説明

人体用緩衝体

【課題】軽量であり、かつ衝撃緩衝性に優れ、保護すべき人体の部位に沿う形状が保持され得る人体用緩衝体の提供。
【解決手段】人体用緩衝体1は、発泡体2と、被覆層3と、空気封入弁4とを備える。発泡体2は、連続気泡を含むポリウレタン成形体である。被覆層3は、シリコーンゴムからなる。緩衝体1は、大気圧に対して0kPa以上100kPa以下の内圧が負荷されており、衝撃が加わったとき、内部の空気が圧縮されて空気バネとして働き、衝撃が緩和される。発泡体2と被覆層3とは密着しているので、内圧の負荷の前後で、緩衝体1の形状は保持され、衝撃が加わったときに一体的に変形して復元する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転倒時等において人体への衝撃を緩和する緩衝体に関する。
【背景技術】
【0002】
野球、アメリカンフットボール等のスポーツ、モータースポーツにおいて人体を衝撃から保護するために、また、高齢者等が転倒したときの打撲を軽減するために、保護すべき部位に緩衝体を当接させることが行われている。この緩衝体として、ポリウレタンやポリエチレン等の合成樹脂製の発泡体がある。
【0003】
緩衝体に要求される性能として、衝撃を緩和する性能が第一に挙げられるが、出来るだけ軽量であるのが好ましく、両者は相反する関係にある。すなわち、緩衝体を厚くしたり、大きくすることで緩衝性を高めることが出来るが、重かったり邪魔になったりするので、着用者の動作に与える支障が大きくなる。そこで、軽量、コンパクトであって、しかも十分な緩衝性を有する緩衝体が望まれている。
【0004】
特開平7−290626号公報には、発泡体からなる緩衝体本体の内部に、非発泡体からなる衝撃吸収体が埋設された緩衝体の発明について開示されている。この構造により、比較的小さな衝撃は緩衝体本体が主として変形することで吸収され、比較的大きな衝撃は衝撃吸収体により吸収される。
【0005】
特開2004−270082号公報には、厚板状のエラストマーからなる緩衝部の外周面に、荷重が負荷される方向に一致する軸線の周りに螺旋状に形成された複数本の溝を有しており、衝撃荷重を受けるとせん断変形が生じて衝撃が吸収されるように構成された保護パッドの発明について開示されている。この保護パッドは、緩衝部の厚みを従来の保護パッドと比較して薄くすることが出来る。
【特許文献1】特開平7−290626号公報
【特許文献2】特開2004−270082号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前述の緩衝体においては、エラストマー等の合成樹脂及びゴムの発泡体の粘弾性体の圧縮やせん断変形により衝撃荷重が緩和される構成であるので、質量を軽減することについては限界があった。また、空気を封入した袋体であれば極めて軽量であって、衝撃緩衝性も担保された緩衝体となり得る可能性があるが、袋体であれば保護すべき体の部位に沿った形状を保持することが困難であるという問題がある。例えば、膝を保護する緩衝体の場合、膝の形状に沿ったドーム型の形状にすることが望まれるが、空気を封入した袋体の場合、丸くなって、膝に沿わせることが出来ない。
【0007】
本発明の目的は、軽量であり、かつ衝撃緩衝性に優れており、保護すべき人体の部位に沿う形状が保持され得る人体用緩衝体の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る人体用緩衝体は、連続気泡の発泡体と、この発泡体に密着して気密に包み込む被覆層とを備えており、
大気圧に対して0kPa以上100kPa以下の内圧が負荷されて用いられるように構成されている。
【0009】
好ましくは、上記発泡体の密度が、10kg/m 以上60kg/m以下である。
【0010】
好ましくは、上記発泡体のセル数が、5個/25mm以上50個/25mm以下である。
【0011】
好ましくは、内圧が調整可能に構成されている。
【0012】
