説明

他の投稿者の反応に応じて推薦すべき投稿文を変更する投稿文送信プログラム、装置及び方法

【課題】SNSサービスにおけるユーザとのインタラクティブなコミュニケーションの中で、レコメンドサービスとしての推薦投稿文をbot技術で配信する装置等を提供する。
【解決手段】嗜好キーワードを登録した嗜好キーワードテーブルと、嗜好キーワード毎に、検索エンジンサーバから推薦文書ページを検索する推薦文書ページ検索手段と、推薦文書ページを含む投稿文を逐次生成する投稿文生成手段と、投稿文をブログサイトサーバへ逐次投稿する投稿手段と、文書ページからその内容を表すキーワードを抽出する文書解析エンジンと、ブログサイトサーバから、他の投稿者の反応情報を収集する反応情報収集手段と、反応情報から他の投稿者の反応が多い文書ページを導出し、文書解析エンジンを用いて文書ページからキーワードを抽出し、当該キーワードを嗜好キーワードとして嗜好キーワードテーブルに新たに登録するフィードバック手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの嗜好に合ったコンテンツを推薦するレコメンドサービス技術と、SNS(Social Networking Service)のような他のユーザからなるグループに投稿文を公開するミニブログサーバ技術とに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レコメンドサービス技術として、ユーザ毎の商品/サービスの購入履歴情報や、視聴・閲覧履歴情報等に基づいて、推薦すべき商品/サービスに関する情報を、当該ユーザへ配信する技術がある(例えば非特許文献1参照)。また、ユーザが端末からWebサイトへアクセスした際に、当該Webサイトにおけるクリック回数に応じて、そのユーザに対するアフェリエイト表示の広告を決定する技術もある(例えば特許文献1参照)。この技術によれば、レコメンドエンジンを用いて、アフィリエイトの広告を自動的に選択する。
【0003】
更に、ユーザから発信される投稿文の内容から、そのユーザへ推薦する商品/サービスの在庫状況や、そのユーザが要求する場所の天候情報等を、投稿文として返信する技術がある(例えば非特許文献2及び3参照)。この技術によれば、ユーザの投稿文は、掲示板、チャット、SNSサービス等のコミュニケーションサービスに基づくものである。ここで、ユーザへ推薦すべき投稿文は、bot技術によって自動的に投稿される。特に、SNSサービスとして代表的なtwitter(登録商標)(非同期的チャットシステム)によれば、botを用いて、本物の人間を模したような投稿文を、定期的且つ自動的に送信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−39909号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】G.Linden, B.Smith, and Jeremy York, “Amazon.com Recommendations Item-to-Item Collaborative Filtering,”IEEE Internet Computing, IEEE Computer Society, 2003.
【非特許文献2】「コレカモ.net」、[online]、[平成23年8月30日検索]、インターネット<URL:http://korekamo.net/>
【非特許文献3】「お天気bot」、[online]、[平成23年8月30日検索]、インターネット<URL:http://twitter.com/otenki_bot/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び非特許文献1のようなレコメンドサービス技術によれば、ユーザに推薦される情報は、Webサイト上のアフェリエイトのような広告情報であった。そのために、コマーシャルとしてイメージが強く、購入意欲が低いユーザにとっては興味が薄いだけでなく、その広告情報の配信自体を希望しない場合が多かった。
【0007】
また、非特許文献2及び3のようなbotを用いたコミュニケーションサービス技術によれば、ユーザとのインタラクティブなコミュニケーションの中で、その検索行動履歴等を分析することによって、有用な広告情報を提供することができる。しかしながら、その広告情報は、ユーザの嗜好に合ったレコメンド的な情報ではない。勿論、twitterの投稿文の内容を分析し、マーケティングにつなげるサービスは存在するものの、フォロワーの嗜好までも分析するものではない。
