二重作用性抗高血圧剤
本発明は式I:
(式中、Ar、r、R3、X、およびR5−7は、明細書で定義する通りである)の化合物およびその製薬的に許容される塩に関する。式Iの化合物は、AT1受容体拮抗薬活性およびNEP阻害活性を有する。本発明は、このような化合物を含む製薬組成物;このような化合物を使用する方法;ならびにこのような化合物を調製するためのプロセスおよび中間体にも関する。本発明の一態様は、AT1受容体拮抗活性およびNEP酵素阻害活性の両方を有する化合物の治療的有効量を患者に投与するステップを含む、高血圧または心不全を治療する方法に関する。
(式中、Ar、r、R3、X、およびR5−7は、明細書で定義する通りである)の化合物およびその製薬的に許容される塩に関する。式Iの化合物は、AT1受容体拮抗薬活性およびNEP阻害活性を有する。本発明は、このような化合物を含む製薬組成物;このような化合物を使用する方法;ならびにこのような化合物を調製するためのプロセスおよび中間体にも関する。本発明の一態様は、AT1受容体拮抗活性およびNEP酵素阻害活性の両方を有する化合物の治療的有効量を患者に投与するステップを含む、高血圧または心不全を治療する方法に関する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化93】
(式中:
rは、0、1、または2であり;
Arは:
【化94】
より選択されるアリ−ル基であり;
R1は、−COOR1a、−NHSO2R1b、−SO2NHR1d、−SO2OH、−C(O)NH−SO2R1c、−P(O)(OH)2、−CN、−O−CH(R1e)−COOH、テトラゾ−ル−5−イル、
【化95】
より選択され;
R1aは、H、−C1−6アルキル、−C1−3アルキレンアリ−ル、−C1−3アルキレンヘテロアリ−ル、−C3−6シクロアルキル、−CH(C1−4アルキル)OC(O)R1aa、−C0−6アルキレンモルホリン、
【化96】
であり;
R1aaは、−O−C1−6アルキル、−O−シクロアルキル、−NR1abR1ac、または−CH(NH2)CH2COOCH3であり;R1abおよびR1acは、H、−C1−6アルキル、およびベンジルより独立して選択され、または−(CH2)3−6−としてひとまとめにされ;R1bは、R1cまたは−NHC(O)R1cであり;R1cは、−C1−6アルキル、−C0−6アルキレン−O−R1ca、−C1−5アルキレン−NR1cbR1cc、または−C0−4アルキレンアリ−ルであり;R1caは、H、−C1−6アルキル、または−C1−6アルキレン−O−C1−6アルキルであり;R1cbおよびR1ccは、Hおよび−C1−6アルキルより独立して選択され、あるいは−(CH2)2−O−(CH2)2−または−(CH2)2−N[C(O)CH3]−(CH2)2−としてひとまとめにされ;R1dはH、R1c、−C(O)R1c、または−C(O)NHR1c;であり;R1eは、−C1−4アルキルまたはアリ−ルであり;
R3は、−C1−10アルキル、−C2−10アルケニル、−C3−10アルキニル、−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキル、−C2−3アルケニレン−C3−7シクロアルキル、−C2−3アルキニレン−C3−7シクロアルキル、−C0−5アルキレン−NR3a−C0−5アルキレン−R3b、−C0−5アルキレン−O−C0−5アルキレン−R3b、−C1−5アルキレン−S−C1−5アルキレン−R3b、および−C0−3アルキレンアリ−ルより選択され;R3aは、H、−C1−6アルキル、−C3−6シクロアルキル、または−C0−3アルキレンアリ−ルであり;R3bは、H、−C1−6アルキル、−C3−6シクロアルキル、−C2−4アルケニル、−C2−4アルキニル、またはアリ−ルであり;
Xは、−C1−12アルキレン−であり、該アルキレン中の少なくとも1個の−CH2−部分は−NR4a−C(O)−または−C(O)−NR4a−部分によって置換され、R4aは、H、−OH、および−C1−4アルキルより選択され;
R5は、−C0−3アルキレン−SR5a、−C0−3アルキレン−C(O)NR5bR5c、−C0−3アルキレン−NR5b−C(O)R5d、−NH−C0−1アルキレン−P(O)(OR5e)2、−C0−3アルキレン−P(O)OR5eR5f、−C0−2アルキレン−CHR5g−COOHおよび−C0−3アルキレン−C(O)NR5h−CHR5i−COOHより選択され;R5aは、Hまたは−C(O)−R5aaであり;R5aaは、−C1−6アルキル、−C0−6アルキレン−C3−7シクロアルキル、−C0−6アルキレンアリ−ル、−C0−6アルキレンヘテロアリ−ル、−C0−6アルキレンモルホリン、−C0−6アルキレンピペラジン−CH3、−CH(NH2)−aaであり、aaは、アミノ酸側鎖、−2−ピロリジン、−C0−6アルキレン−OR5ab、−O−C0−6アルキレンアリ−ル、−C1−2アルキレン−OC(O)−C1−6アルキル、−C1−2アルキレン−OC(O)−C0−6アルキレンアリ−ル、または−O−C1−2アルキレン−OC(O)−O−C1−6アルキルであり;R5abは、Hまたは−C1−6アルキルであり;R5bは、H、−OH、−OC(O)R5ba、−CH2COOH、−O−ベンジル、−ピリジル、または−OC(S)NR5bbR5bcであり;R5baは、−C1−6アルキル、−OCH2−アリ−ル、−CH2O−アリ−ル、または−NR5bbR5bcであり;R5bbおよびR5bcは、Hおよび−C1−4アルキルより独立して選択され;R5cは、H、−C1−6アルキル、または−C(O)−R5caであり;R5caは、−C1−6アルキル、−C3−7シクロアルキル、アリ−ル、またはヘテロアリ−ルであり;R5dは、H、−C1−4アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、−NR5daR5db、−CH2SH、または−O−C1−6アルキルであり;R5daおよびR5dbは、Hおよび−C1−4アルキルより独立して選択され;R5eは、H、−C1−6アルキル、−C1−3アルキレンアリ−ル、−C1−3アルキレンヘテロアリ−ル、−C3−6シクロアルキル、−CH(CH3)−O−C(O)R5ea、
