説明

人工芝グラウンドカバーのためのヤーン、そのようなヤーンを含む人工芝グラウンドカバー及び競技用フィールド、及びそのようなヤーンを製造する方法

人工芝グラウンドカバーのストランドのためのヤーンであって、コア層(8)及び、コア層(8)とは異なる物質の2つの外側層(9)を含み、それぞれがコア層の2つの反対側の面の上にあるテープフィラメント(4)を含むヤーン。コア層(8)は、少なくともポリエステル及びポリオレフィン物質を含み、外側層(9)は高密度ポリエチレンを含む。人工芝グラウンドカバー及びそのようなヤーンを含む競技用フィールド、及びそのようなヤーンを製造する方法もまた記載されている。高密度ポリエチレンは、ヒトの皮膚と相対的に小さい摩擦係数を有し、該ヤーンは、外側層にHDPEを含んでいるにも関わらず、変形後に良好な回復を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工芝グラウンドカバーのためのヤーン、そのようなヤーンを含む人工芝グラウンドカバー及びそのようなヤーンを含む競技用フィールド、及びそのようなヤーンを製造する方法に関する。
【0002】
人工芝草又は人工芝生の競技用フィールドとしてもまた知られる人工芝は、カーペット状のグラウンドカバーとして通常提供され、典型的には、基材シートに固定され該シートから上に向きに突き出している直立したシングルフィラメント又はマルチフィラメントのストランドを多かれ少なかれ含む。該ストランドは、プラスチック材料の細い平らなヤーンから構成されていてもよい。ストランドは、基材シートに固定されたタフトへと寄せ集められる。基材シートは、通常織物又は織物状の構造を有し、また通常プラスチック材料でできている。
【0003】
そのようなグラウンドカバーは通常地面の表面を覆い、競技用フィールドを形成して、一般的に天然芝のグラウンドカバー、あるいは集約的使用には耐えがたく、より多くのメンテナンスを必要とし、一般的により不均一、かつより平坦ではない表面を形成する他の慣用のグラウンドの表面の代替品として機能する。
【背景技術】
【0004】
ショックを吸収する効果を付与するために、カーペットの下、かつ固いグラウンドサポートの表面の上に弾力性のあるアンダーパッドが敷かれてもよい。また、ストランドの直立の姿勢を促すために、基材シートの上、及びストランドの周囲で粒状のフィラーを使用することも公知である。そのような人工芝のグラウンドカバーは、国際特許出願国際公開第98/56993号において記載されている。
【0005】
そのような人工芝タイプのグラウンドカバーのストランドは、いくつかの必要条件を満たさなければならない。1つの必要条件は弾力性であり、即ち例えば競技者の足により、ストランドがグラウンドに平らに押し付けられた後、跳ね返さなければならず、ストランドは素早く及び繰り返し跳ね返すことができなければならない。また特にサッカーをするためには、基材層の上方に十分に間隔をあけてその上にボールを保つように、ストランドは十分に硬くなければならない。これらの必要条件を満たすために、ストランドは、通常重要な変形の後にもまたその元の形状を取り戻す、可撓性があり弾力性がある物質、例えばポリプロピレン、リニア低密度ポリエチレン、又はポリプロピレン及びポリエチレンのブロックコポリマーから製造される。別の必要条件は、ストランドが良好な耐久性を有することである。特に、ストランドはあまりに簡単にフィブリル化されるべきではない。また別の必要条件は、芝の上をスライディングするヒトの皮膚上での皮膚火傷を避けるために、ストランドとヒトの皮膚との間の摩擦係数が大きすぎるべきではないことである。特に後者の性質に関して人工芝を、競技及び他の目的、例えば子供たちのための運動場の使用(スライディングする皮膚と芝生の接触例えばサッカーをしばしば含む)のための天然芝の代替物として魅力的にするためにまだ改良が望まれる。
【0006】
