説明

二重管式掘削工具

【課題】打撃力によって連結部が損壊することがなく、管体を確実に地中へ推進させることができる、あるいは、打撃時の衝撃力、振動、騒音を低減できる二重管式掘削工具を提供する。
【解決手段】 二重管式掘削工具1は、外管40が管体の緩衝構造を介してリングビット10に連結されている。該管体の緩衝構造は、リングビット10に連結されたトップジョイント20に設けられた雄ねじ24と、外管40に設けられた雌ねじ33とを螺合したときの嵌合隙間に、弾性材5からなるばね材7を巻き込んでなる。また、外管40とトップジョイント20が重ね合う接続部3の全長にねじ41、24を形成することなく、一部にねじ41、24を形成し、ねじ41、24を形成しない部分にコイル状に巻き上げたばね材7を介在してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重管式掘削工具に関し、特に管体と管体とを重ね合わせて構成する接続部を介して軸方向力が伝達される二重管式掘削工具に関する。
【背景技術】
【0002】
管体と管体とを重ね合わせて接続部を構成するものとして地盤、岩盤等を削孔するための二重管式掘削工具がある。トンネル掘削等において、切羽前方および上方の脆弱地山の崩落を防止するため土留め工法の一例として長尺先受工法またはパイプルーフ工法が知られている。これらの工法では、短く分割した管体(鋼管)を連結しながら所定深度まで配置するもので、地中に鋼管を配置する方法としては、図6に示すような二重管式掘削工具が用いられる。
この工具は、地中に配置する外管aの先端にトップジョイントbを介してリングビットcを装着し、外管a内に配置した内管dの先端にジョイント部材eを介してインナービットfを装着し、内管dの回転力と打撃力とをインナービットf及びリングビットcに伝達して掘削を行うよう構成されている。所定の深度まで掘削した後は、内管dをインナービットfごと引抜き、リングビットc、トップジョイントb、外管aは地中に残置される。
ここで内管dの回転力及び打撃力は、ジョイント部材eとインナービットfを介してリングビットcに伝達されるとともに打撃力のみがジョイント部材eの打撃面e1が、トップジョイントbの受撃面b1を打撃することによって外管aに伝達される。この打撃力により後方に連続する外管aの地中への推進力が発生する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の方法には次のような問題があった。
<イ>ジョイント部材eの打撃力によって、外管aとトップジョイントbとの連結部(ねじ結合等)が損壊し、外管aの地中への推進が困難になっていた。
<ロ>上記を解決する対策として、ジョイント部材eの打撃面e1と、トップジョイントbの受撃面b1に緩衝材を取り付けたものがあるが、ジョイント部材eの打撃面e1が外管aと接続するトップジョイントbを激しく打撃するため、緩衝材を取り付けてあったとしても外管aに衝撃をあたえてしまう。特に、外管aとして、塩化ビニル管や肉厚の薄い鋼管などの連結強度の低い管体を用いた場合は、連結部が損壊し、外管aの地中への推進が困難になる。
<ハ>また、上記に関連して打撃時の衝撃力、振動、騒音も大きな問題となっていた。
【0004】
本発明は以上の問題点を解決するためになされたもので、外管に塩化ビニル管や肉厚の薄い鋼管などを用いた場合でも、打撃力によって連結部が損壊することがなく、管体を確実に地中へ推進させることができるようにした二重管式掘削工具を提供することを目的とする。また、本発明は、打撃時の衝撃力、振動、騒音を低減できる、二重管式掘削工具を提供することを目的とする。本発明は、上記目的のうち少なくとも一つを達成するようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明の管体の二重管式工具は、インナービットと、
該インナービットに連結され、回転力と打撃力を伝達する内管と、
前記インナービットに連結され、軸方向力が伝達されるリングビットと、
該リングビットに管体の緩衝構造を介して連結され、前記内管が挿入される外管と、
を有する二重管式掘削工具であって、
