説明

仕分システム

【課題】商品区画の数や商品区画のサイズを容易に変更できる仕分システムを提供する。
【解決手段】仕分システムでは、商品ラック2の各棚21に一つの表示装置1が設けられている。そして、その表示装置1が有する一つの画面の表示領域が複数の分割領域12に分割され、複数の商品区画22に係る区画情報がそれら複数の分割領域12にそれぞれ表示される。したがって、表示装置1が有する一つの画面によって複数の商品区画22に係る区画情報を表示できることから、各商品区画22ごとに表示装置を設ける必要がない。このため、仕分システムの全体として必要な表示装置の数を少なくすることができ、導入コストを大幅に低減できる。また、表示装置1の一つの画面を分割して使用するため、各分割領域12の数や長さを容易に変更でき、各棚21における商品区画22の数やサイズを容易に変更可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品を仕分けるための仕分システムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の小売店舗向けの物流センター(配送センターや出荷センター等)においては、配送先となる各店舗へ配送すべき個数の商品を取り揃える仕分け作業を、仕分けシステムを用いて行うことが一般的となっている。
【0003】
このような仕分システムとしては、ソーティングシステムやピッキングシステムなどが知られている。ソーティングシステムは、商品をカート等で搬送しつつ、各店舗に対応する複数の商品区画にそれぞれ配置されたコンテナに、必要な仕分個数の商品を投入していくタイプの仕分システムである。一方、ピッキングシステムは、店舗に対応するコンテナをカート等で搬送しつつ、同一種の商品がそれぞれ収容された複数の商品区画から必要な仕分個数の商品を取り出していくタイプの仕分システムである。
【0004】
いずれのタイプの仕分システムの場合も、複数の商品区画のそれぞれに表示器が設けられている。表示器には、その表示器が設けられた商品区画に係る仕分個数が表示され、作業者はその表示された仕分個数の商品の移動を当該商品区画に関して行うことになる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2003−300606号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の仕分システムにおいては、複数の商品区画ごとに表示器を設ける必要がある。このため、仕分システムの導入時には、各表示器への信号ケーブルや電源ケーブルの配線作業に多大な工数を要することになり、仕分システムの導入コストの上昇を招くことになっていた。
【0007】
また近年、仕分システムにおいては、市場の激しい変化に対応すべく、市場の動向に応じて商品区画の数や商品区画のサイズを柔軟に変更できるようにすることが要請されている。しかしながら、従来の仕分システムでは、固定的に配置される一定サイズの商品区画とそれに固定される表示器とが利用されており、そのような要請に対応することはできなかった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、導入コストを低減できる仕分システムを提供することを第1の目的とする。
【0009】
また、本発明は、商品区画の数や商品区画のサイズを容易に変更できる仕分システムを提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、商品を仕分けるための仕分システムであって、それぞれが同一属性の商品を収容する複数の商品区画に区分される商品ラックと、前記商品ラックに配置される表示装置と、前記複数の商品区画に係る区画情報を、前記表示装置が有する一つの画面の表示領域を分割して得られる複数の分割領域にそれぞれ表示させる制御手段と、を備えている。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の仕分システムにおいて、前記複数の分割領域の相互の配置関係は、対応する前記複数の商品区画の相互の配置関係と一致する。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の仕分システムにおいて、前記一つの画面に含まれる前記複数の分割領域に対応する前記複数の商品区画は所定方向に直列配置され、前記一つの画面に含まれる前記複数の分割領域も前記所定方向に直列配置される。
【0013】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の仕分システムにおいて、前記所定方向における前記複数の分割領域それぞれの長さの前記画面の長さに対する割合は、対応する前記商品区画の長さの前記商品ラックの長さに対する割合と略一致する。
【0014】
また、請求項5の発明は、請求項4に記載の仕分システムにおいて、前記所定方向における前記画面の長さと前記商品ラックの長さとは略一致する。
【0015】
また、請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の仕分システムにおいて、前記表示装置は、前記画面の表面にユーザの操作を受け付けるタッチパネルを有する。
【0016】
また、請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の仕分システムにおいて、前記区画情報は、前記商品区画に関する商品の仕分個数を含む。
【0017】
また、請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の仕分システムにおいて、前記区画情報は、前記商品区画に収容される商品の属性を含む。
【0018】
