仕分装置
【課題】簡単な構造および制御で被搬送物の姿勢や位置の変更を行って搬出することができ、大量の被搬送物を短い間隔で連続的に姿勢や位置の変更することで作業効率を向上できる仕分装置を提供すること。
【解決手段】ボールコンベヤ１１０の下端から突出したフリーボール１１１に回転力を与えるターンテーブル１２１によってボールコンベヤ１１０の上方に載置された被搬送物を移動させる仕分装置１００において、駆動制御機構１３０が、ボールコンベヤ１１０とターンテーブル１２１とをそれぞれ独立して同時に駆動制御可能であること。
【解決手段】ボールコンベヤ１１０の下端から突出したフリーボール１１１に回転力を与えるターンテーブル１２１によってボールコンベヤ１１０の上方に載置された被搬送物を移動させる仕分装置１００において、駆動制御機構１３０が、ボールコンベヤ１１０とターンテーブル１２１とをそれぞれ独立して同時に駆動制御可能であること。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、被搬送物の姿勢や位置の変更に好適な仕分装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、多数のフリーボールがその上端および下端を一部突出して回転自在に設けられたボールコンベヤと、該ボールコンベヤの下端から突出したフリーボールと接触しフリーボールに回転力を与える接触駆動機構と、該接触機構を駆動してボールコンベヤの上方に載置された被搬送物をボールコンベヤ上で移動させる駆動制御機構とを有するコンベヤ装置が知られている。
【０００３】
公知のコンベヤ装置は、多数のフリーボールが上面及び下面から一部突出して回転自在に設けられたベルトからなるボールコンベヤの下方に、接触駆動機構としてターンテーブルあるいはボールコンベヤと直交して設けられた複数の直線駆動ベルトを有しており、ボールコンベヤとターンテーブル、あるいは、ボールコンベヤと複数の直線駆動ベルトを組み合わせて駆動制御することでボールコンベヤ上の被搬送物の姿勢や位置を変更するように構成されている（特許文献１等参照。）。
【０００４】
特許文献１に記載されたような公知のターンテーブルあるいはボールコンベヤと直交して設けられた複数の直線駆動ベルトを有したコンベヤ装置で被搬送物の姿勢や位置の変更を行って搬出する場合、ターンテーブルあるいは直線駆動ベルト（方向転換コンベヤ）の上方でフリーボールを有するボールコンベヤ（搬送ベルト）に被搬送物（ワークＷ）が配置された状態でボールコンベヤ（搬送ベルト）を一端停止し、ターンテーブルあるいは直線駆動ベルト（方向転換コンベヤ）を駆動してフリーボールの姿勢や位置を変更した後に、再びボールコンベヤ（搬送ベルト）を駆動して被搬送物（ワークＷ）を搬出するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特許第３８２８１０８号公報（全頁、図１、図５、図６、図７）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
公知のターンテーブルあるいはボールコンベヤと直交して設けられた複数の直線駆動ベルトを有したコンベヤ装置は、前述のように被搬送物の姿勢や位置の変更を行って搬出する仕分装置として使用可能であるが、被搬送物の姿勢や位置の変更のために、被搬送物の形状や位置を正確に把握してターンテーブルあるいは複数の直線駆動ベルトを正確に駆動制御する必要があり構造や制御が複雑になるという問題があった。
【０００７】
また、公知のこれらのコンベヤ装置は、被搬送物の姿勢や位置の変更の際にはボールコンベヤが一旦停止するため、大量の被搬送物を短い間隔で連続的に姿勢や位置の変更を行って搬出することができず、作業効率が低いという問題があった。
【０００８】
