説明

人工呼吸用マスク、人工呼吸用マスクの配置、人工呼吸システムおよび人工呼吸用マスクのパッケージユニット

【課題】人工呼吸用マスク、このマスクの配置、このマスクを含む人工呼吸システムを提供する。
【解決手段】患者に人工呼吸を行うための人工呼吸用マスク1において、患者にマスク1を固締するために、鼻被覆チャンバ2の鼻翼部4,5および鼻背部6に、それぞれ、第1および第2の固締用タブ11,12ならびに第3の固締用タブ13を設ける。また、人工呼吸用マスクの配置として、人工呼吸用マスク1、患者29の頭部に装着される帽子、ならびに人工呼吸用マスク1を患者の頭部に固締するために、固締用タブ11,12,13および帽子と協働する固締手段を設ける。さらに、人工呼吸システムとして、人工呼吸用マスクの配置に、陽圧の空気を連続的に送り込む人工呼吸装置を組み合わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書においては、特許文献1の記載内容をすべて引用する。
【0002】
本発明は、人工呼吸用マスク(以下、単に「マスク」ということがある)、このマスクの配置、このマスクを含む人工呼吸システム(以下、単に「システム」ということがある)、およびこのマスクのパッケージユニットに関する。本発明の人工呼吸用マスクは、特に乳幼児に好適である。
【背景技術】
【0003】
人工呼吸用マスクは、特に集中治療室における人工呼吸の際に用いられる。このような人工呼吸用マスクは、概ねどのような形状の鼻に対してもぴったりと合った状態で使用しうるよう、典型的な鼻の形状と大きさに合わせて、種々の形状と大きさのものが製造されている。人工呼吸用マスクは、給排気ポンプとの接続部を有する。また、人工呼吸用マスクは、患者の両鼻翼に対応して、両側にそれぞれ固締用タブを備える。この固締用タブは、フック−ループストリップ(面ファスナ)等の固締手段を用いて、患者の頭部に固締される。
【0004】
しかし、人工呼吸用マスクは、例えば患者が動いたときには、鼻背部分において、顔面から持ち上がりやすい。すると、人工呼吸用の空気は、マスクの外に流出することとなり、人工呼吸用マスクは、機能に係る信頼性が保たれなくなる。すなわち、患者が動くと、マスクと給排気ポンプとをつなぐ接続ホースに引張力が働き、マスクの少なくとも一部が患者の顔面から離間することとなるが、このような事態は、当然回避されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】ドイツ国実用新案登録第0959263号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、上記の欠点を解消すべく改良された人工呼吸用マスクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題は、請求項1に記載の特徴をもつ人工呼吸用マスク、および/または請求項6に記載の特徴をもつ人工呼吸用マスクの配置、および/または請求項9に記載の特徴をもつ人工呼吸システム、および/または請求項12に記載の特徴をもつ人工呼吸用マスクのパッケージユニットによって実現される。
【0008】
本発明によれば、患者に人工呼吸を行うための人工呼吸用マスクであって、鼻被覆チャンバ(以下、単に「チャンバ」ということがある)と、この鼻被覆チャンバの鼻翼部および鼻背部にそれぞれ設けられた、第1および第2の固締用タブならびに第3の固締用タブを含む少なくとも3つの固締用タブとを備える人工呼吸用マスクが提供される。
【0009】
また、本発明によれば、前記人工呼吸用マスク、患者の頭部に装着される帽子、ならびに人工呼吸用マスクを患者の頭部に固締するために前記固締用タブおよび帽子と協働する複数の固締手段を備える人工呼吸用マスクの配置も提供される。
【0010】
さらに、本発明によれば、前記人工呼吸用マスクの配置、および陽圧の空気を連続的に送り込む人工呼吸装置を含む人工呼吸システムも提供される。
【0011】
最後に、本発明によれば、周縁部に溝を有する前記人工呼吸用マスクと、この人工呼吸用マスクを患者の顔面に密接させるために、前記溝の少なくとも一部に収容される封止手段と、人工呼吸用マスクを用いるまで前記封止手段を覆う保護フィルムとからなるパッケージユニットも提供される。
【0012】
