交換可能なグリップ
【解決手段】衝撃伝達用具用の交換可能なグリップは、本体22、フェルールエレメント24、およびスリーブ26を有している。グリップの本体22とスリーブ26の部分は、衝撃伝達用具のシャフト14に装着されたフェルールエレメント24と螺合可能に結合されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンドグリップまたはスポーツ用グリップ、特に、衝撃伝達用具に用いるグリップに適した新規で改良された交換可能なグリップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日の市場には各種の用具に使用することができる種々の形態のグリップが存在する。これらの用具は、ハンマーハンドルや他のハンドツールなどから、テニス、スカッシュ、ラケットボールのラケットやゴルフクラブなどのスポーツ用具まで広範囲にわたっている。本発明は特にゴルフクラブのグリップに適したものとして以下に説明するが、本発明はゴルフクラブのグリップのみに限定されるものではなく、衝撃伝達用具に使用するスポーツ用グリップやハンドグリップまで及ぶことは即座に明らかになるだろう。
【0003】
従来、ゴルフクラブのグリップは、主として、ハンドルの周囲に巻き付けた皮革から構成されている。近年では、一体成形したゴム製のグリップが利用され、今日でも広く使用されている。最近のいろいろな成形したゴム製のグリップには、ゴム製のスリーブやアンダーリスティングの周囲に皮革や合成皮革を螺旋状に巻き付け、あるいは、代わりにアンダーリスティングの上に単一のパネルを覆ったハンドルを使用するという考えがある。今日では、グリップは広範囲の種々の材料の組合せから製造されている。
【0004】
衝撃伝達用具に衝撃や力を伝達したり、或いは、衝撃伝達用具から衝撃や力を受ける交換可能なグリップには、依然として改良する必要性が存在する。グリップを交換可能とすることは、幅広いいろいろな状況の下で使用あるいは適用するための特定のグリップを選択するのに大きな適応性を与えている。使用者は、与えられた情況の下で望むように使用するために必要なぴったりのグリップのタイプを選択することができる。グリップにはまた、殆ど或いは全くスリップすることがなく、トルクに対する抵抗力が良好で、衝撃吸収品質が良好なしっかりした握りを提供することができるよう構成されることも望まれる。
【0005】
交換可能なグリップはさらに、例えば制振ダンパの追加や、スイングウエイトコントロール用の追加ウエイト、あるいは、様々な材料を組み合わせた互換性があるスリーブを備えた多数のタイプの握り面といった、グリップの特徴を増強して幅広い多様性を持たせることができる。スイングウエイトコントロール、ハンドルの硬さ、フレックスコントロール(曲がり易さのコントロール)、衝撃吸収は、用具からの衝撃を改善するための重要な要素のいくつかである。ユーザーに提供するグリップを複数のオプションに合わせるという考えは、多数のグリップと多数の用具の必要性を最小にする。
【0006】
このように、与えられた作用のなかでユーザーの要求に合わせて、衝撃を伝達する用具や道具のハンドルやシャフトを正しく握って感じるようユーザーが選択することができる交換可能なグリップを備えることが要望されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の説明では、特徴の幅広い多様性を提供する衝撃伝達用具用の交換可能なグリップについて説明する。
【0008】
本発明の説明における改良された交換可能なグリップは、グリップの上方部分を形成する本体を含んでいる。本体は、内側表面にネジを備えた空洞部分を下方端に有しており、また、上方端にキャップを含んでいる。本体は、グリップの下方部分を形成するフェルールエレメントと係合または噛合するよう構成されている。フェルールエレメントは、ネジ部分をフェルールエレメントの上方端の外側表面に含んでいる。フェルールエレメントのネジ部分が本体のネジの部分と噛合し係合することによって本体をフェルールエレメントにしっかりと装着している。フェルールエレメントは、その下方端が衝撃伝達用具のシャフトに装着されている。スリーブは、本体の外側表面に配置されて握り面となっている。
【0009】
本発明の説明は、交換可能なグリップを備えたゴルフクラブも関係している。
【0010】
本発明の特徴とする種々の新規な特性は、本説明に添付され本説明の一部を構成する請求の範囲に示されている。本発明の説明および使用することにより得られる利点をより一層理解するために、添付の図面、および記載事項を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、ゴルフクラブの斜視図である。
【0012】
【図2】図2は、本発明の説明の実施の一形態に基づいた、部分的に分解された交換可能なゴルフグリップの断面図である。
【0013】
【図3】図3は、図2に示されたグリップを組み立てた断面図である。
【0014】
【図4】図4は、図3に示されたグリップの線4−4に沿った断面図である。
【0015】
【図5】図5は、他の実施の形態を示した図4と同様の部分断面図である。
【0016】
【図6】図6は、本発明の説明の他の実施の形態を示した図2と同様の部分断面図である。
【0017】
【図7】図7は、キャップの平面図である。
【0018】
【図8】図8は、キャップの他の実施の形態を示した図7と同様の図である。
【0019】
【図9】図9は、キャップの他の実施の形態を示した図7および8と同様の図である。
【0020】
