説明

二重床パネル

【課題】耐荷重強度が高く、かつ、所期の耐荷重強度を経時的に維持することができる、二重床パネルを提供する。
【解決手段】鋼板Sに形成された複数の筒状成形部4は、その側壁4aの逆テーパー形状により環状のアンダーカット部5を形成したから、表面板2と裏面板3が固形体Eから剥離することを防止するための優れたアンカー効果を生じる。また、筒状成形部4は表面板2と裏面板3と固形体Eとの間のずれを防止することができる。よって、表面板2と固形体E及び裏面板3と固形体Eの密着性が向上し、二重床パネル1の耐荷重強度が向上する。更に、鋼板Sに複数の筒状成形部4を形成することにより、鋼板Sの強度を向上させることができる。よって、表面板2及び裏面板3の板厚を減少させることにより、二重床パネル1の耐荷重強度を低下させることなく、二重床パネル1の軽量化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼板製の表面板と鋼板製の裏面板を一体化し、これらの表面板と裏面板の間に画成された空間に軽量モルタル等を充填して硬化させた、二重床パネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
鋼板を所望の形状にプレス成形して表面板と裏面板を製造し、これらの表面板と裏面板を接合して一体化した二重床パネルが使用されている。このような二重床パネルの耐荷重強度を増大させ、また、歩行音等の音の発生を防止するため、表面板と裏面板の間の空間に軽量モルタル等の無機材を充填する場合がある。
【0003】
鋼板の間に無機材を充填した二重床パネルの耐荷重強度は、鋼板と充填材の密着性に依存する傾向がある。鋼板と充填材の密着性が低いと、荷重の印加により鋼板が充填材から分離して変形するため、パネルの耐荷重強度が低下する。また、鋼板が変形し、充填材から剥離すると、荷重を取り去った後も鋼板と充填材の擦れなどから、歩行音等を生じる場合がある。
【0004】
鋼板の間に無機材を充填した二重床パネルに、特に大きな荷重を印加しない場合にも、経時により鋼板が充填材から剥離する場合がある。鋼板が充填材から剥離したパネルに荷重を印加すると、鋼板が充填材から分離して変形するから、パネルの耐荷重強度が低下するばかりでなく、パネルの変形量が増大するから、軽量モルタル等の充填材が破砕する場合がある。充填材が破砕すると、パネル強度が著しく低下する。また、充填材が破砕すると、歩行音等を生じる場合がある。
【0005】
従来、鋼板と充填材の密着性を向上させるために、また、鋼板が充填材から剥離することを防止するために、種々の提案がなされている。例えば、特開昭63−047459号公報は、鋼板製の平らな桶の少なくとも底面に、ポンチによって、桶の内側に突出した縁部を有する多数の穴を形成し、これらの穴の縁部をこれらの穴の中にも入り込む充填材料で埋設することにより、桶と硬化した充填材料との間の必要な結合を得るようにした片持ち複合板、特に、二重底板を開示する。特開平04−277255号公報は、多孔性塗装や表面に凹凸を有する塗装等の高接着性塗装をメッキ鋼板に施し、このメッキ鋼板によって形成された鋼板製フロアパネルを開示する。特開平08−326275号公報は、表板と充填材としてのコンクリートの間に接着層を設けた床パネルを開示する。特開2000−064059号公報は、亜鉛めっき層を粗面化した亜鉛めっき鋼板を使用して面材を形成し、粗面化された亜鉛めっき層の表面に水硬性無機質材を使用して基材を形成し、面材と基材の密着性を向上させた建材を開示する。特開2003−049528号公報は、中空鋼板パネルの内面に親水性ポリウレタン樹脂を主成分とする接着剤を塗布し、この接着剤の一部を充填材層に浸透させて凝固させることによりパネルと充填材を一体化した、鋼板製二重床パネルを開示する。特開2008−008088号公報は、コンクリートやモルタルで構成されたパネル本体の一面にアンカー付き補強板を固定した、床用パネルを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭63−047459号公報
【特許文献2】特開平04−277255号公報
【特許文献3】特開平08−326275号公報
【特許文献4】特開2000−064059号公報
【特許文献5】特開2003−049528号公報
【特許文献6】特開2008−008088号公報
【0007】
特許文献1の二重底板はカバーを有するが、このカバーの取付け構造や、このカバーと硬化した充填材料との結合構造について、同文献に特段の記載は認められない。よって、特許文献1の二重底板の耐荷重強度は、主として、桶と桶の中で硬化した充填材料とによって規定される。また、特許文献6の床用パネルは導電金属性キャップを有するが、この導電金属性キャップは、補強板のアンカーに相当する突片を備えておらず、また、補強板に一体化されてもいない。したがって、特許文献6の床用パネルの耐荷重強度は、パネル本体とその一面に固定されたアンカー付き補強板とによって規定される。したがって、これらの特許文献に開示されたパネル等によっては、必要な耐荷重強度を得られない場合がある。
