説明

交通情報監視装置およびその方法

【課題】任意区間の交通情報の監視を可能とし、その際の操作性の向上をはかる。
【解決手段】例えば、TMC交通情報の中にはロケーションコードが含まれるため、車載装置1(制御部12)は、受信した交通情報に含まれるロケーションコードと、記憶部10に記憶された地図データ上のロケーションテーブル101との一致検索を行って交通情報の位置を特定し、道路データから対応するロケーションコードを特定して交通情報のフィルタリングを行い、表示部13に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、欧州や北米で普及しているTMC(Traffic Message Channel)道路交通情報サービスに用いて好適な、交通情報監視装置およびその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
国内において、カーナビゲーション機能を搭載した車載装置に、通信・放送メディア、および沿道に備え付けのDSRC(狭帯域通信:Dedicated Short Range Communication)用ビーコン等のインフラを用いて、渋滞や事故等の交通情報をリアルタイムに提供するVICS(登録商標)が知られている。
【0003】
VICS(登録商標)(交通情報通信システム:Vehicle Information and Communication System)とは、財団法人道路交通情報通信システムセンタが収集し、処理し、編集した道路交通情報を、FM多重放送によって送信し、上記した車載装置に文字や図形(地図等)として表示させるものであり、ITS(高度道路交通システム:Intelligent Transport Systems)の一翼を担うものとして知られている。
VICS(登録商標)によって提供される情報には、上記した渋滞や事故情報の他に、所要時間、故障車・工事情報、速度規制、車線規制、駐車場・サービスエリア・パーキングエリアの満車・空車情報等がある。
【0004】
一方、欧州や北米において上記したVICS(登録商標)と同種のサービスを提供するものとして、TMC道路交通情報サービスが知られており、国内におけるVICS(登録商標)同様、経路上の交通渋滞、その他、位置情報関連の情報を、リアルタイムに、迅速、正確に入手できるものとして普及している。
【0005】
なお、上記したVICS(登録商標)に対応した車載装置において、経路上の交通情報を監視する技術が多数出願されており、例えば、現在の車両位置から現在走行している道路・路線の情報と同一の道路・路線情報を持つ道路を検索し、その道路・路線上の交通情報を出力する地図情報出力装置(例えば、特許文献1参照)、表示範囲外の推奨経路の道路交通情報をリスト表示するナビゲーション装置(例えば、特許文献2参照)、等が知られている。
【特許文献1】特開2002−303529号公報
【特許文献2】特開2006−138696号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、ナビゲーション用の交通情報網が発達しつつあり、今後発信される交通情報量は増加の一途をたどるものと予想される。従来のナビゲーシション機能を搭載した車載装置は、受信した全ての交通情報を表示しているが、その件数が多くなるにつれ、システム負荷の問題と情報過多の問題を抱えつつある。
【0007】
このため、受信した交通情報を監視(フィルタリング)することが望まれるが、従来は、上記した特許文献1、特許文献2に開示されているように、経路上の交通情報を抽出するにとどまっている。
すなわち、特許文献1、特許文献2に開示された技術によれば、任意区間の交通情報を監視することはできず、経路内の交通情報は取得できても、経路外の交通情報を知るためには大量の交通情報の中から検索する必要があり、また、希望する区間の交通情報のみを知りたい場合には操作が煩雑であった。
【0008】
この発明は上記した課題を解決するためになされたものであって、任意区間の交通情報の監視を可能とし、その際の操作性の向上をはかった、交通情報監視装置およびその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した課題を解決するためにこの発明の交通情報監視装置は、交通情報の監視区間を設定登録する入力部と、外部から交通情報を取得し、前記取得した交通情報の中から前記入力部により設定登録された監視区間の交通情報を抽出する制御部と、前記制御部により抽出された交通情報を表示する表示部と、を備えたものである。
【0010】
また、本発明の交通情報監視装置は、地図データにおけるロケーションコードを記憶する記憶部と、前記ロケーションコードを含む交通情報を受信する受信部と、前記記憶部に記憶された地図データを検索して対応するロケーションコードを特定し、前記特定されたロケーションコードに基づき、前記受信部が受信した交通情報の抽出を行なう制御部と、前記抽出された交通情報を表示する表示部と、を備えたものである。
【0011】
また、この発明の交通情報の監視方法は、制御部による制御に基づき外部から交通情報を受信して表示部に表示する、地図データにおけるロケーションコードを記憶する記憶部を備えた交通情報監視装置に用いられる交通情報の監視方法であって、前記制御部により生成され前記表示部に表示される地図データにしたがい選択入力される交通情報の監視区間を設定登録するステップと、前記設定登録された監視区間に基づき前記記憶部に記憶された地図データを検索して対応するロケーションコードを特定し、前記特定されたロケーションコードに基づき、前記受信した交通情報の抽出を行なうステップと、前記抽出された交通情報を前記表示部に表示するステップと、を有するものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、任意区間の交通情報の監視を可能とし、その際の操作性の向上をはかった、交通情報監視装置およびその方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置の内部構成を示すブロック図である。ここでは、交通情報監視装置として、欧州や北米で普及しているTMC交通情報サービスに対応したナビゲーション機能を搭載した車載装置1を例示して説明する。
