人工まつげおよび人工まつげの取り付け方法
【課題】接着剤を用いずに取り付け可能な人工まつげを提供すること
【解決手段】まつげ50の長さを延長する人工まつげ100であって、人工まつげ本体部10と、人工まつげ本体部10とまつげ50とを連結する環状部材20とを備え、環状部材20は、収縮性材料から構成されている、人工まつげ100である。
【解決手段】まつげ50の長さを延長する人工まつげ100であって、人工まつげ本体部10と、人工まつげ本体部10とまつげ50とを連結する環状部材20とを備え、環状部材20は、収縮性材料から構成されている、人工まつげ100である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工まつげに関し、特に、接着剤を用いずに取り付け可能な人工まつげに関する。
【背景技術】
【0002】
まつげに長さやボリュームを与え、より大きく、美しく、魅力的な目元を演出するためのアイテムの一つとして、つけまつげがある。つけまつげは、複数本の人工まつげを一纏めにして、その末端に接着部を設け、その接着部を使用者のまぶたに付けることによって、使用者のまつげに長さやボリュームを与えることができる(例えば、特許文献1、2など)。つけまつげは、使用者の皮膚に接着するため、装着感が悪く、場合によっては皮膚がかぶれるおそれがある。
【0003】
これに対して、近年では、一本のまつげとほぼ同等の形状で長さや太さにボリュームを持たせた所謂エクステンションと呼ばれる人工まつげが提案されている(例えば、特許文献3など)。このエクステンション(人工まつげ)は、まぶたには接着せずに、接着剤を用いてまつげに直接接着するため、装着感が良く、皮膚がかぶれるおそれが少ない。また、エクステンションは、まつげ一本に対して一本ずつ接着するので、つけまつげに比べて自然な感じでまつげに長さやボリュームを与えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−231632号公報
【特許文献2】特開2005−146500号公報
【特許文献3】特開2010−24579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、エクステンションは、接着剤を使ってまつげに接着するので、皮膚(まぶた)に接着剤成分が接触するつけまつげと比較すると、皮膚がかぶれるおそれを低減することができる。しかしながら、接着剤に対するアレルギー反応により皮膚がかぶれやすい使用者の場合、皮膚(まぶた)でなくまつげに接着剤を付着させるといっても、その接着剤の揮発物質又は固まった接着剤によって皮膚がかぶれてしまう可能性がある。また、皮膚がかぶれ難い医療用の接着剤も存在するが、そのような接着剤は必ずしもかぶれないということではなくかぶれにくいというだけのことであり、まつげエクステンション業界とつけまつげ業界では一般的でない。さらには、そのような医療用の接着剤は、まつげエクステンション業界とつけまつげ業界における典型的な接着剤のものと比較して約100倍も原材料費の値段がするので、コストの面で問題が生じることがある。
【0006】
さらには、接着剤を使用することによって、皮膚のかぶれは生じなくても、接着剤から発する臭いが、使用者によっては不快感を与えたり、くしゃみや鼻水の原因となることもある。それは装着される側と装着を行う技術者の両方に与える問題である。しかしながら、エクステンションは、接着剤がなければまつげに取り付けることはできず、そのような不快感は甘受せざるを得ない。また、接着面に油分や汚れが付着していると、エクステンションを接着させても、すぐ外れてしまうという問題もあった。
【0007】
本願発明者は、そのようなエクステンションの問題点に気づき、鋭意検討しながら、従来とは異なる視点で、当該問題点の解決を試みた。本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、接着剤を用いずに取り付け可能な人工まつげを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る人工まつげは、まつげの長さを延長する人工まつげであり、人工まつげ本体部と、前記人工まつげ本体部とまつげとを連結する環状部材とを備え、前記環状部材は、収縮性材料から構成されている。
【0009】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部は、エクステンション用まつげである。
【0010】
ある好適な実施形態において、前記環状部材は、熱によって収縮する熱収縮性樹脂から構成されている。
【0011】
ある好適な実施形態において、前記環状部材は、ゴム材料から構成されている。
【0012】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部と、前記環状部材とは一体となって構成されている。
【0013】
ある好適な実施形態において、前記環状部材は、1本の前記人工まつげに複数個設けられている。
【0014】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部には、抗菌材料が含有されている。
【0015】
ある好適な実施形態において、前記環状部材には、抗菌材料が含有されている。
【0016】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部は、着色された樹脂から構成されている。
【0017】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部は、天然素材の材料から構成されている。
【0018】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部には、銀イオンが含有されている。
【0019】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部は、樹脂から構成されており、前記抗菌材料は、銀イオンであり、前記銀イオンは、前記樹脂に分散されている。
【0020】
本発明に係る人工まつげの取り付け方法は、人工まつげ本体部と、収縮性材料から構成された環状部材とを用意する工程と、前記人工まつげ本体部を、まつげに近接させる工程と、前記環状部材の開口部の中に、前記人工まつげ本体部と前記まつげとの重なり部位を配置する工程と、前記環状部材を収縮させることによって、前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程とを含む。
【0021】
ある好適な実施形態において、前記環状部材は、熱によって収縮する熱収縮性樹脂フィルムから構成されており、前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程において、前記環状部材は加熱器具の熱によって収縮し、それによって前記人工まつげ本体部と前記まつげとを連結する。
【0022】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程において、前記環状部材は超音波のエネルギーによって収縮し、それによって前記人工まつげ本体部と前記まつげとを連結する。
【0023】
ある好適な実施形態において、前記重なり部位を配置する工程において、液体を用いて、前記人工まつげ本体部を、前記まつげおよび前記環状部材の少なくとも一方と仮止めすることを実行する。
【0024】
前記人工まつげ本体部および前記環状部材の少なくとも一方には、抗菌材料が含有されている。
【0025】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部は、エクステンション用まつげである。
【0026】
ある好適な実施形態において、前記環状部材は、前記人工まつげ本体部と一体の構成となっている。
【0027】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程において、接着剤を使用せずに前記人工まつげ本体部と前記まつげとを連結する。