【0008】
そこで、本発明は、SNSサービスにおけるユーザとのインタラクティブなコミュニケーションの中で、レコメンドサービスとしての推薦投稿文を、bot技術を用いて配信することができる投稿文送信プログラム、装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、当該投稿者の投稿文を閲覧可能な複数の他の投稿者からなるグループに対して、当該投稿者によって投稿された投稿文を公開するブログサイトサーバと、キーワードに基づいて文書ページを検索する検索エンジンサーバと、ネットワークを介して通信可能な装置に搭載されたコンピュータを機能させる投稿文送信プログラムであって、
1つ以上の嗜好キーワードを登録した嗜好キーワードテーブルと、
嗜好キーワードテーブルの嗜好キーワード毎に、検索エンジンサーバから推薦文書ページを検索する推薦文書ページ検索手段と、
推薦文書ページを含む投稿文を逐次生成する投稿文生成手段と、
投稿文をブログサイトサーバへ逐次投稿する投稿手段と、
文書ページに含まれるテキストから、当該文書ページの内容を表すキーワードを抽出する文書解析エンジンと、
ブログサイトサーバから、投稿文に対する他の投稿者の反応情報を収集する反応情報収集手段と、
反応情報から他の投稿者の反応が多い文書ページを導出し、文書解析エンジンを用いて文書ページからキーワードを抽出し、当該キーワードを嗜好キーワードとして嗜好キーワードテーブルに新たに登録するフィードバック手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0010】
本発明の投稿文送信プログラムにおける他の実施形態によれば、
反応情報収集手段は、ブログサイトサーバから、投稿文に対する他の投稿者の反応操作回数をカウントし、
フィードバック手段は、反応操作回数が所定数以上の投稿文に含まれる文書ページを導出するようにコンピュータを機能させることも好ましい。
【0011】
本発明の投稿文送信プログラムにおける他の実施形態によれば、反応操作回数は、拡散送信数及び/又はお気に入り登録数であるようにコンピュータを機能させることも好ましい。
【0012】
本発明の投稿文送信プログラムにおける他の実施形態によれば、
投稿文生成手段は、投稿文に、更に、当該投稿文送信装置が提供するリダイレクトページへのアドレスを含め、
反応情報収集手段は、投稿文毎のリダイレクト回数をカウントし、
フィードバック手段は、リダイレクト回数が所定数以上の投稿文に含まれる文書ページを導出する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
【0013】
本発明の投稿文送信プログラムにおける他の実施形態によれば、
反応情報収集手段は、当該投稿者の投稿文を閲覧可能な複数の他の投稿者の投稿文を収集するものであり、
フィードバック手段は、文書解析エンジンを用いて投稿文からキーワードを検索し、当該キーワードを嗜好キーワードとして嗜好キーワードテーブルに新たに登録する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
【0014】
本発明の投稿文送信プログラムにおける他の実施形態によれば、
嗜好キーワードテーブルは、初期時には、初期嗜好キーワードを予め登録し、
初期嗜好キーワードは、ユーザ操作に基づいて設定されるものである
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
【0015】
本発明の投稿文送信プログラムにおける他の実施形態によれば、
嗜好キーワードテーブルは、初期時には、初期嗜好キーワードを予め登録し、
初期嗜好キーワードは、ユーザ操作に基づいて選択された文書ページから、文書解析エンジンによって抽出されたものである
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
【0016】
本発明の投稿文送信プログラムにおける他の実施形態によれば、
嗜好キーワードテーブルは、嗜好キーワード毎に登録日時のタイムスタンプを登録しており、
嗜好フィードバック手段は、一定期間の経過した過去のタイムスタンプを持つ嗜好キーワードを、嗜好キーワードテーブルから削除する
ようにコンピュータを機能させることも好ましい。
【0017】
本発明によれば、当該投稿者の投稿文を閲覧可能な複数の他の投稿者からなるグループに対して、当該投稿者によって投稿された投稿文を公開するブログサイトサーバと、キーワードに基づいて文書ページを検索する検索エンジンサーバと、ネットワークを介して通信可能な投稿文送信装置であって、
