説明

人体の姿勢及び可動を再現しようとする立体構造物の肩部関節構造

【課題】 立体構造物において、人体の肩部及び腕部の姿勢及び可動を、一軸回転関節を使用して充分に再現すること。
【解決手段】 胴体背部に一軸回転関節5,6を設けることにより、より人体に近い肩部及び腕部の姿勢及び可動を再現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体の姿勢及び可動を再現しようとする立体構造物の肩部関節構造に関するものであり、一軸回転関節を組み合わせた肩甲骨的構造を設けることにより、人体の腕部及び肩部可動を再現出来るようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来の人体の姿勢及び可動を再現しようとする立体構造物は、肩甲骨的構造を持たず腕部を直接胴体に接続している物が多い。(図1参照)
【0003】
また肩甲骨的構造を有していても、その可動が不充分であったり、適用に制限があったりする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の肩甲骨的構造を持たない立体構造物では、人体の腕部及び肩部の複雑な姿勢及び可動を充分に再現することは出来ない。
【0005】
そのため、腕部の可動範囲や双腕での作業領域が狭く複雑な作業が出来ない。
【0006】
また、胴体前方の主たる作業領域に腕部先端の作業部を移動させるのに、複数の関節を可動させる必要があり、時間的にもエネルギー的にも無駄である。
【0007】
模型等には球形関節により肩甲骨的構造を再現しようとする物もあるが、球形関節は自立的に関節を可動させるロボットには適当ではない。
【0008】
本発明は、以上の問題を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するための請求項の発明は、胴体背面に一軸回転関節を組み合わせて配置し、肩甲骨的構造を設けるというものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明により構成される立体構造物は、充分に人体の腕部及び肩部の姿勢及び可動を再現することが出来る。(図2参照)
【0011】
また一軸回転関節を使用しているため、自立的に関節を可動させるロボットにも適用することが出来る。
【0012】
そして腕部及び双腕での作業領域の拡大と、胴体前方の主たる作業領域への腕部先端作業部の効率的移動を実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
まず、胴体背面に肩部旋回関節を設け、腕部の胴体前方へ入り込む自由度を上げる。これにより腕部回転関節の軸が胴体前方に傾き、腕部及び双腕での作業領域が拡がる。
【0014】
また、腕部回転関節の軸が胴体前方に傾いた状態を初期位置に設定しておけば、主作業領域に腕部回転関節を可動させるだけで腕部先端作業部を移動させることが出来、効率が上がる。
【0015】
次に肩部旋回関節に肩部上昇関節を接続する。これにより頭上での双腕作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】 従来の肩甲骨構造を持たない人体の姿勢及び可動を再現しようとする立体構造物の後斜視図である。
【図2】 本発明の後斜視図である。
【符号の説明】
【0017】
1 胴体部
2 腕部回転関節
3 腕部上昇関節
4 腕部
5 肩部旋回関節
6 肩部上昇関節

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一軸回転関節を組み合わせ人体の肩甲骨的可動を再現した立体構造物の肩部関節構造

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−803(P2009−803A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−187606(P2007−187606)
【出願日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(507241757)
【Fターム(参考)】