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人体検知装置
説明

人体検知装置

【課題】使用者の行動態様を正確に検知することが可能な人体検知装置を提供すること。
【解決手段】この人体検知装置1は、行動判定部6は、ドップラー信号生成部4及びドップラー信号算出部5が生成する差分ドップラー信号の振幅強度及び周波数に基づいて、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動と、検知領域内の所定位置における使用者の動きとを判定することで、使用者の行動態様を検知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定方向に伝播波を送り出すことで使用者の存在を検知する人体検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロ波ドップラーセンサーなどのドップラーセンサーを用いて人体を検知することが行われている。マイクロ波ドップラーセンサーは、マイクロ波を伝播波として送信し、対象物によって反射したマイクロ波を受信することにより、対象物の動きを検出するものである。
【0003】
マイクロ波ドップラーセンサーは、センサーから送信するマイクロ波の周波数と、センサーから送信したマイクロ波が人体などの対象物によって反射してセンサーにより受信される信号の周波数との差分信号からドップラー信号を生成するものである。このドップラー信号は、対象物の動き(例えば、対象物の接近や対象物の離反)を表す信号である。従って、このドップラー信号から対象物の動きを検出することができる。
【0004】
下記特許文献1に記載の技術では、使用者が検知領域内にいるか否かを判定し、更に使用者が便座に着座したか否かを判定するものが開示されている。具体的には、ドップラーセンサーと、このドップラーセンサーから出力されたセンサー出力原信号を異なる増幅率で増幅する複数の信号処理部と、信号処理部で第一増幅率に基づいて増幅された第一出力信号を入力として人体検知を行う人体状況判定部と、信号処理部で第二増幅率に基づいて増幅された第二出力信号を入力として着座検知を行う着座状態判定部と、を備える人体検知装置(下記特許文献1では、多機能トイレ装置)である。
【0005】
更に、人体状況判定部は、第一出力信号の振幅が第一行動閾値を超えると人体ありと判定し、その後センサー出力原信号の振幅が緩やかに減衰するとともに第一出力信号の振幅が第一行動閾値を下回るまでの期間は人体ありと判定する。更に、着座状態判定部は、第二出力信号の振幅が第二行動閾値を超えると着座と判定し、その後センサー原信号の振幅が緩やかに減衰するとともに第二出力信号が第二行動閾値を下回るまでの期間を着座ありと判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−70119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した従来の技術では、出力信号の振幅を閾値と比較し、その結果に基づいて使用者の有無や使用者の動作を判定している。しかしながら、使用者の動きは複雑であり、上記従来の技術で動作判定を確実に行うことは困難であった。具体的には、検知対象領域外から検知対象領域へと使用者が移動し、その検知対象領域内を使用者が移動して、手洗い位置や排便位置といった特定位置に至る大きな動きを検知することと、その特定位置に至ってから使用者の各部が動くことを検知して動作の内容を判定することとを両立することが困難であった。これは、出力信号の振幅強度だけでは使用者の動きの内容まで推定することが困難であること、位置を変えながら動いている使用者と特定位置に留まってゆっくりと揺らいだ動きをしている使用者とを区別することが困難であることに起因するものである。
【0008】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用者の行動態様を正確に検知することが可能な人体検知装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明に係る人体検知装置は、所定方向に伝播波を送り出すことで使用者の行動態様を検知する人体検知装置であって、使用者の行動態様を検知しようとする検知領域に伝播波を送信する伝播波送信部と、使用者によって反射された伝播波を受信する伝播波受信部と、前記伝播波送信部によって送信された伝播波と、前記伝播波受信部によって受信された伝播波とに基づいて時系列に沿った少なくとも一対のドップラー信号を生成すると共に、前記一対のドップラー信号の差を取った差分ドップラー信号を生成するドップラー信号生成部と、前記ドップラー信号生成部が生成した前記差分ドップラー信号に基づいて、使用者の状況を判定する判定部と、を備える。前記判定部は、前記差分ドップラー信号の振幅強度及び周波数に基づいて、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動と、検知領域内の所定位置における使用者の動きとを判定することで、使用者の行動態様を検知する。
【0010】
使用者は、例えば手洗器や便器といった機器に近づいて行き、それらの機器に対応する動作を行うにあたって、機器から離れた位置から機器に近づいて立ち止まり、機器に対応した動作を行うものである。使用者が機器に近づくにあたっては、当然ながら立ち止まっているよりは相対的に速い速度で移動するものである。使用者が機器に近づいて立ち止まると、使用者本人は静止している意識がありながらも前後左右に揺らぐ場合があり、その揺らぎが相対的に遅い速度で動いているように把握される。また、使用者が機器に近づいて立ち止まり機器の使用を開始しようとすると、手足を動かすことになり、その動きは相対的に速い速度で動いているものと把握される。
【0011】
