に固着するために焼成される。この焼成により二酸化チタンの分散液の分散状態を安定化させるために使用されていた分散剤等も焼成除去される。また、アモルファス状の二酸化チタンはアナターゼ型二酸化チタンに結晶変換することができる。以下に、二酸化チタンを付着した多孔質鉱物の焼成工程について説明する。
この焼成工程の焼成温度は、350〜550℃が好ましく、400〜500℃がより好ましい。焼成温度が350℃以下では二酸化チタンの固着が不十分となり、二酸化チタンが剥落する恐れがある。また、アモルファス状の二酸化チタンからアナターゼ型二酸化チタンへの結晶変換が十分に起こらない恐れがある。焼成温度が550℃を超すと二酸化チタンの結晶形が、光触媒能の高いアナターゼ型から光触媒能の劣るルチル型に結晶変換する恐れがある。焼成は、通常大気雰囲気下で行なわれ、焼成時間は10〜60分程度である。
二酸化チタンを付着した多孔質鉱物の焼成方法は、特に、制限はなく、必要な温度管理ができるものであればよい。例えば、トンネルキルン、ローラーハースキルン及びシャトルキルン等の焼成炉が利用できる。少量の場合には実験用の電気炉が簡便に利用できる。使用するキルンには排煙設備を設けてもよい。
【0030】
多孔質鉱物に担持された二酸化チタンは、更に、磁場雰囲気に暴露されることにより、分極励起した状態となる。この励起工程は、二酸化チタンを磁場雰囲気下に保持されることにより、分極励起された二酸化チタンが、二酸化炭素の分子に、より強い振動を引き起こさせ、炭素−酸素間の共有結合を切断しやすくするものである。炭素−酸素間の共有二重結合を切断するためには168Kcal/mol以上のエネルギーが必要であると言われており、アナターゼ型二酸化チタンが光により励起され表面活性種として発生させるヒドロキシラジカルのエネルギーが120Kcal/mol程度であることから、二酸化炭素の共有結合を切断するにはアナターゼ型二酸化チタンを基底状態から励起状態にしておく必要がある。以下に二酸化チタンの励起工程について説明する。
【0031】
二酸化チタンを分極励起させるためには、多孔質鉱物に担持された二酸化チタンを磁場雰囲気に暴露すればよい。多孔質鉱物に担持された二酸化チタンを磁場雰囲気に暴露する方法として、特開2006−086307号公報に開示された磁粉体製造装置で使用された磁場雰囲気を通過した空気に多孔質鉱物に担持された二酸化チタンを暴露してもよい。
強磁場の空間に存在する空気は、磁力の影響を受け、窒素原子及び酸素原子の電子や原子核が励起され、スピン磁気モーメントを有する状態になる。磁場雰囲気中を通過した空気がスピン磁気モーメントを有する状態で二酸化チタンを担持した多孔質鉱物が存在する位置まで移動し、そのエネルギーを二酸化チタンに伝達することにより二酸化チタンは分極励起される。
以下に、磁場雰囲気中を通過した空気の暴露による二酸化チタンの励起工程について説明する。
【0032】
図1に本発明の二酸化炭素の吸着分解触媒製造装置の概念図を示した。
二酸化炭素の吸着分解触媒製造装置1は、二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収容する容器2、磁場発生装置3、エアコンプレッサー4、及び、磁場発生装置3を貫通し、多孔質鉱物を収容する容器2とエアコンプレッサー4とを繋ぐ通気管5とからなっている。
二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収容する容器2は、二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収容し、磁場発生装置を通過した空気に暴露することができるものであれば特に制限はないが、磁場発生装置を通過した空気を導入する通気管5が繋がれた閉鎖された容器が好ましい。また、二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収容する容器2には、容器内の空気を排出する排気口が設けられることが好ましい。二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収容する容器はさらに収容された二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を350℃〜550℃に加熱できるものであればより好ましい。加熱ができる閉鎖された容器として、例えば、ロータリーキルン、トンネルキルン、ローラーハースキルン及びシャトルキルン等の一般的な焼成炉が利用できる。少量の場合にはガス導入が可能な実験用の雰囲気電気炉が簡便に利用できる。