本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、簡単な構造および制御で被搬送物の姿勢や位置の変更を行って搬出することができ、大量の被搬送物を短い間隔で連続的に姿勢や位置の変更することで作業効率を向上できる仕分装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本請求項１に係る発明は、多数のフリーボールがその上端および下端を一部突出して回転自在に設けられたボールコンベヤと、該ボールコンベヤの下端から突出したフリーボールと接触しフリーボールに回転力を与える接触駆動機構と、該接触機構を駆動してボールコンベヤの上方に載置された被搬送物をボールコンベヤ上で移動させる駆動制御機構とを有する仕分装置において、前記接触駆動機構が、ボールコンベヤ面に対して回転運動を行う円盤状のターンテーブルを有し、前記駆動制御機構が、前記ボールコンベヤとターンテーブルとをそれぞれ独立して同時に駆動制御可能であることにより、前記課題を解決するものである。
【００１０】
本請求項２に係る発明は、請求項１に記載された仕分装置の構成に加えて、前記駆動制御機構が、被搬送物を検知する検知手段と、該検知手段の信号を受けてボールコンベヤとターンテーブルに駆動指令を与える指令手段と、該指令手段に予め制御動作の指示を与える入力指示手段とを有することにより、前記課題を解決するものである。
【００１１】
本請求項３に係る発明は、請求項２に記載された仕分装置の構成に加えて、前記指令手段が、前記入力指示手段の指示に基づいて、ボールコンベヤの駆動速度および動作時間、ターンテーブルの回転速度および動作時間を指令することにより、前記課題を解決するものである。
【００１２】
本請求項４に係る発明は、請求項２に記載された仕分装置の構成に加えて、前記指令手段が、前記入力指示手段の指示に基づいて、ボールコンベヤの駆動速度および動作・停止のシーケンス、ターンテーブルの回転速度および動作・停止のシーケンスを指令することにより、前記課題を解決するものである。
【００１３】
本請求項５に係る発明は、請求項２乃至請求項４のいずれかに記載された仕分装置の構成に加えて、前記指令手段が、前記検知手段からの最初の被搬送物の検知信号を受けて、ボールコンベヤおよびターンテーブルへの指令を開始することにより、前記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【００１４】
本請求項１に係る発明は、多数のフリーボールがその上端および下端を一部突出して回転自在に設けられたボールコンベヤと、該ボールコンベヤの下端から突出したフリーボールと接触しフリーボールに回転力を与える接触駆動機構と、該接触駆動機構を駆動してボールコンベヤの上方に載置された被搬送物をボールコンベヤ上で移動させる駆動制御機構とを有する仕分装置において、接触駆動機構が、ボールコンベヤ面に対して回転運動を行う円盤状のターンテーブルを有し、駆動制御機構が、ボールコンベヤとターンテーブルとをそれぞれ独立して同時に駆動制御可能であることにより、被搬送物の姿勢や位置の変更を、ボールコンベヤを一旦停止することなく簡単に行うことができ、作業効率を向上できる。
【００１５】
本請求項２に係る発明は、請求項１に記載された仕分装置の奏する効果に加えて、駆動制御機構が、被搬送物を検知する検知手段と、該検知手段の信号を受けてボールコンベヤとターンテーブルに駆動指令を与える指令手段と、該指令手段に予め制御動作の指示を与える入力指示手段とを有することにより、予め変更すべき姿勢や位置を指定することで、被搬送物の搬入を自動的に検知して指示通りの仕分作業を行うことができ、さらに作業効率を向上できる。
【００１６】
本請求項３に係る発明は、請求項２に記載された仕分装置の奏する効果に加えて、指令手段が、前記入力指示手段の指示に基づいて、ボールコンベヤの駆動速度および動作時間、ターンテーブルの回転速度および動作時間を指令することにより、被搬送物の変更すべき姿勢や位置に対して自由度の高い仕分作業を行うことができる。
【００１７】