【化97】
であり;
R5eaは、−O−C1−6アルキル、−O−シクロアルキル、−NR5ebR5ec、または−CH(NH2)CH2COOCH3であり;R5ebおよびR5ecは、H、−C1−4アルキル、および−C1−3アルキレンアリ−ルより独立して選択され、または−(CH2)3−6−としてひとまとめにされ;R5fは、H、−C1−4アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、−C1−3アルキレン−NR5faR5fb、または−C1−3アルキレン(アリ−ル)−C0−3アルキレン−NR5faR5fbであり;R5faおよびR5fbは、Hおよび−C1−4アルキルより独立して選択され;R5gは、H、−C1−6アルキル、−C1−3アルキレンアリ−ル、または−CH2−O−(CH2)2−O−CH3であり;R5hは、Hまたは−C1−4アルキルであり;R5iは、H、−C1−4アルキル、または−C0−3アルキレンアリ−ルであり;
R6は、−C1−6アルキル、−CH2O(CH2)2OCH3、−C1−6アルキレン−O−C1−6アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、−C0−3アルキレンヘテロアリ−ル、および−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキルより選択され;
R7は、Hであり、またはR6とひとまとめにされて−C3−8シクロアルキルを形成し;
式中:−(CH2)r−中の各−CH2−基は、−C1−4アルキルおよびフルオロより独立して選択される1または2個の置換基によって場合により置換され;
X中の各炭素原子は、1個以上のR4b基によって場合により置換され、X中の1つの−CH2−部分は、−C4−8シクロアルキレン−、−CR4d=CH−、および−CH=CR4d−より選択される基によって置換することが可能であり;R4bは、−C0−5アルキレン−COOR4c、−C1−6アルキル、−C0−1アルキレン−CONH2、−C1−2アルキレン−OH、−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキル、1H−インド−ル−3−イル、ベンジル、およびヒドロキシベンジルより選択され、R4cは、Hまたは−C1−4アルキルであり;R4dは、−CH2−チオフェンおよびフェニルより選択され;
R1、R3、R4a−4d、およびR5−6中の各アルキルおよび各アリ−ルは、1〜7個のフルオロ原子によって場合により置換され;
Ar中の各環およびR1、R3、およびR5−6中の各アリ−ルは、−OH、−C1−6アルキル、−C2−4アルケニル、−C2−4アルキニル、−CN、ハロ、−O−C1−6アルキル、−S−C1−6アルキル、−S(O)−C1−6アルキル、−S(O)2−C1−4アルキル、−フェニル、−NO2、−NH2、−NH−C1−6アルキルおよび−N(C1−6アルキル)2より独立して選択される1〜3個の置換基によって場合により置換され、各アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、1〜5個のフルオロ原子によって場合により置換される)
の化合物およびその製薬的に許容される塩。
【請求項2】
rが1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Arが:
【化98】
より選択されるアリ−ル基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R1が−COOR1a、−SO2NHR1d、およびテトラゾ−ル−5−イルより選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
R1aがHであり、R1dが−C(O)R1cであり、R1cが−C1−6アルキルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
R1が−COOR1aであり、R1aが、−C1−6アルキル、−C1−3アルキレンアリ−ル、−C1−3アルキレンヘテロアリ−ル、−C3−6シクロアルキル、−CH(C1−4アルキル)OC(O)R1aa、−C0−6アルキレンモルホリン、
【化99】
である、請求項4に記載の化合物。
【請求項7】
R3が−C1−10アルキル、−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキル、−C0−5アルキレン−NR3a−C0−5アルキレン−R3b、−C0−5アルキレン−O−C0−5アルキレン−R3b、および−C0−3アルキレンアリ−ルより選択され;R3aはHであり;R3bは、H、−C1−6アルキル、およびフェニルより選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
R3が、−C2−5アルキルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
Xが−C2−11アルキレン−であり、1、2または3個の−CH2−部分が−NR4a−C(O)−または−C(O)−NR4a−部分によって置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
R4aがHである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
Xが−(CH2)2−NHC(O)−または−(CH2)2−C(O)NH−である、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
Xにおける炭素原子の1つが−COOHおよび−C1−6アルキルより選択されるR4b基によって置換される、請求項9に記載の化合物。
【請求項13】
R5が、−C0−3アルキレン−SR5a、−C0−3アルキレン−C(O)NR5bR5c、および−C0−3アルキレン−NR5b−C(O)R5dより選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
R5aおよびR5cがHであり、R5bが−OHであり、R5dがHまたは−CH2SHである、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