【0008】
特許文献2乃至5の建材又はパネルは、粗面化等で形成した凹凸や接着剤を介して鋼板と充填材料を結合させ、これによって、鋼板と充填材料の密着性を高めて、鋼板と充填材料の間のずれや剥離を防止する。一般に、粗面化等によって鋼板の表面に凹凸を形成するには、特別な材料や特殊な加工が必要である。また、接着剤を使用すると、二重床パネルの製造環境や使用環境を悪化させるおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、耐荷重強度が高く、かつ、所期の耐荷重強度を経時的に維持することができる、二重床パネルを提供することにある。
本発明の他の目的は、音鳴りを防止することができる二重床パネルを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、軽量化を図ることができる二重床パネルを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、汎用の材料と汎用の加工機械を使用して製造することができる二重床パネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の二重床パネルは、鋼板製の表面板と鋼板製の裏面板を一体化し、前記表面板と前記裏面板の間に空間を画成し、前記空間に、流動性を有し、かつ、経時硬化する、無機質材を充填し、前記空間内で前記無機質材を硬化させることにより、前記空間を占める前記無機質材の固形体を形成した、二重床パネルにおいて、前記表面板と前記裏面板に、前記空間に突出し、かつ、前記固形体に埋設された、複数の突起を形成し、前記複数の突起の全部又は一部に、前記固形体に係合して前記表面板と前記裏面板が前記固形体から剥離することを防止する、アンダーカット部を形成したことを特徴とする。
【0011】
本発明の二重床パネルの前記突起には、前記無機質材が流入する凹部を形成し、この凹部に流入して硬化した前記無機質材が、前記固形体に前記凹部に係合する凸部を形成し、この凸部と凹部の係合により、前記表面板又は前記裏面板が前記固形体に関して前記二重床パネルが延在する方向に相対的に変位しないように、前記表面板と前記裏面板を前記固形体に係止することができる。
【0012】
本発明の二重床パネルの前記突起を、前記二重床パネルの前記表面板と前記裏面板の互いに対応する位置に形成することができる。
【0013】
本発明の二重床パネルの前記裏面板に、前記表面板に向かってほぼ半球状に突出する複数のディンプルと、これらのディンプルを囲繞する平坦部を形成し、この平坦部に前記裏面板の前記突起を形成することができる。
【0014】
本発明の二重床パネルの前記無機質材は、軽量モルタル等の軽量無機質材で構成することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の二重床パネルは、表面板と裏面板にアンダーカット部を有する複数の突起を形成し、これらの突起を表面板と裏面板の間に充填された無機質材に埋設したから、各突起のアンダーカット部が無機質材の固形体に係合し、表面板と裏面板が無機質材の固形体から剥離することを有効に防止することができる。特に、二重床パネルの表面板上に重量物を載置すると、二重床パネルの表面板は圧縮されて無機質材の固形体から浮き上がろうとするが、表面板の突起に形成されたアンダーカット部が無機質材の固形体に係合して、所謂、アンカーとして機能し、表面板の浮き上がりを抑制することができる。表面板と裏面板に形成された突起は、また、二重床パネルが変形するとき、表面板と固形体の間に介在して表面板と固形体の間のずれを防止し、裏面板と固形体の間に介在して裏面板と固形体の間のずれを防止することができる。このように、本発明の二重床パネルの表面板と裏面板は、表面板と無機質材の固形体との密着性を向上させると同時に、裏面板と無機質材の固形体との密着性を向上させることによって、無機質材の固形体を介して強固に一体化される。そして、各突起と無機質材の固形体とはアンダーカット部を介して係合しているから、表面板と無機質材の固形体との密着性及び裏面板と無機質材の固形体との密着性を経時的に維持することができる。
【0016】
このように、本発明によれば、表面板と無機質材の固形体との密着性及び裏面板と無機質材の固形体との密着性を経時的に維持することができるから、これらの表面板と裏面板を直接接合して剛性の高いパネル外皮を形成すれば、二重床パネルの耐荷重強度を著しく向上させることができる。また、本発明によれば、表面板と無機質材の固形体との密着性及び裏面板と無機質材の固形体との密着性を経時的に維持することができるから、二重床パネルの所期の耐荷重強度を経時的に維持することができる。
