人体用不織布
【課題】 簡単に、しかも、安価にマスクの外観上の問題と匂いの問題とを同時に解決することができる人体用不織布を提供すること。
【解決手段】 本発明に係る人体用不織布は、肌に直接接触させて用いる人体用不織布であって、植物を乾燥させた後に粉砕し、その粉末を適当な溶媒で溶かして溶液を製造し、前記溶液を前記人体用不織布の肌に直接接触しない側の面に塗布して成ることを特徴とする。
【解決手段】 本発明に係る人体用不織布は、肌に直接接触させて用いる人体用不織布であって、植物を乾燥させた後に粉砕し、その粉末を適当な溶媒で溶かして溶液を製造し、前記溶液を前記人体用不織布の肌に直接接触しない側の面に塗布して成ることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の肌に直接接触させて用いられる人体用不織布に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、春先に大量に発生する花粉により花粉症を疾患する患者が増大している。花粉症とは、花粉によって起こるアレルギー性疾患であり、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ等が主な症状である。
花粉症の患者の増大に伴い、マスクを装着する者が非常に増えてきているが、殆どのマスクは白い布で作られている。マスクは顔に装着するものなので、単に白い布で作られたマスクは、装着する者の外観を著しく損なわせる。このため、外観上の問題からマスクを装着することを苦にする者が多い。
また、マスクには特有の匂いがあり、この匂いを苦にする者も多い。
上記した外観上の問題を解決するために、マスクを着色したり、マスクの表面に適当なデザインを描いたマスクが提案されている。
また、匂いの問題を解決するために、香り付きのマスクも提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記したように、外観上の問題を解決するマスクや匂いの問題を解決するマスクは、それぞれ提案されているが、外観上の問題と匂いの問題とを同時に解決することができるマスクは未だ提案されていない。
また、従来提案されている香り付きのマスクは、二枚の不織布の間に香料剤を入れるように構成されているが、このような構成では、マスク自体の構成が複雑になり、マスクのコストが高くなる。マスクは、消耗品であり、特に、花粉症の患者は、春先に多くのマスクを使用するためマスク自体のコストが高くなるのは好ましくない。
また、通常のマスクに、香料剤を噴霧してマスクに香りを付けるスプレー式の香料剤も販売されているが、これはスプレー式の香料剤の分だけマスクのコストが高くなるのは勿論のこと、マスクに自ら香料剤を噴霧しなければならないので、面倒であるという問題もある。
この出願の発明者は、上記した従来のマスクの問題について研究を重ね、この問題は、マスクだけに止まらず、例えば、美容室において洗髪時に洗髪される者の顔に載せるタオル等についても外観上の問題と匂いの問題とが同様に生じていることに着目した。
この出願は、上記した従来の問題を解決し、簡単に、しかも、安価にマスクの外観上の問題と匂いの問題とを同時に解決することができる人体用不織布を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記した目的を達成するために本発明に係る人体用不織布は、肌に直接接触させて用いる人体用不織布であって、植物を乾燥させた後に粉砕し、その粉末を適当な溶媒で溶かして溶液を製造し、前記溶液を前記人体用不織布の肌に直接接触しない側の面に塗布して成ることを特徴とする。
前記溶液は、人体用不織布における肌に直接接触しない側の面全体に塗布してもよく、また、必要に応じて、適当なデザインを描くように塗布してもよい。
上記したように構成された不織布は、美容室において洗髪時に洗髪される者の顔を覆うために用いることができ、また、マスクとして用いることもできる。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係る人体用不織布は、肌に直接接触させて用いる人体用不織布であって、植物を乾燥させた後に粉砕し、その粉末を適当な溶媒で溶かして溶液を製造し、前記溶液を前記人体用不織布の肌に直接接触しない側の面に塗布して成るので、不織布に香りと色を同時に付けることができる。このため、簡単に、しかも、安価に、外観が良く、香りが付いた不織布が提供できるという効果を奏する。
また、溶液の材料として植物を使用するため、人体に害がなく、また、使用する植物を適宜選択することにより、様々な香りや色を付けることができる。
さらに、使用する植物を適宜選択することにより、その香りにより鎮静効果や入眠効果等、様々な効果を得ることも可能である。
美容室では、外観が悪い、縁起が悪い、又はタオル特有の匂いが気になる等の外観上及び匂いの問題により、洗髪時に顔にタオルを載せるのを嫌がる客が多いが、上記したように構成した人体用不織布を用いれば、外観がよく、また、匂いも良いため上記した問題が全て解決され、客に嫌な思いをさせることがなくなる。
