説明

交通網における非接触支払いカードの使用方法及びシステム

交通網の自動料金収集ソリューションは、市販の支払いカード産業によるスマート支払いカード(例えば、マスターカードのペイパス(登録商標)カードを使用する。市販のカード発行者及び銀行から発行されたスマート支払いカードは、非接触支払いカードに対するISO14443規格のような共通の又はオープンな業界標準に従う。交通サービスに対するアクセスを要求するカードホルダは、交通網の入口のRFID使用可能なカードリーダにスマートカードを提示する。カードホルダは、スマートカードが「ホット」カード(すなわち、紛失又は盗難カード、満了した又は滞納しているカード)のリストにない場合には迅速に許可される。カード取引記録が準備され、カードリーダから交通支払いプラットホームに送信される。交通支払いプラットホームは、カード取引の認証、クリア及び決済のために通常のカードごとに支払いを行う電子的なネットワークによってカード発行者及び銀行にリンクされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願のクロスリファレンス
この出願は、2005年5月16日に出願した仮特許出願第60/681,513号及び2005年9月16日に出願した仮特許出願第60/717,626号の利益を主張し、これらの両方を、全体を参照することによってここに組み込む。
【背景技術】
【0002】
スマートカード技術は、我々の文化及び日々の生活において一般的になりつつある。スマートカードは、マイクロプロセッサ及びメモリチップを組み込んだ又はプログラマブル論理を有するメモリチップのみを組み込んだカードである。マイクロプロセッサカードは、カードに情報を追加し、カードの情報を削除し又はカードの情報を操作し、それに対して、メモリチップカード(例えば、プリペイドテレホンカード)は、予め規定された動作しか保証できない。スマートカードは、磁気ストライプカードとは異なり、全ての必要な機能及び情報を保持することができる。したがって、スマートカードは、取引時にリモートデータベースにアクセスする必要がない。
【0003】
業界において「マイクロチップカード」又は「チップカード」と一般的に称されるスマートカードは、従来の磁気ストライプカードより大きな記憶容量及びデータのセキュリティを提供する。スマートカードは、8キロバイトまでのRAM、346キロバイトまでのROM、256キロバイトまでのプログラマブルROM及び16ビットのマイクロプロセッサを有することができる。スマートカードは、シリアルインターフェースを有し、カードリーダのような外部ソースから給電される。プロセッサは、暗号のようなアプリケーション用の制限された命令セットを用いる。スマートカードは、多様なアプリケーション、特に、多数の操作が要求される暗号を組み込んだアプリケーションに用いられる。したがって、スマートカードは、セキュア・デジタル・アイデンティティを保持するカード用のメインプラットホームを有する。大抵の共通のスマートカードアプリケーションは、
*クレジットカード
*電子マネー
*コンピュータセキュリティシステム
*無線通信
*(頻繁に飛行機を利用する地点のような)ロイヤリティシステム
*銀行取引
*衛星テレビ
*政府認証
である。
【0004】
配送セキュリティ、すなわち、アクセスの保証は、許可されたカードホルダによる許可された使用に対してのみ許容され、スマートカードの基本的な属性である。配送セキュリティにおけるスマートカードの有効性は、特に金融サービス及び携帯電話において広く採用され、スマートカードの成長が著しく、かつ、スマートカードが個人識別カードや、有料TV/エンターテイメントへのアクセスや、医療サービスや、取引のような他のアプリケーションに急速に拡張が予測される理由の一つである。
【0005】
鉄道、地下鉄、バス、フェリー及び遮断ゲートを含む輸送網又は交通網は、何億もの人々によって利用される。費用効率が高く、有効かつ信頼性のある交通は、現代の大都市圏の市民が必要としている。スマートカードは、紙幣及び硬貨を交通環境から有効に取り除く。スマートカードの支払いは、高速かつ信頼性があるだけでなく、装置メンテナンスのコストを減少するのにも役に立つ。世界中の主要な交通網は、スマートカード技術に基づく新しい支払い機構に移ろうとしている。
【0006】
複数のRFID技術が、非接触スマートカード及びカードリーダ/端末での使用の際に利用される。非接触システムの基本的な構成要素は、非接触リーダ(又は近接型結合装置(PCD))及びトランスポンダである。非接触リーダは、電子回路に接続したアンテナである。トランスポンダは、誘導アンテナと、このアンテナの両端に接続した集積回路から構成される。リーダとトランスポンダとの組合せは、変成器として動作する。交流が、電磁界を生じる1次コイル(リーダのアンテナ)をながれえ、これによって、2次コイル(トランスポンダのアンテナ)に電流が誘導される。トランスポンダは、非接触リーダ(PCD)によって伝達された電磁界(RF界)を、ダイオード整流器によって直流電圧に変換する。この直流電圧は、トランスポンダの内部回路をパワーアップする。両方のアンテナの配置及びチューニングは、一方の装置から他方の装置へのカップリング効率を決定する。トランスポンダを非接触支払いカードとすることができる。
【0007】
経済的に実現可能であるとともに市販用とすることができる非接触支払いカードシステムに対して、カード及び端末が、特定のカードプロバイダ/発行者、ベンダー又は端末製造者に特有の技術的な特徴を有する場合でも、非接触支払いカードは、ほとんど又は全てのRFID使用可能な支払い端末で相互運用可能となる必要がある。業界全体で相互運用可能であることが望ましい。これに向かって、業界標準機構及びグループ(例えば、国際標準化機構(ISO)及び国際電気標準会議(IEC))は、非接触スマートカード支払い技術の実現のために規格化された任意の業界標準を有する。ISO/IECによって規定されたそのような典型的な三つの規格は、密着型カード、近接型カード及び近傍型カードにそれぞれ適用可能なISO/IEC10536規格、ISO/IEC14443規格及びISO/IEC15693である。
【0008】
最近、譲受人マスターカードインターナショナル社(「マスターカード」)は、近接型(非接触)支払いカード技術の実現のためにメーカ独自仕様のマスターカードペイパス(登録商標)ISO/IEC14443の実現仕様(「ペイパス」(登録商標))を開発した。ペイパス(登録商標)は、RFID使用可能な非接触支払いプラットホームであり、これによって、ユーザは、取引を処理するために特別なリーダの前方で装置を軽くたたき又は振ることができる。ペイパス(登録商標)の実現は、ISO14443規格に適合し、本発明の原理を表す便利な例を提供する。例えば、Smets等による米国特許出願第11/182,354号、米国特許出願第11/182,357号、米国特許出願第11/182,358号、米国特許出願第11/182,356号、米国特許出願第11/182,355号及び米国特許出願第11/182,351号参照。これらの全ては、参照によりここに組み込まれる。譲受人マスターカードは、クレジット支払いソリューション、デビット支払いソリューション及びプリペイド支払いソリューションを含む、マスターカードファミリーのブランドを利用するオープンな支払いソリューションを提供する国際的なリーダである。さらに、マスターカードは、特に交通の必要のために調整されたプリペイド自社ブランド支払いプログラムを可能とするために良好に配置されている。ペイパス(登録商標)の実現は、典型的には(例えば、50米ドル未満の)小額に対して迅速なサービス及び高い処理能力を要求するマーチャントの要求に適合することを目的としている。例えば、https://sdp.mastercadintl.com/pdf/pcd_manual.pdfで2005年1月に利用できるマスターカード支払いカード業界データセキュリティ規格及びwww.mastercadmerchant.com/acquirers/index.htmlで2005年7月に利用できるとともに2005年8月に改定されたマスターカードのセキュリティルール及び手順参照。この両方の刊行物は、全体を参照することによりここに組み込まれる。ペイパス(登録商標)形態の他の公知文献は、https://mbe2stl101.mastercard.net/hsm2stl101/public/login/ebusiness/mobile_commerce/paypass/documentation/index.jspで利用できる。
【0009】