本請求項４に係る発明は、請求項２に記載された仕分装置の奏する効果に加えて、指令手段が、前記入力指示手段の指示に基づいて、ボールコンベヤの駆動速度および動作・停止のシーケンス、ターンテーブルの回転速度および動作・停止のシーケンスを指令することにより、被搬送物の変更すべき姿勢や位置に対してさらに自由度の高い仕分作業を行うことができる。
【００１８】
本請求項５に係る発明は、請求項２乃至請求項４のいずれかに記載された仕分装置の奏する効果に加えて、指令手段が、前記検知手段からの最初の被搬送物の検知信号を受けて、ボールコンベヤおよびターンテーブルへの指令を開始することにより、仕分装置に被搬送物が搬入されるまでは仕分装置の駆動を停止しておくことができるため、必要な動力が節約でき、駆動時間が低減されて仕分装置の寿命が向上するとともに、駆動に伴う騒音を低減でき、作業者の安全を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１９】
【図１】本発明の一実施例である仕分装置の平面図。
【図２】図１の断面図。
【図３】本発明の一実施例である仕分装置の動作説明図。
【図４】本発明の他の実施例である仕分装置の動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【００２０】
本発明は、多数のフリーボールがその上端および下端を一部突出して回転自在に設けられたボールコンベヤと、該ボールコンベヤの下端から突出したフリーボールと接触しフリーボールに回転力を与える接触駆動機構と、該接触駆動機構を駆動してボールコンベヤの上方に載置された被搬送物をボールコンベヤ上で移動させる駆動制御機構とを有する仕分装置において、接触駆動機構が、ボールコンベヤ面に対して回転運動を行う円盤状のターンテーブルを有し、駆動制御機構がボールコンベヤとターンテーブルとをそれぞれ独立して同時に駆動制御可能で、簡単な構造および制御で被搬送物の姿勢や位置の変更を行って搬出することができ、大量の被搬送物を短い間隔で連続的に姿勢や位置の変更することで作業効率を向上できるものであれば、その具体的な実施態様は如何なるものであっても構わない。
【実施例】
【００２１】
以下に、本発明の仕分装置について図面に基づいて説明する。
本発明の一実施例である仕分装置１００は、図１、図２に示すように、多数のフリーボール１１１と、該ボールコンベヤ１１０の下端から突出したフリーボール１１１と接触しフリーボール１１１に回転力を与える接触駆動機構と、該接触駆動機構を駆動してボールコンベヤ１１０の上方に載置された被搬送物をボールコンベヤ１１０上で移動させる駆動制御機構とを有する。
【００２２】
接触駆動機構は、ボールコンベヤ１１０の面に対して回転運動を行うターンテーブル１２１を有するとともに、駆動制御機構（後述する）は、ボールコンベヤ１１０およびターンテーブル１２１をそれぞれ独立して同時に駆動制御して、被搬送物の姿勢や位置の変更を自由に行えるように構成されている。
【００２３】
ボールコンベヤ１１０は、駆動スプロケット１０１および従動スプロケット１０２に掛け回されて上面に搬送面が形成され、モータ１０３によって駆動されることで被搬送物が搬送される。
【００２４】
ターンテーブル１２１は、中心の下部に回転軸１２３を有し、回転駆動モータ１２４によって回転駆動されターンテーブル１２１の回転駆動によってフリーボール１１１が回転して、フリーボール１１１の上に載置された被搬送物の位置や姿勢が変更される。
【００２５】
駆動制御機構１３０は、図３に示すように、搬入される被搬送物Ｗを上流で検知する検知手段１３３と、該検知手段１３３の信号を受けてボールコンベヤ１１０を駆動するモータ１０３とターンテーブル１２１を回転駆動する回転駆動モータ１２４に駆動指令を与える指令手段１３２と、該指令手段１３２に予め制御動作の指示を与える入力指示手段１３１とを有している。
【００２６】
以上のように構成された仕分装置１００の動作について説明する。
まず、搬入される被搬送物Ｗの幅方向位置、姿勢、個数等の搬入情報と仕分装置から搬出する際の幅方向位置、姿勢等の搬出情報が、入力指示手段１３１に入力される。
