説明

仕立て注文セット

【課題】利用者の好みに応じた商品の種類やデザイン、素材等を選択することが可能な仕立て注文の手段を提供する。
【解決手段】贈り主の依頼に基づいて利用者に贈られる仕立て注文セットであって、注文する商品の種別と当該商品の生地を指定する商品指定欄を有するオーダーシートと、前記生地のサンプルが配列された生地サンプルシートからなるものとしている。注文可能な商品の候補がグループ分けされ、グループによって注文可能な商品の数量が異なるものとしており、オーダーシートにおいて商品指定欄がグループごとに設けられ、各商品指定欄に商品の数量を記入できるようにしたものとすることができる。また、オーダーシートが、商品への名入れのための文字を指定する名入れ文字指定欄を有するものとすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、プレゼントとして贈られる、財布、バックその他適宜商品の仕立を注文するためのものである。
【背景技術】
【0002】
従来、父の日や就職祝い等のプレゼントとして、贈り主から、財布やバック等を贈ることが行われているが、財布のような商品は、使う側の嗜好が人それぞれで、型、機能、色など贈られる人の好みに合わせることが難しかった。また、カタログを贈りその中から商品を選ぶギフトは存在するが(例えば非特許文献1)、それは、カタログの中から商品を選択するだけのものであり、素材の手触りを感じたり、名前、記念日などを好みに応じて入れて仕立てる事が出来ないため、利用者にとって、必ずしも満足の得られるものでなかった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】シャディ株式会社、“シャディ ギフト&ショッピング”、[平成21年6月4日検索]、インターネット<URL: http://shaddy.jp/index.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、この発明は、利用者の好みに応じた商品の種類やデザイン、素材等を選択することが可能な仕立て注文のための手段を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するため、この発明は次のような技術的手段を講じている。
【0006】
この発明の仕立て注文セットは、贈り主の依頼に基づいて利用者に贈られる仕立て注文セットであって、注文する商品の種別と当該商品の生地を指定する商品指定欄を有するオーダーシートと、前記生地のサンプルが配列された生地サンプルシートからなるものとしている。
【0007】
注文可能な商品の候補がグループ分けされ、グループによって注文可能な商品の数量が異なるものとしており、オーダーシートにおいて商品指定欄がグループごとに設けられ、各商品指定欄に商品の数量を記入できるようにしたものとすることができる。
【0008】
また、オーダーシートが、商品への名入れのための文字を指定する名入れ文字指定欄を有するものとすることができる。
【発明の効果】
【0009】
この発明の仕立て注文セットは、上述のような構成を有しており、商品指定欄を有するオーダーシートと、生地サンプルシートにより、利用者の好みに応じた商品の種類やデザインを選択することが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施形態の仕立て注文セットのオーダーシートの説明図である。
【図2】この発明の実施形態の仕立て注文セットの生地サンプルシートの説明図である。
【図3】この発明の実施形態の仕立て注文セットの発送を依頼するためのサイトにアクセスしたときに表示される画面の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、この発明の好適な実施形態を、図面を参照して説明する。
【0012】
この仕立て注文セットは、贈り主の依頼に基づいて利用者に贈られる仕立て注文セットであって、商品の種別を指定する商品指定部と商品の生地を指定する生地指定部とを備えた商品指定欄を有するオーダーシートと、前記生地のサンプルが配列された生地サンプルシートからなるものである。
【0013】
〔オーダーシート〕
オーダーシートは、1枚の印刷された紙であり、図1に示したように、商品指定欄(中段の2の項)の他に、利用者の名前・住所の記入欄(上段)、商品への名入れのための文字を指定する名入れ文字指定欄(下段の3の項)が印刷されたものとしている。
【0014】
注文できる商品は、価格帯に応じて複数のグループに分けられており、グループによって注文可能な商品の個数が異なるものとしている。この実施形態では、AグループとBグループの2つがあり、いずれかのグループを択一的に選択できるようになっている。Aグループを選択する場合(「コース1」)は、Aグループに属する商品から2つを指定でき、Bグループを選択する場合(「コース2」)は、Bグループに属する商品から1つを指定できるようにしており、その旨の説明が商品指定欄の上(1の項)に記載されている。
【0015】
商品指定欄は、前記各グループに対応して設けられている。各商品指定欄は、それぞれ複数行の表として構成されており、各行には左から、注文可能な商品の候補である当該グループに属する商品の品番、商品名が記載されているとともに、生地の種類の指定するための欄が設けられている。
【0016】
この実施形態では、Aグループの商品指定欄は「キーケース」、「ペンケース」、「パスケース」、「小銭入れ」といった比較的安価な商品が選択可能となっており、Bグループの商品指定欄は「名刺入れ+スリムカードケース」、「システム手帳」等の比較的高価な商品が選択可能となっている。
【0017】