【0014】
図1に示されるように、この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置1は、記憶部10と、入力部11と、制御部12と、表示部13と、受信部14と、により構成され、制御部12を介して各ブロック10、11、13、14が有機的に結合されている。物理的には、アドレス、データ、コントロールのためのラインが複数本で構成されるバス経由で接続されている。
【0015】
記憶部10には、ロケーションテーブル101と、イベントテーブル102と、地図データ103がデータベース(DB)として構築され、記憶される。
ロケーションテーブル101には、渋滞情報の区間(例えば、高速道路の出口間など)が定義され、その区間の位置データを示すロケーションコード(以下、ロケーションIDという)、道路名称、区間のテキスト情報、座標、地図データと関連付けるために必要な対応する道路リンクID、渋滞長を示すために必要な隣の区間ID等が記憶されており、本テーブル101のロケーションIDから路線と対応する道路区間とが検索できるようになっている。また、イベントテーブル102には、イベントID(例えば、渋滞)、イベントのテキスト情報、イベントの種類(例えば、事故渋滞、自然渋滞、工事渋滞)、イベントの重要度(渋滞の程度)、テキスト情報等が定義され記憶されており、本テーブル102のイベントIDから渋滞の要因が検索できるようになっている。
【0016】
なお、地図データDB(103)には、表示部13により表示される地図や施設等のデータが格納される。
【0017】
入力部11は、交通情報の監視区間を設定登録する際にドライバや搭乗者等のユーザによって操作される、例えば、リモコンやタッチパネルである。監視区間は、後述する制御部12によって生成され表示部13に表示される地図データの中から選択入力された項目を取得することにより設定登録される。
制御部12は、受信部14を介して外部からロケーションIDを含む交通情報を取得し、ここで取得した交通情報の中から入力部11により設定登録された監視区間の交通情報を抽出して表示部13に供給する、マイクロプロセッサ(MPU)を制御中枢とするLSIで構成される。
【0018】
制御部12は、監視区間の交通情報を抽出するにあたり、取得した交通情報に含まれるイベントIDおよびロケーションIDと、記憶部10に割り付けられ記憶されるロケーションテーブル101およびイベントテーブル102に定義されたデータとの一致検索を行い、必要な交通情報を抽出するフィルタリングのための処理を行う。制御部12はまた、ユーザが入力部11を操作して交通情報の監視区間の設定登録を行うにあたり、表示部13に対して道路や地点のリストからなる地図データを表示してその選択入力を促す。いずれも詳細は後述する。
【0019】
表示部13は、制御部12により抽出された交通情報を表示する、例えば、LCD(Liquid Crystal Display Device)モニタにより構成される。ここでは、ある道路(道路名称)の区間A−Bが交通集中により5km渋滞していることがメッセージとして地図データ上に重ね合わせ表示されている。
受信部14は、例えば、FM多重放送レシーバ141(衛星ラジオでもよい)、GPSレシーバ142等により構成され、前者は交通情報を受信して制御部12に引き渡し、後者はGPS(Global Positioning System)衛星から車両の現在地測位に必要な衛星情報を受信し、制御部11に引き渡す。なお、FM多重放送レシーバ141で受信される交通情報として、イベントID、情報の開始点のロケーションID、渋滞方向、区間数、渋滞長などの補助情報等がデータとして含まれる。
【0020】
図2は、この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置の基本動作を示すフローチャートである。
以下、図2のフローチャートを参照しながら、図1に示す交通情報監視装置の基本動作について説明を行う。
【0021】
まず、入力部11による監視区間の設定登録が行なわれ、監視区間に関するロケーションIDを制御部12に引き渡す(ステップST10:監視区間の設定登録)。監視区間の設定登録は、制御部12が、記憶部10のロケーションテーブル101を参照してロケーションIDを取得することにより行なわれる。制御部12には、他に、受信部14(FM多重放送レシーバ141)により受信されたロケーションIDを含む交通情報が供給されている(ステップST20:交通情報の受信)。
制御部12は、入力部11により設定登録された監視区間に基づき、記憶部10に記憶された地図データを検索して対応するロケーションコードを特定し、ここで特定されたロケーションコードに基づき受信した交通情報の抽出を行ない、表示部13に転送する(ステップST30:交通情報のフィルタリング)。表示部13は、制御部12で抽出された交通情報のみを地図データ上に重ね合わせ、あるいは交通情報監視画面を生成して表示する(ステップST40:監視区間の交通情報表示)。以下にその詳細について説明する。
【0022】
図3は、図1に示す制御部12の内部構成を機能展開して示したブロック図である。図3に示されるように、制御部12は、監視区間データ取得部121と、交通情報取得部122と、交通情報抽出部123と、表示制御部124と、地図データ抽出部125と、インデックスファイル生成部126と、現在地測位部127と、により構成される。
【0023】
監視区間データ取得部121、交通情報取得部122は、それぞれ、入力部11を介して設定登録される監視区間データ、受信部14のFM多重放送レシーバ141を介して受信される交通情報を取得し、いずれも交通情報抽出部123に引き渡す機能を有する。
