説明

井戸の洗浄方法および洗浄装置

【課題】井戸の内部から地層内に入り込んだ汚れを効率よく容易に除去する。
【解決手段】還元井1内の、汚れを除去すべき地層(砂層B1)の深度位置を確認し、噴射ノズル9の開口部9aから空気を噴射させつつ、砂層B1に噴射ノズル9が対向する深度位置まで、進退駆動装置7により高圧ホース6を降下させる。弁3aを閉止し還元井1を密閉することにより、噴射ノズル9から噴射された空気を砂層B1に圧入する。その後、弁3aを開くと、一時的に高圧になった砂層B1から、その中に圧入されていた空気とかん水が還元井1内に流入し、その流れに引きずられて、砂層B1内の汚れと砂も還元井1内に流入する。砂層B1から還元井1内に流入したかん水、汚れ、および砂は、噴射ノズル9の開口部9aから噴射され続けている空気によるガスリフト効果によって還元井1内で押し上げられ、還元井1から外部へ排出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、井戸の洗浄方法および洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水溶性天然ガスフィールドにおいて、天然ガスおよび地層水(かん水)を採取するための井戸(生産井)と、採取したかん水を地層中に戻す(還元する)ための井戸(還元井)がある。ここで、かん水とは、主に水溶性天然ガスが存在する地層内の水である。生産井および還元井において、井戸の埋没、孔明管内壁における汚れ付着(孔明管の目詰まり)、そして地層内における汚れ付着(地層の目詰まり)により、井戸能力の低下が引き起こされる。ここで、孔明管とは、井戸に挿入されたケーシングパイプのうち、その下部(生産層部分または還元層部分)に位置し、多数の孔が設けられた部分である(図1参照)。井戸能力とは、生産井においては、天然ガスやかん水を採取できる程度を示す、井戸の能力であり、還元井においては、かん水を還元できる程度を示す、井戸の能力である。
【0003】
井戸の埋没は、生産井の場合には、地層中から井戸内に流入する砂やシルトの坑底への沈積が主な原因であり、還元井の場合には、還元されるかん水中の懸濁物質の坑底への沈積が主な原因である。孔明管内壁における汚れ付着は、特に還元井にて発生し、還元されるかん水中の懸濁物質の付着やバクテリアの繁殖が主な原因である。地層内における汚れ付着は、井戸掘削時に地層内に侵入した掘削泥水等や、かん水の採取中および還元中の地層内流体(地層内に含まれるガスやかん水等)の流れと共に移動した砂やシルト等が原因であり、特に還元井においては、地層内に侵入した、還元されるかん水中の懸濁物質や地層内でのバクテリアの繁殖が大きな原因となっている。井戸能力を十分に向上させるためには、井戸の埋没、孔明管の目詰まり、および地層の目詰まりを解消することが必要である。
【0004】
これらの問題を軽減するための井戸洗浄技術として、従来、ウォータージェット洗浄方式と酸処理方式がある。
【0005】
ウォータージェット洗浄方式では、先端に噴射ノズルが接続されたホースを井戸内に挿入し、噴射ノズルから噴射される高圧水により井戸の内壁面洗浄および井戸の埋没浚渫を行う。この方法は、特許文献1にて開示されている。
【0006】
酸処理方式では、地層内に酸を流入させて地層内の洗浄を行う。使用する酸は、地層の種類、地層内流体の種類、および目詰まりの原因物質の種類に応じて選定され、通常、沈殿防止剤等の添加剤が混合される。酸および添加剤の選定を誤ると井戸能力を逆に悪化させてしまうため、工事実施前に地層コア(地層から採取される円柱状の岩石サンプル)や地層内流体との適合試験を行うなどして、酸および添加剤の選定は慎重に行う必要がある。なお、この方法は非特許文献1および2にて開示されている。
【特許文献1】特公平4−65199号公報
【非特許文献1】ペトロ・ビジネス・サービス株式会社「石油用語辞典」(編集:石油公団) 昭和61年3月25日発行
【非特許文献2】石油技術協会「石油鉱業便覧」 昭和58年6月発行
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記した従来の井戸洗浄方法は、容易、高効率、低リスク、そして低コストで実施可能なものではなかった。
【0008】
すなわち、ウォータージェット方式では、井戸の埋没および孔明管の目詰まりを解消することはできたが、地層の目詰まりは解消できなかった。それは、噴射ノズルから噴射される高圧水が地層の奥深くまでは到達しないためである。
【0009】