【図10】図10は、キャップの他の実施の形態を示した図7−9と同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図を参照すると、図は本発明の説明を限定するものではなく、同様のまたは類似の特徴には、いくつかの図を通して同様の数字を示しており、特に図1においては符号10で示したゴルフクラブが示されている。ゴルフクラブ10は、ゴルフクラブグリップ12、シャフトまたはハンドル14、およびクラブヘッド16を含んでおり、最もベーシックに形成されている。ゴルフクラブは、しかしながら、衝撃伝達用具の一例である。この技術分野で公知の衝撃伝達用具の数多くの他の例が存在する。ここで用いられる“衝撃伝達用具”の用語は、対象物或いは用具に対して、打つ、衝撃を与える、または、力を作用させ、或いは逆に、用具から衝撃や力を受けるために使用される、スポーツ用具及び道具を含むことを意味している。テニスラケット、スカッシュラケット、ラケットボールラケット、ラクロスグリップ、釣竿のハンドル、自転車のハンドル、オートバイのハンドル、ギアシフトレバー、野球のグリップが、ほんの一例として、“衝撃伝達用具”の用語に含まれることを意味している。当然に、他に多くのものがあり、また、まだなお発展しているかもしれないさらに多くのスポーツアイテムもおそらくあるであろう。これらは全て本発明の範囲内にあることが想像される。また、“衝撃伝達用具”の用語は、ハンマーハンドルやドライバーハンドルなどの道具のハンドルに限定されないことを含むことも意味している。
【0022】
図1に示されたゴルフクラブのグリップ12は、この技術分野では一般にスリップオン形式のゴルフクラブグリップとして知られている。“スリップオン”の用語は、ハンドル或いはシャフト14上でスライドして接着テープやその組み合わせによってそれに固定されるようにデザインされたグリップに単純にあてはめたものである。グリップのこれらの形式は、今日では多くの衝撃伝達用具に幅広く使用されている。多くのグリップは、ゴム複合材、合成樹脂、合成ゴム、熱可塑性材などの弾性材料から形成されており、これらの材料にファイバーやコードを埋め込むこともできる。ゴルフクラブグリップ12はゴルフクラブ10のシャフト14から取り外すことが可能であるが、グリップ12を再利用することはできないので、グリップを交換する場合には、グリップを切断してシャフトから取り除く。
【0023】
図2を参照すると、部分的に分解された本発明による交換可能なグリップ20が断面図で示されている。交換可能なグリップ20は、3つの部品、すなわち本体22、フェルールエレメント24、およびスリーブ26から基本的に構成されている。本体22は、ゴルフクラブのシャフト14に取り付けられているフェルールエレメント24に対してねじ込み可能に装着される。スリーブ26は本体22を覆っている。3つの部品に関してそれぞれ後でより詳細に説明するが、これら3つの部品がユーザーに供給するオプションと高めている特徴には幅広い多様性がある。
【0024】
フェルールエレメント24は、変更された(長さが減少された)ゴルフクラブのシャフト14の上端にしっかりと装着される。フェルールエレメント24の上方端30は、本体22の雌ネジ内面32を螺合可能に受けることができるよう構成された雄ネジ部分を有している。フェルールエレメント24と本体22のネジ部分は、角ネジであることが望ましいが、本体22をフェルールエレメント24にしっかり固定するよう機能するものであれば、これらがどのような通常のネジ切りされた構成部品であってもよい。フェルールエレメント24は、ゴルフクラブヘッドの方向に先細となるテーパー下方端34を有している。フェルールエレメントの下方端34のトップエッジ38に形成された環状溝36は、本体22をフェルールエレメント24に対してしっかりした装着を維持するためロックワッシャ40に特に合わせられている。この目的のために、ロックワッシャ40は、どのような材質および/または形状でもよく、限定されることはないが、弾性材料または金属材料から作られたものを含むことができる。グリップ20のフェルールエレメント24と本体22は、ステンレス鋼やチタニウム、または金属合金のような金属、あるいは、カーボン繊維、グラファイト繊維のような複合材料、あるいは、金属マトリックス複合材料から作られる。同様の軽量な高強度の材料であれば、どのような材料でもこの目的に適している。
【0025】
本体22は、その上方端に一体のまたは取り外し可能なキャップ23を含んでいることが望ましい。キャップ23は、径方向に張り出したショルダー25を有しており、このショルダー25がスリーブ26をフェルールエレメント24に対して押す圧縮力によって、スリーブ26が本体22に固定されるのを容易にしている。ロックワッシャ40は、溝36を利用して本体22とフェルール24との間に軸方向の力を提供する。キャップ23は、実質的に円筒形であることが望ましいが、限定するものではないが楕円形、六角形、八角形、正方形、あるいはいろいろな他の形状を含む、様々な形をキャップ23が有しうるものと思われる。図7には六角形の形状のキャップ23’が示されている。図8−10から即座に明白となるように、キャップ23の他の実施の形態(23’’、23’’’、および23’’’’)が考えられる。これらと他の実施の形態は、本発明の範囲内にあるつもりである。キャップ23の他の実施の形態は、本出願の出願人に譲渡された米国特許出願番号11/607,707号に記載され開示されたように構成することができ、参照することにより本発明に組み入れられる。さらに別の実施の形態では、キャップ23を本体22に螺合可能に装着することができる。これらの実施の形態のいずれにおいても、質量42を任意に選択して本体22の内部、またはキャップの23の内部に装着し、防振プラグのような振動ダンパとウエイトのどちらか、あるいは、米国特許出願番号11/607,707号に記載されているように防振プラグとウエイトの両方とすることができる。任意の開口41は、キャップ23のほぼ中心を通って典型的に供給されており、続いて任意の質量42を通って、例えば螺合可能な取付け具(図示されていない)を用いて、任意の質量42を配置し保持するのに使用することができる。任意の質量42がウエイトの場合、このウエイト42は、ユーザー次第で適用範囲が約1グラムから約1500グラムの範囲とすることが可能なタングステン材であることが望ましい。ウエイトは、ゴルフクラブで使用するのに、約10グラムから40グラムの範囲とすることが、より望ましい。他の実施の形態では、ウエイトは、米国特許出願番号11/607,707号に記載されているように、取り外し可能なキャップ23の中に封入してもよい。
【0026】