【0033】
二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収容する容器2と空気を送りだすエアコンプレッサー4は通気管5で結合される。通気管5には後述する磁場発生装置3が設置されることが好ましい。
通気管5には減圧バルブ6と空気流量調節バルブ7が備えられ、減圧バルブ6には圧力ゲージ8が取り付けられてよい。コンプレッサー4、減圧バルブ6、空気流量調節バルブ7及び圧力ゲージ8の型式等に、特に制限はなく、市販されている汎用型の当該器具を適宜利用することができる。
また、通気管5の材質・形状に、特に制限はなく、通常エアコンプレッサー4に接続される材質、形状のものが利用できる。通常使用される通気管の材質はステンレス管、炭素鋼管、合金鋼管等であり、耐圧用のプラスチック製のエアホースも使用することができる。通気管5の外径は5mm〜50mmの通気管が好ましく、通常5mm〜20mm程度である。
【0034】
磁場発生装置3は、二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収容する容器2に導入される空気を強磁場空間に暴露するものであり、対向配置された対の磁石が作り出す磁場雰囲気の中を空気が通過するように工夫されたものがよい。磁石は永久磁石及び電磁石のいずれか又はその両方であってもよい。
永久磁石を利用する場合には、例えばKS鋼、MK鋼、アルニコ磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石及びネオジム磁石等の永久磁石が利用できる。中でも、磁束密度の高いネオジム磁石は好ましく利用できる。
磁石の形状に特に制限はなく、円柱状の丸形、四角柱状の角形、環状のリング型等が使用できる。
磁石の磁束密度は、1000ガウス〜15000ガウスのものが使用可能であるが、2000ガウス〜5000ガウスが好ましく、3000ガウス〜5000ガウスの磁石がより好ましく使用できる。2000ガウス以下での磁石では、十分強力な磁場が作れず、通過した空気が二酸化チタンを十分に励起させられない恐れがある。5000ガウス以上の磁石は、重量が重く取り扱い難く、また高価でもある。
【0035】
磁場雰囲気は、空気の流れる管の外周囲に磁石を適宜配置することにより作り出すことができるが、それぞれの磁束密度が2000ガウス〜5000ガウスの磁石の1対を対向配置することにより作り出すことが好ましい。対向配置される1対の磁石の間の距離は5mm〜100mmが好ましく、通常10m〜50mmである。対の磁石の間の距離が5mm以下の場合、空気の流れる管の径が細くなり、磁場雰囲気に暴露される空気の絶対量が少なくなるため、二酸化チタンが十分励起されない恐れがある。また、100mm以上の距離になると磁場が弱まり、通過した空気が十分励起させられない恐れがある。対の磁石の配置はN極とS極が対向するように配されてよく、また、N極とN極、S極とS極が対向ように配されてもよい。
対で対向配置される磁石の数に制限はなく、1対以上であれば何対でもよいが、通常1〜10対である。複数対の磁石を使用する場合には、隣接する磁石が接触しないように一定の間隔をおいて設置されることが好ましい。1対の磁石と隣接する対の磁石との間隔は、通常10mm〜300mmである。
【0036】
磁場発生装置3は、単純には通気管5の外周部に対の磁石を対向設置したものでも良いが、或いは、通気管5に接続する磁場発生装置3を別途準備し通気管5の中間部に接続してもよい。