R5が、−C0−1アルキレン−SH、−C0−1アルキレン−C(O)N(OH)H、および−C0−3アルキレン−N(OH)−C(O)Hより選択される、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
R1が、R1aがHである−COOR1a、−SO2NHR1d、およびテトラゾ−ル−5−イルより選択される、請求項14に記載の化合物。
【請求項17】
R1が−COOR1aであり、R1aが、−C1−6アルキル、−C1−3アルキレンアリ−ル、−C1−3アルキレンヘテロアリ−ル、−C3−6シクロアルキル、−CH(C1−4アルキル)OC(O)R1aa、−C0−6アルキレンモルホリン、
【化100】
である、請求項14に記載の化合物。
【請求項18】
R5aが、−C(O)−C1−6アルキル、−C(O)−C0−6アルキレン−C3−7シクロアルキル、−C(O)−C0−6アルキレンアリ−ル、−C(O)−C0−6アルキレンヘテロアリ−ル、−C(O)−C0−6アルキレンモルホリン、−C(O)−C0−6アルキレンピペラジン−CH3、−C(O)−CH(NH2)−aaより選択され、aaがアミノ酸側鎖、−C(O)−2−ピロリジン、−C(O)−O−C1−6アルキル、−C(O)−OC0−6アルキレンアリ−ル、−C1−2アルキレン−OC(O)−C1−6アルキル、−C1−2アルキレン−OC(O)−C0−6アルキレンアリ−ル、および−O−C1−2アルキレン−OC(O)−O−C1−6アルキルであり;R5bが、−OC(O)−C1−6アルキル、−CH2COOH、−O−ベンジル、−ピリジル、−OC(O)OCH2−フェニル、−OC(O)CH2O−フェニル、−OC(O)N(CH3)2、および−OC(S)N(CH3)2より選択される、請求項13に記載の化合物。
【請求項19】
R1が、R1aがHである−COOR1a、−SO2NHR1d、およびテトラゾ−ル−5−イルより選択される、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
R1が−COOR1aであり、R1aが、−C1−6アルキル、−C1−3アルキレンアリ−ル、−C1−3アルキレンヘテロアリ−ル、−C3−6シクロアルキル、−CH(C1−4アルキル)OC(O)R1aa、−C0−6アルキレンモルホリン、
【化101】
である、請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
R6が、−C1−6アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、および−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキルより選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
R7がHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
Arが1〜2個のハロ基によって置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
式Ia:
【化102】
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
式Ib:
【化103】
を有する、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
式Ic:
【化104】
を有する、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
Arが:
【化105】
より選択されるアリ−ル基であり;
R1が、−COOR1a、−SO2NHR1d、およびテトラゾ−ル−5−イルより選択され;R1aが、Hおよび−C1−6アルキルより選択され;R1dが、−C(O)R1cであり;R1cが、−C1−6アルキルであり;
R3が−C1−10アルキル、−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキル、−C0−5アルキレン−NR3a−C0−5アルキレン−R3b、−C0−5アルキレン−O−C0−5アルキレン−R3b、および−C0−3アルキレンアリ−ルより選択され;R3aがHであり;R3bが、H、−C1−6アルキル、およびフェニルより選択され;
Xが−C2−11アルキレン−であり、1、2または3個の−CH2−部分が−NR4a−C(O)−または−C(O)−NR4a−部分によって置換され、R4aがHであり;
R5が、−C0−3アルキレン−SR5a、−C0−3アルキレン−C(O)NR5bR5c、および−C0−1アルキレン−NHC(O)CH2SHより選択され;R5aが、Hおよび−C(O)−C1−6アルキルより選択され;R5bが、−OHおよび−OC(O)−C1−6アルキルより選択され;R5cがHであり;
R6が、−C1−6アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、および−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキルより選択され;
X中の各炭素原子が、−C0−5アルキレン−COOR4cおよび−C1−6アルキルより選択される1または2個のR4b基によって場合により置換され、R4cがHである;
請求項24に記載の化合物。
【請求項28】
Arが:
【化106】
であり;
R1が、−SO2NHR1dおよびテトラゾ−ル−5−イルより選択され;R1dが−C(O)R1cであり、R1cが−C1−6アルキルであり;
R3が、−C2−5アルキルおよび−C0−1アルキレン−C3−5シクロアルキルより選択され;
Xが−C2−5アルキレン−であり、該アルキレン中の1また2個の−CH2−部分が−NR4a−C(O)−または−C(O)−NR4a−部分によって置換され、R4aがHであり;
R5が、−C0−3アルキレン−SR5aおよび−C0−3アルキレン−C(O)NR5bR5cより選択され;R5aが、Hまたは−C(O)−C1−6アルキルであり;R5bが、−OHまたは−OC(O)−C1−6アルキルであり;R5cがHであり;