上述したように、改良したグリップ20を交換可能なデザインとしたことの利点は、任意の質量42をウエイトの代わりに、または、ウエイトと組み合わせて制振プラグとして任意に使用することができることにある。即座に明らかとなるように、制振プラグ42は、必要な場合にはその内部に収容されるウエイトを有しており、どのような長さであっても本体22あるいはシャフト14の内部に装着することができる。制振プラグ42の長さを調整することによって、ユーザーは所望の振動減衰量を選択することができる。分離したウエイトとともに制振プラグを使用することの利点は、さらに衝撃を吸収し振動を減衰するための弾性材料と一緒に制振プラグを作ることができることにある。適当な構造はもちろんのこと、これらの利点とその他は、先に参照した本発明に組み込まれる米国特許出願でより詳しく記載されている。
【0027】
ここで、図4に目を向けると、間隔をあけた複数のスプラインまたはリブ44は、本体22の外側表面の長手方向に沿って延在しており、スリーブ26の対応する溝46と噛合している。これらのスプラインは、物理的な活動中にスリーブ26がスリップしたり回転するのを防止する。この実施の形態においては、金属製のワイヤや、ロッド、あるいは、エラストマー製の線やロッドなど、任意の細長いロッド48がスリーブ26のリッジ49のうちの一つの中央に公正に配置されて、スプライン44の間にグリップ20のバックライン(reminder rib)50を形成している。バックライン50は、グリップを正しい位置で握るのを容易にするためのものとゴルファーに認知され使用されたデバイスである。バックライン50の配置は、ロッド48の位置を、リッジ49の中心位置のどちら側にも約5度から約15度の範囲に位置させることにより、調整することができる。図5には、中心位置のどちら側にも約5度の位置にロッドを配置する特徴を描いたが、この範囲は約15度ほど延長することができることを理解されるべきである。
【0028】
スリーブ26は、ゴム、エラストマー、または熱可塑性材料のうちの一つもしくはそれ以上の層、あるいはこれらの材料の組み合わせから構成することができる。これらの層をアレンジすることによりデュロメータ値(硬度)を変化させることができる。デュロメータ値或いはデュロメータ比は、ゴム、合成樹脂或いは他の非金属材料の硬さを測定する世界標準である。デュロメータ値とデュロメータ比は、米国材料試験協会(American Society for Testing and Material)のASTM D2240に説明されている。一実施の形態を例示すると、本体にぴったり合うよう装着されるスリーブの内側表面52は、ショアA硬さで約25から約50の範囲の硬度を有している。スリーブ26の外側表面または表層54は、好ましくはショアA硬さで約25から約90の範囲のデュロメータ値を有することができる。どのようなデュロメータ値でも組み合わせて使用することにより、硬い内側部分と組み合わせてユーザーの望み次第の良好な摩擦品質と触感を伴うグリップの感触とすることができる。スリーブ26用の他の公知のグリップ材料には、コードを埋め込んだゴム、熱可塑性材、シリコン材、レザー、カーボンケブラー、天然ゴムおよび合成ゴム、あるいは、これらの組み合わせが含まれる。
【0029】
ゴルフグリップを交換することはゴルフ産業で至極一般的なことであり、ゴルフグリップを交換する手順はよく知られている。本発明の改良された交換可能なグリップ20は、ユーザーが最適の重さ、触感、見た目、吸湿性、制振プラグ、および総質量を選択して任意に適用することができる。本発明のコンセプトは、スイングウエイト、クラブの慣性モーメント、シャフトの硬さやフレックス、クラブの重心を変えたりチューンし、グリップとシャフトシステムのねじり剛性を増加することにある。本発明による交換可能なグリップは、交換可能なエレメント60として一緒に一般的にデザインされた、本体22、スリーブ26、およびその内部に収容されたどのような任意の質量42をゴルフクラブのフェルールエレメント24からユーザーが取り外すことができる。その後、ユーザーは、どの交換可能なエレメント60でも個々にまたは組み合わせて変更することができる。本件によるグリップの利点のうちの一つは、新しいスリーブ26や異なる任意の質量42など、交換可能なエレメント60が分離しており交換することができることにある。上述したようにグリップの様々なエレメントを変更できることにより、ユーザーが異なる状況や環境の幅広い多様性に応じて用具を特に感触にあわせることができる。このことはさらに、グリップ20がフェルールエレメント24を有するどのようなシャフトでも適合するので、ユーザーが様々なシャフトを幅広く多様に選択して任意に適用することができる。本体エレメント60はまた、異なる長さで一般的なサイズのシャフトに使用することもできる。
【0030】
他の実施の形態ではさらに、様々な長さ、構成、あるいは直径など、シャフトの幅広い多様性に合わせてカスタマイズすることができるように、固定されるフェルールエレメントの内径を小さくしてもよい。この適応性により、様々な材料のタイプと長さのシャフトが交換可能なグリップ20に使用することができる。シャフト14は、金属材料や合金材料、あるいはこれに代えて、カーボンやグラファイトの繊維複合材料、さらには、金属系複合材料とすることができる。その結果、在庫品の量が大きく減少し、適応性が大きく増加する。これに加えて、交換可能なクラブヘッドを有するようシャフトが構成されると、交換可能なグリップとの多くの変化と可能性がなお一層考えられる。
【0031】
本発明の原理の適用例を詳細に示して本発明の特定の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの原理から離れることなく別な方法で具体化できることを理解されたい。
【符号の説明】
【0032】