【発明の効果】
【0028】
本発明の人工まつげによれば、人工まつげ本体部とまつげとを、収縮性材料から構成された環状部材によって連結するので、接着剤を用いずに、まつげに人工まつげ本体部(例えば、エクステンション用人工まつげ)を取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係る人工まつげ100を取り付けた様子を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る人工まつげ100の構成を示す図である。
【図3】(a)から(c)は、人工まつげ100の取り付け方法を説明する工程図である。
【図4】1本のまつげ50に2つの環状部材20を設けた例を示す図である。
【図5】人工まつげ本体部10と一体の構成となった環状部材24を示す図である。
【図6】人工まつげ本体部10と一体の構成となった環状部材20による固定の様子を示す図である。
【図7】(a)及び(b)は、つけまつげタイプの人工まつげ本体部15をまつげ50に取り付ける方法を説明する図である。
【図8】人工まつげ本体部15の両端部における環状部材20の固定の様子を模式的に示す拡大図である。
【図9】(a)及び(b)は、ショートタイプのつけまつげ17をまつげ50に取り付ける方法を説明する図である。
【図10】つけまつげ17の根本部分を環状部材20でまつげ50に固定する様子を示す図である。
【図11】つけまつげ17の人工まつげ部13Lを環状部材20でまつげ50に固定する様子を示す図である。
【図12】ゴム材料からなる環状部材26を用いて人工まつげ本体部10をまつげ50に固定する様子を示す図である。
【図13】(a)は、人工まつげ150の構成を示す図であり、(b)は、人工まつげ150をまつげ50に取り付けた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本願発明者は、接着剤を使ってまつげに接着するというエクステンションの技術常識に対して、異なる視点で思考を行った。エクステンションの接着では、医療用の低刺激の接着剤を用いるという選択肢もあるが、そうではなく、接着剤を用いずにエクステンションを取り付ける手法を鋭意検討し、本発明に至った。
【0031】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
【0032】
図1および図2を参照しながら、本発明の実施形態に係る人工まつげ100について説明する。図1は、本実施形態の人工まつげ100を、使用者1000のまつげ50に取り付けた様子を示す図である。また、図2は、本実施形態の人工まつげ100の構成を示す図である。
【0033】
本実施形態の人工まつげ100は、使用者1000のまつげ50の長さを延長する人工まつげであり、人工まつげ本体部10と、人工まつげ本体部10とまつげ50とを連結する環状部材20とを備えている。本実施形態の人工まつげ本体部10は、エクステンション用人工まつげである。また、本実施形態の環状部材20は、収縮性材料(例えば、熱収縮性樹脂材料)から構成されており、収縮した環状部材20によって、人工まつげ本体部10は、皮膚55(ここでは、まぶたの一部)から延びたまつげ50に取り付けられている。
【0034】
次に、図3(a)から(c)に示すように、本実施形態の人工まつげ100の取り付け方法について説明する。ここでは、便宜上、収縮前の環状部材(リング部材)を「22」と表記し、収縮後の環状部材(締結部材、または、固定部材)を「20」と表記する。
【0035】
まず、図3(a)に示すように、まつげ50に近接するように、本実施形態の人工まつげ100の本体となる人工まつげ本体部10を配置する。人工まつげ本体部10は、例えばピンセットで挟まれて、まつげ50の近くに配置される。
【0036】
本実施形態の人工まつげ本体部10は、例えば、樹脂(典型的には、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル、アクリル、塩化ビニール、ナイロン)から構成されており、人工まつげ本体部10の長さは、例えば5mm〜20mmであり、直径(または厚さ)は例えば0.07mm〜0.3mmである。人工まつげ本体部10は、黒色の他、着色された材料から構成されていてもよい。人工まつげ本体部10は、例えば、ダークブラウン、パープル、ブルー、ピンク、シルバー、グリーン、ライトオレンジ、ライトゴールド、レッド、ワインレッド、ホワイト、イエローなどの色にすることができ、それによって、カラーエクステンションを実現することが可能である。また、人工まつげ本体部10と称しているが、人工的にまつげの長さを延長するという意味であるので、構成材料は人工材料(樹脂など)に限らず、天然素材の材料(例えば、動物由来の材料(典型的には、人毛、獣毛(ミンクなどの毛)、または、シルク)、植物由来の材料(典型的には綿))を使用することも可能である。
【0037】
次に、図3(b)に示すように、まつげ50の一部(例えば、中央部から先端部)に、人工まつげ本体部10を接触させ、まつげ50と人工まつげ本体部10との重なり部位に、環状部材22を配置する。環状部材22は、熱収縮性材料(例えば、塩化ビニール、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン)から構成されており、環状部材22に熱(矢印30)を加えると、環状部材22は収縮する。環状部材22は、熱収縮性樹脂フィルムをリング状にした構造のものを使用することができる。
【0038】
図3(b)に示した例では、環状部材22の開口部22aの中に、まつげ50の一部と人工まつげ本体部10の一部を配置し、そこに、加熱器具(不図示)を用いて矢印30のように熱を加える。熱は、例えば、ドライヤーの熱を使うことができるが、それ以外の熱(例えば、ランプ(典型的には、白熱灯、LED光源など)の熱、ヒーターの熱など)を使用しても構わない。ここでは、環状部材22を、矢印25のように人工まつげ本体部10を通してまつげ50の方にセットしている。これ以外にも、まつげ50の一部(例えば、先端)に環状部材22をセットして、セットした環状部材22の開口部22aの中に、人工まつげ本体部10の一部を挿入するようにしてもよい。
【0039】
続いて、環状部材22に熱を加えると、図3(c)に示すように、環状部材22は収縮して、その結果、収縮した環状部材20は、人工まつげ本体部10とまつげ50とを連結する。すなわち、環状部材22を加熱することによって、人工まつげ本体部10とまつげ50が環状部材20で固定される。
【0040】
本実施形態の構成によれば、環状部材20によって、人工まつげ本体部10をまつげ50に取り付けることができるので、接着剤を用いずに取り付けることができる人工まつげ100を実現することができる。なお、上述した説明では、上まつげ50に人工まつげ本体部10を取り付ける例を示したが、下まつげに人工まつげ本体部10を取り付けても構わない。
【0041】
ここで、環状部材22の内径(開口部22aの直径)および外径は、使用する様式に合わせて好適なものを決定することができる。環状部材22の内径(開口部22aの直径)は、まつげ50と人工まつげ本体部10との両方が挿入できる程度の寸法(例えば、直径0.2mm以上)が必要である。また、環状部材22は加熱後に収縮して、まつげ50と人工まつげ本体部10とを束ねることができる程度の開口部22aの寸法(例えば、直径1mm以下)であることが求められる。
【0042】
上述の実施形態では、1本のまつげ50に1つの環状部材20(又は22)を設けたが、それに限らず、複数の環状部材20を設けることも可能である。図4に示した例では、1本のまつげ50に2つの環状部材20(20A、20B)を設けている。このように複数の環状部材20を設けると、取り付ける手間はかかるものの、まつげ50と人工まつげ本体部10との結合力は向上し、したがって、人工まつげ本体部10が取れるまでの期間を長くすることができる。
【0043】
