説明

人型機械

【課題】マネキンや人形、ロボットなど人型機械に対し、人の情動を呼び起こす魅力的で美しい胴体の動作制御を行うこと。
【解決手段】胸部201と腰部202から成る胴体を持つマネキンやロボットなどの人型機械で、肩と腰が連動する美しい動きの表現方法と機構を持たせる。胸部201と腰部202が捻れる動きと同時に、胸部と腰部の左右体側の肩203・204と股関節205・206との距離が交互に開く揺動が同期して連動することで、胴体の美しい表現を可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肩と腰が連動するマネキンや人形、ロボットなど人型機械に関する。
【背景技術】
【0002】
関節可動型マネキンは衣服を着て動かす過程を美しく見せる必要があり、人型ロボット はより美しい動きで人の情動を呼び起こすことができる。そのような例は、たとえば下記の特許文献1に記載されている。
【0003】
【特許文献1】国際特許WO2004/019736
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の関節可動型マネキンや、人型ロボット等人型機械は歩行や手の動きといった四肢を動かすものであった。上記特許文献1に記載のマネキン人形も同様である。
【0005】
四肢の動きは自然な動きをするものがあるが、胴体部分の動きがぎこちないので、どうしても自然な美しさを表現することができなかった。本発明はこのような人型機械に対し、より人間に近い自然な動きを持たせるため、胸部と腰部が連動することで、ファッションモデルの歩行のような魅力的な胴体の動きを有する人型機械を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために、第一発明は、人間の動作時に肩の上下運動や、腰の捻りの動作が連動していることに着目し、人型機械胴体の動きのぎこちなさを解消し、自然に美しく動作させるため、胴体を胸部と腰部に分離し、胸部と腰部が体幹中心で捻れる動きと、胸部と腰部の左右体側の肩と股関節との距離が交互に開く揺動が同期して連動することを特徴とする人型機械である。
【0007】
また、第二発明は、ボディラインを強調してより美しく情動的に人型機械を動作させるため、右肩が前に出るように胸部が回転する時、左股関節が前に出るよう腰部が回転するとともに、右体側において肩と股関節との距離が広がり、左体側において肩と股関節との距離が狭まる一方、左肩が前に出るように胸部が回転する時、各部が上記と逆に動作することを特徴とする人型機械である。
【0008】
また、第三発明は、第一、二発明を実現するための骨格機構である。胴体内部に人体の脊柱にあたる支柱があり、この支柱は胸部を支える胸部支柱と腰部を支える腰部支柱から構成される。胸部支柱と腰部支柱は連結部によって連結しており、胸部支柱と腰部支柱が連結部を介して逆方向に回転する。これにより、胸部支柱に連結する横木に架かる胸部外装と、腰部支柱に連結する横木に架かる腰部外装も互いに逆方向に回転する。胸部支柱に連結する横木と腰部支柱に連結する横木が、各々を繋ぐ連結材(ベルト、ワイヤー、チェーン等)によって、左右交互に上下に互いに逆方向に揺動する。同様に胸部支柱に連結する横木に架かる胸部外装と、腰部支柱に連結する横木に架かる腰部外装も左右交互に上下に互いに逆方向に揺動する。上記胸部と腰部の回転と揺動動きが同期して連動することを特徴とする人型機械である。
【0009】
また、第四発明は、第三発明の胸部と腰部の回転と揺動を制御し、第二発明の情動的な動きを実現するため、上記回転のためのモータと、上記揺動のためのモータとをそれぞれステッピングモータとし、共通の制御手段が発する同期信号によって、各モータの回転を制御することを特徴とする人型機械である。
【0010】