交通情報抽出部123は、交通情報取得部122で取得した交通情報の中から、監視区間データ取得部121で取得された監視区間の交通情報を抽出して表示制御部124に転送する機能を有する。表示制御部124は、交通情報抽出部123、および後述する地図データ抽出部124により出力される、それぞれ、交通情報、道路(地点)名称一覧を表示部13に表示するために不図示の表示メモリに表示データとして描画し、表示部13の表示タイミングに同期して先に描画した表示データを読み出し、表示部13に出力する機能を有する。なお、上記した表示メモリは、表示制御部124が内蔵するか、記憶部10の特定の領域に割り当て記憶してもよい。
【0024】
地図データ抽出部125は、入力部11が監視区間における、道路名称あるいは地点名称を設定登録する際に、記憶部10に記憶されたロケーションテーブル101を参照し、自車位置に基づき一致するロケーションIDを特定し、特定されたロケーションIDに対応する道路名称一覧、あるいは地点名称一覧を抽出して表示制御部125へ供給する機能を有する。ロケーションテーブル101のデータ構造の一例が図4(a)に示されている。
【0025】
図4(a)に示されるように、ロケーションテーブル101は、ロケーションID、道路名称、地点名称、前方ID(前方に隣接するロケーションコード)、後方ID(後方に隣接するロケーションコード)、X座標、Y座標、の各データ項目からなる。特徴的には、追加情報として、地図メッシュ番号と渋滞発生頻度の各データ項目も付加されることにある。この地図メッシュ番号、渋滞発生頻度については後述する。
【0026】
図3の説明に戻り、インデックスファイル生成部126は、表示部13に対して入力部11により設定登録された監視区間における全ての道路名称を表示する場合、記憶部10に記憶されたロケーションテーブル101を参照し、図4(b)にそのデータ構造の一例が示されるように、道路名称の一覧(A3〜A5)と、各道路名に対応するロケーションコード(先頭ID“8000”〜“8300”)との組みからなるインデックスファイルを生成して表示制御部124へ供給する機能を有する。
また、現在地測位部126は、受信部14のGPSレシーバ142により受信された衛星情報に基づき現在地の測位演算を行い、地図データ抽出部125へ引き渡す機能を有する。
【0027】
なお、上記した監視区間データ取得部121、交通情報取得部122、交通情報抽出部123、表示制御部124、地図データ抽出部125、インデックスファイル生成部126、現在地測位部127のそれぞれが有する機能は、図1に示す記憶部10のプログラム領域に記憶されたそれぞれのプログラムを制御部12が内蔵するMPUが逐次読み出し実行することにより実現されるものであって、制御部12(MPU)内において実態的に他のブロックと区分され内蔵されるもののみを指すものではなく、あくまで説明の簡略化のために各処理部を分けて表現したものである。また、このとき、記憶部12に記憶されるロケーションテーブル101と、イベントテーブル102とは、前記したプログラム領域以外の特定の領域に割当てられるものとする。
【0028】
図5は、この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置の監視区間設定登録処理の動作を示すフローチャートである。
以下、図5のフローチャートを参照しながら、図3に示す制御部12による監視区間設定登録処理(図2のステップST10)の動作について詳細に説明する。
【0029】
監視区間の設定登録にあたり、ユーザは、まず、「新規登録」、「変更登録」の別を指定する。車載装置1(制御部12)は、まず、不図示の監視区間の設定登録画面を表示部13に表示して監視区間の設定入力を促す(ステップST11)。新規登録の場合(ステップST12“YES”)、ユーザは、入力部11を操作することによって監視区間の設定入力を行う。制御部12の監視区間データ取得部121は、ユーザによって入力される道路番号もしくは道路名称に関する区間データを取得して地図データ抽出部125へ供給する(ステップST13)。一方、「変更登録」の場合(ステップST12“NO”)、監視区間データ取得部121は、表示部13に表示された過去に監視区間として設定登録済みの登録リストの中から選択入力される道路番号、もしくは道路名称に関するデータを取得して地図データ抽出部125へ供給する(ステップST14)。
【0030】
上記した道路番号、道路名称の入力取得処理(ステップST13)については、図6にその詳細な手順がフローチャートで示されている。
ここでは、車載装置1(制御部12)は、ユーザが監視対象となる道路番号もしくは道路名称を入力する際に、記憶部10に記憶されたロケーションテーブル101を参照することにより、ロケーションテーブル101に記憶された全ての道路番号から、あるいは現在地周辺に存在する道路リストの中から選択を促すGUI(Graphical User Interface)環境を提供している。
【0031】
このため、図4(a)にデータ構造の一例が示されるように、記憶部10に記憶されるロケーションテーブル101には、ロケーションID毎、対応する地図のメッシュ番号を登録しておく必要があり、また、図4(b)にデータ構造の一例が示されるように、道路名称のインデックスファイルを生成しておく必要がある。
すなわち、インデックスファイル生成部126は、ロケーションテーブル101を参照することにより、道路名称の一覧と、対応するロケーションテーブル101の先頭IDが組で対応付けられたインデックスファイルを生成しておく。
【0032】
すなわち、図6のフローチャートにおいて、車載装置1(制御部12)は、まず、検索対象を判定し(ステップST131)、全ての道路名称から検索する場合(ステップST131“全て”)、インデックスファイル生成部126は、地図データ抽出部125に、生成したインデックスファイルを供給し、地図データ抽出部125は、表示制御部124にそのデータを引き渡す。このことにより、表示制御部124は、インデックスファイルに含まれる道路名称の一覧を表示部13に表示することができる(ステップST132:全ての道路をリスト表示)。