これら使用者の動きをドップラー信号で把握しようとすると、使用者が機器に近づく状態では、体全体が早い速度で移動するので、ドップラー信号の周波数が高く振幅強度も大きいものとなる。使用者が機器に近づいて立ち止まった状態では、体全体が遅い速度で移動するので、ドップラー信号の周波数は低く、ドップラー信号の振幅強度は大きいものと小さいものとが混在する。また、使用者が機器に近づいて立ち止まり機器を使用する状態では、ドップラー信号の周波数が高く振幅強度は小さいものとなり、その特性が現れる時間は短いものとなる。
【0012】
そこで本発明では、伝播波送信部によって送信された伝播波と、伝播波受信部によって受信された伝播波とに基づいて時系列に沿った少なくとも一対のドップラー信号を生成すると共に、一対のドップラー信号の差を取った差分ドップラー信号を生成することで、体全体の速い動きと遅い動きとを確実に判別し、上述したような機器使用の際の使用者の行動態様を確実に把握するものとしている。使用者が機器に近づいて立ち止まった場合に、差分ドップラー信号を生成すると、振幅強度は大きいものと小さいものとが混在せずに、ゆっくりとした動きを確実に反映した振幅強度の小さいものになる。
【0013】
本発明ではこの差分ドップラー信号の概念を活用し、差分ドップラー信号の振幅強度及び周波数を組み合わせることで、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動と、検知領域内の所定位置における使用者の動きとを判定することを可能とし、使用者の行動態様を検知するものとしている。
【0014】
また本発明に係る人体検知装置では、前記判定部は、前記差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値を超え、且つ前記差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値より高い期間が第一所定時間を超えた場合に、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定することも好ましい。
【0015】
この好ましい態様では、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値を超え、且つ差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値より高い期間が第一所定時間を超えた場合には、大きな対象物である使用者全体が比較的早い速度で大きく動いたものと判断し、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定する。従って、使用者の移動を確実に判定することができる。
【0016】
また本発明に係る人体検知装置では、前記判定部は、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値よりも大きな第二行動閾値を越えた後、その振幅強度が前記第一行動閾値を下回った場合には、検知領域内の所定位置に使用者が静止したと判定することも好ましい。
【0017】
上述したように、第一行動閾値を用いて使用者の所定位置に向けての移動を判断すると、差分ドップラー信号は使用者が近づく限り、その振幅強度が大きくなる。更に、使用者が所定位置に到達すると静止するため、差分ドップラー信号の振幅強度は低下する。そこでこの好ましい態様では、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値よりも大きな第二行動閾値を越えた後、その振幅強度が第一行動閾値を下回った場合に、所定位置に使用者が静止したものと判定することで、使用者の静止を確実に判定する。
【0018】
また本発明に係る人体検知装置では、前記判定部は、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値を超えている期間において、前記差分ドップラー信号の周波数に基づいて使用者の移動距離を算出し、その算出した移動距離が所定距離を上回った場合に、検知領域内の所定位置に使用者が静止したと判定することも好ましい。
【0019】
この好ましい態様では、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値を超えている期間において、差分ドップラー信号の周波数に基づいて使用者の移動距離を算出するので、振幅強度が第一行動閾値を超えた場所から、使用者がどれくらい近づくように移動したかを正確に算出することができる。従って、その算出した移動距離が所定距離を上回れば、使用者が所定位置に到達し静止したものと判定することができる。
【0020】
また本発明に係る人体検知装置では、前記伝播波送信部は、使用者が手洗いをするための吐水装置が設けられた検知領域に伝播波を送信するものであって、前記判定部は、検知領域内の所定位置に使用者が静止したと判定した後に、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第二行動閾値よりも小さな第三行動閾値を越えた場合に、使用者が吐水装置に向けて手を差し出したと判定することも好ましい。
【0021】
上述したように、本発明では、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値よりも大きな第二行動閾値を越えた後、その振幅強度が第一行動閾値を下回った場合に、所定位置に使用者が静止したものと判定する。そこでこの好ましい態様では、静止判定後に差分ドップラー信号の振幅強度が第二行動閾値よりも小さな第三行動閾値を越えた場合に、使用者の一部である手が動いて手洗い動作を開始したものとみなし、使用者が吐水装置に向けて手を差し出したと判定する。
【0022】
また本発明に係る人体検知装置では、前記判定部は、使用者が吐水装置に向けて手を差し出したと判定した後に、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第三行動閾値を下回った場合には、使用者が吐水装置から手を引き離したと判定することも好ましい。