また、第五発明は薄肉化した胸部外装と腰部外装が、第三発明等の骨格機構に各々が梁だしによって架かる構造にすることで、胸部外装と腰部外装の薄肉化による胴体軽量化と同時に、各々の第一、二発明の情動的動作にあった任意の外装表面の造形を可能にする。別個に造形し薄肉化した胸部外装内側から伸びる梁が、胸部支柱に連結する横木に架かり、薄肉化した腰部外装内側から伸びる梁が、腰部支柱に連結する横木に架かる構造を有することを特徴とする人型機械である。
【0011】
また、第六発明は、上記の胸部の胸部支柱と腰部の腰部支柱が連結部を介し、逆方向に回転するための伝達手段を具備するものである。胸部横木と腰部横木とに、各々一体に取り付けた各滑車間に8の字状に架けた連結材によって、胸部横木の上下回転運動が逆回転方向に腰部横木に伝達し、胸部内に渡る横木と腰部内に渡る横木が左右交互に上下に互いに逆方向に揺動する動きを特徴とする人型機械である。
【0012】
また、第七発明は、第三発明等における胸部支柱と腰部支柱が連結部を介し、逆方向に回転するための伝達手段を具備するものである。胸部支柱底部と腰部支柱頂上部に取り付けた各滑車と、連結部左右に取り付けた各滑車間に架けた連結材によって、胸部横木の軸回転運動が逆回転方向に腰部支柱に伝達する機構を持つことを特徴とする人型機械である。
【0013】
また、第八発明は、第三発明等における胸部支柱と腰部支柱が連結部を介し、逆方向に回転するためのもう一つの伝達手段を具備するものである。胸部支柱の軸回転運動を、胸部支柱底部と腰部支柱頂上部に取り付けた歯車によって、逆回転方向に腰部支柱に伝達される機構を有することを特徴とする人型機械である。
【発明の効果】
【0014】
第一発明によれば、マネキンや人形、ロボットなど人型機械の胴体の動きに対し、人間の歩行時に見られるような自然な動きの表現を付与することができ、人の情動を呼び起こす動作制御が可能になる。
【0015】
第二発明によれば、人型機械の胴体に対し、ファッションモデルの歩行のようにボディラインを強調した情動に訴求する美しい動きの表現を付与することができ、人の情動を呼び起こす動作制御が可能になる。
【0016】
第三発明によれば、胸部と腰部を回転と揺動動作させることができるので、第一、二発明のような動きの表現を人型機械の胴体に付与することができ、人の情動を呼び起こす動作制御が可能になる。
【0017】
第四発明によれば、胸部と腰部の回転と揺動を同期して連動制御できるので、第一、二発明のように、情動的な動きの表現を人型機械の胴体に付与することが可能になる。
【0018】
第五発明によれば、第三、四発明の人型機械の胴体内部の機構に対し、胸部外装と腰部外装を別個に制作し固定することができるので、第一、二発明のような情動的な動きをより強調するような外観の造形が可能になる。
【0019】
第六発明によれば、胸部横木の上下回転運動を腰部横木へ逆回転方向に伝達することで、胸部と腰部が左右交互に上下に互いに逆方向に揺動することを可能にする。これにより、情動的な動きである胸部と腰部の回転と揺動動作の連動において、揺動動作を人型機械の胴体に付与し、人の情動を呼び起こす動作制御が可能になる。
【0020】
第七、八発明によれば、胸部横支柱の軸回転運動を腰部支柱に逆回転方向に伝達することで、胸部と腰部の逆方向に回転運動することを可能にする。これにより、情動的な動きである胸部と腰部の回転と揺動動作の連動において、回転動作を人型機械の胴体に付与し、人の情動を呼び起こす動作制御が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
情動に訴求する美しい胴体の動きとは、胸部と腰部が捻れるような動きと同時に、体側の一方にある肩を前方に出したとき、出した肩と股関節の距離が拡がり、もう一方の体側の肩と股関節の距離が狭まる動きである。これにより、図1のファッションモデルの歩行時と同様な胴体の動きになる。捻れと同時に体側を狭めることで、バストから腹にかけての曲線101、背からヒップにかけての曲線102のように、曲率を上げて曲線美を強調する。図1(a)と(b)を交互に繰り返すことで、バストからヒップにかけての曲線が交互に緩急し、繰り返し曲線美を強調するので、情動的な美しい動きを表現することが可能になる。