磁場発生装置3と二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収容する容器2との距離は10cm〜100cmの範囲がよく、通常20〜50cmである。磁場発生装置3と二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収容する容器2との距離が10cm以下では、装置が組立てにくく、また、容器2を加熱した際に磁場発生装置が熱の影響を受けやすい。磁場発生装置3と二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収容する容器2との距離が長くなると、励起状態にある空気が移動中に他の分子と衝突する機会が増えるため基底状態に戻る原子の率が増加する恐れがある。
【0037】
磁場発生装置3を別途準備する場合の磁場発生装置3は、空気の通過する円管と、円管の外周部に対向設置される1対以上の磁石と、磁石を固定して収納する磁石収納部と通気管と円管とを結合する結合部とからなる。円管は通気管と接続ができるものであれば通気管と同じ太さである必要はなく、むしろ円管内で空気が長時間磁場雰囲気に暴露されるように通気管よりも太い内径を有するものがよい。
円管の内径又は外径は通常5mm〜50mm程度である。円管の内径が5mm以下であると空気の流れが速くなり、通過する空気が磁場雰囲気下に十分に暴露されない恐れがある。また、外径が50mm以上となると対向配置された磁石同士の距離が遠くなり、十分な磁場強度が得られない恐れがある。円管の内周壁は空気が撹拌されるように溝又は突起が設けられてもよい。溝又は突起の形状に制限はなく、例えば、円管内周壁に一定間隔をもって設けられた複数個の環状突起又は凹みでもよい。また、円管内周壁に設けられた1つ以上の螺旋状突起又は凹みであってもよい。
【0038】
円管の外周部に配置された磁石は磁石収納部により固定される。磁石収納部は磁石を保持し、磁石を円管に接触させて、或いは接触させずに近接させて固定することができる。磁石収納部は、磁石を円管の外周部に固定できるものであれば、その材質、形状に制限はなく、例えば、ステンレス、プラスチック、粘土、ゴム、布等で製作される。形状も円筒形状、箱型形状、多角形柱形状等多様に形成することができる。
磁場発生装置3と通気管5を結合する結合部は、通常使用される管と管の結合手段を適宜利用することができる。
磁場発生装置3は1つ又は2つ以上を結合してもよい。2つ以上の磁場発生装置を結合する場合には、空気の流れに対し、直列又は並列に配置することができる。直列に配置する場合には円管の太さや使用する磁石の磁束密度に変化を持たせてもよい。
【0039】
電磁石を利用する場合、例えば、鉄芯の周囲にコイルを巻いた電磁石のコイルに電流を通すことにより発生する磁場を利用し、磁場雰囲気内に空気を通せばよい。二酸化チタンを分極励起させるための空気を通す磁場雰囲気を作り出すための、磁束密度、磁石との距離、暴露時間については永久磁石を使用した場合と同じである。
【0040】
エアコンプレッサー4から送られた空気は通気管5に設けられた減圧バルブ6と空気流量調節バルブ7により流速を調整され、磁場発生装置3に送られ、対向する磁石が作り出す磁場空間を通過して二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収納した容器2に流入する。
磁場発生装置3を通過した空気が二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収納した容器2に流入する速度は秒速0.1m〜5.0mが好ましく、0.5m〜1.0mがより好ましい。0.1m以下であると、二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収納した容器に送られる空気の絶対量が不足するため、二酸化チタンの励起に時間がかかる。空気を送る速度が5.0m以上になると、空気が磁場発生装置で磁場雰囲気に暴露されないまま二酸化チタンを担持した多孔質鉱物の収納容器に流入し、二酸化チタンの励起が十分になされない恐れがあり、また、二酸化チタンを担持した多孔質鉱物が飛散する恐れがある。
【0041】
二酸化チタンを磁場発生装置を通過した空気雰囲気に暴露して分極励起させる工程は、加熱条件下に行なうと、励起された二酸化チタンの比率を上げることができる。加熱温度は350℃〜550℃が好ましく、400〜500℃がより好ましい。350℃以下では、励起された二酸化チタンの比率を十分に上げられない恐れがある。550℃以上では、光触媒活性の高いアナターゼ型二酸化チタンが、活性の劣るルチル型に結晶変換する恐れがある。