交通網環境で利用される支払いソリューションを高める考察をここで与える。望ましい支払いソリューションは、「オープン」ソリューション、すなわち、交通網に特有の非接触アクセスカード及び/又は交通網を越えて広く市販されているスマートカードを用いてユーザが交通網にアクセスすることができるソリューションである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、交通網の自動料金収集(AFC)システム及び方法を提供する。
【0011】
典型的なAFCシステムは、市販のカード発行者によって発行されたRFID使用可能な非接触支払いカードの仕様に基づく。RFID使用可能な非接触支払いカードは、非接触支払いカードのオープンな業界標準(例えば、ISO14443規格)に従う。AFCシステムは、交通網の有料エリアへの入口に配置されたRFID使用可能なカードリーダと、交通支払いプラットホームとを有する。RFID使用可能なカードリーダを、端末又はステーションコントローラに結合することができる。AFCシステムは、取引支払い認証プロセス、クリアプロセス及び決済プロセスをカード支払い産業に共通の電子ネットワーク上で行うよう設計された交通支払いプラットホーム又はアプリケーションも有する。
【0012】
交通網のゲートの有料エリアへのアクセスを所望する顧客は、料金を支払うために、RFID使用可能なカードリーダによって読み出される非接触支払いカード(例えば、マスターカードのペイパス(登録商標)カード)を提示する。カードリーダ/端末コントローラは、ホットカード(すなわち、紛失、盗難、満了又は滞納と報告されたカード)のリストに対して、読み出した非接触支払いカードデータを評価し、それに応じて、交通網のゲートの有料エリアへの顧客のアクセスを許可し又は拒否する。カード取引記録は、支払い認証、クリア及び決済のために交通支払いプラットホームと通信を行うよう準備される。1回の乗車の料金に対して、取引の支払いは、カード発行者により顧客のカードアカウント(例えば、クレジット又はデビットアカウント)にチャージされる。
【0013】
交通支払いプラットホームを、非接触支払いカードにリンクしたプレファンド交通アカウントを顧客が登録し又はセットアップするように形成することもできる。プレファンドアカウントは、通貨バランス(例えば、ドルの総額)、乗車決済バランス(例えば、乗車回数)又はタイムバランスを有することができ、これらは、例えば、ペーパーライドチケットの料金、最大乗車数ごとのチケットの料金及び制限のない乗車チケットの料金に対応する。そのような非接触支払いカードによる料金取引に対して、交通支払いプラットホームは、取引を行う顧客の非接触支払いカードに関連したプレファンド交通アカウントに対する取引の支払いを決済する。
【0014】
本発明の他の態様、性質及び種々の利点を、添付図面及び以下の詳細な説明から明らかにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、交通網の自動料金収集(AFC)ソリューションを提供する。スマートカードの使用に基づくこのようなAFCソリューションは、交通網で実現される自動料金収集システム及び手順を提供する。自動料金収集システム及び手順は、例えば、通貨取り扱い手数料、自動券売機及び回転式改札口の維持費、料金媒体調達価格(例えば、プラスチック/紙の料金前払いカード)並びに営業中のスタッフを配備したチケットブースの数を減少することによって、操業コストを大幅に減少することができる。AFCソリューションは、非接触支払い装置の共通の又はオープンな業界標準(例えば、ISO14443規格)に適合するスマートカード(例えば、マスターカードのペイパス(登録商標))に基づく。
【0016】
図1は、交通網の典型的な電子支払いソリューション100の論理的及び構成的な要素を示すブロック図である。典型的な電子支払いソリューション100は、マスターカードのペイパス(登録商標)の実現に基づく。ソリューション100において、カードホルダを、発行者120によって発行されたペイパス(登録商標)カード110とする。顧客は、例えば、交通網の門のある有料エリアへの入場するために回転式改札口(例えば、地下鉄の回転式改札口又はゲート)で料金を支払うようペイパス(登録商標)カードを提示することができる。回転式改札口132には、自動料金収集(AFC)の際に顧客によって提示されたペイパス(登録商標)カードを電子的に読み出すためにRFIDイネーブルカードリーダ130が設けられる。カードリーダ130は、オプションの端末コントローラ150及びペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム160を通じて交通網の支払いホスト140に電子的にリンクされる。顧客の料金支払いを、例えば、小売業界においてペイパス(登録商標)クレジット又はデビットカードの支払取引を処理するのに用いられる現行のカードによる支払い形態と同様に電子的に処理することができる。このために、交通機関支払いホスト170は、従来のカードによる支払いの電子的なネットワーク190を通じてカード発行者120及び他の団体又は機関にリンクされている。取引支払い処理ステップ(例えば、取引/支払い認証要求ステップ、承認ステップ及び決済ステップ)は、ネットワーク190によってリンクされた取得者170やペイパス(登録商標)カード団体180(例えば、マスターカード)のような従来の電子的な支払いのインフラストラクチャエンティティを伴う。
【0017】
支払いソリューション100の実現に際し、顧客は、顧客のペイパス(登録商標)カードにリンクされる予め供給される交通料を設定し及び登録することができる。実際には、顧客は、交通網の門のある有料エリアにアクセスするために、交通の回転式改札口132に装着されたカードリーダ130に顧客のペイパス(登録商標)カード110を提示し又は「タップ」することができる。カードにエンコードされたデータが読み出され、端末コントローラ150に送信される。端末コントローラ150は、カードを許可し又は拒絶することによって応答する。それに応じて、顧客は、回転式改札口へのアクセスが与えられ又は否定される。端末コントローラ150のソフトウエアは、取引データ記録をペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム160に送信する。ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム160は、カード端末ソフトウエアの継続的なメンテナンスとともに、取引に必要な認証及びバッチ合意処理機能を提供する。
【0018】
説明のためのペイパス(登録商標)の実現の選択は例示に過ぎず、本発明の原理を、他の共通の又は専用の規格の下で動作する電子的な支払い装置又はシステムに更に一般的に適用することができる。他の電子的な支払い装置及びシステムは、アメリカンエキスプレスのエキスプレスペイやビザウェーブのような非接触カードに基づくことができる。ペイパス(登録商標)の実現により、交通環境にオープンな支払いをもたらすとともに、配置しようと計画されている交通機関又は既に配置された交通機関に対する新たなオプションを、スマートカードに基づく支払いソリューションに提供する。ペイパス(登録商標)の実現を、交通機関及びその顧客に有用となるようオープンな支払いソリューションを利用するために好適に調整することができる。
【0019】
さらに、本発明による支払いソリューションのアプリケーションを、ニューヨーク市の大都市交通局(MTA)によって操作される典型的な地下鉄交通網NYシティー交通(NY交通)を参照してここで説明する。MTA/NY交通の選択は説明のみのためであり、本発明による電子支払いソリューションを、他のあらゆる交通網(例えば、スターテン島鉄道、ロングアイランド鉄道、ロングアイランドバス、メトロノース鉄道、並びに橋及びトンネル)に利用することができる。
【0020】
電子支払いソリューション100を、複数の交通網(例えば、地下鉄、バス、鉄道等)間で統合されたAFCアプリケーションに対して設計することができ、AFCに対してMTAの橋及びトンネル操作の際に配置されるE−ZPassソリューションのような他の電子支払いソリューションに統合することもできる。
【0021】
図1を更に参照すると、ソリューション100は、あらゆる適切な数の種々のカードタイプ及びカード分配モデルとともに操作可能である。これらの種々のカードタイプの交通機能は、交通支払いプラットホーム140の適切な設計によってイネーブルされる。
【0022】
適切な数のカードタイプ及びカード分配モデルを、交通網の利用者数の割合を経済的に広げるようスマートカードの使用を拡張する観点から選択することができる。選択されたカードタイプは、例えば、1回の乗車をサポートするカード、操作の時間に基づく(制限のない乗車)モード、及び/又は、操作の乗車ごとの支払いモードをサポートする値に基づくカードを含む。あり得るカード分配モデルの例は、次のものを含む。
