説明

人造大理石用マーブルチップ、その製造方法及びこれを含む人造大理石

本発明のマーブルチップは、バインダーと反応性モノマーとを含む樹脂組成物を硬化させて形成され、前記バインダーはハロゲン化アルコキシル化ジアクリレートオリゴマー(halogenated alkoxylated diacrylate oligomers)を含むことを特徴とする。本発明のマーブルチップは、硬化時間や成形時間に関わらず均一なパターンを現わすことができるので、これを用いた人造大理石はエンジニアードストーンと同一の外見と質感を有し、アクリル系人造大理石の長所である熱成形性、加工性を有すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、人造大理石用マーブルチップ、その製造方法及びこれを含む人造大理石に関する。さらに詳しくは、本発明は人造大理石の柄を発現するマーブルチップにハロゲン化アルコキシル化ジアクリレートオリゴマー(halogenated alkoxylated diacrylate oligomers)を含むバインダーを適用することにより、マトリックスとの結合力が優れ、マトリックスと同一または類似の比重、同一または類似の磨耗特性と高比重、高屈折率、及び高透明性を有すマーブルチップ及びこれを含む人造大理石に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術
一般に、人造大理石は構成する樹脂によって大きくアクリル系と不飽和ポリエステル系の2種類に区分される。このうち、アクリル系人造大理石は優れた外見、柔らかい感触、優れた耐候性などのような特性を有して、各種の天板及びインテリア素材として需要が継続して増加している。
【0003】
アクリル系人造大理石は、メチルメタクリレートのようなモノマーとポリメチルメタクリレートとを混合したシロップに無機充填剤、カラー及びパターンを実現するマーブルチップを混合して重合開始剤を溶解させた後、これを適切な温度でキャスティングして製造されるのが一般的である。
【0004】
人造大理石の様々なカラー及びパターンを実現するために様々な種類のマーブルチップが投入される。特に、人造大理石は用途の特性上、マーブルチップによって実現される外見が商品の価値に大きな影響を及ぼす。
【0005】
マーブルチップは、アクリル系人造大理石と類似の方法によって板状に硬化した後、破砕して様々な粒度で得ることができ、通常マトリックスと同一の材質のアクリル系が使われる。
【0006】
最近は、不格好な人造大理石に軽快で洗練された感じまたは宝石のような感じを付与するために透明なマーブルチップが使われており、その需要が増えている趨勢である。
【0007】
今まで商業化されている透明なマーブルチップを用いた人造大理石は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)系樹脂や不飽和ポリエステル樹脂をマーブルチップとして用いて製造されている。しかしながら、前記PMMA系樹脂や不飽和ポリエステル樹脂で製造された透明チップは比重が1.15〜1.24であって、マトリックスの比重より低く、人造大理石の製造の際、透明チップが全て上層部へ浮かぶ現象が発生して、下層部に透明チップがまったく存在しないと、均一なチップの分布ができないという問題点がある。また、下層部に透明なチップの分布を有する人造大理石を製造するためにはチップの使用量をマトリックスの約2倍以上としなければならないという短所があり、これにより人造大理石の厚さを調整しにくいという他の問題点がある。
【0008】
従って、比重をマトリックスの水準まで高めるためにはアルミニウムトリハイドレート、硫酸バリウム、シリカ等の無機充填剤を添加しなければならないが、このような無機充填剤が添加される場合、透明性が著しく劣るという問題点がある。
【0009】
一方、石英、硅砂、水晶等のような天然シリカ鉱物やガラス、溶融ガラス等のようなガラス化したシリカ化合物のような透明なチップを用いて製造することができるエンジニアードストーン(e−stone)形態の人造大理石はチップの透明性では長所があるが、チップの沈降性及びチップ研磨(sanding)性等の問題で既存の連続生産方式のアクリル系人造大理石の生産では生産することができない。
【0010】
これは、マトリックスであるアクリル化合物と柄やパターンを表すチップであるシリカ及びシリカ化合物のモース硬度が異なるので、板材に製造した後の研磨性の差により平滑度が低下するという問題があるためである。
【0011】
従って、人造大理石の透明チップは、高屈折率だけでなく、比重をマトリックスと同一または類似に調整して、成形時間に関わらずチップが沈まないように調節し、硬化時間に関わらず一定のパターンを有する必要があり、かつマトリックスと同一の研磨性を有して、人造大理石に製造した後に平坦性と平滑性を同時に満たすことが要求される。
【0012】
本発明者は前記の問題点を解消するため、ハロゲン化アルコキシル化ジアクリレートオリゴマーを含むバインダーと反応性モノマーとを含む樹脂組成物を硬化させることにより、マトリックスとの結合力が優れ、マトリックスと同一または類似の比重、同一または類似の摩耗特性、高比重、高屈折率、及び高透明性を有するマーブルチップ及びこれを用いた人造大理石を開発することに至る。
