説明

人体における細胞障害の減少方法

【課題】ヒト身体における細胞障害を減少させるための飲食サプリメントの提供であって、特に体内の脂質ヒドロペルオキシドおよびスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去するための飲食サプリメントを製造する方法の提供。
【解決手段】モリンダシトリフォリアの果実を収穫し、果実を0から14日間熟成させ、熟成させた果実をプラスチック製コンテナーで0から30日間保存し、種と皮を果汁および果肉から機械的に分離し、1から2,000ミクロンの網目フィルターを有する遠心分離デカンターでろ過することによりモリンダシトリフォリア果汁を製造し、得られた果汁を他の成分と混合して飲食サプリメントを製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,人体における細胞障害を減少させることに関る。本発明は,特に,体内における脂質ヒドロぺルオキシドおよびスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去する飲食サプリメントの使用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
酸素を使用し,一般に"フリーラジカル"として知られる毒素を生ぜしめる自然細胞のプロセスが体内に存在する。このようなフリーラジカルは,体内の炭水化物,デオキシリボ核酸(DNA),酵素,脂肪および/または蛋白質に密着して攻撃する非常に反応性の強い酸化性物質でありえる。フリーラジカルは,典型的には,細胞機能および複製に干渉し,並びに体内の不良機能および/または細胞,組織および器官の死滅を引き起こす可能性がある。
【0003】
フリーラジカルによって引き起こされた細胞障害を減少させる自然防御機能が存在する一方で,人体年齢の増加に伴って防御機能は非効率化する。このように,フリーラジカルによって引き起こされた障害は,アルツハイマー障害,癌,糖尿病,心臓疾患,黄班変性症およびパーキンソン病のようないくつかの年齢相関疾患において関係してきた。実際,フリーラジカルによって引き起こされた障害は人体の老齢化過程における必須の要素でありえるという提言がなされてきている。
【0004】
体内において生成されるフリーラジカルの量は,典型的には,たばこの煙または水銀のような他の様々な毒素に個人がさらされることによって増加する。さらに,フリーラジカルの生成は,典型的には体内の運動によって増加する。
【0005】
フリーラジカルによって引き起こされる細胞障害を減少させるために最近使われている技術の一つとしては,"ビタミンC"として一般に知られているアスコルビン酸の摂取がある。これまでの研究によると,規則的なビタミンCの摂取は,冠状動脈疾患,糖尿病,高血圧症,高コレステロールおよび血液中の高ホモシステインレベル値の患者にとって望ましい結果をもたらすことが報告されている。
【0006】
細胞障害を減少させるために使われる他の技術は,カテキン,フェノール酸,プロアントシアニジンの混合物のようなバイオファボノイドの規則的な摂取などがある。このような混合物の一つは,フランスの海岸沿いの松の皮から取得され,ピクノジェノール(登録商標)として知られる製品の活性成分であるプロアントシアニジンと呼ばれる非常に生物活性な物質からできている。いくつかの報告によると,このバイオファボノイドの混合物は皮膚で吸収され,72時間程度保持されてフリーラジカルを中性化する。それは循環を改良し,免疫システムを強化するようである。
【0007】
細胞障害を減少させるために使われる他の技術は,生きている組織を強化し,保護する作用があると言われているぶどうの種の抽出物の摂取がある。報告によると,ぶどうの種の抽出物は,血管を強化し,皮膚を改良し,循環を促進することを示唆している。さらに,ぶどうの種の抽出物は,毛嚢成長サイクルを阻害するジヒドロテステロンホルモン("
DHT")を破壊し,それによって健康的な髪の成長を刺激するという利点を有している

【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