また、酸処理方式では、酸を地層内に流入させるため、酸に溶解する地層内の汚れを除去することはできるが、酸に溶解しない汚れについては効果がない。また、汚れを溶解した酸を地層内から除去しないと、地層内における温度や圧力等の条件によっては、汚れが再析出することもあり、酸処理を行うことにより井戸能力が悪化してしまうという事例もある。効果のある酸処理を実施するためには、工事実施前に適切な酸及び添加剤を選定し、それぞれの濃度について慎重に決定しなければならない。酸や添加剤の選定のための事前調査、酸や添加剤等のコスト、そしてフローバックした酸の処理などにより、工事費用は高くなる。また、井戸能力悪化や酸による設備腐食などのリスクもある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、容易、高効率、低リスク、そして低コストで実施可能な井戸の洗浄方法および洗浄装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、井戸の内部から地層内に入り込んだ汚れを除去するための、井戸の洗浄方法において、噴射ノズルが接続されたホースを、汚れを除去すべき地層に噴射ノズルが対向する位置へ移動させるホース移動ステップと、噴射ノズルからガスを噴射し、噴射されたガスを、汚れを除去すべき地層に圧入するガス圧入ステップと、汚れを除去すべき地層に圧入されたガスを引き戻して、汚れを除去すべき地層から井戸内へ流入させると同時に、汚れを除去すべき地層内のかん水、汚れ、および砂も井戸内に流入させる地層洗浄ステップと、汚れを除去すべき地層から井戸内に流入したガス、かん水、汚れ、および砂を井戸の開口部より排出させる井戸内洗浄ステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
この方法では、ガスを、汚れを除去すべき地層内に一時的に圧入するため、汚れを除去すべき地層内の圧力は、ガスが圧入されない他の地層内の圧力よりも高くなる。この状態で井戸内に存在する流体を井戸内から排出すると、高い地層圧力になっている、汚れを除去すべき地層から、それよりも圧力が低い井戸内にガスおよびかん水が勢い良く流入してくる。その勢いに乗って、地層中に入り込んで目詰まりを起こしていた汚れや砂も井戸内に流入することにより、地層が洗浄される。井戸内に流入した汚れや砂は、噴射ノズルからのガスの噴射により、井戸内に存在する流体と共に地上に排出される(ガスリフト効果)。このときにも汚れを除去すべき地層からはかん水、汚れ、および砂が井戸内に継続して流入しており、地層洗浄は継続される。
【0013】
井戸の開口部に設けられた弁を閉じることにより井戸を密閉させ、噴射ノズルから噴射されるガスを、汚れを除去すべき地層に圧入してもよく(ガス圧入ステップ)、その弁を開けることにより井戸を開放させ、汚れを除去すべき地層からガス、かん水、汚れ、および砂を井戸内に流入させてもよい(地層洗浄ステップ)。
【0014】
また、井戸内に水を注入することにより井戸の開口部を水で塞いだ状態にして、噴射ノズルから噴射されるガスを、汚れを除去すべき地層に圧入してもよく(ガス圧入ステップ)、井戸内への水の注入を停止し井戸を開放することにより、汚れを除去すべき地層からガス、かん水、汚れ、および砂を井戸内に流入させてもよい(地層洗浄ステップ)。この場合、井戸内への水の注入中に、井戸内の水柱高さが作用するため坑口装置の内部の空間に過剰な高圧をかけることなく、ガス圧入ステップを実施できる。水柱高さの作用については、[発明を実施するための最良の形態]の欄において改めて説明する。
【0015】
噴射ノズルの上方に膨張および収縮可能なパッカーが接続されたホースを用いてもよい。噴射ノズルを、汚れを除去すべき地層に対向する位置へ移動させるホース移動ステップの後、井戸内でパッカーを膨張させることにより井戸を密閉し、噴射ノズルから噴射されるガスを、汚れを除去すべき地層に圧入してもよく(ガス圧入ステップ)、そのパッカーを収縮させることにより井戸を開放し、汚れを除去すべき地層からガス、かん水、汚れ、および砂を井戸内に流入させてもよい(地層洗浄ステップ)。この場合、ガス圧入ステップ時に、圧力を上昇させる空間が狭くなるため、ガス圧入効率が良くなり、短時間で処理が行える。
【0016】
汚れを除去すべき地層に圧入するガスは、空気、メタンガス、二酸化炭素、または窒素ガスであり、特に問題がなければ取り扱いが容易で低コストである空気を使用することが好ましい。ただし、生産井の場合には、天然ガス貯留層に空気を圧入することは好ましくないため、メタンガスを使用する。状況によっては二酸化炭素や窒素ガスを使うこともできる。ここで、天然ガス貯留層とは、天然ガスが存在する地層のことである。
【0017】
汚れを除去すべき地層に、より確実にガスを圧入するためには、汚れを除去すべき地層の深度位置を確認し、その深度位置に噴射ノズルをセットするとよい。汚れを除去すべき地層は浸透性の高い砂層であることが多く、汚れを除去すべき地層(高浸透層)の深度位置を確認する高浸透層確認ステップをホース移動ステップの前に実施してもよい。高浸透層確認ステップの一例としては、電気検層図を利用する方法が挙げられる。
【0018】
本発明の、井戸の内部から地層内に入り込んだ汚れを除去するための井戸の洗浄装置は、先端に噴射ノズルが接続されたホースと、井戸内で、汚れを除去すべき地層に噴射ノズルが対向する位置へホースを移動させる進退駆動装置と、ホースに接続されており、噴射ノズルから外部にガスを噴射させることができるコンプレッサーと、井戸内の空間を大気に対して開放可能かつ密閉可能な開閉手段とを有することを特徴とする。
【0019】