また、請求項9の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の仕分システムにおいて、前記区画情報は、前記商品区画に係る全ての作業内容を示す情報を含む。
【0019】
また、請求項10の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の仕分システムにおいて、前記画面の表示領域を前記複数の分割領域に分割するルールを示す複数のファイルを記憶する手段と、前記複数のファイルのうちから一のファイルを選択するユーザの操作を受け付ける手段と、を備え、前記制御手段は、選択された前記一のファイルに従って、前記画面の表示領域を前記複数の分割領域に分割する。
【発明の効果】
【0020】
請求項1ないし10の発明によれば、表示装置が有する一つの画面によって複数の商品区画に係る区画情報を表示できるため、表示装置の数を少なくすることができ、仕分システムの導入コストを大幅に低減できる。また、一つの画面を分割して使用するため、商品ラックにおける商品区画の数やサイズを容易に変更可能である。
【0021】
また、特に請求項2の発明によれば、複数の分割領域の相互の配置関係と、対応する複数の商品区画の相互の配置関係とが一致するため、いずれの分割領域がいずれの商品区画と対応するかの対応関係が視覚的に明確となり、視認性を向上できる。
【0022】
また、特に請求項3の発明によれば、直列配置された商品区画に係る区画情報が、同一方向に直列配置されて表示されるため、視認性をさらに向上できる。
【0023】
また、特に請求項4の発明によれば、分割領域の長さが、対応する商品区画の長さに応じた長さであるため、商品区画と分割領域との対応関係を直感的に把握できる。
【0024】
また、特に請求項5の発明によれば、分割領域の長さが、対応する商品区画の長さと略一致するため、商品区画と分割領域との対応関係を直感的に把握できる。
【0025】
また、特に請求項6の発明によれば、画面上においてユーザの操作を受け付けることが可能であり、他の操作部材を配置するスペースを省略でき、商品区画の位置の変動にも対応可能である。
【0026】
また、特に請求項7の発明によれば、分割領域に、それが対応する商品区画に関する商品の仕分個数を表示するため、容易に仕分作業を行うことができる。
【0027】
また、特に請求項8の発明によれば、分割領域に、それが対応する商品区画に収容される商品の属性を表示するため、容易に仕分作業を行うことができる。
【0028】
また、特に請求項9の発明によれば、分割領域に、それが対応する商品区画に係る全ての作業内容を示す情報を表示するため、全ての作業内容を容易に把握可能である。
【0029】
また、特に請求項10の発明によれば、画面の表示領域を分割するルールを示す複数のファイルのうちから選択された一のファイルに従って、画面の表示領域を複数の分割領域に分割するため、ファイルを選択するのみで商品区画の数やサイズの変化に速やかに対応可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
【0031】
<1.仕分システムの概要>
図1は、本発明の実施の形態に係る仕分システム100の概要を表す上面図である。仕分システム100は、配送先となる各店舗に関して仕分個数(受注個数)の商品を取り揃える作業を行うためのものである。この仕分システム100は、作業者Pが仕分対象の商品を台車7などで搬送しつつ、固定配置される商品ラック2に商品を投入することで仕分けを行うように構成されたソーティングシステムとなっている。
【0032】
図1に示すように、作業者Pが作業を行う作業スペースには、複数の商品ラック2が直線的に列をなして固定配置されている。このような商品ラック2の列は、作業スペース内に複数存在している。また、商品ラック2の列の相互間には作業者Pが移動可能な通路9が形成されている。この通路9を挟んで対向する2つの列で一つのゾーンZを形成する。作業スペースには、同様のゾーンZが複数形成されている。
【0033】
各ゾーンZには、一方の商品ラック2の列に隣接して一つの操作端末3が設けられている。操作端末3は、仕分作業中に作業者Pが取り扱うものであり、各種の情報を表示するディスプレイ31と、ユーザたる作業者Pの操作を受け付ける操作スイッチ32と、バーコードを読み取るバーコードリーダ33とを有している。また、操作端末3は、その内部にCPUやメモリ等を備えたコンピュータで構成される制御部34を備えており、この制御部34により装置全体が統括的に制御されるようになっている。
【0034】
各商品ラック2には、その内部に商品の投入先となる複数の商品区画が形成される。図2は、通路9側から見た商品ラック2の様子を示す正面図である。図2に示すように、商品ラック2には2つの棚21が上下2段に形成され、これにより商品を載置可能な水平方向に延びる2つの内部空間が存在している。そして、このような棚21の内部空間が、鉛直方向に沿った境界により、水平方向に直列配置された複数の空間に区分される。このようにして区分された空間のそれぞれが、同一の店舗に配送する商品(すなわち、同一属性の商品)を収容する商品区画22として利用される。つまり、これらの商品区画22はそれぞれ店舗に関連付けられ、各商品区画22に配置されるコンテナ6に、当該店舗へ配送すべき商品が投入される。なお、本実施の形態では、商品区画22の境界には空間を分断する仕切板などは存在していない。
【0035】
また、各棚21の上部のフレーム23には、各種情報を表示可能な表示装置1が設けられている。表示装置1は、上下の棚21のそれぞれに、通路9側から視認可能なように通路9側に向けて設けられている(図1参照。)。表示装置1には、自装置が設けられる棚21に形成される全ての商品区画22に係る情報が表示されるようになっている。
【0036】
<2.表示装置の構成>