【発明の概要】
【0013】
発明の詳細な説明
技術的課題
本発明の目的は、1.45〜1.75の比重を有するマーブルチップ及びその製造方法を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、硬化時間や成形時間に関わらず均一なパターンを実現することができるマーブルチップ及びその製造方法を提供することにある。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、透明性及び屈折率が優れたマーブルチップ及びその製造方法を提供することにある。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、研磨性及びモースの硬度がマトリックスと同一のマーブルチップ及びその製造方法を提供することにある。
【0017】
本発明のさらに他の目的は、マトリックスとの結合力が優れたマーブルチップ及びその製造方法を提供することにある。
【0018】
本発明のさらに他の目的は、立体的な質感を表すことができるマーブルチップ及びその製造方法を提供することにある。
【0019】
本発明のさらに他の目的は、顔料分散性とマトリックスとの結合性が優れ、凹み(concave)現象のないマーブルチップ及びその製造方法を提供することにある。
【0020】
本発明のさらに他の目的は、耐薬品性が優れたマーブルチップ及びその製造方法を提供することにある。
【0021】
本発明のさらに他の目的は、前記マーブルチップを適用することにより、エンジニアードストーンと同一の外見と質感を有することができる人造大理石を提供することにある。
【0022】
本発明のさらに他の目的は、前記マーブルチップを適用することにより、連続生産が可能な人造大理石を提供することにある。
【0023】
本発明のさらに他の目的は、前記マーブルチップを適用することにより、熱加工性が優れた人造大理石を提供することにある。
【0024】
本発明のさらに他の目的は、前記マーブルチップを適用することにより、平滑性が優れた人造大理石を提供することにある。
【0025】
本発明の前記及び他の目的は下記で説明される本発明により全て達成することができる。
【0026】
技術的解決手段
本発明の一つの態様はマーブルチップに関する。前記マーブルチップはバインダーと反応性モノマーとを含む樹脂組成物を硬化させて形成されたのであって、前記バインダーはハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマーを含むことを特徴とする。
【0027】
本発明のある実施形態において、前記樹脂組成物はバインダー50〜90重量部及び反応性モノマー10〜50重量部を含むことができる。本発明の他の実施形態において、前記バインダーはハロゲン化ウレタンアクリレートまたはハロゲン化エポキシアクリレートをさらに含むことができ、これらの混合物も含むことができる。前記ハロゲン化ウレタンアクリレートの数平均分子量は900〜4,000であり得る。また、前記ハロゲン化エポキシアクリレートの数平均分子量は600〜3,500であり得る。
【0028】
前記反応性モノマーは、芳香族ビニル系モノマー、芳香族ジビニル系モノマー、これらのダイマー、アルキルまたはハロゲン置換された芳香族ビニル系モノマー、C〜C20アルキル(メタ)アクリレート、C〜C20アリール(メタ)アクリレート、ヒドロキシ含有(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、C〜C20アリールフタレート、C〜C20アリールカーボネートなどを含むことができる。本発明の他の実施形態において、前記反応性モノマーは、スチレンモノマー、ブロモスチレン、ビニルトルエン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、クロロフェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)アクリレート、ブロモフェニル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルフタレート、ジアリルカーボネート、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、α−メチルスチレンダイマー、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、 ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エトキシエチルアクリレート、グリシジル(メタ)アクリル酸のエポキシアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、メチルプロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びこれらの混合物よりなる群から一つ以上選択することができる。
【0029】
さらに、前記樹脂組成物は、着色剤、消泡剤、カップリング剤、紫外線吸収剤、光拡散剤、重合抑制剤、帯電防止剤、難燃剤、熱安定剤及びこれらの混合物よりなる群から選択された添加剤を含むことができる。
【0030】