【0022】
この発明の実施形態の表現原理を図2に示す。図2(a)に示す人型機械は、胸部201と腰部202によって構成する。人が立位で弛緩した時の中立的な同様の状態で、右肩203、左肩204と右股関節205、左股関節206が胸部201と腰部202の結節点207を中心とする基準線208上に在る。同時に右肩203と右股関節205の距離209と左肩204と左股関節206の距離210が同一距離である。
【0023】
図2(b)は右肩を前に出して胸部を回転した状態である。図2(a)に比較し、図2(b)では、結節点207を中心として、右肩203と左股関節206が前方に在り、体側左肩204と右股関節205は後方にある。この時、209の距離は、210より拡がっている。
【0024】
図2(c)は、左肩204を前に出して胸部を回転した結果、図2(b)の状態から、胸部と腰部が結節点207を中心に捻れ、左肩204と右股関節205が、結節点207より前方に、右肩203と左股関節206が後方に移動すると同時に、右肩と右股関節の距離209が狭まり、左肩と左股関節の距離210が拡がった状態である。
【0025】
図2(b)から(c)の動作と、その逆の動作とを交互に繰り返すことで、胸部と腰部が捻れるような動きと同時に、前に出した肩と股関節の距離が拡がり、もう一方の体側の肩と股関節の距離が狭まる美しい胴体の動きの表現を可能にした。
【0026】
この胴体の動きを表現するための実施形態の三面図を図3(a)、(b)、(c)に示す。(d)は実施形態のうち、機構を明瞭にするために、外装を取り除いた基本骨格機構の正面図である。図3の人型機械は、上記の動きを再現する基本骨格機構301と、身体表皮を再現する薄肉化した外装によって構成する。外装は胸部外装302と腰部外装303によって構成する。これにより、胸部と腰部を別々に作動できる。
【0027】
この胴体の動きを表現するための実施形態の機構構成斜視図を図4に示す。前に出した肩と股関節の距離が拡がり、もう一方の体側の肩と股関節の距離が狭まる動きを交互に繰り返す骨格機構に、薄肉化した胸部と腰部の外装を取り付ける仕組みになっている。
【0028】
胸部外装302は実装作業を考慮して、胸前部外装401と胸後部外装402に前後2分割する。腰部外装303は、腰前部外装403、腰後部外装404に前後2分割する。胸前部外装401は梁出し405によって、胸後部外装402は梁出し406により骨格機構の胸部横木407に架かり固定される。腰前部外装403は梁出し408、腰後部外装404は梁出し409により骨格機構の腰部横木410に架かり固定される。
【0029】
基本骨格機構301は胸部骨格ユニット411、腰部骨格ユニット412と各骨格ユニットを繋ぐ連結ユニット413の3つのから成る。胸部骨格ユニット411は胸前部外装401、胸後部外装402が架かる胸部横木407が連結し、胸部横木407は胸部主軸414に連結される。
【0030】
腰部骨格ユニット412は、腰前部外装403、腰後部外装404が架かる腰部横木410が連結する。腰部横木410は腰部主軸415に連結される。
【0031】
連結ユニット413に固定されたパイプ416が丸穴417、418、419、420を貫通して連結し、基本骨格機構301を構成する。
【0032】
この実施形態の機構における左右体側の肩と股関節の距離を交互に拡狭する動作制御の仕組みを図5に示す。この制御は、胸部外装が架かる胸部横木407と腰部外装が架かる腰部横木410の連動した運動によって行う。図5で、胸部横木407は胸部骨格ユニット411の主軸414に対し、回転するように連結されている。腰部横木410は腰部骨格ユニット412の主軸415に回転するように連結されている。図5で、胸部横木407に接合固定した滑車501と腰部横木410に接合固定した滑車502の間にはベルト503が8の字状に架けられている。これにより胸部横木407の回転運動が腰部横木410に逆方向に伝達される。
【0033】
