説明

二重カップ

【課題】接着剤を使用せずに外カップと内カップとを組み合わせることが可能な二重カップを提供する。
【解決手段】二重カップ1Aは、内カップ3の胴部6の外周面に設けられた差し込み部11と、外カップ3に設けられ、外カップ2の胴部4の内側から外側に向かって胴部4を貫くように差し込み部11が差し込まれ、かつ差し込まれた差し込み部11を保持できるスリット10と、を備え、外カップ2と内カップ3とは、スリット10に差し込み部11が差し込まれた状態で組み合わされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外カップとその内側に配置された内カップとが組み合わされた二重カップに関する。
【背景技術】
【0002】
紙又はプラスチックを素材とした内カップと外カップとを、その内カップの底部の下方に閉空間が形成されるように組み合わせた二重カップが広く知られている。内カップと外カップとを組み合わせる際にはホットメルト系やエマルジョン系の接着剤にてこれらを接着することが行われている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2007−118997号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
外カップと内カップとを組み合わせるために接着剤を使用する場合には、接着剤の特性に配慮することが必要である。例えば、接着剤としてホットメルト系の接着剤を用いる場合には、接着剤の塗布に使用するノズルの詰まり、垂れ、糸引き等の問題が発生することがある。そのような問題の発生を極力抑え又はその問題をその都度解決するには生産効率の悪化を招いたりコスト高を招くおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、接着剤を使用せずに外カップと内カップとを組み合わせることが可能な二重カップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、本発明の二重カップについて説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0007】
本発明の二重カップは、外カップ(2)と、前記外カップの内側に配置された内カップ(3)とが、筒状の胴部(4、6)及び前記胴部の一端を塞ぐ底部(5、7)をそれぞれ有するとともに互いに組み合わされた二重カップ(1A〜1C)において、前記内カップの前記胴部の外周面に設けられた差し込み部(11、11′、21、31)と、前記外カップに設けられ、前記外カップの前記胴部の内側から外側に向かって当該胴部を貫くように前記差し込み部が差し込まれ、かつ差し込まれた前記差し込み部を保持できる保持部(10、20、30B)と、を備え、前記外カップと前記内カップとは、前記保持部に前記差し込み部が差し込まれた状態で組み合わされていることにより、上述した課題を解決する。
【0008】
この二重カップによれば、外カップと内カップとが、内カップに設けられた差し込み部が外カップに設けられた保持部に差し込まれた状態で組み合わされる。差し込み部は保持部にて保持されるので、外カップと内カップとが組み合わされた状態を接着剤を使用せずに維持できる。
【0009】
本発明の二重カップの一態様においては、前記保持部として、前記外カップの前記胴部を貫くスリット(10、20)が設けられていてもよい。スリットは、差し込み部の大きさに対応しており、差し込み部が安易に抜けずに保持できる寸法を有している。
【0010】
本発明の二重カップの一態様において、前記内カップは、その高さ方向の上端部が外側に丸められたカール部(8)を有し、前記差し込み部は、前記内カップの上下方向に延びており、前記外カップと前記内カップとは、前記差し込み部が前記スリットに差し込まれて前記外カップの前記胴部の外側に露出した状態で、その露出した部分が前記内カップの上下方向の上方に折り曲げられて前記カール部と前記外カップの前記胴部との間に差し込まれることにより、組み合わされていてもよい。この態様によれば、差し込み部が上方に折り曲げられてカール部と胴部との間に差し込まれているため、組み合わされた外カップと内カップとが一層分離しにくくなる。
【0011】
本発明の二重カップの一態様において、前記外カップの前記胴部は、筒状に丸められた所定形状のブランク(4′)の両端部(4a′)が重ね合わされた状態で一部(30B)を残して貼り合わされた胴貼り部(30)を有し、前記胴貼り部の前記一部が前記保持部として利用されてもよい。この態様によれば、外カップの胴部を貫くスリットを形成するものではないから、外カップの胴部の強度低下を防止できる。
【0012】