1つ以上の嗜好キーワードを登録した嗜好キーワードテーブルと、
嗜好キーワードテーブルの嗜好キーワード毎に、検索エンジンサーバから推薦文書ページを検索する推薦文書ページ検索手段と、
推薦文書ページを含む投稿文を逐次生成する投稿文生成手段と、
投稿文をブログサイトサーバへ逐次投稿する投稿手段と、
文書ページに含まれるテキストから、当該文書ページの内容を表すキーワードを抽出する文書解析エンジンと、
ブログサイトサーバから、投稿文に対する他の投稿者の反応情報を収集する反応情報収集手段と、
反応情報から他の投稿者の反応が多い文書ページを導出し、文書解析エンジンを用いて文書ページからキーワードを抽出し、当該キーワードを嗜好キーワードとして嗜好キーワードテーブルに新たに登録するフィードバック手段と
を有することを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、当該投稿者の投稿文を閲覧可能な複数の他の投稿者からなるグループに対して、当該投稿者によって投稿された投稿文を公開するブログサイトサーバと、キーワードに基づいて文書ページを検索する検索エンジンサーバと、ネットワークを介して通信可能な装置における投稿文送信方法であって、
1つ以上の嗜好キーワードを登録した嗜好キーワードテーブルを有し、
嗜好キーワードテーブルの嗜好キーワード毎に、検索エンジンサーバから推薦文書ページを検索する第1のステップと、
推薦文書ページを含む投稿文を生成する第2のステップと、
投稿文をブログサイトサーバへ投稿する第3のステップと、
第1のステップから第3のステップを逐次繰り返すと共に、
ブログサイトサーバから、投稿文に対する他の投稿者の反応情報を収集する第4のステップと、
反応情報から他の投稿者の反応が多い文書ページを導出し、文書解析エンジンを用いて文書ページからキーワードを抽出し、当該キーワードを嗜好キーワードとして嗜好キーワードテーブルに新たに登録する第5のステップと
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明の投稿文送信プログラム、装置及び方法によれば、SNSサービスにおけるユーザとのインタラクティブなコミュニケーションの中で、レコメンドサービスとしての推薦投稿文を、bot技術を用いて配信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明におけるシステム構成図である。
【図2】本発明における第1の投稿文送信装置の機能構成図である。
【図3】本発明におけるシーケンス図である。
【図4】本発明における第2の投稿文送信装置の機能構成図である。
【図5】本発明における第3の投稿文送信装置の機能構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明におけるシステム構成図である。
【0023】
図1によれば、インターネットに、ブログサイトサーバ3が接続されている。「ブログサイトサーバ」とは、例えばSNS(Social Networking Service)サーバであって、当該投稿者の投稿文を閲覧可能な複数の他の投稿者からなるグループに対して、当該投稿者によって投稿された投稿文を公開する。SNSサーバとしては、例えばtwitter(登録商標)や、facebook(登録商標)、mixi(登録商標)のようなミニブログサーバである。
【0024】
また、インターネットに、検索サーバ4も接続されている。「検索サーバ」とは、例えばGoogle(登録商標)やYahoo!(登録商標)のようなサイトであって、端末から受信したクエリのキーワードに対して、適切なページを検索し、そのURL(Uniform Resource locater)を端末へ返信する。図1によれば、投稿文送信装置1は、検索サーバ4にアクセスすることができる。
【0025】
図1によれば、多数の端末2が、アクセスネットワーク及びインターネットを介してブログサイトサーバ3へアクセスする。例えば、投稿者A(アカウントA)の投稿文を閲覧可能な複数の他の投稿者B及びC(アカウントB及びC)からなるグループが構成されているとする。この場合、投稿者Aによって投稿された投稿文は、投稿者B及びCによって操作される端末でのみ、閲覧される。図1によれば、例えばアカウントAとしてアクセスする投稿文送信装置1と、アカウントB及びCとしてアクセスする端末2とが、ブログサイトサーバ3に接続している。
【0026】
