説明

交通信号制御機

【課題】横断歩道の歩行者用灯器とその横断歩道に交差する道路の車両用の信号灯器との同時青灯色点灯を検出して交通事故を防止することができる交通信号制御機を提供する。
【解決手段】マイクロホン112は、歩行者用灯器が出力する誘導音を検出して得られた電気信号をAD変換部113へ出力する。AD変換部113は、電気信号をデジタル値に変換する。制御部111は、デジタル値と予め選択された音響波形パターンとが一致又は近似するか比較し、歩行者用灯器が青色点灯しているか否かを判定する。制御部111は、歩行者用灯器が青色点灯していると判定した場合、歩行者用灯器と信号灯120の青色灯121が同時に点灯しているか否かを判定し、同時点灯している場合、赤色灯123を赤点滅(閃光動作)させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横断歩道と交差する道路を走行する車両用の信号灯器の点灯、消灯又は点滅を制御する交通信号制御機に関する。
【背景技術】
【0002】
交差点又は横断歩道などには、車両、歩行者などの安全な通行を確保するため複数の信号灯器(交通信号灯器)が所定の位置に設置され、各信号灯器の青、黄、赤、青矢印等の点灯、消灯、又は点滅などを所定の時間間隔で繰り返すように制御する交通信号システムがすでに実用化されている。また、近年の技術進歩に伴い、交通信号システムに関する技術開発が行われている(特許文献1参照)。
【0003】
また、歩行者用灯器が青であることを視覚障害者に知らせて視覚障害者が安全に横断歩道を横断することができるよう、誘導音を出力(鳴動)することができる歩行者用灯器が設置されている。
【0004】
一方で、交通信号制御機の小型化、省電力化を図るため、信号灯器と信号灯器を制御する制御装置をユニット化したユニット型交通信号機の開発も進められている。このようなユニット型交通信号機では、それぞれの信号灯器毎に灯器制御部が設けられている。例えば、交差点の四隅近傍に4台の信号灯器が設置されている場合、各信号灯器の内部又は近傍にその信号灯器を制御する4台の灯器制御部を設けている。
【特許文献1】特開2006−146295号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の交通信号システムにおいて、ユニット型交通信号機を用いた場合、各灯器制御部は、自身が制御する信号灯器の灯色状況を把握することができたとしても、他の信号灯器又は歩行者用灯器の灯色状況を把握することができない。このため、何らかの原因により、ある横断歩道の歩行者用灯器とその横断歩道に交差する道路の車両用の信号灯器とが同時に青になるような事態が生じたとしても、その事態を検出し歩行者の安全を確保する手段がなかった。
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、横断歩道の歩行者用灯器とその横断歩道に交差する道路の車両用の信号灯器との同時青灯色点灯を検出して交通事故を防止することができる交通信号制御機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1発明に係る交通信号制御機は、横断歩道と交差する道路を走行する車両用の信号灯器の点灯、消灯又は点滅を制御する交通信号制御機において、前記横断歩道での横断を誘導するための誘導音を検出する検出手段と、前記信号灯器の灯色を判定する信号灯器判定手段と、前記検出手段で誘導音を検出し、かつ前記信号灯器判定手段で灯色が赤色以外であると判定した場合、前記赤色以外の点灯を中止する中止手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
第2発明に係る交通信号制御機は、第1発明において、前記検出手段で誘導音を検出し、かつ前記信号灯器判定手段で灯色が赤色以外であると判定した場合、信号灯器を閃光動作させる閃光動作手段を備えることを特徴とする。
【0009】
第3発明に係る交通信号制御機は、第1発明又は第2発明において、異なる誘導音に対応した音響波形パターンを複数記憶する記憶手段と、記憶した音響波形パターンから一の音響波形パターンを選択する選択手段と、前記検出手段で検出した誘導音の音響波形と選択した音響波形パターンとを比較する比較手段とを備え、前記検出手段は、両者の音響波形が一致又は近似する場合、誘導音を検出するように構成してあることを特徴とする。