10 ゴルフクラブ、 12 グリップ、 14 シャフト(ハンドル)、 16 クラブヘッド、 20 交換可能なグリップ、 22 本体、 24 フェルールエレメント、 26 スリーブ、 30 フェルールエレメントの上端(ネジ部分)、 32 本体の雌ネジ内面(ネジ)、 34 フェルールエレメントのテーパー下方端、 36 環状溝、 38 トップエッジ(トップリッジ)、 40 ロックワッシャ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンドグリップまたはスポーツ用グリップ、特に、衝撃伝達用具に用いるグリップに適した新規で改良された交換可能なグリップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日の市場には各種の用具に使用することができる種々の形態のグリップが存在する。これらの用具は、ハンマーハンドルや他のハンドツールなどから、テニス、スカッシュ、ラケットボールのラケットやゴルフクラブなどのスポーツ用具まで広範囲にわたっている。本発明は特にゴルフクラブのグリップに適したものとして以下に説明するが、本発明はゴルフクラブのグリップのみに限定されるものではなく、衝撃伝達用具に使用するスポーツ用グリップやハンドグリップまで及ぶことは即座に明らかになるだろう。
【0003】
従来、ゴルフクラブのグリップは、主として、ハンドルの周囲に巻き付けた皮革から構成されている。近年では、一体成形したゴム製のグリップが利用され、今日でも広く使用されている。最近のいろいろな成形したゴム製のグリップには、ゴム製のスリーブやアンダーリスティングの周囲に皮革や合成皮革を螺旋状に巻き付け、あるいは、代わりにアンダーリスティングの上に単一のパネルを覆ったハンドルを使用するという考えがある。今日では、グリップは広範囲の種々の材料の組合せから製造されている。
【0004】
衝撃伝達用具に衝撃や力を伝達したり、或いは、衝撃伝達用具から衝撃や力を受ける交換可能なグリップには、依然として改良する必要性が存在する。グリップを交換可能とすることは、幅広いいろいろな状況の下で使用あるいは適用するための特定のグリップを選択するのに大きな適応性を与えている。使用者は、与えられた情況の下で望むように使用するために必要なぴったりのグリップのタイプを選択することができる。グリップにはまた、殆ど或いは全くスリップすることがなく、トルクに対する抵抗力が良好で、衝撃吸収品質が良好なしっかりした握りを提供することができるよう構成されることも望まれる。
【0005】
交換可能なグリップはさらに、例えば制振ダンパの追加や、スイングウエイトコントロール用の追加ウエイト、あるいは、様々な材料を組み合わせた互換性があるスリーブを備えた多数のタイプの握り面といった、グリップの特徴を増強して幅広い多様性を持たせることができる。スイングウエイトコントロール、ハンドルの硬さ、フレックスコントロール(曲がり易さのコントロール)、衝撃吸収は、用具からの衝撃を改善するための重要な要素のいくつかである。ユーザーに提供するグリップを複数のオプションに合わせるという考えは、多数のグリップと多数の用具の必要性を最小にする。
【0006】
このように、与えられた作用のなかでユーザーの要求に合わせて、衝撃を伝達する用具や道具のハンドルやシャフトを正しく握って感じるようユーザーが選択することができる交換可能なグリップを備えることが要望されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の説明では、特徴の幅広い多様性を提供する衝撃伝達用具用の交換可能なグリップについて説明する。
【0008】
本発明の説明における改良された交換可能なグリップは、グリップの上方部分を形成する本体を含んでいる。本体は、内側表面にネジを備えた空洞部分を下方端に有しており、また、上方端にキャップを含んでいる。本体は、グリップの下方部分を形成するフェルールエレメントと係合または噛合するよう構成されている。フェルールエレメントは、ネジ部分をフェルールエレメントの上方端の外側表面に含んでいる。フェルールエレメントのネジ部分が本体のネジの部分と噛合し係合することによって本体をフェルールエレメントにしっかりと装着している。フェルールエレメントは、その下方端が衝撃伝達用具のシャフトに装着されている。スリーブは、本体の外側表面に配置されて握り面となっている。
【0009】
本発明の説明は、交換可能なグリップを備えたゴルフクラブも関係している。
【0010】
本発明の特徴とする種々の新規な特性は、本説明に添付され本説明の一部を構成する請求の範囲に示されている。本発明の説明および使用することにより得られる利点をより一層理解するために、添付の図面、および記載事項を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、ゴルフクラブの斜視図である。
【0012】
【図2】図2は、本発明の説明の実施の一形態に基づいた、部分的に分解された交換可能なゴルフグリップの断面図である。
【0013】
【図3】図3は、図2に示されたグリップを組み立てた断面図である。
【0014】
【図4】図4は、図3に示されたグリップの線4−4に沿った断面図である。
【0015】
【図5】図5は、他の実施の形態を示した図4と同様の部分断面図である。
【0016】
【図6】図6は、本発明の説明の他の実施の形態を示した図2と同様の部分断面図である。
【0017】
【図7】図7は、キャップの平面図である。
【0018】
【図8】図8は、キャップの他の実施の形態を示した図7と同様の図である。
【0019】
【図9】図9は、キャップの他の実施の形態を示した図7および8と同様の図である。
【0020】
【図10】図10は、キャップの他の実施の形態を示した図7−9と同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図を参照すると、図は本発明の説明を限定するものではなく、同様のまたは類似の特徴には、いくつかの図を通して同様の数字を示しており、特に図1においては符号10で示したゴルフクラブが示されている。ゴルフクラブ10は、ゴルフクラブグリップ12、シャフトまたはハンドル14、およびクラブヘッド16を含んでおり、最もベーシックに形成されている。ゴルフクラブは、しかしながら、衝撃伝達用具の一例である。この技術分野で公知の衝撃伝達用具の数多くの他の例が存在する。ここで用いられる“衝撃伝達用具”の用語は、対象物或いは用具に対して、打つ、衝撃を与える、または、力を作用させ、或いは逆に、用具から衝撃や力を受けるために使用される、スポーツ用具及び道具を含むことを意味している。テニスラケット、スカッシュラケット、ラケットボールラケット、ラクロスグリップ、釣竿のハンドル、自転車のハンドル、オートバイのハンドル、ギアシフトレバー、野球のグリップが、ほんの一例として、“衝撃伝達用具”の用語に含まれることを意味している。当然に、他に多くのものがあり、また、まだなお発展しているかもしれないさらに多くのスポーツアイテムもおそらくあるであろう。これらは全て本発明の範囲内にあることが想像される。また、“衝撃伝達用具”の用語は、ハンマーハンドルやドライバーハンドルなどの道具のハンドルに限定されないことを含むことも意味している。
