説明

人体形状測定方法とその装置

本発明は、人体形状測定装置に関するものであり、人体に沿ってホーンアンテナを昇降させ、人体表面の測定点に向けて十数GHz程度のマイクロ波を周波数を変化させながら放射して、人体からの反射波と進行波との定在波を検出し、フーリエ変換信号のピークから人体との距離を測定する。
人体測定対象の点以外からの反射波により人体までの距離検出の精度が低下することを防止するため、人体形状の概略データを求めるための手段を設けると共に、トラッキング手段では概略データから所定の変化内で、かつ以前の測定点に対して求めた人体との距離から所定の範囲内のものをフーリエ変換信号から抽出して、人体との距離を求める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
この発明は人体形状の測定に関する。
【背景技術】
【特許文献1】 特開2002−357656号公報(EP1365256A1)
特許文献1は、高周波を用いた距離測定を開示している。アンテナから指向性のある高周波を放射して、高周波の周波数を変化させながら、反射波と進行波とで構成される定在波の強度を測定する。得られた定在波の強度を周波数に関してフーリエ変換すると、対象物までの距離が得られる。発明者らは、この技術を人体形状の測定、特にアパレル向きの人体形状の測定、に応用することを検討した。
人体形状の測定ではcmオーダーの分解能で、人体表面の凹凸を測定する必要がある。このためには高周波ビームの指向性を高める必要があり、用いる周波数を例えば30GHz程度まで増す必要がある。しかし30GHz程度での発振回路やピックアップ等は極めて高価で、これは民生用には高周波が十数GHz帯程度までしか用いられず、30GHz帯での高周波回路には軍用などの高価な回路しかないためである。そこで十数GHz帯の高周波を用いて人体測定を行うと、測定対象以外の点からの反射波が混在し、測定精度が低下する。
発明の概要
【発明が解決しようとする課題】
この発明の課題は、比較的低い周波数を用いて人体形状を正確に測定することにあり、特に人体の測定対象の点以外からの反射波により、人体までの距離検出の精度が低下することを防止することにある。
発明の構成
この発明は、人体表面の測定点に向けて放射した高周波の反射に起因する定在波の強度を、高周波の周波数を変えて測定してフーリエ変換し、フーリエ変換信号のピークから人体との距離を測定する方法であって、測定点を変えながら距離測定を繰り返し、かつ新たな測定点でのフーリエ変換信号のピークから、以前の測定点に対して求めた人体との距離から所定の範囲内のものを抽出して、新たな人体との距離を求めることを特徴とする。
この発明は、人体表面の測定点に向けて放射した高周波の反射に起因する定在波の強度を、高周波の周波数を変えて測定してフーリエ変換し、フーリエ変換信号のピークから人体との距離を測定する装置であって、人体表面の測定点を変えながら、前記フーリエ変換信号のピークをサンプリングするためのサンプリング手段と、新たな測定点でのフーリエ変換信号のピーク中で、以前の測定点に対して求めた人体との距離から所定の範囲内のものを抽出して、新たな人体との距離を求めるためのトラッキング手段、とを設けたことを特徴とする。
用いる高周波は、周波数が例えば1〜100GHz、特に10〜50GHz程度とし、トラッキングにより、周波数の低下による分解能の低下を補う点が特徴である。定在波検出用のピックアップと放射用のアンテナは別体にしても、一体にしても良い。
好ましくは、バックグラウンドに対するフーリエ変換信号を記憶し、測定したフーリエ変換信号からバックグラウンドに対するフーリエ変換信号を除き、バックグラウンドに対するフーリエ変換信号を除いたフーリエ変換信号のピークを用いて人体との距離を測定する。
また好ましくは、人体形状の概略データを求めるための手段を設けて、該概略データから所定の変化内で、かつ以前の測定点に対して求めた人体との距離から所定の範囲内のものを、フーリエ変換信号から抽出して、人体との距離を求める。
好ましくは、高周波放射用のアンテナを人体に沿って昇降させるための手段を設ける。
発明の作用と効果