R6が、−C1−6アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、および−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキルより選択され;
X中の1個の炭素原子が、−COOHおよび−C1−3アルキルより選択される1個のR4b基によって場合により選択される;
請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
式Id:
【化107】
(式中:R1dは−C(O)R1cであり;R1cは、−C1−6アルキルまたは−C0−6アルキレン−O−R1caであり;R1caはHであり;R3は−C1−10アルキルであり;Xは、−(CH2)2−NHC(O)−または−(CH2)2−C(O)NH−であり;R6は、−C1−6アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、および−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキルより選択される)
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項30】
Ar中の1個の環およびR6中のアリ−ルがハロ基によって場合により置換される、請求項29に記載の化合物。
【請求項31】
R1dが、−C(O)CH3または−C(O)−CH(CH3)OHであり;R6が、i−ブチル、ベンジル、−2−フルオロベンジル、−3−クロロベンジル、またはシクロヘキシルである、請求項29に記載の化合物。
【請求項32】
請求項1に記載の化合物を調製するための方法であって、
【化108】
(式中、Ar*はAr−R1*であり;R1*は、−C(O)O−P2、−SO2O−P5、−SO2NH−P6、−P(O)(O−P7)2、−OCH(CH3)−C(O)O−P2、−OCH(アリ−ル)−C(O)O−P2、およびテトラゾ−ル−5−イル−P4より選択され;R5*は、−C0−3アルキレン−S−P3、−C0−3アルキレン−C(O)NH(O−P5)、−C0−3アルキレン−N(O−P5)−C(O)R5d、−C0−1アルキレン−NHC(O)CH2S−P3、−NH−C0−1アルキレン−P(O)(O−P7)2、−C0−3アルキレン−P(O)(O−P7)−R5f、−C0−2アルキレン−CHR5g−C(O)O−P2および−C0−3アルキレン−C(O)NR5h−CHR5i−C(O)O−P2より選択され;P2はカルボキシ保護基であり、P3はチオ−ル保護基であり、P4はテトラゾ−ル保護基であり、P5はヒドロキシル保護基であり、P6はスルホンアミド保護基であり、P7はホスホナ−ト保護基またはホスフィナ−ト保護基である)より選択される化合物およびその塩を脱保護するステップ;
を含む、方法。
【請求項33】
【化109】
(式中、Ar*はAr−R1*であり;R1*は、−C(O)O−P2、−SO2O−P5、−SO2NH−P6、−P(O)(O−P7)2、−OCH(CH3)−C(O)O−P2、−OCH(アリ−ル)−C(O)O−P2、およびテトラゾ−ル−5−イル−P4より選択され;R5*は、−C0−3アルキレン−S−P3、−C0−3アルキレン−C(O)NH(O−P5)、−C0−3アルキレン−N(O−P5)−C(O)R5d、−C0−1アルキレン−NHC(O)CH2S−P3、−NH−C0−1アルキレン−P(O)(O−P7)2、−C0−3アルキレン−P(O)(O−P7)−R5f、−C0−2アルキレン−CHR5g−C(O)O−P2および−C0−3アルキレン−C(O)NR5h−CHR5i−C(O)O−P2より選択され;P2はカルボキシ保護基であり、P3はチオ−ル保護基であり、P4はテトラゾ−ル保護基であり、P5はヒドロキシル保護基であり、P6はスルホンアミド保護基であり、P7はホスホナ−ト保護基またはホスフィナ−ト保護基である)
を含む基およびその塩より選択される、請求項1に記載の化合物の合成で有用な中間体。
【請求項34】
請求項1に記載の化合物および製薬的に許容される担体を含む、製薬組成物。
【請求項35】
第2の治療剤をさらに含む、請求項34に記載の組成物。
【請求項36】
前記第2の治療剤が、利尿薬、β1アドレナリン受容体遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、アンギオテンシン変換酵素阻害薬、AT1受容体拮抗薬、ネプリライシン阻害薬、非ステロイド性抗炎症薬、プロスタグランジン、抗脂質剤、抗糖尿病剤、抗血栓剤、レニン阻害薬、エンドセリン受容体拮抗薬、エンドセリン変換酵素阻害薬、アルドステロン拮抗薬、アンギオテンシン変換酵素/ネプリライシン阻害薬、およびその組み合せから成る群より選択される、請求項35に記載の組成物。
【請求項37】
薬剤の製造のための、AT1受容体拮抗活性およびNEP酵素阻害活性の両方を有する化合物の使用。
【請求項38】
前記化合物が約5.0以上のAT1受容体への結合についてのpKi値および約5.0以上のネプリライシン酵素の阻害についてのpIC50値を有する、請求項37に記載の使用。
【請求項39】
前記化合物が約6.0以上のpKi値を有する、請求項38に記載の使用。
【請求項40】
前記化合物が約8.0〜10.0の範囲内のpKi値を有する、請求項39に記載の使用。
【請求項41】
前記化合物が約6.0以上のpIC50値を有する、請求項38に記載の使用。
【請求項42】
前記化合物が約7.0〜10.0の範囲内のpIC50値を有する、請求項41に記載の使用。
【請求項43】
前記化合物が請求項1の化合物である、請求項37に記載の使用。
【請求項44】
前記薬剤が高血圧の治療に有用である、請求項37に記載の使用。
【請求項45】
前記薬剤が心不全の治療に有用である、請求項37に記載の使用。
【請求項46】
前記薬剤が哺乳類においてAT1受容体を拮抗させるのに有用である、請求項37に記載の使用。
【請求項47】
前記薬剤が哺乳類においてネプリライシン酵素を阻害するのに有用である、請求項37に記載の使用。
【請求項48】