また、上述の実施形態の構成では、人工まつげ本体部10と、環状部材20(22)を独立した部材で構成したが、それに限らない。図5に示すように、人工まつげ本体部10に一体となって構成された環状部材24を用いることも可能である。この例では、環状部材24付きの人工まつげ本体部10をピンセット60で挟んで、次いで、矢印25に示すように、環状部材24の開口部24aにまつげ50の一部を通す。その後は、図6に示すように、熱30によって環状部材24を加熱して収縮させて、収縮した環状部材20によって人工まつげ本体部10とまつげ50とを固定することができる。
【0044】
環状部材24が一体となった人工まつげ本体部10の場合、図5に示すように、人工まつげ本体部10を持った形で移動させて、環状部材24をまつげ50に挿入することができるので、環状部材22と人工まつげ本体部10とが別々に構成されているものと比較して、人工まつげ100の取り付けが便利である。環状部材24が一体に構成された人工まつげ本体部10は、例えば、環状部材24と人工まつげ本体部10とを互いに融着させることによって形成することができる。あるいは、人工まつげ本体部10に環状部材24を、接着剤を用いて接着させたものを使用することも可能である。ここでの接着剤の使用は、環状部材24付きの人工まつげ本体部10を製造するための使用であり、人工まつげ本体部10の取り付け時には接着剤は硬化しており、使用者1000の皮膚55に影響を与えるおそれを回避することができるからである。
【0045】
さらには、上述の実施形態では、人工まつげ本体部10がエクステンション用まつげである場合を説明したが、それに限らず、つけまつげのタイプのものを使用することも可能である。図7(a)及び(b)は、つけまつげタイプの人工まつげ本体部15を、使用者1000のまつげ50に取り付ける方法を示している。
【0046】
まず、図7(a)に示すように、支持部14と支持部14から延びた人工まつげ部12とを備えた人工まつげ本体部(つけまつげタイプ)15を準備し、それを矢印40のようにまつげ50の方に近づける。そして、図7(b)に示すように、環状部材20を用いて、人工まつげ本体部15の人工まつげ部12とまつげ50とを固定する。
【0047】
この例では、人工まつげ本体部15の両端部と中央部とに、環状部材20を用いている。より具体的には、人工まつげ本体部15の両端部に2個ずつ環状部材20を用い、中央部に3個の環状部材20を用いている。図8は、人工まつげ本体部15の両端部における環状部材20の固定の様子を模式的に示す拡大図である。
【0048】
また、図9(a)及び(b)に示すようなショートタイプのつけまつげ(人工まつげ本体部)17を、環状部材20によってまつげ50に取り付けることも可能である。ショートタイプのつけまつげ17は、複数の人工まつげ部13(13L、13S)から構成されている。図示したショートタイプのつけまつげ17は、3本の人工まつげ部13からなり、1本の長いもの13Lと2本の短いもの13Sとを含むが、本数および長さは適宜好適なものを採用すればよい。
【0049】
まず、図9(a)に示すように、ショートタイプのつけまつげ17を準備して、矢印40に示すようにまつげ50の方に近づける。次いで、環状部材20を介して、ショートタイプのつけまつげ17をまつげ50に固定する。例えば、図10に示すように、つけまつげ17の根本部分を環状部材20でまつげ50に固定してもよいし、あるいは、図11に示すように、つけまつげ17の人工まつげ部13Lを環状部材20でまつげ50に固定してもよい。
【0050】
加えて、環状部材20(22)は、熱収縮性材料のものを説明したが、それに限らず、人工まつげ本体部10(又は15、17)をまつげ50に固定できるのであれば、他の収縮性材料を用いることも可能である。例えば、図12に示すように、伸縮性を有するゴム材料(例えば、シリコンゴムなどの伸縮性材料)からなる環状部材26を用いて、人工まつげ本体部10をまつげ50に固定することも可能である。この場合、ピンセット60Bで開口部26aを広げながら、ピンセット60Aで人工まつげ本体部10を、その広がった開口部26aに挿入する。その後、ピンセット60Bを外すと、環状部材26が縮んで両者(10、50)は固定される。
【0051】
また、図13(a)に示すように、人工まつげ本体部10の一部(根本部)に接続された帯状バンド部28を備えた人工まつげ(エクステンション)150の構成に改変することも可能である。エクステンション150の帯状バンド部28は、収縮性材料(典型的には、熱収縮性材料)から構成されている。そして、図13(b)に示すように、エクステンション150の帯状バンド部28をまつげ50に巻き付けることによって環状部材29を構築し、そして、その環状部材29を収縮させることにより、人工まつげ本体部10とまつげ50とを固定することができる。
【0052】
加えて、本実施形態の構成において、人工まつげ本体部10が樹脂から構成されている場合において、そして、銀イオン(Ag+)は、樹脂に分散した構成にすることも可能である。銀イオンが抗菌効果を有することは知られているが、エクステンションを構成する樹脂に含有された銀イオンが抗菌効果を有するかについては、本願発明者が実験を行い、エクステンションに含有した形態において抗菌性を示すことを確認した。銀イオンは、樹脂(例えば、PBT)に配合され、銀イオンの配合割合(質量%)は、10%以下であり、典型的には5%または5%程度である。
【0053】
本実施形態の人工まつげ本体部10に銀イオンが含有されている場合、その抗菌効果により、細菌(雑菌)の繁殖を抑制することができる。すなわち、エクステンションに抗菌性を持たせることができる。したがって、抗菌性を有するエクステンションの場合、それを長時間まつげ50に付けていても、細菌の増殖による弊害を抑えることができる。加えて、人工まつげ本体部10でなく、環状部材20(あるいは、人工まつげ本体部10と環状部材20の両方に)に銀イオンを含有させることも可能である。
【0054】
なお、銀イオンは、各種の細菌の細胞に強く吸着し、細菌の細胞酵素をブロッキングして死滅させることができる。したがって、銀イオンによって細菌の繁殖を制御することができる。また、銀イオンは、抗菌効果が比較的強い特徴を有するとともに、人体に対して極めて安全性が高いという特徴を有しており、したがって、エクステンションが間違って人間の口に入ったとしても、銀イオンによる問題は実質的に生じない。
【0055】
抗菌性を有する銀イオン(Ag+)は、例えば、銀イオン水、銀ナノ粒子などの形態で利用することができる。銀イオン(Ag+)は、原子としての銀(Ag)から電子が外れた陽イオンとして存在している銀イオンのことであり、大きさは銀原子とほぼ同じで200ピコメートル程度のいわゆる原子の大きさである。銀イオンは、例えば、銀を水中にて電気分解で溶出させることによって生成させることができる。銀イオン水の場合、銀イオンは水分子の中で単独遊離しており、基本的には水の中にイオン状態で存在する。銀イオンの主な製法としては、水中の純銀電極に電流を流して銀イオンを発生させる電気分解法と、銀イオン成分を含む化学薬品を水に添加する薬剤法の2種を挙げることができる。銀ナノ粒子は、銀をナノメートルのオーダーにした粒子である。また、鉱物であるアルミナシリカに微粒子化した銀イオンを保持させた銀ナノ粒子を用いることも可能である。
【0056】
また、抗菌材料として銀イオン(Ag+)を人工まつげ本体部10及び/又は環状部材20に配合した改変例について説明したが、抗菌効果を奏する条件において、他の抗菌材料を人工まつげ本体部10及び/又は環状部材20に配合することも可能である。例えば、銀イオンに代えて(または、銀イオンとともに)、酸化チタンを人工まつげ本体部10に配合させることができる。なお、銀イオン、酸化チタンの他の抗菌材料を用いることも可能である。抗菌材料としては、無機系抗菌剤(金属イオンの静菌作用を利用したもの)、有機系抗菌剤(有機物を利用した抗菌剤。合成系抗菌剤または天然系抗菌剤)を挙げることができる。
【0057】
