説明

交通情報配信システム、サーバ装置、端末装置、交通情報提供装置、交通情報提供方法、および、プログラム

【課題】利用者の利用路線を、改札利用記録によらず精度よく判定して、配信対象路線として自動的に登録することで、必要な遅延情報等の交通情報を個別に提供する、交通情報配信システム、サーバ装置、端末装置、交通情報提供装置、交通情報提供方法、および、プログラムを、提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、利用者の現在位置情報、および、ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、記憶部に格納し、記憶部に格納された利用路線の履歴から、当該利用路線の利用状況を判定し、判定された利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を出力するか否かを決定し、出力すると決定された利用路線に関する交通情報を、出力部に出力させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通情報配信システム、サーバ装置、端末装置、交通情報提供装置、交通情報提供方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者が予め登録した鉄道路線について、遅延情報の通知を行うシステムが開発されている。また、利用者が利用する鉄道路線を、改札記録等から判定して自動的に登録を行い、対象路線に遅延が生じた場合に、利用者に通知するシステムが開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1においては、駅に設置された自動改札機で処理された入出場履歴情報等に基づいて、ダイヤ乱れによる列車の遅れを通知すべき利用者であるかどうかを判定し、遅延区間内の駅を利用する可能性が高い利用者に遅延情報を配信する技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2においては、携帯電話機が、改札通過時に改札装置から、利用路線名等の車両利用情報を無線で受信して保持し、サーバから配信された遅延情報と保持している車両利用情報とを照合して、該当する路線名の遅延情報を緊急メッセージとして表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−73331号公報
【特許文献2】特開2008−105516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1においては、入出場した駅に関する入出場履歴情報等に基づいて、遅延区間内に含まれるかを判定するため、ターミナル駅等のように複数の路線が乗り入れている駅を利用する利用者に対しては、利用しない路線についての不必要な遅延情報が配信されてしまうという問題点を有していた。
【0007】
また、特許文献2においては、携帯電話機が、利用路線名等の車両利用情報を記憶部に蓄積し、保有する車両利用情報の件数が最大保有可能件数に達した場合に古い車両利用情報から削除されるため、普段は利用しない路線の運行情報であっても履歴として保持されている間は配信されてしまうという問題点を有していた。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、利用者の利用路線を、改札利用記録によらず精度よく判定して、配信対象路線として自動的に登録することで、必要な遅延情報等の交通情報を個別に提供する、交通情報配信システム、サーバ装置、端末装置、交通情報提供装置、交通情報提供方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的を達成するため、本発明の交通情報配信システムは、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置、および、出力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続した交通情報配信システムであって、上記サーバ装置の上記記憶部は、交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、を備え、上記サーバ装置の上記制御部は、上記端末装置から送信される利用者の現在位置情報を受信する現在位置情報受信手段と、上記現在位置情報受信手段により受信された上記利用者の上記現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記利用路線の履歴を上記記憶部に格納する利用路線判定手段と、上記利用路線判定手段により上記記憶部に格納された上記利用路線の上記履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定手段と、上記利用状況判定手段により判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を配信するか否かを決定する配信路線決定手段と、上記配信路線決定手段により配信すると決定された上記利用路線に関する上記交通情報を、上記端末装置に送信する交通情報配信手段と、を備え、上記端末装置の上記制御部は、上記利用者の上記現在位置情報を上記サーバ装置に送信する現在位置情報送信手段と、上記サーバ装置から送信される上記交通情報を受信する交通情報受信手段と、上記交通情報受信手段により受信された上記交通情報を上記出力部に出力する交通情報出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の交通情報配信システムは、上記記載の交通情報配信システムにおいて、上記現在位置情報送信手段は、上記利用者の上記現在位置情報とともに、日時情報を送信し、上記現在位置情報受信手段は、更に、上記端末装置から送信される上記日時情報を受信し、上記利用路線判定手段は、判定した上記利用路線に対応付けて、上記現在位置情報受信手段により受信された上記日時情報を上記記憶部の上記履歴に格納し、上記利用状況判定手段は、更に、上記記憶部に格納された上記日時情報に基づいて、上記利用状況を判定することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の交通情報配信システムは、上記記載の交通情報配信システムにおいて、上記利用状況判定手段は、上記記憶部に記憶された上記利用路線の上記履歴に基づいて、上記利用状況として、当該利用路線の利用回数をカウントし、上記配信路線決定手段は、上記利用状況判定手段によりカウントされた上記利用回数が所定回数を超える場合に、上記交通情報の配信を行うと決定することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の交通情報配信システムは、上記記載の交通情報配信システムにおいて、上記利用状況判定手段は、上記記憶部に記憶された上記履歴に基づいて、上記利用状況として、当該日時情報に応じた当該利用路線の利用頻度を算出し、上記配信路線決定手段は、上記利用状況判定手段により算出された上記利用頻度が所定の頻度を超える場合に、上記交通情報の配信を行うと決定することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の交通情報配信システムは、上記記載の交通情報配信システムにおいて、上記サーバ装置の上記記憶部は、交通機関の時刻表に関する時刻表データを記憶する時刻表データ記憶手段、を更に備え、上記利用状況判定手段は、上記時刻表データ記憶手段に記憶された上記時刻表データに基づいて、上記利用路線の利用時間帯を特定した乗車パターンを上記利用状況として判定することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の交通情報配信システムは、上記記載の交通情報配信システムにおいて、上記配信路線決定手段は、上記利用状況判定手段により判定された上記乗車パターンの上記利用時間帯に対応する上記利用路線の上記交通情報を配信すると決定することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の交通情報配信システムは、上記記載の交通情報配信システムにおいて、上記交通情報配信手段は、上記乗車パターンの上記利用時間帯に応じた配信タイミングで上記交通情報を上記端末装置に送信することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の交通情報配信システムは、上記記載の交通情報配信システムにおいて、上記サーバ装置の上記制御部は、上記配信路線決定手段により配信すると決定された上記利用路線について、利用回数が最低利用回数に満たない場合に、上記配信の決定を解除する配信決定解除手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の交通情報配信システムは、上記記載の交通情報配信システムにおいて、上記サーバ装置の上記制御部は、上記配信路線決定手段により配信すると決定された上記利用路線について、上記記憶部に記憶された上記日時情報に対応付けられた上記利用路線の上記履歴に基づいて、一定期間利用されていない場合に、上記配信の決定を解除する配信決定解除手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の端末装置は、サーバ装置に通信可能に接続された、出力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置であって、上記制御部は、利用者の現在位置情報を上記サーバ装置に送信する現在位置情報送信手段と、上記利用者の上記現在位置情報に基づいて判定された利用路線の利用状況に基づいて、上記サーバ装置から配信された当該利用路線に関する交通情報を受信する交通情報受信手段と、上記交通情報受信手段により受信された上記交通情報を上記出力部に出力する交通情報出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
また、本発明のサーバ装置は、出力部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置であって、上記記憶部は、交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、を備え、上記制御部は、上記端末装置から送信される利用者の現在位置情報を受信する現在位置情報受信手段と、上記現在位置情報受信手段により受信された上記利用者の上記現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記記憶部に格納する利用路線判定手段と、上記利用路線判定手段により上記記憶部に格納された上記利用路線の履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定手段と、上記利用状況判定手段により判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を配信するか否かを決定する配信路線決定手段と、上記配信路線決定手段により配信すると決定された上記利用路線に関する上記交通情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記出力部に出力させる交通情報配信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の交通情報提供装置は、出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備えた交通情報提供装置であって、上記記憶部は、交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、を備え、上記制御部は、利用者の現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記利用路線の履歴を上記記憶部に格納する利用路線判定手段と、上記利用路線判定手段により上記記憶部に格納された上記利用路線の上記履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定手段と、上記利用状況判定手段により判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を出力するか否かを決定する出力路線決定手段と、上記配信路線決定手段により出力すると決定された上記利用路線に関する交通情報を、上記出力部に出力する交通情報出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0021】