また、外観の問題とマスク特有の匂いの問題に悩まされている者が多いが、上記したように構成した人体用不織布を用いれば、外観がよく、また、匂いも良いため上記した問題が全て解決され、マスクを装着する者に無用な精神的負担をかけることがなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、添付図面に示した一実施例を参照して本発明に係る人体用不織布の実施の形態について説明していく。
【0007】
図1は、本発明に係る人体用不織布の製造工程を示すブロック図である。
始めに、材料となる植物を乾燥させる。材料となる植物は、匂いと色、必要に応じて、心理的及び/又は医療的効果に基づいて適宜選択される。
例えば、みかんの皮を材料に用いると、黄色やオレンジの色と共に、みかんの香りを不織布に付けることができ、さらに、眠気をさまし頭をすっきりさせる覚醒効果が得られる。
また、茶の葉を材料に用いると、緑や茶の色と共に、茶の香りを不織布に付けることができ、さらに、茶の種類によっては、鎮静効果等の様々な効果が得られる。
さらにまた、バラの花びらを材料に用いると、バラの花びらに応じた色と共に、バラの花の香りを不織布に付けることができる。
次に、乾燥させた材料を粉砕して粉末を作り、その粉末を適当な溶媒で溶かして溶液を作る。
最後に、製造した溶液を、不織布の肌に接触しない側の面に塗布する。
溶液の塗布は、面全体に行ってもよいが、必要に応じて、外観をさらに良くするために、適当なデザインを描くように塗布してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明に係る人体用不織布の製造工程を示すブロック図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の肌に直接接触させて用いられる人体用不織布に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、春先に大量に発生する花粉により花粉症を疾患する患者が増大している。花粉症とは、花粉によって起こるアレルギー性疾患であり、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ等が主な症状である。
花粉症の患者の増大に伴い、マスクを装着する者が非常に増えてきているが、殆どのマスクは白い布で作られている。マスクは顔に装着するものなので、単に白い布で作られたマスクは、装着する者の外観を著しく損なわせる。このため、外観上の問題からマスクを装着することを苦にする者が多い。
また、マスクには特有の匂いがあり、この匂いを苦にする者も多い。
上記した外観上の問題を解決するために、マスクを着色したり、マスクの表面に適当なデザインを描いたマスクが提案されている。
また、匂いの問題を解決するために、香り付きのマスクも提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記したように、外観上の問題を解決するマスクや匂いの問題を解決するマスクは、それぞれ提案されているが、外観上の問題と匂いの問題とを同時に解決することができるマスクは未だ提案されていない。
また、従来提案されている香り付きのマスクは、二枚の不織布の間に香料剤を入れるように構成されているが、このような構成では、マスク自体の構成が複雑になり、マスクのコストが高くなる。マスクは、消耗品であり、特に、花粉症の患者は、春先に多くのマスクを使用するためマスク自体のコストが高くなるのは好ましくない。
また、通常のマスクに、香料剤を噴霧してマスクに香りを付けるスプレー式の香料剤も販売されているが、これはスプレー式の香料剤の分だけマスクのコストが高くなるのは勿論のこと、マスクに自ら香料剤を噴霧しなければならないので、面倒であるという問題もある。
この出願の発明者は、上記した従来のマスクの問題について研究を重ね、この問題は、マスクだけに止まらず、例えば、美容室において洗髪時に洗髪される者の顔に載せるタオル等についても外観上の問題と匂いの問題とが同様に生じていることに着目した。
この出願は、上記した従来の問題を解決し、簡単に、しかも、安価にマスクの外観上の問題と匂いの問題とを同時に解決することができる人体用不織布を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記した目的を達成するために本発明に係る人体用不織布は、肌に直接接触させて用いる人体用不織布であって、植物を乾燥させた後に粉砕し、その粉末を適当な溶媒で溶かして溶液を製造し、前記溶液を前記人体用不織布の肌に直接接触しない側の面に塗布して成ることを特徴とする。
前記溶液は、人体用不織布における肌に直接接触しない側の面全体に塗布してもよく、また、必要に応じて、適当なデザインを描くように塗布してもよい。
上記したように構成された不織布は、美容室において洗髪時に洗髪される者の顔を覆うために用いることができ、また、マスクとして用いることもできる。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係る人体用不織布は、肌に直接接触させて用いる人体用不織布であって、植物を乾燥させた後に粉砕し、その粉末を適当な溶媒で溶かして溶液を製造し、前記溶液を前記人体用不織布の肌に直接接触しない側の面に塗布して成るので、不織布に香りと色を同時に付けることができる。このため、簡単に、しかも、安価に、外観が良く、香りが付いた不織布が提供できるという効果を奏する。