なお、上述したエクステンション100(または150)では、主に、人工まつげ本体部10の断面が円形であるもので説明したが、それに限らず、楕円形(または実質的に楕円形または長円形)のものであっても構わない。加えて、人工まつげ本体部10の断面を多面形(六角形、八角形など)にすることも可能であるし、断面を星形(六角形の星形、八角形の星形)にすることも可能である。また、人工まつげ本体部10の表面がザラザラになるように加工してもよい。また、人工まつげ本体部10に貫通孔を形成することも可能である。人工まつげ本体部10に溝を形成した場合や貫通孔を形成した場合、人工まつげ本体部10の重さ(質量)を軽くすることができるという効果を得ることができる。
【0058】
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、上述した実施形態では、環状部材22に熱を加えることによって、環状部材22を収縮させたが、熱に代えて、超音波のエネルギーを環状部材22に与えて、そのエネルギー(超音波エネルギー)によって環状部材22を収縮させることができる。環状部材22を基準にすると、超音波エネルギーも振動させるという点では熱を加えていることに対応するが、超音波エネルギーを加える手法には、作業者の手が熱くならない、火傷をしない等のメリットを得ることができる。超音波エネルギーを加える場合、ピンセットの先端、アイロンまたはコテの先端に超音波を発生させる素子を配置しておき、当該先端で環状部材22を挟むことにより、環状部材22に超音波エネルギーを与えて、環状部材22を収縮させることができる。
【0059】
また、図3(b)などの工程において、液体(例えば、水、又は、水よりも粘度が大きい液体(典型的には、液状の化粧品))を用いて、人工まつげ本体部10、環状部材22、まつげ50のうちの少なくとも2つ(または、それら全部)を仮止めすることも可能である。そのような仮止め可能な粘度を持った液体(例えば、水、又は、液状の化粧品)を用いて、それらの部材(10又は22)、まつげ50を仮止めできれば、人工まつげ100の取り付け者(作業者)の作業が楽になることがある。また、そのような仮止めに、仮止め用として微量の接着剤を用いたとしても、固定については環状部材20で行うので構わないし、そして、そのような仮止め用の接着剤に医療用の接着剤を用いたとしても微量であるので、コスト低減を図ることができる。また、本実施形態のエクステンションが抗菌材料を含有しており、その抗菌材料が親水性を有している場合、その抗菌材料が人工まつげ本体部10の表面に存在しているときには、その人工まつげ本体部10の表面によって液体を保持する力が増えるので、仮止め作業も行い易くすることができる。さらに、人工まつげ本体部10に溝が形成されていたり、人工まつげ本体部10の表面がザラザラになるように加工されている場合、人工まつげ本体部10の表面における表面積が増えていることから、その表面張力によって液体(水や、液状の化粧品)を保持する力が増えるので、仮止め作業も行い易いという利点もある。
【0060】
また、上述した実施形態においては、使用者(装着者)1000のまつげ50に、本実施形態のエクステンション(100、150)を取り付ける例を示したが、まつげ50は、つけまつげのまつげ部分であってもよい。すなわち、人間のまつげでなく、つけまつげのまつげ部分50に、本実施形態のエクステンションを取り付けることによって、使用者の好みに応じた独自のつけまつげを作製することができる。また、エクステンションの取り付けの練習として、つけまつげのまつげ部分50にエクステンション100(または150)を取り付ける場合もあり得る。つけまつげのまつげ部分50にエクステンション100(または150)を付ける場合でも、上述した本実施形態の構成の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明によれば、接着剤で長期的に固定するというものと異なり、物理的に結束するという固定方法による人工まつげ(まつげエクステンション、つけまつげ)を提供することができる。
【符号の説明】
【0062】
10 人工まつげ本体部
12 人工まつげ部
13(13L、13S) 人工まつげ部
14 支持部
15 人工まつげ本体部(つけまつげタイプ)
17 人工まつげ本体部(ショートタイプのつけまつげ)
20、22 環状部材
22a 開口部
24 環状部材
24a 開口部
26 環状部材
26a 開口部
28 帯状バンド部
29 環状部材
30 熱
50 まつげ(まつげ部分)
55 皮膚(まぶた)
60 ピンセット
100 人工まつげ
150 エクステンション
1000 使用者
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工まつげに関し、特に、接着剤を用いずに取り付け可能な人工まつげに関する。
【背景技術】
【0002】
まつげに長さやボリュームを与え、より大きく、美しく、魅力的な目元を演出するためのアイテムの一つとして、つけまつげがある。つけまつげは、複数本の人工まつげを一纏めにして、その末端に接着部を設け、その接着部を使用者のまぶたに付けることによって、使用者のまつげに長さやボリュームを与えることができる(例えば、特許文献1、2など)。つけまつげは、使用者の皮膚に接着するため、装着感が悪く、場合によっては皮膚がかぶれるおそれがある。
【0003】
これに対して、近年では、一本のまつげとほぼ同等の形状で長さや太さにボリュームを持たせた所謂エクステンションと呼ばれる人工まつげが提案されている(例えば、特許文献3など)。このエクステンション(人工まつげ)は、まぶたには接着せずに、接着剤を用いてまつげに直接接着するため、装着感が良く、皮膚がかぶれるおそれが少ない。また、エクステンションは、まつげ一本に対して一本ずつ接着するので、つけまつげに比べて自然な感じでまつげに長さやボリュームを与えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−231632号公報
【特許文献2】特開2005−146500号公報
【特許文献3】特開2010−24579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、エクステンションは、接着剤を使ってまつげに接着するので、皮膚(まぶた)に接着剤成分が接触するつけまつげと比較すると、皮膚がかぶれるおそれを低減することができる。しかしながら、接着剤に対するアレルギー反応により皮膚がかぶれやすい使用者の場合、皮膚(まぶた)でなくまつげに接着剤を付着させるといっても、その接着剤の揮発物質又は固まった接着剤によって皮膚がかぶれてしまう可能性がある。また、皮膚がかぶれ難い医療用の接着剤も存在するが、そのような接着剤は必ずしもかぶれないということではなくかぶれにくいというだけのことであり、まつげエクステンション業界とつけまつげ業界では一般的でない。さらには、そのような医療用の接着剤は、まつげエクステンション業界とつけまつげ業界における典型的な接着剤のものと比較して約100倍も原材料費の値段がするので、コストの面で問題が生じることがある。
【0006】
さらには、接着剤を使用することによって、皮膚のかぶれは生じなくても、接着剤から発する臭いが、使用者によっては不快感を与えたり、くしゃみや鼻水の原因となることもある。それは装着される側と装着を行う技術者の両方に与える問題である。しかしながら、エクステンションは、接着剤がなければまつげに取り付けることはできず、そのような不快感は甘受せざるを得ない。また、接着面に油分や汚れが付着していると、エクステンションを接着させても、すぐ外れてしまうという問題もあった。
【0007】
本願発明者は、そのようなエクステンションの問題点に気づき、鋭意検討しながら、従来とは異なる視点で、当該問題点の解決を試みた。本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、接着剤を用いずに取り付け可能な人工まつげを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る人工まつげは、まつげの長さを延長する人工まつげであり、人工まつげ本体部と、前記人工まつげ本体部とまつげとを連結する環状部材とを備え、前記環状部材は、収縮性材料から構成されている。