この発明では、人体表面の測定点を変えながら距離を測定する際に、それ以前に得られた人体との距離から所定の範囲内に収まる、フーリエ変換信号のピークを抽出して、新たな人体との距離とする。人体形状(人体表面の形状)は連続であって、他の位置で求めた人体との距離から、新たな距離が不連続にジャンプすることはない。従って他の位置で求めた距離を拘束条件として新たな測定点での距離を求めると、類似した距離に複数のピークがある場合にも、測定点以外の点に対するピークと測定点に対するピークとを識別し、正確に人体形状を求めることができる。このため高周波はビーム径が広くても良く、従って用いる周波数を比較的低くできる。
ここでバックグラウンドに対するフーリエ変換信号を記憶して、測定したフーリエ変換信号から除いた後に、そのピークを求めるようにすると、人体以外のものに起因するピークを小さくして、検出精度を増すことができる。
人の体重と身長や体脂肪率、年齢などの、体型データが判明すると、人体形状を推定できる。また立体視のカメラなどにより人体を測定すると、着衣の状態での人体形状を推定できる。そして真の人体形状は着衣の人体形状の内側にある。そこで体型データや着衣での人体形状などを、人体形状の概略データとして、これを新たな測定点に対する拘束条件に加えると、トラッキングの精度を増すことができる。
好ましくは、アンテナを人体に沿って昇降させ、高さ方向に沿って人体形状をスキャンする。このようなアンテナを円周上に複数設けたり、あるいはアンテナを人体の周方向に沿って回転させて、スキャンを繰り返すと、人体形状を3次元的に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例の人体形状測定装置の正面図である。
図2は、実施例で用いたホーンアンテナの側面図である。
図3は、実施例の人体形状測定装置の信号処理系のブロック図である。
図4は、実施例の人体形状測定方法でのトラッキングアルゴリズムを示すフローチャートである。
図5は、実施例での、フーリエ変換信号からのバックグラウンド信号の除去を模式的に示す図である。
図6は、トラッキングを行わない場合の、フーリエ変換信号と高さ方向に沿った人体形状信号とを示す図である。
図7は、トラッキングを行った場合の、フーリエ変換信号と高さ方向に沿った人体形状信号とを示す図である。
図8は、トラッキングを行わない場合の高さ方向の人体形状信号を示す図である。
図9は、トラッキングを行った場合の高さ方向の人体形状信号を示す図である。
【実施例】
図1〜図9に、実施例とその特性を示す。図1に人体形状測定装置2の外形を示すと、4は人が立つための台で、6はその周囲を取り巻くフレームで、支柱8を備えている。昇降台9は支柱8に沿って昇降し、1個〜複数個のホーンアンテナ10を設ける。ホーンアンテナは回折損などの少ない高周波用のアンテナで、アンテナの種類自体は任意である。12は高周波回路で、ホーンアンテナ10に対して高周波を供給し、ホーンアンテナ10中の進行波と人体からの反射波との定在波をピックアップして検波し、例えばDC成分を除去した後に、信号処理部14へ出力する。ホーンアンテナ10を複数設ける場合、アンテナ毎に高周波の周波数を異ならせることが好ましい。信号処理部14は、デジタルシグナルプロセッサやパーソナルコンピュータレベルの信号処理回路で構成し、求めた人体形状をモニタ16などに出力すると共に、キーボード18からの操作を受け付ける。
ホーンアンテナ10の構造を図2に示すと、21は導波管で、高周波発振回路からの高周波を受け入れ、先端の拡開されたホーン22から高周波を放射する。導波管21中にピックアップ23を挿入して、ショットキーダイオードなどの検波回路24により検波し、コンデンサなどを用いたDCエリミネータ25によりDC成分を除去して、出力する。なおDCエリミネータ25は設けなくてもよい。