【0033】
一方、周辺の道路名称を検索する場合(ステップST131“周辺”)、地図データ抽出部125は、現在地測位部127により測位された自車位置情報から現在置の地図メッシュ番号が分かることから、例えば、図9の動作概念図に示されるように、隣接するX個(ここでは地図メッシュ番号“45401”、“45402”、“45501”、“45502”の4枚)の地図メッシュ番号を抽出し(a)、ここで抽出されたX個の地図メッシュ番号と、記憶部10のロケーションテーブル101に定義された地図メッシュ番号とを照合することで、“45401”、“45402”、“45501”、“45502”の地図メッシュ番号を含むロケーションIDを抽出する(b)。
ここで抽出されたロケーションIDから更に記憶部10のロケーションテーブル101を参照することにより道路名称一覧を作成し(c)、ここで作成された道路名称リストを、表示制御部124を介して表示部13に一覧表示する(ステップST133:自車周辺の道路をリスト表示)。
【0034】
このように、車載装置1(制御部12)は、入力部11が監視区間設定のために道路番号あるいは道路名称を入力するにあたり、記憶部10のロケーションテーブル101に記憶された全ての道路番号あるいは現在地周辺に存在する道路リストを抽出して表示部13に表示し、この中からユーザの選択入力を促す。続いて、車載装置1(制御部12)は、道路リストを閲覧したユーザが入力部11を操作することによる文字入力、あるいは道路名称リストの選択入力を取得することにより(ステップST134)、道路番号、道路名称入力取得処理を終える。
【0035】
図5の説明に戻り、上記した道路番号、道路名称入力取得処理(ステップST13)の後、車載装置1(制御部12)は、監視区間開始地点選択処理を実行する(ステップST15)。監視区間開始地点選択処理(ステップST15)については、図7にその詳細な手順がフローチャートで示されている。
ここでは、道路番号もしくは道路名称入力取得処理(ステップST13)により選択された道路上の開始地点を入力するが、入力可能な区間は、記憶部10に記憶されたロケーションテーブル101から抽出するものとする。このとき、ユーザは、出口番号入力による方法と、出口名称入力による方法のいずれかを選択できる。
【0036】
図7のフローチャートに示されるように、車載装置1(制御部12)は、区間開始地点選択処理を実行するにあたり、まず、対象の道路(ステップST13で選択された道路番号あるいは道路名称に該当する)に含まれる地点名称リストを表示部13に表示する(ステップST151)。
記憶部10に記憶されたロケーションテーブル101には、前後のロケーションIDが定義されているため、地図データ抽出部125は、ロケーションテーブル101を参照することにより同一路線のロケーションIDを抽出することができる。このため、地図データ抽出部125は、各ロケーションIDに対応する地点名称を抽出して表示部13に一覧表示する。ユーザは、表示部13に表示された地点名称リストを閲覧して入力部11を操作し、文字入力によりあるいはリスト選択にしたがい開始地点を選択する。これを受けて制御部12の監視区間データ取得部121が開始地点に関するデータを取得し(ステップST152)、交通情報抽出部123に引き渡すことで区間開始地点選択処理(ステップST15)の実行を終了する。
【0037】
図5の説明に戻り、上記した区間開始地点選択処理(ステップST15)の後、車載装置1(制御部12)は、監視区間終了地点選択処理を実行する(ステップST16)。監視区間終了地点選択処理(ステップST16)については、図8にその詳細な手順がフローチャートで示されている。
ここでは、区間開始地点選択処理(ステップST15)で選択された開始地点に対する終了地点を入力するが、入力可能な区間は、記憶部10に記憶されたロケーションテーブル101から抽出するものとする。このため、車載装置1(制御部12)は、監視区間終了地点の選択処理を実行するにあたり、ユーザに、出口番号入力による方法と、出口名称入力による方法と、開始地点から上り下り方向に順次次の出口を選択する方法のいずれか選択を促すGUI(Graphical User Interface)環境を提供している。なお、開始地点から上り下り方向に順次次の出口を選択する方法の場合は、後述するように接続する他の路線も選択可能とするオプションも提供している。
【0038】
図8のフローチャートに示されるように、車載装置1(制御部12)は、区間終了地点選択処理(ステップST16)を実行する際に、区間開始地点から前後の地点を検索する場合(ステップST161“YES”)、まず、区間開始地点選択処理(ステップST15)で選択された区間開始地点を表示部13に表示する(ステップST162)。
ここで、別路線に接続しない場合(ステップST163“NO”)、すなわち、同一路線上の区間終了地点を検索する場合(、地図データ抽出部125は、記憶部10のロケーションテーブル101を参照し、ここに定義されている前後のロケーションIDから区間終了地点を抽出する。すなわち、ユーザが入力部11(例えば、リモコンの所定の位置)に割り付けられた前方ボタン、後方ボタンを押下することにより、上り下り方向に隣接する地点(ロケーションコード)が順次変更され(ステップST164)、監視区間データ取得部121がこれを取り込み、地図データ抽出部125に供給することで、地図データ抽出部125は、表示制御部124を介し表示部13に対し、区間終了地点として設定登録される可能性のある、前方、後方の地点を表示することができる(ステップST165)。上記したステップST164、ST165の処理は、区間終了地点の検索が終了するまで繰り返し実行され(ステップST169“YES”)、入力部11に割り付けられた決定ボタンの押下(ステップST170)を待って区間終了地点選択処理(ステップST16)の実行を終了する。
