説明

二酸化炭素外用剤剥離除去方法及びそれに用いる二価陽イオン含有水性溶液

【課題】二酸化炭素外用剤使用後に、任意の時間に該二酸化炭素外用剤を皮膚粘膜から容易に剥離除去可能とする簡便な剥離除去方法及びそれに用いる水性溶液を提供する。
【解決手段】二酸化炭素外用剤使用後に、該二酸化炭素外用剤の表面に二価陽イオン含有水性溶液を塗布して硬化させることにより該二酸化炭素外用剤の剥離除去を容易とすることを特徴とする二酸化炭素外用剤の剥離除去方法及びそれに用いる二価陽イオン含有水性溶液。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素外用剤剥離除去方法及びそれに用いる二価陽イオン含有水性溶液に関する。
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素の外用による美容もしくは医療効果を簡便に得るために、炭酸ガスを配合した二酸化炭素外用剤や、用時調製により炭酸ガスを発生させる二酸化炭素外用剤が提案されている。例えば、水溶性酸、増粘剤、水溶性分散剤を必須成分とし、増粘剤が水溶性酸及び水溶性分散剤と混合されている粒状物と、炭酸塩、水、増粘剤を必須成分とし、使用時に粒状物と混合する粘性組成物とからなり、二酸化炭素外用剤を短時間で容易に調製できる二酸化炭素外用剤調製用組成物が提案されている(特許文献1)。
【0003】
上記二酸化炭素外用剤調製用組成物により調製された二酸化炭素外用剤は、効果発現が早く美容及び医療効果が強力であるものの、炭酸塩と酸が急激に反応するため、発生した二酸化炭素がゲル中に気泡化したり、あるいは大気中に散逸したり、さらには原料の種類、配合割合などによってはゲル化が完了する前に二酸化炭素の発生が完了してしまうなどの問題点があった。
【0004】
そのことから、さらに上記とは別の二酸化炭素外用ゲル調製用組成物、すなわち、ゲルに二酸化炭素が実質的に非気泡状態で溶解してなる二酸化炭素外用ゲルの調製に用いられ、弱酸と、カルシウムイオン捕捉剤とを必須成分とする粒状物(A)と、この粒状物(A)と混合する、炭酸カルシウムと、カルシウムイオンによりゲル化するゲル化剤と、水とを必須成分とする粘性物(B)と、からなることを特徴とする二酸化炭素外用ゲル調製用組成物が提案されている(特許文献2)。
【0005】
【特許文献1】国際公開WO2002/080941号特許公報
【特許文献2】国際公開WO2005/016290号特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の二酸化炭素外用剤調製用組成物により調製された二酸化炭素外用剤は、上述した問題点以外にも、外用剤そのものがべたつくために、使用時に外用剤が毛髪に付着したりして使用者に不快感を与えたりすることや、あるいはハイドロゲル化していないために使用後には皮膚粘膜から剥離除去しにくいという問題点があった。
【0007】
また特許文献2に記載の二酸化炭素外用ゲル調製用組成物あるいはそれから調製された二酸化炭素外用ゲルの場合には、二酸化炭素の発生とハイドロゲル化が同時に起こるため、発生した二酸化炭素がゲル中に気泡化したり、あるいは大気中に散逸したりする問題点や、さらには原料の種類、配合割合などによってはゲル化が完了する前に二酸化炭素の発生が完了してしまうなどの問題点はなく、特許文献1に記載の外用剤よりも、より強い美容もしくは医療効果が得られ、また使用後の剥離除去も容易であるものの、必要に応じて任意の時間に硬化させ剥離除去することができないという問題点があった。
【0008】
本発明の目的は、二価陽イオンによって弾性体を形成する高分子を必須成分とする二酸化炭素外用剤の使用後に、該二酸化炭素外用剤の表面に塗布して硬化させ、該二酸化炭素外用剤の剥離除去を容易とすることを特徴とする二酸化炭素外用剤の剥離除去方法及びそれに用いる二価陽イオン含有水性溶液を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、種々検討した結果、二価陽イオンによって弾性体を形成する高分子を必須成分とする二酸化炭素外用剤の使用後に、該二酸化炭素外用剤の表面に二価陽イオン含有水性溶液を塗布して硬化させることにより二酸化炭素外用剤の剥離除去を容易とさせることを特徴とする二酸化炭素外用剤の剥離除去方法が、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