加熱の時間は10分〜60分がよく。通常20分〜40分である。10分以下では、励起された二酸化チタンの比率を十分に上げられない恐れがある。60分以上加熱しても励起された二酸化チタンの比率をそれ以上に上げることができないため無駄である。
加熱終了後は、二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収納した容器に収納したまま磁場発生装置を通過した空気を通気して、100℃以下になるまで冷却することがよい。加熱終了後、二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収納した容器2を開放し、急冷すると、励起状態にある二酸化チタンがその励起エネルギーを大気中の窒素又は酸素原子に渡し基底状態に戻ってしまう恐れがある。100℃以下では、二酸化チタンは励起された状態を維持することができる。
【0042】
更に、前述の二酸化チタンを付着させたアルカリ土類金属を含む多孔質鉱物を焼成する焼成工程と二酸化チタンを磁場雰囲気を通過した空気に暴露して励起する励起工程を同時に行なうことも可能である。例えば、二酸化チタンを付着した多孔質鉱物の焼成を行なう工程で、永久磁石又は、電磁石により形成される磁場雰囲気内を通過した空気をキルン内に導入して、二酸化チタンを付着した多孔質鉱物を、磁場雰囲気内を通過した空気に暴露すると、焼成で二酸化チタンを粒子に固着させると同時に、二酸化チタンを分極励起状態にすることも可能となる。焼成温度は単独の焼成工程と同じ350〜550℃が好ましく、400〜500℃がよりより好ましい。焼成時間も単独の焼成工程と同じく、10〜60分程度である。空気の流入によりキルン内の温度が低下することを防止するために、磁場雰囲気を通過した空気を予熱してもよい。
焼成・励起終了後は、二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収納した焼成炉に収納したまま磁場発生装置を通過した空気を通気して、100℃以下になるまで冷却することが好ましい。
【実施例1】
【0043】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<装置>
図2に本発明の実施の形態に使用した二酸化炭素の吸着分解触媒製造装置1を示した。
二酸化炭素の吸着分解触媒製造装置1は、電気炉9、磁場発生装置3、エアコンプレッサー4(図示しない)及び、磁場発生装置3をその中間部に接続し、エアコンプレッサー4と電気炉9とを繋ぐ通気管5とからなっていた。電気炉(卓上型雰囲気電気炉TF1200−300、フルテック株式会社製)9は、耐熱材料製の箱型の電気炉で前面が開閉自在な扉になっていた。電気炉9の炉内サイズは幅210mm、奥行き320mm、高さ210mmで内容量が15リットルであった。電気炉9の下部には電気炉の電源をオンオフするスイッチ10と炉内温度を300℃〜1200℃の温度を任意に設定できる温度調節ダイアル11と炉内温度を表示する温度表示装置12を備える電気炉コンロール部13を備えていた。電気炉9の両側面中央部には、気体を導入する通気管5と気体を排出する排気管(図示せず)を取り付ける装着口14、15が設けられた。
電気炉9の側面に設けられた装着口14には、外径10mm、内径8mmのステンレス製の通気管5が接続され、電気炉9から30cm先の通気管5には2つの磁場発生装置3が直列に接続された。磁場発生装置3の先には、更に通気管5が結合され、通気管5はエアコンプレッサー4に結合された。エアコンプレッサー4と磁場発生装置3の間の通気管5には、圧力ゲージ8が付いた減圧バルブ(SSミニ高圧バルブ:ヤマト産業株式会社製)6と空気流量調節バルブ(ミニ調整バルブ:日本スエージロックFST株式会社製)7が備えられた。
【0044】
図3は本発明に使用した磁場発生装置3の断面中心部を含む水平断面図である。