噴射ノズルは、ホースが井戸内に挿入された状態で井戸の内壁面に向かってガスを噴射できるように、外周側へ開口していてもよい。これにより、噴射ノズルが対向する汚れを除去すべき地層に噴射ガスを圧入しやすくできる。下向きにガスを噴射させると、ガス噴射時にホースに上向きの力が作用し、井戸内でホースが抑留されたり、ホースとケーシングパイプとの強い接触によりホースまたはケーシングパイプを破損してしまうおそれがある。しかし、前記したように外周側へ開口したノズルから外周方向にガスを噴射させることにより、そのようなトラブルを抑制できる。
【0020】
開閉手段は、井戸の開口部に設けられた弁であってもよい。
【0021】
さらに、井戸内に水の注入を可能にする水注入装置を有していてもよい。
【0022】
開閉手段は、井戸内に挿入可能であり、汚れを除去すべき地層に対向する位置の噴射ノズルよりも上方の位置に保持可能である、膨張および収縮可能なパッカーであってもよい。
【0023】
ホースに上向きの力が作用した場合に備えて、噴射ノズルとホースとの間に荷重管を接続してもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明により、地層の目詰まり解消が、容易、高効率、低リスク、そして低コストで実施可能となった。さらに、目詰まり解消に留まらず、地層中の砂を除去できるため、井戸内壁面の近傍の地層の浸透性が飛躍的に良くなり、大きな井戸能力向上が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0026】
まず、本願出願人が本願発明を想到するに至った経緯を説明する。
【0027】
特許文献1に開示されているように、従前は、井戸内にて、噴射ノズルから水を噴射させることによる井戸内洗浄が主流であった。しかし、洗浄後の、還元されるかん水の還元レート(単位時間当たりの還元量)は十分回復したとは言えず、洗浄効果は満足のいくものではなかった。
【0028】
一般的な地層は、図1に示すように、浸透性が低い泥層Aと浸透性が高い砂層Bとが積層された状態になっている。砂層Bは泥層Aに比べ浸透性が高く、還元されるかん水は主に砂層Bに流入していく。従って、井戸の能力低下は、主に砂層Bの目詰まりによるものであると考えられ、その目詰まりの原因は、還元されるかん水中の懸濁物質が砂層B内へ侵入することや、還元されるかん水中のバクテリアが砂層B内で繁殖することが考えられる(図1では汚れが堆積した部分をB’で示している。また、図面中では、各泥層Aに上から順番に番号を付けてA1,A2,A3・・・と示し、同様に、各砂層Bに上から順番に番号を付けてB1,B2,B3・・・と示し、汚れの堆積した各部分B’に上から順番に番号を付けてB’1,B’2,B’3・・・と示している。)
そこで、本願出願人は、井戸能力を大幅に回復させるためには、井戸内の洗浄のみならず、砂層B内の洗浄を行うことが必要であると考え、砂層B内の洗浄を効率的に行うことができる方法を発明した。
【0029】
以下に、本発明の第1〜第3の実施形態について説明する。
【0030】
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。本実施形態によって洗浄を行う井戸の概略図を図1に示す。図示されている例では、還元井1の孔明管2aは、泥層A(A1〜A4)と砂層B(B1〜B3)の深度位置に設置され、砂層B(B1〜B3)が主な還元層になっている。図示されているように、砂層B(B1〜B3)の、還元井1の内壁近傍の部分B’(B’1〜B’3)が汚れにより目詰まりしている。
【0031】
還元井1は坑内に挿入されたケーシングパイプ2と、ケーシングパイプ2に接続されて還元井1の開口部の周囲に位置する坑口装置3を有しており、ケーシングパイプ2の下部は、多数の孔が設けられた孔明管2aになっている。坑口装置3の一部として弁3aが付属しており、その弁3aは排水槽4に繋がるパイプライン5に接続されている。還元井1に挿入された高圧ホース6は、コンプレッサー7と接続されており、進退駆動装置8により、高圧ホース6の巻き揚げおよび繰り出しが行われる。進退駆動装置8の一例としては、リール車(図示せず)が挙げられる。また、高圧ホース6の先端には噴射ノズル9が接続されており、その噴射ノズル9は外周側へ開口する複数の開口部9aを有している。坑口装置3の内部の空間の圧力(坑口圧力)を測定するために、圧力計10が坑口装置3に設置されている。
【0032】
次に、図1に概略的に示した坑口装置3の一例を図2に示す。坑口装置3には、高圧ホース6が貫通するリューブリケータ11と、高圧ホース6が掛け回される下の滑車12aが設置されている。また、坑口装置3の周囲には、三脚13が設置され、三脚13には高圧ホース6が掛け回される上の滑車12bが設置されている。これらの構成は公知であるので、説明を省略する。
【0033】
本実施形態の洗浄方法について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。まず、汚れを除去すべき地層の深度位置を確認する。前述した通り、汚れを除去すべき地層は浸透性の高い砂層Bであると考え、電気検層図を用いて汚れを除去すべき地層(例えば砂層B1)の深度位置を確認する(高浸透層確認ステップ)。この高浸透層確認ステップは、その都度、還元井1の調査を実際に行う必要はなく、予め作成されている電気検層図を目視で確認するだけの作業であってよい。