フリーラジカルによって引き起こされる細胞障害を減少させるために様々な物質を用いることができると主張する報告がある一方で,研究者がさらに調査を継続しなければ答えが得られないというという事態を引き起こす矛盾する結果も得られてきている。したがって,人体における細胞障害をさらに減少させるためには,最近使用されている物質を増やすか,または他の物質に取り替えることが本技術分野における改良となるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は,人体における細胞障害を減少させることに関係する。本発明は,特に,体内の脂質ヒドロペルオキシドおよびスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去するための飲食サプリメントの使用に関する。
【0010】
本発明の実施は,科学的には,モリンダシトリフォリアLとして知られているインディアンマルベリー植物の果実から加工される飲食サプリメントに関連している。一つの実施例において,飲食サプリメントはフランス領ポリネシアの生果実汁ピューレから再加工したモリンダシトリフォリア果実汁を含む。サプリメントは,天然ぶどう果実汁濃縮物,天然ブルーベリー果実汁濃縮物,および/または他の天然果実汁濃縮物のような他の天然果実汁を含んでいてもよい。一つの実施例において,飲食サプリメントは乾燥したまたは粉末状モリンダ・シトリフォリアから加工されるのではなく,むしろ液体としてモリンダ・シトリフォリアの果実から抽出され,飲食サプリメントを生成するために使用される。飲食サプリメントの一つの実施例は,"タヒチアン・ノニ"として引用され,84604 ユタ州 プロボ ドクター#100 エッジウッド 5152エヌに所在するモリンダ・インコーポテッドから得ることができる。
【0011】
本明細書で記載される飲食サプリメントの使用は,体内に存在する脂質ハイドルペルオキシドおよびスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去し,これによって人体における細胞障害を減少させること含む。飲食サプリメントは,細胞再生および細胞機能を含む人体における細胞の能動的機能を増加させるため細胞レベルで作用する化合物の組み合わせを含む。化合物の組み合わせは,ビタミンやミネラルなどの栄養素を吸収,利用し,体内の細胞の能力を増加させ,免疫システム内でのT細胞の製造を刺激する。T細胞は体内における感染に対して攻撃に導くリンパ球または白血球の1種であり,免疫反応を終了させ,並びに/または癌細胞および/若しくはウイルスに感染された細胞を破壊する。
【0012】
一つの実施例において,飲食サプリメントは,人体における自然細胞過程により製造された毒素を減少するために1日当たり1オンス摂取される。選択的に,摂取量は,1日当り1オンス以上または1日当り1オンス以下でもよい。さらに,飲食サプリメントは,午前
中または食事前に摂取することができる。
【0013】
本発明の方法およびプロセスは,体内における脂質ヒドロペルオキシドおよびスーパーオキシドアニオンフリーラジカルの除去の分野において特に有益であることが判明される一方,当業者は,本発明の方法およびプロセスが体内における細胞障害を減少させるために様々な異なる用途において,また様々に異なる方法において使われ得ることを理解することができる。
【0014】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は,下記の記述および添付のクレームにより特定され,またはよりいっそう明らかになるであろう。特徴および利点は,特に添付のクレームにおいて示された器具および組み合わせの手段によって実現され,獲得され得る。さらに,本発明の特徴および利点は,発明の実施によって知ることができ,または本明細書に後述される記載によって明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は,人体における細胞障害を減少することに関係する。本発明は,特に,体内における脂質ヒドロペルオキシドおよびスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去するための飲食サプリメントの使用に関する。
【0016】
本発明の次の開示は2つの小見出しに分かれる。つまり,"飲食サプリメント"および"
細胞障害の減少"である。小見出しの利用は読者の便宜だけのためのものであり,どのよ
うな意味でも限定的に解釈されてはならない。