本発明の他の実施形態において、前記樹脂組成物は第2のマーブルチップをさらに含み、マーブルチップの内部に第2のマーブルチップが形成されたチップインチップ形態であり得る。
【0031】
本発明のさらに他の実施形態において、前記樹脂組成物はカラーまたは透明性が異なる第2の樹脂組成物をさらに含むことができる。前記第2の樹脂組成物は第2のバインダーと第2の反応性モノマーとを含み、前記第2のバインダーはハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマー、ハロゲン化ウレタンアクリレート、ハロゲン化エポキシアクリレートよりなる群から一つ以上選択することができる。
【0032】
本発明のある実施形態において、前記マーブルチップは比重が1.45〜1.75である。好ましくは、前記マーブルチップは比重が1.50〜1.70である。
【0033】
本発明のある実施形態において、前記マーブルチップは屈折率が25℃でABBE屈折計(3T)を用いて測定した屈折率が1.55〜1.75であり得る。
【0034】
本発明の他の態様は、前記マーブルチップを製造する方法に関する。前記方法は、ハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマーを含むバインダーに反応性モノマーを混合して樹脂組成物を製造する段階;該樹枝組成物を硬化させて硬化物を製造する段階;及び該硬化物を破砕する段階を含んでなる。
【0035】
本発明のある実施形態において、前記硬化物を直径または最大の対角線長さを0.1〜30mmに破砕することができる。この場合には前記硬化物に金属を蒸着させた後に破砕することができる。
【0036】
前記バインダーは、さらに、ハロゲン化ウレタンアクリレート、ハロゲン化エポキシアクリレート及びこれらの混合物よりなる群から選択されたバインダーを含むことができる。
【0037】
また、前記樹脂組成物に、着色剤、消泡剤、カップリング剤、紫外線吸収剤、光拡散剤、重合抑制剤、帯電防止剤、難燃剤、熱安定剤及びこれらの混合物よりなる群から選択された添加剤をさらに添加することができる。
【0038】
本発明のある実施形態において、前記樹脂組成物に第2のマーブルチップをさらに添加して、マーブルチップの内部に第2のマーブルチップが形成されたチップインチップ形態に製造することができる。
【0039】
本発明の他の実施形態において、前記第2のマーブルチップは本発明のマーブルチップ、アクリル系人造大理石マーブルチップ、不飽和エステル系人造大理石マーブルチップよりなる群から一つ以上選択することができる。
【0040】
本発明の他の実施形態において、前記樹脂組成物はカラーまたは透明性が異なる第2の樹脂組成物をさらに含み、流れ柄または多層構造を形成することができる。前記第2の樹脂組成物は第2のバインダーと第2の反応性モノマーとを含み、前記第2のバインダーは、ハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマー、ハロゲン化ウレタンアクリレート、ハロゲン化エポキシアクリレートよりなる群から一つ以上選択することができる。前記カラーまたは透明性が異なる第2の樹脂組成物は複数で含むことができる。
【0041】
本発明のさらに他の態様は、本発明のマーブルチップを含む人造大理石に関する。前記人造大理石はマトリックスにマーブルチップが分散されてなされる。本発明のある実施形態において、前記マトリックスは比重が1.52〜1.83であり、マーブルチップは比重が1.45〜1.75であり、マトリックスとマーブルチップの比重差は2.0以下であり得る。前記マトリックスはアクリル系シロップ及び無機充填剤を含む硬化性組成物の硬化物であり得る。
【0042】
以下、本発明の具体的な内容を下記に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図面の簡単な説明
【図1】図1は、本発明に係るチップインチップ形態のマーブルチップを用いた人造大理石の概略図である。
【図2】図2は、本発明に係る多層構造のマーブルチップを用いた人造大理石の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
発明を実施するための最良の形態
マーブルチップ
本発明のマーブルチップは、バインダーと反応性モノマーとを含む樹脂組成物を硬化させて形成されたのであって、前記バインダーはハロゲン化アルコキシル化ジアクリレートオリゴマーを含むことを特徴とする。
【0045】
前記ハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、臭素化アルコキシル化ビスフェノールAジアクリレート、臭素化アルコキシル化ビスフェノールAジメタクリレート、クロロ化アルコキシル化ビスフェノールAジアクリレート、クロロ化アルコキシル化ビスフェノールAジメタクリレートなどを挙げることができ、必ずしもこれに制限されない。また、反復単位(−OC−) の個数によって存在する多様な種類のハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートを用いることができ、これらは単独または2種以上混合して用いることができる。前記ハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマーの数平均分子量は600〜4,500であり得る。