【0023】
上述したように、本発明では、静止判定後に差分ドップラー信号の振幅強度が第二行動閾値よりも小さな第三行動閾値を越えた場合に、使用者の一部である手が動いて手洗い動作を開始したものとみなし、使用者が吐水装置に向けて手を差し出したと判定する。そこでこの好ましい態様では、差分ドップラー信号の振幅強度が前記第三行動閾値を下回った場合に、使用者の一部である手の動きが止まったものとみなし、使用者が吐水装置から手を引き離したと判定する。
【0024】
また本発明に係る人体検知装置では、前記伝播波送信部は、使用者が排便を行うための大便器が設けられた検知領域に伝播波を送信するものであって、前記判定部は、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値よりも小さな第四行動閾値を下回った後、前記第一所定時間よりも短い第二所定時間内にその振幅強度が前記第四行動閾値を上回り、更に、前記差分ドップラー信号の周波数が前記第一周波数閾値より高い期間が前記第一所定時間を超え、その後、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第四行動閾値を下回ると、使用者が大便器に着座して排便を行うと判定することも好ましい。
【0025】
上述したように、第一行動閾値を用いて使用者の所定位置に向けての移動を判断すると、差分ドップラー信号は使用者が近づいて脱衣行動している限り、その振幅強度が大きくなる。更に、使用者が所定位置に到達して着座体勢に移行する短い時間においては静止するため、差分ドップラー信号の振幅強度は低下する。そこでこの好ましい態様では、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値よりも小さな第四行動閾値を下回った後、その振幅強度が再び第四行動閾値を上回った場合に、所定位置に使用者が静止して着座の準備をしたものと判定する。更に、その後に、差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値より高い期間が第一所定時間を超え、この第一所定時間内において差分ドップラー信号の振幅強度が第四行動閾値を下回ると、着座動作が完了して排便するものとして、使用者が大便器に着座して排便を行うと判定する。
【0026】
また本発明に係る人体検知装置では、前記判定部は、使用者が大便器に着座して排便を行うと判定した後に、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第四行動閾値を上回った期間が第三所定時間を超えないか、又は前記差分ドップラー信号の周波数が前記第一周波数閾値よりも低い場合に、使用者が大便器に着座しながらその一部を動かしたものと判定することも好ましい。
【0027】
上述したように、本発明では、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値よりも小さな第四行動閾値を下回った後、その振幅強度が再び第四行動閾値を上回った場合に、所定位置に使用者が静止して排便の準備をしたものと判定する。そこでこの好ましい態様では、静止判定後に差分ドップラー信号の振幅強度が第四行動閾値を上回った期間が第三所定時間を超えないか、又は差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値よりも低い場合に、使用者が大便器に着座しながらその一部を動かしたものと判定する。
【0028】
また本発明に係る人体検知装置では、前記判定部は、使用者が大便器に着座して排便を行うと判定した後に、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第四行動閾値を上回った期間が第三所定時間を超え、前記差分ドップラー信号の周波数が前記第一周波数閾値よりも高い場合に、使用者が大便器から離座したものと判定することも好ましい。
【0029】
上述したように、本発明では、静止判定後に差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値よりも小さな第四行動閾値を上回った期間が第三所定時間を超えないか、又は差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値よりも低い場合に、使用者が大便器に着座しながらその一部を動かしたものとみなす。そこでこの好ましい態様では、差分ドップラー信号の振幅強度が第四行動閾値を上回った期間が第三所定時間を超え、差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値よりも高い場合に、使用者が移動しているものと判断し、使用者が大便器から離座したものと判定する。
【0030】
また本発明に係る人体検知装置では、前記判定部は、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、使用者が大便器に着座して排便を行うと判定しない場合に、使用者が大便器に着座しないで排便を行うと判定することも好ましい。
【0031】
上述したように、第一行動閾値を用いて使用者の所定位置に向けての移動を判断すると、差分ドップラー信号は使用者が近づく限り、その振幅強度が大きくなる。更に、使用者が所定位置に到達すると静止するため、差分ドップラー信号の振幅強度は低下する。そこでこの好ましい態様では、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値よりも小さな第四行動閾値を下回った後、その振幅強度が再び第四行動閾値を上回った場合に、所定位置に使用者が静止して排便の準備をしたものと判定する。ここで、差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値より高い期間が第一所定時間を超え、この第一所定時間内において差分ドップラー信号の振幅強度が第四行動閾値を下回らない場合には、使用者が所定位置に立ち止まっているものと判断できる。そこでこの好ましい態様では、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、使用者が大便器に着座して排便を行うと判定しない場合に、使用者が大便器に着座しないで排便を行うと判定する。