好ましくは、人体の保護すべき部位に沿う、ドーム型の形状を有する。人体の保護すべき部位としては、例えば膝、肘、肩があり、これらの凸状の形状に沿って嵌められ得る、ドーム型の形状を有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の人体用緩衝体によれば、衝撃を受けた場合に、人体用緩衝体の内部の空気が圧縮されて空気バネとして働き、衝撃の作用時間が延びることで最大荷重値が低下する、つまり衝撃が緩衝される。人体用緩衝体の発泡体は、圧縮剛性は極めて小さいものでもよく、内圧が負荷されたときの人体用緩衝体の形状を保持するだけの引張の弾性率を有していれば十分であるので、密度を非常に小さくすることが可能になり、軽量化が図られる。人体用緩衝体は、発泡体の形状を予め所望の形状にした後、この発泡体に密着させて被覆層を形成することにすれば、内圧により被覆層に生じる張力と発泡体に反作用として生じる張力とが釣り合うことで、上記形状が保持され得る。従って、保護すべき人体の部位に沿う形状が保持される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る人体用緩衝体1が膝に装着されている状態が示された斜視図である。緩衝体1は、膝5に当接されており、一対の固定バンド6を上下方向に配して固定されている。
【0016】
図2は、図1の緩衝体1が示された斜視図、図3は、図1の緩衝体1の縦断面図である。この緩衝体1は、発泡体2と、被覆層3と、空気封入弁4とを備えている。この緩衝体1は、膝5をその形状に沿って覆うために、上に突出したドーム型の形状を有している。
【0017】
発泡体2は、ドーム型の形状を有し、連続気泡を含んだポリマー成形体であり、可撓性を有する。発泡体2は荷重によって変形し、荷重の除去によって直ちに復元する。発泡体2の基材ポリマーとして、合成樹脂又はゴムが用いられ得る。合成樹脂材料の具体例としては、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、シリコーン及び各種熱可塑性エラストマーが挙げられる。ゴムの具体例としては、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体及びエチレン−プロピレン−ジエン共重合体が挙げられる。加工性の観点から、ポリウレタンが好ましい。ポリウレタンとしては、エステル系ポリウレタン及びエーテル系ポリウレタンのいずれも用いられ得るが、形状復元性に優れたエーテル系ポリウレタンがより好ましい。
【0018】
この発泡体2の密度は、10kg/m 以上60kg/m以下であるのが好ましい。この密度の測定は、「JIS K 7222」に準拠して行われる。軽量化を図るために、密度は低いのが好ましいが、材料としては10kg/m以上が一般的であり、強度及びコスト面でも現実的である。また、密度が10kg/m未満であると、衝撃吸収性が担保されない。一方、密度が60kg/mを超えると緩衝体1の軽量化が図れず、緩衝体1の着用者の動作性が悪くなる。
【0019】
発泡体2のセル数は、5個/25mm以上50個/25mm以下であるのが好ましい。このセル数の測定は、「JIS K 6400−1 付属書1(参考)セル数の求め方」に準拠して行われる。被覆層3は、後述するように、液状のシリコーンゴム等のポリマー組成物が発泡体2の表面に塗工されて得られるが、セル数が5個/25mm未満であると、被覆層3が均一に成形され難く、発泡体2と被覆層3との接着強度が小さくなる。この場合、接着強度を高めるために、上記ポリマー組成物が発泡体2に浸透する部分を厚くして被覆層3を厚くする必要があり、緩衝体1が重くなる。セル数が50個/25mmを超えると、被覆層3を形成するときに、被覆層3の材料が発泡体に浸透し難くなり、発泡体2と被覆層3との接着強度が小さくなる。発泡体2の密度のセル数は、下限が10個/25mm、上限が30個/25mmであるのが好ましい。
【0020】
発泡体2の気泡は、化学的又は物理的な処理により得られる。具体的な製造方法としては、化学反応途中の揮発性のガスを利用する方法、発泡剤を混合させる方法、撹拌時に泡立たせる方法等が挙げられる。