図3に、用いた信号処理系を示すと、高周波発振回路29からの高周波出力をホーンアンテナ10を介して人体20に向けて放射する。用いる高周波は例えば10〜15GHz程度で、衛星通信用などの比較的安価な高周波素子を用いることができ、進行方向に垂直な平面内でのビーム径は例えば2cm程度である。ホーンアンテナ10内には高周波の進行波と反射波とが存在し、これらによって定在波が形成され、エネルギーとしては進行波の割合が圧倒的に大きい。そしてホーンアンテナ内の高周波をピックアップ23でピックアップし、GaAs系のショットキーダイオードなどを用いた検波回路24で例えば半波相当に検波し、DCエリミネータ25でDC成分を除去する。DC成分の多くは進行波に起因するもので、コンデンサでDC成分を除去する代わりに、AD変換後の信号を差分あるいは微分してDC成分を除去しても良い。
DCエリミネータ25からの信号は、振幅検出部26にフィードバックされ、ALC(自動レベル制御装置)27を介して、出力制御部28へフィードバックされる。この結果、DCエリミネータ25からの出力信号の振幅がほぼ一定となるように、高周波発振回路29の出力にフィードバックが施され、これによって定在波のパワー(DCエリミネータ25からの出力)が小さい場合には進行波のパワーを増し、DCエリミネータ25からの出力が大きい時には、進行波のパワーを落として、DCエリミネータからの信号のパワーをほぼ一定に保つ。前記の検波回路24は微弱なAC成分を検波し難いが、信号のパワーがほぼ一定なので、人体からの反射が弱いときでも、検波上の問題が生じない。
高周波回路12は、1つの測定点に対して、周波数を例えば256通りなどに複数に変化させ、例えば中心周波数12GHzに対して、周波数を10〜14GHz、あるいは11〜13GHzなどに変化させ、周波数に関するフーリエ変換を可能にする。
ADコンバータ36は、DCエリミネータ25の出力信号をAD変換し、AD変換した信号中のDC成分は、距離ゼロの位置に現れるため意味が無く、これをDCエリミネータ37によりデジタル的に処理する。例えばAD変換した信号をDC成分に相当する所定値だけレベルダウンした後、フーリエ変換を行い距離情報を得る。
FFT38は、高速フーリエ変換などにより、AD変換しDC成分を除去した信号をフーリエ変換する。このフーリエ変換は周波数に関するフーリエ変換で、特許文献1に記載のように、フーリエ変換信号のピークはアンテナ10から人体までの距離に対応する。なおAD変換した信号を微分フィルタなどで処理してDC成分を除き、前記の振幅検出部26へ入力しても良い。またADコンバータ36によりAD変換した信号をFFT38でフーリエ変換した後、DCエリミネータ37でDC成分を除去するようにしても良い。
フーリエ変換信号には、アンテナ内の反射や人体以外の背景での反射などに対する信号が含まれている。そこで人体がない場合のフーリエ変換信号をバックグラウンド信号記憶部39に記憶し、差分部40で人体がある場合のフーリエ変換信号との差分を求める。このようにしてフーリエ変換からバックグラウンドに起因する信号を除いて、信号の有効部分を抽出する。
バックグラウンド信号の除去を、図5に模式的に示す。実線はFFT38から入力されたフーリエ変換信号で、DC成分に相当する分のレベルシフト後、フーリエ変換したものである。このフーリエ変換信号から、バックグラウンド信号として記憶した破線の信号を引き算して、人体に起因するフーリエ変換信号のピークを取り出す。なおバックグラウンドを差分する代わりに、人体とのおおよその距離は既知なので、この範囲の信号のみをピックアップする窓関数を用いてもよい。しかしこのような窓関数の使用は、後述のトラッキングと類似の処理で、精度の向上には限界がある。
これ以外に例えば一対のカメラ30,31を用いて人体を測定し、人体の立体視画像を作成し、アウトライン抽出部32で人体のアウトライン形状を抽出する。カメラ30,31では着衣の人体形状を撮影したので、実際の人体表面はアウトライン抽出部32で抽出した人体形状よりも、内側に存在するはずである。あるいはまた測定前に、人の体重と身長、体脂肪率などを測定して、年齢などを加味して、大まかな体型を推定し、アウトライン抽出部32の信号の代わりに用いてもよい。さらにカメラ30,31やアウトライン抽出部32などは、設けなくてもよい。