【0010】
第4発明に係る交通信号制御機は、第3発明において、前記検出手段で誘導音を検出し、かつ前記信号灯器判定手段で灯色が赤色以外であると判定した場合、外部へ報知する報知手段を備えることを特徴とする。
【0011】
第1発明にあっては、交通信号制御機は、横断歩道と交差する道路を走行する車両用の信号灯器の点灯、消灯又は点滅を制御する。交通信号制御機は、その横断歩道での横断を誘導するための誘導音を検出する。車両用の信号灯器が赤である場合、歩行者用灯器は青であり、かつ誘導音を出力(鳴動)する。また、車両用の信号灯器が青である場合、歩行者用灯器は赤である。交通信号制御機は、誘導音を検出した場合、車両用の信号灯器の灯色を判定する。交通信号制御機は、車両用の信号灯器の灯色が赤色以外(例えば、青色)であると判定した場合、歩行者用灯器と車両用の信号灯器との同時青灯色点灯であるとして、車両用の信号灯器の赤色以外の点灯(例えば、青色点灯)を中止する。この場合、車両用の信号灯器を青色点灯から赤色点灯に変更することができる。これにより、横断歩道の歩行者用灯器とその横断歩道に交差する道路の車両用の信号灯器との同時青灯色点灯を検出して交通事故を防止することができる。
【0012】
第2発明にあっては、交通信号制御機は、誘導音を検出し、かつ車両用の信号灯器の灯色が赤色以外(例えば、青色)であると判定した場合、歩行者用灯器と車両用の信号灯器との同時青灯色点灯であるとして、車両用の信号灯器を閃光動作(例えば、赤点滅表示)させる。これにより、車両を横断歩道手前で停止させて、横断歩道を横断する歩行者の安全を図ることができるとともに、車両と歩行者との交通事故を未然に防止することができる。
【0013】
第3発明にあっては、交通信号制御機は、予め異なる誘導音に対応した音響波形パターンを複数記憶してある。誘導音は、例えば、擬音式の誘導音(例えば、「カッコー」、「ピヨピヨ」など)、メロディ式の誘導音(例えば、「通りゃんせ」、「故郷の空」など)等がある。交通信号制御機は、記憶した音響波形パターンから一の音響波形パターンを選択しておき、検出した誘導音の音響波形と選択した音響波形パターンとを比較する。交通信号制御機は、両者の音響波形が一致又は近似する場合、誘導音を検出する。これにより、主道路横断用の歩行者用灯器、従道路横断用の歩行者用灯器、あるいは、歩行者用灯器が設置されている地域等に関わらず、共通の交通信号制御機を使用することができ、装置全体のコストを低減することができる。
【0014】
第4発明にあっては、交通信号制御機は、誘導音を検出し、かつ車両用の信号灯器の灯色が赤色以外(例えば、青色)であると判定した場合、横断歩道の歩行者用灯器とその横断歩道に交差する道路の車両用の信号灯器とが同時青灯色点灯であるとして、外部へ報知する。外部は、例えば、交通管制センターに設置された監視装置などである。これにより、監視装置の運用者は、交通信号制御システムの異常を容易に把握することができ、迅速な是正措置を講ずることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、横断歩道の歩行者用灯器とその横断歩道に交差する道路の車両用の信号灯器との同時青灯色点灯を検出して交通事故を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る交通信号制御機の設置例を示す模式図である。図1に示すように、道路S1(主道路)と道路S2(従道路)とが交差する信号交差点付近において、道路S1と交差する横断歩道C1、C1、及び道路S2と交差する横断歩道C2、C2それぞれの両側に1組の歩行者用灯器10、20を設置してあり、道路S1、S2を走行する車両用として、本発明に係る交通信号制御機の一例である車両用灯器100、100、200、200を設置してある。
【0017】
正常動作時においては、車両用灯器100が青点灯である場合、歩行者用灯器10は赤点灯であり、車両用灯器100が赤点灯である場合、歩行者用灯器10は青点灯であり、横断歩道C1を横断する歩行者に青点灯であることを知らせるための誘導音を出力(鳴動)する。また、車両用灯器200が青点灯である場合、歩行者用灯器20は赤点灯であり、車両用灯器200が赤点灯である場合、歩行者用灯器20は青点灯であり、横断歩道C2を横断する歩行者に青点灯であることを知らせるための誘導音を出力(鳴動)する。