【0032】
また本発明に係る人体検知装置では、前記判定部は、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値を上回り、且つ前記差分ドップラー信号の周波数が前記第一周波数閾値よりも高い期間が第四所定時間を超えると、検知領域内の所定位置からの使用者の移動であると判定し、その後、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値を下回り、更に、最後に前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第二行動閾値を越えた時点からの移動距離が第一距離閾値を越えている場合には、使用者が検知領域内から立ち去ったと判定することも好ましい。
【0033】
この好ましい態様では、使用者の移動であると判定した後において、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値を上回り、且つ差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値よりも高い期間が第四所定時間を超えると、検知領域内の所定位置からの使用者の移動であると判定する。更にその後、最後に振幅強度が前記第二行動閾値を越えた時点からの移動距離の差が第一距離閾値を越えている場合には、使用者が何らかのアクションを起こさずに遠ざかっているものと判断できるので、使用者が検知領域内から立ち去ったと判定する。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、使用者の行動態様を正確に検知することが可能な人体検知装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態に係る人体検知装置の機能的な構成を示すブロック構成図である。
【図2】検知領域における使用者の存在有無を判定するためのフローチャートである。
【図3】伝播波の送信態様とデータ取得態様の一例を示す図である。
【図4】伝播波の送信態様とデータ取得態様の一例を示す図である。
【図5】使用者が近接静止するまでの判定を行うフローチャートである。
【図6】伝播波の送信態様とデータ取得態様の一例を示す図である。
【図7】伝播波の送信態様とデータ取得態様の一例を示す図である。
【図8】手洗器に用いた場合の、使用状況の判定を行うフローチャートである。
【図9】大便器に用いた場合の、使用状況の判定を行うフローチャートである。
【図10】使用者が退去するまでの判定を行うフローチャートである。
【図11】大便器に使用者が近づく際の差分ドップラー信号の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0037】
本発明の実施形態に係る人体検知装置について図1を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係る人体検知装置1の機能的な構成を示すブロック構成図である。図1に示すように、人体検知装置1は、伝播波送信部2と、伝播波受信部3と、ドップラー信号生成部4と、ドップラー信号算出部5(ドップラー信号生成部)と、行動判定部6(判定部)と、を備えている。
【0038】
人体検知装置1は、所定方向に伝播波を送り出すことで使用者の存在及び行動態様を検知する装置である。人体検知装置1は、使用者の存在及び行動態様を検知しようとする検知領域に伝播波を送信して人体検知を行うものである。例えば、人体検知装置1が、手洗器に設置される場合には、使用者が手洗器を使用する際の立ち位置を含む領域に、伝播波としてのマイクロ波を送信する。例えば、人体検知装置1が、大便器に設置される場合には、使用者が大便器を立位使用する際の立ち位置及び着座使用する際の着座位置を含む領域に、伝播波としてのマイクロ波を送信する。
【0039】
続いて、各機能部分について説明する。伝播波送信部2は、使用者の存在を検知しようとする検知領域に伝播波を送信する部分である。伝播波送信部2は、送信した伝播波の情報をドップラー信号生成部4に出力する。
【0040】
伝播波受信部3は、使用者によって反射された伝播波を受信する部分である。伝播波受信部3は、受信した伝播波の情報をドップラー信号生成部4に出力する。
【0041】
ドップラー信号生成部4は、伝播波送信部2によって送信された伝播波と、伝播波受信部3によって受信された伝播波とに基づいてドップラー信号を生成する部分である。ドップラー信号生成部4は、生成したドップラー信号をドップラー信号算出部5に出力する。
【0042】
ドップラー信号算出部5は、ドップラー信号生成部4が生成したドップラー信号に基づいて、差分ドップラー信号を生成する。ドップラー信号算出部5は、差分ドップラー信号を生成しない場合は、ドップラー信号生成部4が生成して出力したドップラー信号を、そのまま行動判定部6に出力する。ドップラー信号算出部5は、差分ドップラー信号を生成する際には、時系列に沿った少なくとも一対のドップラー信号の差を取り、差分ドップラー信号を生成する。
【0043】
行動判定部6は、ドップラー信号生成部4が生成したドップラー信号又はドップラー信号算出部5が算出した差分ドップラー信号に基づいて、使用者の状況を判定する部分である。行動判定部6は、ドップラー信号又は差分ドップラー信号に基づいて、使用者の存在及び行動態様を判定する部分である。
【0044】