また、本発明の交通情報提供方法は、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置、および、出力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続した交通情報配信システムにおいて実行される交通情報提供方法であって、上記サーバ装置の上記記憶部は、交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、を備え、上記端末装置の上記制御部において実行される、利用者の現在位置情報を上記サーバ装置に送信する現在位置情報送信ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される利用者の現在位置情報を受信する現在位置情報受信ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記現在位置情報受信ステップにて受信された上記利用者の上記現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記利用路線の履歴を上記記憶部に格納する利用路線判定ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記利用路線判定ステップにて上記記憶部に格納された上記利用路線の上記履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記利用状況判定ステップにて判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を配信するか否かを決定する配信路線決定ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記配信路線決定ステップにて配信すると決定された上記利用路線に関する上記交通情報を、上記端末装置に送信する交通情報配信ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記サーバ装置から送信される上記交通情報を受信する交通情報受信ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記交通情報受信ステップにて受信された上記交通情報を上記出力部に出力する交通情報出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の交通情報提供方法は、サーバ装置に通信可能に接続された、出力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置において実行される交通情報提供方法であって、上記制御部において実行される、利用者の現在位置情報を上記サーバ装置に送信する現在位置情報送信ステップと、上記利用者の上記現在位置情報に基づいて判定された利用路線の利用状況に基づいて、上記サーバ装置から配信された当該利用路線に関する交通情報を受信する交通情報受信ステップと、上記交通情報受信ステップにて受信された上記交通情報を上記出力部に出力する交通情報出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の交通情報提供方法は、出力部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置において実行される交通情報提供方法であって、上記記憶部は、交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、を備え、上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される利用者の現在位置情報を受信する現在位置情報受信ステップと、上記現在位置情報受信ステップにて受信された上記利用者の上記現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記記憶部に格納する利用路線判定ステップと、上記利用路線判定ステップにて上記記憶部に格納された上記利用路線の履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定ステップと、上記利用状況判定ステップにて判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を配信するか否かを決定する配信路線決定ステップと、上記配信路線決定ステップにて配信すると決定された上記利用路線に関する上記交通情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記出力部に出力させる交通情報配信ステップと、を含むことを特徴とする。
【0024】
また、本発明の交通情報提供方法は、出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備えた交通情報提供装置において実行される交通情報提供方法であって、上記記憶部は、交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、を備え、上記制御部において実行される、利用者の現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記利用路線の履歴を上記記憶部に格納する利用路線判定ステップと、上記利用路線判定ステップにて上記記憶部に格納された上記利用路線の上記履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定ステップと、上記利用状況判定ステップにて判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を出力するか否かを決定する出力路線決定ステップと、上記配信路線決定ステップにて出力すると決定された上記利用路線に関する交通情報を、上記出力部に出力する交通情報出力ステップと、を含むことを特徴とする。
【0025】
また、本発明のプログラムは、サーバ装置に通信可能に接続された、出力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置に実行させるためのプログラムであって、上記制御部において、利用者の現在位置情報を上記サーバ装置に送信する現在位置情報送信ステップと、上記利用者の上記現在位置情報に基づいて判定された利用路線の利用状況に基づいて、上記サーバ装置から配信された当該利用路線に関する交通情報を受信する交通情報受信ステップと、上記交通情報受信ステップにて受信された上記交通情報を上記出力部に出力する交通情報出力ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0026】
また、本発明のプログラムは、出力部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置に実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、を備え、上記制御部において、上記端末装置から送信される利用者の現在位置情報を受信する現在位置情報受信ステップと、上記現在位置情報受信ステップにて受信された上記利用者の上記現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記記憶部に格納する利用路線判定ステップと、上記利用路線判定ステップにて上記記憶部に格納された上記利用路線の履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定ステップと、上記利用状況判定ステップにて判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を配信するか否かを決定する配信路線決定ステップと、上記配信路線決定ステップにて配信すると決定された上記利用路線に関する上記交通情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記出力部に出力させる交通情報配信ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0027】
また、本発明のプログラムは、出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備えた交通情報提供装置に実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、を備え、上記制御部において、利用者の現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記利用路線の履歴を上記記憶部に格納する利用路線判定ステップと、上記利用路線判定ステップにて上記記憶部に格納された上記利用路線の上記履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定ステップと、上記利用状況判定ステップにて判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を出力するか否かを決定する出力路線決定ステップと、上記出力路線決定ステップにて出力すると決定された上記利用路線に関する交通情報を、上記出力部に出力する交通情報出力ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
この発明によれば、サーバ装置にて、端末装置から送信される利用者の現在位置情報を受信し、受信された利用者の現在位置情報およびネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、利用路線の履歴を記憶部に格納し、格納された利用路線の履歴から、当該利用路線の利用状況を判定し、判定された利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を配信するか否かを決定し、配信すると決定された利用路線に関する交通情報を、端末装置に送信し、端末装置にて、利用者の現在位置情報をサーバ装置に送信し、サーバ装置から送信される交通情報を受信し、受信された交通情報を出力部に出力するので、利用者の利用路線を、利用者の現在位置情報に基づいて精度よく判定して、配信対象の路線を自動的に登録することで、必要な交通情報を個別に提供することができるという効果を奏する。
【0029】
この発明によれば、端末装置にて、利用者の現在位置情報とともに、日時情報を送信し、サーバ装置にて、端末装置から送信される日時情報を受信し、判定した利用路線に対応付けて、受信した日時情報を記憶部の履歴に格納し、更に記憶部に格納された日時情報に基づいて、利用状況を判定するので、更に日時に関連付けた利用路線の履歴から、精度よく利用状況を判定することによって、日時に応じて判定した必要な交通情報を必要とする利用者に個別に提供することができるという効果を奏する。
【0030】
この発明によれば、記憶部に記憶された利用路線の履歴に基づいて、利用状況として、当該利用路線の利用回数をカウントし、カウントされた利用回数が所定回数を超える場合に、交通情報の配信を行うので、利用路線の履歴から、利用回数を求め、利用回数に応じて判定した必要な交通情報を利用者に個別に提供することができるという効果を奏する。
【0031】
この発明によれば、記憶部に記憶された履歴に基づいて、利用状況として、当該日時情報に応じた当該利用路線の利用頻度を算出し、算出した利用頻度が所定の頻度を超える場合に、交通情報の配信を行うと決定するので、利用路線の履歴から、利用頻度を求め、利用頻度に応じて判定した必要な交通情報を個別に利用者に提供することができるという効果を奏する。
【0032】
この発明によれば、時刻表データに基づいて、利用路線の利用時間帯を特定した乗車パターンを利用状況として判定するので、時刻表を参照して、より精度よく利用路線を特定することができ、乗車パターンに基づいた交通情報を利用者に提供することができるという効果を奏する。
【0033】
この発明によれば、判定された乗車パターンの利用時間帯に対応する利用路線の交通情報を配信すると決定するので、普段は利用しない時間帯の路線に関する交通情報を出力することなく、利用者の利用時間帯にかかる交通情報を利用者に個別に提供することができるという効果を奏する。
【0034】
この発明によれば、乗車パターンの利用時間帯に応じた配信タイミングで交通情報を端末装置に送信するので、普段は利用しない時間帯に交通情報を出力することなく、利用者の利用時間帯に交通情報を提供することができるという効果を奏する。
【0035】
この発明によれば、配信すると決定された利用路線について、利用回数が最低利用回数に満たない場合に、配信の決定を解除するので、利用回数が低下した場合に、不要な交通情報を送ることなく、利用者が必要とする交通情報を利用者に個別に提供することができるという効果を奏する。すなわち、配信決定後においても利用回数を監視し、利用者が利用しなくなった交通機関に関する交通情報の配信を自動的に停止することで、常に利用者の利用状況に合わせた必要な交通情報を個別に配信することができる。
【0036】
この発明によれば、配信すると決定された利用路線について、記憶部に記憶された日時情報に対応付けられた利用路線の履歴に基づいて、一定期間利用されていない場合に、配信の決定を解除するので、一定期間利用されていない路線についての不要な交通情報を出力することなく、一定期間内に利用された路線の必要な交通情報を利用者に個別に提供することができるという効果を奏する。すなわち、配信決定後においても利用状況を監視し、利用者が利用しなくなった交通機関に関する交通情報の配信を自動的に停止することで、常に利用者の利用状況に合わせた必要な交通情報を個別に配信することができる。
【0037】
なお、上記において、本発明の交通情報配信システムを一例に効果の説明をしたが、サーバ装置、端末装置、交通情報提供装置、交通情報提供方法、および、プログラムにおいても同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、第1の実施形態における交通情報配信システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図2は、本実施形態における交通情報配信システムの処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】図3は、利用路線の判定方法を模式的に示した図である。
【図4】図4は、時刻表データを用いて詳細な乗車パターンを判定する場合を説明するための図である。
【図5】図5は、時刻表データベース206bに記憶された時刻表データの一例を示す図である。
【図6】図6は、時刻表データベース206bに記憶された時刻表データの一例を示す図である。
【図7】図7は、サーバ装置200の利用状況判定処理・配信路線決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】図8は、サーバ装置200の登録解除処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】図9は、サーバ装置200の交通情報配信処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】図10は、第2の実施形態における交通情報提供装置400の構成の一例を示すブロック図である。