表示装置1は、カラー表示が可能な液晶パネル11を備えている。この液晶パネル11は、水平方向を長手方向とする長尺状の一つのドットマトリクス方式の画面を有している。なお、ドットマトリクス方式の画面を有するフラットパネルディスプレイであれば、有機ELパネル等の他方式のディスプレイを表示装置1において採用してもよい。
【0037】
水平方向における液晶パネル11の画面全体の長さは、商品ラック2の長さ(すなわち、棚21の内部空間全体の長さ)と略同一となっている。この画面の表示領域は、鉛直方向に沿った境界線11aにより、水平方向に直列配置された複数の分割領域12に分割される。そして、それら複数の分割領域12が複数の商品区画22にそれぞれ対応し、対応する商品区画22に関する情報である区画情報13をそれぞれ表示する。前述のように一つの商品区画22は一つの店舗に関連付けられるため、一つの分割領域12は一つの店舗に対応し、その対応する店舗に係る仕分個数等を区画情報13として表示することになる。
【0038】
本実施の形態では、液晶パネル11の画面に表示された複数の分割領域12それぞれの直下の空間を、当該分割領域12に対応する商品区画22として機能させるようになっている。つまり、表示装置1に表示された境界線11aに従って棚21の内部空間も同様に区分され、複数の分割領域12のそれぞれと水平方向の長さが略同一となる複数の空間が形成される。そして、形成された複数の空間が、複数の分割領域12にそれぞれ対応する複数の商品区画22として機能することになる。
【0039】
これにより当然に、水平方向に関して、画面上で複数の分割領域12が配置される順序(相互の配置関係)と、それに対応する複数の商品区画22が配置される順序(相互の配置関係)とは一致する。また当然に、水平方向に関して、複数の分割領域12それぞれの長さの画面全体の長さに対する割合は、対応する商品区画22の長さの商品ラック2の長さ(棚21の内部空間全体の長さ)に対する割合と略一致することになる。
【0040】
液晶パネル11の画面の表示領域の分割の手法を変更すれば、商品区画22の数やサイズもそれに応じて変更されることになる。例えば、図2に例示する上段の棚21の表示装置1では、画面の表示領域が均等に6つに分割されて同一長さの6つの分割領域12が形成されている。したがって、これに応じて、上段の棚21の内部空間も均等に6つに分割され、同一サイズの6つの商品区画22が形成される。一方、図2に例示する下段の棚21の表示装置1では、画面の表示領域が均等には分割されず、種々の長さの4つの分割領域12が形成されている。したがって、下段の棚21の内部空間もこれに応じたサイズに分割され、種々のサイズの4つの商品区画22が形成されることになる。
【0041】
図3及び図4は、液晶パネル11の画面の表示領域の分割の手法を説明するための図である。画面の表示領域は任意の位置で分割することも可能であるが、本実施の形態では、制御を簡単とするため、表示領域を30個のブロックbに区分し、これらブロックbを複数組み合わせて一つの分割領域12を形成するようにしている。したがって、分割領域12の長さは、ブロックbの単位で変更される。
【0042】
一つの分割領域12を形成するためには、少なくとも5個のブロックbが必要となっている。ブロックbの全個数が30個であるため、一つの画面の表示領域には最大6つの分割領域12を含めることが可能である。また、画面の表示領域の全体の30個のブロックbを、一つの分割領域12とすることも可能である。したがって、画面の表示領域は、1つ以上6つ以下の分割領域12に分割できることになる。換言すれば、商品ラック2の各棚21の内部空間は、1つ以上6つ以下の商品区画22に区分できることになる。
【0043】
図3は、液晶パネル11の画面の表示領域を、5個のブロックbごとに分割した場合を示している。この場合は、同一長さの6つの分割領域12が形成され、表示装置1では図2の上段の棚21のもののような表示がなされることになる。一方、図4は、液晶パネル11の画面の表示領域を、左から順に7個、10個、7個及び6個のブロックbに分割した場合を示している。この場合は4つの分割領域12が形成され、表示装置1では図2の下段の棚21のもののような表示がなされることになる。
【0044】
液晶パネル11の画面の表示領域を分割する制御は、表示装置1の内部に設けられる制御部によって行われる。図5は、表示装置1の構成を機能ブロックで示す図である。図に示すように、表示装置1は、その内部に、CPUやメモリ等を備えたコンピュータで構成される制御部14と、液晶パネル11を駆動するための駆動回路15とを備えている。制御部14は、駆動回路15を制御して、表示すべき内容を液晶パネル11の画面に表示させる機能を有している。この機能には、液晶パネル11の画面の表示領域を分割し、得られた複数の分割領域12に、対応する複数の商品区画22に係る区画情報13をそれぞれ表示させる機能も含まれている。
【0045】
また、表示装置1は、ユーザの押圧操作を受け付けるタッチパネル16と、押圧位置を検出する押圧検出回路17とを備えている。タッチパネル16は、液晶パネル11の画面の表面に設けられており、その画面の表示内容に基づいてユーザに押圧される。タッチパネル16において押圧された位置は押圧検出回路17により検出されて制御部14に入力される。制御部14は、画面に表示されるコマンドボタン等の位置と、押圧された位置とを照合してユーザの指示内容を特定し、その指示内容に応じた制御を行うことになる。
【0046】
また、制御部14は、外部装置との間で信号やデータの通信を行う通信手段としても機能する。制御部14のメモリには、表示装置1に固有の識別コードである「装置コード」が記憶されている。
【0047】
<3.ホストコンピュータ>
仕分システム100は、上述した表示装置1及び操作端末3を統括的に制御するホストコンピュータを備えている。図6は、このホストコンピュータ4を含む仕分システム100の全体構成を示すブロック図である。