欧州特許出願公開第0259940号において、ポリプロピレンのストランドからなる芝より低い摩擦係数を有する人工芝が提案されている。ポリプロピレンにポリエチレンテレフタレートを添加すること、又はリニア低密度ポリエチレンの外側の層の間にポリプロピレンの内部層を含む共押出された多層のテープの芝のストランドを製造することが記載されている。リニア低密度ポリエチレンは、ポリプロピレンより低い摩擦係数を有し、それ自身、ストランドがそれから製造され得る物質として公知である。その上、低い摩擦係数を有し、水分を吸収する能力を(少し)有するポリエチレンテレフタレートが使用され得ることが記載されている。しかしそのような芝生は、相対的に柔らかく、そのことは、荷重の分布に悪影響を有するようであり、競技者が芝生の上に倒れたとき相対的に高い標準圧力が発生する。これは、芝生−皮膚のいまだにかなり大きな摩擦係数と組み合わせると、皮膚と芝生との間のスライディングの接触において皮膚に擦過傷を起こす傾向がある。
【0007】
国際特許出願国際公開99/04074号において、ポリアミド及び、ポリプロピレン、リニア低密度ポリエチレン及びポリプロピレン及びポリエチレンのブロックコポリマーから選択されたポリオレフィン化合物を人工芝のためのヤーンに取り込むことが提案されている。より特に、ポリプロピレン、リニア低密度ポリエチレン、又はポリプロピレン及びポリエチレンのブロックコポリマーのコア層又は外側層、及びそれぞれポリアミドの外側層又はコア層を含む共押出されたフィラメントが記載されている。この書類に、モノフィラメント以外のヤーン、好ましくは一方ではポリプロピレン及びポリエチレンのブロックコポリマーのフィブリル化されたヤーン、高密度ポリエチレンのフィブリル化されたヤーン、リニア低密度ポリエチレンのフィブリル化されたヤーン、又はポリプロピレンのフィブリル化されたヤーン、及び他方でフィブリル化されたポリアミドヤーンを使用することもまた記載されている。しかし、そのようなマルチフィラメントヤーンから製造された人工芝もまた、例えばサッカー場としての使用のために、十分な程度までヒトの皮膚への摩擦を減らさない。さらに、大きな変形後、例えば競技者の足の下でのプリーツ化の後、高密度ポリエチレンフィラメントの回復が乏しい。
【0008】
欧州特許出願公開第0417832号において、人工芝のグラウンドカバーの後フィブリル化(after−fibrillation)、及び関連する磨耗は、1:2〜1:3の比において延伸された押出フィルムから切断されたファイバーを使用することにより減らされることができることが記載されている。しかしこれはより高い延伸において達成されることができるファイバーの強さ及び硬さの犠牲を伴い、その結果、人工芝の表面の全体の所望される硬さ(即ちボール保持能力)を達成するために相対的にずっと多くの物質が必要とされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、ヒトの皮膚へのより低い摩擦係数を示し、さらに繰り返される変形の後でさえ、良好な堅さ及び回復を示すのに十分硬く、弾性がある人工芝グラウンドカバーのストランドを製造するためのヤーンを提供することである。
【0010】
本発明に従うと、この目的は、請求項1に記載のヤーンを提供することにより達成される。本発明は、ストランドがそのようなヤーンから製造されているところの請求項10に記載の人工芝グラウンドカバー、そのようなグラウンドカバーを含む請求項11に記載の競技用フィールド、及びそのようなヤーンを製造するための請求項12に記載の方法においてもまた具体化されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
高密度ポリエチレンの外側層の付与は、延伸された高密度ポリエチレンより大きい変形後のよりよい回復を示す延伸された物質のコアと組み合わされたとき、たとえ、ストランドが曲げられたとき最も大きい変形に付されるヤーンの部分に存在するとしても、延伸された高密度ポリエチレンに通常関連する大きな変形からの回復が相対的に劣るという難点を深刻には有しないストランドを与えることが見出された。高密度ポリエチレンのヒトの皮膚への摩擦係数は低いので、特に、ヒトの皮膚に対する低い摩擦を有する人工芝が得られ、該人工芝は通常高密度ポリエチレンに付随する変形後の劣る回復を避ける。
【0012】
本発明の特定の実施態様は、従属クレームに述べられる。