【図11】図11は、第2の実施形態における交通情報提供装置400の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下に、本発明にかかる、交通情報配信システム、サーバ装置、端末装置、交通情報提供装置、交通情報提供方法、および、プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0040】
以下、本発明の構成および処理について、第1の実施形態(交通情報配信システム)、第2の実施形態(交通情報提供装置(スタンドアローン型))の順にて詳細に説明する。
【0041】
[第1の実施形態]
最初に、本発明の第1の実施形態(交通情報配信システム)について、図1から図9を参照して以下に説明する。
【0042】
[交通情報配信システムの構成]
まず、第1の実施形態における交通情報配信システムの構成の一例について、図1を参照して以下に説明する。ここで、図1は、第1の実施形態における交通情報配信システムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
【0043】
図1に示すように、第1の実施形態の交通情報配信システムは、概略的に、経路探索等を行うサーバ装置200、単数または複数の端末装置100、および、外部システム600を通信可能に接続して構成される。ここで、図1に示すように、通信には、一例として、ネットワーク300を介した有線・無線通信等の遠隔通信等を含む。また、これら交通情報配信システムの各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0044】
図1に示すように、第1の実施形態の交通情報配信システムにおいて、サーバ装置200は、概略的に、制御部202と記憶部206とを少なくとも備えて構成されており、端末装置100は、位置取得部112と出力部114と入力部116と制御部102とを少なくとも備えて構成されている。
【0045】
[サーバ装置200の構成]
ここで、図1において、サーバ装置200は、端末装置100から送信される利用者の現在位置情報、および、ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定して当該利用路線の履歴から利用状況を判定し、利用状況に基づいて交通情報を配信するか否かを決定し、配信すると決定された利用路線(以下、「配信路線」と呼ぶ。)に関する交通情報を端末装置100に送信する等の機能を有する。サーバ装置200は、通信制御インターフェース部204を介してネットワーク300を経由し、端末装置100や外部システム600と相互に通信可能に接続されており、制御部202と記憶部206とを備えて構成される。また、ネットワーク300は、端末装置100、サーバ装置200、および、外部システム600等の外部機器とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット、電話回線網(携帯端末回線網および一般電話回線網等)、イントラネット、または、電力線通信(PLC)等であってもよい。外部システム600は、交通情報を提供する機能を有し、発生した交通状態に応じた交通情報をサーバ装置200に送信する。例えば、交通情報は、各路線に対応付けられた、列車の遅延情報やVICS(Vehicle Information and Communication System)情報等の車両運行情報である。
【0046】
また、制御部202は、各種処理を行う制御手段である。通信制御インターフェース部204は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、サーバ装置200とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部204は、端末装置100や外部システム600等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。記憶部206は、HD(Hard Disk)等の固定ディスク装置やSSD(Solid State Drive)等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブル(ネットワークデータベース206a、時刻表データベース206b、乗車パターン一時データファイル206c、および、登録済乗車パターンデータファイル206d等)を格納する。
【0047】
これら記憶部206の各構成要素のうち、ネットワークデータベース206aは、交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段である。ここで、ネットワークデータベース206aに記憶されるネットワークデータは、路線網ネットワークデータの他、道路ネットワークデータや施設内ネットワークデータを含んでいてもよい。これらネットワークデータは、ネットワークデータベース206aに予め記憶されており、サーバ装置200の制御部202は、定期的にネットワーク300を介して最新のデータを外部機器(例えば、ネットワークデータを提供するネットワークデータサーバなど)等からダウンロードしてネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータをアップデートしてもよい。
【0048】
ここで、ネットワークデータベース206aに記憶される路線網ネットワークデータは、電車、飛行機、バス、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、および、船等の各交通機関の路線網を規定するネットワークデータであり、例えば、駅、空港、港、および、停留所等の路線網表現上の結節点であるノードのノードデータと、ノード間を接続する鉄道路線、航空路線、航路、および、バス路線等のリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータである。なお、ノードデータには、ノード番号、緯度経度等の位置座標、ノード種別、接続するリンク本数、接続ノード番号、および、線路が交差する駅名等を含んでいてもよい。また、リンクデータには、リンク番号、接続する駅等の種別、列車等の路線番号、重用する路線情報、リンクの存在する行政区域の属性情報、リンク長、道路供用状況、異常気象時通行規制区間、車重制限、車両高さ制限、幅員、道路幅員区分、車線数、制限速度など交通規制、高架やトンネルや橋等のリンク内属性、および、名称等を含んでいてもよい。また、路線網ネットワークデータは、交通機関の利用料金データ、および、乗車位置データ等を含んでいてもよい。ここで、利用料金データは、例えば、電車、飛行機、バス、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、および、船等の各交通機関を利用した場合に生じる利用料金等を表す情報等であってもよい。また、乗車位置データは、例えば、電車、市電、モノレール、ならびに、ケーブルカー等の複数の車両が連結した交通機関の乗車位置(一例として、改札口に近い車両、乗換に便利な位置の車両、混雑率の低い車両、および、女性専用車両等)を表す情報等であってもよい。
【0049】
また、時刻表データベース206bは、時刻表データを記憶する時刻表データ記憶手段である。ここで、時刻表データベース206bに記憶される時刻表データは、例えば、電車、飛行機、バス、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、および、船等の各公共交通機関の時刻表を表す情報等であってもよい。例えば、時刻表データは、列車の便名と駅名に対応付けて通過時間や到着時間や出発時間等を定義づけたデータであってもよい。時刻表データは、時刻表データベース206bに予め記憶されており、サーバ装置200の制御部202は、定期的にネットワーク300を介して最新のデータを外部機器(例えば、時刻表データを提供する時刻表サーバなど)等からダウンロードして時刻表データベース206bに記憶された時刻表データをアップデートしてもよい。
【0050】
また、乗車パターン一時データファイル206cは、利用者の現在位置情報とネットワークデータに基づいて判定された利用路線の履歴を一時的に記憶する乗車パターン一時データ記憶手段である。この乗車パターン一時データファイル206cには、交通情報を配信すると未だ決定されていない利用路線の履歴が格納されている。ここで、乗車パターン一時データファイル206cは、利用路線に対応付けて、利用者の現在位置情報が取得された日時や利用路線の判定を行った日時等に関する日時情報を記憶してもよい。ここで、「日時」には、年、月、日、曜日、祝日、時、分、秒等を特定する情報を含んで構成してもよい。また、乗車パターン一時データファイル206cは、利用路線に対応付けて、当該利用路線の利用回数を記憶してもよい。すなわち、乗車パターン一時データファイル206cは、利用路線の情報(例えば、リンク番号、列車等の路線番号、利用路線名、便名、利用区間(乗車駅、経由駅、乗換駅、降車駅など)等の情報を含んでもよい。)に対応付けて、利用回数に応じた一または複数の日時情報(日付情報や、利用時間帯を特定した利用時間帯情報等を含む。)等の履歴を記憶してもよい。
【0051】
また、登録済乗車パターンデータファイル206dは、交通情報の配信を行うと決定された利用路線(配信路線)の履歴を記憶する登録済乗車パターンデータ記憶手段である。ここで、登録済乗車パターンデータファイル206dは、乗車パターン一時データファイル206cと同様に、配信路線に対応付けて日時情報を記憶してもよく、当該配信路線の利用回数を記憶してもよい。すなわち、登録済乗車パターンデータファイル206dは、配信路線の情報(リンク番号、列車等の路線番号、利用路線名、便名等を含む。)に対応付けて、利用回数に応じた一または複数の日時情報(日付情報や、利用時間帯を特定した利用時間帯情報等を含む。)等の履歴を記憶してもよい。
【0052】
また、制御部202は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、現在位置情報受信部202a、利用路線判定部202b、利用状況判定部202c、配信路線決定部202d、配信決定解除部202e、交通情報受信部202f、および、交通情報配信部202gを備えて構成される。
【0053】
このうち、現在位置情報受信部202aは、端末装置100から送信される利用者の現在位置情報を受信する現在位置情報受信手段である。なお、現在位置情報受信部202aは、端末装置100から送信される現在位置情報に対応付けられた日時情報を受信してもよい。
【0054】
また、利用路線判定部202bは、現在位置情報受信部202aにより受信された利用者の現在位置情報、および、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、利用路線の履歴を記憶部206(乗車パターン一時データファイル206c、登録済乗車パターンデータファイル206d等)に格納する利用路線判定手段である。なお、本実施の形態においては、利用路線判定部202bは、判定した利用路線が記憶部206に登録されていない場合、新規に乗車パターン一時データファイル206cに登録を行う。ここで、利用路線判定部202bは、判定した利用路線に対応付けて、現在位置情報受信部202aにより受信された日時情報、または、サーバ装置200の内部クロックにより取得された日時情報を格納してもよい。なお、利用路線判定部202bは、判定した利用路線が乗車パターン一時データファイル206cに登録されている場合は、当該乗車パターン一時データファイル206cに日時情報等を対応付けて格納し、判定した利用路線が登録済乗車パターンデータファイル206dに登録されている場合は、当該登録済乗車パターンデータファイル206dに日時情報等を対応付けて格納してもよい。
【0055】
また、利用状況判定部202cは、利用路線判定部202bにより記憶部(乗車パターン一時データファイル206c、登録済乗車パターンデータファイル206d等)に格納された利用路線の履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定手段である。ここで、「利用状況」とは、利用路線の履歴に基づいた統計量等であって、利用回数や、利用頻度、利用路線の積算距離、利用路線の積算金額等をいう。例えば、利用状況判定部202cは、利用路線の利用回数をカウントすることにより利用状況を判定してもよく、日時情報に基づいて一定期間の利用状況を判定してもよく、また、ネットワークデータを参照して積算距離や積算金額等の利用状況を算出してもよい。例えば、利用状況判定部202cは、利用状況として、日時情報に応じた利用路線の利用回数や利用頻度等の乗車パターンを判定してもよく、一例として、一定期間内(例えば、直近の1年間)における利用回数や利用頻度を算出してもよく、同一日付(例えば、毎年1月1日や、毎月の同一日)における利用回数や利用頻度を算出してもよく、また、同一時間帯(例えば、午前7時〜9時の時間帯や、午前/午後、朝/昼/夕/夜のそれぞれの時間帯など)における利用回数や利用頻度を算出してもよく、曜日や平日/休日の種別(例えば、毎週火曜日や、土日祝日を含む休日)における利用回数や利用頻度を算出してもよい。すなわち、本実施の形態において、乗車パターンとは、利用路線(列車種別、路線区間など)と日時情報(利用日時、曜日など)との組み合わせにより特定される利用類型であって、利用状況判定部202cは、一例として、利用路線の履歴に基づいて乗車パターンを特定することにより、利用路線の利用状況を判定する。なお、利用状況判定部202cは、時刻表データベース206bに記憶された時刻表データに基づいて、利用路線と日時情報に対応する乗車パターンを特定してもよい。