例えば、図３に示すように、被搬送物Ｗが幅方向の進行方向右寄りから、縦方向の姿勢で搬入され、仕分装置１００で幅方向の進行方向左寄りから、横方向の姿勢で搬出する場合、これらの情報が入力指示手段１３１に入力指示される。
【００２７】
該入力指示の後、最初の被搬送物Ｗが接近したことを検知手段１３３が検知すると、指令手段１３２はボールコンベヤ１１０、ターンテーブル１２１の駆動を開始する。
ボールコンベヤ１１０の駆動速度、ターンテーブル１２１の回転速度および回転方向、およびこれらの駆動時間は、入力指示手段１３１に入力された搬出情報および搬出情報に基づいて演算決定される。
【００２８】
また、図４に示すように、被搬送物Ｗが幅方向の進行方向中央から、縦方向の姿勢で搬入され、仕分装置１００で幅方向の進行方向左寄りおよび右寄りに振り分けて、横方向の姿勢で搬出する場合、これらの情報が入力指示手段１３１に入力指示される。
【００２９】
該入力指示の後、最初の被搬送物Ｗが接近したことを検知手段１３３が検知すると、指令手段１３２はボールコンベヤ１１０、ターンテーブル１２１の駆動を開始する。
ボールコンベヤ１１０の駆動速度、ターンテーブル１２１の回転速度および回転方向、これらの停止、駆動、反転駆動のシーケンス、および全駆動時間は、入力指示手段１３１に入力された搬出情報および搬出情報に基づいて演算決定される。
【００３０】
なお、検知手段１３３を、被搬送物Ｗを上方から撮像する撮像装置として、搬入前の被搬送物Ｗの姿勢や位置をその都度識別してもよく、その場合、搬入情報で指示すべき項目が減少しさらに作業効率が向上する。
【００３１】
以上のように、本発明の仕分装置によれば、簡単な構造および制御で被搬送物の姿勢や位置の変更を行って搬出することができ、大量の被搬送物を短い間隔で連続的に姿勢や位置の変更することで作業効率を向上できるなど、その効果は甚大である。
【符号の説明】
【００３２】
１００ ・・・仕分装置
１０１ ・・・駆動スプロケット
１０２ ・・・従動スプロケット
１０３ ・・・モータ
１１０ ・・・ボールコンベヤ
１１１ ・・・フリーボール
１２１ ・・・ターンテーブル
１２３ ・・・回転軸
１２４ ・・・回転駆動モータ
１３０ ・・・駆動制御機構
１３１ ・・・入力指示手段
１３２ ・・・指令手段
１３３ ・・・検知手段
【技術分野】
【０００１】
本発明は、被搬送物の姿勢や位置の変更に好適な仕分装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、多数のフリーボールがその上端および下端を一部突出して回転自在に設けられたボールコンベヤと、該ボールコンベヤの下端から突出したフリーボールと接触しフリーボールに回転力を与える接触駆動機構と、該接触機構を駆動してボールコンベヤの上方に載置された被搬送物をボールコンベヤ上で移動させる駆動制御機構とを有するコンベヤ装置が知られている。
【０００３】
公知のコンベヤ装置は、多数のフリーボールが上面及び下面から一部突出して回転自在に設けられたベルトからなるボールコンベヤの下方に、接触駆動機構としてターンテーブルあるいはボールコンベヤと直交して設けられた複数の直線駆動ベルトを有しており、ボールコンベヤとターンテーブル、あるいは、ボールコンベヤと複数の直線駆動ベルトを組み合わせて駆動制御することでボールコンベヤ上の被搬送物の姿勢や位置を変更するように構成されている（特許文献１等参照。）。
【０００４】
特許文献１に記載されたような公知のターンテーブルあるいはボールコンベヤと直交して設けられた複数の直線駆動ベルトを有したコンベヤ装置で被搬送物の姿勢や位置の変更を行って搬出する場合、ターンテーブルあるいは直線駆動ベルト（方向転換コンベヤ）の上方でフリーボールを有するボールコンベヤ（搬送ベルト）に被搬送物（ワークＷ）が配置された状態でボールコンベヤ（搬送ベルト）を一端停止し、ターンテーブルあるいは直線駆動ベルト（方向転換コンベヤ）を駆動してフリーボールの姿勢や位置を変更した後に、再びボールコンベヤ（搬送ベルト）を駆動して被搬送物（ワークＷ）を搬出するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特許第３８２８１０８号公報（全頁、図１、図５、図６、図７）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