【0013】
本発明のさらなる側面、効果、及び詳細は、図面を参照して詳細な説明において記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の現在最も好ましい実施態様を参照して、本発明はまず記載される。
【0015】
図1に示された人工競技用フィールドの試料は、グラウンド部分1及びグラウンドを覆う人工芝グラウンドカバー2を含む。例えばグラウンドの凹凸を平らにするため、クッションの役割を果たすため、及び/又は水分を吸収するための追加の層がグラウンド1とカバー2との間に付与されていてもよい。この実施例に従う人工芝カバー2は、バッキング3、及び近くに配置された、U字型であって平らで細く、曲がった細片、即ち人工芝草の葉を構成するストランド5から形成されたタフト4からなる。ストランド5は、織地6及びバインダー層7からなるバッキングの上に固定されている。織地は、例えば対候性のプラスチック、例えばポリプロピレン又はナイロン繊維物質から製造されていてもよい。
【0016】
タフト4は、ベースシートを構成する繊維の周り、又は繊維を通して挿入され、バインダー層7の接着物質により固定され、該バインダー層中に織地6及びタフト4が部分的に埋め込まれている。バッキング3から上向きに突き出しているストランド5の末端は、人工芝に、より滑らかな外観、より柔軟な触感の特性を与え、その液体保持性を改良するために、例えば示されているようにフィブリル化されていてもよい。また、滑らかな外観及び柔軟な触感の特性を向上させるために、異形の断面が与えられることができる。
【0017】
バッキング3から測定されたパイルの高さは、好ましくは1〜8センチメートルである。もしパイルが相対的に高いと、バッキングに対して完全に平らに押し付けられにくくなるようにフィラー、例えば砂、及び/又はゴム又は他の顆粒でパイルを部分的に充填することが有用であり得る。ストランド5の幅は、好ましくは0.5〜20mmであり、相対的に幅広いストランドが、長尺方向の溝及びリブを有するフィルムから得られるテープの形で与えられている(図3を参照のこと)ことが好ましい。タフト4ごとの葉の数は、好ましくは1〜12である。ヤーンの厚さは、好ましくは0.04〜0.2mmである。もしタフトが溝60及びリブ61を有する異形のテープから作られているならば、葉は、使用中に又は特別な加工工程の結果、容易に織地6のそばまで裂けて、より多くの葉になる。これは例えば、限定された数、例えば1タフトごとに1〜3、又は6までのテープを加工する間に、細かな芝を得ることを可能にする。
【0018】
図1に示された実施例に従う人工芝グラウンドカバー2のストランド5のためのヤーンは、コア層8、及びそれぞれコア層8の2つの反対側の面の上にある2つの外側層9を有するテープから切断、又は裂かれたシングルフィラメント4により構成されるヤーンである(図2)。外側層9は、コア層8とは異なる物質からなる。コア層8は、少なくとも1のポリエステル又はポリオレフィン物質を含み、外側層9は、それぞれ高密度ポリエチレン(HDPE)を含む。ヤーンは、モノフィラメント構造であるので、ヤーンの撚りはストランドを製造するのに必須ではなく、ストランドを撚らないことにより加速される摩滅の可能性はない。
【0019】
本実施例に従うヤーンを製造することは、コア層8外側層9を押出し、層を該外側層9の間にコア層8がある多層の形態に成すことを含む。層8,9の押出は、層を共押出することにより同時に行われることが好ましい。
【0020】
もし競技者の皮膚が本実施例に従う人工芝カバー2の上で滑ると、皮膚は、テープ形のストランド5の外側の上でHDPE物質にのみ接触する。HDPEは、ヒトの皮膚と物質と非常に低い摩擦係数を有するので、怪我及び特に皮膚の火傷のリスクは相対的に低い。テープ形のフィラメント物質の外側層における延伸されたHDPEの使用にも関わらず(該物質は大きな変形の後、相対的に乏しくしか回復しない)、提案されたヤーンを使用する人工芝は、コア物質だけからできているヤーンのものと類似する回復を示し、これはHDPEが、ストランド5の曲げの間に中性線から最も遠い物質の部分に存在しているにも関わらずなのである。