本発明の技術的思想の核心は、鼻被覆チャンバの鼻背部に、前記第3の固締用タブを設けたことにある。この結果、公知の人工呼吸用マスクに比べて、患者の顔面に常時密接することが保証され、マスクの装着に係る信頼性と心地よさが、顕著に増大する。
【0013】
本発明の好ましい態様は、引用形式請求項、および以下の発明を実施するための形態の欄に記載してある。
【0014】
本発明の好ましい態様によれば、前記第1および第2の固締用タブは、ともに、チャンバの両鼻翼部を結ぶ第1の固締軸上に設け、前記第3の固締用タブは、前記第1の固締軸と直交する第2の固締軸上に設ける。このように2つの固締軸を互いに直交させると、マスクは、互いに最も離間した3点で固締され、患者の顔面に密接する。
【0015】
本発明の人工呼吸用マスクは、患者の顔面上に載る周縁部を有するのが好ましい。患者の顔面に対するマスクの接触面積が拡大し、マスク装着時の心地よさが増すとともに、患者の顔面に対するマスクの密着性も高まるからである。
【0016】
本発明の他の好ましい態様によれば、マスクの周縁部に、マスクと患者の顔面との密着性が高まるよう、好ましくはシリコーンゲルからなる封止材を収容する溝を設ける。マスクの装着に係る信頼性が向上するからである。
【0017】
本発明のさらに他の好ましい態様によれば、前記固締用タブは、マスクの周縁部に設ける。マスクの製造が容易になり、モールド用ツールの構造も簡単になって、マスクの製造コストが低下するからである。
【0018】
本発明の好ましい態様に係る人工呼吸用マスクの配置によれば、前記複数の固締手段は、面ファスナである。マスクを患者に迅速、臨機応変、かつ簡便に取り付けることができ、取り扱いが簡単になるからである。
【0019】
本発明の他の好ましい態様によれば、前記各固締手段は、それぞれ、帽子の両耳部および前額部と協働する。マスクは、患者の両耳を結ぶ方向と、患者の前額部を通る方向の2つの方向において固締されることとなり、患者の顔面上で滑らなくなるからである。
【0020】
本発明の好ましい態様に係る人工呼吸システムによれば、帽子は、前額部上に、前記人工呼吸装置の固定装置を備えているのが好ましい。人工呼吸装置を帽子に固定すると、例えば患者が動き、これに伴って人工呼吸装置が動くときでも、マスクが患者の顔面上で滑らなくなるからである。
【0021】
前記固定装置は、面ファスナとするのが好ましい。固定装置を帽子に簡単かつ迅速に固定しうるからである。その結果、人工呼吸システムの取り扱いも簡単かつ迅速になる。
【0022】
本発明の好ましい態様に係るパッケージユニットによれば、前記封止手段はシリコーンゲルである。患者の肌になじみ、マスク装着時の心地よさが増すからである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の好ましい実施形態に係る人工呼吸用マスクの背面図である。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】図1に示す人工呼吸用マスク(固締手段を備えている)の正面図である。
【図4】本発明の好ましい実施形態に係る人工呼吸用マスクの配置の正面図である。
【図5】本発明の好ましい実施形態に係る人工呼吸システムの固定装置を開放した状態を示す正面図である。
【図6】図5に示す固定装置を固定した状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明を、好ましい実施形態および添付の図面を参照して説明する。
【0025】
添付の各図面において、類似の要素、または機能的に等価な要素には、同一の符号を付してある。
【0026】
以下の説明においては、図1および図2を参照する。両図は、それぞれ、特に乳幼児のための人工呼吸用マスク1の背面図および断面図である。
【0027】
人工呼吸用マスク1は、患者の鼻の少なくとも一部を覆う鼻被覆チャンバ2を備えている。チャンバ2は、患者の鼻の幾何形状に適合するように形成する。すなわち、チャンバの形状と容積は、マスク1を患者の顔面に装着したときに、チャンバ2の内部が、概ね、好ましくは完全に、患者の鼻によって充填されるようなものにするのが好ましい。すなわち、マスク1は、患者の鼻を、少なくとも部分的には、形状がぴったりと合うように覆うのが好ましい。チャンバ2の壁体3は、患者の鼻を圧迫することのない形状とするのが好ましい。一方、マスク1全体としては、種々の形状と大きさにすることができる。チャンバ2の壁体3は、多くの患者の鼻に適合しうるよう、軟質で可撓性をもつ材料から形成するのが好ましい。壁体3の材料として特に好適なものは、軟質で弾性に富むシリコーンおよび/またはポリウレタンである。また、マスク1は、使い捨て用品とするのが好ましい。