前記管体の緩衝構造が、前記リングビットまたは前記外管の一方に設けられた雄ねじと、前記リングビットまたは前記外管の他方に設けられた雌ねじとを螺合したときの嵌合隙間に、弾性材からなるコイル部材を巻き込んでなることを特徴とする。
【0006】
また、インナービットと、
該インナービットに連結され、回転力と打撃力を伝達する内管と、
前記インナービットに連結され、軸方向力が伝達されるリングビットと、
該リングビットに管体の緩衝構造を介して連結され、前記内管が挿入される外管と、
を有する二重管式掘削工具であって、
前記管体の緩衝構造が、前記リングビットまたは前記外管の一方に設けられた1ピッチ以上の山部が欠損する雄ねじと、前記リングビットまたは前記外管の他方に設けられた1ピッチ以上の谷部が欠損する雌ねじとの螺合を進め、該螺合が外れた際に前記欠損した山部と前記欠損した谷部とによって形成される嵌合隙間に、弾性材からなるコイル部材を巻き込んでなることを特徴とする。
【0007】
さらに、インナービットと、
該インナービットに連結され、回転力と打撃力を伝達する内管と、
前記インナービットに連結され、軸方向力が伝達されるリングビットと、
該リングビットに管体の緩衝構造を介して連結され、前記内管が挿入される外管と、
を有する二重管式掘削工具であって、
前記管体の緩衝構造が、前記インナービットまたは前記リングビットの一方に設けられた1ピッチ以上の山部が欠損する雄ねじと、前記インナービットまたは前記リングビットの他方に設けられた1ピッチ以上の谷部が欠損する雌ねじとの螺合を進め、該螺合が外れた際に前記欠損した山部と前記欠損した谷部とによって形成される嵌合隙間に、弾性材からなるコイル部材を巻き込んでなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は以上のようになるため、つぎのような効果を得ることができる。
(i)外管側とトップジョイントとの間の接続部に、あるいは外管側と掘削手段との間の接続部に、もしくはインナービットとリングビットとの間の接続部に、緩衝部材を設けるため、外管側に伝達される打撃力を減衰させることができるとともに接続部のねじ部材を損壊することがない。
(ii)従って、外管に塩化ビニル管や肉厚の薄い鋼管などを用いた場合でも、トップジョイント等との連結部の損壊を防止できると共に、打撃時の衝撃力、振動、騒音を低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
[実施の形態1]
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態1に係る二重管式掘削工具について説明する。
【0010】
(1)二重管式掘削工具
図1に示すように二重管式掘削工具1は、外管40と内管50の先端に掘削手段2を設けて構成され、掘削手段2で地盤に孔を掘削しながら、この孔に外管40を挿入していくものである。内管50は、回転力と打撃力を掘削手段2に伝達するためのものである。
掘削手段2は、内管50の先端部に取り付けられたインナービット30と、このインナービット30の外周面に環装するとともに係合するリングビット10とからなる。内管50の回転力と打撃力がインナービット30に伝わり、またインナービット30からリングビット10にも回転力と打撃力が伝わる。リングビット10の打撃力がトップジョイント20を介して外管40に伝達し、外管40に推進力を与える。
【0011】
(1−1)トップジョイント
トップジョイント20は、外管40とほぼ同径の管体であり、その一端(後方)に後述するように外管40と重なる接続部3を有する。また、トップジョイント20の他端(前方)に、リングビット10と係止する係止部4を設ける。係止部4は、例えばトップジョイント20の外周面に係止面21を突設するとともに、リングビット10の内周面に係止面13を突設し、夫々の係止面21、13にねじ22、14を切り、ねじ22、14の螺合が外れ、互いに対向する夫々のねじ端面23、15を当接させることで構成する。この係止部4によりトップジョイント20には、リングビット10からの打撃力は伝達するが、回転力は伝達しない。このため、リングビット10のねじ端面15は打撃面を形成し、トップジョイント20のねじ端面23は受撃面を形成する。なお、トップジョイント20の内径部にはインナービット30が挿通している。