【0021】
さらに、人工芝の耐久性が改善される、なぜならHDPE層は使用中にフィブリル化する物質の傾向を下げるからである。
【0022】
コア層は好ましくはポリプロピレン、ポリプロピレン及びゴムの混合物、ポリプロピレン及びポリエチレンのブロックコポリマー、又はリニア低密度ポリプロピレン又はポリエチレンテレフタレートの混合物を含む。このようにして、層間の良好な接着が得られ、それは大きな変形の後のHDPEの外側層の回復を助けることにおいてもまた有利である。これはストランドの永久変形を妨害することを助ける。
【0023】
ストランド5の形の良好な回復のために、もし外側層の合計の厚さが多層物質の厚さの50%以下、好ましくは15〜25%以下であるならばさらに有利である。たとえ外側層の永久変形が起きても、ストランドの全体の形に対する影響は相対的に制限されたままである、なぜなら外側層9が薄ければ薄いほど、外側層9の永久変形において、コア層8は少なくとも元の配置に近いところまでストランド5を戻すからである。従って外側層のそれぞれの厚さが50μm未満、好ましくは20μm未満であれば有利である。さらに相対的に厚いコア層を適合させるためには、少なくとも100μmのヤーンの最小の全体厚さが有利である。
【0024】
本実施例に従う物質は、1:6の延伸比において長尺方向に延伸された。好ましくは少なくとも1:3〜1:4の延伸比において延伸することにより、物質の引張強さ、及び従って物質が永久に変形されるところの曲げ荷重は増加される。さらにコア物質、例えばポリプロピレンは延伸された後は非常に容易に後フィブリル化する傾向がある。HDPEの外側層は、ヤーンをそのような後フィブリル化から保護し、その結果、増加された後フィブリル化の公知の不利益なしに延伸がかけられることができる。
【0025】
HDPEの外側層が溝60により遮断されているところの、マルチストランドタフト54を形成するためのテープ54の図式的な表示が図3に示される。テープ54は、実際には一般的に、より滑らかな形をしており、その2つの反対側の面のそれぞれの上に、平行であり、縦方向の、交互に並ぶリブ61及び溝60の模様を有する。押出されたテープ54の一つの面における溝60それぞれは、テープ54の他方の反対側の面の溝60と正反対に向き合って配置されている。
【0026】
表面に溝60を有するテープ54は、好ましくは両側に異形のリップを有するダイから押し出されたフィルムから切断され、溝60を構成する突起はこれらの突起の幅より好ましくは大きい高さを有し、突起の高さは好ましくは、それぞれの突起が突き出している長さの半分において測定された突起の幅の少なくとも1.5倍、より好ましくは約2倍である。
【0027】
溝60は、テープ54を後フィブリル化から保護するHDPE層59の中断を構成する。人工芝グラウンドカバーにおける使用のために、好ましくは両方の面にリブ61及び溝60の模様を有するテープ54は、テープ54は、裂け目62により例示されるように、ある程度ランダムに容易に裂け、又は後フィブリル化し、そのことは自然な見かけのために好ましいが、溝60により決定される線に沿ってのみ、又は主にそれに沿い、その結果、芝の全体的な弾性を下げるランダムな後フィブリル化は、かなりの程度防がれるという利点を提供する。異形のテープにおける引裂けは一般的に、異形でないフィルムから得られたテープ及びヤーンにおけるより、より緊密に繊維体間のウェブ伝いに走る。同様に、テープの反対側の面において互いに向き合っている溝60を有するテープにおいては、裂け目は、片面のみ異形であるフィルムから得られたヤーン又はテープにおけるより少ない頻度で繊維体を横切って伝播する傾向があり、その結果人工芝の耐久性は増加される。溝により形成された、裂けに対する保護の局所的な中断の効果は、外側層がコア層を引裂けから保護しているところの他の物質のコア層及び外側層によってもまた達成されることができる。
【0028】
本実施例に従うテープにおいて、溝60はいくらかの距離に渡ってコア層58においてもまた延在している。これは溝60の裂け目をガイドする効果に対する更なる支持を提供する。