【0018】
歩行者用灯器10、20は、それぞれスピーカを備え、歩行者用灯器10は、例えば、擬音式の「カッコー」(主道路横断用)の音響を出力し、歩行者用灯器20は、例えば、擬音式の「ピヨピヨ」(従道路横断用)の音響を出力する。なお、出力する音響は、擬音式に限定されるものではなく、「通りゃんせ」(主道路横断用)、「故郷の空」(従道路横断用)などのメロディ式であってもよい。
【0019】
歩行者用灯器10、20の点灯、消灯などの制御は、信号制御機(不図示)により制御される。
【0020】
車両用灯器100、200は、いわゆるユニット型の交通信号制御機であり、青色灯、黄色灯、赤色灯などを備えた信号灯と、その信号灯を駆動するSSU(ソリッド・ステート・リレー・ユニット、SSRユニット)とが対応付けて構成されている。
【0021】
図2は車両用灯器100の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、車両用灯器100は、SSU110及びSSU110により点灯、消灯又は点滅等が制御される信号灯120を備えている。すなわち、SSU110が信号灯120毎に構成されている。なお、SSU110は、車両用灯器100に内蔵される構成に限定されるものではなく、信号灯120とSSU110とを分離して構成することもできる。また、1台のSSU110で複数の信号灯120を制御する構成でもよい。
【0022】
SSU110は、制御部111、マイクロホン112、AD変換部113、記憶部114、操作部115、通信部116、電圧検出部117、信号灯120の青色灯121、黄色灯122、及び赤色灯123それぞれに対応した半導体リレー118、118、118などを備え、各半導体リレー118には、商用電源1(例えば、AC100V)を接続してある。
【0023】
制御部111は、SSU110全体の制御を行うとともに、後述するように歩行者用灯器10が青点灯であるか否かの判定、歩行者用灯器10と車両用灯器100が同時に青色点灯しているか否かの判定などを行う。
【0024】
マイクロホン112は、車両用灯器100が設置された交差点の一角に設置された歩行者用灯器10(すなわち、車両用灯器100に最も近接して設置された歩行者用灯器10)が出力する誘導音を検出し、検出して得られた電気信号を制御部111の制御に従って、AD変換部113へ出力する。なお、電気信号をAD変換部113へ出力する前に、誘導音に含まれない周波数成分を除去するためのフィルタ(不図示)を通過させることもできる。
【0025】
AD変換部113は、マイクロホン112から出力された電気信号を所定の時間間隔でサンプリングし、サンプリングしたアナログ値をデジタル値に変換し、変換したデジタル値を制御部111へ出力する。
【0026】
記憶部114は、歩行者用灯器10、20などが出力する異なる誘導音それぞれに対応する音響波形パターンを複数記憶している。予め記憶している誘導音は、例えば、擬音式の誘導音(例えば、「カッコー」、「ピヨピヨ」など)、メロディ式の誘導音(例えば、「通りゃんせ」、「故郷の空」など)等がある。
【0027】
図3は音響波形パターンの一例を示す説明図である。図3において、横軸は時間(ms)、縦軸はレベル(強度)を示す。図3の例は、擬音式の誘導音「カッコー」の音響波形を示す。図3において、A点からB点、C点からD点、D点からE点において、それぞれ1830Hz、1470Hz、1470Hzの単一周波数で構成されている。
【0028】
歩行者用灯器10は、誘導音「カッコー」を出力する場合、横断歩道の両側に設置した歩行者用灯器10のスピーカから1.5秒経過の都度交互に出力する。
【0029】
図4は音響波形パターンの他の例を示す説明図である。図4において、横軸は時間(ms)、縦軸はレベル(強度)を示す。図4の例は、擬音式の誘導音「ピヨピヨ」の音響波形を示す。図4において、A点からB点においては、周波数2500Hzから2430Hzに変移し、B点からC点においては、周波数2430Hzから2300Hzに変移し、C点からD点においては、周波数2300Hzから1785Hzに変移するように構成されている。
【0030】
歩行者用灯器20は、誘導音「ピヨピヨ」を出力する場合、横断歩道の両側に設置した歩行者用灯器20のスピーカから1.5秒経過の都度交互に出力する。