【0012】
(1−2)リングビット
リングビット10は、先端に掘削ビット11を付設し、後端に前記した係止部4によってトップジョイント20の先端と係止する。リングビット10をトップジョイント20に嵌装した嵌装状態では、ねじ14、22の螺合が外れ、間隙部4aが発生するため、リングビット10の軸方向のスライドが可能となり、リングビット10がトップジョイント20に対して打撃力を効果的に伝達することができる。また、リングビット10の内周面には、後述するインナービット30の外周面と係合して供回りするための係合面12を突設する。
【0013】
(1−3)インナービット
インナービット30は、先端面に複数の掘削ビット31を付設し、他端側に雌ねじ33を形成するとともに、これと連通する給水路34を先端面に開口する。雌ねじ33には、内管50の先端に設けた雄ねじ51が螺合して、インナービット30が内管50の先端に取り付けられる。内管50の給水路52とインナービット30の給水路34とが連通し、これらの給水路52、34を介して掘削水が供給される。インナービット30の外周面には、リングビット10の係合面12と係合する係合面32を突設し、インナービット30の回転力と打撃力がリングビット10に伝達する。これら係合面12、32はテーパ面とすることによって、係合面積が大きくなり、回転力及び打撃力が伝達しやすくなる。
【0014】
このように二重管式掘削工具1は構成されているため、内管50の回転力及び打撃力は、インナービット30を介してリングビット10に伝達されるとともに、打撃力のみがリングビット10の打撃面からトップジョイント20の受撃面(ねじ端面23)、トップジョイント20と外管40との接続部3を介して外管40に伝達される。
なお、掘削土砂は、インナービット30の先端面からトップジョイント20の内部空間、内管50と外管40との間の空隙部を連通して形成される排泥路8により搬送され、外管40の後端部から排出される。
【0015】
(2)外管
外管40は、地中に打設する鋼管や塩化ビニル管等の管体であり、細長く筒状に形成したものである。外管40は、例えば長さを3メートル程度、外径を80ミリメートル程度に形成し、トンネル掘削時の切羽前方や上方の脆弱地山の崩落を防止する支保材の一部を構成したり、地下水等の水抜き管の一部を構成したりする。
なお、外管40の大きさは、設計事項であり、使用目的に応じて適宜選択することができる。また、外管40を地下水等の水抜き管に使用する場合や、外管40内よりセメントミルク、薬液、モルタル等を地山に注入する場合等は、外管40は、その外周面に孔をあけた有孔管とする。外管40のトップジョイント20と接続する側に、後述する接続部3を形成する。
【0016】
(3)接続部
本例では、接続部3をトップジョイント20の外周面に設けた雄ねじ24と、この雄ねじ24に螺合する外管40の雌ねじ41とで構成する。図1から分かるように、雄ねじ24と雌ねじ41は、螺合したときにほぼ一山程度の嵌合隙間を有し、この嵌合隙間に弾性材5をコイル状に巻き込んで挿入する。
弾性材5には、例えばウレタンゴム、天然ゴム、布、その他樹脂材料を使用することができる。リングビット10の打撃力がトップジョイント20を介して接続部3に伝達されると、トップジョイント20の雄ねじ24が外管40の雌ねじ41に打撃力を伝達するが、雄ねじ24と雌ねじ41の嵌合隙間全体に弾性材5をコイル状に巻き込んで挿入しているので、弾性材5が緩衝部材となって雄ねじ24、41が損壊することなく、打撃力を減衰した軸方向力を外管40に伝達することができる。
なお、外管40の外周面に雄ねじを設け、この雄ねじに螺合する雌ねじをトップジョイント20に設け、これら雄ねじと雌ねじの嵌合隙間に弾性材5をコイル状に巻き込んで挿入して接続部3を構成してもよい。また、弾性材5による打撃力の緩衝能力は、外管40を地中へ推進させるのに必要な打撃力を確保できる程度に設定する。
【0017】