【0039】
一方、ステップST163の処理で、同一路線上ではなく、別路線上の区間終了地点を検索する場合(ステップST163“YES”)、ここで接続する別路線は、記憶部10のロケーションテーブル101に定義されているX座標、Y座標から抽出するものとする。すなわち、地図データ抽出部125は、隣接する座標のロケーションID(前方ID、後方ID)を検索して得られる接続路線のリストを、表示制御部124経由で表示部13に表示し(ステップST166)、ユーザはこれを閲覧することで接続する別路線を認識することができる。
ユーザは、入力部11を操作して別路線リストから選択を行ない(ステップST167)、地図データ抽出部125は、監視区間データ取得部121を介してこれを取り込むことで新しい路線での地点を変更し、表示制御部124を介して表示部13に対し接続している地点を表示することができる(ステップST168)。
【0040】
上記のように、表示部13に接続地点が表示され(ステップST165、ST168)、区間終了地点の検索が終了すると(ステップST169“YES”)、入力部11に割り付けられた決定ボタンの押下(ステップST170)を待って区間終了地点選択処理(ステップST16)の実行を終了する。
なお、ステップS161の処理において、選択路線上の全ての地点一覧から検索する場合(ステップST161“NO”)、上記した区間開始地点選択処理(ステップST15)同様、地図データ抽出部125は、記憶部10のロケーションテーブル101を参照することにより、現在選択している同一路線上の各ロケーションIDに対応する地点名称を抽出して表示部13に一覧表示する(ステップST171)。ユーザは、表示部13に表示された地点名称リストを閲覧して入力部11を操作し、文字入力によりあるいはリスト選択にしたがい開始地点を選択する(ステップST172)。そして、決定ボタンの押下(ステップST170)を受けて制御部12の監視区間データ取得部121が区間終了地点に関するデータを取得し(ステップST172)、交通情報抽出部123に引き渡すことで区間終了地点選択処理(ステップST16)の実行を終了する。
【0041】
図5の説明に戻り、車載装置1(制御部12)が上記した区間終了地点選択処理(ステップST16)実行後、ユーザは監視区間名称入力を行い、このとき、制御部12は、ユーザが入力部11を操作することにより入力した監視区間の名称を取得して地図データ抽出部125に引き渡す(ステップST17)。なお、監視区間の名称は、後述するように監視区間のラベル(図10のA81等)として使用される。
続いて、上記した道路番号、道路名称入力処理、区間開始地点選択処理、区間終了地点選択処理、監視区間名称入力処理(ステップST14〜ST17)により入力され取得された、監視区間名称、ロケーションID等に関するデータは、記憶部10の所定の領域に登録され(ステップST18)、上記した交通情報監視区間設定登録処理が終了する。
【0042】
上記により監視区間が設定登録されると、交通情報抽出部123は、交通情報取得部122を介して受信部14(FM多重放送レシーバ141)が受信した交通情報を取得し、ここで取得した交通情報の中から、先に入力部11により設定登録された監視区間の交通情報を抽出する。すなわち、交通情報抽出部123は、入力部11により設定登録された地図データ(道路名称、あるいは地点名称)に基づき、記憶部10に記憶されたロケーションテーブル101を検索して対応するロケーションIDを特定し、ここで特定されたロケーションIDに基づき、受信部14が受信した交通情報の抽出(フィルタリング)を行ない、表示制御部124経由で表示部13に表示する。
【0043】
監視区間における交通情報の表示の一例が図10に示されている。ここでは、図10(a)に、更新された交通情報を受信した時点で、普段、表示部13の画面に表示される地図の監視区間上にメッセージ(AAA−BBB間2kmの事故渋滞)としてのポップアップ表示例(同時に音声出力)が示されている。また、図10(b)に、表示部13の画面上に表示された監視リストの内容をカーソル操作によるリスト選択(図中、ハッチング表示)により詳細表示を行う例が示されている。
なお、図10(a)において、ポップアップ表示されたメッセージを、例えば、画面下部に割当てられ表示される詳細ポタン(不図示)の押下により、図10(b)に示す詳細画面に遷移する構成としてもよい。また、図10(a)(b)ともに、ユーザによってあらかじめ設定入力された監視区間のラベルがキーになって表示される。
【0044】
以上説明のようにこの発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置によれば、監視区間を設定登録することにより、監視区間に関係する交通情報のみを抽出して表示するためユーザの使い勝手が向上し、同時にシステム負荷の軽減と情報過多の問題を解決することができる。このため、例えば、経路探索により作成される経路、あるいはバックグランドで経路探索された複数の経路のうち、将来通行しうる経路上の交通情報のみを表示部13に表示することができ、また、経路を作成していない場合には仮想経路を作成して関係する交通情報の抽出を行うことができる。
【0045】
また、監視区間の設定登録の際に候補を表示して選択入力を促すGUIを提供することにより操作性の向上がはかれる。例えば、周辺の高速道路や主要道路は経路上でないとしても交通情報が欲しい場合がある。この場合に、車載装置1(制御部12)は、ロケーションテーブル121を参照して抽出された高速道路を含む主要道路リストを提示し、ユーザはこれを選択入力することでその道路上の交通情報のみを表示部13に表示することができる。このことによりユーザに利便性を提供し、かつ、その際の操作性の改善をはかることができる。
【0046】
実施の形態2.