また本発明は、上記二価陽イオン含有水性溶液に、さらに起泡剤及び泡沫安定化剤が添加されている該二酸化炭素外用剤の剥離除去方法である。
【0011】
また本発明は、二価陽イオンによって弾性体を形成する高分子が、アルギン酸又はその一価の塩である上記二酸化炭素外用剤の剥離除去方法である。
【0012】
また本発明は、二価陽イオン含有水性溶液が、カルシウム塩含有水性溶液である二酸化炭素外用剤の剥離除去方法である。
【0013】
さらに本発明は、上記二酸化炭素外用剤の剥離除去方法に用いる二酸化炭素外用剤剥離除去用二価陽イオン含有水性溶液である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の、二価陽イオンによって弾性体を形成する高分子を必須成分とする二酸化炭素外用剤の使用後に、該二酸化炭素外用剤の表面に塗布して硬化させることにより該二酸化炭素外用剤の剥離除去を容易とすることを特徴とする二酸化炭素外用剤の剥離除去方法を用いることにより、二酸化炭素外用剤塗布後の任意の時間に該二酸化炭素外用剤を硬化させ皮膚粘膜からの剥離除去が容易に達成できる。従って、上記に用いる本発明の二酸化炭素外用剤剥離除去用二価陽イオン含有水性溶液は、二価陽イオンによって弾性体を形成する高分子を必須成分とする二酸化炭素外用剤の剥離除去に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明でいう二酸化炭素外用剤とは、二価陽イオンによって弾性体を形成する高分子を必須成分とする二酸化炭素外用剤であれば特に限定されるものではなく、例えば、二価陽イオンとしてはカルシウムイオン、マグネシウムイオン等が挙げられ、弾性体を形成する高分子としてはアルギン酸又はその一価の塩が挙げられる。
【0016】
上記の中でも、カルシウムイオンとアルギン酸ナトリウムがそれぞれより好ましい。
【0017】
二酸化炭素外用剤は、例えば、国際公開WO2002/080941号特許公報に記載の粒状物(A)と粘性組成物(B)からなる二酸化炭素外用剤調製用組成物を用いて調製される二酸化炭素外用剤のうち、二価陽イオンによって弾性体を形成する高分子を必須成分とする二酸化炭素外用剤を挙げることができる。その場合、例えば、二価陽イオンによって弾性体を形成する高分子は、増粘剤の一つとして粘性組成物中に配合される。
【0018】
本発明の、二酸化炭素外用剤の剥離除去方法は、上記のようにして調製した二酸化炭素外用剤を皮膚粘膜に塗布した後、使用後に、例えば後記する、ポンプフォーマーに充填された二価陽イオン含有水性溶液を該二酸化炭素外用剤の表面に塗布して、それを硬化させることにより容易に該二酸化炭素外用剤が剥離除去可能となる方法である。
【0019】
本発明の、二酸化炭素外用剤剥離除去用二価陽イオン含有水性溶液は、二価陽イオンが含有された水性溶液であれば特に限定されるものではないが、例えば、カルシウムイオン、マグネシウムイオンを含有する水性溶液等が挙げられる。また本発明で言う水性溶液とは、溶媒として医薬品や化粧品の製造で通常用いる蒸留水、イオン交換水、膜濾過水などが適宜使用され、該水の他にアルコールなどの有機溶媒や多価アルコール等、その他の溶媒と混合された液も包含される。
【0020】
上記二価陽イオン源となる物質としては、水に溶解したとき、二価陽イオンを発生するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、二価陽イオンがカルシウムイオンの場合には、塩化カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウムなどの水溶性が高いものが好適に用いられる。また、グリセロリン酸カルシウムなどの、酸性で水溶性の増加する二価陽イオンは、酸と併用して用いられる。これらの中でもカルシウムのイオン化率が高い塩化カルシウムがより好ましい。