一方昇降台9は、昇降駆動部34により昇降し、所定の高さ範囲で人体の表面形状をスキャンする。また左右動駆動部35は、ホーンアンテナ10を例えば左右に首振り運動させ、あるいは左右に位置をシフトさせて、人体からの大きな信号が得られる点から、スキャンが開始されるようにする。なお昇降駆動部34や左右動駆動部35の構成は任意であり、左右動駆動部35は設けなくてもよい。
比較部41はスキャンの開始時に、所定のいき値以上の信号が得られているかどうかをチェックし、所定のいき値以上の信号が得られるように、左右動駆動部35を動作させて、ホーンアンテナ10の向きを変更する。トラッキング部42は、ホーンアンテナ10を昇降させて人体形状をスキャンする過程で、各高さでのホーンアンテナと人体との距離を測定すると共に、前回の測定点、もしくはそれ以前の複数の測定点から予想される、次の人体表面との距離の合理的な範囲を求め、この範囲内の信号を抽出するように、トラッキングを行う。合理的な範囲とは、人体表面の連続性が保たれる、あるいは人体表面の凹凸の範囲との意味である。比較部41やトラッキング部42の処理の詳細を図4に示す。
図4の測定開始時点で、ホーンアンテナはスキャン範囲の上端もしくは下端にあり、比較部41へ入力されるフーリエ変換信号の最大値を検出し、最大値がいき値以上かどうかをチェックする。最大値の値が小さく、いき値以下の場合、左右動駆動部35によりホーンアンテナの向きを変えて、より強い信号が得られる位置を探す、あるいはALCを動作させて高周波発振出力を増すなどの処理を行う。
スキャン範囲の上端もしくは下端でいき値以上の最大値が得られると、トラッキングを開始する。トラッキングを開始すると、人体との距離を変数「トラッキング位置」として更新しながら保持し、例えば5mmずつホーンアンテナの位置を変えて、測定点を上下に移動させ、次の最大値を求める。この最大値は差分部40の出力中の最大値で、人体との距離に対応する。最大値を検出する範囲は検索範囲として制限され、前回の測定点での人体との距離に対して、例えば±1cm以内、あるいは±5mm以内などに制限される。前回の測定点だけでなく、前回までの複数の測定点を用いる場合、これらの測定点を外挿して得られる点に対して±5mm程度に検索範囲を制限する。そして検索範囲内でのフーリエ変換信号の最大値を検出する。
得られた最大値に対していき値判断を行い、いき値以上の最大値が得られた場合、測定は有効で、新たな測定点での人体に対する距離が得られたものとする。いき値以上の最大値が得られなかった場合、次回のいき値判断でのいき値を例えば5〜10%程度低下させる、あるいは人体の凹凸が激しいものとして、最大値を検索する範囲を例えば±5mmから±7mmなどのように増加させる。そして今回測定した最大値の扱いは任意であるが、例えば有効な最大値が得られなかったものとして、検出した最大値を無効にする。以上の処理を、最終測定点まで繰り返すと、1つのスキャンラインに沿った人体の形状が得られる。
ここで図1に戻り、ホーンアンテナ10を複数設け、アンテナ間の干渉を防止するため高周波の周波数などを変えて、同時に複数のラインに沿ってスキャンする。そしてアンテナの数が少ない場合、フレーム6を回動させてスキャンを繰り返す。このようなスキャンを繰り返すと、人体表面の3次元形状を得ることができる。
図6はトラッキングを行わず、スキャンの過程でのフーリエ変換信号の最大値を単純に人体との距離信号として用いた例である。実線はフーリエ変換信号を示し、700mm付近と900mm付近に2つのピークがあり、900mm付近のピークが大きいので、これが距離信号となる。フーリエ変換信号のピークを単純に距離信号として高さ方向に沿って求めた人体形状信号を、ドットで示す。なおフーリエ変換信号と人体形状信号とは、横軸の位置を変えてある。図6のようにトラッキングを行わないと、人体形状信号が不連続にジャンプしている。
これに対して図7は、同じフーリエ変換信号に対して、前回の測定点での距離信号から所定の範囲内の最大値のみを抽出するようにした際の結果である。フーリエ変換信号のピークは2つに分裂しているが、人体形状信号は連続した線として得られている。