【0034】
次に、噴射ノズル9が接続されている高圧ホース6を、2つの滑車12a,12b、リューブリケータ11、および坑口装置3を介して還元井1内に挿入し、コンプレッサー7を作動させて、噴射ノズル9の開口部9aから空気の噴射を開始する。そして、噴射ノズル9の開口部9aから空気を噴射させつつ、予め確認した砂層B1に噴射ノズル9が対向する深度位置まで、進退駆動装置7により高圧ホース6を降下させる(ホース移動ステップ)。
【0035】
次に、弁3aを閉止して還元井1を密閉することにより、噴射ノズル9の開口部9aから噴射された空気を砂層B1に圧入する(ガス圧入ステップ)。そして、十分な量の空気が砂層B1へ圧入され、坑口装置3の内部の空間の圧力(坑口圧力)が十分に高く(例えば1MPaに)なったら、弁3aを開いて、還元井1内の流体を、パイプライン5を介して排水槽4まで流す。この操作により、一時的に高い地層圧力になっていた砂層B1から、砂層B1に比べて圧力が低い還元井1内に、砂層B1内に圧入されていた空気とかん水が流入する。すなわち、砂層B1内と還元井1の内部空間との圧力差によって、砂層B1内に一旦圧入されていた空気が還元井1内に引き戻されるとともに、砂層B1内に存在していたかん水が還元井1内に流入する。さらに、その空気およびかん水の流れに引きずられて、砂層B1内の、特に還元井1の内壁近傍の部分B’1の汚れと砂も、還元井1内に流入する(地層洗浄ステップ)。砂層B1から還元井1内に流入したかん水、汚れ、および砂は、噴射ノズル9の開口部9aから噴射され続けている空気の、還元井1内を浮上する力(ガスリフト効果)によって還元井1内で押し上げられ、弁3aを介して還元井1からパイプライン5へ排出され、排水槽4へと運ばれる(井戸内洗浄ステップ)。
【0036】
還元井1から排出される流体中の汚れおよび砂の濃度を定期的に測定し、還元井1内が十分洗浄できたと判断されたら(例えば、濃度が1ml/l以下、すなわち、排出される流体1リットル中の汚れおよび砂が1.0ml以下になったら)、再度、砂層B1の洗浄を行うために、弁3aを閉止して、噴射ノズル9の開口部9aから噴射された空気を砂層B1へ圧入する(ガス圧入ステップ)。以降、前記した地層洗浄ステップと井戸内洗浄ステップを再度実施する。
【0037】
砂層B1が十分洗浄できたと判断されれば(例えば、井戸内洗浄ステップ中の汚れおよび砂の濃度の最大値が5.0ml/l以下、すなわち、還元井1から排出される流体1リットル中の汚れおよび砂の濃度の最大値が5.0ml以下であれば)、次の洗浄のターゲットにする砂層B2の深度位置を確認し(高浸透層確認ステップ)、砂層B2に噴射ノズル9が対向する深度位置まで、噴射ノズル9の開口部9aから空気を噴射させつつ、進退駆動装置7により高圧ホース6を降下させる(ホース移動ステップ)。以降、ガス圧入ステップと地層洗浄ステップと井戸内洗浄ステップとを順次、実施する。さらに別の砂層B3や図示されていない他の砂層Bに対しても同様の手順で洗浄を実施していく。
【0038】
このように、還元井1の主な還元層の中で、汚れを除去すべき地層(例えば砂層B1)にピンポイントで空気を圧入することによって、汚れを除去すべき地層に入り込んでいる汚れを大量に排出させ、その地層を効率よく洗浄することができる。その結果、汚れが除去された地層は有効な還元層となり、還元井1の井戸能力が向上する。
【0039】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、図4に示すように、還元井1内へ水を注入するための水注入装置14が弁15を介して坑口装置3に接続されており、坑口装置3の上部にはガス抜き用の弁16が設けられている。
【0040】
本実施形態の洗浄方法について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。まず、汚れを除去すべき地層(例えば砂層B1)の深度位置を確認する(高浸透層確認ステップ)。そして、噴射ノズル9から空気を噴射させずに、予め確認した砂層B1に噴射ノズル9が対向する深度位置まで高圧ホース6を進退駆動装置8によって降下させる(ホース移動ステップ)。
【0041】
次に、弁3aを閉止し、弁16から還元井1内の空気を抜きながら、水注入装置14より弁15を介して還元井1内へ水を注入し、還元井1内を全て水で満たす(水注入ステップ)。これにより還元井1は、内部に水柱が存在し、開口部が水で塞がされて密封された状態となる。そして、還元井1内への水の注入を継続しつつ、コンプレッサー7を稼動して噴射ノズル9の開口部9aから空気を噴射させ、砂層B1に空気を圧入する(ガス圧入ステップ)。その後、所定の時間(例えば1時間)が経過したら、水注入装置14からの還元井1内への注水を停止し、弁3aを開けて、還元井1内の流体を、パイプライン5を介して排水槽4まで流す。この操作により、一時的に高い地層圧力になっていた砂層B1から、砂層B1に比べて圧力が低い還元井1内に、砂層B1内に圧入されていた空気と、かん水が流入し、その流れに引きずられて、砂層B1内の、特に還元井1の内壁近傍の部分B’1の汚れと砂も、還元井1内に流入する(地層洗浄ステップ)。この後に行う井戸内洗浄ステップについては、前述した第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0042】