【0056】
また、配信路線決定部202dは、利用状況判定部202cにより判定された利用路線の利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を配信するか否かを決定する配信路線決定手段である。本実施の形態においては、乗車パターン一時データファイル206cに交通情報を配信すると未だ決定されていない利用路線の履歴が格納されているので、配信路線決定部202dは、交通情報を配信すると決定した場合に、この利用路線の履歴データを、乗車パターン一時データファイル206cから登録済乗車パターンデータファイル206dに移動させる。ここで、配信路線決定部202dは、利用状況判定部202cによりカウントされた利用回数が所定回数を超える場合に、交通情報の配信を行うと決定してもよく、利用状況判定部202cにより算出された利用頻度が所定の頻度を超える場合に、交通情報の配信を行うと決定してもよい。また、配信路線決定部202dは、利用状況判定部202cにより判定された乗車パターンの利用時間帯に対応する利用路線の交通情報を配信すると決定してもよく、この場合に当該利用時間帯を配信タイミングとして登録済乗車パターンデータファイル206dに登録してもよい。
【0057】
また、配信決定解除部202eは、配信路線決定部202dにより配信すると決定された利用路線(配信路線)について、利用状況に応じて、配信の決定を解除する配信決定解除手段である。本実施の形態においては、配信決定解除部202eは、配信路線決定部202dにより登録済乗車パターンデータファイル206dに登録された利用路線について、利用状況に応じて配信の決定を解除し、登録済乗車パターンデータファイル206dから乗車パターン一時データファイル206cに乗車パターンのデータを移動させる。例えば、配信決定解除部202eは、登録済乗車パターンデータファイル206dに記憶された乗車パターンのデータに基づいて利用回数が最低利用回数に満たない場合に、配信の決定を解除してもよい。また、配信決定解除部202eは、登録済乗車パターンデータファイル206dに記憶された日時情報に対応付けられた利用路線の履歴に基づいて、一定期間利用されていない場合に、配信の決定を解除してもよい。
【0058】
また、交通情報受信部202fは、ネットワーク300を介して外部システム600から送信される交通情報を受信する交通情報受信手段である。
【0059】
また、交通情報配信部202gは、登録済乗車パターンデータファイル206dを参照して配信路線決定部202dにより配信すると決定された利用路線(配信路線)に関する交通情報を、端末装置100に送信する交通情報配信手段である。例えば、交通情報配信部202gは、交通情報受信部202fにより交通情報を受信した場合、登録済乗車パターンデータファイル206dを参照して、当該交通情報に対応する利用路線について配信が決定されている端末装置100に当該交通情報を送信する。ここで、交通情報配信部202gは、乗車パターンの利用時間帯に応じた配信タイミングで交通情報を端末装置100に送信してもよい。例えば、交通情報配信部202gは、登録済乗車パターンデータファイル206dに記憶された乗車パターンの利用時間帯が「午前7:00〜9:00」であった場合、この利用時間帯に対応する路線の交通情報を端末装置100に送信してもよく、この利用時間帯に交通情報を端末装置100に送信してもよい。また、交通情報配信部202gは、交通情報受信部202fにより受信された交通情報に限らず、記憶部206に記憶された交通情報(例えば、時刻表に基づく運休情報など)を端末装置100に配信してもよい。
【0060】
[端末装置100の構成]
また、図1において、端末装置100は、サーバ装置200に利用者の現在位置情報を送信し、サーバ装置200から送信される交通情報を受信し、受信した交通情報を出力する等の機能を有する。端末装置100は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置、携帯電話やPHSやPDA等の携帯端末装置、および、走行経路案内等を行なうナビゲーション端末等である。ここで、端末装置100は、インターネットブラウザ等を搭載していてもよく、経路案内アプリケーションや乗換案内アプリケーション等を搭載していてもよい。また、端末装置100は、リアルタイムに現在位置取得が行えるよう、GPS機能やIMES機能等を有する位置取得部112を備えている。また、端末装置100は、少なくとも出力部114と入力部116と制御部102を備えている。ここで、出力部114は、表示案内データ等の表示画面を表示する表示手段(例えば、液晶や有機EL等から構成されるディスプレイやモニタ等)のほか、サーバ装置200から受信した交通情報を音声として出力する音声出力手段(例えば、スピーカ等)であってもよい。また、入力部116としては、例えば、キー入力部、タッチパネル、キーボード、マイク等であってもよい。また、入出力制御インターフェース部108は、位置取得部112、出力部114、および、入力部116等の制御を行う。
【0061】
ここで、位置取得部112は、例えば、位置発信装置500から発信される位置情報信号を受信する位置取得手段であってもよい。ここで、位置発信装置500は、位置情報信号(GPS信号)を発信するGPS装置であってもよく、また、GPS信号と類似した特徴を持つ位置情報信号を用いて屋内測位を可能とするIMES(Indoor Message System)技術を実現するIMES装置であってもよい。なお、IMES技術は測位衛星システムである準天頂衛星の枠組みから発案されたシステムである。また、位置発信装置500は、屋外で受信したGPS信号を屋内で発信するGPSリピータであってもよい。また、位置発信装置500は、建物(例えば、立体駐車場等)内の各フロアや地下構造物(例えば、トンネル、地下駐車場等)の各所に任意に設置される小型発信装置であってもよい。なお、この小型発信装置には、設置場所に応じた自己位置情報(位置ID等)が割り振られている。そして、端末装置100が通信可能範囲に入ると、端末装置100は、小型発信装置から送信される自己位置情報を位置情報信号として受信する。この際の通信方式は、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)タグシステムやBluetooth(登録商標)等の各種近距離無線方式や、赤外線通信方式等であってもよい。また、位置発信装置500は、無線LANのアクセスポイントであってもよい。本実施形態において、位置取得部112は、無線LAN信号等を受信して、アクセスポイントの識別情報を取得してもよい。そして、制御部102は、位置取得部112にて取得したアクセスポイント固有の識別情報からアクセスポイントの位置を特定して位置情報を取得してもよい。また、本実施形態において、制御部102は、位置取得部112にて取得された位置情報信号から、緯度、経度、および、高さ情報を含む位置情報を算出してもよい。
【0062】
また、位置取得部112は、例えば、位置取得部112の加速度センサにて検出した端末装置100の加速度情報、方位センサにて検出した端末装置100の進行方向等の方位情報、距離センサにて検出した距離情報、および、地図データに基づいて端末装置100の利用者の現在位置を示す位置情報を取得してもよい。ここで、方位センサには、端末装置100の絶対走行方位を検出する地磁気センサおよび端末装置100の相対走行方位を検出する光ジャイロが使用されてもよい。また、方位センサは、地磁気センサと加速度センサを組み合わせることで方位や傾きに関する情報を取得できる電子コンパスであってもよい。
【0063】
また、通信制御インターフェース部104は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、端末装置100とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部104は、サーバ装置200等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。
【0064】
また、制御部102は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部102は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、現在位置情報取得部102a、現在位置情報送信部102b、交通情報受信部102c、および、交通情報出力部102dを備えて構成される。
【0065】
また、現在位置情報取得部102aは、端末装置100の利用者の現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段である。ここで、現在位置情報取得部102aは、端末装置100の利用者の現在位置情報を所定周期ごと(例えば、1秒ごと等)に取得してもよい。また、現在位置情報取得部102aは、位置取得部112にて位置発信装置500から受信した位置情報信号から算出した位置情報、および/または、位置取得部112の方位センサにて検出した端末装置100の進行方向等の方位情報や、位置取得部112の加速度センサにて検出した端末装置100の加速度情報を、端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。また、現在位置情報取得部102aは、利用者により入力部116を介して入力された現在位置についての位置座標等を端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。ここで、利用者により入力部116を介して入力された現在位置は、利用者が現実に存在する位置であってもよく、利用者により任意に選択された仮想の現在位置(一例として、東京にいる利用者により選択された大阪の駅や空港等の任意の地点)であってもよい。具体的には、現在位置情報取得部102aは、入力部116を介して利用者に出力部114に表示された地図データの表示画面上で指定(例えば、タッチパネル式の表示部での指定操作等)させた座標、および/または、方位情報を端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。ここで、現在位置情報取得部102aは、利用者の現在位置情報とともに、当該現在位置情報を取得した日時情報を取得してもよい。
【0066】
また、現在位置情報送信部102bは、現在位置情報取得部102aにより取得された利用者の現在位置情報を、サーバ装置200に送信する現在位置情報送信手段である。ここで、現在位置情報送信部102bは、利用者の現在位置情報とともに現在位置情報取得部102aにより取得された日時情報を併せてサーバ装置200に送信してもよい。また、現在位置情報送信部102bは、現在位置情報取得部102aにより随時取得された利用者の現在位置情報を、リアルタイムにサーバ装置200に送信してもよく、現在位置情報取得部102aにより一定時間内に取得された複数の現在位置情報を、サーバ装置200に送信してもよい。
【0067】
また、交通情報受信部102cは、サーバ装置200から送信される交通情報を受信する交通情報受信手段である。
【0068】
また、交通情報出力部102dは、交通情報受信部102cにより受信された交通情報を、出力部114に出力する交通情報出力手段である。例えば、交通情報出力部102dは、交通情報に基づいて音声出力(報知音出力や、テキスト読み上げ出力等)を行ってもよく、交通情報に基づいて表示出力(テキスト表示や、地図上の該当路線表示等)を行ってもよい。
【0069】
以上で、本実施形態における交通情報配信システムの構成の一例の説明を終える。
【0070】
[交通情報配信システムの処理]
次に、このように構成された本実施形態における交通情報配信システムの処理の一例について、以下に図2から図9を参照して詳細に説明する。図2は、本実施形態における交通情報配信システムの処理の一例を示すフローチャートである。
【0071】
図2に示すように、まず、端末装置100の現在位置情報送信部102bは、現在位置情報取得部102aにより取得された利用者の現在位置情報を、サーバ装置200に送信する(ステップSA−1)。ここで、現在位置情報取得部102aは、利用者の現在位置情報とともに、当該現在位置情報を取得した日時情報を取得してもよく、現在位置情報送信部102bは、利用者の現在位置情報とともに取得された日時情報をサーバ装置200に送信してもよい。また、現在位置情報取得部102aは、位置取得部112にて位置発信装置500から受信した位置情報信号から算出した位置情報を利用者の現在位置情報として取得してもよい。また、現在位置情報取得部102aは、利用者により入力部116を介して入力された現在位置についての位置座標等を利用者の現在位置情報として取得してもよい。
【0072】
そして、サーバ装置200の現在位置情報受信部202aは、端末装置100から送信された利用者の現在位置情報を受信する(ステップSA−2)。なお、現在位置情報受信部202aは、利用者の現在位置情報に対応付けられた日時情報を受信してもよい。
【0073】
そして、サーバ装置200の利用路線判定部202bは、現在位置情報受信部202aにより受信された利用者の現在位置情報、および、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、利用路線の履歴を記憶部206に格納する(ステップSA−3)。利用路線判定部202bは、利用路線の履歴として、利用路線に対応付けて、現在位置情報受信部202aにより受信された日時情報、または、内部クロックにて取得した日時情報を記憶部206に格納してもよい。また、利用路線判定部202bは、判定した利用路線が記憶部206に登録されていない場合、新規に乗車パターン一時データファイル206cに登録を行う。一方、利用路線判定部202bは、判定した利用路線が記憶部206に登録されている場合、それぞれ利用路線が登録されている、乗車パターン一時データファイル206c、または、登録済乗車パターンデータファイル206dに利用路線の履歴を格納する。ここで、図3は、利用路線の判定方法を模式的に示した図である。