また、生地の種類を指定するための欄は、Aグループ、Bグループともに、クロ、チョコ、ブラウン、オレンジの4種類の色から選択できるようになっている。この欄には、利用者が注文する商品の個数を記入することとしている。
【0018】
名入れ文字指定欄は、注文した商品に刻印による名入れを行うか否かを記入し、及び名入れを行う場合にはその文字を指定するための欄である。この欄は、複数行の表として構成されており、各行には左から商品の品番、商品名、生地の種類(カラー)の指定欄、名入れの有無の選択欄、及び名入れ文字の記入欄が設けられている。
【0019】
名入れ文字の記入欄は10字分のマスで区切られており、各マスにはアルファベット(大文字及び小文字)とアラビア数字、並びにピリオド、コンマ、アットマーク等の記号を書き入れることができることとしている。
【0020】
なお、星やハート等の図記号を名入れ文字として指定することもできるが、図記号を利用者が手書きで名入れ文字指定欄に正確に書き入れることは難しいので、予め図記号に対応する文字を決めておき、利用者がその文字を記入することで図記号を指定することができるようにするとよい。例えば、星の図記号に対しては「あ」、ハートの図記号に対しては「い」等、実際の名入れには使用しないひらがなの文字を対応させたものとすることができる。
【0021】
図1に示したオーダーシートの記載例では、品番A−002の「ペンケース」について、生地の種類(カラー)をチョコとし、名入れを有りとし、名入れ文字として「T.Kimuraい」を記入しているが、これは「T.Kimura」の後にハートの図記号を指定したことを意味する。
【0022】
〔生地サンプルシート〕
生地サンプルシートは、適宜の大きさの板紙に、注文可能な生地のサンプルを接着剤等で固定したものとしている。利用者は、この生地サンプルシートの生地のサンプルを見たり触ったりして、オーダーシートで指定する商品の生地の種類を決定する際の参考にすることができる。
【0023】
この実施形態では、生地のサンプルは、一辺4cm程度の四角形状に裁断された皮革チップで、その裏面の一部のみを板紙に接着して、めくったり曲げたりして感触を確かめられるようにしている。また、生地のサンプルには、前記生地の種類の指定欄で指定する生地の種類(カラー)が文字で表示されたものとするとよい。
【0024】
〔利用方法〕
次に、この仕立て注文セットの利用方法について説明する。
【0025】
まず、利用者にプレゼントをしようとする贈り主は、販売業者等の運営者が運営するインターネットのサイトに、パソコンのウェブブラウザでアクセスして、仕立て注文セットの発送を依頼する。ウェブブラウザには図3に示したような画面が表示される。
【0026】
この実施形態では、予算に応じて「グラナート」(1万円分)、「ルビーノ」(1万5千円分)、「ディアマンテ」(2万円分)の3種類の仕立て注文セット(お仕立て券)が用意されており、これらに対応するアイコン(図3の右側)がブラウザに表示され、贈り主が前記いずれかのアイコンをマウスでクリックすると、贈り主及び利用者の氏名・住所等の入力フォーム(図示せず)が表示され、当該入力フォームに必要事項を入力することにより、仕立て注文セットの発送を依頼できるようになっている。
【0027】
注文セットの発送の依頼を受けた運営者は、当該仕立て注文セットの種類に応じた前述のオーダーシート及び生地サンプルシートからなる仕立て注文セットを利用者宛に送付する。この仕立て注文セットは、小包や封書で郵送することができる。また、商品の写真や詳細な説明を掲載した商品カタログを同梱するとよい。なお、この仕立て注文セットは、運営者から贈り主に送付することとし、贈り主から利用者に直接手渡しで利用者に届くようにしてもよい。
【0028】
仕立て注文セットを受け取った利用者は、前述のオーダーシートの各グループの商品の中から、生地サンプルシートや商品カタログ等を見て希望する商品を選択し、オーダーシートの商品指定欄における生地の種類の指定欄に、注文個数を記入することにより注文する商品の種別と当該商品の生地、及び数量を指定する。また、名入れが必要な場合は、名入れ文字を指定する。必要事項を記入し終えたら、オーダーシートを封書に入れて運営者へ郵送する。
【0029】
利用者からオーダーシートを受け取った運営者は、オーダーシートにおいて指定された商品の種別、生地の種類、名入れに関する内容に基づいて商品を仕立て、完成した商品を利用者に送付する。
【0030】
このように、この仕立て注文セットを利用すると、生地サンプルを事前に送り、利用者の好みに応じた商品の種類やデザイン、名入れ等を選択する事が可能となる。
【0031】
以上がこの発明の好適な実施形態であるが、この発明は上述の実施形態の構成に限定されるものではなく、構成を適宜変更して実施することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
贈り主の依頼に基づいて利用者に贈られる仕立て注文セットであって、注文する商品の種別と当該商品の生地を指定する商品指定欄を有するオーダーシートと、前記生地のサンプルが配列された生地サンプルシートからなることを特徴とする仕立て注文セット。
【請求項2】
注文可能な商品の候補がグループ分けされ、グループによって注文可能な商品の数量が異なるものとしており、オーダーシートにおいて商品指定欄がグループごとに設けられ、各商品指定欄に商品の数量を記入できるようにしている請求項1記載の仕立て注文セット。
【請求項3】
オーダーシートが、商品への名入れのための文字を指定する名入れ文字指定欄を有する請求項1又は2記載の仕立て注文セット。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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