【0021】
連続気泡の形成に好適な製造方法として、爆発法及び溶出法が挙げられる。爆発法では、ブロックが発泡成形された後、爆発力で単泡体の気泡の壁が破られて連続気泡が形成される。溶出法では、炭酸カルシウムの微粉末が練り込まれた材料からブロックが射出成形された後、このブロックが塩酸水中に浸漬されて粉末炭酸カルシウムが溶出される。
【0022】
被覆層3は、発泡体2に密着して発泡体2を包み込んでいる。被覆層3は可撓性を有し、かつ空気不透過性を有する。被覆層3は、ゴム又は合成樹脂製のフィルムからなる。ゴムの具体例としてはシリコーンゴム、天然ゴム、SBR(スチレンブタジエンゴム)、BR(ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)及びIR(イソプレンゴム)、合成樹脂の具体例としてはポリウレタン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリエステル、スチレン系熱可塑性エラストマー、イソプレン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーが例示される。ポリオレフィンの具体例としては、ポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。材質の異なる複数のフィルムが積層されて、被覆層3が形成されてもよい。
【0023】
被覆層3は、液状の上記シリコーンゴム等のポリマー組成物が、発泡体2の表面に塗工され、乾燥して得られる。被覆層3は、発泡体2に接着剤又は熱溶着により接合されて得られてもよい。
【0024】
図4は、空気封入弁4が示された一部拡大断面図である。空気封入弁4は、外側から内側に向かうに従って幅狭となるテーパ状であり、被覆層嵌合部4a、フランジ部4b、空気入れ導入孔4c及びスリット部4dを備える。被覆層嵌合部4aは、被覆層3の略中央部に設けられた孔3aに嵌合されている。被覆層嵌合部4aの中央部には、空気入れ導入孔4cが設けられている。被覆層嵌合部4aの下側外周にはフランジ部4bが設けられており、フランジ部4bの端面は被覆層3の内周面に当接している。そして、空気入れ導入孔4bから空気封入弁4の底部まで貫通させてスリット部4dが設けられている。この空気封入弁4は、空気入れの差し込み棒を空気入れ導入孔4cに導入し、この差し込み棒をスリット部4dに挿通させて、差し込み棒から緩衝体1の内部へ空気を送り込む逆止弁として構成されている。
【0025】
空気封入弁4は、ゴム組成物等からなる。ゴム組成物の好適な基材ゴムとしては、天然ゴム、BR、IR、SBR、NBR及びCRが例示される。
【0026】
緩衝体1は、空気封入弁4により空気を封入され、大気圧に対して0kPa以上100kPa以下の内圧が負荷されて使用されるように構成されている。内圧が大気圧未満であると、ドーム型の形状を維持出来ないだけでなく、空気バネとして働くことが出来ないので、衝撃を緩和することが出来なくなる。一方、内圧が100kPaを超えると、空気バネとしてのバネ定数が高くなり過ぎ、衝撃を受けたときに衝撃の作用時間を延ばすことが出来ず、最大荷重値が低下しなくなる。下限は、20kPaであるのが好ましい。
【0027】
上記の範囲の内圧が負荷されることで、緩衝体1は、衝撃を受けた場合に、内部の空気が圧縮されて空気バネとして働き、衝撃の作用時間が延びて最大荷重値が低下し、衝撃が緩和される。発泡体2は、圧縮剛性は極めて小さいものでもよく、上記内圧が負荷されたときに緩衝体1の形状を保持するだけの引張の弾性率を有していればよいので、前述したように、密度を非常に小さく設定することが出来る。
【0028】
前述したように、被覆層3は発泡体2に密着しており、発泡体2は連続気泡を有するので、空気が空気封入弁4から封入されたときに、空気は発泡体2の内部に均一に入り、内圧により被覆層3に生じる張力と発泡体2に反作用として生じる張力とが釣り合い、緩衝体1のドーム型の形状が保持される。緩衝体1の使用中に衝撃が加わったときにも、被覆層3と発泡体2とは一体的に変形し、もとの形状に復元するので、この緩衝体1によれば、膝5の形状に合った形状が保持された状態で、膝5がカバーされる。