【0021】
本発明に用いる二酸化炭素外用剤剥離除去用二価陽イオン含有水性溶液は、液をそのまま塗布する場合や、霧状にしてスプレーとして用いることも可能であるが、これらは液が必要部位以外の部位に付着したり、目や口などに入ったりしやすいために、例えば起泡剤や泡沫安定化剤などとともにポンプフォーマーに充填され、使用時に泡状になるものが、上記のような問題がないこと、また泡状であるために少量で広範囲に塗布できること、などから好適に用いられる。
【0022】
前記起泡剤としては、起泡剤と二価陽イオンを水や水性溶液に溶解したときに遊離カルシウムイオンが形成されるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、化粧品や医薬品に使用される非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤あるいはカチオン性界面活性剤の1種又は2種以上が用いられる。それらの中でも両性界面活性剤であるアルキルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン(例えば、カプリルカプラミドプロピルベタイン)、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジメチル硫酸ベタイン(例えば、ラウリルジメチル硫酸ベタイン)や非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリアルコール脂肪酸エステル(例えば、デカグリセリルモノイソステアレート)、脂肪酸アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド)、天然系界面活性剤であるサポニンが好適に用いられ、より好ましくはカプリルカプラミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、サポニンであり、さらに好ましくはカプリルカプラミドプロピルベタインである。
【0023】
前記泡沫安定化剤としては、泡沫を安定化させ得るものであれば特に限定されるものではないが、例えばゼラチン、カラギーナン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アラビアガム及びヒアルロン酸ナトリウムが好適に用いられ、より好ましくはゼラチンである。
【0024】
本発明の、二酸化炭素外用剤剥離除去用二価陽イオン含有水性溶液には、上記成分以外にも、必要に応じて防腐剤や香料などを添加することができる。
【0025】
上記防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベンを挙げることができる。
【0026】
上記香料としては、例えば、天然香料であるバラ油、ジャスミン油、ペパーミント油、ベルガモット油、ラベンダー油、ムスク油などが、また合成香料としてリモネン、シトラール、リナロール、メントールなどが、また天然抽出液としてローズマリーエキス、カモミラエキス、セージエキス、ラベンダーエキスなどを挙げることができる。
【0027】
二価陽イオンによって弾性体を形成する高分子の配合量としては、例えば該高分子を粘性組成物に配合する場合には、粘性組成物全量に対して0.5〜20重量%が好ましく、より好ましくは1〜10重量%、さらに好ましくは2〜5重量%である。
【0028】
二価陽イオン源となる物質の配合量としては、水性溶液全量に対して5〜30重量%が好ましい。
【0029】
起泡剤の配合量は、水性溶液全量に対して1〜10重量%が好ましく、より好ましくは1〜5重量%である。
【0030】
泡沫安定化剤の配合量は、水性溶液全量に対して0.5〜5重量%が好ましく、より好ましくは1〜3重量%である。
【0031】
防腐剤の配合量は、水性溶液全量に対して0.05〜1重量%が好ましい。
【0032】