図8は、図6の測定を1スキャンライン分行った場合の、人体形状信号を示している。また図9は、図7の測定を1スキャンライン分行った場合の、人体形状信号を示している。トラッキングを行わない場合、高さ800〜900mm付近で、人体形状信号が不自然に変動する。これに対してトラッキングを行うと、このようなノイズを除くことができる。
トラッキングを行わない場合に、図6,図8のような不自然な結果が得られることには、ホーンアンテナから直進した位置の測定点以外での、例えば人体からの反射が、影響しているものと思われる。そしてこのような反射は、高周波の周波数を増してビーム径を絞れば、小さくすることができる。例えば周波数を2倍にすれば、ビーム径は約1/2になり、図6の距離900mm付近での信号は、強度が減少するはずである。しかしながら周波数を増すと、民生用の高周波素子を用いることができず、回路コストが急増する。そこでトラッキングを行うことにより、衛星通信などに用いられる民生用の高周波素子を用いて、人体形状を測定することができる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体表面の測定点に向けて放射した高周波の反射に起因する定在波の強度を、高周波の周波数を変えて測定してフーリエ変換し、フーリエ変換信号のピークから人体との距離を測定する方法であって、
測定点を変えながら距離測定を繰り返し、かつ新たな測定点でのフーリエ変換信号のピークから、以前の測定点に対して求めた人体との距離から所定の範囲内のものを抽出して、新たな人体との距離を求めることを特徴とする、人体形状測定方法。
【請求項2】
バックグラウンドに対するフーリエ変換信号を記憶し、測定したフーリエ変換信号からバックグラウンドに対するフーリエ変換信号を除き、バックグラウンドに対するフーリエ変換信号を除いたフーリエ変換信号のピークを用いて人体との距離を測定することを特徴とする、請求の範囲第1項の人体形状測定方法。
【請求項3】
人体形状の概略データを求めるための手段を設けて、該概略データから所定の変化内で、かつ以前の測定点に対して求めた人体との距離から所定の範囲内のものを、フーリエ変換信号から抽出して、人体との距離を求めることを特徴とする、請求の範囲第1項の人体形状測定方法。
【請求項4】
人体表面の測定点に向けて放射した高周波の反射に起因する定在波の強度を、高周波の周波数を変えて測定してフーリエ変換し、フーリエ変換信号のピークから人体との距離を測定する装置であって、
人体表面の測定点を変えながら、前記フーリエ変換信号のピークをサンプリングするためのサンプリング手段と、
新たな測定点でのフーリエ変換信号のピーク中で、以前の測定点に対して求めた人体との距離から所定の範囲内のものを抽出して、新たな人体との距離を求めるためのトラッキング手段、とを設けたことを特徴とする、人体形状測定装置。
【請求項5】
バックグラウンドに対するフーリエ変換信号を記憶するための手段と、測定したフーリエ変換信号とバックグラウンドに対するフーリエ変換信号との差分を求めるための手段とを設けると共に、前記トラッキング手段では該差分信号のピークを用いることを特徴とする、請求の範囲第4項の人体形状測定装置。
【請求項6】
人体形状の概略データを求めるための手段を設けると共に、
トラッキング手段では、該概略データから所定の変化内で、かつ以前の測定点に対して求めた人体との距離から所定の範囲内のものを、フーリエ変換信号から抽出して、人体との距離を求めることを特徴とする、請求の範囲第4項の人体形状測定装置。
【請求項7】
高周波放射用のアンテナを人体に沿って昇降させるための手段を設けたことを特徴とする、請求の範囲第4項の人体形状測定装置。

【国際公開番号】WO2004/095059
【国際公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【発行日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−505697(P2005−505697)
【国際出願番号】PCT/JP2004/004123
【国際出願日】平成16年3月24日(2004.3.24)
【出願人】(000151221)株式会社島精機製作所 (357)
【Fターム(参考)】