【0074】
図3に示すように、利用路線判定部202bは、利用者の現在位置情報t1〜t4を取得した場合、ネットワークデータベース206aを参照して、ネットワークデータ上のリンクまたはノードへの対応付け(プロッティング)を行う。図3の例では、現在位置情報t1〜t4は、路線Xの線路を示すリンクまたは駅を示すノードに対応付けることができるので、利用路線判定部202bは、路線Xを利用路線として判定する。
【0075】
そして、サーバ装置200の利用状況判定部202cは、利用路線判定部202bにより判定された利用路線が登録されている登録済乗車パターンデータファイル206dを参照して、格納された利用路線の履歴から、当該利用路線の利用状況(利用回数や利用頻度等)を判定する(ステップSA−4)。例えば、利用状況判定部202cは、利用路線の履歴から、当該利用路線の利用回数をカウントすることにより利用状況を判定してもよく、日時情報に基づいて利用状況(利用時間帯)を判定してもよい。一例として、利用状況判定部202cは、一定期間内(例えば、直近の1年間)における利用回数や利用頻度を算出してもよく、同一日付(例えば、1月1日)における利用回数や利用頻度を算出してもよく、また、同一時間帯(例えば、午前7時〜9時の時間帯)における利用回数や利用頻度を算出してもよい。そして、利用路線判定部202bにより判定された利用路線と、利用状況判定部202cにより判定された利用状況の組み合わせにより、乗車パターンが特定される。なお、利用状況判定部202cは、時刻表データベース206bに記憶された時刻表データに基づいて、利用路線と日時情報に対応する乗車パターンを特定してもよい。ここで、図4は、時刻表データを用いて詳細な乗車パターンを判定する場合を説明するための図である。また、図5および図6は、時刻表データベース206bに記憶された時刻表データの一例を示す図である。
【0076】
図4に示すように、利用者の現在位置情報t1〜t7が取得された場合、利用路線判定部202bは、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータを参照して、利用者がA駅からF駅に向けて移動したことを判別し、路線Xおよび路線Yの利用路線を判定する。そして、利用状況判定部202cは、時刻表データベース206bを参照して詳細な乗車パターンを判定する。図4の例では、現在位置情報t1に対応付けられた日時情報が7:00を示している場合、利用者は7:00頃に発車する列車に乗車した可能性が考えられるため、時刻表データベース206bに記憶された路線Xの時刻表データ(図5)を参照し、7:00付近にA駅からC駅に向かう列車を検索する。図5の例では、7:00にA駅に到着する列車No.1便と、多少の列車の遅れを考慮して7:03にA駅に到着する列車No.2便を抽出する。更に、現在位置情報t5〜t7の移動軌跡から、ネットワークデータに基づいてC駅からF駅方向に向かう路線Yを利用したものと利用路線判定部202bにより判定されているので、利用状況判定部202cは、C駅を通過した列車No.1便を除外し、列車No.2便を利用したものと判定する。また、C駅で乗り換えた路線Yに関して、利用状況判定部202cは、時刻表データベース206bに記憶された時刻表データ(図6)を参照し、現在位置情報t5に対応付けられた日時情報(または加速度情報)から、列車No.22便を利用したものと判定する。そして、利用路線判定部202bは、判定した列車の便名や利用駅、区間(乗車駅、経由駅、乗換駅、降車駅)、利用時間帯(乗降車タイミングなど)等の情報を、乗車パターンとして乗車パターン一時データファイル206cに対応付けて格納する。このように、時刻表データを用いることで、利用した便や区間などの詳細な乗車パターンを判定することができる。ここで、時刻表データ以外にも、現在位置情報の間隔から推定する移動速度の情報や、端末装置100の加速度センサから得た移動時の加速度情報を併せて用いることにより、より精度の高い詳細な乗車パターンの判定を行ってもよい。
【0077】
再び図2に戻り、サーバ装置200の配信路線決定部202dは、利用状況判定部202cにより判定された利用路線の利用状況(利用回数や利用頻度等)に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を配信するか否かを決定する(ステップSA−5)。例えば、配信路線決定部202dは、利用状況に基づいて配信すると決定した利用路線の乗車パターンのデータを、乗車パターン一時データファイル206cから登録済乗車パターンデータファイル206dに移動させることにより、配信路線として登録済乗車パターンデータファイル206dに登録する。ここで、配信路線決定部202dは、利用状況判定部202cによりカウントされた利用回数が所定回数を超える場合に、交通情報の配信を行うと決定してもよく、利用状況判定部202cにより算出された利用頻度が所定の頻度を超える場合に、交通情報の配信を行うと決定してもよい。また、配信路線決定部202dは、利用状況判定部202cにより判定された乗車パターンの利用時間帯に対応する利用路線の交通情報を配信すると決定してもよい。なお、このステップSA−5において、配信決定解除部202eは、配信路線決定部202dにより配信すると決定された利用路線(配信路線)について、利用状況に応じて配信の決定を解除してもよい。この場合、登録済乗車パターンデータファイル206dに登録された解除対象の乗車パターンのデータは、乗車パターン一時データファイル206cに移動される。
【0078】
そして、サーバ装置200の交通情報受信部202fは、ネットワーク300を介して外部システム600から送信される交通情報を受信する(ステップSA−6)。
【0079】
そして、サーバ装置200の交通情報配信部202gは、交通情報受信部202fにより交通情報が受信されると、当該交通情報の対象となる配信路線が登録済乗車パターンデータファイル206dに登録されているか否かを判定する(ステップSA−7)。
【0080】
そして、サーバ装置200の交通情報配信部202gは、交通情報の対象となる配信路線が登録済乗車パターンデータファイル206dに登録されている場合(ステップSA−7、Yes)、当該登録されている端末装置100に対して当該交通情報を配信する(ステップSA−8)。なお、交通情報配信部202gは、交通情報の対象となる配信路線が登録済乗車パターンデータファイル206dに登録されていない場合(ステップSA−7、No)、処理を終える。
【0081】
そして、端末装置100の交通情報受信部102cは、サーバ装置200から送信された交通情報を受信する(ステップSA−9)。
【0082】
そして、端末装置100の交通情報出力部102dは、交通情報受信部102cにより受信された交通情報を出力部114に出力する(ステップSA−10)。ここで、交通情報出力部102dは、交通情報に基づいて音声出力(報知音出力や、テキスト読み上げ出力等)を行ってもよく、交通情報に基づいて表示出力(テキスト表示や、地図上の該当路線表示等)を行ってもよい。
【0083】
以上が、第1の実施形態における交通情報配信システムの処理の一例である。つぎに、上述したサーバ装置200の処理のより詳細な処理の他の例について、以下に図7〜図9を参照して説明する。
【0084】
[利用状況判定処理・配信路線決定処理]
上述したステップSA−4およびSA−5におけるサーバ装置200の利用状況判定処理・配信路線決定処理の一例について、図7を参照して説明する。ここで、図7は、サーバ装置200の利用状況判定処理・配信路線決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0085】
図7に示すように、利用状況判定部202cは、利用路線判定部202bにより利用路線が判定されると、乗車パターン一時データファイル206cおよび登録済乗車パターンデータファイル206dを参照して、当該利用路線の乗車パターンが登録済であるか否かを判定する(ステップSB−1)。
【0086】
そして、利用状況判定部202cは、乗車パターンが登録済であると判定した場合(ステップSB−1、Yes)、更に、乗車パターンが監視設定中であるか否か、例えば、利用回数のカウント中であるか否かを判定する(ステップSB−2)。
【0087】
そして、利用状況判定部202cは、カウント中であると判定した場合(ステップSB−2、Yes)、利用回数nを1つインクリメントする(ステップSB−5)。一方、カウント中でない場合、例えば、利用パターンの最終利用日から一定期間が経過していることにより無効になっている場合(ステップSB−2、No)、利用状況判定部202cは、カウントを有効にしてカウント開始日を更新するとともに(ステップSB−3)、利用回数nに1を設定する(ステップSB−5)。また、ステップSB−1において、乗車パターンが登録されていない場合、すなわち利用者が初めて利用した利用路線である場合は(ステップSB−1、No)、利用状況判定部202cは、乗車パターン一時データファイル206cに当該利用路線の乗車パターンを登録し(ステップSB−4)、利用回数nに1を設定する(ステップSB−5)。
【0088】
そして、配信路線決定部202dは、乗車パターン一時データファイル206cおよび登録済乗車パターンデータファイル206dに記憶された当該利用路線の乗車パターンの利用回数nを参照して、所定回数に到達しているか否かを判定する(ステップSB−6)。
【0089】
そして、配信路線決定部202dは、所定回数に到達したと判定した場合(ステップSB−6、Yes)、交通情報の配信対象の利用路線(配信路線)であるとして、当該配信路線の乗車パターンを乗車パターン一時データファイル206cから登録済乗車パターンデータファイル206dに移動させることにより、配信路線を登録する(ステップSB−7)。ここで、乗車パターンの利用時間帯や曜日、日付等に基づいて、交通情報配信部202gにより配信させるタイミングを規定する配信タイミングを登録してもよい。例えば、登録されている乗車パターンが、平日午前8:00神保町駅発〜午前8:15表参道駅着の半蔵門線の列車である場合、配信する交通情報は、平日の午前8:00前後の交通情報を含むことが望ましいので、平日午前8:00の前後1時間の時間帯を配信タイミングとして登録してもよい。
【0090】
一方、所定回数に到達していないと判定された場合(ステップSB−6、No)、配信決定解除部202eは、利用回数nが最低利用回数以上であるか否かを判定する(ステップSB−8)。ここで、最低利用回数は、任意の期間のうちの合計利用回数でもよい。
【0091】
そして、配信決定解除部202eは、最低利用回数以上ではないと判定した場合(ステップSB−8、No)、当該乗車パターンのデータを登録済乗車パターンデータファイル206dから乗車パターン一時データファイル206cに移動させることにより、配信路線の登録を解除する(ステップSB−9)。一方、最低利用回数以上であると判定した場合(ステップSB−8、Yes)、処理を終える。
【0092】
以上で、サーバ装置200の利用状況判定処理・配信路線決定処理の一例についての説明を終える。
【0093】
[登録解除処理]
つぎに、上述したステップSA−5におけるサーバ装置200の登録解除処理の一例について、図8を参照して説明する。ここで、図8は、サーバ装置200の登録解除処理の一例を示すフローチャートである。
【0094】
まず、配信決定解除部202eは、現在位置情報受信部202aにより利用者の現在位置情報とともに受信された日時情報を取得する(ステップSC−1)。
【0095】
そして、配信決定解除部202eは、利用路線判定部202bにより判定された利用路線の乗車パターンのデータを、乗車パターン一時データファイル206cまたは登録済乗車パターンデータファイル206dから読み出す(ステップSC−2)。
【0096】
そして、配信決定解除部202eは、読み出した乗車パターンの前回利用日から、取得した日時情報による今回の日時までの日数を算出し、一定期間内の利用があるか否かを判定する(ステップSC−3)。
【0097】
そして、一定期間の利用がないと判定した場合(ステップSC−3、No)、配信決定解除部202eは、当該乗車パターンのデータを登録済乗車パターンデータファイル206dから乗車パターン一時データファイル206cに移動させることにより、配信路線の登録を解除する(ステップSC−4)。ここで、配信決定解除部202eは、一定期間の利用がないと判定した場合、乗車パターン一時データファイル206cまたは登録済乗車パターンデータファイル206dに記憶された乗車パターンのカウンタを無効化(例えば、利用回数n=0を設定)してもよい。
【0098】
一方、一定期間の利用があると判定した場合(ステップSC−3、Yes)、配信決定解除部202eは、登録解除処理を終える。以上が、サーバ装置200の登録解除処理の一例である。
【0099】
[交通情報配信処理]
つづいて、上述したステップSA−7およびSA−8におけるサーバ装置200の交通情報配信処理の一例について、図9を参照して説明する。ここで、図9は、サーバ装置200の交通情報配信処理の一例を示すフローチャートである。
【0100】
図9に示すように、交通情報配信部202gは、交通情報受信部202fにより受信された交通情報の対象路線が、登録済乗車パターンデータファイル206dを参照して、登録済の利用路線(配信路線)であるか否かを判定する(ステップSD−1)。
【0101】
そして、交通情報配信部202gは、交通情報の対象路線が配信路線であると判定した場合(ステップSD−1、Yes)、当該配信路線の乗車パターンに利用時間帯情報(配信タイミング情報)が登録されているか否かを判定する(ステップSD−2)。ここで、配信タイミング情報は、利用時間帯情報に限らず、曜日や日付などの何らかの時間情報であってもよい。なお、交通情報の対象路線が配信路線でないと判定した場合(ステップSD−1、No)、当該交通情報の配信を行うことなく処理を終える。