研究ツ−ルとしての、請求項1〜31のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【請求項1】
式(I):
【化93】
(式中:
rは、0、1、または2であり;
Arは:
【化94】
より選択されるアリ−ル基であり;
R1は、−COOR1a、−NHSO2R1b、−SO2NHR1d、−SO2OH、−C(O)NH−SO2R1c、−P(O)(OH)2、−CN、−O−CH(R1e)−COOH、テトラゾ−ル−5−イル、
【化95】
より選択され;
R1aは、H、−C1−6アルキル、−C1−3アルキレンアリ−ル、−C1−3アルキレンヘテロアリ−ル、−C3−6シクロアルキル、−CH(C1−4アルキル)OC(O)R1aa、−C0−6アルキレンモルホリン、
【化96】
であり;
R1aaは、−O−C1−6アルキル、−O−シクロアルキル、−NR1abR1ac、または−CH(NH2)CH2COOCH3であり;R1abおよびR1acは、H、−C1−6アルキル、およびベンジルより独立して選択され、または−(CH2)3−6−としてひとまとめにされ;R1bは、R1cまたは−NHC(O)R1cであり;R1cは、−C1−6アルキル、−C0−6アルキレン−O−R1ca、−C1−5アルキレン−NR1cbR1cc、または−C0−4アルキレンアリ−ルであり;R1caは、H、−C1−6アルキル、または−C1−6アルキレン−O−C1−6アルキルであり;R1cbおよびR1ccは、Hおよび−C1−6アルキルより独立して選択され、あるいは−(CH2)2−O−(CH2)2−または−(CH2)2−N[C(O)CH3]−(CH2)2−としてひとまとめにされ;R1dはH、R1c、−C(O)R1c、または−C(O)NHR1c;であり;R1eは、−C1−4アルキルまたはアリ−ルであり;
R3は、−C1−10アルキル、−C2−10アルケニル、−C3−10アルキニル、−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキル、−C2−3アルケニレン−C3−7シクロアルキル、−C2−3アルキニレン−C3−7シクロアルキル、−C0−5アルキレン−NR3a−C0−5アルキレン−R3b、−C0−5アルキレン−O−C0−5アルキレン−R3b、−C1−5アルキレン−S−C1−5アルキレン−R3b、および−C0−3アルキレンアリ−ルより選択され;R3aは、H、−C1−6アルキル、−C3−6シクロアルキル、または−C0−3アルキレンアリ−ルであり;R3bは、H、−C1−6アルキル、−C3−6シクロアルキル、−C2−4アルケニル、−C2−4アルキニル、またはアリ−ルであり;
Xは、−C1−12アルキレン−であり、該アルキレン中の少なくとも1個の−CH2−部分は−NR4a−C(O)−または−C(O)−NR4a−部分によって置換され、R4aは、H、−OH、および−C1−4アルキルより選択され;
R5は、−C0−3アルキレン−SR5a、−C0−3アルキレン−C(O)NR5bR5c、−C0−3アルキレン−NR5b−C(O)R5d、−NH−C0−1アルキレン−P(O)(OR5e)2、−C0−3アルキレン−P(O)OR5eR5f、−C0−2アルキレン−CHR5g−COOHおよび−C0−3アルキレン−C(O)NR5h−CHR5i−COOHより選択され;R5aは、Hまたは−C(O)−R5aaであり;R5aaは、−C1−6アルキル、−C0−6アルキレン−C3−7シクロアルキル、−C0−6アルキレンアリ−ル、−C0−6アルキレンヘテロアリ−ル、−C0−6アルキレンモルホリン、−C0−6アルキレンピペラジン−CH3、−CH(NH2)−aaであり、aaは、アミノ酸側鎖、−2−ピロリジン、−C0−6アルキレン−OR5ab、−O−C0−6アルキレンアリ−ル、−C1−2アルキレン−OC(O)−C1−6アルキル、−C1−2アルキレン−OC(O)−C0−6アルキレンアリ−ル、または−O−C1−2アルキレン−OC(O)−O−C1−6アルキルであり;R5abは、Hまたは−C1−6アルキルであり;R5bは、H、−OH、−OC(O)R5ba、−CH2COOH、−O−ベンジル、−ピリジル、または−OC(S)NR5bbR5bcであり;R5baは、−C1−6アルキル、−OCH2−アリ−ル、−CH2O−アリ−ル、または−NR5bbR5bcであり;R5bbおよびR5bcは、Hおよび−C1−4アルキルより独立して選択され;R5cは、H、−C1−6アルキル、または−C(O)−R5caであり;R5caは、−C1−6アルキル、−C3−7シクロアルキル、アリ−ル、またはヘテロアリ−ルであり;R5dは、H、−C1−4アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、−NR5daR5db、−CH2SH、または−O−C1−6アルキルであり;R5daおよびR5dbは、Hおよび−C1−4アルキルより独立して選択され;R5eは、H、−C1−6アルキル、−C1−3アルキレンアリ−ル、−C1−3アルキレンヘテロアリ−ル、−C3−6シクロアルキル、−CH(CH3)−O−C(O)R5ea、
【化97】
であり;
R5eaは、−O−C1−6アルキル、−O−シクロアルキル、−NR5ebR5ec、または−CH(NH2)CH2COOCH3であり;R5ebおよびR5ecは、H、−C1−4アルキル、および−C1−3アルキレンアリ−ルより独立して選択され、または−(CH2)3−6−としてひとまとめにされ;R5fは、H、−C1−4アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、−C1−3アルキレン−NR5faR5fb、または−C1−3アルキレン(アリ−ル)−C0−3アルキレン−NR5faR5fbであり;R5faおよびR5fbは、Hおよび−C1−4アルキルより独立して選択され;R5gは、H、−C1−6アルキル、−C1−3アルキレンアリ−ル、または−CH2−O−(CH2)2−O−CH3であり;R5hは、Hまたは−C1−4アルキルであり;R5iは、H、−C1−4アルキル、または−C0−3アルキレンアリ−ルであり;