【0017】
飲食サプリメント
本発明の実施例は,科学的には,モリンダシトリフォリアLとして知られるインディア
ンマルベリー植物の果実を加工して得られる飲食サプリメントに関係する。この植物は,アジア,オーストラリアおよび太平洋諸島のような熱帯海岸地域において見られる常緑樹または潅木である。それは,コーヒー類の仲間であり,典型的には,開けた低地,溶岩流出域の上またはこれに沿って,および森の端部において成長する。モリンダシトリフォリアは,まっすぐな幹,大きな緑色の長円形の葉,白い管状の花,および卵型の黄色い果実によって容易に判別することができる。
【0018】
この植物は,果樹園において栽培されることができ,海面レベルから海面レベル上約1300フィートの多湿および乾燥地域において移植されてきた。モリンダシトリフォリアは,特に,理想的な気候および土壌条件を有し,また,島々は一般的に清浄な条件のままであるので,タヒチを含む青草の多く汚染されていない土地であるフランス領ポリネシアにおいて繁殖している。成熟した植物の高さは,15から20フィートに達し,年間を通して果実を実らせることができる。
【0019】
モリンダシトリフォリアは,典型的には,断面が角ばった粗い枝を有する。枝は,太く,葉痕によって跡がつけられている。葉は,玉子形で,厚く,深い葉脈を有し,短い茎を有し,緑で,輝いており,8インチ以上の長さまで成長する。
【0020】
モリンダシトリフォリアの白い小さな花は,球状の,融合した頭状部に発芽し,典型的には直径約1インチの花を形成する。それぞれの穂先は,多くのつぼみを作り,典型的には,1または2のつぼみが任意の期間内に特定の穂先上で開花する。花は,典型的には,大きさが約1/3インチの丸い花冠を5〜7有する。花は密集して群がり,穂先上で様々な成長段階を現す。例えば,緑のつぼみは特定の穂先の先端部に存在し,一方,穂先のもとにはより成長した花がすでに開花し,つぼんでいたりする。穂先の先端の最後の花が開花する前に,小さな黄緑色の果実が花に取って代わる。
【0021】
モリンダシトリフォリアが成熟すると,典型的には,数インチの長さになる。一般的には,果実は細長い形状をしており,一様でない個々の果実の成長パターンに応じた多角形の輪郭により目印されるいぼのある外形を有する。花冠の跡として残された核は,それぞれ多角形の輪郭内に位置する。緑のまま採取されると,果実はたいてい腐る。したがって,果実は採取前に成熟するまで待つのが有利である。
【0022】
いったん,モリンダシトリフォリアの果実が成熟すると,表皮は典型的には白色であり,果肉は薄黄色である。成熟した果実は,一般的には,じゃがいもの大きさであり,小さなパンの木に似ている。果実が成熟し,または成熟しすぎると,表皮は半透明になり,果肉は柔らかくなり,不潔な匂いおよび/または味を呈する。果実の種または芯は一般的には三角形状であり,赤茶色している。果実の一端に付着している空気嚢によって,果実は水に浮くことができる。
【0023】
モリンダシトリフォリアは天然成分が豊富である。例えば,天然成分には次のものがあ
る。(葉から得られるもの)アラニン,アントラキノン,アルギニン,アスコルビン酸,アスパラギン酸,カルシウム,ベータカロチン,システイン,シスチン,グリシン,グルタミン酸,グリコシド,ヒスチジン,鉄,ロイシン,イソロイシン,メチオニン,ナイアシン,フェニルアラニン,リン,プロリン,天然樹脂,リボフラビン,セリン,ベータシトステロール,チアミン,スレオニン,トリプトファン,チロシン,ウルソール酸およびバリン。(花から得られるもの)アカセチン−7−オルト−ベータ−d(+)−グルコピラノシド,5,7−ジメチル−アピゲニン−4’−オルト−ベータ−d(+)−ガラクトピラノシド,および6,8−ジメトキシ−3−メチルアントラキノン−1−オルト−ベータ−ラムノシル−グルコピラノシド。