説明

交替可能なタッチ部付き化粧品容器

【課題】化粧品容器自体にタッチ部を取り付けて、使用者の手に化粧品の内容物が付かないようにする。また、タッチ部に一つ以上の貫通孔及び多様な形状の貫通孔を設けて、化粧品の内容物がタッチ部の全面に渡って一様に排出されるようにする。また更に、タッチ部の材料として多様な材料を適用して化粧品の内容物が一様に良く広がるようにすると共に、タッチ感をも向上する。
【解決手段】交替可能なタッチ部付き化粧品容器は、一側に開口部110を有し、液状の内容物を入れる収容部100と、該収容部100の該開口部110と結合し、一側に設けられた一つ以上の排出突起210を通じて該内容物を排出する排出部200と、該排出部200の該一つ以上の排出突起210が対応して挿入される一つ以上の貫通孔410を有するタッチ部400と、該タッチ部400を覆いかぶせる蓋部500とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物、例えば液状のファンデーション、ゲル状態と類似な日焼け止めローションなど、使用者の皮膚上に開いて塗り付け得る形態の内容物(以下、「液状の内容物」と称す)を収容する化粧品容器に関し、詳しくは、皮膚に触れるタッチ部を交替可能な化粧品容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液状の内容物に使われる化粧品容器には、タッチ部が別途に備えられなかった。そのため、使用者は手や頬等に該内容物を排出させてから、手で擦って該内容物が一様に広がるようにした。それによって、使用者の手がべたつくか、または一様に広がらないなどの不便さが生じるという不都合があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記の従来技術の問題に鑑みてなされたもので、化粧品容器自体にタッチ部を取り付けて、使用者の手に化粧品の内容物が付かないようにすることを目的とする。
【0004】
また、本発明は、タッチ部を交替可能なものとして、一定な回数を使用の後、使用者が容易に該タッチ部を交替することができるようにすることを目的とする。
【0005】
また更に、本発明は、化粧品の内容物がタッチ部の全面に渡って一様に排出されて、使用者の皮膚上に一様に広がるようにすると共に、感触の優れたタッチ部を備えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、交替可能なタッチ部付き化粧品容器に関するものであって、内容物、例えば液状のファンデーション、ゲル状態と類似な日焼け止めローションなど、使用者の皮膚上に開いて塗り付け得る形態の内容物(以下、「液状の内容物」と称す)を収容する化粧品容器に関し、詳しくは、皮膚に触れるタッチ部を交替可能な化粧品容器に関するものである。
【0007】
本発明による交替可能なタッチ部付き化粧品容器は、一側に開口部を有し、液状の内容物を入れる収容部と、該収容部の該開口部と結合し、一側に設けられた一つ以上の排出突起を通じて該内容物を排出する排出部と、該排出部の該一つ以上の排出突起が対応して挿入する一つ以上の貫通孔を有するタッチ部と、該タッチ部を覆いかぶせる蓋部とを含む。
【0008】
ここで、前記排出部の内面には係止突起が設けられ、前記タッチ部の外面には前記係止突起と係合する係止溝が設けられ、または、前記排出部の内面には係止溝が設けられ、前記タッチ部の外面には前記係止溝と係合する係止突起が設けられてもよい。
【0009】
また、本発明による交替可能なタッチ部付き化粧品容器は、一側に開口部を有し、液状の内容物を入れる収容部と、前記収容部の前記開口部と結合し、一側に設けられた一つ以上の排出突起を通じて該内容物を排出する排出部と、前記排出部の前記一つ以上の排出突起が対応して挿入される一つ以上の貫通孔を備えるタッチ部と、前記排出部と結合し、前記タッチ部を収容する支持部と、前記タッチ部を覆いかぶせる蓋部とを含む。
【0010】
ここで、前記支持部の内面には係止突起が設けられ、前記タッチ部の外面には前記係止突起と係合する係止溝が設けられ、または、前記支持部の内面には係止溝が設けられ、前記タッチ部の外面には前記係止溝と係合する係止突起が設けられてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、化粧品容器に交替可能なタッチ部を取付けて、使用者の手に化粧品の内用物がつかないようにするという効果を奏する。
【0012】
本発明は、タッチ部に一つ以上の貫通孔及び多様な形状の貫通孔を設けて、化粧品の内容物がタッチ部の全面に渡って一様に排出されるようにするという効果を奏する。
【0013】
本発明は、タッチ部の材料として多様な材料を適用でき、化粧品の内容物が一様に良く広がるようにすると共に、タッチ感をも向上するという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下では、図面を参照しながら、本発明をより具体的に説明する。図1は、本発明による化粧品容器の組立前状態を示す断面図であって、図1に示した本発明による化粧品容器の一実施の形態は収容部100と、排出部200と、支持部300と、タッチ部400と、蓋部500とを含む。
【0015】
本発明による収容部100は、開口部110を有し、液状の内容物を収容することができる。
【0016】
本発明による排出部200は、内部の貫通する排出突起210を有する。排出部200は図1に示すように、収容部100の開口部110と螺合しているが、その他、凹凸結合など様々な仕組みで結合してもよい。また、本発明による収容部100と排出部200とは、互いに分離されない一体型として構成してもよい。
【0017】