投稿文送信装置1に付与されたアカウントAは、bot用のものである。ここで、そのアカウントをフォローするユーザの嗜好に応じて、コンテンツ、ニュース、トピック等の複数のbot用のアカウントが備えられていることも好ましい。
【0027】
本発明における投稿文送信装置1は、SNSサービスにおけるユーザとのインタラクティブなコミュニケーションの中で、レコメンドサービスとしての推薦投稿文(つぶやき)を、bot技術を用いて配信する。その推薦投稿文に対する他のユーザの反応(嗜好)によって、その推薦投稿文の投稿内容が自動的に更新される。
【0028】
図2は、本発明における第1の投稿文送信装置の機能構成図である。
図3は、本発明におけるシーケンス図である。
【0029】
投稿文送信装置1は、インターネットに接続する通信インタフェース10と、API(Application Programming Interface)部11と、嗜好キーワードテーブル12と、推薦文書ページ検索部13と、投稿文生成部14と、投稿部15と、反応情報収集部16と、フィードバック部17と、文書解析エンジン18とを有する。通信インタフェース10を除くこれら機能構成部は、当該端末に搭載されたコンピュータを機能させる投稿文送信プログラムを実行することによって実現される。尚、以下では、ミニブログサーバは、twitterサーバであるとして説明する。また、投稿文送信装置1のアカウントAに対して、多数のユーザがフォローしているとする。
【0030】
API部11は、投稿部15及び反応情報収集部16のアプリケーションが、twitterのアプリケーションサービスの機能を利用するための規則インタフェースである。このAPI部11は、ミニブログサーバ毎に異なるものとして用意される。
【0031】
嗜好キーワードテーブル12は、1つ以上の嗜好キーワードを登録したものである。また、嗜好キーワードテーブル12には、嗜好キーワード毎に登録日時のタイムスタンプが登録されていることも好ましい。
【0032】
嗜好キーワードテーブル12には予め初期設定として、任意の嗜好キーワード(初期嗜好キーワード)を登録する。図2によれば、具体的に「野球」「ボクシング」が登録されている。初期嗜好キーワードは、ユーザ操作に基づいて設定されるものである。
【0033】
推薦文書ページ検索部13は、嗜好キーワードテーブルの嗜好キーワード毎に、検索エンジンサーバ4から推薦文書ページを検索する(図3のS13参照)。推薦文書ページ検索部13は、嗜好キーワードを検索エンジンサーバ4へ送信し、検索された推薦文書ページのタイトル及びURLを受信する。受信したタイトル及びURLは、投稿文生成部14へ出力される。
【0034】
投稿文生成部14は、テンプレート文章を用いて、その一部に推薦文書ページのタイトル及びURLを含む投稿文を逐次生成する(図3のS14参照)。投稿文には、bot用のアカウントAから発信される投稿文が、任意のキャラクタから発言されたように見せることによって、閲覧者は、botのキャラクタに対して、人間的な親しみを感じることができる。
【0035】
テンプレート文章としては、例えば以下のようなものであって、数種類を用意する。
「今日の重大ニュース
<A>
<B> 」
<A>及び<B>には、推薦文書ページのタイトル及びURLが埋め込まれる。図2によれば、例えば「野球」に関する推薦文書ページのタイトル及びURLと、「ボクシング」に関する推薦文書ページのタイトル及びURLとが含まれる。
【0036】
投稿部15は、API部11を介して、投稿文をブログサイトサーバ3へ逐次投稿する(例えばtwitterのTweet(つぶやく))(図3のS15参照)。ここで、投稿文を送信する時間は、スケジューリングされていることも好ましい。例えば、投稿文を送信する日時が設定される。例えば、「1時間に1回」「9時〜16時は、1時間に1回」「16時〜23時は、30分に1回」のような周期であってもよいし、「12時5分」のような時間設定であってもよい。
【0037】
反応情報収集部16は、API部11を介して、ブログサイトサーバ3から、投稿文に対する他の投稿者の反応情報を収集する(図3のS16参照)。具体的には、API部11を介して、ブログサイトサーバ3から、投稿文に対する他の投稿者の反応操作回数をカウントする。反応操作回数は、例えばリンクのクリック数、拡散送信数(例えばtwitterにおけるReTweet)及び/又はお気に入り登録数である。投稿文毎に、反応操作回数がカウントされる。また、反応情報としての反応操作は、投稿文送信装置1のアカウントAをフォローしているユーザにおける反応操作に基づく。