【0048】
図に示すように、ホストコンピュータ4には、各ゾーンZの操作端末3が通信ケーブル51を介して接続されている。また、各ゾーンZにおいては、操作端末3に対して複数の表示装置1が通信ケーブル52を介して接続されている。これにより、ホストコンピュータ4は、各ゾーンZの操作端末3及び表示装置1とデータや信号の通信が可能となっており、それら装置を統括的に制御可能となっている。
【0049】
ホストコンピュータ4のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。図7は、ホストコンピュータ4の基本構成を示す図である。図に示すように、ホストコンピュータ4は、各種演算処理を行うCPU41、基本プログラムを記憶するROM42、演算処理の作業領域となるRAM43、プログラムや各種のデータファイルなどを記憶するハードディスク44、各種表示を行うディスプレイ45、キーボードやマウスなどで構成される入力部46、及び、操作端末3及び表示装置1と通信を行うための通信部47を備えている。
【0050】
ホストコンピュータ4のハードディスク44には、専用のプログラムが予め記憶されており、このプログラムに従ってCPU41が演算処理を行うことにより、ホストコンピュータ4としての各種機能が実現される。
【0051】
<4.データファイル>
また、ホストコンピュータ4のハードディスク44には、さらに、仕分システム100の動作に必要な各種のデータファイルも記憶されている。このようなデータファイルには、作業テーブルT1及び領域テーブルT2などがある。以下、それぞれについて説明する。
【0052】
作業テーブルT1は、各店舗に関する仕分個数を主に示すファイルであり、仕分作業はこの作業テーブルT1の登録内容に基づいて行われる。作業テーブルT1は、仕分作業前に各店舗からの受注に基づいて作成される。
【0053】
図8は、作業テーブルT1の一例を示す図である。図に示すように、作業テーブルT1は、複数のレコードR1から構成されるテーブル形式のファイルである。一のレコードR1は一の店舗に対応し、当該店舗から受注した全ての商品の個数(すなわち、投入すべき全ての商品の仕分個数)を主に示すようになっている。したがって、一のレコードR1は、一の商品区画22に関する全ての作業内容を示すことになる。
【0054】
各レコードR1は、当該店舗そのものに係る店舗データDaと、当該店舗から受注した商品についての商品データDbとから構成される。店舗データDaには、「店舗名」、「店舗コード」、「装置コード」及び「領域コード」等が含まれている。「店舗名」は配送先となる店舗の名称であり、「店舗コード」はその店舗を識別するための識別コードである。また、「装置コード」及び「領域コード」は、当該店舗に係る情報を表示すべき表示装置1及び分割領域12を示す情報である(詳細は後述)。「装置コード」及び「領域コード」は、仕分作業前には空欄とされ、仕分作業において店舗と分割領域12との対応関係が決定すると登録される。
【0055】
また、商品データDbにおいては、一の種類の商品に係る情報が一のサブレコードSr1として登録されている。サブレコードSr1のそれぞれには、「商品コード」、「商品名」、「仕分個数」及び「作業状況」等が含まれている。「商品コード」は当該商品を識別するための識別コードであり、「商品名」は当該商品の名称であり、「仕分個数」は当該商品を投入すべき個数である。また、「作業状況」は、当該商品についての作業の進捗状況を示すものであり、作業が完了した旨を示す「済」、作業中である旨を示す「作業中」、及び、作業を開始していない旨を示す「未」のいずれかが登録される。仕分作業前には「作業状況」に全て「未」が登録されており、その内容は仕分作業中に順次に更新される。
【0056】
一方、領域テーブルT2は、各表示装置1の画面の表示領域を分割するルール、及び、その画面の分割後に形成される分割領域12と店舗との対応関係を主に示すファイルである。各表示装置1の画面の表示領域は、この領域テーブルT2の登録内容に従って、複数の分割領域12に分割されることになる。
【0057】
図9は、領域テーブルT2の一例を示す図である。図に示すように、領域テーブルT2も、複数のレコードR2から構成されるテーブル形式のファイルである。一のレコードR2は、一つの表示装置1に対応し、当該表示装置1の画面の表示領域を分割する具体的な手法を示すようになっている。
【0058】
各レコードR2においては、当該表示装置1の「装置コード」と、6つのサブレコードSr2とが含まれている。一のサブレコードSr2は、一の分割領域12に対応している。前述のように、一つの画面の表示領域には1つ以上6つ以下の分割領域12を含めることが可能であるため、各レコードR2には6つのサブレコードSr2が用意されており、使用されないサブレコードSr2は空欄とされる。
【0059】
サブレコードSr2には、当該分割領域12そのものに係る領域データDcと、当該分割領域12に対応づける店舗についての店舗データDdとから構成される。
【0060】
領域データDcには、「領域コード」、「ブロック数」及び「ブロックアドレス」等が含まれている。「領域コード」は、当該分割領域12を識別するための識別コードであり「A」〜「F」のいずれかとなる。「装置コード」と「領域コード」とを組合わせれば、仕分システム100全体から一つの表示装置1に含まれる一つの分割領域12を特定することが可能である。「ブロック数」は、当該分割領域12を構成するブロックb(図3及び図4参照。)の数を示しており、分割領域12の長さに実質的に相当する。また、「ブロックアドレス」は、画面に含まれる30個のブロックbのいずれを当該分割領域12として用いるかを示している。30個のブロックbには、左から順に「01」「02」…「30」のアドレスが付与されており、このアドレスが「ブロックアドレス」に登録される。