【0029】
フィルム54から得られたテープの複数のファイバー又は一群のファイバーへの長尺方向の引裂けは、例えばテープを剪断荷重及び/又は横軸成分を有する荷重に付すことにより行われる。この様式における引裂けは、簡単な様式において実行されることができ、例えば、テープ54がその上でガイドされるところ連続ローラーが、滑らかに、又は段階的に反対の軸の方向において次第に細くされていることを提供することにより実行される。横軸方向の引裂き応力は、例えば周辺の表面が軸の断面においてサメの歯の形又は波形を有するローラーを提供することにより発生されることができる。そこから切り取られたフィルム又はテープを、横軸成分を有する剪断荷重又は引裂荷重に付すことは、撚るためのステーション(示されていない)において、テープの形をしたフィルム部分をヤーンへと撚ることによってもまた実行されることができる。
【0030】
特別な利点は、タフトは最初は裂かれていなくてもよい、又は部分的に裂かれているのみであってもよいことであり、フィルムの製造の間、及び/又はフィルムのテープへの加工の間に起こったのかもしれない。そうするとこれは、非常に限られた数のストランド、あるいは、タフト物質の単一のストランドさえをそれぞれ含むタフトを有するグラウンドカバーを製造することを許し、そのことは製造を容易にする。タフト物質はテープの加工の間及び/又は使用時において、特別の後処理、例えば高速ブラッシング又は梳くことにより、複数の、より草状のストランドに裂ける。これは、テープが織地6の領域においては裂けない、又は少なく裂け、さらにテープがそれに固定されているところの織地6からさらに遠ざかってより裂かれているところの構造(図1)をもたらす。
【0031】
溝60の向き合うペアにより構成される、ウェブに沿って示されたフィルム54の正確な引裂けは、溝60が相対的に鋭い内部エッジを含む底の領域を有するという特徴により増強される。これらの鋭い内部エッジは、溝60の向き合うペアにより形成されたウェブにおける応力濃度を増加させる。さらに、コア層58は、好ましくは外側層59より容易に裂ける物質からなる。
【0032】
図4において、平坦な断面を有し、テープから得られ、コア層28、及び外側層29、39を有するヤーンが示される。ヤーンの一方の面上の外側層29はヤーンの他の面上の外側層39とは異なる色を有する。一方の面が他方の面と異なる色及び/又は色調であるところの平坦なヤーンのストランドを有する人工芝を提供することにより、特に魅力的な外観を有する人工芝が得られ得る。もしヤーンが上で提案された物資以外の物質からなるならば、及びたとえヤーンが2つの層又は単一の構成的な層からなるとしても、この効果は達成されることができる。後者の実施態様においては、色は、ヤーンの少なくとも1の面に施与されていることが必要である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に従う合成芝生競技用フィールドの実施例の試料の断面図における図式的な端面図である。
【図2】本発明に従うモノフィラメントヤーンの実施例の試料の断面の拡大図である。
【図3】本発明に従うモノフィラメントヤーンの別の実施例の試料の断面の拡大図である。
【図4】本発明に従うモノフィラメントヤーンのさらなる実施例の試料の短い長さの試料の拡大された透視図である。
【符号の説明】
【0034】
1 グラウンド
2 人工芝グラウンドカバー
3 バッキング
4 タフト
5 ストランド
6 織地
7 バインダー層
8 コア層
9 外側層
28 コア層
29 外側層
58 コア層
59 外側層
60 溝
61 リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工芝グラウンドカバーのストランドのためのヤーンであって、コア層(8;58)及び2つの外側層(9;59)を有するテープフィラメント(4;54)を含み、外側層は、コア層(8;58)とは異なる物質からなり、それぞれがコア層(8;58)の2つの反対側の面の上にコア層(8;58)と共に共押出されており、
コア層(8;58)は、ポリエステル及び/又はポリオレフィン物質を含み、