以上の機構はステッピングモータ504によって駆動する。ステッピングモータ504は胸部主軸414に接合固定する。ステッピングモータ504と胸部横木407は連結部材505に共に連結され、リンク機構を構成している。ステッピングモータ504の回転方向を正負方向交互に回転制御することで、図6(a)、(b)のように、左右体側の肩と股関節の距離を交互に拡狭する動作制御を実現する。
【0034】
この実施機構の胸部と腰部の捻れの動作制御は、図4で、胸部骨格ユニット411の主軸414と腰部骨格ユニット412の主軸415を逆方向に回転することで実現する。
【0035】
図4で、胸部を支える胸部骨格ユニット411と、腰部を支える腰部骨格ユニット412は、連結ユニット413を介し、パイプ416を中心に回転可能になっている。
図4の胸部骨格ユニット411の底部は、図7で、水平な滑車701が接合用部材702に接合固定、接合用部材702は胸部主軸414に固定されている。図4の腰部骨格ユニット412の上部は、図7で、水平な滑車703が接合用部材704に接合固定、接合用部材704は腰部主軸415に固定されている。
【0036】
図4の連結ユニット413は、図7の箱705の両脇に連結された垂直な滑車706、707が連結する。滑車706、707、701、703にはベルト708が架かる。これにより、図4の腰部骨格ユニット412の縦軸中心回転運動が胸部骨格ユニット411に逆方向に伝達され、胸部と腰部が捻れるような動きを実現する。
【0037】
以上の機構は図5で、機構外部のステッピングモータ506によって駆動する。ステッピングモータ506の回転は押し引き方式のワイヤー507、508に伝達され、腰部主軸415を押し方向、引き方向交互に回転する。押し方向、引き方向交互の回転は、モータを正負方向交互に回転制御することで、図7(a)、(b)のように、胸部と腰部の捻れの動きを交互に繰り返す動作制御を実現する。
【0038】
図5で、胸部と腰部の捻れの動きを交互に繰り返す動作を駆動するステッピングモータ506と、左右体側の肩と股関節の距離を交互に拡狭する動作制御を駆動するモータ504は、制御装置509の発する同期信号によって各々の回転が連動するように制御される。
【0039】
胸部と腰部が捻れるような動きを実現する図7に代わるもう一つの機構を、図8に示す。図8(a)は全体外観図で、(b)は歯車部分拡大詳細図である。胸部骨格ユニット801の胸部主軸802の底部に接合固定した歯車803と、腰部骨格ユニット804の腰部主軸805の上部に接合固定した歯車806は、双方の歯車803・806間に設けた歯車807、808によって逆方向に回転し、胸部と腰部が捻れるような動きを実現する。
【0040】
以上の機構は機構外部のステッピングモータ809によって駆動する。図8で、ステッピングモータの回転は押し引き方式のワイヤー810、811に伝達され、胸部主軸802を押し方向、引き方向交互に回転する。ステッピングモータの回転方向を正負方向交互に回転制御することで、図9(a)、(b)を交互に繰り返す胸部と腰部の捻れの動作制御を実現する。
【0041】
図8で、胸部と腰部の捻れの動きを交互に繰り返す動作を駆動するステッピングモータ809と、左右体側の肩と股関節の距離を交互に拡狭する動作制御を駆動するステッピングモータ504は、制御装置509の発する同期信号によって各々の回転を連動するように制御される。この連動制御により、美しくなる胴体の動きを図10に示す。
【0042】
図10で、立位で弛緩した時の中立的な状態を、平面図(a)、立面図(b)、斜視図(c)で表示している。右肩が前に出るように胸部が回転する時の状態を、平面図(d)、立面図(e)、斜視図(f)で表示している。左肩が前に出るように胸部が回転する時の状態を、平面図(g)、立面図(h)、斜視図(i)で表示している。右肩と左肩を交互に前に出るように胸部が回転する動作を繰り返すことで、ボディラインを強調し、情動的な美しさを表現する。
【0043】