次に、本実施の形態の二重管式掘削工具における、管体の緩衝構造が外管に用いられた場合の作用について説明する。
【0018】
(4−1)外管のセット
トップジョイント20の雄ねじ24のねじ溝にコイル状に巻き上げた弾性材5を装着しておく。外管40の雌ねじ41を、トップジョイント20の雄ねじ24に螺合する。これによって、弾性材5からなる緩衝部材を、雄ねじ24と雌ねじ41の嵌合隙間に介在した状態で外管40がトップジョイント20に接続し、外管40がセットされる。
なお、トップジョイント20とリングビット10は、前記したようにねじ22、14の螺合を外して、係止部4(ねじ端面23、15)を形成し、トップジョイント20にリングビット10からの打撃力は伝達するが、回転力は伝達しないようにしておく。
【0019】
(4−2)外管の挿入
掘削は内管50の回転力と打撃力によりインナービット30及びリングビット10で行うが、インナービット30からリングビット10に伝達された打撃力は、トップジョイント20に伝達され、その後方に連続する外管40を地中へ挿入する推進力が発生する。
本発明によれば、外管40とトップジョイント20との接続部3には、雄ねじ24と雌ねじ41の嵌合隙間全体に弾性材5をコイル状に巻き込んで挿入しているので、弾性材5が緩衝部材となってねじ24、41が損壊することなく、打撃力を減衰して軸方向力を外管40に伝達し、外管40を地中に挿入していくことができる。また、地下水等の水抜き管に使用する場合のように複数の外管40を接続しながら地中深く挿入する場合は、外管40同士の接続部にも本発明の緩衝構造を使用することができる。
【0020】
[実施の形態2]
外管40とトップジョイント20との接続部3を、雄ねじ24と雌ねじ41との嵌合隙間に弾性材5をコイル状に巻き込んで挿入するとともに、さらにシリコンからなるコーティング材6を充填して形成してもよい(図2参照)。
シリコンのコーティング材6を充填することによって、接続部3の嵌合隙間を塞いで止水性をもたすことができ、またさらに緩衝効果をあげるとともに、雄ねじ24と雌ねじ41の弛み止め効果をもたせることもできる。
【0021】
[実施の形態3]
雄ねじ24と雌ねじ41との嵌合隙間にコイル状の弾性材5を挿入することなく、シリコンからなるコーティング材6を充填するだけでもよい。
【0022】
[実施の形態4]
外管40とトップジョイント20が重ね合う接続部3の全長にねじ41、24を形成することなく、一部にねじ41、24を形成し、ねじ41、24を形成しない部分にコイル状に巻き上げたばね材7を介在してもよい(図3参照)。
ばね材7には、ばね鋼、ステンレス鋼等の鋼材や、その他非鉄金属など弾性を有する材料を使用する。即ち、外管40の先端(トップジョイント20に接続する側)外周面に少なくとも二つのねじ山を有する雌ねじ41を設け、トップジョイント20の後端(外管40を接続する側)内周面に少なくとも二つのねじ山を有する雄ねじ24を設け、これら雌ねじ41の終端と雄ねじ24の終端との間にコイル状に巻き上げたばね材7を介在する。
図4に示すように、ばね材7の一端71を折り曲げて、トップジョイント20の雄ねじ24の終端から1ピッチ分ずれた位置の外周面に取り付ける。雄ねじ24、雌ねじ41は、少なくとも二つのねじ山を有しているので、雄ねじ24と雌ねじ41が一つのねじ山に嵌合しているときに、ばね材7が次のねじ山に嵌合し、そのままねじ込むことによってばね材7を介在することができる。なお、ばね材7は、外管40の雌ねじ41の終端から1ピッチ分ずれた位置の内周面に取り付けてもよい。
【0023】
[実施の形態5]
図5に示すように、リングビット10とトップジョイント20の係止部4の間隙部4aに前記実施の形態4で説明したばね材7を介在させてもよい。この場合は、リングビット10の打撃面(ねじ端面15)とトップジョイント20の受撃面(ねじ端面23)との間に緩衝材が介在されることになるので、トップジョイント20は焼入れ鋼を使用することなく、安価な市販の鋼材を使用できる。