【0061】
店舗データDdには、「店舗名」及び「店舗コード」等が含まれている。この店舗データDdの存在により、一つの分割領域12と、一つの店舗(一つの商品区画22)とが対応付けられる。
【0062】
このような領域テーブルT2は、ゾーンZごとに作成される。また、一つのゾーンZに関して複数の領域テーブルT2が作成されるようになっており、いずれかの領域テーブルT2が選択的に利用される。利用する領域テーブルT2を変更すれば、当該ゾーンZに含まれる各表示装置1の画面の表示領域を分割する手法が変更される。このため、当該ゾーンZに含まれる商品区画22の数やサイズも一斉に変更できることになる。
【0063】
<5.仕分システムの動作>
次に、仕分作業を行う際の仕分システム100の動作について説明する。図10は、仕分システム100の動作の流れを示す図である。この図10に示す動作は、一のゾーンZに関するものであり、実際には同様の動作が全てのゾーンZに関して行われることになる。
【0064】
まず、当該ゾーンZに係る複数の領域テーブルT2のうちの一つが作業者P(ユーザ)により選択される。具体的には、まず、操作端末3において作業者Pにより所定の操作がなされ、操作端末3からホストコンピュータ4に開始信号が送信される。ホストコンピュータ4では、この開始信号に応答して、CPU41によりハードディスク44に記憶された当該ゾーンZに係る領域テーブルT2のファイル名が取得され、そのファイル名が操作端末3に返信される。これにより、操作端末3のディスプレイ31に、当該ゾーンZに係る複数の領域テーブルT2のうちから一つを選択するための画面が表示される。
【0065】
この画面が参照され、作業者Pにより所望の領域テーブルT2を選択する操作がなされる。この選択操作は操作スイッチ32に受け付けられ、選択された領域テーブルT2を示す情報が、操作端末3からホストコンピュータ4に送信される(ステップS1)。
【0066】
次に、ホストコンピュータ4において、選択された領域テーブルT2の内容がRAM43に読み出される。これにより、当該ゾーンZに含まれる各表示装置1の画面の表示領域を分割するルール、及び、その画面の分割後に形成される分割領域12と店舗との対応関係がCPU41に認識される。そして、領域テーブルT2の情報に基づいて、作業テーブルT1のレコードR1の「装置コード」及び「領域コード」にそれぞれ、当該店舗に対応する表示装置1及び分割領域12の識別コードが登録される(ステップS2)。
【0067】
また、領域テーブルT2に含まれる各レコードR2が、含まれる「装置コード」に基づいて、対応する表示装置1にそれぞれ送信される。これにより、各表示装置1では、自装置に係るレコードR2の内容が受信され、自装置における画面の表示領域を分割するルール、及び、分割領域12と店舗との対応関係が制御部14に認識される。そして、制御部14の制御により、受信したレコードR2に含まれる領域データDcに従って、液晶パネル11の画面の表示領域が分割され、複数の分割領域12が形成される。さらに、受信したレコードR2に含まれる店舗データDdに従って、形成された各分割領域12には、対応する店舗の「店舗名」及び「店舗コード」が区画情報13として表示される。つまり、商品区画22に収容される商品の属性を示す情報が表示されることになる(ステップS3)。
【0068】
このような表示装置1の表示により、作業者Pは、当該ゾーンZにおける各商品ラック2の各棚21の内部空間がいかなる商品区画22に区分されたかを認識でき、かつ、当該商品区画22と店舗との対応関係も明確に認識できることになる。区分された各商品区画22には、対応する店舗に配送されるコンテナ6が作業者Pにより配置される。
【0069】
次に、作業者Pにより、仕分対象となる一の種類の商品(以下、「注目商品」という。)が台車7で搬送され、注目商品に付された「商品コード」を示すバーコードを、操作端末3のバーコードリーダ33に読み取らせる操作がなされる。これにより操作端末3に注目商品の「商品コード」が取得され、取得された「商品コード」は操作端末3からホストコンピュータ4に送信される(ステップS4)。
【0070】
これに応答して、ホストコンピュータ4のCPU41により、作業テーブルT1が参照され、注目商品の「商品コード」に係るサブレコードSr1を含むレコードR1が抽出される。そして、抽出されたレコードR1のそれぞれに関して、仕分個数の表示を指示する表示指示信号を、レコードR1に示された「装置コード」の表示装置1に送信する動作が行われる。表示指示信号には、レコードR1に示された「領域コード」、並びに、注目商品に係る「商品名」及び「仕分個数」が含まれている。また、注目商品のサブレコードSr1の「作業状況」が「作業中」に更新される。
【0071】
表示指示信号を受信した各表示装置1では、制御部14の制御により、表示指示信号に含まれる「領域コード」の分割領域12に、表示指示信号に含まれる「商品名」及び「仕分個数」が区画情報13として表示される。この際、一つの各表示装置1が、複数の分割領域12に関する複数の表示指示信号を受信することもあり得る。これにより、当該ゾーンZに含まれる表示装置1の各分割領域12において、注目商品についての「商品名」及び「仕分個数」が一斉に表示される(ステップS5)。
【0072】
図11は、このときに表示装置1の一つの分割領域12に表示された区画情報13の一例を示す図である。図に示すように、区画情報13には、「店舗名」13a、「店舗コード」13b、「商品名」13c及び「仕分個数」13d等の対応する商品区画22に係るの情報が含まれている。作業者Pは、このようにして表示された「仕分個数」13dにより、当該分割領域12に対応する商品区画22に投入すべき注目商品の個数を明確に認識できることになる。
【0073】