【0029】
緩衝体1は、用途に応じて空気封入弁4から被覆層3に封入する空気の量を変えて、内圧を変えることが出来る。また、空気が被覆層3を通して徐々に外部へ抜けたときに空気を追加して、内圧を一定に保持することが出来る。
【0030】
図5は、固定バンド6が示された平面図、図6は、その裏面図である。固定バンド6は紐状であり、ゴム糸等をメッシュ状に折り込んで伸縮性を持たせた布材からなるので、長手方向に伸長可能である。固定バンド6の一端側には、上下方向に分かれた二つの端部61及び端部62が設けられており、他端側には面ファスナのパイル部63が設けられている。そして、端部61及び端部62の裏面には面ファスナのフック部64及びフック部65がそれぞれ設けられている。
【0031】
以上のように構成された緩衝体1は、次のようにして使用される。まず、着用者は、一方の膝5に緩衝体1を被せる。着用者は、この状態で、固定バンド6の中央部を緩衝体1の上部外周面に沿わせ、2つに分岐している側の端部61及び端部62を引っ張りつつ、固定バンド6を緩衝体1の上部に巻き付けて、フック部64及びフック部65をパイル部61に噛合させて固定する。他方の固定バンド6も、同様に、固定バンド6の中央部を緩衝体1の下部外周面に沿わせ、固定バンド6を緩衝体1の下部に巻き付けて固定する。同様に、他方の膝5にも緩衝体1を当接させて固定する。
【0032】
この緩衝体1の着用者が転倒して膝5を打ったとき、緩衝体1に急激に荷重がかかる。前述したように、緩衝体1には内圧が負荷されているので、内部の空気が圧縮されて空気バネとして働き、衝撃が緩和される。本実施形態の緩衝体1は膝5の形状に沿って膝5を覆い、膝5の表側が厚くガードされているので、膝5への衝撃が十分に緩和され、骨折等が確実に防止される。
【0033】
なお、上記実施形態においては、緩衝体1を一対の固定バンド6により膝5に固定する場合につき説明しているがこれに限定されるものではなく、ゴム糸等をメッシュ状に折り込んで伸縮性を持たせた布材からなり、膝5に対応する部分に一対のポケットを有するサポート下着のポケットに、一対の緩衝体1を収容させることにしてもよい。
【0034】
また、上記実施形態においては、緩衝体1が膝5の形状に合うドーム型の形状を有しており、膝5を保護する場合につき説明しているがこれに限定されるものではなく、腰、肘等の人体の保護すべき部位に合う形状を有し、この部位を保護するものであってもよい。緩衝体に負荷される内圧も用途に応じて決定される。
【実施例】
【0035】
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0036】
[実施例1]
実施例1の緩衝体において、発泡体として、イノアックコーポレーション製の「ウレタンフォームECZ」を用いた。この発泡体の密度は16kg/mであり、セル数は20個/25mmである。縦100mm×横100mm×厚み10mmの板に発泡体を切り出し、この発泡体の表面に、信越化学工業(株)製の「信越シリコーン一液型RTVゴムKE445W]を刷毛で塗り、常温で1日以上放置し、硬化させて発泡体と密着した被覆層を得、緩衝体を作製した。この実施例1においては、緩衝体の一側面にウレタン製の外径4mmの空気導入管を差し込んでおり、この側面に対向する側面に弁を取り付けて、所定の内圧に容易に調整出来るようにした。
【0037】
[実施例2]
発泡体としてイノアックコーポレーション製「ウレタンフォームEMM」を用いた他は、実施例1と同様にして、緩衝体を作製した。この発泡体の密度は52kg/mであり、セル数は50個/25mmである。
【0038】
[比較例]
市販されているグンゼ(株)製のヒッププロテクター「こつこつ」の緩衝体を取り出して比較例とした。このヒッププロテクターは、転倒により大腿骨大転子を殴打したときの衝撃を緩和する目的で使用されるものであり、緩衝体はポリスチレン系エラストマーからなる。