また、溶液の材料として植物を使用するため、人体に害がなく、また、使用する植物を適宜選択することにより、様々な香りや色を付けることができる。
さらに、使用する植物を適宜選択することにより、その香りにより鎮静効果や入眠効果等、様々な効果を得ることも可能である。
美容室では、外観が悪い、縁起が悪い、又はタオル特有の匂いが気になる等の外観上及び匂いの問題により、洗髪時に顔にタオルを載せるのを嫌がる客が多いが、上記したように構成した人体用不織布を用いれば、外観がよく、また、匂いも良いため上記した問題が全て解決され、客に嫌な思いをさせることがなくなる。
また、外観の問題とマスク特有の匂いの問題に悩まされている者が多いが、上記したように構成した人体用不織布を用いれば、外観がよく、また、匂いも良いため上記した問題が全て解決され、マスクを装着する者に無用な精神的負担をかけることがなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、添付図面に示した一実施例を参照して本発明に係る人体用不織布の実施の形態について説明していく。
【0007】
図1は、本発明に係る人体用不織布の製造工程を示すブロック図である。
始めに、材料となる植物を乾燥させる。材料となる植物は、匂いと色、必要に応じて、心理的及び/又は医療的効果に基づいて適宜選択される。
例えば、みかんの皮を材料に用いると、黄色やオレンジの色と共に、みかんの香りを不織布に付けることができ、さらに、眠気をさまし頭をすっきりさせる覚醒効果が得られる。
また、茶の葉を材料に用いると、緑や茶の色と共に、茶の香りを不織布に付けることができ、さらに、茶の種類によっては、鎮静効果等の様々な効果が得られる。
さらにまた、バラの花びらを材料に用いると、バラの花びらに応じた色と共に、バラの花の香りを不織布に付けることができる。
次に、乾燥させた材料を粉砕して粉末を作り、その粉末を適当な溶媒で溶かして溶液を作る。
最後に、製造した溶液を、不織布の肌に接触しない側の面に塗布する。
溶液の塗布は、面全体に行ってもよいが、必要に応じて、外観をさらに良くするために、適当なデザインを描くように塗布してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明に係る人体用不織布の製造工程を示すブロック図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肌に直接接触させて用いる人体用不織布であって、
植物を乾燥させた後に粉砕し、その粉末を適当な溶媒で溶かして溶液を製造し、
前記溶液を前記人体用不織布の肌に直接接触しない側の面に塗布して成る
ことを特徴とする人体用不織布。
【請求項2】
人体用不織布の一方の面全面に前記溶液を塗布して成る
ことを特徴とする請求項1に記載の人体用不織布。
【請求項3】
人体用不織布の一方の面に適当なデザインを描くように前記溶液を塗布して成る
ことを特徴とする請求項1に記載の人体用不織布。
【請求項4】
前記不織布が、美容院において洗髪時に洗髪される者の顔を覆うために用いられる
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の人体用不織布。
【請求項5】
前記不織布が、マスクとして用いられる
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の人体用不織布。
【請求項1】
肌に直接接触させて用いる人体用不織布であって、
植物を乾燥させた後に粉砕し、その粉末を適当な溶媒で溶かして溶液を製造し、
前記溶液を前記人体用不織布の肌に直接接触しない側の面に塗布して成る
ことを特徴とする人体用不織布。
【請求項2】
人体用不織布の一方の面全面に前記溶液を塗布して成る
ことを特徴とする請求項1に記載の人体用不織布。
【請求項3】
人体用不織布の一方の面に適当なデザインを描くように前記溶液を塗布して成る
ことを特徴とする請求項1に記載の人体用不織布。
【請求項4】
前記不織布が、美容院において洗髪時に洗髪される者の顔を覆うために用いられる
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の人体用不織布。
【請求項5】
前記不織布が、マスクとして用いられる
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の人体用不織布。
【図1】
【公開番号】特開2006−299449(P2006−299449A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−121062(P2005−121062)
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【出願人】(505146836)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【出願人】(505146836)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]