また、分割領域12に表示される区画情報13には、仕分作業の完了の旨を受け付けるコマンドボタンである完了ボタン13eが含まれている。作業者Pは、表示された「仕分個数」13dに従って、その個数分の商品を、当該分割領域12に対応する商品区画22に投入する。そして、投入が完了するとこの完了ボタン13eを押圧するようになっている。
【0074】
完了ボタン13eが押圧されると(ステップS6にてYes)、その操作がタッチパネル16により受け付けられ、制御部14の制御により、当該分割領域12における「仕分個数」13d及び完了ボタン13eの表示が消去される。これとともに、当該表示装置1の「装置コード」及び当該分割領域12の「領域コード」を含む完了信号が表示装置1からホストコンピュータ4に送信される。これに応答して、ホストコンピュータ4では、完了信号に含まれる「装置コード」及び「領域コード」により、作業テーブルT1の一のレコードR1が特定され、当該店舗に係る注目商品の仕分作業が完了したことが認識される。そして、その特定されたレコードR1における注目商品のサブレコードSr1の「作業状況」が「済」に更新される(ステップS7)。
【0075】
ステップS6及びS7の処理は、全ての商品区画22についての注目商品の投入が完了するまで(すなわち、全ての分割領域12における「仕分個数」13dの表示が消去されるまで)繰り返される。全ての商品区画22について投入が完了すると(ステップS8にてYes)、処理はステップS4に戻り、次の種類の商品について同様の処理が再び繰り返される(ステップS4〜S8)。そして、商品の種類ごとに同様の処理が繰り返され、仕分対象となる全ての種類の商品についての商品区画22への投入が完了すると(ステップS9にてYes)、仕分システム100の動作は終了することになる。
【0076】
また、図11に示すように、分割領域12に表示される区画情報13には、コマンドボタンである切替ボタン13fが含まれている。仕分作業中においてこの切替ボタン13fが押下されると(ステップS10にてYes)、対応する商品区画22に係る全ての作業内容を示す情報が区画情報13として表示される(ステップS11)。
【0077】
具体的には、切替ボタン13fが押下されると、当該表示装置1の「装置コード」及び当該分割領域12の「領域コード」を含む表示切替信号が表示装置1からホストコンピュータ4に送信される。これに応答して、ホストコンピュータ4では、表示切替信号に含まれる「装置コード」及び「領域コード」により、作業テーブルT1の一のレコードR1が特定され、そのレコードR1に含まれる全てのサブレコードSr2の「商品名」、「仕分個数」及び「作業状況」が読み出される。そして、読み出されたこれらの情報が表示装置1に返信され、当該の分割領域12に区画情報13として表示されることになる。
【0078】
図12は、図11の切替ボタン13fの押下後に分割領域12に表示される区画情報13の一例を示す図である。図に示すように、区画情報13には、「店舗名」13a及び「店舗コード」13bの他に、対応する商品区画22に関して作業すべき全ての商品についての「商品名」13g、「仕分個数」13h及び「作業状況」13iが含まれている。全ての情報を同時に表示できないときには、複数のページに分けてこれらの情報が表示され、ページボタン13j,13iの押下によりページの切替ができるようになっている。このような表示により、作業者Pは作業の進捗状況や、正しい数の商品が投入されているかどうかを必要に応じて確認することが可能である。この画面に示す切替ボタン13fが押下されると、再び、図11に示す区画情報13が分割領域12に表示されることになる。
【0079】
以上のように、本実施の形態の仕分システム100では、商品ラック2の各棚21に一つの表示装置1が設けられている。そして、その表示装置1が有する一つの画面の表示領域が複数の分割領域12に分割され、複数の商品区画22に係る区画情報がそれら複数の分割領域12にそれぞれ表示される。したがって、表示装置1が有する一つの画面によって複数の商品区画22に係る区画情報を表示できることから、各商品区画22ごとに表示装置を設ける必要がない。このため、仕分システム100の全体として必要な表示装置の数を少なくすることができ、仕分システム100の導入コストを大幅に低減できる。
【0080】
また、表示装置1の一つの画面を分割して使用するため、各分割領域12の数や長さを容易に変更できることから、商品ラック2の各棚21における商品区画22の数やサイズを容易に変更することが可能である。
【0081】
また、画面の表示領域を分割するルールを示す複数の領域テーブルT2のうちから選択された一の領域テーブルT2に従って、表示装置1の画面の表示領域が複数の分割領域12に分割される。このため、領域テーブルT2を選択するのみで、商品区画22の数やサイズを速やかに変化させることが可能である。したがって、例えば、午前と午後とで使用する領域テーブルT2を変更することで、商品区画22の区分けの状態を午前と午後とで全く異なるものとすることも容易に行うことができる。
【0082】
<6.他の実施の形態>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態(以下、「第1形態」という。)に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下では、このような他の実施の形態について説明する。もちろん、以下で説明する形態を適宜に組み合わせてもよい。
【0083】
<6−1.第2形態>
また、上記第1形態では、水平方向における表示装置1の画面の長さは、商品ラック2の長さと略同一となっていたが、商品ラック2の長さと異なっていてもよい。
【0084】