【0017】
前述のように、表面板と裏面板に形成された突起は、二重床パネルが変形するとき、表面板と固形体の間に介在して表面板と固形体の間のずれを防止し、裏面板と固形体の間に介在して裏面板と固形体の間のずれを防止することができる。本発明は、更に、これらの突起に凹部を形成し、この凹部に流入して硬化した無機質材によって、表面板と無機質材の固形体との密着性及び裏面板と無機質材の固形体との密着性を更に向上させることができる。突起に形成される凹部の形状、寸法、角度及び位置は任意に決定することができる。例えば、この凹部の向きを決定することにより、表面板の特定方向へのずれを有効に防止することができる。
【0018】
本発明の二重床パネルは、表面板及び裏面板と無機質材の間の密着性が高く、更に、この密着性を経時的に維持することができる。したがって、表面板又は裏面板と無機質材の剥離に起因する歩行音等の音鳴りの発生を防止することができる。また、本発明の二重床パネルは、表面板及び裏面板に複数の突起を形成することによって、表面板及び裏面板自体の強度を高めることができる。したがって、表面板又は裏面板が変形したり、無機質材の固形体が破壊されたりして、異音が発生することを抑止することができる。
【0019】
本発明の二重床パネルは、表面板及び裏面板に複数の突起を形成することによって、表面板及び裏面板自体の強度を高めることができる。これらの突起は、表面板と裏面板の互いに対応する位置に形成することができる。表面板及び裏面板自体の強度が向上すれば、表面板と裏面板の板厚を減少させることができるから、二重床パネルの軽量化を図ることができる。
【0020】
また、本発明の二重床パネルの裏面板に、表面板に向かってほぼ半球状に突出する複数のディンプルを形成し、これらのディンプルの頂部を表面板に接合すれば、ディンプルの球面が大きな耐荷重強度を生じるから、二重床パネルの耐荷重強度を更に向上させることができる。このとき、裏面板の突起は、ディンプルを囲繞する平坦部に形成することができる。また、裏面板に複数のディンプルを形成すれば、ディンプルの容積分だけ無機質材の充填量が減少するから、二重床パネルの重量を更に減少させることができる。なお、本発明の二重床パネルに軽量モルタル等の軽量無機質材を充填することもできる。
【0021】
本発明の二重床パネルは、表面板と裏面板を鋼板で構成し、鋼板に絞り加工や切り起こし加工を施すことによって複数の突起を形成し、表面板と裏面板の間に充填される無機質材をモルタルで構成することができる。これにより、汎用の材料と汎用の加工機械を使用して二重床パネルを製造することができる。
【0022】
本発明の二重床パネルのその他の構成上の特徴及び利点は、添付した図面を参照して行なう以下の実施例の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の二重床パネルの実施例の平面図である。(実施例1)
【図2】図2は、図1の二重床パネルの底面図である。(実施例1)
【図3】図3は、図1の二重床パネルを底面側から見た斜視図である。(実施例1)
【図4】図4は、図2のX−X線に沿う断面図である。(実施例1)
【図5】図5は、図4のL部分の拡大断面図である。(実施例1)
【図6】図6は、絞り加工によって裏面板に形成された突起の実施例を示し、図6(A)は、この突起の斜視図であり、図6(B)は、この突起の中央縦断面図であり、図6(C)は、この突起の平面図である。(実施例1)
【図7】図7は、図6の突起を形成する工程を示し、図7(A)は、絞り加工前の鋼板の断面図であり、図7(B)は、鋼板の第一の側面に第一の絞り工程を施したときの断面図であり、図7(C)は、鋼板の第一の側面に第二の絞り工程を施したときの断面図であり、図7(D)は、鋼板の第二の側面に第三の絞り工程を施したときの断面図である。(実施例1)
【図8】図8は、本発明の二重床パネルの他の実施例の平面図である。(実施例2)
【図9】図9は、図8の二重床パネルの底面図である。(実施例2)
【図10】図10は、図8の二重床パネルを底面側から見た斜視図である。(実施例2)
【図11】図11(A)は、図9のY−Y線に沿う端面図であり、図11(B)は、図11(A)のT−T線に沿う拡大断面図である。(実施例2)
【図12】図12は、切り起こし加工によって鋼板に形成された突起を側方から見た斜視図である。(実施例2)
【図13】図13は、切り起こし加工によって鋼板に形成された突起を斜め前方から見た斜視図である。(実施例2)
【図14】図14は、切り起こし加工によって鋼板に形成された突起の背面図である。(実施例2)
【図15】図15は、切り起こし加工によって鋼板に形成された突起を斜め後方から見た斜視図である。(実施例2)