公知のターンテーブルあるいはボールコンベヤと直交して設けられた複数の直線駆動ベルトを有したコンベヤ装置は、前述のように被搬送物の姿勢や位置の変更を行って搬出する仕分装置として使用可能であるが、被搬送物の姿勢や位置の変更のために、被搬送物の形状や位置を正確に把握してターンテーブルあるいは複数の直線駆動ベルトを正確に駆動制御する必要があり構造や制御が複雑になるという問題があった。
【０００７】
また、公知のこれらのコンベヤ装置は、被搬送物の姿勢や位置の変更の際にはボールコンベヤが一旦停止するため、大量の被搬送物を短い間隔で連続的に姿勢や位置の変更を行って搬出することができず、作業効率が低いという問題があった。
【０００８】
本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、簡単な構造および制御で被搬送物の姿勢や位置の変更を行って搬出することができ、大量の被搬送物を短い間隔で連続的に姿勢や位置の変更することで作業効率を向上できる仕分装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本請求項１に係る発明は、多数のフリーボールがその上端および下端を一部突出して回転自在に設けられたボールコンベヤと、該ボールコンベヤの下端から突出したフリーボールと接触しフリーボールに回転力を与える接触駆動機構と、該接触機構を駆動してボールコンベヤの上方に載置された被搬送物をボールコンベヤ上で移動させる駆動制御機構とを有する仕分装置において、前記接触駆動機構が、ボールコンベヤ面に対して回転運動を行う円盤状のターンテーブルを有し、前記駆動制御機構が、前記ボールコンベヤとターンテーブルとをそれぞれ独立して同時に駆動制御可能であることにより、前記課題を解決するものである。
【００１０】
本請求項２に係る発明は、請求項１に記載された仕分装置の構成に加えて、前記駆動制御機構が、被搬送物を検知する検知手段と、該検知手段の信号を受けてボールコンベヤとターンテーブルに駆動指令を与える指令手段と、該指令手段に予め制御動作の指示を与える入力指示手段とを有することにより、前記課題を解決するものである。
【００１１】
本請求項３に係る発明は、請求項２に記載された仕分装置の構成に加えて、前記指令手段が、前記入力指示手段の指示に基づいて、ボールコンベヤの駆動速度および動作時間、ターンテーブルの回転速度および動作時間を指令することにより、前記課題を解決するものである。
【００１２】
本請求項４に係る発明は、請求項２に記載された仕分装置の構成に加えて、前記指令手段が、前記入力指示手段の指示に基づいて、ボールコンベヤの駆動速度および動作・停止のシーケンス、ターンテーブルの回転速度および動作・停止のシーケンスを指令することにより、前記課題を解決するものである。
【００１３】
本請求項５に係る発明は、請求項２乃至請求項４のいずれかに記載された仕分装置の構成に加えて、前記指令手段が、前記検知手段からの最初の被搬送物の検知信号を受けて、ボールコンベヤおよびターンテーブルへの指令を開始することにより、前記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【００１４】
本請求項１に係る発明は、多数のフリーボールがその上端および下端を一部突出して回転自在に設けられたボールコンベヤと、該ボールコンベヤの下端から突出したフリーボールと接触しフリーボールに回転力を与える接触駆動機構と、該接触駆動機構を駆動してボールコンベヤの上方に載置された被搬送物をボールコンベヤ上で移動させる駆動制御機構とを有する仕分装置において、接触駆動機構が、ボールコンベヤ面に対して回転運動を行う円盤状のターンテーブルを有し、駆動制御機構が、ボールコンベヤとターンテーブルとをそれぞれ独立して同時に駆動制御可能であることにより、被搬送物の姿勢や位置の変更を、ボールコンベヤを一旦停止することなく簡単に行うことができ、作業効率を向上できる。