【0038】
反応情報収集部16は、図2によれば、具体的に「芸能ニュース1」「スポーツニュース2」の文書ページについて、他の投稿者の反応操作回数が多いとして検出する。そして、それら反応情報を、フィードバック部17へ出力する。
【0039】
文書解析エンジン18は、文書ページに含まれるテキストから、当該文書ページの内容を表すキーワードを抽出する。文書解析エンジン18は、文書ページから、形態素解析又はN−gramの索引文字列抽出法によってキーワードを検出する。それらキーワードの中で出現頻度の多い上位のキーワードが、フィードバック部17へ出力される。
【0040】
形態素解析とは、投稿文における自然言語の文を、単語辞書及び係り受け辞書を用いて、形態素(言語で意味を持つ最小単位)の列に分割し、それぞれの品詞を判別する技術をいう。この解析によって、例えば名詞の形態素のみをキーワードとして抽出し、出現頻度た多いキーワードを検出することができる。
【0041】
また、N−gramとは、転置インデックス(キーワードとページの組み合わせ)のキーの切り出しを、辞書や構文解析に基づくのではなく、単に一定の文字数毎(例えば2文字毎)に切り出した語をカウントする技術をいう。Nとは、切り出す文字の単位が複数ありえるということを意味する。例えば、単語の意味を考えることなく、常に2文字の単語で切り出して、目次のキーを作る。
【0042】
尚、tf-idf(Term
Frequency - Inverse Document Frequency)の技術を用いたものであってもよい。この技術は、文書中の単語に関する重みの一種であり、tf(単語の出現頻度)とidf(逆文書頻度)との2つの指標に基づくものである。
【0043】
勿論、形態素解析又はN−gramの索引文字列抽出法をそのまま用いることなく、意味のあるキーのみを抽出キーとするべく、何らかのフィルタリング機能を介することも好ましい。
【0044】
フィードバック部17は、反応情報から他の投稿者の反応が多い文書ページを導出し、文書解析エンジン18を用いて文書ページからキーワードを抽出し、当該キーワードを嗜好キーワードとして嗜好キーワードテーブルに新たに登録する(図3のS17参照)。フィードバック部17は、例えば反応操作回数が所定数以上の文書ページからキーワードを抽出し、嗜好キーワードテーブルに新たに登録するものであってもよい。例えば1日単位で集計した反応情報に基づいて、その上位数件の文書ページから、嗜好キーワードを抽出するものであってもよい。
【0045】
また、フィードバック部17は、一定期間(例えば1週間)の経過した過去のタイムスタンプを持つ嗜好キーワードを、嗜好キーワードテーブルから削除する。更に、フィードバック部17は、下位数件の嗜好されていない嗜好キーワードを、嗜好キーワードテーブルから削除することも好ましい。このような操作によって、嗜好キーワードテーブルが、インタラクティブなコミュニケーションの中で常に更新(チューニング)される。
【0046】
図4は、本発明における第2の投稿文送信装置の機能構成図である。
【0047】
図4の第2の投稿文送信装置は、図2の第1の投稿文送信装置と比較して、投稿文生成部14及び反応情報収集部16の機能のみが異なる。投稿文生成部14は、当該投稿文送信装置をリダイレクト元とするリダイレクトページへのアドレスのリンクを、投稿文に含める。投稿文を閲覧した他のユーザが、このリンクをクリックすることによって、当該投稿文送信装置1を経由し、コンテンツ詳細情報等へリダイレクトされる。投稿文(つぶやき)の中のリンクをクリックすることによって、投稿文送信装置へアクセスし、リダイレクトにおける投稿文に対応するコンテンツ詳細情報ページが端末に表示される。反応情報収集部16は、投稿文毎に、当該投稿文送信装置1がリダイレクトした回数をカウントすることができる。これによって、反応情報収集部16は、ブログサイトサーバ3から、投稿文に対する他の投稿者の反応情報を収集することができる。そして、フィードバック部17は、リダイレクト回数が所定数以上の投稿文に含まれるキーワードを、嗜好キーワードテーブル12に新たに登録する。
【0048】
図5は、本発明における第3の投稿文送信装置の機能構成図である。
【0049】
図5の第3の投稿文送信装置は、図2の第1の投稿文送信装置と比較して、反応情報収集部16及びフィードバック部17の機能のみが異なる。反応情報収集部16は、当該投稿文送信装置のアカウントAをフォローする他のユーザの投稿文(つぶやき)を収集する。このような機能は、一般に「クローラ」と称される。「クローラ」とは、ユーザが閲覧できるようなページを、自動的且つ定期的に取得する機能をいい、例えばtwitterのAPIとして提供されている。