外側層(9;59)は、高密度ポリエチレンを含む
上記ヤーン。
【請求項2】
コア層(8;58)が、ポリエチレンテレフタレート又は、ポリプロピレン、ポリプロピレン及びゴムの混合物、ポリプロピレン及びポリエチレンのブロックコポリマー、及びリニア低密度ポリプロピレンからなる群からのポリオレフィン物質を含む、請求項1に記載のヤーン。
【請求項3】
外側層(9;59)の合計された厚さが、ヤーンの厚さの50%以下であるところの、請求項1又は2のいずれか1項に記載のヤーン。
【請求項4】
外側層(9;59)のそれぞれの厚さが50μm未満、好ましくは20μm未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のヤーン。
【請求項5】
該物質が少なくとも1:3の延伸比で、長尺方向に延伸されたものであるところの、請求項1〜4のいずれか1項に記載のヤーン。
【請求項6】
ヤーンがモノフィラメントのテープ構造であるところの、請求項1〜5のいずれか1項に記載のヤーン。
【請求項7】
テープフィラメント(54)が、外側層(59)の少なくとも1つを通りぬけてコア層(58)まで延在しかつ長尺方向に延在する溝(60)を含むところの、請求項1〜6のいずれか1項に記載のヤーン。
【請求項8】
溝が、テープフィラメント(54)の反対側の面において、一組ごとに互いに向き合って配置されているところの、請求項7に記載のヤーン。
【請求項9】
溝(60)が、コア層(59)の中へと延在している底部を有し、
コア層(8;58)は少なくともポリエステル又はポリオレフィン物質を含み、
外側層(9;59)は高密度ポリエチレンを含むところの、請求項7又は8のいずれか1項に記載のヤーン。
【請求項10】
基材シート(3)、及び該基材シート(3)に固定され、基材シート(3)から上方に突き出しているストランド(5)を含む人工芝グラウンドカバーにおいて、該ストランド(5)が請求項1〜9のいずれか1項に記載のヤーンから形成されているところの人工芝グラウンドカバー。
【請求項11】
ストランドの束が、請求項7〜9のいずれか1項に記載の少なくとも1のテープフィラメント(54)のばらばらに引裂かれた部分であり、ストランドが固定されているところの領域における共通のテープフィラメント部分から突き出しているところの、請求項10に記載のグラウンドカバー。
【請求項12】
グラウンド層(1)、及び該グラウンド層(1)を覆う請求項10に記載の人工芝グラウンドカバー(2)を含む競技用フィールド。
【請求項13】
人工芝グラウンドカバーのストランドを形成するためのヤーンを製造する方法であって、
少なくともポリエステル又はポリオレフィン物質のコア層(8;58)を押し出すこと、及び
高密度ポリエチレンを含む外側層(9;59)を押し出すこと、及び
前記外側層(9;59)の2つの間にコア層(8;58)を有する多層の形態へと、該層(8,9)を成すこと
を含む方法。
【請求項14】
前記コア層(8;58)及び前記外側層(9;59)を押し出すこと及び該層(8,9)を前記形態へと成すことが、該層(8,9)を共押出することにより同時に実行されるところの、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
物質が少なくとも1:3の延伸比で長尺方向に延伸されるところの、請求項13又は14のいずれか1項に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工芝グラウンドカバーのストランドのためのヤーンであって、コア層(8;58)及び2つの外側層(9;59)を有するテープフィラメント(4;54)を含み、外側層は、コア層(8;58)とは異なる物質からなり、それぞれがコア層(8;58)の2つの反対側の面の上にコア層(8;58)と共に共押出されており、
コア層(8;58)は、ポリエステル及び/又はポリオレフィン物質を含み、
外側層(9;59)は、高密度ポリエチレンを含み、
該テープフィラメントの物質が1:3〜1:6の延伸比で長尺方向に延伸されたものであるところの
上記ヤーン。
【請求項2】