【0009】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部は、エクステンション用まつげである。
【0010】
ある好適な実施形態において、前記環状部材は、熱によって収縮する熱収縮性樹脂から構成されている。
【0011】
ある好適な実施形態において、前記環状部材は、ゴム材料から構成されている。
【0012】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部と、前記環状部材とは一体となって構成されている。
【0013】
ある好適な実施形態において、前記環状部材は、1本の前記人工まつげに複数個設けられている。
【0014】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部には、抗菌材料が含有されている。
【0015】
ある好適な実施形態において、前記環状部材には、抗菌材料が含有されている。
【0016】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部は、着色された樹脂から構成されている。
【0017】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部は、天然素材の材料から構成されている。
【0018】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部には、銀イオンが含有されている。
【0019】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部は、樹脂から構成されており、前記抗菌材料は、銀イオンであり、前記銀イオンは、前記樹脂に分散されている。
【0020】
本発明に係る人工まつげの取り付け方法は、人工まつげ本体部と、収縮性材料から構成された環状部材とを用意する工程と、前記人工まつげ本体部を、まつげに近接させる工程と、前記環状部材の開口部の中に、前記人工まつげ本体部と前記まつげとの重なり部位を配置する工程と、前記環状部材を収縮させることによって、前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程とを含む。
【0021】
ある好適な実施形態において、前記環状部材は、熱によって収縮する熱収縮性樹脂フィルムから構成されており、前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程において、前記環状部材は加熱器具の熱によって収縮し、それによって前記人工まつげ本体部と前記まつげとを連結する。
【0022】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程において、前記環状部材は超音波のエネルギーによって収縮し、それによって前記人工まつげ本体部と前記まつげとを連結する。
【0023】
ある好適な実施形態において、前記重なり部位を配置する工程において、液体を用いて、前記人工まつげ本体部を、前記まつげおよび前記環状部材の少なくとも一方と仮止めすることを実行する。
【0024】
前記人工まつげ本体部および前記環状部材の少なくとも一方には、抗菌材料が含有されている。
【0025】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部は、エクステンション用まつげである。
【0026】
ある好適な実施形態において、前記環状部材は、前記人工まつげ本体部と一体の構成となっている。
【0027】
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程において、接着剤を使用せずに前記人工まつげ本体部と前記まつげとを連結する。
【発明の効果】
【0028】
本発明の人工まつげによれば、人工まつげ本体部とまつげとを、収縮性材料から構成された環状部材によって連結するので、接着剤を用いずに、まつげに人工まつげ本体部(例えば、エクステンション用人工まつげ)を取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係る人工まつげ100を取り付けた様子を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る人工まつげ100の構成を示す図である。
【図3】(a)から(c)は、人工まつげ100の取り付け方法を説明する工程図である。
【図4】1本のまつげ50に2つの環状部材20を設けた例を示す図である。
【図5】人工まつげ本体部10と一体の構成となった環状部材24を示す図である。
【図6】人工まつげ本体部10と一体の構成となった環状部材20による固定の様子を示す図である。
【図7】(a)及び(b)は、つけまつげタイプの人工まつげ本体部15をまつげ50に取り付ける方法を説明する図である。
【図8】人工まつげ本体部15の両端部における環状部材20の固定の様子を模式的に示す拡大図である。
【図9】(a)及び(b)は、ショートタイプのつけまつげ17をまつげ50に取り付ける方法を説明する図である。
【図10】つけまつげ17の根本部分を環状部材20でまつげ50に固定する様子を示す図である。
【図11】つけまつげ17の人工まつげ部13Lを環状部材20でまつげ50に固定する様子を示す図である。
【図12】ゴム材料からなる環状部材26を用いて人工まつげ本体部10をまつげ50に固定する様子を示す図である。
【図13】(a)は、人工まつげ150の構成を示す図であり、(b)は、人工まつげ150をまつげ50に取り付けた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本願発明者は、接着剤を使ってまつげに接着するというエクステンションの技術常識に対して、異なる視点で思考を行った。エクステンションの接着では、医療用の低刺激の接着剤を用いるという選択肢もあるが、そうではなく、接着剤を用いずにエクステンションを取り付ける手法を鋭意検討し、本発明に至った。
【0031】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
【0032】
図1および図2を参照しながら、本発明の実施形態に係る人工まつげ100について説明する。図1は、本実施形態の人工まつげ100を、使用者1000のまつげ50に取り付けた様子を示す図である。また、図2は、本実施形態の人工まつげ100の構成を示す図である。
【0033】
本実施形態の人工まつげ100は、使用者1000のまつげ50の長さを延長する人工まつげであり、人工まつげ本体部10と、人工まつげ本体部10とまつげ50とを連結する環状部材20とを備えている。本実施形態の人工まつげ本体部10は、エクステンション用人工まつげである。また、本実施形態の環状部材20は、収縮性材料(例えば、熱収縮性樹脂材料)から構成されており、収縮した環状部材20によって、人工まつげ本体部10は、皮膚55(ここでは、まぶたの一部)から延びたまつげ50に取り付けられている。
【0034】
次に、図3(a)から(c)に示すように、本実施形態の人工まつげ100の取り付け方法について説明する。ここでは、便宜上、収縮前の環状部材(リング部材)を「22」と表記し、収縮後の環状部材(締結部材、または、固定部材)を「20」と表記する。
【0035】
まず、図3(a)に示すように、まつげ50に近接するように、本実施形態の人工まつげ100の本体となる人工まつげ本体部10を配置する。人工まつげ本体部10は、例えばピンセットで挟まれて、まつげ50の近くに配置される。
【0036】
