説明

人工芝用耐久試験機

【課題】より使用状態に近い状態で長時間にわたって安定した試験を行うことができる人工芝用耐久試験機を提供する。
【解決手段】パイル間に充填材が充填された人工芝2が設置された試験台20と、人工芝2に対して所定の圧縮負荷を与える圧縮部30と、これらを制御する制御部40とを含み、圧縮部30で人工芝2を押圧した状態のまま、試験台20を回転させて人工芝2の耐久性能を試験する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイル間に充填材が充填された人工芝の耐久性能を評価する人工芝用耐久試験機に関し、さらに詳しく言えば、実使用状態に近い状態で耐久試験を行うことができるメンテナンス性のよい人工芝用耐久試験機に関する。
【背景技術】
【0002】
パイル間に充填材を充填した人工芝は、天然芝に近い特性を持つ人工芝サーフェイスとして、サッカーやラグビー、野球場などの各種運動競技施設に普及している。また最近では、全天候型である特徴を生かして、学校のグラウンド用として用いられることも年々増えており、人工芝の稼働率が高められてきている。
【0003】
人工芝には、ゴム底の運動靴から各種競技用スパイク等の様々な靴によって負荷がかけられるため、稼働率の向上に伴い、様々な靴底との摩擦による摩耗や繰り返し耐久性を十分に評価することが不可欠とされ、そのため種々の耐久試験が行われている。
【0004】
人工芝の耐久試験機には、代表的なものとして、リスポート試験機と、フラットソール試験機とがある。図5に示すように、リスポート試験1aでは、サッカーのスパイクに設けられているポイント(スタッド)4を表面に多数配置した鉄輪3を左右に移動する人工芝2の上で往復運動を繰り返すことにより、人工芝の耐久試験を行う。
【0005】
しかしながら、リスポート試験1aは、鉄輪3に取り付けられたポイント4が、往復運動中に人工芝2に充填された充填材を掻き乱すため、往復運動を繰り返す内に轍ができてしまう。その結果、部分的に人工芝のパイルが抜けたり、基布を傷めたりするおそれがあるため、定期的に運転を止めて充填材を均したり、充填材を再充填する必要があった。
【0006】
他方、フラットソール試験機1bは、図6に示すように、図示しない試験台上に敷設された人工芝2の上に、運動靴の底を模したゴム板5を、スライド装置6によって往復的に擦り付けることにより、人工芝の耐久試験を行う。
【0007】
しかしながら、フラットソール試験機1bについても、リスポート試験機1aと同様に、充填材の移動を防ぐことができず、定期的に均し作業や、充填材の再充填作業が必要となる。
【0008】
また、リスポート試験1aは前後左右、フラットソール試験機1bは、単に前後に往復移動するのみであって、足の動きに似たひねり動作(ねじり動作)はなく、より使用状態に近似した状態で耐久性能を評価できているとはいえなかった。
【0009】
さらに、特許文献1においても人工芝の耐久試験機の提案がなされているが、これもリスポート試験1aおよびフラットソール試験機1bと同様の課題を解決するには至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第3210426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明は上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、より使用状態に近い状態で長時間にわたって安定した試験を行うことができる人工芝用耐久試験機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した目的を達成するため、本発明は以下に示すいくつかの特徴を備えている。請求項1に記載の発明は、パイル間に充填材が充填された人工芝に対して所定の負荷を与えて、上記人工芝の耐久性能を試験する人工芝用耐久試験機において、所定の固定手段を介して上記人工芝が設置される試験台と、上記人工芝に対して所定の圧縮負荷を与える圧縮部と、上記試験台もしくは上記圧縮部の少なくともいずれか一方を回転させる回転駆動手段とを含み、上記圧縮部によって上記人工芝を押圧した状態で、上記回転駆動手段は、上記試験台もしくは上記圧縮部のいずれか一方を回転させて、上記人工芝の耐久性能を試験することを特徴としている。