【0031】
操作部115は、記憶部114に記憶した複数の音響波形パターンの中から所要の音響波形パターンを選択するための操作を受け付ける。これにより、主道路横断用の歩行者用灯器、従道路横断用の歩行者用灯器、あるいは、歩行者用灯器が設置されている地域等に関わらず、歩行者用灯器が出力する誘導音に対応する音響波形パターンを任意に選択することができ、共通の車両用灯器100(又はSSU110)を使用することができ、装置全体のコストを低減することができる。
【0032】
通信部116は、外部(例えば、交通管制装置、監視装置など)との間で情報の送受信を行うための通信インタフェース機能を備えている。例えば、SSU110は、交通管制センター等に設置された交通管制装置(不図示)から、交通信号制御に関する指令計画を受信する。
【0033】
また、SSU110は、歩行者用灯器10と車両用灯器100とが同時青灯色点灯であると判定した場合、通信部116を通じて、その旨を交通管制センターに設置された監視装置などへ報知する。これにより、監視装置の運用者は、交通信号制御システムの異常を容易に把握することができ、迅速な是正措置を講ずることができる。
【0034】
各半導体リレー118は、商用電源1から供給されたAC100Vをオン/オフするためのものである。各半導体リレー118は、制御部111から出力される制御信号に基づいて、信号灯120の青色灯121、黄色灯122、赤色灯123それぞれに供給されるAC100Vをオン/オフする。
【0035】
電圧検出部117は、信号灯120の青色灯121、黄色灯122、赤色灯123それぞれに供給されるAC100Vの有無を検出し、検出結果(灯器状態信号)を制御部111へ出力する。
【0036】
制御部111は、例えば、青色灯121を点灯すべく制御中に黄色灯122又は赤色灯123にAC100Vが印加されるような異常事態が生じていないかを監視する。なお、電圧検出部117で検出する電圧は、青色灯121に供給されるAC100Vの有無のみを検出する構成であってもよい。
【0037】
制御部111は、AD変換部113から出力されたデジタル値と操作部115で操作して予め選択された音響波形パターンとが一致又は近似するか比較する。デジタル値と音響波形パターンとの値の差が所定の閾値以内であれば、両者は一致又は近似するとして、制御部111は、歩行者用灯器10が青色点灯していると判定する。なお、主道路側と従道路側とでは、誘導音が異なるため、歩行者用灯器20の青色点灯を誤って検出することはない。
【0038】
制御部111は、歩行者用灯器10が青色点灯していると判定した場合、信号灯120の点灯中の灯色を取得する。制御部111は、信号灯120の点灯を制御しているので、どの時点でどの灯色が点灯しているかは容易に把握することができる。
【0039】
制御部111は、歩行者用灯器10と信号灯120の青色灯121が同時に点灯していると判定した場合、信号灯120の赤色灯123を赤点滅(閃光動作)させるべく制御信号を半導体リレー118へ出力する。なお、赤点滅に代えて赤点灯でもよい。これにより、車両を横断歩道手前で停止させて、横断歩道を横断する歩行者の安全を図ることができるとともに、車両と歩行者との交通事故を未然に防止することができる。
【0040】
また、制御部111は、歩行者用灯器10と信号灯120の青色灯121が同時に点灯していると判定した場合、通信部116を通じて、その旨を外部の監視装置へ報知する。これにより、監視装置の運用者は、交通信号制御システムの異常を容易に把握することができ、迅速な是正措置を講ずることができる。
【0041】
図1の例において、車両用灯器200の構成は、車両用灯器100と同様であるので説明は省略する。また、歩行者用灯器20は、歩行者用灯器10とは、出力する誘導音が異なるのみであって、その他の構成は同様である。
【0042】
上述の例では、2つの道路S1、S2が交差する信号交差点の場合について説明したが、本発明は、信号交差点の場合に限定して適用されるものではなく、単路の場合についても適用することができる。
【0043】
図5は本発明に係る交通信号制御機の他の設置例を示す模式図である。図5に示すように、道路S3(単路)の中途に横断歩道C3を設けてあり、横断歩道C3の両側に1組の歩行者用灯器10、10を設置してある。また、横断歩道C3を挟んで道路S3を走行する車両用の車両用灯器100、100を設置してある。