本発明の二重カップの一態様において、前記差し込み部は、前記内カップの上下方向の下方へ傾く方向に延びており、前記スリットは、前記外カップの上下方向に延びていてもよい。この態様によれば、スリットに差し込み部を差し込む過程で、ネジのように内カップが外カップの内側にねじ込まれるため、スリットとの間に所定の摩擦力が生じた状態で外カップと内カップとを組み合わせておくことができる。これにより、一層強固にこれらのカップを組み合わせることができる。
【0013】
本発明の二重カップの一態様において、前記スリットは、前記外カップの前記胴部の上下方向に延びており、かつその下端には前記外カップの前記胴部に形成されて下方に延びる切り込み(18)が設けられていてもよい。この態様によれば、スリットに差し込み部を差し込んだ状態で、差し込み部を下方に移動させて切り込みに食い込ませることにより、差し込み部を一層抜けにくくすることが可能になる。
【0014】
これらの態様において、前記差し込み部には、その外方に突出する突出部(16)が設けられていてもよい。これにより、突出部がスリットの端部に引っ掛かるので、差し込まれた差し込み部がスリットから抜けにくくなる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、差し込み部が保持部にて保持されるので、外カップと内カップとが組み合わされた状態を接着剤を使用せずに維持できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(第1の形態)
図1及び図2は本発明の二重カップの一形態を示し、図1は二重カップの外観を示した正面図、図2は図1のII−II線に沿った部分断面図である。これらの図に示すように、二重カップ1Aは、外カップ2と、この外カップ2の内側に配置された内カップ3とを有し、これらのカップ2、3が互いに組み合わされている。外カップ2及び内カップ3のそれぞれは、少なくとも内面側がポリエチレン等の被覆層で覆われた紙を素材として逆円錐台形状に成形された紙カップとして構成されている。外カップ2は内カップ3よりも高さが高く、外カップ2は筒状の胴部4と、その胴部4の一端を塞ぐ底部5とを有している。内カップ3は外カップ2と同様に筒状の胴部6と、その胴部6の一端を塞ぐ底部7とを有している。内カップ3はその胴部6の上端部が外側に丸められたカール部8が形成されている。これらのカップ2、3はいずれも周知の紙カップの製造方法にて製造されている。即ち、外カップ2の胴部4と底部5とは熱圧着にて相互に接着され、内カップ3の胴部6と底部7とは熱圧着にて相互に接着されている。
【0017】
外カップ2と内カップ3とは、外カップ2に設けられた保持部としてのスリット10に、内カップ3に設けられた差し込み部11が差し込まれた状態で相互に組み合わされている。差し込み部11は外カップ2の胴部4の内側から外側に向かってスリット10に差し込まれる。スリット10は外カップ2の胴部4を貫き、かつ外カップ2の上下方向に延びている。スリット10の上下方向の寸法は、スリット10に差し込まれた差し込み部11が安易に抜けずに保持できるように、差し込み部11よりも若干大きく設定されている。差し込み部11は内カップ3の胴部6の一部が切り抜かれることにより構成されており、胴部6の周方向に延びている。なお、図1に全て図示されていないが、これらのスリット10及び差し込み部11は二重カップ1Aの周方向に等間隔に4組設けられている。即ち、スリット10と差し込み部11との組は90度間隔で設けられていて、外カップ2と内カップ3との組み合わせが強化されている。但し、スリット10及び差し込み部11は少なくとも1組あればよくその数に制限はない。もっとも、これらを複数組設ける場合にそれらの間隔を等間隔にすることにより、スリット10による差し込み部11の保持を周方向に関して均一化できる。なお、スリット10に差し込まれた差し込み部11がスリット10から一層抜けにくくなるように、スリット10から外部に露出した差し込み部11の部分を胴部4の外周面に接着剤にて接着してもよい。
【0018】
このようにして、外カップ2と内カップ3とが組み合わされることにより、外カップ2と内カップ3との間には、外カップ2の胴部4と外カップ2の底部5と内カップ3の底部7とによって囲まれた閉空間S1が形成される。
【0019】
二重カップ1Aは、閉空間S1と内カップ3の内部空間S2とに所定の物品がそれぞれ収容され、かつ内カップ3の開口部が蓋部材9にて塞がれた状態で、包装容器として使用される。これらの空間S1、S2に収容可能な物品に特段の制限はないが、互いに相違する物品をこれらの空間S1、S2に収容してよい。例えば、閉空間S1に模型等の非食品である景品を、内部空間S2に菓子等の食品をそれぞれ収容できる。