【0013】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1において、上記試験台は、上記回転駆動手段の回転軸線と同軸的に配置されるシリンダを有し、上記シリンダの底部に上記人工芝が設置されていることを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2において、上記固定手段は、上記シリンダの底部に設けられた上記人工芝の滑り止め手段および/または上記シリンダに沿って挿入され、上記人工芝の周縁部を固定するための固定リングからなることを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1,2または3において、上記圧縮部は、上記人工芝を押圧する圧縮子と、上記圧縮子を昇降させる昇降手段とを有し、上記圧縮子の先端には、上記人工芝に対して所定の摩擦力を生む接触部が設けられていることを特徴としている。
【0016】
請求項5に記載の発明は、上記請求項4において、上記圧縮部にはさらに、上記圧縮子の圧縮力を測定するロードセルが設けられていることを特徴としている。
【0017】
請求項6に記載の発明は、上記請求項2ないし5のいずれか1項において、上記圧縮子は、上記シリンダの形状に合致する円柱状に形成されており、上記シリンダの回転軸を中心に同軸的に配置され、上記シリンダの内径をD1、上記圧縮子の直径をD2、上記充填材の平均粒径をdとして、上記シリンダおよび上記圧縮子は、
D1−D2<d
を満足するように形成されていることを特徴としている。
【0018】
請求項7に記載の発明は、上記請求項1ないし6のいずれか1項において、上記回転駆動手段は、上記試験台側に設けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、圧縮部によって人工芝を押圧した状態で試験台を回転させて人工芝の耐久性能を試験することにより、人が踏みつけたときに生まれるねじれ動作を再現でき、より使用状態に近似した状態で耐久性を評価することができる。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、回転駆動手段の回転軸線に同軸的に配置されるシリンダが設けられ、シリンダの底部に人工芝が設置されていることにより、人工芝の両側にシリンダが配置されることで、圧縮部によって充填材が掻き出されにくく、よってメンテナンス性がよくなる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、人工芝を固定するための固定手段として、シリンダの底部に設けられた人工芝の滑り止め手段および/またはシリンダに沿って挿入され、人工芝の周縁部を固定するための固定リングからなることにより、人工芝とシリンダ底部との接触抵抗が、人工芝と圧縮子との接触抵抗を上回ることによって、試験台が空転することを防止することができる。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、圧縮部は、人工芝を押圧する圧縮子と、圧縮子を昇降させる昇降手段とを有し、圧縮子の先端に人工芝に対して所定の摩擦力を生む接触部が設けられていることにより、昇降手段で圧縮子を上下移動させることができ、様々な接触部を選択することによって、人工芝に対していろいろな使用状況の再現試験を行うことができる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、圧縮部にはさらに、圧縮子の圧縮力を測定するロードセルが設けられていることにより、圧縮子の押圧力を自在に変えて、よりバリエーションに富んだ再現試験を行うことができる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、圧縮子は、シリンダの形状に合致する円柱状に形成されており、シリンダの回転軸を中心に同軸的に配置され、シリンダの内径をD1、圧縮子の直径をD2、充填材の平均粒径をdとして、シリンダおよび圧縮子は、
D1−D2<d
を満足するように形成されていることにより、シリンダと圧縮子との間に充填材が移動して逃げることを防止することができる。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、回転駆動手段が上記試験台側に設けられていることにより、比較的簡単な構成で再現性の高い試験を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態に係る人工芝用耐久試験機を模式的に示した部分断面図。