図13は、このような場合における商品ラック2の様子を示す正面図である。このように、表示装置1の画面の長さが商品ラック2の長さよりも小さくても、液晶パネル11の一つの画面を分割して、複数の分割領域12に複数の商品区画22に係る区画情報13をそれぞれ表示させることが可能である。これにより、表示装置1のコストを低減できる。
【0085】
この場合は、商品区画22の境界を明確にするため、商品区画22の境界に空間を分断する仕切板22aを設けることが望ましい。この仕切板22aを取外可能で左右に移動自在とすれば、商品ラック2の棚21の内部空間を所望の数及びサイズの複数の商品区画22に区分することが可能である。
【0086】
そして、複数の分割領域12の相互の配置関係を、対応する複数の商品区画22の相互の配置関係と一致させることで、いずれの分割領域12がいずれの商品区画22と対応するかの対応関係が視覚的に明確となる。さらに、図に示すように、水平方向における複数の分割領域12それぞれの長さの液晶パネル11の画面の長さに対する割合を、対応する商品区画22の長さの商品ラック2の長さに対する割合と略一致させることが望ましい。
【0087】
<6−2.第3形態>
また、上記第1及び第2形態では、一次元に直列配置された複数の商品区画22についての区画情報を一つの画面で表示するようにしていたが、二次元配列された複数の商品区画22についての区画情報を一つの画面で表示するようにしてもよい。
【0088】
図14は、このような場合における商品ラック2の様子を示す正面図である。図中における表示装置1では、液晶パネル11の画面が、鉛直方向に2段に分割され、さらに各段が水平方向に分割されて複数の分割領域12が形成されている。これにより、商品ラック2に含まれる全ての商品区画22に関する区画情報を、一つの表示装置1の一つの画面で表示するようになっている。このようにすれば、仕分システム100の全体として必要な表示装置の数をさらに少なくすることができ、仕分システム100の導入コストをさらに低減できる。
【0089】
この場合も、仕切板22aを設け、複数の分割領域12の相互の配置関係を対応する複数の商品区画22の相互の配置関係と一致させることで、いずれの分割領域12がいずれの商品区画22と対応するかの対応関係が視覚的に明確となる。
【0090】
ただし、対応関係の明確化という観点からは、第1及び第2形態のように、一つの画面が対象とする複数の商品区画22が所定方向に直列(一次元)に配置され、その所定方向と同一方向に複数の分割領域12も直列(一次元)に配置して表示されることが望ましい。またさらに、第1及び第2形態のように、水平方向における複数の分割領域12それぞれの長さの画面の長さに対する割合を、対応する商品区画22の長さの商品ラック2の長さに対する割合と略一致させることが望ましい。さらには、第1形態のように、所定方向における画面の長さと商品ラック2の長さとを略一致させて、分割領域12の長さと対応する商品区画22の長さとを略一致させることがさらに望ましい。
【0091】
<6−3.その他の変形例>
上記実施の形態では、仕分システムはソーティングシステムであると説明したが、上記で説明した技術は、作業者が店舗に対応するコンテナを台車などで搬送しつつ、固定配置される商品ラックから商品を取り出して仕分けを行うように構成されたピッキングシステムにおいても好適に適用可能である。ピッキングシステムの場合においては、複数の商品区画はそれぞれ一の種類の商品と対応付けられ、各商品区画には同一種類の商品が収容されることになる。また、各分割領域には、区画情報として、商品区画から取り出すべき商品の個数である仕分個数とともに、商品区画に収容される商品の属性としての商品の種類を示す情報が表示されることになる。
【0092】
また、上記実施の形態では、区画情報13を分割領域12のサイズに係わらず一定のサイズで表示するようにしているが、分割領域12のサイズに応じたサイズにしてもよい。つまり、分割領域12のサイズが大きいほど大きく、小さいほど小さく区画情報13を表示してもよい。
【0093】
また、区画情報13は、上記実施の形態のものに限定されず、各種情報が含まれていてよい。例えば、仕分システムがソーティングシステムである場合には、日付、ロケーションNo、コース、方面、ルート、トラックNo(日々積込車が変わる)、小売企業名、店舗名、カテゴリ、個口数(満杯ごとにカウントアップ)、店仕分完了表示、本日の出荷個口合計、現在の在庫数、トレサビ情報(生産者情報、生産地、生産者氏名、ロットNo等)、新店舗への入替え指示、バーコードなどを、区画情報13に含ませることができる。また、仕分システムがピッキングシステムである場合には、日付、ロケーションNo、メーカー名、品名、生産日、賞味期日、商品コード、バーコード、製品画像、流通加工指示(値付要/不要,n個づつ輪ゴム,おまけ付等)、本日の出荷合計、現在の在庫数、補充指示数、棚卸データ、トレサビ情報(生産者情報、生産地、生産者氏名、ロットNo等)、新商品への入替え指示、廃盤予定、バーコード、POP指示などを、区画情報13に含ませることができる。
【0094】
また、上記実施の形態では、商品区画22ごとの仕分作業の完了の旨をタッチパネル16により受け付けるようにしていたが、その旨の操作を受け付ける操作部材などを別途設けてもよい。ただし、そのような操作部材を配置するスペースを省略できるとともに、商品区画22の位置の変動にも対応可能である点で、上記実施の形態のようにタッチパネルを採用することが望ましい。
【0095】
また、上記実施の形態では、商品ラック2は、棚21が上下2段に形成されるものであったが、棚21が1段のみあるいは3段以上存在していてもよい。
【0096】
また、上記実施の形態では、分割領域12に表示された切替ボタン13fの押下により当該分割領域12に全作業内容を表示させるようになっていたが、操作端末3の操作により、当該ゾーンZに含まれる全ての分割領域12に全作業内容を表示させることができるようになっていてもよい。