井戸内洗浄ステップにおいて、還元井1から排出される流体中の汚れおよび砂の濃度を定期的に測定し、還元井1内が十分洗浄できたと判断されたら(例えば、濃度が1ml/l以下、すなわち、排出される流体1リットル中の汚れおよび砂が1.0ml以下になったら)、再度、砂層B1の洗浄を行うために、コンプレッサー7を停止して噴射ノズル9の開口部9aからの空気の噴射を停止する。その結果、ガスリフト効果が失われて還元井1内からの流体の排出が停止する。その後に、上述した手順により、還元井1内への水の注入を開始する(水注入ステップ)。以降、ガス圧入ステップ、地層洗浄ステップ、井戸内洗浄ステップを順次、実施する。
【0043】
砂層B1が十分洗浄できたと判断されれば(例えば、井戸内洗浄ステップ中の汚れおよび砂の濃度の最大値が5.0ml/l以下、すなわち、還元井1から排出される流体1リットル中の汚れおよび砂の濃度の最大値が5.0ml以下であれば)、次の洗浄のターゲットにする砂層B2の深度位置を確認し(高浸透層確認ステップ)、砂層B2に噴射ノズル9が対向する深度位置まで、噴射ノズル9の開口部9aから空気を噴射させずに、進退駆動装置7により高圧ホース6を降下させる(ホース移動ステップ)。以降、水注入ステップとガス圧入ステップと地層洗浄ステップと井戸内洗浄ステップとを順次、実施する。さらに別の砂層B3や図示されていない他の砂層Bに対しても同様の手順で洗浄を実施していく。
【0044】
この実施形態では、前記した第1の実施形態に比べて、ガス圧入ステップ中の坑口装置3の内部の空間の圧力を低く抑えることができる。それは、還元井1内に高さの高い水柱が存在するため、坑口装置3の内部の空間に大きな圧力をかけなくても、還元井1内における噴射ノズル9の深度位置には、その上方に位置する水柱の重さの分だけ、大きな圧力が加わっているからである。これにより、坑口装置3にかかる圧力負荷を小さくすることができ、工事の安全性を高めることができる。
【0045】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、開閉手段として、図6,7に示すように、膨張および収縮可能なゴム製のパッカー17が設けられている。そして、このパッカー17は還元井1内に挿入可能であり、還元井1内でこのパッカー17を膨張および収縮させるためのパッカー作動装置18がホース19を介して接続されている。このパッカー作動装置18は、窒素ガス源18aと、窒素ガス源18aとホース19との間の接続を制御する弁18bと、ホース19を外部に対して開閉可能な(開放時にはホース19から外部へ窒素ガスを排出可能にする)弁18cを含んでいる。
【0046】
本実施形態の洗浄方法について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。まず、汚れを除去すべき地層(砂層B1)の深度位置を確認する(高浸透層確認ステップ)。そして、予め確認した砂層B1に噴射ノズル9が対向する深度位置まで、噴射ノズル9の開口部9aから空気を噴射させつつ、進退駆動装置8により高圧ホース6を降下させる(ホース移動ステップ)。
【0047】
次に、弁3aと弁18cを閉止し、弁18bを開け、窒素ガス源18aよりホース19を介して窒素ガスをパッカー17へ注入し、パッカー17を膨張させる。膨張したパッカー17はケーシングパイプ2の孔明管2aの内壁に密着し、パッカー17より下方の空間を密閉する(図6参照)。これにより、噴射ノズル9から噴射された空気は、汚れを除去すべき地層B1に圧入される(ガス圧入ステップ)。その後、所定の時間(例えば30分)が経過したら、弁18bを閉め、弁18cを開き、パッカー17内の窒素ガスを抜いてパッカー17を収縮させる。こうして、収縮したパッカー17とケーシングパイプ2の孔明管2aの内壁面との間に隙間を生じさせる(図7参照)。さらに弁3aを開いて、還元井1内の流体を、パイプライン5を介して排水槽4まで流す。この操作により、一時的に高い地層圧力になっていた砂層B1から、砂層B1に比べて圧力が低い還元井1内に、砂層B1内に圧入されていた空気と、かん水が流入し、その流れに引きずられて、砂層B1内の、特に還元井1の内壁近傍の部分B’1の汚れと砂も、還元井1内に流入する(地層洗浄ステップ)。この後に行う井戸内洗浄ステップについては、前述した第1,2の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0048】
還元井1から排出される流体中の汚れおよび砂の濃度を定期的に測定し、還元井1内が十分洗浄できたと判断されたら(例えば、濃度が1ml/l以下、すなわち、排出される流体1リットル中の汚れおよび砂が1.0ml以下になったら)、再度、砂層B1の洗浄を行うために、弁3aを閉止し、パッカー17を膨張させて、噴射ノズル9の開口部9aから噴射された空気を砂層B1へ圧入する(ガス圧入ステップ)。以降、前記した地層洗浄ステップと井戸内洗浄ステップを再度実施する。