【0023】
(1)銀行が発行したカード(例えば、マスターカードのペイパス(登録商標))
銀行は、マーチャントのカードホルダによる一般的な使用のためにペイパス(登録商標)がイネーブルされた標準的なクレジットカード又はデビットカードを発行することができる。これらペイパス(登録商標)カードを、MTAシステム内での旅行に用いることもでき、これらペイパス(登録商標)カードは、ある地域への頻繁でない旅行者及び訪問者に加えて規則的な通勤者の必要に応じることができる。カードを、(E−ZPassと同様に)MTA環境内でのみ費やされる乗車ごとに支払われる予め設定された交通料を設定するために交通網によって登録することができる。登録されたペイパス(登録商標)カードは、値に基づく(乗車ごとの支払い)又は時間に基づく(制限のない乗車)製品に対して規則的なメトロカードの機能を実行することができる。登録されていないペイパス(登録商標)カードを、各月の少数の乗車に対してゲートで支払いを行うためにMTA内で用いることができる。
【0024】
(2)MTA/銀行提携カード(例えば、MTA/マスターカードペイパス(登録商標)提携メトロカード)
提携カードを、「通勤」カード、「都市」カード又は「旅行」カードとして銀行により市販し及び発行することができる。MTAシステム内で、提携カードは、値に基づく(乗車ごとの支払い)又は時間に基づく(制限のない乗車)製品に対して、磁気ストライプ機能に基づく規則的なメトロカードチケットの機能と同様な機能を有する。カードは、MTA環境外では通常の銀行支払いカードとして機能する。全てのカードホルダは、記録時のカードホルダ選択により値に基づいて(乗車ごとの支払い)又は時間に基づいて(制限のない乗車)、旅行のために交通網によって自動的に登録される。
【0025】
(3)ペイパス(登録商標)を備えたMTA自社ブランドカード
MTA自社ブランドカードは、システムの規則的な使用者であるが旅券に銀行支払いカードを組み合わせることを所望しない利用者をターゲットとすることができる。MTA及びその代理店は、発行パートナーを通じて自社ブランドカードを分布することができる。このカード製品は、値に基づく(乗車ごとの支払い)又は時間に基づく(制限のない乗車)製品に対して規則的なメトロカードの機能と同様な機能を有する。
【0026】
MTA自社ブランドカードは、MTA環境内でのみ用いることができる実際のプリペイドカードである。MTA自社ブランドカードは、預金した顧客及び/又は旅行のために個別の支払いカードを所望する顧客に対して適切である。顧客は、カードを得るために料金を支払い及び/又は預金を行うことができる。全てのカードホルダは、記録時のカードホルダ選択により値に基づいて(乗車ごとの支払い)又は時間に基づいて(制限のない乗車)、旅行のために交通網によって自動的に登録される。
【0027】
実際には、マスターカード及びその加盟銀行は、米国中で取引を迅速に行うためにRFIDイネーブルされたペイパス(登録商標)の概念を促進する。配置がニューヨーク市以外の地域で行われるので、ある区域から他の区域で利用できる交通機能をリンクアップし始めることができる。先ず、これを、地域に基づいて行うことができるが、全国的に拡大することができる。したがって、米国の他の地域からの訪問者は、現存するペイパス(登録商標)カードを用いてMTAシステムに入ることができる。これによって、MTAのコストが減少するとともに、利用者のシステム全体に亘る有用性が向上する。ペイパス(登録商標)のソリューションをMTAに採用することによって、利用者は、マスターカードのペイパス(登録商標)カードを用いてアルバニーからニューヨーク市に旅行することができる。
【0028】
マスターカードのペイパス(登録商標)に基づくソリューション100の典型的な実現を、交通網によって用いられる既に存在する料金体系及びカード又はチケットタイプに一致し又は適合することができる。付記Aは、MTA/NY交通の料金体系を示す。さらに、付記Bは、これまで説明した三つのカードタイプの各々によってサポートされる交通料体系の比較を表で示す。
【0029】
ソリューション100を、任意の数のAFCアーキテクチャ又は形態をサポートするように構成することができる。典型的なAFCアーキテクチャ−「ホストプラス分散型ネガティブファイル」は、標準的なペイパス(登録商標)支払いカードの使用に基づく。このアーキテクチャにおいて、特定の交通アプリケーションを支払いカードにロードする必要がない。顧客は、料金収集のために回転式改札口130/リーダ132に標準的なペイパス(登録商標)カード110を提示する。回転式改札口130は、カードデータ(例えば、個人口座番号、有効期限及び認証コード)を確認し、カードがネガティブファイル又はほっとリストにリストされているか否か検査する。カードがネガティブファイルにリストされている場合、回転式改札口130/端末150は、交通網のゲートの有料エリアへの顧客のアクセスを拒否する。それに対して、カードがネガティブファイルにリストされていない場合、回転式改札口130/端末150は、ゲートを動かし、顧客が交通網の有料エリアにアクセスするのを許容する。回転式改札口130/端末150は、カードの使用に関連した生の取引データ記録を、1回の乗車、乗車ごとの支払い及び制限のない乗車の取引を処理するよう形成された交通支払いプラットホーム160に同時に又は後に送信する。交通支払いプラットホーム160は、生の取引を交通網(例えば、MTA)から受け取り、生の取引を、登録された顧客アカウントに対して処理する。適切な場合には、交通支払いプラットホームホスト140は、1回の乗車取引データを、更なる処理のために取得者170に送信することができる。交通支払いプラットホームホスト140は、例えば端末コントローラ150を通じて回転式改札口130に分配されるネガティブファイルを発生し及び維持する。
【0030】
他の典型的なAFCアーキテクチャ−「ホストプラス分散型ネガティブファイル」は、標準的なペイパス(登録商標)支払いカードの使用に基づく。このアーキテクチャにおいて、交通支払いプラットホームホスト140は、エンタイトルメントのポジティブファイルを交通網の回転式改札口130に分配する。エンタイトルメントを、有効な制限のない乗車カードとポジティブプリファンドバランスを有する有効値に基づくカードとのリストとして表すことができる。顧客が料金収集のために標準的なペイパス(登録商標)カード110を回転式改札口130/リーダ132に提示すると、回転式改札口130は、カードデータを確認し、カードがエンタイトルメントリストにリストされているか否か検査する。カードがエンタイトルメントファイルにリストされている場合、回転式改札口130は、ゲートを動かし、顧客が交通網の有料エリアにアクセスするのを許容する。それに対して、カードがエンタイトルメントファイルにリストされていない場合、回転式改札口130は、交通網のゲートの有料エリアへの顧客のアクセスを拒否する。回転式改札口130は、カードに関連した生の取引データ記録を交通支払いプラットホームホスト140に同時に又は後に送信することができる。交通支払いプラットホームホスト140は、取引を処理し、分配を回転式改札口130に戻すためにエンタイトルメントファイル及びバランスを更新する。
【0031】
ホストプラス分散型エンタイトルメントアーキテクチャは、ホストプラスネガティブファイルアーキテクチャとともに未払い乗車の発生を大幅に減少することができる。しかしながら、ホストプラス分散型エンタイトルメントアーキテクチャで用いられるエンタイトルメントファイルが大きくなることがある。大きなエンタイトルメントファイルは、ホストプラスネガティブファイルアーキテクチャで用いられる小さなネガティブファイルに必要なメモリに対して、回転式改札口130/端末コントローラ150に追加のメモリを設ける必要がある。
【0032】
ホストプラスネガティブファイルアーキテクチャのように、ホストプラス分散型エンタイトルメントアーキテクチャは、標準的なペイパス(登録商標)カードを用いる。特定の交通アプリケーションをカードにロードする必要がない。
【0033】
更に別の典型的なアーキテクチャ−「ホストプラススマート発見アプリケーションオンペイパス(登録商標)カード」は、特定の交通アプリケーションによって機能強化された標準的なペイパス(登録商標)カードを用いる。特定の交通アプリケーションは、リアルタイムの乗車及びシャドープレファンドバランスを記録する。カードのプレファンドバランス/エンタイトルメントを、例えば、MTAペイパス(登録商標)が使用可能な自動販売機において顧客によって更新することができる。このアーキテクチャにおいて、回転式改札口130/リーダ132は、カードに記憶された乗車記録を読出し及び更新するように構成される。顧客が料金収集のために標準的なペイパス(登録商標)カード110を回転式改札口130/リーダ132に提示すると、回転式改札口130は、カードデータを確認し、カードがネガティブファイル又はエンタイトルメントファイルにリストされているか否か検査する。さらに、自動的な料金収集取引処理を、これまで説明した二つのAFCアーキテクチャの処理と同様に行うことができる。