(果実から得られるもの)酢酸,アスペルロシド,ブタン酸,安息香酸,ベンジルアルコール,1−ブタノール,カプリル酸,デカン酸,(E)−6−ドデセノ−ガンマ−ラクトン,(Z,Z,Z)−8,11,14−エイコサトリエン酸,エライジン酸,デカン酸エチル,ヘキサン酸エチル,オクタン酸エチル,パルミチン酸エチル,(Z)−6−(エチルチオメチル)ベンゼン,オイゲノール,グルコース,へプタン酸,2−ヘプタノン,ヘキサナール,ヘキサンアミド,へキサジオン酸,へキサン酸,1−ヘキサノール,3−ヒドロキシ−2−ブタノン,ラウリン酸,リモネン,リノール酸,2−メチルブタン酸,3−メチル−2−ブテン−l−オル,3−メチル−3−ブテン−1−オル,デカン酸メチル,エライジン酸メチル,ヘキサン酸メチル,3−メチルチオープロパン酸メチル,オクタン酸メチル,オレイン酸メチル,パルミチン酸メチル,2−メチルプロパン酸,3−メチルチオプロパン酸,ミリスチン酸,ノナン酸,オクタン酸,オレイン酸,パルミチン酸,カリウム,スコポレチン,ウンデカン酸,(Z,Z)−2,5−ウンデカジエン−l−オルおよびボミフォル。(根から得られるもの)アントラキノン,アスペルロシド(ルビクロン酸),ダムナカンタール,グリコシド,モリンダジオール,モリンジン,モリンドン,粘質物質,ノル−ダムナカンタール,ルビアジン,ルビアジンモノメチルエーテル,樹脂,ソランジジオール,ステロールおよびトリヒドロメチルアントラキノンモノメチルエーテル。(根の皮から得られるもの)アリザリン,クロロルビン,グリコシド(ペントース,ヘキソース),モリンダジオール,モリンダニグリン,モリンジン,モリンドン,樹脂,ルビアジンモノメチルエーテルおよびソランジジオール。(樹木から得られるもの)アントラガロール−2,3−ジメチルエーテル。(組織培養から得られるもの)ダムナカンタール,ルシジン,ルシジン−3−プリメベロシドおよびモリンドン−6ベータ−プリメベロシド。(植物から得られるもの)アリザリン,アリザリン−アルファ−メチルエーテル,アントラキノン,アスペルロシド,ヘキサン酸,モリンダジオール,モリンドン,モリンドゲニン,オクタン酸およびウルソール酸。
【0024】
モリンダシトリフォリアの果実は,例えば,炎症を和らげる働き,不安感を和らげる,体重管理をサポートする,体内の血液循環を促進するなどの健康増進作用のある酵素を含む。モリンダシトリフォリアは,刺激やリラックスの人体の必要性に応えて,バランスのとれた人体システムをサポートする薬用植物である。本発明の実施例は,モリンダシトリフォリアから作られる果実汁を含む飲食サプリメントの製造および利用に関係する。一つの実施例において,飲食サプリメントはフランス領ポリネシアの天然汁ピューレを再加工したモリンダシトリフォリア果実汁を含む。サプリメントは,天然ぶどう果汁濃縮物,天然ブルーベリー果汁濃縮物および/または他の天然果汁濃縮物をも含んでもよい。一つの実施例において,飲食サプリメントは,乾燥または粉末状モリンダシトリフォリアから加工されるのではなく,むしろ,下記で議論するように,モリンダシトリフォリアから液体が抽出され,飲食サプリメントの作製に使用される。飲食サプリメントの一つの実施例は,"タヒチアン・ノニ"として引用され,84604 ユタ州 プロボ ドクター#100
エッジウッド 5152エヌに所在するモリンダ・インコーポテッドから得ることができる。
【0025】
次の議論は,本発明にしたがって細胞障害の減少のために用いられる飲食サプリメントの製造のための代表的なプロセスを提供する。飲食サプリメントに関わる当業者は,本発
明に沿って細胞障害を減少させるために飲食サプリメントを製造するための下記の開示の替わりに,またはこれに付け加えて,本発明の実施例は他の方法および/またはプロセスを包含することができることを理解できるであろう。
【0026】
一つの実施例において,モリンダシトリフォリアの果実は,それが最低1インチの長さのものから直径で12インチのものまで,手作業または機械装置によって収穫される。この時,果実は,一般的に深緑色から,黄緑色を経由して白色まで,およびこれら濃淡の間の色を有する。果実は,収穫された後,加工前にさらに洗浄される。
【0027】
熟成した果実が地面に接触するのを防ぐため,果実は,装置の上に載せられて0から14日間,熟成させまたは時間を経過させる。果実は,典型的には,熟成させる間布または網状材料でカバーされるが,カバー無しで成熟させることもできる。次の加工の準備ができたときには,果実の色は,薄緑,薄黄色,白または透明色のような薄い色となっている。果実は,役に立たないものおよび/または過剰に緑で堅いものを見分けるために検査される。だめになったものおよび堅い緑の実は,許容される成熟したものから分離される。
【0028】