【0049】
砂層B1が十分洗浄できたと判断されれば(例えば、井戸内洗浄ステップ中の汚れおよび砂の濃度の最大値が5.0ml/l以下、すなわち、還元井1から排出される流体1リットル中の汚れおよび砂の濃度の最大値が5.0ml以下であれば)、次の洗浄のターゲットにする砂層B2の深度位置を確認し(高浸透層確認ステップ)、砂層B2に噴射ノズル9が対向する深度位置まで、噴射ノズル9の開口部9aから空気を噴射させつつ、進退駆動装置7により高圧ホース6を降下させる(ホース移動ステップ)。以降、ガス圧入ステップと地層洗浄ステップと井戸内洗浄ステップとを順次、実施する。さらに別の砂層B3や図示されていない他の砂層Bに対しても同様の手順で洗浄を実施していく。
【0050】
このように、本実施形態では、井戸の密閉を、パッカー17よりも下方の狭い空間において行う。すなわち、本実施形態では、高圧にすべき空間が第1の実施形態よりも狭いので作業効率が良く短時間で行うことができる。
【0051】
本発明の洗浄方法は、前記したような還元井1の場合に限らず、生産井、または生産井および還元井以外のその他の井戸についても適用することができる。いずれの井戸の場合であっても、地層内の洗浄ができるために、洗浄効果が非常に高く、井戸能力を飛躍的に向上させることができる。
【0052】
また、本発明の洗浄方法は、井戸の使用開始時、すなわち井戸が掘削され、井戸が完成した直後に行ってもよいし、井戸の使用中に定期的に繰り返し行ってもよい。
【0053】
前記した3つの実施形態では、噴射ノズル9の開口部9aから噴射されるガスは空気であるため、取り扱いが容易でコストが低く抑えられ、しかも、化学反応を引き起こすおそれがない。しかし、その他のガス、例えばメタンガス、窒素、または二酸化炭素等を用いることもできる。特に、生産井の場合には、メタンガスを用いて、天然ガス貯留層に空気を混入させないことが好ましい。
【0054】
図示しないが、高圧ホース6と噴射ノズル9の間に、重りとして作用する荷重管が接続されていてもよい。その場合、井戸内から上昇するガス等の圧力によって高圧ホース6が持ち上げられることが防げる。
【実施例】
【0055】
次に、前述した本発明の第1の実施形態による具体的な実施例を説明する。本実施例を行った井戸は、坑底深度が273mで、深さ201mから273mまでの範囲が還元層であり、ケーシングパイプ2が、塩化ビニルパイプ(外径114mm、内径94mm)である還元井1である。この還元井1は、図9に示すとおり、井戸の完成後、約10年間にわたって還元を行っており、還元を開始した当初は、還元レートが約17[kl/日]で、坑口圧力が約0.2MPaであった。還元開始から約2週間後と約12ヶ月後の2回、従来の洗浄方法であるウォータージェット洗浄を実施したが、その効果はほとんど無かった。そして、還元開始から9年10ヶ月経過後に、本発明による洗浄方法を実施した。
【0056】
還元開始から9年10ヶ月経過後に実施した、本発明による洗浄方法は、以下の通りである。まず、還元井1の電気検層図を用いて、汚れを除去すべき地層(砂層B)の深度位置が208mであることを確認した(高浸透層確認ステップ)。次に、噴射ノズル9が接続されている高圧ホース6を還元井1内に挿入し、コンプレッサー7を作動させて、噴射ノズル9の開口部9aから空気の噴射を開始した。そして、噴射ノズル9の開口部9aから空気を噴射させつつ、噴射ノズル9の深度位置が208mになるまで、進退駆動装置8により高圧ホース6を降下させた(ホース移動ステップ)。
【0057】
次に、坑口装置3に付属している弁3aを閉止して還元井1を密閉し、噴射ノズル9の開口部9aから噴射された空気を、深度208mの砂層Bに圧入した(ガス圧入ステップ)。そして、坑口装置3の内部の空間の圧力(坑口圧力)が1MPaまで上昇したところで、坑口装置3に付属している弁3aを開いて、還元井1内の流体を、パイプライン5を介して排水槽4まで流した。還元井1から排出された流体中の汚れおよび砂の濃度を測定すると、その最大値は80ml/lであり、地層洗浄および井戸内洗浄が行われていることが確認できた。
【0058】
還元井1から排出される流体中の汚れおよび砂の濃度は、時間の経過とともに徐々に低下し、地層洗浄開始(坑口装置3に付属している弁3aを開いたとき)から約20分後に、排出される流体1リットル中の汚れおよび砂の濃度が1.0ml以下となり、還元井1内の十分な洗浄が完了したと判断した。
【0059】
それから、深度208mの砂層Bを再度洗浄するために、坑口装置3に付属している弁3aを閉止し、ガス圧入ステップを実施した。以降、地層洗浄ステップと井戸内洗浄ステップを順次、実施した。深度208mの砂層Bに対して、8回の洗浄を繰り返すと、井戸内洗浄ステップ中の還元井1から排出される流体中の汚れおよび砂の濃度の最大値が5.0ml/l以下になり、この砂層Bの十分な洗浄が完了したと判断し、次の洗浄のターゲットにする砂層Bの洗浄へと移行した。
【0060】