続いて、所定方向に伝播波を送り出すことで使用者の存在を検知するフローについて、図2を参照しながら説明する。図2は、検知領域における使用者の存在有無を判定するためのフローチャートである。
【0045】
ステップS01では、センサー駆動周期を1s(第一周期)と設定する。ステップS02では、センサー駆動時期か否かを判断する。センサー駆動時期であれば、伝播波送信部2と、伝播波受信部3と、ドップラー信号生成部4とを駆動する。センサー駆動時期でなければ、ステップS02の処理を繰り返す。
【0046】
センサー駆動時期において具体的には、図3に示すように、1000msec(1s)間隔で、伝播波送信部2が駆動される。伝播波送信部2は、1000msec(1s)間隔で、15msecの間伝播波を送信する。伝播波受信部3は、伝播波送信部2が送信して反射された伝播波を受信し、ドップラー信号生成部4に出力する。
【0047】
ステップS03では、ドップラー信号算出部5が、12msec(第二周期)間隔でドップラー信号を一対形成して検出値A,Bとし、行動判定部6に出力する。なお、具体的な、検出値A,Bとしては、時系列に沿った一対のドップラー信号の差を取った差分ドップラー信号とすることが好ましい。一例として、図7(A)にその手法を示す。図7(A)に示す例では、電波送信を35msec行っている。その電波送信を行っている間に、20msecの間隔で取得されたA1とA2のドップラー信号に基づいて、A2−A1の差分ドップラー信号を検出値Aとし、同じく20msecの間隔で取得されたB1とB2のドップラー信号に基づいて、B2−B1の差分ドップラー信号を検出値Bとすることで、検出値A,Bを差分ドップラー信号とすることができる。
【0048】
ステップS04では、行動判定部6が、検出値A,Bいずれかが第一閾値以上となっているか否かを判断する。検出値A,Bのいずれかが第一閾値以上となっていればステップS05の処理に進み、検出値A,Bのいずれもが第一閾値以上となっていなければステップS06の処理に進む。
【0049】
ステップS05では、行動判定部6が、検知領域に使用者が存在するものと判断し、行動態様を判定するためのフロー(後述する)に移行する。
【0050】
ステップS06では、行動判定部6が、検出値A,Bいずれかが第二閾値以上となっているか否かを判断する。第二閾値は、第一閾値よりも小さい値となるように設定されている。検出値A,Bのいずれかが第二閾値以上となっていればステップS07の処理に進み、検出値A,Bのいずれもが第二閾値以上となっていなければステップS02の処理に戻る。
【0051】
ステップS07では、センサー駆動周期を100msec(第三周期)と設定し、カウンターNを0に設定する。ステップS08では、センサー駆動時期か否かを判断する。センサー駆動時期であれば、伝播波送信部2と、伝播波受信部3と、ドップラー信号生成部4とを駆動する。センサー駆動時期でなければ、ステップS08の処理を繰り返す。
【0052】
具体的には、図4に示すように、センサー駆動時期によらず連続的に伝播波送信部2が駆動される。伝播波送信部2は、連続して伝播波を送信する。伝播波受信部3は、伝播波送信部2が送信して反射された伝播波を受信し、ドップラー信号生成部4に出力する。ドップラー信号生成部4は、100msec周期且つ12msec(第四周期)間隔でドップラー信号を一対形成する。
【0053】
ステップS09では、ドップラー信号生成部4が、12msec間隔でドップラー信号を一対形成して検出値A,Bとし、行動判定部6に出力する。
【0054】
ステップS10では、行動判定部6が、検出値A,Bいずれかが第一閾値以上となっているか否かを判断する。検出値A,Bのいずれかが第一閾値以上となっていればステップS11の処理に進み、検出値A,Bのいずれもが第一閾値以上となっていなければステップS12の処理に進む。
【0055】
ステップS11では、行動判定部6が、検知領域に使用者が存在するものと判断し、行動態様を判定するためのフロー(後述する)に移行する。
【0056】
ステップS12では、カウンターNをカウントアップする。ステップS13では、カウンターNが3となっているか否かを判断する。カウンターNが3となっていなければステップS08の処理に戻り、カウンターNが3となっていればステップS01の処理に戻る。
【0057】
続いて、所定方向に伝播波を送り出すことで使用者の行動態様を検知するフローについて、図5を参照しながら説明する。図5は、検知領域における使用者の行動態様を判定するためのフローチャートであって、使用者が近接静止するまでの判定を行うフローチャートである。図5に示すフローは、図2を参照しながら説明したフローによって、使用者が検知領域内に入ったことを検知した後のフローである(図2のステップS05、ステップS11)。
【0058】
ステップS21では、センサー駆動周期を4msec(第五周期)と設定する。具体的には、図6に示すように、センサー駆動時期によらず連続的に伝播波送信部2が駆動される。伝播波送信部2は、連続して伝播波を送信する。伝播波受信部3は、伝播波送信部2が送信して反射された伝播波を受信し、ドップラー信号生成部4に出力する。ドップラー信号生成部4は、4msec(第五周期)間隔でドップラー信号を生成する。ドップラー信号生成部4は、生成したドップラー信号をドップラー信号算出部5に出力する。
【0059】
ドップラー信号算出部5は、時系列に沿った一対のドップラー信号の差を取った差分ドップラー信号を生成する。一例としては、図7(B)に示すように、A,B,C,Dそれぞれのドップラー信号に基づいて、C−Aの差分ドップラー信号、D−Bの差分ドップラー信号を生成する。このように算出することで、4msec間隔の差分ドップラー信号が生成される。尚、差分ドップラー信号の生成にあたっては、データを間引いて例えば12msec間隔の差分ドップラー信号を生成することも好ましいものである。
【0060】