【図16】図16は、鋼板に切り起こし加工を施すときの切り起こし部の平面図である。(実施例2)
【図17】図17は、図12のZ方向から見た切り起こし部の平面図である。(実施例2)
【図18】図18は、鋼板に切り起こし部を形成するための雄型と雌型の側面図である。(実施例2)
【図19】図19は、図18の雄型を表わす図であり、図19(A)は、図18の雄型の側面図であり、図19(B)は、図19(A)の雄型の底面図であり、図19(C)は、図19(A)の雄型の右側面図である。(実施例2)
【図20】図20は、図18の雌型を表わす図であり、図20(A)は、図18の雌型の平面図であり、図20(B)は、図20(A)のM−M線に沿う雌型の縦断面図である。(実施例2)
【発明を実施するための形態】
【0024】
鋼板製の表面板と鋼板製の裏面板を一体化し、これらの表面板と裏面板の間に空間を画成し、この空間に、流動性を有し、かつ、経時硬化する、無機質材を充填し、この空間内で無機質材を硬化させることにより、この空間を占める無機質材の固形体を形成した、二重床パネルであって、この二重床パネルは、表面板と裏面板に、前記空間に突出し、かつ、前記固形体に埋設された、複数の突起を形成し、これらの複数の突起の全部又は一部に、前記固形体に係合して表面板と裏面板が前記固形体から剥離することを防止する、アンダーカット部を形成したことを特徴とする。以下、表面板及び裏面板を構成する鋼板に絞り加工を施して突起を形成した二重床パネルを実施例1として説明し、表面板及び裏面板を構成する鋼板に切り起こし加工を施して突起を形成した二重床パネルを実施例2として説明する。
【実施例1】
【0025】
図1乃至7は、本発明の二重床パネルの第一の実施例を示し、この実施例は、表面板2と裏面板3を構成する鋼板にそれぞれ絞り加工を施して複数の筒状成形部4を形成し、この筒状成形部4によって前述の突起を構成した、二重床パネル1を開示する。図5及び6に示すように、これらの筒状成形部4は、それぞれ、表面板2又は裏面板3に連続し、かつ、筒状成形部4の側面4aを構成する、環状壁4bと、環状壁4bに連続し、かつ、筒状成形部4の頂面4cを構成する、円形端面4dとを有する。環状壁4bは、表面板2又は裏面板3に連続する基部4eと、円形端面4dに連続する末端部4fを有する。環状壁4bと表面板2又は裏面板3とは、図6(B)に示すように、90度よりも小さい角度Θを成し、これにより、基部4eと末端部4fの間にアンダーカット部5が形成される。角度Θは、例えば、60度乃至75度の範囲にある。また、筒状成形部4の円形端面4dは、筒状成形部4の頂面4cに、環状壁4bの末端部4fに囲繞された凹部6を形成する。
【0026】
図1に示すように、表面板2は、鋼板Sにプレス成形を施すことによって全体として平坦な正方形状に成形される。表面板2の四隅部には、二重床パネル1を支持脚(図示せず。)に固定するための固定具(図示せず。)を係合させることができるように、凹状段差部1a、1b、1c、1dが形成されている。表面板2の一つの辺にはケーブル取出口1eが形成され、表面板2の他の二つの辺にはケーブル挿通用切欠き1fが形成されている。ケーブル取出口1eは方形の一辺を開放したコ字状を成し、表面板2に沿ってコ字状に延在する凹状段差部1gを有する。図1に示すように、表面板2には複数の筒状成形部4が形成されている。
【0027】
筒状成形部4は、図7(A)乃至(D)に示すように、表面板2及び裏面板3を構成する鋼板Sに絞り加工を施すことにより形成される。この絞り加工は、図7(A)に示す鋼板Sに対して、例えば、図7(B)に示すように、第一の金型7によって半球部4−Aを形成する。次に、図7(C)に示すように、第二の金型8によって、半球部4−Aと鋼板Sの平坦部との間に、鋼板Sの平坦部に対してほぼ90度の角度を成して延在する筒状部4−Bを形成する。これによって、半球部4−Aは筒状部4−Bの先端部に位置することになる。次に、図7(D)に示すように、鋼板Sを反転させて固定し、第三の金型9によって半球部4−Aを押圧して変形させる。これにより、半球部4−Aは成形されて凹状部4−Cとなり、これと同時に筒状部4−Bは角度Θだけ傾斜して傾斜環状部4−Dになる。図7(D)の凹状部4−Cは、図6(B)の凹部6に対応し、図7(D)の傾斜環状部4−Dは、図6(B)の環状壁4bに対応する。筒状成形部4の形成によって、鋼板Sに切欠きや開口が形成されることはない。表面板2の複数の筒状成形部4は、第一乃至第三の金型7、8、9を複数個使用して、同時に成形することができる。
【0028】