許容される時間を経た果実は,典型的には,さらなる加工と輸送のために整列されたプラスチック製コンテナーに載せられる。果実のコンテナーは0から30日間閉じられが,一般的には,多くのコンテナーは加工前に7から14日間閉じられる。コンテナーは,場合によっては,さらなる加工の前に冷蔵環境のもとで保存され得る。
【0029】
果実は,貯蔵コンテナーから取り出され,手動または機械的分離機により加工される。種と皮は,汁および果肉から分離される。汁と果肉は貯蔵と輸送のためにコンテナーに詰め込まれる。コンテナーは,冷蔵,冷凍または室温状態で保管される。または,汁は最終の果実汁製品に直ちに加工され得る。
【0030】
ろ過設備は,汁から果肉を除去するために用いられる。ろ過設備は,遠心分離デカンター,1から2,000μの網目フィルター(好ましい実施例としては,500μ以下),フィルター絞り器,逆浸透性ろ過および/または他の標準的な商業用フィルター装置を含み得る。フィルターの操作圧力は,0.1psigから1000psigの範囲がよい。流速は,0.1g.p.m.から1000g.p.m.の範囲がよい。湿った果肉は洗浄され、果肉から汁を除去するため最低一回ろ過される。湿った果肉は、典型的には,10から40wt%の繊維を含み,最低温度181°F(83℃)で殺菌され,さらなる加工のためにドラムに入れられ,または高繊維製品に加工される。
【0031】
モリンダシトリフォリアの果汁とピュリーは,典型的には,均一に混ぜられ,その後,調味料,甘味料,栄養成分,植物,抽出物および/または色素と混合される。例えば,調味料は,これに限定されるものではないが,美味に貢献する人工および/または天然の調味料または成分を含み得る。甘味料の例としては,化学的に,または酵素学的に結晶片,粉末および/またはシロップに転換される,とうもろこし,てんさい糖,さとうきび糖,ポテト,タピオカまたは他のスターチ含有物から抽出された天然の糖分,または,人工若しくは高強度甘味料であって,そのうちのいくつかは,アスパルテーム,スクラロース,ステビア,サッカリン等である。栄養成分の例としては,ビタミン(例えば,A,B1からB12,C,D,E,葉酸,ビオチン等),ミネラル,および/または微量元素(例えば,カル
シウム,クロミウム,銅,コバルト,ボロン,マグネシウム,鉄,セレニウム,マンガニース,モリブデン,ポタシウム,ヨウ素,亜鉛および/またはリン),薬用植物および/または植物の抽出物(例えば,アルファルファ草,ミツバチ花粉,クロレラ粉,ドン・クワイ粉,エッチーナシーの根,ギンコ・ビロバ抽出物,ホーステイル薬用植物,しいたけ,スピルリナ海草および/またはぶどうの種の抽出物),生物活性化学薬品(カフェイン,エフェドリン,L−カルニチン,クレアチンおよび/またはリコペン)および/または
化合物である。
【0032】
最終果実汁製品は,最低温度281°F(83℃)またはそれ以上で,212°F(100℃)までである。製品は,製造温度に耐えられるプラスチック,ガラスまたは他の適当な材料からなる最終コンテナーに充填され,封印される。コンテナーは充填温度で維持されるか,または急速冷却され,そして船荷用コンテナーに置かれる。船荷用コンテナーは,通常は,材料で包装され,最終コンテナーにおいて製品の温度を維持・管理できるようにされている。
【0033】
細胞障害の減少
上記に提示したように,本発明の実施例は,人体における細胞障害を減少させることにある。自然細胞過程は,酸素を使用し,"フリー・ラジカル"として知られる毒素を生成することによって存在する。フリー・ラジカルは,不対電子を有する化学種であり,体内における炭水化物,デオキシ・リボ核酸(DNA),酵素,脂質および/または蛋白質に結合し,かつこれを攻撃する反応性酸化物質である。フリー・ラジカルは,代謝の偶発的副生産物として,または例えば,貪食(ファゴサイト−シス)の間ゆっくりと細胞内で継続的に生産される。フリーラジカルは,典型的には細胞機能および再生産を妨害し,体内の細胞,組織および器官の不良機能および/または死滅を引き起こす。
【0034】
フリーラジカルによって引き起こされる細胞障害を減少させる自然防御作用が存在する一方,このような防御機能は人体の年齢の増加にともなって非効率的になることが多い。このように,フリーラジカルによって引き起こされる障害は,アルツハイマー病,癌,糖尿病,心臓疾患,黄斑変性症およびパーキンソン病のようないくつかの老齢化に関連する病気に関連することが示唆されてきた。実際,フリーラジカルによって引き起こされた障害が,人体の老齢化プロセスにおいて必須の要素であることが示唆されている。