【００１５】
本請求項２に係る発明は、請求項１に記載された仕分装置の奏する効果に加えて、駆動制御機構が、被搬送物を検知する検知手段と、該検知手段の信号を受けてボールコンベヤとターンテーブルに駆動指令を与える指令手段と、該指令手段に予め制御動作の指示を与える入力指示手段とを有することにより、予め変更すべき姿勢や位置を指定することで、被搬送物の搬入を自動的に検知して指示通りの仕分作業を行うことができ、さらに作業効率を向上できる。
【００１６】
本請求項３に係る発明は、請求項２に記載された仕分装置の奏する効果に加えて、指令手段が、前記入力指示手段の指示に基づいて、ボールコンベヤの駆動速度および動作時間、ターンテーブルの回転速度および動作時間を指令することにより、被搬送物の変更すべき姿勢や位置に対して自由度の高い仕分作業を行うことができる。
【００１７】
本請求項４に係る発明は、請求項２に記載された仕分装置の奏する効果に加えて、指令手段が、前記入力指示手段の指示に基づいて、ボールコンベヤの駆動速度および動作・停止のシーケンス、ターンテーブルの回転速度および動作・停止のシーケンスを指令することにより、被搬送物の変更すべき姿勢や位置に対してさらに自由度の高い仕分作業を行うことができる。
【００１８】
本請求項５に係る発明は、請求項２乃至請求項４のいずれかに記載された仕分装置の奏する効果に加えて、指令手段が、前記検知手段からの最初の被搬送物の検知信号を受けて、ボールコンベヤおよびターンテーブルへの指令を開始することにより、仕分装置に被搬送物が搬入されるまでは仕分装置の駆動を停止しておくことができるため、必要な動力が節約でき、駆動時間が低減されて仕分装置の寿命が向上するとともに、駆動に伴う騒音を低減でき、作業者の安全を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１９】
【図１】本発明の一実施例である仕分装置の平面図。
【図２】図１の断面図。
【図３】本発明の一実施例である仕分装置の動作説明図。
【図４】本発明の他の実施例である仕分装置の動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【００２０】
本発明は、多数のフリーボールがその上端および下端を一部突出して回転自在に設けられたボールコンベヤと、該ボールコンベヤの下端から突出したフリーボールと接触しフリーボールに回転力を与える接触駆動機構と、該接触駆動機構を駆動してボールコンベヤの上方に載置された被搬送物をボールコンベヤ上で移動させる駆動制御機構とを有する仕分装置において、接触駆動機構が、ボールコンベヤ面に対して回転運動を行う円盤状のターンテーブルを有し、駆動制御機構がボールコンベヤとターンテーブルとをそれぞれ独立して同時に駆動制御可能で、簡単な構造および制御で被搬送物の姿勢や位置の変更を行って搬出することができ、大量の被搬送物を短い間隔で連続的に姿勢や位置の変更することで作業効率を向上できるものであれば、その具体的な実施態様は如何なるものであっても構わない。
【実施例】
【００２１】
以下に、本発明の仕分装置について図面に基づいて説明する。
本発明の一実施例である仕分装置１００は、図１、図２に示すように、多数のフリーボール１１１と、該ボールコンベヤ１１０の下端から突出したフリーボール１１１と接触しフリーボール１１１に回転力を与える接触駆動機構と、該接触駆動機構を駆動してボールコンベヤ１１０の上方に載置された被搬送物をボールコンベヤ１１０上で移動させる駆動制御機構とを有する。
【００２２】