【0028】
チャンバ2は、好ましくは患者の鼻の両鼻翼に対応する2つの鼻翼部4,5、および患者の鼻の鼻背に対応する鼻背部6を有するのが好ましい。チャンバ2は、さらに、患者の鼻の鼻尖に対応する鼻尖部7も有しているのが好ましい。
【0029】
チャンバ2の鼻尖部7には、人工呼吸装置をマスク1に接続するための接続用アダプタ8を設けるのが好ましい。人工呼吸装置は、陽圧の空気を連続的に送り出すため、患者は過圧下で呼吸をすることになる。このような人工呼吸装置は、例えばドイツ国実用新案登録第20206692号明細書に記載されている。接続用アダプタ8は、2つの開口9,10が隣り合って設けられた、概ね直方体の形状をなしている。接続用アダプタ8は、チャンバ2の壁体3と一体的に形成するのが好ましい。接続用アダプタ8の開口9,10は、それぞれ、患者に新鮮な空気を供給し、患者の呼気を回収する。例えば、開口9を給気口、開口10を排気口とすることができる。空気は、人工呼吸装置からチャンバ2を介して連続的に送られ、患者から吐き出された空気中に含まれる二酸化炭素は、チャンバ2から排出される。
【0030】
マスク1は、さらに、固締用タブ11,12,13を備えている。固締用タブの設置個数は、任意であるが、少なくとも3つ備えるのが好ましい。固締用タブ11,12,13は、それぞれ、固締ベルトを通すための開口14を有している。この開口14は、楕円形、円形、角を丸めた方形等の形状とすることができる。固締用タブ11,12,13は、チャンバ2の壁体3と一体とするのが好ましい。固締用タブ11,12,13は、マスク1の接触面17よりもいくらか後退した位置(患者の顔面から離れた位置)に設けられているため、患者の顔面に対するマスク1の接触圧は改善される。第1および第2の固締用タブ11,12は、チャンバ2の鼻翼部4,5に対応して設けられている。また、固締用タブ11,12は、鼻翼部4,5の位置において壁体3の外表面に設けられている。すなわち、第1の固締用タブ11は、第1の鼻翼部4と、第2の固締用タブ12は、第2の鼻翼部5と、それぞれ関連づけられている。第1および第2の固締用タブ11,12、特にそれぞれの開口14は、ともに、マスク1における第1の固締軸15上に位置している。一方、第3の固締用タブ13は、鼻背部6と関連づけて、特にこの鼻背部6に設けるのが好ましい。第3の固締用タブ13またはこの開口14は、第1の固締軸15と直交する第2の固締軸16上に位置させるのが好ましい。すなわち、固締用タブ11,12,13またはその開口14は、概ね、二等辺三角形の頂点に位置するのが好ましい。固締用タブ11,12,13は、チャンバ2から、マスク1の周囲の空間へ延出している。
【0031】
マスク1の患者に対する接触面17は、患者の顔面に密着するチャンバ2の周縁部である。チャンバ2の周縁部17は、患者の顔面に平らに当接することによって、マスク1を支える。チャンバ2の周縁部17は、概ねT字形の内部空間18を確保しつつ、チャンバ2を患者の顔面に密接させるようになっているのが好ましい。チャンバ2の周縁部17は、患者の鼻翼上に載る可撓性の封止タブ19,20を備えている。また、この周縁部17は、チャンバ2の壁体3と一体的に形成するのが好ましい。チャンバ2の周縁部17は、マスク1を患者の顔面に密接させ、接触面積の拡大を通じて、装着時における患者の心地よさを増大させる役割を果たす。固締用タブ11,12,13は、チャンバ2の周縁部17に設けることもできる。
【0032】
マスク1の周縁部17には、溝21が設けられている。この溝21は、例えば、断面半円形の凹溝(またはくぼみ)である。溝17は、封止材22(シリコーンゲル製)の少なくとも一部を収容しうるようになっているのが好ましい。封止材22は、マスク1を患者の顔面に密接させる役割を担う。マスク1を使用するまでは、封止材22を保護するため、封止材22は、例えば取り外し可能な保護フィルム23で覆う。保護フィルム23は、例えば、ポリエチレンフィルムから形成することができる。また、保護フィルム23は、マスク1の使用前には、チャンバ2をも完全に封止しているのが好ましい。マスク1を使用するまでは、チャンバ2を粉塵から保護するためである。封止材22と保護フィルム23を備えたマスク1は、人工呼吸装置の付属品として入手しうるようなパッケージユニット42を構成する。