【0046】
本発明の他の実施形態において、前記バインダーはハロゲン化ウレタンアクリレートまたはハロゲン化エポキシアクリレートをさらに含むことができ、これらの混合物も含むことができる。前記ハロゲン化ウレタンアクリレートの数平均分子量は900〜4,000であり得る。また、前記ハロゲン化エポキシアクリレートの数平均分子量は600〜3,500であり得る。前記分子量の範囲の未満の場合には単位体積当架橋密度が高くなって砕けやすくなり、前記分子量の範囲を超過する場合には架橋密度が低くなって軟質化する可能性が大きく、粘度が高すぎて取り扱いにくくなる場合がある。
【0047】
ハロゲン化ウレタンアクリレートやハロゲン化エポキシアクリレートを混合して用いる場合、本発明のある実施形態において、前記バインダーは、ハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマーを2〜98重量%及びハロゲン化ウレタンアクリレートを2〜98重量%で用いることができる。本発明の他の実施形態において、前記バインダーは、ハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマーを2〜98重量%及びハロゲン化エポキシアクリレートを2〜98重量%で用いることができる。本発明のさらに他の実施形態において、前記バインダーは、ハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマーを1〜98重量%、ハロゲン化ウレタンアクリレートを1〜98重量%及びハロゲン化エポキシアクリレートを1〜98重量%で用いることができる。
【0048】
本発明のある実施形態において、前記バインダーは、50〜90重量部、好ましくは60〜90重量部、より好ましくは70〜90重量部である。本発明のある実施形態において、前記反応性モノマーは、10〜50重量部、好ましくは10〜40重量部、より好ましくは10〜30重量部である。バインダーの含量が50重量部未満の場合には高比重化効果が劣ることになり、90重量部を超過して用いる場合には粘度が高すぎて作業性が劣る場合がある。
【0049】
前記反応性モノマーは、芳香族ビニル系モノマー、芳香族ジビニル系モノマー、これらのダイマー、アルキルまたはハロゲン置換された芳香族ビニル系モノマー、C〜C20アルキル(メタ)アクリレート、C〜C20アリール(メタ)アクリレート、ヒドロキシ含有(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、C〜C20アリールフタレート、C〜C20アリールカーボネート等を含むことができる。本発明の他の実施形態において、前記反応性モノマーとしては、スチレンモノマー、ブロモスチレン、ビニルトルエン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、クロロフェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)アクリレート、ブロモフェニル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルフタレート、ジアリルカーボネート、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、α−メチルスチレンダイマー、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、 ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エトキシエチルアクリレート、グリシジル(メタ)アクリル酸のエポキシアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、メチルプロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは単独または2種以上混合して用いることができる。
【0050】
さらに、本発明のマーブルチップは、着色剤、消泡剤、カップリング剤、紫外線吸収剤、光拡散剤、重合抑制剤、帯電防止剤、難燃剤、熱安定剤などの添加剤を含むことができる。これら添加剤は単独または2種以上で含むことができる。
【0051】
本発明の他の実施形態において、マーブルチップは、マーブルチップの内部に第2のマーブルチップが形成されたチップインチップ形態であり得る。図1は本発明に係るチップインチップ形態のマーブルチップを用いた人造大理石の概略図である。図1に図示されるように、本発明のマーブルチップ(1A)の内部には相対的により小さなマーブルチップ(11A)が組み込まれている構造を有する。
【0052】
本発明のさらに他の実施形態において、マーブルチップに流れ柄または多層構造を形成することができる。図2は本発明に係る多層構造のマーブルチップを用いた人造大理石の概略図である。図2に図示されるように、多層構造のマーブルチップ(2A)にはカラーや透明性が異なる複数の層(21A、21B、21C)を形成することができる。
【0053】
本発明のある実施形態において、マーブルチップは比重が1.45〜1.75である。好ましくは、前記マーブルチップは比重が1.50〜1.70である。本発明のほかの実施形態において、マーブルチップは比重が1.51〜1.67であり得る。また、本発明のマーブルチップは25℃でABBE屈折計(3T)を用いて測定した屈折率が1.55〜1.75であり得る。