コア層(8;58)が、ポリエチレンテレフタレート又は、ポリプロピレン、ポリプロピレン及びゴムの混合物、ポリプロピレン及びポリエチレンのブロックコポリマー、及びリニア低密度ポリプロピレンからなる群からのポリオレフィン物質を含む、請求項1に記載のヤーン。
【請求項3】
外側層(9;59)の合計された厚さが、ヤーンの厚さの50%以下であるところの、請求項1又は2のいずれか1項に記載のヤーン。
【請求項4】
外側層(9;59)のそれぞれの厚さが50μm未満、好ましくは20μm未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のヤーン。
【請求項5】
ヤーンがモノフィラメントのテープ構造であるところの、請求項1〜のいずれか1項に記載のヤーン。
【請求項6】
テープフィラメント(54)が、外側層(59)の少なくとも1つを通りぬけてコア層(58)まで延在しかつ長尺方向に延在する溝(60)を含むところの、請求項1〜のいずれか1項に記載のヤーン。
【請求項7】
溝が、テープフィラメント(54)の反対側の面において、一組ごとに互いに向き合って配置されているところの、請求項に記載のヤーン。
【請求項8】
溝(60)が、コア層(59)の中へと延在している底部を有する、請求項6又は7のいずれか1項に記載のヤーン。
【請求項9】
基材シート(3)、及び該基材シート(3)に固定され、基材シート(3)から上方に突き出しているストランド(5)を含む人工芝グラウンドカバーにおいて、
該ストランド(5)は、コア層(8;58)及び、コア層(8;58)とは異なる物質からなり、それぞれがコア層(8;58)の2つの反対側の面の上にコア層(8;58)と共に共押出されてなる2つの外側層(9;59)を有するテープフィラメント(4;54)を含むヤーンから形成されており、
コア層(8;58)は、ポリエステル及び/又はポリオレフィン物質を含み、
外側層(9;59)は、高密度ポリエチレンを含み、かつ
テープフィラメントの物質が、長尺方向に延伸されたものであるところの
人工芝グラウンドカバー。
【請求項10】
テープフィラメントの物質が1:3〜1:6の延伸比で長尺方向に延伸されたものであるところの、請求項9に従うグラウンドカバー。
【請求項11】
ストランドの束が、請求項6〜8のいずれか1項に記載の少なくとも1のテープフィラメント(54)のばらばらに引裂かれた部分であり、ストランドが固定されているところの領域における共通のテープフィラメント部分から突き出しているところの、請求項9又は10に記載のグラウンドカバー。
【請求項12】
グラウンド層(1)、及び該グラウンド層(1)を覆う、請求項9〜11のいずれか1項に記載の人工芝グラウンドカバー(2)を含む競技用フィールド。
【請求項13】
人工芝グラウンドカバーのストランドを形成するためのヤーンを製造する方法であって、
少なくともポリエステル又はポリオレフィン物質のコア層(8;58)を押し出すこと、
高密度ポリエチレンを含む外側層(9;59)を押し出すこと、
前記外側層(9;59)の2つの間にコア層(8;58)を有する多層の形態へと、該層(8,9)を成すこと、
多層形態の物質を1:3〜1:6の延伸比で長尺方向に延伸すること
を含む方法。
【請求項14】
前記コア層(8;58)及び前記外側層(9;59)を押し出すこと及び該層(8,9)を前記形態へと成すことが、該層(8,9)を共押出することにより同時に実行されるところの、請求項13に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−526078(P2006−526078A)
【公表日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−500274(P2005−500274)
【出願日】平成15年5月28日(2003.5.28)
【国際出願番号】PCT/NL2003/000401
【国際公開番号】WO2004/106601
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(504022283)
【Fターム(参考)】