図2乃至4に示すように、裏面板3は、鋼板Sにプレス成形を施すことによって平鉢状に成形され、全体として正方形状の底面3aと、底面3aを囲繞する連続壁3b、3c、3d、3eと、連続壁3b、3c、3d、3eによって画成された開口部とを有する。連続壁3eは、表面板2のケーブル取出口1eに整合するように屈曲している。裏面板3は、連続壁3b、3c、3d、3eの端縁部に沿って外方向に折り曲げられたフランジ部3fを有し、フランジ部3fは、表面板2の四隅部に形成された凹状段差部1a、1b、1c、1dに重なり合う凹状部3g、3h、3i、3jと、表面板2のケーブル挿通用切欠き1fに対応する切欠き3pを有する。裏面板3の底面3aには、半球状凹部によって構成された複数の補強用ディンプル3kと、無機質材の充填口3mが形成されている。底面3aの補強用ディンプル3kを囲繞するように平坦部3nが延在し、平坦部3nに、複数の筒状成形部4が形成されている。裏面板3の筒状成形部4は、図7(A)乃至(D)の絞り工程を経て、図6(A)乃至(C)に示すように、表面板2の筒状成形部4と同一の形態に形成される。
【0029】
図2に示すように、表面板2は裏面板3の開口部を覆うように配置され、表面板2の周縁部を裏面板3のフランジ部3fの上に折り重ねて接合される。図2及び4において、参照番号10は表面板2の周縁部のかしめ部を示す。更に、裏面板3の補強用ディンプル3kの頂部と表面板2とがかしめにより接合される。図1、2、3、4において、参照番号11は、補強用ディンプル3kの頂部と表面板2の間のかしめ部を示す。表面板2と裏面板3はかしめ部10及び11によって強固に接合され、表面板2と裏面板3によって二重床パネル1の外皮が形成される。表面板2と裏面板3の間には空間12が画成され、表面板2の筒状成形部4と裏面板3の筒状成形部4は、図4及び5に示すように、この空間12を挟んで互いに対応する位置に設けることができる。
【0030】
二重床パネル1の空間12は、軽量モルタル等の無機質材13で充填される。流動状態の無機質材13は、図示しないポンプ等で圧送されて、図3の矢印Fで示すように、裏面板3の充填口3mに供給される。充填口3mから空間12に流入した無機質材13は、ポンプ等の搬送圧力によって空間12の内部を流動する。裏面板3には複数の補強用ディンプル3kが形成されているから、空間12は網目状の流路を構成し、無機質材13は、図4に示すように、補強用ディンプル3kの凸状球面に沿って流動する。空間12には、また、複数の筒状成形部4が突出しているから、無機質材13は筒状成形部4の環状壁4bに衝突し、表面板2と裏面板3の近傍で流動方向を変えられる。筒状成形部4の環状壁4bは、図6に示すように、滑らかな湾曲面を成すから、無機質材13を滑らかに案内することにより、空間12内の無機質材13の分配を促進する。
【0031】
充填が完了すると、図2に示すように、充填口キャップ14を閉鎖して無機質材13を硬化させ、図4及び5に示すように、硬化した無機質材13によって空間12を占める固形体Eを形成する。無機質材13としては、流動性を有し、かつ、経時硬化する、セメントや軽量モルタル等を使用することができる。図5に示すように、空間12を占める固形体Eは、各筒状成形部4の環状壁4bの外周に形成される環状のアンダーカット部5に係合し、二重床パネル1の表面板2と裏面板3が固形体Eから剥離することを防止する。
【0032】
図6(B)に示すように、筒状成形部4の円形端面4dは、環状壁4bの末端部4fに囲繞された凹部6を有する。空間12に充填された無機質材13は、凹部6にも流入する。図5に示すように、凹部6を満たした無機材料13は経時硬化して、凹部6に係合する凸部Eaを固形体Eに形成する。凹部6に係合した凸部Eaは、固形体Eが表面板2及び裏面板3の延在する方向H−H’に相対的に変位することを防止する。この実施例では、筒状成形部4の環状壁4bも、また、固形体Eが表面板2及び裏面板3の延在する方向H−H’に相対的に変位することを防止するという機能を果たす。
【0033】
鋼板Sに形成された複数の筒状成形部4は、その側壁4aの逆テーパー形状により環状のアンダーカット部5を形成したから、表面板2と裏面板3が固形体Eから剥離することを防止するための優れたアンカー効果を生じる。特に、二重床パネル1に上下方向に荷重が印加されると、表面板2は圧縮されて固形体Eから浮き上がろうとするが、このアンカー効果により表面板2の浮き上がりを抑制することができる。また、筒状成形部4は円形断面を有するから耐剪断性に優れる。したがって、二重床パネル1が荷重によって変形するときに、表面板2と裏面板3と固形体Eとの間のずれを防止することができる。このように、表面板2と固形体E及び裏面板3と固形体Eの密着性を向上させることができるから、表面板2と裏面板3は固形体Eを介して一体化され、二重床パネル1の耐荷重強度を向上させる。また、鋼板Sには、筒状成形部4の成形に伴って切欠きや開口が形成されないから、無機質材が切欠きや開口から漏出するおそれがない。したがって、空間12に無機質材13を充填するための作業が容易になる。更に、鋼板Sに複数の筒状成形部4を形成することにより、鋼板Sの強度を向上させることができる。したがって、表面板2及び裏面板3の板厚を減少させることにより、二重床パネル1の耐荷重強度を低下させることなく、二重床パネル1の軽量化を図ることができる。