【0034】
図2は、公共交通網におけるホストプラス分散型ネガティブファイルAFCアーキテクチャの典型的な実現であるAFCソリューション200を示す。このソリューションの構成要素は、ペイパス発行者290のようなエンティティと、標準的なペイパス(登録商標)カード/装置210、ゲートリーダ220、券売機230、バス料金箱240、ステーションコントローラ250、交通網ホスト260、交通支払いプラットホーム270、ペイパス(登録商標)カード発行者290、再供給ホスト280、電子支払いネットワーク(マスターカードネットワーク292)等のソフトウェアコンポーネント及びハードウェアコンポーネントとを有する。
【0035】
AFCソリューション200において、ペイパス(登録商標)カード/装置210を、マスターカードペイパス(登録商標)アプリケーションを含むISO14443スマートカード又は他の装置(例えば、キーフォブ)とすることができる。ゲートリーダ220を、ISO14443カードリーダ及びペイパス(登録商標)端末アプリケーションによって増強された通常の回転式改札口又はゲートとすることができる。同様に、バス料金箱240を、ISO14443カードリーダ及びペイパス(登録商標)端末アプリケーションによって増強された通常のバス料金箱とすることができる。券売機230を、地下鉄の駅においてMTAによって現在は位置されている券売機と同様な通常の券売機とすることができる。ステーションコントローラ250を、ペイパス(登録商標)取引を処理するとともにネガティブファイルを取り扱うように変更された通常のステーションコントローラとすることができる。交通網ホスト260を、MTAによって用いられる現存する交通網ホストとすることができる。交通料支払い取引を、ホスト260及び取引支払いプラットホーム270を通じて、米国及び世界のマスターカードの取引を処理し及び送出するように配置されたマスターカードネットワーク292に送出することができる。交通料支払い取引を、個別のゲートウェイホスト(例えば、ネットワークゲートウェイ296)を通じてマスターカードネットワーク292に送出することもできる。交通料支払い取引の送出の代わりとしてネットワークゲートウェイ296を用いることによって、MTAによって用いられる現存するシステムホストの処理ロード又は影響を最小にすることができる。
【0036】
マスターカードネットワーク292は、交通支払いプラットホーム270、オプションの再供給ホスト280、ペイパス(登録商標)発行者290及びペイパス(登録商標)マーチャントPoS294にリンクする。ペイパス(登録商標)発行者290を、ペイパス(登録商標)クレジットカード又はデビットカードの通常の発行者(例えば、マスターカード加盟銀行)とすることができる。図2において、ペイパス(登録商標)マーチャントPoS294は、マスターカードペイパス(登録商標)クレジットカード及びデビットカードのマーチャント承認(例えば、小売店−顧客販売)のためのMTAの外側のセールインフラストラクチャのポイントを表す。
【0037】
交通支払いプラットホーム270を、MTA/NY交通網及び他の交通網(例えば、交通網298)の1回の乗車、乗車ごとの支払い及び制限のない乗車の取引を管理するのに適切に構成されたホストシステムとすることができる。交通支払いプラットホーム270は、MTA交通網ホスト260又は他のネットワークゲートウェイ296から生の取引を受け取り、登録されたカードホルダアカウントに対する生の取引を処理する。交通支払いプラットホーム270は、適切な場合には、1回の乗車の取引を第三者(例えば、取得者)に送り出すことができる。さらに、交通支払いプラットホーム270は、ステーションコントローラ250に分配するためにMTA交通網ホスト260に戻されるネガティブファイルを発生し又は維持する。
【0038】
オプションの再供給ホスト280を、値及び時間に基づく(プレファンド)カードアカウントを自動的に又は要求に応じて再ロードするように構成されたホストシステムとすることができる。再供給は、値をプレファンドアカウントにロードするマスターカードのブランドのついた設備である。再供給ホストは、例えば、インターネット、テキストメッセージ又は電話を通じて再ロード要求を簡単にする適切なインタフェースを有することができる。再供給ホスト280は、更新された再ロード情報を、リンクされた交通支払いプラットホーム270に供給する。
【0039】
顧客が料金支払いのためにペイパス(登録商標)カード/装置210を提示すると、ソリューション200は、料金のタイプ(例えば、1回の乗車、値に基づく乗車ごとの支払い、又は時間に基づく支払い)に従ってAFCに対する典型的なペイパス(登録商標)交通カード処理手順300を用いることができる。ゲートリーダ220及び/又は交通支払いプラットホーム270で行われる典型的な処理ステップ及び結果を、表1にリストする。
【0040】
【表1−1】

【表1−2】

【0041】
表1に示すように、ペイパス(登録商標)交通カード処理手順300は、2段階におけるペイパス(登録商標)カードの使用のチェックを有する。先ず、提示されたカードが、ゲート220でネガティブファイルに対してチェックされる(ステップ312)。次に、320において、提示されたカードが、交通支払いプラットホームでチェックされる(支払い認証ステップ322a,323a及び乗車エンタイトルメントチェックステップ324a)いずれかのチェックで否定されると、カードはネガティブファイルに加えられる。
【0042】
交通支払いプラットホームチェックを、非同期的に(すなわち、カード提示後に)行うことができる。したがって、カードが第1の「ゲート」チェックをクリアしたカードホルダは、後の交通支払いプラットホームチェックが否定されたとしても交通網のゲートの有料エリアにアクセスすることができる。
【0043】
提示されたカードがネガティブファイルに存在しないことの確認に加えて、ゲート220で実行されるゲートチェック(ステップ312)は、カードデータのフォーマットが正確であること及びカードが満了していないことの確認を含むことができる。ゲートチェックは、他の認証、例えば、速度プロファイリング(すなわち、提示されたカードが同日に同一の交通ステーションで固定回数を超えて用いられなかったことの認証)を含むこともできる。
【0044】
同様に、交通支払いプラットホームチェックは、提示されたカードが満了せず、かつ、紛失又は盗難として報告されていないカードのリストにないことの認証を含むことができる。交通サービス業者に紛失又は盗難として報告されたMTA自社ブランドカードに対して、サービス業者は、紛失又は盗難として報告されたカードの交通支払いプラットホームリストを更新することができる。マスターカードブランドのカードに対して、交通支払いプラットホーム270は、マスターカードの広域紛失/盗難カードファイルにアクセスするとともに、提示されたカードが紛失又は盗難として報告されていないことを確認するために当該ファイルを用いることができる。
【0045】
交通支払いプラットホーム270を、料金プランのルール(例えば、経路/路線間の乗換に関するルール)を実現するために取引データ記録の更なるチェックを行うように構成することができる。そのようなルールを実現するのに適切な場合には、交通支払いプラットホーム270は、追加の支払い取引を発生することができる。料金ルールを実現するよう設定されたチェックは、料金取引のタイプに依存する。例えば、1回の乗車の取引に対して、追加のチェックは、1ヶ月の最大乗車数(例えば、10)を超えなかったこと及び支払いがカード発行者によって承認されたことの認証を含むことができる。乗車ごとの支払いの取引に対して、追加のチェックは、カードホルダのプレファンド交通アカウントバランスが運賃を支払うのに十分であることの認証を有することができる。制限のない乗車取引に対して、追加のチェックは、カードホルダの制限のない旅行期間を満了していないこと及び制限された期間(例えば、磁気ストライプ技術を用いるMTAメトロカードに対して現在のところ18分)内にカードが同一ステーションで複数回提示されなかったことの認証を含むことができる。
【0046】