香料の配合量は、水性溶液全量に対して0.01〜2重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜1重量%である。
【0033】
本発明の二酸化炭素外用剤の剥離除去方法を美容方法として用いる場合には、二酸化炭素を吸収させた後、直ちに本発明の二価陽イオン含有水性溶液を用いて剥離除去すればよい。
【0034】
一方、本発明の二酸化炭素外用剤の剥離除去方法を医療方法として用いる場合には、二酸化炭素を吸収させた後、直ちに本発明の二価陽イオン含有水性溶液を用いて硬化させた後、必要に応じて数時間から数日間そのままの状況で創傷被覆材として保持し、その後該二酸化炭素外用剤を剥離除去することも可能である。
【0035】
上記の美容方法又は医療方法のいずれの場合にも、本発明の、二酸化炭素外用剤剥離除去用二価陽イオン含有水性溶液の1回当たりの使用量は特に限定されるものではなく、例えば、二価陽イオン含有水性溶液を充填したポンプフォーマーより適宜必要な量を泡状で取り出し、それを、使用後の二酸化炭素外用剤の表面に塗布して硬化させて剥離除去を容易とするための量を使用すればよい。
【0036】
以下に、試験例を挙げて本発明の効果を具体的に説明する。
試験例1(剥離除去比較試験)
1.試験方法
製造例1に記載の粒状物(1)0.6gと粘性組成物(1)12.5gをプラスチック容器中でスパチュラを用いて均一に攪拌混合し、比較試験用二酸化炭素外用剤を調製した。5人の評価パネリストが各試験用二酸化炭素外用剤を左右の顔半面に塗布し、30分間そのまま静置してパックを行った。30分後、右側の顔半面に、泡状の実施例1の二価陽イオン(塩化カルシウム)含有水性溶液約1gを、スパチュラを用いて前記二酸化炭素外用剤の表面に万遍なく塗布した。その後直ちに、左右の顔半面ずつの二酸化炭素外用剤を手で剥離除去し、剥離除去のしやすさを表1に示した4段階の評価基準で各自に評価してもらった。
【0037】
【表1】

【0038】
2.試験結果
結果を表2に示した。表2から明らかなように、本発明の二価陽イオン含有水性溶液を使用した場合、非常に剥離除去が容易なことが判明した。
【0039】
【表2】

【0040】
試験例2(経時硬化・剥離除去試験)
試験例1と同様に、製造例1に記載の粒状物(1)0.6gと粘性組成物(1)12.5gをプラスチック容器中でスパチュラを用いて均一に攪拌混合し、比較試験用二酸化炭素外用剤を調製した。5人の評価パネリストが各試験用二酸化炭素外用剤を左右の顔半面に塗布し、右側の顔半面には2分後に、左側の顔半面には10分後に、泡状の実施例1の二価陽イオン含有水性溶液約1gを、スパチュラを用いて前記二酸化炭素外用剤の表面に万遍なく塗布した。その後直ちに、左右の顔半面ずつの二酸化炭素外用剤を手で剥離除去し、剥離除去のしやすさを表1に示した4段階の評価基準で各自に評価してもらった。同様に再度上記と同じ二酸化炭素外用剤を左右の顔半面に塗布し、さらに20分後、30分後にそれぞれ右側の顔半面、左側の顔半面に泡状の実施例1の二価陽イオン含有水性溶液約1gを、スパチュラを用いて前記二酸化炭素外用剤の表面に万遍なく塗布した。20分後、30分後に左右顔半面の二酸化炭素外用剤の剥離除去のしやすさを表1に示した4段階の評価基準で各自に評価してもらった。
2.試験結果
結果を表3に示した。表3から明らかなように、本発明の二価陽イオン含有水性溶液を使用した場合、任意の時間に剥離除去が容易なことが判明した。
【0041】
【表3】

【実施例】
【0042】
以下に、実施例、比較例及び製造例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
【0043】
実施例1(二価陽イオン含有水性溶液)
塩化カルシウム二水和物10重量部、カプリルカプラミドプロピルベタイン2重量部、ゼラチン2重量部、メチルパラベン0.1重量部をビーカーに取り、それに精製水を加えて全量を100重量部とした。次にそれを50℃に加熱して1時間撹拌して水性溶液とし、その水性溶液を容量50mlのポンプフォーマーに充填して、実施例1の二価陽イオン含有水性溶液を得た。