【0102】
そして、交通情報配信部202gは、利用時間帯情報が登録されていると判定した場合(ステップSD−2、Yes)、現在日時が当該利用時間帯に対応するか否かを判定する(ステップSD−3)。
【0103】
そして、交通情報配信部202gは、現在日時が当該利用時間帯に対応すると判定した場合(ステップSD−3、Yes)、配信対象の端末装置100に交通情報を配信する(ステップSD−4)。なお、現在日時が当該利用時間帯に対応しないと判定した場合(ステップSD−3、No)、配信を行うことなく処理を終える。
【0104】
また、ステップSD−2において、利用時間帯情報等の配信タイミング情報が登録されていないと判定した場合(ステップSD−2、No)、交通情報配信部202gは、現在日時にかかわらず交通情報の配信を行う(ステップSD−4)。以上が、交通情報配信処理の一例である。
【0105】
これにて、第1の実施形態における処理の説明を終える。
【0106】
[第2の実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態(交通情報提供装置400(スタンドアローン型))について、図10および図11を参照して以下に説明する。ここで、図10は、第2の実施形態における交通情報提供装置400の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
【0107】
なお、第2の実施形態においては、全ての機能を交通情報提供装置400に集約し、利用者の現在位置情報およびネットワークデータに基づいて利用路線を判定し、記憶部406に格納し、格納された利用路線の履歴から、当該利用路線の利用状況を判定し、判定した利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を出力するか否かを決定し、決定した利用路線に関する交通情報を出力部414に出力する。このように、第2の実施形態は、交通情報提供装置400がスタンドアローン型に構成され単独で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
【0108】
[交通情報提供装置400(スタンドアローン型)の構成]
まず、第2の実施形態における交通情報提供装置400(スタンドアローン型)の構成の一例について、図10を参照して以下に説明する。
【0109】
図10に示すように、本発明の第2の実施形態の交通情報提供装置400は、位置取得部412と出力部414と入力部416と制御部402と記憶部406とを少なくとも備えて構成される。これら交通情報提供装置400の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0110】
図10において、入出力制御インターフェース部408、通信制御インターフェース部404、位置取得部412、出力部414、および、入力部416の各機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、記憶部406の各部(ネットワークデータベース406a、時刻表データベース406b、乗車パターン一時データファイル406c、および、登録済乗車パターンデータファイル406d等)についても、サーバ装置200ではなく交通情報提供装置400に備えられている点を除き、各機能が第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0111】
また、制御部402の各部(現在位置情報取得部402a〜交通情報出力部402g等)については、本実施形態の交通情報提供装置400がスタンドアローン型であり、制御部402が各送信部を備えていない点を除き、各機能は第1の実施形態と基本的に同様である。
【0112】
図10において、制御部402は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部402は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部402は、機能概念的に、現在位置情報取得部402a、利用路線判定部402b、利用状況判定部402c、出力路線決定部402d、出力決定解除部402e、交通情報受信部402f、および、交通情報出力部402gを備えて構成される。
【0113】
このうち、現在位置情報取得部402aは、交通情報提供装置400の利用者の現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段である。ここで、現在位置情報取得部402aは、交通情報提供装置400の利用者の現在位置情報を所定周期ごと(例えば、1秒ごと等)に取得してもよい。また、現在位置情報取得部402aは、位置取得部412にて位置発信装置500から受信した位置情報信号から算出した位置情報、および/または、位置取得部412の方位センサにて検出した交通情報提供装置400の進行方向等の方位情報や、位置取得部412の加速度センサにて検出した交通情報提供装置400の加速度情報を、交通情報提供装置400の利用者の現在位置情報として取得してもよい。また、現在位置情報取得部402aは、利用者により入力部416を介して入力された現在位置についての位置座標等を交通情報提供装置400の利用者の現在位置情報として取得してもよい。ここで、利用者により入力部416を介して入力された現在位置は、利用者が現実に存在する位置であってもよく、利用者により任意に選択された仮想の現在位置(一例として、東京にいる利用者により選択された大阪の駅や空港等の任意の地点)であってもよい。具体的には、現在位置情報取得部402aは、入力部416を介して利用者に出力部414に表示された地図データの表示画面上で指定(例えば、タッチパネル式の表示部での指定操作等)させた座標、および/または、方位情報を交通情報提供装置400の利用者の現在位置情報として取得してもよい。ここで、現在位置情報取得部402aは、利用者の現在位置情報とともに、当該現在位置情報を取得した日時情報を取得してもよい。
【0114】
また、利用路線判定部402bは、現在位置情報取得部402aにより取得された利用者の現在位置情報、および、ネットワークデータベース406aに記憶されたネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、利用路線の履歴を記憶部406(乗車パターン一時データファイル406c、登録済乗車パターンデータファイル406d等)に格納する利用路線判定手段である。なお、本実施の形態においては、利用路線判定部402bは、判定した利用路線が記憶部406に登録されていない場合、新規に乗車パターン一時データファイル406cに登録を行う。ここで、利用路線判定部402bは、判定した利用路線に対応付けて、現在位置情報取得部402aにより取得された日時情報を格納してもよい。なお、利用路線判定部402bは、判定した利用路線が乗車パターン一時データファイル406cに登録されている場合は、当該乗車パターン一時データファイル406cに日時情報等を対応付けて格納し、判定した利用路線が登録済乗車パターンデータファイル406dに登録されている場合は、当該登録済乗車パターンデータファイル406dに日時情報等を対応付けて格納してもよい。
【0115】
また、利用状況判定部402cは、利用路線判定部402bにより記憶部(乗車パターン一時データファイル406c、登録済乗車パターンデータファイル406d等)に格納された利用路線の履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定手段である。例えば、利用状況判定部402cは、利用路線の利用回数をカウントすることにより利用状況を判定してもよく、日時情報に基づいて一定期間の利用状況を判定してもよく、また、ネットワークデータを参照して積算距離や積算金額等の利用状況を算出してもよい。例えば、利用状況判定部402cは、利用状況として、日時情報に応じた利用路線の利用回数や利用頻度等の乗車パターンを判定してもよく、一例として、一定期間内(例えば、直近の1年間)における利用回数や利用頻度を算出してもよく、同一日付(例えば、毎年1月1日や、毎月の同一日)における利用回数や利用頻度を算出してもよく、また、同一時間帯(例えば、午前7時〜9時の時間帯や、午前/午後、朝/昼/夕/夜のそれぞれの時間帯など)における利用回数や利用頻度を算出してもよく、曜日や平日/休日の種別(例えば、毎週火曜日や、土日祝日を含む休日)における利用回数や利用頻度を算出してもよい。すなわち、本実施の形態において、乗車パターンとは、利用路線(列車種別、路線区間など)と日時情報(利用日時、曜日など)との組み合わせにより特定される利用類型であって、利用状況判定部402cは、一例として、利用路線の履歴に基づいて乗車パターンを特定することにより、利用路線の利用状況を判定する。なお、利用状況判定部402cは、時刻表データベース406bに記憶された時刻表データに基づいて、利用路線と日時情報に対応する乗車パターンを特定してもよい。
【0116】
また、出力路線決定部402dは、利用状況判定部402cにより判定された利用路線の利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を出力するか否かを決定する出力路線決定手段である。なお、本実施の形態においては、乗車パターン一時データファイル406cに交通情報を配信すると未だ決定されていない利用路線の履歴が格納されているので、配信路線決定部402dは、交通情報を配信すると決定した場合に、この利用路線の履歴データを、乗車パターン一時データファイル406cから登録済乗車パターンデータファイル406dに移動させる。ここで、出力路線決定部402dは、利用状況判定部402cによりカウントされた利用回数が所定回数を超える場合に、交通情報の出力を行うと決定してもよく、利用状況判定部402cにより算出された利用頻度が所定の頻度を超える場合に、交通情報の出力を行うと決定してもよい。また、出力路線決定部402dは、利用状況判定部402cにより判定された乗車パターンの利用時間帯に対応する利用路線の交通情報を出力すると決定してもよく、この場合に当該利用時間帯を配信タイミングとして登録済乗車パターンデータファイル406dに登録してもよい。
【0117】
また、出力決定解除部402eは、出力路線決定部402dにより出力すると決定された利用路線(出力路線)について、利用状況に応じて、出力の決定を解除する出力決定解除手段である。本実施の形態においては、出力決定解除部402eは、出力路線決定部402dにより登録済乗車パターンデータファイル406dに登録された利用路線について、利用状況に応じて出力の決定を解除し、登録済乗車パターンデータファイル406dから乗車パターン一時データファイル406cに乗車パターンのデータを移動させる。例えば、出力決定解除部402eは、登録済乗車パターンデータファイル406dに記憶された乗車パターンのデータに基づいて利用回数が最低利用回数に満たない場合に、出力の決定を解除してもよい。また、出力決定解除部402eは、登録済乗車パターンデータファイル406dに記憶された日時情報に対応付けられた利用路線の履歴に基づいて、一定期間利用されていない場合に、出力の決定を解除してもよい。
【0118】
また、交通情報受信部402fは、ネットワーク300を介して外部システム600から送信される交通情報を受信する交通情報受信手段である。
【0119】
また、交通情報出力部402gは、登録済乗車パターンデータファイル406dを参照して出力路線決定部402dにより出力すると決定された利用路線(出力路線)に関する交通情報を、端末装置100に送信する交通情報出力手段である。例えば、交通情報出力部402gは、交通情報受信部402fにより交通情報を受信した場合、登録済乗車パターンデータファイル406dを参照して、当該交通情報に対応する利用路線について出力が決定されている場合に当該交通情報を出力部414に出力する。ここで、交通情報出力部402gは、乗車パターンの利用時間帯に応じた出力タイミングで交通情報を出力部414に出力してもよい。例えば、交通情報出力部402gは、登録済乗車パターンデータファイル406dに記憶された乗車パターンの利用時間帯が「午前7:00〜9:00」であった場合、この利用時間帯に対応する路線の交通情報を出力部414に出力してもよく、この利用時間帯に交通情報を出力部414に出力してもよい。また、交通情報出力部402gは、交通情報受信部402fにより受信された交通情報に限らず、記憶部406に記憶された交通情報(例えば、時刻表に基づく運休情報など)を出力してもよい。
【0120】
以上で、第2の実施形態における交通情報提供装置400の構成の一例の説明を終える。
【0121】
[交通情報提供装置400(スタンドアローン型)の処理]
次に、このように構成された第2の実施形態における交通情報提供装置400の処理の一例について、以下に図11を参照して詳細に説明する。ここで、図11は、第2の実施形態における交通情報提供装置400の処理の一例を示すフローチャートである。
【0122】
図11に示すように、まず、現在位置情報取得部402aは、利用者の現在位置情報を取得する(ステップSE−1)。ここで、現在位置情報取得部402aは、利用者の現在位置情報とともに、当該現在位置情報を取得した日時情報を取得してもよい。また、現在位置情報取得部402aは、位置取得部412にて位置発信装置500から受信した位置情報信号から算出した位置情報を利用者の現在位置情報として取得してもよい。また、現在位置情報取得部402aは、利用者により入力部416を介して入力された現在位置についての位置座標等を利用者の現在位置情報として取得してもよい。
【0123】