【0035】
体内におけるフリーラジカルの量は、個人がたばこの煙,水銀のような他の様々な毒性物質にさらされたときに典型的に増加する。さらに、フリーラジカルの生産は,運動が体内の酸素の必要性を増加させるため,運動によって典型的に増加する。
【0036】
脂質過酸化反応として知られるフリーラジカル伝達による脂肪酸の酸化的変性の過剰な生成によって,細胞構造,酵素および/または組織の損傷がもたらされる。過酸化水素および強度の毒性を有するヒドロキシルラジカルを形成する反応が体内で生じる。スーパーオキシドアニオンは,ヒドロキシルラジカルに変換され,酸化窒素と反応して過酸化亜硝酸を形成する。この過酸化亜硝酸は分解してヒドロキシルラジカルを生成する。ぺルオキシラジカルは,ポリ不飽和脂肪酸のような脂質から水素を除き,脂肪ヒドロペルオキシドの形成をもたらし,アルキルラジカルの再生によってラジカルパスウェイを伝播させる。ヒドロぺルオキシドは,内皮細胞に対して直接的な有毒作用を有し,分解してヒドロキシルラジカルを生成する。ヒドロペルオキシドは,また,マロンジアルデヒド(MDA)のような安定なアルデヒドを形成し、これは,蛋白質の架橋および他の最終生成物の形成を容易にすることによって,細胞膜を損傷する。
【0037】
ヒドロペルオキシエイコサペンタエン酸(HPETEs)およびより安定なヒドロキシエイコサトリエン酸(HTETEs)は,典型的には,血管平滑筋細胞移動をもたらす。これらリポキシゲナーゼ生成物は,蛋白質キナーゼC(PKC),癌遺伝子活性化および増大した細胞間質産生などの,血管および腎臓疾患の増加につながる経路の多くを活性化する。特に,これらリポキシゲナーゼ酵素は,ピリジンヌクレオチドにおける酸化によってスーパーオキシドラジカルを生じる。一連のフリーラジカルによって触媒されるアラキドン酸の過酸化物は,イソプロスタンと呼ばれ,これは,シクロオキシゲナーゼ非依存的様式で形成され,ホスホリパーゼによって放出されるまで膜のリン脂質と会合したまま存
在する。防御メカニズムは酸化的ストレス並びに体内の細胞および組織におけるフリーラジカルの究極的な影響にとって極めて重要である。そのような防御メカニズムは,典型的には脂質の過酸化および無機フリーラジカル反応を中断し,または,形成された反応性中間体を除去する。
【0038】
本発明によると,本明細書に記載する飲食サプリメントは,体内における脂質ヒドロペルオキシドおよびスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去するために用いられ,これによって人体における細胞障害を減少させる。飲食サプリメントは,細胞レベルで作用して細胞再生成および細胞機能を含む体内における能動的な細胞機能を高める化合物の組み合わせを含む。化合物の組み合わせは,体内の細胞がビタミンやミネラルのような栄養素を吸収,利用する能力を増加させる。この組み合わせは,また,免疫システムにおけるT細胞の製造を刺激する。T細胞は,体内における伝染病に攻撃を加え,免疫反応を終了させ,並びに/または癌細胞および/若しくはウイルスに感染した細胞を破壊するリンパ球ないし白血球細胞の一種である。
【0039】
一つの実施例において,飲食サプリメントは,人体における自然細胞プロセスによって製造された毒素を減少するために,1日当り1フルイドオンス(30mL)摂取される。代替的に,他の実施例として,1日当り1フルイドオンス以上または1フルイドオンス以下の摂取を含む。さらなる実施例としては,飲食サプリメントは胃が通常空である午前中および/または食事前に摂取される。
【0040】
モリンダインクの研究開発研究所で実施された実験において,タヒチアンノニ(登録商標)として知られる飲食サプリメントの規則的な摂取は,ビタミンC,ピクノジェール(登録商標)(海岸の松の皮の抽出物)またはぶどうの種の粉末の規則的な摂取より,体内におけるスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去する強い効果をもたらすことが示されている。特に,タヒチアンノニ(登録商標)は,体内における脂質ヒドロペルオキシドおよびスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去する飲食サプリメントとして用いることができる。このような実験が実施された例および達成された結果は,本明細書で引用される「タヒチアンノニ果実汁の抗酸化作用の研究」という名称の2000年12月5日に出願された米国仮出願番号60/251,417号により詳細に記載されている。