【0020】
図1に示すように、二重カップ1Aは、外カップ2と内カップ3とが組み合わされた状態を維持しつつ閉空間S1に収容された物品を取り出すことができるように、閉空間S1を開封する易開封部12が外カップ3の胴部4を一巡するようにして設けられている。易開封部12は、胴部4の周方向に並ぶ多数の切り込みが上下二列に配置された周知のジッパーとして構成されている。
【0021】
以上の二重カップ1Aによれば、スリット10に差し込み部11が差し込まれ、その差し込み部11がスリット10にて保持される。これにより、外カップ2と内カップ3とが組み合わされた状態を接着剤を使用せずに維持することができる。
【0022】
(第2の形態)
次に、本発明の第2の形態を図3及び図4を参照しながら説明する。図3は第2の形態に係る二重カップの外観を示した正面図、図4は図3のIV−IV線に沿った部分拡大断面図である。第2の形態は本発明に係る差し込み部及び保持部の形態に特徴があり、その他の形態は第1の形態と共通である。従って、以下、その特徴部分について説明し、第1の形態との共通部分については図3及び図4に同一の符号を付して説明を省略する。
【0023】
図3及び図4に示すように、二重カップ1Bは保持部としてのスリット20と、そのスリット20に差し込まれる差し込み部21とを有している。スリット20は外カップ2の胴部4に設けられていて、その胴部4を貫いて周方向に延びている。差し込み部21は内カップ3の胴部6の一部が切り抜かれることにより構成されており、胴部6の上下方向に延びている。スリット20の周方向の寸法は、スリット20に差し込まれた差し込み部21が安易に抜けずに保持できるように、差し込み部21よりも若干大きく設定されている。
【0024】
図4に示すように、外カップ2と内カップ3とは、差し込み部21がスリット20に差し込まれて外カップ3の胴部4の外側に露出した状態で、その露出した部分が内カップ3の上下方向の上方に折り曲げられてカール部8と外カップ2の胴部4との間に差し込まれることにより組み合わされている。なお、図3に全て図示されていないが、これらのスリット20及び差し込み部21は二重カップ1Bの周方向に等間隔に4組設けられている。即ち、スリット20と差し込み部21との組は90度間隔で設けられていて、外カップ2と内カップ3とが強固に組み合わされている。但し、スリット20及び差し込み部21は少なくとも1組あればよくその数に制限はない。もっとも、これらを複数組設ける場合にそれらの間隔を等間隔にすることにより、スリット20による差し込み部21の保持を周方向に関して均一化できる。
【0025】
二重カップ1Bによれば、第1の形態と同様に、外カップ2と内カップ3とが組み合わされた状態を接着剤を使用せずに維持することができる。しかも、差し込み部21が上方に折り曲げられてカール部8と胴部4との間に差し込まれているため、組み合わされた外カップ2と内カップ3とが一層分離しにくくなる。
【0026】
(第3の形態)
次に、本発明の第3の形態を図5〜図7を参照して説明する。図5は第3の形態に係る二重カップの外観を示した正面図、図6は図5のVI−VI線に沿った部分拡大断面図である。第3の形態は本発明に係る差し込み部及び保持部の形態に特徴があり、その他の形態は第1の形態と共通である。従って、以下、その特徴部分について説明し、第1の形態との共通部分については図5及び図6に同一の符号を付して説明を省略する。
【0027】
図5及び図6に示すように、二重カップ1Cは保持部としての非接着部30Bと、非接着部30Bに差し込まれる差し込み部31とを有している。非接着部30Bは胴貼り部30の一部を構成する。図7は外カップ2の胴部4の完成前の状態を示した説明図である。図7に示すように、胴部4は所定形状である扇形状の輪郭が与えられたブランク4′を筒状に丸めることにより構成されている。筒状に丸めたブランク4′の両端部4a′、4a′を重ね合わせた状態で、これらを相互に貼り合わせることにより胴貼り部30(図5)が形成される。ブランク4′の両端部4a′、4a′を貼り合わせる際には、ハッチングで示した部分のみを貼り合わせている。なお、これらの貼り合わせは周知の熱圧着にて実施される。これにより、胴貼り部30にはハッチングで示した接着部30Aと、残りの非接着部30Bとが形成される。非接着部30Bは接着されていないため、僅かな隙間が胴部4に形成されることになる。
【0028】
図5及び図6に示すように、非接着部30Bのその隙間に内カップ3に設けられた差し込み部31が差し込まれ、差し込み部31が非接着部30Bにて保持される。これによって、非接着部30Bは本発明に係る保持部として利用されることになる。非接着部30Bの寸法は、差し込み部31の寸法に対応するように設定される。即ち、非接着部30Bに差し込まれた差し込み部31が安易に抜けないようにその寸法が設定されている。