そして、利用路線判定部402bは、現在位置情報取得部402aにより取得された利用者の現在位置情報、および、ネットワークデータベース406aに記憶されたネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、利用路線の履歴を記憶部406に格納する(ステップSE−2)。利用路線判定部402bは、利用路線の履歴として、利用路線に対応付けて、現在位置情報取得部402aにより取得された日時情報を記憶部406に格納してもよい。また、利用路線判定部402bは、判定した利用路線が記憶部406に登録されていない場合、新規に乗車パターン一時データファイル406cに登録を行う。一方、利用路線判定部402bは、判定した利用路線が記憶部406に登録されている場合、それぞれ利用路線が登録されている、乗車パターン一時データファイル406c、または、登録済乗車パターンデータファイル406dに利用路線の履歴を格納する。
【0124】
そして、利用状況判定部402cは、利用路線判定部402bにより判定された利用路線が登録されている登録済乗車パターンデータファイル406dを参照して、格納された利用路線の履歴から、当該利用路線の利用状況(利用回数や利用頻度等)を判定する(ステップSE−3)。例えば、利用状況判定部402cは、利用路線の履歴から、当該利用路線の利用回数をカウントすることにより利用状況を判定してもよく、日時情報に基づいて利用状況(利用時間帯)を判定してもよい。一例として、利用状況判定部402cは、一定期間内(例えば、直近の1年間)における利用回数や利用頻度を算出してもよく、同一日付(例えば、1月1日)における利用回数や利用頻度を算出してもよく、また、同一時間帯(例えば、午前7時〜9時の時間帯)における利用回数や利用頻度を算出してもよい。そして、利用路線判定部402bにより判定された利用路線と、利用状況判定部402cにより判定された利用状況の組み合わせにより、乗車パターンが特定される。なお、利用状況判定部402cは、時刻表データベース406bに記憶された時刻表データに基づいて、利用路線と日時情報に対応する乗車パターンを特定してもよい。
【0125】
そして、出力路線決定部402dは、利用状況判定部402cにより判定された利用路線の利用状況(利用回数や利用頻度等)に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を出力するか否かを決定する(ステップSE−4)。例えば、出力路線決定部402dは、利用状況に基づいて出力すると決定した利用路線の乗車パターンのデータを、乗車パターン一時データファイル406cから登録済乗車パターンデータファイル406dに移動させることにより、出力路線として登録する。ここで、出力路線決定部402dは、利用状況判定部402cによりカウントされた利用回数が所定回数を超える場合に、交通情報の出力を行うと決定してもよく、利用状況判定部402cにより算出された利用頻度が所定の頻度を超える場合に、交通情報の出力を行うと決定してもよい。また、出力路線決定部402dは、利用状況判定部402cにより判定された乗車パターンの利用時間帯に対応する利用路線の交通情報を出力すると決定してもよい。なお、このステップSA−5において、出力決定解除部402eは、出力路線決定部402dにより出力すると決定された利用路線(出力路線)について、利用状況に応じて出力の決定を解除してもよい。この場合、登録済乗車パターンデータファイル406dに登録された解除対象の乗車パターンのデータは、乗車パターン一時データファイル406cに移動される。
【0126】
そして、交通情報受信部402fは、ネットワーク300を介して外部システム600から送信される交通情報を受信する(ステップSE−5)。
【0127】
そして、交通情報出力部402gは、交通情報受信部402fにより交通情報が受信されると、当該交通情報の対象となる出力路線が登録済乗車パターンデータファイル406dに登録されているか否かを判定する(ステップSE−6)。
【0128】
そして、交通情報出力部402gは、交通情報の対象となる出力路線が登録済乗車パターンデータファイル406dに登録されている場合(ステップSE−6、Yes)、交通情報受信部402fにより受信された交通情報を出力部414に出力する(ステップSE−7)。ここで、出力路線決定部402dは、交通情報に基づいて音声出力(報知音出力や、テキスト読み上げ出力等)を行ってもよく、交通情報に基づいて表示出力(テキスト表示や、地図上の該当路線表示等)を行ってもよい。なお、交通情報出力部402gは、交通情報の対象となる出力路線が登録済乗車パターンデータファイル406dに登録されていない場合(ステップSE−6、No)、処理を終える。
【0129】
以上が、第2の実施形態における交通情報提供装置の処理の一例である。
【0130】
[他の実施の形態]
さて、これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
【0131】
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0132】
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0133】
また、端末装置100、サーバ装置200、および、交通情報提供装置400に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0134】
例えば、端末装置100、サーバ装置200、および、交通情報提供装置400の各装置が備える処理機能、特に制御部102、制御部202、および、制御部402にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現することができ、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現することも可能である。尚、プログラムは、後述する記録媒体に記録されており、必要に応じて端末装置100、サーバ装置200、および、交通情報提供装置400に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHD等の記憶部206、および、記憶部406等は、OSとして協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0135】
また、このコンピュータプログラムは、端末装置100、サーバ装置200、および、交通情報提供装置400に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0136】
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD、Blu−ray Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」、あるいは、LAN、WAN、インターネットに代表されるネットワーク300を介してプログラムを送信する場合の通信回線や搬送波のように、短期にプログラムを保持する「通信媒体」を含むものとする。
【0137】
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0138】
記憶部206、ならびに、記憶部406に格納される各種のデータベース等(ネットワークデータベース206a〜登録済乗車パターンデータファイル206d、ネットワークデータベース406a〜登録済乗車パターンデータファイル406d等)は、RAM、ROM等のメモリ装置、HD等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラムやテーブルやデータベースやウェブページ用ファイル等を格納する。
【0139】
また、サーバ装置200、交通情報提供装置400、および、外部システム600は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、該情報処理装置に任意の周辺装置を接続して構成してもよい。また、サーバ装置200、交通情報提供装置400、および、外部システム600は、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0140】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0141】
以上詳述したように、本発明によれば、利用者の利用路線を、改札利用記録によらず精度よく判定して、配信対象路線として自動的に登録することで、必要な遅延情報等の交通情報を個別に提供する、交通情報配信システム、サーバ装置、端末装置、交通情報提供装置、交通情報提供方法、および、プログラムを、提供することができるので、情報提供を行う情報機器や情報処理分野などの様々な分野において極めて有用である。
【符号の説明】
【0142】
100 端末装置
102 制御部
102a 現在位置情報取得部
102b 現在位置情報送信部
102c 交通情報受信部
102d 交通情報出力部
104 通信制御インターフェース部
108 入出力制御インターフェース部
112 位置取得部
114 出力部
116 入力部
200 サーバ装置
202 制御部
202a 現在位置情報受信部
202b 利用路線判定部
202c 利用状況判定部
202d 配信路線決定部
202e 配信決定解除部
202f 交通情報受信部
202g 交通情報配信部
204 通信制御インターフェース部
206 記憶部
206a ネットワークデータベース
206b 時刻表データベース
206c 乗車パターン一時データファイル
206d 登録済乗車パターンデータファイル
300 ネットワーク
400 交通情報提供装置
402 制御部
402a 現在位置情報取得部
402b 利用路線判定部
402c 利用状況判定部
402d 出力路線決定部
402e 出力決定解除部
402f 交通情報受信部
402g 交通情報出力部
406 記憶部
406a ネットワークデータベース
406b 時刻表データベース
406c 乗車パターン一時データファイル
406d 登録済乗車パターンデータファイル
408 入出力制御インターフェース部
412 位置取得部
414 出力部
416 入力部
500 位置発信装置
600 外部システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置、および、出力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続した交通情報配信システムであって、
上記サーバ装置の上記記憶部は、
交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、
を備え、
上記サーバ装置の上記制御部は、
上記端末装置から送信される利用者の現在位置情報を受信する現在位置情報受信手段と、
上記現在位置情報受信手段により受信された上記利用者の上記現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記利用路線の履歴を上記記憶部に格納する利用路線判定手段と、
上記利用路線判定手段により上記記憶部に格納された上記利用路線の上記履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定手段と、
上記利用状況判定手段により判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を配信するか否かを決定する配信路線決定手段と、
上記配信路線決定手段により配信すると決定された上記利用路線に関する上記交通情報を、上記端末装置に送信する交通情報配信手段と、
を備え、
上記端末装置の上記制御部は、
上記利用者の上記現在位置情報を上記サーバ装置に送信する現在位置情報送信手段と、
上記サーバ装置から送信される上記交通情報を受信する交通情報受信手段と、
上記交通情報受信手段により受信された上記交通情報を上記出力部に出力する交通情報出力手段と、
を備えたことを特徴とする、交通情報配信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の交通情報配信システムにおいて、
上記現在位置情報送信手段は、
上記利用者の上記現在位置情報とともに、日時情報を送信し、
上記現在位置情報受信手段は、
更に、上記端末装置から送信される上記日時情報を受信し、
上記利用路線判定手段は、
判定した上記利用路線に対応付けて、上記現在位置情報受信手段により受信された上記日時情報を上記記憶部の上記履歴に格納し、
上記利用状況判定手段は、
更に、上記記憶部に格納された上記日時情報に基づいて、上記利用状況を判定することを特徴とする、交通情報配信システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の交通情報配信システムにおいて、
上記利用状況判定手段は、
上記記憶部に記憶された上記利用路線の上記履歴に基づいて、上記利用状況として、当該利用路線の利用回数をカウントし、
上記配信路線決定手段は、
上記利用状況判定手段によりカウントされた上記利用回数が所定回数を超える場合に、上記交通情報の配信を行うと決定することを特徴とする、交通情報配信システム。
【請求項4】
請求項2に記載の交通情報配信システムにおいて、
上記利用状況判定手段は、
上記記憶部に記憶された上記履歴に基づいて、上記利用状況として、当該日時情報に応じた当該利用路線の利用頻度を算出し、
上記配信路線決定手段は、
上記利用状況判定手段により算出された上記利用頻度が所定の頻度を超える場合に、上記交通情報の配信を行うと決定することを特徴とする、交通情報配信システム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一つに記載の交通情報配信システムにおいて、
上記サーバ装置の上記記憶部は、
交通機関の時刻表に関する時刻表データを記憶する時刻表データ記憶手段、
を更に備え、
上記利用状況判定手段は、