ステップS22では、生成した差分ドップラー信号が、判断開始閾値を超えたか判断する。差分ドップラー信号が判断開始閾値を超えていればステップS23の処理に進み、差分ドップラー信号が判断開始閾値を超えていなければステップS22の処理を繰り返す。
【0061】
ステップS23では、行動判定部6が差分ドップラー信号の振幅強度を算出する。ステップS24では、行動判定部6が差分ドップラー信号の周波数を算出する。
【0062】
ステップS25では、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値を超え、且つ差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値より高い期間が第一所定時間を超えたか否かを判断する。差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値を超え、且つ差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値より高い期間が第一所定時間を超えていれば、ステップS26の処理に進む。差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値を超え、且つ差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値より高い期間が第一所定時間を超えていなければ、ステップS23の処理に戻る。
【0063】
ステップS26では、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定し、使用者が接近中であると判定する。
【0064】
ステップS27では、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値よりも大きな第二行動閾値を越えたか否かを判断する。差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値よりも大きな第二行動閾値を越えていれば、ステップS28の処理に進む。差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値よりも大きな第二行動閾値以下であれば、退去判断に進む(図10のステップS63)。
【0065】
ステップS28では、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値を下回った状態が、所定期間続いたか判断する。差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値を下回った状態が、所定期間続いた場合には、ステップS29の処理に進む。差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値を下回った状態が、所定期間続いていない場合には、ステップS28の処理を継続する。
【0066】
ステップS29では、検知領域内の所定位置に使用者が静止したと判定する。尚、使用者の静止を判定するにあたっては、使用者の移動距離を累積算出し、この移動距離に基づいて判定することも好ましい。行動判定部6は、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値を超えている期間において、差分ドップラー信号の周波数に基づいて使用者の移動距離を算出し、その算出した移動距離が所定距離を上回った場合に、検知領域内の所定位置に使用者が静止したと判定する。
【0067】
続いて、所定位置に使用者が静止した後の行動態様を検知するフローについて、図8及び図9を参照しながら説明する。図8は、静止した使用者の行動態様を判定するためのフローチャートであって、使用者が手洗器を利用する際の判定を行うフローチャートである。図9は、静止した使用者の行動態様を判定するためのフローチャートであって、使用者が大便器を利用する際の判定を行うフローチャートである。図8及び図9に示すフローは、図5を参照しながら説明したフローによって、使用者が検知領域内で静止したことを検知した後のフローである(図5のステップS29)。
【0068】
まず図8を参照しながら、使用者が手洗器を利用する際の判定について説明する。
【0069】
ステップS41では、差分ドップラー信号の振幅強度が第二行動閾値よりも小さな第三行動閾値を越え、差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値を超えているか判断する。差分ドップラー信号の振幅強度が第二行動閾値よりも小さな第三行動閾値を越え、差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値を超えていれば、ステップS42の処理に進む。差分ドップラー信号の振幅強度が第二行動閾値よりも小さな第三行動閾値を越え、差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値を超えていなければ、退去判断に進む(図10のステップS61)。ステップS42では、使用者が吐水装置に向けて手を差し出したと判定する。
【0070】
ステップS43では、差分ドップラー信号の振幅強度が第三行動閾値を下回った期間が、所定期間連続したか否かを判断する。差分ドップラー信号の振幅強度が第三行動閾値を下回った期間が、所定期間連続していれば、ステップS44の処理に進み、差分ドップラー信号の振幅強度が第三行動閾値を下回った期間が、所定期間連続していなければ、ステップS43の処理を継続する。ステップS44では、使用者が吐水装置から手を引き離したと判定する。
【0071】
続いて図9を参照しながら、使用者が大便器を利用する際の判定について説明する。
【0072】