磁場発生装置3は、直列に接続された第一磁場発生装置21と第二磁場発生装置22を含み、エアコンプレッサー4から通じる通気管5は第一磁場発生装置21の第一円管24に結合された。第一磁場発生装置21は、内周壁に幅5mm、深さ1mmの環状の溝23が5mm間隔で刻まれた内径12mm、外径16mm、長さ155mmのステンレス製の第一円管24と、第一円管24の外側面に密着して設置される磁石を収納する外径60mm、長さ155mmのステンレス製の第一磁石収納部26と4050ガウスの磁束密度を有する4個の丸形のネオジム磁石(径3mm、高さ4mm:(株)マグファイン製)25a〜25dからなっていた。ネオジム磁石は円管断面の左右の外側に第一円管を挟んで2個の磁石がN極とS極が対向するように2か所に設置された。1対の磁石と他の対の磁石とは40mmの間隔をおいて異極が近接するよう設置され、磁石と磁石の間及び磁石収納管の空間は発泡性のプラスチックで充填された。第一磁場発生装置21の第一円管24の一端は通気管5と結合部材により結合され、他端は、第二磁場発生装置22の第二円管27に結合された。通気管5を通過する空気の流速を秒速1mとしたとき、空気は第一磁場発生装置をおよそ0.5秒で通過した。
【0045】
第二磁場発生装置22の第二円管27は、内径41mm、外径46mm、長さ174mmのステンレス製の管で、第二円管27の外側面に密着して設置される磁石を収納する外径77mm、長さ150mmのステンレス製の第二磁石収納部29とそれぞれが4000ガウスの磁束密度を有する1対の角形ネオジム磁石(長さ4mm、幅4mm、高さ3mm:(株)マグファイン製)28a、28bからなっていた。ネオジム磁石は円管断面の左右の位置に第二円管を挟んで2個がN極とS極が対向するように設置された。磁石と磁石収納管の空間は発泡性のプラスチックで充填された。第二磁場発生装置の第二円管の一端は第一磁場発生装置の第一円管24と、内径8mm、外径10mm、長さ28mmの連結パイプで結合され、他端は、結合部材により、通気管5に結合された。通気管5を通過する空気の流速を秒速1mとしたとき、空気は第一磁場発生装置をおよそ5秒で通過した。
エアコンプレッサー4から送られた空気は通気管5に設けられた減圧バルブ6と空気流量調節バルブ7により流速を調整され、磁場発生装置3で対向設置された3対の磁石により作り出された磁場空間を通過して電気炉9に流入する構造とした。
【0046】
<材料>
セピオライト 平均粒径 1mm(水沢化学工業株式会社製:商品名 エードプラス)
二酸化チタン分散液(アモルファス状及びアナターゼ型混合二酸化チタン(1重量%分散液) 代表結晶粒子径 10nm(有限会社ユートピア企画製:商品名 イリスシリ−ズ BX01−AB1)
【0047】
<製造>
セピオライトの100gに二酸化チタン分散液150mlを添加し、5分間撹拌して二酸化チタン分散液をセピオライトに吸収させた後、金属ネットに拡げて1夜自然乾燥させた。二酸化チタンを担持したセピオライトをセラミック製のトレイに収納し、電気炉(卓上型雰囲気電気炉TF1200−300、フルテック株式会社製)9で450℃、30分間焼成した。電源を切り、炉内温度が300℃まで下がるまで15分間放置した。焼成した二酸化チタンを担持したセピオライトの半量に相当する50gを取り出し、試料Dとして比較試験に使用した。
残りの二酸化チタンを担持したセピオライトは、電気炉9に戻し入れ、エアコンプレッサー4を稼働し、磁場発生装置3を通過した空気を秒速0.8〜1mで電気炉9に流入させながら、500℃で30分加熱した。焼成後電気炉9を遮電し、磁場発生装置を通過した空気を流入しながら3時間冷却した後、電気炉9より取り出し、試料Aとした。
得られた試料Aには磁性があり、磁石を近づけると磁石に接近しようとする動きが見られた。一方、試料Dには、磁石に対する反応は見られず、磁性は認められなかった。
【実施例2】
【0048】
実施例1のアモルファス状及びアナターゼ型混合二酸化チタンに代えて、アナターゼ型二酸化チタン1重量%分散液(結晶粒子径 10nm:商品名 イリスシリ−ズ B01、有限会社ユートピア企画製)を使用した。
<製造>
セピオライトの50gに二酸化チタン分散液100mlを添加し、2分間撹拌した後、濾過して二酸化チタン分散液を付着したセピオライトを得た。金属ネットに拡げて自然乾燥させた二酸化チタンを吸収したセピオライトをセラミック製のトレイに収納し、電気炉(卓上型雰囲気電気炉TF1200−300、フルテック株式会社製)内で450℃、30分間焼成した。電気炉内で冷却後、焼成したセピオライトは、磁場発生装置に第一磁場発生装置のみを使用したこと以外、実施例1と同じ方法で二酸化チタンを分極励起させた。得られた二酸化炭素の吸着分解触媒を試料Bとした。