接触駆動機構は、ボールコンベヤ１１０の面に対して回転運動を行うターンテーブル１２１を有するとともに、駆動制御機構（後述する）は、ボールコンベヤ１１０およびターンテーブル１２１をそれぞれ独立して同時に駆動制御して、被搬送物の姿勢や位置の変更を自由に行えるように構成されている。
【００２３】
ボールコンベヤ１１０は、駆動スプロケット１０１および従動スプロケット１０２に掛け回されて上面に搬送面が形成され、モータ１０３によって駆動されることで被搬送物が搬送される。
【００２４】
ターンテーブル１２１は、中心の下部に回転軸１２３を有し、回転駆動モータ１２４によって回転駆動されターンテーブル１２１の回転駆動によってフリーボール１１１が回転して、フリーボール１１１の上に載置された被搬送物の位置や姿勢が変更される。
【００２５】
駆動制御機構１３０は、図３に示すように、搬入される被搬送物Ｗを上流で検知する検知手段１３３と、該検知手段１３３の信号を受けてボールコンベヤ１１０を駆動するモータ１０３とターンテーブル１２１を回転駆動する回転駆動モータ１２４に駆動指令を与える指令手段１３２と、該指令手段１３２に予め制御動作の指示を与える入力指示手段１３１とを有している。
【００２６】
以上のように構成された仕分装置１００の動作について説明する。
まず、搬入される被搬送物Ｗの幅方向位置、姿勢、個数等の搬入情報と仕分装置から搬出する際の幅方向位置、姿勢等の搬出情報が、入力指示手段１３１に入力される。
例えば、図３に示すように、被搬送物Ｗが幅方向の進行方向右寄りから、縦方向の姿勢で搬入され、仕分装置１００で幅方向の進行方向左寄りから、横方向の姿勢で搬出する場合、これらの情報が入力指示手段１３１に入力指示される。
【００２７】
該入力指示の後、最初の被搬送物Ｗが接近したことを検知手段１３３が検知すると、指令手段１３２はボールコンベヤ１１０、ターンテーブル１２１の駆動を開始する。
ボールコンベヤ１１０の駆動速度、ターンテーブル１２１の回転速度および回転方向、およびこれらの駆動時間は、入力指示手段１３１に入力された搬出情報および搬出情報に基づいて演算決定される。
【００２８】
また、図４に示すように、被搬送物Ｗが幅方向の進行方向中央から、縦方向の姿勢で搬入され、仕分装置１００で幅方向の進行方向左寄りおよび右寄りに振り分けて、横方向の姿勢で搬出する場合、これらの情報が入力指示手段１３１に入力指示される。
【００２９】
該入力指示の後、最初の被搬送物Ｗが接近したことを検知手段１３３が検知すると、指令手段１３２はボールコンベヤ１１０、ターンテーブル１２１の駆動を開始する。
ボールコンベヤ１１０の駆動速度、ターンテーブル１２１の回転速度および回転方向、これらの停止、駆動、反転駆動のシーケンス、および全駆動時間は、入力指示手段１３１に入力された搬出情報および搬出情報に基づいて演算決定される。
【００３０】
なお、検知手段１３３を、被搬送物Ｗを上方から撮像する撮像装置として、搬入前の被搬送物Ｗの姿勢や位置をその都度識別してもよく、その場合、搬入情報で指示すべき項目が減少しさらに作業効率が向上する。
【００３１】
以上のように、本発明の仕分装置によれば、簡単な構造および制御で被搬送物の姿勢や位置の変更を行って搬出することができ、大量の被搬送物を短い間隔で連続的に姿勢や位置の変更することで作業効率を向上できるなど、その効果は甚大である。
【符号の説明】
【００３２】
１００ ・・・仕分装置
１０１ ・・・駆動スプロケット
１０２ ・・・従動スプロケット
１０３ ・・・モータ
１１０ ・・・ボールコンベヤ
１１１ ・・・フリーボール
１２１ ・・・ターンテーブル
１２３ ・・・回転軸
１２４ ・・・回転駆動モータ
１３０ ・・・駆動制御機構
１３１ ・・・入力指示手段
１３２ ・・・指令手段
１３３ ・・・検知手段
【特許請求の範囲】
【請求項１】
多数のフリーボールがその上端および下端を一部突出して回転自在に設けられたボールコンベヤと、該ボールコンベヤの下端から突出したフリーボールと接触しフリーボールに回転力を与える接触駆動機構と、該接触機構を駆動してボールコンベヤの上方に載置された被搬送物をボールコンベヤ上で移動させる駆動制御機構とを有する仕分装置において、