【0044】
車両用灯器100が青点灯である場合、歩行者用灯器10は赤点灯であり、車両用灯器100が赤点灯である場合、歩行者用灯器10は青点灯であり、横断歩道C3を横断する歩行者に青点灯であることを知らせるための誘導音を出力(鳴動)する。なお、歩行者用灯器10、車両用灯器100の構成は、図1の例と同様であるので説明は省略する。
【0045】
以上説明したように、本発明によれば、主道路(又は従道路)に設けられた横断歩道の歩行者用灯器とその横断歩道に交差する主道路(又は従道路)の車両用の信号灯器との同時青灯色点灯を検出して交通事故を防止することができる。
【0046】
上述の実施の形態では、車両用の信号灯を制御(駆動)するSSUが、それぞれ対応する信号灯を制御する構成であったが、これに限定されるものではなく、車両用の信号灯器をすべて1つのSSUで制御するような構成であっても、車両用の信号灯器と歩行者用の信号灯器とが別個に制御されるような交通信号システムに対しては、本発明を適用することができる。
【0047】
上述の実施の形態では、半導体リレーを用いる構成であったが、これに限定されるものではなく、交流又は直流のオン/オフを制御できるものであれば、半導体スイッチング素子を用いることもできる。また、直流をオン/オフする場合にはFETを用いてもよい。
【0048】
開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係る交通信号制御機の設置例を示す模式図である。
【図2】車両用灯器の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】音響波形パターンの一例を示す説明図である。
【図4】音響波形パターンの他の例を示す説明図である。
【図5】本発明に係る交通信号制御機の他の設置例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0050】
1 商用電源
10、20 歩行者用灯器
100、200 車両用灯器
110 SSU
111 制御部
112 マイクロホン
113 AD変換部
114 記憶部
115 操作部
116 通信部
117 電圧検出部
118 半導体リレー
120 信号灯
121 青色灯
122 黄色灯
123 赤色灯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
横断歩道と交差する道路を走行する車両用の信号灯器の点灯、消灯又は点滅を制御する交通信号制御機において、
前記横断歩道での横断を誘導するための誘導音を検出する検出手段と、
前記信号灯器の灯色を判定する信号灯器判定手段と、
前記検出手段で誘導音を検出し、かつ前記信号灯器判定手段で灯色が赤色以外であると判定した場合、前記赤色以外の点灯を中止する中止手段と
を備えることを特徴とする交通信号制御機。
【請求項2】
前記検出手段で誘導音を検出し、かつ前記信号灯器判定手段で灯色が赤色以外であると判定した場合、信号灯器を閃光動作させる閃光動作手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の交通信号制御機。
【請求項3】
異なる誘導音に対応した音響波形パターンを複数記憶する記憶手段と、
記憶した音響波形パターンから一の音響波形パターンを選択する選択手段と、
前記検出手段で検出した誘導音の音響波形と選択した音響波形パターンとを比較する比較手段と
を備え、
前記検出手段は、
両者の音響波形が一致又は近似する場合、誘導音を検出するように構成してあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の交通信号制御機。
【請求項4】
前記検出手段で誘導音を検出し、かつ前記信号灯器判定手段で灯色が赤色以外であると判定した場合、外部へ報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の交通信号制御機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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