【0097】
また、上記実施の形態では、一つのゾーンZに関して複数の領域テーブルT2のうちのいずれかが選択的に利用されるされるとしていたが、一つのゾーンZに関して一つの領域テーブルT2が専用的に利用されていもよい。この場合においても、その領域テーブルT2の内容を書き替えれば、当該ゾーンZに含まれる商品区画22の数やサイズを容易に変更可能である。
【0098】
また、上記実施の形態では、複数の商品区画22に係る区画情報13を、表示装置1が有する一つの画面の表示領域22を分割して得られる複数の分割領域12にそれぞれ表示させるという制御を、表示装置1の制御部14が主に担っていたが、操作端末3の制御部34やホストコンピュータ4のCPU41が担うようにしてもよい。また、この制御を、制御部14、制御部34及びCPU41で適宜に分担するようにしてもよい。
【0099】
また、上記実施の形態は、長尺状の画面を有する表示装置を仕分システムの商品ラックに配置するものであったが、同様の表示装置を、一般小売業の売場のショウケースや商品陳列棚に配置し、分割領域に各商品の売価等を表示させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】仕分システムの概要を表す上面図である。
【図2】商品ラックの様子を示す正面図である。
【図3】液晶パネルの画面の表示領域の分割手法を例示する図である。
【図4】液晶パネルの画面の表示領域の分割手法を例示する図である。
【図5】表示装置の構成を機能ブロックで示す図である。
【図6】仕分システムの全体構成を示すブロック図である。
【図7】ホストコンピュータの基本構成を示す図である。
【図8】作業テーブルの一例を示す図である。
【図9】領域テーブルの一例を示す図である。
【図10】仕分システムの動作の流れを示す図である。
【図11】分割領域に表示された区画情報の一例を示す図である。
【図12】分割領域に表示された区画情報の一例を示す図である。
【図13】第2形態における商品ラックの様子を示す正面図である。
【図14】第3形態における商品ラックの様子を示す正面図である。
【符号の説明】
【0101】
1 表示装置
2 商品ラック
3 操作端末
4 ホストコンピュータ
11 液晶パネル
12 分割領域
14 制御部
16 タッチパネル
21 棚
22 商品区画
100 仕分システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を仕分けるための仕分システムであって、
それぞれが同一属性の商品を収容する複数の商品区画に区分される商品ラックと、
前記商品ラックに配置される表示装置と、
前記複数の商品区画に係る区画情報を、前記表示装置が有する一つの画面の表示領域を分割して得られる複数の分割領域にそれぞれ表示させる制御手段と、
を備えることを特徴とする仕分システム。
【請求項2】
請求項1に記載の仕分システムにおいて、
前記複数の分割領域の相互の配置関係は、対応する前記複数の商品区画の相互の配置関係と一致することを特徴とする仕分システム。
【請求項3】
請求項2に記載の仕分システムにおいて、
前記一つの画面に含まれる前記複数の分割領域に対応する前記複数の商品区画は所定方向に直列配置され、
前記一つの画面に含まれる前記複数の分割領域も前記所定方向に直列配置されることを特徴とする仕分システム。
【請求項4】
請求項3に記載の仕分システムにおいて、
前記所定方向における前記複数の分割領域それぞれの長さの前記画面の長さに対する割合は、対応する前記商品区画の長さの前記商品ラックの長さに対する割合と略一致することを特徴とする仕分システム。
【請求項5】
請求項4に記載の仕分システムにおいて、
前記所定方向における前記画面の長さと前記商品ラックの長さとは略一致することを特徴とする仕分システム。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の仕分システムにおいて、
前記表示装置は、前記画面の表面にユーザの操作を受け付けるタッチパネルを有することを特徴とする仕分システム。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の仕分システムにおいて、
前記区画情報は、前記商品区画に関する商品の仕分個数を含むことを特徴とする仕分システム。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の仕分システムにおいて、
前記区画情報は、前記商品区画に収容される商品の属性を含むことを特徴とする仕分システム。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の仕分システムにおいて、
前記区画情報は、前記商品区画に係る全ての作業内容を示す情報を含むことを特徴とする仕分システム。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれかに記載の仕分システムにおいて、
前記画面の表示領域を前記複数の分割領域に分割するルールを示す複数のファイルを記憶する手段と、
前記複数のファイルのうちから一のファイルを選択するユーザの操作を受け付ける手段と、
を備え、
前記制御手段は、選択された前記一のファイルに従って、前記画面の表示領域を前記複数の分割領域に分割することを特徴とする仕分システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−284238(P2007−284238A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−116332(P2006−116332)
【出願日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】