AFCソリューション200は、カードホルダが不適切にシステムにアクセスするのを防止するためにカードのホットリスト(すなわち、ネガティブリスト)に頼る。カードがネガティブファイルに含まれる場合、交通網の有料エリアのゲートは開かない。実際には、不適切なアクセスを防止するこの方法の有効性は、ネガティブファイルが更新されるとともに交通網全体に亘って分配される頻度に依存する。更新されたネガティブファイルを、通常は毎日分配することができる。しかしながら、更に頻繁に更新/分配を行うことによって、未払い乗車の発生が減少する。
【0047】
AFCソリューション200を、適切なときにはカードリストをネガティブファイルから除去又は削除するよう構成することもできる。例えば、ペイパーライドカードがロードされ又は制限のない乗車カードが更新されたとき、ネガティブファイルのあらゆる対応するエントリが除去される。更新されたネガティブファイルは、ネガティブファイルの次の分配後にのみ効力を生じることができる。毎日の分配スケジュールの場合、これは、ペイパーライド/制限のない乗車カードが次の日からのみ旅行に有効であることを意味する。ネガティブファイルの更に頻繁な更新及び分配を所望することができる。
【0048】
図2は、値をプレファンド交通アカウントにロードするマスターカードブランドの設備である再供給ホスト280を示す。カードホルダは、インターネットを通じてフォームを満たすことにより又は交通アカウントセットアップ手順の一部として再供給を登録することができる。登録に従って、カードホルダは、インターネット、電話、携帯電話テキストメッセージ、eメール又はIVRUを通じてプリファンド交通アカウントをトップアップすることができる。再供給設備を、ATM,PoS装置、マシンに拡張することもでき、可能な場合には、現存する発券業者に拡張することができる。
【0049】
ソリューション200を、アカウントバランスが所定レベルより下になるときに関連のデビットカード又はクレジットカードからプレファンド交通アカウントに値を再充填する自動トップアップオプションをカードホルダに設けるように構成することができる。値を充填する取引において、再供給ホスト280は、先ず、未払いの乗車に対する運賃を引き出すことができ、又は交通料に対する指定されたロード量に返金を追加することができる。さらに、再ロードされたカードに関連したネガティブファイルのエントリが削除される。
【0050】
同様に、制限のない乗車券が購入され又は更新されると、あらゆる未払いの料金が購買量に加えられる。さらに、更新された制限のない乗車券に関連するネガティブファイルエントリが削除される。
【0051】
AFCソリューション200は、交通網動作の他の従来の態様に影響を及ぼすことがある。しかしながら、AFCソリューション200を、影響が及ぼされる態様を向上し又はかかる態様に適合するために変更することができる。例えば、AFCソリューション200の下では、交通網の乗客は、電車内の車掌によって点検することができる従来のペーパーチケットを有しない。車内での点検が所望される場合には、ソリューション200は、車内の車掌又は検札係に携帯用ペイパス(登録商標)カードリーダを設けることができる。携帯用ペイパス(登録商標)カードリーダを、乗客によって提示されるペイパス(登録商標)カードを点検するために用いることができる。携帯用ペイパス(登録商標)カードリーダに、乗客の料金エンタイトルメント又は支払いを例えば交通網ホストによって確認できるように移動通信機能を設けることができる。
【0052】
AFCソリューションは、2タイプの取引及び支払いの決済を伴うことができる。第1のタイプの決済は、ペイパス(登録商標)発行者290によって認証された1回の乗車の取引に関連する。これらの取引の決済を、第三者(例えば、図1の取得者)を通じて交通支払いプラットホーム及びMTAに送り出すことができる。1回の乗車の取引の決済は、取引の集約又は予め認証された量の使用を伴うことができる。乗客又は口座名義人によって複数の1回の乗車の取引を集約する取引の集約は、有効な決済を行うことができる。
【0053】
第2のタイプの決済は、ペイパーライド又は制限のない乗車のペイパス(登録商標)カードを用いて行われる乗客の取引に関連する。このタイプの決済は、交通支払いプラットホーム270とMTAとの間で直接的に行うことができる。このために、適切な業務用の装置を、交通支払いプラットホーム270のオペレータとMTAとの間にセットすることができる。
【0054】
これまでの説明は、本発明の原理を説明するためだけのものであり、種々の変更を、本発明の範囲を逸脱することなく当業者によって行うことができる。例えば、MTA/NY交通の地下鉄のAFCソリューション200を、MTAバス又は他の輸送モードに容易に拡張することができる。そのような拡張において、バス若しくは他の車両又はアクセスポイントに、現存する料金箱/検札器240に取り付けられたスマートカードリーダを設けることができる。取引は装置内に格納し、バスがベースに戻るときにホストシステムにダウンロードされる。さらに、例えば、AFCソリューションの原理を、簡潔のためにここでは更に詳しく説明しないホストプラススマート発券アプリケーションオンペイパス(登録商標)カードアーキテクチャ及びホストプラス分散型エンタイトルメントアーキテクチャの実現に容易に拡張することができる。
【0055】
図3は、MTA/NY交通のAFCソリューションに基づくペイパス(登録商標)のデモンストレーションに関連したペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510及び地下鉄回転式改札口インフラストラクチャ520の所望される又は必要な機能を示す。同様に、付記Cは、主要な構成要素の各々の機能及び処理ステップをリストする。
【0056】
地下鉄回転式改札口インフラストラクチャ520:全てのペイパス(登録商標)リーダ522及び端末524のハードウェア及びソフトウェアは、好適には、発行されたマスターカードのペイパス(登録商標)に従う。ペイパス(登録商標)リーダ522及び端末524は、好適には、許可されていない情報へのアクセスを防止するために情報を格納し及び(例えば、暗号形態で)安全に情報を送信する。ペイパス(登録商標)リーダ522及び端末524は、好適には、通信エラー時の情報値を記憶し又は記録することができる。これらの記録(例えば、エラーログ及び取引ログ)が一度充満されると、記録された情報が端末524からアップロードされるまでデータを上書きすることができない。ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510と通信を行うとき、ペイパス(登録商標)リーダ522及び端末524は、好適には、(例えば、装置が正確に機能する)装置状態情報を提供する。
【0057】
ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510:ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、回転式改札口のアクセスに対するペイパス(登録商標)取引のみを処理する。現存する全ての回転式改札口へのアクセスのレガシー機能は、現存する交通機関のインフラストラクチャ(例えば、ステーションコントローラ504、発券機506)を利用し続けることができる。
【0058】
ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、ペイパス(登録商標)取引に関連した動作を管理するアプリケーションを有する。これらアプリケーションは、顧客アカウント管理アプリケーション602及び604と、アカウントメンテナンスアプリケーション512と、支払い処理アプリケーション516と、ファイル管理アプリケーション516と、ネットワーク管理アプリケーション518とを有する。ペイパス(登録商標)支払いプラットホーム510は、ペイパス(登録商標)取引の処理をサポートする際にMTAシステムとやり取りを行うことができる。ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、毎日の動作(例えば、得られた認証、金の調達のために設定された取引、回転式改札口の動作等)をMTAに報告する適切な管理報告機能を有することができる。
【0059】
ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、プレファンド顧客アカウント及びポストファンド顧客アカウントをそれぞれ管理する顧客アカウント管理アプリケーション602及び604を有する。2タイプのアカウントの取引は、異なる支払い処理フロー(すなわち、取引認証フロー及びクリーニングフロー)を有する。
【0060】
ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、好適には、ペイパス(登録商標)カード番号を回転式改札口入場用のプレファンドアカウントにリンクする機能(予備登録)を有する。ファンディングオプションは、自動ローディング、カードホルダが要求したウェブサイトの再ロード、SMS等を有することができる。さらに、ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、好適には、プレファンドアカウントを確立し及び維持するためのカードホルダに対する機構を有する。ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、集約したポストファンド取引及び/又はプレファンド取引に関する乗車履歴並びにプレファンドアカウント「トップアップ」動作に関連した取引履歴をカードホルダが取得できるウェブに基づく顧客インタフェースを提供することができる。ウェブに基づく顧客インタフェースは、プレファンドアカウントに対する登録及び未登録をカードホルダに許容することもできる。
【0061】
図4は、発行銀行によりペイパス(登録商標)カードが郵送された顧客が交通網で使用するためにペイパス(登録商標)カードを予め登録するとともにカードをプレファンド交通アカウントにリンクすることができるプロセッサ400を示す。プロセス400のステップ41において、銀行は、ペイパス(登録商標)カードをカードホルダに郵送する。ステップ42において、カードホルダは、交通網にカードを登録するよう選択を行う。カードホルダがカードの登録を選択しない場合、カードホルダは、交通網で予め支払われた料金の取引に対してカードを用いることができる。カードホルダがカードを登録することを選択する場合、ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、ステップ43において、カードに関連したプレファンドアカウントを自動クレジットサービス(ACS)でセットアップする。カードホルダは、ステップ44において、プレファンドアカウントに対して自動再ロード形態を起動することを更に選択することができる。カードホルダが、自動再ロードを行うことを選択しない場合、プレファンドアカウントは、1回の値を割り当てる(ステップ46)。それに対して、カードホルダが自動再ロード形態を起動することを選択する場合、ステップ45において、アカウントロードリミットが、自動的な再ロードに対して設定される。ステップ45は、カードホルダの制限を検査するために従来のアドレス検証サービス(AVS)を利用することができる。3回の連続的な登録の試みに対してAVS検査が否定された場合、発行銀行に通知を行うことができる。しかしながら、否定されたカードを自動的にホットリストに挙げないようにすることができる。発行銀行は、必要な情報を有し、カードをホットリストに挙げ又はAVS検査パラメータをリセットすることができる。
【0062】
カードを予め登録すると、ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、交通機関が規定した料金オプション(例えば、一括購入の値引き、5個買うごとに1個がただになる、等々)の選択をカードホルダに許容する交通機関の料金ルール(例えば、付記A参照)へのアクセスを有することができる。
【0063】
ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、好適には、プレファンドアカウントの「トップアップ」動作に関連した認証及びクリア機能を実行することができる。交通機関を、これらの取引のマーチャントとすることができ、既に設定されている現存するマーチャント/取得者関係を利用することができる。ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、全てのプレファンドアカウントのバランスを維持し及び管理することができる。予め登録されたカードアカウントバランスが使い尽くされて再ロードされない場合、カードはネガティブファイルに加えられる。もはやプレファンド機能を用いることを所望せずにポストファンド機能を用いることを所望することを決定するカードホルダに対して、キャンセル機能を設けることができる。自動ロード機能が予め設定されている場合、カードホルダに対して、自動ロード機能のみ又は自動ロード機能とプレファンドアカウントそれ自体の両方の選択を与えることができる。プレファンドアカウントは、18分間に6回までの乗車に対して「パスバック」を許容する。一旦、プレファンドペイパス(登録商標)装置が損失したことを報告されると、カードホルダは、新たなペイパス(登録商標)アカウントに転送された残りの値を取得することができる。
【0064】
ポストファンドアカウントに対して、ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、好適には、予め規定されたビジネスルールのセットに基づいて後にクリアし及び認証するために支払いカード取引を集約することができる。実証プロジェクトに対して、マスターカード、交通機関及びカード発行者は、共同でルールを規定することができる。ポストファンドアカウントは、18分間に6回までの乗車に対して「パスバック」を許容する。
【0065】
ポストファンド取引の認証手順を、以下のようにすることができる。
【0066】
あらゆる取引の開始時に、ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、回転式改札口で用いられるカードが既に設定されたプレファンドアカウントを有するか否か検査し、プレファンドアカウントが見つからない場合、取引はポストファンドであると考えることができる。
【0067】
最初のポストファンド取引に対して、ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、認証を行うことができる。この認証を、以下の集約ビジネスルールで説明するアカウントに対するものとすることができる。発行者がこの認証要求を拒否する場合、アカウントをネガティブファイルに加えることができる。
【0068】
この認証が一度得られると、カードを、適切なビジネスルールに従って交通網で用いることができる。
【0069】
ポストファンド取引の集約に対する適切なビジネスルールは、以下の条件に適合し又は以下の条件を超えたときにクリアするために送信される集約された取引量を必要とする。
(1)10回の乗車が行われた。
(2)最初の乗車から最大半月経過した。1ヶ月の1〜15日において、少なくとも2週間オープンであった予め支払われた累積量を記入することができる。
(3)取引が許容された後であるが集約された量が認証前に送出される前には、カードがホットリストに挙げられる。
【0070】
これらの条件はパラメータに基づく。パラメータを、ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510を通じて設定するとともに、ペイパス(登録商標)リーダ/端末にダウンロードすることができる。集約したビジネスルール条件のいずれか一つに適合した後、ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、クリア取引を形成することができる。カードの次の(予めの決済)使用に対して、ペイパス交通支払いプラットホーム510は、カードを未知のものとして取り扱うとともに認証要求を処理することができる。
【0071】
ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、好適には、認証及びクリア機能を実行するためにネットワークへのアクセスを有する。交通機関がこれら取引のマーチャントであるとともに現存するマーチャント/取得者関係が既に設定されていると仮定される。ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、好適には、全ての取引の監査トレイル及び回転式改札口でプラットホームに発生するインタラクションを提供することができる。このデータは、設計されたサポートシステム及びファイルフォーマットに送出することができる。
【0072】