ステップS51では、ステップS29において使用者が静止したと判断する前に、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値よりも小さな第四行動閾値を下回った後、第一所定時間よりも短い第二所定時間内(換言すれば、ステップS29において使用者が静止したと判断する前)にその振幅強度が第四行動閾値を上回り、更に、差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値より高い期間が第一所定時間を超え、その後、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第四行動閾値を所定期間下回ったか否かを判断する。この条件を満たせば、ステップS52の処理に進み、この条件を満たさなければ、ステップS53の処理に進む。
【0073】
ステップS51の処理は、図11に示すように、使用者が大便器に近づくと、差分ドップラー信号の振幅強度が増大し、そこで脱衣行動していると差分ドップラー信号の振幅強度が大きいものの、使用者が大便器に着座する場合には、着座体勢に移行する着座準備のための短い時間において使用者の動きが一時的に止まり、着座するための動きにより差分ドップラー信号の振幅強度が大きくなった後、着座が完了すると再度差分ドップラー信号の振幅強度が小さくなることを利用するものである。
【0074】
ステップS52では、使用者が大便器に着座して排便を行うと判定する。尚、行動判定部6は、使用者が大便器に着座して排便を行うと判定した後に、差分ドップラー信号の振幅強度が第四行動閾値を上回った期間が第三所定時間を超えないか、又は差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値よりも低い場合に、使用者が大便器に着座しながらその一部を動かしたものと判定することも好ましい。
【0075】
ステップS53では、行動判定部6が、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、使用者が大便器に着座して排便を行うと判定しない場合であるので、使用者が大便器に着座しないで排便を行うと判定する。
【0076】
ステップS54では、差分ドップラー信号の振幅強度が第四行動閾値を上回った期間が第三所定時間を超え、差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値よりも高いか否かを判断する。差分ドップラー信号の振幅強度が第四行動閾値を上回った期間が第三所定時間を超え、差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値よりも高い場合にはステップS55の処理に進み、そうでない場合はステップS54の処理を継続する。ステップS55では、使用者が大便器から離座したものと判定する。
【0077】
続いて図10を参照しながら、使用者が退去する際の判定について説明する。図10は、使用者が退去する際の判断フローを示したフローチャートである。
【0078】
ステップS61では、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値を上回り、且つ差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値よりも高い期間が第四所定時間を超えたか否かを判断する。差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値を上回り、且つ前記差分ドップラー信号の周波数が前記第一周波数閾値よりも高い期間が第四所定時間を超えていれば、ステップS62の処理に進み、その条件を満たさなければ、図8のステップS41又は図9のステップS51の処理に戻る。ステップS62では、検知領域内の所定位置からの使用者の移動であると判定する。
【0079】
ステップS63では、差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値を下回る期間が所定期間続いたか否かを判断する。差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値を下回る期間が所定期間続いていなければ、ステップS63の処理に戻る。差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値を下回る期間が所定期間続けば、ステップS64の処理に進む。ステップS64では、振幅強度が最後に第二行動閾値を越えた時点から使用者が第一距離閾置以上進んでいるかを判定し、その条件を満たしていればステップS65に進み、人がいなくなったと判定する。このS64の処理によって、使用者が接近している状態で移動開始したことを、差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値よりも大きな第二行動閾値を越えたことで判断し、その後使用者が少し遠ざかって振幅強度が第二行動閾値を下回ると、その時点からの移動距離によって使用者がどの程遠ざかったのかを正確に算出して、使用者の接近状態から十分に遠ざかった位置に移動したことを正確に判断することができる。なお、移動距離の算出は、差分ドップラー信号の周波数から求められる使用者の移動速度と時間との関係から算出することが可能である。S64の条件を満たしていなければ、図5のステップ29に進む。
【0080】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0081】
1:人体検知装置
2:伝播波送信部
3:伝播波受信部
4:ドップラー信号生成部
5:ドップラー信号算出部
6:行動判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向に伝播波を送り出すことで使用者の行動態様を検知する人体検知装置であって、
使用者の行動態様を検知しようとする検知領域に伝播波を送信する伝播波送信部と、
使用者によって反射された伝播波を受信する伝播波受信部と、