【0022】
図1に示されたゴルフクラブのグリップ12は、この技術分野では一般にスリップオン形式のゴルフクラブグリップとして知られている。“スリップオン”の用語は、ハンドル或いはシャフト14上でスライドして接着テープやその組み合わせによってそれに固定されるようにデザインされたグリップに単純にあてはめたものである。グリップのこれらの形式は、今日では多くの衝撃伝達用具に幅広く使用されている。多くのグリップは、ゴム複合材、合成樹脂、合成ゴム、熱可塑性材などの弾性材料から形成されており、これらの材料にファイバーやコードを埋め込むこともできる。ゴルフクラブグリップ12はゴルフクラブ10のシャフト14から取り外すことが可能であるが、グリップ12を再利用することはできないので、グリップを交換する場合には、グリップを切断してシャフトから取り除く。
【0023】
図2を参照すると、部分的に分解された本発明による交換可能なグリップ20が断面図で示されている。交換可能なグリップ20は、3つの部品、すなわち本体22、フェルールエレメント24、およびスリーブ26から基本的に構成されている。本体22は、ゴルフクラブのシャフト14に取り付けられているフェルールエレメント24に対してねじ込み可能に装着される。スリーブ26は本体22を覆っている。3つの部品に関してそれぞれ後でより詳細に説明するが、これら3つの部品がユーザーに供給するオプションと高めている特徴には幅広い多様性がある。
【0024】
フェルールエレメント24は、変更された(長さが減少された)ゴルフクラブのシャフト14の上端にしっかりと装着される。フェルールエレメント24の上方端30は、本体22の雌ネジ内面32を螺合可能に受けることができるよう構成された雄ネジ部分を有している。フェルールエレメント24と本体22のネジ部分は、角ネジであることが望ましいが、本体22をフェルールエレメント24にしっかり固定するよう機能するものであれば、これらがどのような通常のネジ切りされた構成部品であってもよい。フェルールエレメント24は、ゴルフクラブヘッドの方向に先細となるテーパー下方端34を有している。フェルールエレメントの下方端34のトップエッジ38に形成された環状溝36は、本体22をフェルールエレメント24に対してしっかりした装着を維持するためロックワッシャ40に特に合わせられている。この目的のために、ロックワッシャ40は、どのような材質および/または形状でもよく、限定されることはないが、弾性材料または金属材料から作られたものを含むことができる。グリップ20のフェルールエレメント24と本体22は、ステンレス鋼やチタニウム、または金属合金のような金属、あるいは、カーボン繊維、グラファイト繊維のような複合材料、あるいは、金属マトリックス複合材料から作られる。同様の軽量な高強度の材料であれば、どのような材料でもこの目的に適している。
【0025】
本体22は、その上方端に一体のまたは取り外し可能なキャップ23を含んでいることが望ましい。キャップ23は、径方向に張り出したショルダー25を有しており、このショルダー25がスリーブ26をフェルールエレメント24に対して押す圧縮力によって、スリーブ26が本体22に固定されるのを容易にしている。ロックワッシャ40は、溝36を利用して本体22とフェルール24との間に軸方向の力を提供する。キャップ23は、実質的に円筒形であることが望ましいが、限定するものではないが楕円形、六角形、八角形、正方形、あるいはいろいろな他の形状を含む、様々な形をキャップ23が有しうるものと思われる。図7には六角形の形状のキャップ23’が示されている。図8−10から即座に明白となるように、キャップ23の他の実施の形態(23’’、23’’’、および23’’’’)が考えられる。これらと他の実施の形態は、本発明の範囲内にあるつもりである。キャップ23の他の実施の形態は、本出願の出願人に譲渡された米国特許出願番号11/607,707号に記載され開示されたように構成することができ、参照することにより本発明に組み入れられる。さらに別の実施の形態では、キャップ23を本体22に螺合可能に装着することができる。これらの実施の形態のいずれにおいても、質量42を任意に選択して本体22の内部、またはキャップの23の内部に装着し、防振プラグのような振動ダンパとウエイトのどちらか、あるいは、米国特許出願番号11/607,707号に記載されているように防振プラグとウエイトの両方とすることができる。任意の開口41は、キャップ23のほぼ中心を通って典型的に供給されており、続いて任意の質量42を通って、例えば螺合可能な取付け具(図示されていない)を用いて、任意の質量42を配置し保持するのに使用することができる。任意の質量42がウエイトの場合、このウエイト42は、ユーザー次第で適用範囲が約1グラムから約1500グラムの範囲とすることが可能なタングステン材であることが望ましい。ウエイトは、ゴルフクラブで使用するのに、約10グラムから40グラムの範囲とすることが、より望ましい。他の実施の形態では、ウエイトは、米国特許出願番号11/607,707号に記載されているように、取り外し可能なキャップ23の中に封入してもよい。
【0026】
上述したように、改良したグリップ20を交換可能なデザインとしたことの利点は、任意の質量42をウエイトの代わりに、または、ウエイトと組み合わせて制振プラグとして任意に使用することができることにある。即座に明らかとなるように、制振プラグ42は、必要な場合にはその内部に収容されるウエイトを有しており、どのような長さであっても本体22あるいはシャフト14の内部に装着することができる。制振プラグ42の長さを調整することによって、ユーザーは所望の振動減衰量を選択することができる。分離したウエイトとともに制振プラグを使用することの利点は、さらに衝撃を吸収し振動を減衰するための弾性材料と一緒に制振プラグを作ることができることにある。適当な構造はもちろんのこと、これらの利点とその他は、先に参照した本発明に組み込まれる米国特許出願でより詳しく記載されている。