【0029】
図8は、内カップ3の胴部6の完成前の状態を示した説明図である。図8に示すように、胴部6は所定の輪郭が与えられたブランク6′を筒状に丸めることにより構成され、そのブランク6の両端部6a′、6a′はハッチングで示した部分が相互に貼り合わされる。その貼り合わせによって、胴部6には胴貼り部13が形成される。一方(図8の左側)の端部6a′には、その所定位置から差し込み部31が延びている。ブランク6′は差し込み部31を含んだ形状で一体的に打ち抜かれている。
【0030】
二重カップ1Cによれば、第1の形態と同様に、外カップ2と内カップ3とが組み合わされた状態を接着剤を使用せずに維持することができる。二重カップ1Cは外カップ2の胴部4を貫くスリットを形成するものではないから、外カップ2の胴部4の強度低下を防止できる。更に、二重カップ1Cは、差し込み部31が内カップ3の胴部6のブランク6′と一体的に形成されているので、第1の形態のように胴部6の一部を切り抜いて差し込み部11を作成する場合に比べて、胴部6の強度低下を抑制できる利点がある。
【0031】
本発明は以上の各形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の形態にて実施できる。差し込み部は内カップの外周面に設けられていれば十分であり、第1〜第3の各形態に限定されるものではない。図9は第1の形態の変形例を示した正面図である。図9に示すように、差し込み部11′が内カップ3の上下方向の下方に傾く方向に延びていてもよい。図9の場合には、スリット10に差し込み部11′を差し込む過程で、ネジのように内カップ3が外カップ2の内側にねじ込まれるため、スリット10との間に所定の摩擦力が生じた状態で外カップ2と内カップ3とを組み合わせておくことができる。これにより、一層強固にこれらのカップ2、3を組み合わせることができる。
【0032】
図10及び図11は差し込み部の変形例を示した説明図であり、図10は第1の形態に適用された差し込み部の変形例を、図11は図9に示した形態に適用された差し込み部の変形例をそれぞれ示している。図10に示すように、この差し込み部11にはその外方へ突出する突出部16が設けられている。突出部16は差し込み部11の先端に向かって滑らかに傾斜して差し込み部11に続く一方で、反対側は差し込み部11に対して直交又は鋭角に差し込み部に続いている。これにより、差し込み部11をスリット10に差し込みやすくなる一方で、スリット10から差し込み部11が抜けにくくなる。また、図11に示すように、差し込み部11′の上方に突出部16を設けることもできる。図11の場合には、内カップ3が外カップ2から離れる方向にずれると、突出部16がスリット10の端部に食い込むことになるので、外カップ2と内カップ3との組み合わせがより一層強固なものとなる。なお、図10の形態は第2又は第3の形態に適用することもできる。
【0033】
本発明に係る保持部の形態は上述した各形態に限定されるものではない。図12及び図13は保持部の変形例を示した説明図であり、図12は第1の形態に適用された第1の変形例を、図13は第1の形態に適用された第2の変形例をそれぞれ示している。図12に示すように、スリット10の下端10aには胴部4の下方に延びる切り込み18が設けられている。それにより、スリット10に差し込み部11を差し込んだ状態で、差し込み部11を矢印で示した下方に移動させて切り込み18に食い込ませることにより、差し込み部11を一層抜けにくくすることが可能になる。切り込み18の角度は任意であり、図13のように、切り込み18を、差し込み部11の先端から離れる方向の斜め下方に延ばすこともできる。
【0034】
なお、これらの変形例では、図12及び図13の想像線で示すように差し込み部11を切り込み18に食い込ませた際に外カップ2の上端が内カップ3のカール部8に突き当たるように、スリット10、切り込み18及び差し込み部11の上下方向の位置が設定されている。
【0035】
本発明に係る保持部又は差し込み部は、上述した各形態のように外カップや内カップと一体に設けられてもよいが、これらを外カップや内カップと別部品として設け、適宜の手段でこれらの部品を外カップや内カップに取り付けても構わない。
【0036】
以上の各形態において易開封部12を設けることは任意であって、その易開封部12を省略してもよい。この場合には、差し込み部の差し込み方向と反対方向に内カップ3を捻ることにより(図3の形態では内カップ3を上方へ引っ張ることにより)、外カップ2と内カップ3とを分離して、閉空間S1に収容された物品を取り出すことができる。易開封部12が省略されることにより、外カップ2から易開封部12が引き剥がされてゴミとなることがなく、また易開封部12の形成に伴う外カップ2の強度低下を回避できる。