本発明による支持部300には、タッチ部400を固定するための係止突起310を形成することができる。係止突起310にタッチ部400の係止溝430が係合することによって、支持部300とタッチ部400とは結合することができる。そして、支持部300が収容部100及び/又は排出部200と結合すると、タッチ部400の係止溝430の下部が押し当てられることによって、より堅固な結合が成され得る。
【0018】
本発明によるタッチ部400には、内部を貫通する貫通孔410が設けられており、排出部200がタッチ部400に結合される際、排出部200の排出突起210が該貫通孔410に嵌挿される。
【0019】
本発明による蓋部500は、排出突起栓510及び鏡530を有する。排出突起栓510は蓋部500の内部上面に設けられ、タッチ部400の貫通孔410上側に若干挿入して、排出部200の排出突起210から液状の内容物が漏れ出すことを防ぐ働きをする。このため、本発明による排出部200の排出突起210は、タッチ部400の上面と同じ高さに設けられてもよく、より好ましくは、タッチ部400の上面の高さより低い高さに設けられてもよい。これは本発明による化粧品容器を使用者の皮膚にタッチするとき、皮膚に排出突起210が直接触れると、皮膚を損傷する恐れを防止するという面がある。
【0020】
蓋部500の外面には鏡530を取り付けてもよい。図1の場合、その外部の上面に鏡530を取り付けているが、側面に取り付けてもよい。
【0021】
図1に示す本発明の実施の形態の場合、使用者はタッチ部400のみを交替してもよく、支持部300と互いに結合されたタッチ部400とを交替してもよい。
【0022】
図2は、本発明の一実施の形態による化粧品容器のタッチ部に関する断面図である。ここで、タッチ部400は、その外径を排出部200の内径と略同一に設けて嵌挿させてもよく、その外径を排出部200の内径より若干大きく設けて、排出部200内に圧入させてもよい(図2の(a)参照)。
【0023】
また、排出部200には係止突起230を設け、タッチ部400にはそれに対応する係止溝430を設けて、これらの両方を係合したり(図2の(b)参照)、排出部200には係止溝250を設け、タッチ部400にはそれに対応する係止突起450を設けて、これらの両方を係合してもよい(図2の(c)参照)。
【0024】
図2に示した本発明の実施の形態の場合、使用者はタッチ部400のみを交替してもよく、排出部200とタッチ部400とが結合したものを交替してもよい。
【0025】
図3は、本発明の他の実施の形態による化粧品容器のタッチ部に関する断面図であって、図1に示したことと類似である。この実施の形態において、排出部200と支持部300との嵌め込み(図3の(a)参照)、及び係止溝と係止突起との係合(図3の(b)及び(c)参照)は、図2の(a)、(b)及び(c)で示した内容と同じである。
【0026】
図4は、本発明の実施の形態によるタッチ部の貫通孔の変形例を示す平面図である。本発明による排出部200の排出突起210は、一つ以上設けてもよく、これに対応して排出突起210が挿入されるタッチ部400の貫通孔410も一つ以上設けてもよい(図4の(a)及び(b)参照)。
【0027】
また、排出突起210の形状は多様に形成されてもよく、それに対応して貫通孔410の形状も多様に形成されてもよい。一方、排出突起210の形状は円形であってもよく、貫通孔410の形状はT字形(図4の(c)参照)、十字型(図4の(d)参照)等、多様に設けられてもよい。
【0028】
タッチ部400の形状も多様に設けられてもよく、例として、長楕円形の場合、貫通孔410の形状を上下の長く延びる十字型に設けて(図4の(d)参照)、液状の内容物がタッチ部400の表面に迅速に一様に塗布されるようにすることができる。
【0029】
一方、本発明による化粧品容器には、多様な性質を有する液状の内容物を収容することができる。尚、化粧品の特性の上、オイルが含まれ得るので、本発明によるタッチ部400の材料はオイルを少なく吸収する耐油性材料からなることが望ましい。
【0030】
尚、本発明によるタッチ部400は、使用者の皮膚をタッチしながら液状の内容物を一様に繰り広げる働きをするので、ある程度の弾性を有することが望ましい。このため、本発明によるタッチ部400の材料は一例として、ポリウレタン材料、シリコン材料及び発疱ゴム材料の群のうちのいずれかからなることが望ましい。更に、発疱ゴム材料は一例として、耐油性の他にも、耐摩耗性及び耐久性に優れたニトリル・ブタジエン・ゴム(NBR:Nitrile Butadiene Rubber)からなることが望ましい。
【0031】
図5は、本発明の実施の形態によるタッチ部の材料の変形例を示す断面図である。本発明によるタッチ部400は、単一材料からなってもよく(図5の(a)参照)、タッチ部400の上面に毛を植設した植毛部600を更に取り付けてもよい(図5の(b)参照)。
【0032】
本発明による植毛部600は、皮膚タッチ感を向上すると共に、液状の内容物が皮膚上で一様に広がるような働きをする。本発明による植毛部600は、一例としてナイロン・パイル(nylon pile)からなることが望ましい。
【0033】
図6は、本発明による排出部200にパッキング270を更に取り付けたことを示す断面図である。本発明による化粧品容器に収容される液状の内容物が、外部に漏れ出さないようにするために、図6に示すように、排出部200の内には排出突起210の内側を貫通する孔と連通する貫通孔を有するパッキング270が更に取り付けられ、収容部100の開口部110はパッキング270と対応する形状に設けられ、収容部100と排出部200との間をパッキング270によってシールすることが望ましい。パッキング270の素材としては、漏水及び漏油の防止目的に一般に使われているものを適用してもよい。また、排出部200及びパッキング270は異なる素材を用いてもよく、同じ素材を用いてもよい。