【0027】
ここで、図4に目を向けると、間隔をあけた複数のスプラインまたはリブ44は、本体22の外側表面の長手方向に沿って延在しており、スリーブ26の対応する溝46と噛合している。これらのスプラインは、物理的な活動中にスリーブ26がスリップしたり回転するのを防止する。この実施の形態においては、金属製のワイヤや、ロッド、あるいは、エラストマー製の線やロッドなど、任意の細長いロッド48がスリーブ26のリッジ49のうちの一つの中央に公正に配置されて、スプライン44の間にグリップ20のバックライン(reminder rib)50を形成している。バックライン50は、グリップを正しい位置で握るのを容易にするためのものとゴルファーに認知され使用されたデバイスである。バックライン50の配置は、ロッド48の位置を、リッジ49の中心位置のどちら側にも約5度から約15度の範囲に位置させることにより、調整することができる。図5には、中心位置のどちら側にも約5度の位置にロッドを配置する特徴を描いたが、この範囲は約15度ほど延長することができることを理解されるべきである。
【0028】
スリーブ26は、ゴム、エラストマー、または熱可塑性材料のうちの一つもしくはそれ以上の層、あるいはこれらの材料の組み合わせから構成することができる。これらの層をアレンジすることによりデュロメータ値(硬度)を変化させることができる。デュロメータ値或いはデュロメータ比は、ゴム、合成樹脂或いは他の非金属材料の硬さを測定する世界標準である。デュロメータ値とデュロメータ比は、米国材料試験協会(American Society for Testing and Material)のASTM D2240に説明されている。一実施の形態を例示すると、本体にぴったり合うよう装着されるスリーブの内側表面52は、ショアA硬さで約25から約50の範囲の硬度を有している。スリーブ26の外側表面または表層54は、好ましくはショアA硬さで約25から約90の範囲のデュロメータ値を有することができる。どのようなデュロメータ値でも組み合わせて使用することにより、硬い内側部分と組み合わせてユーザーの望み次第の良好な摩擦品質と触感を伴うグリップの感触とすることができる。スリーブ26用の他の公知のグリップ材料には、コードを埋め込んだゴム、熱可塑性材、シリコン材、レザー、カーボンケブラー、天然ゴムおよび合成ゴム、あるいは、これらの組み合わせが含まれる。
【0029】
ゴルフグリップを交換することはゴルフ産業で至極一般的なことであり、ゴルフグリップを交換する手順はよく知られている。本発明の改良された交換可能なグリップ20は、ユーザーが最適の重さ、触感、見た目、吸湿性、制振プラグ、および総質量を選択して任意に適用することができる。本発明のコンセプトは、スイングウエイト、クラブの慣性モーメント、シャフトの硬さやフレックス、クラブの重心を変えたりチューンし、グリップとシャフトシステムのねじり剛性を増加することにある。本発明による交換可能なグリップは、交換可能なエレメント60として一緒に一般的にデザインされた、本体22、スリーブ26、およびその内部に収容されたどのような任意の質量42をゴルフクラブのフェルールエレメント24からユーザーが取り外すことができる。その後、ユーザーは、どの交換可能なエレメント60でも個々にまたは組み合わせて変更することができる。本件によるグリップの利点のうちの一つは、新しいスリーブ26や異なる任意の質量42など、交換可能なエレメント60が分離しており交換することができることにある。上述したようにグリップの様々なエレメントを変更できることにより、ユーザーが異なる状況や環境の幅広い多様性に応じて用具を特に感触にあわせることができる。このことはさらに、グリップ20がフェルールエレメント24を有するどのようなシャフトでも適合するので、ユーザーが様々なシャフトを幅広く多様に選択して任意に適用することができる。本体エレメント60はまた、異なる長さで一般的なサイズのシャフトに使用することもできる。
【0030】
他の実施の形態ではさらに、様々な長さ、構成、あるいは直径など、シャフトの幅広い多様性に合わせてカスタマイズすることができるように、固定されるフェルールエレメントの内径を小さくしてもよい。この適応性により、様々な材料のタイプと長さのシャフトが交換可能なグリップ20に使用することができる。シャフト14は、金属材料や合金材料、あるいはこれに代えて、カーボンやグラファイトの繊維複合材料、さらには、金属系複合材料とすることができる。その結果、在庫品の量が大きく減少し、適応性が大きく増加する。これに加えて、交換可能なクラブヘッドを有するようシャフトが構成されると、交換可能なグリップとの多くの変化と可能性がなお一層考えられる。
【0031】
本発明の原理の適用例を詳細に示して本発明の特定の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの原理から離れることなく別な方法で具体化できることを理解されたい。
【符号の説明】
【0032】
10 ゴルフクラブ、 12 グリップ、 14 シャフト(ハンドル)、 16 クラブヘッド、 20 交換可能なグリップ、 22 本体、 24 フェルールエレメント、 26 スリーブ、 30 フェルールエレメントの上端(ネジ部分)、 32 本体の雌ネジ内面(ネジ)、 34 フェルールエレメントのテーパー下方端、 36 環状溝、 38 トップエッジ(トップリッジ)、 40 ロックワッシャ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衝撃伝達用具用の交換可能なグリップであって、
該グリップの上方部分を形成しており、内側表面にネジを備えた空洞部分を下方端に有し、キャップを上方端に有する、本体と、
前記グリップの下方を形成しており、ネジ部分を上方端の外側表面に有し、該ネジ部分が前記本体の前記ネジと係合するよう構成されており、衝撃伝達用具のシャフトに装着されるよう構成された下方端を有する、フェルールエレメントと、
前記本体を覆い握り面となるスリーブと、
を備えてなる衝撃伝達用具用の交換可能なグリップ。
【請求項2】