【実施例2】
【0034】
図8乃至20は、本発明の二重床パネルの第二の実施例を示す。図8乃至20に使用されている参照番号のうち、図1乃至7で使用されている参照番号と同一の番号は、第一及び第二の実施例に共通の構成要素を示す。第二の実施例の特徴は、鋼板Sに切り起こし加工を施して鋼板製の突片21を形成し、この突片21によって前述の突起を形成したことにある。
【0035】
図12乃至15に示すように、突片21は、表面板2又は裏面板3に連続した基端縁21aと、表面板2又は裏面板3から切断され、かつ、基端縁21aに連続する、一方の側縁21b、21c及び他方の側縁21d、21eと、一方の側縁21b、21cの中途部に形成された張り出し部21fと、他方の側縁21d、21eの中途部に形成された張り出し部21gと、一対の側縁21b、21dの末端を構成する先端部21hとを有し、張り出し部21f、21gと基端部21aの間に延在する側縁21c、21eに沿って、それぞれ、アンダーカット部22を形成した。
【0036】
二重床パネル1の空間12は、軽量モルタル等の無機質材13で充填される。流動状態の無機質材13は、図示しないポンプ等で圧送されて、図10の矢印Fで示すように、裏面板3の充填口3mに供給される。充填口3mから空間12に流入した無機質材13は、ポンプ等の搬送圧力によって空間12の内部を流動する。裏面板3には複数の補強用ディンプル3kが形成されているから、空間12は網目状の流路を構成し、無機質材13は、図4に示すように、補強用ディンプル3kの凸状球面に沿って流動する。表面板2と裏面板3の間に画成された空間12に無機質材13を充填するに際しては、図11(A)及び(B)並びに図15に示すように、予め切り起こし孔23をシール材24によって閉鎖しておく必要がある。空間12に充填した無機質材13が切り起こし孔23から漏出することを防止するためである。シール材24は、空間12に充填された無機質材13が硬化した後に取り除かれる。
【0037】
充填が完了すると、図9に示すように、充填口キャップ14を閉鎖して無機質材13を硬化させ、図11(A)に示すように、硬化した無機質材13によって空間12を占める固形体Eを形成する。無機質材13としては、流動性を有し、かつ、経時硬化する、セメントや軽量モルタル等を使用することができる。図11に示すように、空間12を占める固形体Eは、各突片21のアンダーカット部22に係合し、これにより、表面板2と裏面板3が固形体Eから剥離することが防止される。
【0038】
突片21は、表面板2又は裏面板3に形成された切り起こし孔23に面する内面21iと、内面21iの裏側の背面21jとを有する。背面21jは、基端縁21aに沿って凸状に湾曲した曲面を成す。この凸状に湾曲した曲面は、空間12を流動する無機質材13の流動方向を規制するという機能を果たす。空間12の内部を流動する無機質材13は、突片21の背面21iの凸状に湾曲した曲面に衝突する。ここで、無機質材13は、背面21jの凸状に湾曲した曲面によって滑らかに案内され、所定の方向に流動する。これにより、空間12内の無機質材13の分配を促進することができる。なお、図8及び9に示すように、突片21の切り起こし方向を変更することにより、突片21の背面21jを所望の方向に向けることができる。これにより、空間12内を流動する無機質材13の配向方向を規制することができる。
【0039】
突片21の内面21iは、基端縁21aに沿って凹状に湾曲した曲面を成す。これにより、内面21iの凹状に湾曲した曲面によって、凹部25が画成される。無機質材13は空間12を流動する間に凹部25に流入する。凹部25を満たした無機材料13は経時硬化して、図11(B)に示すように、固形体Eに凹部25に係合する凸部Ebを形成する。これにより、図13に示すように、固形体Eが表面板2及び裏面板3の延在する方向N−N’に相対的に変位することを防止することができる。これと同時に、空間12に充填された無機質材13は、突片21の内面21iと外面21jに密着して硬化するから、突片21は、固形体Eが表面板2及び裏面板3の延在する方向V−V’に相対的に変位することを防止する。
【0040】