【実施例3】
【0049】
<材料>
ゼオライト 粒径 0.8〜1.9mm(日東粉化工業株式会社製:商品名 日東ゼオライト2号)、
酸化マグネシウム 平均粒径 0.1mm(タテホ化学工業株式会社製:商品名 マグスター)
水酸化カルシウム 粒径 0.075〜0.15mm(新見化学工業株式会社製:商品名 工業用消石灰特選)
ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製:商品名 ゴーセノール)
二酸化チタン分散液(アモルファス状二酸化チタン(250℃で焼成品1重量%分散液) 粒子径<50nm(有限会社ユートピア企画製:商品名 イリスシリ−ズ AS01)
【0050】
<製造>
2L容の平底のパン型容器にゼオライトの粒子500g、酸化マグネシウムの粉末100g及び水酸化カルシウム粉末の100gを投入して5分間攪拌混合した。粒子及び粉体を混合しながらポリビニルアルコールの20重量%水溶液の125mLを20分間かけて滴下し、更に、10分間攪拌を続けた。酸化マグネシウム及び、水酸化カルシウムの粉末がセピオライトの粒子に付着したところを混練の終点とした。
混練造粒した粒子をセラミック製のトレイに収納し、電気炉(卓上型雰囲気電気炉TF1200−300、フルテック株式会社製)内で500℃から700℃に、10分間で昇温して焼成し、その後遮電して冷却した。
冷却した粒子は、ステンレス製で底部が0.2mmメッシュになっているパスメッシュトレイに分け入れ、1重量%の二酸化チタン分散液の入った二酸化チタン分散液槽の中で浸漬した。2分間浸漬後は、トレイを二酸化チタン分散液槽から取り出し、1夜風乾した。
風乾した粒子はセラミック製のトレイに入れ、磁場発生装置に第二磁場発生装置のみを使用したこと以外、実施例2と同様に焼成工程及び励起工程を行なった。出来上がった二酸化炭素の吸着分解触媒を試料Cとした。
【0051】
<評価方法>
製造した試料の評価方法は以下の通り行なった。図4に評価に使用した二酸化炭素測定装置100の部分断面図を示した。
二酸化炭素測定装置100は、60Lのステンレス製のオープンドラム容器101(直径796mm、高さ558mm)を実験装置に加工したものであり、ドラム容器の天板102が取り外し自由になっていた。この天板102の中心部と中心から300mmの位置に孔を開け、中心部の孔を紫外線蛍光灯103の配線用とし、その余の孔は二酸化炭素濃度計104の濃度センサー挿入孔とした。天板102の内側中央部分には6Wの紫外線蛍光灯103の2本が平行に隣接し、点灯可能に設置された。紫外線蛍光灯103の配線は天板102の中央部の孔から引き出され電源コンセント105に接続された。配線を通した孔はパッキンにより空気漏れがないように密閉された。濃度センサーの挿入孔には、二酸化炭素濃度計(佐藤商事株式会社製、TES−1370)104の濃度センサー106が挿入され、二酸化炭素濃度計104の本体は天板102の外側に設置された。濃度センサー106はオープンドラム容器101の高さの中央に位置するように設置され、濃度センサー106が挿入された挿入孔はパッキンで空気漏れがないように密閉された。オープンドラム容器101の胴体の開放部の縁は胴体の外側に湾曲した胴カール構造になっており、天板の縁に設けられた迫上がり部に密着する構造とした。天板と胴体は更に金属製レバーバンド(図示しない)で固定されるようにした。
【0052】
プラスチック製の円形トレイ107に試料108を可能な限り均一かつ平坦に敷き詰め、二酸化炭素測定装置100のオープンドラム容器101の底面に設置した。天板102で蓋をし、レバーバンドでしっかりと密閉した。紫外線蛍光灯103を消灯した状態で二酸化炭素濃度計104を作動させ、10分後に二酸化炭素濃度を測定した後、紫外線蛍光灯103を点灯させ、5分間隔で90分間二酸化炭素の測定を行った。
【0053】
<評価試験>
試料A、B又はCの各30gを上記の方法に従い二酸化炭素の測定を行った。