R6は、−C1−6アルキル、−CH2O(CH2)2OCH3、−C1−6アルキレン−O−C1−6アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、−C0−3アルキレンヘテロアリ−ル、および−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキルより選択され;
R7は、Hであり、またはR6とひとまとめにされて−C3−8シクロアルキルを形成し;
式中:−(CH2)r−中の各−CH2−基は、−C1−4アルキルおよびフルオロより独立して選択される1または2個の置換基によって場合により置換され;
X中の各炭素原子は、1個以上のR4b基によって場合により置換され、X中の1つの−CH2−部分は、−C4−8シクロアルキレン−、−CR4d=CH−、および−CH=CR4d−より選択される基によって置換することが可能であり;R4bは、−C0−5アルキレン−COOR4c、−C1−6アルキル、−C0−1アルキレン−CONH2、−C1−2アルキレン−OH、−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキル、1H−インド−ル−3−イル、ベンジル、およびヒドロキシベンジルより選択され、R4cは、Hまたは−C1−4アルキルであり;R4dは、−CH2−チオフェンおよびフェニルより選択され;
R1、R3、R4a−4d、およびR5−6中の各アルキルおよび各アリ−ルは、1〜7個のフルオロ原子によって場合により置換され;
Ar中の各環およびR1、R3、およびR5−6中の各アリ−ルは、−OH、−C1−6アルキル、−C2−4アルケニル、−C2−4アルキニル、−CN、ハロ、−O−C1−6アルキル、−S−C1−6アルキル、−S(O)−C1−6アルキル、−S(O)2−C1−4アルキル、−フェニル、−NO2、−NH2、−NH−C1−6アルキルおよび−N(C1−6アルキル)2より独立して選択される1〜3個の置換基によって場合により置換され、各アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、1〜5個のフルオロ原子によって場合により置換される)
の化合物およびその製薬的に許容される塩。
【請求項2】
rが1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Arが:
【化98】
より選択されるアリ−ル基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R1が−COOR1a、−SO2NHR1d、およびテトラゾ−ル−5−イルより選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
R1aがHであり、R1dが−C(O)R1cであり、R1cが−C1−6アルキルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
R1が−COOR1aであり、R1aが、−C1−6アルキル、−C1−3アルキレンアリ−ル、−C1−3アルキレンヘテロアリ−ル、−C3−6シクロアルキル、−CH(C1−4アルキル)OC(O)R1aa、−C0−6アルキレンモルホリン、
【化99】
である、請求項4に記載の化合物。
【請求項7】
R3が−C1−10アルキル、−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキル、−C0−5アルキレン−NR3a−C0−5アルキレン−R3b、−C0−5アルキレン−O−C0−5アルキレン−R3b、および−C0−3アルキレンアリ−ルより選択され;R3aはHであり;R3bは、H、−C1−6アルキル、およびフェニルより選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
R3が、−C2−5アルキルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
Xが−C2−11アルキレン−であり、1、2または3個の−CH2−部分が−NR4a−C(O)−または−C(O)−NR4a−部分によって置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
R4aがHである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
Xが−(CH2)2−NHC(O)−または−(CH2)2−C(O)NH−である、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
Xにおける炭素原子の1つが−COOHおよび−C1−6アルキルより選択されるR4b基によって置換される、請求項9に記載の化合物。
【請求項13】
R5が、−C0−3アルキレン−SR5a、−C0−3アルキレン−C(O)NR5bR5c、および−C0−3アルキレン−NR5b−C(O)R5dより選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
R5aおよびR5cがHであり、R5bが−OHであり、R5dがHまたは−CH2SHである、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
R5が、−C0−1アルキレン−SH、−C0−1アルキレン−C(O)N(OH)H、および−C0−3アルキレン−N(OH)−C(O)Hより選択される、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
R1が、R1aがHである−COOR1a、−SO2NHR1d、およびテトラゾ−ル−5−イルより選択される、請求項14に記載の化合物。
【請求項17】
R1が−COOR1aであり、R1aが、−C1−6アルキル、−C1−3アルキレンアリ−ル、−C1−3アルキレンヘテロアリ−ル、−C3−6シクロアルキル、−CH(C1−4アルキル)OC(O)R1aa、−C0−6アルキレンモルホリン、
【化100】
である、請求項14に記載の化合物。
【請求項18】