【0041】
実験結果は,モリンダシトリフォリアから得られた果汁を有する飲食サプリメントは,脂質ヒドロぺルオキシドおよび/またはスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去するために用いられ得ることを示している。さらに,タヒチアンノニ(登録商標)の日常的な摂取は,ビタミンC,ピクノジェール(登録商標)(海岸の松の皮の抽出物)またはぶどうの種の粉末の規則的な摂取より,体内におけるスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去するより強い効果を有する。さらに,タヒチアンノニ(登録商標)は,脂質ヒドロペルオキシドおよび/またはスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去するために,ビタミンC,ピクノジェール(登録商標)(海岸の松の皮の抽出物)またはぶどうの種と一緒に摂取することができる。そのうえさらに,本発明に基づいたタヒチアンノニ(登録商標)のような飲食サプリメントの利用によって,個人は,遺伝的病気および,老齢化に伴う視力,聴力の減退,記憶喪失およびその他の老齢化に伴う生理学的衰弱を免れるか,または,少なくとも遅らせることができる。
【0042】
このように,本明細書で検討したように,本発明の態様は人体における細胞障害の減少を包含する。特に,本発明は,人体における脂質ヒドロペルオキシドおよびスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去する飲食サプリメントの使用に関係する。
【0043】
本発明は,その趣旨および本質的な特徴から離れない限り,他の特定の型で実施され得
る。記載した実施例は,すべての点で単に例示として考慮されるべきであって,限定的に解釈されるべきでない。本発明の範囲は,したがって,上述の記載によってではなく,添付された特許請求の範囲によって提示される。特許請求の範囲の意味および均等の範囲内でのすべての相違は,本発明の範囲に包含される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞障害を減少させる方法であって,細胞障害を減少させるためにモリンダシトリフォリアの果実汁を含む飲食サプリメントを提供する段階からなる方法。
【請求項2】
飲食サプリメントの推奨的使用が次のうちの一つ:
(i)1日当り1フルイドオンスの飲食サプリメントの摂取,
(ii)1日当り1フルイドオンス以上の飲食サプリメントの摂取,および
(iii)1日当り1フルイドオンス以下の飲食サプリメントの摂取
を含むものを提供する段階をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
推奨的使用が食事前に飲食サプリメントを摂取することをさらに含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
次の段階:
モリンダシトリフォリアから果実を収穫すること,
収穫した果実を加工のために用意すること,
飲食サプリメントを得るために準備した果実を加工すること,および
飲食サプリメント梱包すること
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
果実が少なくとも直径1インチから12インチの長さのときに果実が収穫される請求項4に記載の方法。
【請求項6】
収穫された果実を用意する段階が次の段階の少なくとも1つ:
(i)収穫された果実を洗浄すること,
(ii)収穫した果実を成熟させること,
(iii)収穫された果実から役に立たない果実を除去すること,および
(iv)収穫された果実を1またはそれ以上の一列に並べられたプラスチック容器に入れること
を含む請求項4に記載の方法。
【請求項7】
用意された果実を加工する段階が次の段階:
少なくとも次の1つから収穫された果実汁を分離すること
(i)収穫された果実の種,