本実施形態の人工まつげ本体部10は、例えば、樹脂(典型的には、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル、アクリル、塩化ビニール、ナイロン)から構成されており、人工まつげ本体部10の長さは、例えば5mm〜20mmであり、直径(または厚さ)は例えば0.07mm〜0.3mmである。人工まつげ本体部10は、黒色の他、着色された材料から構成されていてもよい。人工まつげ本体部10は、例えば、ダークブラウン、パープル、ブルー、ピンク、シルバー、グリーン、ライトオレンジ、ライトゴールド、レッド、ワインレッド、ホワイト、イエローなどの色にすることができ、それによって、カラーエクステンションを実現することが可能である。また、人工まつげ本体部10と称しているが、人工的にまつげの長さを延長するという意味であるので、構成材料は人工材料(樹脂など)に限らず、天然素材の材料(例えば、動物由来の材料(典型的には、人毛、獣毛(ミンクなどの毛)、または、シルク)、植物由来の材料(典型的には綿))を使用することも可能である。
【0037】
次に、図3(b)に示すように、まつげ50の一部(例えば、中央部から先端部)に、人工まつげ本体部10を接触させ、まつげ50と人工まつげ本体部10との重なり部位に、環状部材22を配置する。環状部材22は、熱収縮性材料(例えば、塩化ビニール、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン)から構成されており、環状部材22に熱(矢印30)を加えると、環状部材22は収縮する。環状部材22は、熱収縮性樹脂フィルムをリング状にした構造のものを使用することができる。
【0038】
図3(b)に示した例では、環状部材22の開口部22aの中に、まつげ50の一部と人工まつげ本体部10の一部を配置し、そこに、加熱器具(不図示)を用いて矢印30のように熱を加える。熱は、例えば、ドライヤーの熱を使うことができるが、それ以外の熱(例えば、ランプ(典型的には、白熱灯、LED光源など)の熱、ヒーターの熱など)を使用しても構わない。ここでは、環状部材22を、矢印25のように人工まつげ本体部10を通してまつげ50の方にセットしている。これ以外にも、まつげ50の一部(例えば、先端)に環状部材22をセットして、セットした環状部材22の開口部22aの中に、人工まつげ本体部10の一部を挿入するようにしてもよい。
【0039】
続いて、環状部材22に熱を加えると、図3(c)に示すように、環状部材22は収縮して、その結果、収縮した環状部材20は、人工まつげ本体部10とまつげ50とを連結する。すなわち、環状部材22を加熱することによって、人工まつげ本体部10とまつげ50が環状部材20で固定される。
【0040】
本実施形態の構成によれば、環状部材20によって、人工まつげ本体部10をまつげ50に取り付けることができるので、接着剤を用いずに取り付けることができる人工まつげ100を実現することができる。なお、上述した説明では、上まつげ50に人工まつげ本体部10を取り付ける例を示したが、下まつげに人工まつげ本体部10を取り付けても構わない。
【0041】
ここで、環状部材22の内径(開口部22aの直径)および外径は、使用する様式に合わせて好適なものを決定することができる。環状部材22の内径(開口部22aの直径)は、まつげ50と人工まつげ本体部10との両方が挿入できる程度の寸法(例えば、直径0.2mm以上)が必要である。また、環状部材22は加熱後に収縮して、まつげ50と人工まつげ本体部10とを束ねることができる程度の開口部22aの寸法(例えば、直径1mm以下)であることが求められる。
【0042】
上述の実施形態では、1本のまつげ50に1つの環状部材20(又は22)を設けたが、それに限らず、複数の環状部材20を設けることも可能である。図4に示した例では、1本のまつげ50に2つの環状部材20(20A、20B)を設けている。このように複数の環状部材20を設けると、取り付ける手間はかかるものの、まつげ50と人工まつげ本体部10との結合力は向上し、したがって、人工まつげ本体部10が取れるまでの期間を長くすることができる。
【0043】
また、上述の実施形態の構成では、人工まつげ本体部10と、環状部材20(22)を独立した部材で構成したが、それに限らない。図5に示すように、人工まつげ本体部10に一体となって構成された環状部材24を用いることも可能である。この例では、環状部材24付きの人工まつげ本体部10をピンセット60で挟んで、次いで、矢印25に示すように、環状部材24の開口部24aにまつげ50の一部を通す。その後は、図6に示すように、熱30によって環状部材24を加熱して収縮させて、収縮した環状部材20によって人工まつげ本体部10とまつげ50とを固定することができる。
【0044】
環状部材24が一体となった人工まつげ本体部10の場合、図5に示すように、人工まつげ本体部10を持った形で移動させて、環状部材24をまつげ50に挿入することができるので、環状部材22と人工まつげ本体部10とが別々に構成されているものと比較して、人工まつげ100の取り付けが便利である。環状部材24が一体に構成された人工まつげ本体部10は、例えば、環状部材24と人工まつげ本体部10とを互いに融着させることによって形成することができる。あるいは、人工まつげ本体部10に環状部材24を、接着剤を用いて接着させたものを使用することも可能である。ここでの接着剤の使用は、環状部材24付きの人工まつげ本体部10を製造するための使用であり、人工まつげ本体部10の取り付け時には接着剤は硬化しており、使用者1000の皮膚55に影響を与えるおそれを回避することができるからである。
【0045】
さらには、上述の実施形態では、人工まつげ本体部10がエクステンション用まつげである場合を説明したが、それに限らず、つけまつげのタイプのものを使用することも可能である。図7(a)及び(b)は、つけまつげタイプの人工まつげ本体部15を、使用者1000のまつげ50に取り付ける方法を示している。
【0046】
まず、図7(a)に示すように、支持部14と支持部14から延びた人工まつげ部12とを備えた人工まつげ本体部(つけまつげタイプ)15を準備し、それを矢印40のようにまつげ50の方に近づける。そして、図7(b)に示すように、環状部材20を用いて、人工まつげ本体部15の人工まつげ部12とまつげ50とを固定する。
【0047】
この例では、人工まつげ本体部15の両端部と中央部とに、環状部材20を用いている。より具体的には、人工まつげ本体部15の両端部に2個ずつ環状部材20を用い、中央部に3個の環状部材20を用いている。図8は、人工まつげ本体部15の両端部における環状部材20の固定の様子を模式的に示す拡大図である。
【0048】
また、図9(a)及び(b)に示すようなショートタイプのつけまつげ(人工まつげ本体部)17を、環状部材20によってまつげ50に取り付けることも可能である。ショートタイプのつけまつげ17は、複数の人工まつげ部13(13L、13S)から構成されている。図示したショートタイプのつけまつげ17は、3本の人工まつげ部13からなり、1本の長いもの13Lと2本の短いもの13Sとを含むが、本数および長さは適宜好適なものを採用すればよい。
【0049】
まず、図9(a)に示すように、ショートタイプのつけまつげ17を準備して、矢印40に示すようにまつげ50の方に近づける。次いで、環状部材20を介して、ショートタイプのつけまつげ17をまつげ50に固定する。例えば、図10に示すように、つけまつげ17の根本部分を環状部材20でまつげ50に固定してもよいし、あるいは、図11に示すように、つけまつげ17の人工まつげ部13Lを環状部材20でまつげ50に固定してもよい。
【0050】
加えて、環状部材20(22)は、熱収縮性材料のものを説明したが、それに限らず、人工まつげ本体部10(又は15、17)をまつげ50に固定できるのであれば、他の収縮性材料を用いることも可能である。例えば、図12に示すように、伸縮性を有するゴム材料(例えば、シリコンゴムなどの伸縮性材料)からなる環状部材26を用いて、人工まつげ本体部10をまつげ50に固定することも可能である。この場合、ピンセット60Bで開口部26aを広げながら、ピンセット60Aで人工まつげ本体部10を、その広がった開口部26aに挿入する。その後、ピンセット60Bを外すと、環状部材26が縮んで両者(10、50)は固定される。
【0051】