図11は、この発明の実施の形態2に係る交通情報監視装置の制御部12の内部構成を機能展開して示したブロック図である。
図11に示されるように、図3に示す実施の形態1との差異は、実施の形態1が有する構成に、更に、渋滞発生頻度計算部128と、ロケーションテーブル更新部129とを付加したことにある。なお、図11では、説明の都合上、地図データ抽出部125、インデックスファイル生成部126、現在地測位部127を、図示省略してある。
【0047】
図4(a)に追加情報として示したように、ロケーションコード毎に位置情報が定義される記憶部10のロケーションテーブル101に、渋滞発生頻度に関するデータが付加され記憶されることは先に説明した通りである。
渋滞発生頻度計算部128は、交通情報抽出部123が受信した交通情報に含まれるロケーションコードおよび方向と、入力部11により設定登録された監視区間におけるロケーションコードおよび方向との一致検索の結果、一致した区間により特定されるロケーションコード毎に渋滞発生頻度を計算する機能を有する。渋滞発生頻度の計算は、交通情報により渋滞が通知される毎にその区間(ロケーションID)に関するデータを蓄積し、所定期間毎に蓄積された渋滞発生件数を集計し全渋滞発生件数との比を求めることで計算できる。また、ロケーションテーブル更新部129は、渋滞発生頻度計算部128により計算された渋滞発生頻度を該当するロケーションIDに対応する位置(渋滞発生頻度データ項目)に書き込む機能を有する。
【0048】
図12は、この発明の実施の形態2に係る交通情報監視装置の動作を示すフローチャートであり、ここでは、交通情報受信時の渋滞区管理の監視(ST30:渋滞区間の監視処理)に特化して説明してある。図13は、その動作を模式的に示した概念図である。
以下、図12のフローチャート、および図13の動作概念図を参照しながら、この発明の実施の形態2に係る交通情報監視装置の動作について詳細に説明する。
【0049】
車載装置1(制御部12)の交通情報抽出部123は、受信部14(FM多重放送レシーバ141)から交通情報取得部122を介して、ロケーションID、イベント番号、方向、区間数、渋滞長を含む交通情報を受信し(ステップST301)、受信した交通情報に含まれるロケーションコードおよび方向と、入力部11により設定登録され、監視区間データ取得部121を介して取得される監視区間におけるロケーションIDおよび方向との一致検索を行う(ステップST302)。こで、一致する区間があれば(ステップST302“YES”)、交通情報抽出部123は、表示制御部124経由で表示部13に対して入力部11が設定登録した監視区間における交通情報のみをフィルタリングして表示する(ステップST303)。
【0050】
図13に、交通情報抽出部123による、受信部14(FM多重放送レシーバ141)から取得した交通情報と、監視区間との一致検索操作が模式的に示されている。
図13に示されるように、交通情報抽出部123が所定時間内に受信した渋滞区間(ロケーションID“8000”、“8001”、“8003”、“8004”)と、監視区間A(ロケーションID“8001”、“8002”、“8003”)とのロケーションIDの一致検索を実行することにより、監視区間内の渋滞区間(ロケーションID“8001”、“8003”)がヒットし、表示部13に監視区間Aの渋滞情報が表示される。
【0051】
なお、上記したように交通情報は区間で特定できる。このため、受信した交通情報に含まれる渋滞発生区間を記憶部10の所定の領域に蓄積しておくことで(ステップST301)、渋滞が頻発する区間を特定することができる。
すなわち、渋滞発生頻度計算部128は、記憶部10に蓄積された渋滞発生区間を参照し、交通情報抽出部123で一致した区間により特定されるロケーションコード毎に渋滞発生頻度を計算してロケーションテーブル更新部129に引き渡す(ステップST304)。ロケーションテーブル更新部129は、渋滞発生頻度計算部128により計算された渋滞発生頻度に関するデータを、記憶部10のケーションテーブル101のロケーションコードに対応する位置に書き込む(ステップST305)。
【0052】
以上説明のようにこの発明の実施の形態2に係る交通情報監視装置によれば、渋滞が頻発する区間を特定することで渋滞区間の学習が可能であり、更に、記憶部10のロケーションテーブル101の渋滞発生頻度に関するデータ項目を参照することにより、渋滞が頻発する地域を監視対象区間のお勤めリストとして提供することも可能であり、この場合、ユーザに利便性を提供できる。
また、TMC交通情報の中にはロケーションIDが含まれるため、車載装置1(制御部12)は、受信した交通情報のロケーションIDと、地図データ上のロケーションテーブル101との一致検索を行って交通情報の位置を特定し、道路データから対応するロケーションコードを特定して交通情報のフィルタリングを行うことにより、実施の形態1同様、システム負荷の軽減と情報過多の問題を解決することができる。
【0053】
なお、上記した実施の形態1、実施の形態2によれば、交通情報監視装置として、欧州や北米で普及しているTMC対応のナビゲーション機能を搭載した車載装置1を例示したが、TMC交通情報に限らず、ナビゲーション機能を搭載した携帯電話においても基地局を含む網側装置と協働することによりロケーションコードを用いた交通情報の抽出が可能である。また、国内で普及しているVICS(登録商標)対応のナビゲーション機能を搭載した車載装置1においても適用が可能であり、この場合、ロケーションコードに代わるユニークなコードをキーに受信した交通情報の選別を行うことにより同等の効果が得られる。また、車載装置1に限らず、ナビゲーション機能を有する携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)、ゲーム機等においても同様に適用が可能である。