【図2】回転シリンダの(a)平面図および(b)正面図。
【図3】(a)〜(d)接触部の仕様を模式的に示した斜視図。
【図4】試験台に固定リングを取り付けた状態の模式的に示した部分断面図。
【図5】従来のリスポート試験機の模式図。
【図6】従来のフラットソール試験機の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0028】
図1に示すように、この人工芝用耐久試験機10は、被試験体である人工芝2が載置される試験台20と、同試験台20の人工芝2を圧縮する圧縮部30と、これらを制御する制御部40とを備えている。
【0029】
試験台20は、回転駆動手段としてのモータ21と、モータ21によって回転駆動される回転ステージ22とを有し、それら全体が頑丈なフレームに固定された状態で床などの被設置面(ともに図示しない)に設置されている。
【0030】
この実施形態において、モータ21は、回転方向(正転、逆転),それに回転角や回転スピードなどの任意に設定できるステッピングモータが用いられており、制御部40の指示に応じて動作する。モータ21は、ステッピングモータに変えてAC/DCモータが用いられてもよい。
【0031】
回転ステージ22は、モータ21の回転軸の軸線と同軸的に配置された円盤状を呈し、その上部には、人工芝2が配置される回転シリンダ23がさらに同軸的に設けられている。回転ステージ22の下面には、回転シリンダ23を案内するガイド凹部222が設けられている。
【0032】
回転ステージ22の上面には、回転シリンダ23を固定するための固定ピン211が設けられている。固定ピン211は、この例では90°間隔で4個所設けられているが、その数や設置場所は任意に選択されてよい。
【0033】
図2を併せて参照し、回転シリンダ23は、中央に人工芝2が設置される中空部232を有する有底円筒状のシリンダ本体231と、シリンダ本体231の下端に一体的に形成されたフランジ部233とを備えている。
【0034】
回転シリンダ23の底部には、上述した回転ステージ22のガイド凹部222に形状的に合致するように形成されたガイド凸部234が設けられており、これらを互いに合致させることにより、回転ステージ22と回転シリンダ23との相対的な位置を合わせる、いわゆる芯出しができるようになっている。
【0035】
フランジ部233には、回転ステージ22の上面にから突設する固定ピン221が差し込まれる挿通孔235が設けられている。挿通孔235は、固定ピン221の数と同じ4個所設けられている。固定ピン221を挿通孔235に差し込むことで、回転シリンダ23が回転ステージ22に固定される。
【0036】
シリンダ本体231の底部には、載置される人工芝2が回転によって滑らないようにするために、滑り止め手段としてのローレット面236が設けられている。この例において、滑り止め手段は、ローレット処理が用いられるが、これ以外にラバー面などであってもよく、シリンダ本体231の底部と人工芝2との間で滑り止め効果が得られるものであれば、仕様に応じて任意に選択されてよい。
【0037】
再び図1を参照して、圧縮部30は、試験台20に設置された人工芝2を押圧する圧縮子31と、圧縮子31を人工芝2に向けて押し出す圧縮アクチュエータ32と、圧縮子31の圧縮応力を測定するロードセル33とを備えている。圧縮アクチュエータ32およびロードセル33はともに、制御部40に電気的に接続されている。
【0038】
圧縮子31は、シリンダ本体231の中空部232に向けて差し込まれる円柱状の圧縮子本体311を有し、その先端(図1では下面)には、人工芝2に接触する接触部312が設けられている。この例において、接触部312は着脱可能になっており、様々な使用環境を再現できるようになっている。
【0039】
この例において、接触部312は、図3(a)に示すように、円盤状に形成されたゴムシート312からなり、圧縮子本体311に対して例えばネジ止めで固定するようになっている。なお、接触部312の圧縮子本体311に対する固定方法は、任意であってよい。
【0040】
この例において、接触部312はゴムシートが用いられているが、これ以外に、競技場などの使用状況を再現するために、図3(b)に示すように、表面にスパイク用のスタッド313を多数備えたスパイク仕様も用意されている。図面ではサッカー用のスパイクが用いられているが、例えば陸上競技用や野球用、ゴルフ用などのスパイクピンが用いられていてもよい。