前記フェルールエレメントの前記下方端が、さらに、前記下方端のトップリッジ(a top ridge)の環状溝と、その内部に配置されて前記本体の前記ネジの部分を前記フェルールエレメントの上方端の前記ネジ部分とシール係合するロックワッシャとを備えている、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項3】
前記本体の外側表面が、さらに、前記スリーブの内側表面の対応する複数の溝と噛合するように、間隔をあけて構成された複数のスプラインを備えてなる、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項4】
前記フェルールエレメントが、さらに、前記下方端の独楽の稜線に環状溝を備えており、その内部に弾性を有するワッシャが配置されて前記本体の前記ネジの部分を前記フェルールエレメントの上方端の前記ネジ部分とシール係合している、請求項3に記載の交換可能なグリップ。
【請求項5】
さらに、ロッドが前記スリーブ内のリッジに配置されてなり、グリップの外側表面にバックライン(a reminder rib)を形成している、請求項4に記載の交換可能なグリップ。
【請求項6】
さらに前記空洞の本体内に任意の質量(a selected mass)が配置されてなる、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項7】
前記任意の質量は、前記空洞の本体内に配置された制振ダンパからなる、請求項6に記載の交換可能なグリップ。
【請求項8】
前記任意の質量は、タングステンのウエイトからなる、請求項6に記載の交換可能なグリップ。
【請求項9】
前記本体は、チタニウム、カーボン繊維、グラファイト繊維、金属マトリックス複合材料、および合金からなるグループから選択された一つまたはそれより多い材料により構成されてなる、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項10】
前記スリーブは、弾性材料、熱可塑性材料、合成ゴム材料、天然ゴム材料、およびシリコン材料からなるグループから選択された一つまたはそれより多い材料により構成されてなる、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項11】
前記タングステンウエイトは、約1グラムから約1500グラムの範囲のウエイトからなる、請求項8に記載の交換可能なグリップ。
【請求項12】
前記任意の質量は、前記キャップの中空の部分内に受けられた制振プラグからなる、請求項6に記載の交換可能なグリップ。
【請求項13】
前記任意の質量は、前記キャップの中空の部分内に配置されたウエイトからなる、請求項6に記載の交換可能なグリップ。
【請求項14】
前記スリーブは、弾性材料、熱可塑性材料、合成ゴム材料、天然ゴム材料、およびシリコン材料からなるグループから選択された少なくとも二つの材料からなり、該少なくとも二つの材料は、異なるデュロメーター値を有している、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項15】
前記グリップは、ゴルフクラブグリップを構成している、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項16】
交換可能なグリップを有する改良されたゴルフクラブであって、
上方端と下方端を有するシャフトと、
該シャフトの下方端に装着されるクラブヘッドと、
前記シャフトの上方端に装着されるフェルールエレメントとを備えており、
前記フェルールエレメントは、その上方端の外側表面にネジ部分を有しており、前記フェルールエレメントはさらに、前記ネジ部分の、前記シャフトの下方端に最も近い端部に配置された稜線(a ridge)に環状溝を有しており、
弾性ワッシャが前記フェルールエレメントの前記環状溝内に配置されており、
本体はグリップの上方部分を形成しており、前記本体はその下方端の内側表面にネジを備えた空洞部分を有しており、前記本体の内側表面の前記ネジが前記フェルールエレメントの前記ネジ部分と係合されるよう構成されることによって前記本体を前記シャフトの前記フェルールに離脱可能に装着されており、さらに前記本体は上方端にキャップを有しており、該キャップは外側環状ショルダーを有しており、
スリーブは、前記キャップとの間で前記本体の外側表面を覆って、改良されたゴルフクラブの握り面となっている、改良されたゴルフクラブ。
【請求項17】
前記スリーブは、異なるデュロメーター値を有する材料の少なくとも2層からなる、請求項16に記載の改良されたゴルフクラブ。
【請求項18】
前記本体の外側表面は、前記スリーブの内側表面の対応する溝と係合し噛合する複数のスプラインからなる、請求項16に記載の改良されたゴルフクラブ。
【請求項19】
さらに任意のウエイトが前記本体の前記キャップ内に配置されてなる、請求項18に記載の改良されたゴルフクラブ。
【請求項20】
さらにロッドが前記グリップの内部であって、前記スリーブの内側表面のリッジに、且つ、前記本体の外側表面の前記スプライン間に配置されて、前記スリーブの外側表面にバックライン(a reminder rib)を形成している、請求項18に記載の改良されたゴルフクラブ。
【請求項1】
衝撃伝達用具用の交換可能なグリップであって、
該グリップの上方部分を形成しており、内側表面にネジを備えた空洞部分を下方端に有し、キャップを上方端に有する、本体と、
前記グリップの下方を形成しており、ネジ部分を上方端の外側表面に有し、該ネジ部分が前記本体の前記ネジと係合するよう構成されており、衝撃伝達用具のシャフトに装着されるよう構成された下方端を有する、フェルールエレメントと、
前記本体を覆い握り面となるスリーブと、
を備えてなる衝撃伝達用具用の交換可能なグリップ。
【請求項2】
前記フェルールエレメントの前記下方端が、さらに、前記下方端のトップリッジ(a top ridge)の環状溝と、その内部に配置されて前記本体の前記ネジの部分を前記フェルールエレメントの上方端の前記ネジ部分とシール係合するロックワッシャとを備えている、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項3】