また、外管40の接続部をリングビット10と係止できるような係止部4を形成すれば、トップジョイント20を省略して、直接、外管40をリングビット10(掘削手段2)に接続できる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
以上のように本発明の二重管式掘削工具は、これを構成する部材同士の連結部の損壊を防止することができると共に、振動や騒音を低減することができるから、各種施工現場における掘削作業に広く使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態1に係る二重管式掘削工具の断面図。
【図2】本発明の二重管式掘削工具が具備する緩衝構造の断面図。
【図3】本発明の二重管式掘削工具が具備する緩衝構造の他の実施例を示す断面図。
【図4】コイル状に巻き上げたばね鋼の斜視図。
【図5】本発明の二重管式掘削工具が具備する緩衝構造の他の実施例を示す断面図。
【図6】従来の二重管式掘削工具の断面図。
【符号の説明】
【0026】
1 二重管式掘削工具
2 掘削手段
3 接続部
4 係止部
5 弾性材
6 コーティング材
7 ばね材
8 排泥路
10 リングビット
11 掘削ビット
12 係合面
13 係止面
15 端面
20 トップジョイント
21 係止面
23 端面
24 雄ねじ
30 インナービット
31 掘削ビット
32 係合面
33 雌ねじ
34 給水路
40 外管
41 雌ねじ
50 内管
51 雄ねじ
52 給水路


【特許請求の範囲】
【請求項1】
インナービットと、
該インナービットに連結され、回転力と打撃力を伝達する内管と、
前記インナービットに連結され、軸方向力が伝達されるリングビットと、
該リングビットに管体の緩衝構造を介して連結され、前記内管が挿入される外管と、
を有する二重管式掘削工具であって、
前記管体の緩衝構造が、前記リングビットまたは前記外管の一方に設けられた雄ねじと、前記リングビットまたは前記外管の他方に設けられた雌ねじとを螺合したときの嵌合隙間に、弾性材からなるコイル部材を巻き込んでなることを特徴とする二重管式掘削工具。
【請求項2】
インナービットと、
該インナービットに連結され、回転力と打撃力を伝達する内管と、
前記インナービットに連結され、軸方向力が伝達されるリングビットと、
該リングビットに管体の緩衝構造を介して連結され、前記内管が挿入される外管と、
を有する二重管式掘削工具であって、
前記管体の緩衝構造が、前記リングビットまたは前記外管の一方に設けられた1ピッチ以上の山部が欠損する雄ねじと、前記リングビットまたは前記外管の他方に設けられた1ピッチ以上の谷部が欠損する雌ねじとの螺合を進め、該螺合が外れた際に前記欠損した山部と前記欠損した谷部とによって形成される嵌合隙間に、弾性材からなるコイル部材を巻き込んでなることを特徴とする二重管式掘削工具。
【請求項3】
インナービットと、
該インナービットに連結され、回転力と打撃力を伝達する内管と、
前記インナービットに連結され、軸方向力が伝達されるリングビットと、
該リングビットに管体の緩衝構造を介して連結され、前記内管が挿入される外管と、
を有する二重管式掘削工具であって、
前記管体の緩衝構造が、前記インナービットまたは前記リングビットの一方に設けられた1ピッチ以上の山部が欠損する雄ねじと、前記インナービットまたは前記リングビットの他方に設けられた1ピッチ以上の谷部が欠損する雌ねじとの螺合を進め、該螺合が外れた際に前記欠損した山部と前記欠損した谷部とによって形成される嵌合隙間に、弾性材からなるコイル部材を巻き込んでなることを特徴とする二重管式掘削工具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−231733(P2007−231733A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−160503(P2007−160503)
【出願日】平成19年6月18日(2007.6.18)
【分割の表示】特願2001−370614(P2001−370614)の分割
【原出願日】平成13年12月4日(2001.12.4)
【出願人】(596147367)株式会社ティーエフティー (11)
【Fターム(参考)】