ペイパス交通支払いプラットホーム510は、ポジティブ(エンタイトルメント)及びネガティブファイルを維持し及び管理することができる。ネガティブファイルを、ホットカード(例えば、紛失、盗難及び「発行の際に受け取られなかった」(NRI)カード)をリストするのに用いられる。ネガティブファイルは、規則的に、好適には、4時間ごとに端末524にダウンロードされる。ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510は、カード発行者から供給されるデータ、マスターカードから供給されるデータ及び/又はペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム動作に基づいて毎日複数回ネガティブファイルを更新することができる(例えば、プレファンドアカウントバランスの全てを使い尽くしたカードをネガティブファイルに加えることができる。)。カードを穂一途リストから除外するよう発行銀行から要求されるとき(例えば、以前にホットリストに加えられた滞納の顧客が料金を支払うとき)、又は使い尽くされたプレファンドアカウントが充填されたとき、カードをホットリストから外すことができる。
【0073】
ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホーム510及び端末システムは、ペイパス(登録商標)装置の使用を追跡するベロシティファイルを維持することができる。このベロシティファイルを、1日に複数回交通機関に送信することができる。例えば、MTAによって設けられるとともに維持されるダイヤルアップ電話線上で端末と通信を行うためにペイパス(登録商標)交通支払いプラットホームを要求することができる。
【0074】
図5は、交通網のカードリーダでの料金支払いに対して顧客がペイパス(登録商標)カードを提示するときにAFCプロセス700に含まれる典型的なステップを示す。ステップ71において、カードの銀行識別番号(BIN)を検査する。BINが範囲内にある場合、ステップ72において、カードがホットリストに対して検査される。ステップ71及び72の検査の結果が否定された場合、取引が拒否される(ステップ73)。ステップ71及び72の検査の結果が肯定された場合、取引が行われ(ステップ74)、処理のためにペイパス(登録商標)交通支払いプラットホームに送信される(ステップ75)。
【0075】
ステップ76において、ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホームは、カードに関連するプレファンドアカウントが存在するか否か決定する。プレファンドアカウントが存在する場合、ステップ77において、ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホームは、プレファンドアカウント動作を実行する。カードに関連するプレファンドアカウントが存在しない場合、ステップ78において、ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホームは、カードに関連する蓄積又は集約アカウントが存在するか否か決定する。カードに関連する蓄積アカウントが存在しない場合、ステップ79において、ペイパス交通支払いプラットホームは、カードに関連する蓄積アカウントをセットアップする。カードに関連する蓄積アカウントが存在する場合、ステップ80において、ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホームは、取引を蓄積アカウントに蓄積する。最後に、ステップ81において、ペイパス(登録商標)交通支払いプラットホームは、ビジネスルール条件がトリガされるときに集約のために記録のアカウント/クリアの準備を行う。
【0076】
本発明によれば、上記AFCソリューションを実現するソフトウェア(すなわち、命令)を、コンピュータ読出し可能媒体に設けることができる。(本発明による既に説明した)ステップの各々及びこれらステップの組合せを、コンピュータプログラム命令を、マシンを製造するためにコンピュータ又は他のプログラマブル装置にロードすることができ、したがって、コンピュータ又は他のプログラマブル装置で実行する命令は、上記AFCソリューションの機能を実現する手段を形成する。これらプログラマブル命令を、特定の方法で機能するようにコンピュータ又は他のプログラマブル装置に命令することができるコンピュータ読出し可能メモリに記憶することもでき、したがって、コンピュータ読出し可能メモリに格納された命令は、上記AFCソリューションの機能を実現する命令手段を含む製品を製造する。コンピュータプログラム命令を、一連の動作ステップをコンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行してコンピュータで実現されるプロセスを生成するためにコンピュータ又は他のプログラマブル装置にロードすることもでき、したがって、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行する命令は、上記AFCソリューションの機能を実現するステップを提供する。上記AFCソリューションを実現する命令が設けられたコンピュータ読出し可能媒体は、ファームウェア、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、集積回路、ASICS及び他の利用できる媒体を含むが、これらに限定されるものではない。
【0077】
付記A
MTA料金構造
・1回の乗車−通常料金−2ドル
・1回の乗車−割引料金−1ドル
・ペイパーライドメトロカード(通常料金又は割引料金のプレファンド旅行)
・4ドルから80ドルまでの乗車数の購入
・10ドル以上をカードに入れ、20%のボーナスを受け取る。
・地下鉄とバスとの間又はバス間の自動的な自由乗換
・(地下鉄から地下鉄又は出発したバスルートへの乗換なし)
・(カードが満了するまで好みに応じてしばしば再充填)
・(1度に4人まで支払いに用いることができる。)
・制限のない乗車メトロカード(所定の期間中のプレファンド無制限旅行)
・1日ファンパス
・7日
・30日
・7日エクスプレスバスプラス
・30日無制限乗車(JKFエアトレインのみ)
・(再充填なし−新たな期間の各々に対する新たなカードの購入)
・(同一の地下鉄の駅又は同一のバスルートで18分間使用できない。)
(1度に一人だけ利用できる。)
【0078】
付記B
【表2】

【0079】
付記C
主要構成要素の機能/処理
この付記は、主要システム構成要素への処理の影響の包括的な説明のリストである。
ゲート処理
・読出しカード(PAN+満了日+CVC)
・認証カード(ローカル)
・PANチェックサムOK
・満了日を超えていないかチェック
・ローカルネガティブファイルに対するカードデータのチェック
・識別がOKの場合、ゲートを開く。
・フォーマット取引記録
・駅+ゲート+カードデータ+取引タイプ(エントリのみ)+データ/タイムスタンプ
ステーションコントローラ処理
・ネガティブファイル受信
・ネガティブファイル問合せに対する応答
・取引記録の格納及び送信
・ペイパス(登録商標)取引を新たな交通支払いプラットホームに送出
・現存するメトロカード取引を現在のキュービックプラットホームに送出
交通支払いプラットホーム処理
・テーブルメンテナンス
・料金
・アクティブステーション
・システム内のゲート−料金制御エリアによる
・カードタイプ
・料金プラン
・トラベルルール
・登録カード+料金プラン
・カードアカウント/エンタイトルメント
・アカウント情報におけるカード問合せ
・更新料金プラン
・ブロックカード(例えば、紛失/盗難)
・ネガティブファイルメンテナンス
・新たなエンティティ追加
・エンティティクリーンアップ
・ネガティブファイル分配
・取引バッチの受信/認証
・バッチ認証
・取引認証
・分類(PAN、日付/時間、ステーション/ゲート)
・取引バッチの処理(ノート1)
・旅行取引の形成及び旅費の計算
・(例外処理)
・ペイパーライド取引の処理
・制限のない乗車の取引の処理
・1回の乗車の取引の処理
・(1回を超えるクレジット/デビット旅行を集約できるか否かの問合せ)
・再供給からの再ロード処理
・(デビット/クレジット取引に対する)取得者インタフェース
・危機管理/不正検出
・決済
・MTAによる
・取得者による
・再供給による
・顧客サービス
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】図1は、本発明の原理による、交通網に対する電子的な支払いの解決の論理素子を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の原理による、料金支払いに対するペイパス(登録商標)カードの使用に基づく交通機関の典型的な自動料金収集アーキテクチャを示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の原理による、自動料金収集の交通網インフラストラクチャに接続したスマートカード支払いプラットホームの構成要素を示す線形図である。
【図4】図4は、本発明の原理による、交通網で用いられる顧客のスマートカードを登録するプロセスに含まれる典型的なステップを示す流れ図である。