R5aが、−C(O)−C1−6アルキル、−C(O)−C0−6アルキレン−C3−7シクロアルキル、−C(O)−C0−6アルキレンアリ−ル、−C(O)−C0−6アルキレンヘテロアリ−ル、−C(O)−C0−6アルキレンモルホリン、−C(O)−C0−6アルキレンピペラジン−CH3、−C(O)−CH(NH2)−aaより選択され、aaがアミノ酸側鎖、−C(O)−2−ピロリジン、−C(O)−O−C1−6アルキル、−C(O)−OC0−6アルキレンアリ−ル、−C1−2アルキレン−OC(O)−C1−6アルキル、−C1−2アルキレン−OC(O)−C0−6アルキレンアリ−ル、および−O−C1−2アルキレン−OC(O)−O−C1−6アルキルであり;R5bが、−OC(O)−C1−6アルキル、−CH2COOH、−O−ベンジル、−ピリジル、−OC(O)OCH2−フェニル、−OC(O)CH2O−フェニル、−OC(O)N(CH3)2、および−OC(S)N(CH3)2より選択される、請求項13に記載の化合物。
【請求項19】
R1が、R1aがHである−COOR1a、−SO2NHR1d、およびテトラゾ−ル−5−イルより選択される、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
R1が−COOR1aであり、R1aが、−C1−6アルキル、−C1−3アルキレンアリ−ル、−C1−3アルキレンヘテロアリ−ル、−C3−6シクロアルキル、−CH(C1−4アルキル)OC(O)R1aa、−C0−6アルキレンモルホリン、
【化101】
である、請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
R6が、−C1−6アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、および−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキルより選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
R7がHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
Arが1〜2個のハロ基によって置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
式Ia:
【化102】
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
式Ib:
【化103】
を有する、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
式Ic:
【化104】
を有する、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
Arが:
【化105】
より選択されるアリ−ル基であり;
R1が、−COOR1a、−SO2NHR1d、およびテトラゾ−ル−5−イルより選択され;R1aが、Hおよび−C1−6アルキルより選択され;R1dが、−C(O)R1cであり;R1cが、−C1−6アルキルであり;
R3が−C1−10アルキル、−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキル、−C0−5アルキレン−NR3a−C0−5アルキレン−R3b、−C0−5アルキレン−O−C0−5アルキレン−R3b、および−C0−3アルキレンアリ−ルより選択され;R3aがHであり;R3bが、H、−C1−6アルキル、およびフェニルより選択され;
Xが−C2−11アルキレン−であり、1、2または3個の−CH2−部分が−NR4a−C(O)−または−C(O)−NR4a−部分によって置換され、R4aがHであり;
R5が、−C0−3アルキレン−SR5a、−C0−3アルキレン−C(O)NR5bR5c、および−C0−1アルキレン−NHC(O)CH2SHより選択され;R5aが、Hおよび−C(O)−C1−6アルキルより選択され;R5bが、−OHおよび−OC(O)−C1−6アルキルより選択され;R5cがHであり;
R6が、−C1−6アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、および−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキルより選択され;
X中の各炭素原子が、−C0−5アルキレン−COOR4cおよび−C1−6アルキルより選択される1または2個のR4b基によって場合により置換され、R4cがHである;
請求項24に記載の化合物。
【請求項28】
Arが:
【化106】
であり;
R1が、−SO2NHR1dおよびテトラゾ−ル−5−イルより選択され;R1dが−C(O)R1cであり、R1cが−C1−6アルキルであり;
R3が、−C2−5アルキルおよび−C0−1アルキレン−C3−5シクロアルキルより選択され;
Xが−C2−5アルキレン−であり、該アルキレン中の1また2個の−CH2−部分が−NR4a−C(O)−または−C(O)−NR4a−部分によって置換され、R4aがHであり;
R5が、−C0−3アルキレン−SR5aおよび−C0−3アルキレン−C(O)NR5bR5cより選択され;R5aが、Hまたは−C(O)−C1−6アルキルであり;R5bが、−OHまたは−OC(O)−C1−6アルキルであり;R5cがHであり;
R6が、−C1−6アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、および−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキルより選択され;
X中の1個の炭素原子が、−COOHおよび−C1−3アルキルより選択される1個のR4b基によって場合により選択される;
請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
式Id:
【化107】
(式中:R1dは−C(O)R1cであり;R1cは、−C1−6アルキルまたは−C0−6アルキレン−O−R1caであり;R1caはHであり;R3は−C1−10アルキルであり;Xは、−(CH2)2−NHC(O)−または−(CH2)2−C(O)NH−であり;R6は、−C1−6アルキル、−C0−3アルキレンアリ−ル、および−C0−3アルキレン−C3−7シクロアルキルより選択される)
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項30】