なお、図10は、外装と機構の状態認知を容易にするため、胸部と腰部の前部外装を取り外した状態で図示している。
【0044】
実施形態の効果
この発明の実施形態における表現原理によれば、マネキンや人形、ロボットなど人型機械に対し、情動に訴求する美しい動きをさせることができる。
【0045】
この発明の実施形態における機構構成と仕組によれば、体側の肩と股関節の距離が狭まる動きを実現する機構と、胸部と腰部が捻れるような動きを実現する機構を同時に可動制御できる。

【0046】
他の実施形態
図3、4、5、6の実施形態では、滑車間に8の字状に架けたベルトによって、胸部横木の上下回転運動が逆回転方向に腰部横木に伝達するが、図11のように、ベルトのかわりにワイヤーでも良い。すなわち、胸部横木1101の右側から腰部横木1102の左側にかけてワイヤー1103を連結し、胸部横木1101の左側から腰部横木1102の右側にかけてワイヤー1104を連結することで、胸部横木の上下回転運動が逆回転方向に腰部横木に伝達し、図11(a)、(b)を交互に繰り返すような左右体側の肩と股関節の距離を交互に拡狭する動作制御を実現する。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の肩と腰が連動する人型機械は、胴体が動くことで、着衣した服をより現実的に見せられるため、ファッション産業でのマネキンに適用できる。図12(a)のように、スタンド1201に設置固定すれば、トルソー型マネキンとして活用できる。また、図12(b)のように上腕の一部1202や、大腿の一部1203を付加する場合や、図12(c)のように、上腕1204や前腕1205、手1206を装着し、手1206を腰部外装に連結固定しても、付加した四肢の部は胸部や腰部の動きに追随して動く。
【0048】
また、図12の(d)のように、歩行制御機能をもつ下肢1207を装着すれば、人型ロボットへも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】ファッションモデルの歩行時の胴体の動きを表した斜視図である。
【図2】この発明の実施形態について、動作の過程を表した平面図と正面図と斜視図で ある。
【図3】この発明の実施機構を表した三面図である。
【図4】この発明の実施機構の構成を表した斜視図である。
【図5】この発明の実施機構の仕組みを表した斜視図である。
【図6】この発明の実施機構の仕組みを表した斜視図である。
【図7】この発明の実施機構の仕組みを表した斜視図である。
【図8】この発明の実施機構の仕組みを表した斜視図である。
【図9】この発明の実施機構の仕組みを表した斜視図である。
【図10】この発明の実施動作の過程を表した平面図と正面図と斜視図である。
【図11】この発明の他の実施形態を表した正面図である。
【図12】この発明の実施上の展開事例を表した正面図と側面図である。
【符号の説明】
【0050】
101 バストから腹にかけての曲線
102 背からヒップにかけての曲線
201 胸部
202 腰部
203 右肩
204 左肩
205 右股関節
206 左股関節
207 胸部と腰部の結節点
208 基準線
209 右肩と右股関節の距離
210 左肩と左股関節の距離
301 基本骨格機構
302 胸部外装
303 腰部外装
401 胸前部外装
402 胸後部外装
403 腰前部外装
404 腰後部外装
405 梁出し
406 梁出し
407 胸部横木
408 梁出し
409 梁出し
410 腰部横木
411 胸部骨格ユニット
412 腰部骨格ユニット
413 連結ユニット
414 胸部支柱
415 腰部支柱
416 パイプ
417 丸穴
418 丸穴
419 丸穴
420 丸穴
501 滑車
502 滑車
503 ベルト
504 ステッピングモータ
505 連結部材
506 ステッピングモータ
507 押し引き方式のワイヤー
508 押し引き方式のワイヤー
509 制御装置
701 滑車
702 接合用部材
703 滑車
704 接合用部材
705 箱