試料Aについては上記方法により90分間の二酸化炭素の測定を実施後、そのまま紫外線蛍光灯を消灯して試料Aを二酸化炭素測定装置内に18時間静置した後、一旦試料Aの入ったトレイを測定装置より外部に取り出し、再度、同一試料を二酸化炭素測定装置内に戻して、上記と同じ手順で、紫外線蛍光灯の点灯下90分間の二酸化炭素の測定を行った。
【0054】
試料Dについては、まず、試料50gをドラム容器の底面の静置し、天板で蓋をして、紫外線蛍光灯を点灯せずに、10分後より5分間隔で90分間二酸化炭素を測定した。その後、一端、ドラム容器内の試料Dを取出した。再度同一試料をドラム容器に設置し、密閉して10分後に二酸化炭素濃度を測定した後、紫外線蛍光灯を点灯させ、5分間隔で90分間の測定を行った。
【0055】
<評価結果>
実施例1〜3で得られた試料A〜C及び比較例として得た試料Dの二酸化炭素の吸着分解触媒効果を測定した結果を図5〜7に示した。実施例1で得られたセピオライトにアナターゼ・アモルファス混合の二酸化チタンを担持させた後、第一及び第二磁場発生装置を通過した空気雰囲気に500℃で暴露した試料Aは、紫外線蛍光灯の光照射下において二酸化炭素測定装置内の二酸化炭素を有意に減少させ、90分後に42%の二酸化炭素を減少させた。
更に、1回目の評価試験終了後、18時間二酸化炭素測定装置内に静置した試料Aを再度使用して紫外線蛍光灯照射下に二酸化炭素の吸着分解を測定した2回目の試験では、1回目の試験と1回目よりも更に大きな二酸化炭素の減少が見られ、90分間に49%の二酸化炭素を減少させた。
試料Aの二酸化炭素を減少させる作用が吸着作用だけによるものであれば、二酸化炭素測定装置内に18時間静置された試料Aは二酸化炭素の吸着能力において飽和状態に達していたもの考えられ、2回目の試験において試料Aが1回目と同等以上の二酸化炭素減少作用を示したことは、本発明の二酸化炭素の吸着分解触媒が吸着作用だけで行われるものでないことを示している。
実施例2で製造した、セピオライトにアナターゼ型二酸化チタンを担持させた後、第一磁場発生装置の磁場雰囲気を通過した空気により励起させた試料Bは90分間の光照射下に二酸化炭素測定装置内の二酸化炭素の41%を減少させた。
実施例3で製造した、ゼオライトに酸化マグネシウム及び水酸化カルシウムを付着させて造粒した粒子にアモルファス状二酸化チタンを担持させ、第二磁場発生装置の磁場雰囲気を通過した空気により励起させた試料Cは、90分の紫外線蛍光灯の光照射により二酸化炭素測定装置内の二酸化炭素を30%減少させた。
【0056】
セピオライトに二酸化チタンを担持させただけの試料Dは、紫外線蛍光灯の非照射下で90分間に二酸化炭素を8.8%減少させただけであった。試料Dを紫外線蛍光灯の照射下においても二酸化炭素減少は9.8%と紫外線蛍光灯の非照射の場合と同等であった。この結果は、試料Dで見られた二酸化炭素の減少がセピオライトの吸着によるものであり、光触媒による二酸化炭素の分解は起きていなかったと考えられる。この結果は、本発明の二酸化炭素の吸着分解触媒を作用させるためには、磁場雰囲気下において二酸化チタンが励起される必要があることを示している。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明によると、建築壁面をはじめとする一般生活環境に利用可能な粒子状の二酸化炭素の吸着分解触媒を提供することができる。本発明の二酸化炭素の吸着分解触媒は、例えば、コンクリ−トやモルタル等で造られた建造物の壁面又は屋上の表層部に表面塗装材として塗装されると、太陽光を始めとする光により励起された光触媒により、大気中の二酸化炭素を、炭素と酸素に分解することができる。このため、本発明の二酸化炭素の吸着分解触媒は、コンクリ−トやモルタル等の建築物の壁面や屋上の表面塗布材料として好適である。
【符号の説明】
【0058】
1 二酸化炭素の吸着分解触媒製造装置
2 二酸化チタンを担持した多孔質鉱物を収容する容器
3 磁場発生装置
4 エアコンプレッサー
5 通気管
6 減圧バルブ
7 空気流量調節バルブ
8 圧力ゲージ
9 電気炉
10 スイッチ
11 温度調節ダイアル
12 温度表示装置
13 電気炉コンロール部
14、15 装着口
21 第一磁場発生装置
22 第二磁場発生装置
23 溝
24 第一円管
25a、25b、25c、25d ネオジム磁石