【0050】
フィードバック部17は、収集された複数の投稿文を文書解析エンジン18に入力する。文書解析エンジン18は、入力された投稿文を解析し、出現頻度の多い上位のキーワードを抽出し、それらキーワードをフィードバック部17へ出力する。フィードバック部17は、文書解析エンジン18から出力されたキーワードを、嗜好キーワードテーブル12に新たに登録する
【0051】
尚、初期時に、文書解析エンジン18は、ユーザ操作に基づいて選択された文書ページから、初期嗜好キーワードを抽出するものであってもよい。抽出された初期嗜好キーワードは、嗜好キーワードテーブルに登録される。これによって、ユーザは、初期嗜好キーワードを特定することなく、自ら嗜好する文書ページ(又はURL)を特定すればよい。
【0052】
以上、詳細に説明したように、本発明の投稿文送信プログラム、装置及び方法によれば、SNSサービスにおけるユーザとのインタラクティブなコミュニケーションの中で、レコメンドサービスとしての推薦投稿文を、bot技術を用いて配信することができる。特に、本発明によれば、例えばtwitterにおけるフォロワーの嗜好に応じた推薦投稿文を配信することができる。また、その投稿文は、一般的な広告としての無機質なイメージを感じさせることなく、ユーザとの間の自然な投稿文のやりとりの中で、本物の人間を模したような有機的なイメージを感じさせることができる。
【0053】
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
【符号の説明】
【0054】
1 投稿文送信装置
10 通信インタフェース
11 API部
12 嗜好キーワードテーブル
13 推薦文書ページ検索部
14 投稿文生成部
15 投稿部
16 反応情報収集部
17 フィードバック部
18 文書解析エンジン
2 端末
3 ブログサイトサーバ
4 検索エンジンサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当該投稿者の投稿文を閲覧可能な複数の他の投稿者からなるグループに対して、当該投稿者によって投稿された投稿文を公開するブログサイトサーバと、キーワードに基づいて文書ページを検索する検索エンジンサーバと、ネットワークを介して通信可能な装置に搭載されたコンピュータを機能させる投稿文送信プログラムであって、
1つ以上の嗜好キーワードを登録した嗜好キーワードテーブルと、
前記嗜好キーワードテーブルの前記嗜好キーワード毎に、前記検索エンジンサーバから推薦文書ページを検索する推薦文書ページ検索手段と、
前記推薦文書ページを含む投稿文を逐次生成する投稿文生成手段と、
前記投稿文を前記ブログサイトサーバへ逐次投稿する投稿手段と、
文書ページに含まれるテキストから、当該文書ページの内容を表すキーワードを抽出する文書解析エンジンと、
前記ブログサイトサーバから、前記投稿文に対する他の投稿者の反応情報を収集する反応情報収集手段と、
前記反応情報から前記他の投稿者の反応が多い文書ページを導出し、前記文書解析エンジンを用いて前記文書ページからキーワードを抽出し、当該キーワードを前記嗜好キーワードとして前記嗜好キーワードテーブルに新たに登録するフィードバック手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする投稿文送信プログラム。
【請求項2】
前記反応情報収集手段は、前記ブログサイトサーバから、前記投稿文に対する他の投稿者の反応操作回数をカウントし、
前記フィードバック手段は、前記反応操作回数が所定数以上の前記投稿文に含まれる文書ページを導出するようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1に記載の投稿文送信プログラム。
【請求項3】
前記反応操作回数は、拡散送信数及び/又はお気に入り登録数である
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項2に記載の投稿文送信プログラム。
【請求項4】
前記投稿文生成手段は、前記投稿文に、更に、当該投稿文送信装置が提供するリダイレクトページへのアドレスを含め、
前記反応情報収集手段は、前記投稿文毎のリダイレクト回数をカウントし、
前記フィードバック手段は、前記リダイレクト回数が所定数以上の前記投稿文に含まれる文書ページを導出する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1に記載の投稿文送信プログラム。