706 滑車
707 滑車
708 ベルト
801 胸部骨格ユニット
802 胸部主軸
803 歯車
804 腰部骨格ユニット
805 腰部主軸
806 歯車
807 歯車
808 歯車
809 ステッピングモータ
810 押し引き方式のワイヤー
811 押し引き方式のワイヤー
1101 胸部横木
1102 腰部横木
1103 ワイヤー
1104 ワイヤー
1201 スタンド
1202 上腕の一部
1203 大腿の一部
1204 上腕
1205 前腕
1206 手
1207 下肢













































【特許請求の範囲】
【請求項1】
胸部と腰部が体幹中心で捻れる動きと、胸部と腰部の左右体側の肩と股関節との距離が交互に開く揺動が同期して連動することを特徴とする人型機械。
【請求項2】
右肩が前に出るように胸部が回転する時、左股関節が前に出るよう腰部が回転するとともに、右体側において肩と股関節との距離が広がり、左体側において肩と股関節との距離が狭まる一方、左肩が前に出るように胸部が回転する時、各部が上記と逆に動作することを特徴とする請求項1に記載の人型機械。
【請求項3】
下記のa)〜f)を特徴とする請求項1または2に記載の人型機械。
a)胴体内部に人体の脊柱にあたる支柱があり、この支柱は胸部を支える胸部支柱と腰部を支える腰部支柱から構成される。
b)胸部支柱と腰部支柱は連結部によって連結しており、胸部支柱と腰部支柱が連結部を介して逆方向に回転する。
c)これにより、胸部支柱に連結する横木に架かる胸部外装と、腰部支柱に連結する横木に架かる腰部外装も互いに逆方向に回転する。
d)胸部支柱に連結する横木と腰部支柱に連結する横木が、各々を繋ぐ連結材(ベルト、ワイヤー、チェーン等)によって、左右交互に上下に互いに逆方向に揺動する。
e)同様に胸部支柱に連結する横木に架かる胸部外装と、腰部支柱に連結する横木
に架かる腰部外装も左右交互に上下に互いに逆方向に揺動する。
f)上記胸部と腰部の回転と揺動動きが同期して連動することを特徴とする人型機械である。
【請求項4】
上記回転のためのモータと、上記揺動のためのモータとをそれぞれステッピングモータとし、共通の制御手段が発する同期信号によって各モータの回転を制御することを特徴とする請求項3に記載の人型機械。
【請求項5】
薄肉化した胸部外装内側から伸びる梁が胸部内に渡る横木に架かり、薄肉化した腰部外装内側から伸びる梁が、腰部内に渡る横木に架かる構造を有することを特徴とする請求項3または4に記載の人型機械。
【請求項6】
胸部横木と腰部横木とに、各々一体に取り付けた各滑車間に8の字状に架けた連結材によって、胸部横木の上下回転運動が逆回転方向に腰部横木に伝達し、胸部内に渡る横木と腰部内に渡る横木が左右交互に上下に互いに逆方向に揺動する動きを特徴とする請求項3、4または5に記載の人型機械。
【請求項7】
胸部支柱底部と腰部支柱頂上部に取り付けた各滑車と、両支柱間の連結部左右に取り付けた各滑車間に架けた連結材によって、胸部横木の軸回転運動が逆回転方向に腰部支柱に伝達する機構を持つことを特徴とする請求項6に記載の人型機械。
【請求項8】
胸部支柱の軸回転運動を、胸部支柱底部と腰部支柱頂上部に取り付けた歯車によって、逆回転方向に腰部支柱に伝達される機構を有することを特徴とする請求項6に記載の人型機械。






【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−11421(P2009−11421A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−173858(P2007−173858)
【出願日】平成19年7月2日(2007.7.2)
【出願人】(503452867)有限会社ピノキオ (10)
【出願人】(592216384)兵庫県 (258)
【出願人】(507223085)
【出願人】(505172503)
【Fターム(参考)】