【0037】
なお、以上の各形態では、内カップと外カップとを組み合わせた二重容器を例示したが、本発明の技術的思想が実現される限り、例えば内カップの内側に更にカップを配置して、三又はそれ以上のカップを重ね合わせた形態を本発明の技術的範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】第1の形態に係る二重カップの外観を示した正面図。
【図2】図1のII−II線に沿った部分断面図。
【図3】第2の形態に係る二重カップの外観を示した正面図。
【図4】図3のIV−IV線に沿った部分拡大断面図。
【図5】第3の形態に係る二重カップの外観を示した正面図。
【図6】図5のVI−VI線に沿った部分拡大断面図。
【図7】図5に示す外カップの胴部の完成前の状態を示した説明図。
【図8】図5に示す内カップの胴部の完成前の状態を示した説明図。
【図9】第1の形態の変形例を示した正面図。
【図10】第1の形態に適用された差し込み部の変形例を示した説明図。
【図11】図9に示した形態に適用された差し込み部の変形例を示した説明図。
【図12】第1の形態に適用された保持部の第1の変形例を示した説明図。
【図13】第1の形態に適用された保持部の第2の変形例を示した説明図。
【符号の説明】
【0039】
1A〜1C 二重カップ
2 外カップ
3 内カップ
4、6 胴部
4′ ブランク
5 底部
6 胴部
7 底部
8 カール部
10、20 スリット(保持部)
11、11′、21、31 差し込み部
18 切り込み
30 胴貼り部
30B 非接着部(胴貼り部の一部、保持部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外カップと、前記外カップの内側に配置された内カップとが、筒状の胴部及び前記胴部の一端を塞ぐ底部をそれぞれ有するとともに互いに組み合わされた二重カップにおいて、
前記内カップの前記胴部の外周面に設けられた差し込み部と、前記外カップに設けられ、前記外カップの前記胴部の内側から外側に向かって当該胴部を貫くように前記差し込み部が差し込まれ、かつ差し込まれた前記差し込み部を保持できる保持部と、を備え、
前記外カップと前記内カップとは、前記保持部に前記差し込み部が差し込まれた状態で組み合わされていることを特徴とする二重カップ。
【請求項2】
前記保持部として、前記外カップの前記胴部を貫くスリットが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の二重カップ。
【請求項3】
前記内カップは、その高さ方向の上端部が外側に丸められたカール部を有し、
前記差し込み部は、前記内カップの上下方向に延びており、
前記外カップと前記内カップとは、前記差し込み部が前記スリットに差し込まれて前記外カップの前記胴部の外側に露出した状態で、その露出した部分が前記内カップの上下方向の上方に折り曲げられて前記カール部と前記外カップの前記胴部との間に差し込まれることにより、組み合わされていることを特徴とする請求項2に記載の二重カップ。
【請求項4】
前記外カップの前記胴部は、筒状に丸められた所定形状のブランクの両端部が重ね合わされた状態で一部を残して貼り合わされた胴貼り部を有し、
前記胴貼り部の前記一部が前記保持部として利用されていることを特徴とする請求項1に記載の二重カップ。
【請求項5】
前記差し込み部は、前記内カップの上下方向の下方へ傾く方向に延びており、
前記スリットは、前記外カップの上下方向に延びていることを特徴とする請求項2に記載の二重カップ。
【請求項6】
前記スリットは、前記外カップの前記胴部の上下方向に延びており、かつその下端には前記外カップの前記胴部に形成されて下方に延びる切り込みが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の二重カップ。
【請求項7】
前記差し込み部には、その外方に突出する突出部が設けられていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の二重カップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−62055(P2009−62055A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−228958(P2007−228958)
【出願日】平成19年9月4日(2007.9.4)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】