【0039】
実施例1、実施例2及び比較例の緩衝体につき大きさが等しくなるように切り出し、試験片を得た。
【0040】
[荷重履歴測定試験]
実施例1、実施例2及び比較例の緩衝体それぞれを力センサの上に置き、質量が45.9gであるゴルフボールを70cmの高さから緩衝体の上に自由落下させたときの衝撃力を経時的に測定し、荷重履歴を求めた。実施例2において、内圧が0kPaであるときの荷重履歴が測定された結果が図7に示される。図7のグラフにおいて、横軸は時間、縦軸は荷重である。
【0041】
実施例1及び実施例2について、内圧を0kPaから50kPaまで5kPaずつ増加させて、各内圧でそれぞれ荷重履歴を求め、各内圧における最大荷重値を読み取った。その結果が図8に示される。図8のグラフにおいて、横軸は緩衝体の内圧、縦軸は最大荷重値である。
【0042】
図8より、実施例1の緩衝体においては、内圧を35kPa以上負荷させたときに、比較例の緩衝体より衝撃緩衝性が良好になり、実施例2の緩衝体においては、内圧を22kPa以上負荷させたときに、比較例の緩衝体より衝撃緩衝性が良好になることが分かる。従って、実施例の緩衝体は、比較例の緩衝体より軽量であり、しかも衝撃緩衝性に優れることが分かる。また、緩衝体の内圧によって緩衝性能を任意に変更出来ることが分かる。従って、想定される衝撃力に対応させて、緩衝体に負荷する内圧が決定される。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の人体用緩衝体は、人体の膝、腰、肘等を防護するために用いられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る人体用緩衝体が膝に装着されている状態が示された斜視図である。
【図2】図2は、図1の緩衝体が示された斜視図である。
【図3】図3は、図1の緩衝体の縦断面図である。
【図4】図4は、空気封入弁が示された一部拡大断面図である。
【図5】図5は、固定バンドが示された平面図である。
【図6】図6は、図5の裏面図である。
【図7】図7は、実施例2の緩衝体につき、荷重履歴が測定された結果が示されたグラフである。
【図8】図8は、実施例1及び実施例2の緩衝体につき、緩衝体の内圧と最大荷重値との関係が示されたグラフである。
【符号の説明】
【0045】
1・・・人体用緩衝体
2・・・発泡体
3・・・被覆層
4・・・空気封入弁
5・・・膝
6・・・固定バンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続気泡の発泡体と、
この発泡体に密着して気密に包み込む被覆層と
を備えており、
大気圧に対して0kPa以上100kPa以下の内圧が負荷されて用いられるように構成されている人体用緩衝体。
【請求項2】
上記発泡体の密度が、10kg/m 以上60kg/m以下である請求項1に記載の人体用緩衝体。
【請求項3】
上記発泡体のセル数が、5個/25mm以上50個/25mm以下である請求項1又は2に記載の人体用緩衝体。
【請求項4】
内圧が調整可能に構成されている請求項1から3のいずれかに記載の人体用緩衝体。
【請求項5】
人体の保護すべき部位に沿う、ドーム型の形状を有する請求項1から4のいずれかに記載の人体用緩衝体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−84969(P2007−84969A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−277292(P2005−277292)
【出願日】平成17年9月26日(2005.9.26)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)
【出願人】(504237050)独立行政法人国立高等専門学校機構 (656)
【Fターム(参考)】