【0041】
さらには、図3(c)および(d)に示すように、一般的な校庭などでの使用状況を再現するために、運動靴のゴム底ソール仕様も用意されている。ここで、図3(c)は、ソール溝が平行溝の場合であり、図3(d)はソール溝が交差している場合について例示したが、これ以外の形状であってもよい。
【0042】
圧縮アクチュエータ32は、例えば上下昇降機構を備えた油圧式アクチュエータからなり、制御部40の指示に応じて圧縮子31を人工芝に所定の応力で圧縮する。この例において、圧縮アクチュエータ32は油圧式アクチュエータが用いられているが、例えば空気式であってもよいし、ネジなどの機械式であってもよく、圧縮子31を人工芝2に向けて所定の圧縮応力で圧縮することができれば、その具体的な態様は任意であってよい。
【0043】
本発明において、圧縮アクチュエータ32の負荷能力は、数kg〜数tonの負荷範囲で設定可能であるが、一例として、人体の体重負荷に応じて試験サンプル用の人工芝がφ60mmの場合に20〜30kgの圧縮応力が得られればよい。
【0044】
人工芝2は、基布2aに所定間隔でパイル2bが植設され、その裏面にパイル2bの抜け止め用のバッキング材2cが設けられ、パイル2b間に充填材2dが充填されている状態で試験に供される。この例において、充填材2dは、廃タイヤの破砕品などからなる弾性ゴムチップや砂等が用いられてよい。
【0045】
本発明の人工芝用耐久試験機10は、シリンダ23の内径をD1、圧縮子31の外径をD2、充填材2dの平均粒径をdとしたとき、シリンダ23および圧縮子31は、
D1−D2<d
を満足するように形成されている。
【0046】
これによれば、シリンダ23と圧縮子31との間のクリアランスが充填材2dの平均粒径dよりも小さいことにより、圧縮子31によって充填材2dが人工芝2から掻き出されて、移動したり、はみ出したりすることがなくなる。
【0047】
通常、充填材には、平均粒径が2.0mmの粒状物が用いられることから、クリアランスは、0.1〜1.5mmが好ましく、より好ましくは0.5〜1.0mmがよい。すなわち、クリアランスが0.1mm未満の場合は、機械的精度が求められるため、試験中に圧縮子31がシリンダ23に接触するするおそれがあるため好ましくない。逆に、1.5mm以上開けると、充填材が隙間に入り込むため好ましくない。
【0048】
圧縮子31での圧縮応力を強めた状態で試験台20を回転させた場合、人工芝と圧縮子との接触抵抗が人工芝とシリンダ底部と接触抵抗を上回ることによって、上述したローレット面236の滑り止め手段を使ってもなお、人工芝2が試験台20との間でずれたり、空転したりするおそれがある。そこで、このようなズレや空転をより確実に防止するため、別の固定手段を併合して人工芝2を試験台20に固定することがより好ましい。
【0049】
図4に示すように、この例において、固定手段はシリンダ本体231の内側に挿入される固定リング24からなる。固定リング24は、例えば鉄製でその外径がシリンダ本体231の内径よりも若干小径な円筒状を呈し、その下端には、ネジ止め用の雌ねじ孔241が設けられている。
【0050】
固定リング24を用いて人工芝2を固定する場合には、人工芝2は、固定リング24が当接する部分(この例では外周部分)のパイル2bを予め除去して基布2aを露出させておくことが好ましい。
【0051】
これによれば、シリンダ本体231の底部に人工芝2を設置したのち、固定リング24を差し込み、さらにネジ242で締め付けることによって、シリンダ本体と固定リング24との間で人工芝2を狭持することにより、人工芝2を確実に固定することができる。
【0052】
固定リング24を用いた場合、固定リング24の内径をD3として、上述したクリアランスは、
D3−D2<d
とする。
【0053】
次に、図1を参照しながら、この人工芝用耐久試験機10の使用手順の一例を説明する。まず、予め人工芝2を試験台20のシリンダ本体311の底部に設置しておく。次に、例えば図3(a)〜(d)の中から接触部312を選択し、圧縮子本体311の先に取り付ける。
【0054】
図示しない試験開始ボタンが押されると、制御部40は、圧縮アクチュエータ32に下降指令を出し、これを受けて、圧縮子31が下降を始める。同時に制御部40は、ロードセル33からの圧縮応力データを受信する。
【0055】