【図5】図5は、本発明の原理による、料金支払いの際に顧客が交通網のカードリーダにスマートカードを提示するときに料金取引を処理するプロセスに含まれる典型的なステップを示す流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通網で料金を自動的に収集する方法であって、
端末コントローラに結合したRFID使用可能なカードリーダを使用して、前記交通網のゲートの有料エリアにアクセスするために顧客によって提示された非接触支払いカードを読み出し、
読み出した非接触支払いカードを、カードのリストを有するファイルに対して評価し、前記交通網のゲートの有料エリアへの顧客のアクセスを許容し又は否定し、
カード取引記録を準備するとともに、前記カード取引記録を交通支払いプラットホームに送信し、
前記交通網が、前記交通網の有料エリアへのアクセスが許容された顧客に対する料金を自動的に収集できるようにするために、前記交通支払いプラットホームで前記カード取引記録を処理する方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、さらに、前記カードのリストを有するファイルを、前記交通支払いプラットホームから、前記RFID使用可能なカードリーダに結合された端末コントローラに送信し、前記カードのリストが、紛失、盗難及び滞納を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、前記交通支払いプラットホームでのカード取引記録の処理が、顧客によって提示された非接触支払いカードの発行者にリンクした市販のカードによる支払いの電子的なネットワーク上の認証、クリア及び決済を具えることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法において、さらに、非接触支払いカード及び取引支払い処理に対するオープンなISO業界標準に従うことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項3記載の方法において、顧客によって提示された非接触支払いカードの発行者にリンクした市販のカードによる支払いの電子的なネットワーク上の認証、クリア及び決済が、集約されたカード取引の認証を更に具えることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1記載の方法において、前記交通網の有料エリアへのアクセスが許容された顧客に対する料金を前記交通網が自動的に収集できるようにするための前記交通支払いプラットホームでの前記カード取引記録の処理が、前記顧客によって提示された非接触支払いカードが未登録カードであるかプレファンド交通支払いアカウントに関連する予め登録されたカードであるかを決定することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6記載の方法において、プレファンド交通支払いアカウントに関連した登録されたカードに対して、前記交通網の有料エリアへのアクセスが許容された顧客に対する料金を前記交通網が自動的に収集できるようにするための前記交通支払いプラットホームでの前記カード取引記録の処理が、前記プレファンド交通支払いアカウントのバランスを検査し、前記プレファンド交通支払いアカウントから料金の支払いを取得することを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7記載の方法において、前記プレファンド交通支払いアカウントのバランスが前記プレファンド交通支払いアカウントから料金の支払いを取得するのに不十分であるとき、紛失、盗難及び滞納のカードのリストに前記カードを追加することを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項6記載の方法において、前記プレファンド交通支払いアカウントを乗車決済アカウントとし、前記プレファンド交通支払いアカウントのバランスの検査が、乗車決済の可能性を検査し、前記プレファンド交通支払いアカウントからの料金支払いの取得が、前記アカウントから乗車決済を推測することを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1記載の方法において、前記交通網の有料エリアへのアクセスが許容された顧客に対する料金を前記交通網が自動的に収集できるようにするための前記交通支払いプラットホームでの前記カード取引記録の処理が、交通網料金スケジュールを実現することを特徴とする方法。
【請求項11】
交通網の有料エリアにアクセスするために市販のカード発行者から発行されたRFID使用可能なスマートカードを提示する顧客から料金を収集するために交通網で自動的に料金を収集するシステムであって、
交通支払いプラットホームと、
前記交通網の有料エリアに導くゲートに配置され、前記顧客によって提示されたスマートカードを非接触に読み出すRFID操作可能なカードリーダと、
前記カードリーダに結合された端末コントローラとを具え、カードのリストを有するファイルに対し、前記カードリーダによって読み出されたスマートカードを許容し又は拒否し、前記顧客が前記ゲートを通過するのを許可し又は拒絶し、カード取引記録を発生し及び前記カード取引記録を前記交通支払いプラットホームに送信するように、前記端末コントローラ及びカードリーダを構成し、
前記交通網が、前記交通網の有料エリアへのアクセスが許容された顧客に対する料金を自動的に収集できるようにするために、前記交通支払いプラットホームで前記カード取引記録を処理するように、前記交通網プラットホームを構成したシステム。
【請求項12】
請求項11記載のシステムにおいて、前記交通支払いプラットホームが、前記支払いカード取引の認証、クリア及び決済のためにカードによる支払いの電気的なネットワークにリンクした認証/クリアアプリケーションを具えることを特徴とするシステム。
【請求項13】
請求項12記載のシステムにおいて、前記スマートカード及びカードによる支払いの電子的なネットワークが、非接触支払いのオープンなISO業界標準に従うことを特徴とするシステム。
【請求項14】
請求項11記載のシステムにおいて、前記交通支払いプラットホームが、紛失、盗難又は滞納のカードを含むカードのリストを維持するように設計したファイルアプリケーションを有することを特徴とするシステム。
【請求項15】
請求項11記載のシステムにおいて、前記交通支払いプラットホームが、カードのリストを維持するように設計されるとともに料金及び乗車決済に関連したファイルアプリケーションを具えることを特徴とするシステム。
【請求項16】
請求項11記載のシステムにおいて、前記交通支払いプラットホームが、前記スマートカードをプレファンド交通アカウントにリンクすることができる顧客アカウント管理アプリケーションを具えることを特徴とするシステム。
【請求項17】
請求項16記載のシステムにおいて、前記交通支払いプラットホームが、前記カード取引をプレファンドアカウント取引とポストファンドアカウント取引のうちの一方として前記カード取引を処理するように設計した顧客支払いアプリケーションを具えることを特徴とするシステム。
【請求項18】
請求項11記載のシステムにおいて、前記交通支払いプラットホームが、前記RFID操作可能なカードリーダ及び前記端末コントローラに設定更新を供給するように設計されたネットワーク管理アプリケーションを具えることを特徴とするシステム。
【請求項19】
請求項11記載のシステムにおいて、前記交通支払いプラットホームが、交通網料金スケジュールに従って取引料金を実現するよう設計されたアカウントメンテナンスアプリケーションを具えることを特徴とするシステム。
【請求項20】
請求項11記載のシステムにおいて、前記交通支払いプラットホームが、アカウント形態及び取引報告に対する双方向アクセスを前記顧客に提供するよう設計された交通顧客インタフェースを具えることを特徴とするシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−541303(P2008−541303A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−512414(P2008−512414)
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/018787
【国際公開番号】WO2006/124808
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(500557864)マスターカード インターナシヨナル インコーポレーテツド (18)
【Fターム(参考)】