【請求項5】
前記反応情報収集手段は、当該投稿者の投稿文を閲覧可能な複数の他の投稿者の投稿文を収集するものであり、
前記フィードバック手段は、前記文書解析エンジンを用いて前記投稿文からキーワードを検索し、当該キーワードを前記嗜好キーワードとして前記嗜好キーワードテーブルに新たに登録する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1に記載の投稿文送信プログラム。
【請求項6】
前記嗜好キーワードテーブルは、初期時には、初期嗜好キーワードを予め登録し、
前記初期嗜好キーワードは、ユーザ操作に基づいて設定されるものである
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の投稿文送信プログラム。
【請求項7】
前記嗜好キーワードテーブルは、初期時には、初期嗜好キーワードを予め登録し、
前記初期嗜好キーワードは、ユーザ操作に基づいて選択された文書ページから、前記文書解析エンジンによって抽出されたものである
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の投稿文送信プログラム。
【請求項8】
前記嗜好キーワードテーブルは、前記嗜好キーワード毎に登録日時のタイムスタンプを登録しており、
前記嗜好フィードバック手段は、一定期間の経過した過去のタイムスタンプを持つ嗜好キーワードを、前記嗜好キーワードテーブルから削除する
ようにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の投稿文送信プログラム。
【請求項9】
当該投稿者の投稿文を閲覧可能な複数の他の投稿者からなるグループに対して、当該投稿者によって投稿された投稿文を公開するブログサイトサーバと、キーワードに基づいて文書ページを検索する検索エンジンサーバと、ネットワークを介して通信可能な投稿文送信装置であって、
1つ以上の嗜好キーワードを登録した嗜好キーワードテーブルと、
前記嗜好キーワードテーブルの前記嗜好キーワード毎に、前記検索エンジンサーバから推薦文書ページを検索する推薦文書ページ検索手段と、
前記推薦文書ページを含む投稿文を逐次生成する投稿文生成手段と、
前記投稿文を前記ブログサイトサーバへ逐次投稿する投稿手段と、
文書ページに含まれるテキストから、当該文書ページの内容を表すキーワードを抽出する文書解析エンジンと、
前記ブログサイトサーバから、前記投稿文に対する他の投稿者の反応情報を収集する反応情報収集手段と、
前記反応情報から前記他の投稿者の反応が多い文書ページを導出し、前記文書解析エンジンを用いて前記文書ページからキーワードを抽出し、当該キーワードを前記嗜好キーワードとして前記嗜好キーワードテーブルに新たに登録するフィードバック手段と
を有することを特徴とする投稿文送信装置。
【請求項10】
当該投稿者の投稿文を閲覧可能な複数の他の投稿者からなるグループに対して、当該投稿者によって投稿された投稿文を公開するブログサイトサーバと、キーワードに基づいて文書ページを検索する検索エンジンサーバと、ネットワークを介して通信可能な装置における投稿文送信方法であって、
1つ以上の嗜好キーワードを登録した嗜好キーワードテーブルを有し、
前記嗜好キーワードテーブルの前記嗜好キーワード毎に、前記検索エンジンサーバから推薦文書ページを検索する第1のステップと、
前記推薦文書ページを含む投稿文を生成する第2のステップと、
前記投稿文を前記ブログサイトサーバへ投稿する第3のステップと、
第1のステップから第3のステップを逐次繰り返すと共に、
前記ブログサイトサーバから、前記投稿文に対する他の投稿者の反応情報を収集する第4のステップと、
前記反応情報から前記他の投稿者の反応が多い文書ページを導出し、文書解析エンジンを用いて前記文書ページからキーワードを抽出し、当該キーワードを前記嗜好キーワードとして前記嗜好キーワードテーブルに新たに登録する第5のステップと
を有することを特徴とする投稿文送信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−73552(P2013−73552A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−213884(P2011−213884)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】