【0033】
図3は、図1および図2に示す人工呼吸用マスク1の正面図である。マスク1を患者に装着するための固締手段24,25,26は、固締用タブ11,12,13の各開口14に通される。固締手段24,25,26は、面ファスナとするのが好ましい。この外、固締手段24,25,26は、スナップ式ファスナその他の取り外し可能な締め付け手段とすることもできる。面ファスナ24,25,26は、ループ部(またはフリース部)、およびこれと係り合うフック部を有する。フリース部は、対応するフック部をもつ同一の面ファスナに設けることも、別体(布製品等)に設けることもできる。また、フック部とループ部は、面ファスナ24,25,26の一方の側にだけ設けることも、両側に設けることもできる。
【0034】
図4は、図1〜図3に示すマスク1、および患者29の頭部28に被せる帽子30からなる人工呼吸用マスクの配置27を示す。帽子30は、使い捨て製品、または殺菌処理により再使用可能となる製品のいずれでもよい。帽子30は、患者29の頭部28にぴったりと被さるよう、種々の大きさおよび形状に形成する。
【0035】
マスク1を患者29の頭部28に固締するため、固締手段24,25,26を、マスク1の固締用タブ11,12,13および帽子30と協働させる。まず、固締手段24,25,26を、固締用タブ11,12,13の各開口14に通す。固締手段24,25,26は、帽子30の布材料と係り合うようになっているのが好ましい。例えば、帽子30の一部または全部を、固締手段24,25,26のフック部と係合しうる材料(フリース材またはループ材)から形成する。その結果、マスク1は、患者29の頭部28にしっかりと固締される。第1および第2の固締手段24,25は、帽子30の両耳部31,32および対応する固締用タブ11,12と協働するようになっているのが好ましい。他方、第3の固締手段26は、帽子30の前額部33、およびマスクの鼻背部6に関連づけられた固締用タブ13と協働するようになっているのが好ましい。こうすると、マスク1は、患者29の鼻背にしっかりと載せることができるため、人工呼吸用マスクの装着に係る信頼性は高まる。
【0036】
図5は、図4に示す人工呼吸用マスク27の配置を採用した人工呼吸システム34を示す。このシステム34は、さらに、連続的に陽圧の空気を送り出す人工呼吸装置35を備えている。人工呼吸装置35は、給排気ホース40,41を介して、給排気ポンプ(図示せず)と接続されている。人工呼吸装置35は、マスク1の接続用アダプタ8と協働する。このような人工呼吸装置35は、例えば、前述のドイツ国実用新案登録第20206692号明細書に記載されている。
【0037】
帽子30の前額部33には、人工呼吸装置35を固定するための固定装置36を設けるのが好ましい。また、固定装置36は、面ファスナが好ましい。なお、固定装置36は、スナップ式、編み上げ式、フック式その他の取り外し可能な固定手段とすることもできる。図示の面ファスナ式固定装置36は、中央の両面をループ面(またはフリース面)37とし、このループ面37の両横端をフックストリップ面38,39としたものである。固定装置36は、帽子30の前額部33に縫い付けたり、接着させたりするだけでなく、帽子30から引き剥せるようにすることもできる。
【0038】
図5は、固定装置36を開放した状態を示している。人工呼吸装置35を帽子30に固定するため、固定装置36中央のフリース面37を、人工呼吸装置35の給排気ホース40と41の間に位置させるとともに、フック面38,39を、給排気ホース40,41に巻き付けながら、フリース面37に貼り付ける。したがって、図6に示すように、人工呼吸装置35は、患者29の頭部28にしっかりと固定される。
【符号の説明】
【0039】
1 人工呼吸用マスク
2 鼻被覆チャンバ
3 壁体
4 鼻翼部
5 鼻翼部
6 鼻背部
7 鼻尖部
8 接続用アダプタ
9 開口
10 開口
11 第1の固締用タブ
12 第2の固締用タブ
13 第3の固締用タブ
14 開口
15 第1の固締軸
16 第2の固締軸
17 接触面
18 内部空間
19 封止タブ
20 封止タブ
21 溝
22 封止材
23 保護フィルム
24 第1の固締手段
25 第2の固締手段
26 第3の固締手段
27 人工呼吸用マスクの配置
28 頭部
29 患者
30 帽子
31 耳部
32 耳部
33 前額部
34 人工呼吸用システム