上記時刻表データ記憶手段に記憶された上記時刻表データに基づいて、上記利用路線の利用時間帯を特定した乗車パターンを上記利用状況として判定することを特徴とする、交通情報配信システム。
【請求項6】
請求項5に記載の交通情報配信システムにおいて、
上記配信路線決定手段は、
上記利用状況判定手段により判定された上記乗車パターンの上記利用時間帯に対応する上記利用路線の上記交通情報を配信すると決定することを特徴とする、交通情報配信システム。
【請求項7】
請求項5に記載の交通情報配信システムにおいて、
上記交通情報配信手段は、
上記乗車パターンの上記利用時間帯に応じた配信タイミングで上記交通情報を上記端末装置に送信することを特徴とする、交通情報配信システム。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一つに記載の交通情報配信システムにおいて、
上記サーバ装置の上記制御部は、
上記配信路線決定手段により配信すると決定された上記利用路線について、利用回数が最低利用回数に満たない場合に、上記配信の決定を解除する配信決定解除手段、
を更に備えたことを特徴とする、交通情報配信システム。
【請求項9】
請求項2に記載の交通情報配信システムにおいて、
上記サーバ装置の上記制御部は、
上記配信路線決定手段により配信すると決定された上記利用路線について、上記記憶部に記憶された上記日時情報に対応付けられた上記利用路線の上記履歴に基づいて、一定期間利用されていない場合に、上記配信の決定を解除する配信決定解除手段、
を更に備えたことを特徴とする、交通情報配信システム。
【請求項10】
サーバ装置に通信可能に接続された、出力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置であって、
上記制御部は、
利用者の現在位置情報を上記サーバ装置に送信する現在位置情報送信手段と、
上記利用者の上記現在位置情報に基づいて判定された利用路線の利用状況に基づいて、上記サーバ装置から配信された当該利用路線に関する交通情報を受信する交通情報受信手段と、
上記交通情報受信手段により受信された上記交通情報を上記出力部に出力する交通情報出力手段と、
を備えたことを特徴とする、端末装置。
【請求項11】
出力部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置であって、
上記記憶部は、
交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、
を備え、
上記制御部は、
上記端末装置から送信される利用者の現在位置情報を受信する現在位置情報受信手段と、
上記現在位置情報受信手段により受信された上記利用者の上記現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記記憶部に格納する利用路線判定手段と、
上記利用路線判定手段により上記記憶部に格納された上記利用路線の履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定手段と、
上記利用状況判定手段により判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を配信するか否かを決定する配信路線決定手段と、
上記配信路線決定手段により配信すると決定された上記利用路線に関する上記交通情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記出力部に出力させる交通情報配信手段と、
を備えたことを特徴とする、サーバ装置。
【請求項12】
出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備えた交通情報提供装置であって、
上記記憶部は、
交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、
を備え、
上記制御部は、
利用者の現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記利用路線の履歴を上記記憶部に格納する利用路線判定手段と、
上記利用路線判定手段により上記記憶部に格納された上記利用路線の上記履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定手段と、
上記利用状況判定手段により判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を出力するか否かを決定する出力路線決定手段と、
上記出力路線決定手段により出力すると決定された上記利用路線に関する交通情報を、上記出力部に出力する交通情報出力手段と、
を備えたことを特徴とする、交通情報提供装置。
【請求項13】
制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置、および、出力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続した交通情報配信システムにおいて実行される交通情報提供方法であって、
上記サーバ装置の上記記憶部は、
交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、
を備え、
上記端末装置の上記制御部において実行される、
利用者の現在位置情報を上記サーバ装置に送信する現在位置情報送信ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記端末装置から送信される利用者の現在位置情報を受信する現在位置情報受信ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記現在位置情報受信ステップにて受信された上記利用者の上記現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記利用路線の履歴を上記記憶部に格納する利用路線判定ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記利用路線判定ステップにて上記記憶部に格納された上記利用路線の上記履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記利用状況判定ステップにて判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を配信するか否かを決定する配信路線決定ステップと、
上記サーバ装置の上記制御部において実行される、
上記配信路線決定ステップにて配信すると決定された上記利用路線に関する上記交通情報を、上記端末装置に送信する交通情報配信ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、
上記サーバ装置から送信される上記交通情報を受信する交通情報受信ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、
上記交通情報受信ステップにて受信された上記交通情報を上記出力部に出力する交通情報出力ステップと、
を含むことを特徴とする、交通情報提供方法。
【請求項14】
サーバ装置に通信可能に接続された、出力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置において実行される交通情報提供方法であって、
上記制御部において実行される、
利用者の現在位置情報を上記サーバ装置に送信する現在位置情報送信ステップと、
上記利用者の上記現在位置情報に基づいて判定された利用路線の利用状況に基づいて、上記サーバ装置から配信された当該利用路線に関する交通情報を受信する交通情報受信ステップと、
上記交通情報受信ステップにて受信された上記交通情報を上記出力部に出力する交通情報出力ステップと、
を含むことを特徴とする、交通情報提供方法。
【請求項15】
出力部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置において実行される交通情報提供方法であって、
上記記憶部は、
交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記端末装置から送信される利用者の現在位置情報を受信する現在位置情報受信ステップと、
上記現在位置情報受信ステップにて受信された上記利用者の上記現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記記憶部に格納する利用路線判定ステップと、
上記利用路線判定ステップにて上記記憶部に格納された上記利用路線の履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定ステップと、
上記利用状況判定ステップにて判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を配信するか否かを決定する配信路線決定ステップと、
上記配信路線決定ステップにて配信すると決定された上記利用路線に関する上記交通情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記出力部に出力させる交通情報配信ステップと、
を含むことを特徴とする、交通情報提供方法。
【請求項16】
出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備えた交通情報提供装置において実行される交通情報提供方法であって、
上記記憶部は、
交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、
を備え、
上記制御部において実行される、
利用者の現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記利用路線の履歴を上記記憶部に格納する利用路線判定ステップと、
上記利用路線判定ステップにて上記記憶部に格納された上記利用路線の上記履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定ステップと、
上記利用状況判定ステップにて判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を出力するか否かを決定する出力路線決定ステップと、
上記出力路線決定ステップにて出力すると決定された上記利用路線に関する交通情報を、上記出力部に出力する交通情報出力ステップと、
を含むことを特徴とする、交通情報提供方法。
【請求項17】
サーバ装置に通信可能に接続された、出力部と制御部とを少なくとも備えた端末装置に実行させるためのプログラムであって、
上記制御部において、
利用者の現在位置情報を上記サーバ装置に送信する現在位置情報送信ステップと、
上記利用者の上記現在位置情報に基づいて判定された利用路線の利用状況に基づいて、上記サーバ装置から配信された当該利用路線に関する交通情報を受信する交通情報受信ステップと、
上記交通情報受信ステップにて受信された上記交通情報を上記出力部に出力する交通情報出力ステップと、
を実行させるための、プログラム。
【請求項18】
出力部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置に実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、
を備え、
上記制御部において、
上記端末装置から送信される利用者の現在位置情報を受信する現在位置情報受信ステップと、
上記現在位置情報受信ステップにて受信された上記利用者の上記現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記記憶部に格納する利用路線判定ステップと、
上記利用路線判定ステップにて上記記憶部に格納された上記利用路線の履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定ステップと、
上記利用状況判定ステップにて判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を配信するか否かを決定する配信路線決定ステップと、
上記配信路線決定ステップにて配信すると決定された上記利用路線に関する上記交通情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記出力部に出力させる交通情報配信ステップと、
を実行させるための、プログラム。
【請求項19】
出力部と制御部と記憶部とを少なくとも備えた交通情報提供装置に実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段、
を備え、
上記制御部において、
利用者の現在位置情報、および、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、利用路線を判定し、上記利用路線の履歴を上記記憶部に格納する利用路線判定ステップと、
上記利用路線判定ステップにて上記記憶部に格納された上記利用路線の上記履歴から、当該利用路線の利用状況を判定する利用状況判定ステップと、
上記利用状況判定ステップにて判定された上記利用状況に基づいて、当該利用路線に関する交通情報を出力するか否かを決定する出力路線決定ステップと、
上記出力路線決定ステップにて出力すると決定された上記利用路線に関する交通情報を、上記出力部に出力する交通情報出力ステップと、
を実行させるための、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−148415(P2011−148415A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−11841(P2010−11841)
【出願日】平成22年1月22日(2010.1.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】