前記伝播波送信部によって送信された伝播波と、前記伝播波受信部によって受信された伝播波とに基づいて時系列に沿った少なくとも一対のドップラー信号を生成すると共に、前記一対のドップラー信号の差を取った差分ドップラー信号を生成するドップラー信号生成部と、
前記ドップラー信号生成部が生成した前記差分ドップラー信号に基づいて、使用者の状況を判定する判定部と、を備え、
前記判定部は、前記差分ドップラー信号の振幅強度及び周波数に基づいて、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動と、検知領域内の所定位置における使用者の動きとを判定することで、使用者の行動態様を検知することを特徴とする人体検知装置。
【請求項2】
前記判定部は、前記差分ドップラー信号の振幅強度が第一行動閾値を超え、且つ前記差分ドップラー信号の周波数が第一周波数閾値より高い期間が第一所定時間を超えた場合に、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定することを特徴とする請求項1に記載の人体検知装置。
【請求項3】
前記判定部は、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値よりも大きな第二行動閾値を越えた後、その振幅強度が前記第一行動閾値を下回った場合には、検知領域内の所定位置に使用者が静止したと判定することを特徴とする請求項2に記載の人体検知装置。
【請求項4】
前記判定部は、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値を超えている期間において、前記差分ドップラー信号の周波数に基づいて使用者の移動距離を算出し、その算出した移動距離が所定距離を上回った場合に、検知領域内の所定位置に使用者が静止したと判定することを特徴とする請求項3に記載の人体検知装置。
【請求項5】
前記伝播波送信部は、使用者が手洗いをするための吐水装置が設けられた検知領域に伝播波を送信するものであって、
前記判定部は、検知領域内の所定位置に使用者が静止したと判定した後に、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第二行動閾値よりも小さな第三行動閾値を越えた場合に、使用者が吐水装置に向けて手を差し出したと判定することを特徴とする請求項3に記載の人体検知装置。
【請求項6】
前記判定部は、使用者が吐水装置に向けて手を差し出したと判定した後に、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第三行動閾値を下回った場合には、使用者が吐水装置から手を引き離したと判定することを特徴とする請求項5に記載の人体検知装置。
【請求項7】
前記伝播波送信部は、使用者が排便を行うための大便器が設けられた検知領域に伝播波を送信するものであって、
前記判定部は、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値よりも小さな第四行動閾値を下回った後、前記第一所定時間よりも短い第二所定時間内にその振幅強度が前記第四行動閾値を上回り、更に、前記差分ドップラー信号の周波数が前記第一周波数閾値より高い期間が前記第一所定時間を超え、その後、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第四行動閾値を下回ると、使用者が大便器に着座して排便を行うと判定することを特徴とする請求項2に記載の人体検知装置。
【請求項8】
前記判定部は、使用者が大便器に着座して排便を行うと判定した後に、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第四行動閾値を上回った期間が第三所定時間を超えないか、又は前記差分ドップラー信号の周波数が前記第一周波数閾値よりも低い場合に、使用者が大便器に着座しながらその一部を動かしたものと判定することを特徴とする請求項7に記載の人体検知装置。
【請求項9】
前記判定部は、使用者が大便器に着座して排便を行うと判定した後に、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第四行動閾値を上回った期間が第三所定時間を超え、前記差分ドップラー信号の周波数が前記第一周波数閾値よりも高い場合に、使用者が大便器から離座したものと判定することを特徴とする請求項7に記載の人体検知装置。
【請求項10】
前記判定部は、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、使用者が大便器に着座して排便を行うと判定しない場合に、使用者が大便器に着座しないで排便を行うと判定することを特徴とする請求項7に記載の人体検知装置。
【請求項11】
前記判定部は、検知領域内の所定位置に対する使用者の移動であると判定した後において、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値を上回り、且つ前記差分ドップラー信号の周波数が前記第一周波数閾値よりも高い期間が第四所定時間を超えると、検知領域内の所定位置からの使用者の移動であると判定し、その後、前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第一行動閾値を下回り、更に、最後に前記差分ドップラー信号の振幅強度が前記第二行動閾値を越えた時点からの移動距離が第一距離閾値を越えている場合には、使用者が検知領域内から立ち去ったと判定することを特徴とする請求項3に記載の人体検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−211838(P2012−211838A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77859(P2011−77859)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】