【0054】
マーブルチップの製造方法
本発明の他の態様は、マーブルチップの製造方法に関する。前記方法は、ハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマーを含むバインダーに反応性モノマーを混合して樹脂組成物を製造する段階;該樹脂組成物を硬化させて硬化物を製造する段階;及び該硬化物を破砕する段階を含んでなる。
【0055】
前記樹脂組成物はバインダー及び反応性モノマーを含み、選択的に着色剤、消泡剤、カップリング剤、紫外線吸収剤、光拡散剤、重合抑制剤、帯電防止剤、難燃剤、熱安定剤などの通常の添加剤をさらに含むことができる。前記着色剤は無機または有機顔料、染料などを含み、樹脂組成物100重量部に対して0.0001〜10.0重量部である。本発明のある実施形態において、着色剤は樹脂組成物100重量部に対して1.0〜5.0重量部の量で構成することができる。本発明の他の実施形態において、着色剤は樹脂組成物100重量部に対して0.001〜0.05重量部の量で構成することができる。本発明のさらに他の実施形態において、着色剤は樹脂組成物100重量部に対して0.05〜2.5重量部の量で構成することができる。
【0056】
本発明のある実施形態において、前記樹脂組成物を硬化する時に硬化剤を用いることができる。前記硬化剤の例としては、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ブチルヒドロパーオキサイド、クミルヒドロパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシマレイン酸、tert−ブチルヒドロパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)の中から選択される単独あるいは2種以上の混合物を挙げることができる。また、パーオキサイドとアミンまたはスルホン酸化合物との混合物、パーオキサイドと銅、コバルト、カリウム、カルシウム、ジルコニウム、亜鉛の石鹸化塩などを使うことができる。前記硬化剤は樹脂組成物100重量部に対して0.03〜2.5重量部、好ましくは0.05〜2.0重量部を投入することができる。前記硬化方法は特別な制限がなく、本発明のある実施形態において、50〜180℃の熱源条件で硬化させることができる。硬化性を調節するために、前記硬化剤と共にアミンまたはスルホン酸化合物を追加して用いることもでき、銅、コバルト、カリウム、カルシウム、ジルコニウム、亜鉛の石鹸化塩を追加して用いることもできる。
【0057】
本発明のある実施形態において、前記硬化物は平均直径0.1〜30mm、好ましくは0.1〜20mmに破砕される。破砕方法は本発明が属する分野の通常の知識を有する者によって容易に実施することができる。
【0058】
本発明の他の実施形態において、前記硬化物にアルミニウムや銀などの金属を蒸着させた後に破砕することができる。このように金属を蒸着させた後に破砕されたマーブルチップを人造大理石に添加する場合、より立体的で、宝石のような効果を表すことができる。
【0059】
本発明のさらに他の実施形態において、前記樹脂組成物に第2のマーブルチップをさらに添加することができる。前記第2のマーブルチップは透明、半透明、不透明、またはこれらの混合物であり得る。本発明のある実施形態において、前記第2のマーブルチップは本発明で製造されるマーブルチップを使うことができ、通常のアクリル系または不飽和エステル系人造大理石を粉砕して得たマーブルチップを使うこともできる。このように樹脂組成物にマーブルチップをさらに添加した後、硬化、粉砕して得たマーブルチップはチップインチップ形態であり、より多様なパターンを表すことができる。
【0060】
本発明のさらに他の実施形態において、前記樹脂組成物はカラーまたは透明性が異なる第2の樹脂組成物をさらに含むことができる。前記第2の樹脂組成物は第2のバインダーと第2の反応性モノマーとを含み、前記第2のバインダーは、ハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマー、ハロゲン化ウレタンアクリレート、ハロゲン化エポキシアクリレートよりなる群から一つ以上選択することができる。前記カラーまたは透明性が異なる第2の樹脂組成物は複数で含むことができる。また、前記第2の樹脂組成物は透明または不透明であり得る。このようにカラーや透明性が異なる2種以上の樹脂組成物を用いることにより、高比重マーブルチップに流れ柄または多層構造を形成することができる。本発明のさらに他の実施形態において、互いにカラーが異なる2種以上の樹脂組成物を製造した後、硬化用コンベヤーベルトに前記2種以上の樹脂組成物を同時に注入すると、流れ柄が形成された硬化物が形成され、該硬化物を粉砕することにより、流れ柄が形成されたマーブルチップが製造される。
【0061】
人造大理石