【0054】
また、図3、図11に示す制御部12が有する機能は、全てをソフトウェアによって実現しても、あるいはその少なくとも一部をハードウェアで実現してもよい。
例えば、監視区間データ取得部121、交通情報取得部122、交通情報抽出部123、表示制御部124、地図データ抽出部125、インデックスファイル生成部126、現在地測位部127、渋滞発生頻度計算部128、ロケーションテーブル更新部129におけるデータ処理は、1または複数のプログラムによりコンピュータ上で実現してもよく、また、その少なくとも一部をハードウェアで実現してもよい。
【0055】
なお、この発明における交通情報の監視方法は、例えば、図1に示す制御部12による制御に基づき外部から交通情報を受信して表示部13に表示する、地図データにおけるロケーションコードを記憶する記憶部10を備えた交通情報監視装置に用いられる交通情報の監視方法であって、例えば、図2のフローチャートにおいて、前記制御部12により生成され前記表示部13に表示される地図データにしたがい選択入力される交通情報の監視区間を設定登録するステップ(ST10)と、前記設定登録された監視区間に基づき前記記憶部10に記憶された地図データを検索して対応するロケーションコードを特定し、前記特定されたロケーションコードに基づき、前記受信した交通情報の抽出を行なうステップ(ステップST20、ST30)と、前記抽出された交通情報を前記表示部13に表示するステップ(ステップST40)と、を有するものである。
【0056】
上記したこの発明における交通情報の監視方法によれば、監視区間の設定登録を行い、任意区間の交通情報の監視を行うことで、システム負荷の軽減がはかれ、情報過多の問題を解消できる。また、監視区間の設定登録の際に候補を表示して選択入力を促すGUIを提供することにより操作性の向上がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置の内部構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置の基本動作を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置の制御部の内部構成を機能展開して示したブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置で使用するロケーションテーブルおよびインデックスファイルのデータ構造の一例を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置の監視区間設定登録処理の動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置の監視区間設定登録処理における道路番号、道路名称入力処理の動作を示すフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置の監視区間設定登録処理における区間開始地点選択処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置の監視区間設定登録処理における区間終了地点選択処理の動作を示すフローチャートである。
【図9】この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置の自車周辺の道路名称抽出処理動作を模式的に示した動作概念図である。
【図10】この発明の実施の形態1に係る交通情報監視装置による監視区間の交通情報表示画面の画面構成の一例を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態2に係る交通情報監視装置(制御部)の内部構成を機能展開して示したブロック図である。
【図12】この発明の実施の形態2に係る交通情報監視装置の渋滞区間の監視処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】この発明の実施の形態2に係る交通情報監視装置による交通情報と監視区間との照合操作を模式的に示した動作概念図である。
【符号の説明】
【0058】
1 車載装置(交通情報監視装置)、10 記憶部、11 入力部、12 制御部、13 表示部、101 ロケーションテーブル、102 イベントテーブル、103 地図データDB、121 監視区間データ取得部、122 交通情報取得部、123 交通情報抽出部、124 表示制御部、125 地図データ抽出部、126 インデックスファイル生成部、127 現在地測位部、128 渋滞発生頻度計算部、129 ロケーションテーブル更新部、141 FM多重放送レシーバ、142 GPSレシーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通情報の監視区間を設定登録する入力部と、
外部から交通情報を取得し、前記取得した交通情報の中から前記入力部により設定登録された監視区間の交通情報を抽出する制御部と、
前記制御部により抽出された交通情報を表示する表示部と、
を備えたことを特徴とする交通情報監視装置。
【請求項2】
前記入力部は、