前記接触駆動機構が、ボールコンベヤ面に対して回転運動を行う円盤状のターンテーブルを有し、
前記駆動制御機構が、前記ボールコンベヤとターンテーブルとをそれぞれ独立して同時に駆動制御可能であることを特徴とする仕分装置。
【請求項２】
前記駆動制御機構が、被搬送物を検知する検知手段と、該検知手段の信号を受けてボールコンベヤとターンテーブルに駆動指令を与える指令手段と、該指令手段に予め制御動作の指示を与える入力指示手段とを有することを特徴とする請求項１に記載の仕分装置。
【請求項３】
前記指令手段が、前記入力指示手段の指示に基づいて、ボールコンベヤの駆動速度および動作時間、ターンテーブルの回転速度および動作時間を指令することを特徴とする請求項２に記載の仕分装置。
【請求項４】
前記指令手段が、前記入力指示手段の指示に基づいて、ボールコンベヤの駆動速度および動作・停止のシーケンス、ターンテーブルの回転速度および動作・停止のシーケンスを指令することを特徴とする請求項２に記載の仕分装置。
【請求項５】
前記指令手段が、前記検知手段からの最初の被搬送物の検知信号を受けて、ボールコンベヤおよびターンテーブルへの指令を開始することを特徴とする請求項２乃至請求項４のいずれかに記載の仕分装置。
【請求項１】
多数のフリーボールがその上端および下端を一部突出して回転自在に設けられたボールコンベヤと、該ボールコンベヤの下端から突出したフリーボールと接触しフリーボールに回転力を与える接触駆動機構と、該接触機構を駆動してボールコンベヤの上方に載置された被搬送物をボールコンベヤ上で移動させる駆動制御機構とを有する仕分装置において、
前記接触駆動機構が、ボールコンベヤ面に対して回転運動を行う円盤状のターンテーブルを有し、
前記駆動制御機構が、前記ボールコンベヤとターンテーブルとをそれぞれ独立して同時に駆動制御可能であることを特徴とする仕分装置。
【請求項２】
前記駆動制御機構が、被搬送物を検知する検知手段と、該検知手段の信号を受けてボールコンベヤとターンテーブルに駆動指令を与える指令手段と、該指令手段に予め制御動作の指示を与える入力指示手段とを有することを特徴とする請求項１に記載の仕分装置。
【請求項３】
前記指令手段が、前記入力指示手段の指示に基づいて、ボールコンベヤの駆動速度および動作時間、ターンテーブルの回転速度および動作時間を指令することを特徴とする請求項２に記載の仕分装置。
【請求項４】
前記指令手段が、前記入力指示手段の指示に基づいて、ボールコンベヤの駆動速度および動作・停止のシーケンス、ターンテーブルの回転速度および動作・停止のシーケンスを指令することを特徴とする請求項２に記載の仕分装置。
【請求項５】
前記指令手段が、前記検知手段からの最初の被搬送物の検知信号を受けて、ボールコンベヤおよびターンテーブルへの指令を開始することを特徴とする請求項２乃至請求項４のいずれかに記載の仕分装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２０１１−２１９２５２（Ｐ２０１１−２１９２５２Ａ）
【公開日】平成２３年１１月４日（２０１１．１１．４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−９２７６７（Ｐ２０１０−９２７６７）
【出願日】平成２２年４月１４日（２０１０．４．１４）
【出願人】（０００００３３５５）株式会社椿本チエイン (861)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年１１月４日（２０１１．１１．４）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年４月１４日（２０１０．４．１４）
【出願人】（０００００３３５５）株式会社椿本チエイン (861)
【Ｆターム（参考）】
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