本発明のさらに他の態様は、本発明のマーブルチップを含む人造大理石に関する。前記人造大理石は前記のように製造されたマーブルチップ及び樹脂シロップを混合した硬化性組成物を通常の方法で硬化させて製造される。前記樹脂シロップとしてはアクリル系樹脂または不飽和ポリエステル系樹脂が用いられることができ、好ましくはアクリル系樹脂である。前記硬化性組成物は、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、水酸化マグネシウムなどの無機充填剤や通常の添加剤をさらに含むことができ、投入比率及び投入方法は本発明が属する分野の通常の知識を有する者によって容易に実施される。
【0062】
本発明のある実施形態において、人造大理石は1.45〜1.75の比重を有するマーブルチップを用いるため、硬化時間や成形時間に関わらず均一なパターンを実現することができ、連続生産ができる。
【0063】
本発明のある実施形態において、前記マトリックスは比重が1.52〜1.83であり、マーブルチップは比重が1.45〜1.75であり、マトリックスとマーブルチップの比重差は2.0以下、好ましくは1.7以下、より好ましくは1.5以下、最も好ましくは1.0以下であり得る。
【0064】
本発明の人造大理石はマトリックスとマーブルチップの比重差が小さいため、マーブルチップがマトリックスに均一に分散された構造を有する。
【0065】
本発明の実施形態において、前記マトリックスはアクリル系シロップ及び無機充填剤を含む硬化性組成物の硬化物であり得る。
【0066】
本発明のある実施形態において、前記人造大理石は、チップインチップ形態のマーブルチップを使うことにより、チップインチップ形態のマーブルチップが分散された構造を有する。図1はチップインチップ形態のマーブルチップ(1A)を使った人造大理石(10)の概略図である。本発明のマーブルチップ(1A)の内部には相対的に小さなマーブルチップ(11A)が不規則に分散されており、このようなチップインチップ形態のマーブルチップ(1A)がマトリックス(3)に分散されている。
【0067】
本発明の他の実施形態において、前記人造大理石は多層構造のマーブルチップを用いることにより、多層構造のマーブルチップが分散された構造を有する。図2は多層構造のマーブルチップ(2A)を用いた人造大理石(20)の概略図である。図2に示されるように、多層構造のマーブルチップ(2A)にはカラーや透明性が異なる複数の層(21A、21B、21C)が形成されており、このようなマ−ブルチップはマトリックス(3)に分散されている。
【0068】
前記マーブルチップを用いた人造大理石の表面質感はエンジニアードストーンと類似の表面質感を演出することができると同時に、優れた加工性を有するため、台所のシンク台の天板、洗面台または化粧台の天板、銀行及び一般売場の受付台などのような各種カウンターの天板及び飾り用品などに広範囲に適用することができる。
【0069】
また、前記人造大理石を粉砕して内部に透明チップが形成されたチップインチップ形態のマーブルチップとして使うことができる。
【0070】
本発明は下記の実施例によってより明確に理解でき、下記の実施例は本発明の例示目的のためで、添付された特許請求の範囲により限定される保護範囲を制限しようとするのではない。
【0071】
発明を実施するための形態
【実施例】
【0072】
実施例1〜3:マーブルチップの製造
実施例1
臭素化アルコキシル化ジアクリレート80重量部、メチルメタクリレート20重量部からなる樹脂組成物100重量部に、ベンゾイルパーオキサイド0.2重量部及びビス(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート0.5重量部を混合して、50℃で硬化させた後に破砕して比重1.608の高比重チップを製造した。
【0073】
実施例2
実施例2は、着色剤としてフタロシアニングリーン0.01重量部を添加したことを除いては前記実施例1と同様に行った。製造されたマーブルチップの比重は1.609であった。
【0074】
実施例3
臭素化アルコキシル化ジアクリレート90重量部、スチレンモノマー10重量部からなる樹脂組成物100重量部に、ベンゾイルパーオキサイド0.2重量部及びビス(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボート0.5重量部を混合して、50℃で硬化させた後に破砕して比重1.691の高比重チップを製造した。
【0075】
比較例1
ポリメチルメタクリレートをメチルメタクリレートに溶解して製造した溶液100重量部にトリメチルプロパントリアクリレート2重量部、n−ドデシルメルカプタン0.1重量部、ベンゾイルパーオキサイド1.0重量部を混合して、50℃で硬化させた後に破砕して比重1.183のPMMAチップを製造した。
【0076】
比較例2
比較例2は、不飽和ポリエステル樹脂(愛敬化学(株)製のTP−145X(商品名))100重量部及びベンゾイルパーオキサイド1.0重量部を混合したことを除いては前記実施例1と同様に行った。製造されたマーブルチップの比重は1.203であった。
【0077】
比較例3
比較例3は、エポキシアクリレートオリゴマー60重量部、スチレンモノマー40重量で製造されたビニルエステル樹脂(愛敬化学(株)製のDION−9120(商品名))100重量部及びベンゾイルパーオキサイド1.0重量部を混合したことを除いては前記実施例1と同様に行った。製造されたマーブルチップの比重は1.194であった。
【0078】
実施例4〜6:人造大理石の製造