(ii)収穫された果実の皮,および
(iii)収穫された果実の果肉;
収穫された果実を少なくとも次のうちの1つと混合すること,
(i)調味料,
(ii)甘味料,
(iii)栄養成分,
(iv)植物の抽出物,および
(v)色素;並びに
飲食サプリメントを最低181°Fの温度まで加熱すること
を包含する請求項4に記載の方法。
【請求項8】
飲食サプリメントを梱包する段階が,少なくとも次の1つ:
(i)ガラス;および
(ii)プラスチック
からなるコンテナーに飲食サプリメントを梱包する段階を含む請求項4に記載の方法。
【請求項9】
体内における脂質ヒドロペルオキシドおよびスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去する方法であって,次の段階:
体内における脂質ヒドロペルオキシドおよびスパーオキシドアニオンフリーラジカルの除去を行うための飲食サプリメントを提供すること,ここで飲食サプリメントはモリンダシトリフォリアの果実の汁を含み,および
飲食サプリメントの推奨的使用を提供すること
を包む方法。
【請求項10】
推奨的使用が次の1つ:
(i)1日当り1フルイドオンスの飲食サプリメントの摂取,
(ii)1日当り1フルイドオンス以上の飲食サプリメントの摂取,および
(iii)1日当り1フルイドオンス以下の飲食サプリメントの摂取
を含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
推奨的使用が食事前に飲食サプリメントを摂取することを含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
提供される飲食サプリメントがフランス領ポリネシアの純粋な果実汁ピューレから再加工されたモリンダシトリフォリア果実汁を含む請求項9に記載の方法。
【請求項13】
モリンダシトリフォリアから収穫された果汁,および次のうちの少なくとも1つ:
(i)調味料
(ii)甘味料
(iii)栄養成分
(iv)植物の抽出物
(v)色素
を含む飲食サプリメント。
【請求項14】
果汁が純粋果汁ピューレであり,モリンダシトリフォリアがフランス領ポリネシアからのものである請求項13に記載の飲食サプリメント。
【請求項15】
飲食サプリメントが1またはそれ以上の脂質ヒドロペルオキシドを除去する請求項13に記載の飲食サプリメント。
【請求項16】
飲食サプリメントが1またはそれ以上のスーパーオキシドアニオンフリーラジカルを除去する請求項13に記載の飲食サプリメント。
【請求項17】
飲食サプリメントが細胞機能を高める請求項13に記載の飲食サプリメント。
【請求項18】
細胞機能が少なくとも次の1つ:
(i)細胞再生産,
(ii)栄養素を吸収する能力,および
(iii)T細胞の1またはそれ以上の生産
を含む請求項17に記載の飲食サプリメント。
【請求項19】
さらに少なくとも次の1つ:
(i)ビタミンC,
(ii)海岸の松の皮の抽出物,および
(iii)ぶどうの種の粉末
を含む請求項13に記載の飲食サプリメント。
【請求項20】
飲食サプリメントが1またはそれ以上の遺伝的疾病の開始を遅らせる請求項13に記載の飲食サプリメント。
【請求項21】
遺伝的疾病が次の少なくとも1つ:
(i)アルツハイマー病,
(ii)癌,
(iii)糖尿病,
(iv)心臓病,
(v)黄斑変性症,および
(vi)パーキンソン病
を含む請求項20記載の飲食サプリメント。
【請求項22】
飲食サプリメントが1またはそれ以上の疾病の開始を遅らせる請求項13に記載の飲食サプリメント。
【請求項23】
老齢化関連疾病が少なくとも次の1つ:
(i)視覚喪失,
(ii)聴覚喪失,および
(iii)記憶喪失
を含む請求項22に記載の飲食サプリメント。

【公開番号】特開2008−289494(P2008−289494A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−182543(P2008−182543)
【出願日】平成20年7月14日(2008.7.14)
【分割の表示】特願2002−545643(P2002−545643)の分割
【原出願日】平成13年12月3日(2001.12.3)
【出願人】(504279337)タヒチアン ノニ インターナショナル インコーポレーテッド (24)
【Fターム(参考)】