【0034】
図7は、図1の化粧品容器が組み立てられた状態の断面図である。図1及び図7には、支持部300が排出部200と結合する実施の形態を示しているが、支持部300が収容部100と結合する実施の形態も勿論可能である。また、図1及び図7では、タッチ部400の形状は、上部が幅広で下部が幅狭の形状になっているが、上下同一直径の形状も当然可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明による化粧品容器の組立前状態を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態による化粧品容器のタッチ部に関連する断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態による化粧品容器のタッチ部に関連する断面図である。
【図4】本発明の実施の形態によるタッチ部の貫通孔の変形例を示す平面図である。
【図5】本発明の実施の形態によるタッチ部の材料の変形例を示す断面図である。
【図6】本発明による排出部にパッキングを更に設けたことを示す断面図である。
【図7】図1の化粧品容器が組み立てられた状態の断面図である。
【符号の説明】
【0036】
100 収容部
110 開口部
200 排出部
210 排出突起
230 係止突起
250 係止溝
270 パッキング
300 支持部
310 係止突起
330 係止溝
400 タッチ部
410 貫通孔
430 係止溝
450 係止突起
500 蓋部
510 排出突起栓
530 鏡
600 植毛部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一側に開口部を有し、液状の内容物を入れる収容部と、
前記収容部の前記開口部と結合し、一側に設けられた一つ以上の排出突起を通じて該内容物を排出する排出部と、
前記排出部の前記一つ以上の排出突起が対応して挿入される一つ以上の貫通孔を備えるタッチ部と、
前記タッチ部を覆いかぶせる蓋部と
を含むことを特徴とする交替可能なタッチ部付き化粧品容器。
【請求項2】
前記排出部の内面には係止突起が設けられ、前記タッチ部の外面には前記係止突起と係合する係止溝が設けられ、
または、
前記排出部の内面には係止溝が設けられ、前記タッチ部の外面には前記係止溝と係合する係止突起が設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の交替可能なタッチ部付き化粧品容器。
【請求項3】
一側に開口部を有し、液状の内容物を入れる収容部と、
前記収容部の前記開口部と結合し、一側に設けられた一つ以上の排出突起を通じて該内容物を排出する排出部と、
前記排出部の前記一つ以上の排出突起が対応して挿入される一つ以上の貫通孔を備えるタッチ部と、
前記排出部と結合し、前記タッチ部を収容する支持部と、
前記タッチ部を覆いかぶせる蓋部と
を含むことを特徴とする交替可能なタッチ部付き化粧品容器。
【請求項4】
前記支持部の内面には係止突起が設けられ、前記タッチ部の外面には前記係止突起と係合する係止溝が設けられ、
または、
前記支持部の内面には係止溝が設けられ、前記タッチ部の外面には前記係止溝と係合する係止突起が設けられる
ことを特徴とする請求項3に記載の交替可能なタッチ部付き化粧品容器。
【請求項5】
前記タッチ部が、耐油性の材料からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の交替可能なタッチ部付き化粧品容器。
【請求項6】
前記タッチ部が、ポリウレタン材料、シリコン材料及び発疱ゴム材料の群のうちのいずれかからなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の交替可能なタッチ部付き化粧品容器。
【請求項7】
前記発疱ゴム材料が、ニトリル・ブタジエン・ゴムであることを特徴とする請求項6に記載の交替可能なタッチ部付き化粧品容器。
【請求項8】
前記タッチ部の上面に、植毛部が更に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の交替可能なタッチ部付き化粧品容器。
【請求項9】
前記植毛部が、ナイロン・パイルからなることを特徴とする請求項8に記載の交替可能なタッチ部付き化粧品容器。
【請求項10】
前記蓋部の内部上面には、前記排出部の排出突起を塞ぐ排出突起栓が更に設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の交替可能なタッチ部付き化粧品容器。
【請求項11】
前記蓋部の外面に、鏡が更に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の交替可能なタッチ部付き化粧品容器。
【請求項12】
前記排出部の内面には、前記排出突起と連通するパッキングが更に取り付けられ、
前記収容部の前記開口部が前記パッキングと対応する形状に設けられ、
前記収容部と前記排出部とがパッキング結合することによってシールされている
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の交替可能なタッチ部付き化粧品容器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−55153(P2008−55153A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−210633(P2007−210633)
【出願日】平成19年8月13日(2007.8.13)
【出願人】(507272706)エスアンドピーワールドリミテッド (2)