26 第一磁石収納部
27 第二円管
28a、28b ネオジム磁石
29 第二磁石収納部
100 二酸化炭素測定装置
101 オープンドラム容器
102 天板
103 紫外線蛍光灯
104 二酸化炭素濃度計
105 電源コンセント
106 濃度センサー
107 円形トレイ
108 試料


【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルカリ土類金属を含む多孔質鉱物に担持された二酸化チタンが、それぞれの磁場密度が2000ガウス乃至5000ガウスの対をなす磁石が対向配置された間の磁場空間を通過した空気を流しつつ、その雰囲気下に350℃乃至550℃で少なくとも10分間保持させたことを特徴とする二酸化炭素の吸着分解触媒。
【請求項2】
前記アルカリ土類金属を含む多孔質鉱物がマグネシウム、カルシウム、バリウムの1種又は2種以上を成分として含む化合物を担持させた多孔質鉱物であることを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素の吸着分解触媒。
【請求項3】
前記アルカリ土類金属を含む多孔質鉱物がマグネシウム、カルシウム、バリウムの1種又は2種以上を前記アルカリ土類金属の酸化物換算の合量重量百分率として20%乃至40%含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の二酸化炭素の吸着分解触媒。
【請求項4】
前記アルカリ土類金属を含む多孔質鉱物がセピオライトであることを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素の吸着分解触媒。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の二酸化炭素の吸着分解触媒において、
前記アルカリ土類金属を含む多孔質鉱物に前記二酸化チタンを付着させる付着工程と、
前記二酸化チタンを付着した前記多孔質鉱物を350〜550℃で焼成して前記二酸化チタンを前記多孔質鉱物に担持させる焼成工程と、
前記多孔質鉱物に担持された前記二酸化チタンを、それぞれの磁場密度が2000ガウス乃至5000ガウスの対をなす磁石が対向配置された間の磁場空間を通過した空気を流しつつ、その雰囲気下に350℃乃至550℃で少なくとも10分間保持させる励起工程とからなることを特徴とする二酸化炭素の吸着分解触媒の製造方法。
【請求項6】
前記励起工程が、前記多孔質鉱物に担持された前記二酸化チタンを、それぞれの磁場密度が2000ガウス乃至5000ガウスの対をなす磁石が対向配置された間の磁場空間を通過した空気を流しつつ、その雰囲気下に350℃乃至550℃で少なくとも10分間保持させ、引き続いて、前記磁場空間を通過した空気を通気しながら少なくとも100℃まで冷却する工程であることを特徴とする請求項5に記載の二酸化炭素の吸着分解触媒の製造方法。
【請求項7】
前記アルカリ土類金属を含む前記多孔質鉱物が、
前記アルカリ土類金属を成分として含む化合物と前記多孔質鉱物とを分解温度が450〜800℃の有機結合材と共に混練して造粒する造粒工程と、
該混練造粒物を大気雰囲気下に前記有機結合材の前記分解温度以上の温度で焼成する造粒焼成工程とからなることを特徴とする請求項5に記載の二酸化炭素の吸着分解触媒の製造方法。
【請求項8】
前記分解温度が450〜800℃の有機結合材が、ポリビニルアルコールであり、10〜30重量%濃度のポリビニルアルコール水溶液として用いられ、前記多孔質鉱物の重量1に対し、前記ポリビニルアルコールの重量が0.01〜0.08であることを特徴とする請求項7に記載の二酸化炭素の吸着分解触媒の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−274258(P2010−274258A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−100293(P2010−100293)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(500192676)
【出願人】(599100419)
【Fターム(参考)】