制御部40は、圧縮子31が人工芝2に接触したのをロードセル33にかかる負荷を計測しながら、所定の圧縮応力となった位置で圧縮アクチュエータ32を停止する。制御部40は、次に、モータ21に回転指令を出し、これを受けてモータ21が回転を開始する。
【0056】
制御部40は、モータ21の回転時においてもロードセル33を監視し続け、常に一定の圧縮応力が人工芝2に係るように圧縮アクチュエータ32を制御する。所定の耐久試験プログラムに基づいて所定の耐久時間を経過すると、制御部40は、モータ21の回転を止め、圧縮アクチュエータ32を介して圧縮子31を持ち上げて圧縮試験を停止する。
【0057】
制御プログラムとしては、モータ21を一方向にのみ連続回転させる方法以外にも、その回転速度や回転角のほか、往復回転などステッピングモータの特性を利用して、自在にプログラミング可能である。
【0058】
この例において、回転駆動手段としてのモータ21は、試験台20側に設けられて居るが、圧縮部30側に設けられていてもよい。すなわち、圧縮部30の一部にモータ21を設け、圧縮部30で回転と圧縮の両方を行ってもよい。これによれば、より足の動きに近い状態を再現できる。
【0059】
以上のように、本発明によれば、実際の人工芝に係る負荷(人が足で捻る動作)を再現でき、より使用環境に近似した耐久試験を行うことができる。また、充填材が移動しにくくいため、人工芝に対して均一に摩耗を与えることができ、試験途中での充填材の均しや再充填する手間を省くことができる。
【符号の説明】
【0060】
10 人工芝用耐久試験機
20 試験台
21 回転モータ
22 回転ステージ
23 回転シリンダ
30 圧縮部
31 圧縮子
32 圧縮手段
33 ロードセル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイル間に充填材が充填された人工芝に対して所定の負荷を与えて、上記人工芝の耐久性能を試験する人工芝用耐久試験機において、
所定の固定手段を介して上記人工芝が設置される試験台と、上記人工芝に対して所定の圧縮負荷を与える圧縮部と、上記試験台もしくは上記圧縮部のいずれか一方を回転させる回転駆動手段とを含み、上記圧縮部によって上記人工芝を押圧した状態で、上記回転駆動手段は、上記試験台もしくは上記圧縮部の少なくともいずれか一方を回転させて、上記人工芝の耐久性能を試験することを特徴とする人工芝用耐久試験機。
【請求項2】
上記試験台は、上記回転駆動手段の回転軸線と同軸的に配置されるシリンダを有し、上記シリンダの底部に上記人工芝が設置されていることを特徴とする請求項1に記載の人工芝用耐久試験機。
【請求項3】
上記固定手段は、上記シリンダの底部に設けられた上記人工芝の滑り止め手段および/または上記シリンダに沿って挿入され、上記人工芝の周縁部を固定するための固定リングからなることを特徴とする請求項1または2に記載の人工芝用耐久試験機。
【請求項4】
上記圧縮部は、上記人工芝を押圧する圧縮子と、上記圧縮子を昇降させる昇降手段とを有し、上記圧縮子の先端には、上記人工芝に対して所定の摩擦力を生む接触部が設けられていることを特徴とする請求項1,2または3に記載の人工芝用耐久試験機。
【請求項5】
上記圧縮部にはさらに、上記圧縮子の圧縮力を測定するロードセルが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の人工芝用耐久試験機。
【請求項6】
上記圧縮子は、上記シリンダの形状に合致する円柱状に形成されており、上記シリンダの回転軸を中心に同軸的に配置され、上記シリンダの内径をD1、上記圧縮子の直径をD2、上記充填材の平均粒径をdとして、上記シリンダおよび上記圧縮子は、
D1−D2<d
を満足するように形成されていることを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の人工芝用耐久試験機。
【請求項7】
上記回転駆動手段は、上記試験台側に設けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の人工芝用耐久試験機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−57548(P2013−57548A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−194912(P2011−194912)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)