実施例4
ポリメチルメタクリレートをメチルメタクリレートに溶解して製造したシロップ100重量部に水酸化アルミニウム180重量部、トリメチルプロパントリアクリレート2重量部、n−ドデシルメルカプタン0.1重量部、消泡剤及び分散剤それぞれ0.1重量部並びにベンゾイルパーオキサイド1.0重量部を混合した組成物に、前記実施例1で製造したマーブルチップを50重量部添加して、よく攪拌した後に連続成形工法で60℃の温度で硬化して人造大理石を製造した。
【0079】
実施例5
実施例5は、実施例2で製造した有色透明チップを使ったことを除いては前記実施例4と同様に行った。
【0080】
実施例6
実施例6は、実施例3で製造したチップを使ったことを除いては前記実施例4と同様に行った。
【0081】
比較例4
比較例4は、比較例1で製造したチップを使ったことを除いては前記実施例4と同様に行った。
【0082】
比較例5
比較例5は、比較例2で製造したチップを使ったことを除いては前記実施例4と同様に行った。
【0083】
比較例6
比較例6は、比較例3で製造したチップを使ったことを除いては前記実施例4と同様に行った。
【0084】
前記実施例1〜3で製造されたマーブルチップを用いて製造した実施例4〜6の人造大理石及び比較例1〜3で製造したマーブルチップを用いて製造した比較例4〜6の人造大理石の物性を下記の表1に表わした。
【0085】
【表1】

【0086】
表1に表した人造大理石の物性は、下記の方法によって測定される。
【0087】
(1)耐薬品性:1.0N濃度の塩酸及び1.0N濃度のアンモニア水の混合物に25℃で48時間沈積した後に、マーブルチップの表面を評価したのである。
【0088】
(2)屈折率:マーブルチップの屈折率は、25℃でABBE屈折計(3T)により測定した。
【0089】
(3)平滑性:研磨の後、マーブルチップとマトリックスとの境界面の平滑性を肉眼で評価した。
【0090】
(4)研磨性:サンドペーパーで研磨した後、マーブルチップの外見を肉眼で評価した。
【0091】
(5)凹み(concave):マーブルチップとマトリックスとの間の界面のクラックまたはマーブルチップの陥没現象を指し、これを肉眼で評価した。
【0092】
(6)熱加工性:人造大理石を180℃で20分間加熱して曲面加工を実施した時、マーブルチップの突出現象またはクラックが発生しない最小の半径を測定した。
【0093】
前記表1から分かるように、実施例4〜6はすべての物性評価で良好であり、熱加工性でも半径150mmの曲面まで良好であった。比較例4は、熱加工性では最も優れた結果を示したが、透明チップの分布が剪断面で一定でなかった。かつ、比較例4は屈折率が低く、石英またはエンジニアードストーンのような質感を表すことができなかった。比較例5は、剪断面のチップ分布が不良であり、コンケーブ及び熱加工性の評価が最も劣り、そしてチップの耐薬品性が不良である。比較例6は、剪断面のチップ分布が一定ではなく、人造大理石の連続生産には適用することができないと考えられる。
【0094】
本発明の単純な変形や変更はこの分野の通常の知識を有する者によって容易に行なわれ、このような変形や変更はすべて本発明の領域に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バインダーと反応性モノマーとを含む樹脂組成物を硬化させて形成され、前記バインダーはハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマー(halogenated alkoxylated diacrylate oligomers)を含む、マーブルチップ。
【請求項2】
前記樹脂組成物はバインダー50〜90重量部及び反応性モノマー10〜50重量部を含む、請求項1に記載のマーブルチップ。
【請求項3】
さらに、前記バインダーは、ハロゲン化ウレタンアクリレート、ハロゲン化エポキシアクリレート及びこれらの混合物よりなる群から選択されたバインダーを含む、請求項2に記載のマーブルチップ。
【請求項4】
前記ハロゲン化ウレタンアクリレートの数平均分子量は900〜4,000であり、前記ハロゲン化エポキシアクリレートの数平均分子量は600〜3,500である、請求項3に記載のマ−ブルチップ。
【請求項5】
前記反応性モノマーは、スチレンモノマー、ブロモスチレン、ビニルトルエン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、クロロフェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)アクリレート、ブロモフェニル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルフタレート、ジアリルカーボネート、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、α−メチルスチレンダイマー、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、 ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エトキシエチルアクリレート、グリシジル(メタ)アクリル酸のエポキシアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、メチルプロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びこれらの混合物よりなる群から選択される、請求項1に記載のマーブルチップ。