こうして本実施例で洗浄した砂層Bは、それぞれの深度位置が208m、220m、245m、257mの4層であった。その結果、図9に示すように、従来のウォータージェット洗浄を実施しても還元レートはさほど向上せず坑口装置3内の圧力(坑口圧力)はさほど変化しなかったのに対し、本発明の洗浄方法を実施すると、還元レートは約75[kl/日]まで急激に上昇し、坑口装置3内の圧力は約−0.04MPaまで大きく低下した。坑口装置3内の圧力がマイナスの値であることは、地層が還元水を吸い込んでいることを意味し、還元井1の還元能力が改善したことを示している。このように、本発明の洗浄方法を実施することによって還元井1の能力が大幅に改善したことが実証された。なお、本発明の洗浄方法を実施することによって、還元井1の還元能力が還元開始時(約10年前)よりも向上したが、これは、経時的に地層中に堆積した汚れのみならず、還元井1の掘削時に地層内に侵入した掘削泥水等の汚れも、本発明の洗浄方法によって除去されたためであると考えられる。
【0061】
なお、本実施例では、前記したように、深度位置が208m、220m、245m、257mの4層の砂層Bに噴射ノズル9を対向させた状態で洗浄を実施するとともに、比較のために、深度位置が235mと265mである泥層Aに噴射ノズル9を対向させた状態でも、前記したのと同様な洗浄を実施した。そして、図10に、還元井1内の、深度が208m(砂層)、220m(砂層)、235m(泥層)、245m(砂層)、257m(砂層)、265m(泥層)の合計6ポイントにおいて、前記した本発明の洗浄方法を行った場合と、従来のウォータージェット洗浄を行った場合の、還元井1から排出される流体中の汚れおよび砂の濃度の最大値を対比して示している。この図10から、本発明の洗浄方法が、ウォータージェット洗浄と比較して、より効率的に地層を洗浄できていることが判る。
【0062】
また、本発明において開口部9aから空気を噴射する噴射ノズル9の深度位置が、砂層Bに対向しているか否かによって、排出される汚れおよび砂の量が大きく異なった。このことは、噴射ノズル9を砂層B、すなわち浸透性の高い、汚れを除去すべき地層に対向する位置に配置することにより、洗浄のターゲットとなる地層をピンポイントで効率よく洗浄できることを示している。言い換えると、効率的な洗浄を行うためには、噴射ノズル9を砂層B(浸透性の高い、汚れを除去すべき地層)に対向する深度位置に配置することが重要であることを示している。
【0063】
さらに、本実施例の具体的な洗浄方法をより詳細に説明するために、図11に、噴射ノズル9を深度位置220mに配置して洗浄を繰り返したときの、ガス圧入ステップを開始してから坑口装置3の内部の空間の圧力(坑口圧力)が1MPaに到達するまでに要した時間を示している。1回目の洗浄では、その時間が約16分であるのに対し、12回目の洗浄では、約31分かかっている。コンプレッサー7による単位時間当たりの空気の噴射量は一定なので、処理回数12回目の時は、処理回数1回目の時よりも多量の空気が地層内に圧入されたことを示し、処理回数を重ねる毎に地層内が洗浄されて目詰まりが解消されていることが判る。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の第1の実施形態の井戸の洗浄方法を説明するとともに、第1の実施形態の洗浄装置を概略的に示す構成図である。
【図2】図1に示す井戸の坑口装置の周辺部分を概略的に示す構成図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の井戸の洗浄方法を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施形態の井戸の洗浄方法を説明するとともに、第2の実施形態の洗浄装置を概略的に示す構成図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の井戸の洗浄方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施形態の井戸の洗浄方法を説明するとともに、第3の実施形態の洗浄装置のパッカーが膨張した状態を概略的に示す構成図である。
【図7】本発明の第3の実施形態の井戸の洗浄方法を説明するとともに、第3の実施形態の洗浄装置のパッカーが収縮した状態を概略的に示す構成図である。
【図8】本発明の第3の実施形態の井戸の洗浄方法を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施形態の洗浄方法を実施した井戸の、還元可能なかん水の量と還元時の坑口装置内の圧力についての履歴を示すグラフである。
【図10】本発明の第1の実施形態の洗浄方法を実施した場合と、従来のウォ.ータージェット洗浄を行った場合の、排出水中の汚れおよび砂の濃度を対比して示すグラフである。
【図11】本発明の第1の実施形態の洗浄方法を繰り返し実施した場合の、ガス圧入ステップを開始してから坑口装置内の圧力が1MPaに到達するまでに経過した時間を示すグラフである。
【符号の説明】
【0065】
1 還元井
2 ケーシングパイプ
2a 孔明管
3 坑口装置
3a 弁(開閉手段)
4 排水槽
5 パイプライン
6 高圧ホース
7 コンプレッサー
8 進退駆動装置
9 噴射ノズル
9a 噴射ノズル開口部
10 圧力計