また、図13(a)に示すように、人工まつげ本体部10の一部(根本部)に接続された帯状バンド部28を備えた人工まつげ(エクステンション)150の構成に改変することも可能である。エクステンション150の帯状バンド部28は、収縮性材料(典型的には、熱収縮性材料)から構成されている。そして、図13(b)に示すように、エクステンション150の帯状バンド部28をまつげ50に巻き付けることによって環状部材29を構築し、そして、その環状部材29を収縮させることにより、人工まつげ本体部10とまつげ50とを固定することができる。
【0052】
加えて、本実施形態の構成において、人工まつげ本体部10が樹脂から構成されている場合において、そして、銀イオン(Ag+)は、樹脂に分散した構成にすることも可能である。銀イオンが抗菌効果を有することは知られているが、エクステンションを構成する樹脂に含有された銀イオンが抗菌効果を有するかについては、本願発明者が実験を行い、エクステンションに含有した形態において抗菌性を示すことを確認した。銀イオンは、樹脂(例えば、PBT)に配合され、銀イオンの配合割合(質量%)は、10%以下であり、典型的には5%または5%程度である。
【0053】
本実施形態の人工まつげ本体部10に銀イオンが含有されている場合、その抗菌効果により、細菌(雑菌)の繁殖を抑制することができる。すなわち、エクステンションに抗菌性を持たせることができる。したがって、抗菌性を有するエクステンションの場合、それを長時間まつげ50に付けていても、細菌の増殖による弊害を抑えることができる。加えて、人工まつげ本体部10でなく、環状部材20(あるいは、人工まつげ本体部10と環状部材20の両方に)に銀イオンを含有させることも可能である。
【0054】
なお、銀イオンは、各種の細菌の細胞に強く吸着し、細菌の細胞酵素をブロッキングして死滅させることができる。したがって、銀イオンによって細菌の繁殖を制御することができる。また、銀イオンは、抗菌効果が比較的強い特徴を有するとともに、人体に対して極めて安全性が高いという特徴を有しており、したがって、エクステンションが間違って人間の口に入ったとしても、銀イオンによる問題は実質的に生じない。
【0055】
抗菌性を有する銀イオン(Ag+)は、例えば、銀イオン水、銀ナノ粒子などの形態で利用することができる。銀イオン(Ag+)は、原子としての銀(Ag)から電子が外れた陽イオンとして存在している銀イオンのことであり、大きさは銀原子とほぼ同じで200ピコメートル程度のいわゆる原子の大きさである。銀イオンは、例えば、銀を水中にて電気分解で溶出させることによって生成させることができる。銀イオン水の場合、銀イオンは水分子の中で単独遊離しており、基本的には水の中にイオン状態で存在する。銀イオンの主な製法としては、水中の純銀電極に電流を流して銀イオンを発生させる電気分解法と、銀イオン成分を含む化学薬品を水に添加する薬剤法の2種を挙げることができる。銀ナノ粒子は、銀をナノメートルのオーダーにした粒子である。また、鉱物であるアルミナシリカに微粒子化した銀イオンを保持させた銀ナノ粒子を用いることも可能である。
【0056】
また、抗菌材料として銀イオン(Ag+)を人工まつげ本体部10及び/又は環状部材20に配合した改変例について説明したが、抗菌効果を奏する条件において、他の抗菌材料を人工まつげ本体部10及び/又は環状部材20に配合することも可能である。例えば、銀イオンに代えて(または、銀イオンとともに)、酸化チタンを人工まつげ本体部10に配合させることができる。なお、銀イオン、酸化チタンの他の抗菌材料を用いることも可能である。抗菌材料としては、無機系抗菌剤(金属イオンの静菌作用を利用したもの)、有機系抗菌剤(有機物を利用した抗菌剤。合成系抗菌剤または天然系抗菌剤)を挙げることができる。
【0057】
なお、上述したエクステンション100(または150)では、主に、人工まつげ本体部10の断面が円形であるもので説明したが、それに限らず、楕円形(または実質的に楕円形または長円形)のものであっても構わない。加えて、人工まつげ本体部10の断面を多面形(六角形、八角形など)にすることも可能であるし、断面を星形(六角形の星形、八角形の星形)にすることも可能である。また、人工まつげ本体部10の表面がザラザラになるように加工してもよい。また、人工まつげ本体部10に貫通孔を形成することも可能である。人工まつげ本体部10に溝を形成した場合や貫通孔を形成した場合、人工まつげ本体部10の重さ(質量)を軽くすることができるという効果を得ることができる。
【0058】
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、上述した実施形態では、環状部材22に熱を加えることによって、環状部材22を収縮させたが、熱に代えて、超音波のエネルギーを環状部材22に与えて、そのエネルギー(超音波エネルギー)によって環状部材22を収縮させることができる。環状部材22を基準にすると、超音波エネルギーも振動させるという点では熱を加えていることに対応するが、超音波エネルギーを加える手法には、作業者の手が熱くならない、火傷をしない等のメリットを得ることができる。超音波エネルギーを加える場合、ピンセットの先端、アイロンまたはコテの先端に超音波を発生させる素子を配置しておき、当該先端で環状部材22を挟むことにより、環状部材22に超音波エネルギーを与えて、環状部材22を収縮させることができる。
【0059】
また、図3(b)などの工程において、液体(例えば、水、又は、水よりも粘度が大きい液体(典型的には、液状の化粧品))を用いて、人工まつげ本体部10、環状部材22、まつげ50のうちの少なくとも2つ(または、それら全部)を仮止めすることも可能である。そのような仮止め可能な粘度を持った液体(例えば、水、又は、液状の化粧品)を用いて、それらの部材(10又は22)、まつげ50を仮止めできれば、人工まつげ100の取り付け者(作業者)の作業が楽になることがある。また、そのような仮止めに、仮止め用として微量の接着剤を用いたとしても、固定については環状部材20で行うので構わないし、そして、そのような仮止め用の接着剤に医療用の接着剤を用いたとしても微量であるので、コスト低減を図ることができる。また、本実施形態のエクステンションが抗菌材料を含有しており、その抗菌材料が親水性を有している場合、その抗菌材料が人工まつげ本体部10の表面に存在しているときには、その人工まつげ本体部10の表面によって液体を保持する力が増えるので、仮止め作業も行い易くすることができる。さらに、人工まつげ本体部10に溝が形成されていたり、人工まつげ本体部10の表面がザラザラになるように加工されている場合、人工まつげ本体部10の表面における表面積が増えていることから、その表面張力によって液体(水や、液状の化粧品)を保持する力が増えるので、仮止め作業も行い易いという利点もある。
【0060】
また、上述した実施形態においては、使用者(装着者)1000のまつげ50に、本実施形態のエクステンション(100、150)を取り付ける例を示したが、まつげ50は、つけまつげのまつげ部分であってもよい。すなわち、人間のまつげでなく、つけまつげのまつげ部分50に、本実施形態のエクステンションを取り付けることによって、使用者の好みに応じた独自のつけまつげを作製することができる。また、エクステンションの取り付けの練習として、つけまつげのまつげ部分50にエクステンション100(または150)を取り付ける場合もあり得る。つけまつげのまつげ部分50にエクステンション100(または150)を付ける場合でも、上述した本実施形態の構成の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明によれば、接着剤で長期的に固定するというものと異なり、物理的に結束するという固定方法による人工まつげ(まつげエクステンション、つけまつげ)を提供することができる。
【符号の説明】
【0062】
10 人工まつげ本体部
12 人工まつげ部
13(13L、13S) 人工まつげ部
14 支持部
15 人工まつげ本体部(つけまつげタイプ)
17 人工まつげ本体部(ショートタイプのつけまつげ)
20、22 環状部材