鋼板Sに突片21を形成するには、図19に示すような形態の雄型26と、図20に示すように、雄型26の嵌合孔27を有する雌型28を使用することができる。先ず、図16に示すように、突片21に相当する半抜き形状29の鋼板S上の寸法及び配置を点29a−29gで決定する。半抜き形状29の直線部29a−29b及び直線部29a−20gに相当する個所で、鋼板Sは切断されている。図18に示すように、鋼板Sの半抜き形状29を雄型26と雌型28に整合させて、鋼板Sを雄型26と雌型28の間に固定し、雄型26を雌型28の嵌合孔27に圧入すると、先ず、雄型26の先端部26aが半抜き型29の点29aを押し下げ、点29a、29b、29gによって画成される三角形部分を雌型28の側に変形させる。次いで、雄型26が雌型28の嵌合孔27に進入するに従って、雄型26の傾斜面26bが降下するに伴い、半抜き形状29の点29b、29c、29dによって規定される湾曲部と、点29g、29f、29eによって規定される湾曲部が、鋼板Sから切断され、半抜き形状29は点29d−29eの間の湾曲部に沿って屈曲する。これにより、図17に示すように、突片21が切り起こされる。このとき、半抜き形状29の点29cと点29fは、突片21の張り出し部21gと21fを形成し、点29cと点29dの間の切断された湾曲部と、点29fと点29eの間の切断された湾曲部が、点29cと点29dの間の水平距離Wと点29fと点29eの間の水平距離Wとにそれぞれ相当するアンダーカット部22を形成する。
【0041】
鋼板Sに形成された複数の突片21は、その側壁21c、21eによってアンダーカット部22を形成するから、表面板2と裏面板3が固形体Eから剥離することを防止するための優れたアンカー効果を生じる。特に、二重床パネル1に上下方向に荷重が印加されると、表面板2は圧縮されて固形体Eから浮き上がろうとするが、このアンカー効果により表面板2の浮き上がりを抑制することができる。また、突片21は、固形体Eが表面板2及び裏面板3の延在する方向N−N’に相対的に変位することを防止することができると同時に、N−N’に対して直交する方向V−V’に相対的に変位することも防止することができる。したがって、二重床パネル1が荷重によって変形するときに、表面板2と裏面板3と固形体Eとの間のずれが有効に防止される。これにより、表面板2と固形体E及び裏面板3と固形体Eの密着性を向上させることができるから、表面板2と裏面板3は固形体Eを介して一体化され、二重床パネル1の耐荷重強度を向上させる。また、突片21の立ち上がり高さを任意に設定することできるから、突片21のアンカー効果及びずれ防止効果を容易に調節することができる。更に、突片21は鋼板Sに一工程で形成することができるから、二重床パネル1の製造が容易になる。更に、鋼板Sに複数の突片21を形成することにより、鋼板Sの強度を向上させることができる。したがって、表面板2及び裏面板3の板厚を減少させることにより、二重床パネル1の耐荷重強度を低下させることなく、二重床パネル1の軽量化を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
二重床パネルの表面板及び裏面板と充填材との密着性を向上させることにより、二重床パネルの耐荷重強度を高めると共に、この耐荷重強度の経時低下を防止することができる。これにより、表面板や裏面板が充填材から剥離することによる音鳴りを防止し、二重床パネルの使用に伴う品質の劣化を防ぐことができる。
【符号の説明】
【0043】
S 鋼板
E 固形体
Ea 凸部
Eb 凸部
1 二重床パネル
2 表面板
3 裏面板
4 筒状成形部
4a 筒状成形部の側面
4b 筒状成形部の環状壁
4c 筒状成形部の頂面
4d 筒状成形部の円形端面
4e 環状壁の基部
4f 環状壁の末端部
5 アンダーカット部
6 凹部
7 第一の金型
8 第二の金型
9 第三の金型
10 表面板の周縁部のかしめ部
11 補強用ディンプルの頂部と表面板のかしめ部
12 表面板と裏面板の間の空間
13 無機質材
14 充填口キャップ
21 鋼板製の突片
21a 基端縁
21b−21e 側縁
21f、21g 張り出し部
21h 先端部
21i 内面
21j 外面
22 アンダーカット部
23 切り起こし孔
24 シール材
25 凹部
26 雄型
28 雌型
29 切り起こし片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋼板製の表面板と鋼板製の裏面板を一体化し、前記表面板と前記裏面板の間に空間を画成し、前記空間に、流動性を有し、かつ、経時硬化する、無機質材を充填し、前記空間内で前記無機質材を硬化させることにより、前記空間を占める前記無機質材の固形体を形成した、二重床パネルにおいて、前記表面板と前記裏面板に、前記空間に突出し、かつ、前記固形体に埋設された、複数の突起を形成し、前記複数の突起の全部又は一部に、前記固形体に係合して前記表面板と前記裏面板が前記固形体から剥離することを防止する、アンダーカット部を形成したことを特徴とする、二重床パネル。
【請求項2】