前記制御部によって生成され前記表示部に表示される地図データの中から選択入力された項目を取得して前記監視区間を設定登録することを特徴とする請求項1記載の交通情報監視装置。
【請求項3】
ロケーションコード毎に位置情報が定義される、少なくとも道路名称に関する地図データを含むロケーションテーブルを記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、
前記表示部に対し、前記入力部により設定登録された監視区間における全ての道路名称を表示する場合、前記記憶部に記憶されたロケーションテーブルを参照し、道路名称の一覧と各道路名称に対応するロケーションコードとの組みからなるインデックスファイルを生成し、前記生成されたインデックスファイルが示す道路名称の一覧表示を行うことを特徴とする請求項2記載の交通情報監視装置。
【請求項4】
ロケーションコード毎に位置情報が定義されるロケーションテーブルに、該当する地図の区画番号が付加され記憶される記憶部を備え、
前記制御部は、
前記表示部に対し、前記入力部により設定登録された監視区間における周囲の道路名称を表示する場合、前記記憶部に記憶されたロケーションテーブルを参照し、自車位置座標から現在地における地図の区画番号を取得するとともに、隣接して位置する2以上の区画番号を抽出し、前記抽出された区画番号と、前記ロケーションテーブルに記憶された区画番号との一致検索を行って一致するロケーションコードを特定し、前記特定されたロケーションコードに対応する道路名称を抽出して一覧表示することを特徴とする請求項2記載の交通情報監視装置。
【請求項5】
ロケーションコード毎に位置情報が定義される、少なくとも前記ロケーションコードの前後のロケーションコードと、対応する地点名称に関する地図データとを含むロケーションテーブルを記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、
前記入力部が前記監視区間における区間開始地点を設定登録する場合、前記記憶部に記憶されたロケーションテーブルを参照して同じ路線のロケーションコードを抽出し、前記抽出された各ロケーションコードに対応する地点名称を抽出して前記表示部に一覧表示して選択入力を促すことを特徴とする請求項2記載の交通情報監視装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記入力部が同一路線上の区間終了地点を設定登録する場合、前記記憶部に記憶されたロケーションテーブルを参照して隣接する前後のロケーションコードを得、各ロケーションコードに対応する地点名称を抽出し、前記表示部に一覧表示して選択入力を促し、
前記入力部が別路線上の区間終了地点を設定登録する場合、前記記憶部に記憶されたロケーションテーブルを参照して位置情報を得て各位置情報に対応する地点名称を抽出し、前記表示部に一覧表示して選択入力を促すことを特徴とする請求項5記載の交通情報監視装置。
【請求項7】
地図データのロケーションコードを記憶する記憶部と、
前記ロケーションコードを含む交通情報を受信する受信部と、
前記記憶部に記憶された地図データを検索して対応するロケーションコードを特定し、前記特定されたロケーションコードに基づき、前記受信部が受信した交通情報の抽出を行なう制御部と、
前記抽出された交通情報を表示する表示部と、
を備えたことを特徴とする交通情報監視装置。
【請求項8】
交通情報の監視区間を設定登録する入力部を備え、
前記制御部は、
前記受信部から前記ロケーションコードの他に、交通情報の種別を示すイベント番号、方向、区間数、渋滞長を含む交通情報を受信し、前記受信した交通情報に含まれるロケーションコードおよび方向と、前記入力部により設定登録される前記監視区間におけるロケーションコードおよび方向との一致検索を行い、一致する区間があれば前記表示部に対して前記入力部が設定登録した監視区間における交通情報を表示することを特徴とする請求項7記載の交通情報監視装置。
【請求項9】
ロケーションコード毎に位置情報が定義されるロケーションテーブルに、渋滞発生頻度に関するデータが付加され記憶される前記記憶部を備え、
前記制御部は、
前記一致検索の結果、一致した区間により特定されるロケーションコード毎に渋滞発生頻度を計算し、前記計算された渋滞発生頻度に基づき前記記憶部に記憶されるロケーションテーブルを更新することを特徴とする請求項8記載の交通情報監視装置。
【請求項10】
制御部による制御に基づき外部から交通情報を受信して表示部に表示する、地図データのロケーションコードを記憶する記憶部と、入力部と、を備えた交通情報監視装置に用いられる交通情報の監視方法であって、
前記制御部により生成され前記表示部に表示される地図データにしたがい前記入力部により選択入力される交通情報の監視区間を設定登録するステップと、
前記入力部により設定登録された監視区間に基づき前記記憶部に記憶された地図データを検索して対応するロケーションコードを特定し、前記特定されたロケーションコードに基づき、前記受信した交通情報の抽出を行なうステップと、
前記抽出された交通情報を前記表示部に表示するステップと、
を有することを特徴とする交通情報の監視方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−70238(P2011−70238A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−8194(P2008−8194)
【出願日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】