22a 開口部
24 環状部材
24a 開口部
26 環状部材
26a 開口部
28 帯状バンド部
29 環状部材
30 熱
50 まつげ(まつげ部分)
55 皮膚(まぶた)
60 ピンセット
100 人工まつげ
150 エクステンション
1000 使用者
【特許請求の範囲】
【請求項1】
まつげの長さを延長する人工まつげであって、
人工まつげ本体部と、
前記人工まつげ本体部とまつげとを連結する環状部材と
を備え、
前記環状部材は、収縮性材料から構成されている、人工まつげ。
【請求項2】
前記人工まつげ本体部は、エクステンション用まつげである、請求項1に記載の人工まつげ。
【請求項3】
前記環状部材は、熱によって収縮する熱収縮性樹脂から構成されている、請求項1または2に記載の人工まつげ。
【請求項4】
前記環状部材は、ゴム材料から構成されている、請求項1または2に記載の人工まつげ。
【請求項5】
前記環状部材は、1本の前記人工まつげに複数個設けられている、請求項1から4の何れか一つに記載の人工まつげ。
【請求項6】
前記人工まつげ本体部には、抗菌材料が含有されている、請求項1から5の何れか一つに記載の人工まつげ。
【請求項7】
前記環状部材には、抗菌材料が含有されている、請求項1から6の何れか1つに記載の人工まつげ。
【請求項8】
前記人工まつげ本体部は、着色された樹脂から構成されている、請求項1から7の何れか一つに記載の人工まつげ。
【請求項9】
前記人工まつげ本体部は、天然素材の材料から構成されている、請求項1から5の何れか一つに記載の人工まつげ。
【請求項10】
人工まつげの取り付け方法であって、
人工まつげ本体部と、収縮性材料から構成された環状部材とを用意する工程と、
前記人工まつげ本体部を、まつげに近接させる工程と、
前記環状部材の開口部の中に、前記人工まつげ本体部と前記まつげとの重なり部位を配置する工程と、
前記環状部材を収縮させることによって、前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程と
を含む、取り付け方法。
【請求項11】
前記環状部材は、熱によって収縮する熱収縮性樹脂フィルムから構成されており、
前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程において、前記環状部材は加熱器具の熱によって収縮し、それによって前記人工まつげ本体部と前記まつげとを連結する、請求項10に記載の取り付け方法。
【請求項12】
前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程において、前記環状部材は超音波のエネルギーによって収縮し、それによって前記人工まつげ本体部と前記まつげとを連結する、請求項10に記載の取り付け方法。
【請求項13】
前記重なり部位を配置する工程において、液体を用いて、前記人工まつげ本体部を、前記まつげおよび前記環状部材の少なくとも一方と仮止めすることを実行する、請求項10から12の何れか1つに記載の取り付け方法。
【請求項14】
前記人工まつげ本体部および前記環状部材の少なくとも一方には、抗菌材料が含有されている、請求項11から13の何れか1つに記載の人工まつげ。
【請求項15】
前記人工まつげ本体部は、エクステンション用まつげである、請求項10から14の何れか一つ記載の取り付け方法。
【請求項16】
前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程において、接着剤を使用せずに前記人工まつげ本体部と前記まつげとを連結する、請求項10から15の何れか一つに記載の取り付け方法。
【請求項1】
まつげの長さを延長する人工まつげであって、
人工まつげ本体部と、
前記人工まつげ本体部とまつげとを連結する環状部材と
を備え、
前記環状部材は、収縮性材料から構成されている、人工まつげ。
【請求項2】
前記人工まつげ本体部は、エクステンション用まつげである、請求項1に記載の人工まつげ。
【請求項3】
前記環状部材は、熱によって収縮する熱収縮性樹脂から構成されている、請求項1または2に記載の人工まつげ。
【請求項4】
前記環状部材は、ゴム材料から構成されている、請求項1または2に記載の人工まつげ。
【請求項5】
前記環状部材は、1本の前記人工まつげに複数個設けられている、請求項1から4の何れか一つに記載の人工まつげ。
【請求項6】
前記人工まつげ本体部には、抗菌材料が含有されている、請求項1から5の何れか一つに記載の人工まつげ。
【請求項7】
前記環状部材には、抗菌材料が含有されている、請求項1から6の何れか1つに記載の人工まつげ。
【請求項8】
前記人工まつげ本体部は、着色された樹脂から構成されている、請求項1から7の何れか一つに記載の人工まつげ。
【請求項9】
前記人工まつげ本体部は、天然素材の材料から構成されている、請求項1から5の何れか一つに記載の人工まつげ。
【請求項10】
人工まつげの取り付け方法であって、
人工まつげ本体部と、収縮性材料から構成された環状部材とを用意する工程と、
前記人工まつげ本体部を、まつげに近接させる工程と、
前記環状部材の開口部の中に、前記人工まつげ本体部と前記まつげとの重なり部位を配置する工程と、
前記環状部材を収縮させることによって、前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程と
を含む、取り付け方法。
【請求項11】
前記環状部材は、熱によって収縮する熱収縮性樹脂フィルムから構成されており、
前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程において、前記環状部材は加熱器具の熱によって収縮し、それによって前記人工まつげ本体部と前記まつげとを連結する、請求項10に記載の取り付け方法。
【請求項12】
前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程において、前記環状部材は超音波のエネルギーによって収縮し、それによって前記人工まつげ本体部と前記まつげとを連結する、請求項10に記載の取り付け方法。
【請求項13】
前記重なり部位を配置する工程において、液体を用いて、前記人工まつげ本体部を、前記まつげおよび前記環状部材の少なくとも一方と仮止めすることを実行する、請求項10から12の何れか1つに記載の取り付け方法。
【請求項14】
前記人工まつげ本体部および前記環状部材の少なくとも一方には、抗菌材料が含有されている、請求項11から13の何れか1つに記載の人工まつげ。
【請求項15】
前記人工まつげ本体部は、エクステンション用まつげである、請求項10から14の何れか一つ記載の取り付け方法。
【請求項16】
前記人工まつげ本体部と前記まつげを固定する工程において、接着剤を使用せずに前記人工まつげ本体部と前記まつげとを連結する、請求項10から15の何れか一つに記載の取り付け方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−92491(P2012−92491A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−29381(P2012−29381)
【出願日】平成24年2月14日(2012.2.14)
【分割の表示】特願2011−189310(P2011−189310)の分割
【原出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(506366068)株式会社松風 (5)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年2月14日(2012.2.14)
【分割の表示】特願2011−189310(P2011−189310)の分割
【原出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(506366068)株式会社松風 (5)
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