請求項1に記載の二重床パネルにおいて、前記突起は前記無機質材が流入する凹部を有し、前記凹部に流入して硬化した前記無機質材は、前記固形体に前記凹部に係合する凸部を形成し、前記表面板又は前記裏面板が前記固形体に関して前記二重床パネルが延在する方向に相対的に変位しないように、前記表面板と前記裏面板は前記凸部と前記凹部の係合により前記固形体に係止されることを特徴とする、前記二重床パネル。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の二重床パネルにおいて、前記突起は、前記二重床パネルの前記表面板と前記裏面板の互いに対応する位置に形成されていることを特徴とする、前記二重床パネル。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の二重床パネルにおいて、前記裏面板は、前記表面板に向かってほぼ半球状に突出する複数のディンプルと、前記ディンプルを囲繞する平坦部を有し、前記裏面板の前記突起を前記平坦部に形成したことを特徴とする、前記二重床パネル。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載の二重床パネルにおいて、前記無機質材は、軽量モルタル等の軽量無機質材であることを特徴とする、前記二重床パネル。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の二重床パネルにおいて、前記突起は、前記表面板と前記裏面板に絞り加工を施して形成された筒状成形部によって構成され、前記筒状成形部は、前記表面板又は前記裏面板に連続し、かつ、前記筒状成形部の側面を構成する、環状壁と、前記環状壁に連続し、かつ、前記筒状成形部の頂面を構成する、円形端面とを有し、前記環状壁は、前記表面板又は前記裏面板に連続する基部と、前記円形端面に連続する末端部を有し、前記環状壁と前記表面板又は前記裏面板とが90度よりも小さい角度をなすことにより、前記基部と前記末端部の間に前記アンダーカット部を形成したことを特徴とする、前記二重床パネル。
【請求項7】
請求項6に記載の二重床パネルにおいて、前記環状壁は、前記空間を流動する前記無機質材を滑らかに案内することにより、前記空間内の前記無機質材の分配を促進する曲面を形成すると共に、前記表面板と前記裏面板が延在する方向に前記固形体が相対的に変位することを防止することを特徴とする、前記二重床パネル。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の二重床パネルにおいて、前記筒状成形部の前記円形端面に前記環状壁の前記末端部に囲繞された凹部を形成し、前記凹部に流入して硬化した前記無機質材は、前記固形体に前記凹部に係合する凸部を形成し、前記凹部と、前記凹部に係合した前記凸部は、前記固形体が、前記表面板と前記裏面板が延在する方向に相対的に変位することを防止することを特徴とする、前記二重床パネル。
【請求項9】
請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の二重床パネルにおいて、前記突起は、前記表面板と前記裏面板から切り起こされた鋼板製の突片によって構成され、前記突片は、前記表面板又は前記裏面板に連続した基端縁と、前記表面板又は前記裏面板から切断され、かつ、前記基端縁に連続する、一対の側縁と、前記一対の側縁の中途部にそれぞれ形成された張り出し部と、前記一対の側縁の末端を構成する先端部とを有し、前記一対の側縁の前記張り出し部と前記基端部の間にそれぞれ前記アンダーカット部を形成したことを特徴とする、前記二重床パネル。
【請求項10】
請求項9に記載の二重床パネルにおいて、前記突片は、前記表面板又は前記裏面板に形成された切り起こし孔に面する内面と、前記内面の裏側の背面とを有し、前記背面は、前記基端縁に沿って凸状に湾曲した曲面を成し、前記凸状に湾曲した曲面は、前記空間を流動する前記無機質材を滑らかに案内することにより、前記空間内の前記無機質材の分配を促進すると共に、前記表面板と前記裏面板が延在する方向に前記固形体が相対的に変位することを防止することを特徴とする、前記二重床パネル。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の二重床パネルにおいて、前記突片の前記内面は、前記基端縁に沿って凹状に湾曲した曲面を成し、前記凹状に湾曲した曲面によって凹部を画成し、前記凹部に流入して硬化した前記無機質材は、前記固形体に前記凹部に係合する凸部を形成し、前記凹部と、前記凹部に係合した前記凸部は、前記固形体が、前記表面板と前記裏面板が延在する方向に相対的に変位することを防止することを特徴とする、前記二重床パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−225046(P2012−225046A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93331(P2011−93331)
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【出願人】(000110479)ナカ工業株式会社 (125)
【Fターム(参考)】