Ar中の1個の環およびR6中のアリ−ルがハロ基によって場合により置換される、請求項29に記載の化合物。
【請求項31】
R1dが、−C(O)CH3または−C(O)−CH(CH3)OHであり;R6が、i−ブチル、ベンジル、−2−フルオロベンジル、−3−クロロベンジル、またはシクロヘキシルである、請求項29に記載の化合物。
【請求項32】
請求項1に記載の化合物を調製するための方法であって、
【化108】
(式中、Ar*はAr−R1*であり;R1*は、−C(O)O−P2、−SO2O−P5、−SO2NH−P6、−P(O)(O−P7)2、−OCH(CH3)−C(O)O−P2、−OCH(アリ−ル)−C(O)O−P2、およびテトラゾ−ル−5−イル−P4より選択され;R5*は、−C0−3アルキレン−S−P3、−C0−3アルキレン−C(O)NH(O−P5)、−C0−3アルキレン−N(O−P5)−C(O)R5d、−C0−1アルキレン−NHC(O)CH2S−P3、−NH−C0−1アルキレン−P(O)(O−P7)2、−C0−3アルキレン−P(O)(O−P7)−R5f、−C0−2アルキレン−CHR5g−C(O)O−P2および−C0−3アルキレン−C(O)NR5h−CHR5i−C(O)O−P2より選択され;P2はカルボキシ保護基であり、P3はチオ−ル保護基であり、P4はテトラゾ−ル保護基であり、P5はヒドロキシル保護基であり、P6はスルホンアミド保護基であり、P7はホスホナ−ト保護基またはホスフィナ−ト保護基である)より選択される化合物およびその塩を脱保護するステップ;
を含む、方法。
【請求項33】
【化109】
(式中、Ar*はAr−R1*であり;R1*は、−C(O)O−P2、−SO2O−P5、−SO2NH−P6、−P(O)(O−P7)2、−OCH(CH3)−C(O)O−P2、−OCH(アリ−ル)−C(O)O−P2、およびテトラゾ−ル−5−イル−P4より選択され;R5*は、−C0−3アルキレン−S−P3、−C0−3アルキレン−C(O)NH(O−P5)、−C0−3アルキレン−N(O−P5)−C(O)R5d、−C0−1アルキレン−NHC(O)CH2S−P3、−NH−C0−1アルキレン−P(O)(O−P7)2、−C0−3アルキレン−P(O)(O−P7)−R5f、−C0−2アルキレン−CHR5g−C(O)O−P2および−C0−3アルキレン−C(O)NR5h−CHR5i−C(O)O−P2より選択され;P2はカルボキシ保護基であり、P3はチオ−ル保護基であり、P4はテトラゾ−ル保護基であり、P5はヒドロキシル保護基であり、P6はスルホンアミド保護基であり、P7はホスホナ−ト保護基またはホスフィナ−ト保護基である)
を含む基およびその塩より選択される、請求項1に記載の化合物の合成で有用な中間体。
【請求項34】
請求項1に記載の化合物および製薬的に許容される担体を含む、製薬組成物。
【請求項35】
第2の治療剤をさらに含む、請求項34に記載の組成物。
【請求項36】
前記第2の治療剤が、利尿薬、β1アドレナリン受容体遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、アンギオテンシン変換酵素阻害薬、AT1受容体拮抗薬、ネプリライシン阻害薬、非ステロイド性抗炎症薬、プロスタグランジン、抗脂質剤、抗糖尿病剤、抗血栓剤、レニン阻害薬、エンドセリン受容体拮抗薬、エンドセリン変換酵素阻害薬、アルドステロン拮抗薬、アンギオテンシン変換酵素/ネプリライシン阻害薬、およびその組み合せから成る群より選択される、請求項35に記載の組成物。
【請求項37】
薬剤の製造のための、AT1受容体拮抗活性およびNEP酵素阻害活性の両方を有する化合物の使用。
【請求項38】
前記化合物が約5.0以上のAT1受容体への結合についてのpKi値および約5.0以上のネプリライシン酵素の阻害についてのpIC50値を有する、請求項37に記載の使用。
【請求項39】
前記化合物が約6.0以上のpKi値を有する、請求項38に記載の使用。
【請求項40】
前記化合物が約8.0〜10.0の範囲内のpKi値を有する、請求項39に記載の使用。
【請求項41】
前記化合物が約6.0以上のpIC50値を有する、請求項38に記載の使用。
【請求項42】
前記化合物が約7.0〜10.0の範囲内のpIC50値を有する、請求項41に記載の使用。
【請求項43】
前記化合物が請求項1の化合物である、請求項37に記載の使用。
【請求項44】
前記薬剤が高血圧の治療に有用である、請求項37に記載の使用。
【請求項45】
前記薬剤が心不全の治療に有用である、請求項37に記載の使用。
【請求項46】
前記薬剤が哺乳類においてAT1受容体を拮抗させるのに有用である、請求項37に記載の使用。
【請求項47】
前記薬剤が哺乳類においてネプリライシン酵素を阻害するのに有用である、請求項37に記載の使用。
【請求項48】
研究ツ−ルとしての、請求項1〜31のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【公表番号】特表2010−518003(P2010−518003A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−548306(P2009−548306)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2008/001302
【国際公開番号】WO2008/097459
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(500154711)セラヴァンス, インコーポレーテッド (129)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2008/001302
【国際公開番号】WO2008/097459
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(500154711)セラヴァンス, インコーポレーテッド (129)
【Fターム(参考)】
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