【請求項6】
さらに、前記樹脂組成物は、着色剤、消泡剤、カップリング剤、紫外線吸収剤、光拡散剤、重合抑制剤、帯電防止剤、難燃剤、熱安定剤及びこれらの混合物よりなる群から選択された添加剤を含む、請求項1に記載のマーブルチップ
【請求項7】
前記樹脂組成物は第2のマーブルチップをさらに含みマーブルチップの内部に第2のマーブルチップが形成されたチップインチップ形態である、請求項1に記載のマーブルチップ。
【請求項8】
前記樹脂組成物はカラーまたは透明性が異なる第2の樹脂組成物をさらに含み、前記第2の樹脂組成物は第の2バインダーと第2の反応性モノマーとを含み、前記第2のバインダーは、ハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマー、ハロゲン化ウレタンアクリレート、ハロゲン化エポキシアクリレートよりなる群から一つ以上選択される、請求項1に記載のマーブルチップ。
【請求項9】
前記マーブルチップは比重が1.45〜1.75である、請求項1に記載のマーブルチップ。
【請求項10】
前記マーブルチップは25℃でABBE屈折計(3T)により測定した屈折率が1.55〜1.75である、請求項1に記載のマーブルチップ。
【請求項11】
ハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマーを含むバインダーに反応性モノマーを混合して樹脂組成物を製造する段階;
該樹脂組成物を硬化させて硬化物を製造する段階;及び
該硬化物を破砕する段階;
を含む、マーブルチップの製造方法。
【請求項12】
前記硬化物を、直径または最大の対角線長さが0.1〜30mmになるように破砕する、請求項11に記載のマーブルチップの製造方法。
【請求項13】
前記硬化物に金属を蒸着させた後に破砕する、請求項11に記載のマーブルチップの製造方法。
【請求項14】
さらに、前記バインダーは、ハロゲン化ウレタンアクリレート、ハロゲン化エポキシアクリレート及びこれらの混合物よりなる群から選択されたバインダーを含む、請求項11に記載のマーブルチップの製造方法。
【請求項15】
さらに、前記樹脂組成物は、着色剤、消泡剤、カップリング剤、紫外線吸収剤、光拡散剤、重合抑制剤、帯電防止剤、難燃剤、熱安定剤及びこれらの混合物よりなる群から選択された添加剤を添加する、請求項11に記載のマーブルチップの製造方法。
【請求項16】
前記樹脂組成物は第2のマーブルチップをさらに含む、前記マーブルチップはマーブルチップの内部に第2のマーブルチップが形成されたチップインチップ形態で製造される、請求項11に記載のマーブルチップの製造方法。
【請求項17】
前記第2のマーブルチップは、請求項1〜10のいずれか1項に記載のマーブルチップ、アクリル系人造大理石マーブルチップ、不飽和エステル系人造大理石マーブルチップよりなる群から選択される一つ以上である、請求項16に記載のマーブルチップの製造方法。
【請求項18】
前記樹脂組成物はカラーまたは透明性が異なる第2の樹脂組成物をさらに含み、前記第2の樹脂組成物は第2のバインダーと第2の反応性モノマーとを含み、前記第2のバインダーは、ハロゲン化アルコキシル化ジ(メタ)アクリレートオリゴマー、ハロゲン化ウレタンアクリレート、ハロゲン化エポキシアクリレートよりなる群から選択される一つ以上であり、流れ柄または多層構造を有する、請求項11に記載のマーブルチップの製造方法。
【請求項19】
前記カラーまたは透明性が異なる第2の樹脂組成物は複数で含む、請求項18に記載のマーブルチップの製造方法。
【請求項20】
請求項1〜10のいずれか1項に記載のマーブルチップを含む、人造大理石。
【請求項21】
前記人造大理石は、マトリックスにマーブルチップが分散されてなる、請求項20に記載の人造大理石。
【請求項22】
前記マトリックスは比重が1.52〜1.83であり、マーブルチップは比重が1.45〜1.75であり、マトリックスとマーブルチップの比重差は2.0以下である、請求項21に記載の人造大理石。
【請求項23】
前記マトリックスはアクリル系シロップ及び無機充填剤を含む硬化性組成物の硬化物である、請求項22に記載の人造大理石。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−512269(P2012−512269A)
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540602(P2011−540602)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【国際出願番号】PCT/KR2009/007275
【国際公開番号】WO2010/071314
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(500005066)チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド (263)
【Fターム(参考)】