【0044】
実施例2(二酸化炭素外用剤の剥離除去方法)
下記製造例(1)に記載の粘性組成物(1)25.0gをプラスチック容器に取り、粒状物(1)1.2gを添加してスパチュラで十分攪拌混合し、二酸化炭素外用剤(1)を調製した。それを女性被験者Aの額、頬、顎の各部分にスパチュラを用いて厚さ約1mmに塗布して二酸化炭素を皮膚粘膜より吸収させた。塗布30分経過後、実施例1の二価陽イオン含有水性溶液を上記二酸化炭素外用剤の表面に塗布した。塗布直後に直ちに硬化したので、ハイドロゲル全体を剥離除去し、実施例2の剥離除去方法を実施した。
【0045】
比較例1
実施例1と同様に、下記製造例(1)に記載の粘性組成物(1)25.0gをプラスチック容器に取り、粒状物(1)1.2gを添加してスパチュラで十分攪拌混合し、二酸化炭素外用剤(1)を調製した。それを女性被験者Aの額、頬、顎の各部分にスパチュラを用いて厚さ約1mmに塗布して二酸化炭素を皮膚粘膜より吸収させた。塗布30分経過後、実施例1の二価陽イオン含有水性溶液を上記二酸化炭素外用剤の表面に塗布することなく、該二酸化炭素外用剤を剥離除去し、比較例1の剥離除去方法を実施した。
【0046】
製造例1
〔粒状物(1)の製造〕
リンゴ酸20重量部、バレイショデンプン10重量部、加工澱粉7重量部、乳糖60重量部、デキストリン3重量部を用い、水を溶媒として湿式押し出し造粒法により長さ約4mm、直径約1mmの柱状の粒状物(1)を製造した。
〔粘性組成物(1)〕
精製水91.5重量部に炭酸水素ナトリウム4.0重量部を溶かし、60℃まで徐々に加温しながら増粘剤としてアルギン酸ナトリウム1.5重量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム3.0重量部を徐々に加えて攪拌しながら溶かし、溶解後一晩放置して、室温まで冷まして粘性組成物(1)を製造した。
〔二酸化炭素外用剤調製用組成物(1)〕
上記粒状物(1)と粘性組成物(1)を組み合わせて製造例1の二酸化炭素外用剤調製用組成物(1)とした。
【0047】
製造例2
〔粒状物(2)の製造〕
リンゴ酸20重量部と乳糖60重量部を、クエン酸30重量部、乳糖50重量部とする以外は、製造例1の粒状物(1)の製造と同様に調製し、粒状物(2)を製造した。
〔粘性組成物(2)の製造〕
精製水88.5重量部に炭酸水素ナトリウム3.0重量部と、ソウハクヒエキス、オタネニンジンエキス、シソエキス、シコンエキス、ローズマリーエキスをそれぞれ0.1重量部、1,2−ペンタンジオール3.0重量部を溶かし、60℃まで徐々に加温しながら増粘剤としてアルギン酸ナトリウム3.0重量部、カルボキシメチルセルロースナトリウム2.0重量部を徐々に加えて攪拌しながら溶かし、溶解後一晩放置して、室温まで冷まして粘性組成物(2)を製造した。
〔二酸化炭素外用剤調製用組成物(2)〕
上記粒状物(2)と粘性組成物(2)を組み合わせて二酸化炭素外用剤調製用組成物(2)とした。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二価陽イオンによって弾性体を形成する高分子を必須成分とする二酸化炭素外用剤の使用後に、該二酸化炭素外用剤の表面に二価陽イオン含有水性溶液を塗布して硬化させることにより該二酸化炭素外用剤の剥離除去を容易とさせることを特徴とする二酸化炭素外用剤の剥離除去方法。
【請求項2】
請求項1に記載の二価陽イオン含有水性溶液に、さらに起泡剤及び泡沫安定化剤が配合されている、二酸化炭素外用剤の剥離除去方法。
【請求項3】
二価陽イオンによって弾性体を形成する高分子が、アルギン酸又はその一価の塩である請求項1又は請求項2に記載の二酸化炭素外用剤の剥離除去方法。
【請求項4】
二価陽イオン含有水性溶液が、カルシウム塩含有水性溶液である請求項1〜3のいずれかに記載の二酸化炭素外用剤の剥離除去方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかの二酸化炭素外用剤の剥離除去方法に用いるための二酸化炭素外用剤剥離除去用二価陽イオン含有水性溶液。