11 リューブリケータ
12a 下の滑車
12b 上の滑車
13 三脚
14 水注入装置
15,16 弁
17 パッカー(開閉手段)
18 パッカー作動装置
18a 窒素ガス源
18b,18c 弁
19 ホース
A,A1,A2,A3,A4 泥層
B,B1,B2,B3 砂層
B’,B’1,B’2,B’3 汚れが堆積した部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
井戸の内部から地層内に入り込んだ汚れを除去するための、井戸の洗浄方法において、
噴射ノズルが接続されたホースを、前記汚れを除去すべき地層に前記噴射ノズルが対向する位置へ移動させるホース移動ステップと、
前記噴射ノズルからガスを噴射し、噴射された前記ガスを、前記汚れを除去すべき地層に圧入するガス圧入ステップと、
前記汚れを除去すべき地層に圧入された前記ガスを引き戻して、前記汚れを除去すべき地層から前記井戸内へ流入させると同時に、前記汚れを除去すべき地層内のかん水、前記汚れ、および砂を前記井戸内に流入させる地層洗浄ステップと、
前記汚れを除去すべき地層から前記井戸内に流入した前記ガス、前記かん水、前記汚れ、および前記砂を前記井戸の開口部から排出させる井戸内洗浄ステップと
を含むことを特徴とする井戸の洗浄方法。
【請求項2】
前記ガス圧入ステップは、前記井戸の開口部に設けられた弁を閉じることによって前記井戸内の空間を密閉することを含み、
前記地層洗浄ステップは、前記弁を開くことを含む、
請求項1に記載の井戸の洗浄方法。
【請求項3】
前記ガス圧入ステップは、前記井戸内に水を注入することによって前記井戸の開口部を水で塞いだ状態にすることを含み、
前記地層洗浄ステップは、前記水の注入を停止することを含む、
請求項1または2に記載の井戸の洗浄方法。
【請求項4】
前記噴射ノズルの上方に膨張および収縮可能なパッカーが接続された前記ホースを用い、
前記ガス圧入ステップは、前記汚れを除去すべき地層に対向する位置の前記噴射ノズルよりも上方の位置で前記パッカーを膨張させて前記井戸を塞ぐことによって前記井戸内の空間の一部を密閉することを含み、
前記地層洗浄ステップは、前記パッカーを収縮させて前記井戸のケーシングパイプの内壁面との間に隙間を生じさせることを含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載の井戸の洗浄方法。
【請求項5】
前記井戸内洗浄ステップは、前記噴射ノズルからの前記ガスの噴射により、前記井戸内に存在する前記汚れおよび前記砂をガスリフト効果により前記井戸の開口部から外に排出することを含み、
前記井戸内洗浄ステップは、前記地層洗浄ステップの継続中に実施される、
請求項1から4のいずれか1項に記載の井戸の洗浄方法。
【請求項6】
前記ガスは空気、メタンガス、二酸化炭素ガス、または窒素ガスである、請求項1から5のいずれか1項に記載の井戸の洗浄方法。
【請求項7】
前記汚れを除去すべき地層は浸透性の高い層であり、前記ホース移動ステップの前に、前記浸透性の高い層の深度位置を確認する高浸透層確認ステップをさらに含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の井戸の洗浄方法。
【請求項8】
井戸の内部から地層内に入り込んだ汚れを除去するための井戸の洗浄装置において、
先端に噴射ノズルが接続されたホースと、
前記井戸内で、汚れを除去すべき地層に前記噴射ノズルが対向する位置へ前記ホースを移動させる進退駆動装置と、
前記ホースに接続されており、前記噴射ノズルから外部にガスを噴射させることができるコンプレッサーと、
前記井戸内の空間を大気に対して開放可能かつ密閉可能な開閉手段と、
を有することを特徴とする井戸の洗浄装置。
【請求項9】
前記噴射ノズルは、外周側に開口しており、前記ホースが前記井戸内に挿入された状態で前記井戸の内壁面に向かって前記ガスを噴射できる、請求項8に記載の井戸の洗浄装置。
【請求項10】
前記開閉手段は前記井戸の開口部に設けられた弁である、請求項8または9に記載の井戸の洗浄装置。
【請求項11】
前記井戸内に水の注入を可能にする水注入装置を有する、請求項8から10のいずれか1項に記載の井戸の洗浄装置。
【請求項12】
前記開閉手段は、前記井戸内に挿入可能であり、前記汚れを除去すべき地層に対向する位置の前記噴射ノズルよりも上方の位置に保持可能である、膨張および収縮可能なパッカーである、請求項8から11のいずれか1項に記載の井戸の洗浄装置。
【請求項13】
前記噴射ノズルと前記ホースとの間に荷重管が接続されている、請求項8から12のいずれか1項に記載の井戸の洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−114745(P2009−114745A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−289522(P2007−289522)
【出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【出願人】(000157108)関東天然瓦斯開発株式会社 (11)