35 人工呼吸装置
36 固定装置
37 フリース部
38 フック部
39 フック部
40 給気ホース
41 排気ホース
42 パッケージユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者(29)に人工呼吸を行うための人工呼吸用マスク(1)であって、鼻被覆チャンバ(2)と、この鼻被覆チャンバ(2)の鼻翼部(4,5)および鼻背部(6)にそれぞれ設けられた、第1および第2の固締用タブ(11,12)ならびに第3の固締用タブ(13)を含む、マスク(1)を患者(29)に固締するための少なくとも3つの固締用タブ(11,12,13)とを備える人工呼吸用マスク。
【請求項2】
前記第1および第2の固締用タブ(11,12)は、ともに第1の固締軸(15)上に設けられ、前記第3の固締用タブ(13)は、前記第1の固締軸(15)と直交する第2の固締軸(16)上に設けられることを特徴とする請求項1に記載の人工呼吸用マスク。
【請求項3】
患者(29)の顔面上に載る周縁部(17)をさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載の人工呼吸用マスク。
【請求項4】
前記周縁部(17)は、シリコーンゲルを含む材料からなる封止材(22)を収容する溝(21)を有することを特徴とする請求項3に記載の人工呼吸用マスク。
【請求項5】
前記固締用タブ(11,12,13)は、前記周縁部(17)に設けられることを特徴とする請求項3または4に記載の人工呼吸用マスク。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の人工呼吸用マスク(1)と、患者(29)の頭部(28)に装着される帽子(30)と、人工呼吸用マスク(1)を患者(29)の頭部(28)に固締するために、前記固締用タブ(11,12,13)および帽子(30)と協働する固締手段(24,25,26)とからなる人工呼吸用マスクの配置(27)。
【請求項7】
前記固締手段(24,25,26)は、面ファスナであることを特徴とする請求項6に記載の人工呼吸用マスクの配置(27)。
【請求項8】
前記固締手段(24,25,26)のうち、第1および第2の固締手段(24,25)は帽子(30)の両耳部(31,32)と、第3の固締手段(26)は帽子(30)の前額部(33)と、それぞれ協働するようになっていることを特徴とする請求項6または7に記載の人工呼吸用マスクの配置(27)。
【請求項9】
請求項6乃至8のいずれかに記載の人工呼吸用マスクの配置(27)、および陽圧の空気を連続的に送り込む人工呼吸装置(35)を含む人工呼吸システム(34)。
【請求項10】
前記帽子(30)の前額部(33)に、前記人工呼吸装置(35)を帽子(30)に固締するための固定装置(36)を備えていることを特徴とする請求項9に記載の人工呼吸システム(34)。
【請求項11】
前記固定装置(36)は、面ファスナであることを特徴とする請求項10に記載の人工呼吸システム(34)。
【請求項12】
周縁部(17)に溝(21)を有する請求項1乃至5のいずれかに記載の人工呼吸用マスク(1)と、この人工呼吸用マスク(1)を患者(29)の顔面に密接させるために、前記溝(21)の少なくとも一部に収容される封止手段(22)と、人工呼吸用マスク(1)を用いるまで前記封止手段(22)を覆う保護フィルム(23)とを備えるパッケージユニット(42)。
【請求項13】
前記封止手段(22)はシリコーンゲルであることを特徴とする請求項12に記載のパッケージユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−61313(P2012−61313A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199489(P2011−199489)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(511223305)メディン メディカル イノベーションズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1)
【氏名又は名称原語表記】medin Medical Innovations GmbH
【住所又は居所原語表記】Lindberghstrasse 1 82178 Puchheim Germany