前記本体の外側表面が、さらに、前記スリーブの内側表面の対応する複数の溝と噛合するように、間隔をあけて構成された複数のスプラインを備えてなる、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項4】
前記フェルールエレメントが、さらに、前記下方端の独楽の稜線に環状溝を備えており、その内部に弾性を有するワッシャが配置されて前記本体の前記ネジの部分を前記フェルールエレメントの上方端の前記ネジ部分とシール係合している、請求項3に記載の交換可能なグリップ。
【請求項5】
さらに、ロッドが前記スリーブ内のリッジに配置されてなり、グリップの外側表面にバックライン(a reminder rib)を形成している、請求項4に記載の交換可能なグリップ。
【請求項6】
さらに前記空洞の本体内に任意の質量(a selected mass)が配置されてなる、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項7】
前記任意の質量は、前記空洞の本体内に配置された制振ダンパからなる、請求項6に記載の交換可能なグリップ。
【請求項8】
前記任意の質量は、タングステンのウエイトからなる、請求項6に記載の交換可能なグリップ。
【請求項9】
前記本体は、チタニウム、カーボン繊維、グラファイト繊維、金属マトリックス複合材料、および合金からなるグループから選択された一つまたはそれより多い材料により構成されてなる、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項10】
前記スリーブは、弾性材料、熱可塑性材料、合成ゴム材料、天然ゴム材料、およびシリコン材料からなるグループから選択された一つまたはそれより多い材料により構成されてなる、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項11】
前記タングステンウエイトは、約1グラムから約1500グラムの範囲のウエイトからなる、請求項8に記載の交換可能なグリップ。
【請求項12】
前記任意の質量は、前記キャップの中空の部分内に受けられた制振プラグからなる、請求項6に記載の交換可能なグリップ。
【請求項13】
前記任意の質量は、前記キャップの中空の部分内に配置されたウエイトからなる、請求項6に記載の交換可能なグリップ。
【請求項14】
前記スリーブは、弾性材料、熱可塑性材料、合成ゴム材料、天然ゴム材料、およびシリコン材料からなるグループから選択された少なくとも二つの材料からなり、該少なくとも二つの材料は、異なるデュロメーター値を有している、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項15】
前記グリップは、ゴルフクラブグリップを構成している、請求項1に記載の交換可能なグリップ。
【請求項16】
交換可能なグリップを有する改良されたゴルフクラブであって、
上方端と下方端を有するシャフトと、
該シャフトの下方端に装着されるクラブヘッドと、
前記シャフトの上方端に装着されるフェルールエレメントとを備えており、
前記フェルールエレメントは、その上方端の外側表面にネジ部分を有しており、前記フェルールエレメントはさらに、前記ネジ部分の、前記シャフトの下方端に最も近い端部に配置された稜線(a ridge)に環状溝を有しており、
弾性ワッシャが前記フェルールエレメントの前記環状溝内に配置されており、
本体はグリップの上方部分を形成しており、前記本体はその下方端の内側表面にネジを備えた空洞部分を有しており、前記本体の内側表面の前記ネジが前記フェルールエレメントの前記ネジ部分と係合されるよう構成されることによって前記本体を前記シャフトの前記フェルールに離脱可能に装着されており、さらに前記本体は上方端にキャップを有しており、該キャップは外側環状ショルダーを有しており、
スリーブは、前記キャップとの間で前記本体の外側表面を覆って、改良されたゴルフクラブの握り面となっている、改良されたゴルフクラブ。
【請求項17】
前記スリーブは、異なるデュロメーター値を有する材料の少なくとも2層からなる、請求項16に記載の改良されたゴルフクラブ。
【請求項18】
前記本体の外側表面は、前記スリーブの内側表面の対応する溝と係合し噛合する複数のスプラインからなる、請求項16に記載の改良されたゴルフクラブ。
【請求項19】
さらに任意のウエイトが前記本体の前記キャップ内に配置されてなる、請求項18に記載の改良されたゴルフクラブ。
【請求項20】
さらにロッドが前記グリップの内部であって、前記スリーブの内側表面のリッジに、且つ、前記本体の外側表面の前記スプライン間に配置されて、前記スリーブの外側表面にバックライン(a reminder rib)を形成している、請求項18に記載の改良されたゴルフクラブ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2010−521320(P2010−521320A)
【公表日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−553228(P2009−553228)
【出願日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際出願番号】PCT/IB2008/000528
【国際公開番号】WO2008/110888
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(390033020)イートン コーポレーション (290)
【氏名又は名称原語表記】EATON CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際出願番号】PCT/IB2008/000528
【国際公開番号】WO2008/110888
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(390033020)イートン コーポレーション (290)
【氏名又は名称原語表記】EATON CORPORATION
【Fターム(参考)】
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